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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/37 20200101AFI20230317BHJP
   D06F 39/00 20200101ALI20230317BHJP
【FI】
D06F33/37
D06F39/00 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019142367
(22)【出願日】2019-08-01
(65)【公開番号】P2021023465
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松井 陽子
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-079327(JP,A)
【文献】特開2019-042265(JP,A)
【文献】特開2014-004064(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/30
D06F 39/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯槽と、
前記洗濯槽内に洗濯処理剤を自動投入する自動投入装置と、
洗濯処理剤の基準量に関する設定を行うための設定ボタンと、
表示部と、
制御部と、を備えており、
前記制御部が、洗濯処理剤の基準量に基づいて決定される投入量の洗濯処理剤が前記洗濯槽内に投入されるように前記自動投入装置を制御する洗濯機であって、
前記制御部が、洗濯処理剤の基準量が初期設定されている状態で前記設定ボタンが初めて押されたタイミングで、洗濯処理剤の初期設定されている基準量の情報を前記表示部に表示する、洗濯機。
【請求項2】
前記制御部が、洗濯処理剤の初期設定されている基準量の情報を前記表示部に表示した後に、同じ情報を次回に前記設定ボタンが押されたタイミングで前記表示部に再び表示するか否かを問い合わせる画面を前記表示部に表示する、請求項に記載の洗濯機。
【請求項3】
洗濯槽と、
前記洗濯槽内に洗濯処理剤を自動投入する自動投入装置と、
洗濯処理剤の基準量に関する設定を行うための設定ボタンと、
表示部と、
制御部と、を備えており、
前記制御部が、洗濯処理剤の基準量に基づいて決定される投入量の洗濯処理剤が前記洗濯槽内に投入されるように前記自動投入装置を制御する洗濯機であって、
前記自動投入装置が、洗濯処理剤を収容するタンクと、前記タンク内に洗濯処理剤が注入されたことを検出する注入検出部と、を備えており、
前記制御部が、前記タンク内に洗濯処理剤が注入されたことを前記注入検出部が初めて検出した後に、前記設定ボタンが初めて押されたタイミングで、洗濯処理剤の初期設定されている基準量の情報を前記表示部に表示する、洗濯機。
【請求項4】
前記洗濯機の電源をオンにするための電源ボタンを更に備えており、
前記制御部が、洗濯処理剤の基準量が初期設定されている状態で前記電源ボタンが初めて押されたタイミングで、洗濯処理剤の初期設定されている基準量の情報を前記表示部に表示する、請求項に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記表示部に表示される画面を遷移させるための遷移ボタンを更に備えており、
前記制御部が、洗濯処理剤の初期設定されている基準量の情報を前記表示部に表示した後に、前記遷移ボタンが押された場合は、前記表示部に表示される画面を遷移させて洗濯処理剤の基準量を設定するための画面を前記表示部に表示する、請求項1からのいずれか一項に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記制御部が、洗濯処理剤の初期設定されている基準量の情報を前記表示部に表示した後に、前記自動投入装置の使用方法を説明する画面を前記表示部に表示する、請求項1からのいずれか一項に記載の洗濯機。
【請求項7】
洗濯槽と、
前記洗濯槽内に洗濯処理剤を自動投入する自動投入装置と、
洗濯処理剤の基準量に関する設定を行うための設定ボタンと、
表示部と、
制御部と、を備えており、
前記制御部が、洗濯処理剤の基準量に基づいて決定される投入量の洗濯処理剤が前記洗濯槽内に投入されるように前記自動投入装置を制御する洗濯機であって、
前記自動投入装置が、洗濯処理剤を収容するタンクを備えており、
前記制御部が、前記タンク内を洗浄するタンク洗浄運転が実行された後に、前記設定ボタンが初めて押されたタイミングで、洗濯処理剤の初期設定されている基準量の情報を前記表示部に表示する、洗濯機。
【請求項8】
洗濯槽と、
前記洗濯槽内に洗濯処理剤を自動投入する自動投入装置と、
前記洗濯機の電源をオンにするための電源ボタンと、
表示部と、
制御部と、を備えており、
前記制御部が、洗濯処理剤の基準量に基づいて決定される投入量の洗濯処理剤が前記洗濯槽内に投入されるように前記自動投入装置を制御する洗濯機であって、
前記自動投入装置が、洗濯処理剤を収容するタンクと、前記タンク内に洗濯処理剤が注
入されたことを検出する注入検出部と、を備えており、
前記制御部が、前記タンク内に洗濯処理剤が注入されたことを前記注入検出部が初めて検出した後に、前記電源ボタンが初めて押されたタイミングで、洗濯処理剤の初期設定されている基準量の情報を前記表示部に表示する、洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に洗濯機が開示されている。特許文献1の洗濯機は、洗濯槽と、洗濯槽内に洗剤を自動投入する自動投入装置とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-42265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の洗濯機では、洗剤の基準量に基づいて決定される投入量の洗剤が自動投入装置によって洗濯槽内に投入されることがある。このような洗濯機では、洗剤の基準量が初期設定されていることがある。しかしながら、洗剤の基準量が初期設定されている場合に、その初期設定されている基準量が、市販の洗剤で推奨されている基準量と異なることがある。