(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-15
(45)【発行日】2023-03-24
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20230316BHJP
G06F 3/02 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
G06F1/16 312U
G06F1/16 312J
G06F3/02 470
G06F3/02 500
(21)【出願番号】P 2018202004
(22)【出願日】2018-10-26
【審査請求日】2021-10-01
(73)【特許権者】
【識別番号】398058588
【氏名又は名称】Dynabook株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中野 昌則
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 重信
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-196527(JP,A)
【文献】登録実用新案第3204244(JP,U)
【文献】特開2002-185591(JP,A)
【文献】特開2006-059096(JP,A)
【文献】特開2004-272519(JP,A)
【文献】特開2018-160241(JP,A)
【文献】米国特許第6094156(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0228668(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/16
G06F3/02-3/027
H04M1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
演算を行う演算ユニットと、
前記演算ユニットにデータを入力するためのキーを備えた入力ユニットと、
前記演算ユニットによって演算された映像を含む情報を外部の表示機器に出力する出力端子を備えた出力ユニットと、
前記演算ユニットと前記出力ユニットを保持し、前記入力ユニットを分割して開閉可能に接続された、少なくとも第1保持部と第2保持部を備えた筐体ユニットと、を有
し、
前記第1保持部と前記第2保持部の少なくとも一方は、閉じられた状態の外面上において、前記演算ユニットを少なくとも起動又は停止させる操作部を備え、
前記第1保持部と前記第2保持部の一方にスペースキーを備え、前記第1保持部と前記第2保持部の他方にタッチパッドを備え、
前記スペースキーと前記タッチパッドは、前記第1保持部と前記第2保持部が開いた状態で、前記第1保持部と前記第2保持部の接続部を中心として隣り合って位置し、
前記スペースキーと前記タッチパッドは、前記入力ユニットにおいて多段に配列された前記キーのうちの最下段に位置し、前記スペースキーと前記タッチパッドのサイズは、前記キーのうちの文字入力に対応するキーのサイズよりも大きい電子機器。
【請求項2】
前記演算ユニットと接続され、電波を送受信可能なアンテナエレメントを備えたアンテナユニットを更に有し、
前記第1保持部と前記第2保持部の少なくとも一方は、最外部から離れた位置に前記アンテナエレメントを保持した、請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1保持部と前記第2保持部の少なくとも一方は、前記第1保持部と前記第2保持部が開いた状態で対向し、閉じた状態で露出する対向面に、前記演算ユニットと電気的に接続され、外部の記録媒体を挿入可能な挿入部を備えた、請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1保持部と前記第2保持部の少なくとも一方は、ユーザの生体情報による認証に基づいて前記演算ユニットを少なくとも起動又は停止させる生体認証センサーを備えた、請求項1記載の電子機器。
【請求項5】
前記演算ユニットと接続され、電波を送受信可能なアンテナエレメントを備えたアンテナユニットを更に有し、
前記第1保持部と前記第2保持部の少なくとも一方は、前記演算ユニットの少なくとも一部と重ならない外縁の位置に前記アンテナエレメントを保持した、請求項1記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1保持部と前記第2保持部の一方に保持され、前記演算ユニットに電力を供給する電源ユニットを更に有し、
前記第1保持部と前記第2保持部の他方に、前記演算ユニットが保持された、請求項1記載の電子機器。
【請求項7】
前記第1保持部と前記第2保持部の少なくとも一方は、前記第1保持部と前記第2保持部が開いた状態で対向する側面の部分、又は前記第1保持部と前記第2保持部が閉じた状態で対向する上面の部分に、前記第1保持部と前記第2保持部の開閉状態を検出する開閉センサーを備えた、請求項1記載の電子機器。
【請求項8】
前記第1保持部と前記第2保持部の少なくとも一方の側面には、使用時のユーザ位置に対して、奥側に高精細度マルチメディアインターフェース用の端子が備えられ、手前側に音声用の端子が備えられた、請求項1記載の電子機器。
【請求項9】
前記第1保持部と前記第2保持部は、前記第1保持部と前記第2保持部が開いた状態で、中央よりも両端の高さ方向の厚みが薄く形成された、請求項1記載の電子機器。
【請求項10】
