(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】ペンニードルアセンブリ装置
(51)【国際特許分類】
A61M 5/32 20060101AFI20230317BHJP
【FI】
A61M5/32
A61M5/32 510Z
(21)【出願番号】P 2020535991
(86)(22)【出願日】2018-12-19
(86)【国際出願番号】 US2018066539
(87)【国際公開番号】W WO2019133392
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】201721886196.4
(32)【優先日】2017-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201711456114.7
(32)【優先日】2017-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522179943
【氏名又は名称】エンベクタ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シー ゾン
(72)【発明者】
【氏名】ホワション ホアン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ フー
(72)【発明者】
【氏名】ジュンユー ジョウ
【審査官】中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第01321157(EP,A2)
【文献】特開2007-014615(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0014462(US,A1)
【文献】特開2015-139623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部キャビティ、上端、および下端を有するハウジングと、
第1の位置でペンニードルアセンブリの外部カバーを把持し、第2の位置で前記外部カバーを解放するよう構成された可動把持アセンブリ
であって、第1の可動ジョーおよび第2の可動ジョーを含む可動把持アセンブリと、
前
記可動把持アセンブリに接続され、前記可動把持アセンブリを前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させ、前記外部カバーを解放し、それによって前記外部カバーが前記内部キャビティへと入るアクチュエータ
であって、前記第1の可動ジョーおよび前記第2の可動ジョーとそれぞれ係合するカム表面を含むことにより、前記ペンニードルアセンブリの移動方向と実質的に同一の方向に沿って移動可能に構成された可動カバーを含むアクチュエータと
を備
え、
前記可動カバーを前記ハウジングに向けて直線方向に押し下げると、前記第1の可動ジョーおよび第2の可動ジョーが、前記可動カバーの直線方向に垂直となる直線方向に沿って前記第1の位置から前記第2の位置まで移動することを特徴とする、ペンニードルアセンブリ装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、前記ペンニードルアセンブリの内部シールドを受け取り、把持するよう構成された開口部を有する、請求項1に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項3】
前記開口部は、前記内部キャビティと連通し、それによって、前記内部シールドが前記内部キャビティへと入ることが可能となる、請求項2に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項4】
前記カム表面は、前記第1のジョーおよび第2のジョーを、実質的に直線方向に互いに離れて前記第2の位置へ動かす、請求項
1に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項5】
前記第1のジョーおよび第2のジョーは、前記第1の位置に向けてスプリングでバイアスされている、請求項
4に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項6】
前記カム表面は、前記第1のジョーと係合するよう構成された第1のカム
表面と、前記第2のジョーと係合するよう構成された第2のカム表面とを含む、請求項
5に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項7】
前記アクチュエータは、前記ジョーが前記第1の位置にある第1の延伸位置、および前記第1のジョー部材および第2のジョー部材が前記第2の位置にある第2の押し下げ位置からの直線移動のために、前記ハウジングに結合される、請求項
6に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項8】
前記アクチュエータは、前記第1の位置へスプリングでバイアスされる、請求項
7に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項9】
内部キャビティ、底部、
ペンニードルアセンブリを受け入れるように構成された開
口部上
端、および
前記ペンニードルアセンブリの
ニードルハブから内部シールドを取り外すために、
前記ペンニードルアセンブリの内部シールドと係合するための開口部を有するハウジングと、
前記ハウジングに結合され、前記ペンニードルアセンブリの外部カバーを第1の位置で把持し、第2の位置へ移動させ、
前記外部カバーを解放するよう構成された可動把持アセンブリ
であって、第1の可動ジョーおよび第2の可動ジョーを含む可動把持アセンブリと、
前記ハウジングに結合され、前記
外部カバーの外表面を把持するための把持部材を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させ、前記装置から外部カバーを解放する前記可動把持アセンブリに結合されたアクチュエータ
であって、前記第1の可動ジョーおよび前記第2の可動ジョーとそれぞれ係合するカム表面を含むことにより、前記ペンニードルアセンブリの移動方向と実質的に同一の方向に沿って移動可能に構成された可動カバーを含む、アクチュエータと、
を備
え、
前記可動カバーを前記ハウジングに向けて直線方向に押し下げると、前記第1の可動ジョーおよび第2の可動ジョーが、前記可動カバーの直線方向に垂直となる直線方向に沿って前記第1の位置から前記第2の位置まで移動することを特徴とする、ペンニードルアセンブリ装置。
【請求項10】
