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特許7246265航空機ドアの改良されたリグチェック及び漏れ検出
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】航空機ドアの改良されたリグチェック及び漏れ検出
(51)【国際特許分類】
   B64F 5/60 20170101AFI20230317BHJP
   B64C 1/14 20060101ALI20230317BHJP
   G01L 19/12 20060101ALI20230317BHJP
   F16J 15/00 20060101ALN20230317BHJP
【FI】
B64F5/60
B64C1/14
G01L19/12 A
F16J15/00 E
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019118437
(22)【出願日】2019-06-26
(65)【公開番号】P2020029251
(43)【公開日】2020-02-27
【審査請求日】2022-06-08
(31)【優先権主張番号】16/019,946
(32)【優先日】2018-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】バーキー, タイラー エマーソン
(72)【発明者】
【氏名】ガマチュ, エムネット ティー.
【審査官】諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】仏国特許出願公開第3041893(FR,A1)
【文献】米国特許第2660053(US,A)
【文献】米国特許第5404747(US,A)
【文献】特表2004-502162(JP,A)
【文献】米国特許第3712106(US,A)
【文献】特開2006-153624(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64F 5/60
B64C 1/14
G01L 19/12
F16J 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機ドアと航空機の胴体との間の封止の漏れをテストするための機器であって、構造フレームを含み、
前記構造フレームが、
前記航空機ドアの外側表面を吸引するように構成された吸引カップと、
脚部であって、長さを拡張させて前記構造フレームを前記胴体から遠ざけるように押し、前記吸引カップに前記航空機ドアを前記航空機の外側に向けて引っ張らせて、前記航空機ドアと前記航空機の胴体との間の前記封止を強化するように構成された脚部と
を含む、機器。
【請求項2】
前記構造フレームが、
前記航空機の外側で前記航空機ドアにまたがるようにサイズ決めされたクロスバーであって、前記クロスバーの両端で前記脚部に連結され、且つ前記脚部間の箇所で前記吸引カップに連結されたクロスバーと、
前記構造フレームの底面上のガスケットチャネルであって、前記航空機ドアと前記胴体との間の前記封止と流体連結するために前記航空機ドアの外周部に対応するようにサイズ決めされたガスケットチャネルと
をさらに含む、
請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記封止と流体連結された前記ガスケットチャネル内の圧力を変更するように構成されたポンプと、
前記封止内の漏れを検出するため、前記封止と流体連結された前記ガスケットチャネル内の圧力を測定するように構成された圧力センサと
をさらに含む、請求項2に記載の機器。
【請求項4】
前記ガスケットチャネルが、前記航空機ドアの外周部の種々の部分においてそれぞれ個別に前記封止と流体連結されたチャネルセグメントを含み、
前記圧力センサが、1つのチャネルセグメントの他のチャネルセグメントに対する圧力の差異に基づいて前記漏れの箇所を表示するように構成された、
請求項3に記載の機器。
【請求項5】
前記ポンプが、前記封止と流体連結された前記ガスケットチャネルを吸引するように構成された真空を含み、
前記圧力センサが、前記真空による吸引中に前記封止と流体連結された前記ガスケットチャネル内で測定された絶対圧力の低下に基づいて前記封止内の前記漏れを検出するように構成された、
請求項3に記載の機器。
【請求項6】
前記脚部が、前記航空機の飛行中の客室の圧力をシミュレーションして前記航空機ドアに印加される力に対応する距離の分、拡張する、
請求項1に記載の機器。
【請求項7】
機器であって、前記脚部が前記構造フレームのクロスバーの端部に取り付けられており、
前記吸引カップが前記クロスバーの中央部に取り付けられている、
請求項1に記載の機器。
【請求項8】
機器であって、前記構造フレームが、
少なくとも1つのクロスバーが種々のサイズの前記航空機ドア用に拡張可能である複数のクロスバーを含み、
1つ以上の吸引カップが、前記航空機ドアの前記外側表面の湾曲に従って枢動するために、継手を介して前記クロスバーのうちの1つと機械的に連結されている、
請求項1に記載の機器。
【請求項9】
