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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/482 20110101AFI20230317BHJP
   H04L 67/00 20220101ALI20230317BHJP
   H04N 21/235 20110101ALI20230317BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20230317BHJP
【FI】
H04N21/482
H04L67/00
H04N21/235
H04N21/258
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019175597
(22)【出願日】2019-09-26
(65)【公開番号】P2021052358
(43)【公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【弁理士】
【氏名又は名称】覚田 功二
(72)【発明者】
【氏名】曽根 基樹
(72)【発明者】
【氏名】大西 裕之
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-229678(JP,A)
【文献】特開2009-272836(JP,A)
【文献】特開2012-114710(JP,A)
【文献】特開2013-126107(JP,A)
【文献】特開2017-167908(JP,A)
【文献】特開2018-037935(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0096221(US,A1)
【文献】国際公開第2008/129879(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 -21/858
H04L 67/00 -67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送番組の内容に関する番組関連情報を含む番組情報を取得する番組情報取得部と、
画像と前記画像に関する画像関連情報を含むコンテンツを、受信装置のユーザを示すユーザ識別情報と対応付けて記憶したコンテンツ保存部に、前記番組関連情報に対応する画像関連情報を含むコンテンツである番組対応コンテンツの通知を要求するコンテンツ要求部と、
前記コンテンツ保存部から番組対応コンテンツが通知された放送番組の少なくともいずれかを示す推薦番組情報を前記番組対応コンテンツに対応付けられたユーザ識別情報が示すユーザの機器に提供する情報提供部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記番組関連情報は、前記放送番組に表された位置に関する地理的名称を含み、
前記コンテンツ要求部は、前記地理的名称もしくは当該地理的名称で示される位置を示す画像関連情報を含むコンテンツの通知を要求する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像関連情報は、前記画像の取得位置として緯度と経度を示し、
前記コンテンツ要求部は、
地理的名称ごとの位置を示す緯度と経度を基準位置情報として含む地図データを参照して、前記地理的名称に対応する基準位置情報を定め、
前記基準位置情報に対応する位置情報を前記画像関連情報として含むコンテンツの通知を要求する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記番組関連情報は、前記放送番組に表された地理的特徴物の名称を含み、
前記コンテンツ要求部は、前記地理的特徴物の名称を前記画像関連情報として含むコンテンツの通知を要求する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報提供部は、
ユーザ識別情報ごとに対応付けられた関連ユーザ識別情報を含むユーザデータを参照して、前記機器のユーザを示すユーザ識別情報に対応付けられた関連ユーザ識別情報を特定し、
特定した関連ユーザ識別情報に対応付けて番組対応コンテンツが通知された放送番組の番組情報をさらに前記推薦番組情報に含める
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報提供部は、前記コンテンツ保存部から取得した番組対応コンテンツに含まれる画像を、さらに前記機器に提供する
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報提供部は、現在から将来の放送開始時刻までの期間、または現在までの過去の放送終了時刻からの期間が短い放送番組の番組情報ほど優先して前記推薦番組情報に含める
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報提供部は、放送開始時刻が放送中の放送番組の終了時刻以降である放送番組の番組情報を前記推薦番組情報に含める
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記情報提供部は、過去に前記ユーザの機器に送信した推薦番組情報に係る放送番組のうち、当該ユーザの機器が所定回数以上受信しなかった放送番組の番組情報を前記推薦番組情報に含めない
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置における情報処理方法であって、
放送番組の内容に関する番組関連情報を含む番組情報を取得する第1ステップと、
画像と前記画像に関する画像関連情報を含むコンテンツを、受信装置のユーザを示すユーザ識別情報と対応付けて記憶したコンテンツ保存部に、前記番組関連情報に対応する画像関連情報を含むコンテンツである番組対応コンテンツの通知を要求する第2ステップと、
前記コンテンツ保存部から番組対応コンテンツが通知された放送番組の少なくともいずれかを示す推薦番組情報を前記番組対応コンテンツに対応付けられたユーザ識別情報が示すユーザの機器に提供する第3ステップと、
を有する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法、例えば、放送番組を推薦するための情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
個々のテレビジョン放送番組に関するメタ情報である番組情報は、ユーザの視聴傾向の分析や、ユーザへの番組の推薦に用いられることがある。また、番組情報は、その番組に関連する関連情報の推薦に用いられることがある。
例えば、特許文献1には、利用者に推薦する推薦コンテンツを抽出する抽出処理を行い、推薦コンテンツを特定し、特定されている推薦コンテンツに関する操作指示を行うための推薦アイコンを表示させ、抽出処理において第1の母集団から抽出された推薦コンテンツに対応する推薦アイコンと、抽出処理において第1の母集団とは属性の異なる第2の母集団から抽出された推薦コンテンツに対応する推薦アイコンとを同時に表示させるコンテンツ推薦装置について記載されている。
他方、ユーザが私的に撮影した写真と、その写真の属性や説明文を含むコンテンツをネットワークに接続されたサーバ装置にアップロードし、アップロードしたコンテンツのいずれかを選択可能として、ユーザに提示するサービスが提案されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5369214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般にユーザは、過去に自分が経験した出来事に対する思い出に関連した番組を、他の番組よりも優先して視聴したいと考えることがある。しかしながら、かかる番組は、視聴傾向の分析だけでは必ずしも抽出されず、ユーザが記憶を頼りにして検索することがあった。通例、番組情報とユーザ自身のコンテンツとは、互いに独立に管理される。ユーザが過去の記憶を失っている場合には、そもそも所望の番組を検索することができない。たとえ、かかる番組を発見できたとしても、放送開始までに視聴を失念することがあった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ユーザが思い出に関連した番組をより確実に視聴することができる情報処理装置および情報処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、放送番組の内容に関する番組関連情報を含む番組情報を取得する番組情報取得部と、画像と前記画像に関する画像関連情報を含むコンテンツを、受信装置のユーザを示すユーザ識別情報と対応付けて記憶したコンテンツ保存部に、前記番組関連情報に対応する画像関連情報を含むコンテンツである番組対応コンテンツの通知を要求するコンテンツ要求部と、前記コンテンツ保存部から番組対応コンテンツが通知された放送番組の少なくともいずれかを示す推薦番組情報を前記番組対応コンテンツに対応付けられたユーザ識別情報が示すユーザの機器に提供する情報提供部と、を備える情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本実施形態によれば、ユーザが思い出に関連した番組をより確実に視聴することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す概略ブロック図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す概略ブロック図である。
図3】本実施形態に係る番組情報の例を示す図である。
図4】本実施形態に係る番組関連情報の例を示す図である。
図5】本実施形態に係る動作情報の例を示す図である。
図6】本実施形態に係る地図データの例を示す図である。
図7】本実施形態に係るユーザデータの例を示す図である。
図8】本実施形態に係る保存コンテンツの例を示す図である。
図9】本実施形態に係る推薦番組情報の第1表示例を示す図である。
図10】本実施形態に係る推薦番組情報の第2表示例を示す図である。
図11】本実施形態に係る推薦番組情報の第3表示例を示す図である。
図12】本実施形態に係る録画完了情報の表示例を示す図である。
図13】本実施形態に係る推薦番組情報の第4表示例を示す図である。
図14】本実施形態に係るユーザデータの第2例を示す図である。
図15】本実施形態に係る保存コンテンツの第2例を示す図である。
図16】本実施形態に係る動作情報の第2例を示す図である。
図17】本実施形態に係るユーザデータの第3例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(システム概要)
まず、本実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す概略ブロック図である。
情報処理システム1は、ネットワークNWに接続された情報処理装置10を含んで構成される。ネットワークNWには、コンテンツ保存サーバ30、番組情報配信サーバ50、端末装置60および受信装置70が接続され、各種のデータを送受信可能としている。また、情報処理システム1は、放送設備40と番組情報配信サーバ50を含んで構成されてもよい。
