(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-15
(45)【発行日】2023-03-24
(54)【発明の名称】判定方法、判定装置、通信システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/38 20120101AFI20230316BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20230316BHJP
G06K 7/14 20060101ALI20230316BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20230316BHJP
G06Q 20/40 20120101ALI20230316BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230316BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20230316BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20230316BHJP
【FI】
G06Q20/38 310
G06K7/10 456
G06K7/14 013
G06K7/14 017
G06K19/06 103
G06Q20/40 300
G06Q50/10
G16Y20/20
G16Y40/20
(21)【出願番号】P 2021023944
(22)【出願日】2021-02-18
【審査請求日】2022-08-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510054382
【氏名又は名称】市橋 敬男
(73)【特許権者】
【識別番号】517215412
【氏名又は名称】海沼 健一
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】弁理士法人iRify国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】海沼 健一
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-516092(JP,A)
【文献】特開2013-235540(JP,A)
【文献】特開2014-197371(JP,A)
【文献】特開2007-049584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07G 1/00- 1/14
G06K 19/06
G06K 7/10
G06K 7/14
G16Y 20/20
G16Y 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理装置が、真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得ステップと、
前記処理装置が、本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記1又は複数の第1の付加情報が登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定ステップと、を含み、
前記取得ステップでは、撮像装置を用いた撮像により前記第1のデータが取得され、
前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータと共に撮像される第1画像が含まれ、
前記1又は複数の第2の付加情報には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータと共に撮像されるであろう第2画像が含まれ、
前記第1のデータには、前記第1のデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第1のロゴが埋め込まれており、
前記第1画像には、前記第1のロゴの画像が含まれ、
前記第2画像には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第2のロゴの画像が含まれる、
判定方法。
【請求項2】
前記第1のデータは、予め定められた規則に従って情報をコード化したデータである、
請求項1に記載の判定方法。
【請求項3】
前記第1のデータは、バーコード又は二次元コードである、
請求項2に記載の判定方法。
【請求項4】
前記第1のデータは、通信アドレス及び前記通信アドレスの示す相手装置との通信に用いる通信プロトコルを人が認識し易い文字列で表したデータである、
請求項1に記載の判定方法。
【請求項5】
前記第1のデータは、URL(Uniform Resource Locator)である、
請求項4に記載の判定方法。
【請求項6】
前記第1画像には、前記第1のデータの撮像画像における背景の画像が含まれ、
前記第2画像は、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータを撮像する際に写るであろう背景の画像が含まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の判定方法。
【請求項7】
処理装置が、真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得ステップと、
前記処理装置が、本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記1又は複数の第1の付加情報が登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定ステップと、を含み、
