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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】足洗浄システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/022 20060101AFI20230317BHJP
   B64D 11/02 20060101ALI20230317BHJP
   A47K 4/00 20060101ALI20230317BHJP
   A47K 17/00 20060101ALI20230317BHJP
【FI】
A47K3/022
B64D11/02
A47K4/00
A47K17/00
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018198835
(22)【出願日】2018-10-23
(65)【公開番号】P2019093121
(43)【公開日】2019-06-20
【審査請求日】2021-10-22
(31)【優先権主張番号】15/792,857
(32)【優先日】2017-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】フラートン, ジェームズ エー.
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン, ダグラス アラン
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第200987633(CN,Y)
【文献】実開平01-070904(JP,U)
【文献】特開2000-237271(JP,A)
【文献】特開平02-140120(JP,A)
【文献】特開2014-076713(JP,A)
【文献】特開2001-340262(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0044628(US,A1)
【文献】実開平05-093444(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/02-4/00、17/00
B60R 15/00-15/04
A61H 33/00-37/00
B64D 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持パネル(106)と、
足洗浄エリア(232)及び前記足洗浄エリアから水(320)を流し出すように構成される排水口(116)を含む洗浄容器(104)であって、前記支持パネルに移動可能に連結され、前記支持パネルに対して収納位置と前記足洗浄エリア内での足洗浄を可能にする展開位置との間で選択的に移動可能である洗浄容器(104)と
を含み、
前記展開位置にある前記洗浄容器(104)の前記排水口(116)が、トイレ(310)の便器(312)の真上に位置付けられ、前記洗浄容器が、前記収納位置では前記トイレから離れて位置付けられる、
足洗浄システム(100)。
【請求項2】
前記洗浄容器(104)が、前記支持パネル(106)に枢動可能に連結される、請求項1に記載の足洗浄システム(100)。
【請求項3】
前記収納位置にある前記洗浄容器(104)の基部(216)が、前記支持パネル(106)の外側面(202)に平行であり、前記展開位置にある前記洗浄容器の前記基部が、前記支持パネルの前記外側面に垂直である、請求項1又は2に記載の足洗浄システム(100)。
【請求項4】
前記洗浄容器(104)を前記収納位置で確実に保持する固定ハンドル(108)であって、前記洗浄容器を前記収納位置から解放するために係合されるように構成される固定ハンドル(108)を更に含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の足洗浄システム(100)。
【請求項5】
前記展開位置にある前記洗浄容器(104)の前記足洗浄エリア(232)内に水(320)を供給するように構成される蛇口(110)を更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の足洗浄システム(100)。
【請求項6】
前記展開位置にある前記洗浄容器(104)が、前記トイレ(310)の前記便器(312)によって直接支持されるように構成される、請求項に記載の足洗浄システム(100)。
【請求項7】
前記支持パネル(106)が、支持及び安定のために個人(400)によって把持されるように構成される把持可能な上部支持ハンドル(208)を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の足洗浄システム(100)。
【請求項8】
前記洗浄容器が前記収納位置にあるとき、前記洗浄容器(104)が、前記排水口(116)を覆うように構成される排水口カバー(220)を更に含む、請求項1からのいずれか一項に記載の足洗浄システム(100)。
【請求項9】