前記構造フレームが、
前記構造フレームの底面に取り付けられた1つ以上の浮動マウント支持体を含み、前記1つ以上の浮動マウント支持体が、前記吸引カップが前記航空機ドアを引っ張っている間に前記構造フレームの前記航空機ドアに対する位置合わせを容易にするため、前記航空機ドアと前記構造フレームと間にバネ接触力を提供するバネを有する、請求項1に記載の機器。
【請求項10】
航空機ドアと航空機の胴体との間の封止の漏れをテストする方法であって、
構造フレームを前記航空機ドアに対して位置合わせすることであって、前記構造フレームが、前記航空機ドアと位置合わせされる中心部分と、前記航空機ドアの種々の辺で前記胴体と位置合わせされる支持部材とを含む、前記構造フレームを位置合わせすることと、
前記構造フレームの前記中心部分を前記航空機ドアの外側表面と連結することと、
前記胴体に対して垂直な力を印加して、前記連結を介して前記航空機ドアを引っ張り、前記航空機ドアと前記胴体との間の前記封止を強化するために、前記構造フレームの前記支持部材を駆動することと、
前記封止と流体連結させるために、ガスケットチャネルを前記航空機ドアの外周部に係合させることと、
前記封止と流体連結された前記ガスケットチャネル内の圧力を変更することと、
前記封止と流体連結された前記ガスケットチャネルの圧力測定値に基づいて、前記封止内の漏れを検出することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、航空機の分野に関し、具体的には、航空機ドアの漏れ検出に関する。
【背景技術】
【0002】
民間航空機は、概して、少なくとも1つの、客室に出入りする乗客用のドアを有する。このドアが適正に封止されていることを確実にするため、航空機に対して、客室に加圧して空気漏れをチェックするためのテスト飛行が行われ得る。代わりに、航空機ドアの及びドアサラウンドの内装部品を分解し、露出した内装に対して一連のクランプでリリギング(rigging)をして航空機ドアとドアサラウンドを封止し、封止をテストし、それから航空機ドアとドアサラウンドを再組み立てすることによって、地上で航空機の漏れをチェックしてもよい。残念ながら、航空機ドアの漏れをテストするためのどちらの選択肢も、費用と時間がかかってしまう。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載の実施形態は、航空機ドアの、改良された漏れ検出を提供する。航空機が地上にある場合、漏れ検出装置は航空機の外側に係合し、航空機ドアを吸引し、ドアを引っ張って封止を強化する。したがって、封止のテストは、テスト飛行によって航空機に加圧すること、または航空機ドア及びドアサラウンドの内装をリギング及びクランプ止めすることなく、実施され得る。加えて、漏れ検出装置は、航空機の外側から航空機ドアの漏れをテストするために、航空機ドア及びドア外周部に嵌合するのに適合している、ガスケットチャネルを含み得る。ガスケットチャネルは、空気漏れが生じやすい航空機ドア周辺の特定のエリアを突き止めるのを容易にするために、セグメント化されていてよい。有利には、一機または一群の航空機が、組み立てまたは整備中に、簡素化された、効果的で経済的な手法で、もっと頻繁に空気漏れのテストを受けてよい。
【0004】
一実施形態は、航空機ドアと航空機の胴体との間の封止に対して、漏れテストを行うための機器である。この機器は、航空機ドアの外側表面を吸引するように構成された吸引カップと、脚部であって、長さを拡張させて構造フレームを胴体から遠ざけるように押し、吸引カップに航空機ドアを航空機の外側に向けて引っ張らせて、航空機ドアと航空機の胴体との間の封止を強化するように構成された脚部とを含む、構造フレームとを含む。
【0005】
別の一実施形態は、航空機ドアと航空機の胴体との間の封止に対して、漏れテストを行うための方法である。この方法は、航空機ドアに対して構造フレームを位置合わせすることであって、構造フレームが、航空機ドアと位置合わせされる中心部分と、航空機ドアの種々の辺で胴体と位置合わせされる支持部材とを含む、構造フレームを位置合わせすることを含む。方法は、構造フレームの中心部分を航空機ドアの外側表面に連結することと、構造フレームの支持部材を駆動して胴体に対して垂直な力を印加し、この連結を介して航空機ドアを引っ張って航空機ドアと胴体との間の封止を強化することも、また含む。方法は、航空機ドアの外周部にガスケットチャネルを係合させて封止と流体連結させることと、封止と流体連結しているガスケットチャネル内の圧力を変化させることと、封止と流体連結しているガスケットチャネルの圧力測定値に基づいて封止内の漏れを検出することと、をさらに含む。
【0006】
さらなる別の実施形態は、航空機の胴体内に位置している航空機ドア用のシステムである。このシステムは、航空機ドアの外側表面と係合する構造フレームであって、航空機ドアの両側において航空機の胴体と接触するように構成された支持部材を介して航空機ドアをわたって支持されている、構造フレームを含む。システムは、構造フレームを航空機ドアに一時的に連結するための連結器もまた含む。支持部材は、拡張して構造フレームを持ち上げ、航空機ドアを外向きに引いて、航空機の飛行中の胴体に対する航空機ドアの位置をシミュレートするように構成されている。
