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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-15
(45)【発行日】2023-03-24
(54)【発明の名称】RF集積電力調整コンデンサ
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/33 20060101AFI20230316BHJP
   H01G 4/30 20060101ALI20230316BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20230316BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
H01G4/33 102
H01G4/30 540
H01G4/33 101
H01L27/04 C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021084312
(22)【出願日】2021-05-19
(62)【分割の表示】P 2019543860の分割
【原出願日】2019-03-28
(65)【公開番号】P2021145131
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2021-06-09
(31)【優先権主張番号】62/655,618
(32)【優先日】2018-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516218823
【氏名又は名称】スリーディー グラス ソリューションズ,インク
【氏名又は名称原語表記】3D GLASS SOLUTIONS,INC
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【弁理士】
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【弁理士】
【氏名又は名称】園元 修一
(72)【発明者】
【氏名】フレミング ジェブ エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】バリントン ジェフ エー.
【審査官】鈴木 駿平
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/147511(WO,A1)
【文献】特開2006-165025(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1519760(KR,B1)
【文献】国際公開第03/007379(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/30
H01G 4/33
H01L 27/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む、容量デバイスを作製する方法:
感光性ガラス基板を提供するステップ;
前記感光性ガラス基板を加工して、1又は2以上のビアを形成するステップ;
前記1又は2以上のビアをエッチング液ですすぎ、前記1又は2以上のビアの壁をパターン形成又はテクスチャ形成し、前記壁の表面積を増加させるステップ;
前記感光性ガラス基板上に金属化シード層を堆積させるステップであって、前記金属化シード層が前記1又は2以上のビア内に堆積されている、ステップ;
前記シード層上に銅層を堆積させるステップであって、前記銅層が前記1又は2以上のビア内に堆積されている、ステップ;
前記シード層及び前記銅層を前記感光性ガラス基板の第1の表面から、及び前記感光性ガラス基板の第2の表面から取り除くことによって、前記感光性ガラス基板を露出するステップであって、前記シード層及び前記銅層を前記1又は2以上のビア内に残すステップ;
前記1又は2以上のビアの周囲の前記第1の表面及び前記第2の表面それぞれの中に1又は2以上の矩形のウェルを作製し、前記銅層を前記1又は2以上のビア内で銅カラムとして露出するステップ;
(1)非酸化金属、(2)半導体酸化物を形成する第1の金属、又は(3)導電性酸化物を形成する第2の金属、のフラッシュコーティングを前記感光性ガラス基板の前記第1の表面及び前記第2の表面上に電気めっきするステップ;
前記感光性ガラス基板の前面及び後面上に誘電物質を堆積させるステップ;
前記1又は2以上の矩形のウェルをで充填するステップ;
前記感光性ガラス基板を加熱するステップ;
前記を前記感光性ガラス基板の前記第1の表面上に横列に形成し、前記横列を並列に結び付けて第1のコンデンサ電極を形成するステップ;及び
前記を前記感光性ガラス基板の前記第2の表面上に横列又は縦列に形成し、前記横列又は縦列を並列に結び付けて第2のコンデンサ電極を形成するステップ。
【請求項2】
感光性ガラス基板上に金属化シード層を堆積させるステップが、化学蒸着(CVD)法で行われる;又は
前記金属化シード層上に銅層を堆積させるステップが、前記感光性ガラス基板を電気めっき浴内に配置することによって行われる;又は
前記シード層及び前記銅層を取り除くことによって、前記感光性ガラス基板を露出するステップが、ラッピングによって、研磨によって、或いはラッピング及び研磨の両方によって行われる;又は
