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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-15
(45)【発行日】2023-03-24
(54)【発明の名称】口唇化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/92 20060101AFI20230316BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20230316BHJP
   A61K 8/25 20060101ALI20230316BHJP
   A61K 8/29 20060101ALI20230316BHJP
   A61K 8/31 20060101ALI20230316BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20230316BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20230316BHJP
   A61K 8/63 20060101ALI20230316BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20230316BHJP
   A61Q 1/04 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
A61K8/92
A61K8/19
A61K8/25
A61K8/29
A61K8/31
A61K8/36
A61K8/37
A61K8/63
A61K8/73
A61Q1/04
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019046117
(22)【出願日】2019-03-13
(65)【公開番号】P2020147523
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】弁理士法人アルガ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤下 実奈
【審査官】池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-119134(JP,A)
【文献】特開2001-302453(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)油成分、
(B)体質顔料 20~70質量%、
(C)着色顔料、
(D)油ゲル化剤
を含有し、(A)油成分として、(A-1)融点が30~61℃未満の油成分を全組成中に0.01~4.5質量%含有する口唇化粧料。
【請求項2】
成分(A)の含有量が全組成中に15~75質量%である請求項1記載の口唇化粧料。
【請求項3】
成分(A-1)に対する成分(B)の質量割合(B)/(A-1)が、6~2000である請求項1又は2記載の口唇化粧料。
【請求項4】
成分(D)の油ゲル化剤が、固形のワックス、金属石鹸、有機変性粘土鉱物、ナノシリカ及びデキストリン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上である請求項1~3のいずれか1項記載の口唇化粧料。
【請求項5】
成分(D)の含有量が全組成中に1~25質量%である請求項1~4のいずれか1項記載の口唇化粧料。
【請求項6】
成分(A-1)に対する成分(D)の質量割合(D)/(A-1)が、0.8~1000である請求項1~5のいずれか1項記載の口唇化粧料。
【請求項7】
成分(A)に対する成分(A-1)の質量割合(A-1)/(A)が、0.001~0.10である請求項1~6のいずれか1項記載の口唇化粧料。
【請求項8】
(A)油成分として、(A-2)20℃で液状の油成分を含有する請求項1~7のいずれか1項記載の口唇化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口唇化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
口紅等の口唇化粧料においては、様々な仕上がりや効果が求められている。
例えば、優れた艶、使用感等を得るため、種々の検討がなされている。特許文献1には、デキストリン脂肪酸エステルと、特定融点のワックス及び半固形油を特定の割合で用いた口唇化粧料が、仕上りの艶を維持しつつ、時間が経過しても、唇の縦じわや唇の荒れの目立ちを抑制し、ケア効果を感じられることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-95388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、口唇化粧料において、体質顔料を多量に含有する場合には、唇に伸び広げて塗布する際に、ムラづきして、不均一になり、きれいなマット感のある仕上がりが得られない、という課題を見出した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、特定融点の油成分を特定の割合で含む油成分と、油性ゲル化剤を用いれば、多量の体質顔料を含有していても、塗布時にムラづきせず、薄く均一に塗布することができ、きれいなマット感のある仕上がりの口唇化粧料が得られることを見出した。
【0006】
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)油成分、
(B)体質顔料 20~70質量%、
(C)着色顔料、
(D)油ゲル化剤
