(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-15
(45)【発行日】2023-03-24
(54)【発明の名称】試験装置、試験方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H01L 33/00 20100101AFI20230316BHJP
G01R 31/28 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
H01L33/00 K
G01R31/28 K
G01R31/28 Y
(21)【出願番号】P 2019103155
(22)【出願日】2019-05-31
【審査請求日】2021-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】390005175
【氏名又は名称】株式会社アドバンテスト
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 宏太郎
(72)【発明者】
【氏名】宮内 康司
(72)【発明者】
【氏名】歌丸 剛
【審査官】淺見 一喜
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第103364707(CN,A)
【文献】特開2019-075434(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0218186(US,A1)
【文献】国際公開第2008/059767(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/236767(WO,A2)
【文献】特表2012-527662(JP,A)
【文献】特開昭50-103270(JP,A)
【文献】特開2004-266250(JP,A)
【文献】特開2016-173385(JP,A)
【文献】特開昭62-283684(JP,A)
【文献】特表2019-507953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
G01R 31/26,31/28
H01L 21/66
G11C 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験対象となる複数のLEDのそれぞれの端子に電気的に接続される電気接続部と、
前記複数のLEDに対して一括して光を照射する光源部と、
前記複数のLEDのそれぞれが、前記光源部によって照射された光を光電変換し、前記電気接続部を介して出力する光電信号を測定する測定部と、
前記測定部による測定結果に基づいて、前記複数のLEDのそれぞれの良否を判定する判定部と
を備え
、
前記光源部は、色成分が異なる複数種類の光を切り替え可能である、
試験装置。
【請求項2】
前記光源部は、白色光を発する、
請求項1に記載の試験装置。
【請求項3】
前記光源部は、複数種類のカラーフィルタを有し、前記複数種類のカラーフィルタのそれぞれに光を通過させることにより、前記複数種類の光のそれぞれを発する、
請求項1または2に記載の試験装置。
【請求項4】
試験対象となる複数のLEDのそれぞれの端子に電気的に接続される電気接続部と、
前記複数のLEDに対して一括して光を照射する光源部と、
前記複数のLEDのそれぞれが、前記光源部によって照射された光を光電変換し、前記電気接続部を介して出力する光電信号を測定する測定部と、
前記測定部による測定結果に基づいて、前記複数のLEDのそれぞれの良否を判定する判定部と
を備え、
前記光源部は、
光波長の異なる複数の光源を有し、
前記複数の光源を切り替えることにより、または、前記複数の光源を組み合わせることにより、色成分が異なる複数種類の光を発する、試験装置。
【請求項5】
前記電気接続部は、
前記光源部および前記電気接続部の間に前記複数のLEDが位置するように配置され、
基板と、
前記基板から前記複数のLEDのそれぞれに向かって延伸し、前記複数のLEDのそれぞれの前記端子に接触する複数のプローブと、
を有する、
請求項1
から4のいずれか一項に記載の試験装置。
【請求項6】
前記電気接続部は、
前記光源部および前記複数のLEDの間に配置され、
前記光源部からの光を前記複数のLEDに向かって通過させる開口を有する基板と、
前記基板から前記開口内に露出する前記複数のLEDのそれぞれに向かって延伸し、前記複数のLEDのそれぞれの前記端子に接触する複数のプローブと、
を有する、
請求項1
から4のいずれか一項に記載の試験装置。
【請求項7】
LED群が載置される載置部を更に備え、
前記電気接続部は、前記載置部が前記LED群を載置された状態で移動することによって、前記LED群の中から順次試験対象となる接続先の前記複数のLEDの組を切り替え、
前記測定部は、前記電気接続部が順次接続される前記複数のLEDの組からの光電信号を測定する、
請求項
6に記載の試験装置。
【請求項8】
判定部は、前記複数のLEDのうち、測定された前記光電信号が正常範囲外となった少なくとも1つのLEDを不良と判定する、
請求項1から
7のいずれか一項に記載の試験装置。
【請求項9】
前記正常範囲として、前記複数のLEDがそれぞれ出力する前記光電信号に応じた統計量を基準とした範囲を用いる、
請求項
8に記載の試験装置。
