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特許7245783コンピュータ断層撮影および撮影されるボリュームの位置決め
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-15
(45)【発行日】2023-03-24
(54)【発明の名称】コンピュータ断層撮影および撮影されるボリュームの位置決め
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/08 20060101AFI20230316BHJP
   A61B 6/14 20060101ALI20230316BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
A61B6/08 330
A61B6/14 300
A61B6/03 377
A61B6/08 ZDM
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019551350
(86)(22)【出願日】2018-03-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-02
(86)【国際出願番号】 FI2018050198
(87)【国際公開番号】W WO2018167375
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2021-03-17
(31)【優先権主張番号】20175240
(32)【優先日】2017-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】591036309
【氏名又は名称】プランメカ オイ
【氏名又は名称原語表記】Planmeca Oy
【住所又は居所原語表記】Asentajankatu 6, 00880 Helsinki, Finland
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニホルム クスタ
(72)【発明者】
【氏名】セッパラ ラウリ
(72)【発明者】
【氏名】ピフラヤマキ テロ
【審査官】永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-529359(JP,A)
【文献】特開2014-171670(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0237287(US,A1)
【文献】米国特許第10052079(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ断層撮影において、撮影するボリュームを位置決めする方法であって、前記方法においては、X線撮影手段を含むコンピュータ断層撮影装置と、前記コンピュータ断層撮影装置の制御システムと、前記コンピュータ断層撮影装置に機能可能に接続されている、画像情報表示手段と、を備えた装置構造、を使用し、前記方法においては、
撮影したいボリュームを含む人または動物の頭部を、前記コンピュータ断層撮影装置の撮影領域に配置し、
前記人または動物の頭部を、少なくとも2つの異なる方向から少なくとも2つの光学カメラによって撮影し、前記光学カメラによって生成される、少なくとも2つの異なる方向からの少なくとも第1の画像および第2の画像を、前記画像情報表示手段によって表示し、前記第1の画像および前記第2の画像は、任意選択的に、生画像をそれぞれ含む、
前記少なくとも2つの光学カメラによって撮影した領域内の、前記コンピュータ断層撮影装置によって撮影する前記ボリュームの位置を示すボリューム位置決めインジケータを、前記第1の画像および前記第2の画像に関連して表示し、
前記ボリューム位置決めインジケータを前記第1の画像および前記第2の画像内の所望の位置に配置することによって、前記コンピュータ断層撮影装置によって撮影したい前記ボリュームの位置を、前記ボリューム位置決めインジケータによって指し示し、選択し、または決定し、
前記第1の画像内の前記ボリューム位置決めインジケータの位置を、前記ボリューム位置決めインジケータが前記少なくとも2つの光学カメラのうち前記第2の画像を生成する第2の光学カメラに近づくかまたは前記第2の光学カメラから離れるように変更した場合、前記第2の画像内の前記ボリューム位置決めインジケータの大きさが、前記ボリューム位置決めインジケータを前記第2の光学カメラに近づくように動かした場合には大きくなり、前記ボリューム位置決めインジケータを前記第2の光学カメラから離れるように動かした場合には小さくなるように変更される、
方法。
【請求項2】