前記ハウジングの中の前記開口部は、前記ペンニードルアセンブリの前記内部シールドと係合する内部寸法を有し、それによって、前記ニードルハブは、前記内部シールドから取り外すことが可能であり、前記内部シールドは、前記ハウジングのキャビティへと入ることが可能となる、請求項
9に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項11】
前記カム表面は、前記第1のジョーおよび第2のジョーを、実質的に直線方向に互いに離れて前記第2の位置へ移動させる、請求項
9に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項12】
前記アクチュエータの前記
可動カバーは、前記第1のジョーと係合する第1のカム表面と、前記第2のジョーと係合する第2のカム表面とを含み、前記アクチュエータの動作が前記ジョーを互いに離すよう移動させ、前記ペンニードルアセンブリの前記外部カバーを取り外す、請求項
11に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項13】
前記アクチュエータは、前記ジョーが前記第1の位置にある第1の延伸位置、および前記第1のジョー部材および第2のジョー部材が前記第2の位置にある第2の押し下げ位置からの直線移動のために前記ハウジングに結合される、請求項
9に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項14】
前記アクチュエータは、前記ハウジングの上端に結合され、前記ハウジングに対して、第1の延伸位置から第2の押し下げ位置まで移動可能であり、前記アクチュエータは
、前記内部シールド
を受け入れるために、前記ハウジングの前記開口部
と位置合わせされた第1の開口部を有し、前記アクチュエータは、ペンニードルアセンブリを受け
入れるために、前記可動把持アセンブリと位置合わせされた第2の開口部を有する、請求項
9に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項15】
前記アクチュエータは、前記ジョーの直線移動方向に垂直な実質的に直線方向に動く、請求項
14に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項16】
前記アクチュエータの前記
可動カバーは、前記第1のジョー上の第1のカムフォロワを受け取るカム表面を画定する第1のスロットと、前記第2のジョー上の第2のカムフォロワを受け取る第2のカム表面を画定する第2のスロットとを含む、請求項
11に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項17】
前記第1のスロットは、前記アクチュエータの移動方向に対して、第1の傾斜角で方向付け、前記第2のスロットは、前記アクチュエータの移動方向に対して、第2の傾斜角で方向付けられる、請求項
16に記載のペンニードルアセンブリ装置。
【請求項18】
ペンニードルを搬送ペンに結合する方法であって、前記方法は、
ペンニードルアセンブリ装置の中のペンニードルアセンブリを、前記ペンニードルアセンブリの外部カバーを把持し、前記ペンニードルアセンブリへ前記搬送ペンを取り付けるために、
可動把持アセンブリの第1の可動ジョーと第2の可動ジョーとの間に配置するステップと、
前記ペンおよびニードルハブを前記外部カバーから取り外し、前記ペンニードルの内部シールドを前記装置の中の開口部へと挿入して前記内部シールドを把持し、前記内部シールドを前記ペンニードルアセンブリの前記ニードルハブから取り外すステップと、
使用後に、前記ニードルハブを前記外部カバーへと挿入し、前記ペンを前記ニードルハブから離すステップと、
アクチュエータが結合されたハウジングに向けて直線方向に前記アクチュエータ
の可動カバーを押し下げて、
前記可動カバーの直線方向に垂直となる直線方向に沿って前記外部カバーを把持する第1の位置から前記外部カバーおよび前記ニードルハブを解放する第2の位置まで前記第1の可動ジョーおよび第2の可動ジョー
を移動させるステップ
であって、前記可動カバーは、前記第1の可動ジョーおよび前記第2の可動ジョーとそれぞれ係合するカム表面を含むことにより、前記ペンニードルアセンブリの移動方向と実質的に同一の方向に沿って移動可能に構成されている、ステップと
を備えた方法。
【請求項19】
前記カム表面は、前記第1のジョーおよび第2のジョーを実質的に直線方向に互いに離して前記第2の位置へ移動する、請求項
18に記載の方法。
【請求項20】
前記アクチュエータの前記
可動カバーは、前記第1のジョーと係合する第1のカム表面と、前記第2のジョーと係合する第2のカム表面とを含み、前記アクチュエータの動作が前記ジョーを互いに離れるよう移動させ、前記ペンニードルアセンブリの前記外部カバーを解放する、請求項
19に記載の方法。
【請求項21】
前記内部シールドは、前記ペンニードルアセンブリ装置のハウジングのキャビティへと入る、請求項
18に記載の方法。
【請求項22】
前記装置の前記開口部は、前記内部シールドを把持するよう前記ハウジングに結合される抽出機構を含み、前記抽出機構が鍵穴形状の開口部を有する、請求項
21に記載の方法。
【請求項23】
前記アクチュエータを前記ペンニードルアセンブリ装置のハウジングの中の開口部に向けて直線方向に移動させ、前記第1の可動ジョーおよび第2の可動ジョーを、前記アクチュエータの直線方向に垂直な方向に離れて移動させ、前記外部カバーが前記ハウジングのキャビティへと入るステップをさらに含む、請求項
18に記載の方法。
【請求項24】
前記アクチュエータは、前記
可動把持アセンブリの第1のジョーと係合する第1のカム表面と、第2のジョーと係合する第2のカム表面とを有する第1のカム部材を含み、それによって、前記アクチュエータを前記ハウジングに向けて直線方向に押し下げ、前記第1のジョーおよび第2のジョーを、前記アクチュエータの直線方向に垂直な直線方向に離れて移動させ、それによって、前記外部カバーが前記ハウジングの前記内部キャビティへと入る、請求項
9に記載のペンニードル装置。
【請求項25】
前記アクチュエータは、前記第1のジョーと係合する第1のカム表面と、
前記第2のジョーと係合する第2のカム表面とを有する第2のカム部材とを含み、前記第1のカム部材の前記第1カム表面および第2のカム表面は、前記第1のジョーおよび第2のジョーの第1の側とそれぞれ係合し、前記第2のカム部材の前記第1のカム表面および第2のカム表面が、前記第1のジョーおよび第2のジョーの第2の側とそれぞれ係合する、請求項
24に記載のペンニードル装置。
【請求項26】