【請求項10】
前記正常範囲として、LED群の中から順次試験対象となる前記複数のLEDの組を変えながら複数回測定した測定結果における、前記複数のLEDの組間で同じ位置に配置されたLEDが出力する前記光電信号に応じた統計量を基準とした範囲を用いる、
請求項
8に記載の試験装置。
【請求項11】
前記光源部からの光以外の光を遮蔽する遮蔽部を更に備える、
請求項1から
10のいずれか一項に記載の試験装置。
【請求項12】
試験対象となる複数のLEDのそれぞれの端子に電気接続部を電気的に接続する接続段階と、
前記複数のLEDに対して一括して光を照射する照射段階と、
前記複数のLEDのそれぞれが、照射された光を光電変換し、前記電気接続部を介して出力する光電信号を測定する測定段階と、
前記測定段階の測定結果に基づいて、前記複数のLEDのそれぞれの良否を判定する判定段階と
を備え
、
前記照射段階は、色成分が異なる複数種類の光を切り替えて、前記複数のLEDに対して一括して光を照射する、
試験方法。
【請求項13】
試験対象となる複数のLEDのそれぞれの端子に電気接続部を電気的に接続する接続段階と、
前記複数のLEDに対して一括して光を照射する照射段階と、
前記複数のLEDのそれぞれが、照射された光を光電変換し、前記電気接続部を介して出力する光電信号を測定する測定段階と、
前記測定段階の測定結果に基づいて、前記複数のLEDのそれぞれの良否を判定する判定段階と
を備え、
前記照射段階は、
光波長の異なる複数の光源を切り替えることにより、または、前記複数の光源を組み合わせることにより、色成分が異なる複数種類の光を発して、前記複数のLEDに対して一括して光を照射する、
試験方法。
【請求項14】
複数のLEDを試験する試験装置により実行され、前記試験装置に請求項
12または13に記載の試験方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験装置、試験方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
検査対象となる一対のLEDの一方を発光させて他方で受光し、光電効果により出力される電流の電流値を用いてLEDの光学特性を検査する方法が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特表2019-507953号公報
[特許文献2] 特開2010-230568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の方法では、各LEDを順に発光させて検査を行う必要があり、複数のLEDの光学特性を一括して検査することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様においては、試験装置が提供される。試験装置は、試験対象となる複数のLEDのそれぞれの端子に電気的に接続される電気接続部を備えてもよい。試験装置は、複数のLEDに対して一括して光を照射する光源部を備えてもよい。試験装置は、複数のLEDのそれぞれが、光源部によって照射された光を光電変換し、電気接続部を介して出力する光電信号を測定する測定部を備えてもよい。試験装置は、測定部による測定結果に基づいて、複数のLEDのそれぞれの良否を判定する判定部を備えてもよい。
【0005】
電気接続部は、光源部および複数のLEDの間に配置されてもよい。電気接続部は、光源部からの光を複数のLEDに向かって通過させる開口を有する基板を有してもよい。電気接続部は、基板から開口内に露出する複数のLEDのそれぞれに向かって延伸し、複数のLEDのそれぞれの端子に接触する複数のプローブを有してもよい。
【0006】
試験装置は、LED群が載置される載置部を更に備えてもよい。電気接続部は、載置部がLED群を載置された状態で移動することによって、LED群の中から順次試験対象となる接続先の複数のLEDの組を切り替えてもよい。測定部は、電気接続部が順次接続される複数のLEDの組からの光電信号を測定してもよい。
【0007】
判定部は、複数のLEDのうち、測定された光電信号が正常範囲外となった少なくとも1つのLEDを不良と判定してもよい。
【0008】
正常範囲として、複数のLEDがそれぞれ出力する光電信号に応じた統計量を基準とした範囲を用いてもよい。
【0009】
正常範囲として、LED群の中から順次試験対象となる複数のLEDの組を変えながら複数回測定した測定結果における、複数のLEDの組間で同じ位置に配置されたLEDが出力する光電信号に応じた統計量を基準とした範囲を用いてもよい。
【0010】
光源部は、白色光を発してもよい。
【0011】
光源部は、色成分が異なる複数種類の光を切り替え可能であってもよい。
【0012】
光源部は、複数種類のカラーフィルタを有し、複数種類のカラーフィルタのそれぞれに光を通過させることにより、複数種類の光のそれぞれを発してもよい。
【0013】
光源部は、光波長の異なる複数の光源を有してもよい。光源部は、複数の光源を切り替えることにより、色成分が異なる複数種類の光のそれぞれを発してもよい。
【0014】
試験装置は、光源部からの光以外の光を遮蔽する遮蔽部を更に備えてもよい。
【0015】