前記第1の画像および前記第2の画像内に表示される前記ボリューム位置決めインジケータが、前記第2の画像内においては、前記第1の画像内の前記ボリューム位置決めインジケータの位置に対応する、頭部領域の特定の解剖学的構造に対する位置に常に配置されるようになっている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の画像を、人または動物の実質的に顔の方向から撮影し、前記第2の画像を、実質的に前記頭部の側面から撮影し、前記第1の画像および前記第2の画像の撮影方向は、共に歯列弓によって決まる平面の方向であり、このように撮られた第1の画像および第2の画像に加えて、前記歯列弓によって決まる前記平面に対して垂直な方向から見た顎骨または歯列弓を示す第3の画像を、前記画像情報表示手段によって表示し、前記第1の画像、前記第2の画像、および前記第3の画像のすべてに前記ボリューム位置決めインジケータを表示し、前記第1の画像および前記第2の画像内の前記ボリューム位置決めインジケータの位置は、前記第3の画像内において前記ボリューム位置決めインジケータが位置している場所に従った、前記撮影領域内の位置に常に表示される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ボリューム位置決めインジケータの寸法が変更可能である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つの光学カメラが、生画像を生成するカメラであり、ディスプレイに表示される前記第1の画像および前記第2の画像が、前記撮影領域に配置されている前記頭部のリアルタイムの画像である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
撮影したい前記ボリュームの前記位置を指し示す、選択する、または決定するステップが、
動作i)前記撮影領域内で頭部領域の特定の解剖学的構造を動かす、
動作ii)前記画像情報表示手段によって表示されている前記ボリューム位置決めインジケータを動かす、
動作iii)前記X線撮影手段を動かす、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の画像および前記第2の画像に関連して表示される前記ボリューム位置決めインジケータが、長方形である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第3の画像に関連して表示される前記ボリューム位置決めインジケータが、円である、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも2つの光学カメラが、前記コンピュータ断層撮影装置内に配置されているカメラシステムの一部である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記2つの光学カメラが、コンピュータ断層撮影中に前記撮影領域内の患者の位置を識別するために使用され、前記位置の変化が検出された場合、前記患者の前記位置の変化を補正するために、撮影中に前記X線撮影手段の動きを制御する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記コンピュータ断層撮影装置が、前記画像情報表示手段上で前記ボリューム位置決めインジケータを動かせるようにして、前記画像情報表示手段上の前記ボリューム位置決めインジケータの位置が示している特定の前記ボリュームを撮影するように構成されている、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記画像情報表示手段が、複数の画像を表示し、前記ボリューム位置決めインジケータが、前記複数の画像のうちの1つの画像内において1つの場所から別の場所に動かされると、前記複数の画像のうちの他の画像内において、前記1つの画像内で選択された前記ボリュームの位置に対応する位置まで自動的に動く、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記コンピュータ断層撮影装置によって撮影したい前記ボリュームが、前記生画像内に表示されており、前記ボリューム位置決めインジケータの大きさが大きくなったり小さくなったりしても、その大きさは変化しない、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
コンピュータ断層撮影装置であって、X線源および画像情報の受信器手段を含むX線撮影手段と、撮影ステーションと、制御システムと、前記コンピュータ断層撮影装置に機能可能に接続されている、表示制御手段と、画像情報表示手段と、を備えており、前記コンピュータ断層撮影装置が、
互いに距離をおいて配置されており、かつ前記撮影ステーションに向けられているかまたは向けることのできる少なくとも2つの光学カメラ、
をさらに備えており、
前記コンピュータ断層撮影装置の前記制御システムが、
前記少なくとも2つの光学カメラによって生成された画像と、さらにこの画像に関連するボリューム位置決めインジケータとを、前記画像情報表示手段によって表示する手段と、前記画像は、任意選択的に、生画像をそれぞれ含む、
前記ボリューム位置決めインジケータを前記画像内の所望の位置に配置することによって、撮影したいボリュームの位置を前記ボリューム位置決めインジケータによって指し示す、選択する、または決定する手段と、
を備えており、