前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータを取得したときの位置を示す情報が含まれ、
前記1又は複数の第2の付加情報には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータの取得が行われるであろう位置を示す情報が含まれる、
判定方法。
【請求項8】
処理装置が、真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得ステップと、
前記処理装置が、本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記1又は複数の第1の付加情報が登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定ステップと、を含み、
前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータを取得したときの位置において受信される電波信号を示す情報が含まれ、
前記1又は複数の第2の付加情報には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータの取得が行われるであろう位置において受信される電波信号を示す情報が含まれる、
判定方法。
【請求項9】
処理装置が、真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得ステップと、
前記処理装置が、本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記1又は複数の第1の付加情報が登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定ステップと、を含み、
前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータを取得したときの位置において収音される音を示す情報が含まれ、
前記1又は複数の第2の付加情報には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータの取得が行われるであろう位置において収音される音を示す情報が含まれる、
判定方法。
【請求項10】
真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得部と、
本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記1又は複数の第1の付加情報が登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定部と、
を含み、
前記取得部は、撮像装置を用いた撮像により前記第1のデータが取得し、
前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータと共に撮像される第1画像が含まれ、
前記1又は複数の第2の付加情報には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータと共に撮像されるであろう第2画像が含まれ、
前記第1のデータには、前記第1のデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第1のロゴが埋め込まれており、
前記第1画像には、前記第1のロゴの画像が含まれ、
前記第2画像には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第2のロゴの画像が含まれる、
ことを特徴とする判定装置。
【請求項11】
端末装置と、通信網を介して前記端末装置と通信するサーバ装置と、を有し、
前記サーバ装置は、データベースを有し、
前記端末装置は、
真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得部と、
前記1又は複数の第1の付加情報が前記データベースに登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定部と、を有し、
前記データベースには、
本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されており、
前記取得部は、撮像装置を用いた撮像により前記第1のデータが取得し、
前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータと共に撮像される第1画像が含まれ、
前記1又は複数の第2の付加情報には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータと共に撮像されるであろう第2画像が含まれ、
前記第1のデータには、前記第1のデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第1のロゴが埋め込まれており、
前記第1画像には、前記第1のロゴの画像が含まれ、
前記第2画像には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第2のロゴの画像が含まれる、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項12】
コンピュータに、
真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得ステップと、
本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記1又は複数の第1の付加情報が登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定ステップと、を実行させ、