誘電物質を堆積させるステップが、原子層堆積を用いて行われる;又は
を堆積させるステップが、シルクスクリーニングのプロセスによって行われる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
金属化シード層が、チタンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
金属化シード層の厚さが、50nm超かつ1000nm未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1又は2以上のビアの周囲の第1の表面及び第2の表面それぞれの中に1又は2以上の矩形のウェルを作製するステップが、
感光性ガラス基板の1又は2以上の部分を結晶性セラミックに変換すること;及び
前記結晶性セラミックをエッチングして取り除くこと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
1又は2以上の矩形のウェルを作製するステップの後、及び感光性ガラス基板の前面及び後面上にフラッシュコーティングを電気めっきするステップの前に実施する、1又は2以上のビア内に残る銅層を含む前記感光性ガラス基板の後面を金属化ポリイミドと接触させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
感光性ガラス基板の前面及び後面上にフラッシュコーティングを電気めっきするステップが、金のフラッシュコーティングを電気めっきすることを含む;又は
感光性ガラス基板を加熱するステップが、不活性ガス、真空環境、又は酸素環境中において、5~60分間、450℃~700℃に加熱することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
表面の表面積を増加させるために、それぞれパターン形成又はテクスチャ形成された表面を有する1又は2以上の第1の銅カラム;及び
前記1又は2以上の第1の銅カラムと接触する、並列に結び付いている1又は2以上のの横列;
前記1又は2以上の第1の銅カラムと接触し、前記1又は2以上のの横列と接触する誘電物質;
を含む第1の電極;並びに
表面の表面積を増加させるために、それぞれパターン形成又はテクスチャ形成された表面を有する1又は2以上の第2の銅カラム;及び
前記1又は2以上の第2の銅カラムと接触する、並列に結び付いている1又は2以上のの横列;
を含む第2の電極
を含む容量デバイスであって、
感光性ガラス基板の中又は上にある、前記容量デバイス。
【請求項9】
銅層の厚さが、25μmである;又は
誘電物質の層の厚さが、5nmである;又は
誘電物質の層の厚さが1nm以上かつ1000nm以下である、
請求項8に記載の容量デバイス。
【請求項10】
誘電物質が、(1)気相誘電体;(2)ペースト;若しくは(3)その組み合わせを含む
;又は
誘電物質が、Ta、Al、BaTiOペースト、若しくはその組み合わせを含む;又は
が、銅ペーストを含む;
請求項8に記載の容量デバイス。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積RF電力調整用コンデンサを作成するステップに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の範囲を制限するものではないが、本発明の背景については、電力調整コンデンサと関連して説明する。
【0003】
RFデバイスが使用する電力は、より多くなっている。このクラスのRFデバイスは、10Vを超える電圧及び2アンペアを超える電流でパルスを生成する。このレベルの電流及び電圧において信号のスイッチを入れたり消したりすることで、著しい量の高調波信号が作成される。これらの高調波信号は、回路の動作を妨害する可能性がある。大値集積シリコン系コンデンサでは、必要とされる静電容量を達成することができず、絶縁破壊に悩まされることになる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、紫外線への露光及び熱処理の組合せを通じてガラス相からセラミック相へと変換することができる、集積感光性ガラス(photodefinableglass)-セラミックを開発した。フォトマスク又はシャドーマスクを使用する、紫外線露光の選択的適用によって、感光性ガラスにおいて、セラミック物質の領域が作成される。本発明は、高表面積構造体、誘電物質、及び1又は2以上の金属によるコーティングを備える光感受性ガラス(photosensitive glass)基板を調製することによって、1又は2以上の二次元又は三次元容量デバイスを備える基板を製作する方法を含む。
【0005】