前記第1保持部と前記第2保持部の少なくとも一方は、前記第1保持部と前記第2保持部が開いた状態で対向する側面の部分に、弾性変形可能な緩衝部材を備えた、請求項1記載の電子機器。
【請求項11】
前記第1保持部と前記第2保持部の一方に、保持された前記演算ユニットに電力を供給する電源ユニットを更に有し、
前記電源ユニットを保持する前記一方は、前記電源ユニットの大きさに応じて形状が異なる筐体を備えた、請求項1記載の電子機器。
【請求項12】
前記第1保持部と前記第2保持部は、Gの信号を前記演算ユニットに入力可能な前記キーと、Hの信号を前記演算ユニットに入力可能な前記キーとの隙間を境にして、前記入力ユニットを分割して開閉可能に接続された、請求項1記載の電子機器。
【請求項13】
前記第1保持部と前記第2保持部は、前記第1保持部と前記第2保持部の接続部で前記キーを跨がずに開閉される、請求項1記載の電子機器。
【請求項14】
前記第1保持部と前記第2保持部は、前記第1保持部と前記第2保持部の接続部で前記キーを跨いで開閉される、請求項1記載の電子機器。
【請求項15】
前記出力端子は、type-Cのユニバーサル・シリアル・バスに対応した、請求項1記載の電子機器。
【請求項16】
前記演算ユニットは、前記出力ユニットを介して前記表示機器の構成を認識し、前記表示機器の電気的な仕様に合せた形態で前記情報を出力する、請求項1記載の電子機器。
【請求項17】
前記演算ユニットは、前記出力ユニットを介して前記表示機器の構成を認識し、前記表示機器の対応するアプリケーションに合せた形態で前記情報を出力する、請求項1記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
キーボードを2つに分割可能に構成して、小型化を図る技術が知られている。この技術を用いても、ディスプレイのような表示装置に対して映像を含む情報を出力するために、別途、演算ユニットを備えたパソコン本体が必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、携帯容易な電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る電子機器は、演算ユニットと、入力ユニットと、出力ユニットと、筐体ユニットと、を有している。前記演算ユニットは、演算を行う。前記入力ユニットは、前記演算ユニットにデータを入力するためのキーを備えている。前記出力ユニットは、前記演算ユニットによって演算された映像を含む情報を外部の表示機器に出力する出力端子を備えている。前記筐体ユニットは、前記演算ユニットと前記出力ユニットを保持し、前記入力ユニットを分割して開閉可能に接続された、少なくとも第1保持部と第2保持部を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】第1実施形態のキーボードPC100を開いた状態で左側Dw2を視認できるように示す斜視図である。
【
図1B】
図1Aの配置のキーボードPC100を閉じた状態で示す斜視図である。
【
図2A】キーボードPC100を開いた状態で右側Dw1を視認できるように示す斜視図である。
【
図2B】
図2Aの配置のキーボードPC100を閉じた状態で示す斜視図である。
【
図3】キーボードPC100を上方Dh1から下方Dh2に向かって示す上面図である。
【
図4】キーボードPC100を下方Dh2から上方Dh1に向かって示す下面図である。
【
図5】キーボードPC100を手前側Dd1から奥側Dd2に向かって示す正面図である。
【
図6】キーボードPC100の内部を透かした状態で示す上面図である。
【
図7】キーボードPC100の使用方法を示す模式図である。
【
図8A】キーボードPC100の使用形態1であって、不特定の人々が利用している施設内においてキーボードPC100が使用されている状態を示す模式図である。
【
図8B】キーボードPC100の使用形態2であって、不特定の人が乗車している電車内においてキーボードPC100が使用されている状態を示す模式図である。
【
図8C】キーボードPC100の使用形態3であって、不特定の人が通行している道路においてキーボードPC100が衣服に収容された状態で歩行中に使用されている状態を示す模式図である。
【
図9】実施形態の変形例1であって、キーを跨いで2つ折り可能なキーボードPC200を示す斜視図である。
【
図10】実施形態の変形例2であって、右側と左側を中央に折り畳むように3つ折り可能なキーボードPC300を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。図面において、キーボードPC100の横幅方向Dw(右側Dw1、左側Dw2)、奥行方向Dd(手前側Dd1、奥側Dd2)及び高さ方向Dh(上方Dh1、下方Dh2)を矢印で示している。
【0008】
図1から
図6を参照して、実施形態のキーボードPC100の構成を説明する。
【0009】
キーボードPC100(請求項では電子機器と称する)は、演算ユニット110、入力ユニット120、出力ユニット130、アンテナユニット140、電源ユニット150、及び筐体ユニット160を有している。キーボードPC100を構成している演算ユニット110から筐体ユニット160について順に説明する。
【0010】
演算ユニット110は、
図6に示すように、演算を行うユニットである。
【0011】