前記取得ステップでは、撮像装置を用いた撮像により前記第1のデータが取得し、
前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータと共に撮像される第1画像が含まれ、
前記1又は複数の第2の付加情報には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータと共に撮像されるであろう第2画像が含まれ、
前記第1のデータには、前記第1のデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第1のロゴが埋め込まれており、
前記第1画像には、前記第1のロゴの画像が含まれ、
前記第2画像には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第2のロゴの画像が含まれる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、判定方法、判定装置、通信システム、及びプログラム、に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商品等の詳細情報(商品の仕様、製造元及び販売元等)の提供、認証、又は各種webサイトへの誘導等にQR(Quick Response )コード(登録商標)等の二次元コードが利用されている。例えば、商品等の詳細情報をコード化したQRコード(登録商標)が当該商品の画像と共に雑誌等に掲載されている場合、雑誌の読者は当該QRコード(登録商標)をスマートフォンのカメラを用いて撮像し、撮像されたQRコード(登録商標)をスマートフォンにデコードさせることで、当該商品の詳細情報を取得する。この種の二次元コードに関する先行技術の一例としては、特許文献1に開示の技術が挙げられる。特許文献1には、二次元コードのデザイン性を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動販売機における商品の代金の決済に二次元コードを利用する場合、決済サイトへ誘導する二次元コードの印刷物(以下、コード印刷物)を自動販売機等に貼り付けておくことが考えられる。しかし、コード印刷物が偽物(偽の決済サイトへ誘導する二次元コードの印刷物)にすり替えられると、自動販売機の利用者は、二次元コードの外観のみからはその真偽を判断することはできないので、当該偽の決済サイトへアクセスし、予期せぬ不利益を被る虞がある。
【0005】
外観のみから利用者が真偽を判断することができないことはバーコードに関しても同様である。バーコードは、予め定められた規則に従って情報をコード化したデータ(即ち、コード化された情報を外観から人が認識することが難しいデータ)という点でと二次元コードと共通だからである。また、URL(Uniform Resource Locator)についても同様の問題が発生し得る。URLは、通信相手となる相手装置の通信アドレス及び相手装置との通信に用いる通信プロトコルを人が認識し易い文字列(ドメイン名を表す文字列)により表したものであり、この点でバーコード及び二次元コードとは異なる。しかし、本物のURLが「https://www.aabbcc.com」であり、偽物のURLが「https://www.aabbdb.com」である場合のように、本物のURLと偽物のURLとが外観において紛らわしい場合には、偽物のURLを本物のURLと間違えてアクセスし、予期せぬ不利益を被る場合がある。
【0006】
本開示は上述した事情に鑑みてなされたものであり、二次元コード、バーコード及びURL等のデータの真偽を判定できるようにする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の判定方法の一態様は、真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得ステップと、本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記1又は複数の第1の付加情報が登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定ステップと、を含む。
【0008】
より好ましい態様の判定方法では、前記第1のデータは、予め定められた規則に従って情報をコード化したデータであり、更に好ましくは、バーコード又は二次元コードである。また、別の好ましい態様の判定方法では、前記第1のデータは、通信アドレス及び前記通信アドレスの示す相手装置との通信に用いる通信プロトコルを人が認識し易い文字列で表したデータであり、更に好ましくは、URLである。
【0009】
より好ましい態様の判定方法では、前記取得ステップでは、撮像装置を用いた撮像により前記第1のデータが取得される。また、前記1又は複数の第1の付加情報には前記第1のデータと共に撮像される第1画像が含まれる。そして、前記1又は複数の第2の付加情報には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータと共に撮像されるであろう第2画像が含まれる。
【0010】
更に好ましい態様の判定方法では、前記第1のデータには、前記第1のデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第1のロゴが埋め込まれており、前記第1画像には、前記第1のロゴの画像が含まれる。また、前記第2画像には、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータをデコードすることにより得られる情報の提供元を示す第2のロゴの画像が含まれる。
【0011】
更に好ましい態様の判定方法では、前記第1画像には、前記第1のデータの撮像画像における背景の画像が含まれる。また、前記第2画像は、前記1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータを撮像する際に写るであろう背景の画像が含まれる。