【0007】
他の例示的な実施形態(例えば、上記の実施形態に関連する方法及びコンピュータ可読媒体)が、以下で説明され得る。上記の特徴、機能、及び利点は、様々な実施形態において単独で実現可能であるか、または、さらに別の実施形態において組み合わせることができる。これらの実施形態のさらなる詳細は、下記の説明及び図面を参照することによって、理解することができる。
【0008】
ここで本開示のいくつかの実施形態を、例示のためだけに、添付図面を参照して説明する。全ての図面において、同じ参照番号は同じ要素または同じタイプの要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】航空機を示す。
図2A】航空機ドアの、機外から見た図を示す。
図2B】航空機ドアの、機内から見た図を示す。
図2C】航空機ドアの、ドアストップを示す。
図3】例示的な実施形態における、航空機ドアのテスト装置を示す。
図4】例示的な実施形態における、航空機ドアの漏れテスト装置を示す。
図5】別の例示的な実施形態における、航空機ドアのテスト装置を示す。
図6】例示的な実施形態における、漏れテスト装置の側面図である。
図7】例示的な実施形態における、航空機ドアと航空機の胴体との間の封止に対して、漏れテストを行うための方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面及び下記の記載により、本開示の特定の例示的な実施形態が示される。したがって、当業者は、本明細書に明示的に記載または図示されていない様々な装置を考案して本開示の原理を具現化することができるが、それらは本開示の範囲に含まれることを理解されたい。さらに、本明細書に記載のいかなる実施例も、本開示の原理の理解を助けることを意図したものであって、具体的に記載された実施例や諸条件には限定されないと、解釈されるべきである。この結果、本開示は、下記の具体的な実施形態または実施例ではなく、特許請求項の範囲及びその均等物によって限定される。
【0011】
図1は、航空機100を示す。航空機100は、ノーズ110、翼120、胴体130、及び尾部140を含む。航空機100は、1つ以上の航空機ドア150もまた含む。概して、航空機ドア150は、胴体130の開口(図示せず)内に装着されている。航空機ドア150は、人員の航空機100への出入りを可能にするため開閉するように構成された、乗客用ドアを含んでいてよい。
【0012】
図2Aは、航空機ドア150の、機外から見た図200を示す。図2Aは、閉鎖位置であって、この位置にあっては航空機ドア150の外側表面202が胴体130の外部表面204とほぼ同一平面または共平面である閉鎖位置にある、航空機ドア150を示す。即ち、航空機ドア150の外側表面202(時として外側パネルまたは外板と呼ばれる)は、頂辺210、底辺214、及び両側の辺216及び218を含む、外周210(時として外周部と呼ばれる)によって規定されてよい。したがって、航空機ドア150が閉鎖されている状態では、航空機100の外側の外周210を巡って、航空機ドア150と胴体130との間の間隙222が形成されてよい。航空機ドア150は、窓232及び/または外側ハンドル234もまた含んでいてよい。
【0013】
図2Bは、航空機ドア150の、機内から見た図250を示す。図2Bは、明快にするため、及び検討の目的のために、航空機ドア150及び胴体130の様々な内部構成要素を(カバーや断熱材などなしで)示している。例えば、胴体130は、長手方向に外板を支持するためのストリンガ242、及び円周方向(hoop-wise)に外板を支持するためのリブ244を含む。航空機ドア150は、ドアサラウンドまたは胴体130のフレーム内に固定されており、室内ハンドルやラッチシャフトなどを介して航空機ドア150を開放し固定するための、ラッチロックアセンブリ248を含んでいる。航空機ドア150を開放、閉鎖、及びラッチングするための、多数の構成が可能である。
【0014】
航空機ドア150は、ドアストップ260を介して胴体130に固定されている。図2Cは、航空機ドアのドアストップを示す。ドアストップ260はそれぞれ、ストップピン262、ストップパッド264、及びピンロックワイヤ266を含む。ストップピン262は、航空機ドア150から延びて、航空機ドア150を固定するため、胴体130上の対応するストップパッド264と位置合わせされる。飛行中には、航空機ドア150は客室内圧力によって外向きに押されており、それによって、ストップピン262がストップパッド264内に押し入れられて航空機ドア150が固定され、航空機ドア150と胴体130の間に封止270が形成される。概して、封止270は、航空機100の間隙222からの空気漏れを防止していれば、適切に形成されていることができる。封止270は、航空機ドア150の外周210を巡って形成されていてよいが、間隙222とは異なり、航空機100の外側からは不可視であってよい。
【0015】
