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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】曲げ強化ガラスの成形装置及び成形方法
(51)【国際特許分類】
   C03B 27/044 20060101AFI20230317BHJP
   C03B 23/025 20060101ALI20230317BHJP
【FI】
C03B27/044
C03B23/025
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021542202
(86)(22)【出願日】2020-01-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2020073483
(87)【国際公開番号】W WO2020156376
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-07-20
(31)【優先権主張番号】201910102891.4
(32)【優先日】2019-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513128442
【氏名又は名称】ルオヤン ランドグラス テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ヂャオ,イェン
【審査官】山本 吾一
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108017265(CN,A)
【文献】特表2005-529828(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、徐変移行セクションと、エアグリッドシステムと、成形システムとを備え、前記エアグリッドシステムは、フレームの上半分に設けられ、複数の上部エアグリッドからなる上部エアグリッド群と、フレームの下半分に設けられ、複数の下部エアグリッドからなる下部エアグリッド群とを備え、前記徐変移行セクションは、成形システムの入口側に設けられており、ガラス板の搬送方向に並べた複数の移行横方向アーク変更機構を備え、ガラス板を横方向に徐々に湾曲させ、徐々に湾曲したガラス板を成形システムに送り込み、前記成形システムは、2組の縦方向成形アーク変更機構と、ガラス板の搬送方向に並べた複数の横方向成形アーク変更機構とを備え、前記移行横方向アーク変更機構は第1の弾性部材と、複数の第1の高さ調節機構と前記第1の弾性部材に設けられたガラス搬送機構とを備え、前記第1の弾性部材は、長手方向の中心位置又は中間部分がサポートビームに固定されており、その固定ポイントの両側が前記複数の第1の高さ調節機構によりサポートビームと接続されており、前記複数の第1の高さ調節機構を調節することにより前記第1の弾性部材を湾曲させ、前記サポートビームは、フレームに固定されていることを特徴とする曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項2】
前記縦方向成形アーク変更機構は、下部湾曲機構により制御され、成形システムにおけるガラス板に対して縦方向の曲げ成形を行い、前記横方向成形アーク変更機構は、下部サポートクロスビームにより縦方向成形アーク変更機構と接続されており、成形システムにおけるガラス板に対して横方向の曲げ成形を行うことを特徴とする請求項1に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項3】
前記横方向成形アーク変更機構は第2の弾性部材と、複数の第2の高さ調節機構と前記第2の弾性部材に設けられたガラス搬送機構とを備え、前記第2の弾性部材は、長手方向の中心位置又は中間部分が前記下部サポートクロスビームに固定されており、前記中心位置又は中間部分の両側が前記複数の第2の高さ調節機構により下部サポートクロスビームと接続されており、前記複数の第2の高さ調節機構を調節することにより前記第2の弾性部材を湾曲させることを特徴とする請求項2に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項4】
前記横方向成形アーク変更機構におけるガラス搬送機構は、搬送ホイールが設けられた可撓軸と、ホルダーと、可撓軸駆動システムとを備え、可撓軸は、間隔をあけて配置されたホルダーにより前記第2の弾性部材に固定されており、前記可撓軸駆動システムは、可撓軸の長手方向の中心領域で動力を可撓軸に伝達することを特徴とする請求項3に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項5】
前記可撓軸は前記第2の弾性部材に平行であることを特徴とする請求項4に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項6】
前記下部エアグリッドは、前記第2の弾性部材の長手方向に沿って隣接する横方向成形アーク変更機構の間に設けられた複数の下部送風ボックスからなり、下部送風ボックスは、前記第2の弾性部材に取り付けられることにより、横方向成形アーク変更機構及び縦方向成形アーク変更機構のアーク変更動作に従って動作することを特徴とする請求項3に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項7】
前記下部送風ボックスの各々には、それぞれ、独立したエアダクトが設けられていることを特徴とする請求項6に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項8】
前記第1の弾性部材は、スプリングワイヤー、スプリングプレート又は炭素繊維弾性部材のいずれか1つであることを特徴とする請求項1、3又は6のいずれか1項に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項9】
前記第2の弾性部材は、スプリングワイヤー、スプリングプレート又は炭素繊維弾性部材のいずれか1つであることを特徴とする請求項3又は6に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項10】
前記上部エアグリッドは、フレームに設けられた上部湾曲機構と接続された上部エアグリッド縦方向アーク変更機構と、上部サポートクロスビームにより上部エアグリッド縦方向アーク変更機構と接続された上部エアグリッド横方向アーク変更機構とを有する
ことを特徴とする請求項2に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項11】
前記上部エアグリッド横方向アーク変更機構は第3の弾性部材と第3の高さ調節機構とを備え、前記第3の弾性部材は、長手方向の中心位置又は中間部分が上部サポートクロスビームに固定されており、その固定ポイントの両側が前記第3の高さ調節機構により上部サポートクロスビームと接続されており、上部エアグリッドは、前記第3の弾性部材の長手方向に沿って隣接する上部エアグリッド横方向アーク変更機構の間に設けられた複数の上部送風ボックスをさらに備え、上部送風ボックスは、前記第3の弾性部材に設けられることにより、上部エアグリッド横方向アーク変更機構及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構のアーク変更動作に従って動作することを特徴とする請求項10に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項12】