【0012】
更に好ましい態様の判定方法では、前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータを取得したときの位置を示す情報が含まれる。また、前記1又は複数の第2の付加情報には、当該1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータの取得が行われるであろう位置を示す情報が含まれる。
【0013】
更に好ましい態様の判定方法では、前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータを取得したときの位置において受信される電波信号を示す情報が含まれる。また、前記1又は複数の第2の付加情報には、当該1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータの取得が行われるであろう位置において受信される電波信号を示す情報が含まれる。
【0014】
更に好ましい態様の判定方法では、前記1又は複数の第1の付加情報には、前記第1のデータを取得したときの位置において収音される音を示す情報が含まれる。また、前記1又は複数の第2の付加情報には、当該1又は複数の第2の付加情報に対応付けて前記データベースに登録されている識別情報に対応するデータの取得が行われるであろう位置において収音される音を示す情報が含まれる。
【0015】
本開示の判定装置の一態様は、真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得部と、本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記1又は複数の第1の付加情報が登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定部と、を含む。
【0016】
本開示の通信システムの一態様は、端末装置と、通信網を介して前記端末装置と通信するサーバ装置と、を有する。前記サーバ装置は、データベースを有する。前記端末装置は、 真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得部と、前記1又は複数の第1の付加情報が前記データベースに登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定部と、を有する。前記データベースには、本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されている。
【0017】
本開示のプログラムの一態様は、コンピュータに、真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得する取得ステップと、本物であることが保証されたデータに対応する識別情報に対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記1又は複数の第1の付加情報が登録されているか否かを判定することにより、前記第1のデータの真偽を判定する判定ステップと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本開示の一実施形態による判定方法を実行する端末装置10の構成例及び端末装置10を含む通信システム1の構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態におけるコード印刷物Mの一例を示す図である。
【
図3】本実施形態の判定方法の流れを示すフローチャートである。
【
図4】変形例(4)に係る処理装置160Aの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下に述べる実施形態には技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかし、本開示の実施形態は、以下に述べる形態に限られるものではない。
【0020】
(A:実施形態)
図1は、本開示の一実施形態による判定方法を実行する端末装置10の構成例及び端末装置10を含む通信システム1の構成例を示す図である。
図1に示すように通信システム1は、端末装置10と、通信網20を介して端末装置10と通信するサーバ装置30と、を含む。端末装置10は、商品の代金の決済サイトへの誘導に利用される二次元コードが本物であるか偽物であるかを本開示の判定方法により判定する。本実施形態において判定対象となる二次元コードは、自動販売機40により販売される商品の代金の決済サイトへ商品の購入者を誘導するためのQRコード(登録商標)である。このQRコード(登録商標)は、上記決済サイトのURL(Uniform Resource Locator)をコード化したものである。自動販売機40には、このQRコード(登録商標)が印刷されたコード印刷物Mが予め貼り付けられている。
【0021】
図1には、通信システム1に加えて自動販売機40が図示されている。自動販売機40は、商品の販売機能の他に、Bluetooth(登録商標)等の所定の近距離無線通信規格に従って他の機器と通信する通信機能を有する。本実施形態では、コード印刷物Mは、真偽を本開示の判定方法により判定できるように、サーバ装置30を運営する事業者により本物であることが保証され、当該事業者により予め固有の識別情報(例えば、一連番号等を表す文字列)を対応付けられている。自動販売機40には、コード印刷物Mに印刷された二次元コードに対応する識別情報が予め記憶されている。自動販売機40は、上記通信機能を用いて当該識別情報を通信相手の機器へ送信する。
【0022】