【0010】
情報処理装置10は、番組情報配信サーバ50からテレビジョン放送番組(以下、番組)の番組情報を受信する。番組情報は、その番組の内容に関する番組関連情報を含んで構成されるメタ情報である。
番組関連情報は、例えば、受信番組に表された位置に関する地理的名称を含む。受信番組に表された位置とは、その映像が撮影された地点(ロケーション)を意味する。かかる映像が放送される番組として、例えば、紀行番組、地域または特定の施設の紹介番組、名産品の紹介番組などが典型的である。また、番組関連情報は、地理的名称に代えて、または地理的名称とともに、番組に関連付けられるその他の種別の情報(例えば、スポーツ、習い事などの趣味、運動会、結婚式などのイベント、店舗、料理、アーティストなどの出演者、季節、花などの作物、映画、書籍、等の名称や内容を示す語句)などのいずれか、またはそれらの組が含まれてもよい。この「イベント」とは、行事または催しを意味する。
【0011】
情報処理装置10は、取得した番組情報に含まれる番組関連情報に対応するコンテンツである番組対応コンテンツの通知を指示するための番組対応コンテンツ要求をコンテンツ保存サーバ30に送信する。番組対応コンテンツは、番組関連情報に対応する画像関連情報(後述)を含むコンテンツである。
情報処理装置10は、コンテンツ保存サーバ30から番組対応コンテンツ要求に対する応答として番組対応コンテンツを示す番組対応コンテンツ通知情報を受信する。以下の説明では、番組対応コンテンツ通知情報は、番組対応コンテンツの一部または全部を含みうることを主とする。
情報処理装置10は、受信した番組対応コンテンツに含まれる画像関連情報に対応する番組関連情報を含む番組情報に係る番組を推薦番組として定める。そして、情報処理装置10は、定めた推薦番組を示す推薦番組情報を、受信した番組対応コンテンツに対応付けられたユーザ識別情報が示すユーザの機器に送信する。
【0012】
推薦番組情報の送信先のユーザの機器は、受信装置70と端末装置60のいずれか一方または両方となりうる。情報処理装置10は、受信した番組対応コンテンツを推薦番組情報の送信先の機器に送信してもよい。この番組対応コンテンツは、後述するように端末装置60からコンテンツ保存サーバ30が受信した保存コンテンツに相当する。受信装置70がテレビジョン受信機である場合には、受信装置70のユーザは放送番組の視聴者に相当するとともに、端末装置60のユーザに相当することがある。従って、情報処理装置10は、受信装置70のユーザに推薦番組情報で示される番組を通知するためのレコメンドサーバとして機能する。
【0013】
コンテンツ保存サーバ30には、受信装置70ごとに予め保存コンテンツが保持される。保存コンテンツは、画像と当該画像に関連する画像関連情報を含み、これらが関連付けてなるコンテンツである。画像関連情報には、例えば、その画像が取得された取得位置に関する位置情報を含む。取得位置とは、例えば、撮像地である。位置情報は、緯度と経度のセット、地理的名称の一方または両方が含まれうる。地理的名称は、地名、地理的特徴物の名称が含まれうる。地名は、例えば、国名、地方名、都道府県名、市町村名、街区名などの正式名称に限られず、通称、略称、旧称などの別称であってもよい。地理的特徴物は、例えば、山岳、河川、湖沼などの地形の他、建造物、構造物、施設などその位置や地域の目印となりうる物体(いわゆる、ランドマーク)が含まれる。また、画像関連情報は、位置情報に代えて、または位置情報とともに、その画像に関連(タグ)付けられる他の情報(テキスト、人、写真の解析情報、その他のSNS(Social Network Service)サーバを経由して提供されうる提供情報、等)の任意の組合せが含まれてもよい。画像関連情報には、スポーツ、習い事などの趣味、結婚式、運動会などのイベント、店舗、料理、アーティストなどの出演者、季節、花などの作物、映画、書籍、等の名称や内容を示す語句が含まれていてもよい。
【0014】
コンテンツ保存サーバ30は、端末装置60からそれぞれ受信した投稿情報を、その端末装置60に対応する受信装置70ごとに累積して保存コンテンツとして記憶する。投稿情報は、画像と当該画像に関する画像関連情報を含んで構成される。画像は、例えば、風景、人物、動植物、などを表す写真である。画像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。画像関連情報に含まれる位置情報は、例えば、その画像が撮影された取得位置における緯度と経度のセット(以下、緯度経度)であってもよい。投稿情報は、例えば、Exif(Exchangeable Image File Format)などのデータフォーマットの規格で規定された構成を有していてもよい。投稿情報には、画像ごとに位置情報の他、撮影日時、などの付加情報が含まれてもよい。また、付加情報には、文字列で表されるテキスト情報が含まれてもよい。テキスト情報により、例えば、その画像の説明文が表されうる。これらの付加情報は、画像関連情報に含まれうる。
【0015】
コンテンツ保存サーバ30には、例えば、複数の地理的名称のそれぞれと、その範囲を示す地図データが予め記憶される。これにより、画像関連情報として位置情報が用いられる。コンテンツ保存サーバ30は、地図データを参照して、情報処理装置10から受信した番組対応コンテンツ要求で示される地理的名称に対応する位置に係る地理的範囲内の緯度経度を示す位置情報を画像関連情報に含む保存コンテンツを検索する。
また、コンテンツ保存サーバ30は、端末装置60から受信した投稿情報に位置情報が含まれる場合には、地図データを参照して、位置情報に対応する地理的名称を特定し、特定した地理的名称を、その画像に関連付けられる画像関連情報の一部に含めてもよい。コンテンツ保存サーバ30は、地理的名称を示す番組対応コンテンツ要求を受信装置70から受信するとき、改めて地図データを参照せず、その地理的名称に一致する地理的名称を含む画像関連情報を有する保存コンテンツを検索してもよい。また、コンテンツ保存サーバ30は、端末装置から60から受信した投稿情報に含まれる画像に対して公知の画像認識処理を行い、その画像が示す風景を有する場所の地理的名称もしくは、その画像が示す人物の人名を認識結果として特定してもよい。そして、コンテンツ保存サーバ30は、特定した認識結果をその画像に関連付けられる画像関連情報の一部に含めておいてもよい。画像認識により得られる地理的名称、人名などの認識結果は、主にテキスト情報として保存される。
【0016】
なお、情報処理装置10から受信する番組対応コンテンツ要求には、上記のように地理的名称以外の種別(例えば、出演者であるタレントなどの人名、野球などの趣味の名称、結婚式などのイベントの名称)の番組関連情報が含まれる場合もあり得る。その場合も、コンテンツ保存サーバ30は、その番組関連情報に対応する画像関連情報を含む保存コンテンツを検索する。
コンテンツ保存サーバ30は、検索した保存コンテンツを番組対応コンテンツ要求に対する応答として、情報処理装置10に送信する。
【0017】
コンテンツ保存サーバ30は、ウェブサーバとして構成され、会員ID、パスワード、受信装置IDおよび登録機器IDを含み、それらを対応付けてなるセットからなるユーザデータが予め記憶されていてもよい。会員IDは、保存コンテンツの保存および閲覧に係るコンテンツ保存閲覧サービスのユーザであるとともに、受信装置70のユーザを示す識別情報である。パスワードは、会員IDで示されるユーザが正当なユーザであるかを認証するための認証情報の例である。受信装置IDは、個々の受信装置70を識別するための識別情報である。登録機器IDは、個々の端末装置60を識別するための識別情報である。1個の会員IDまたは受信装置IDに対して、複数の端末装置60のそれぞれに係る登録機器IDが対応づけられてもよい。コンテンツ保存サーバ30は、会員ID、パスワード、受信装置IDおよび登録機器IDのセットは、受信装置70の利用登録の際、または、コンテンツ保存閲覧サービスの利用登録の際に、取得してもよい。
【0018】
コンテンツ保存サーバ30は、端末装置60からアクセス要求を受信するとき、アクセス要求に対する応答として所定の認証画面データを端末装置60に送信する。
コンテンツ保存サーバ30は、ユーザ認証の際、例えば、ユーザデータを参照して、端末装置60から受信した認証要求情報に含まれる会員IDとパスワードのセットとそれぞれ一致する会員IDとパスワードの有無により、ユーザ認証の成否を判定する。コンテンツ保存サーバ30は、ユーザ認証に成功したと判定するとき、コンテンツ保存閲覧サービスの利用を端末装置60に許可し、その許可を示す許可情報を端末装置60に送信する。
コンテンツ保存サーバ30は、ユーザデータを参照して、コンテンツ保存閲覧サービスの利用を許可する端末装置60に対応する受信装置70を特定し、その端末装置60から受信した投稿情報を、特定した受信装置70に対する保存コンテンツとして記憶する。コンテンツ保存サーバ30は、ユーザ認証に失敗したと判定するとき、コンテンツ保存閲覧サービスの利用をその端末装置60に許可しない。
コンテンツ保存サーバ30は、例えば、端末装置60ごとに投稿情報を累積して保存コンテンツとして記憶する。
【0019】
放送設備40は、放送局BRから提供されるテレビジョン放送番組の番組データを、所定の放送チャネルに対応する周波数帯域の放送波で送出する。
【0020】
番組情報配信サーバ50は、番組ごとの番組情報を累積して記憶する。番組情報配信サーバ50は、例えば、放送設備40から受信した放送波から、その放送波で搬送される番組情報を抽出する。番組情報配信サーバ50に記憶される番組情報は、放送済みの番組の他、その時点において放送予定の番組ならびに放送中の番組に係る番組情報も含まれうる。個々の番組情報は、放送時間、番組名、放送チャネルおよびイベント概要を含むセットとして構成される(図3)。イベント概要には、その放送内容の概要を示すテキスト情報が含まれる。
番組情報配信サーバ50は、例えば、所定時間(例えば、数時間~数日)ごとに新たに取得された番組情報を集約し、集約した番組情報を情報処理装置10に送信する。番組情報配信サーバ50は、新たに取得された番組情報を逐次に情報処理装置10に送信してもよい。
【0021】
なお、番組情報は、1件の番組をさらに時間的に区分したコーナごとに構成されてもよい。番組情報は、本編番組の他、商品またはサービスの宣伝を主目的とする広告番組(CM:Commercial Advertisement)に係る番組情報が含まれてもよい。また、番組情報は、上記のように番組関連情報を含んで構成される。番組関連情報は、番組もしくはコーナごとに、その内容を代表するキーワード、その内容もしくはキーワードが属するジャンル、および保存コンテンツの検索方法を示す情報を含み、それらを関連付けて構成される(図4)。
【0022】
端末装置60は、主に受信装置70のユーザが利用する電子機器である。端末装置60は、周囲の被写体の画像を撮影ずる撮像部と、自装置の位置を検出する位置検出部と、各種の表示情報を表示する表示部と、操作入力を受け付ける操作入力部と、制御部と、を備える(図示せず)。撮像部は、例えば、CCD(Charge Coupled Device、電荷結合素子)カメラである。位置検出部は、例えば、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)受信モジュールを含んで構成される。GPS受信モジュールは、少なくとも4個以上のGPS衛星のそれぞれから受信した受信信号間の時間差に基づいて、自装置の位置を示す緯度経度を算出する。端末装置60の撮像部は、操作入力部から入力される操作信号で撮影が指示されるとき、撮影した画像を示す画像データに、算出された緯度経度を示す位置情報を付加して保存する。