前記上部送風ボックスの各々には、それぞれ、独立したエアダクトが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項13】
前記上部エアグリッド縦方向アーク変更機構は、それぞれの前端と後端が順にヒンジ接続された複数の連結板から構成され、前記連結板は、ヒンジポイントから離れた突起端を有し、隣接する2つの連結板の突起端は、ボルトで接続されており、ボルトの両端は、それぞれ隣接する2つの連結板の突起端とヒンジ接続されており、ボルトには、ナットがネジで接続されており、前記上部サポートクロスビームの端部は、連結板と固定接続されていることを特徴とする請求項10に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項14】
前記連結板は、T形板、丁字型の板、台形板又は三角形板であることを特徴とする請求項1に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項15】
前記成形システムにおける縦方向成形アーク変更機構は、それぞれの前端と後端が順に回転接続された複数のチェーンプレートユニットから構成され、チェーンプレートユニットは、回転接続ポイントから離れた突起部を有し、隣接するチェーンプレートユニットは、リンクで接続されており、リンクの一端には、位置する突起部の長手方向に摺動可能なスライダーが設けられており、前記突起部には、前記スライダーの摺動ストロークを調整する調節デバイスが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項16】
前記チェーンプレートユニットにおけるチェーンプレートは、T形チェーンプレート、丁字型のチェーンプレート、台形チェーンプレート又は三角形チェーンプレートであることを特徴とする請求項1に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項17】
前記上部湾曲機構及び前記下部湾曲機構は、いずれも動力機構と牽引機構とを備え、前記動力機構は、モーターであり、前記牽引機構は、チェーンスプロケット機構又はワイヤロープであることを特徴とする請求項10に記載の曲げ強化ガラスの成形装置。
【請求項18】
請求項1~1のいずれか1つに記載の成形装置を用いた多曲面強化ガラスの成形方法であって、
成形対象のガラスの横方向のラジアンに対する要求に応じて、徐変移行セクションにおける移行横方向アーク変更機構及び成形システムにおける横方向成形アーク変更機構を必要な位置に調整し、成形対象のガラス板の横方向と縦方向のラジアンに対する要求に応じて、上部エアグリッド群の上部エアグリッド横方向アーク変更機構及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構を必要な位置に調整するステップ1と、
軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクションに入らせ、ガラス板の横方向の段階的予備成形を完成するステップ2と、
ガラス板を徐変移行セクションから成形システムに入らせ、自重で横方向に曲げ成形するステップ3と、
縦方向成形アーク変更機構の両端を必要な位置に引っ張ることで、ガラス板が縦方向の曲げ成形を完成するステップ4と、
横方向、縦方向の曲げ成形が完成したガラス板を成形システムで往復移動させ、上部エアグリッド群及び下部エアグリッド群による送風で前記ガラス板を冷却し、強化を完成するステップ5と、
縦方向成形アーク変更機構の両端を水平位置に引っ張り、持ち上げ機構により上部エアグリッド群を所定の高さまで持ち上げ、強化されたガラス板を成形システムから搬出するステップ6とを含むことを特徴とする多曲面強化ガラスの成形方法。
【請求項19】
請求項1~1のいずれか1つに記載の成形装置を用いた多曲面強化ガラスの成形方法であって、
成形対象のガラスの横方向のラジアンに対する要求に応じて、徐変移行セクションにおける移行横方向アーク変更機構、成形システムにおける横方向成形アーク変更機構、及び上部エアグリッド群の上部エアグリッド横方向アーク変更機構を必要な位置に調整するステップ1と、
軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクションに入らせ、ガラス板の横方向の段階的予備成形を完成するステップ2と、
ガラス板を徐変移行セクションから成形システムに入らせ、自重で横方向に曲げ成形するステップ3と、
縦方向成形アーク変更機構及び上部エアグリッド群の上部エアグリッド縦方向アーク変更機構の両端を必要な位置に引っ張ることで、ガラス板が縦方向の曲げ成形を完成するステップ4と、
横方向、縦方向の曲げ成形が完成したガラス板を成形システムで往復移動させ、上部エアグリッド群及び下部エアグリッド群による送風で前記ガラス板を冷却し、強化を完成するステップ5と、
縦方向成形アーク変更機構の両端を水平位置に引っ張り、持ち上げ機構により上部エアグリッド群を所定の高さまで持ち上げ、強化されたガラス板を成形システムから搬出するステップ6とを含むことを特徴とする多曲面強化ガラスの成形方法。
【請求項20】
請求項1~1のいずれか1つに記載の成形装置を用いた多曲面強化ガラスの成形方法であって、
成形対象のガラスの横方向のラジアンに対する要求に応じて、徐変移行セクションにおける移行横方向アーク変更機構及び成形システムにおける横方向成形アーク変更機構を必要な位置に調整し、成形対象のガラス板の横方向と縦方向のラジアンに対する要求に応じて、上部エアグリッド群の上部エアグリッド横方向アーク変更機構及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構を必要な位置に調整するステップ1と、
軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクションに入らせ、ガラス板の横方向の段階的予備成形を完成するステップ2と、
ガラス板を徐変移行セクションから成形システムに入らせ、自重で横方向に曲げ成形するステップ3と、
縦方向成形アーク変更機構の成形システムの入口側に位置する端を引っ張ることで、ガラス板が縦方向の曲げ成形を完成するステップ4と、
横方向、縦方向の曲げ成形が完成したガラス板を成形システムで往復移動させ、上部エアグリッド群及び下部エアグリッド群による送風で前記ガラス板を冷却し、強化を完成するステップ5と、
縦方向成形アーク変更機構の両端を水平位置に引っ張り、持ち上げ機構により上部エアグリッド群を所定の高さまで持ち上げ、強化されたガラス板を成形システムから搬出するステップ6とを含むことを特徴とする多曲面強化ガラスの成形方法。
【請求項21】