封止270の運用完全性(operational integrity)を実証するための1つの先行技術は、テスト飛行中、客室が加圧されている間に、封止270をテストすることである。しかし、テスト飛行は非常に費用がかかる傾向があり、頻繁に実施するのは困難である。封止270の運用完全性を実証するための別の先行技術は、航空機ドア150の内装をリギングして、ドアストップ260をクランプ止めする機械的クランプを設置し、封止270を形成することである。これは、航空機ドア150を取り囲む内装部品を分解して、クランプを航空機ドア150の内側のドアストップ260に設置することを含む。こうしてテスト飛行の実施は回避され得るが、この技法は、ドア構成要素を分解して再組み立てするための、大量の時間と労力を必要とする。したがって、封止270をテストするための改良された技法及び装置が望まれている。
【0016】
図3は、例示的な実施形態における、航空機ドア150のテスト装置300を示す。図3は、航空機ドア150と係合しているテスト装置300の機外から見た図を示す。テスト装置300は、航空機100の外側から、航空機ドア150を引っ張ってドアストップ260と完全係合させることを可能にし、したがって航空機100を飛行させるかまたは航空機ドア150を分解することなしに、リギング及び/または漏れ検出をテストすることを可能にすることによって、先行技術と比べた長所を提供する。したがって、テスト装置300は、間隙222が適切に形成されるように、及び封止270のテストのために航空機ドア150と胴体130の間の間隙222に沿った漏れ検出が可能になるように、胴体130に対する航空機ドア150のリギングを容易にしてよい。リギングと漏れ検出は互いに関連していてよく互いに相補的であってよいが、リギングと漏れ検出のそれぞれのテストは、別々に実施されてもよく、組み合わせて実施されてもよい。
【0017】
概して、テスト装置300は、航空機ドア150をわたって長さ方向に延びている1つ以上のクロスバー320の構造フレーム310を含む。クロスバー320は、航空機ドア150の両側で胴体130と接触する脚部330によって、両端部において支持されていてよい。こうして脚部330は、航空機ドア150をわたって、クロスバー320を含む構造フレーム310を支持していてよい。テスト装置300は、航空機ドア150を吸引するように構成された、1つ以上の吸引カップ340をさらに含む。吸引カップ340は、構造フレーム310の底面に機械的に連結されるかまたは取り付けられていてよく、且つ構造フレーム310によって外側表面202に押し付けられて、吸引を介して航空機ドア150と係合していてよい。吸引カップ340が航空機ドア150に対して吸着されている状態で、脚部330は、長さが拡張するように操作されて、構造フレーム310を胴体130から離れるように持ち上げ、それによって吸引カップ340を介して航空機ドア150を引っ張ってよい。脚部330は、ねじジャッキ、テンションレバーなどといった、多数のタイプの高さ調整可能な構成要素を含んでいてよい。脚部330は、手動で操作されてよいか、またはアクチュエータ、油圧機構、モータなどの助力によって操作されてよい。
【0018】
航空機ドア150に対して印加される張力によって、あたかも航空機100が飛行中に加圧されているのと同じように、航空機ドア150が外側に引かれる。即ち、脚部330は、航空機100の飛行中の客室の圧力をシミュレーションして航空機ドア150に印加される力に対応する距離の分、拡張してよい。このように、テスト装置300は、有利には、飛行中の航空機ドア150と胴体130の間の封止270の形成を再現し、その結果、航空機100を飛行させるかまたは航空機ドア150を分解することなく、封止270の漏れをテストすることを可能にしている。加えて、航空機ドア150をドアストップ260に対して引っ張ることによって、航空機ドア150のリグ、及び封止270内のいかなる漏れもがテストされ得る。
【0019】
図4は、別の例示的な実施形態における、航空機ドア150の漏れテスト装置400を示す。この例に示されるように、漏れテスト装置400は、代わりに、またはさらに、航空機ドア150が胴体130に対して適切に固定されている間の封止270のテストを容易にする構成要素を含んでいてよい。構造フレーム310は、航空機ドア150と胴体130の間の間隙222に係合する大きさと形状を有する、1つ以上のガスケットチャネル410を含んでいてよい。即ち、ガスケットチャネル410は、航空機ドア150の周囲の封止270と流体連結するために、構造フレーム310の底面に取り付けられていてよく、航空機ドア150の外周210に対応する大きさを有していてよい。
【0020】
加えて、ガスケットチャネル410は、1つ以上のポンプ460及び/または1つ以上の圧力センサ470を含む圧力テストシステム450と流体連結するように構成されている。ポンプ460は、ガスケットチャネル410内の圧力を変化させるように構成された、任意のシステムまたは装置を含んでいてよい。例えば、ポンプ460は、封止270と流体連結されたガスケットチャネル410内の圧力を低下させるための真空生成器か、または代わりに、封止270と流体連結されたガスケットチャネル410内の圧力を上昇させるための容積移送式真空ポンプを含んでいてよい。圧力センサ470は、真空圧力センサ、ゲージ圧力センサ、絶対圧力センサなどといった、ガスケットチャネル410内の圧力を測定するための任意の装置を含んでいてよい。