例えば、市販の洗剤で推奨されている基準量が35ml/30Lであるのに対して、洗濯機で初期設定されている基準量が25ml/30Lであること等が考えられる。このような場合には、洗濯機のユーザが初期設定されている基準量を認識しないまま洗濯機を使用したときに不都合が生じることがある。例えば、洗濯機で初期設定されている基準量が、洗濯機で使用する市販の洗剤で推奨されている基準量と異なることによって、洗濯物の汚れを十分に洗い落とすことができないこと等が考えられる。そこで本明細書は、洗濯機で初期設定されている洗濯処理剤の基準量をユーザが確実に認識することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示する洗濯機は、洗濯槽と、前記洗濯槽内に洗濯処理剤を自動投入する自動投入装置と、表示部と、制御部と、を備えている。前記制御部が、洗濯処理剤の基準量に基づいて決定される投入量の洗濯処理剤が前記洗濯槽内に投入されるように前記自動投入装置を制御する。前記制御部が、洗濯処理剤の初期設定されている基準量の情報を前記表示部に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施例に係る洗濯機の斜視図である。
図2】実施例に係る洗濯機のブロック図である。
図3A】第1実施例に係る第1表示処理のフローチャートである(1)。
図3B】第1実施例に係る第1表示処理のフローチャートである(2)。
図4】第1実施例に係る運転内容選択画面の図である。
図5A】第1実施例に係る自動投入設定画面の図である。
図5B】第1実施例に係る基準量設定画面の図である。
図6】第1実施例に係る第1お知らせ画面の図である。
図7】第1実施例に係る第2お知らせ画面の図である。
図8】第1実施例に係る確認画面の図である。
図9A】第2実施例に係る第2表示処理のフローチャートである(1)。
図9B】第2実施例に係る第2表示処理のフローチャートである(2)。
図10】第3実施例に係る注入検出処理のフローチャートである。
図11A】第3実施例に係る第2表示処理のフローチャートである(1)。
図11B】第3実施例に係る第2表示処理のフローチャートである(2)。
図11C】第3実施例に係る第2表示処理のフローチャートである(3)。
図12】第4実施例に係る洗浄フラグ生成処理のフローチャートである。
図13A】第4実施例に係る第3表示処理のフローチャートである(1)。
図13B】第4実施例に係る第3表示処理のフローチャートである(2)。
図14A】第5実施例に係る第4表示処理のフローチャートである(1)。
図14B】第5実施例に係る第4表示処理のフローチャートである(2)。
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施例に係る洗濯機1について図面を参照して説明する。図1に示すように、洗濯機1は、本体11と、電源ボタン12と、洗濯槽13と、ドラム14とを備えている。この洗濯機1はドラム式の洗濯機である。電源ボタン12は本体11の上部に配置されている。電源ボタン12が押されると洗濯機1の電源がオン/オフする。洗濯槽13は本体11の内部に配置されている。洗濯槽13は洗濯用の水を収容する。ドラム14は洗濯槽13の内部に配置されている。ドラム14は洗濯物を収容する。ドラム14はモータの駆動によって回転する。ドラム14が回転することによって洗濯物が洗濯される。なお、洗濯機1の機械的な構成は特に限定されるものではない。
【0008】
図2に示すように、洗濯機1は、制御部21と、記憶部22と、表示操作部23(表示部の一例)と、重量検出部24と、自動投入装置30とを備えている。制御部21は、例えばCPUを備えている。制御部21は、所定のプログラムに基づいて様々な処理や制御を実行する。制御部21が実行する処理や制御については後述する。
【0009】
記憶部22は、例えばROMやRAMを備えており、様々な情報を記憶する。記憶部22には、例えば第1フラグが保存される。第1フラグは、制御部21が後述する第1お知らせ画面C3(図6参照)を表示操作部23に表示するか否かを判断するための情報である。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に第1フラグが保存されていない。洗濯機1は、例えば工場出荷時に初期設定にされる。第1フラグは、後述する第1表示処理(図3A-B参照)のS22の処理で生成されて記憶部22に保存される。
【0010】
表示操作部23は、本体11の上部に配置されている(図1参照)。表示操作部23は、例えば液晶のタッチパネルである。表示操作部23には洗濯機1に関する様々な情報が表示される。表示操作部23は洗濯機1に関する様々な操作を受け付ける。
【0011】
重量検出部24は、本体11の内部に配置されている(図1参照)。重量検出部24は、洗濯槽13内のドラム14内に収容されている洗濯物の重量を検出する。重量検出部24は、例えば、ドラム14内に洗濯物が収容されている状態で、モータの回転負荷の変化を検出することによって、洗濯物の重量を検出する。
【0012】
自動投入装置30は、本体11の内部に配置されている(図1参照)。自動投入装置30は、洗濯槽13内に洗剤を自動的に投入することができる装置である。自動投入装置30は、洗剤を収容する洗剤タンク31を備えている。自動投入装置30は、洗剤タンク31が本体11に取り付けられている状態で、洗剤タンク31内に収容されている洗剤を洗濯槽13に自動的に投入する。自動投入装置30の機械的な構成は特に限定されるものではない。また、自動投入装置30は、洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを検出する注入検出部32を備えている。注入検出部32は、例えば、洗剤タンク31内に配置されているマグネット付きのフロートと、洗剤タンク31外に配置されているホールICとを備えている(いずれも図示省略)。注入検出部32は、マグネット付きのフロートとホールICとの距離が離れた場合に、洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを検出する。注入検出部32の検出結果は制御部21に送信される。自動投入装置30は、洗剤の他に、柔軟剤や漂白剤等を洗濯槽13内に自動的に投入する構成であってもよい。洗剤は洗濯処理剤の一例である。なお、自動投入装置30は、洗剤が注入されたときの誤検出を防止するために洗剤タンク31が本体11に取り付けられたことを検出する検出部を更に備えていてもよい。
