(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】スクリューガンにラッチするための可動プレートを作動させるツイストカラーを備えた自動供給スクリュードライバアタッチメント
(51)【国際特許分類】
B25B 23/04 20060101AFI20230317BHJP
【FI】
B25B23/04 A
(21)【出願番号】P 2021552953
(86)(22)【出願日】2020-02-28
(86)【国際出願番号】 US2020020325
(87)【国際公開番号】W WO2020190477
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-09-06
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519250431
【氏名又は名称】キョウセラ センコ インダストリアル ツールズ インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【氏名又は名称】有田 貴弘
(74)【代理人】
【識別番号】100156177
【氏名又は名称】池見 智治
(74)【代理人】
【識別番号】100130166
【氏名又は名称】田中 宏明
(72)【発明者】
【氏名】クラーク, チャド,エル
【審査官】大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-200852(JP,A)
【文献】特開2000-280183(JP,A)
【文献】実開昭57-140972(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2006/0191385(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動供給スクリューガンアタッチメント(10)であって、
(a)締結具を取り付けるために使用される開放している第1の端部(104)及び前記締結具を駆動するために使用される反対側の第2の端部を有するハウジング(20)であって、前記ハウジング(20)が、前記開放している第1の端部の少なくとも一部分を通って延びる長手方向軸(102)を有する、ハウジング(20)、
を備える、自動供給スクリューガンアタッチメント(10)であって、
(b)前記開放している第1の端部(104)の近位にあるアダプタ部分(100)が、
(i)人間の手によって把持可能な丸みを帯びた外面(112)を有する回転可能なカラー(110)であって、丸みを帯びた内側部分(114)の内周に沿って不均一な距離で内向きに突出する少なくとも1つのランプ(116、118)を含む、前記丸みを帯びた内側部分(114)を有する、回転可能なカラー(110)と、
(ii)前記回転可能なカラー(110)の内部容積内に取り付けられた少なくとも1つの可動プレート(120、130)であって、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が、前記回転可能なカラーの前記少なくとも1つのランプ(116、118)と物理的に接触するようなサイズ及び形状である第1の表面(122、132)を有し、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が、ロック面として作用するようなサイズ及び形状である第2の表面(124、134)を有する、少なくとも1つの可動プレート(120、130)と、
(iii)前記可動プレート(120、130)を前記長手方向軸(102)から遠位にある第1の位置に向かって付勢するための少なくとも1つの付勢部材(128、138)と、
(iv)前記ハウジング(20)内に取り付けられた第1のリテーナ(140)であって、前記第1のリテーナ(140)が、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)の第1の側の近位に配置され、前記第1の側が、前記ハウジング(20)の前記開放している第1の端部(104)の近位にある、第1のリテーナ(140)と、
(v)前記ハウジング(20)内に取り付けられた第2のリテーナ(142)であって、前記第2のリテーナ(142)が、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)の反対側の第2の側の近位に配置され、前記第2の側が、前記ハウジング(20)の前記開放している端部からより遠位にある、第2のリテーナ(142)と、
を備え、
(vi)前記第1のリテーナ(140)及び前記第2のリテーナ(142)が、互いに離間し、それによって、間隙(144)を形成し、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が、前記間隙(144)内に実質的に収容されおり、
(c)前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が、前記長手方向軸(102)の近位にある第2の位置に向かって変位可能であり、前記変位が、前記回転可能なカラー(110)の前記少なくとも1つのランプ(116、118)との接触によって引き起こされる、
ことを特徴とする、自動供給スクリューガンアタッチメント(10)。
【請求項2】
少なくとも1つのOリング(148)を更に備える、請求項1に記載のアタッチメント(10)。