【0021】
ポンプ460及び圧力センサ470が、ガスケットチャネル410を介して封止270と流体連結されているので、圧力テストシステム450は、封止270が不適切に空気を漏らしていないかどうかを検出し得る。例えば、ポンプ460は、航空機100の飛行中に航空機ドア150と胴体130の間の封止270に印加される圧力をシミュレーションするために、(例えば真空で吸引することによって)間隙222内に圧力を印加し得る。さらに、圧力センサ470は、ポンプ460の稼働中に(例えば真空で吸引している間に)封止270と流体連結されたガスケットチャネル410内で測定された絶対圧力の低下に基づいて、封止270内の漏れを表示し得る。ある実施形態では、漏れテスト装置400は、圧力テストシステム450の1つ以上の構成要素を組み込んでいるか、含んでいる。代わりにまたはさらに、ガスケットチャネル410は、(例えばホースを介して)圧力テストシステム450の1つ以上の構成要素と流体連結するための、流体継手(fluid fitting)(例えば有刺ホース継手(barbed hose fitting))を含んでいてよい。
【0022】
ある実施形態では、ガスケットチャネル410は、互いに流体的に隔離されたチャネルセグメント412-418を含む。即ち、チャネルセグメント412-418は、航空機ドア150の外周210の種々の部分において、それぞれ別個に、間隙222及び封止270と流体連結されていてよい。例えば、ガスケットチャネル410は、それぞれ航空機ドア150の頂辺212、底辺214、及び両側の辺216及び218に対応する、頂部チャネルセグメント412と、底部チャネルセグメント414と、両側部のチャネルセグメント416及び418とを含んでいてよい。
【0023】
加えて、チャネルセグメント412-418のそれぞれは、対応する圧力センサ470及び/またはポンプ460と流体的に接続していてよい。別個の圧力センサ470(または圧力センサ470の別個のゲージ)が対応するチャネルセグメント412-418に流体連結されているので、圧力センサ470は、封止270内の特定の漏れ箇所を表示するように構成されている。例えば、圧力センサ470は、航空機ドア150の外周210の特定の部分をカバーしているチャネルセグメント412-418のうちの1つにおける、他のチャネルセグメント412-418に対する圧力の差異に基づいて、外周210のその部分における、望ましくない漏れの発生を検出し得る。漏れの箇所を迅速に特定し適切に修復するのを容易にするため、有利には、封止270の性能は、航空機ドア150の外周210上の別々の箇所において評価され得る。
【0024】
図4の実施例もまた、図3に関連して既に上記したものと同様に、漏れテスト装置400が、1つ以上のクロスバー320であって、それぞれが航空機ドア150の少なくとも一部にわたって延びるようにサイズ決めされたクロスバー320が付いた、構造フレーム310を含んでいてよいことを示している。クロスバー320は、航空機ドア150をわたって配向され、且つ様々な構成によって互いに交差していてよく、胴体130上で航空機ドア150の種々の辺に配置された脚部330(図4には図示せず)によって、及び/または他のクロスバー320によって、支持されていてよい。クロスバー320の端部には、ガスケットチャネル410(または、セグメント化された構成においては、複数のガスケットチャネル)を支持するための、取り付け用ポイントが設けられていてよい。
【0025】
図5は、別の例示的な実施形態における、航空機ドア150の漏れテスト装置500を示す。図5は、漏れテスト装置500の例示的な一実施形態を示す。この実施形態は、図3及び図4に関して上記された特徴と、さらなるまたは代わりの特徴との組み合わせを含む。漏れテスト装置500は、クロスバー320が互いに交差した状態で航空機ドア150にまたがるようにサイズ決めされた、構造フレーム310を含む。クロスバー320同士の交点によって、各クロスバー320の中央部502及び端部504が規定され得る。概して、漏れテスト装置500が航空機ドア150をわたって位置合わせされているので、中央部502は、集合的に構造フレーム310の中心部分を形成しており、航空機ドア150の横寸法内に配置されている。端部504は、中央部から枝状に出ており、部分的に、航空機ドア150の横寸法の外部に(且つドア外周部/胴体130のフレームを超えて)配置されていてよい。端部504が脚部330を含んでいるか、または端部504に脚部330が取り付けられていてよい。加えて、クロスバー320の1つ以上は、(方向を示す矢印によって示されるように)長さを拡張及び収縮させて端部504を調整可能に位置決めし、種々の大きさ及びタイプの航空機ドアに対して、構造フレーム310を適応的にサイズ決めするように構成されていてよい。
