(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-15
(45)【発行日】2023-03-24
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20230316BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/68 R
(21)【出願番号】P 2021134764
(22)【出願日】2021-08-20
【審査請求日】2021-08-20
(31)【優先権主張番号】10-2020-0106340
(32)【優先日】2020-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519362963
【氏名又は名称】ピーエスケー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リ,チョン-チャン
(72)【発明者】
【氏名】パク,チュ-ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ソン-イ
(72)【発明者】
【氏名】ナム,スン-ミン
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-517295(JP,A)
【文献】特表2011-514679(JP,A)
【文献】特開2021-125675(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
処理空間を有するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持するチャックを含む支持ユニットと、を含み、
前記チャックに支持された基板の中央領域に非活性ガスを供給する第1ガス供給部、そして前記チャックに支持された基板の縁領域にプラズマ状態に励起される工程ガスを供給する第2ガス供給部を含むガス供給ユニットと、
前記チャックに支持された基板の上面と対向するように提供される誘電体板と、を含み、
前記誘電体板の中央領域の下面高さと前記誘電体板の縁領域の下面高さは、互いに異なり、
前記チャックの中央領域の上面高さと前記チャックの縁領域の上面高さは、互いに異な
り、
前記チャックの上面は、
前記チャックの中央領域の上面高さが前記チャックの縁領域の上面高さより低いように凹であり、
前記チャックの中央領域の上面と前記誘電体板との間の間隔は、前記チャックの縁領域の上面と前記誘電体板との間の間隔よりも広く、
前記第2ガス供給部から供給された工程ガスは上から下に向かう方向に流れる一方、前記基板が前記チャックの前記凹の上面に沿って下に凸に支持された状態で、前記第1ガス供給部から供給された非活性ガスは前記基板の縁領域に沿って流れて上向傾いた方向に流れてなる、基板処理装置。
【請求項2】
前記誘電体板の中央領域の下面高さは、前記誘電体板の縁領域の下面高さより高い請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記誘電体板の下面は、
前記誘電体板の中央領域の下面高さが前記誘電体板の縁領域の下面高さより高くなるように凹である
請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記誘電体板の下面は、
前記誘電体板の中央領域の下面高さが前記誘電体板の縁領域の下面高さより高くなるように段差付けている
請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記誘電体板には、
前記誘電体板の上面から前記誘電体板の下面に向かう方向に湾入される湾入部と、
前記湾入部から前記誘電体板の下面まで延長され、前記第1ガス供給部が供給する前記非活性ガスが流れる少なくとも1つ以上の噴射ホールが形成される
請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記装置は、
前記誘電体板と前記ハウジングの天井との間に提供されるベースをさらに含み、
前記湾入部と前記ベースは、互いに組み合わせてバッファ空間を形成し、
前記バッファ空間は、
前記噴射ホールと互いに連通する
請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1ガス供給部は、
前記バッファ空間に前記工程ガスを供給する
請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記噴射ホールは、
1.5mm乃至3.0mmの直径を有する
請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記支持ユニットは、
前記チャックに支持された基板の下面を吸着する吸着ラインと、
前記吸着ラインと連結される減圧部材と、を含む
請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記装置は、
上部から見る時、前記誘電体板を囲むように提供される上部電極をさらに含み、
前記支持ユニットは、
上部から見る時、前記チャックを囲むように提供され、前記上部電極と互いに対向するように提供される下部電極を含む
請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
基板を処理する装置において、
処理空間を有するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持するチャックを含む支持ユニットと、を含み、
前記チャックに支持された基板の中央領域に非活性ガスを供給する第1ガス供給部、そして前記チャックに支持された基板の縁領域にプラズマ状態に励起される工程ガスを供給する第2ガス供給部を含むガス供給ユニットと、
前記チャックに支持された基板の上面と対向するように提供される誘電体板と、を含み、
前記誘電体板の下面は、
前記誘電体板の中央領域の下面高さが前記誘電体板の縁領域の下面高さより高くなるように凹であ
り、
前記チャックの上面は、
前記チャックの中央領域の上面高さが前記チャックの縁領域の上面高さより低いように凹であり、