本発明の一実施形態においては、感光性ガラス上に、電力調整のための集積大キャパシタンスを、小さいフォームファクタで作製する方法は、感光性ガラス上に、感光性ガラスにおいて1又は2以上のビア開口部を形成するように加工された導電性シード層を堆積させるステップと、感光性ガラス基板を、金属を電気めっきする金属化シード層とともに配置して、感光性ガラス基板における1又は2以上の開口部を充填してビアを形成するステップと、感光性ガラス基板の前面及び後面を化学機械的に研磨して、充填されたビアのみを残すステップと、2つの隣接する充填されたビアの周囲で、光感受性ガラス基板の少なくとも1つの矩形部分を露出及び変換するステップと、矩形パテントをエッチングして、少なくとも1対の隣接する充填されたビアを露出させて、金属ポストを形成するステップと、第1の電極を形成する金属ポスト上に非酸化層をフラッシュコートするステップと、ポスト上又はその周囲に誘電層を堆積させるステップと、誘電層を金属コーティングして、第2の電極を形成するステップと、第1の金属層を、第1の電極のすべてに対して並列に接続して、コンデンサ用の単一電極を形成するステップと、第2の金属層を、第2の電極のすべてに対して並列に接続して、コンデンサ用の第2の電極を形成するステップとを含む。一態様においては、誘電層は、厚さ0.5nm~1000nmの薄膜である。別の態様においては、誘電層は、厚さ0.05μm~100μmの焼結ペーストである。別の態様においては、誘電層は、10~10,000の誘電率を有する。別の態様においては、誘電層は、2~100の誘電率を有する。別の態様においては、誘電層は、ALDによって堆積される。別の態様においては、誘電層は、ドクターブレードによって堆積される。別の態様においては、コンデンサは、1,000pf/mmを超えるキャパシタンス密度を有する。
【0006】
本発明の別の実施形態においては、感光性ガラス基板上に、電力調整のための集積大キャパシタンスを、小さいフォームファクタで作製する方法は、光感受性ガラス基板上で、円形パターンをマスクするステップと、光感受性ガラス基板の少なくとも一部分を、活性化UVエネルギー源に対して露光するステップと、光感受性ガラス基板を、そのガラス転移温度よりも高い温度の少なくとも10分間の加熱フェーズに加熱するステップと、光感受性ガラス基板を冷却して、露光されたガラスの少なくとも一部を結晶性物質に変換して、ガラス-セラミック結晶性基板を形成するステップと、感光性ガラス基板のセラミック相を、エッチング溶液で、部分的にエッチングして取り除くステップと、感光性ガラス上に、導電性シード層を堆積させるステップと、感光性ガラス基板を、金属を電気めっきする金属化シード層とともに配置して、感光性ガラス基板における1又は2以上の開口部を充填してビアを形成するステップと、感光性ガラス基板の前面及び後面を化学機械的に研磨して、充填されたビアのみを残すステップと、2つの隣接する充填されたビアの周囲で、光感受性ガラス基板の少なくとも1つの矩形部分を露出及び変換するステップと、矩形パテントをエッチングして、少なくとも1対の隣接する充填されたビアを露出させて、金属ポストを形成するステップと、第1の電極を形成する金属ポスト上に非酸化層をフラッシュコートするステップと、ポスト上又はその周囲に誘電層を堆積させるステップと、誘電層を金属コーティングして、第2の電極を形成するステップと、第1の金属層を、第1の電極のすべてに対して並列に接続して、コンデンサ用の単一電極を形成するステップと、第2の金属層を、第2の電極のすべてに対して並列に接続して、コンデンサ用の第2の電極を形成するステップとを含む。一態様においては、誘電層は、厚さ0.5nm~1000nmの薄膜である。別の態様においては、誘電層は、厚さ0.05μm~100μmの焼結ペーストである。別の態様においては、誘電層は、10~10,000の誘電率を有する。別の態様においては、誘電層は、2~100の誘電率を有する。別の態様においては、誘電層は、ALDによって堆積される。別の態様においては、誘電層は、ドクターブレードによって堆積される。別の態様においては、コンデンサは、1,000pf/mmを超えるキャパシタンス密度を有する。
【0007】
本発明のなおも別の実施形態は、光感受性ガラス基板上で、円形パターンをマスクするステップと、光感受性ガラス基板の少なくとも一部分を、活性化UVエネルギー源に対して露光するステップと、光感受性ガラス基板を、そのガラス転移温度よりも高い温度の少なくとも10分間の加熱フェーズに加熱するステップと、光感受性ガラス基板を冷却して、露光されたガラスの少なくとも一部を結晶性物質に変換して、ガラス-セラミック結晶性基板を形成するステップと、感光性ガラス基板のセラミック相を、エッチング溶液で、部分的にエッチングして取り除くステップと、感光性ガラス上に、導電性シード層を堆積させるステップと、感光性ガラス基板を、金属を電気めっきする金属化シード層とともに配置して、感光性ガラス基板における1又は2以上の開口部を充填してビアを形成するステップと、感光性ガラス基板の前面及び後面を化学機械的に研磨して、充填されたビアのみを残すステップと、2つの隣接する充填されたビアの周囲で、光感受性ガラス基板の少なくとも1つの矩形部分を露出及び変換するステップと、矩形パテントをエッチングして
、少なくとも1対の隣接する充填されたビアを露出させて、金属ポストを形成するステップと、第1の電極を形成する金属ポスト上に非酸化層をフラッシュコートするステップと、ポスト上又はその周囲に誘電層を堆積させるステップと、誘電層を金属コーティングして、第2の電極を形成するステップと、第1の金属層を、第1の電極のすべてに対して並列に接続して、コンデンサ用の単一電極を形成するステップと、第2の金属層を、第2の電極のすべてに対して並列に接続して、コンデンサ用の第2の電極を形成するステップとを含む方法によって作製される、集積コンデンサを包含する。一態様においては、誘電層は、厚さ0.5nm~1000nmの薄膜である。別の態様においては、誘電層は、厚さ0.05μm~100μmの焼結ペーストである。別の態様においては、誘電物質は、10~10,000の誘電率を有する。別の態様においては、誘電薄膜は、2~100の誘電率を有する。別の態様においては、誘電薄膜は、ALDによって堆積される。別の態様においては、誘電ペースト物質は、ドクターブレードによって堆積される。別の態様においては、コンデンサは、1,000pf/mmを超えるキャパシタンス密度を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の特色及び利点のより完全な理解のために、これより、本発明の詳細な記載について、添付の図面と併せて参照する。