演算ユニット110は、ROM(Read Only Memory)、CPU(Central Processing Unit)及びRAM(Random Access Memory)等を実装した基板等を備えている。演算ユニット110は、出力ユニット130を介してウェアラブル表示機器500(
図7に示す。請求項では外部の表示機器と称する)の構成を認識し、ウェアラブル表示機器500の電気的な仕様に合せた形態で情報を出力する。演算ユニット110は、出力ユニット130を介してウェアラブル表示機器500の構成を認識し、ウェアラブル表示機器500の対応するアプリケーションに合せた形態で情報を出力する。演算ユニット110は、例えば、第2保持部162の内部に保持されている。
【0012】
入力ユニット120は、
図1A、
図2A、
図3、
図5及び
図6に示すように、ユーザによって入力等の操作が行われるユニットである。
【0013】
入力ユニット120は、演算ユニット110にデータを入力するための、例えば、機械式のキー121を備えている。キー121は、Gの信号を演算ユニット110に入力可能なキー121Gを含む、ユーザが左手で操作し易いものが、第2保持部162に設けられている。又、キー121は、Hの信号を演算ユニット110に入力可能なキー121Hを含む、ユーザが右手で操作し易いものが、第1保持部161に設けられている。換言すると、Gのキー121GとHのキー121Hとの間隙を境にして、入力ユニット120が分割されている。入力ユニット120は、第1保持部161にスペースキー122を備え、第2保持部162にタッチパッド123を備えている。タッチパッド123は、ポインターを移動させたり、アプリケーションを開いたり閉じたりするために使用される。スペースキー122とタッチパッド123は、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で隣り合って位置している。
【0014】
出力ユニット130は、
図1A、
図2B及び
図6に示すように、演算ユニット110によって演算された映像を含む情報をウェアラブル表示機器500等に出力するユニットである。
【0015】
出力ユニット130は、映像を含む情報を出力する出力端子130aを備えている。出力端子130aは、例えば、type-CのUSB(Universal Serial Bus、ユニバーサル・シリアル・バス)に対応している。出力端子130aは、例えば、第2保持部162の左側面162mに保持されている。出力端子130aは、マウス等を接続してもよいし、給電用に使用してもよい。出力ユニット130は、後述するウェアラブル表示機器500と、有線(HDMI(登録商標)やUSBTypeC等の規格が適用される)又は無線(WiFiやBluetooth(登録商標)等の規格が適用される)で通信する。
【0016】
アンテナユニット140は、
図6に示すように、演算ユニット110と接続され電波によって外部とデータを送受信するユニットである。
【0017】
アンテナユニット140は、演算ユニット110と接続され電波を送受信可能なWiFiアンテナ141及びLTEアンテナ142(請求項ではアンテナエレメントと称する)を備えている。尚、WiFi及びLTEは、それぞれ登録商標である。特に、LTEアンテナ142によって、いわゆる4G通信を使用するだけではなく5G通信を使用して、高速で低遅延のモバイルネットワーク通信を行う。Wi-Fi(Wireless Fidelity、ワイヤレス フィデリィティ)アンテナ141は、
図6に示すように、例えば、第2保持部162の左側Dw2の手前側Dd1と奥側Dd2に、1つずつ対向して収容されている。LTE(Long Term Evolution、ロングタームエボリューション)アンテナ142は、
図6に示すように、例えば、第1保持部161の奥側Dd2に横幅方向Dwに沿って2つ、第1保持部161の右側Dw1に1つ、及び第2保持部162の奥側Dd2に1つ収容されている。WiFiアンテナ141及びLTEアンテナ142は、第1保持部161又は第2保持部162において、演算ユニット110と重ならない外縁の位置に設けられている。
【0018】
電源ユニット150は、
図6に示すように、演算ユニット110等に電力を供給するユニットである。
【0019】
電源ユニット150は、例えば、外部から入力された交流の電力を直流にすると共に電圧値等を調整する変換機、及び繰り返し充電可能なリチウムイオン二次電池から構成されている。電源ユニット150は、例えば、第1保持部161の内部に保持されている。
【0020】
筐体ユニット160は、
図1Aから
図6に示すように、演算ユニット110、入力ユニット120、出力ユニット130、アンテナユニット140、電源ユニット150を一体に保持するユニットである。
【0021】
筐体ユニット160は、
図1A等に示すように、入力ユニット120を分割して開閉可能に接続された第1保持部161と第2保持部162、及び第1保持部161と第2保持部162を開閉可能に支持するヒンジ163によって構成されている。
【0022】
第1保持部161と第2保持部162は、入力ユニット120のキー121を跨がずに開閉される。第1保持部161と第2保持部162は、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で、中央よりも両端の高さ方向の厚みが薄く形成されている。
【0023】
第1保持部161には、
図3等に示すように、入力ユニット120の右側の領域が、上面161aに設けられている。第1保持部161には、
図6に示すように、アンテナユニット140と電源ユニット150が収容されている。