本発明の一態様においては、試験方法が提供される。試験方法は、試験対象となる複数のLEDのそれぞれの端子に電気接続部を電気的に接続する接続段階を備えてもよい。試験方法は、複数のLEDに対して一括して光を照射する照射段階を備えてもよい。試験方法は、複数のLEDのそれぞれが、照射された光を光電変換し、電気接続部を介して出力する光電信号を測定する測定段階を備えてもよい。試験方法は、測定段階の測定結果に基づいて、複数のLEDのそれぞれの良否を判定する判定段階を備えてもよい。
【0016】
本発明の一態様においては、複数のLEDを試験する試験装置により実行され、試験装置に上記の試験方法を実行させるためのプログラムが提供される。
【0017】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】複数のLED10を試験する試験装置100の概略を示す全体図の一例である。
【
図2】載置部150、載置部150上に載置されたLED群、および、LED群中の特定の複数のLED10の組に複数のプローブ113が接触している状態の電気接続部110の、側面図の一例(A)および平面図の一例(B)である。
【
図3】試験装置100による試験方法のフローを説明するフロー図の一例である。
【
図4】複数のLED20を試験する試験装置200の概略を示す全体図の一例である。
【
図5】複数のLED30を試験する試験装置300の概略を示す全体図の一例である。
【
図6】本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0020】
図1は、複数のLED10を試験する試験装置100の概略を示す全体図の一例である。
図1では、紙面に向かって右方向が+X方向となるX軸と、紙面に向かって上方向が+Z方向となるZ軸と、紙面に向かって奥行き方向が+Y方向となるY軸とが、互いに直交するように示されている。以降では、これらの3軸を用いて説明する場合がある。
【0021】
試験装置100は、LED10の光電効果を利用し、光を照射したLED10から出力される光電信号に基づいて、複数のLED10の光学特性を一括して試験する。試験装置100は、電気接続部110と、光源部120と、測定部130と、制御部140とを備える。本実施形態における試験装置100は更に、格納部145と、載置部150と、遮蔽部160とを備えてもよい。
【0022】
本実施形態における試験装置100は、例えば電気配線が設けられていないベアシリコンウェハであるウェハ15に複数のLED10が形成されたLED群が載置部150上に載置された状態で、LED群中の特定の複数のLED10の組の光学特性を一括して試験する。本実施形態におけるLED10は、寸法が100μm以下のマイクロLEDである。なお、LED10は、マイクロLEDに代えて、寸法が100μmよりも大きく200μm以下のミニLEDや、寸法が200μmよりも大きいLEDであってもよい。
【0023】
また、本実施形態における複数のLED10は、ウェハ15上で、互いに電気的に接続されておらず、単色である。なお、複数のLED10は、電気配線が設けられたウェハに、または、略方形の外形を有するガラスベースのパネル(PLP)に形成され、互いに電気的に接続されてユニット化またはセル化されていてもよく、この場合、例えばRGBそれぞれの単色ウェハからレーザーリフトオフして転送する技術やRGBいずれかの単色ウェハ上で染色したり蛍光塗料を塗布したりする技術によって、RGBの各色が混ぜ込まれていてもよい。
【0024】
電気接続部110は、例えばプローブカード(プローブ基板)であって、試験対象となる複数のLED10のそれぞれの端子11に電気的に接続される。本実施形態における電気接続部110はまた、載置部150がLED群を載置された状態で移動することによって、載置部150上に載置されたLED群の中から順次試験対象となる接続先の複数のLEDの組を切り替える。本実施形態における電気接続部110は、光源部120および複数のLED10の間に配置され、基板111と、複数のプローブ113とを有する。
【0025】
基板111は、光源部120からの光を複数のLED10に向かって通過させる開口112を有する。
図1では、開口112を破線で示す。
【0026】
複数のプローブ113は、基板111から開口112内に露出する複数のLED10のそれぞれに向かって延伸し、当該複数のLED10のそれぞれの端子11に接触する。各プローブ113における、端子11に接触する一端の反対側の他端は、基板111に設けられた電気配線に電気的に接続される。複数のプローブ113の複数の電気配線は、基板111の側面から延出し、測定部130に電気的に接続される。
【0027】
なお、複数のプローブ113は、複数のLED10のそれぞれの受光量を互いに等しくすべく、互いに同じ形状および寸法を有し、且つ、接触するLED10との間の距離が互いに等しいことが好ましい。また、複数のプローブ113はそれぞれ、プローブ113の表面で光が乱反射しないようにメッキをしたり色を塗ったりすることが好ましい。
【0028】
光源部120は、複数のLED10に対して一括して光を照射する。本実施形態における光源部120は、色成分が異なる複数種類の光を切り替え可能である。本実施形態における光源部120は、光源121と、レンズユニット123と、カラーフィルタ125と、フィルタ切替部124とを有する。
【0029】
光源121は、例えばハロゲンランプであって、RGBの各波長が均一になるような白色光を発する。レンズユニット123は、1又は複数のレンズを含み、光源121の照射部に隣接して設けられ、光源121から照射される拡散光を平行光122にする。