図1】銅で電気めっきされた、シード層を伴う充填された貫通ホールビアの画像である。
図2A】絶縁物質がHfOである、RF電力調整用コンデンサ及び物質キーの断面図である。
図2B】RF電力調整用コンデンサの上面図である。
図3】BaTiO系集積電力調整コンデンサである。
図4】直径が65μmであり、中心から中心までのピッチが72μmである、貫通ホールである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の様々な実施形態の作製及び使用について、下で詳細に考察されるが、本発明は適用可能な発明的概念を多く提供しており、これらの発明的概念は幅広い種類の個別の状況において具現化することができるということが理解されるべきである。本明細書において考察されている個別の実施形態は、本発明を作製及び使用する個別の方法の例証であるに過ぎず、本発明の範囲を定めるものではない。
【0010】
本発明の理解を容易にするために、いくつかの用語を下に定義する。本明細書において定義される用語は、本発明が関連する技術分野における当業者によって一般的に理解されるような意味を有する。例えば「ある1つの(a)」、「ある1つの(an)」、及び「そ
の(the)」などの用語は、単一の主体のみを指すことを意図するものではないが、個別
の例が例証のために使用され得るものの一般的分類を包含することを意図している。本明細書における専門用語は、本発明の個別の実施形態を説明するために使用されているが、それらの使用は、特許請求の範囲において概説されているような場合を除き、本発明を限定するものではない。
【0011】
感光性ガラス物質は、第一世代半導体製造装置を使用して、簡単な3つのステッププロセスで加工され、ここでの最終的な物質は、ガラス、セラミックのいずれかへと形作られるか、又はガラス及びセラミックの両方の領域を含み得る。感光性ガラスは、幅広い種類のマイクロシステム部品、チップ上のシステム、及びパッケージにおけるシステムの製作にとっての、いくつかの利点を有する。マイクロ構造体及び電子部品は、従来の半導体及びプリント回路基板(PCB,printed circuit board)加工装置を使用して、これらの
種類のガラスで比較的安価に製造されている。一般に、ガラスは、高い温度安定性、良好な機械的及び電気的特性、並びにプラスチック及び多くの種類の金属よりも良好な耐化学性を有する。
【0012】
酸化セリウムは、酸化セリウムの吸収バンド内の紫外線に対して露光されると、フォトンを吸収し、電子を失うことによって、感作物質として作用する。この反応は、付近の酸化銀を還元して、銀原子を形成する。例えば、以下の通りである。
【0013】
Ce3++Ag=□Ce4++Ag
【0014】
銀イオンは、熱処理プロセス中に銀のナノクラスターへと合体し、周囲のガラスにおいて、結晶性セラミック相を形成するための核形成部位を誘発する。この熱処理は、ガラス転移温度付近の温度で行わなければならない。セラミック結晶相は、露光されていないガラス質の非晶質ガラス状領域よりも、例えばフッ化水素酸(HF)などのエッチング液に対して溶解性である。具体的には、FOTURAN(登録商標)の結晶性[セラミック]領域は、10%HFで、非晶質領域よりも約20倍速くエッチングされ、露光された領域を取り除いた際に約20:1の壁斜面比を有するマイクロ構造体を可能にする。T. R. Dietrich et al., "Fabrication technologies formicrosystems utilizing photoetchable glass,"Microelectronic Engineering 30, 497 (1996)を参照されたい。これは、参照によって本明細書に援用される。他の組成の感光性ガラスは、異なる速度でエッチングされることになる。
【0015】
シリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、及び酸化セリウムで構成される光感受性ガラス基板を使用して金属デバイスを製作する1つの方法は、マスク及びUV光を使用して、光感受性ガラス基板内に、少なくとも1つの、二次元又は三次元のセラミック相領域を有するパターンを作成することを伴う。
【0016】
