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特許7245771多入力多出力通信のための方法およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-15
(45)【発行日】2023-03-24
(54)【発明の名称】多入力多出力通信のための方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20230316BHJP
   H04B 7/0413 20170101ALI20230316BHJP
   H04J 1/00 20060101ALI20230316BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20230316BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20230316BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20230316BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20230316BHJP
   H04W 72/20 20230101ALI20230316BHJP
【FI】
H04B7/06 984
H04B7/0413
H04J1/00
H04L27/26 100
H04L27/26 114
H04W16/28 130
H04W72/0446
H04W72/0453 110
H04W72/20
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019507861
(86)(22)【出願日】2017-07-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-11-28
(86)【国際出願番号】 IB2017001083
(87)【国際公開番号】W WO2018029526
(87)【国際公開日】2018-02-15
【審査請求日】2019-04-08
【審判番号】
【審判請求日】2021-10-29
(31)【優先権主張番号】201610665087.3
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル・ルーセント
(73)【特許権者】
【識別番号】513311642
【氏名又は名称】ノキア ソリューションズ アンド ネットワークス オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】ス,リン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ミン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シャオイ
(72)【発明者】
【氏名】シェ,フランク
【合議体】
【審判長】猪瀬 隆広
【審判官】丸山 高政
【審判官】土居 仁士
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-529227(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B
H04J
H04L
H04W
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多入力多出力(MIMO)通信のための方法であって、
端末デバイスにおいて、ネットワーク・デバイスからのスケジューリング情報を受信するステップであって、前記スケジューリング情報が、少なくとも、前記端末デバイスの復調基準信号(DMRS)および少なくとも1つのさらなる端末デバイスのさらなるDMRSによって共有される物理リソース・ブロックと、前記物理リソース・ブロックの各々における前記DMRSおよび前記さらなるDMRSに割り当てられた複数の異なる副搬送波とを示し、前記物理リソース・ブロックの数が、前記端末デバイスと前記少なくとも1つのさらなる端末デバイスの総数で割り切れない、受信するステップと、
前記物理リソース・ブロックを構成する副搬送波のうち前記DMRSが使用する副搬送波の数を決定するステップと
前記DMRSを生成するステップであって、前記DMRSの長さが、前記物理リソース・ブロックの前記数と、前記物理リソース・ブロックに関連する副搬送波の前記数と、前記少なくとも1つのさらなる端末デバイスの数とに基づいて決定される、生成するステップと、
前記物理リソース・ブロックにおける前記DMRSに割り当てられた前記副搬送波で前記DMRSを前記ネットワーク・デバイスに送信するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記副搬送波の前記数および前記物理リソース・ブロックの前記数に比例し、前記端末デバイスと前記少なくとも1つのさらなる端末デバイスの前記総数に反比例するように前記長さを決定するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DMRSを生成するステップが、
前記長さに基づいてZadoff-Chuシーケンスまたはさらなる長さのDMRSを切り捨てることによって前記DMRSを生成するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記DMRSを生成するステップが、前記長さに基づいてさらなる長さのさらなるDMRSを切り捨て、前記さらなる長さの前記切り捨てられたDMRSを巡回的に拡張することによって、前記DMRSを生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記DMRSを生成するステップが、前記長さに基づいてZadoff-Chuシーケンスまたはさらなる長さのDMRSを巡回的に拡張することによって前記DMRSを生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
多入力多出力(MIMO)通信のための方法であって、
スケジューリング情報を生成するステップであって、前記スケジューリング情報が、少なくとも、複数の端末デバイスの複数の復調基準信号(DMRS)によって共有される物理リソース・ブロックと、前記物理リソース・ブロックの各々における前記複数のDMRSに割り当てられた複数の異なる副搬送波とを示し、前記物理リソース・ブロックの数が、前記複数の端末デバイスの総数で割り切れない、生成するステップと、
前記スケジューリング情報を前記複数の端末デバイスに送信するステップと、