図1では、平行光122を斜線で示す。当該平行光122のXY平面における投影面は、少なくとも基板111の開口112を覆う。
【0030】
カラーフィルタ125は、例えば赤色フィルタ、緑色フィルタ、青色フィルタなどの複数種類のカラーフィルタ125の何れかであってもよく、入射してくる白色光に含まれる特定の波長域の光を吸収し、残った光を透過させる。本実施形態において、このような複数種類のカラーフィルタ125を有する光源部120によれば、複数種類のカラーフィルタ125のそれぞれに光を通過させることにより、色成分が異なる複数種類の光のそれぞれを発することができる。
【0031】
フィルタ切替部124は、レンズユニット123に隣接して設けられ、複数種類のカラーフィルタ125を保有し、レンズユニット123からの平行光122を入射させるカラーフィルタ125を切り替える。なお、フィルタ切替部124は、レンズユニット123からの平行光122を何れのカラーフィルタ125にも入射させないよう切り替えてもよく、この場合、光源121からの白色光がそのまま複数のLED10に照射される。
【0032】
測定部130は、複数のLED10のそれぞれが、光源部120によって照射された光を光電変換し、電気接続部110を介して出力する光電信号を測定する。本実施形態における測定部130は、電気接続部110が順次接続される複数のLED10の組からの光電信号を測定する。
【0033】
より具体的には、本実施形態における測定部130は、電気接続部110の各プローブ113に電気的に接続された電気配線に接続されており、載置部150上に載置されたLED群のうち、複数のプローブ113に接触するように切り替えられた複数のLED10の組から出力される電流の電流値を測定する。なお、測定部130は、当該電流値に代えて、当該電流値に対応する電圧値を測定してもよい。
【0034】
制御部140は、試験装置100の各構成を制御する。本実施形態における制御部140は、光源部120の光源121およびフィルタ切替部124を制御することにより、複数のLED10に一括して照射する平行光122の照射時間、波長および強度を制御する。本実施形態における制御部140はまた、載置部150を制御することにより、載置部150上に載置されたLED群の中から順次試験対象となる複数のLED10の組を切り替えるように制御する。より具体的には、制御部140は、当該組のそれぞれのLED10の端子11にプローブ113が接触するように載置部150を駆動する。なお、制御部140は、格納部145の参照データを参照することにより、複数のプローブ113の空間内の位置座標、および、複数のプローブ113のそれぞれと載置部150上の各LED10との相対位置を把握してもよい。
【0035】
制御部140は更に、測定部130による測定結果に基づいて、複数のLED10のそれぞれの良否を判定する。本実施形態における制御部140は、複数のLED10のうち、測定された光電信号が正常範囲外となった少なくとも1つのLEDを不良と判定する。制御部140は、格納部145を参照することにより、これらの構成をシーケンス制御する。なお、制御部140は、判定部の一例として機能する。
【0036】
格納部145は、複数のLED10のそれぞれの良否を判定するための参照データ、判定結果、載置部150を移動させるための参照データ、試験装置100における各構成を制御するためのシーケンスやプログラムなどを格納する。格納部145は、制御部140により参照される。
【0037】
載置部150は、略円形の外形を有し、LED群が載置される。載置部150は、真空チャック、静電チャック等の保持機能を有し、載置されたLED群のウェハ15を保持する。また、載置部150は、制御部140によって駆動制御されることで、XY平面内を二次元的に移動し、且つ、Z軸方向に昇降する。なお、
図1では、載置部150のZ軸負方向側の図示を省略する。また、
図1では、載置部150の移動方向を白抜きの矢印で示す。以降の図においても同様とする。
【0038】
遮蔽部160は、光源部120からの光以外の光を遮蔽する。本実施形態における遮蔽部160は、表面が全て黒塗りされており、表面での光の乱反射を防ぐ。また、
図1に示すように、本実施形態における遮蔽部160は、光源121の外周および基板111の外周のそれぞれに密着するように設けられ、当該構成によって、光源部120からの光以外の光を遮蔽する。
【0039】
図2は、載置部150、載置部150上に載置されたLED群、および、LED群中の特定の複数のLED10の組に複数のプローブ113が接触している状態の電気接続部110の、側面図の一例(A)および平面図の一例(B)である。
図2の(A)は、
図1に示した載置部150、LED群および電気接続部110のみを抽出して図示している。
図2の(B)では、載置部150上のLED群における、基板111によって視認できない複数のLED10を破線で示す。
【0040】
図2の(B)に示すように、各LED10上には、2つの端子11がY軸方向に互いに離間して形成されている。また、複数のLED10は、載置部150上でマトリックス状に配列した状態で載置され、図示の例では、X軸方向に6列、Y軸方向に6行のマトリックス状に配列している。
【0041】