端末装置10は、撮像機能、プログラム実行機能、第1通信機能及び第2通信機能を備えた携帯端末である。第1通信機能とは、通信網20を介して他の機器と通信する機能である。第2通信機能とは、前述の近距離無線通信規格に準拠した無線通信により他の機器と通信する機能である。本実施形態の端末装置10は例えばスマートフォンである。通信網20は、例えばインターネットと当該インターネットに接続された無線通信網とを含む。この無線通信網は、端末装置10と無線通信する基地局(
図1では図示略)を有する。
【0023】
サーバ装置30は、データベースDBを備えたデータベースサーバである。データベースDBには、前述の識別情報に対応付けて当該識別情報に対応する二次元コードの真偽を判定する際に使用される3つの付加情報が予め登録されている。識別情報に対応付けてデータベースDBに登録されている3つの付加情報は本開示における複数の第2の付加情報の一例である。
【0024】
本実施形態において識別情報に対応付けてデータベースDBに登録されている3つの付加情報のうちの1つ目の付加情報は、当該識別情報に対応する二次元コードをデコードすることにより得られる情報の提供元を示すロゴの画像(以下、基準ロゴ画像)である。基準ロゴ画像の表すロゴは本開示における第2のロゴの一例である。ロゴはロゴマークとも称され、ロゴマークにはロゴタイプ及び/又はシンボルマークが含まれる。ロゴタイプは、企業名、製品名又はブランド名等を装飾的に意匠化した文字列である。シンボルマークは、企業を象徴する理念、製品の特徴、又は業種を表す道具等を図案化した標章である。本実施形態では、自動販売機40の識別情報に対応付けて、自動販売機40を運用する企業のロゴの画像を表す画像データが基準ロゴ画像を示す付加情報としてデータベースDBに登録されている。
【0025】
図2は、自動販売機40に貼り付けられているコード印刷物Mの一例を示す図である。
図2に示すように、コード印刷物Mに印刷されている二次元コードM01の中央には、自動販売機40を運用する企業のロゴの画像M02が埋め込まれている。このため、二次元コードM01を撮像すると、同時にロゴの画像M02が取得される。
【0026】
識別情報に対応付けてデータベースDBに登録されている3つの付加情報のうちの2つ目の付加情報は、当該識別情報に対応する二次元コードの背景の画像(以下、基準背景画像)である。このため、当該二次元コードを撮像すると、同時に当該背景の画像が取得される。本実施形態では、自動販売機40の識別情報に対応付けて、自動販売機40の筐体のうちコード印刷物Mが貼り付けられている部分の画像を表す画像データが基準背景画像を示す付加情報としてデータベースDBに登録されている。二次元コードに埋め込まれているロゴの画像、及び二次元コードの背景の画像は、二次元コードを撮像する際に当該二次元コードと共に撮像されるであろう第2画像の一例である。
【0027】
識別情報に対応付けてデータベースDBに登録されている3つの付加情報のうちの3つ目の付加情報は、当該識別情報に対応する二次元コードの取得が行われるであろう位置(以下、基準位置)を示す情報である。本実施形態では、自動販売機40の識別情報に対応付けて、自動販売機40の設置位置を示す情報が基準位置を示す付加情報としてデータベースDBに登録されている。
【0028】
端末装置10は、
図1に示すように、位置検出装置100、撮像装置110、第1通信装置120、第2通信装置130、表示装置140、記憶装置150、及び処理装置160を有する。端末装置10は、スマートフォンであるから、
図1に示す構成要素の他に、ユーザの操作を受け付ける操作入力装置、及び音声の入出力を行う音声入出力装置を有する。しかし、操作入力装置及び音声入出力装置は、本開示の判定方法との関連が薄いため、
図1では図示が省略されている。
【0029】
位置検出装置100は、例えばGPS(Global Positioning System、又は Global Positioning Satellite)受信器である。位置検出装置100は、GPSを利用して端末装置10の位置を示す情報を取得する。本実施形態における位置検出装置100は、端末装置10の位置を示す情報をGPSを利用して取得するが、通信網20の無線通信網において端末装置10を収容する複数の基地局の各々を示す情報及び各基地局からの距離を示す情報に基づいて端末装置10の位置を算定してもよい。
【0030】
撮像装置110は、例えばCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサ等の撮像素子を備えたカメラである。撮像装置110は、操作入力装置に対するユーザの操作に応じて画像を撮像し、撮像した画像を表す画像データを処理装置160へ出力する。本実施形態では、自動販売機40に貼り付けられているコード印刷物Mを撮像装置110により撮像することにより、真偽の判定対象となる二次元コードと、当該二次元コードの真偽の判定に用いられる三つの付加情報のうちの2つ、即ちロゴの画像と背景の画像とが取得される。撮像装置110による撮像により取得される二次元コードは本開示における第1の二次元コードの一例である。撮像装置110による撮像により得られるロゴの画像は本開示における第1のロゴの画像の一例であり、撮像装置110による撮像により得られる背景の画像は本開示における第1の背景の画像の一例である。また、当該ロゴの画像と当該背景の画像とは本開示における第1画像の一例である。
【0031】
第1通信装置120は、アンテナを備えた無線通信回路である。第1通信機能は、第1通信装置120により実現される。第1通信装置120は、通信網20から送信されてくるデータを受信し、受信したデータを処理装置160へ引き渡す。また、第1通信装置120は、処理装置160から与えられるデータを通信網20へ送信する。第2通信装置130は、前述した近距離無線通信規格に従った無線通信を実行する無線通信回路である。第2通信機能は、第2通信装置130により実現される。第2通信装置130は、自動販売機40と通信することにより、自動販売機40の識別情報を受信する。第2通信装置130は、受信した識別情報を処理装置160へ引き渡す。