前記複数の移行横方向アーク変更機構のガラス板の搬送方向における横曲げ曲率が順に大きくなり、成形システムに隣接する移行横方向アーク変更機構の曲げ曲率は、成形システムにおける横方向成形アーク変更機構の曲げ曲率以下であり、前記横方向成形アーク変更機構の曲げ曲率は、ガラス板の横曲げ曲率に応じて設定されることを特徴とする請求項120のいずれか1項に記載の多曲面強化ガラスの成形方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強化ガラス加工の分野に属し、具体的には、曲げ強化ガラスの成形装置及び成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建築分野は、強化ガラスの重要な応用分野の1つであり、視覚的な美しさを追求しながら安全要求を満たすために、外壁が球状や弧状のガラス造形構造に設計された建物が多い。これらの球状や弧状のガラス造形構造は、生産、加工、及び取り付けを行うには、対応する、円滑に移行接続される一つ一つの複曲面又は多曲面のアーク強化ガラスに分解される必要がある。このような複曲面又は多曲面のアーク強化ガラスは、加工中に反り変形が発生しやすく、反り変形後の複曲面のアーク強化ガラスは、取り付け、接続の際に円滑に移行接続できないので、要望に応じた球状や弧状のガラス造形を構成するように取り付けることができない。実際の生産では、このような複曲面又は多曲面のアーク強化ガラスは、生産、加工の難易度が高い。
【0003】
多曲面のアーク強化ガラスが成形中にできるだけ変形しないように確保するために、通常、専用の多曲面ガラスの強化成形金型を設計する必要がある。球状や弧状のガラス造形構造を構成する多曲面のアーク強化ガラスの仕様が多く、生産、加工の過程において、多曲面のアーク強化ガラスの仕様ごとに専用金型を作製する必要があるため、生産装置、専用金型の数及び製造コストの増加、専用金型の汎用性の悪化を引き起こす。また、生産、加工の際に専用金型に対して交換、取り付け、デバッギングを頻繁に行う必要があり、生産のための補助的時間が長く、生産効率が低い。したがって、生産効率を向上させ、装置コストを削減するために、専用金型を使用しなくても多曲面強化ガラスを生産可能な装置を設計する必要がある。現在、可撓軸によりガラスを成形する装置もあるが、このような装置は、伝動システムが可撓軸の端部に設けられているとともに、駆動軸及び従動軸をさらに含み、下部可撓軸の上部に成形補助用の可撓軸又はローラがさらに設けられているので、構造が複雑であり、成形精度が高くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、複曲面の曲げ強化ガラス、多曲面の曲げ強化ガラス又は異形の曲げ強化ガラスの成形時に専用の成形金型を一つずつ作製する必要がなく、成形調節が速く、便利であり、安定して信頼的であり、変形しにくく、生産効率が高い曲げ強化ガラスの成形装置を提供することである。
【0005】
上記した目的を実現するために、本発明は、フレームと、エアグリッドシステムと、成形システムとを備え、前記エアグリッドシステムは、持ち上げ機構によりフレームの上半分が取り付けられ、複数の上部エアグリッドからなる上部エアグリッド群と、フレームの下半分の成形システム内に取り付けられ、複数の下部エアグリッドからなる下部エアグリッド群とを備え(図1を参照して理解する)、前記成形システムの入口側には、徐変移行セクションが設けられており、前記徐変移行セクションは、フレームに設けられ、ガラス板の搬送方向に並べた複数の移行横方向アーク変更機構を備え、ガラス板を横方向に徐々に湾曲させ、徐々に湾曲したガラス板を成形システムに送り込む曲げ強化ガラスの成形装置という技術方案を採用する。
【0006】
前記成形システムは、2組の縦方向成形アーク変更機構と、ガラス板の搬送方向に並べた複数の横方向成形アーク変更機構とを備える。前記縦方向成形アーク変更機構は、下部湾曲機構により制御され、成形システムにおけるガラス板に対して縦方向の曲げ成形を行い、前記横方向成形アーク変更機構は、下部サポートクロスビームにより縦方向成形アーク変更機構と接続されており、成形システムにおけるガラス板に対して横方向の曲げ成形を行う。前記横方向成形アーク変更機構は、弾性部材と、複数の高さ調節機構と、弾性部材に取り付けられたガラス搬送機構とを備え、前記弾性部材は、長手方向の中心位置が前記下部サポートクロスビームに固定されており、前記中心位置又は中間部分の両側が複数の高さ調節機構により下部サポートクロスビームと接続されており、複数の高さ調節機構により弾性部材を湾曲させる。
【0007】
前記移行横方向アーク変更機構は、弾性部材と、複数の高さ調節機構と、弾性部材に取り付けられたガラス搬送機構とを備え、前記弾性部材は、長手方向の中心位置又は中間部分がサポートビームに固定されており、その固定ポイントの両側が複数の高さ調節機構によりサポートビームと接続されており、複数の高さ調節機構により弾性部材を湾曲させ、前記サポートビームは、フレームに固定されている。
【0008】
前記ガラス搬送機構は、搬送ホイールが取り付けられた可撓軸と、ホルダーと、駆動システムとを備え、可撓軸は、間隔をあけて配置されたホルダーにより弾性部材に固定されており、弾性部材に平行であり、その長手方向の中心位置が前記駆動システムと接続されている。
【0009】
前記下部エアグリッドは、前記弾性部材の長手方向に沿って隣接する横方向成形アーク変更機構の間に設けられた複数の下部送風ボックスからなり、下部送風ボックスは、前記弾性部材に取り付けられることにより、横方向成形アーク変更機構及び縦方向成形アーク変更機構のアーク変更動作に従って動作する。
【0010】
前記下部送風ボックスの各々には、それぞれ、独立したエアダクトが設けられている。
【0011】
前記弾性部材は、スプリングワイヤー、スプリングプレート又は炭素繊維弾性部材のいずれか1つである。
【0012】
前記上部エアグリッドは、フレームに取り付けられた上部湾曲機構と接続された上部エアグリッド縦方向アーク変更機構と、上部サポートクロスビームにより上部エアグリッド縦方向アーク変更機構と接続された上部エアグリッド横方向アーク変更機構とを有する。
【0013】
前記上部エアグリッド横方向アーク変更機構は、弾性部材と、高さ調節機構とを備え、前記弾性部材は、長手方向の中心位置が上部サポートクロスビームに固定されており、その固定ポイントの両側が高さ調節機構により上部サポートクロスビームと接続されており、上部エアグリッドは、前記弾性部材の長手方向に沿って隣接する上部エアグリッド横方向アーク変更機構の間に設けられた複数の上部送風ボックスをさらに備え、上部送風ボックスは、前記弾性部材に取り付けられることにより、その角度及び位置が上部エアグリッド横方向アーク変更機構及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構のアーク変更動作に従って変化する。
【0014】
前記上部送風ボックス内には、送風チャネルが設けられており、各上部送風ボックス内の送風チャネルは、互いに連通しない。
【0015】
前記上部エアグリッド縦方向アーク変更機構は、それぞれの前端と後端が順にヒンジ接続された複数の連結板から構成され、前記連結板は、ヒンジポイントから離れた突起端を有し、隣接する2つの連結板の突起端は、ボルトで接続されており、ボルトの両端は、それぞれ隣接する2つの連結板の突起端とヒンジ接続されており、ボルトには、隣接する2つの連結板の突起端のピッチを調整するナットがネジで接続されており、前記上部サポートクロスビームの端部は、連結板と固定接続されている。