前記物理リソース・ブロックにおける前記複数のDMRSにそれぞれ割り当てられた前記副搬送波上の前記複数の端末デバイスからの前記複数のDMRSを受信するステップであって、前記受信されたDMRSの長さが、前記物理リソース・ブロックを構成する副搬送波のうち前記DMRSが使用する副搬送波の数、前記物理リソース・ブロックの前記数、および前記複数の端末デバイスの数に基づき、前記搬送波の前記数、前記物理リソース・ブロックの前記数、および前記複数の端末デバイスの前記数は、前記スケジューリング情報が示す情報に基づいて決定される、受信するステップと
を含む、方法。
【請求項7】
前記複数の端末デバイスからの前記複数のDMRSがインターリーブ信号を形成できるように前記物理リソース・ブロックにおける前記副搬送波の割り当てを決定するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の受信したDMRSに基づいて前記複数の端末デバイスに対してチャネル推定を実行するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
端末デバイスであって、
ネットワーク・デバイスからのスケジューリング情報を受信するように構成されたトランシーバであって、前記スケジューリング情報が、少なくとも、前記端末デバイスの復調基準信号(DMRS)および少なくとも1つのさらなる端末デバイスのさらなるDMRSによって共有される物理リソース・ブロックと、前記物理リソース・ブロックの各々における前記DMRSおよび前記さらなるDMRSに割り当てられた複数の異なる副搬送波とを示し、前記物理リソース・ブロックの数が、前記端末デバイスと前記少なくとも1つのさらなる端末デバイスの総数で割り切れない、トランシーバと、
前記DMRSを生成するように構成されたコントローラであって、前記コントローラは、前記物理リソース・ブロックに関連する副搬送波の数を決定し、前記DMRSの長さが、前記物理リソース・ブロックを構成する副搬送波のうち前記DMRSが使用する前記副搬送波の前記数と、前記物理リソース・ブロックの前記数と、前記少なくとも1つのさらなる端末デバイスの数とに基づいて決定される、コントローラと
を含み、
前記トランシーバが、前記物理リソース・ブロックにおける前記DMRSに割り当てられた前記副搬送波で前記DMRSを前記ネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成された、端末デバイス。
【請求項10】
前記コントローラが、
前記副搬送波の前記数および前記物理リソース・ブロックの前記数に比例し、前記端末デバイスと前記少なくとも1つのさらなる端末デバイスの前記総数に反比例するように前記長さを決定する
ようにさらに構成された、請求項9に記載の端末デバイス。
【請求項11】
前記コントローラが、
前記長さに基づいてZadoff-Chuシーケンスまたはさらなる長さのDMRSを切り捨てることによって前記DMRSを生成する
ようにさらに構成された、請求項9に記載の端末デバイス。
【請求項12】
前記コントローラが、
前記長さに基づいてさらなる長さのさらなるDMRSを切り捨て、前記さらなる長さの前記切り捨てられたDMRSを巡回的に拡張することによって、前記DMRSを生成するようにさらに構成された、請求項9に記載の端末デバイス。
【請求項13】
前記コントローラが、前記長さに基づいてZadoff-Chuシーケンスまたはさらなる長さのDMRSを巡回的に拡張することによって前記DMRSを生成するようにさらに構成された、請求項9に記載の端末デバイス。
【請求項14】
スケジューリング情報を生成するように構成されたコントローラであって、前記スケジューリング情報が、少なくとも、複数の端末デバイスの複数の復調基準信号(DMRS)によって共有される物理リソース・ブロックと、前記物理リソース・ブロックの各々における前記複数のDMRSに割り当てられた異なる副搬送波とを示し、前記物理リソース・ブロックの数が、前記複数の端末デバイスの総数で割り切れない、コントローラと、
前記スケジューリング情報を前記複数の端末デバイスに送信し、
前記物理リソース・ブロックにおける前記複数のDMRSにそれぞれ割り当てられた前記副搬送波上の前記複数の端末デバイスからの前記複数のDMRSを受信する
ように構成されたトランシーバであって、前記受信されたDMRSの長さが、前記物理リソース・ブロックの数と、前記物理リソース・ブロックを構成する副搬送波のうち前記DMRSが使用する副搬送波の数と、前記複数の端末デバイスの前記数とに基づ前記搬送波の前記数、前記物理リソース・ブロックの前記数、および前記複数の端末デバイスの前記数は、前記スケジューリング情報が示す情報に基づいて決定される、トランシーバと
を含むネットワーク・デバイス。
【請求項15】
前記コントローラが、
前記複数の端末デバイスからの前記複数のDMRSがインターリーブ信号を形成できるように前記物理リソース・ブロックにおける前記副搬送波の割り当てを決定する
ようにさらに構成された、請求項14に記載のネットワーク・デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、通信の技術に関し、より詳細には、多入力多出力(MIMO)通信のための方法、ならびに対応する端末デバイスおよびネットワーク・デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、マルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)技術が、ロング・ターム・エボリューション(LTE)システムのために提案されている。MU-MIMO技術は、部分的にオーバーラップする帯域幅またはリソースを複数の端末デバイスに割り当てることを含み、それゆえに、MU-MIMOにおいてインターリーブ周波数分割多元接続(IFDMA)の技術を使用して複数の端末デバイスからのアップリンク信号を多重化することがさらに望ましい。しかしながら、IFDMAの使用に関しての欠点は、LTEシステムの基地局またはeNodeBのリソース・スケジューリングへの制限を引き起こすことである。例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)でデータを送信するための物理リソース・ブロック(PRB)の数が制限される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一般に、本開示の実施形態は、多入力多出力(MIMO)通信のための方法、ならびに対応する端末デバイスおよびネットワーク・デバイスを提供する。
【0004】