前記第2ガス供給部から供給された工程ガスは上から下に向かう方向に流れる一方、前記基板が前記チャックの前記凹の上面に沿って下に凸に支持された状態で、前記第1ガス供給部から供給された非活性ガスは前記基板の縁領域に沿って流れて上向傾いた方向に流れてなる、基板処理装置。
【請求項12】
前記支持ユニットは、
前記チャックに支持された基板の下面を吸着する吸着ラインと、
前記吸着ラインと連結される減圧部材と、を含む
請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記装置は、
上部から見る時、前記誘電体板を囲むように提供される上部電極をさらに含み、
前記支持ユニットは、
上部から見る時、前記チャックを囲むように提供され、前記上部電極と互いに対向するように提供される下部電極を含む
請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記チャックは、
RF電源と連結され、
前記上部電極、そして前記下部電極は、接地される
請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記支持ユニットは、
前記下部電極、そして前記チャックの間に提供される絶縁リングをさらに含み、
前記絶縁リングは、
内側領域の上面高さが外側領域の上面高さより高くなるように段差付けた形状を有する
請求項13に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板を処理する装置に係る。
【背景技術】
【0002】
プラズマはイオンやラジカル、そして電子等から成されたイオン化されたガス状態を言い、非常に高い温度や、強い電界、或いは高周波電磁界(RF Electromagnetic Fields)によって生成される。半導体素子の製造工程はプラズマを利用して基板上の膜質を除去するアッシング又は蝕刻工程を含む。アッシング又は蝕刻工程はプラズマに含有されたイオン及びラジカル粒子が基板上の膜質と衝突又は反応することによって遂行される。プラズマを利用して基板を処理する工程は多様な方式に遂行される。その中で、基板の縁領域を処理するベベルエッチ装置は基板の縁領域にプラズマを伝達して基板の縁領域を処理する。
【0003】
図1はベベルエッチ工程を遂行する一般的なベベルエッチ装置を示す図面である。
図1を参照すれば、一般的なベベルエッチ装置1000はチャック1100、絶縁リング1200、下部電極1300、誘電体板1900、及び上部電極1500を含む。チャック1100は基板Wが安着される案着面を有し、電源1110と連結される。絶縁リング1200は上部から見る時、チャック1100を囲むように提供される。また、下部電極1300は上部から見る時、絶縁リング1200を囲む形状に提供される。絶縁リング1200は下部電極1300とチャック1100との間に提供されて、下部電極1300とチャック1100を互いに離隔させる。誘電体板1900はチャック1100に支持される基板Wの上面と対向されるように配置される。また、誘電体板1900の中央領域には非活性ガスGAが吐出される吐出口が形成される。上部電極1500は下部電極1300と互いに対向されるように配置され、誘電体板1900と互いに離隔されるように提供される。誘電体板1900と上部電極1500が離隔された離隔空間は工程ガスGBが吐出される吐出口として機能することができる。
【0004】
一般的なベベルエッチ装置1000で基板Wの縁領域を処理する時には、誘電体板1900に形成された吐出口に非活性ガスGAを吐出し、誘電体板1900と上部電極1500が離隔された離隔空間に工程ガスGBを吐出する。非活性ガスGAは基板W上面の中央領域に供給され、工程ガスGBは基板Wの上面の縁領域に供給される。基板Wの上面縁領域に供給された工程ガスGBは上部電極1500、そして下部電極1300で発生させる電磁気場によってプラズマP状態に励起される。また、基板Wの上面中央領域に供給される非活性ガスGAは基板Wの中央領域から縁領域に向かう方向に流れる。このため、工程ガスGBが基板Wの中央領域に進入することを抑制する。即ち、一般的なベベルエッチ装置1000は非活性ガスGAを基板Wの中央領域に供給することによって基板Wの縁領域で主にプラズマPが発生されるようにする。
【0005】
一般的なベベルエッチ装置は上述したように基板Wの中央領域に非活性ガスGAを供給する。このため、基板Wの縁領域に供給される工程ガスGBが基板Wの中央領域に進入することを抑制する。しかし、基板Wの中央領域に供給される非活性ガスGAの単位時間当たり供給流量が少なければ、工程ガスGBが基板Wの中央領域に流入されて基板Wの縁領域に対する処理効率を低下させ、基板Wの中央領域でもプラズマPによる基板処理が発生されることができる。これを防止するために,非活性ガスGAの単位時間当たり供給流量を増加させる方案を考慮することができるが、この場合、非活性ガスGAの消耗量が増加され、基板Wの縁領域で単位体積当たり工程ガスGBの比率を低下させて、基板Wの縁領域に対する処理効率もまた低下させる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一目的は基板を効率的に処理することができる基板処理装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明の目的は基板の中央領域に供給される非活性ガスの単位時間当たり供給流量を増加させなくとも、基板の縁領域に供給される工程ガスが基板の中央領域に流入されることを最小化することができる基板処理装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の一目的は基板の縁領域で単位体積当たり工程ガスの比率が低下されて基板の縁領域に対する処理効率が低下される問題を最小化することができる基板処理装置を提供することにある。
【0010】
本発明が解決しようとする課題が上述した課題に限定されることはなく、言及されなかった課題は本明細書及び添付された図面から本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は基板を処理する装置を提供する。基板を処理する装置は、処理空間を有するハウジングと、前記処理空間で基板を支持するチャックを含む支持ユニットと、前記チャックに支持された基板の中央領域に非活性ガスを供給する第1ガス供給部、そして前記チャックに支持された基板の縁領域にプラズマ状態に励起される工程ガスを供給する第2ガス供給部を含むガス供給ユニットと、前記チャックに支持された基板の上面と対向するように提供される誘電体板と、を含み、前記誘電体板の中央領域の下面高さと前記誘電体板の縁領域の下面高さは互いに異なり、前記チャックの中央領域の上面高さと前記チャックの縁領域の上面高さは互いに異なることができる。