【0032】
表示装置140は、例えば液晶ディスプレイとその駆動回路とを含む。表示装置140は、処理装置160による制御の下、各種画像を表示する。
【0033】
記憶装置150は、不揮発性メモリと揮発性メモリとを含む。不揮発性メモリには各種プログラムが予め記憶されている。不揮発性メモリは例えばフラッシュROM(Read Only Memory)である。不揮発性メモリに記憶されているプログラムの一例としては、
図1に示すプログラム152、及びwebブラウザを処理装置160に実現させるブラウザプログラムが挙げられる。プログラム152は、本開示の判定方法を処理装置160に実行させるプログラムである。揮発性メモリは例えばRAM(Random Access Memory)である。揮発性メモリは各種プログラムを実行する際のワークエリアとして処理装置160によって利用される。
【0034】
処理装置160は例えばCPU(Central Processing Unit)等のコンピュータである。処理装置160は、撮像装置110による二次元コードの撮像を指示する操作が操作入力装置に対して為されたことを契機としてプログラム152を不揮発性メモリから揮発性メモリへ読み出し、読み出したプログラム152の実行を開始する。プログラム152に従って作動している処理装置160は、
図3のフローチャートに示す判定方法を実行する。
図3に示すように本開示の判定方法は、取得処理SA100、第1判定処理SA110、第2判定処理SA120、第3判定処理SA130、第4判定処理SA140、第1通知処理SA150、第5判定処理SA160、デコード処理SA170、及び第2通知処理SA180を含む。
【0035】
取得処理SA100では、処理装置160は、判定対象の二次元コードの画像を撮像装置110により撮像することで取得すると共に、第2通信装置130を介して識別情報を自動販売機40から取得する。以下、取得処理SA100にて取得される識別情報は「判定対象識別情報」と称される場合がある。また、取得処理SA100では、処理装置160は、判定対象の二次元コードの真偽を判定するための3つの付加情報を取得する。取得処理SA100にて取得される3つの付加情報は本開示における複数の第1の付加情報の一例である。より詳細に説明すると、処理装置160は、撮像装置110による撮像画像からロゴの画像及び背景の画像の各々を付加情報として取得する。以下では、撮像装置110による撮像画像から抽出されるロゴの画像は「判定対象ロゴ画像」と称され、同撮像画像から抽出される背景の画像は「判定対象背景画像」と称される場合がある。また、処理装置160は、判定対象の二次元コードの撮像を指示された時の端末装置10の位置(以下、判定対象位置)を示す情報を位置検出装置100から取得し、当該情報を3つ目の付加情報とする。
【0036】
第1判定処理SA110では、処理装置160は、第1通信装置120及び通信網20を介してサーバ装置30と通信し、判定対象識別情報がデータベースDBに登録されているか否かを判定する。
図3に示すように、第1判定処理SA110の判定結果は“Yes”である場合には、処理装置160は第2判定処理SA120を実行する。第1判定処理SA110の判定結果は“No”である場合には、処理装置160は第2通知処理SA180を実行する。第2通知処理SA180では、処理装置160は、判定不能を利用者に通知するエラーメッセージを表示装置140に表示させる。対応する識別情報がデータベースDBに登録されていない二次元コードについて、真偽を判定することはできないからである。第2通知処理SA180の実行を完了すると、処理装置160は、本判定方法の実行を終了する。
【0037】
第1判定処理SA110の判定結果は“Yes”である場合に実行される第2判定処理SA120では、処理装置160は、第1通信装置120及び通信網20を介してサーバ装置30と通信し、判定対象位置に対応する基準位置を示す付加情報が判定対象識別情報に対応付けてデータベースDBに登録されているか否かを判定する。判定対象位置に対応する基準位置とは、当該基準位置を中心とする所定の範囲(例えば、半径30cmの範囲等)に判定対象位置が含まれる基準位置のことをいう。
図3に示すように、第2判定処理SA120の判定結果は“Yes”である場合には、処理装置160は第3判定処理SA130を実行する。第2判定処理SA120の判定結果は“No”である場合には、処理装置160は、第2通知処理SA180を実行して本判定方法の実行を終了する。本実施形態において真偽の判定対象となる自動販売機40は固定設置されることが一般的であり、登録済の基準位置とは異なる位置において判定対象の二次元コードが取得されることは通常考えられないからである。
【0038】
第2判定処理SA120の判定結果が“Yes”である場合に実行される第3判定処理SA130では、処理装置160は、第1通信装置120及び通信網20を介してサーバ装置30と通信し、判定対象ロゴ画像と一致する基準ロゴ画像を示す付加情報が判定対象識別情報に対応付けてデータベースDBに登録されているか否かを判定する。
図3に示すように、第3判定処理SA130の判定結果は“Yes”である場合には、処理装置160は第4判定処理SA140を実行する。第3判定処理SA130の判定結果は“No”である場合には、処理装置160は第1通知処理SA150を実行する。第1通知処理SA150では、処理装置160は、取得処理SA100にて取得した二次元コードが本物とは言い切れないことを示す警告メッセージを表示装置140に表示させ、当該二次元コードをデコードするか否かをユーザに問い合わせる。第3判定処理SA130の判定結果は“No”である場合に警告メッセージを出力するのは、判定対象の二次元コードを撮像する際の角度によっては、本物の二次元コードであっても、判定対象ロゴ画像と基準ロゴ画像とが一致しないと判定されることがあり得るからである。