を含有し、(A)油成分として、(A-1)融点が30~61℃未満の油成分を全組成中に5質量%以下含有する口唇化粧料に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の口唇化粧料は、塗布時にムラづきせず、薄く均一に塗布することができ、きれいなマット感のある仕上がりを得ることができる。また、間欠使用時においても、容器内での油染みがなく、ムラなく薄く塗布することができ、マット感のある仕上がりが得られる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明で用いる成分(A)は、油成分であり、(A-1)融点が30~61℃未満の油成分を含有する。
本発明において、融点は、化粧品原料基準記載一般試験法の第3法により、測定されるものである。すなわち、試料をかき混ぜながら徐々に90~92℃まで加熱して融解し、加熱を止め、試料を融点より8~10℃高い温度まで放冷する。次いで、温度計(日本工業規格B7410に規定するペトロラタム融点用温度計)を5℃に冷却した後、ろ紙で水分をふきとって水銀球の半分を試料中に差し込み、直ちに抜きとり、垂直に保って放冷し、付着した試料が混濁してきたとき、16℃以下の温度の水中に5分間浸す。次に、試験官に温度計を挿入し温度計の下端と試験管の底との間が15mmになるようにコルクを用いて温度計を固定する。この試験管を、約16℃の水を入れた500mLのビーカー中に試験管の底をビーカーの底との距離を15mmになるように固定し、浴の温度が30℃になるまでは1分間に2℃ずつ上がるように加熱する。次いで、1分間に1℃上がるように加熱を続け、温度計から試料の一滴が離れたときの温度を測定する。この試験を3回行い、測定値の差が1℃未満のときは、その平均値をとり、1℃以上のときは、5回測定してその平均値をとり、融点とする。
【0009】
成分(A-1)の油成分としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、ワセリン(57℃)、モクロウ(60℃)、合成モクロウ(53℃)、ビニルレザーワックス(54℃)、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル(52℃)、ヒドロキシステアリン酸コレステリル(52℃)、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル(50℃)、水添パーム油(47℃)、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル(45℃)、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル(40℃)、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル(37℃)、オレイン酸フィトステリル(33℃)、(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル(31℃)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(33℃)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(34℃)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)(38℃)、硬質ラノリン(49℃)、還元ラノリン(45℃)、ビスジグリセリルポリアシルアジペート-2(39℃)等が挙げられる。
これらのうち、唇に伸び広げて塗布する際に、ムラづきを抑制し、薄く均一な塗布性に優れ、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、融点32~58℃のものが好ましく、ワセリン(57℃)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(34℃)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(33℃)を1種又は2種以上含むのがより好ましく、少なくともラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(33℃)を含むのがさらに好ましい。
【0010】
成分(A-1)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、唇に伸び広げて塗布する際に、ムラづきを抑制し、薄く均一な塗布性に優れ、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、含有量は、全組成中に0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましく、5質量%以下であり、4.5質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましく、3.5質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A-1)の含有量は、全組成中に5質量%以下であり、0.01~4.5質量%が好ましく、0.05~4質量%がより好ましく、0.1~3.5質量%がさらに好ましい。
【0011】
本発明において、成分(A)に対する成分(A-1)の質量割合(A-1)/(A)は、唇に伸び広げて塗布する際に、ムラづきを抑制し、薄く均一な塗布性に優れ、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、0.001以上が好ましく、0.005以上がより好ましく、0.01以上がさらに好ましく、0.10以下が好ましく、0.09以下がより好ましい。また、成分(A)に対する成分(A-1)の質量割合(A-1)/(A)は、0.001~0.10が好ましく、0.005~0.10がより好ましく、0.01~0.09がさらに好ましい。