前記少なくとも2つの光学カメラのうちの第1の光学カメラによって生成された第1の画像内の前記ボリューム位置決めインジケータの位置を、前記ボリューム位置決めインジケータが前記少なくとも2つの光学カメラのうちの第2の光学カメラに近づくかまたは前記第2の光学カメラから離れるように変更した場合、前記第2の光学カメラによって生成される第2の画像内の前記ボリューム位置決めインジケータの大きさが、前記ボリューム位置決めインジケータを前記第2の光学カメラに近づくように動かした場合には大きくなり、前記ボリューム位置決めインジケータを前記第2の光学カメラから離れるように動かした場合には小さくなるように変更される、
コンピュータ断層撮影装置。
【請求項15】
前記制御システムが、前記画像内の前記ボリューム位置決めインジケータの位置、前記ボリューム位置決めインジケータの1つまたは複数の寸法、前記撮影ステーションに対する前記X線撮影手段の位置、のうちの少なくとも1つを調整する手段、を備えている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1の画像を、人または動物の実質的に顔の方向から撮影し、前記第2の画像を、実質的に頭部の側面から撮影し、前記第1の画像および前記第2の画像の撮影方向が、共に歯列弓によって決まる平面の方向となるように構成されており、前記画像情報表示手段が、前記歯列弓によって決まる前記平面に対して垂直な方向から見た顎骨または歯列弓を示す第3の画像を表示するようにさらに構成されており、前記第1の画像、前記第2の画像、および前記第3の画像のすべてに前記ボリューム位置決めインジケータが表示され、前記第1の画像および前記第2の画像内の前記ボリューム位置決めインジケータの位置は、前記第3の画像内において前記ボリューム位置決めインジケータが位置している場所に従った、前記撮影ステーション内の位置に常に表示されるようにさらに構成されている、請求項14または請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記コンピュータ断層撮影装置が、前記画像情報表示手段上で前記ボリューム位置決めインジケータを動かせるようにして、前記画像情報表示手段上の前記ボリューム位置決めインジケータの位置が示している特定の前記ボリュームを撮影するように構成されている、請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記画像情報表示手段が、複数の画像を表示し、前記ボリューム位置決めインジケータが、前記複数の画像のうちの1つの画像内において1つの場所から別の場所に動かされると、前記複数の画像のうちの他の画像内において、前記1つの画像内で選択された前記ボリュームの位置に対応する位置まで自動的に動く、請求項14から請求項17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
歯科用のコンピュータ断層撮影装置であって、
第1の光学カメラで撮影した頭部正面図である第1の画像と、第2の光学カメラで撮影した頭部側面図である第2の画像と、顎骨または歯列弓のモデルである第3の画像とを表示する、画像情報表示手段と、
前記コンピュータ断層撮影装置によって撮影するボリュームの位置を示すインジケータを画像上に表示するための表示制御手段であって、前記第1の画像および前記第2の画像上に表示する前記インジケータを、前記第3の画像上に表示する前記インジケータが示す場所に対応する位置に表示させると共に、前記第1の画像、前記第2の画像および前記第3の画像上の前記インジケータを、互いに連動するように移動させる、表示制御手段と、
前記表示制御手段と接続されており、前記インジケータで特定されるボリュームの断層撮影を行うX線撮影手段と、
を備える、歯科用のコンピュータ断層撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ断層撮影において、撮影するボリュームを位置決めすること、言い換えれば、解剖学的構造における所望のボリュームが撮影されるように方向付けること、に関する。詳細には、本発明は、人または動物の頭蓋領域のコンピュータ断層撮影に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用コンピュータ断層撮影(CT撮影)は、X線撮影の一形態であり、撮影したいボリュームに対して複数の異なる方向から照射し、その後、こうして得られたデータから、所望の2次元画像または3次元画像を再構築する。人をX線撮影するときには、診断が可能な範囲内で、できる限り少ない放射線量によって撮影を実施しなければならない。このため撮影者は、例えば、撮影するボリュームの大きさおよび形状をできる限り小さく維持するように試みる。例えば、歯科用コーンビーム型コンピュータ断層撮影(CBCT)の場合、完全な頭蓋骨の幅のボリュームの断面を再構成することを目的とせずに、小さいボリュームのみ(歯列弓の一部分をカバーするボリュームなど)を再構成する目的で、解剖学的構造の画像情報を生成するのが一般的である。特定の部分的なボリュームを撮影することを望むと同時に、診断上不要な部分を撮影しないように試みることは、必然的に、解剖学的構造の所望のボリュームが特異的に撮影されるように、撮影対象の解剖学的構造を撮影装置に対して位置決めしなければならないという課題を生じる。