【0012】
一実施形態によれば、前記誘電体板の中央領域の下面高さは前記誘電体板の縁領域の下面高さより高い。
【0013】
一実施形態によれば、前記チャックの中央領域の上面高さは前記チャックの縁領域の上面高さより低いことができる。
【0014】
一実施形態によれば、前記誘電体板の中央領域の下面高さは前記誘電体板の縁領域の下面高さより高く、前記チャックの中央領域の上面高さは前記チャックの縁領域の上面高さより低いことができる。
【0015】
一実施形態によれば、前記チャックの上面は、前記チャックの中央領域の上面高さが前記チャックの縁領域の上面高さより低いように凹であることができる。
【0016】
一実施形態によれば、前記誘電体板の下面は、前記誘電体板の中央領域の下面高さが前記誘電体板の縁領域の下面高さより高くなるように凹であることができる。
【0017】
一実施形態によれば、前記誘電体板の下面は、前記誘電体板の中央領域の下面高さが前記誘電体板の縁領域の下面高さより高くなるように段差付けることができる。
【0018】
一実施形態によれば、前記誘電体板には、前記誘電体板の上面から前記誘電体板の下面に向かう方向に湾入される湾入部と、前記湾入部から前記誘電体板の下面まで延長され、前記第1ガス供給部が供給する前記非活性ガスが流れる少なくとも1つ以上の噴射ホールが形成されることができる。
【0019】
一実施形態によれば、前記装置は、前記誘電体板と前記ハウジングの天井との間に提供されるベースをさらに含み、前記湾入部と前記ベースは互いに組み合わせてバッファ空間を形成し、前記バッファ空間は、前記噴射ホールと互いに連通することができる。
【0020】
一実施形態によれば、前記第1ガス供給部は、前記バッファ空間に前記工程ガスを供給することができる。
【0021】
一実施形態によれば、前記噴射ホールは、1.5mm乃至3.0mmの直径を有することができる。
【0022】
一実施形態によれば、前記支持ユニットは、前記チャックに支持された基板の下面を吸着する吸着ラインと、前記吸着ラインと連結される減圧部材と、を含むことができる。
【0023】
一実施形態によれば、前記装置は、前記誘電体板を囲むように提供される上部電極をさらに含み、前記支持ユニットは、前記チャックを囲むように提供され、前記上部電極と互いに対向するように提供される下部電極を含むことができる。
【0024】
本発明は基板を処理する装置を提供する。基板を処理する装置は,処理空間を有するハウジングと、前記処理空間で基板を支持するチャックを含む支持ユニットと、前記チャックに支持された基板の中央領域に非活性ガスを供給する第1ガス供給部、そして前記チャックに支持された基板の縁領域にプラズマ状態に励起される工程ガスを供給する第2ガス供給部を含むガス供給ユニットと、前記チャックに支持された基板の上面と対向するように提供される誘電体板と、を含み、前記誘電体板の下面は、前記誘電体板の中央領域の下面高さが前記誘電体板の縁領域の下面高さより高くなるように凹であることができる。
【0025】
一実施形態によれば、前記チャックの中央領域の上面高さは前記チャックの縁領域の上面高さより低いことができる。
【0026】
一実施形態によれば、前記チャックの上面は、前記チャックの中央領域の上面高さが前記チャックの縁領域の上面高さより低いように凹であることができる。
【0027】
一実施形態によれば、前記支持ユニットは、前記チャックに支持された基板の下面を吸着する吸着ラインと、前記吸着ラインと連結される減圧部材と、を含むことができる。
【0028】
一実施形態によれば、前記装置は、前記誘電体板を囲むように提供される上部電極をさらに含み、前記支持ユニットは、前記チャックを囲むように提供され、前記上部電極と互いに対向するように提供される下部電極を含むことができる。
【0029】
一実施形態によれば、前記チャックは、RF電源と連結され、前記上部電極、そして前記下部電極は接地されることができる。
【0030】
一実施形態によれば、前記支持ユニットは、前記下部電極、そして前記チャックの間に提供される絶縁リングをさらに含み、前記絶縁リングは、内側領域の上面高さが外側領域の上面高さより高くなるように段差付けた形状を有することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の一実施形態によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0032】
また、本発明の一実施形態によれば、基板の中央領域に供給される非活性ガスの単位時間当たり供給流量を増加させなくとも、基板の縁領域に供給される工程ガスが基板の中央領域に流入されることを最小化することができる。
【0033】
また、本発明の一実施形態によれば、基板の縁領域で単位体積当たり工程ガスの比率が低下されて基板の縁領域に対する処理効率が低下される問題を最小化することができる。
【0034】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることはなく、言及されなかった効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】一般的なベベルエッチ装置の一般的な構造を概略的に示す図面である。
【
図2】本発明の一実施形態による基板処理設備を概略的に示す図面である。
【
図3】
図2のプロセスチャンバーに提供される基板処理装置の一実施形態を示す図面である。
【
図4】
図3の基板処理装置がプラズマ処理工程を遂行する形状を示す図面である。
【