【0023】
端末装置60の制御部は、所定のアプリケーションプログラム(以下、アプリ)に記述された各種のコマンドで指示される処理を実行するプロセッサを含んで構成される。制御部は、所定のアプリの実行の際、例えば、コンテンツ保存サーバ30にアクセス要求を送信する。制御部は、コンテンツ保存サーバ30からアクセス要求に対する応答として認証画面データを受信するとき、認証画面データに従って、認証画面を表示部に表示させる。認証画面は、ユーザIDとパスワードの入力の案内を示す。制御部は、操作入力部から入力される操作信号で指示されるユーザIDとパスワードのセットをコンテンツ保存サーバ30に送信する。その後、コンテンツ保存サーバ30からコンテンツ保存閲覧サービスの利用の許可を示す許可情報を受信した後、制御部は、操作入力部から入力される操作信号で投稿が指示されるとき、保存した画像データを投稿情報としてコンテンツ保存サーバ30に送信する。
制御部は、操作入力部から入力される操作信号で指示されるテキスト情報を画像データに付加して保存し、保存されたテキスト情報を画像データに付加して投稿情報として送信対象としてもよい。
【0024】
受信装置70は、放送設備40から送出された放送波を受信し、受信した放送波で搬送された番組データに基づくテレビジョン放送番組を提示する。受信装置70は、例えば、テレビジョン受信機である。
受信装置70は、操作入力を受け付ける操作入力部と、操作入力部から入力される操作信号で指示される放送チャネルに対応する周波数帯域で番組データを受信する受信部と、受信した番組データが示す画像の表示部への表示を制御する制御部、を備える(図示せず)。受信装置70の制御部は、その動作情報を示す動作情報を情報処理装置10に送信する。受信装置70の制御部は、操作入力部から入力される操作信号に従って、受信装置70としての機能を制御する。動作情報は、例えば、動作開始(Power On)、動作停止(Power Off)、または、その時点における番組の受信状況を示す受信情報を含む。動作情報には、番組の受信にかかる受信情報として、番組データを受信する放送チャネルを示す情報が含まれうる。動作情報には、受信再生、録画、録画再生、などの動作モードを示す情報が含まれてもよい。
【0025】
受信装置70の制御部は、情報処理装置10から推薦番組を示す推薦番組情報を受信し、受信した視線番組情報が示す推薦番組を案内するための案内情報を表示部に表示させる。
制御部が案内情報を表示させるタイミングは、例えば、受信装置70への電力供給(Power On)の直後、推薦番組の放送終了前の任意の時刻であってもよい。
また、制御部は、情報処理装置10から番組対応コンテンツを受信する場合には、受信した番組対応コンテンツに含まれる画像を表示部に表示させてもよい。
【0026】
受信装置70の制御部は、推薦番組の放送時間に応じて動作モードを制御してもよい。例えば、現在放送中の推薦番組の案内情報が操作入力部から入力される操作信号により指示されるとき、制御部は、その推薦番組の受信ならびに再生を行う(チャネル選択)。放送開始時刻が現時刻よりも後の未来の推薦番組の案内情報が操作入力部から入力される操作信号により指示されるとき、制御部は、その放送開始時刻にその推薦番組の受信ならび再生を開始する(チャネル予約)。制御部は、その推薦番組の再生に代えて、または再生とともに録画を行ってもよい(録画予約)。制御部は、案内情報が指示されるとき、推薦番組の再生、録画を指示するためのボタンをさらに表示させ、操作入力部から入力される操作信号に応じて、再生、録画、またはその両方を選択可能としてもよい。制御部は、録画が完了したとき、その旨を示す録画完了通知を表示部に表示させてもよい。放送終了時刻が現時刻よりも前の過去の過去の推薦番組の案内情報が操作入力部から入力される操作信号により指示され、かつ、既にその推薦番組の録画がなされている場合には、制御部は、その推薦番組の再生を開始する(録画再生)。
なお、図1に示す端末装置60の台数、受信装置70の台数は、それぞれ1台であるが、2台以上となってもよい。
【0027】
(機能構成)
次に情報処理装置10の機能構成例について説明する。情報処理装置10は、制御部120を含んで構成される。制御部120は、各種の処理を制御し、各種の機能を奏する。制御部120は、番組情報取得部122、コンテンツ要求部126および情報提供部128を含んで構成される。
【0028】
番組情報取得部122は、番組情報配信サーバ50から番組ごとの番組情報を受信する。情報処理装置10は、例えば、所定時間(例えば、数時間~数日)ごとに、または逐次に伝送される番組情報を待ち受ける。
情報処理装置10は、番組情報要求を番組情報配信サーバ50に送信し、番組情報要求に対する応答として番組情報を受信してもよい。
これに対し、番組情報配信サーバ50は、情報処理装置10から番組情報要求を待ち受け、受信した番組情報要求に対する応答として、新たに取得された番組情報を情報処理装置10に送信する。
番組情報取得部122は、取得した番組情報をコンテンツ要求部126に出力する。
【0029】
コンテンツ要求部126は、番組情報取得部122から入力される番組情報ごとに、その番組情報から番組関連情報を抽出する。番組関連情報は、後述するように、その番組の代表的な事物を示すキーワードとして含まれてもよい。コンテンツ要求部126は、抽出した番組関連情報に対応する画像関連情報を含むコンテンツである番組対応コンテンツの通知を示す番組対応コンテンツ要求を生成する。コンテンツ要求部126は、生成した番組対応コンテンツ要求をコンテンツ保存サーバ30に送信する。
これに対し、コンテンツ保存サーバ30は、コンテンツ要求部126から番組対応コンテンツ要求を受信するとき、受信した番組対応コンテンツ要求に含まれる番組関連情報に対応する画像関連情報を含むコンテンツを番組対応コンテンツとして、予め受信装置70のユーザと対応付けて保存された保存コンテンツから検索する。コンテンツ保存サーバ30は、検索により発見された番組対応コンテンツと、そのユーザを示すユーザ識別情報と対応付けて、番組対応コンテンツ要求に対する応答として情報処理装置10に送信する。ユーザ識別情報は、個々のユーザを示す専用のユーザIDであってもよいし、そのユーザが用いる端末装置60を示す登録機器IDであってもよい。
【0030】
コンテンツ要求部126は、番組対応コンテンツ要求に対する応答として、番組対応コンテンツとユーザ識別情報を対応付けて受信する。番組対応コンテンツを取得できた番組情報に係る番組は、その番組対応コンテンツと対応付けて受信したユーザ識別情報で示されるユーザに対する推薦番組またはその候補となる。
コンテンツ要求部126は、受信したユーザ識別情報、番組対応コンテンツ、およびその画像関連情報に対応する番組関連情報を抽出した番組情報を対応付けて情報提供部128に出力する。
【0031】
情報提供部128には、コンテンツ要求部126からユーザ識別情報、番組対応コンテンツ、およびその画像関連情報に対応する番組関連情報を対応付けて入力される。情報提供部128は、予め自部に設定されたユーザデータ(図7)を参照して、入力されたユーザ識別情報に対応する受信装置70を送信先として特定する。ユーザデータは、個々のユーザを示す会員IDごとに、受信装置IDを含んで構成される。会員IDは、個々のユーザを示すユーザ識別情報の一例である。会員IDは、専用の識別情報であってもよいし、個々のユーザの端末装置60を示す登録機器IDであってもよい。ユーザデータには、ユーザごとの送信先とする機器として、端末装置60または受信装置70を示す情報が明示的または暗示的に含まれてもよい。情報提供部128は、その情報を参照して送信先とする機器として、ユーザの端末装置60、受信装置70の一方または両方に特定することができる。
【0032】
情報提供部128は、入力される番組関連情報に含まれる番組情報に係る番組を推薦番組の候補(以下、推薦候補番組)とし、推薦候補番組の一部または全部を推薦番組と定め、定めた推薦番組を示す推薦番組情報を、その番組情報に基づいて生成する。情報提供部128は、推薦番組情報として、その番組情報の一部または全部を含めてもよい。情報提供部128は、生成した推薦番組情報をその番組関連情報に対応するユーザ識別情報について特定した送信先の機器に送信する。
ユーザごとの推薦候補番組の件数は、1件に限られず、複数件となりうる。そこで、情報提供部128は、複数件の推薦候補番組から、予め定めた所定の推薦件数(例えば、1~6件)以内の推薦番組を選択してもよい。以下の説明では、推薦候補番組から推薦番組を選択する処理を、推薦番組選択と呼ぶことがある。
情報提供部128は、推薦候補番組から、第1の選択基準として、現在の時刻(現時刻)から将来の放送開始時刻までの期間、または、過去の放送終了時刻から現時刻までの期間が短い番組ほど優先して、推薦番組として選択してもよい。従って、放送時間が現在に近い番組ほどユーザに対する印象や視聴に対する動機が強く残されるため、推薦番組がユーザに利用される可能性が高くなる。
【0033】
情報提供部128が推薦番組情報を送信するタイミングは、例えば、そのユーザの受信装置70の動作開始時であってもよいし、番組の受信中であってもよい。情報提供部128は、個々の受信装置70から伝送される受信情報を待ち受け、受信した受信情報を参照して、その送信元における動作状態を判定することができる。
情報提供部128は、推薦番組選択において、第1の選択基準に代えて、または第1の選択基準とともに第2の選択基準を満たす番組を、動作状態が番組の受信中であると判定された受信装置70に係るユーザの機器に送信する推薦番組として定めてもよい。
第2の選択基準は、例えば、放送開始時刻が現在選択されている放送チャネルで受信中の番組の放送終了時刻までの推薦候補番組を、推薦番組として選択し、その他の推薦候補番組を推薦番組から除外することである。従って、現在視聴中の番組の終了後に放送が開始される番組が推薦番組として案内されるため、推薦番組がユーザに利用される可能性が高くなる。
第2の選択基準には、さらに受信装置70において現在選択されている放送チャネルで放送されることが、さらに推薦番組の条件として課されてもよい。
【0034】
情報提供部128は、推薦候補番組のうち、第1の選択基準に代えて、または第1の選択基準とともに第3の選択基準を満たす番組を、推薦番組として定めてもよい。第3の選択基準は、あるユーザに対して過去に選択された推薦番組のうち、所定回数(例えば、1~4回)以上、受信されなかった番組を推薦候補番組から除外し、新たに推薦番組情報に番組情報の一部または全部を含めて通知する推薦番組として選択しないことである。情報提供部128は、そのユーザの受信装置70から受信した動作情報を参照して、その受信装置70における番組の受信の有無を判定することができる。従って、過去に受信されなかった番組が推薦番組として案内されないため、無用な推薦番組案内を回避できる。