【0003】
解剖学的構造の位置決めにおいて、例えばさまざまな位置決め光(レーザー線など)を使用することが知られている。このような光を解剖学的構造における所望の位置に方向付けることは、必ずいくらかの時間を要する。また、このプロセス全体の大部分が、解剖学的構造の外側の形状に関連した、撮影したいボリュームの位置の「経験・知識による推測(educated guess)」に基づくときには、たとえ経験豊富な人による位置決めであっても、不正確であったと判明することがある。このような場合、撮影をやり直さなければならない可能性があり、このことは、患者の合計放射線量を増大させ、一般にはフラストレーションにつながり、患者およびスタッフの両方に余分な時間が要求される。
【0004】
解剖学的構造のスカウトX線画像(撮影したいボリュームの位置をこの画像から識別することができる)を少ない放射線量で撮影することによって、撮影の方向付けを容易にすることも知られている。しかしながら、このようなスカウト画像の画質は一般には極めて低く、その一方で、たとえ少なくとも、余分な放射線量は、とにかく放射線負荷を必ず増大させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、コンピュータ断層撮影において、解剖学的構造(特に人または動物の頭部の解剖学的構造)の位置決めを改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
添付の独立請求項に定義されている本発明は、次の解決手段に基づくものである:画像情報表示手段は、少なくとも2つの方向から少なくとも2つの光学カメラによって撮られた人または動物の頭部の少なくとも第1の画像および第2の画像、または第1の生画像および第2の生画像と、さらに、これらの画像に関連するボリューム位置決めインジケータ(volume positioning indicator)と、を表示する。ボリューム位置決めインジケータは、当該2次元画像内の撮影したいボリュームの位置を指し示すように配置されており、また、解剖学的構造の中から撮影したいボリュームを指し示す、選択する、または決定するための手段として、ボリューム位置決めインジケータをさらに使用することも可能である。
【0007】
したがって実際には、コンピュータ断層撮影装置の撮影領域に患者を配置し、撮影対象の人または動物の頭部の少なくとも第1の画像および第2の画像、または第1の生画像および第2の生画像を、少なくとも2つの異なる方向から少なくとも2つの光学カメラによって撮影して、例えばコンピュータディスプレイ、または撮影装置に関連して配置されているディスプレイに表示されるように、本発明を適用することが可能である。これらの画像から、撮影したいボリュームをボリューム位置決めインジケータによって指し示すかまたは選択することが可能であり、その後、当該ボリュームの位置に関する情報を、コンピュータ断層撮影装置の制御システムに制御データとして送信する。ディスプレイから選択したボリュームが、撮影装置の一連の座標のどのボリュームに対応するかを制御システムが認識できるようにする目的で、本解決手段では、ディスプレイに表示されているボリューム位置決めインジケータの一連の座標は、コンピュータ断層撮影装置のX線画像撮影手段の位置に関連したボリューム位置決めインジケータの位置に関する情報をさらに含む。この情報を得るための1つの解決手段は、コンピュータ断層撮影装置のX線撮影手段に対する上記少なくとも2つの光学カメラの位置が既知となるように、これらの光学カメラをコンピュータ断層撮影装置の構造の一部として配置することである。これにより、複数の異なる方向から撮られた画像内のボリューム位置決めインジケータの位置によって、撮影装置の一連の座標における撮影するボリュームの位置が明確に決まる。
【0008】
本発明に係る解決手段は、撮影するボリュームを、放射線負荷を増大させることなく、患者の解剖学的構造における所望の位置に方向付けるための、新規なタイプの視覚的かつ私用が容易な方法および装置を提供する。撮影の方向付けにおいては、上述した少なくとも2枚の画像を表示する数台のディスプレイのみならず、1台のみのディスプレイを使用することも可能である。これら1台または複数台のディスプレイは、放射線から保護された個別の空間に配置することができ、そこから方向付けを実行することができる。これにより、方向付けた後に放射線を避けるために補助スタッフが撮影装置から退出するのを待つ必要がない。
【0009】
本発明のいくつかの好ましい実施形態は、添付の従属請求項に提示されており、以下にさらに詳しく説明する。
【0010】
本発明について、その好ましい実施形態および添付の図面を参照しながらさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】コーンビーム型コンピュータ断層撮影において使用される一般的な装置を示す。