前記洗浄容器(104)が、少なくとも1つの追加の排水口(240)を更に含み、前記洗浄容器が前記展開位置から前記収納位置内に移動される際に、前記少なくとも1つの追加の排水口が前記洗浄容器内の残りの水(320)を流し出すように構成される、請求項1からのいずれか一項に記載の足洗浄システム(100)。
【請求項10】
内部キャビン(630、680)と、
便器(312)を有するトイレ(310)を含む、前記内部キャビン内の化粧室(300)と、
前記化粧室内の、請求項1からのいずれか一項に記載の足洗浄システム(100)と
を含む輸送体。
【請求項11】
前記支持パネル(106)が、前記化粧室(300)の壁(302、304、306)に固定される、請求項10に記載の輸送体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の例は、一般に、民間航空機の化粧室などの限られたスペースで使用されうる足洗浄システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
民間航空機は通常、内部キャビン内に1つ又は複数の化粧室を含む。航空機内の化粧室は一般に、トイレ、シンク、及び蛇口を含む。シンクは、個人が手を洗うことができる高さに位置付けられる。
【0003】
様々な文化的、宗教的、伝統的及び/又は他のそのような理由のために、特定の人々は、飛行中などに足の洗浄を望む(及び/又は良心によって要求される)ことがある。例えば、宗教的な目的のために、祈る前に足を洗浄する人がいる。一又は複数の祈りの時間は、特定の飛行中に、特に長距離飛行中(大洋横断飛行中など)に起こりうる。したがって、飛行中、祈る前に航空機の化粧室を使用して足を洗浄する必要があると気付く人もいる。
【0004】
航空機の化粧室の中で足を洗浄するために、人が一度にシンク内に置くことができるのは、片足だけであろう。理解できるように、手の洗浄のために構成されるシンクは、一般に、足の洗浄には適していない。すなわち、航空機の化粧室のシンク内に自分の足を置くことが厄介で、面倒で、困難であり、そうでなければ望ましくないと気付くことがあろう。更に、シンク内で足を洗うと、水がシンクから化粧室の床の上に飛び散る、及び/又は滴下することがある。
【発明の概要】
【0005】
限られたスペース内で足を洗浄可能にするシステム及び方法が必要である。更に、特に民間航空機の化粧室内での、安全で効率的な足洗浄システム及び方法が必要とされる。
【0006】
これらのニーズを念頭に置き、本開示のいくつかの実施形態は、支持パネル、並びに足洗浄エリア及び足洗浄エリアから水を流し出すように構成される排水口を含む洗浄容器を含む足洗浄システムを提供する。洗浄容器は、支持パネルに移動可能に連結される。洗浄容器は、支持パネルに対して収納位置と展開位置との間で選択的に移動可能である。展開位置は、足洗浄エリア内での足洗浄を可能にする。洗浄容器は、支持パネルに枢動可能に連結されうる。
【0007】
少なくとも1つの実施形態では、収納位置にある洗浄容器の基部は、支持パネルの外側面に平行である。展開位置にある洗浄容器の基部は、支持パネルの外側面に垂直である。
【0008】
足洗浄システムはまた、洗浄容器を収納位置に確実に保持する固定ハンドルを含みうる。固定ハンドルは、洗浄容器を収納位置から解放するために係合されるように構成される。足洗浄システムはまた、展開位置にある洗浄容器の足洗浄エリア内に水を供給するように構成される蛇口を含みうる。
【0009】
少なくとも1つの実施形態では、展開位置にある洗浄容器の排水口は、トイレの便器の上に直接位置付けられるように構成される。洗浄容器は、収納位置では、トイレから離れて位置付けられる。展開位置にある洗浄容器は、トイレの便器によって直接支持されるように構成されうる。
【0010】
支持パネルは、支持及び安定のために個人によって把持されるように構成される把持可能な上部支持ハンドルを含みうる。
【0011】
洗浄容器はまた、収納位置にあるとき、排水口を覆うように構成される排水口カバーを含みうる。洗浄容器はまた、少なくとも1つの追加の排水口を含みうる。追加の排水口(単数/複数)は、洗浄容器が展開位置から収納位置内に移動される際に、洗浄容器内の残りの水を流し出すように構成される。
【0012】
少なくとも1つの実施形態では、支持パネルは、化粧室の壁に固定されるように構成される。
【0013】
本開示のいくつかの実施形態は、足洗浄エリア及び足洗浄エリアから水を流し出すように構成される排水口を含む洗浄容器を支持パネルに移動可能に連結することと、支持パネルに対して収納位置と展開位置との間で洗浄容器を選択的に移動させることとを含む足洗浄方法を提供する。展開位置は、足洗浄エリア内での足洗浄を可能にする。
【0014】
本開示のいくつかの実施形態は、内部キャビン、内部キャビン(キャビン内では、化粧室が便器を有するトイレを含む)内の化粧室、及び化粧室内の足洗浄システムを含む輸送体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の実施例による、閉鎖空間内の足洗浄システムの概略ブロック図を示す。
図2】本開示の実施例による、収納位置にある洗浄容器を含む足洗浄システムの正面斜視図を示す。
図3】洗浄容器が展開位置にある、図2の足洗浄システムの正面斜視図を示す。