【0016】
前記連結板は、T形板、丁字型の板、台形板又は三角形板である。
【0017】
前記成形システムにおける縦方向成形アーク変更機構は、それぞれの前端と後端が順に回転接続された複数のチェーンプレートユニットから構成され、チェーンプレートユニットは、回転接続ポイントから離れた突起部を有し、隣接するチェーンプレートユニットは、リンクで接続されており、リンクの一端には、位置する突起部の長手方向に摺動可能なスライダーが設けられており、前記突起部には、前記スライダーの摺動ストロークを調整する調節装置が設けられている。
【0018】
前記チェーンプレートユニットにおけるチェーンプレートは、T形チェーンプレート、丁字型のチェーンプレート、台形チェーンプレート又は三角形チェーンプレートである。
【0019】
前記上部湾曲機構及び前記下部湾曲機構は、いずれも動力機構と引っ張り機構とを備え、前記動力機構は、モーターであり、前記引っ張り機構は、チェーン又はワイヤロープである。
【0020】
複数の移行横方向アーク変更機構を含む徐変移行セクションと、複数の横方向成形アーク変更機構及び複数の縦方向成形アーク変更機構を含む成形システムと、複数の上部エアグリッドからなる上部エアグリッド群及び複数の下部エアグリッドからなる下部エアグリッド群を含むエアグリッドシステムとを備える成形装置を用いた多曲面強化ガラスの成形方法であって、成形対象のガラスの横方向のラジアンに対する要求に応じて、徐変移行セクションにおける移行横方向アーク変更機構及び成形システムにおける横方向成形アーク変更機構を必要な位置に調整し、成形対象のガラス板の横方向と縦方向のラジアンに対する要求に応じて、上部エアグリッド群の上部エアグリッド横方向アーク変更機構及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構を必要な位置に調整するステップ1と、軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクションに入らせ、ガラス板の横方向の段階的予備成形を完成するステップ2と、ガラス板を徐変移行セクションから成形システムに入らせ、自重で横方向に曲げ成形するステップ3と、縦方向成形アーク変更機構の両端を必要な位置に引っ張ることで、ガラス板が縦方向の曲げ成形を完成するステップ4と、横方向、縦方向の曲げ成形が完成したガラス板を成形システムで往復移動させ、上部エアグリッド群及び下部エアグリッド群による送風で前記ガラス板を冷却し、強化を完成するステップ5と、縦方向成形アーク変更機構の両端を水平位置に引っ張り、持ち上げ機構により上部エアグリッド群を所定の高さまで持ち上げ、強化されたガラス板を成形システムから搬出するステップ6とを含む。
【0021】
その他にも、前記多曲面強化ガラスの成形方法は、以上のステップを基礎としてステップを調整して、次の2つの成形方法のステップを派生してもよい。
【0022】
派生方法1
成形対象のガラスの横方向のラジアンに対する要求に応じて、徐変移行セクションにおける移行横方向アーク変更機構、成形システムにおける横方向成形アーク変更機構、及び上部エアグリッド群の上部エアグリッド横方向アーク変更機構を必要な位置に調整するステップ1と、軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクションに入らせ、ガラス板の横方向の段階的予備成形を完成するステップ2と、ガラス板を徐変移行セクションから成形システムに入らせ、自重で横方向に曲げ成形するステップ3と、縦方向成形アーク変更機構及び上部エアグリッド群の上部エアグリッド縦方向アーク変更機構の両端を必要な位置に引っ張ることで、ガラス板が縦方向の曲げ成形を完成するステップ4と、横方向、縦方向の曲げ成形が完成したガラス板を成形システムで往復移動させ、上部エアグリッド群及び下部エアグリッド群による送風で前記ガラス板を冷却し、強化を完成するステップ5と、縦方向成形アーク変更機構の両端を水平位置に引っ張り、持ち上げ機構により上部エアグリッド群を所定の高さまで持ち上げ、強化されたガラス板を成形システムから搬出するステップ6とを含む。
【0023】
派生方法2
成形対象のガラスの横方向のラジアンに対する要求に応じて、徐変移行セクションにおける移行横方向アーク変更機構及び成形システムにおける横方向成形アーク変更機構を必要な位置に調整し、成形対象のガラス板の横方向と縦方向のラジアンに対する要求に応じて、上部エアグリッド群の上部エアグリッド横方向アーク変更機構及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構を必要な位置に調整するステップ1と、軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクションに入らせ、ガラス板の横方向の段階的予備成形を完成するステップ2と、ガラス板を徐変移行セクションから成形システムに入らせ、自重で横方向に曲げ成形するステップ3と、縦方向成形アーク変更機構の成形システムの入口側に位置する端を引っ張ることで、ガラス板が縦方向の曲げ成形を完成するステップ4と、横方向、縦方向の曲げ成形が完成したガラス板を成形システムで往復移動させ、上部エアグリッド群及び下部エアグリッド群による送風で前記ガラス板を冷却し、強化を完成するステップ5と、縦方向成形アーク変更機構の両端を水平位置に引っ張り、持ち上げ機構により上部エアグリッド群を所定の高さまで持ち上げ、強化されたガラス板を成形システムから搬出するステップ6とを含む。
【0024】
本発明による有益な効果は以下のとおりである。
本発明の成形装置には、それぞれガラス板の長手方向の成形のための縦方向成形アーク変更機構と、ガラス板の幅方向の成形のための横方向成形アーク変更機構とが設けられており、縦方向成形アーク変更機構及び横方向成形アーク変更機構は、生産需要に応じて単曲率、複曲面又は多曲率の構造となるように調整することができ、これによって、複曲面の曲げ強化ガラス、多曲面の曲げ強化ガラス又は異形の曲げ強化ガラスの生産を満たす。装置の汎用性が非常に高く、また、成形の際に、専用の成形金型を一つずつ作製する必要がなく、成形調節が速く、便利であり、安定して信頼的であり、変形しにくく、生産効率が高い。
【0025】
本発明の成形装置では、縦方向成形アーク変更機構及び横方向成形アーク変更機構を個別に調整できるので、1つの装置によって、平強化ガラス、長手方向に湾曲した横曲げ強化ガラス、幅方向に湾曲した縦曲げ強化ガラス、及び長手方向及び幅方向の両方向にも湾曲した複曲面の曲げ強化ガラス、多曲面の曲げ強化ガラス又は異形の曲げ強化ガラスなどの様々な形状の曲げ強化ガラスを生産することができる。
【0026】
本発明において、弾性部材の使用により、可撓軸を本体とする横方向成形アーク変更機構及び上部エアグリッドをより均一に円滑に湾曲させることができ、曲げ強化ガラスの曲面精度の向上に寄与し、また、弾性部材自身の剛性により可撓軸に対する支持を減らすことができ、よって、横方向成形アーク変更機構の構造を簡素化し、装置生産のコストを削減させ、機械故障の発生頻度を減少させる。
【0027】