【0024】
第1保持部161には、
図3等に示すように、第1保持部161と第2保持部162が閉じた状態で、第2保持部162に対して突き当てて入力ユニット120を保護する第1突当部161bが、上面161aの右側Dw1に備えられている。
【0025】
第1保持部161には、
図1B等に示すように、弾性変形可能な第1緩衝部材161dが、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で対向する左側面161cの下方Dh2に備えられている。
【0026】
第1保持部161には、
図4等に示すように、脚部161f(請求項では最外部と称する)が、下面161eに備えられている。脚部161fは、下面161eの奥側Dd2の右側Dw1から部分的に下方Dh2に突出するように設けられている。脚部161fは、ラバーフットやチルトスタンドによって構成する。
【0027】
第2保持部162には、
図3等に示すように、入力ユニット120の左側の領域が、上面162aに設けられている。第2保持部162には、
図6に示すように、演算ユニット110とアンテナユニット140が収容されている。
【0028】
第2保持部162には、
図3等に示すように、第1保持部161と第2保持部162が閉じた状態で、第1保持部161の第1突当部161bに対して突き当てて入力ユニット120を保護する第2突当部162bが、上面162aの左側Dw2に備えられている。
【0029】
第2保持部162には、
図1B等に示すように、弾性変形可能な第2緩衝部材162dが、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で対向する右側面162cの下方Dh2に備えられている。第2緩衝部材162dは、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態において、第1緩衝部材161dとの隙間を隔てて対向している。第1緩衝部材161dと第2緩衝部材162dは、第1保持部161と第2保持部162が180度を超えて開いたときに互いに突き当り、第1保持部161と第2保持部162の180度以上の回転を規制する。
【0030】
第2保持部162には、
図4等に示すように、脚部162f(請求項では最外部と称する)が、下面162eに備えられている。脚部162fは、下面162eの奥側Dd2の左側Dw2から部分的に下方Dh2に突出するように設けられている。脚部162fは、ラバーフットやチルトスタンドによって構成する。
【0031】
第2保持部162には、閉じられた状態において、演算ユニット110を起動及び停止させる外部タッチパッド162g(
図1B、
図2B、
図4に示す。請求項では操作部と称する)が、下面162e(
図1B、
図2B、
図4に示す。請求項では外面と称する)に備えられている。第2保持部162には、演算ユニット110と電気的に接続されSIMを挿入可能なSIMスロット用コネクター162h(
図1Bに示す。請求項では挿入部と称する)が、右側面162c(請求項では対向面と称する)に備えられている。
【0032】
第2保持部162には、ユーザの生体情報による認証に基づいて演算ユニット110を起動及び停止させるCCDカメラ162i(
図1B、
図2B、
図4に示す)が、下面162eに備えられている。CCDカメラ162iは、演算ユニット110に接続されている。生体情報は、例えば、ユーザの顔、目の網膜、手の平の静脈等である。又、第2保持部162には、CCDカメラ162i(
図1A、
図1B、
図2A、
図2B、
図5に示す)と同様に、ユーザの生体情報による認証が可能な指紋センサー162k(
図1A、
図1B、
図2A、
図2B、
図5に示す)が、前面162jに備えられている。指紋センサー162kは、筐体ユニット160の開閉状態によらず、簡便に使用することができる。
【0033】
第2保持部162には、第1保持部161と第2保持部162の開閉状態を検出する開閉センサー162l(
図1Bに示す)が、右側面162cに備えられている。開閉センサー162lは、例えば、光学センサーから構成され、第1保持部161の左側面161cが近接しているか否かを検出する。開閉センサー162lは、第2保持部162において、第1保持部161の上面161aと第2保持部162の上面162aが閉じた状態で対向する上面162aの部分に備える構成としてもよい。
【0034】
第2保持部162には、電源ボタン162n(
図1A、
図2Bに示す)が、左側面162mの(使用時のユーザ位置に対して)最も手前側Dd1に備えられている。第2保持部162には、高精細度マルチメディアインターフェース用のHDMI(High-Definition Multimedia Interface、高精細度マルチメディアインターフェース)端子162p(
図1A、
図2Bに示す)が、左側面162mの(使用時のユーザ位置に対して)奥側Dd2に備えられている。HDMIは、登録商標である。第2保持部162には、音声用のHP端子162q(
図1A、
図2Bに示す)が、左側面162mの手前側Dd1に備えられている。
【0035】
ヒンジ163は、
図1から
図6に示すように、第1保持部161と第2保持部162が隣り合う上方Dh1の境界部分を回転中心として、第1保持部161と第2保持部162を互いに開閉させる。
【0036】
図7を参照して、キーボードPC100の使用方法を説明する。
【0037】