【0012】
成分(A)の油成分としては、(A-2)20℃で液状の油成分を含有するのが好ましい。成分(A-2)の20℃で液状の油成分は、融点が25℃未満で、流動性のある油成分である。
かかる油成分としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、ミネラルオイル、スクワラン、α-オレフィンオリゴマー、ポリイソブチレン、ポリブテン、水添ポリイソブテン、水添ポリデセン等の直鎖又は分岐の炭化水素油;イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸トリシクロデカンメチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸2-ヘキシルデシル、コハク酸ジ2-へチルヘキシル、コハク酸ビスエトキシジグリコール、ラウリン酸ヘキシル、ジ(カプリル酸/カプリン酸)プロパンジオール、ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸プロパンジオール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、リンゴ酸オクチルドデシル、グリセリン脂肪酸エステル、ホホバ油、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、トリ2-ヘチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、2-エチルヘキサン酸2-ヘキシルデシル、ジ2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリメリト酸トリトリデシル、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、メトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ダイマー酸ジイソプロピル等のエステル油;ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン油;フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーン、フッ素変性シリコーン等のフッ素油;フェノキシエタノールなどが挙げられる。
【0013】
成分(A-2)としては、20℃における粘度が2200mPa・s以下の油成分を含むのが好ましく、20℃における粘度が1000mPa・s以下のエステル油を含むのがより好ましい。
また、成分(A-2)として、20℃における粘度が10000~800000mPa・sの油成分を含むことができるが、唇に伸び広げて塗布する際に、ムラづきを抑制し、薄く均一な塗布性に優れ、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、その含有量は、全組成中に20質量%以下であるのが好ましく、15質量%以下がより好ましく、6質量%以下がさらに好ましい。
さらに、成分(A-2)として、炭化水素油の含有量は、全組成中に8質量%以下であるのが好ましく、6質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい。
【0014】
成分(A-2)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、唇に伸び広げて塗布する際に、ムラづきを抑制し、薄く均一な塗布性に優れ、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、含有量は、全組成中に14質量%以上が好ましく、24質量%以上がより好ましく、29質量%以上がさらに好ましく、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、55質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A-2)の含有量は、全組成中に14~70質量%が好ましく、24~60質量%がより好ましく、29~55質量%がさらに好ましい。
【0015】
成分(A)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、唇に伸び広げて塗布する際に、仕上がりを向上させる点から、全含有量は、全組成中に15質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましく、75質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましく、60質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の全含有量は、全組成中に15~75質量%が好ましく、25~65質量%がより好ましく、30~60質量%がさらに好ましい。
【0016】
本発明で用いる成分(B)の体質顔料としては、成分(D)以外で、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、シリカ、含水シリカ、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、セリサイト、マイカ、合成フルオロフロゴパイト、ガラス末、金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、ヘクトライト、ゼオライト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機体質顔料及びこれらの複合粉体;ナイロン、ポリエチレン、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー等のシリコーンエラストマー、ポリメタクリル酸メチル、ラウロイルリシン、シルクパウダー、セルロース末等の有機体質顔料が挙げられる。