【0035】
番組の受信中の受信装置70から取得される動作情報には、その番組の受信に係る受信装置70の動作モードが記述されうる。動作モードには、後述するように、通常の受信(受信再生)の他、チャネル予約、録画予約、録画再生、などがある。
なお、情報提供部128は、推薦番組情報に対応付けて、個々の推薦番組の保存コンテンツの一部または全部を送信先の機器に送信してもよい。情報提供部128は、保存コンテンツの一部として、その保存コンテンツを構成する画像が含まれうる。
【0036】
なお、情報処理装置10の情報提供部128は、放送開始時刻が現在時刻よりも後の推薦番組と関連付けて、動作モードを示す動作モード情報を推薦番組情報に含めて受信装置70に送信してもよい。動作モードとして、チャネル予約と録画予約のいずれかが指示されうる。受信装置70の制御部は、情報処理装置10から受信した推薦番組情報を参照し、動作モード情報を含む推薦番組を特定する。受信装置70の制御部は、その推薦番組に対して表示させた案内情報の押下を検出するとき、その推薦番組と関連付けた動作モード情報で指示される動作モードを用いて、その推薦番組に対する処理(例えば、チャネル予約、録画予約の一方)を行ってもよい。
【0037】
また、情報提供部128は、推薦番組情報を受信装置70に代えて、または受信装置70とともに端末装置60に送信してもよい。その場合、端末装置60が推薦番組情報に基づく案内情報を表示し、受け付けた操作入力に基づいて、受信装置70に対して推薦番組の受信ならびに動作モードを制御してもよい。
【0038】
(ハードウェア構成)
次に、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例について説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示す概略ブロック図である。
情報処理装置10は、プロセッサ102、記憶媒体104、ドライブ部106、入力部108、出力部110、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)114、補助記憶部116およびインタフェース部118を含んで構成される。
プロセッサ102、ドライブ部106、入力部108、出力部110、ROM112、RAM114、補助記憶部116およびインタフェース部118は、バスBSを用いて相互に接続される。従って、情報処理装置10は、少なくともその一部をコンピュータとして構成される。
【0039】
プロセッサ102は、例えば、ROM112に記憶されたプログラムや各種のデータを読み出し、当該プログラムを実行して、情報処理装置10の動作を制御する。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ102は、所定のアプリケーションプログラムを実行して、RAM114などの記憶媒体と協働して上記の制御部120の機能を実現する。本願では、「プログラムを実行する」とは、プログラムに記述された命令(コマンド)で示される処理を実行することを意味することがある。
記憶媒体104は、各種のデータを記憶する。記憶媒体104は、例えば、光磁気ディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどの可搬記憶媒体である。
ドライブ部106は、例えば、記憶媒体104からの各種データの読み出しと、記憶媒体104への各種データの書き込みの一方または両方を行う機器である。
【0040】
入力部108は、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じて操作信号を生成し、生成した操作信号をプロセッサ102に出力する入力装置である。入力部108は、例えば、例えば、マウス、キーボードなどの操作入力部が該当する。本願では、入力される操作信号が示す情報に従って動作することを、単に「操作に応じて動作する」と呼ぶことがある。
出力部110は、例えば、ディスプレイなどの表示部、スピーカなどの再生部である。
ROM112は、例えば、プロセッサ102が実行するためのプログラムを記憶する。
RAM114は、例えば、プロセッサ102で用いられる各種データ、プログラムを一時的に保存する。
【0041】
補助記憶部116は、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリなどの記憶媒体である。なお、各種データ、プログラムを記憶可能とする記憶媒体を、記憶部と総称する。
インタフェース部118は、他の機器との間で各種のデータを有線または無線で接続し入力および出力可能とする。インタフェース部118は、有線または無線でネットワークNWに接続する通信モジュールを備え、ネットワークNWに接続されたさらに他の機器との間で各種のデータを送信および受信可能とする。
【0042】
なお、コンテンツ保存サーバ30、番組情報配信サーバ50、端末装置60および受信装置70は、それぞれ図2に示すハードウェア構成を備えてもよい。但し、情報処理装置10、コンテンツ保存サーバ30および番組情報配信サーバ50などのサーバ装置では、記憶媒体104、ドライブ部106、入力部108ならびに出力部110に相当する構成が省略されてもよい。
【0043】
(番組情報)
次に、本実施形態に係る番組情報の構成例について説明する。
図3は、本実施形態に係る番組情報の例を示す図である。
図3に示す例では、番組情報は、イベントID、開始時刻、終了時刻、番組名、コーナ名、イベント概要および放送局IDを含み、これらを対応付けてなるセットを含んで構成される。 イベントIDは、個々の番組もしくはコーナを識別するための識別情報である。コーナとは、1件の番組の時間的に区分された部分である。コーナは、例えば、報道番組における1件の話題、映画のシーンなどに対応する。コーナは、セグメントとも呼ばれることがある。つまり、図3において、イベントとは、放送事業者が放送サービスを提供する単位である番組またはコーナを意味し、行事や出来事を示すものではない。
開始時刻、終了時刻は、それぞれイベントIDで指示される番組またはコーナの放送時間の始点の時刻、終点の時刻を示す。
【0044】
番組名は、イベントIDで指示される番組またはコーナに含まれる番組の名称である。
コーナ名は、イベントIDで指示されるコーナの名称である。番組が1件以上のコーナに区分されていない場合には、コーナ名は省略されうる。
イベント概要は、イベントIDで指示される番組もしくはコーナの概要を文章で示すテキスト情報である。
放送局IDは、イベントIDで指示される番組またはコーナに含まれる番組の放送チャネルを示す識別情報である。
番組情報のうち、番組名、コーナ名およびイベント概要に、番組関連情報が含まれることがある。図3の第2行のイベント概要に含まれる「福岡県」、第3行のイベント概要に含まれる「熱海」が、それぞれ地理的名称を示す番組関連情報である。
コンテンツ要求部126は、番組対応コンテンツ要求を生成する際、番組情報取得部122が取得した番組ごとの番組情報から番組関連情報を抽出することができる。
【0045】
また、コンテンツ要求部126は、特定の番組に代えて、特定のコーナに係る番組情報を参照し、他のコーナに係る番組情報を参照せずに番組関連情報を抽出してもよい。これにより、コンテンツ要求部126は、番組の一部であるコーナに対応する番組対応コンテンツをコーナ単位でコンテンツ保存サーバ30に要求することができる。従って、コンテンツ保存サーバ30から番組対応コンテンツを取得できた番組情報に係る番組は、その番組対応コンテンツと対応付けて受信したユーザ識別情報で示されるユーザに対する推薦コーナの候補(以下、推薦コーナ)となる。情報提供部128は、推薦コーナの候補から推薦コーナを定める際の選択基準、推薦コーナを示す推薦番組情報を送信するタイミングについては、上記の番組単位の処理をコーナ単位にして適用すればよい。本願では、番組単位の処理を主として説明し、推薦コーナも推薦番組として総称する。
【0046】
(番組関連情報)
次に、本実施形態に係る番組関連情報の例について説明する。図4は、本実施形態に係る番組関連情報の例を示す図である。
図4に示す番組関連情報は、イベントID、キーワード、ジャンルおよび検索方法を含み、これらを対応付けてなるセットを含んで構成される。
キーワードは、イベントIDで指示される番組で表される内容を代表する語句である。
ジャンルは、そのキーワードが属する種別を示す。図4では、個々のキーワードのジャンルとして、「地理的名称」、「ランドマーク」、「人名」、「趣味」および「イベント」のいずれかに分類される。但し、図4の「NDランド」のジャンル「ランドマーク」は、「地理的名称」とは別個に分類されているが、「地理的名称」として分類されてもよい。
【0047】
検索方法は、コンテンツ保存サーバ30が、キーワードに対応する画像関連情報を含む保存コンテンツを検索する際の手法を示す。
例えば、図4の第2行のように「位置情報」が指示される場合には、コンテンツ保存サーバ30は、予め自装置に記憶された地図データを参照して、情報処理装置10のコンテンツ要求部126から受信した保存コンテンツ検索要求で示されるキーワードである地理的名称に対応する位置に係る地理的範囲を特定する。コンテンツ保存サーバ30は、受信情報の送信元である受信装置70の保存コンテンツのうち、特定した地理的範囲内の緯度経度を示す位置情報を含む保存コンテンツを検索結果として特定する。
なお、コンテンツ保存サーバ30に代えて、情報処理装置10のコンテンツ要求部126に予め地図データを記憶しておいてもよい。その場合には、コンテンツ要求部126は、地図データを参照して、取得した受信番組に対応するキーワードであり地理的名称に対応する地理的範囲を特定する。コンテンツ要求部126は、特定した地理的範囲を保存コンテンツ検索要求に含めてコンテンツ保存サーバ30に送信する。
コンテンツ保存サーバ30は、受信情報の送信元である受信装置70の保存コンテンツのうち、保存コンテンツ検索要求で示される地理的範囲に含まれる位置を示す位置情報を含む保存コンテンツを検索結果として特定する。
【0048】
図4の第3行のように「画像認識」が指示される場合には、コンテンツ保存サーバ30は、受信装置70から受信した保存コンテンツ検索要求で示されるキーワードに相当する名称を画像関連情報として含み、保存コンテンツ検索要求に係る受信装置70に対応する保存コンテンツを検索する。コンテンツ保存サーバ30は、受信した投稿情報に含まれる画像に対して画像認識処理を行って認識結果を示す名称を予め取得し、その画像と対応付けて画像関連情報の一部または全部として記憶しておけばよい。
なお、検索方法として「画像認識」が指示される場合でも、コンテンツ保存サーバ30は、保存コンテンツ検索要求の受信に反応して保存コンテンツを検索するのではなく、テキスト情報として予め認識結果を記憶しておき、キーワードとの照合を行えばよい。つまり、予め認識結果を記憶しておく場合には、コンテンツ保存サーバ30は、保存コンテンツ検索要求に基づいて保存コンテンツを検索する際、検索方法として「テキスト情報」が指示される場合と同様の処理を行なえばよい。