図4】本開示の実施例による、収納位置にある洗浄容器を有する足洗浄システムを含む化粧室の内部斜視図を示す。
図5】展開位置にある洗浄容器を有する足洗浄システムを含む、図4に示した化粧室の内部斜視図を示す。
図6】本開示の実施例による、展開位置にある洗浄容器を有する足洗浄システムを含む化粧室の内部斜視図を示す。
図7】本開示の実施形態による、閉鎖空間内の足洗浄方法のフローチャートを示す。
図8】本開示の実施例による、航空機の正面斜視図を示す。
図9A】本開示の実施例による、航空機の内部キャビンの上面図を示す。
図9B】本開示の実施例による、航空機の内部キャビンの上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上記概要、及び特定の実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むことにより、より深く理解されるだろう。本明細書で使用される際に、単数形で、及び、「1つの(「a」又は「an」)」という語の後に記載される要素又はステップは、複数のかかる要素又はステップを必ずしも除外しないと、理解すべきである。更に、「一実施形態/1つの実施形態(one embodiment)」への言及は、追加の実施形態の存在を除外すると解釈されることを意図しておらず、かかる追加の実施形態も、記載されている特徴を包含する。また、反対に明示的に記述されない限り、特定の性質を有する1つ又は複数の要素を「備える」「含む」又は「有する」実施形態は、その性質を有しない追加の要素を含みうる。
【0017】
本開示の実施例は、民間航空機の化粧室などの閉鎖空間内で使用するように構成されている足洗浄システムを提供する。足洗浄システムは、支持パネルに連結する洗浄容器を含む。洗浄容器は、収納位置と展開位置との間で支持体に対して移動するように構成される。展開位置では、洗浄容器は、個人がその中に足を容易に置くことができるようにする高さにある。蛇口は、その中に置かれた足を洗浄するよう水を洗浄容器内に供給するために使用される。洗浄容器は、化粧室の便器のような排水容器に水を排水できるようにする排水口を含む。例えば、展開位置では、洗浄容器は、トイレの便器の真上に配置されうる。このように、排水口により、洗浄容器内の水は、トイレの便器内に直接排水することができる。使用後、個人は、洗浄容器を枢動させ収納位置内に戻す。収納位置では、洗浄容器は、閉鎖空間内の壁に対して支持パネル内に折り畳まれる。
【0018】
図1は、本開示の実施例による、閉鎖空間102内の足洗浄システム100の概略ブロック図を示す。少なくとも1つの実施形態では、閉鎖空間102は、民間航空機などの輸送体内の化粧室である。代替的には、閉鎖空間102は、住宅用又は商業用の建物内にありうる。例えば、閉鎖空間102は、オフィス用の建物の化粧室内にありうる。少なくとも1つの他の実施形態では、閉鎖空間102は、構造体又は輸送体内の任意の部屋でありうる。少なくとも1つの他の実施形態では、足洗浄システム100は、構造体の外側部分などの閉鎖空間の外側に位置しうる。
【0019】
足洗浄システム100は、支持パネル106に移動可能に固定される洗浄容器104を含む。例えば、洗浄容器104は、支持パネル106に枢動可能に連結されうる。洗浄容器104は、収納位置と展開位置との間で支持パネル106に対して選択的に移動するように構成される。収納位置では、洗浄容器104の基部の表面は、支持パネル106の前面202(図2及び図3に示す)などの外側面と平行でありうる。少なくとも1つの実施形態では、洗浄容器104は、閉鎖空間102の床103に対して、直立しているか又はそうでなければ垂直に配向されている。展開位置では、洗浄容器104の基部の表面は、支持パネル106の外側面に対して垂直でありうる。展開位置では、洗浄容器104は、洗浄のために個人がその中に足を置くことができるように構成される。少なくとも1つの実施形態では、展開位置にある洗浄容器104は、閉鎖空間102の床103に対して水平に配向される。
【0020】
固定ハンドル108は、洗浄容器104を収納位置に確実に保持するように構成される。個人は、洗浄容器104を収納位置から解放し、洗浄容器104を展開位置に移動させるために、固定ハンドル108を係合させうる。
【0021】
足洗浄システム100はまた、展開位置にある洗浄容器104内に水を供給することができる蛇口110を含む。蛇口110は、給水管114(例えば、1つ又は複数のパイプ、チューブ、ホースなどのような配管)を介して給水設備112に連結される。例えば、蛇口110は、化粧室内の手洗い用の蛇口、トイレなどのための給水設備112に連結されうる。
【0022】
洗浄容器104は、洗浄容器104内の水を排水容器118に排水できるようにする排水口116を含む。少なくとも1つの実施形態では、排水容器118は、化粧室内のトイレの便器である。展開位置では、洗浄容器104の排水口116は、トイレの便器などの排水容器118の真上に位置付けられる。このように、洗浄容器104内の水は、排水口116を介してトイレの便器内に直接排水することができる。排水容器118と洗浄容器104との間には、空隙が画定されうる。空隙は、排水容器内の水(例えば、「黒い水」)と洗浄容器104内の水(例えば、「灰色の水」)との間の二次汚染を防止する又はそうでなければ低減する。少なくとも1つの他の実施形態では、排水容器118は、排水を保持するように構成される輸送体内のタンクでありうる。この実施形態では、排水口116は、排水管120(例えば、1つ以上のパイプ、チューブ、ホース、及び/又は配管などの配管)を介して、排水容器118に流体連結しうる。代替的には、排水口116は、別個の排水容器118に連結していなくてもよいが、別の排水システム(下水道など)又は外部環境に流体連結しうる。