ユーザは、キーボードPC100を、ケーブル501を介して接続されたウェアラブル表示機器500に投影される映像を含む情報を目視しながら、入力ユニット120のキー121やタッチパッド123等を使用して操作することができる。
【0038】
特に、ユーザは、外部の表示機器としてウェアラブル表示機器500を使用することによって、秘匿性を伴うパソコン作業を行うことができる。換言すると、ユーザは、不特定の人々が存在する場所において、秘密情報を守りながら、パソコン作業を行うことができる。ここでいうパソコン作業とは、ユーザがディスプレス端末などをみながら、キーボードや、マウス、タッチパネルなどから入力操作を行うことによってコンピュータに演算処理を実行させることにより、仕事などを行う作業であって、VDT(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル)作業とも称される作業である。
【0039】
又、ユーザは、液晶ディスプレイ等を使用することによって、秘匿性を伴わないパソコン作業を会社の外部で行ったり、秘匿性を伴うパソコン作業を自宅や宿泊先のホテルで行ったりすることができる。
【0040】
特に、本実施形態では、キーボードPC100、ウェアラブル表示機器500(実視とPC映像)及び5G通信(低遅延)を組み合わせることにより発揮される特徴を活かして、従来にない新たな使い方ができる。具体的には、例えば、スポーツ競技会場からの実況テキスト配信中継など、より正確でかつリアルタイム性が必要な状況の場合に、配信オペレータは、ウェアラブル表示機器500に表示される映像画面と、ウェアラブル表示機器500越しにみる競技自体を同時にみながら、遅延無くスポーツ実況のテキスト配信をリアルタイムで行うことができる。ユーザは、遅延無くリアルタイムで配信テキストを受信することができる。
【0041】
図8Aを参照して、キーボードPC100の使用形態1(不特定の人々が利用している施設内での使用)を説明する。
【0042】
図8Aに示すように、ユーザは、外部の表示機器としてウェアラブル表示機器500を使用することによって、不特定の人々が利用している施設内において秘匿性を保って、キーボードPC100の操作をすることができる。施設は、シェアオフィス、喫茶店及び図書館等が想定される。ユーザは、携帯が容易なキーボードPC100を使用することによって、会社の外部であって不特定の人々が利用している施設において、秘密を保持する必要が有る業務を行うことができる。換言すると、ユーザは、会社の外部であるシェアオフィス等において秘匿性を保ちつつ、社内用や社外用の資料の作成等の通常の業務を行うことができる。
【0043】
図8Bを参照して、キーボードPC100の使用形態2(不特定の人が乗車している電車内での使用)を説明する。
【0044】
図8Bに示すように、ユーザは、外部の表示機器としてウェアラブル表示機器500を使用することによって、不特定の人々が利用している電車内において秘匿性を保って、キーボードPC100の操作をすることができる。ユーザは、携帯が容易なキーボードPC100を使用することによって、会社の外部であって不特定の人々が乗車している電車において、秘密を保持する必要が有る業務を行うことができる。換言すると、ユーザは、会社の外部である車両内において秘匿性を保ちつつ、通勤中にメールの送受信の業務を行ったり、出張中にクライアントに提示する資料の修正等の業務を行ったりすることができる。
【0045】
図8Cを参照して、キーボードPC100の使用形態3(不特定の人が通行している道路での使用)を説明する。
【0046】
図8Cに示すように、ユーザは、外部の表示機器としてウェアラブル表示機器500を使用することによって、不特定の人々が通行している道路において秘匿性を保って、キーボードPC100を使用することができる。ユーザは、キーボードPC100をズボンのポケット等に収容して搬送することができる。
【0047】
実施形態のキーボードPC100の効果を説明する。
【0048】
実施形態によれば、筐体ユニット160は、演算ユニット110と出力ユニット130を保持し、入力ユニット120を分割して開閉可能に接続された第1保持部161と第2保持部162を備えている。このような構成のキーボードPC100によれば、第1保持部161と第2保持部162を折り畳むように閉じた状態で搬送することができる。したがって、キーボードPC100を携帯容易に構成することができる。
【0049】
実施形態によれば、第2保持部162は、閉じられた状態の外面(下面162e)上において、演算ユニット110を起動及び停止させる外部タッチパッド162gを備えている。このような構成のキーボードPC100によれば、第1保持部161と第2保持部162が閉じられた状態であっても、起動させたり停止させたりすることができる。
【0050】
実施形態によれば、入力ユニット120は、タッチパッド123を備えている。このような構成のキーボードPC100によれば、いわゆるマウスを別途用意することなく、タッチパッド123を使用して、ポインターを容易に移動させたり、アプリケーションを容易に開いたり閉じたりすることができる。
【0051】
実施形態によれば、第1保持部161と第2保持部162は、最外部(脚部161f及び脚部162f)から離れた位置にWiFiアンテナ141及びLTEアンテナ142を保持している。このような構成のキーボードPC100によれば、例えば、通信を阻害するような金属製のスチールデスクに対して脚部161f及び脚部162fを接触させて載置していても、通信状態を良好に保つことができる。更に、脚部161f及び脚部162fを設けることによって、入力ユニット120を緩やかに傾斜させて、ユーザがキー入力を行い易くすることができる。