前記ハウジングは、前記内部シールドと係合するために抽出機構をさらに含み、前記内部シールドが前記開口部を通過し、前記ハウジングの前記
内部キャビティへと入る、請求項
9に記載のペンニードル装置。
【請求項27】
前記抽出機構は、前記内部シールドを把持する寸法を有する第1の部分を用いる鍵穴形状の開口部と、前記内部シールドが前記
内部キャビティへと入ることを可能とする寸法を有する第2の部分とを有する、請求項26に記載のペンニードル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ペンニードルアセンブリをペン搬送デバイスなどの搬送デバイスに載せて取り付ける際に使用するための装置に関する。装置は、ニードルハブの上のカニューレをカバーする内部シールドを有するニードルハブを保持するためのウェル、または開口部を有し、不注意による針刺しのリスクを低減するよう使用後に、ニードルハブを保持する。装置は、内部シールドを取り扱う必要がなく、内部シールドをニードルハブから離すために内部シールドを受け取る第2のウェルを有する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2017年12月28日に出願された中国出願番号2017/ 21886196.4および2017年12月28日に出願された中国出願番号2017/11456114.7の優先権を主張し、これらの全体を参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
インスリン、および他の注射可能な薬物は、一般に薬物搬送ペンで搬送され、それによって、使い捨てのペンニードルハブがペンに取り付けられて、薬物容器へのアクセスを容易にし、流体が容器から出ていき、ニードルを通り、患者へと入っていくことを可能とする。
【0004】
物質を患者に投与するために、さまざまなペンニードル搬送デバイスが当業者によって知られている。搬送デバイスは、患者へと挿入するために、ハブの患者側の端から延伸するカニューレ、またはニードルを有する使い捨てニードルハブを使用することが多い。ハブの非患者側の端は、物質を患者へと搬送するためにペン搬送デバイスに結合されている。
【0005】
ニードルハブアセンブリは、多くの場合、複数の解放されたニードルハブを含む容器にパッケージ化されて入っている。ニードルハブは、パッケージから選択され、患者に注射するために、ペンニードル搬送デバイスに取り付けられ、その後で取り外されて廃棄される。ニードルハブパッケージは、ニードルハブを封入する外部カバーと、外部カバーから剥がしてキャビティを開く取り外し可能なシールとを含むことによって、ニードルハブを取り外すことが可能となる。ニードルハブは、搬送デバイス上にねじ込まれるねじ山の刻まれた非患者側の端を有することが可能である。ニードルハブが取り付けられた搬送デバイスを、次に、外部カバーから取り外す。内部ニードルシールドがニードルハブに取り付けられ、デバイスが使用できるようになるまでカニューレをカバーする。シールドを取り外し、使用するカニューレを露出させ、物質を患者に搬送する。使用後に、ニードルハブは、外部カバーへと挿入して戻し、露出したカニューレを封入することが可能である。ペン搬送デバイスは、ニードルハブから離され、ニードルハブを外部カバー内に残す。
【0006】
従来のデバイスは、ニードルハブに接続し、搬送デバイスからニードルハブを取り外すために両手を使用する必要があった。外部カバーへと戻して配置する間に、カニューレを露出させ、偶発的な針刺しの高いリスクをもたらす。使用済みのニードルハブ、およびカニューレを外部カバーのキャビティへと配置する際に、外部カバーを保持する手動操作は、偶発的な針刺しなくしては困難である場合がある。
【0007】
既存のペンニードルアセンブリは、米国特許出願公開第2006/0229562号をMarshらに開示し、米国特許出願公開第2007/0149924号をR.Marshに開示し、その両方の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0008】
従来のデバイスは、意図された用途には適してはいたが、ペンニードルハブアセンブリに対して改善されたパッケージが業界で引き続き必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、ペンニードルアセンブリを搬送ペンなどの搬送デバイスに取り付けるために、少なくとも1つのペンニードルアセンブリを受け取り、支持するための装置、およびデバイスを対象とする。詳細には、本発明は、ペンニードルアセンブリを取り付けたり、また搬送ペンから取り外したりする際に、不注意による針刺しのリスクを低減する方法で使用することが可能であるペンニードルアセンブリに対する装置を対象とする。
【0010】
この装置は、ハウジングと、可動把持アセンブリと、可動把持アセンブリを操作するアクチュエータとを備える。一実施形態では、本装置は、ペンニードルアセンブリに対する開口部、またはウェルを提供する。ペンニードルアセンブリは、外部カバーと、カニューレまたはニードルを支持するニードルハブと、カニューレをカバーする内部シールドとを含む。取り外し可能なシールは、ニードルハブを搬送ペンに取り付ける前に、取り外される外部カバーの開口端を閉じる。装置は、搬送ペン、または他の搬送デバイスに取り付けられている間に、ペンニードルアセンブリ、ニードルハブ、およびカニューレを、保持および支持する。この装置は、使用済みのニードルハブ、および外部カバーを廃棄のために保管することが可能である。装置は、カニューレをカバーする内部シールドを受け取り、保持するための窪み、またはウェルを有することによって、内部シールドを操作することなく、内部シールドをニードルハブから取り外すことが可能である。使用済みのニードルハブは、外部カバーへと挿入して戻し、廃棄のために、保管用トレイ、または内部の鋭利物の容器へ移動することが可能である。内部シールドは、ニードルハブに再度取り付けられるか、または保管トレイの中に廃棄することが可能である。アクチュエータは、把持アセンブリを操作し、ニードルハブ、外部カバー、および内部シールドを鋭利物の容器などの適切な廃棄ビン、または容器へ解放するために設けられる。
【0011】
一実施形態では、内部シールドは、装置の中でウェルを形成する開口部へと挿入することが可能であり、装置内の把持部材と係合することによって、内部シールドが、摩擦嵌合、または締まり嵌めによって保持される。次に、ユーザが内部シールドを取り扱う必要がなく、内部シールドがウェルの中に保持されている間に、ニードルハブとカニューレとを引き離して内部シールドを離すことが可能である。内部シールドは、把持部材を通り過ぎて押し下げることが可能であり、鋭利物の容器を形成する装置の中のキャビティ、またはトレイへと移すことができる。