図5】本発明の他の実施形態に係る基板処理装置を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下では添付した図面を参考として本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されない。また、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明することにおいて、関連された公知機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができていると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。また、類似な機能及び作用をする部分に対しては図面の全体に亘って同一な符号を使用する。
【0037】
ある構成要素を‘含む’ということは、特別に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外することではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。具体的に、“含む”又は“有する”等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることがであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されなければならない。
【0038】
単数の表現は文脈の上に明確に異なりに表現しない限り、複数の表現を含む。また、図面で要素の形状及びサイズ等はより明確な説明のために誇張されることができる。
【0039】
以下、
図2乃至
図5を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0040】
図2は本発明の一実施形態による基板処理設備を概略的に示す図面である。
図2を参照すれば、基板処理設備1は設備前方端部モジュール(equipment front end module、EFEM)20及び処理モジュール30を有する。設備前方端部モジュール20と処理モジュール30は一方向に配置される。
【0041】
設備前方端部モジュール20はロードポート(load port)10及び移送フレーム21を有する。ロードポート10は第1の方向11に設備前方端部モジュール20の前方に配置される。ロードポート10は複数の支持部6を有する。各々の支持部6は第2方向12に一列に配置され、工程に提供される基板W及び工程処理が完了された基板Wが収納されたキャリヤー4(例えば、カセット、FOUP等)が安着される。キャリヤー4には工程に提供される基板W及び工程処理が完了された基板Wが収納される。移送フレーム21はロードポート10と処理モジュール30との間に配置される。移送フレーム21はその内部に配置され、ロードポート10と処理モジュール30との間に基板Wを移送する第1移送ロボット25を含む。第1移送ロボット25は第2方向12に具備された移送レール27に沿って移動してキャリヤー4と処理モジュール30との間に基板Wを移送する。
【0042】
処理モジュール30はロードロックチャンバー40、トランスファーチャンバー50、及びプロセスチャンバー60を含む。処理モジュール30は設備前方端部モジュール20から基板Wが搬送されて基板Wを処理することができる。
【0043】
ロードロックチャンバー40は移送フレーム21に隣接するように配置される。一例として、ロードロックチャンバー40はトランスファーチャンバー50と設備前方端部モジュール20との間に配置されることができる。ロードロックチャンバー40は工程に提供される基板Wがプロセスチャンバー60に移送される前、又は工程処理が完了された基板Wが設備前方端部モジュール20に移送される前に待機する空間を提供する。
【0044】
トランスファーチャンバー50は基板Wを搬送することができる。トランスファーチャンバー50はロードロックチャンバー40に隣接するように配置される。トランスファーチャンバー50は上部から見る時、多角形の本体を有する。
図2を参照すれば、トランスファーチャンバー50は上部から見る時、五角形の本体を有する。本体の外側には、ロードロックチャンバー40と複数のプロセスチャンバー60が本体の周辺に沿って配置される。本体の各側壁には、基板Wが出入りする通路(未図示)が形成され、通路はトランスファーチャンバー50とロードロックチャンバー40又はプロセスチャンバー60を連結する。各通路には、通路を開閉して内部を密閉させるドア(未図示)が提供される。トランスファーチャンバー50の内部空間にはロードロックチャンバー40とプロセスチャンバー60との間に基板Wを移送する第2移送ロボット53が配置される。第2移送ロボット53はロードロックチャンバー40で待機する未処理された基板Wをプロセスチャンバー60に移送するか、或いは工程処理が完了された基板Wをロードロックチャンバー40に移送する。そして、複数のプロセスチャンバー60に基板Wを順次的に提供するためにプロセスチャンバー60の間に基板Wを移送する。
図2のように、トランスファーチャンバー50が五角形の本体を有する時、設備前方端部モジュール20と隣接する側壁には、ロードロックチャンバー40が各々配置され、残りの側壁には、プロセスチャンバー60が連続して配置される。トランスファーチャンバー50は前記形状のみならず、要求される工程モジュールに応じて多様な形態に提供されることができる。
【0045】
プロセスチャンバー60はトランスファーチャンバー50と隣接するように配置されることができる。プロセスチャンバー60はトランスファーチャンバー50の周辺に沿って配置される。プロセスチャンバー60は複数に提供されることができる。各々のプロセスチャンバー60内では基板Wに対する工程処理を遂行することができる。プロセスチャンバー60は第2移送ロボット53から基板Wが移送されて工程処理をし、工程処理が完了された基板Wを第2移送ロボット53に提供する。各々のプロセスチャンバー60で進行される工程処理は互いに異なることができる。
【0046】
以下、プロセスチャンバー60の中でプラズマ工程を遂行する基板処理装置に対して詳述する。また、以下では説明する基板処理装置はプロセスチャンバー60の中で基板の縁領域に対するプラズマ処理工程を遂行できるように構成されることを例として説明する。しかし、これに限定されることではなく、以下では説明する基板処理装置は基板に対する処理が行われる様々なチャンバーに同一又は類似に適用されることができる。また、基板処理装置は基板に対するプラズマ処理工程が遂行される様々なチャンバーに同一又は類似に適用されることができる。
【0047】
図3は