図2図1の装置における使用に適切な、画像情報の受信器モジュールの第1の例および第2の例を示す。
図3図1の装置における使用に適切な、画像情報の受信器モジュールの第1の例および第2の例を示す。
図4】2つの方向から光学カメラによって撮影した人の頭部の画像と、歯列弓の画像と、各画像に関連するボリューム位置決めインジケータと、を表示しているディスプレイを示す。
図5】コンピュータ断層撮影において解剖学的構造を位置決めするための、本発明に係る一方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、コンピュータ断層撮影における使用に適した一装置の基本構造を示している。この装置は、垂直支持構造11を含み、垂直支持構造11からは、患者支持手段を支えるアーム12と、装置の撮影手段を支える構造(アーム部14)を支持しているアーム部13とが、水平に延びている。図1による構造においては、撮影手段を支えるアーム部14が、第2の回転可能なアーム部14’を介して回転可能に配置されており、この方策は、撮影手段を動かすための多様な可能性を提供する。撮影手段を支えるアーム部14には、X線源15と、X線画像情報の受信器21とが、互いに距離をおいて配置されており、これらX線源15およびX線画像情報の受信器21は、患者支持手段17に対して次のように装置に配置されている。具体的には、X線源15とX線画像情報の受信器21との間に撮影ステーション18が位置するように装置は形成され、X線放射源15によって生成されるビームを、撮影ステーション18を通ってX線画像情報の受信器手段21の方に導くことができるように配置されている。この装置は制御システムを含み、図1は、この制御システムに関連して支持構造11に配置されている制御パネル16と、制御パネル16に関連する動作モード選択手段19とを示している。図1の装置においては、X線画像情報の受信器手段21は、画像情報の受信器モジュール20の一部として配置されており、画像情報の受信器モジュール20は、例えば固定接続または無線接続(ケーブル、Bluetooth(登録商標)、または無線ネットワークなど)を介してコンピュータ30に機能可能に接続されている。コンピュータ30には、画像情報を処理するための表示制御手段と、画像情報表示手段とが配置されており、画像情報表示手段は、コンピュータ30によって生成された情報を表示するディスプレイ31を含む。
【0013】
図2は、図1による装置における使用に適用可能な画像情報のための、1つの受信器モジュール20を示している。このモジュールは、X線画像情報の受信器21の両側に水平に配置されており、かつ撮影ステーション18に向けられている2つの光学カメラ22を含む。さらにモジュール20には、撮影ステーション18を照らすように配置された、白色光を好ましくは生成する光源23と、2つのレーザー24とが配置されている。これらのレーザーは、モジュール20の上縁部および下縁部の実質的に近傍、モジュール20の実質的に中央に、位置している。レーザー24は、患者の顔にレーザー光パターンを照らす狭い垂直ファンビーム(narrow vertical fan beam)を発して、撮影ステーション18に導くように構成されており、このレーザー光パターンは、本発明に直接には関連しないが、カメラ22によって撮られた解剖学的構造から表面モデルを生成することを望むときに利用することができる。
【0014】
3つ以上のカメラ22を設けることもできる。カメラ22は、個々の写真を撮るように実施することができるが、好ましい一実施形態においては、カメラ22は撮影ステーション18からの連続的な生画像を生成する。上述したタイプのモジュールは、上に言及した構成要素の一部のみをモジュールに収容することによって実施することができる。図3は、別のモジュールの例として、レーザー24を含まないが、モジュール20の両縁部にカメラの対を形成するように上下に並んだカメラ22を備える解決手段を示している。これに加えて、いずれの方向にも、さらには3つ以上のカメラ22を設けることもできる。しかしながら本発明の好ましい一実施形態においては、モジュール20は、互いに水平方向に距離をおいた少なくとも2つの光学カメラ22を含み、かつモジュール20は、2つの異なる方向から人または動物の頭部の画像を撮影することが可能となるようにコンピュータ断層撮影装置に配置されている。
【0015】
図4はディスプレイ31を示しており、このディスプレイ31は、実質的に同じ平面上に位置する2つの方向から2つの光学カメラ22によって撮影した人の頭部の第1の画像40および第2の画像40と、これらの方向に対して垂直な方向から撮影した顎骨を示す第3の画像41とを表示している。これらの画像それぞれに関連して、ボリューム位置決めインジケータ42も表示されている。
【0016】