基板111の開口112は、Y軸方向に長い長方形の輪郭を有する。図示の例では、一括して光学特性が測定される複数のLED10の組として、X軸方向に2列且つY軸方向に6行の12個のLED10が開口112内で露出している。基板111の開口112内に位置する複数の端子11のそれぞれに対して、電気接続部110の1つのプローブ113が接触するように構成されている。
【0042】
図3は、試験装置100による試験方法のフローを説明するフロー図の一例である。当該フローは、載置部150上にLED群が載置された状態で、例えば試験装置100に対して当該LED群の試験を開始するための入力をユーザが行うことにより開始する。
【0043】
試験装置100は、試験対象となる複数のLED10のそれぞれの端子11に電気接続部110を電気的に接続する接続段階を実行する(ステップS101)。具体的な一例として、制御部140は、載置部150に命令を出力し、載置部150上のLED群のうち最初に試験対象とする複数のLED10の組が複数のプローブ113に接触するように、載置部150を移動させる。
【0044】
試験装置100は、複数のLED10に対して一括して光を照射する照射段階を実行する(ステップS103)。具体的な一例として、制御部140は、光源部120に命令を出力し、白色光である平行光122を、開口112内で露出する複数のLED10の組に照射させる。制御部140は、追加的に、光源部120に命令を出力し、光源部120のフィルタ切替部124に、レンズユニット123からの平行光122を入射させるカラーフィルタ125を切り替えさせ、これにより、色成分が異なる複数種類の光を順に切り替えて複数のLED10の組に照射させてもよい。
【0045】
試験装置100は、複数のLED10のそれぞれが、照射された光を光電変換し、電気接続部110を介して出力する光電信号を測定する測定段階を実行する(ステップS105)。具体的な一例として、制御部140は、測定部130に命令を出し、載置部150上に載置されたLED群のうち、複数のプローブ113に接触するように切り替えられた複数のLED10の組から出力される電流の電流値を測定させ、測定結果を制御部140に出力させる。制御部140は、当該複数のLED10の組の各測定結果を格納部145に格納する。
【0046】
試験装置100は、載置部150上に載置された全てのLED10の測定が終了したか否かを判断し(ステップS107)、終了していない場合には(ステップS107:NO)、試験対象とする複数のLED10の組を切り替える組切替段階を実行して(ステップS109)、ステップS101に戻る。具体的な一例として、制御部140は、格納部145の参照データを参照し、載置部150上に載置された全てのLED10の測定結果が格納されているか否かを判断し、格納されていない場合には、載置部150に命令を出し、次に試験対象とする複数のLED10の組に切り替えるよう、載置部150を移動させる。
【0047】
試験装置100は、ステップS107において、載置部150上に載置された全てのLED10の測定が終了している場合には(ステップS107:YES)、上記の測定段階の測定結果に基づいて、複数のLED10のそれぞれの良否を判定する判定段階を実行し(ステップS111)、当該フローは終了する。具体的な一例として、制御部140は、格納部145の参照データを参照し、載置部150上に載置された全てのLED10の測定結果が格納されている場合には、当該測定結果に基づいて、複数のLED10のそれぞれの良否を判定する。
【0048】
本実施形態における制御部140は、複数のLED10のうち、測定された光電信号が正常範囲外となった少なくとも1つのLED10を不良と判定する。ここで言う正常範囲の一例として、複数のLED10がそれぞれ出力する光電信号に応じた統計量を基準とした範囲を用いてもよい。より具体的には、正常範囲の一例として、載置部150上の複数のLED10のそれぞれから出力された電流の電流値の平均値±1σ以内の範囲、当該平均値±2σ以内の範囲、または当該平均値±3σ以内の範囲を用いてもよい。この場合、制御部140は、格納部145に格納されている、載置部150上の複数のLED10のそれぞれから出力された電流の電流値に基づいて、当該平均値と標準偏差σを算出する。
【0049】
また、上記の正常範囲の他の一例として、LED群の中から順次試験対象となる複数のLED10の組を変えながら複数回測定した測定結果における、複数のLED10の組間で同じ位置に配置されたLED10が出力する光電信号に応じた統計量を基準とした範囲を用いてもよい。より具体的には、正常範囲の一例として、例えば
図2に示す載置部150上でX軸方向に6列、Y軸方向に6行のマトリックス状に配列されたLED群のうち、同一行且つ同一列に配置されたLED10を対象LEDとして、複数の載置部150上の複数のLED群のそれぞれにおける対象LEDから出力された電流の電流値の平均値±1σ以内の範囲、当該平均値±2σ以内の範囲、または当該平均値±3σ以内の範囲を用いてもよい。この場合、制御部140は、格納部145に格納されている、複数の対象LEDから出力された電流の電流値に基づいて、当該平均値と標準偏差σを算出する。
【0050】
また、上記の正常範囲の他の一例として、LED10の仕様に基づいて定めたマージンを、LED10の仕様に基づいて定めた基準値に付加した範囲を用いてもよい。この場合、制御部140は、予め格納部145に格納されている当該範囲を示す情報を参照してもよい。