図2のプロセスチャンバーに提供される基板処理装置の一実施形態を示す図面である。
図3を参照すれば、プロセスチャンバー60に提供される基板処理装置はプラズマを利用して基板W上に所定の工程を遂行する。一例として、基板処理装置は基板W上の膜質を蝕刻又はアッシングすることができる。膜質はポリシリコン膜、シリコン酸化膜、及びシリコン窒化膜等の多様な種類の膜である。また、膜質は自然酸化膜や化学的に生成された酸化膜である。また、膜質は基板Wを処理する過程で発生した副産物(By-Product)であり得る。また、膜質は基板W上に付着及び/又は残留する不純物であり得る。
【0048】
基板処理装置は基板Wに対するプラズマ工程を遂行することができる。例えば、基板処理装置は工程ガスを供給し、供給された工程ガスからプラズマを発生させて基板Wを処理することができる。基板処理装置は工程ガスを供給し、供給された工程ガスからプラズマを発生させて基板Wの縁領域を処理することができる。以下では、基板処理装置は基板Wの縁領域に対するエッチング処理を遂行するベベルエッチ装置であることを例として説明する。
【0049】
基板処理装置はハウジング100、支持ユニット300、誘電体板ユニット500、上部電極ユニット600、温度調節プレート700、ガス供給ユニット800、そして制御器900を含むことができる。
【0050】
ハウジング100は内部に処理空間102を有することができる。ハウジング100の一面には開口(未図示)が形成されることができる。基板Wはハウジング100に形成された開口を通じてハウジング100の処理空間102に搬入されるか、或いは搬出されることができる。開口はドア(未図示)のような開閉部材によって開閉されることができる。ハウジング100の開口が開閉部材によって開閉されれば、ハウジング100の処理空間102は外部から隔離されることができる。また、ハウジング100の処理空間102の雰囲気は外部から隔離された後、真空に近い低圧に調整されることができる。また、ハウジング100は金属を含む材質で提供されることができる。また、ハウジング100はその表面が絶縁性材質でコーティングされることができる。
【0051】
また、ハウジング100の底面には排気ホール104形成されることができる。処理空間102で発生されたプラズマP又は処理空間102に供給されるガスG1、G2は排気ホール104を通じて外部に排気されることができる。また、プラズマPを利用して基板Wを処理する過程で発生される副産物は排気ホール104を通じて外部に排気されることができる。また、排気ホール104は排気ライン(未図示)と連結されることができる。排気ラインは減圧を提供する減圧部材と連結されることができる。減圧部材は排気ラインを通じて処理空間102に減圧を提供することができる。
【0052】
支持ユニット300は処理空間102で基板Wを支持することができる。支持ユニット300はチャック310、電源部材320、絶縁リング330、下部電極350、駆動部材370、そして吸着部材390を含むことができる。
【0053】
チャック310は基板Wを支持する支持面を有することができる。チャック310は上部から見る時、円形状を有することができる。チャック310は上部から見る時、基板Wより小さい直径を有することができる。このため、チャック310に支持される基板Wの中央領域はチャック310の支持面に安着され、基板Wの縁領域はチャック310の支持面と接しないことができる。
【0054】
チャック310の内部には加熱手段(未図示)が提供されることができる。加熱手段(未図示)はチャック310を加熱することができる。加熱手段はヒーターであり得る。また、チャック310には冷却流路(未図示)が形成されることができる。冷却流路はチャック310の内部に形成されることができる。冷却流路には冷却流体が流れることができる。冷却流体は冷却水であるか、或いは冷却ガスであり得る。また、チャック310を冷却させる構成は冷却流体を供給する構成に限定されることではなく、チャック310を冷却させることができる様々な構成(例えば、冷却プレート等)で提供されてもよい。
【0055】
上部から見たチャック310の中央領域の上面高さはチャック310の縁領域の上面高さは互いに異なることができる。例えば、チャック310の中央領域の上面高さはチャック310の縁領域の上面高さより低いことができる。例えば、チャック310の上面は、チャック310の中央領域の上面高さがチャック310の縁領域の上面高さより低いように凹んだ形状を有することができる。このため、基板Wがチャック310に置かれれば、チャック310の縁領域は基板Wの下面を支持し、チャック310の中央領域は基板Wの下面から離隔されることができる。即ち、チャック310の中央領域は基板Wの下面と離隔され、チャック310の中央領域、そして基板Wの下面は一定のギャップ(Gap)T3を形成することができる。
【0056】
電源部材320はチャック310に電力を供給することができる。電源部材320は電源322(RF電源)、整合器324、そして電源ライン326を含むことができる。電源322はバイアス電源であり得る。電源322は電源ライン326を媒介しチャック310と連結されることができる。また。整合器324は電源ライン326に提供されて、インピーダンスマッチングを遂行することができる。
【0057】
絶縁リング330は上部から見る時、リング形状を有するように提供されることができる。絶縁リング330は上部から見る時、チャック310を囲むように提供されることができる。例えば、絶縁リング330はリング形状を有することができる。また、絶縁リング330は内側領域の上面高さと外側領域の上面高さが互いに異なるように段差付けた形状を有することができる。例えば、絶縁リング330の内側領域の上面高さが外側領域の上面高さより高くなるように段差付けることができる。基板Wがチャック310が有する支持面に安着されれば、絶縁リング330の内側領域の上面と外側領域の上面は基板Wの底面から離隔されることができる。絶縁リング330はチャック310と後述する下部電極350との間に提供されることができる。チャック310にはバイアス電源が提供されるので、チャック310と後述する下部電極350との間には絶縁リング330が提供されることができる。絶縁リング330は絶縁性を有する材質で提供されることができる。
【0058】