【0026】
クロスバー320は、クロスバー320の交差部またはその付近に、吸引カップ340を含んでいてよい。クロスバー320は、中央部502沿いにも、1つ以上の吸引カップ340を含んでいてよい。吸引カップ340のうちの1つ以上は、航空機ドア150を吸引するために真空生成器560に流体連結された、真空吸引カップを含んでいてよい。ある実施形態では、真空生成器560(またはポンプ460)は、吸引カップ340とガスケットチャネル410の両方を真空に引くように構成されていてよい。代わりにまたはさらに、クロスバー320は、航空機100の外側から航空機ドア150を引っ張るために外側ハンドル234を一時的に係合させる機械的取り付け具といった、構造フレーム310を航空機ドア150に一時的に連結するための、1つ以上の連結器540を含み得る。
【0027】
ガスケットチャネル410は、構造フレーム310の周囲を囲む連続したまたはほぼ連続したループを形成していてよく、クロスバー320の端部504において、構造フレーム310の下側に取り付けられていてよい。ガスケットチャネル410は、壁570または、チャネルセグメント412-418を規定する当接している端部によって、セグメント化されていてよい。一実施形態では、チャネルセグメント412-418は、接合式の端部または角部を介して、互いに接続または接続解除されてよい。上記したように、チャネルセグメント412-418のそれぞれは、漏れの箇所をピンポイントで特定するため、対応する圧力ゲージ512-518に流体連結されていてよい。ガスケットチャネル410は、適応的に間隙222の輪郭に沿い、且つ航空機100の外部環境から封止270を閉鎖するように構成された材料を用いて、付加製造プロセスによって形成されていてよい。
【0028】
図6は、例示的な実施形態における、漏れテスト装置600の側面図である。この実施例に示すように、構造フレーム310及びクロスバー320を含む漏れテスト装置600の構成要素は、航空機100の外部表面の湾曲に対応するかまたはマッチするように、形作られるかまたは配向されていてよい。吸引カップ340のそれぞれは、t字形バー610及びピボット継手620を介して、構造フレーム310の底面602に取り付けられていてよい。底面602は、概して、構造フレーム310及びクロスバー320の「航空機に面している側」であり、頂面604とは反対側である。t字形バー610は、クロスバー320から垂直に延びており、吸引カップ340をクロスバー320及び構造フレーム310に機械的に連結している。ピボット継手620は、航空機ドア150の表面の湾曲に従って吸引カップ340の吸引面622を配向し、それによって航空機ドア150を引っ張る堅固な係合を容易にするための、t字形バー610を中心にした吸引カップ340の回転を可能にしている。
【0029】
ガスケットチャネル410は、クロスバー320の底面602に取り付けられた、1つ以上の浮動マウント630を含み得る。浮動マウント630は、ガスケットチャネル410の係合面634と航空機100の外側表面との間にバネ接触力を提供する、バネ632を含んでいる。こうして、浮動マウント630は、有利には、漏れテスト装置600が航空機ドア150を引っ張って封止270を形成する際に、ガスケットチャネル410と航空機ドア150の間隙222との間で、接触を維持することと位置を合わせることを容易にする。
【0030】
図3図6では検討を進めるために具体的な例示の構成が示され説明されているが、代替的な構成、組み合わせ、及び数の構成要素であることが可能である。また、本明細書に記載の実施形態は、航空機の乗客用ドア、または貨物用ドア、非常口ドア、ハッチなどといった他のタイプの航空機ドアに適応し得る。漏れテスト装置の操作の説明用の詳細が、以下に記載される。
【0031】
図7は、例示的な実施形態における、航空機ドアと航空機の胴体との間の封止に対して、漏れテストを行うための方法700を示すフロー図である。方法700のステップを図3-6のテスト装置及び漏れテスト装置を参照して説明したが、当業者は、方法700が他のシステムで実施され得ることを理解するであろう。本明細書に記載のフロー図のステップは、網羅的なものではなく、図示していない他のステップを含んでいてよい。本書に記載のステップは、代替的な順序でも実施され得る。
【0032】
ステップ702では、構造フレーム310は航空機ドアに対して位置合わせされており、構造フレーム310は、航空機ドア150と位置合わせされる中心部分と、航空機ドア150の種々の辺で胴体130と位置合わせされる支持部材(例えば脚部330)とを含む。ステップ702は、構造フレーム310が航空機ドア150をわたって延びるように、1つの支持部材から別の支持部材(例えば、航空機ドア150を隔てた反対側の支持部材)までの構造フレームの長さを調整することを含んでいてよい。
【0033】
ステップ704では、構造フレーム310の中心部分が、航空機ドア150の外側表面202と連結される。ステップ704は、構造フレーム310に取り付けられた1つ以上の吸引カップ340を航空機ドア150の外側表面202に係合させることと、吸引カップ340及び真空によって、航空機ドア150の外側表面202を吸引することとを含んでいてよい。