【0023】
動作中、片足又は両足の洗浄を希望する個人は、洗浄容器104を展開位置に移動させるために固定ハンドル108を係合させる。次に個人は、足を洗浄容器104内に置き、蛇口110を操作し、水を洗浄容器104内に供給して足を洗浄する。足洗浄プロセスが完了した後、個人は、洗浄容器104を収納位置に戻し、固定ハンドル108が、洗浄容器104を(ラッチ留め、掛け留めなどによって)収納位置に確実に保持する。
【0024】
図2は、本開示の一例による、収納位置にある洗浄容器104を含む足洗浄システム100の正面斜視図を示す。図3は、洗浄容器104が展開位置にある足洗浄システム100の正面斜視図を示す。図2及び図3を参照すると、支持パネル106は、後面204とは反対側の前面202を含む本体200を含み、それらは、上部支持ハンドル208及び下壁210に連結する側壁206によって囲まれている。前面202は、外側面と呼ぶことができる。上部支持ハンドル208は、個人が支持のために上部支持ハンドル208を把持できるようにする溝212を含む。少なくとも1つの他の実施形態では、上部支持ハンドル208は、個人により把持されるように構成されるバー(図示せず)を含みうる。オプションで、支持パネル106は、上部支持ハンドル208を含まなくてもよいが、代わりに側壁206及び下壁210だけではなく上壁を含みうる。少なくとも1つの実施形態では、支持パネル106は、化粧室の内装に取り付けるように構成される。支持パネル106は、図示されているものとは異なるサイズ及び形状でありうる。例えば、支持パネル106は、長方形、円形、三角形などでありうる。
【0025】
洗浄容器保持空洞214は、支持パネル106の前面202内に画定される。洗浄容器保持空洞214は、洗浄容器104を収納位置に保持するようにサイズ及び形状が決められる。
【0026】
洗浄容器104は、収納位置にある支持パネル106の前面202と同一平面であるか又はそうでなければ平行でありうる下基部216を含む。ベース216には、凹状軌道218が形成されていてもよい。排水口カバー220は、凹状軌道218内に移動可能に固定される。図2に示すように、排水口カバー220は、収納位置において排水口116(図2では見えない)を覆っている。
【0027】
洗浄容器104は、基部216及び側壁226を介して遠位端壁224に連結する近位端壁222を更に含む。近位端壁222は、1つ又は複数の枢動ピン、ヒンジなどを介して支持パネル106に枢動可能に連結される。遠位端壁224は、収納位置において固定ハンドル108によってラッチ可能に係合される凹状エッジ228を含む。例えば、固定ハンドル108は、洗浄容器104を収納位置に保持するために凹状エッジ228上に係止しうる。固定ハンドル108は、洗浄容器104を収納位置から解放するために押し下げられるように構成されてうる。オプションで、別個の異なる固定ハンドル108の代わりに、洗浄容器104は、収納位置と展開位置との間で洗浄容器104を移動させるために個人によって把持されるように構成されるハンドル、リップなどを遠位端壁224に含みうる。
【0028】
洗浄容器104を収納位置から展開位置に移動させるために、固定ハンドル108は、洗浄容器104を固定ハンドル108との確実な連結から解放するように係合される。次いで、近位端壁222と支持パネル106との間に画定された枢動軸230の周りで、洗浄容器104が弧Aの方向に下に向かって枢動されうるように、遠位端壁224が把持されうる。
【0029】
図3に示すように、洗浄容器104は、基部216の上面234と、近位端壁222、遠位端壁224、及び横壁226の内装面236とによって画定される足洗浄エリア232を含む。図示されるように、展開位置では、基部216の上面234は、支持パネル106の前面202に対して垂直でありうる。更に、展開位置では、基部216の上面234は、化粧室などの閉鎖空間の床に対して平行かつ水平でありうる。
【0030】
展開位置では、排水口116は開いている。少なくとも1つの実施形態では、洗浄容器104が下向きに展開位置に枢動されると、排水口カバー220は、もはや排水口116を覆わないように、軌道218に対して移動する。少なくとも1つの実施形態では、洗浄容器104が下に展開位置まで枢動された後、洗浄容器104は、軌道218に対して排水口カバー220を移動させるために、矢印Bの方向に外向きに付勢されうる。例えば、洗浄容器104は、排水口カバー220を軌道218に対して移動可能にする関節式及び/又は伸張式部分を含みうる。オプションで、洗浄容器104は、展開位置に向かって、ばね付勢されてもよい。図2に示されるように、固定ハンドル108は、バネ付勢力を押し切り、洗浄容器104を収納位置に維持する。代替的には、洗浄容器104は、排水口カバー220及び/又は軌道218を含まなくてもよい。