図4の第4行のように「テキスト情報」が指示される場合には、コンテンツ保存サーバ30は、保存コンテンツ検索要求に係る受信装置70に対応する保存コンテンツに含まれるテキスト情報のうち、保存コンテンツ検索要求で示されるキーワードに相当する文字列を含むテキスト情報を有する保存コンテンツを検索する。
【0049】
番組関連情報は、番組情報とは別個に構成されてもよいし、番組情報の一部として構成されてもよい。番組情報の一部となる場合には、イベントIDごとにキーワード、ジャンルおよび検索方法が対応付けられていれば足りるため、図3に示すイベントIDとは別個に図4に示すイベントIDが設定されなくてもよい。
また、番組情報の一部となる番組名、コーナ名およびイベント名も番組関連情報とみなすこともでき、コンテンツ要求部126は、これらの情報を番組関連情報として用いてもよい。その場合には、図4に示す番組関連情報が省略されてもよい。
なお、番組情報配信サーバ50は、その番組情報に関連する番組関連情報を、番組情報とは別個に情報処理装置10に送信してもよい。
【0050】
なお、番組関連情報にキーワードの他、検索方法が含まれている場合には、コンテンツ要求部126は、その検索方法とキーワードを示す番組対応コンテンツ検索要求をコンテンツ保存サーバ30に送信する。
コンテンツ保存サーバ30は、情報処理装置10のコンテンツ要求部126から受信した番組対応コンテンツ検索要求で示される検索方法を用い、その保存コンテンツ検索要求で示されるキーワードに対応する保存コンテンツを検索する。コンテンツ保存サーバ30は、検索により発見された保存コンテンツを情報処理装置10に送信する。なお、検索方法が予め1つの方法に定められている場合には、その方法を用いれば足りるため、番組関連情報ならびに保存コンテンツ検索要求において検索方法が指定されなくてもよい。
【0051】
(動作情報)
次に、本実施形態に係る動作情報の例について説明する。図5は、本実施形態に係る動作情報の例を示す図である。
図5に例示される動作情報は、受信装置ID、日時、受信チャネル、および動作状況のそれぞれを示す情報を含み、それらを対応付けてなる。受信装置IDは、個々の受信装置70を識別するための識別情報である。日時は、その時点の年月日と時分を示す。受信チャネルは、その時点において番組を受信する放送チャネルを示す。動作状況は、その時点における動作状況を示す。動作状況として、例えば、動作開始、待機中、受信再生、録画、録画再生、動作停止、などのいずれかが記述されうる。待機中とは、番組の受信再生、録画、受信録画、録画再生のいずれも行われておらず、ユーザの操作を待ち受けている状態である。受信再生とは、番組を受信し、受信している番組の映像、音声などを再生している状態である。録画とは、番組を受信し、再生を行わずに受信した番組の録画を行っている状態である。受信録画とは、番組を受信し、再生しながら番組の録画を行っている状態である。録画再生とは、番組の受信を行わずに、過去に録画した番組を再生している状態である。動作状況が動作開始、待機中、または動作再生である場合には、番組の受信が行われないため、受信チャネルが記述されずに省略されることがある。
【0052】
受信装置70は、例えば、所定時間間隔(典型的には、1~10分ごと)に受信情報を生成し、生成した受信情報を情報処理装置10に送信する。受信装置70が動作情報を送信するタイミングは、動作開始直後、番組の受信を開始したとき、受信中の再生後に、推薦番組情報を受信装置70に提供してもよい。その場合も、番組の視聴が推薦番組情報または推薦番組情報とともに送信される保存コンテンツにより阻害されない。コーナ単位で推薦コーナが定められる場合には、受信装置70が動作情報を送信するタイミングは、上記のように番組の放送時間に代えて、コーナの放送時間を基準とすればよい。
【0053】
番組情報取得部122による番組情報の取得、コンテンツ要求部126による保存コンテンツ検索要求および情報提供部128による推薦候補番組の特定までの一連の処理は、バックグランドでの実行が許容される。そのため、番組情報取得部122、コンテンツ要求部126および情報提供部128は、これらの一連の処理を、他の処理の負荷が比較的小さい時間帯(例えば、深夜もしくは早朝)に実行しておいてもよい。
【0054】
(地図データ)
次に、本実施形態に係る地図データの例について説明する。図6は、本実施形態に係る地図データの例を示す図である。地図データは、地理的名称ごとにその地理的な位置を示す基準位置情報を含んで構成される。言い換えれば、地図データは、地理的名称から位置もしくは領域の特定に用いられる。図6に示す例では、名称の欄に地理的名称として「福岡」、「熱海」、「富士山」、「東京タワー」が記述されている。「福岡」、「熱海」がそれぞれ地名に相当し、「富士山」、「東京タワー」がそれぞれ地理的特徴物に相当する。基準位置情報として、対応する地理的名称で示される代表的な位置またはその地理的名称で示される領域が表されている。図6に示す例では、代表的な位置が1個の緯度経度(点)で示され、位置の集合ともいえる領域(面)の外縁をなす多角形の各頂点が緯度経度で示されている。以下の説明では、特に断らない限り、代表的な位置と領域を基準位置と総称することがある。
【0055】
ここで、地図データの使用例について説明する。但し、コンテンツ保存サーバ30に地図データが予め設定され、コンテンツ要求部126が、検索方法として「位置情報」を指示する場合を例にする。
コンテンツ保存サーバ30は、情報処理装置10から保存コンテンツ検索要求を待ち受ける。コンテンツ保存サーバ30は、保存コンテンツ検索要求を受信するとき、受信した保存コンテンツ検索要求から、検索方法として「位置情報」とキーワードを示す番組関連情報の抽出を試みる。コンテンツ保存サーバ30は、「位置情報」を示す検索方法とキーワードを示す番組関連情報を抽出するとき、予め自装置に記憶された地図データを参照して、抽出したキーワードである地理的名称に対応する基準位置情報で示される地理的範囲を特定する。コンテンツ保存サーバ30は、自装置に記憶された保存コンテンツから、特定した地理的範囲内の位置を示す画像関連情報(例えば、緯度経度)を含む保存コンテンツを検索する。コンテンツ保存サーバ30は、検索により発見された保存コンテンツに、その保存コンテンツに対応付けて記憶したユーザ識別情報を付加して情報処理装置10に送信する。
【0056】
また、コンテンツ要求部126には地図データが予め設定され、コンテンツ保存サーバ30に地図データが設定されていなくてもよい。その場合には、コンテンツ要求部126は、取得された番組情報の一部であり番組関連情報をなしうるテキスト情報について既知の形態素解析を行い、単語ごとに分節する。コンテンツ要求部126は、予め記憶させておいた地図データを参照し、品詞が名詞である単語のうち、いずれかの地理的名称に一致する単語をキーワードとして抽出するとともに、抽出したキーワードに対応する基準位置情報を抽出する。なお、コンテンツ要求部126は、番組関連情報として独立に記述されたキーワードが含まれる場合には、形態素解析を行わずに、地図データを参照して、そのキーワードに対応する基準位置情報を抽出してもよい。
【0057】
コンテンツ要求部126は、抽出した基準位置情報が示す地理的範囲を示す保存コンテンツの検索を指示する保存コンテンツ検索要求を生成する。保存コンテンツ検索要求は、受信装置70に係るユーザの保存コンテンツのうち、基準位置情報に関する位置情報を含む保存コンテンツの検索を示す要求情報である。コンテンツ要求部126は、生成した保存コンテンツ検索要求をコンテンツ保存サーバ30に送信する。この場合には、保存コンテンツ検索要求において、検索方法は指示されなくてもよい。
コンテンツ保存サーバ30は、情報処理装置10から保存コンテンツ検索要求を受信するとき、受信した保存コンテンツ検索要求からキーワードを含む番組関連情報を抽出し、抽出したキーワードを画像関連情報の一部または全部に含む保存コンテンツを検索する。コンテンツ保存サーバ30は、検索により発見された保存コンテンツを情報処理装置10に送信する。
【0058】
基準位置情報が、1地点の緯度経度または曲線上の2地点以上の緯度経度で示される場合には、コンテンツ保存サーバ30は、それぞれの緯度経度から所定の範囲である検索範囲内(例えば、半径10~50m以内)の地点を示す位置情報を含む保存コンテンツを検索する。基準位置情報が、各頂点の緯度経度を用いて領域を示す場合には、その領域内の地点を示す位置情報を含む保存コンテンツを検索する。
保存コンテンツに付加された基準位置情報の検索範囲となる地理的範囲は、個々の地理的名称もしくはその種別に応じて異なっていてもよい。地理的名称の種別が、例えば、建造物などの人工的な構造物である場合には、その構造物の外縁から10~50mの範囲内、山岳である場合には、山頂から1~10kmの範囲、河川である場合には、河川と河川敷を含む領域であってもよい。
【0059】
(ユーザデータ)
次に、本実施形態に係るユーザデータの例について説明する。図7は、本実施形態に係るユーザデータの例を示す図である。ユーザデータは、会員IDごとに、パスワード、受信装置IDおよび登録機器IDを含み、これらを対応付けてなる。会員IDは、受信装置70ごとのコンテンツ保存閲覧サービスのユーザの代表ユーザである個々の会員を識別するための識別情報である。会員IDは、上記のユーザ識別情報の一例に相当する。会員IDは、1名に限らず、受信装置70を使用する2名以上のユーザ間で共用されてもよい。パスワードは、会員IDで識別されるユーザの認証情報の一例である。受信装置IDは、会員IDで識別されるユーザが主に用いる受信装置70を識別するための識別情報である。登録機器IDは、会員IDで識別されるユーザが主に用いる端末装置60を識別するための識別情報である。1個の受信装置IDには、それぞれ主たるユーザが異なる2個以上の登録機器IDと対応付けられてもよい。
【0060】
コンテンツ保存サーバ30には、ユーザデータが予め記憶され、会員IDごとに1以上の保存コンテンツを対応付けて累積される。コンテンツ保存サーバ30は、情報処理装置10から受信した保存コンテンツ検索要求に応じて検索した保存コンテンツを、その保存コンテンツに対応付けて記憶された会員IDを対応付けて情報処理装置10に送信する。また、コンテンツ保存サーバ30は、ユーザデータを参照し、受信装置IDに対応する会員IDを特定することができる。
【0061】
(保存コンテンツ)
次に、本実施形態に係る保存コンテンツの例について説明する。図8は、本実施形態に係る保存コンテンツの例を示す図である。保存コンテンツは、会員ID、日時、タイトル、画像データおよび説明文を含み、これらを対応付けてなる。日時は、当該保存コンテンツに係るタイトル、画像データおよび説明文を端末装置60からコンテンツ保存サーバ30が取得した時点における年月日と時分を示す。タイトルは、その保存コンテンツの表題である。画像データは、端末装置60が撮影した画像(写真)を示すデータである。画像データには、位置情報が付加されている。位置情報は、端末装置60が撮影された位置の緯度経度を示す情報である。説明文は、その画像に関する説明を示すテキスト情報である。位置情報、日時、タイトルおよび説明文の一部または全部は省略されてもよい。また、個々の保存コンテンツごとに、その保存コンテンツを識別するためのコンテンツIDが含まれてもよい。
【0062】