【0013】
自動投入装置30の洗剤タンク31には、市販の洗剤が注入される。洗濯機1のユーザが洗剤タンク31内に洗剤を注入する。市販の洗剤では、使用量の目安(基準量ともいう)が設定されている。洗剤の使用量の目安は、洗濯槽13内に投入する洗剤の投入量を決定する際に基準となる量である。使用量の目安は、洗濯槽13内に投入する水の量に対する洗剤の量である。使用量の目安は、例えば、25ml/30Lである。この場合は、洗濯槽13内に30Lの水を投入するときに洗濯槽13内に25mlの洗剤を投入することが推奨されている。
【0014】
上記の洗濯機1は、洗剤の基準量を設定可能に構成されている。洗濯機1のユーザが表示操作部23を操作することによって洗剤の基準量を設定することができる。ユーザは、市販の洗剤における使用量の目安を参考にして洗濯機1における洗剤の基準量を設定することができる。実施例に係る洗濯機1は、ユーザが表示操作部23を操作することによって洗剤の基準量を設定可能に構成されている(図5B参照)。洗剤の基準量は、自動投入装置30によって洗濯槽13内に投入される洗剤の投入量を決定する際に基準となる量である。洗剤の基準量は、洗濯槽13に投入される水の量に対する洗剤の量である。洗濯機1の初期設定では、洗剤の基準量が予め設定されている。初期設定されている洗剤の基準量は、例えば25ml/30Lである。この場合は、30Lの水が洗濯槽13に投入されるときに25mlの洗剤が洗濯槽13に投入される。洗濯機1の制御部21が、設定されている洗剤の基準量と、洗濯槽13内に投入される水の量とに基づいて、洗濯槽13内に投入される洗剤の投入量を決定する。洗濯槽13内に投入される水の量は、洗濯槽13内に収容されている洗濯物の重量に基づいて決定される。例えば、洗濯槽13内に4kgの洗濯物が収容されている場合には、洗濯槽13内に投入される水の量が30Lに決定される。
【0015】
次に、上記の洗濯機1で実行される運転について説明する。上記の洗濯機1では、洗濯運転が実行される。洗濯運転は、洗濯槽13内に収容されている洗濯物を洗濯する運転である。洗濯運転では、洗濯機1の制御部21が、洗濯槽13内に収容されている洗濯物の重量を特定する。制御部21は、重量検出部24の検出結果に基づいて洗濯物の重量(例えば、4kg)を特定する。続いて、制御部21は、特定した洗濯物の重量(例えば、4kg)に基づいて、洗濯槽13内に投入される水の量(例えば、30L)を決定する。続いて、制御部21は、洗濯機1で設定されている洗剤の基準量(例えば、25ml/30L)と、洗濯槽13内に投入される水の量(例えば、30L)とに基づいて、洗濯槽13内に投入される洗剤の投入量(例えば、25ml)を決定する。続いて、制御部21は、決定した投入量(例えば、25ml)の洗剤が洗濯槽13内に投入されるように自動投入装置30を制御する。自動投入装置30が、決定された投入量(例えば、25ml)の洗剤を洗濯槽13内に投入する。また、制御部21は、決定した量の水(例えば、30L)が洗濯槽13内に投入されるように洗濯機1を制御する。その後、制御部21は、モータを制御してドラム14を回転させる。このようにして洗濯運転が実行される。
【0016】
また、上記の洗濯機1でタンク洗浄運転が実行される。タンク洗浄運転は、自動投入装置30の洗剤タンク31内を洗浄する運転である。タンク洗浄運転では、洗剤タンク31内に水が注入される。洗剤タンク31内に注入された水によって洗剤タンク31内が洗浄される。
【0017】
(第1実施例)
次に、上記の洗濯機1で実行される第1表示処理について説明する。図3A-Bは、第1実施例に係る第1表示処理のフローチャートである。図3A-Bに示すように、第1表示処理のS10では、洗濯機1の制御部21が、運転内容選択画面C1を表示操作部23に表示する(図4参照)。制御部21は、例えば、洗濯機1の電源がオンになると運転内容選択画面C1を表示する。図4は、表示操作部23に表示される運転内容選択画面C1の図である。図4に示すように、運転内容選択画面C1には、洗濯ボタン71a、洗濯・乾燥ボタン71b、及び、乾燥ボタン71cが表示される。例えば、洗濯ボタン71aが押されると、洗濯運転が選択される。また、運転内容選択画面C1には、自動投入設定ボタン60が表示される。
【0018】
図3A-Bに示すように、続くS11では、制御部21が、運転内容選択画面C1(図4参照)に表示された自動投入設定ボタン60が押されたか否かを判断する。自動投入設定ボタン60が押された場合は、制御部21がYESと判断してS12に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して待機する。
【0019】
S11でYESの後のS12では、制御部21が、記憶部22に第1フラグが存在するか否かを判断する。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に第1フラグが存在しない。例えば、洗濯機1の工場出荷時には記憶部22に第1フラグが存在しない。したがって、工場出荷後に自動投入設定ボタン60が初めて押されたタイミングでは記憶部22に第1フラグが存在しない。後述するS22の処理で第1フラグが生成されて記憶部22に保存された場合は、記憶部22に第1フラグが存在する。記憶部22に第1フラグが存在する場合は、制御部21がYESと判断してS13に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断してS14に進む。
【0020】