【0031】
展開位置では、蛇口110は、足洗浄エリア232に水を供給するために、1つ又は複数の弁ハンドル、プレス作動などを介して係合されうる。蛇口110は、足洗浄エリア232内への給水を停止するために、後で係合されてもよい。洗浄容器104が収納位置(図2に示す)に戻るように枢動されると、足洗浄エリア232内の残留水は、排水管120(図1に示す)を介して排水容器118に排出されうる。例えば、1つ以上の排水口240は、洗浄容器104が上向きに収納位置に枢動される際に、残りの水が重力を介して通過する近位端壁222に近接する足洗浄エリア232内に形成されてもよい。排水口116及び排水口240は、排水管120(図1に示す)に流体連結されうる。オプションで、洗浄容器104は、排水口240を含まなくてもよい。
【0032】
図4は、本開示の一例による、収納位置にある洗浄容器104を有する足洗浄システム100を含む化粧室300の内部斜視図を示す。化粧室300は、図1に示す閉鎖空間102の一例である。
【0033】
化粧室300は、後壁304、反対側の側壁306、及び床308に連結された側壁302を含む。トイレ310は、床308上で後壁304上に支持される。シンク315は、側壁306から延び、カウンタートップ311内に凹んでいる。足洗浄システム100は、側壁302に取り付けられる。支持パネル106は、側壁306から外向きに延び、それによって、個人が支持のために把持しうる上部支持ハンドル208を露出させる。足洗浄システム100は、ファスナ、接着剤などを介して側壁302に取り付けられうる。オプションで、足部洗浄システム100は、側壁302に別個に取り付けられる代わりに、側壁302と一体的に形成されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、足洗浄システム100は、側壁302から外側に延びる代わりに、側壁302内に設置されてもよい。
【0034】
図示されるように、足洗浄システム100は、洗浄容器104がトイレ310と横方向に位置合わせされるように化粧室300内に配置されうる。特に、展開位置では、洗浄容器104の排水口116(図1から図3に示す)は、トイレ310の便器312の真上に位置付けられうる。収納位置では、図4に示すように、洗浄容器104は、固定ハンドル108によって垂直位置又はそうでなければ直立位置に保持され、その結果、洗浄容器104は、側壁302とほぼ平行になり、トイレ310を越えて延びることはない。
【0035】
図5は、展開位置にある洗浄容器104を有する足洗浄システム100を含む化粧室300の内部斜視図を示す。トイレ310の便座314は直立位置にあり、それによって便器312を露出させる。便器312の上側リム316は、洗浄容器104を支持しうる。例えば、洗浄容器104の下基部216(図2及び図4に示す)は、上側リム316上に静止し、その一方で、排水口116は、便器312の水容器の真上に位置決めされ、それによって蛇口110から供給される水320が排水口116から便器312の水容器内に排水可能となる。
【0036】
足洗浄システム100は、展開位置にある洗浄容器104が便器312の真上にくる高さに位置付けられ、上側リム316によって直接支持されうる。このように、便器312は、展開位置で洗浄容器104を直接支持し、それによって、洗浄容器104が展開位置を超えて延びるか、そうでなければ支持パネル106から外れる可能性を低減する。オプションで、展開位置にある洗浄容器104は、上側リム316から離間していてもよい。
【0037】
展開位置では、洗浄容器104の基部216の上面234は、床308の表面と平行でありうる。例えば、展開位置では、水320が洗浄容器104の周囲を越えて流れる可能性を減らすために、洗浄容器104は、床308に対して水平でありうる。上面234は、水を排水口116に向けるよう排水口116に向かってわずかに傾斜しうる。
【0038】
代替的には、少なくとも1つの他の実施形態では、足洗浄システム100は、洗浄容器104が展開位置で便器312を越えて延びないように、化粧室300内に配置されてもよい。この実施形態では、図1に示すように、洗浄容器104の排水口116は、排水管120を介して排水容器118に流体的に連結される。更に、洗浄容器104は、基部216に(下面、横方向エッジなどに)枢動可能に連結される展開可能な脚部を含み、脚部は、床308に対して洗浄容器104を固定するために、展開位置で下方に枢動されうる。
【0039】
図6は、本開示の一例による、展開位置にある洗浄容器104を有する足洗浄システム100を含む化粧室300の内部斜視図を示す。洗浄容器104は、トイレ310の上で支持される。個人400は、足402を洗浄容器104内に置き、支持及び安定のために上部支持ハンドル208を把持しうる。
【0040】
足洗浄システム100は、化粧室300のような閉鎖空間内に配置され、それにより、展開位置にある洗浄容器104は、個人400が洗浄容器104内に足402を容易に置くことができるようにする。例えば、洗浄容器104は、トイレ310の便器312の上及び真上に位置付けられうる。