【0012】
一態様は、ユーザがニードルハブ上の露出したカニューレを用いて露出したハブを取り扱う必要がなく、ニードルハブを搬送デバイスに取り付けるよう、ペンニードルアセンブリを受け取り、支持するための装置、またはデバイスを提供することである。ニードルハブアセンブリは、装置の中に配置されることによって、搬送デバイスがニードルハブの非患者側の端へ取り付けることが可能である。次に、ニードルハブ上の内部ニードルシールドをデバイスの中の開口部へと挿入させることが可能であり、抽出機構により内部シールドを把持させることによって、内部シールドを取り扱うことなく、内部シールドをニードルハブから離すことが可能となる。使用後に、ニードルハブは、デバイスの中の開口部に保持される外部カバーの中に配置され、デバイスが使用済みのニードルハブ、および外部カバーを保持する搬送デバイスから接続を解除される。
【0013】
装置は、使用済みのペンニードルアセンブリ、および関連するコンポーネントを受け取り、保管するために内部キャビティを有する、ハウジングを備える。ハウジングは、可動ジョーなどの少なくとも1つの把持部材を含み、ペンハブアセンブリの外部カバーを把持することが可能な把持機構を有することによって、ニードルハブを搬送ペンに取り付けることが可能となる。使用済みのニードルハブは、装置の中に保持され、搬送ペンから離されている外部カバーへと挿入して戻すことが可能である。アクチュエータは、外部カバーを解放するよう作動させることが可能であることによって、外部カバー、および使用済みのニードルハブを装置から取り外すこと、または廃棄の準備ができるまで使用済みのペンニードルアセンブリを保管するために、デバイスの中の保管コンパートメントへと直接配置することが可能である。
【0014】
一態様において、ペンニードル装置は、ハウジングと、可動把持アセンブリと、アクチュエータとを備える。ハウジングは、内部キャビティと、上端と、下端とを有する。可動把持アセンブリは、把持アセンブリが第1の閉位置にある場合にペンニードルアセンブリの外部カバーを把持し、把持アセンブリが第2の開位置にある場合に外部カバーを解放するよう構成される。アクチュエータは、ハウジング、および可動グリピングアセンブリに接続され、グリピングアセンブリを第1の位置と第2の位置との間で動作させ、外部カバーを解放させる。
【0015】
一実施形態における把持アセンブリは、外部カバーを把持し、保持することができ、互いに離れて外部カバーを解放させることが可能である少なくとも1つの可動ジョーを含み、典型的には2つの可動ジョーを含む。一実施形態において、ジョーは、互いに離れるよう実質的に直線方向にスライドする。アセンブリは、ジョーを離し、直線方向外側へ移動させ、外部カバーを解放させる機構を含むことが可能である可動カバーなどのアクチュエータを含む。アクチュエータは、ジョーの上のカムフォロアと協働するカム表面を形成するスロットを有することが可能であることによって、アクチュエータの動作がジョーへ直線移動を与え、ジョーが開位置と閉位置との間を往復することが可能となるようにする。一実施形態におけるジョー、およびアクチュエータは、スプリングでバイアスされ、ジョー、およびアクチュエータを開始位置に戻すことが可能である。
【0016】
特徴は、ペンニードルアセンブリを受け取るために、ペンニードルアセンブリ装置によってさらに提供され、装置がハウジングと、可動把持アセンブリと、アクチュエータとを備える。ハウジングは、内部保管コンパートメントと、ペンニードルアセンブリを受け取れるよう構成された開口部上端と、下端と、ペンカバーアセンブリの内部シールドと係合してニードルハブを外部カバーから取り外すための開口部とを有する。可動把持アセンブリは、ハウジングに結合され、開口部上端に対して方向付けられている。把持アセンブリは、ペンニードルアセンブリの外部カバーを第1の位置で把持し、第2の位置へ移動可能とさせ、外部カバーを解放させるよう構成される。アクチュエータは、外部カバーに対して、第1の把持位置と第2の解放位置との間で、把持アセンブリを移動させるために、ハウジング、および把持アセンブリに結合される。
【0017】
ニードルハブ、およびカニューレの使用後には、搬送ペンに取り付けられているニードルハブを開口部、および外部カバーへと挿入し、ニードルハブが外部カバーに、摩擦嵌合、または締まり嵌めによって把持することによって、ペンニードル搬送デバイスは、オペレータがニードルハブを取り扱うことなく、ニードルハブから離すことが可能となり、それによって、不注意による針刺しのリスクを低減する。
【0018】
装置の特徴は、ペンニードルアセンブリ装置を用いて、ペンニードルアセンブリのニードルハブを搬送デバイスに結合する方法によってさらに達成される。この装置は、開口部を含む上壁と、ペンニードルアセンブリを支持する把持アセンブリと、把持アセンブリを操作するアクチュエータとを備える。この方法は、搬送デバイスの結合端を把持アセンブリによって保持されるペンニードルアセンブリへと挿入するステップと、ニードルハブの開放端に結合するステップとを含む。ニードルハブが取り付けられた搬送デバイスが取り外され、把持アセンブリによって、外部カバーが保持されたままとする。内部シールドは、開口部、またはウェルへと挿入され、内部シールドは、ニードルハブが内部シールドから引き離され、逃れることが可能となり、物質を患者に与える際に使用するカニューレを露出させるよう十分な力で把持される。使用後に、ニードルハブは、第1のウェルの中に保持されていた外部カバーへと挿入され、搬送デバイスから接続を解除される。次に、アクチュエータが作動して、使用済みのニードルハブ、および外部カバーを把持アセンブリから解放する。
【0019】
本発明の目的、利点、および顕著な特徴は、添付の図面と併せて、本発明の例示的な実施形態を開示する以下の詳細な説明から明らかとなることであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明のさまざまな実施形態の上記の恩恵、および他の利点は、本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な説明、および添付の図面からより明らかとなることであろう。
【0021】
【
図1】カニューレ、内部シールド、および外部カバーを支持するニードルハブを備えるペンニードルアセンブリを図示する、一実施形態におけるペンニードル搬送デバイスの分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態における装置および保管デバイスの斜視図である。