第1の態様において、本開示の実施形態は、多入力多出力(MIMO)通信のための方法を提供する。この方法は、端末デバイスにおいて、ネットワーク・デバイスからのスケジューリング情報を受信するステップであり、スケジューリング情報が、少なくとも、端末デバイスの復調基準信号(DMRS)および少なくとも1つのさらなる端末デバイスのさらなるDMRSによって共有される物理リソース・ブロックと、物理リソース・ブロックの各々におけるDMRSおよびさらなるDMRSに割り当てられた異なる副搬送波とを示し、物理リソース・ブロックの数が、端末デバイスと少なくとも1つのさらなる端末デバイスの総数で割り切れない、受信するステップと、DMRSを生成するステップであり、DMRSの長さが、物理リソース・ブロックの数および少なくとも1つのさらなる端末デバイスの数に基づいて決定される、生成するステップと、物理リソース・ブロックにおけるDMRSに割り当てられた副搬送波でDMRSをネットワーク・デバイスに送信するステップとを含む。
【0005】
第2の態様において、本開示の実施形態は、多入力多出力(MIMO)通信のための方法を提供する。この方法は、スケジューリング情報を生成するステップであり、スケジューリング情報が、少なくとも、複数の端末デバイスの複数の復調基準信号(DMRS)によって共有される物理リソース・ブロックと、物理リソース・ブロックの各々における複数のDMRSに割り当てられた異なる副搬送波とを示し、物理リソース・ブロックの数が、複数の端末デバイスの総数で割り切れない、生成するステップと、スケジューリング情報を複数の端末デバイスに送信するステップと、物理リソース・ブロックにおける複数のDMRSにそれぞれ割り当てられた副搬送波上の複数の端末デバイスからの複数のDMRSを受信するステップであり、DMRSの長さが、物理リソース・ブロックの数と、複数の端末デバイスの数とに基づいて決定される、受信するステップとを含む。
【0006】
第3の態様において、本開示の実施形態は端末デバイスを提供する。端末デバイスは、ネットワーク・デバイスからのスケジューリング情報を受信するように構成されたトランシーバであり、スケジューリング情報が、少なくとも、端末デバイスの復調基準信号(DMRS)および少なくとも1つのさらなる端末デバイスのさらなるDMRSによって共有される物理リソース・ブロックと、物理リソース・ブロックの各々におけるDMRSおよびさらなるDMRSに割り当てられた異なる副搬送波とを示し、物理リソース・ブロックの数が、端末デバイスと少なくとも1つのさらなる端末デバイスの総数で割り切れない、トランシーバと、DMRSを生成するように構成されたコントローラであり、DMRSの長さが、物理リソース・ブロックの数および少なくとも1つのさらなる端末デバイスの数によって決定される、コントローラとを含み、トランシーバは、物理リソース・ブロックにおけるDMRSに割り当てられた副搬送波でDMRSをネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成される。
【0007】
第4の態様において、本開示の実施形態はネットワーク・デバイスを提供する。ネットワーク・デバイスは、スケジュール情報を生成するように構成されたコントローラであり、スケジューリング情報が、少なくとも、複数の端末デバイスの複数の復調基準信号(DMRS)によって共有される物理リソース・ブロックと、物理リソース・ブロックの各々における複数のDMRSに割り当てられた異なる副搬送波とを示し、物理リソース・ブロックの数が、複数の端末デバイスの総数で割り切れない、コントローラと、スケジューリング情報を複数の端末デバイスに送信し、物理リソース・ブロックにおける複数のDMRSにそれぞれ割り当てられた副搬送波上の複数の端末デバイスからの複数のDMRSを受信するように構成されたトランシーバでありDMRSの長さが、物理リソース・ブロックの数と、複数の端末デバイスの数とに基づいて決定される、トランシーバとを含む。
【0008】
以下の説明により、本開示の実施形態によれば、端末デバイスによってアップリンクでネットワーク・デバイスに送信されるべき異なるDMRSのために必要とされる長さに基づいてDMRSを設計することによって、PUSCHチャネルで複数の端末デバイスから送信されるデータ(例えば、DMRSを含む)のIFDMA多重化が、MU-MIMO技術に適応するために実施されることを理解されたい。同時に、任意の数の物理リソース・ブロックを使用してPUSCHチャネルでデータを送信することが可能になり、それにより、端末デバイスの数の整数倍である、すなわち、端末デバイスの数で割り切れる、数を有する物理リソース・ブロックのみを端末デバイスに割り当てるような、IFDMAがMU-MIMOシステムに採用される場合のリソース・スケジューリングへの制限が除去される。それゆえに、端末デバイスによってPUSCHチャネルで使用される物理リソース・ブロックの帯域幅または数は、IFDMAが使用される場合にはより柔軟になり得る。
【0009】
この「発明の概要」で説明した内容は、本開示の実施形態の重要なまたは本質的な特徴を明らかにすることまたは本開示の範囲を限定することを意図していないことを理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明により容易に理解できるようになるであろう。
【0010】
以下の詳細な説明により、および添付図面を参照して、本開示の様々な実施形態の上述および他の特徴、利点、および態様が、より明らかになるであろう。図面において、同じまたは同様の参照符号は同じまたは同様の要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施形態を実施することができる例示の通信ネットワークを示す図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態による例示の方法の流れ図である。
図3】本開示のいくつかの他の実施形態による例示の方法の流れ図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態による装置のブロック図である。
図5】本開示のいくつかの他の実施形態による装置のブロック図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態によるデバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
すべての図面において、同じまたは同様の参照番号は同じまたは同様の要素を表す。
【0013】
図面を参照して本開示の実施形態をより詳細に説明する。図面は本開示のいくつかの実施形態を示しているが、本開示は、様々な方法で実施することができ、本明細書で説明する実施形態に限定されると解釈されるべきでないことを理解されたい。見方を変えれば、実施形態は、本開示のより徹底的でより完全な理解のために提供される。本開示の図面および実施形態は、単に例証のためのものであり、本開示の保護範囲へのいかなる限定も示唆していないことを理解されたい。
【0014】