【0039】
第1通知処理SA150に後続する第5判定処理SA160では、処理装置160は、二次元コードのデコードを指示する操作が操作入力装置に対して為されたか否かを判定する。二次元コードをデコードするか否か利用者に判断させる際の参考とするために、処理装置160は、判定対象ロゴ画像と、判定対象識別情報に対応付けてデータベースDBに登録されている基準ロゴ画像と、を並べて表示装置140に表示させてもよい。二次元コードのデコードを指示する操作が為された場合には第5判定処理SA160の判定結果は“Yes”となり、二次元コードをデコードしないことを指示する操作が為された場合には第5判定処理SA160の判定結果は“No”となる。第5判定処理SA160の判定結果が“Yes”である場合には、処理装置160は、取得処理SA100にて取得した二次元コードをデコードするデコード処理SA170を実行し、本判定方法の実行を終了する。以降、処理装置160は、デコード処理SA170にてデコードされたURLを起動引数としてブラウザプログラムを起動し、当該URLの示す決済サイトへアクセスする。これに対して、第5判定処理SA160の判定結果が“No”である場合には、処理装置160は、デコード処理SA170を実行することなく、本判定方法の実行を終了する。
【0040】
第3判定処理SA130の判定結果が“Yes”である場合に実行される第4判定処理SA140では、処理装置160は、第1通信装置120及び通信網20を介してサーバ装置30と通信し、判定対象背景画像と一致する基準背景画像を示す付加情報が判定対象識別情報に対応付けてデータベースDBに登録されているか否かを判定する。第4判定処理SA140の判定結果が“No”である場合には、処理装置160は第1通知処理SA150以降の処理を実行する。判定対象の二次元コードを撮像する際の角度によっては、本物の二次元コードであっても、判定対象背景画像と基準背景画像とが一致しないと判定されることがあり得るからである。これに対して、第4判定処理SA140の判定結果は“Yes”である場合には、処理装置160は、デコード処理SA170を実行する。
【0041】
以上説明したように本実施形態によれば、二次元コードと共に取得される3つの付加情報に基づいて当該二次元コードの真偽を判定することが可能になる。二次元コードの取得位置が基準位置を中心とする所定の範囲に含まれない場合には当該二次元コードについて判定不能と判定され、当該二次元コードがデコードされることはない。また、二次元コードの画像と共に取得されたロゴの画像と背景の画像の少なくとも一方がサーバ装置30に登録されていない場合には、取得した二次元コードが本物とは言い切れないことを示す警告メッセージの出力が行われるので、ロゴの画像又は背景の画像からは本物とは言い切れない二次元コードをデコードすることに対する注意喚起が為される。自動販売機40のコード印刷物Mが偽物とすり替えられ、ロゴ又は背景に基づいて本物と判定されない場合には自動販売機40の利用者に対する注意喚起が為されるので、当該利用者が偽の決済サイトに不用意にアクセスすることを回避できる。なお、上記実施形態では、第3判定処理SA130の判定結果が“Yes”である場合に第4判定処理SA140が実行されたが、第3判定処理SA130と第4判定処理SA140の実行順序が入れ替わってもよい。具体的には、第2判定処理SA120の判定結果が“Yes”である場合に第4判定処理SA140が実行され、第4判定処理SA140の判定結果が“Yes”である場合に第3判定処理SA130が実行されてもよい。また、第3判定処理SA130の判定結果が“No”である場合、又は第4判定処理SA140の判定結果が“No”である場合には、処理装置160は第2通知処理SA180実行して判定方法の実行を終了してもよい。
【0042】
(B:変形例)
以上本発明の一実施形態について説明したが、この実施形態に以下の変形が加えられても勿論よい。
(1)端末装置10或いはサーバ装置30は単体で製造又は販売されてもよい。また、単一の装置でサーバ装置30が実現されるのではなく、クラウドサービス等、複数のコンピュータの協働によりサーバ装置30が実現されてもよい。
【0043】
(3)上記実施形態の端末装置10には、プログラム152が予めインストールされていたが、プログラム152はメモリスティック等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に書き込まれた状態で配布されてもよく、また、通信網20経由のダウロードにより配布されてもよい。このようにして配布されるプログラム152に従って一般的なコンピュータを作動させることで、当該コンピュータは本開示の判定方法を実行することができる。
【0044】
(4)上記実施形態における処理装置160はCPUであった。しかし、
図4に示す取得部161、判定部162、通知部163及びデコード部164を組み合わせて構成された処理装置160Aで処理装置160が置き換えられてもよい。なお、
図4における取得部161、判定部162、通知部163及びデコード部164の各部はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の電子回路で構成される。取得部161は、取得処理SA100を実行する。判定部162は、第1判定処理SA110、第2判定処理SA120、第3判定処理SA130、第4判定処理SA140、及び第5判定処理SA160を実行する。通知部163は、第1通知処理SA150、及び第2通知処理SA180を実行する。デコード部164は、デコード処理SA170を実行する。処理装置160を処理装置160Aに置き換えた端末装置10であっても、上記実施形態と同一の効果が奏される。