本発明において、成形システムの前に徐変移行セクションを設けることにより、ガラス板が成形システムに入る前に予備変形するようになり、ガラス板の曲げ成形の難易度を下げることができ、また、徐変移行セクションはガラス板を横方向に曲げるものであり、このようにガラスの横方向の寸法を小さくすることもでき、ガラス板が横方向に湾曲した成形システムにスムーズに入りやすい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の成形装置の正面図である。
図2】本発明の成形装置の側面図である。
図3】本発明における上部エアグリッド横方向アーク変更機構の構造模式図である。
図4】本発明における横方向成形アーク変更機構の構造模式図である。
図5】本発明における横方向成形アーク変更機構の不等角投影図である。
図6】本発明における上部送風ボックス及び下部送風ボックスの取付模式図である。
図7】本発明における上部送風ボックスの構造模式図である。
図8】本発明における上部送風ボックスの取付模式図である。
図9】本発明における上部エアグリッド縦方向アーク変更機構の構造模式図である。
図10図9において連結板が接続された構造模式図である。
図11】本発明における縦方向成形アーク変更機構の構造模式図である。
図12図11におけるチェーンプレートユニットの構造模式図である。
図13】本発明における徐変移行セクションの構造模式図である。
図14】本発明における駆動システムの構造模式図である。
図15】上部エアグリッド横方向アーク変更機構及び横方向成形アーク変更機構が弧状に上向きに湾曲するときの状態図である。
図16】上部エアグリッド横方向アーク変更機構及び横方向成形アーク変更ユニットが弧状に下向きに湾曲するときの状態図である。
図17】一方向の複曲面ガラスの模式図である。
図18】正逆双方向の多曲面ガラスの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照し、具体的な実施形態により本発明の技術方案をさらに説明し、本明細書に記載される「縦方向」は、ガラス板の動き方向に平行な方向を指し、「横方向」は、ガラス板の動き方向に垂直である。
【0030】
図に示すように、曲げ強化ガラスの成形装置は、フレーム1と、エアグリッドシステムと、成形システム3とを備え、前記エアグリッドシステムは、持ち上げ機構6によりフレーム1の上半分に取り付けられた複数の上部エアグリッドと、フレーム1の下半分の成形システム3内に取り付けられた複数の下部エアグリッドを備え、前記フレーム1の上半分及び下半分は、図1に示すとおりである。
前記成形システム3の入口側には、徐変移行セクション19が設けられており、前記徐変移行セクション19は、フレーム1に設けられ、ガラス板の搬送方向に並べた複数の移行横方向アーク変更機構191と、移行横方向アーク変更機構191に取り付けられたガラス搬送機構14とを備え、ガラス板を横方向に徐々に湾曲させ、徐々に湾曲したガラス板を成形システム3に送り込み、前記移行横方向アーク変更機構191は、フレーム1に設けられてもよく、他にも、フレームと別体で設けられてもよい。
【0031】
前記成形システム3は、2組の縦方向成形アーク変更機構7と、ガラス板の搬送方向に並べた複数の横方向成形アーク変更機構12とを備える。前記縦方向成形アーク変更機構7は、ガラス板の搬送方向の両端に沿ってフレーム1に取り付けられた下部湾曲機構8と接続されており、下部湾曲機構8によって引き上げられて縦方向に湾曲し、成形システム3におけるガラス板に対して縦方向の曲げ成形を行う。前記横方向成形アーク変更機構12は、下部サポートクロスビーム13により縦方向成形アーク変更機構7と接続されており、弾性部材16と、複数の高さ調節機構11と、ガラス搬送機構14とを含む。前記弾性部材16は、長手方向の中心位置が下部サポートクロスビーム13に固定されており、その固定ポイントの両側が高さ調節機構11により下部サポートクロスビーム13と接続されており、複数の高さ調節機構11が異なる高さに調節されると、横方向成形アーク変更機構12を湾曲させるように弾性部材16の形状を変更することができ、これによって、成形システム3におけるガラス板に対して横方向の曲げ成形を行う。
【0032】
前記徐変移行セクション19において、移行横方向アーク変更機構191は、前記横方向成形アーク変更機構12の構造と同じものを採用し、即ち、弾性部材16と、複数の高さ調節機構11と、弾性部材16に取り付けられたガラス搬送機構14とを備え、前記弾性部材16は、長手方向の中心位置が下方のサポートビームに固定されており、その固定ポイントの両側に複数の高さ調節機構11が取り付けられており、高さ調節機構11は、一端がサポートビームに固定され、他端が弾性部材16と接続されている。複数の高さ調節機構11が異なる高さに調節されると、移行横方向アーク変更機構191を湾曲させるように弾性部材16の形状を変更することができ、これによって、徐変移行セクション19に入ったガラス板が横方向に予備成形され、前記サポートビームがフレーム1に固定される。徐変移行セクション19は、下部エアグリッドを取り付ける必要がない点で成形システムと異なる。
【0033】
前記ガラス搬送機構14は、搬送ホイール142が取り付けられた可撓軸141と、ホルダー143と、駆動システムとを備え、可撓軸141は、弾性部材16に平行に配置されており、間隔をあけて配置されたホルダー143により弾性部材16に固定されており、可撓軸141は、その長手方向の中心位置が前記駆動システムと接続されることにより、動力を投入されると回転可能になる。軟化されたガラス板は、搬送ホイール142で搬送されるとともに、自重で成形することができる。
【0034】
前記駆動システムは、伝動システムと、駆動モーターとを備え、前記伝動システムは、可撓軸141の中部の下方に設けられており、駆動モーターは、伝動システムにより可撓軸141の中部から動力を前記可撓軸141に伝達する。このように、可撓軸141の伝動時に駆動側と従動側の回転が非同期になるという現象の発生を回避できるとともに、可撓軸141のホルダー143における軸方向遊び量を減らし、ガラスが動くときのずれを避け、ガラスの形状精度を向上させることができる。また、可撓軸がアーチ化に関与する必要があるので、可撓軸141の端部の高さが一定ではなく、可撓軸141の端部から動力を投入する場合では、伝動システムの構造に対する要求が高く、アーチ化の精度を確保する前提で実現することが困難である。前述の「中部」とは、2つのケースがあり、一つは、可撓軸141が1本の長軸である場合に、「中部」は、当該可撓軸141の長手方向の中心位置を指し、もう一つは、可撓軸141が接続された2本の半軸からなる場合に、「中部」は、2本の半軸が接続された位置を指す。
【0035】
さらに、前記伝動システムは、可撓軸141の中部の下方に設けられたシヤフト25と、シヤフト25に固定された駆動スプロケット26及び駆動ギヤ27とを備え、前記可撓軸141には、駆動ギヤ27と噛み合う従動ギヤ28が固定されている。
【0036】
前記下部エアグリッドは、前記可撓軸141の軸方向に沿って隣接する横方向成形アーク変更機構12の間に設けられた複数の下部送風ボックス17からなり、下部送風ボックス17内には送風チャネルがあり、各下部送風ボックス17の送風チャネルは、互いに連通せず、下部送風ボックス17は、前記弾性部材16に取り付けられることにより、その角度及び位置が横方向成形アーク変更機構12及び縦方向成形アーク変更機構7のアーク変更動作に従って変化する。