本明細書で使用する「ネットワーク・デバイス」という用語は、通信ネットワークにおいて特定の機能を有する基地局、他のエンティティ、またはノードを指す。「基地局」(BS)という用語は、ノードB(NodeBもしくはNB)、発展型ノードB(eNode BもしくはeNB)、リモート無線ユニット(RRU)、無線周波数ヘッド(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、リレー、またはピコセルもしくはフェムトセルなどの低電力ノード、などを表すことができる。本開示の文脈において、「ネットワーク・デバイス」および「基地局」という用語は、議論のために交換可能に使用され、eNBは、主として、ネットワーク・デバイスの一例の役割をする。
【0015】
本明細書で使用する「端末デバイス」または「ユーザ機器」(UE)という用語は、互いにまたは基地局と無線通信ができる任意の端末デバイスを指す。一例として、端末デバイスは、モバイル端末(MT)、加入者局(SS)、ポータブル加入者局(PSS)、移動局(MS)、またはアクセス端末(AT)、および車両に装着された上述のデバイスを含むことができる。本開示の文脈において、「端末デバイス」および「ユーザ機器」という用語は、議論のために交換可能に使用される。
【0016】
本明細書で使用する「復調基準信号」(DMRS)という用語は、PUSCHチャネルを介して端末デバイスによってネットワーク・デバイスに送信される信号内のパイロット信号を指し、パイロット信号は、例えば、ネットワーク・デバイスにおいて端末デバイスに対するチャネル推定のために使用される。DMRSは、リソース・ブロックのシンボルに配置されてもよい。
【0017】
本明細書で使用する「含む(includes)」という用語またはその変形は、「含むが、限定されない」を意味する開放型用語として読まれるべきである。「基づく(based on)」という用語は、「少なくとも部分的に基づく」と読まれるべきである。「1つの実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」と読まれるべきである。「さらなる実施形態」という用語は、「少なくとも1つのさらなる実施形態」と読まれるべきである。他の用語に関連する定義は、以下の説明で提示されることになる。
【0018】
上述のように、現在の3GPP標準化において、例えば、LTEリリース14では、MU-MIMO技術がLTEのために提案されている。MU-MIMOでは、複数のユーザ機器(UE)が、例えばPUSCHチャネルで、アップリンクの帯域幅または物理リソース・ブロックを共有することがあるので、複数のUEからのアップリンク信号をインターリーブ手法で多重化することが望ましい。
【0019】
アップリンク信号がIFDMAのような技術で多重化される場合、LTEシステムにおいて基地局によって複数のUEに割り当てられる物理リソース・ブロック(PRB)の数は、繰返し因数(RPF、例えば、UEの数である)の整数倍でなければならない、すなわち、繰返し因数によって割り切れなければならない。例えば、MU-MIMOの場合には、繰返し因数が2である場合、奇数の物理リソース・ブロックをUEに割り当てることができない。
【0020】
本発明者の研究により、この問題は、PUSCHチャネルで送信されるDMRS信号の設計問題からもたらされていることが見いだされている。この問題を少なくとも部分的に解決するために、本開示の実施形態は、DMRSシーケンスの新規な設計および利用の解決策を提供する。
【0021】
本開示の実施形態は、多入力多出力(MIMO)通信のための方法を提供する。この方法は、端末デバイスにおいて、ネットワーク・デバイスからのスケジューリング情報を受信するステップであり、スケジューリング情報が、少なくとも、端末デバイスおよび少なくとも1つのさらなる端末デバイスによって共有される物理リソース・ブロックを示し、物理リソース・ブロックの数が、端末デバイスの総数で割り切れない、受信するステップと、復調基準信号(DMRS)を生成するステップであり、DMRSの長さが、物理リソース・ブロックの数および少なくとも1つのさらなる端末デバイスの数に基づいて決定される、生成するステップと、物理リソース・ブロックにおける端末デバイスに割り当てられた副搬送波でDMRSをネットワーク・デバイスに送信するステップとを含む。
【0022】
図1は、本開示の実施形態を実施することができる例示の通信ネットワーク100を示す。通信ネットワーク100は、ネットワーク・デバイス140と、第1の端末デバイス110および第2の端末デバイス120などの複数の端末デバイスとを含む。ネットワーク・デバイス140は、2つの端末デバイス110および120と通信することができる。その結果、2つの端末デバイス110および120は、ネットワーク・デバイス140を介して互いに通信することができる。図1に示すようなネットワーク・デバイスおよび端末デバイスの数は、単に例証のためのものであり、いかなる限定も示唆していないことを理解されたい。ネットワーク100は、任意の好適な数のネットワーク・デバイスおよび端末デバイスを含むことができる。
【0023】
ネットワーク100の通信は、限定はしないが、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)、第5世代(5G)などのセルラ通信プロトコル、米国電気電子学会(IEEE)802.11などのような無線ローカル・ネットワーク通信プロトコル、および/または現在知られているかまたは将来開発され得る任意の他のプロトコルを含む任意の好適な通信プロトコルに従って実施することができる。さらに、通信は、限定はしないが、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、多入力多出力(MIMO)またはマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、および/または現在知られているかまたは将来開発され得る任意の他の技術を含む任意の好適な無線通信技術を使用する。
【0024】
本開示の実施形態によれば、新しく設計したDMRSシーケンスを使用することによって、端末デバイス110および120が端末デバイス110および120によって送信されるアップリンク信号をIFDMAにより多重化すると、アップリンクPUSCHチャネルで端末デバイス110および120によって使用される物理リソース・ブロックの数はより柔軟となる。
【0025】
本開示の原理および特定の実施形態が、それぞれ、第1の端末デバイス110およびネットワーク・デバイス140の観点から図2および図3を参照して詳細に説明される。最初に、本開示のいくつかの実施形態による例示の方法200の流れ図を示す図2を参照する。方法200は図1に示したような第1の端末デバイス110で実施することができ、方法300は図1に示したようなネットワーク・デバイス140で実施することができることを理解されたい。議論のために、方法200が、図1を参照して以下で説明される。