たとえ、患者から撮影した画像に対するディスプレイ上のボリューム位置決めインジケータ42の位置に従って、装置の撮影ステーション18内の所望の位置に患者を位置決めすることで解剖学的構造の位置決めを実施するよう場合であっても、本発明の好ましい一実施形態においては、患者をまったく動かす必要がない。この場合、ディスプレイ上でボリューム位置決めインジケータ42を動かせるようにして、撮影装置を、その動作範囲内で、ディスプレイ31上のボリューム位置決めインジケータ42の位置が示している特定のボリュームを撮影するように構成することができる。
【0017】
本発明の一実施形態においては、ディスプレイ31は、上に言及した第1の写真40および第2の写真40を表示する。この場合、撮影する解剖学的構造を示すこれらの写真または生画像内にボリューム位置決めインジケータ42が表示されるようになっている。
【0018】
ボリューム位置決めインジケータ42は、各写真または各生画像40内で所望の位置まで独立して移動可能にすることができ、これにより、撮影するボリュームの位置を、これらの画像内でボリューム位置決めインジケータ42の示す領域に決定する。
【0019】
本発明の好ましい一実施形態においては、少なくとも2枚の写真または生画像40内にボリューム位置決めインジケータ42を表示するステップは、システムに統合されている、顎骨または歯列弓の形状に関する情報41に基づくように実施する。言い換えれば、2次元の写真または生画像40内にボリューム位置決めインジケータ42を表示するステップは、撮影したい解剖学的構造に関連する深さの情報をさらに含む。これにより、各画像または各生画像40内のボリューム位置決めインジケータ42の位置を、顎骨に対するインジケータの位置に常に対応させることができる。したがって、例えば頭部の側面から撮影した画像内で、ボリューム位置決めインジケータ42が奥歯の領域から前歯の領域の方に動かされると、正面から撮影した画像内では、ボリューム位置決めインジケータ42が相応して(すなわち顎骨の形状に従って)画像の中央の方に動く。
【0020】
対応する同期は、顎骨を示している画像41内で実施することもでき、ボリューム位置決めインジケータ42を、実質的に顎骨の形状に添って動くようにすることができる。
【0021】
したがって、本発明の好ましい一実施形態においては、ディスプレイ31は、図4に示した画像すべてを表示し、これらの画像のいずれかにおいてボリューム位置決めインジケータ42が1つの場所から別の場所に動かされると、他の画像内では、ボリューム位置決めインジケータ42が、いずれか別の画像内で選択したボリュームの位置に対応する位置まで自動的に動く。さらには、このような機能は、ディスプレイ31に歯列弓の画像41は表示されないが、ボリューム位置決めインジケータ42の位置が歯列弓上のどこかの位置に常に対応しているように、第1の画像40および第2の画像40内のボリューム位置決めインジケータ42の表示が同期するように実施することも可能である。
【0022】
ボリューム位置決めインジケータ42の大きさを変更することによって、撮影するボリュームの3次元位置を示すことも可能である。例えば上述した例において、正面から撮影した解剖学的構造の画像内では、ボリューム位置決めインジケータ42は、奥歯の領域から前歯の領域の方に移動する(したがって上記の画像を撮影したカメラに近づく)につれて大きくなり始める。この場合、患者が所定の位置に動かないままであり、かつボリューム位置決めインジケータ42が見る側に近づく(すなわち画像を撮っているカメラに近づく)とき、解剖学的構造におけるボリュームの大きさは実際には変化しないが、ディスプレイ上のボリューム位置決めインジケータ42の大きさが変化する。
【0023】
上述した同期動作は、顎骨または歯列弓の形状に関する、システムに記憶されている情報と、アルゴリズム(ディスプレイ31上にボリューム位置決めインジケータ42を、記憶されている形状のどこかの位置に常に表示する)とに基づいて、実施してもよい。撮影される解剖学的構造に最も良好に一致する解剖学的構造の形状および/またはサイズの初期値を、装置の使用者が毎回選択することを可能にするため、少なくとも2つの異なる顎骨の情報がシステムに記憶されていることが好ましい。当然ながら、撮影する特定の解剖学的構造の形状に関する情報をシステムに供給して使用できる場合、そのような情報を使用することも可能である。
【0024】
なお、想定される顎骨領域にボリューム位置決めインジケータ42が常に位置する動作は、複数の異なる方向から撮影した解剖学的構造の画像または生画像のみをディスプレイ31が表示する実施形態と、これらに加えて顎骨の画像も表示する実施形態の、いずれにおいても適用できることを、もう一度強調しておく。
【0025】
図4では、ボリューム位置決めインジケータ42は、撮影される円柱状のボリュームに対応するように、2次元画像として複数の異なる方向から表示されているが、何らかの別の形状でボリューム位置決めインジケータ42を表示することもできる。図4に示した解決手段によって特に可能となる好ましい一実施形態は、ディスプレイ31をタッチスクリーンとして実施し、ディスプレイ31に表示されるボリューム位置決めインジケータ42の位置および寸法を、そのディスプレイ上で直接変更することを実現することである。この解決手段では、撮影したい頭蓋領域のボリュームを決定するための視覚的かつ使いやすい方法が可能になる。当然ながら、ボリューム位置決めインジケータ42の寸法を何らかの別の方法によって(例えば装置構造に関連するユーザインタフェースから数値的に寸法を決定することによって)調整可能にすることもできる。