【0037】
前記上部エアグリッドは、フレーム1に取り付けられた上部湾曲機構5と接続された上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4と、上部サポートクロスビーム10により上部エアグリッド縦方向アーク変更機構9と接続された上部エアグリッド横方向アーク変更機構9とを備える。
【0038】
前記上部湾曲機構5は、動力機構と引っ張り機構とを備え、引っ張り機構は、チェーンスプロケット機構又はワイヤロープなどを採用することができる。前記下部湾曲機構8は、上部湾曲機構5と構造が同じである。
【0039】
前記上部エアグリッド横方向アーク変更機構9は、前記横方向成形アーク変更機構12の弾性部材16及び高さ調節機構11と同じものを採用し、前記弾性部材16は、長手方向の中心位置が上部サポートクロスビーム10に固定されており、その固定ポイントの両側が高さ調節機構11により上部サポートクロスビーム10と接続されており、複数の高さ調節機構11が異なる高さに調節されると、上部エアグリッド横方向アーク変更機構9を湾曲させるように弾性部材16の形状を変更することができる。上部エアグリッドは、前記弾性部材16の軸方向に沿って隣接する上部エアグリッド横方向アーク変更機構9の間に設けられた複数の上部送風ボックス15をさらに備え、上部送風ボックス15内には、送風チャネルが設けられており、各上部送風ボックス15の送風チャネルは、互いに連通せず、上部送風ボックス15は、前記弾性部材16に取り付けられることにより、その角度及び位置が上部エアグリッド横方向アーク変更機構9及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4のアーク変更動作に従って変化する。
【0040】
前記上部送風ボックス15及び下部送風ボックス17は、いずれも吸気ホースに接続するための独立した吸気口29が設けられており、上部送風ボックス15及び下部送風ボックス17は、ガラス板に近い側が複数の送風口が均一に配置されている弧状面である。
【0041】
さらに、前記弾性部材16は、スプリングワイヤー、スプリングプレート又は炭素繊維弾性部材のいずれか1つを選択することができる。図6~8に示すように、弾性部材16は、3本のスプリングワイヤーを採用し、弾性部材16の長手方向に、スプリングワイヤーをチャックして固定する加締め部材161が複数設けられており、加締め部材161は、固定接続された上部シートと下部シートからなり、下部シートの中部には、スプリングワイヤーを収容する凹溝(この凹溝は、図8に図示されていない)が設けられており、下部シートに押し付けられた上部シートでチャックされており、下部シート又は上部シートの端部には、上部、下部送風ボックス15、17における突出部18と嵌合して取り付ける凹溝が設けられており、前記上部、下部送風ボックス15、17の一方側には、2つの突出部18が設けられており、他方側には、1つの突出部18が設けられており、又は、上部、下部送風ボックス15、17の一方側のみに2つの突出部18が設けられている。
【0042】
前記上部送風ボックス15及び下部送風ボックス17は、その他の方式により2つの隣接する弾性部材16の間に取り付けられ、1つだけの弾性部材16と接続されてもよい。例えば、接続板により弾性部材16との接続を実現することができ、当該接続板は、上部送風ボックス15及び下部送風ボックス17を弾性部材16の一方側に掛けるためのものであり、上部送風ボックス15及び下部送風ボックス17の構造の一部としてもよく、弾性部材16の部材としてもよい。
【0043】
前記高さ調節機構11は、モーター112により駆動されるスクリューナット機構111、又はモーターにより駆動されるギヤラック機構を採用してもよく、電動プッシュロッドなどの直線動きを実現可能な他の機構を採用してもよい。
【0044】
好ましくは、本例においては、前記高さ調節機構11は、スクリューナット機構111及びモーター112を備え、前記スクリューナット機構111は、互いに適合するスクリューとナットを含み、スクリューの一方の端部は、接続板により弾性部材16と接続されており、スクリューと接続板は、回転接続を採用し、モーター112は、モーターホルダーに固定されており、モーターホルダーは、上部サポートクロスビーム10又は下部サポートクロスビーム13と回転接続されており、前記ナットは、かさ歯車対を介してモーター112によって駆動されて回転し、スクリューの直線動きを実現する。
【0045】
前記上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4は、それぞれの前端と後端が順にヒンジ接続された複数の連結板20から構成され、前記連結板20は、ヒンジポイント201から離れた突起端202を有し、当該突起端202の長手方向は、位置する連結板20の両端のヒンジポイントの接続線に垂直であり、好ましくは、2つのヒンジポイントの接続線の垂直二等分線に沿って突起端202が設けられており、隣接する2つの連結板20の突起端202は、ボルト21で接続されており、ボルト21の両端は、それぞれ隣接する2つの連結板20の突起端202とヒンジ接続されており、ボルト21には、隣接する2つの連結板20の突起端201のピッチを調整するナット22がネジで接続されており、前記上部サポートクロスビーム10の端部は、連結板20と固定接続されている。
【0046】
前記連結板20の突起端202には、突起端202の板面に垂直で、回転自在な2つのシヤフト203が設けられており、2つのシヤフト203は、上下に設けられており、シヤフト203の各々には、前記ボルト21を挿設するための、シヤフト203の軸方向に垂直な軸穴が設けられており、前記ボルト21の両端は、それぞれ隣接する連結板20における同じ高さの2つのシヤフト203の軸穴に挿設されており、湾曲中に連結板20の間の動きのためのスペースを提供するために、軸穴の孔径をボルト21の径よりも大きくする必要がある。
【0047】
前記連結板20における2つのシヤフト203のうちの一方のシヤフト203の両側には、それぞれボルトヘッド211及び1つのナット22があり、他方のシヤフト203の両側には、それぞれ2つのナット22がある。
【0048】
上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4の湾曲のラジアンは、前記連結板20の突起端202のピッチによって決められるので、装置の使用前に、ガラス成形の要求を満たすように、先にナット22のボルト21における位置を調整することで隣接する連結板20の突起端202のピッチを調整する必要がある。
【0049】
前記連結板20は、T形連結板、丁字型の連結板、台形連結板であってもよく、三角形の連結板であってもよく、又は前記連結板の形状的特徴に合致する他の形状であってもよい。
【0050】