好ましくは、この成形ガラス構造体は、少なくとも1又は2以上の、二次元又は三次元の誘導デバイスを含む。この容量デバイスは、一連の接続された構造体を作製して、電力調整用の高表面積コンデンサを形成することによって形成される。これらの構造体は、キャパシタンスを生成するパターンを作成する、矩形、円形、楕円形、フラクタル、又は他の形状のいずれかであり得る。APEX(商標)ガラスのパターン形成領域は、めっき又は気相堆積を含むいくつかの方法によって、金属、合金、複合体、ガラス、又は他の磁気媒体で充填され得る。媒体の誘電率は、デバイスにおける構造体の次元、高表面積、及び数と組み合わさって、デバイスのインダクタンスを提供する。動作周波数に応じて、誘導デバイス設計には、異なる透磁率の物質が必要とされることになるため、より高い動作周波数では、銅又は他の類似する物質などの物質が、誘導デバイスにとって一般的に好まれる媒体となる。容量デバイスが生成されると、支持用のAPEX(商標)ガラスは定位置に留められるか、又は取り外されて、直列又は並列に取り付けることができる容量性構造体のアレイが作成される。
【0017】
この方法は、mm当たり1nf超又はそれに等しい値を伴う、集積電力調整用キャパシタンス密度にとって所望される技術的要件を上回る、大表面積コンデンサを作成するために使用することができる。使用される比誘電率及び誘電物質にとって好ましい堆積技術に基づいて、異なるデバイスアーキテクチャが存在する。本発明は、それぞれの誘電物質のためのデバイスアーキテクチャを作成する方法を提供する。
【0018】
一般に、ガラスセラミックス物質が、マイクロ構造体の形成において収めてきた成功は限定的であった。マイクロ構造体の形成は、性能、均一性、他のものによる有用性、及び利用可能性の問題に悩まされる。過去のガラス-セラミック物質によって得られたエッチングのアスペクト比は、およそ15:1であったが、対照的に、APEX(登録商標)ガラスは、50超:1の平均的エッチングアスペクト比を有する。これによって、ユーザは、より小さく、より深いフィーチャを作成することができる。加えて、我々の製造方法は、90%超の製品収率を可能とする(これまでのガラスでの収率は、50%付近である)。最後に、これまでのガラスセラミックスにおいては、ガラスのおよそ30%しかセラミック状態に変換されなかったが、一方で、APEX(登録商標)ガラスセラミックでは、この変換率は70%付近である。
【0019】
APEX(登録商標)組成物は、その強化された性能のために、3つのメカニズムを提供する。(1)より多量の銀によって、結晶粒界においてより速くエッチングされる、より小さいセラミック結晶の形成がもたらされ、(2)シリカ(HF酸によってエッチングされる主な構成成分)の含有量の減少によって、露光されていない物質の所望されないエッチングが減少し、並びに(3)アルカリ金属及び酸化ホウ素の総重量パーセントがより高いことによって、製造中、遥かにより均質なガラスが生成される。
【0020】
ガラスのセラミック化は、ガラス基板全体を、およそ20J/cmの310nm光に対して露光することによって達成される。セラミック内にガラス空間を作成しようと試みる場合、ユーザは、ガラスのまま留まるべき場所のガラスを除いて、物質のすべてを露光する。一実施形態においては、本発明は、異なる直径を有する様々な同心円を含む、石英/クロムマスクを提供する。
【0021】
本発明者らによって実証された、先述の高表面積コンデンサは、CVD法を用いる、薄膜金属化ビアを使用する。次いで、金属化ビアは、ALD法を用いて、例えば20nmのAl層などの誘電物質の薄膜でコーティングされ、その後、上部金属被覆を適用して、ビア(複数可)の有効表面積及び誘電体の極薄コーティングに起因する大キャパシタンスを作製する。
【0022】
本発明は、電気、マイクロ波、及び高周波用途において、ガラスセラミック構造体中又はその上に誘導デバイスを製作するための方法を包含する。ガラスセラミック基板は、幅広い数の組成変動を有する光感受性ガラス基板であってもよく、限定されるものではないが、60~76重量%のシリカ;少なくとも3重量%のKOであり、6重量%~16重量%の、KO及びNaOの組合せを伴う;0.003~1重量%の、Ag2O及びAu2Oからなる群から選択される、少なくとも1つの酸化物;0.003~2重量%のCuO;0.75重量%~7重量%のB2O3及び6~7重量%のAlであり、B及びAlの組合せは13重量%を上回らない;8~15重量%のLiO;並びに0.001~0.1重量%のCeOが挙げられる。この組成及び他の色々な組成が、一般に、APEX(登録商標)ガラスと呼ばれる。
【0023】
ガラスの露光された部分は、ガラス転移温度付近の温度までガラス基板を加熱することによって、結晶性物質へと変換することができる。例えばフッ化水素酸などのエッチング液でガラス基板をエッチングする際に、ガラスを広域スペクトル中紫外(約308~312nm)投光ランプに対して露光して、少なくとも30:1のアスペクト比を有する成形ガラス構造体を提供し、誘導構造体を作成する場合、露光されていない部分に対する、露光された部分の異方性エッチング比は、少なくとも30:1である。露光用のマスクは、露光に対して連続的グレースケールを提供して、誘導構造体/デバイスを作成するための曲面構造体を形成する、ハーフトーンマスクのものであってもよい。デジタルマスクを、フラッド露光とともに使用することもでき、誘導構造体/デバイスの作成をもたらすために使用することができる。次いで、露光されたガラスは、典型的には2ステッププロセスでベーキングされる。420℃~520℃での10分間~2時間の加熱温度範囲は、銀イオンを銀ナノ粒子に合体させ、520℃~620℃での10分間~2時間の加熱温度範囲は、銀ナノ粒子の周囲において酸化リチウムを形成させる。次いで、ガラス板をエッチングする。ガラス基板は、典型的には5体積%~10体積%のHF溶液のエッチング液でエッチングされ、広域スペクトル中紫外フラッドライトで露光した場合、露光されていない部分のエッチング比に対する、露光された部分のエッチング比は、少なくとも30:1であり、レーザで露光した場合、30超:1であり、少なくとも30:1の異方性エッチング比を有する、成形ガラス構造体が提供される。図1は、銅で電気めっきされた、シード層を伴う充填された貫通ホールビアの画像を示している。