下部電極350はチャック310に支持された基板Wの縁領域の下部に配置されることができる。下部電極350は上部から見る時、リング形状を有するように提供されることができる。下部電極350は上部から見る時、絶縁リング330を囲むように提供されることができる。下部電極350の上面は絶縁リング330の外側上面と互いに同一の高さに提供されることができる。下部電極350の下面は絶縁リング330の下面と互いに同一の高さに提供されることができる。また、下部電極350の上面はチャック310の中央部の上面より低くように提供されることができる。また、下部電極350はチャック310に支持された基板Wの底面と互いに離隔されるように提供されることができる。例えば、下部電極350はチャック310に支持された基板W縁領域の底面と互いに離隔されるように提供されることができる。
【0059】
下部電極350は後述する上部電極620と対向されるように配置されることができる。下部電極350は後述する上部電極620の下部に配置されることができる。下部電極350は接地されることができる。下部電極350はチャック310に印加されるバイアス電源のカップリングを誘導してプラズマ密度を増加させることができる。このため、基板Wの縁領域に対する処理効率を向上させることができる。
【0060】
駆動部材370はチャック310を昇降させることができる。駆動部材370は駆動器372と軸374を含むことができる。軸374はチャック310と結合されることができる。軸374は駆動器372と連結されることができる。駆動器372は軸374を媒介としてチャック310を上下方向に昇降させることができる。
【0061】
吸着部材390はチャック310に支持された基板Wの下面を吸着することができる。即ち、吸着部材390はチャック310に支持された基板Wを真空吸着方式にチャッキング(Chucking)することができる。吸着部材390はチャック310に支持された基板Wの下面を吸着する吸着ライン394、そして吸着ライン394と連結される減圧部材392を含むことができる。減圧部材392が提供する減圧は吸着ライン394に伝達され、吸着ライン394は基板Wの下面に吸引力を伝達して基板Wを真空吸着することができる。吸着ライン394はチャック310に形成されたバキュームチャンネル(Vacuum channel)であり得る。
【0062】
誘電体板ユニット500は誘電体板520、そして第1ベース510を含むことができる。また、誘電体板ユニット500は後述する温度調節プレート700に結合されることができる。
【0063】
誘電体板520は処理空間102で支持ユニット300に支持された基板Wと対向されるように配置されることができる。例えば、誘電体板520の下面はチャック310に支持された基板Wの上面と互いに対向するように提供されることができる。誘電体板520は支持ユニット300の上部に配置されることができる。誘電体板520はセラミックを含む材質で提供されることができる。
【0064】
誘電体板520は上部から見る時、円形状を有することができる。上部から見た誘電体板520の中央領域の下面高さと誘電体板520の縁領域の下面高さは互いに異なることができる。例えば、誘電体板520の中央領域の下面高さは誘電体板の縁領域の下面高さより高い。例えば、誘電体板520の下面は誘電体板520の中央領域の下面高さが誘電体板520の縁領域の下面高さより高くなるように凹であることができる。このため、基板Wがチャック310に置かれれば、基板Wの上面と誘電体板520中央領域の下面との間の間隔T1は基板Wの上面と誘電体板520縁領域の下面との間の間隔T2より大きいことができる。
【0065】
また、誘電体板520の上面はその中央領域の高さが縁領域の高さより高くなるように段差付けることができる。また、誘電体板520の上面には湾入部524が形成されることができる。湾入部524は誘電体板520の上面から誘電体板520の下面に向かう方向に湾入されて形成されることができる。湾入部524は上部から見る時、円形状を有することができる。また、誘電体板520には少なくとも1つ以上の噴射ホール522が形成されることができる。噴射ホール522は上述した湾入部524から誘電体板520の下面まで延長され、後述する第1ガス供給部810が供給する第1ガスG1が流れることができる。
【0066】
また、誘電体板520に形成された湾入部524は後述する第1ベース510と互いに組み合わせてバッファ空間を形成されることができる。バッファ空間は第1ガス供給部810が供給する第1ガスG1が注入される空間であり得る。また、バッファ空間は上述した噴射ホール522と互いに連通することができる。即ち、第1ガス供給部810がバッファ空間に第1ガスG1を供給すれば、第1ガスG1はバッファ空間で分散され、分散された第1ガスG1は噴射ホール522を通じて基板Wの中央領域に供給されることができる。
【0067】
また、上述した噴射ホール522は上部から見る時、円形状を有するホールであり得る。また,噴射ホール522は約1.5mm乃至約3.0mmの直径を有することができる。噴射ホール522の直径が3.0mmより大きい場合、基板Wの中央領域に第1ガスG1が過度に供給されて、基板Wの縁領域に対する処理効率を低下させることができる。また、噴射ホール522の直径が1.5mmより小さい場合、基板Wの中央領域に供給される第1ガスG1の単位時間当たり供給流量が減少されて、基板Wの縁領域に供給される第2ガスG2が基板Wの中央領域に流入されることができる。このため、本発明の一実施形態による誘電体板520の噴射ホール522は約1.5mm乃至約3.0mmの直径を有することができる。
【0068】
第1ベース510はハウジング100の天井と誘電体板520との間に提供されることができる。第1ベース510は後述する温度調節プレート700と誘電体板520との間に提供されることができる。第1ベース510は後述する温度調節プレート700に結合され、誘電体板520は第1ベース510に結合されることができる。このため、誘電体板520は第1ベース510を媒介し温度調節プレート700に結合されることができる。
【0069】