【0052】
実施形態によれば、第2保持部162は、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で対向し、閉じた状態で露出する対向面に、演算ユニット110と電気的に接続され、外部の記録媒体を挿入可能なSIMスロット用コネクター162hを備えている。このような構成のキーボードPC100によれば、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で使用されているときにSIMスロット用コネクター162hを誤って抜いてしまうことを防止でき、第1保持部161と第2保持部162が閉じた状態のときにSIMスロット用コネクター162hを容易に着脱することができる。
【0053】
実施形態によれば、第2保持部162は、ユーザの生体情報による認証に基づいて演算ユニット110を起動及び停止させるCCDカメラ162i(請求項では生体認証センサーと称する)を備えている。このような構成のキーボードPC100によれば、他人によって使用されることを防止できる。特に、
図8Aに示すように、不特定の人々が利用している施設内において、他人がキーボードPC100に触れて操作することを防止できる。
【0054】
実施形態によれば、第1保持部161と第2保持部162は、演算ユニット110と重ならない外縁の位置にWiFiアンテナ141及びLTEアンテナ142を保持している。このような構成のキーボードPC100によれば、演算ユニット110とWiFiアンテナ141及びLTEアンテナ142との干渉を抑制して、通信状態を良好に保つことができる。
【0055】
実施形態によれば、第1保持部161に例えば電源ユニット150が備えられ、第2保持部162に例えば演算ユニット110が備えられている。このような構成のキーボードPC100によれば、第1保持部161と第2保持部162を開閉可能に構成しても、従来のノートパソコンの仕様を大幅に設計変更することなく、構成部材である電源ユニット150と第2保持部162を保持することができる。
【0056】
実施形態によれば、第1保持部161に例えばスペースキー122を備え、第2保持部162に例えばタッチパッド123を備えている。スペースキー122とタッチパッド123は、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で、第1保持部161と第2保持部162の接続部を中心として隣り合って位置している。このような構成のキーボードPC100によれば、ノートパソコン等のキーボードを操作する際に左手でキー入力し易い領域と右手でキー入力し易い領域との境となる中央部分に、スペースキー122とタッチパッド123を並べて配置することによって、ユーザによって操作し易くすることができる。
【0057】
実施形態によれば、第2保持部162は、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で対向する側面(右側面162c)の部分に、第1保持部161と第2保持部162の開閉状態を検出する開閉センサー162lを備えている。このような構成のキーボードPC100によれば、例えば、閉じられた状態で意図せずに動作することを防止できる。
【0058】
実施形態によれば、第2保持部162の左側面162mには、使用時のユーザ位置に対して奥側に高精細度マルチメディアインターフェース用のHDMI端子162p(端子)が備えられ、手前側に音声用のHP端子162q(端子)が備えられている。このような構成のキーボードPC100によれば、ユーザが操作するときに、HDMI端子162pとHP端子162qとの干渉を抑制することができる。
【0059】
実施形態によれば、第1保持部161と第2保持部162は、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で、中央よりも両端の高さ方向の厚みが薄く形成されている。このような構成のキーボードPC100によれば、第1保持部161と第2保持部162が閉じられた状態において、折り畳まれた基端から先端に向かって厚みが薄くなり、持ち運びし易い。
【0060】
実施形態によれば、第1保持部161と第2保持部162は、第1保持部161と第2保持部162が開いた状態で対向する側面の部分に、弾性変形可能な第1緩衝部材161d及び第2緩衝部材162dを備えている。このような構成のキーボードPC100によれば、第1緩衝部材161d及び第2緩衝部材162dを接触させて第1保持部161と第2保持部162の回転を規制することによって、反り返るように過度に開いて損傷することを抑制できる。
【0061】
実施形態によれば、電源ユニット150を保持する第1保持部161は、電源ユニット150の大きさに応じて形状が異なる筐体を選択可能に構成されている。このような構成のキーボードPC100によれば、例えば、駆動時間を長くするために電池容量を増やして大型化させた電源ユニット150に容易に対応することができる。
【0062】
実施形態によれば、第1保持部161と第2保持部162は、Gの信号を演算ユニット110に入力可能なキー121Gと、Hの信号を演算ユニット110に入力可能なキー121Hとの間隙を境にして、入力ユニット120を分割して開閉可能に接続されている。このような構成のキーボードPC100によれば、ユーザがノートパソコン等のキーボードを操作する際に左手でキー入力し易い領域と右手でキー入力し易い領域との境となる、Gのキー121GとHのキー121Hとの間隙を境にして、入力ユニット120を分割することで、ユーザが視覚的に境となる中央部分を認識し易くなる。