【0024】
本発明は、ガラス-セラミック基板の複数の金属ポストにおいて作成される容量性構造体を包含し、このような方法は、少なくとも1又は2以上の、二次元又は三次元のコンデンサデバイスを含むウエハにおいて感光性ガラス基板を採用している。感光性ガラスウエハは、50μm~1,000μmの範囲であってもよく、我々のケースでは、好ましくは250μmである。次いで、感光性ガラスは、円形パターンでパターン形成され、ガラスの嵩全体を通じてエッチングされる。円形パターンは、直径が5μm~250μmの範囲
であってもよいが、好ましくは直径が30μmである。均一なチタンシード層が、CVD法によって、ビアを含むウエハにまたがって堆積される。シード層の厚さは、50nm~1000nmの範囲であってもよいが、好ましくは厚さが150nmである。次いで、ウエハは電気めっき浴中に置かれ、ここで、銅(Cu)がシード層上に堆積される。銅層は、ビアを充填するのに十分である必要があり、この場合25μmである。ウエハの表側及び裏側は、ラッピングされ、感光性ガラスまで再び研磨される。これは、図2Aにおいて見ることができる。矩形パターンを、先に記載した方法を使用して感光性ガラスにおいて作製して、ガラスの10%~90%、好ましくは感光性ガラスの体積の80%を変換する。ビアはまた、例えば希釈HFなどのエッチング液による追加的な低濃度のすすぎを受容してもよい。希釈HFは、ビアのセラミック壁をパターン形成又はテクスチャ形成することになる。セラミック壁のテクスチャ形成は、構造体の表面積を著しく増加させ、デバイスのキャパシタンスを直接的に増加させる。露出した銅を伴う感光性ガラスは、ウエアの裏側において、銅で充填されたビアと物理的/電気的に接触して配置される金属化ポリイミドを有する。金属化ポリイミドと接触する、露出した銅カラムを伴う感光性ガラスは、電気めっき浴中に置かれ、ここで、非酸化金属、又は半導体酸化物若しくは導電性酸化物を形成する金属のフラッシュコーティングが、金属ポストの表面上に電気めっきされる。この金属は、好ましくは、金(Au)である。この薄いフラッシュコーティングは、誘電媒体/物質の堆積中の、銅ポストの酸化を防止する。原子層堆積(ALD,atomic layer
deposition)法を用いて酸化可能な金属を堆積させるか、又は例えば10ÅのTa
、Alの誘電層、若しくは限定されるものではないが、AlO3を含む他の気相誘電体などの酸化物質を直接的に堆積させることによって、誘電体を堆積させる。TMA及びOを用いた、380℃のAl、サイクル時間:3.5秒間。次いで、Al層を酸素雰囲気下で5分間300℃に加熱して、誘電層を完全に酸化させる。この誘電層の厚さは、5nm~1000nmの範囲であってもよい。我々にとって好ましい厚さは、図2Aにおいて見ることができるように、厚さ5nmである。次に、銅のRLDを堆積させて、矩形のホールを充填する。RLDは、好ましくは、シルクスクリーニング法によって堆積される銅ペーストである。次いで、ウエハを炉内に置き、これを、不活性ガス又は真空環境中において、5~60分間、450℃~700℃に加熱する。我々にとって好ましい温度及び時間は、アルゴンガス中600℃で20分間である。最後のステップは、RLD銅を接触させ、ダイの前面を横列にし、ウエハの裏側を縦列にすることである。前面の横列のすべてを並列に結び付けて、大集積表面積コンデンサ用の電極を作製する。同様に、ダイの裏面の縦列のすべてを並列に結び付けて、大集積表面積コンデンサ用の下部電極を作製する。図2Bは、RF電力調整用コンデンサの上面図を示している。
【0025】
第2の実施形態を、図3において見ることができる。本発明は、ガラス-セラミック基板の複数の金属ポストにおいて作成される容量性構造体を包含し、このような方法は、少なくとも1又は2以上の、二次元又は三次元のコンデンサデバイスを含むウエハにおいて感光性ガラス基板を採用している。感光性ガラスウエハは、50μm~1,000μmの範囲であってもよく、我々のケースでは、好ましくは250μmである。次いで、感光性ガラスは、円形パターンでパターン形成され、ガラスの嵩全体を通じてエッチングされる。円形パターンは、直径が5μm~250μmの範囲であってもよいが、好ましくは直径が30μmである。均一なチタンシード層が、CVD法によって、ビアを含むウエハにまたがって堆積される。シード層の厚さは、50nm~1000nmの範囲であってもよいが、好ましくは厚さが150nmである。次いで、ウエハは電気めっき浴中に置かれ、ここで、銅(Cu)がシード層上に堆積される。銅層は、ビアを充填するのに十分である必要があり、この場合25μmである。ウエハの表側及び裏側は、ラッピングされ、感光性ガラスまで再び研磨される。これは、図3において見ることができる。矩形パターンを、先に記載した方法を使用して感光性ガラスにおいて作製して、ガラスの10%~90%、好ましくは感光性ガラスの体積の80%を変換する。ビアはまた、例えば希釈HFなどのエッチング液による追加的な低濃度のすすぎを受容してもよい。金属化ポリイミドと接触