【0051】
本実施形態の試験装置100による試験方法との比較例として、例えばウェハ上に配列された複数のLEDを1つずつ順次点灯させて、イメージセンサ、分光輝度計などで受光し、正しく光っているかを判断する、といったLEDの光学特性の試験方法が考えられる。
【0052】
当該比較例の試験方法を用いて、上記の複数のLEDの光学特性を一括して測定する場合、隣接する複数のLEDのそれぞれから発せられた光同士が干渉してしまい、光学特性が相対的に悪化している不良のLEDを正しく特定することができず、また、広い範囲を高精度に画像認識させるにはイメージセンサ等が非常に高額になってしまう。特に、複数のマイクロLEDの試験を行う場合に、当該問題が顕著となる。
【0053】
これに対して、本実施形態の試験装置100によれば、試験対象となる複数のLED10のそれぞれの端子11に電気接続部110を電気的に接続し、複数のLED10に対して一括して光を照射し、複数のLED10のそれぞれが、照射された光を光電変換し、電気接続部110を介して出力する光電信号を測定する。試験装置100によれば、更に、複数のLED10の測定結果に基づいて、複数のLED10のそれぞれの良否を判定する。これにより、試験装置100は、複数のLED10の光電信号を同時に測定することで処理時間を短縮することができるだけでなく、他のLED10の光学特性の測定による影響を受けずに測定された光電信号を用いてLED10の良否を判定することで、光学特性が悪化している不良のLED10を正しく特定することができる。また、試験装置100によれば、同時に測定するLED10の数を容易に拡張することができる。
【0054】
LED10は、照射される光の波長とLED10が有する色との組み合わせに応じて光電効果に違いが有り、例えば、LED10が赤色を有する場合、赤以外の波長の光を照射した場合に比べて赤い波長の光を照射した場合に電流量が多くなる、という特性がある。本実施形態の試験装置100によれば、複数のLED10に一括して照射する光として、色成分が異なる複数種類の光を切り替え可能なので、照射する光の波長を調整することで、各LED10の発光色の特性を検査でき、より正確且つ詳細に良不良の判定ができる。
【0055】
例えば、本実施形態の試験装置100によれば、赤色を有するLED10に、白色光を照射して出力される光電信号を測定すると共に、赤い波長の光を照射して出力される光電信号を測定することで、複数のLED10に一括して白色光を照射した結果として得られる統計量から当該LED10の相対評価ができるだけでなく、赤色を有する複数のLED10に赤い波長の光を照射した結果として得られる統計量から、上記の相対評価とは別に、当該LED10の赤色としての相対評価が可能となる。
【0056】
また、LED10が本当は緑色を有するのに赤色を有するとの誤った情報を有している場合に、当該LED10に白色光を照射して特性を測定するだけでは、当該LED10が緑色を有することを見抜くことができないが、試験装置100によれば、上記手法によって、このような情報の誤りを見抜いて正しく判定することができる。
【0057】
また、本実施形態の試験装置100によれば、複数のLED10の光学特性の測定のために用いた複数のプローブ113および基板111を、例えばLEDテスタを用いたVIテストのような、複数のLED10の電気特性の測定にも共有することができる。また、本実施形態の試験装置100によれば、光源部120および遮蔽部160を除く他の構成、すなわち、電気接続部110、測定部130、制御部140、格納部145および載置部150は、LED群のような光学デバイス以外のデバイスの試験で用いられるものを流用することができる。
【0058】
以上の実施形態において、複数のLED10は発光面側に端子11を有する構成として説明した。これに代えて、複数のLED10が発光面の反対側に端子11を有してもよい。複数のプローブ113は、複数のLED10の各端子11が発光面側に位置するか発光面の反対側に位置するかに応じて、異なる長さを有してもよい。
【0059】
以上の実施形態では、XY平面内において、電気接続部110の複数のプローブ113の位置座標と、LED群の複数のLED10の位置座標とを一致させるように、LED群が載置された載置部150を移動させた後に、載置部150を昇降させることによって、複数のLED10の複数の端子11を複数のプローブ113に接触させる構成として説明した。これに代えて、上記のXY平面内の移動の後に、基板111を昇降させることによって、複数のLED10の複数の端子11を複数のプローブ113に接触させてもよい。
【0060】
以上の実施形態において、載置部150は、略円形の外形を有するものとして説明した。これに代えて、載置部150は、例えば電気配線が形成された略方形の外形を有するガラスベースのパネル(PLP)に複数のLED10が形成されたLED群が載置される場合に、LED群の外形に対応して、略方形の外形を有してもよい。
【0061】
図4は、複数のLED20を試験する試験装置200の概略を示す全体図の一例である。また、
図5は、複数のLED30を試験する試験装置300の概略を示す全体図の一例である。
図4および
図5に示す実施形態の説明においては、
図1から
図3を用いて説明した実施形態と同じ構成については同じ参照番号を使用し、重複する説明を省略する。ただし、
図4および