【0017】
成分(B)としては、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、球状の体質顔料を含むことが好ましい。球状の体質顔料は、平均粒子径3~150μmであるのが好ましく、4~100μmがより好ましく、5~50μmがさらに好ましい。
本発明において、平均粒子径は、電子顕微鏡観察、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定機によって、測定される。具体的には、レーザー回折/散乱法の場合、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(例えば、堀場製作所製、LA-920)で測定し、50%メジアン径を平均粒子径とする。
【0018】
成分(B)の体質顔料は、そのまま使用することができ、疎水化処理、親水化処理して用いることもできる。
疎水化処理としては、通常の化粧料用粉体に施されている処理であれば制限されず、フッ素化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、アミノ酸系化合物、レシチン、アルキルシラン、油剤、有機チタネート等の表面処理剤を用い、乾式処理、湿式処理等を行えばよい。
表面処理剤の具体例としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルアルコキシシラン、フッ素変性シリコーン等のフッ素系化合物;ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状シリコーン、片末端又は両末端トリアルコキシ基変性オルガノポリシロキサン、架橋型シリコーン、シリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン等のシリコーン系化合物;ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸;プロリン、ヒドロキシプロリン、アラニン、グリシン、サルコシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ラウロイルリシン、リシン及びそれらの誘導体、アシル化アミノ酸等のアミノ酸系化合物;レシチン、水添レシチン;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、トリエトキシカプリリルシラン等のアルキルシラン;ポリイソブチレン、ワックス、油脂、脂肪酸等の油剤;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート等の有機チタネートなどが挙げられる。
【0019】
また、親水化処理としては、通常の化粧料用粉体に施されている処理であれば制限されない。
例えば、アラビアゴム、トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、デオキシリボ核酸(DNA)及びその塩等の動物系高分子;カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子;ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールシラン等のポリオキシエチレン系高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子など、さらに、シリカなど無機ケイ酸系化合物などが挙げられる。
【0020】
疎水化処理、親水化処理は、通常の方法に従って行うことができる。
疎水化処理、親水化処理の処理量は、溶媒へ分散性向上の点から、被覆粉体の量に対して0.1~15質量%であるのが好ましく、1~12質量%がより好ましい。
【0021】
成分(B)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、含有量は、全組成中に20質量%以上であり、25質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、70質量%以下であり、65質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に20~70質量%であり、25~65質量%が好ましく、30~60質量%がより好ましい。
【0022】
本発明において、成分(A-1)に対する成分(B)の質量割合(B)/(A-1)は、唇に伸び広げて塗布する際に、ムラづきを抑制し、薄く均一な塗布性に優れ、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、6以上が好ましく、8以上がより好ましく、10以上がさらに好ましく、2000以下が好ましく、1000以下がより好ましく、600以下がさらに好ましい。また、成分(A-1)に対する成分(B)の質量割合(B)/(A-1)は、6~2000が好ましく、8~1000がより好ましく、10~600がさらに好ましい。
【0023】
成分(C)の着色顔料としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、着色顔料、光輝性顔料が含まれる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;更にカーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
【0024】
光輝性顔料としては、マイカ、合成フルオロフロゴパイト、ガラス、シリカ、アルミナ、タルク等の板状粉体等の表面を酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、赤色202号や黄色4号等の有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