する、露出した銅カラムを伴う感光性ガラスは、電気めっき浴中に置かれ、ここで、非酸化金属、又は半導体酸化物若しくは導電性酸化物を形成する金属のフラッシュコーティングが、金属ポストの表面上に電気めっきされる。この金属は、好ましくは、金(Au)である。この薄いフラッシュコーティングは、誘電媒体/物質の堆積中の、銅ポストの酸化を防止する。次いで、誘電領域を、商業的に入手可能なBaTiOペーストを使用して、これを矩形のウェル内にシルクスクリーニングすることによって作成する。次いで、ウエハを炉内に置き、これを、酸素雰囲気中において、5~60分間、450℃~700℃に加熱する。好ましい温度及び時間は、酸素雰囲気中600℃で30分間である。最後のステップは、RLD銅を接触させ、ダイの前面を横列にし、ウエハの裏側を、上部電極と並行である横列にすることである。前面の横列のすべてを並列に結び付けて、大集積表面積コンデンサ用の電極を作製する。同様に、ダイの裏面の横列のすべてを並列に結び付けて、大集積表面積コンデンサ用の下部電極を作製する。
【0026】
図4は、直径が65μmであり、中心から中心までのピッチが72μmである、貫通ホールを示している。
【0027】
本発明及びその利点について詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲によって画定されるような本発明の趣旨及び範囲から逸脱すること無く、様々な変更、置換、及び改変を本発明に対して行うことができることを理解されたい。また、本出願の範囲は、本明細書において記載されている方法(process)、機械、製造、物の組成物、手段、方法(method)、及びステップの特定の実施形態に限定されることを意図するものではない。当
業者であれば本発明の開示から容易に理解するように、本明細書において記載されている対応する実施形態と同じ機能を実質的に行うか、又はそれと同じ結果を実質的に達成する、現在存在しているか又は後程開発される、方法(process)、機械、製造、物の組成物
、手段、方法(method)、又はステップが、本発明に従って活用され得る。したがって、添付の特許請求の範囲は、このような方法(process)、機械、製造、物の組成物、手段
、方法(method)、又はステップを、それらの範囲内に包含することが意図される。
【0028】
本発明は、費用対効果が高い、ガラスセラミック三次元コンデンサ構造体又は三次元コンデンサアレイデバイスを作成する。ガラスセラミック基板がそのような構造体を形成する能力を実証した場合、垂直面及び水平面の両方を別個に、又は同時に加工することで、二次元又は三次元の容量デバイスが形成される。
【0029】
本発明は、ビア又はポストを伴う光感受性ガラス基板を準備し、さらに1又は2以上の導電層、典型的には金属、誘電物質、及び上部層導電層、典型的には金属でコーティング又は充填することによって、1又は2以上の、二次元又は三次元コンデンサデバイスを伴う基板を製作する方法を包含する。
【0030】
本発明の様々な実施形態の作製及び使用について、下で詳細に考察されるが、本発明は適用可能な発明的概念を多く提供しており、これらの発明的概念は幅広い種類の個別の状況において具現化することができるということが理解されるべきである。本明細書において考察されている個別の実施形態は、本発明を作製及び使用する個別の方法の例証であるに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない。
【0031】
本明細書において考察されるあらゆる実施形態が、本発明のあらゆる方法、キット、試薬、又は組成物に関して実装され得ることが企図されており、逆もまた同様である。さらに、本発明の組成物は、本発明の方法を達成するために使用することができる。
【0032】
本明細書に記載されている特定の実施形態は、例証のために示されており、本発明を限定するために示されているものではないことが理解されるであろう。本発明の主要な特色
は、本発明の範囲から逸脱すること無く、様々な実施形態において採用することができる。当業者であれば、本明細書に記載されている個別の手順に対する多数の均等物を、認識、又は通例の実験作業以上のものを使用すること無く確認することができるであろう。このような均等物は、本発明の範囲内にあるものとみなされ、特許請求の範囲によって網羅される。
【0033】
本明細書において言及されているすべての刊行物及び特許出願は、本発明が関する技術分野における当業者の技能のレベルを示すものである。すべての刊行物及び特許出願は、それぞれ個々の刊行物又は特許出願について参照によって援用されることが個別具体的に示されているのと同じ程度で、参照によって本明細書に援用される。
【0034】
特許請求の範囲及び/又は本明細書において、「を含む(comprising)」という用語と併用されている場合の、「ある1つの(a)」又は「ある1つの(an)」という語の使用
は、「1つ」を意味する場合もあるが、「1又は2以上」、「少なくとも1つ」、及び「1又は1を超える」という意味とも整合する。特許請求の範囲における「又は(or)」という用語の使用は、ある選択肢のみを指していたり、又は選択肢が相互排他的であったりすると明示的に示されていない限り、「及び/又は」を意味するように使用されているが、本開示では、ある選択肢のみ及び「及び/又は」の両方を指す定義が採用されている。本出願の全体を通じて、「約」という用語は、ある値が、その値を求めるために用いられるデバイス、方法に内在する誤差の偏差、又は研究対象に存在する偏差を含むことを示すために使用されている。