【0026】
図2に示すように、205において、スケジューリング情報が、端末デバイス110においてネットワーク・デバイス140から受信される。1つの実施形態では、LTEのMU-MIMO通信では、ネットワーク・デバイス140は、例えば、リソース・スケジューリングのための対応するスケジューリング情報を、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介して第1の端末デバイス110に送信することができる。スケジューリング情報は、例えばダウンリンク制御情報(DCI)とすることができる。
【0027】
本開示の実施形態によれば、スケジューリング情報は、少なくとも、第1の端末デバイス110のDMRS、および例えば第2の端末デバイス120のさらなるDMRS(またはより多くの端末デバイスの他のDMRS)によって共有される物理リソース・ブロックと、物理リソース・ブロックの各々におけるDMRSおよびさらなるDMRSに割り当てられた異なる副搬送波とを示す。物理リソース・ブロックは、アップリンクにおいてPUSCHチャネルを介して上述の端末デバイス110および120のDMRSを送信するのに利用可能な時間および周波数を定義することができる。上述の端末デバイス110および120のDMRSの符号分割多重化は、同じOCC符号を使用して実行することができる。物理リソース・ブロックの数は、端末デバイス110と少なくとも1つのさらなる端末デバイス120の総数で割り切れなくてもよい。言い換えれば、物理リソース・ブロックの数は、端末デバイス110および少なくとも1つのさらなる端末デバイス120の総数の整数倍ではない。
【0028】
210において、復調基準信号(DMRS)が生成され、DMRSの長さは、物理リソース・ブロックの数および少なくとも1つのさらなる端末デバイス120の数に基づいて決定される。1つの実施形態では、スケジューリング情報の受信に応じて、端末デバイス110は、例えば、PUSCHチャネルにおいて端末デバイスのDMRSに割り当てられた物理リソース・ブロックまたは副搬送波で送信されるべきデータを生成する。データは、復調基準信号(DMRS)を含み、復調基準信号(DMRS)は、例えば、ネットワーク・デバイス側でチャネル推定のために使用されるパイロット信号である。DMRSは、物理リソース・ブロックの特定のシンボル(例えば、第4のシンボル)で送信することができる。端末デバイス110からのDMRSおよび少なくとも1つのさらなる端末デバイス120からのDMRSは、物理リソース・ブロックにおけるネットワーク・デバイス140によるリソースまたは副搬送波の割り当てに基づいて、インターリーブ信号を形成することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、方法200は、物理リソース・ブロックに関連する副搬送波の数を決定するステップをさらに含むことができる。次いで、DMRSの長さが、副搬送波の数および物理リソース・ブロックの数に比例し、少なくとも1つのさらなる端末デバイス120の数に反比例するように決定される。
【0030】
具体的には、1つの実施形態において、IFDMAが使用される場合、インターリーブ信号の長さは、例えば、副搬送波の数および共有される物理リソース・ブロックの数に比例する。従来のDMRSと同様に、インターリーブ信号の長さは、1つの物理リソース・ブロックに関連する副搬送波の数の整数倍、例えば24とすることができる。1つの実施形態によれば、DMRS信号のシーケンスは、LTE仕様のシーケンス表から選択することができる。
【0031】
従来のDMRS設計によれば、LTE仕様のシーケンス表は、DMRS長の最小単位である12の長さのシーケンスを規定している。LTE仕様の従来のシーケンス表に基づいて、端末110のDMRSの長さは、1つの物理リソース・ブロックに関連する副搬送波の数の整数倍、例えば12、24などに等しく、その結果、インターリーブ信号の長さは、副搬送波の偶数倍でなければならない。この場合、リソース・スケジューリングに関連する上述の説明によれば、その結果、端末デバイスに割り当てられ、副搬送波に対応するリソース・ブロックの数は、1つの物理リソース・ブロックに関連する副搬送波の数の整数倍である。これは、ネットワーク・デバイス側ではリソース・スケジューリングへの制限、および端末デバイス側ではリソース使用への制限になる。
【0032】
本開示の実施形態によるDMRS設計は、上述の問題を効果的に解決することができる。最初に、繰返し因数(または端末デバイスの数)が2である場合、例えば、図1におけるように2つの端末デバイス110および120が存在する場合を考える。端末デバイス110および120は、1つまたは複数の物理リソース・ブロックを共有する。1つの物理リソース・ブロックが共有される場合、端末デバイス110および120の各々に対するDMRS長は、例えば、6である。共有される物理リソース・ブロックの数が3、5、7、9などのような奇数である場合、端末デバイス110および120の各々に対するDMRS長は、例えば18、30、42、および54である。例えば、DMRS長は、最初に、1つの物理リソース・ブロックに関連する副搬送波の数の整数倍に共有物理リソース・ブロックの数を掛け算し、次いで、RPFで割り算することによって、以下の表に示すように決定される。
【表1】
【0033】
この目的のために、本開示の実施形態によれば、例として長さ6のDMRSを採ることによって、モノのインターネットのためのR13 NB-IoT WI仕様で使用されている「6トーン」DMRSシーケンス表を使用することができ、14個の長さ6のDMRSシーケンスが含まれる。n(n>12)の長さをもつさらなるDMRSでは、新しいDMRSシーケンスが、IFDMAに対して、複数の従来のDMRSシーケンスを連結することによって生成され得る。本開示の実施形態によれば、新しいDMRSシーケンスは、従来のリリース8のDMRSシーケンスと6トーンDMRSシーケンスとを連結することによって生成することができる。一例として、長さ18のDMRSシーケンスは、長さ12のDMRSシーケンスと上述の長さ6のDMRSシーケンスとを連結することによって生成される。本開示の実施形態によれば、6トーンDMRSシーケンスのためのDMRSシーケンス・シードは、従来のDMRS仮想セル識別子(VCID)とは別に構成することができる。DMRSシーケンスを生成するための仮想セル識別子を決定するために、仮想セル識別子
【数1】
は、例えば物理層よりも高い層において、従来のDMRSおよび6トーンDMRSに対して別々に構成される。本開示の実施形態によれば、巡回シフトがDMRSに適用される場合、巡回シフトは、従来のDMRSおよび6トーンDMRSに独立して適用することができる。新しい6ビット・シーケンスは、切捨てのために設計できることに留意すべきである。