位置情報、タイトル、説明文のいずれか、もしくは任意の組み合わせは、上記の画像関連情報の例に相当する。タイトルと説明文のいずれかもしくは両者が、保存コンテンツ検索要求に応じた保存コンテンツの検索に用いられることがある。従って、タイトル、説明文にスポーツ、習い事などの趣味の名称、アーティストの人名、イベント名、料理やその種別の名称、などが画像関連情報として含まれることがある。
コンテンツ保存サーバ30は、検索方法として「テキスト情報」が指示される場合、もしくは検索方法が指定されずテキスト情報の検索を前提とする場合には、保存コンテンツ検索要求で指示されるキーワードと一致する番組関連情報を含む保存コンテンツを検索する。
【0063】
また、コンテンツ保存サーバ30が画像データに対して実行した画像認識処理の結果となる人名、地理的名称などが番組関連情報に含まれることがある。画像認識処理の結果は、テキスト情報の形式で、タイトルまたは説明文のフィールドに付加されてもよいし、別個のフィールドに付加されてもよい。
コンテンツ保存サーバ30は、検索方法として「画像認識」が指示される場合、もしくは画像認識の検索を前提とする場合には、保存コンテンツ検索要求で指示されるキーワードと一致する画像認識結果を番組関連情報として含む保存コンテンツを検索する。画像認識結果がテキスト情報となる場合には、検索方法として「テキスト情報」が指示されてもよい。
【0064】
(表示例)
次に、推薦番組情報の表示例について説明する。
図9は、本実施形態に係る推薦番組情報の第1表示例を示す図である。図9に示す例では、メッセージバーMs12は、推薦番組情報を示し、受信装置70の表示部をなす表示領域の右下端に接して配置されている。但し、表示部の表示領域の大半は、その時点で放送中である番組11の映像(番組映像)で占められている。
メッセージバーMs12には、推薦番組の番組名として「番組12」、放送開始時刻として「13:50」、および放送開始時刻を示す文字列「開始」が配置されている。この時刻は、現時刻「13:45」よりも5分後の時刻である。受信装置70の制御部は、推薦番組情報を、その直前の番組11またはコーナの終了前に表示させることで、直後に推薦番組が放送されることをユーザに通知することができる。また、受信装置70の制御部は、メッセージバーMs12の押下を検出する場合、現時刻がその推薦番組の開始時刻になるとき、その放送チャネルを選局してもよい。ここで、「押下」とは、現実の押下の他、その表示領域内の位置を示す操作信号が操作入力部から入力されることを示す。よって、受信装置70は、推薦番組の受信および再生を開始する。また、受信装置70の制御部は、現時刻がその推薦番組の開始時刻になるとき、再生に代え、または再生とともに推薦番組の録画を開始してもよい。
【0065】
図10は、本実施形態に係る推薦番組情報の第2表示例を示す図である。第2表示例では、受信装置70の表示部の表示領域のほぼ中段に左方から右方に向けて、4枚の縦長のカード型画像(以下、カード)Cd21、Cd22、Cd23、Cd24が、その順に配置されている。カードCd21、Cd22、Cd23、Cd24は、それぞれ推薦番組として、番組21、22、23、24を案内するための画像である。各カードには、それぞれの推薦番組の番組名、関連画像および放送状況情報が配置されている。受信装置70の制御部は、受信した推薦番組情報から番組名を抽出することができる。受信装置70の制御部は、推薦番組情報と対応付けて受信した保存コンテンツの一部をなす画像を関連画像として用いることができる。受信装置70の制御部は、推薦番組情報に含まれる放送時間と現時刻を比較して、放送状況情報として現在放送中、放送済、または放送予定のいずれかを判定することができる。但し、受信装置70の制御部は、放送済と判定した推薦番組のうち、既に番組データを受信し、記録(録画)済みとした番組について録画済と判定して、案内対象に含め、その他の放送済みの推薦番組を案内対象から除外してもよい。
【0066】
例えば、カードCd21には、番組21のタイトル「番組21」、番組21の関連画像である画像21、番組21の放送状況情報として「現在放送中」が表示されている。受信装置70の制御部は、現時刻が番組21の放送時間内の時刻であることをもって、番組21が現在放送中であると判定することができる。受信装置70の制御部は、番組21の放送時間内にカードCd21の押下を検出するとき、番組21の放送情報を参照し、番組21の放送チャネルを選局し(チャネル選択)、番組21の受信を開始してもよい。そして、受信装置70の制御部は、カードCd21~Cd24の表示を消去し、受信した番組21を再生する。ここで、受信装置70の制御部は、番組21の映像データを表示部に出力することで、その映像を表示させ、音声データを再生部に出力することで、その音声を再生させる。
【0067】
カードCd22には、番組22のタイトル「番組22」、番組22の関連画像である画像22、番組22の放送状況情報として「放送予定」が表示されている。受信装置70の制御部は、現時刻が番組22の放送開始時刻よりも前の時刻であることをもって、番組22が放送予定であると判定することができる。放送状況情報には、番組22の放送時間として「9月13日(土)18:00-19:00」が付加されている。
受信装置70の制御部は、番組22の放送開始前にカードCd22の押下を検出するとき、番組22の放送情報を参照して放送開始時刻を特定し、現時刻が放送開始時刻になるとき番組22の放送チャネルを選局し(チャネル予約)、番組22の受信および再生を開始してもよい。受信装置70の制御部は、番組22の再生に代え、または再生とともに録画を開始してもよい(録画予約)。なお、受信装置70の選択部は、カードCd22の押下を検出するとき、番組22の処理モードとして再生、録画の一方、および再生ならびに録画の両方を選択肢として示すモード選択画面を表示部に表示させ、検出した操作で示される処理モードで動作してもよい。
【0068】
カードCd23には、番組23のタイトル「番組23」、番組23の関連画像である画像23、番組23の放送状況情報として「録画済」が表示されている。受信装置70の制御部は、現時刻が番組23の放送終了時刻よりも後の時刻であることをもって、番組23が放送済みであると判定し、かつ、記憶した番組23の番組データが存在することをもって、番組23が録画済みと判定することができる。放送状況情報には、番組23の放送時間として「9月11日(木)18:00-19:00」が付加されている。
受信装置70の制御部は、カードCd23の押下を検出するとき、カードCd21~Cd24の表示を消去し、番組23の再生を開始する。
【0069】
カードCd24には、番組24のタイトル「番組24」、番組24の関連画像である画像24、番組24の放送状況情報として「放送予定」が表示されている。受信装置70の制御部は、現時刻が番組24の放送開始時刻よりも前の時刻であることをもって、番組24が放送予定であると判定することができる。放送状況情報には、番組24の放送時間として「9月12日(金)14:00-14:30」が付加されている。
受信装置70の制御部は、カードCd24の押下を検出するとき、カードCd21~Cd24の表示を消去し、番組24の放送情報を参照して放送開始時刻を特定し、現時刻が放送開始時刻になるとき番組22と同様に、チャネル予約、録画予約、またはその両者を実行可能としてもよい。
【0070】
図11は、本実施形態に係る推薦番組情報の第3表示例を示す図である。第3表示例では、カードCd31-Cd34が、図10に示すカードCd21-Cd24とそれぞれ同じ位置および大きさで表示されている。以下の説明では、主に図10との差異点について説明する。
カードCd31-Cd34では、画像21-画像24に代えて、それぞれ代表画像31-34が配置されている。代表画像31-34は、それぞれ推薦番組である番組31-34の代表的な場面を示す静止画像である。代表画像31-34は、それぞれ番組31-34の番組情報に含まれ、情報処理装置10の情報提供部128は、代表画像31-34を、それぞれ番組31-34の番組推薦情報に含めて受信装置70に送信してもよい。
受信装置70の制御部は、番組31-34それぞれの番組情報に対応する保存コンテンツから画像を抽出し、抽出した画像のいずれか1枚を背景画像30として表示部に表示させる。保存コンテンツは、番組31-34の全てまたは少なくとも2件の間で共通となりうることも、個々に異なりうることもある。そのため、背景画像30となりうる保存コンテンツから抽出される画像は、1通り~4通りのいずれかとなりうる。保存コンテンツから抽出される画像が複数通りである場合には、受信装置70の制御部は、複数通りの画像のうちのいずれか1つの画像を、その表示領域への押下の都度、順次切り替えて表示部に表示させてもよい(スライドショー)。
なお、受信装置70の制御部は、操作入力部から入力される操作信号に基づいて保存コンテンツの表示の要否を選択可能としてもよい。受信装置70の制御部は、保存コンテンツの表示要が設定されている場合、受信した保存コンテンツを表示部に表示させ、保存コンテンツの表示否が設定されている場合、受信した保存コンテンツを表示部に表示させない。
【0071】
受信装置70の制御部は、推薦番組の録画が完了したとき、録画完了を示す録画完了情報を生成し、生成した録画完了情報を表示部に表示させてもよい。
図12は、本実施形態に係る録画完了情報の表示例を示す図である。図12に示す例では、メッセージバーMs42は、録画完了情報を示し、受信装置70の表示部をなす表示領域の右下端に接して配置されている。但し、表示部の表示領域の大半は、その時点で放送中である番組41の映像(番組映像)で占められている。
メッセージバーMs42には、録画済みの推薦番組の番組名として「番組34」、放送時間として「2019.9.12 14:00-14:30」、および録画済みであることを示す文字列「録画済み」が配置されている。受信装置70の制御部は、録画完了情報の表示期間を、録画終了後から所定時間(例えば、1~5分)に制限し、表示期間の終了後、録画完了情報を消去してもよい。
また、録画完了情報の表示中に、受信装置70の制御部は、メッセージバーMs42の押下を検出する場合、録画完了情報で通知された録画完了に係る番組34の再生を開始してもよい。
【0072】
上記のように、情報処理装置10の情報提供部128は、受信装置70に代えて、そのユーザの端末装置60に推薦番組情報を送信してもよい。端末装置60の制御部は、情報処理装置10から推薦番組情報を受信するとき、受信装置70と同様の手法を用いて、自装置の表示部に推薦番組情報を表示させる。
図13は、本実施形態に係る推薦番組情報の第4表示例を示す図である。
図13に示す例では、メッセージバーMs52は、推薦番組情報を示し、端末装置60の表示部をなす表示領域のほぼ中央部に配置されている。メッセージバーMs52には、推薦番組の番組名として「番組12」、放送開始時刻として「13:50」、および放送開始時刻を示す文字列「開始」が配置されている。この時刻は、現時刻「13:45」よりも5分後の時刻である。端末装置60の制御部は、推薦番組情報を、その直前の番組11またはコーナの終了前に表示させることで、直後に推薦番組が放送されることをユーザに通知することができる。但し、その時点で受信されている番組映像は、受信装置70の表示部に表示されるため、端末装置60の制御部は番組映像の表示を要しない。メッセージバーMs52には、「見る」ボタンを重ねて配置されている。「見る」ボタンは押下により、重ねて配置した推薦番組情報で示される推薦番組の再生を指示するためのボタンである。端末装置60の制御部は、「見る」ボタンの押下を検出するとき、番組11の番組情報と番組11の受信を示す操作信号を受信装置70に送信する。