【0045】
(5)上記実施形態では、サーバ装置30にデータベースDBが記憶されていたが、データベースDBは端末装置10の記憶装置150に記憶されていてもよい。また、上記実施形態では、端末装置10の処理装置160が本開示の判定方法を実行したが、端末装置10の処理装置160は取得処理SA100及びサーバ装置30から送信されるメッセージを表示する処理を実行し、第1判定処理SA110以降の処理をサーバ装置30が実行してもよい。
【0046】
(6)上記実施形態では、自動販売機40に貼り付けられたコード印刷物Mに印刷された二次元コードが真偽の判定対象であった。しかし、本開示の判定方法により真偽が判定される二次元コードは、雑誌等に印刷された二次元コードであってもよく、webページに表示される二次元コードであってもよい。但し、雑誌等に印刷された二次元コードの場合、当該二次元コードが取得されるであろう位置を予め特定することはできないので、基準位置を示す付加情報は省略されてもよい。雑誌等に印刷された二次元コードについては、ロゴの画像及び/又は背景の画像(当該二次元コードが印刷された頁の画像)が付加情報として好適である。webページに表示される二次元コードの場合も同様である。なお、基準位置を示す付加情報を省略する態様では、位置検出装置100は不要であり、第2判定処理SA120も不要である。また、二次元コードの背景の画像を予め特定することができない場合には、基準背景画像を示す付加情報は省略されてもよく、この場合、第4判定処理SA140は不要である。つまり、上記実施形態では、二次元コードの真偽が当該二次元コードと共に取得される3種類の付加情報に基づいて判定されたが、1つ或いは2つの付加情報に基づいて判定されてもよい。要は、1又は複数の付加情報に基づいて二次元コードの真偽が判定される態様であればよい。
【0047】
また、二次元コードの真偽を判定するための付加情報は、当該二次元コードを取得したときの位置において第1通信装置120又は第2通信装置130により受信される電波信号を示す情報(当該電波信号の周波数を示す情報)であってもよい。この場合、当該電波信号を送信する送信装置が自動販売機40に設けられ、当該二次元コードの識別情報に対応づけてデータベースDBに登録されている1又は複数の付加情報には、当該二次元コードの取得が行われるであろう位置において第1通信装置120又は第2通信装置130により受信される受信される電波信号を示す情報が含まれていればよい。また、当該二次元コードを取得したときの位置においてマイクロフォン等により収音される音を示す情報(例えば、当該音の周波数を示す情報)であってもよい。この場合、当該音を放射する放音装置が自動販売機40に設けられ、当該二次元コードの識別情報に対応づけてデータベースDBに登録されている1又は複数の付加情報には、当該二次元コードの取得が行われるであろう位置においてマイクロフォン等により収音される音を示す情報が含まれていればよい。
【0048】
また、上記実施形態では、決済サイトのURLをコード化した二次元コードが真偽の判定対象のデータであった。しかし、本開示の判定方法により真偽が判定されるデータは、決済サイトとは異なる種類のwebサイトへ誘導する二次元コード、商品等の詳細情報の提供、又は認証のための二次元コードであってもよい。また、本開示の判定方法により真偽が判定されるデータは、二次元コードには限定されず、決済サイトのURLをコード化したバーコード、決済サイトとは異なる種類のwebサイトへ誘導するバーコード、商品等の詳細情報の提供、又は認証のためのバーコードであってもよい。つまり、本開示の判定方法により真偽が判定されるデータは、予め定められた規則に従って情報をコード化したデータであればよい。また、本開示の判定方法により真偽が判定されるデータは、決済サイトのURL、決済サイトとは異なる種類のwebサイトのURL、商品等の詳細情報の掲載されたwebサイトのURL、又は認証のためのwebサイトのURLであってもよい。なお、本開示の判定方法により真偽が判定されるデータがURLである場合、当該データについてのデコードとは、DNS(Domain Name System)を用いたドメイン名解決が挙げられる。つまり、本開示の判定方法により真偽が判定されるデータは、通信アドレス及びこの通信アドレスの示す相手装置との通信に用いる通信プロトコルを人が認識し易い文字列で表したデータであってもよい。
【0049】
つまり、本開示の判定方法は、以下の取得ステップと判定ステップとを含んでいればよい。判定ステップは、真偽の判定対象となる第1のデータと前記第1のデータの真偽を判定するための1又は複数の第1の付加情報とを取得するステップである。判定ステップは、本物であることが保証されたデータに対応付けて1又は複数の第2の付加情報が予め登録されたデータベースに、前記第1のデータと前記1又は複数の第1の付加情報との組が登録されているか否かを判定することにより、前記第1の二次元コードの真偽を判定するステップである。
【0050】
また、前述の取得ステップを実行する取得部(例えば、
図4における取得部161)と前述の判定ステップを実行する判定部(例えば、
図4における判定部162)とを組み合わせて、本開示の判定方法を実行する判定装置が構成されてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1…通信システム、10…端末装置、20…通信網、30…サーバ装置、40…自動販売機、100…位置検出装置、110…撮像装置、120…第1通信装置、130…第2通信装置、140…表示装置、150…記憶装置、152…プログラム、160…処理装置、161…取得部、162…判定部、163…通知部、164…デコード部。