【
図4】一実施形態における保管トレイの斜視図である。
【
図5】把持アセンブリを図示する
図3の装置の断面図である。
【
図6】装置およびペンニードルアセンブリの部分断面図である。
【
図7】一実施形態におけるジョーによって形成される把持アセンブリの部分断面図である。
【
図8】ニードルハブに接続されている搬送デバイスを図示する装置の断面図である。
【
図9】外部カバーから引っ張られているニードルハブを図示する装置の斜視図である。
【
図10】内部シールドをデバイスのウェルの中の抽出機構へと挿入するペンニードル搬送デバイスの部分断面図である。
【
図11】内部シールドをニードルハブから離すための抽出機構の上面斜視図である。
【
図12】装置に保持されている外部カバーへと挿入されている使用後のニードルハブの断面図である。
【
図13】ニードルハブから離される搬送ペンおよび使用後の外部カバー内に配置されるニードルハブを図示する断面図である。
【
図14】ペンニードルアセンブリを解放するよう把持機構のジョーを動かすアクチュエータを図示する断面図である。
【
図15】把持機構の可動ジョーが閉位置にある場合の第1の延伸位置にある、アクチュエータを図示する部分断面側面図である。
【
図16】ジョーを開位置へ動かしてペンニードルアセンブリを解放する作動位置にあるアクチュエータを図示する部分断面側面図である。
【
図17】第1の内部シールドを開口部に通して、保管コンポーネントへと押し込む第2の内部シールドを図示する斜視図である。
【
図18】後で使用するために、ニードルハブが内部シールドへと戻して挿入されているところを図示する斜視図である。
【
図19】内部シールドを装置から取り外す位置までスライドさせる内部シールドを図示する斜視図である。
【
図20】搬送ペンに取り付けられた装置から取り外された内部シールドを図示する斜視図である。
【
図21】装置の中の外部カバーに戻されるニードルハブを図示する斜視図である。
【
図22】ニードルハブと外部カバーと共に取り外された搬送ペンを図示する斜視図である。
【0022】
図面全体を通して、同様の参照番号は、同様の部品、構成要素、および構造を参照することが理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、ペン搬送デバイスと共に使用するために、少なくとも1つペンニードルアセンブリ、好ましくは複数のペンニードルアセンブリの保管および支持するためのペンニードルアセンブリ装置を対象とする。本発明は、さらに、使用済みのニードルハブのための保管デバイスを対象とし、使用済みのニードルハブを使用後に、デバイスの中で交換することが可能であり、後で、ニードルハブを取り扱うことなく廃棄し、偶発的な針刺しのリスクを低減する。
【0024】
添付の図面に図示されている本発明の実施形態が参照されており、同じ参照番号は、全体を通じて同じ要素を参照する。本明細書で説明される実施形態は、図面を参照することによって、本発明を例示するものであるが、これに限定するものではない。例示的な実施形態は、別の説明で提示されるが、これらの実施形態の個々の特徴、および構造は、ユーザの治療のニーズを満たすために、任意の数の方法で組み合わせることが可能である。
【0025】
本開示が、以下で説明にされるか、または図面に図示される、構造の詳細、および構成要素の配置に、その適用が限定されないことを当業者によって理解されることとなるであろう。本明細書の実施形態は、さまざまな方法で変更、実施、または実行することが可能である。また、本明細書にて使用される表現、および用語は、説明を目的とするものであり、限定するものとしてみなすべきではないことが理解されることとなるであろう。本明細書における「含む」、「備える」、または「有する」、およびそれらの変形例の使用は、追加の項目と同様に、その後に列挙される項目、およびその均等物を包含することを意味する。特に限定されない限り、本明細書における「接続」、「結合」、および「取り付け」という用語、およびそれらの変形例は、広範囲に用いられ、直接的および間接的な接続、結合、および取り付けを包含する。さらに、「接続された」および「結合された」という用語、およびそれらの変形例は、物理的または機械的な、接続または結合に限定されない。さらに、上、下、底面、および上面などの用語は、相対的であって、図解を補助するために使用されるものではあるが、限定するものではない。
【0026】
ニードルハブアセンブリ用の装置は、露出したニードルカニューレの取り扱いを低減させ、ペン搬送デバイス上のニードルハブの便利で簡単なアセンブリ、および取り外しを可能とすることができる。ニードルハブアセンブリ用のデバイスは、テーブルなどの平面上に配置することが可能であるため、ペンニードル搬送デバイスを片手でニードルハブアセンブリに取り付けることが可能となる。それによって、露出したニードルカニューレを有するニードルハブを取り扱うことによってニードルが刺さるリスクを低減する。
【0027】
図1に図示されるように、ペンニードル搬送デバイス10は、典型的には、投与ノブ/ボタンと、外部スリーブ12と、キャップとを含む。投与ノブ/ボタンは、ユーザが注射する薬剤の投薬量を設定することを可能とする。外部スリーブ12は、薬剤を注射する場合に、ユーザによって把持される。キャップは、ユーザによって使用され、ペンインジェクタデバイス10をシャツのポケットの中、または他の適切な場所の中に確実に保持し、偶発的なニードルによる損傷からのカバー/保護をもたらす。
【0028】
標準的なペンニードル搬送デバイスにおいて、投与、および搬送機構は、すべて外部スリーブ12内にあり、先行技術に見識のある者には理解されるので、ここではより詳細に説明しない。薬剤カートリッジは、通常、既知の取り付け手段によって、標準的なペンインジェクタハウジングに取り付けられる。薬剤カートリッジ内でのプランジャー、またはストッパの遠心移動により、薬剤が強制的にリザーバハウジングへと押し込まれる。薬剤カートリッジは、隔膜によって密封され、リザーバ、またはハウジング内に配置される隔膜貫通ニードルカニューレによって穴が開けられる。他の取り付け手段を使用することが可能であるが、リザーバハウジングは、好ましくは薬剤カートリッジにねじ止めされる。ペンニードル搬送デバイスは、業界で既知である標準的なペン搬送デバイスであってよいことから、ペンニードル搬送デバイスは、詳細には図示されていない。
図2に図示されるように、ペンニードル搬送アセンブリ18は、カニューレ20を支持するニードルハブ16と、外部カバー22と、内部シールド24とを備える。