これらの粉体は、成分(B)と同様にして、通常の方法により、疎水化処理、親水化処理等の表面処理を施したものを用いることもできる。
【0025】
成分(C)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、口唇化粧料に魅力的な外観色及び塗布色を付与する点から、含有量は、全組成中に0.01質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に0.01~20質量%が好ましく、0.5~15質量%がより好ましく、1~10質量%がさらに好ましい。
【0026】
成分(D)の油性ゲル化剤としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、固形のワックス、金属石鹸、有機変性粘土鉱物、ナノシリカ、デキストリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0027】
固形のワックスとしては、融点が61℃以上のワックスが挙げられる。融点が61℃以上のワックスは、25℃において固体の性状を示す。
かかるワックスとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス、サンフラワーワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、鯨ロウ等の動物性ワックス;シリコーンワックス、合成ミツロウ等の合成ワックスなどが挙げられる。
成分(A)の油成分をゲル化し、唇への体質顔料の密着性に優れ、口唇化粧料に適度な硬さを付与する点から、パラフィン、マイクロクリスタリンワックスが好ましく、少なくともマイクロクリスタリンワックスを含むものがより好ましい。
固形のワックスは、口唇化粧料に適度な硬さを付与し、油の染み出し抑制、潤いを付与する点から、融点65℃以上、140℃以下が好ましく、70℃以上、90℃以下がより好ましい。また、ムラづきのない滑らかな使用感を付与する点から、融点が90℃を超えるワックスを含まないことが好ましい。
【0028】
金属石鹸としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸アルミニウム、ミリスチン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩が挙げられる。
これらのうち、成分(A)の油成分をゲル化し、唇への体質顔料の密着性に優れ、口唇化粧料に適度な硬さを付与する点から、少なくともステアリン酸亜鉛を含むものが好ましい。
【0029】
有機変性粘土鉱物としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されずに用いることができる。例えば、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト、モンモリロナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム等の層状粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られるカチオン変性粘土鉱物が好ましい。
ここで、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、下記式(1):
【0030】
【化1】
【0031】
(式中、R1は炭素原子数10~22のアルキル基又はベンジル基を示し、R2はメチル基又は炭素原子数10~22のアルキル基を示し、R3及びR4は炭素原子数1~3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Xはハロゲン原子又はメチルサルフェート残基を示す)
で表されるものである。
【0032】
具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、セチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、セチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルミリスチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルベヘニルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルステアリルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、および上記各化合物のクロリドに代えてブロミド化合物としたもの等、さらにジパルミチルプロピルエチルアンモニウムメチルサルフェート等が挙げられる。
これらのうち、成分(A)の油成分をゲル化し、唇への体質顔料の密着性に優れ、口唇化粧料に適度な硬さを付与する点から、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリドが好ましく、少なくともジメチルジステアリルアンモニウムクロリドを含むものが好ましい。
【0033】
層状粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られるカチオン変性粘土鉱物としては、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト等が好ましく、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトがより好ましい。また、市販品としては、ベントン38、ベントン38VCG、ベントン27(以上、エレメンティスジャパン社製)等が挙げられる。