【0026】
図5は、コンピュータ断層撮影を、撮影する解剖学的構造の所望のボリュームに方向付ける方法を提示している。本方法は、例えば図1に示した装置構造を利用することができ、この装置構造は、X線撮影手段を含むコンピュータ断層撮影装置と、コンピュータ断層撮影装置の制御システムと、コンピュータ断層撮影装置に機能可能に接続されている、画像情報表示手段と、を備えている。コンピュータ断層撮影装置は、例えば、コンピュータ断層撮影装置(CT)またはコーンビーム型コンピュータ断層撮影装置(CBCT)とすることができる。画像情報表示手段は、例えばディスプレイ31(コンピュータのディスプレイ、電話のディスプレイ、またはタブレットのディスプレイなど)を備えていてもよい。ディスプレイは、例えば従来のディスプレイ、またはタッチスクリーンとすることができる。
【0027】
本方法では、ステップ300において、撮影装置の撮影領域に(例えば図1に示した装置の場合には撮影ステーション18の患者支持手段17に)、解剖学的構造を配置する。ステップ302においては、画像情報表示手段(ディスプレイ31など)が、少なくとも2つの光学カメラ22によって、少なくとも2つの異なる方向から撮影した解剖学的構造の画像40を表示する。上述したように、場合によってはさらに、これらの方向に対して垂直な方向から見た顎骨を示す第3の画像41も表示する。ステップ304においては、画像情報表示手段31がボリューム位置決めインジケータ42をさらに表示し、このボリューム位置決めインジケータ42は、カメラ22によって撮影した領域内の、コンピュータ断層撮影装置によって撮影されるボリュームの位置を示す。ボリューム位置決めインジケータ42を、撮影したいボリュームの寸法も示すようにしてもよい。ステップ306においては、撮影したいボリュームの位置を、ボリューム位置決めインジケータ42によって指し示す、選択する、または決定し、ステップ308においては、撮影したい解剖学的構造のボリュームを撮影するために、コンピュータ断層撮影装置の制御システムに制御情報が送信される。
【0028】
すでに上述したように、ボリューム位置決めインジケータ42は、ディスプレイ31上で直接動かすことができるようにすることができ、これに代えて、またはこれに加えて、ボリューム位置決めインジケータ42は、例えばコンピュータのマウスおよび/またはキーボードによって動かすことができるようにすることができる。ボリューム位置決めインジケータ42を所望の形状およびサイズでディスプレイに表示することが可能である。本発明の好ましい一実施形態においては、同様に上にすでに開示したように、ボリューム位置決めインジケータ42を、撮影装置が撮影するように構成されている円柱状のボリュームに対応する高さおよび幅の長方形として、画像または生画像内に表示する。顎骨を示す第3の画像41も利用する、本発明の実施形態を適用する場合、この画像内には、対応するサイズのボリュームを示す円(すなわち撮影装置が撮影するように構成されている円柱形状のボリュームの直径に対応する直径を有する円)を表示することが可能である。撮影装置が、さまざまなサイズのボリュームを撮影することが可能である場合、ボリューム位置決めインジケータ42の寸法を、それに対応して変更可能とすることができる。
【0029】
したがって本発明の一実施形態においては、コンピュータ断層撮影装置は、2つ以上のサイズのボリュームを撮影することが可能であるように構成されており、ディスプレイに表示されるボリューム位置決めインジケータ42の寸法は一定の範囲内で変更可能である。これにより、ディスプレイに表示されている画像に対するボリューム位置決めインジケータ42の位置およびサイズの両方を変更することができ、こうして決定されたボリュームの位置およびサイズに関する情報が、撮影装置の制御システムに送信されるようになっている。
【0030】
要約すれば、本発明に係る方法は、X線撮影手段を含むコンピュータ断層撮影装置と、コンピュータ断層撮影装置の制御システムと、コンピュータ断層撮影装置に機能可能に接続されている、画像情報表示手段と、を備えた装置構造を利用する方法であって、撮影したいボリュームを含む人または動物の頭部を、コンピュータ断層撮影装置の撮影領域に配置する方法、として記述することができる。本方法においては、人または動物の頭部を、少なくとも2つの異なる方向から少なくとも2つの光学カメラによって撮影し、これら少なくとも2つの異なる方向から撮影した、これらのカメラによって生成した少なくとも第1の画像および第2の画像、またはこれらのカメラによって生成した第1の生画像および第2の生画像を、画像情報表示手段によって表示する。さらに、カメラによって撮影した領域内でコンピュータ断層撮影装置によって撮影されるボリュームの位置を示すボリューム位置決めインジケータを、これらの第1の画像および第2の画像に関連して表示する。次いで、カメラによって撮影した画像内の所望の位置にボリューム位置決めインジケータを配置することによって、コンピュータ断層撮影装置によって撮影したいボリュームの位置を、このボリューム位置決めインジケータによって指し示す、選択する、または決定する。