図5のそれぞれにおいて、単に説明を明確にする目的で、
図1から
図3を用いて説明した試験装置100の測定部130、制御部140、格納部145および載置部150の図示を省略する。
【0062】
図1から
図3を用いて説明した実施形態において、電気接続部110は、光源部120および複数のLED10の間に配置され、基板111と、基板111の開口112に設けられた複数のプローブ113とを有する構成として説明した。
図4および
図5に示す実施形態では、これに代えて、電気接続部210は、光源部120および電気接続部210の間に複数のLED20、30が位置するように配置され、基板211と、基板211から複数のLED20、30のそれぞれに向かって延伸し、複数のLED20、30のそれぞれの端子21、31に接触する複数のプローブ213と、を有する。
【0063】
図4に示す実施形態において、LED群は、複数のLED20の発光面がウェハ25に面していない表面発光型であり、複数のLED20の各端子21はウェハ25に面しており、ウェハ25には各端子21の位置にZ軸方向に延在する複数のビア26が形成されている。このような場合に、電気接続部210は、ウェハ25に形成された複数のビア26を通して、複数のプローブ213をウェハ25のZ軸負方向側から複数のLED20の各端子21に接触させてもよい。
【0064】
図5に示す実施形態において、LED群は、複数のLED30の発光面がウェハ35に面している裏面発光型であり、ウェハ35は光を透過し、複数のLED30の各端子31はウェハ35に面していない。このような場合に、電気接続部210は、複数のプローブ213をウェハ35のZ軸負方向側から複数のLED30の各端子31に接触させてもよい。
【0065】
図4および
図5に示す実施形態の電気接続部210において、基板211は、
図1から
図3を用いて説明した実施形態における電気接続部110の開口112を有さなくてもよく、複数のプローブ213は、XY平面内で延伸しなくてもよい。
図4および
図5に示す通り、複数のプローブ213は、基板211と共に剣山の形状を成すように、各LED20、30の端子21、31に向かってZ軸方向に延伸してもよい。
【0066】
図4および
図5に示す実施形態の試験装置200、300によれば、
図1から
図3を用いて説明した実施形態の試験装置100と同様の効果を有する。また、試験装置200、300は、開口を有さない基板211の一面から複数のプローブ213が各LED20、30の端子21、31に向かってZ軸方向に延伸する構成の電気接続部210を備えることにより、
図1から
図3を用いて説明した実施形態による、基板111の開口112内に露出したLED10の端子11に向かって延伸する複数のプローブ113を有する電気接続部110を用いる場合に比べて、プローブ213の数を増やし、同時に測定するLED20、30の数を増やすことができる。
【0067】
なお、
図4および
図5に示す実施形態では、XY平面内において、電気接続部110の複数のプローブ113の位置座標と、LED群の複数のLED10の位置座標とを一致させるように、LED群が載置された載置部150を移動させた後に、各図中で白抜きの矢印で示すように電気接続部210の基板211を昇降させることによって、複数のLED20、30の複数の端子21、31を複数のプローブ213に接触させてもよい。また、
図5に示す実施形態では、載置部は、ウェハ35に形成された複数のLED30を破壊しないように、複数のLED30に接触しない構成であることが好ましい。
【0068】
また、
図4および
図5に示す実施形態では、
図4および
図5のそれぞれにおいて図示した構成を、Z軸方向に反転させて、光源部120からの平行光122をZ軸負方向から複数のLED20、30に照射する構成としてもよい。
【0069】
また、
図4および
図5に示す実施形態では、電気接続部210の複数のプローブ213による押圧によってウェハ25、35が変形することを防止すべく、ウェハ25、35と遮蔽部160との間には、例えばガラスのように光を透過する支持板が介在してもよく、
図4に示す実施形態のように複数のLED20が光源部120側に位置する場合には、当該支持板は、ウェハ25に形成された複数のLED20を破壊しないように、複数のLED20に接触しない構成であることが好ましい。
【0070】
以上の複数の実施形態において、光源部120は、白色光を発する光源121と、色成分が異なる複数種類のカラーフィルタ125と、レンズユニット123からの平行光122を入射させるカラーフィルタ125を切り替えるフィルタ切替部124とを有することによって、色成分が異なる複数種類の光を切り替え可能である構成として説明した。これに代えて、光源部120は、例えば可視光の全波長、赤い波長、緑の波長、青い波長などの光波長の異なる複数の光源を有し、複数の光源を切り替えることにより、または、複数の光源を組み合わせることにより、例えば白色、赤色、緑色、青色などの色成分が異なる複数種類の光を発してもよい。
【0071】
以上の複数の実施形態において、LED群が、電気配線が形成された略方形の外形を有するガラスベースのパネル(PLP)に複数のLEDが形成された構成である場合、電気接続部は、パネルの2つの側面に配された、行方向および列方向の各配線にプローブを接触させる構成であってもよい。
【0072】