第1ベース510は上から下方向に行くほど、その直径がだんだん大きくなることができる。第1ベース510の上面は誘電体板520の下面よりその直径が小さいことができる。第1ベース510の下面は平らな形状を有することができる。また、第1ベース510の下面は段差付けた形状を有することができる。例えば、第1ベース510の縁領域の下面は中央領域の下面よりその高さが低いように段差付けることができる。また、第1ベース510の下面と誘電体板520の上面は互いに組合可能な形状を有することができる。例えば、誘電体板520の中央領域は第1ベース510の中央領域に挿入されることができる。また、第1ベース510は金属を含む材質で提供されることができる。例えば、第1ベース510はアルミニウムを含む材質で提供されることができる。
【0070】
上部電極ユニット600は第2ベース610、そして上部電極620を含むことができる。また、上部電極ユニット600は後述する温度調節プレート700に結合されることができる。
【0071】
上部電極620は上述した下部電極350と互いに対向されることができる。上部電極620は下部電極350の上部に配置されることができる。上部電極620はチャック310に支持された基板Wの縁領域の上部に配置されることができる。上部電極620は接地されることができる。
【0072】
上部電極620は上部から見る時、誘電体板520を囲むように提供されることができる。上部電極620は誘電体板520と離隔されるように提供されることができる。上部電極620は誘電体板520と離隔されて離隔空間を形成することができる。離隔空間は後述する第2ガス供給部830が供給する第2ガスG2が流れるチャンネルの中で一部を形成することができる。ガスチャンネルの吐出端は支持ユニット300に支持された基板Wの縁領域に第2ガスG2が供給されるように構成されることができる。また、ガスチャンネルの吐出端は第2ガスG2が支持ユニット300に支持された基板Wの縁領域の上面に供給されるように構成されることができる。
【0073】
第2ベース610は上部電極620と後述する温度調節プレート700との間に配置されることができる。第2ベース610は後述する温度調節プレート700に結合され、上部電極620は第2ベース610に結合されることができる。このため、上部電極620は第2ベース610を媒介し温度調節プレート700に結合されることができる。
【0074】
第2ベース610は上部から見る時、リング形状を有することができる。第2ベース610の上面、そして下面は平らな形状を有することができる。上部から見る時、第2ベース610は第1ベース510を囲む形状を有することができる。第2ベース610は上から下方向に行くほど、その直径がだんだん大きくなることができる。第2ベース610は第1ベース510と離隔されるように提供されることができる。第2ベース610は第1ベース510と離隔されて離隔空間を形成することができる。離隔空間は後述する第2ガス供給部830が供給する第2ガスG2が流れるチャンネルの中で一部を形成することができる。また、第2ベース610は金属を含む材質で提供されることができる。例えば、第2ベース610はアルミニウムを含む材質で提供されることができる。
【0075】
温度調節プレート700は誘電体板ユニット500、そして上部電極ユニット600と結合されることができる。温度調節プレート700はハウジング100に設置されることができる。温度調節プレート700は熱を発生させることができる。例えば、温度調節プレート700は温熱又は冷熱を発生させることができる。温度調節プレート700は後述する制御器900から信号が伝達されて熱を発生させることができる。温度調節プレート700は温熱又は冷熱を発生させて、誘電体板ユニット500、そして上部電極ユニット600の温度が比較的一定に維持されるように制御することができる。例えば、温度調節プレート700は冷熱を発生させて、誘電体板ユニット500、そして上部電極ユニット600の温度が基板Wを処理する過程で過度に高くなることを最大に抑制することができる。
【0076】
ガス供給ユニット800は処理空間102に工程ガスを供給することができる。ガス供給ユニット800は処理空間102に第1ガスG1、及び第2ガスG2を供給することができる。ガス供給ユニット800は第1ガス供給部810及び第2ガス供給部830を含むことができる。
【0077】
第1ガス供給部810は処理空間102に第1ガスを供給することができる。第1ガスG1は窒素等の非活性ガスであり得る。第1ガス供給部810はチャック310に支持された基板Wの中央領域に第1ガスG1を供給することができる。第1ガス供給部810は第1ガス供給源812、第1ガス供給ライン814、及び第1バルブ816を含むことができる。第1ガス供給源812は第1ガスG1を貯蔵及び/又は第1ガス供給ライン814に供給することができる。第1ガス供給ライン814は誘電体板520に形成された流路と連結されることができる。第1バルブ816は第1ガス供給ライン814に設置されることができる。第1バルブ816はオン/オフバルブであるか、又は流量調節バルブで提供されることができる。第1ガス供給源812が供給する第1ガスG1は誘電体板520の湾入部524と第1ベース510が互いに組み合わせて形成するバッファ空間に供給され、バッファ空間に供給された第1ガスG1は噴射ホール522を通じて基板Wの上面中央領域に供給されることができる。
【0078】
第2ガス供給部830は処理空間102に第2ガスG2を供給することができる。第2ガスG2はプラズマ状態に励起される工程ガスであり得る。第2ガス供給部830はチャック310に支持された基板Wの縁領域上部に提供される誘電体板520、第1ベース510、上部電極620、そして第2ベース610が互いに離隔されて形成するガスチャンネルを通じて基板Wの縁領域に第2ガスG2を供給することができる。第2ガス供給部830は第2ガス供給源832、第2ガス供給ライン834、及び第2バルブ836を含むことができる。第2ガス供給源832は第2ガスG2を貯蔵及び/又は第2ガス供給ライン834に供給することができる。第2ガス供給ライン834はガスチャンネルとして機能する離隔空間に第2ガスG2を供給することができる。第2バルブ836は第2ガス供給ライン834に設置されることができる。第2バルブ836はオン/オフバルブであるか、又は流量調節バルブで提供されることができる。第2ガス供給源832が供給する第2ガスG2は第1ベース510、そして第2ベース610が形成するガスチャンネル及び誘電体板520と上部電極620が形成するガスチャンネルを通じて基板W上面縁領域に供給されることができる。