【請求項3】
(a)前記第1及び第2のリテーナ(140、142)が、前記離間した関係を維持しながら、かつ、前記カラー(110)が前記長手方向軸(102)の周りで回転し、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が前記長手方向軸(102)に対して半径方向に移動することを可能にしながら、前記ハウジング(20)内に機械的に結合されており、
又は、
(b)前記少なくとも1つのランプ(116、118)の前記不均一な距離が、前記回転可能なカラー(110)が第1の回転方向に回転する際に、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)を内向きに押し進める、前記丸みを帯びた内側部分(114)の前記内周に沿って連続的に増大する厚さを有し、
又は、
(c)前記少なくとも1つの付勢部材(128、138)が、少なくとも1つのばねを含み、
又は、
(d)前記第1のリテーナ(140)が、締結具を使用して、前記回転可能なカラー(110)及び前記第2のリテーナ(142)を一緒に保持する、保持端部キャップを含み、
又は、
(e)前記第2のリテーナ(142)が、様々な角度で位置決め可能なインデクサ(150)と機械的に連通している内側リテーナを含む、
請求項1に記載のアタッチメント(10)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が、前記アタッチメント(10)の両側に配置された別個の2つの可動プレートを含む、請求項1に記載のアタッチメント(10)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの付勢部材(128、138)が、前記別個の2つの可動プレート(120、130)の間に配置された2つのばねを含み、前記2つのばねがそれぞれ、前記別個の2つの可動プレート(120、130)の一部である取り付けポスト(126、136)に取り付けられている、請求項4に記載のアタッチメント(10)。
【請求項6】
電動工具アタッチメント(10)を電動工具(2)に取り付ける方法であって、前記方法が、
(a)前端部部分(3)を有する電動工具を準備することであって、前記前端部部分の外面が、互いに近位にある突出フランジ部分(6)及び凹溝部分(7)を含む、電動工具を準備することと、
(b)前記電動工具の前記前端部部分(3)に対して嵌合するために使用されるアダプタ部分(100)を含む電動工具アタッチメント(10)を準備することであって、前記電動工具アタッチメント(10)が、前記アダプタ部分(100)を通って延びる長手方向軸(102)を有し、前記アダプタ部分(100)が、前記電動工具アタッチメントの開放している端部(104)の近位にある、電動工具アタッチメント(10)を準備することと、
を含む、方法であって、
(c)前記アダプタ部分(100)が、
(i)人間の手によって把持可能な丸みを帯びた外面(112)を有する回転可能なカラー(110)であって、丸みを帯びた内側部分の内周に沿って不均一な距離で内向きに突出する少なくとも1つのランプ(116、118)を含む、前記丸みを帯びた内側部分(114)を有する、回転可能なカラー(110)と、
(ii)前記回転可能なカラー(110)の内部容積内に取り付けられた少なくとも1つの可動プレート(120、130)であって、前記少なくとも1つの可動プレートが、前記回転可能なカラー(110)の前記少なくとも1つのランプ(116、118)と物理的に接触するようなサイズ及び形状である第1の表面(122)を有し、前記少なくとも1つの可動プレートが、前記電動工具の前端部の前記凹溝部分(7)に実質的に嵌合するようなサイズ及び形状である第2の表面(124)を有する、少なくとも1つの可動プレート(120、130)と、
(iii)前記可動プレートを前記長手方向軸(102)から遠位にある第1の位置に向かって付勢するための少なくとも1つの付勢部材(128、138)と、
(iv)前記回転可能なカラー(110)の前記丸みを帯びた内側部分内に取り付けられた第1のリテーナ(140)であって、前記第1のリテーナが、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)の第1の側の近位に配置され、前記第1の側が、前記電動工具アタッチメントの前記開放している端部(104)の近位にある、第1のリテーナ(140)と、
(v)前記回転可能なカラー(110)の前記丸みを帯びた内側部分内に取り付けられた第2のリテーナ(142)であって、前記第2のリテーナ(142)が、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)の反対側の第2の側の近位に配置され、前記第2の側が、前記電動工具アタッチメントの前記開放している端部(104)からより遠位にある、第2のリテーナ(142)と、
を備え、
(vi)前記第2のリテーナ(142)が、前記第1のリテーナ(140)に機械的に結合されており、
(vii)前記第1のリテーナ(140)及び前記第2のリテーナ(142)が、互いに離間し、それによって、間隙(144)を形成し、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が、前記間隙内に収容されていること、
(d)前記電動工具の前端部(3)を前記アタッチメントの前記アダプタ部分(100)に挿入することと、