【0034】
別の実施形態によれば、新しいDMRSシーケンスが、様々なDMRSシーケンスを切り捨てることによって生成され得る。本開示の実施形態によれば、n+6の長さをもつDMRSシーケンスは、従来のDMRSシーケンスを切り捨てることによって生成することができる。例えば、シーケンス表の30個の従来のDMRSシーケンスのグループに関して、例えば、φ(0)、…、φ(23)のシーケンスから、φ’(0)、φ’(1)、φ’(2)、φ’(3)、φ’(4)、φ’(5)などの任意の6つの値を、表2に示すように、切り捨てることができる。
【表2】
【0035】
切捨てによって生成されたDMRSシーケンスの一部は、例えば、φ(0),…,φ(17)またはφ(1),…,φ(18)である。別の例として、従来の長さ36のDMRSシーケンスを切り捨てて、DMRSシーケンスを生成することができる。例えば、切捨ては、LTE仕様のシーケンス表5.5.1.1に基づいて実施される。
【0036】
いくつかの実施形態では、ステップ210においてDMRSを生成するステップは、長さに基づいてZadoff-Chuシーケンスを切り捨てることによってDMRSを生成するステップを含むことができる。例えば、1つの実施形態によれば、DMRSは、DMRSを生成するために必要とされるDMRS長に基づいて、Zadoff-Chuシーケンスを切り捨てることによって生成することができる。例えば、Zadoff-Chuシーケンスの長さは、
【数2】
であり、それは、必要とされるDMRS長を表す
【数3】
よりも大きい最小素数である。一例として、長さ19のZadoff-Chuシーケンスを切り捨てて、長さ18のDMRSシーケンスを生成することができる。別の例として、長さ31のZadoff-Chuシーケンスを切り捨てて、長さ30のDMRSシーケンスを生成することができる。1つの例示の実施形態では、長さ30のシーケンスは、任意の長さ31のZadoff-Chuシーケンスを切り捨てることによって得ることができる。実験により、長さ30のZadoff-Chuシーケンスの第1のまたは31の要素を切り捨てることによって、30個の基本シーケンスのグループが従来の長さ36のDMRSシーケンスのものよりも低い最大相互相関を有し、長さ30のDMRSのものより低い最大CM(キュービック・メトリック)値を有することが発見されている。30個の基本シーケンスのグループの一例は以下の通りである。例えば、4^18個のQPSKシーケンスが、長さ18のシーケンスに対して利用可能である。30個のQPSK DMRSシーケンスのグループが、最低の最大CM値および相互相関により選択される。
【表3】
【0037】
いくつかの実施形態では、ステップ210においてDMRSを生成するステップは、長さに基づいてさらなるDMRSを切り捨て、切り捨てられたさらなるDMRSを巡回的に拡張することによってDMRSを生成するステップを含むことができる。1つの実施形態では、DMRSは、例えば、必要とされるDMRS長に基づいてさらなるDMRSを切り捨て、切り捨てられたさらなるDMRSを巡回的に拡張することによって、生成される。一例として、12の長さの従来のDMRSシーケンスを切り捨てて6の長さのDMRSシーケンスを生成し、6の長さのDMRSを巡回的に拡張して18の長さのDMRSシーケンスを生成する。別の例として、従来の長さ24のDMRSシーケンスを切り捨てることができ、切り捨てられたDMRSシーケンスを巡回的に拡張して長さ30のDMRSシーケンスを生成することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、ステップ210においてDMRSを生成するステップは、長さに基づいてZadoff-Chuシーケンスを巡回的に拡張することによってDMRSを生成するステップを含むことができる。1つの実施形態では、Zadoff-Chuシーケンスを、例えば、必要とされるDMRS長に基づいて巡回的に拡張してDMRSを生成する。Zadoff-Chuの長さは、
【数4】
であり、それは、必要とされるDMRS長を表す
【数5】
よりも大きい最小素数である。別の例として、長さ29のZadoff-Chuシーケンスを巡回的に拡張して、長さ30のDMRSシーケンスを生成することができる。
【0039】
繰返し因数が2よりも大きい場合には、必要とされるDMRS長を変更できることを理解されたい。それゆえに、物理リソース・ブロックの数は、物理リソース・ブロックを共有する端末デバイスの数の整数倍ではない。例えば、繰返し因数が3に等しい場合、共有される物理リソース・ブロックの数は1、2、4、5などとすることができる。
【0040】
215において、DMRSが、物理リソース・ブロックにおける端末デバイス110に割り当てられた副搬送波でネットワーク・デバイス140に送信される。1つの例示の実施形態では、端末デバイス110は、物理リソース・ブロックの特定のシンボルの特定のリソース要素でDMRSをネットワーク・デバイス140に送信することができる。
【0041】
方法300が、図3を参照して以下で説明される。図3に示すように、305において、スケジューリング情報が生成される。スケジューリング情報は、少なくとも、複数の端末デバイス110および120によって共有される物理リソース・ブロックと、物理リソース・ブロックにおける複数の端末デバイス110および120にそれぞれ割り当てられた副搬送波とを示す。物理リソース・ブロックの数は、物理リソース・ブロックを共有する端末デバイス110および120の数の整数倍ではない。
【0042】
310において、スケジューリング情報が、複数の端末デバイス110および120に送信される。スケジューリング情報の例は上述しており、ここでは繰り返さない。
【0043】
315において、複数の端末デバイス110および120からの複数の復調基準信号(DMRS)が、物理リソース・ブロックにおける複数の端末デバイス110および120にそれぞれ割り当てられた副搬送波で受信され、DMRSの長さは、物理リソース・ブロックの数と、複数の端末デバイス110および120の数とに基づいて決定される。
【0044】
いくつかの実施形態において、方法300は、複数の端末デバイスからの複数のDMRSがインターリーブ信号を形成できるように物理リソース・ブロックにおける副搬送波の割り当てを決定するステップをさらに含む。1つの実施形態では、複数のDMRS信号(例えば、直交)が、例えば、インターリーブ周波数分割多元接続(IFDMA)技術により多重化される。形成されたインターリーブ信号は、物理リソース・ブロックにおける端末デバイス110および120にそれぞれ割り当てられた端末デバイス110および120のDMRSのための副搬送波に配置される。
【0045】