S12でYESの後のS13では、制御部21が、自動投入設定画面C2を表示操作部23に表示する(図5A参照)。図5Aは、表示操作部23に表示される自動投入設定画面C2の図である。図5Aに示すように、自動投入設定画面C2には、洗剤の投入量のボタン70(70a、70b、70c、70d)が表示される。例えば、自動投入設定画面C2には、「多め」ボタン70a、「標準」ボタン70b、「少なめ」ボタン70c、及び、「なし」ボタン70dが表示される。自動投入設定画面C2は、洗剤の複数の投入量から1つの投入量を選択する操作を受け付けることができる。例えば、「少なめ」ボタン70cが押されると、洗剤の少なめの投入量が選択される。また、自動投入設定画面C2には、「決定」ボタン61と、「閉じる」ボタン62とが表示される。また、自動投入設定画面C2には、洗剤の基準量の設定ボタン72が表示される。設定ボタン72が押されると、制御部21が、基準量設定画面C6を表示操作部23に表示する(図5B参照)。図5Bは、表示操作部23に表示される基準量設定画面C6の図である。図5Bに示すように、基準量設定画面C6には、洗剤の基準量を設定するための増量ボタン73a及び減量ボタン73bが表示される。増量ボタン73aが押されると、洗剤の基準量が増量される。減量ボタン73bが押されると、洗剤の基準量が減量される。ユーザが増量ボタン73a及び/又は減量ボタン73bを操作することによって、洗剤の基準量を設定することができる。例えば、25ml/30Lの基準量が設定される。また、基準量設定画面C6には、「決定」ボタン74が表示される。「決定」ボタン74が押されると、洗剤の基準量が決定される。図3A-Bに示すように、制御部21は、S13の処理が終了すると「A」に進み、S24に進む。
【0021】
一方、上記のS12でNOの後のS14では、制御部21が、第1お知らせ画面C3を表示操作部23に表示する(図6参照)。図6は、表示操作部23に表示される第1お知らせ画面C3の図である。図6に示すように、第1お知らせ画面C3には、洗濯機1の初期設定における洗剤の基準量(例えば、25ml/30L)の情報が表示される。第1お知らせ画面C3は、洗剤の初期設定されている基準量を報知する画面である。また、第1お知らせ画面C3には、「次へ」ボタン63が表示される。
【0022】
図3A-Bに示すように、続くS15では、制御部21が、第1お知らせ画面C3(図6参照)に表示された「次へ」ボタン63が押されたか否かを判断する。「次へ」ボタン63が押された場合は、制御部21がYESと判断してS16に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して待機する。
【0023】
S15でYESの後のS16では、制御部21が、第2お知らせ画面C4を表示操作部23に表示する(図7参照)。図7は、表示操作部23に表示される第2お知らせ画面C4の図である。図7に示すように、第2お知らせ画面C4には、自動投入装置30の使用方法が表示される。第2お知らせ画面C4は、自動投入装置30の使用方法を説明する画面である。また、第2お知らせ画面C4には、自動投入設定ボタン64と、「戻る」ボタン65とが表示される。
【0024】
図3A-Bに示すように、続くS17では、制御部21が、第2お知らせ画面C4(図7参照)に表示された自動投入設定ボタン64が押されたか否かを判断する。自動投入設定ボタン64が押された場合は、制御部21がYESと判断して「B」に進み、S18に進む。そうでない場合は、制御部21がNOとS19に進む。S17でNOの後のS19では、制御部21が、第2お知らせ画面C4(図7参照)に表示された「戻る」ボタン65が押されたか否かを判断する。「戻る」ボタン65が押された場合は、制御部21がYESと判断して上述したS14に戻る。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して上述したS17に戻る。
【0025】
S17でYESの後のS18では、制御部21が、確認画面C5を表示操作部23に表示する(図8参照)図8は、表示操作部23に表示される確認画面C5の図である。図8に示すように、確認画面C5には、次回に自動投入設定ボタン60(図4参照)が押されたタイミングで再び第1お知らせ画面C3(図6参照)を表示操作部23に表示するか否かを問い合わせる情報が表示される。また、確認画面C5には、「はい」ボタン66と、「いいえ」ボタン67とが表示される。
【0026】
図3A-Bに示すように、続くS20では、制御部21が、確認画面C5に表示された「はい」ボタン66が押されたか否かを判断する。「はい」ボタン66が押された場合は、制御部21がYESと判断してS23に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断してS21に進む。S20でNOの後のS21では、制御部21が、確認画面C5に表示された「いいえ」ボタン67が押されたか否かを判断する。「いいえ」ボタン67が押された場合は、制御部21がYESと判断してS22に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断してS20に戻る。
【0027】
S21でYESの後のS22では、制御部21が、第1フラグを生成して記憶部22に保存する。なお、上記のS20でYESの後には、制御部21が第1フラグを生成しない。したがって、S20でYESの後には、記憶部22に第1フラグが保存されない。S21で「いいえ」ボタン67が押された場合にのみ第1フラグが生成されて記憶部22に保存される。
【0028】
続いて、S23では、制御部21が、自動投入設定画面C2を表示操作部23に表示する(図5A参照)。S23の処理は、上記のS13の処理と同様なので詳細な説明を省略する。続くS24では、制御部21が、自動投入設定画面C2(図5A参照)に表示された「決定」ボタン61が押されたか否かを判断する。「決定」ボタン61が押された場合は、制御部21がYESと判断してS26に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断してS25に進む。
【0029】
S24でNOの後のS25では、制御部21が、自動投入設定画面C2(図5A参照)に表示された「閉じる」ボタン62が押されたか否かを判断する。「閉じる」ボタン62が押された場合は、制御部21がYESと判断してS26に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断してS24に戻る。
【0030】
上記のS24又はS25でYESの後のS26では、制御部21が、運転内容選択画面C1を表示操作部23に表示する(図4参照)。制御部21は、上記のS23で表示した自動投入設定画面C2を非表示にする。以上より、第1表示処理が終了する。
【0031】