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0073】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0074】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0075】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0076】
図6は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。このようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0077】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、グラフィックコントローラ1216、及びディスプレイデバイス1218を含み、これらはホストコントローラ1210によって相互に接続される。コンピュータ1200はまた、通信インターフェース1222、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、これらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続される。コンピュータはまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、これらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続される。
【0078】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、これにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又は当該グラフィックコントローラ1216自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示させる。
【0079】
通信インターフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1201から読み取り、ハードディスクドライブ1224にRAM1214を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0080】
ROM1230は、内部に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0081】
プログラムが、DVD-ROM1201又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0082】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROM1201、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0083】
また、CPU1212は、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226(DVD-ROM1201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0084】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような、様々なタイプの情報が、情報処理されるべく、記録媒体に格納されてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、これにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0085】
以上の説明によるプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、これにより、プログラムをコンピュータ1200にネットワークを介して提供する。
【0086】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。また、各構成要素は、名称が同一で、参照符号が異なる他の構成要素と同様の特徴を有してもよい。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0087】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0088】
10、20、30 LED、11、21、31 端子、15、25、35 ウェハ、100、200、300 試験装置、110、210 電気接続部、111、211 基板、112 開口、113、213 プローブ、120 光源部、121 光源、122 平行光、123 レンズユニット、124 フィルタ切替部、125 カラーフィルタ、130 測定部、140 制御部、145 格納部、150 載置部、160 遮蔽部、1200 コンピュータ、1201 DVD-ROM、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インターフェース、1224 ハードディスクドライブ、1226 DVD-ROMドライブ、1230 ROM、1240 入出力チップ、1242 キーボード