いくつかの実施形態において、方法300は、複数の受信したDMRSに基づいて複数の端末デバイス110および120に対してチャネル推定を実行するステップをさらに含む。1つの実施形態では、ネットワーク・デバイス140は、例えば、MU-MIMO通信のためのチャネル・フェージングなどのパラメータを決定するためにチャネル推定を実行する。
【0046】
ネットワーク・デバイス140によって実施される動作および図3を参照して上述した関連する機能は、第1の端末デバイス110によって実施される方法200にも適用可能であり、同様の効果を有することを理解されたい。詳細はここでは繰り返さない。
【0047】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による装置400のブロック図を示す。装置400は、図1に示したような第1の端末デバイス110の側で実施することができることを理解されたい。図示のように、装置400(例えば、第1の端末デバイス110)は、ネットワーク・デバイスからのスケジューリング情報を受信するように構成された第1の受信ユニット405であり、スケジューリング情報が、少なくとも、端末デバイスおよび少なくとも1つのさらなる端末デバイスによって共有される物理リソース・ブロックを示し、物理リソース・ブロックの数が、物理リソース・ブロックを共有する端末デバイスの数の整数倍ではない、第1の受信ユニット405と、復調基準信号(DMRS)を生成するように構成された第1の生成ユニット410であり、DMRSの長さが、物理リソース・ブロックの数および少なくとも1つのさらなる端末デバイスの数に基づいて決定される、第1の生成ユニット410と、物理リソース・ブロックにおける端末デバイスに割り当てられた副搬送波でDMRSをネットワーク・デバイスに送信するように構成された第1の送信ユニット415とを含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、装置400は、物理リソース・ブロックに関連する副搬送波の数を決定するように構成された第1の決定ユニットをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、装置400は、副搬送波の数および物理リソース・ブロックの数に比例し、少なくとも1つのさらなる端末デバイスの数に反比例するように長さを決定するように構成された第2の決定ユニットをさらに含むことができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、第1の生成ユニット401は、長さに基づいてZadoff-Chuシーケンスを切り捨ててDMRSを生成するように構成された第2の生成ユニットを含むことができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、第1の生成ユニット410は、長さに基づいてさらなるDMRSを切り捨て、切り捨てられたさらなるDMRSを巡回的に拡張してDMRSを生成するように構成された第3の生成ユニットを含むことができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1の生成ユニット410は、長さに基づいてZadoff-Chuシーケンスを巡回的に拡張することによってDMRSを生成するように構成された第4の生成ユニットを含むことができる。
【0052】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による装置500のブロック図を示す。装置500は、図1に示したようなネットワーク・デバイス140の側で実施できることを理解されたい。図5に示すように、装置500(例えば、ネットワーク・デバイス140)は、スケジューリング情報を生成するように構成された第5の生成ユニット505であり、スケジューリング情報が、少なくとも、複数の端末デバイスによって共有される物理リソース・ブロックと、物理リソース・ブロックにおける複数の端末デバイスにそれぞれ割り当てられた副搬送波とを示し、物理リソース・ブロックの数が、物理リソース・ブロックを共有する端末デバイスの数の整数倍ではない、第5の生成ユニット505と、スケジューリング情報を複数の端末デバイスに送信するように構成された第2の送信ユニット510と、物理リソース・ブロックにおける複数の端末デバイスにそれぞれ割り当てられた副搬送波上の複数の端末デバイスからの複数の復調基準信号(DMRS)を受信するように構成された第2の受信ユニット515であり、DMRSの長さが、物理リソース・ブロックの数と、複数の端末デバイスの数とに基づいて決定される、第2の受信ユニット515とを含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、装置500は、複数の端末デバイスからの複数のDMRSがインターリーブ信号を形成できるように物理リソース・ブロックにおける副搬送波の割り当てを決定するように構成された第3の決定ユニットを含むことができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、装置500は、複数の受信したDMRSに基づいて複数の端末デバイスに対してチャネル推定を実行するように構成された実行ユニットをさらに含むことができる。
【0055】
図4および図5に示したユニットは、ハードウェア・モジュール、ソフトウェア・モジュール、ファームウェア・モジュール、またはそれらの任意の組合せとして部分的にまたは完全に実施することができる。特に、いくつかの実施形態では、上述の流れ、方法、またはプロセスは、端末デバイスまたはネットワーク・デバイスのハードウェアで実施することができる。例えば、端末デバイスまたはネットワーク・デバイスは、方法200および300を実施するために、送信機、受信機、トランシーバ、および/またはプロセッサまたはコントローラを使用することができる。
【0056】
図6は、本開示の実施形態を実施するのに好適なデバイス600のブロック図を示す。デバイス600は、図1に示したような第1の端末デバイス110などの端末デバイスを実施するために、および/または図1に示したネットワーク・デバイス140などのネットワーク・デバイスを実施するために使用することができる。
【0057】
図示のように、デバイス600はコントローラ610を含み、コントローラ610はデバイス600の動作および機能を制御する。いくつかの実施形態では、コントローラ610は、例えば、コントローラ610に結合されたメモリ620に記憶されている命令630によって様々な動作を実行することができる。メモリ620は、ローカル技術環境に適する任意のタイプのものとすることができ、任意の好適なデータ記憶技法を使用して実施することができ、限定はしないが、半導体ベース記憶デバイス、磁気記憶デバイスおよびシステム、ならびに光記憶デバイスおよびシステムを含む。図6は1つのメモリ・ユニットのみを示しているが、デバイス600はいくつかの物理的に別個のメモリ・ユニットを含むことができる。