【0035】
本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、「含む(comprising)」(及び含むの任意の形態、例えば「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」など)、「
有する(having)」(及び有するの任意の形態、例えば「有する(have)」及び「有する(has)」など)、「含む(including)」(及び含むの任意の形態、例えば「含む(includes)」及び「含む(include)」など)、又は「含有する(containing)」(及び含有
するの任意の形態、例えば「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」など
)という語は、包括的又は非限定的であり、追加的な、列挙されていない要素又は方法ステップを排除するものではない。本明細書において提供されている組成物及び方法のいずれかの実施形態において、「含む」は、「から本質的になる」又は「本質的になる」で置き換えられる場合がある。本明細書において使用される場合、「から本質的になる」という語句は、特定された完全体(複数可)又はステップだけでなく、特許請求される発明の特徴又は機能に対して実質的に影響を及ぼさないものも必要とする。本明細書において使用される場合、「からなる」という用語は、列挙された完全体(例えば、特色、要素、特徴、特性、方法/プロセスステップ、又は限界)又は完全体の群(例えば、特色(複数可)、要素(複数可)、特徴(複数可)、特性(複数可)、複数の方法/プロセスステップ、又は限界(複数可))のみの存在を示すために使用される。
【0036】
本明細書において使用される場合、「又はそれらの組合せ」という用語は、この用語に先行する、列挙された項目のすべての順列及び組合せを指す。例えば、「A、B、C、又はそれらの組合せ」は、A、B、C、AB、AC、BC、又はABCのうちの少なくとも1つを包含することを意図しており、特定の文脈において順序が重要な場合には、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCABも包含することを意図している。この例を用いて続けると、1又は2以上の項目又は用語の繰り返しを含む組合せ、例えばBB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB、及びその他のものなどが明確に包含される。当業者であれば、別途文脈から明白でない限りにおいては、あらゆる組合せにおいて、項目又は用語の数に対する制限は典型的には存在しないことが理解されるであろう。
【0037】
本明細書において使用される場合、近似の語、例えば限定されるものではないが、「約」、「実質的な」、又は「実質的に」などは、ある状態が、そのように修飾された場合、絶対的又は完全である必要は無いものの、当業者が、その状態が存在するのを明示することを保証するには十分なほど近いとみなされ得ることを指す。記述が変動し得る程度は、どの程度の大きさまで、変化が設定され得るかということ、及び当業者に、修飾された特色が修飾されていない特色の必要とされる特徴及び能力を依然として有するものとして、依然として認識させ得るかということに左右されることになる。先行する考察に準ずることにはなるが、一般に、例えば「約」などの近似の語によって修飾されている、本明細書における数値は、その言及された値から少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12、又は15%変動し得る。
【0038】
本明細書において開示及び特許請求されている組成物及び/又は方法のすべては、本開示の観点から過分とされる実験作業を伴わずに作製及び実行することができる。本発明の組成物及び方法については、好ましい実施形態の見地から記載してきたが、当業者であれば、本発明の概念、趣旨、及び範囲から逸脱すること無く、これらの組成物及び/又は方法に対して、並びに本明細書に記載されている方法のステップ又はステップの筋道において、変更を加え得ることが明白であろう。当業者にとって明白である、すべてのそのような代替形態及び修正形態は、添付の特許請求の範囲によって画定されるような、本発明の趣旨、範囲、及び概念の内にあるとみなされる。
【0039】
本明細書に添付される特許請求の範囲を解釈するに当たり、特許局、及び本出願に基づいて発行されるあらゆる特許のすべての読者の手助けとして、本出願人は、特定の請求項において「ための手段」又は「ためのステップ」という語が明示的に使用されていない限り、添付の特許請求の範囲のいずれも、米国特許法第112条第6段落、米国特許法第112条(f)段落、又は本発明の出願日時点で存在する同等のものの発動を意図するものではないことを注記することを希求するものである。
【0040】
請求項のそれぞれに関して、それぞれの従属請求項は、ありとあらゆる請求項に関して、先の請求項が請求項の用語又は要素について先行する適切な根拠を提供している限り、独立請求項及び先の従属請求項のそれぞれに従属し得る。
図1
図2
図3
図4