【0041】
図7は、本開示の実施形態による、閉鎖空間内の足洗浄方法のフローチャートを示す。方法は、支持パネル106に移動可能に連結された洗浄容器104を使用するためのものであり、洗浄容器104は、足洗浄エリア232と、足洗浄エリア232から水320を流し出すように構成される排水口116とを含む。支持パネル106には、支持及び安定のために個人400によって把持されるように構成される把持可能な上部支持ハンドル208を設けることができる。更に、支持パネル106は、化粧室300の壁302、304、306に固定することができる。
【0042】
図1及び図7を参照すると、方法は500で始まり、そこで足洗浄システム100の洗浄容器104が、収納位置に固定される。収納位置にある洗浄容器104の基部216は、支持パネル106の外側面202と平行になるように位置付けられうる。更に、洗浄容器104は、収納位置では、トイレ310から離して位置付けることができる。502で、個人400は、足402を洗うかどうかを決定する。もしそうでなければ、方法は500に戻り、そこで洗浄容器104は、収納位置に維持される。
【0043】
502で個人400が足の洗浄を望む場合、方法は504に進み、そこで個人400は、洗浄容器104を展開位置に移動させる。展開位置にある洗浄容器104の基部216は、支持パネル106の外側面202に対して垂直になるように位置付けられうる。固定ハンドル108を用いて洗浄容器104が収納位置に保持されると、固定ハンドル108は、洗浄容器104を収納位置から解放するように係合される。504で洗浄容器104を移動させるとき、展開位置にある洗浄容器104の排水口116は、トイレ310の便器312の真上に位置付けられる。更に、展開位置にある洗浄容器104は、トイレ310の便器312で直接支持することができる。
【0044】
506において、その後、個人は、蛇口110を係合させ、洗浄容器104に供水する。少なくとも1つの実施形態では、蛇口110は、洗浄容器104が展開位置にあるときに、自動的に水を洗浄容器104内に供給するように構成されうる。508において、水は洗浄容器の排水口116を出入りする。
【0045】
510において、個人は、所望量の足洗浄後に、洗浄容器104内への給水を停止するために、蛇口110を係合させうる。少なくとも1つの実施形態では、蛇口110は、洗浄容器104が収納位置に向かって移動するのに応じて、洗浄容器104内への水の供給を自動的に停止するように構成されうる。一例では、洗浄容器104は、固定ハンドル108によって収納位置にしっかりと保持される。512において、洗浄容器104は、収納位置に戻される。方法は、514で終了する。
【0046】
図8は、本開示の実施例610による、航空機の正面斜視図を示す。航空機610は、例えば2つのターボファンエンジン614を含みうる推進システム612を含む。オプションで、推進システム612は、図示したものよりも更に多くのエンジン614を含みうる。エンジン614は、航空機610の翼616によって坦持される。他の実施形態では、エンジン614が、胴体618及び/又は尾部620によって担持されてもよい。尾部620は、水平尾翼622と、垂直尾翼624もまた支持しうる。
【0047】
航空機610の胴体618は、内部キャビンを画定し、内部キャビンは、コックピット、1つ又は複数の作業区域(例えばギャレー、手荷物エリアなど)、1つ又は複数の旅客区域(例えばファーストクラス、ビジネスクラス、及びコーチ(coach)区域)、並びに、後方レストエリアアセンブリが位置付けられうる後方区域を含みうる。各区域は、1つ以上のクラス/区域アセンブリを含みうる、キャビン移行エリアによって分離されうる。航空機610は、1つ以上の化粧室などの内部キャビン内に1つ以上の足洗浄システム100(図1から図6に示す)を含む。
【0048】
代替的には、航空機に代わりに、本開示の実施形態は、自動車、バス、機関車及び列車、船舶、宇宙船などの様々な他の輸送体に使用されてもよい。
【0049】
図9Aは、本開示の実施例による、航空機の内部キャビン630の上面図を示す。1つ又は複数の足洗浄システム100(図1から図6に示される)は、1つ又は複数の化粧室300などの内部キャビン630内にある。内部キャビン630は、図8に示されるように、航空機610の胴体632内にありうる。例えば、1つ又は複数の胴体壁が、内部キャビン630を画定しうる。キャビン630は、前部区域633、ファーストクラス区域634、ビジネスクラス区域636、前部ギャレーステーション638、拡張エコノミー(economy又はcoach)クラス区域640、標準エコノミークラス区域642、複数の化粧室とギャレーステーションとを含みうる機尾区域644を含む、複数の区域を含みうる。内部キャビン630が図示するよりも多数又は少数の区域を含みうると理解すべきである。例えば、内部キャビン630は、ファーストクラス区域を含まなくてもよく、図示したものよりも多数又は少数のギャレーステーションを含んでもよい。各区域は、通路648間にクラス/区域アセンブリを含みうる、キャビン移行エリア646によって分離されうる。
【0050】