【0058】
コントローラ610は、ローカル技術環境に適する任意のタイプのものとすることができ、限定はしないが、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、およびコントローラに基づくマルチコア・コントローラ・アーキテクチャのうちの1つまたは複数を含むことができる。デバイスは、複数のコントローラ610をさらに含むことができる。コントローラ60はトランシーバ640に結合される。トランシーバ640は、1つまたは複数のアンテナ650および/または他の構成要素を介して情報を受信および送信することができる。
【0059】
デバイス600がネットワーク・デバイス140として働く場合、コントローラ610およびトランシーバ640は、協働して、図3を参照して上述したような方法300を実行することができる。デバイス600が第1の端末デバイス110として働く場合、コントローラ610およびトランシーバ640は、協働して、図2を参照して上述したように方法200を実行することができる。いくつかの実施形態では、上述したようなデータ/情報送信および受信に関連するすべての動作は、トランシーバ640で実行することができるが、他の動作は、例えば、コントローラ610で実行することができる。図2および図3を参照して説明した機能のすべてはデバイス600に適用可能であり、ここでは繰り返さない。
【0060】
一般に、本開示の様々な例示の実施形態は、ハードウェア、特定用途向け回路、ソフトウェア、論理、またはそれらの任意の組合せで実施することができる。ある態様は、ハードウェアで実施することができるが、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、または他のコンピューティング・デバイスによって実行されるファームウェアまたはソフトウェアで実施することができる。本開示の実施形態の様々な態様が、ブロック図、流れ図として、またはいくつかの他の図形表現を使用して図示および説明されているが、本明細書に記載されたブロック、装置、システム、技法、または方法は、非限定の例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特定用途向け回路もしくは論理、汎用ハードウェアもしくはコントローラもしくは他のコンピューティング・デバイス、またはそれらの何らかの組合せで実施することができることを理解されたい。
【0061】
一例として、本開示の実施形態は、例えば、ターゲット物理または仮想プロセッサ上のデバイスで実行されるプログラム・モジュールに含まれる機械実行可能命令の文脈で説明することができる。一般に、プログラム・モジュールは、特定のタスクを実行するかまたは特定の抽象データ構造を実施するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラム・モジュールの機能は、様々な実施形態において所望に応じて、プログラム・モジュール間で組み合わせるかまたは分割してもよい。プログラム・モジュールの機械実行可能命令は、ローカルまたは分散デバイス内で実行することができる。分散デバイスでは、プログラム・モジュールは、ローカル記憶媒体とリモート記憶媒体の両方に配置することができる。
【0062】
本開示の方法を実行するためのコンピュータ・プログラム・コードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書くことができる。コンピュータ・プログラム・コードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサに供給され、その結果、プログラム・コードは、コンピュータまたは他のプログラマブル・データ処理装置によって実行されたとき、流れ図および/またはブロック図に指定された機能/動作を実施することができる。プログラム・コードは、全面的にマシンで、部分的にマシンで、スタンド・アロン・パッケージ・ソフトとして、部分的にマシンおよび部分的にリモート・マシンで、または全面的にリモート・マシンもしくはサーバで実行することができる。
【0063】
本開示の文脈において、機械可読媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスのためのまたはそれに関連するプログラムを含むかまたは記憶する任意の有形媒体とすることができる。機械可読媒体は、機械可読信号媒体または機械可読記憶媒体とすることができ、限定はしないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイス、あるいはそれらの任意の好適な組合せを含むことができる。機械可読記憶媒体のより具体的な例には、1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュ・メモリ)、光ファイバ、ポータブル・コンパクト・ディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、またはそれらの任意の好適な組合せが含まれる。
【0064】
さらに、動作が特定の順序で示されているが、そのような動作が、示された特定の順序でまたは連続した順序で実行されること、またはすべての示された動作が、望ましい結果を達成するために実行されることを必要とすると理解されたい。特定の状況では、マルチタスクおよび並列処理が有利であることがある。同様に、いくつかの特定の実施態様の詳細が上述の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲への限定としてではなく、むしろ、特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈において説明されている特定の特徴はまた、組み合わせて単一の実施形態で実施されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈において説明されている様々な特徴はまた、多数の実施形態に別々に、または任意の好適な副組合せで実施されてもよい。
【0065】
本開示が、構造的な特徴および/または方法論的な動作に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲において定義される本開示は、必ずしも上述の特定の特徴または動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上述の特定の特徴および動作は、特許請求の範囲を実施する例示の形態として開示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6