【0034】
有機変性粘土鉱物は、作業性向上の点、油の増粘効果に優れる点から、溶媒によって希釈された分散液として用いることもできる。
具体的には、有機変性粘土鉱物を予め溶媒に分散させたプレミックスゲルを用いることが好ましい。溶媒としては、有機変性粘土鉱物によって増粘可能であれば制限されないが、油の増粘効果の点から、オクチルドデカノール、ミネラルオイル等が好ましい。また、有機変性粘土鉱物を効率良く分散させて増粘効果を発現させる点から、炭酸プロピレン、エタノール、水、各種界面活性剤等の極性添加剤を含むことが好ましい。
プレミックスゲル中の有機変性粘土鉱物の含有量は、作業性向上の点、油の増粘効果、及び増粘した油性ゲル自体の油分離を抑制する点から、5~25質量%が好ましく、8~20質量%がより好ましく、10~18質量%がさらに好ましい。
プレミックスゲルとしては、カチオン変性粘土鉱物を10質量%含有するベントンゲルEUGV、ベントンゲルMIOV、18質量%含有するベントンゲルVS-5 PCV、15質量%含有するベントンゲルPTM(以上、エレメンティスジャパン社製)等の市販品を用いることができる。
【0035】
ナノシリカは、平均一次粒径が100nm以下のシリカ粒子のことである。成分(A)の油成分をゲル化し、唇への体質顔料の密着性に優れ、口唇化粧料に適度な硬さを付与する点から、平均粒子径は5~100nmが好ましく、10~80nmがより好ましく、10~40nmがさらに好ましい。
ナノシリカは、成分(A)の油成分をゲル化し、唇への体質顔料の密着性に優れ、口唇化粧料に適度な硬さを付与する点から、BET法による比表面積が、5m2/g以上であるのが好ましく、10m2/g以上であるのがより好ましく、450m2/g以下であるのが好ましく、420m2/g以下であるのがより好ましい。
また、ナノシリカは、種々の油剤との親和性を向上させる点から、その表面が疎水化処理されているのが好ましい。疎水化処理としては、シリコーン処理、金属セッケン処理、アルキル処理、フッ素処理、アミノ酸処理、樹脂ポリマー処理等が挙げられ、特にシリコーン処理、アルキル処理が好ましい。
ナノシリカの市販品としては、例えば、アエロジルOX50、同RX50、同RY50、同RY51、同RM50、同50、同NAX50、同NY50、同NA50H、同NA50Y、同90G、同NA90G、同REA90、同130、同R972、同R972CF、同R972V、同RY200S、同150、同R202、同200、同200CF、同200V、同R974、同R9200、同RX200、同R8200、同RY200、同RY200L、同RA200H、同RA200HS、同REA200、同R805、同R711,同R7200、同400、同R976、同R976S、同RX300、同R812、同R812S、同RY300、同380(以上、日本アエロジル社製)等が挙げられる。
【0036】
デキストリン脂肪酸エステルとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、炭素数8~24の脂肪酸とデキストリンのエステルが好ましく、炭素数14~20の脂肪酸とデキストリンのエステルがより好ましい。また、デキストリンの平均重合度が3~150であるのが好ましい。
具体的には、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸・ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸・2-エチルヘキサン酸デキストリン等が挙げられる。
これらのうち、成分(A)の油成分をゲル化し、唇への体質顔料の密着性に優れ、口唇化粧料に適度な硬さを付与する点から、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸・2-エチルヘキサン酸デキストリンが好ましく、少なくともパルミチン酸デキストリンを含むものがより好ましい。
【0037】
成分(D)としては、唇への体質顔料の密着性に優れ、口唇化粧料に適度な硬さを付与し、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、固形のワックス、金属石鹸、有機変性粘土鉱物、ナノシリカ、デキストリン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上含むものが好ましく、固形のワックス、金属石鹸、デキストリン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上含むものがより好ましく、金属石鹸、デキストリン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上含むものがさらに好ましく、少なくともデキストリン脂肪酸エステルを含むものがよりさらに好ましい。
【0038】
成分(D)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、成分(A)の油成分をゲル化し、唇への体質顔料の密着性に優れ、口唇化粧料に適度な硬さを付与し、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、含有量は、全組成中に1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、4.5質量%以上がさらに好ましく、25質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、13質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に1~25質量%が好ましく、3~15質量%がより好ましく、4.5~13質量%がさらに好ましい。
【0039】