【0031】
本方法の一実施形態においては、ボリューム位置決めインジケータは、第2の画像内では、第1の画像内のボリューム位置決めインジケータの位置に対応する、頭部領域の特定の解剖学的構造に対する位置に常に位置するようになっている。
【0032】
好ましい一実施形態によれば、第1の画像は、人または動物の顔の方向から撮影し、第2の画像は、実質的に頭部の側面から撮影し、これらの画像の両方は、実質的に、歯列弓によって決まる平面の方向に撮影する。画像情報表示手段は、このように撮影した画像に加えて、歯列弓によって決まる平面に対して垂直な方向から見た、顎骨または歯列弓を示す第3の画像を表示し、これらのすべての画像に、ボリューム位置決めインジケータをさらに表示する。第1の画像および第2の画像内におけるボリューム位置決めインジケータの位置は、第3の画像におけるボリューム位置決めインジケータの位置に従う、撮影領域内の対応する位置に常に表示される。
【0033】
本方法において使用する光学カメラは、生画像を生成するカメラであることが好ましく、したがってディスプレイに表示される第1の画像および第2の画像は、撮影領域に配置した頭部のリアルタイムの画像である。
【0034】
撮影したいボリュームの位置を指し示す、選択する、または決定するステップは、
方策i)撮影領域内で解剖学的構造を動かす、
方策ii)画像情報表示手段によって表示されているボリューム位置決めインジケータを動かす、
方策iii)X線撮影手段を動かす、
のうちの少なくとも1つを含むことができる。ボリューム位置決めインジケータの寸法は変更可能とすることができ、カメラによって撮影した画像内では、ボリューム位置決めインジケータは長方形の形状であり、顎骨または歯列弓を示す画像に関しては、相応して円の形状とすることができる。
【0035】
本方法において使用するカメラは、コンピュータ断層撮影装置のカメラシステム(camera arrangement)の一部となるように統合してもよく、これらのカメラを使用して、コンピュータ断層撮影中に撮影領域内の患者の位置を識別することもできる。解剖学的構造の位置が変化したことに気付いた場合、撮影中に撮影装置のX線撮影手段の動きを制御して患者の位置の変化を補正することができる。
【0036】
本発明に係るコンピュータ断層撮影装置は、本方法と同様に、X線放射源および画像情報の受信器手段を含むX線撮影手段と、撮影ステーションと、制御システムと、コンピュータ断層撮影装置に機能可能に接続されている、表示制御手段と、画像情報表示手段と、これに加えて、互いに距離をおいて配置されており、かつ撮影ステーションの方に向けられているかまたは向けることのできる少なくとも2つのカメラと、を備えているものと記述することができる。本装置の制御システムは、カメラによって生成された画像または生画像と、さらにこれらの画像に関連してボリューム位置決めインジケータとを表示する手段と、ボリューム位置決めインジケータを画像内の所望の位置に配置することによって、撮影したいボリュームの位置をボリューム位置決めインジケータによって指し示す、選択する、または決定する手段と、を含む。
【0037】
本装置の制御システムは、画像内のボリューム位置決めインジケータの位置、ボリューム位置決めインジケータの1つまたは複数の寸法、撮影ステーションに対するX線撮影手段の位置、のうちの少なくとも1つを調整する手段、を備えていてもよい。
【0038】
本装置は、人または動物の実質的に顔の方向から第1の画像を撮影し、実質的に頭部の側面から第2の画像を撮影し、これらの画像の撮影方向が、共に実質的に歯列弓によって決まる平面の方向となるように構成することができる。さらに、画像情報表示手段は、歯列弓によって決まる平面に対して垂直な方向から見た、顎骨または歯列弓を示す第3の画像を表示するように構成することができる。ボリューム位置決めインジケータは、これらの画像のすべてに表示されるようにすることができ、第1の画像および第2の画像内のボリューム位置決めインジケータの位置は、第3の画像内においてボリューム位置決めインジケータが位置している場所に従った、撮影ステーション内の位置、に常に表示されるように構成されている。
【0039】
ここまで、本発明のさまざまな特徴を、部分的には一般的な用語において、または撮影工程の一部として説明してきたが、本発明の特徴(これらの特徴の実施は、制御システムの設定に従って実施される機能など、撮影装置の構造または機能に関連する)は、本発明に係る撮影装置の特徴に関連することが明らかである。
【0040】
技術が進歩するとき、本発明の基本的な発想は数多くの異なる方法において実施されうることが、当業者には明らかであろう。したがって本発明およびその実施形態は、上述した例に限定されるのではなく、特許請求項の範囲内でさまざまな形態をとることができる。
図1
図2
図3
図4
図5