【0063】
実施形態によれば、第1保持部161と第2保持部162は、第1保持部161と第2保持部162の接続部でキー121を跨がずに開閉される。このような構成のキーボードPC100によれば、開閉可能に接続される第1保持部161と第2保持部162を、簡便な構成によって具現化することができる。
【0064】
実施形態によれば、出力端子130aは、type-CのUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)に対応している。このような構成のキーボードPC100によれば、映像出力に対応した汎用的な規格のtype-CのUSBを用いて、ウェアラブル表示機器500等に映像を出力することができる。
【0065】
実施形態によれば、演算ユニット110は、出力ユニット130を介してウェアラブル表示機器500の構成を認識し、ウェアラブル表示機器500の電気的な仕様に合せた形態で情報を出力する。このような構成のキーボードPC100によれば、電気的な仕様が異なる様々なウェアラブル表示機器500に接続しても、それらのウェアラブル表示機器500の電気的な仕様に合せた形態で、ウェアラブル表示機器500に対して情報を出力させることができる。
【0066】
実施形態によれば、演算ユニット110は、出力ユニット130を介してウェアラブル表示機器500の構成を認識し、ウェアラブル表示機器500の対応するアプリケーションに合せた形態で情報を出力する。このような構成のキーボードPC100によれば、対応するアプリケーションが異なる様々なウェアラブル表示機器500に接続しても、それらのウェアラブル表示機器500のアプリケーションに合せた形態で、ウェアラブル表示機器500に対して情報を出力させることができる。
【0067】
図9を参照して、実施形態の変形例1における、キーを跨いで2つ折り可能なキーボードPC200の構成を説明する。
【0068】
実施形態の変形例1のキーボードPC200は、筐体ユニット260を構成する第1保持部261と第2保持部262を、入力ユニット220の中央部分のキー221を跨ぐようにして2つ折りさせる。例えば、2つ折りされたキー221は、Bの信号を演算ユニット110に入力可能なキー、及びYの信号を演算ユニット110に入力可能なキーである(
図3に示すキー121G・121Hの上下(Dd方向)に位置するキー)。第1保持部261と第2保持部262の境界部分に位置するキー221は、第1保持部261又は第2保持部262に保持されている。ヒンジ163は、第1保持部261と第2保持部262が隣り合う上方Dh1の境界部分を回転中心として、第1保持部261と第2保持部262を開閉させる。第1保持部261と第2保持部262を閉めた状態において、境界部分に位置するキー221が外方に露出しないように、カバー264が設けられている。カバー264は、第1保持部261と第2保持部262が隣り合う下方Dh2の境界部分において、第1保持部261と第2保持部262の開閉に追随するように、伸縮可能に構成されている。
【0069】
実施形態の変形例1によれば、第1保持部261と第2保持部262は、第1保持部261と第2保持部262の接続部でキー221を跨いで開閉される。このような構成のキーボードPC100によれば、ユーザが従来のノートパソコン等と同様の配置と形状のキー221を使用してキー入力を行うことができる。
【0070】
図10を参照して、実施形態の変形例2における、右側と左側を中央に折り畳むように3つ折り可能なキーボードPC300の構成を説明する。
【0071】
実施形態の変形例2のキーボードPC300は、筐体ユニット360を構成する第1保持部361、第2保持部362及び第3保持部363を、横幅方向Dwに沿って並べて構成している。第2保持部362の横幅は、第1保持部361と第3保持部363のそれぞれ約2倍である。第1ヒンジ364は、第1保持部361と第2保持部362が隣り合う上方Dh1の境界部分を回転中心として、第1保持部361を第2保持部362に対して開閉させる。第2ヒンジ365は、第2保持部362と第3保持部363が隣り合う上方Dh1の境界部分を回転中心として、第3保持部363を第2保持部362に対して開閉させる。
【0072】
実施形態の変形例2によれば、第1保持部361と第3保持部363を合わせた横幅を備えた第2保持部362の内部に、相対的に横幅方向Dwに伸長した構成部材を収容することができる。構成部材とは、例えば、電池容量が相対的に大きい二次電池である。二次電池は、電池特性上、開閉可能に折り畳むことが非常に難しい。
【0073】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。又、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0074】