図2に図示されるように、保護シール26は、外部カバーの開口端に取り付けられ、ニードルハブ、およびカニューレを封入し、清潔、且つ無菌状態を維持する。シール26は、使用中に、ニードルハブにアクセスするよう外部カバーから容易に剥がすことが可能であるラベル、または他のクロージャ部材であってよい。
【0029】
ペンニードル搬送デバイス10は、
図1に図示されるニードルハブ16に接続され、搬送デバイス10のねじ付きの端部18にねじ込まれる雌ねじを含む、非患者側の端への接続を有する。ニードルカニューレ20は、物質を患者に搬送するためにニードルハブ16の患者側の端から延伸する。外部カバー22は、ニードルカニューレをカバーするよう設けられ、使用の前後に、偶発的な針刺しから患者を保護することが可能である。外部カバー22は、使用中に、外部カバーを把持することを支援するリブ23を含む。内部シールド24は、ニードルハブ16の端部から延伸するポストの上に設けられ、カニューレを封入する。使用の間に、ニードルハブ16は、ペン搬送デバイスに接続され、内部シールドは取り外される。使用後に、外部カバーは通常、ニードルハブに戻され、ニードルカニューレをカバーする。次に、カバーを有するニードルハブがペンニードル搬送デバイスから取り外され、廃棄される。
【0030】
装置28は、搬送デバイス10が患者に物質を注入するために、使用されるニードルハブ16に結合されることが可能である位置で、カニューレを露出したニードルハブ16をユーザが取り扱う必要がなく、少なくとも1つのペンニードルアセンブリ18を受け取り、支持するよう構成されている。そして、使用済みのニードルハブ16およびカニューレ20を、装置の中に保持され、搬送デバイスから離れた外部カバー22の中に位置させる。使用済みの外部カバー、ニードルハブ、および内部シールドは、デバイスの中に保持される。
【0031】
装置28は、ペンニードルハブ16を搬送ペンに結合させるために、ペンニードルアセンブリ18を受け取るために提供され、使用後に、ペンニードルハブを搬送ペンから離すために提供される。一実施形態において、装置28は、ハウジング30と、ハウジング内に保持および把持アセンブリ32と、アクチュエータ108とを備える。
図3に図示されるようなハウジング30は、上端34および下端36を有する。
図3に図示されるように、ハウジング30は、上端34と、下端36とを有する。下端36は、滑り止め表面を含む底面を有する。滑り止め表面は、底面に直接成形されてよく、またはエラストマー材料などの滑り止め材料であってよく、底面に塗布され、テーブル、または他の平らな表面での使用の際に、ハウジングを安定した位置に保持する。
【0032】
ハウジング30の下端36は、複数の使用済みのペンニードルアセンブリを保持および保管するよう十分な寸法の内部キャビティ38を有する。本実施形態において、トレイ40は、使用済みのペンニードルアセンブリ用の容器、または鋭利物の容器を画定する、内部キャビティ38内でスライドするよう設けられる。
図4に図示される実施形態において、トレイ40は、前方壁42と、側壁44と、開口部48を含む後方壁46とを有する。トレイ40は、前方壁42に隣接する第1のセクション52を有する底壁50と、第1のセクション52から後方壁46の開口部48に向けて収束する第2の傾斜セクション54とを有する。トレイ40は、ハウジング30の上部セクションの下側の端に開口上端56を有する。トレイ40は、単数回使用のために構成してよく、または再利用可能としてよい。
【0033】
図5および
図6を参照すると、把持アセンブリ32は、ニードルハブ16を搬送ペンに接続させること、および使用後に、ニードルハブを搬送ペンから接続を解除することに対して、ペンニードルアセンブリを支持および把持するために設けられる。把持アセンブリ32は、ペンニードルアセンブリの外部カバーと係合し、把持するための第1の位置と外部カバーを解放するための第2の位置との間を動くことが可能となる可動アセンブリである。
【0034】
本実施形態において、把持アセンブリ32は、
図5および
図6に図示される第1の閉位置と
図14に図示される第2の開位置との間で、動作可能な2つの対向するジョー58を含む。一実施形態におけるジョー58は、第1の位置と第2の位置との間で、実質的に直線方向に動く。ハウジング20は、ハウジングの上端から延伸するカラー60を有し、ペンニードルアセンブリの外寸法を補完する寸法を有する開口部62、またはウェルを画定させることによって、ペンニードルアセンブリがスライドし、把持アセンブリ32へと接触することが可能となる。ハウジング20は、可動ジョー58を受け取るための内部キャビティ64である。
【0035】
図7に図示されるように、把持アセンブリ32のジョー58は、実質的に互いにとって鏡像であり、
図7に図示される閉位置と
図14に図示される開位置との間で、スライドするよう構成される。ジョー58は、実質的に半円形の開凹面領域68を含む内部合わせ面66を有し、それぞれのジョー58の開凹面領域68が、ペンニードルアセンブリを受け取るために、実質的に円形のウェル70、または把持アセンブリ32の開口部を画定する。
図7に図示されるように、凹状領域68は、長手方向中心軸に対して長手方向に延伸し、ウェル70の側壁を形成する実質的に直線の部分72を有する。ウェル70の底部は、傾斜部74によって形成され、内側に延伸するリップ76が、ジョー58によって形成される把持アセンブリ32の上端面の開口部よりも小さい寸法を有する底部開口部77を形成する。傾斜セクション74は、ペンニードルアセンブリの外部カバーのリブ23と係合し、把持アセンブリ32に対する外部カバーの回転に抵抗する1つまたは複数の突出する戻り止め78が設けられる。
【0036】
脚部80は、ペンニードルアセンブリの外部カバーの長手方向の寸法を補完するよう距離が外向きに延伸するそれぞれのジョー58の底面82から延伸する。脚部80は、凸状外表面86および凹状内表面88を有する半円形部分84によって形成される先端を有する。内部表面88には、ペンニードルアセンブリの外部カバー22の外表面を把持するために把持部材90が設けられている。本実施形態において、把持部材90は、ジョー58の開下端を取り囲む複数の歯92を含むスプリングクリップであってよい。本実施形態において、歯92は、ジョー58の中心軸に向けて突出し、ジョーの本体部分から離れる方向に延伸する傾斜した角度で設けられる。把持部材90は、端部分84と一体的に形成されてよく、または端部分84に取り付けられる別の部材であってよい。把持部材90は、プラスチック、金属、または他の適切な材料で作ることが可能である。把持部材90は、外部カバーと係合し、把持アセンブリによって解放されるまで回転に抵抗する鋭利なエッジを有し得る金属スプリングクリップであってよい。