以上、実施例に係る洗濯機1について説明した。上記の説明から明らかなように、洗濯機1は、洗濯槽13と、洗濯槽13内に洗剤を自動投入する自動投入装置30と、表示操作部23と、制御部21とを備えている。制御部21は、洗濯機1で設定されている洗剤の基準量(例えば、25ml/30L)に基づいて決定される投入量(例えば、25ml)の洗剤が洗濯槽13内に投入されるように自動投入装置30を制御する。制御部21は、洗濯機1で初期設定されている洗剤の基準量(例えば、25ml/30L)の情報を表示操作部23に表示する(図3A-BのS14、図6参照)。この構成によれば、洗濯機1で初期設定されている洗剤の基準量をユーザが確実に認識することができる。これによって、市販の洗剤で設定されている使用量の目安(基準量ともいう)と、洗濯機1で初期設定されている洗剤の基準量との相違をユーザが認識することができる。
【0032】
また、上記の洗濯機1は、洗剤の基準量に関する設定を行うための自動投入設定ボタン60を備えている。制御部21は、洗剤の基準量が初期設定されている状態で自動投入設定ボタン60が初めて押されたタイミングで第1お知らせ画面C3(即ち、洗剤の初期設定されている基準量の情報)を表示操作部23に表示する(図3A-BのS11でYES、S12でNO、S14、図6参照)。例えば、洗濯機1の工場出荷時には初期設定にされているので第1フラグが記憶部22に保存されていない。この状態で自動投入設定ボタン60が初めて押された場合は、第1お知らせ画面C3が表示操作部23に表示される(S14)。第1お知らせ画面C3には、洗剤の初期設定されている基準量の情報が表示される。この構成によれば、ユーザが洗剤の基準量を初めて設定するタイミングで初期設定されている基準量の情報が表示操作部23に表示されるので、初期設定されている基準量をユーザが確実に認識することができる。
【0033】
また、上記の洗濯機1では、制御部21が、第1お知らせ画面C3(即ち、洗剤の初期設定されている基準量の情報)を表示操作部23に表示した後に、同じ情報を次回に自動投入設定ボタン60が押されたタイミングで表示操作部23に再び表示するか否かを問い合わせる確認画面C5を表示操作部23に表示する(図3A-BのS14-S18、図8参照)。この構成によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0034】
また、上記の洗濯機1は、表示操作部23に表示される画面を遷移させるための複数の遷移ボタン(例えば、「次へ」ボタン63、自動投入設定ボタン60、「はい」ボタン66、「いいえ」ボタン67)を備えている。制御部21は、初期設定されている基準量の情報を表示操作部23に表示した後に、複数の遷移ボタンが押された場合は、表示操作部23に表示される画面を遷移させて基準量を設定するための自動投入設定画面C2を表示操作部23に表示する(図3A-BのS14-S23、図5A参照)。この構成によれば、洗剤の初期設定されている基準量が表示操作部23に表示された後に、基準量を設定するための自動投入設定画面C2に遷移させることができるので、ユーザが初期設定されている基準量を認識した状態で新たに基準量を設定することができる。そのため、ユーザが適切な基準量を設定することができる。
【0035】
また、上記の洗濯機1では、制御部21が、初期設定されている基準量の情報を表示操作部23に表示した後に、自動投入装置30の使用方法を説明する第2お知らせ画面C4を表示操作部23に表示する(図3A-BのS14-S16、図7参照)。この構成によれば、ユーザが初期設定されている基準量を認識した状態で自動投入装置30の使用方法を認識することができる。そのため、ユーザが自動投入装置30を適切に使用することができる。
【0036】
以上、一実施例について説明したが、具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。以下の説明において、上述の説明における構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
(第2実施例)
第2実施例について説明する。第2実施例では、洗濯機1の記憶部22(図2参照)に第2フラグが保存される。第2フラグは、制御部21が第1お知らせ画面C3(図6参照)を表示操作部23に表示するか否かを判断するための情報である。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に第2フラグが保存されていない。洗濯機1は、例えば工場出荷時に初期設定にされる。第2フラグは、後述する第2表示処理(図9A-B参照)のS35の処理で生成されて記憶部22に保存される。
【0038】
次に、上記の洗濯機1で実行される第2表示処理について説明する。図9A-Bは、第2実施例に係る第2表示処理のフローチャートである。図9A-Bに示すように、第2表示処理では、S30からS35までの処理が実行される。第2表示処理のS30では、洗濯機1の制御部21が、洗濯機1の電源がオンになったか否かを判断する。洗濯機1の電源がオフの状態から洗濯機1の電源ボタン12(図1参照)が押された場合は、洗濯機1の電源がオンになる。例えば、洗濯機1の工場出荷時には洗濯機1の電源がオフにされている。洗濯機1の電源がオンになった場合は、制御部21がYESと判断してS31に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して待機する。
【0039】
続くS31では、制御部21が、記憶部22に第2フラグが存在するか否かを判断する。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に第2フラグが存在しない。例えば、洗濯機1の工場出荷時には記憶部22に第2フラグが存在しない。したがって、工場出荷後に電源ボタン12が初めて押されて洗濯機1の電源が初めてオンになるタイミングでは記憶部22に第2フラグが存在しない。後述するS35の処理で第2フラグが生成されて記憶部22に保存された場合は、記憶部22に第2フラグが存在する。記憶部22に第2フラグが存在する場合は、制御部21がYESと判断してS32に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断してS14に進む。S31でNOの後のS14からS21までの処理は、上記の第1表示処理(図3A-B参照)のS12でNOの後のS14からS21までの処理と同様なので詳細な説明を省略する。