【0079】
制御器900は基板処理装置を制御することができる。制御器900は以下で遂行するプラズマ処理工程を遂行できるように基板処理装置を制御することができる。例えば、制御器900はガス供給ユニット800、温度調節プレート700、そして支持ユニット300を制御することができる。例えば、制御器900は第1ガス供給部810及び/又は第2ガス供給部830でガスを供給する時、電源322がチャック310に電力を印加してチャック310に支持された基板Wの縁領域でプラズマPを発生させるように支持ユニット300、及びガス供給ユニット800を制御することができる。
【0080】
図4は
図3の基板処理装置がプラズマ処理工程を遂行する一実施形態を示す図面である。
図4を参照すれば、本発明の一実施形態による基板処理装置は基板Wの縁領域を処理することができる。例えば、基板処理装置は基板Wの縁領域でプラズマPを発生させて、基板Wの縁領域を処理することができる。例えば、基板処理装置は基板Wの縁領域を処理するベベルエッチ工程を遂行することができる。基板処理装置は基板Wの縁領域を処理する時、第1ガス供給部810が基板Wの中央領域に第1ガスG1を供給し、第2ガス供給部830が基板Wの縁領域に第2ガスG2を供給することができる。第2ガス供給部830が供給する第2ガスG2は工程ガスであるので、プラズマP状態に励起されて基板Wの縁領域を処理することができる。例えば、基板Wの縁領域上の薄膜はプラズマPによってエッチング処理されることができる。また、基板Wの中央領域に供給される第1ガスG1は非活性ガスであり、第1ガスG1は第2ガスG2が基板Wの中央領域に流入されることを防止して、基板Wの縁領域に対する処理効率をより高めるようにする。また、基板Wに対する処理を遂行する間に誘電体板ユニット500、そして上部電極ユニット600の温度が過度に高くなることを抑制できるように温度調節プレート700は冷熱を発生させることができる。
【0081】
本発明の実施形態によれば、誘電体板520の中央領域の下面高さは誘電体板520の縁領域の下面高さより高いことができる。このため、基板Wの上面と誘電体板520の下面との間の間隔は基板Wの中央領域で縁領域を方向に行くほど、だんだん狭くなる。このため、基板Wの中央領域に供給される第1ガスG1の流速は基板Wの縁領域に行くほど、早くなる。このため、第1ガスG1は基板Wの中央領域に流入される第2ガスG2を基板Wの外側領域に効果的に押し出すことができる。また、本願発明のチャック310の中央領域の上面高さは、チャック310の縁領域の上面高さより低い。このため、チャック310に支持された基板Wが吸着部材390によってチャッキングされれば、基板Wの上面と誘電体板520下面との間の間隔は基板Wの中央領域で縁領域に行くほど、さらに狭くなる。このため、基板Wの中央領域に供給される第1ガスG1の流速はさらに早くなる。このため、第1ガスG1は基板Wの中央領域に流入される第2ガスG2を基板Wの外側領域に効果的に押し出すことができる。即ち、本発明の一実施形態によれば、第1ガスG1の単位時間当たり供給流量を大きく増加させなくとも、第2ガスG2が基板Wの中央領域に流入されることを効果的に抑制することができる。
【0082】
また、チャック310の上面は凹んだ形状を有することができる。このため、チャック310に安着された基板Wが吸着部材390によってチャッキングされれば、基板Wには僅かの反りが発生することができる(
図4では、本発明の要旨をより明確に示すために実際より誇張されて図示した)。このため、基板Wの上面に供給された第1ガスG1は基板Wの縁領域に沿って流れ、第1ガスG1は上向傾いた方向に流れることができる。第2ガスG2は上から下に向かう方向に流れるので、第1ガスG1が上向傾いた方向に流れれば、第2ガスG2が基板Wの中央領域に流入されることを効果的に抑制することができる。このため、基板Wの縁領域に対する基板処理効率をより高めることができる。
【0083】
上述した例では、誘電体板520の下面が凹んだ形状を有することを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、
図5に図示されたように誘電体板520の下面は平坦であり、その中央領域に溝部526が形成されることができる。即ち、誘電体板520の下面は誘電体板520の中央領域の下面高さが誘電体板520の縁領域の下面高さより高くなるように段差付けた形状を有してもよい。
【0084】
基板処理装置が基板Wの縁領域に対してエッチ工程を遂行することを例として説明したが、これに限定されることではない。上述した実施形態は基板Wの縁領域に対する処理が要求される様々な設備、そして工程に同一又は類似に適用されることができる。
【0085】
上述した例で説明した基板処理装置がプラズマPを発生させる方法はICP(Inductive coupled plasma)方式である。また、上述した基板処理装置がプラズマPを発生させる方法はCCP(Capacitor couple plasma)方式であってもよい。また、基板処理装置はICP(Inductive coupled plasma)方式、及びCCP(Capacitor couple plasma)方式を全て利用するか、又はICP(Inductive coupled plasma)方式、及びCCP(Capacitor couple plasma)方式の中で選択された方式を利用してプラズマPを発生させることができる。また、基板処理装置は上述した方法以外に公知されたプラズマPを発生させる方法を通じて基板Wの縁領域を処理してもよい。
【0086】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲、及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むことと解析されなければならない。
【符号の説明】
【0087】
10 基板処理装置
300 支持ユニット
310 チャック
330 絶縁リング
350 下部電極
370 駆動部材
390 吸着部材
500 誘電体板ユニット
510 第1ベース
520 誘電体板
600 上部電極ユニット
610 第2ベース
620 上部電極
700 温度調節プレート
800 ガス供給ユニット