(e)前記回転可能なカラー(110)を回転させることであって、
(i)前記少なくとも1つのランプ(116、118)が、前記回転可能なカラーと共に回転し、
(ii)前記ランプの前記不均一な距離が、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)を押し進めて、第2の位置に向かって内向きに移動させ、
(ii)前記少なくとも1つの可動プレートが前記第2の位置に到達すると、前記少なくとも1つの可動プレートが、前記電動工具の前端部部分(3)の前記凹溝部分(7)と係合し、それによって、前記電動工具アタッチメント(10)が前記電動工具(2)に取り付けられるような位置にロックする、
挿入することと、
ことを特徴とする、
電動工具アタッチメント(10)を電動工具(2)に取り付ける方法。
【請求項7】
前記電動工具の前記前端部分の前記フランジ部分(6)の近位に配置された少なくとも1つのOリング(148)を更に備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
(a)前記少なくとも1つの付勢部材(128、138)が、少なくとも1つのばねを含み、
又は、
(b)前記第1のリテーナ(140)が、締結具を使用して、前記回転可能なカラー(110)及び前記第2のリテーナ(142)を一緒に保持する、保持端部キャップを含み、
又は、
(c)前記第2のリテーナ(142)が、様々な角度で位置決め可能なインデクサ(150)と機械的に連通している内側リテーナを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が、前記アタッチメント(10)の両側に配置された別個の2つの可動プレートを含み、前記別個の2つのプレートが、前記電動工具の前記前端部部分(3)の前記
凹溝部分(7)の両側に係合可能である、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの付勢部材(128、138)が、前記別個の2つの可動プレート(120、130)の間に配置された2つのばねを含み、前記2つのばねがそれぞれ、前記別個の2つの可動プレートの一部である取り付けポスト(126、136)に取り付けられている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
電動工具アタッチメント(10)を電動工具(2)に取り付ける方法であって、前記電動工具が、平坦な部分(5)によって中断された丸みを帯びた先端部(4)を有する突出前端部(3)を呈し、少なくとも1つの外側フランジ(6)を有し、前記方法が、
(a)前記電動工具の前端部(3)を前記アタッチメントのアダプタ部分(100)に挿入することを含む、
方法であって、
(b)前記アダプタ部分が、
(i)開放している内周(114)を有する回転可能なカラー(110)と、
(ii)前記回転可能なカラーの前記内周上の少なくとも1つのランプ(116、118)と、
(iii)前記回転可能なカラーの前記内周内に位置する少なくとも1つの可動プレート(120、130)であって、前記少なくとも1つの可動プレートが、前記少なくとも1つの可動プレートを第1の位置に向かって付勢する少なくとも1つのばね(128、138)を含む、少なくとも1つの可動プレート(120、130)と、
(iv)前記回転可能なカラーの近位に位置する、開放している内周を有する保持端部キャップ(140)と、
(v)前記回転可能なカラーの近位に位置する、開放している内周を有する内側リテーナ(142)であって、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が、前記内側リテーナと前記保持端部キャップとの間に収容されるようになっている、内側リテーナ(142)と、
を備え、
(vi)前記内側リテーナ(142)が、前記保持端部キャップ(140)に機械的に結合されている、ことと、
(c)前記カラー(110)を回転させることであって、
(i)前記少なくとも1つのランプ(116、118)が、前記カラーと共に回転し、
(ii)前記少なくとも1つのランプが、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)を第2の位置に向かって押し進め、
(iii)前記少なくとも1つの可動プレートが、前記電動工具の前記少なくとも1つの外側フランジ(6)の背後に係合し、それによって、前記アタッチメントを前記電動工具に取り付ける、
前記カラー(110)を回転させる、
ことを特徴とする、
電動工具アタッチメント(10)を電動工具(2)に取り付ける方法。
【請求項12】
(a)(i)前記電動工具の前端部(3)を前記アタッチメントの前記アダプタ部分(100)に挿入する工程であって、前記アダプタ
部分が、前記回転可能なカラー(110)の前記内周(114)内に取り付けられたOリング(148)を備え、前記Oリング(148)が、前記内側リテーナ(142)と前記保持端部キャップ(140)との間に収容されている、挿入する工程と、
(ii)前記カラー(110)を回転させる工程であって、前記Oリング(148)が、前記電動工具の前記少なくとも1つの外側フランジ(6)の反対側に対して圧縮される、回転させる工程と、
又は、
(b)(i)前記カラー(110)を前記第1の位置に向かって回転させる工程であって、前記第1の位置が、ロック解除位置である、回転させる工程と、