電子機器は、携帯容易としていることから使用が想定されるエリアが広いため、業務用として使用する仕事モードと、個人用として使用する余暇モードとを選択可能な構成としてもよい。電子機器は、ハードウエアの機能を最小限度に留めつつ、遠隔のサーバーによって演算処理やデータ格納を行うThin Clientモードを選択可能な構成としてもよい。電子機器は、入力ユニットを、Bluetooth形式のキーボードとして機能させて、スマートフォン等の情報携帯端末用のキーボードとして使用可能な構成としてもよい。電子機器は、メール等や特定の情報を受信したときに、振動や音声によってユーザに報知可能な構成としてもよい。電子機器は、通話可能な構成としてもよい。電子機器は、筐体ユニット等に耳を付けて骨振動によって相手側の音声を認識可能な構成としてもよい。電子機器は、メモリーを備えたウェアラブル表示機器にデータを格納させる構成としてもよい。電子機器は、発電用の太陽光パネルを設け、電源ユニットに充電する構成としてもよい。特に、電子機器は、太陽光パネルによって演算ユニット及びアンテナユニットを作動可能な最低限度の電力を得て起動し、その電子機器の現在位置をユーザに報知する機能を備えてもよい。電子機器は、筐体ユニットを接触又は近接させると、電源ユニットが充電される充電クレードルを備える構成としてもよい。電子機器は、筐体ユニットに電子決済可能なICチップを付加し、店舗等において支払機器に近づけることによって会計処理を行う構成を備えてもよい。電子機器は、筐体ユニットを閉じた状態において、デジタイザペンによって筐体ユニットの表面にメモ書きのように情報が入力できる機能を備えてもよい。
【0075】
電子機器は、軟らかく平坦ではない膝の上等に載置して使用する場合であっても、キー入力に支障が及ばないように、筐体ユニットを開いた状態を維持する機能を備えてもよい。電子機器は、搬送するときや使用していないときに収容可能な収容用具を備えてもよい。特に、収容用具は、ボトムカバーを膝の形状にする等、電子機器が落下し難い構成にすることができる。電子機器は、印刷可能なドングルを付属又は内蔵する機能を備えてもよい。特に、電子機器を外出先で使用する場合に、商談時等にメモ書きした内容を印刷して保管することができる。電子機器は、電源ユニットの二次電池を着脱式にして、外出先において充電場所が無い場合等に、二次電池を交換して使用する構成してもよい。電子機器は、特定の条件を満たした場合に、所定のデザインや音声を外部に向かって報知する構成を備えてもよい。電子機器は、筐体ユニットから外方に向かって伸縮可能に構成され、ディスプレイやスマートフォン等を載置可能な載置台を備えてもよい。電子機器は、入力ユニットを上下に2つ折りして細くして収容可能としたり、どちらか半分を回転させて収容可能としたりして構成してもよい。電子機器は、筐体ユニットの背面側を鏡面に構成してもよい。
【0076】
電子機器は、ウェアラブル表示機器に備えられたカメラに対してジェスチャーを行って入力又は操作可能な構成としてもよい。電子機器は、筐体ユニットを振ることによって操作可能な構成としてもよい。例えば、電子機器は、筐体ユニットを一度振ると再生又は停止し、二度振ると早送り等の操作が可能に構成してもよい。電子機器は、拡張現実(AR)画面のウェアラブル表示機器の表示において、頭を動かしても見えている位置を固定したり、頭がぶれても補正しても画面を固定したり、頭が前に動くと拡大され頭が後ろに動くと縮小されたりする構成としてもよい。
【0077】
電子機器は、接続されたウェアラブル表示機器のID等をチェックして、認証されたID等ではないと判断した場合、起動しない構成としてもよい。電子機器は、パスワードをキー入力させて、入力されたパスワードが認証されたものと判断された場合に、電源を起動させて、開いた状態においてキー入力を可能とする構成としてもよい。電子機器は、キーのプリントをウェアラブル表示機器のAR画面に表示させ、ユーザがパスワードのキー入力を他人から視認されても、他人がキー入力された情報を理解できない構成としてもよい。電子機器は、閉じた状態において、生体認証の結果、適正なユーザでないと判断した場合、起動させなかったり、データを消去したり、所定の機器に報知したりする構成としてもよい。電子機器は、例えば、格子点を指先でなぞるように所定のパターンを入力することによって、セキュリティを解除する構成としてもよい。電子機器は、パスワードの正誤に関わらず、予め認証した特定のウェアラブル表示機器に接続した場合のみ、起動可能な構成としてもよい。
【符号の説明】
【0078】
100…キーボードPC(電子機器)、110…演算ユニット、120…入力ユニット、121…キー、121G…キー、121H…キー、122…スペースキー、123…タッチパッド、130…出力ユニット、130a…出力端子、140…アンテナユニット、141…WiFiアンテナ(アンテナエレメント)、142…LTEアンテナ(アンテナエレメント)、150…電源ユニット、160…筐体ユニット、161…第1保持部、161a…上面、161b…第1突当部、161c…左側面、161d…第1緩衝部材、161e…下面、161f…脚部(最外部)、162…第2保持部、162a…上面、162b…第2突当部、162c…右側面(対向面)、162d…第2緩衝部材、162e…下面、162f…脚部(最外部)、162g…外部タッチパッド(操作部)、162h…スロット用コネクター(挿入部)、162i…カメラ(生体認証センサー)、162j…前面、162k…指紋センサー(生体認証センサー)、162l…開閉センサー、162m…左側面、162n…電源ボタン、162p…HDMI端子、162q…HP端子、163…ヒンジ、200…キーボードPC、220…入力ユニット、221…キー、260…筐体ユニット、261…第1保持部、262…第2保持部、264…カバー、300…キーボードPC、360…筐体ユニット、361…第1保持部、362…第2保持部、363…第3保持部、364…第1ヒンジ、365…第2ヒンジ、500…ウェアラブル表示機器(外部の表示機器)、501…ケーブル