【0037】
ジョー58は、スプリング98を支持するために突出部材96を含む端面94を有する。スプリング98、または他のバイアス部材は、ハウジング30の内部壁とそれぞれのジョーとの間に設けられて、ジョー58を互いに閉位置に向けてスプリングでバイアスする。一実施形態において、スプリング98は、コイルスプリングである。ジョー58の外側面100は、
図15および
図17に図示されるように、カムフォロア102を形成する突出部材を含む。示めされる実施形態において、スプリング98は、それぞれの端面94とハウジング30の内部壁との間に延伸してジョーを互いに向けてバイアスするコイルスプリングである。ハウジング30は、ジョー58が閉位置と開位置との間で、実質的に直線方向にスライドすることが可能となるようスロット104を有する内部壁106を含む。
図15および
図16に図示されるように、それぞれのジョーの側面100から延伸するカムフォロワ102は、内部壁106の中のスロット104を通って延伸する。本実施形態において、スロット104は、ハウジングおよび把持アセンブリ32の長手方向、または軸方向に実質的に垂直な方向に延伸する。
【0038】
本実施形態において、アクチュエータ108は、ハウジング30に結合されるカバーを画定する。アクチュエータ108は、ジョー58を作動させ、ジョーを閉位置と開位置との間で動かすようハウジングに結合される。本実施形態において、アクチュエータ108は、
図5に図示されている延伸位置と
図14に図示されている作動位置との間で、ハウジングの外表面上をスライドする。
【0039】
図3に図示されるように、カバーを形成するアクチュエータ108は、ハウジングの外寸法を補完する側壁110と、開下端112と、頂壁114とを有する。側壁110は、ハウジング30に対してアクチュエータ108を操作することを支援するために外向きに突出するタブ116を含む。上壁114は、ペンニードルアセンブリを受け取るために、開口部を画定するカラー118を有する。カラー118は、ハウジングのカラー60の外形および寸法を補完する形状、および寸法を含む内部表面を有することによって、ハウジングに対するアクチュエータの往復運動の間に、カラー118がハウジングのカラー60の上をスライドする。
図10に図示されるように、アクチュエータ108は、可動カバーとして図示され、ハウジングに対してアクチュエータ108を誘導することを支援するよう、ハウジング内で上向きに延伸するそれぞれの円筒形ピン122を受け取る下向きに延伸するチャネル120を設ける。
【0040】
アクチュエータ108は、ジョーに結合させ、ジョーを開位置と閉位置との間で動かすために、
図15および
図16に図示されるように、ジョー58、および壁106のそれぞれの反対側に配置される実質的に平面のプレート124を含む。プレート124は、アクチュエータ108に固定され、アクチュエータの動作の間に、アクチュエータ108と共にスライドする。本発明の一実施形態において、それぞれのプレート124は、アクチュエータの動作方向に対して傾斜したカム表面128を画定する2つのスロット126を含む。示されているスロット126は、互いに対して傾斜しており、それぞれのプレート124の下側の端の中心で互いに向い合うように収束している。
【0041】
本実施形態において、プレート124は、滑らかな動作および移動をもたらすために、ジョーの2つの反対側に関連付けられる。他の実施形態において、単一のプレート、または他のカム機構を設けてよい。
図15に図示されるように、スロット126の下側の端は、ハウジングの長手方向に実質的に平行であり、アクチュエータの移動方向に平行で、垂直方向に延伸する底部129を含む。
【0042】
それぞれのジョー58のカムフォロア102は、ハウジング30の内部壁106に形成されるスロット104を通って、プレート124のスロット126へと延伸する。ハウジングに対するアクチュエータ108の下方への動作が、傾斜したカム表面128にジョー58をスライドさせて離す。
図15に図示されるように、アクチュエータ108は、ハウジングから延伸する第1の位置にある。カムフォロア102は、それぞれのスロット126で受け取られ、それぞれのスロットの下端に配置され、ジョー58が
図15に図示されるように、閉位置にある。
図16に図示されるように、アクチュエータ108の下向きの動作は、プレート124におけるカム表面128が、カムフォロア102、およびそれぞれのジョー58を互いに離れるよう動かすことを可能とする。スプリング98は、ジョー58を共に閉位置にバイアスさせ、プレートおよびアクチュエータを元の位置に戻す。他の実施形態において、スプリング、または他の適切なバイアス部材がハウジングに設けられて、アクチュエータ108を
図15に図示される元の位置に戻す。
【0043】
ハウジング30は、患者が内部シールドを取り扱う必要がなく、ペンニードルアセンブリの内部シールド24を取り外すことを支援する抽出機構130を含む。
図10および
図11に図示されるように、抽出器130は、ハウジングの開上端と下端のキャビティとの間の通路を画定する側壁132を含む。抽出器130は、側壁132に取り付けられた板金クリップから形成することができ、クリップが内部シールドと係合する鋭利なエッジを含む。上壁134は、実質的に鍵穴形状のスロット136を含む。示めされる実施形態において、上壁134は、内部シールド24をスロット136へと誘導することを支援するよう凹面138を有する。キーホール形状のスロット136は、拡大された実質的に円形の開口部140と、円形の開口部140の直径よりも小さい幅を有する長手方向に延伸する開口部142とを有する。円形開口部140は、内部シールド24の最も外側の寸法よりわずかに大きい寸法を有することによって、内部シールドが干渉なしで通過することが可能となる。
【0044】
長手方向部分142の先端144は、円形開口部140に対して内向きに突出し、陥凹領域148を画定する少なくとも1つの歯146を含む。本実施形態の歯146は、鋭い先端150を形成する傾斜面で形成されている。本実施形態において、傾斜面152は、一般的に下向きの方向に傾斜しており、内部シールド24が先端を越えてスライドし、内部シールドが上向きに外れることから抵抗している。歯146は、十分にフレキシブルであることから、内部シールドが開口部を通して押し込まれ、トレイ、またはハウジング内の他の容器へと入り込むことが可能となる。長手方向スロット142の内部長手方向エッジ154は、鋭利なエッジ158に収束する傾斜面156に形成される。傾斜面156は、装置の使用の間に、内部シールドを把持することを支援するよう、ハウジングの下端へ向かって下向きに傾斜している。ハウジングのカバーを形成するアクチュエータ108は、開口部160の内部エッジから延伸する下向きに延伸するカラー162を含む開口部160を含む。