【0034】
ステップ706では、連結を介して航空機ドア150を引っ張るためと、航空機ドア150と胴体130との間の封止270を強化するために、支持部材が駆動されて、胴体130に対して垂直な力が印加される。ステップ706は、航空機の飛行中の客室の圧力をシミュレーションして航空機150に印加される力に対応する距離に、支持部材を拡張することを含み得る。
【0035】
ステップ708では、ガスケットチャネル410は、航空機ドア150の外周部と係合して、封止270と流体連結される。ステップ710では、封止270と流体連結しているガスケットチャネル410内の圧力が変更される。ステップ710は、封止270と流体連結されたガスケットチャネル410を真空で吸引することを含み得る。
【0036】
ステップ712では、封止270と流体連結されたガスケットチャネル410の圧力測定値に基づいて、封止270内の漏れが検出される。ステップ712は、航空機ドアの外周部の種々の箇所におけるガスケットチャネル内のセグメントに基づいて、封止内の漏れの箇所を検出することを含み得る。
【0037】
図に示されているか、または本明細書に記載されている様々な制御要素(例えば、電気的構成要素又は電子部品)のうちの任意のものが、ハードウェア、プロセッサ実装型ソフトウェア、プロセッサ実装型ファームウェア、またはこれらの何らかの組み合わせとして、実装され得る。例えば、ある要素は、専用ハードウェアとして実装され得る。専用ハードウェア要素は、「プロセッサ(processors)」、「コントローラ(controllers)」と呼ばれ得るか、または何らかの類似の用語で呼ばれ得る。機能は、プロセッサによって提供される場合、単一の専用プロセッサによって、単一の共有プロセッサによって、または、複数の個別のプロセッサであって、そのうちのいくつかが共有され得る複数の個別のプロセッサによって、提供され得る。さらに、「プロセッサ」または「コントローラ」という用語の明示的に使用することによって、ソフトウェアを実行可能なハードウェアのみを表わすと解釈すべきではなく、これらは、限定するものではないが、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)もしくは他の回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ソフトウェア記憶用の読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性ストレージ、論理、または、他の何らかの物理的ハードウェアの構成要素もしくはモジュールを黙示的に含み得ると解釈すべきである。
【0038】
また、制御要素は、その要素の機能を実施するためにプロセッサまたはコンピュータによって実行可能な命令として、実装されてもよい。命令の例の一部は、ソフトウェア、プログラムコード、及びファームウェアである。命令は、プロセッサによって実行された時に、その要素の機能の実施をプロセッサに指示するように動作可能である。命令は、プロセッサが可読である記憶装置に記憶されていてよい。記憶装置の例の一部は、デジタルもしくはソリッドステートのメモリ、磁気ディスク及び磁気テープといった磁気記憶媒体、ハードドライブ、または光学式可読デジタルデータ記憶媒体である。
【0039】
本明細書に記載されているのは特定の実施形態であるが、本開示の範囲は、それら特定の実施形態に限定されるものではない。本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲及びそのあらゆる均等物によって規定されるものである。
【0040】
本開示の一態様によると、航空機ドアと航空機の胴体との間の封止の漏れをテストするための機器であって、航空機ドアの外側表面を吸引するように構成された吸引カップと、脚部であって、長さを拡張させて構造フレームを胴体から遠ざけるように押し、吸引カップに航空機ドアを航空機の外側に向けて引っ張らせて、航空機ドアと航空機の胴体との間の封止を強化するように構成された脚部とを含む、構造フレームとを含む、機器が提供される。
【0041】
構造フレームが、航空機の外側で航空機ドアにまたがるようにサイズ決めされたクロスバーであって、その両端で脚部に連結され、且つ脚部間の箇所で吸引カップに連結されたたクロスバーと、構造フレームの底面上のガスケットチャネルであって、航空機ドアと胴体との間の封止と流体連結するために航空機ドアの外周部に対応するようにサイズ決めされたガスケットチャネルとをさらに含む機器が、さらに開示される。
【0042】
封止と流体連結されたガスケットチャネル内の圧力を変更するように構成されたポンプと、封止内の漏れを検出するため、封止と流体連結されたガスケットチャネル内の圧力を測定するように構成された圧力センサとを備える機器が、さらに開示される。
【0043】
ガスケットチャネルが、航空機ドアの外周部の種々の部分においてそれぞれ個別に封止と流体連結されたチャネルセグメントと、1つのチャネルセグメントの、他のチャネルセグメントに対する圧力の差異に基づいて漏れの箇所を表示するように構成された圧力センサとを含む機器が、さらに開示される。