図9Aに示しているように、内部キャビン630は、後方区域644につながる2つの通路650及び652を含む。オプションとして、内部キャビン630は、図示したものよりも少数又は多数の通路を有してもよい。例えば、内部キャビン630には、後方区域644につながる内部キャビン630の中央を通って延びる単一の通路が含まれることがある。
【0051】
図9Bは、本発明の一実施形態による、航空機の内部キャビン680の上面図を示している。1つ又は複数の足洗浄システム100(図1から図6に示される)は、1つ又は複数の化粧室300などの内部キャビン680内にある。内部キャビン680は、図8に示されるように、航空機610の胴体681内にありうる。例えば、1つ又は複数の胴体壁が、内部キャビン680を画定しうる。内部キャビン680は、旅客シート683を有するメインキャビン682と、メインキャビン682の後方の後方区域685とを含む、複数の区域を含む。内部キャビン680が図示するよりも多数又は少数の区域を含みうると理解すべきである。
【0052】
内部キャビン680は、後方区域685につながる単一の通路684を含みうる。単一の通路684は、後方区域685につながる内部キャビン680の中央を通って延びうる。例えば、単一の通路684は、内部キャビン680の中央縦断面の同軸になるように位置合わせされうる。
【0053】
図1から図9Bを参照すると、本明細書に記載されるように、本開示の実施形態は、航空機の化粧室のスペースなど限られたスペース内の個人が足洗浄を行うことができるシステム及び方法を提供する。更に、本開示の実施形態は、特に民間航空機に搭載されるような化粧室内での安全で効率的な足洗浄システム及び方法を提供する。
【0054】
更に、本開示は、以下の条項による実施例を含む。
条項1. 支持パネルと、足洗浄エリア及び足洗浄エリアから水を流し出すように構成される排水口を含む洗浄容器であって、支持パネルに移動可能に連結され、支持パネルに対して収納位置と足洗浄エリア内での足洗浄を可能にする展開位置との間で選択的に移動可能である洗浄容器)とを含む足洗浄システム。
条項2. 洗浄容器が、支持パネルに枢動可能に連結される、条項1に記載の足洗浄システム。
条項3. 収納位置にある洗浄容器の基部が、支持パネルの外側面に平行であり、展開位置にある洗浄容器の基部が、支持パネルの外側面に垂直である、条項1又は2に記載の足洗浄システム。
条項4. 洗浄容器を収納位置で確実に保持する固定ハンドルであって、洗浄容器を収納位置から解放するために係合されるように構成される固定ハンドルを更に含む、条項1から3のいずれか一項に記載の足洗浄システム。
条項5. 展開位置にある洗浄容器の足洗浄エリア内に水を供給するように構成される蛇口を更に含む、条項1から4のいずれか一項に記載の足洗浄システム。
条項6. 展開位置にある洗浄容器の排水口が、トイレの便器の真上に位置付けられるように構成され、洗浄容器が、収納位置ではトイレから離れて位置付けられる、条項1から5のいずれか一項に記載の足洗浄システム。
条項7. 展開位置にある洗浄容器が、トイレの便器によって直接支持されるように構成される、条項6に記載の足洗浄システム。
条項8. 支持パネルが、支持及び安定のために個人によって把持されるように構成される把持可能な上部支持ハンドルを含む、条項1から7のいずれか一項に記載の足洗浄システム。
条項9. 洗浄容器が、収納位置にあるとき、排水口を覆うように構成される排水口カバーを更に含む、条項1から8のいずれか一項に記載の足洗浄システム。
条項10. 洗浄容器が、少なくとも1つの追加の排水口を更に含み、洗浄容器が展開位置から収納位置内に移動される際に、少なくとも1つの追加の排水口が洗浄容器内の残りの水を流し出すように構成される、条項1から9のいずれか一項に記載の足洗浄システム。
条項11. 支持パネルが化粧室の壁に固定されるように構成される、条項1から10のいずれか一項に記載の足洗浄システム。
条項12. 足洗浄エリア及び足洗浄エリアから水を流し出すように構成される排水口を含む洗浄容器を支持パネルに移動可能に連結することと、支持パネルに対して収納位置と足洗浄エリア内での足洗浄を可能にする展開位置との間で洗浄容器を選択的に移動させることとを含む足洗浄方法。
条項13. 収納位置にある洗浄容器の基部が支持パネルの外側面に平行であるように位置付けることと、展開位置にある洗浄容器の基部が支持パネルの外側面に垂直であるように位置付けることとを含む、条項12に記載の足洗浄方法。
条項14. 固定ハンドルを用いて、洗浄容器を収納位置で確実に保持することと、洗浄容器を収納位置から解放するように固定ハンドルを係合させることとを含む、条項12又は13に記載の足洗浄方法。
条項15. 展開位置にある洗浄容器の足洗浄エリア内に水を供給するための蛇口を使用すること更に含む、条項12から14のいずれか一項に記載の足洗浄方法。
条項16. 展開位置にある洗浄容器の排水口をトイレの便器の真上に位置付けることと、収納位置では洗浄容器をトイレから離して位置付けることとを更に含む、条項12から15のいずれか一項に記載の足洗浄方法。
条項17. トイレの便器を用いて、展開位置にある洗浄容器を直接支持することを更に含む、条項16に記載の足洗浄方法。
