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  • 特許-パレット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】パレット
(51)【国際特許分類】
   B65D 19/32 20060101AFI20230317BHJP
【FI】
B65D19/32 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022039680
(22)【出願日】2022-02-24
【審査請求日】2022-02-24
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000170808
【氏名又は名称】黒田 重治
(72)【発明者】
【氏名】黒田 重治
【審査官】永田 勝也
(56)【参考文献】
【文献】実開昭53-112071(JP,U)
【文献】実公昭48-002841(JP,Y1)
【文献】登録実用新案第3233709(JP,U)
【文献】特開平08-164937(JP,A)
【文献】実開昭50-150959(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0139593(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 19/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1板と、第2板と、前記第1板と前記第2板とを接続する柱状体と、前記第1板と前記柱状体とを接合する留め具と、を含み、
前記柱状体の側面には、第1凸部があり、
前記第1凸部には、貫通穴があり、
前記第1板には、貫通する第1留め開口があり、
前記第2板には、貫通する第2留め開口があり、
前記第1板の内面には、前記第1凸部と隣接する第2凸部があり、
前記留め具は、第1留め具と第2留め具とがあり、
前記第1留め具は、前記第1板の前記第1留め開口と前記貫通穴の一方の端部とを固定し、
前記第2留め具は、前記第2板の前記第2留め開口と前記貫通穴の他方の端部とを固定するパレットであり、
前記柱状体は、円筒形状であり、
前記第1凸部は複数あり、前記複数の第1凸部は、前記柱状体の外周面に位置し、
前記複数の第1凸部のそれぞれは、前記第2凸部に隣接し、
前記貫通穴は、前記第1板から前記第2板まで貫通するパレット。
【請求項2】
第1板と、第2板と、前記第1板と前記第2板とを接続する柱状体と、前記第1板と前記柱状体と接合する留め具と、を含み、
前記柱状体の側面には、第1凸部があり、
前記第1凸部には、貫通穴があり、
前記第1板には、貫通する留め開口があり、
前記第1板の内面には、前記第1凸部と隣接する第2凸部があり、
前記留め具は、前記留め開口と前記貫通穴とに位置するパレットであり、
前記柱状体の長さ方向は、前記第1板の内面と前記第2板の内面とに垂直方向であり、
前記第1凸部は、柱状形状であり、前記柱状体の長さ方向に平行に前記貫通穴があるパレットであり、
前記柱状体は、円筒形状であり、
前記第1凸部は複数あり、前記複数の第1凸部は、前記柱状体の外周面に位置し、
前記複数の第1凸部のそれぞれは、前記第2凸部に隣接し、
前記貫通穴は、前記第1板から前記第2板まで貫通するパレット。
【請求項3】
第1板と、第2板と、前記第1板と前記第2板とを接続する柱状体と、前記第1板と前記柱状体と接合する留め具と、を含み、
前記柱状体の側面には、第1凸部があり、
前記第1凸部には、貫通穴があり、
前記第1板には、貫通する留め開口があり、
前記第1板の内面には、前記第1凸部と隣接する第2凸部があり、
前記留め具は、前記留め開口と前記貫通穴とに位置するパレットであり、
前記留め具を前記貫通穴に位置させる前は、前記第1凸部と前記第2凸部との間に隙間があるが、前記留め具を前記貫通穴に位置させた後は、前記隙間がなくなるパレット。
【請求項5】
1つの前記第1凸部に対して、隣接する第2凸部が2つある請求項4記載のパレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パレットに関する。特に、組み立て式のパレットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の組み立て式のパレットとして、特許文献1のものがあった。特許文献1では、組み立てに工夫するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-183515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のパレットの部品の形状は複雑な形状であり、作製するのが困難であった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、構造が簡単で組み立てやすいパレットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記従来の課題を解決するために、第1板と、第2板と、上記第1板と上記第2板とを接続する柱状体と、上記第1板と柱状体と接合する留め具と、を含み、上記柱状体の側面には、第1凸部があり、上記第1凸部には、貫通穴があり、上記第1板には、貫通する留め開口があり、上記第1板の内面には、上記第1凸部と隣接する第2凸部があり、上記留め具は、上記留め開口と上記貫通穴とに位置するパレットを用いる。
【発明の効果】
【0006】
本発明のパレットは、構造が簡単で組み立てやすいパレットである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】(a)実施の形態のパレットの斜視図、(b)実施の形態1のパレットの平面図
図2】(a)実施の形態の第1板の表面、(b)実施の形態の第1板の内面、(c)実施の形態の柱状体の平面図、(d)実施の形態の柱状体の側面図、(e)実施の形態の第1板と柱状体とが接続された時の平面図、(f)~(j)実施の形態の第1板と柱状体とが接続された時の別例の平面図
図3】(a)~(b)実施の形態のパレットの一部分の断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
【0009】