図11、12に示すように、前記成形システム3における縦方向成形アーク変更機構7は、シヤフト2304によりそれぞれの前端と後端が順に回転接続された複数のチェーンプレートユニット23から構成され、隣接するチェーンプレートユニット23は、単一のリンク24で接続されている。前記チェーンプレートユニット23は、固定接続された2つのチェーンプレート2301を備え、前記チェーンプレート2301は、シヤフト2304が取り付けられるための2つの軸穴と、1つの突起部2313を有し、突起部2313の長手方向は、2つの軸穴の接続線に垂直であり、2つのチェーンプレート2301の間には、スクリュー2306と、スリーブスプライン2308と、スライダー2307とを備えるスライダー調節機構が取り付けられており、スクリュー2306は、両端がチェーンプレートユニット23の頂板2305及び底板2310に回転接続されており、一方の端が六方軸2311であり、前記スリーブスプライン2308は、スクリュー2306とねじ接続されており、スリーブスプライン2306は、前記スライダー2307と外スプラインにより摺接されており、外スプラインのスロットは、スクリュー2306の軸方向に平行である。前記リンク24は、一端がスライダー2307と回転接続され、他端が隣接するスクリュー2306と回転接続されている。前記突起部2313には、スクリュー2306を回転するように駆動するために外部の動力を投入可能な調節スプロケット2303が設けられており、前記シヤフト2304の端部には、2列スプロケット2302が取り付けられており、前記複数のチェーンプレートユニット23における調節スプロケット2303と2列スプロケット2302とは、チェーンで接続されて同期に回転し、チェーンは、チェーンプレート2301に設けられたテンション機構により張力がかけられる。
【0051】
前記調節スプロケット2303は、かさ歯車対2312を介してスクリュー2306を回転するように駆動し、前記かさ歯車対2312は、スクリュー2306に設けられたかさ歯車と調節スプロケット2303の輪軸に設けられたかさ歯車が噛み合って形成される。
【0052】
前記チェーンプレート2301における2列スプロケット2302は、調節スプロケット2303と品字型にレイアウトされ、チェーンと接続されており、隣接するチェーンプレートユニット23における2本のチェーンは、それぞれ2つのチェーンプレートユニット23に共有される2列スプロケット2302に取り付けられており、よって、すべての調節スプロケット2303の同期回転が可能となる。
【0053】
前記テンション機構は、チェーンプレート2301に取り付けられたテンションプーリ及び取付座であり、取付座は、L形となっており、一端に長溝が設けられており、スクリューと長溝の嵌合によりチェーンプレート2301の板面に固定されており、他端にチェーンプレート2301の端部と接続された調節ねじが設けられており、調節ねじのねじ込み量を調整することで、取付座の前記長溝に沿う上下移動が可能となり、これによって、テンションチェーンに張力をかけることができる。
【0054】
前記スリーブスプライン2308は、底端にスライダーストップカラーを有し、アーク変更機構が湾曲している過程において、スライダー2307は、スプライン溝に沿って下向きに摺動し、スライダー2307がスライダーストップカラーに当接すると、隣接するチェーンプレートユニット23の間の角度が最大に達し、形成される円弧半径が最小になる。
【0055】
調節スプロケット2303に外部の動力を投入することにより、すべてのチェーンプレートユニット23におけるスライダー2307を同一の位置に調整するように駆動し、等アーク調節を完成し、この場合は、等アークの曲げ強化ガラスの生産のために使用できる。調節スプロケット2303の間の関連を解除した後、スクリュー2306の端部の六方軸2311を調整することで、スクリュー2306におけるスライダー2307を個別に調整でき、湾曲後に、不等アークの円弧となり、この場合は、不等アーク調節であり、不等アーク曲げ強化ガラスの生産のために使用できる。
【0056】
前記チェーンプレート23は、T形チェーンプレート、丁字型のチェーンプレート又は台形チェーンプレート、又は前記チェーンプレートの特徴に合致する他の形状である。
【0057】
以上の成形装置により行われる多曲面強化ガラスの成形方法であって、成形対象のガラスの横方向のラジアンに対する要求に応じて、徐変移行セクション19における移行横方向アーク変更機構191及び成形システム3における横方向成形アーク変更機構12を必要な位置に調整し、成形対象のガラス板の横方向と縦方向のラジアンに対する要求に応じて、上部エアグリッド群の上部エアグリッド横方向アーク変更機構9及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4を必要な位置に調整するステップ1と、軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクション19に入らせ、ガラス板の横方向の段階的予備成形を完成するステップ2と、ガラス板を徐変移行セクション19から成形システム3に入らせ、自重で横方向に曲げ成形するステップ3と、縦方向成形アーク変更機構7の両端を必要な位置に引っ張ることで、ガラス板が縦方向の曲げ成形を完成するステップ4と、横方向、縦方向の曲げ成形が完成したガラス板を成形システム3で往復移動させ、上部エアグリッド群及び下部エアグリッド群による送風で前記ガラス板を冷却し、強化を完成するステップ5と、縦方向成形アーク変更機構7の両端を水平位置に引っ張り、持ち上げ機構により上部エアグリッド群を所定の高さまで持ち上げ、強化されたガラス板を成形システム3から搬出するステップ6とを含む多曲面強化ガラスの成形方法である。
【0058】
その他にも、前記多曲面強化ガラス成形方法は、以上のステップを基礎としてステップを調整して、2つの異なる操作の成形方法を派生してもよい。以下、派生方法を説明する。
【0059】
派生方法1
派生方法1では、ガラス板が成形システム3に入る前に、上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4を調整せず、縦方向成形アーク変更機構7と同期して調整する。
【0060】
派生方法1は、具体的に、成形対象のガラスの横方向のラジアンに対する要求に応じて、徐変移行セクション19における移行横方向アーク変更機構191、成形システム3における横方向成形アーク変更機構12、及び上部エアグリッド群の上部エアグリッド横方向アーク変更機構9を必要な位置に調整するステップ1と、軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクション19に入らせ、ガラス板の横方向の段階的予備成形を完成するステップ2と、ガラス板を徐変移行セクション19から成形システム3に入らせ、自重で横方向に曲げ成形するステップ3と、縦方向成形アーク変更機構7及び上部エアグリッド群の上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4の両端を必要な位置に引っ張ることで、ガラス板が縦方向の曲げ成形を完成するステップ4と、横方向、縦方向の曲げ成形が完成したガラス板を成形システム3で往復移動させ、上部エアグリッド群及び下部エアグリッド群による送風で前記ガラス板を冷却し、強化を完成するステップ5と、縦方向成形アーク変更機構7の両端を水平位置に引っ張り、持ち上げ機構6により上部エアグリッド群を所定の高さまで持ち上げ、強化されたガラス板を成形システム3から搬出するステップ6とを含む。