条項18. 支持及び安定のために個人によって把持されるように構成される把持可能な上部支持ハンドルを含む支持パネルを提供することを更に含む、条項12から17のいずれか一項に記載の足洗浄方法。
条項19. 支持パネルを化粧室の壁に固定することを更に含む、条項12から18のいずれか一項に記載の足洗浄方法。
条項20. 内部キャビンと;便器を有するトイレを含む、内部キャビン内の化粧室と;化粧室内の足洗浄システムとを含む輸送体であって、足洗浄システムが、支持及び安定のために個人によって把持されるように構成される把持可能な上部支持ハンドルを含み、化粧室の壁に固定される支持パネルと;足洗浄エリア、足洗浄エリアから水を流し出すように構成される排水口、及び収納位置にあるとき、排水口を覆うように構成される排水口カバーを含み、支持パネルに枢動可能に連結され、かつ支持パネルに対して収納位置と足洗浄エリア内での足洗浄を可能にする展開位置との間で選択的に移動可能である洗浄容器であって、収納位置にある洗浄容器の基部が支持パネルの外側面に平行であり、展開位置にある洗浄容器の基部が支持パネルの外側面に垂直であり、展開位置にある洗浄容器の排水口が、トイレの便器の真上に位置付けられるように構成され、洗浄容器が、収納位置ではトイレから離れて位置付けられ、展開位置にある洗浄容器が、トイレの便器によって直接支持されるように構成される、洗浄容器と;洗浄容器を収納位置で確実に保持する固定ハンドルであって、洗浄容器を収納位置から解放するために係合されるように構成される固定ハンドルと;展開位置にある洗浄容器の足洗浄エリア内に水を供給するように構成される蛇口とを含む輸送体。
【0055】
本開示の実施形態を説明するために、上(top)、底(bottom)、下方(lower)、中間(mid)、横方向(lateral)、水平(horizontal)、垂直(vertical)、前方(front)などといった、空間及び方向に関する様々な語が使用されうるが、かかる語は図面に示す配向に関して使用されているにすぎないことを、理解されたい。この配向は、上部が下部になる、その逆になる、水平が垂直になる等のように、反転し、回転し、若しくは、変化しうる。
【0056】
本明細書において、タスク又は動作を実施する「よう構成/設定され(configured to)」ている構造体、制約、又は要素は、タスク又は動作に対応する様態で、特に構造的に、形成され、構成/設定され、又は適合している。分かりやすくするため、かつ誤解を避けるために、タスク又は動作を実施するために改変されることが可能であるだけの対象物は、本明細書における、タスク又は動作を実施する「よう構成/設定」されているものではない。
【0057】
上記の説明は、限定ではなく例示を意図するものであると理解すべきである。例えば、上述の実施形態(及び/又はそれらの態様)は、互いに組み合わされて使用されうる。加えて、本開示の様々な実施形態の教示には、その範囲から逸脱することなく特定の状況又は材料に適応させるよう、多数の改変を行いうる。本明細書に記載の寸法及び材料の種類は、本開示の様々な実施形態のパラメータを規定するためのものであるが、これらの実施形態は全く限定的なものではなく、例示的な実施形態である。上記の説明を精査することで、当業者には、他の多くの実施形態が明らかになろう。したがって、本開示の様々な実施形態の範囲は、付随する特許請求の範囲、並びに、かかる特許請求の範囲が認められる均等物の全範囲を参照して、決定されるべきである。付随する特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「そこにおいて(in which)」という語は、「備える(comprising)」及び「そこで(wherein)」という語それぞれの明白な同義語として使用される。更に、「第1(first)」「第2(second)」及び「第3(third)」等の語は、単に標識として使用され、それらの対象物に数的要件を課すことを意図するものではない。更に、下記の特許請求の範囲の限定は、ミーンズ・プラス・ファンクション書式で記述されておらず、かかる特許請求の範囲の限定が更なる構造のない機能の記述が後に続く「のための手段(means for)」という言い回しを明示的に使用しない限り、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることは意図されていない。
【0058】
この明細書は、ベストモードを含む本開示の様々な実施形態を開示するため、及び、いかなる当業者にも、任意のデバイス又はシステムの作成及び使用、並びに包含された任意の方法の実施を含む、本開示の様々な実施形態を実践することを可能にするために、例を使用している。本開示の様々な実施形態の特許性の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が想起する他の例を含みうる。かかる他の例は、例が特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、又は、例が特許請求の範囲の文言とのごくわずかな相違しか有しない同等の構造要素を含む場合に、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B