本発明において、成分(A-1)に対する成分(D)の質量割合(D)/(A-1)は、唇に伸び広げて塗布する際に、ムラづきを抑制し、薄く均一な塗布性に優れ、きれいなマット感のある仕上がりを得る点から、0.8以上が好ましく、1.4以上がより好ましく、1.7以上がさらに好ましく、1000以下が好ましく、200以下がより好ましく、60以下がさらに好ましい。また、成分(A-1)に対する成分(D)の質量割合(D)/(A-1)は、0.8~1000が好ましく、1.4~200がより好ましく、1.7~60がさらに好ましい。
【0040】
本発明の口唇化粧料は、前記成分のほか、本発明の効果を損なわない範囲で、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、高分子化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、香料、油性染料、水性染料、防汚剤、保湿剤、水等を含有することができる。
【0041】
本発明の口唇化粧料は、通常の方法により、製造することができ、固形状、非固形状のものとして得ることができる。また、下塗り用化粧料、口紅、リップグロス、リップカラー等と称される仕上げ用の化粧料とすることができる。
【0042】
本発明の口唇化粧料は、化粧料塗布用具で取り出す容器に収納するのが好ましい。かかる容器としては、口唇化粧料を収容するための容器と化粧塗布用具とを備え、塗布用具が容器の口部から容器内に出入自在になっているのが好ましく、具体的には、ディピング容器形態が挙げられる。
また、化粧料塗布用具は、口唇化粧料を塗布する為の塗布面を有し、かつ扁平体からなる塗布部と、先端に該塗布部を連結した支持軸とを有するが好ましく、柔らかな口唇化粧料であっても、唇の輪郭を細かく塗り易く、しかも簡単に美しく仕上げることができる。具体的には塗布部はチップであることが好ましく、前記塗布部の表面が植毛されていることがより好ましい。
【実施例
【0043】
実施例1~5及び比較例1~2
表1に示す組成の口唇化粧料(液状口紅)を製造し、塗布時に薄く塗布できる、塗布時にムラなく塗布できる、初期使用時のマットな仕上がり、間欠使用時の塗布時に薄く塗布できる、間欠使用時の塗布時にムラなく塗布できる、間欠使用時のマットな仕上がり、間欠使用時の容器内での油染みのなさを評価した。結果を表1に併せて示す。
【0044】
(製造方法)
基材原料(色材以外)を90℃で30分間加熱溶解し、ディスパーにて均一混合した。次に、色材原料を加えて更に15分間均一混合し、脱泡した後、透明なディッピング容器に流し込み、冷却固化させ、口唇化粧料(液状口紅)を得た。
【0045】
(評価方法)
10名の専門パネラーが、各液状口紅を唇に塗布したとき、塗布時に薄く塗布できる、塗布時にムラなく塗布できる、初期使用時のマットな仕上がり、間欠使用時(上腕部に塗布してボトルに戻す動作を5回繰り返してから、25℃で2週間静置した後)の塗布時に薄く塗布できる、間欠使用時の塗布時にムラなく塗布できる、間欠使用時のマットな仕上がりを、以下の基準で評価した。また各液状口紅について、間欠使用時の容器内での油染みのなさ(容器を傾けて目視評価後、更に塗布具及びしごきを外して容器内を目視評価)を、以下の基準で評価した。結果は、パネラー10名の合計点で示した。
【0046】
(1)塗布時に薄く塗布できる:
5;塗布時に薄く塗布できる。
4;塗布時にほぼ薄く塗布できる。
3;塗布時にやや薄く塗布できる。
2;塗布時にあまり薄く塗布できない。
1;塗布時に薄く塗布できない。
【0047】
(2)塗布時にムラなく塗布できる:
5;塗布時にムラなく塗布できる。
4;塗布時にほぼムラなく塗布できる。
3;塗布時にややムラなく塗布できる。
2;塗布時にあまりムラなく塗布できない。
1;塗布時にムラなく塗布できない。
【0048】
(3)初期使用時のマットな仕上がり:
5;初期使用時にマットな仕上がりが得られる。
4;初期使用時にほぼマットな仕上がりが得られる。
3;初期使用時にややマットな仕上がりが得られる。
2;初期使用時にあまりマットな仕上がりが得られない。
1;初期使用時にマットな仕上がりが得られない。
【0049】
(4)間欠使用時の容器内での油染みのなさ:
5;間欠使用時に容器内で油染みがない。
4;間欠使用時に容器内で油染みがほぼない。
3;間欠使用時に容器内で油染みが僅かにある。
2;間欠使用時に容器内で油染みがややある。
1;間欠使用時に容器内で油染みがある。
【0050】
(5)間欠使用時の塗布時に薄く塗布できる:
5;間欠使用時の塗布時に薄く塗布できる。
4;間欠使用時の塗布時にほぼ薄く塗布できる。
3;間欠使用時の塗布時にやや薄く塗布できる。
2;間欠使用時の塗布時にあまり薄く塗布できない。
1;間欠使用時の塗布時に薄く塗布できない。
【0051】
(6)間欠使用時の塗布時にムラなく塗布できる:
5;間欠使用時の塗布時にムラなく塗布できる。
4;間欠使用時の塗布時にほぼムラなく塗布できる。
3;間欠使用時の塗布時にややムラなく塗布できる。
2;間欠使用時の塗布時にあまりムラなく塗布できない。
1;間欠使用時の塗布時にムラなく塗布できない。
【0052】
(7)間欠使用時のマットな仕上がり:
5;間欠使用時にマットな仕上がりが得られる。
4;間欠使用時にほぼマットな仕上がりが得られる。
3;間欠使用時にややマットな仕上がりが得られる。
2;間欠使用時にあまりマットな仕上がりが得られない。
1;間欠使用時にマットな仕上がりが得られない。
【0053】
【表1】
【0054】
実施例7~8
実施例1~5と同様にして、表2に示す組成の口唇化粧料(液状口紅)を製造した。
得られた口唇化粧料は、塗布時に薄く、ムラなく塗布でき、初期使用時にマットな仕上がりが得られ、間欠使用時の塗布時にも薄く、ムラなく塗布でき、マットな仕上がりが得られ、また、間欠使用時の容器内での油染みがない。
【0055】
【表2】