【0044】
ポンプが、封止と流体連結されたガスケットチャネルを吸引するように構成された真空を含み、圧力センサが、真空による吸引中の、封止と流体連結されたガスケットチャネル内で測定された絶対圧力の低下に基づいて封止内の漏れを検出するように構成された、機器がさらに開示される。
【0045】
脚部が、航空機の飛行中の客室の圧力をシミュレーションして航空機ドアに印加される力に対応する距離の分、拡張する、機器がさらに開示される。
【0046】
脚部が構造フレームのクロスバーの端部に取り付けられており、吸引カップがクロスバー中央部に取り付けられている、機器がさらに開示される。
【0047】
構造フレームが、少なくとも1つのクロスバーが種々のサイズの航空機ドア用に拡張可能である複数のクロスバーと、航空機ドアの外側表面の湾曲に従って枢動するために、継手を介してクロスバーのうちの1つと機械的に連結されている1つ以上の吸引カップとを含む、機器がさらに開示される。
【0048】
構造フレームが、構造フレームの底面に取り付けられた1つ以上の浮動マウント支持体を含み、1つ以上の浮動マウント支持体が、吸引カップが航空機ドアを引っ張っている間に構造フレームの航空機ドアに対する位置合わせを容易にするため、航空機ドアと構造フレームとの間にバネ接触力を提供するバネを有する、機器がさらに開示される。
【0049】
本開示の別の一態様によると、構造フレームを航空機ドアに対して位置合わせすることであって、構造フレームが、航空機ドアと位置合わせされる中心部分と、航空機ドアの種々の辺で胴体と位置合わせされる支持部材とを含む、構造フレームを位置合わせすることと、構造フレームの中心部分を航空機ドアの外側表面と連結することと、胴体に対して垂直な力を印加して、当該連結を介して航空機ドアを引っ張り、航空機ドアと胴体との間の封止を強化するために、構造フレームの支持部材を駆動することと、封止と流体連結させるために、ガスケットチャネルを航空機ドアの外周部に係合させることと、封止と流体連結されたガスケットチャネル内の圧力を変更することと、封止と流体連結されたガスケットチャネルの圧力測定値に基づいて、封止内の漏れを検出することと、を含む、航空機ドアと航空機の胴体との間の封止の漏れをテストする方法が提供される。
【0050】
駆動することが、航空機の飛行中の客室の圧力をシミュレーションして航空機ドアに印加される力に対応する距離に、支持部材を拡張することを含む、方法がさらに開示される。
【0051】
連結することが、構造フレームに取り付けられた1つ以上の吸引カップを、航空機ドアの外側表面に係合することと、1つ以上の吸引カップ及び真空を介して航空機ドアの外側表面を吸引することとを含む、方法がさらに開示される。
【0052】
航空機ドアの外周部の種々の箇所におけるガスケットチャネル内のセグメントに基づいて、封止内の漏れの箇所を検出することを含む、方法がさらに開示される。
【0053】
圧力を変更することが、封止と流体連結しているガスケットチャンネルを、真空を用いて吸引することを含む、方法がさらに開示される。
【0054】
構造フレームを航空機ドアに対して位置合わせすることが、構造フレームが航空機ドアをわたって延びるように、1つの支持部材から別の支持部材までの構造フレームの長さを調整することを含む、方法がさらに開示される。
【0055】
本開示の別の一態様によると、航空機の胴体内に位置する航空機ドア用のシステムであって、航空機ドアの両側において航空機の胴体と接触するように構成された支持部材を介して航空機ドアをわたって支持される、航空機ドアの外側表面に係合するための構造フレームと、構造フレームを航空機ドアに一時的に連結するための連結器とを含み、支持部材が、拡張して構造フレームを持ち上げ、且つ航空機ドアを外側に引いて、航空機の飛行中の胴体に対する航空機ドアの位置をシミュレーションするように構成されている、システムが提供される。
【0056】
航空機ドアと航空機の外側の胴体との間の間隙と係合する大きさ及び形状を有する構造フレーム上の複数のガスケットチャネルと、航空機の飛行中の航空機ドアと胴体との間の封止に印加される圧力をシミュレーションするために、間隙内に圧力を印加するように複数のガスケットチャネルと流体連結された1つ以上のポンプと、複数のガスケットチャネルのうちの1つ以上の中の漏れを検出するために複数のガスケットチャネルと流体連結された圧力ゲージとを含む、システムがさらに開示される。
【0057】
複数のガスケットチャネルが、航空機ドアの外周を巡って間隙に係合するようにサイズ決めされた材料によって付加製造されている、システムがさらに開示される。
【0058】
複数のガスケットチャネルが、互いに対して流体的に隔離するためにセグメント化されている、システムがさらに開示される。
【0059】
構造フレームを持ち上げるためのテンションレバーを含む支持部材を備える、システムがさらに開示される。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7