【0040】
一方、S31でYESの後のS32では、制御部21が、運転内容選択画面C1を表示操作部23に表示する(図4参照)。続くS33では、制御部21が、制御部21が、運転内容選択画面C1(図4参照)に表示された自動投入設定ボタン60が押されたか否かを判断する。自動投入設定ボタン60が押された場合は、制御部21がYESと判断してS34に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して待機する。続くS34では、制御部21が、自動投入設定画面C2を表示操作部23に表示する(図5A参照)。制御部21は、S34の処理が終了すると「C」に進み、S24に進む。S24からS26までの処理は、上記の第1表示処理(図3A-B参照)のS24からS26までの処理と同様なので詳細な説明を省略する。
【0041】
第2実施例(第2表示処理)では、S21でYESの後のS35では、制御部21が、第2フラグを生成して記憶部22に保存する。なお、S20でYESの後には、制御部21が第2フラグを生成しない。したがって、S20でYESの後には、記憶部22に第2フラグが保存されない。S21で「いいえ」ボタン67が押された場合にのみ第2フラグが生成されて記憶部22に保存される。
【0042】
以上、第2実施例について説明した。上記の説明から明らかなように、第2実施例では、制御部21が、洗剤の基準量が初期設定されている状態で電源ボタン12が初めて押されたタイミングで第1お知らせ画面C3(即ち、洗剤の初期設定されている基準量の情報)を表示操作部23に表示する(図9A-BのS30でYES、S31でNO、S14、図6参照)。例えば、洗濯機1の工場出荷時には初期設定にされているので第2フラグが記憶部22に保存されていない。この状態で電源ボタン12が初めて押された場合は、第1お知らせ画面C3が表示操作部23に表示される(S14)。第1お知らせ画面C3には、洗剤の初期設定されている基準量の情報が表示される。この構成によれば、ユーザが洗濯機1の電源を初めてオンにするタイミングで初期設定されている基準量の情報が表示操作部23に表示されるので、初期設定されている基準量をユーザが確実に認識することができる。
【0043】
(第3実施例)
第3実施例について説明する。第3実施例では、洗濯機1の初期設定において、記憶部22(図2参照)に0(ゼロ)回フラグが保存されている。洗濯機1の工場出荷時には0回フラグが記憶部22に保存されている。また、記憶部22には2回フラグが保存される。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に2回フラグが保存されていない。洗濯機1の工場出荷時には2回フラグが記憶部22に保存されていない。2回フラグは、後述する注入検出処理(図10参照)のS44の処理で生成されて記憶部22に保存される。0回フラグと2回フラグは、制御部21が第1お知らせ画面C3(図6参照)を表示操作部23に表示するか否かを判断するための情報である。
【0044】
また、第3実施例では、記憶部22に第3フラグが保存される。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に第3フラグが保存されていない。洗濯機1の工場出荷時には第3フラグが記憶部22に保存されていない。第3フラグは、後述する第2表示処理(図11A-C参照)のS59の処理で生成されて記憶部22に保存される。第3フラグは、制御部21が第1お知らせ画面C3(図6参照)を表示操作部23に表示するか否かを判断するための情報である。
【0045】
次に、上記の洗濯機1で実行される注入検出処理について説明する。図10は、第3実施例に係る注入検出処理のフローチャートである。図10に示すように、注入検出処理のS40では、洗濯機1の制御部21が、自動投入装置30の洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が検出したか否かを判断する。洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が検出した場合は、制御部21がYESと判断してS41に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して待機する。
【0046】
続くS41では、制御部21が、記憶部22に0回フラグが存在するか否かを判断する。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に0回フラグが存在する。例えば、洗濯機1の工場出荷時には記憶部22に0回フラグが存在する。したがって、工場出荷後に洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が初めて検出したタイミングでは記憶部22に0回フラグが存在する。記憶部22に0回フラグが存在する場合は、制御部21がYESと判断してS42に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断してS43に進む。S41でYESの後のS42では、制御部21が、記憶部22に保存されている0回フラグを削除する。そのため、記憶部22に0回フラグが存在しなくなる。
【0047】
S41でNOの後のS43では、制御部21が、記憶部22に2回フラグが存在するか否かを判断する。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に2回フラグが存在しない。例えば、洗濯機1の工場出荷時には記憶部22に2回フラグが存在しない。記憶部22に2回フラグが存在する場合は、制御部21がYESと判断して注入検出処理を終了する。記憶部22に2回フラグが存在しない場合は、制御部21がNOと判断してS44に進む。S43でNOの後のS44では、制御部21が、2回フラグを生成して記憶部22に保存する。
【0048】