図8に図示されるように、カラー162は、抽出器130の側壁132の外寸法を補完する寸法を有することによって、カラー162は、使用の間に抽出器の上をスライドする。
【0045】
アセンブリは、ユーザがニードルハブ、および露出したカニューレを取り扱う必要がなく、ユーザがハブを搬送ペンに取り付けることを支援するようペンニードルアセンブリを受け取ることが可能である。
図6に図示されるように、使用の間に、ラベルは外部カバーから取り外され、ペンニードルアセンブリは、ハウジング30のカラーへと配置されることによって、ペンニードルアセンブリは、ジョー58によって画定された開口領域へと下向きに入る。ペンニードルアセンブリは、ジョー58によって保持され、脚部80の歯92は、底部外部カバー22の外表面と係合する。それぞれのジョーの傾斜面上の戻り止め78は、外部カバーの外表面上のリブと係合して、ジョーに対する外部カバーの回転に抵抗する。
【0046】
図8に図示されるように、次に、搬送ペンが、アクチュエータ108の中のカラー118の開口部、およびハウジング上のカラー162を通して挿入され、ペンニードルアセンブリのニードルハブと係合する。搬送ペンを回転させ、ニードルハブ上の雌ねじと係合させ、搬送ペンに結合する。
図9に図示されるように、取り付けられたニードルハブ16を有する搬送ペンは、外部カバー22をジョー58の間に保持したまま、外部カバー22から格納することが可能である。
【0047】
内部シールド24は、外部カバーから離された場合に、カニューレ20をカバーするようニードルハブ16に取り付けられる。次に、
図10および
図11に図示されるように、搬送ペンが抽出器130へと挿入され、内部シールド24が長手方向スロット142を通過することによって、エッジ154、および先端150が内部シールドの外表面と係合して内部シールドを把持し、上向きの動作に抵抗する。次に、搬送ペンを抽出して、内部シールド24をスロット142の中に保持したままにしてよい。
【0048】
搬送ペンおよびペンニードルアセンブリ18の使用後に、
図12に図示されるように、次に、搬送ペンは、ハウジングのカラー162を通して挿入されることが可能であり、ニードルハブ16が、開口部の中のジョー58の間に保持される外部カバー22の中に再び受け取られる。次に、
図13に図示されるように、搬送ペンを回転させ、搬送ペンをニードルハブの雌ねじから接続を解除し、装置から取り外すことが可能である。次に、アクチュエータ108を
図14に図示される位置まで押し下げ、カム表面128がジョー58上のそれぞれのカムフォロワ102と係合し、ジョーを直線方向外側へ移動させ、使用済みのニードルハブを含む外部カバー22を解放する。使用済みの外側カバー22、およびニードルハブ16は解放され、開口部を通過し、ハウジングの底部へと入り、そして使用済みのペンニードルアセンブリを収集するためにトレイ40へと入る。アクチュエータ108にかかる下向きの力が解放されることによって、スプリングがアクチュエータ108を元の位置に戻す。
【0049】
新しいペンニードルアセンブリをハウジングの中に配置させることで、手順を繰り返すことができ、搬送ペンをニードルハブに取り付けることが可能である。
図15に図示されるように、内部シールド24を有する新しいニードルハブを抽出器130に対する開口部へと挿入させることが可能であり、内部シールドの先端が前のシールドの上端と係合することによって、下向きの力が前のシールドを押し、歯146のフレキシブルエッジ、およびスロット144の長手方向エッジ154を通過する。次に、内部シールド24は、トレイ40へと下向きに落下することが可能である。
【0050】
他の実施形態において、搬送デバイスが使用のために準備された後に、後で使用するために内部シールドをニードルハブ16へと戻すことが望ましい場合がある。
図17に図示されるように、内部シールド24は、搬送ペンおよびニードルハブを図示される装置へと挿入して戻すことにより、ニードルハブ16のポストへと戻すことが可能である。次に、内部シールド24は、
図19および
図20に図示されるように、長手方向スロット142に沿って円形の開口部分140までスライドし、内部シールドを抽出器130から解放することが可能である。次に、ニードルハブ、および内部シールド24が取り付けられた搬送ペンを引き出し、後で使用するために保管してよい。
【0051】
図21および
図22に図示されるさらなる実施形態において、ニードルハブを搬送ペンから離すことなく、外部カバー22をハブ16に再び取り付けることが可能である。
図21に図示されるように、ニードルハブ16が取り付けられた搬送ペンは、カラー、およびハウジングを通して挿入されてよく、そのため、ニードルハブ16は、外部カバー22の中で受け取られる。次に、アクチュエータ108を
図22に図示される位置まで押し下げ、ジョー58を離し、外部カバー22を解放することができる。次に、カニューレを保護している外部カバーを用いて搬送ペンを引き出し、不注意による針刺しを回避することが可能となる。
【0052】
図3~
図22における実施形態おいて、単一のペンニードルアセンブリを受け取るために、単一の開口ウェルを有する装置が図示されている。代替の実施形態において、アセンブリは、複数のペンニードルアセンブリを収容するために、1つ以上の開口部と、対向するジョーとを有してよい。
【0053】
別の実施形態において、アセンブリは、それぞれのペンニードルアセンブリを受け取るために、複数のウェルを有するハウジングを含んでよい。ペンニードルアセンブリの外部カバーを保持するために、把持機構を操作するためにそれぞれのウェルにアクチュエータボタンを設けてよい。
【0054】
前述の実施形態、および利点は、単に例示であり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明の例示的な実施形態の説明は、例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。さまざまな修正例、代替例、および変形例は、当業者にとって明らかであり、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。異なる実施形態、および請求項の特徴は、互いに矛盾しない限り、互いに組み合わせてよいことを特に留意されたい。したがって、そのようなすべての修正例は、添付の特許請求の範囲、およびそれらの均等物で定義される本発明の範囲内に含まれることが意図されている。