【0073】
他方、受信装置70の操作入力部は、例えば、専用の遠隔制御装置(いわゆる、リモコン)または端末装置60から入力される操作信号を所定の無線通信方式を用いて赤外線、ミリ波など無線で受信可能とする。受信装置70の操作入力部は、受信した操作信号を他の機能部(例えば、制御部)に出力する入出力インタフェースを含んで構成されてもよい。受信装置70の制御部は、自装置の操作入力部から入力される操作信号で指示される番組12の放送開始時刻を特定し、現時刻が放送開始時刻になるとき、指示される放送チャネルを選局し、番組12の受信および再生を開始する。従って、端末装置60は、受信装置70を操作するための制御装置としても機能する。受信装置70の制御部は、推薦番組の受信再生の他、端末装置60から入力される操作信号に基づく推薦番組の録画再生、録画予約、およびチャネル予約のいずれかを実現してもよい。
なお、情報処理装置10から保存コンテンツの一部となる画像を受信する場合には、端末装置60の制御部は、受信装置70と同様の手法を用いて、自装置の表示部にその画像を表示させてもよい。
【0074】
(変形例)
次に、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態の第1変形例では、コンテンツ保存サーバ30に記憶されるユーザデータは、1個の会員IDに対して複数のユーザIDが対応付けられ、個々のユーザIDにはそれぞれ独立に登録機器IDが対応付けられてもよい。図14に示す例では、会員ID、受信装置ID、ユーザIDおよび登録機器IDを含み、これらを対応付けてなるセットを含んでユーザデータが構成されている。但し、1個の会員IDには、1個の受信装置IDが対応付けられる。
コンテンツ保存サーバ30は、受信装置70から保存コンテンツを受信するとき、ユーザデータを参照して、その受信装置70に対応するユーザIDを特定し、特定したユーザIDごとに累積する。図15に示す例では、保存コンテンツは、会員ID、ユーザID、日時、タイトル、画像データおよび説明文を含み、これらを対応付けてなる。
【0075】
他方、受信装置70の制御部は、使用中のユーザを認識するユーザ認識部(図示せず)を備える。受信装置70は、例えば、撮影部(図示せず)を備え、撮影部はその視野内の被写体としてユーザの顔面の画像(顔画像)を示す画像データを取得し、制御部に出力する。制御部は、撮影部から入力される画像データに対して公知の画像認識処理を行い、画像データが示す顔画像が示す顔面を有するユーザを認識する。受信装置70の制御部には、予めユーザの顔画像に係る認識データと、そのユーザのユーザIDを含み、これらを対応付けてなる認識データ(図示せず)を記憶しておく。受信装置70の制御部は、図16に例示されるように、認識したユーザのユーザIDを動作情報に付加し、ユーザIDをさらに含む動作情報を情報処理装置10に送信する。
【0076】
情報処理装置10の情報提供部128は、受信装置70から受信した動作情報からユーザIDを抽出する。情報提供部128は、コンテンツ保存サーバ30から受信した保存コンテンツのうち、抽出したユーザIDと対応付けられた保存コンテンツを特定し、さらに特定した保存コンテンツに含まれる画像関連情報に対応する番組関連情報を含む番組情報に係る番組を推薦候補番組として定めることができる。情報提供部128は、定めた推薦候補番組について、上述の手法を用いて推薦番組情報を生成し、受信装置70に送信する。よって、受信装置70には、受信装置70の使用中のユーザに応じた推薦番組が案内される。
【0077】
本実施形態の第2変形例では、ユーザデータは、図17に例示されるように個々のユーザIDに、さらに1以上の関連ユーザIDと対応付けて含んで構成されてもよい。関連ユーザIDは、保存コンテンツの参照をユーザIDに係るユーザに許可し、そのユーザIDが示すユーザとは別個のユーザを識別するための識別情報である。別個のユーザは、例えば、そのユーザIDが示すユーザの友人、同僚、親類など、そのユーザが任意に指定した人物となりうる。また、図17に例示されるユーザデータを、情報処理装置10の情報提供部128に予め記憶しておく。
【0078】
情報処理装置10の情報提供部128は、受信装置70から受信した動作情報からユーザIDを抽出する。情報提供部128は、ユーザデータを参照して、抽出したユーザIDに対応付けられた関連ユーザIDを抽出する。そして、情報提供部128は、コンテンツ保存サーバ30から受信した保存コンテンツのうち、抽出したユーザID、関連ユーザIDのそれぞれと対応付けられた保存コンテンツを特定し、さらに特定した保存コンテンツに含まれる画像関連情報に対応する番組関連情報を含む番組情報に係る番組を推薦候補番組として定めることができる。そして、情報提供部128は、定めた推薦候補番組について、上述の手法を用いて推薦番組情報を生成し、受信装置70に送信する。よって、受信装置70には、受信装置70のユーザの他、そのユーザに対応する関連ユーザに応じた推薦番組が案内される。
なお、情報処理装置10の情報提供部128は、受信装置70から受信した動作情報からユーザIDに代え、受信装置IDを抽出し、ユーザデータを参照して、抽出した受信装置IDに対応付けられた関連ユーザIDを抽出してもよい。
【0079】
コンテンツ保存サーバ30は、いわゆるSNS(Social Networking Service)サーバとして構成されてもよい。SNSサーバは、予め登録された登録機器IDでそれぞれ示される複数の端末装置60間における各種のデータを交換する。関連ユーザIDとして、いわゆるユーザごとに設定された友達リストに登録された他のユーザのユーザIDが用いられてもよい。
例えば、コンテンツ保存サーバ30は、ある1つの端末装置60から関連ユーザとしての申し出を示す招待情報を、他の端末装置60b(図示せず)に転送してもよい。コンテンツ保存サーバ30は、招待状態に対する応答として、その申し出の受諾を示す受諾情報を他の端末装置60bから受信するとき、他の端末装置60bのユーザIDを端末装置60の関連ユーザIDとして定める。
【0080】
なお、情報提供部128は、保存コンテンツの一部である画像とともに、その画像に付随した画像関連情報、もしくは、その画像関連情報を含むテキスト情報を受信装置70に送信してもよい。受信装置70の制御部は、その画像に代えて、またはその画像とともに情報処理装置10から受信したテキスト情報を推薦番組情報に含めて自装置の表示部に表示させてもよい。情報提供部128は、そのテキスト情報を受信装置70に代えて端末装置60に送信してもよい。端末装置60の制御部は、受信装置70と同様に、受信したテキスト情報を推薦番組情報に含めて自装置の表示部に表示させてもよい。
情報提供部128には、テキスト情報を構成するための所定の定型文(テンプレート)を予め記憶しておく。定型文は、例えば、その画像関連情報に係る保存コンテンツの存在の通知、その画像関連情報に関する回想を誘導する内容を示す。より具体的には、定型文は、例えば、「…の思い出を振り返りませんか?」との文字列で表わされる。情報提供部128は、予め記憶した定型文の空欄…に、画像関連情報をキーワードとして代入してテキスト情報を生成する。端末装置60または受信装置70の制御部は、推薦番組情報に対する押下を検出するとき、その推薦番組に対する受信処理を開始してもよい。
【0081】
なお、情報提供部128は、推薦番組情報の他に、必ずしも保存コンテンツの一部または全部を受信装置70もしくは端末装置60に送信しなくてもよい。その場合には、コンテンツ保存サーバ30からコンテンツ要求部126ひいては情報提供部128には、少なくとも番組対応コンテンツの有無と、その番組対応コンテンツに関連付けられたユーザ識別情報が通知されればよい。コンテンツ保存サーバ30は、番組対応コンテンツ要求に対応する応答として、少なくとも検索により発見された番組対応コンテンツに関連付けられたユーザ識別情報を含むコンテンツリストを情報処理装置10に送信すればよい。コンテンツ要求部126は、コンテンツ保存サーバ30から受信したコンテンツリストに対応する番組対応コンテンツ要求に係る番組を、番組対応コンテンツを有する番組として特定することができる。コンテンツ要求部126は、受信したユーザ識別情報および番組対応コンテンツ要求に対して番組対応コンテンツが発見された番組の番組情報を対応付けて情報提供部128に出力する。
【0082】
なお、情報提供部128は、推薦番組選択を省略し、定めた推薦候補番組の全てを示す推薦番組情報を端末装置60と受信装置70の一方または両方の機器に送信してもよい。端末装置60と受信装置70の一方または両方の機器の制御部が情報処理装置10から受信した推薦番組情報が示す推薦候補番組について、上述の情報提供部128と同様の手法を用いて推薦番組選択を実行してもよい。当該機器の制御部は、推薦番組選択により選択された推薦番組を示す推薦番組情報を表示部に表示させる。
【0083】
また、端末装置60と受信装置70の一方または両方の機器の制御部は、推薦番組情報の表示に代え、もしくは表示とともに、自部または情報処理装置10が選択した推薦番組を示す推薦番組情報に含まれるテキスト情報の一部または全部について既存のテキスト音声合成処理を行ってもよい。当該機器の制御部は、テキスト音声合成処理により生成した音声データを再生部に出力することにより、推薦番組を示す音声を再生部に再生させる(音声読み上げ)。これにより、推薦番組が音声で案内される。テキスト音声合成処理の対象とするテキスト情報には、個々の推薦番組を識別可能な情報が含まれればよい。放送中または現在時刻から所定の期間内(直近、例えば、5~15秒)以内に放送開始される推薦番組であれば、少なくとも推薦番組の放送チャネルがその対象のテキスト情報に含まれればよい。それ以降の番組または過去に放送が終了された番組であれば、さらに推薦番組の番組名が対象のテキスト情報に含まれればよい。より好ましくは、推薦番組の放送開始時刻が対象のテキスト情報に含まれてもよいし、さらに画像関連情報をなすキーワードが対象のテキスト情報に含まれてもよい。
【0084】
以上に説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10は、番組情報取得部122、コンテンツ要求部126、および情報提供部128を備える。番組情報取得部122は、放送番組の内容に関する番組関連情報を含む番組情報を取得する。コンテンツ要求部126は、画像とその画像に関する画像関連情報を含むコンテンツ(例えば、保存コンテンツ)を、受信装置70のユーザを示すユーザ識別情報と対応付けて記憶したコンテンツ保存部(例えば、コンテンツ保存サーバ30)に、番組関連情報に対応する画像関連情報を含むコンテンツである番組対応コンテンツの通知を要求する。情報提供部128は、コンテンツ保存部から番組対応コンテンツが通知された放送番組を示す推薦番組情報を番組対応コンテンツに対応付けられたユーザ識別情報が示すユーザの機器(例えば、端末装置60、受信装置70の一方または両方)に提供する。