【0061】
派生方法2
派生方法2では、ガラスが成形システム3に入る前に、縦方向成形アーク変更機構7の成形システム3の出口側に近い端を必要な位置に引っ張る必要がある。大寸法のガラス板では、成形システム3に入った後に、縦方向の寸法が大きいので、最初に成形システム3に入った先端の温度が低く、このとき、ガラス板の全体が成形システム3に入った後に縦方向成形アーク変更機構7を引っ張って湾曲させれば、ガラス板の先端が低い温度のため湾曲しにくいからである。したがって、本方法では、ガラス板が成形システム3へ入る前に、縦方向成形アーク変更機構7の成形システム3の出口側に近い端を必要な位置に引っ張ることで、ガラス板の先端が成形しにくいという問題の発生を回避し、大寸法のガラス板の曲げ成形の品質を向上させることができる。
【0062】
派生方法2は、具体的に、成形対象のガラスの横方向のラジアンに対する要求に応じて、徐変移行セクション19における移行横方向アーク変更機構191及び成形システム3における横方向成形アーク変更機構12を必要な位置に調整し、成形対象のガラス板の横方向と縦方向のラジアンに対する要求に応じて、上部エアグリッド群の上部エアグリッド横方向アーク変更機構9及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4を必要な位置に調整し、縦方向成形アーク変更機構7の成形システム3の出口側に位置する端を必要な位置を引っ張るステップ1と、軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクション19に入らせ、ガラス板の横方向の段階的予備成形を完成するステップ2と、ガラス板を徐変移行セクション19から成形システム3に入らせ、自重で横方向に曲げ成形するステップ3と、縦方向成形アーク変更機構7の成形システム3の入口側に位置する端を引っ張ることで、ガラス板が縦方向の曲げ成形を完成するステップ4と、横方向、縦方向の曲げ成形が完成したガラス板を成形システム3で往復移動させ、上部エアグリッド群及び下部エアグリッド群による送風で前記ガラス板を冷却し、強化を完成するステップ5と、縦方向成形アーク変更機構7の両端を水平位置に引っ張り、持ち上げ機構6により上部エアグリッド群を所定の高さまで持ち上げ、強化されたガラス板を成形システム3から搬送するステップ6とを含む。
【0063】
以上の装置により、横方向の単曲面、不等アーク、縦方向の正逆曲げの単曲面、一方向の複曲面、正逆曲げの双方向の多曲面などの様々な異形の曲面ガラスを生産することができる。ガラスの具体的な半径、アークの高さに応じて異なる生産プロセスを選択することができる。
【0064】
1)横方向の単曲面、不等アークガラスの生産
移行横方向アーク変更機構191、横方向成形アーク変更機構12及び上部エアグリッド横方向アーク変更機構9を全部水平に調整し、縦方向成形アーク変更機構7を平坦にし、上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4を必要な半径に調整し、ガラスが炉から出て徐変移行セクション19を経て成形システム3の所定の位置に移動した後に、下部湾曲機構8で縦方向成形アーク変更機構7を引き上げて湾曲させ、ガラス板が自重で湾曲し、成形システム3で往復揺動し、送風されて冷却され、強化を完成する。
【0065】
2)縦方向の正逆曲げの単曲面ガラスの生産
移行横方向アーク変更機構191、横方向成形アーク変更機構12及び上部エアグリッド横方向アーク変更機構9を全部必要な半径に調整し、縦方向成形アーク変更機構7及び上部エアグリッド縦方向アーク変更機構4を平坦にし、ガラスが炉から出て徐変移行セクションにより徐々に成形し、成形システム3の下部エアグリッドの位置に入り、ガラス板が自重で湾曲し、成形システム3で往復揺動し、送風されて冷却され、強化を完成する。
【0066】
3)図17に示すような一方向の複曲面ガラスの生産
まず、成形システム3における横方向成形アーク変更機構12を全部必要な半径の位置に調整し、縦方向成形アーク変更機構7を平坦にし、前記上部エアグリッドを横方向成形アーク変更機構12の形状に合わせた位置に調整する。次いで、軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクション19に入らせ、徐変移行セクション19によりガラス板の横方向に湾曲して徐々に成形し、徐々に成形したガラス板の全体が成形システム3に入った後に、縦方向成形アーク変更機構7の両端を下部湾曲機構8により必要な位置に引っ張って湾曲させ、同時に、上部エアグリッドを縦方向に縦方向成形アーク変更機構7の形状に合わせた位置に調整し、ガラス板が自重で成形し、成形システム3で往復揺動し、送風されて冷却され、強化を完成する。
【0067】
4)図18に示す正逆双方向の多曲面ガラスの生産
まず、成形システム3における横方向成形アーク変更機構12を必要な半径に調整し、成形後のガラス形状に応じて移行横方向アーク変更機構191と横方向成形アーク変更機構12の間の相対高さを調整し、それに対応して、上部エアグリッドを横方向成形アーク変更機構12の形状に合わせた位置に調整する。次いで、軟化状態に加熱されたガラス板を加熱炉から出し、徐変移行セクションに入らせ、徐変移行セクション19によりガラス板の横方向に湾曲して徐々に成形し、徐々に成形したガラス板の全体が成形システム3に入った後に、縦方向成形アーク変更機構7の両端を下部湾曲機構8により必要な位置に引っ張って湾曲させ、同時に、上部エアグリッドを縦方向において縦方向成形アーク変更機構7の形状に合わせた位置に調整し、ガラス板が自重で成形し、成形システム3で往復揺動し、送風されて冷却され、強化を完成する。
【符号の説明】
【0068】
1:フレーム
2:上部エアグリッド
3:成形システム
4:上部エアグリッド縦方向アーク変更機構
5:上部湾曲機構
6:持ち上げ機構
7:縦方向成形アーク変更機構
8:下部湾曲機構
9:上部エアグリッド横方向アーク変更機構
10:上部サポートクロスビーム
11:高さ調節機構
111:スクリューナット機構
112:モーター
12:横方向成形アーク変更機構
13:下部サポートクロスビーム
14:ガラス搬送機構
141:可撓軸
142:搬送ホイール
143:ホルダー
15:上部送風ボックス
16:弾性部材
161:加締め部材
17:下部送風ボックス
18:突出部
19:徐変移行セクション
191:移行横方向アーク変更機構
20:連結板
201:ヒンジポイント
202:突起端
203:シヤフト
21:ボルト
211:ボルトヘッド
22:ナット
23:チェーンプレートユニット
2301:チェーンプレート
2302:2列スプロケット
2303:調節スプロケット
2304:シヤフト
2305:頂板
2306:スクリュー
2307:スライダー
2308:スリーブスプライン
2309:接続ブロック
2310:底板
2311:六方軸
2312:かさ歯車対
2313:突起部
24:リンク
25:シヤフト
26:駆動スプロケット
27:駆動ギヤ
28:従動ギヤ
29:吸気口
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