洗濯機1の記憶部22に0回フラグが存在せず、かつ、2回フラグが存在しない状態は、洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が1回検出した後の状態である。即ち、この状態は、工場出荷後に洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が初めて検出した後の状態である。その後、洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が検出した場合は、2回フラグが生成されて記憶部22に保存される(S40でYES、S41でNO、S43でNO)。即ち、洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が2回検出した場合は、2回フラグが生成されて記憶部22に保存される。以上より、注入検出処理が終了する。
【0049】
次に、第3実施例で実行される第2表示処理について説明する。図11A-Cは、第3実施例に係る第2表示処理のフローチャートである。図11A-Cに示すように、第3実施例に係る第2表示処理のS14からS26までの処理、及び、S30からS35までの処理は、上記の第2実施例に係る第2表示処理(図9A-B参照)のS14からS26までの処理、及び、S30からS35までの処理と同様である。よって、これらの処理については詳細な説明を省略する。
【0050】
第3実施例に係る第2表示処理では、S50からS59までの処理が実行される。図11A-Cに示すように、S33でYESの後のS50では、洗濯機1の制御部21が、0回フラグ、2回フラグ、及び、第3フラグのいずれかが記憶部22に存在するか否かを判断する。0回フラグ、2回フラグ、及び、第3フラグの少なくとも1つが記憶部22に存在する場合は、制御部21がYESと判断してS34に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して「D」に進み、S51に進む。即ち、0回フラグ、2回フラグ、及び、第3フラグの全てが記憶部22に存在しない場合は、制御部21がNOと判断してS51に進む。
【0051】
0回フラグ及び2回フラグの両方が記憶部22に存在しない状態は、洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が1回検出した後の状態である。即ち、この状態は、工場出荷後に洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が初めて検出した後の状態である。また、洗濯機1の工場出荷時の初期設定では、記憶部22に第3フラグが存在しない。後述するS59の処理で第3フラグが生成されて記憶部22に保存された場合は、記憶部22に第3フラグが存在する。
【0052】
上記のS50でNOの後のS51では、制御部21が、第1お知らせ画面C3を表示操作部23に表示する(図6参照)。S51の処理は、上記の第1表示処理(図3A-B参照)のS14の処理と同様なので詳細な説明を省略する。また、続くS52からS58までの処理は、上記の第1表示処理(図3A-B参照)のS15からS21までの処理と同様なので詳細な説明を省略する。
【0053】
第3実施例では、S58でYESの後のS59では、制御部21が、第3フラグを生成して記憶部22に保存する。なお、S57でYESの後には、制御部21が第3フラグを生成しない。したがって、S57でYESの後には、記憶部22に第3フラグが保存されない。S58で「いいえ」ボタン67が押された場合にのみ第3フラグが生成されて記憶部22に保存される。制御部21は、S59の処理が終了すると「E」に進み、S23に進む。その後、S25とS26の処理が実行される。以上より、第3実施例に係る第2表示処理が終了する。
【0054】
以上、第3実施例について説明した。上記の説明から明らかなように、第3実施例では、制御部21が、洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が初めて検出した後に、自動投入設定ボタン60(図4参照)が初めて押されたタイミングで第1お知らせ画面C3(即ち、洗剤の初期設定されている基準量の情報)を表示操作部23に表示する(図11A-CのS33、S50でNO、S51参照)。この構成によれば、自動投入装置30が初めて使用されるタイミングで洗剤の初期設定されている基準量の情報が表示操作部23に表示される。そのため、ユーザが適切なタイミングで洗剤の初期設定されている基準量を認識することができる。
【0055】
(第4実施例)
第4実施例について説明する。第4実施例では、洗濯機1の記憶部22(図2参照)に洗浄フラグが保存される。洗浄フラグは、制御部21が第1お知らせ画面C3(図6参照)を表示操作部23に表示するか否かを判断するための情報である。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に洗浄フラグが保存されていない。洗浄フラグは、後述する洗浄フラグ生成処理(図12参照)のS61の処理で生成されて記憶部22に保存される。
【0056】
次に、上記の洗濯機1で実行される洗浄フラグ生成処理について説明する。図12は、第4実施例に係る洗浄フラグ生成処理のフローチャートである。図12に示すように、洗浄フラグ生成処理のS60では、洗濯機1の制御部21が、洗濯機1においてタンク洗浄運転が実行されたか否かを判断する。タンク洗浄運転は、自動投入装置30の洗剤タンク31内を洗浄する運転である。タンク洗浄運転が実行された場合は、制御部21がYESと判断してS61に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して待機する。続くS61では、制御部21が、洗浄フラグを生成して記憶部22に保存する。
【0057】
次に、上記の洗濯機1で実行される第3表示処理について説明する。図13A-Bは、第4実施例に係る第3表示処理のフローチャートである。図13A-Bに示すように、第3表示処理では、S70とS71の処理が実行される。第3表示処理のS10及びS11の処理、S14からS21までの処理、並びに、S23からS26までの処理は、上記の第1表示処理(図3A-B)のS10及びS11の処理、S14からS21までの処理、並びに、S23からS26までの処理と同様なので詳細な説明を省略する。
【0058】