この構成によれば、受信装置70のユーザがコンテンツ保存部に保存したコンテンツのうち、放送番組の内容に関連するコンテンツが番組対応コンテンツとして定められ、ユーザには番組対応コンテンツに関連する放送番組を推薦番組として案内される。そのため、
受信装置70のユーザには、自身が保存したコンテンツに対応する番組が推薦番組として案内されるため、推薦番組の視聴により自身が保存したコンテンツに係る経験を回想することができる。また、保存したコンテンツの利用および新たな保存が促されるので、コンテンツの保存閲覧サービスの利用が活性化される。
【0085】
また、本実施形態において、番組関連情報は、受信番組に表された位置に関する地理的名称を含み、コンテンツ要求部126は、地理的名称もしくは当該地理的名称で示される位置を示す画像関連情報を含むコンテンツの通知を要求してもよい。
この構成によれば、受信装置70が受信する番組に係る地理的名称に関連するコンテンツに対応する番組が推薦番組として案内される。そのため、受信装置70のユーザは、推薦番組の視聴により、その地理的名称における位置または地域における経験を回想することができる。
【0086】
また、本実施形態において、画像関連情報は、画像の取得位置として、緯度と経度を示し、コンテンツ要求部126は、地理的名称ごとの位置を示す緯度と経度を基準位置情報として含む地図データを参照して、受信番組の内容に関する地理的名称もしくは当該地理的名称で示される位置を示す画像関連情報を含むコンテンツの通知を要求してもよい。
この構成によれば、画像に付加された緯度と経度、または、受信番組に係る地理的名称が示す位置を示す画像関連情報を含むコンテンツに対応する番組が推薦番組として案内される。画像に付加された位置情報のデータ形式として既存のデータ形式を用いることができるので導入コストを抑えることができる。
【0087】
また、本実施形態において、番組関連情報は、放送番組に表された地理的特徴物(例えば、ランドマーク)の名称を含み、コンテンツ要求部126は、当該地理的特徴物の名称を画像関連情報として含むコンテンツの通知を要求してもよい。
この構成によれば、ユーザが地理的な位置として認識しうる地理的特徴物の名称を用いて、その地理的特徴物に関するコンテンツを取得することができる。
【0088】
また、情報提供部128は、受信装置70のユーザを示すユーザ識別情報ごとに対応付けられた関連ユーザ識別情報を含むユーザデータを参照して、そのユーザ識別情報に対応付けられた関連ユーザ識別情報を特定し、特定した関連ユーザ識別情報に対応付けて番組対応コンテンツが通知された放送番組の番組情報を、そのユーザに対する推薦候補番組として推薦番組情報に含めてもよい。
この構成によれば、受信装置70のユーザに係るコンテンツの他、当該ユーザの関連ユーザのコンテンツに対応する放送番組を推薦候補番組として定めることができる。そのため、関連ユーザのコンテンツに対応する放送番組を推薦番組として案内することで、受信装置70のユーザに関連ユーザの保存コンテンツに係る経験を回想することができる。
【0089】
また、情報提供部128は、コンテンツ保存部(例えば、コンテンツ保存サーバ30)から取得した番組対応コンテンツに含まれる画像を、受信装置70のユーザの機器にさらに提供してもよい。
この構成によれば、受信装置70のユーザに推薦番組に対応するコンテンツの画像を提供することができる。そのため、受信装置70のユーザは、その画像に係る経験をより深く回想することができ、コンテンツの利用がさらに促される。
【0090】
また、情報提供部128は、推薦候補番組のうち、現在から将来の放送開始時刻までの期間、または現在までの過去の放送終了時刻からの期間が短い放送番組の番組情報ほど優先して推薦番組情報に含めてもよい。
この構成によれば、放送時間が現在に近い推薦候補番組ほどユーザに対する印象や視聴に対する動機が強く残されるため、定められた推薦番組がユーザに利用される可能性が高くなる。
【0091】
また、情報提供部128は、放送中の推薦候補番組のうち、放送開始時刻が現在放送中の放送番組の終了時刻以降である放送番組の番組情報を推薦番組情報に含めてもよい。
この構成によれば、現在視聴中の番組の終了後に放送が開始される番組が推薦番組として案内されるため、推薦番組がユーザに利用される可能性が高くなる。
【0092】
また、情報提供部128は、過去にユーザの機器に送信した推薦番組情報に係る放送番組のうち、当該ユーザの機器が所定回数以上受信しなかった放送番組の番組情報を推薦番組情報に含めなくてもよい。
この構成によれば、過去に利用されなかった推薦番組が改めて推薦番組として案内されないため、無用な推薦番組案内を回避できる可能性が高くなる。
【0093】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0094】
例えば、情報処理装置10、コンテンツ保存サーバ30、および番組情報配信サーバ50は、インターネットなどのコンピュータネットワークを経由して、端末装置60または受信装置70に対して番組に関する各種情報を提供するサービスは、いわゆるクラウドサービスとみることができる。上記の説明では、情報処理装置10、コンテンツ保存サーバ30、および番組情報配信サーバ50は、各1個のサーバ装置である場合を例にしたが、それぞれ複数のサーバ装置で実現されてもよい。また、情報処理装置10、コンテンツ保存サーバ30、および番組情報配信サーバ50の任意の組み合わせが、1個のサーバ装置として実現されてもよい。例えば、上記の説明では、情報処理システム1が、コンテンツ保存部の例として、情報処理装置10とは別個のコンテンツ保存サーバ30を備える場合を示したが、これには限られない。情報処理装置10は、コンテンツ保存サーバ30に相当する機能を有するコンテンツ保存部を備えてもよい。その場合には、コンテンツ保存サーバ30が省略されてもよい。
また、情報処理システム1が、情報処理装置10とは別個の番組情報配信サーバ50を備える場合を説明したが、これには限られない。情報処理装置10は、番組情報配信サーバ50に相当する機能を有する番組情報蓄積部を備えてもよい。その場合には、番組情報配信サーバ50が省略されてもよい。
また、上記のクラウドサービスを実現する1個または複数のサーバ装置は、いわゆるクラウドとして管理される。例えば、個々のサーバ装置には、各種データの送受信先とする他のサーバ装置を示す情報が予め設定されればよい。端末装置60には、投稿情報の送信先とするサーバ装置の情報が予め設定されればよい。受信装置70には、動作情報の送信先とするサーバ装置、推薦番組情報の送信元とするサーバ装置、保存コンテンツの送信元とするサーバ装置、それぞれの情報が設定されればよい。
【0095】
上記の例では、個々のユーザを特定するユーザ識別情報、関連ユーザ識別情報として、それぞれ独自のユーザIDを用いる場合を例にしたが、一意にユーザを直接または間接的に特定することができれば、これには限られない。上記のように、個々のユーザについてそれぞれ異なる情報が用いれば、個々のユーザが個人で使用し、基本的に複数ユーザ間で共用されない機器を特定してもよい。例えば、ユーザ識別情報に代えて、個々のユーザが主として用いる端末装置60の登録機器ID、メールアドレス、ユーザ名、その機器を提供先とするアプリID、その機器で実行しているブラウザからウェブサイトへのアクセス時に、そのウェブサイトから一意に割り振られ、以降のアクセスで用いられるクライアントID、などが利用可能である。
また、コンテンツ保存閲覧サービスのユーザを特定する会員IDに代えて、受信装置IDが用いされてもよい。
個々のユーザの認証情報としてパスワードに代えて、その他の種別の認証情報、例えば、指紋の画像、虹彩の画像、手の静脈の画像などの生体情報が用いられてもよい。
【0096】
上記の説明では、コンテンツ保存サーバ30は、地図データを参照して、保存コンテンツ検索要求で示される地理的名称に対応する位置に係る地理的範囲内の緯度経度を示す位置情報を含み、保存コンテンツ検索要求に係る受信装置70またはユーザに対応する保存コンテンツを検索する場合を例にしたが、これには限られない。コンテンツ保存サーバ30は、テキスト情報が含まれる受信装置70またはユーザに対応する保存コンテンツのうち、保存コンテンツ検索要求で示される地理的名称をテキスト情報の一部として含む保存コンテンツを検索してもよい。地図データは、地理的名称ごとに、その個々の地理的名称が示す位置または領域を示す1以上の別称を含んで構成されてもよい。そこで、コンテンツ保存サーバ30は、地図データを参照して、テキスト情報が含まれる受信装置70またはユーザに対応する保存コンテンツのうち、保存コンテンツ検索要求で示される地理的名称に対応する別称をテキスト情報の一部として含む保存コンテンツを検索してもよい。
【0097】
上記の説明では、主に端末装置60が携帯電話機である場合を例としたが、これには限られない。端末装置60は、携帯電話機に限られず、タブレット端末装置、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、などその他の形態の、主に個々のユーザにより使用される情報端末装置であってもよい。ウェアラブル端末は、例えば、眼鏡型端末装置、腕時計型端末装置、キーホルダ型端末装置などのいずれの形態であってもよい。
【0098】
上記の説明では、主に受信装置70がテレビジョン受信機である場合を例としたが、これには限られない。受信装置70は、例えば、録画装置、ホームプロジェクタ、などテレビジョン放送を受信する機能を備えていればよい。また、受信装置70において、表示部とその他の部材と別体とし、表示部が省略されてもよい。
また、上記の実施形態および変形例に係る機能や構成は、矛盾が生じない限り、組み合わされてもよいし、その一部が省略されてもよい。
【0099】
なお、情報処理装置10、コンテンツ保存サーバ30、番組情報配信サーバ50、端末装置60、および受信装置70は、それぞれコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
また、情報処理装置10、コンテンツ保存サーバ30、番組情報配信サーバ50、端末装置60、および受信装置70の一部または全部は、それぞれLSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現されてもよい。情報処理装置10、コンテンツ保存サーバ30、番組情報配信サーバ50、端末装置60、および受信装置70の一部の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0100】
1…情報処理システム、10…情報処理装置、30…コンテンツ保存サーバ、40…放送設備、50…番組情報配信サーバ、60、60b…端末装置、70…受信装置、102…プロセッサ、104…記憶媒体、106…ドライブ部、108…入力部、110…出力部、112…ROM、114…RAM、116…補助記憶部、118…インタフェース部、120…制御部、122…番組情報取得部、126…コンテンツ要求部、128…情報提供部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17