図1(a)と図1(b)で実施の形態のパレット100を説明する。図1(a)は、パレット100の斜視図である。図1(b)は、パレット100の平面図である。
(概略)
パレット100は、第1板10と第2板11と柱状体12とを有する。第1板10と柱状体12とは、留め具16で固定されている。第2板11と柱状体12とは、留め具16で固定されている。
第1板10と第2板11と柱状体12は、それぞれ樹脂で作製されている。
【0010】
<第1板10、第2板11>
第1板10、第2板11は、原則、同じ形状である。板状で、留め開口13がある。1つの柱状体12に対応して、留め開口13が3個以上ある。この留め開口13を介して、留め具16で、第1板10又は第2板11と、柱状体12とを固定する。
【0011】
<柱状体12>
図2(c)に、柱状体12の平面図を示す。図2(d)に、柱状体12の側面図を示す。柱状体12は、円筒状である。柱状体12の側面には、柱状体12の長さ方向のY方向に平行に第1凸部19が、3個ある。第1凸部19は、柱状形状である。第1凸部19には、Y方向に平行に貫通穴17がある。それぞれ3個以上あるとよい。なお、Y方向は、パレット100の第1板10の外面と第2板11の外面とに垂直な方向である。
なお、図2(a)以降は、パレット100の内、1つの柱状体12の部分を示す。
【0012】
<第1板10>
第1板の表面10a(上面、外面)を図2(a)に示す。第1板の内面10bを図2(b)に示す。第1板の表面10aに留め開口13がある。留め開口13は、貫通穴であり、柱状体12の貫通穴17に対応する。
第1板の内面10bには、留め開口13の周辺に第2凸部15がある。1つの留め開口13と2つの第2凸部15とで、3角形を形成する。
なお、第2板11も第1板10と同じ構造である。
【0013】
<組み立て>
図2(e)に、第1板10と柱状体12とを組み合わせた平面図(内側からの平面図)を示す。1つの第1凸部19は、2つの第2凸部15に隣接して配置される。この組み合わせが3カ所あり、柱状体12は、第1板10に配置される。すべてに柱状体12が第1板10に配置された後、第2板11が、柱状体12の別の端部に配置される。第2凸部15は、柱状でもよいが、図3で示されるように、円錐、角錐がよく、さらに、柱状体12側の側面が、第1板10,第2板11に対して垂直であるのがよい。第2凸部15は、1つの柱状体12に対して3個以上がよい。
【0014】
<固定>
図3(a)に、第1板10と柱状体12(図2(c)、図2(d))と第2板11とが組み合わせられた状態での断面図を示す。第2凸部15と第1凸部19には隙間20がある。次に、図3(b)で示すように、留め開口13に留め具16を挿入する。留め具16の挿入部分の直径は、貫通穴17の直径より大きい。この場合、留め具16はネジであり、回転させながら挿入される。結果、留め具16の先端は、貫通穴17へ進み、柱状体12の側面を膨らませる。結果、隙間20がなくなり、第2凸部15と柱状体12とがしっかりと固定される。この時、第1凸部19は、第2凸部19を押して固定されている。貫通穴17は、Y方向に穴が貫通しているので、留め具16の挿入により変形しやすく、第2凸部15側へ膨らみやすく、固定される。
【0015】
<効果>
第1板10と柱状体12と第2板11とは、簡単な構造であり、組み立て安く、かつ、しっかり固定される。
<変形例>
図2(f)に、図2(e)の変形例を示す。第1凸部19、第2凸部15は、柱状体12の外周でなく、内周でもよい。上記と同様の効果がある。
さらに、図2(g)に変形例を示す。1つの第1凸部19に対して、第2凸部15が1つのみである。第1凸部19の側面の一部を線状、又は、面状に保持する。柱状体12をしっかり保持できる。
さらに、図2(h)に変形例を示す。図2(e)の例に対して、第2凸部15が、細長い。第1凸部19の部分でない柱状体12の側面に沿っており、点でなく面で支える。柱状体12をしっかり保持できる。第2凸部15は、塀、または、厚みが薄い直方体の形状である。
【0016】
さらに、図2(i)と図2(j)に変形例を示す。図2(j)は、図2(i)の点線円の部分の拡大図である。この例では、第1凸部19に切り欠き14がある。貫通穴17に留め具16が挿入された時に、第1凸部19が膨らみやすくなり、第2凸部15に接触されやすい。結果、柱状体12をしっかり保持できる。なお、切り欠き19は、Y方向に長い開口(または、空間)である。第1凹部19のY方向の全高さに設ける必要はなく、少なくとも第1凹部19の頂部に設けるとよい。
【0017】
特に、柱状体12を押し出し成形、第1板10,第2板11を金型成形で作製するのが好ましい。柱状体12は、押し出し成形に適した形状である。つまり、側面に垂直な断面形状が、側面のいずれでも同じ形状である。第1板10,第2板11は、金型成形に適した形状である。つまり、全体が、板状であり、体積的に小さな貫通穴、凸部が複数ある形状で、金型形成で無理なく、容易に製造できる。
【0018】
結果、樹脂形成において、無理なく、低エネルギーで、容易に、柱状体12、第1板10,第2板11を製造でき、かつ、組み立ても容易である。
なお、留め具16以外は樹脂で成形され製造される。留め具16は、金属でも樹脂でもよい。留め具16が樹脂の場合、留め具16は、第1凸部19より硬度が大きい樹脂で作製される。
実施の形態の例、変形例は組みあわせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明のパレットは、パレットとして、いろいろな分野で荷物の運搬に使用できる。
【符号の説明】
【0020】
10 第1板、11 第2板、12 柱状体、13 留め開口、14 切り欠き、15 第2凸部、16 留め具、17 貫通穴、19 第1凸部、20 隙間、100 パレット
【要約】
【課題】構造が簡単で組み立てやすいパレットを提供することを課題とすること。
【解決手段】第1板と、第2板と、上記第1板と上記第2板とを接続する柱状体と、上記第1板と柱状体と接合する留め具と、を含み、上記柱状体の側面には、第1凸部があり、上記第1凸部には、貫通穴があり、上記第1板には、貫通する留め開口があり、上記第1板の内面には、上記第1凸部と隣接する第2凸部があり、上記留め具は、上記留め開口と上記貫通穴とに位置するパレットを用いる。
【選択図】図1
図1
図2
図3