第3表示処理のS11でYESの後のS70では、制御部21が、記憶部22に洗浄フラグが存在するか否かを判断する。洗濯機1においてタンク洗浄運転が実行された場合は、記憶部22に洗浄フラグが保存される。したがって、タンク洗浄運転が実行された後に自動投入設定ボタン60が初めて押されたタイミングでは記憶部22に洗浄フラグが存在する。記憶部22に洗浄フラグが存在する場合は、制御部21がYESと判断してS14に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して「」に進み、第3表示処理を終了する。
【0059】
また、第3表示処理のS21でYESの後のS71では、制御部21が、記憶部22に保存されている洗浄フラグを削除する。なお、上記のS20でYESの後には、制御部21が洗浄フラグを削除しない。S21で「いいえ」ボタン67が押された場合にのみ洗浄フラグが削除される。
【0060】
以上、第4実施例について説明した。上記の説明から明らかなように、第4実施例では、制御部21が、洗剤タンク31内を洗浄するタンク洗浄運転が実行された後に、自動投入設定ボタン60(図4参照)が初めて押されたタイミングで第1お知らせ画面C3(即ち、洗剤の初期設定されている基準量の情報)を表示操作部23に表示する(図13A-BのS11でYES、S70でYES、S14参照)。タンク洗浄運転が実行された後に自動投入設定ボタン60が初めて押されるタイミングでは、自動投入装置30が使用されると考えられる。そのタイミングで第1お知らせ画面C3が表示されるので、ユーザが適切なタイミングで洗剤の初期設定されている基準量を認識することができる。なお、他の実施例では、制御部21が、洗剤タンク31内を洗浄するタンク洗浄運転が実行された後に、電源ボタン12(図1参照)が初めて押されたタイミングで第1お知らせ画面C3(即ち、洗剤の初期設定されている基準量の情報)を表示操作部23に表示してもよい。
【0061】
(第5実施例)
第5実施例について説明する。第5実施例では第4表示処理が実行される。図14A-Bは、第5実施例に係る第4表示処理のフローチャートである。図14A-Bに示すように、第4表示処理では、S80及びS81の処理が実行される。第4表示処理のS80では、洗濯機1の制御部21が、洗濯機1の電源がオンになったか否かを判断する。洗濯機1の電源がオフの状態から洗濯機1の電源ボタン12(図1参照)が押された場合は、洗濯機1の電源がオンになる。洗濯機1の電源がオンになった場合は、制御部21がYESと判断してS81に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断して待機する。
【0062】
S80でYESの後のS81では、制御部21が、0回フラグ又は2回フラグが記憶部22に存在するか否かを判断する。0回フラグ又は2回フラグが記憶部22に存在する場合は、制御部21がYESと判断してS32に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断してS12に進む。0回フラグ及び2回フラグが記憶部22に存在しない場合は、制御部21がNOと判断する。
【0063】
0回フラグ及び2回フラグの両方が記憶部22に存在しない状態は、洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が1回検出した後の状態である。即ち、この状態は、工場出荷後に洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が初めて検出した後の状態である。
【0064】
上記のS81でNOの後のS12では、制御部21が、記憶部22に第1フラグが存在するか否かを判断する。洗濯機1の初期設定では、記憶部22に第1フラグが存在しない。例えば、洗濯機1の工場出荷時には記憶部22に第1フラグが存在しない。S22の処理で第1フラグが生成されて記憶部22に保存された場合は、記憶部22に第1フラグが存在する。記憶部22に第1フラグが存在する場合は、制御部21がYESと判断してS32に進む。そうでない場合は、制御部21がNOと判断してS14に進む。
【0065】
第1フラグが記憶部22に存在しない状態は、洗濯機1の工場出荷後に第1お知らせ画面C3(図6参照)が表示操作部23に1回も表示されていない状態である。あるいは、第1フラグが記憶部22に存在しない状態は、洗濯機1の工場出荷後に第1お知らせ画面C3(図6参照)が表示操作部23に表示されたものの、S22の処理が実行されずに、第1フラグが生成されていない状態である。
【0066】
第5実施例(第4表示処理)のS14からS26までの処理は、上述した第1実施例(第1表示処理(図3A-B参照))のS14からS26までの処理と同様である。よって、これらの処理については詳細な説明を省略する。また、第5実施例(第4表示処理)のS32からS34までの処理は、上述した第2実施例(第2表示処理(図9A-B参照))のS32からS34までの処理と同様である。よって、これらの処理については詳細な説明を省略する。
【0067】
以上、第5実施例について説明した。上記の説明から明らかなように、第5実施例では、制御部21が、洗剤タンク31内に洗剤が注入されたことを注入検出部32が初めて検出した後に、電源ボタン12が初めて押されたタイミングで、第1お知らせ画面C3(即ち、洗剤の初期設定されている基準量の情報)を表示操作部23に表示する(図14A-BのS80でYES、S81でNO、S12でNO、S14参照)。この構成によれば、自動投入装置30が初めて使用されるタイミングで洗剤の初期設定されている基準量の情報が表示操作部23に表示される。そのため、ユーザが適切なタイミングで洗剤の初期設定されている基準量を認識することができる。
【0068】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0069】
1:洗濯機、11:本体、12:電源ボタン、13:洗濯槽、14:ドラム、21:制御部、22:記憶部、23:表示操作部、24:重量検出部、30:自動投入装置、31:洗剤タンク、32:注入検出部、60:自動投入設定ボタン
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図11C
図12
図13A
図13B
図14A
図14B