(ii)それによって、前記アタッチメント(10)を前記電動工具(2)から取り外す工程と、
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
電動工具アタッチメント(10)であって、
(a)アダプタ(100)であって、
(i)開放している内周(114)を有する回転可能なカラー(110)と、
(ii)前記回転可能なカラーの前記内周上の少なくとも1つのランプ(116、118)と、
(iii)前記回転可能なカラーの前記内周内に位置する少なくとも1つの可動プレート(120、130)であって、前記少なくとも1つの可動プレートが、前記少なくとも1つの可動プレートを第1の位置に付勢する少なくとも1つのばね(128、138)を含む、少なくとも1つの可動プレート(120、130)と、
(iv)前記回転可能なカラーの近位にある、開放している内周を有する保持端部キャップ(140)と、
(v)前記回転可能なカラーの近位に位置する、開放している内周を有する内側リテーナ(142)であって、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)が、前記内側リテーナと前記保持端部キャップとの間に収容されるようになっている、内側リテーナ(142)と、
を備え、
(vi)前記内側リテーナ(142)が、前記保持端部キャップ(140)に機械的に結合されている、
ことを特徴とする、アダプタ(100)、
を備える、電動工具アタッチメント(10)。
【請求項14】
(a)前記回転可能なカラー(110)の前記内周(114)内に取り付けられたOリング(148)であって、前記Oリングが、前記内側リテーナ(142)と前記保持端部キャップ(140)との間に収容されている、Oリング(148)、
又は、
(b)(i)平坦な部分(5)によって中断された丸みを帯びた先端部(4)を有する突出前端部(3)を有し、かつ少なくとも1つの外側フランジ(6)を有する、電動工具(2)であって、
(ii)
(A)前記少なくとも1つのランプ(116、118)が、前記カラー(110)と共に回転し、
(B)前記少なくとも1つのランプ(116、118)が、前記少なくとも1つの可動プレート(120、130)を第2の位置に押し進め、
(C)前記少なくとも1つの可動プレート(116、118)が、前記電動工具(2)の前記少なくとも1つの外側フランジ(6)の背後に係合する、
電動工具(2)、
を更に備える、請求項13に記載のアタッチメント(10)。
【請求項15】
前記第1の位置が、ロック解除位置である、請求項13に記載のアタッチメント(10)。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2019年6月17日に出願された「AUTOFEED SCREWDRIVER ATTACHMENT WITH TWIST COLLAR TO ACTIVATE MOVABLE PLATES FOR LATCHING TO SCREW GUN」と題する非暫定特許出願第16/443,410号に対する優先権を主張し、かつ2019年3月18日に出願された「AUTOFEED SCREWDRIVER ATTACHMENT WITH TWIST COLLAR TO ACTIVATE MOVABLE PLATES FOR LATCHING TO SCREW GUN」と題する暫定特許出願第62/820,037号に対する優先権を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本明細書に開示される技術は、概して、自動ねじ駆動器具に関し、具体的には、手動供給スクリューガンに取り付けて、それによって工具「システム」全体を自動供給スクリューガンに変換することができるタイプの自動供給アタッチメントを対象とする。実施形態は、アタッチメントの中間部分に向かって傾斜した(変動する距離によって突出する)一対のランプを有する外側の回転可能なカラーの回転によって内向きに押し進めることができる一対の可動プレートを有するものとして具体的に開示される。ランプがカラーの一部として回転されると、その作用は、可動プレートをアタッチメントの中心に向かって押し進める。この移動するプレートの作用は、可動プレートを押し進めて、手動供給スクリューガンの凹溝に、かつ手動供給スクリューガン上の突出フランジの背後に押し付け、それによって、手動供給スクリューガンのハウジングの前部上に自動供給アタッチメントをロックする。
【0003】
アタッチメントは、その外側表面に沿って回転可能なカラーを有するアダプタ部分を含み、可動プレートの一方の側の第1のリテーナと、可動プレートの反対側の第2のリテーナとを含む。2つのリテーナは、互いに離間しており、それによって、2つの可動プレートがそれらのロック係合位置からそれらの非ロック非係合位置に移動されるにつれて移動することができる(その逆もまた同様である)、間隙又は空間を形成する。
【0004】
可動プレートはそれぞれ、人間のユーザが手動供給スクリューガンにアタッチメントを取り付けようとする際に回転可能なカラーが人間のユーザによってねじられると、ランプのうちの1つと接触するように押し込まれる、丸みを帯びた又は「第1の接触面」を有する。ランプがプレートの第1の接触面を内向きに押し進めると、プレートの反対側に、最終的には手動供給電動工具の前側ハウジング部分の凹溝と接触する第2の接触面がある。このとき、可動プレートは、その向きにロックされ、それによって、自動供給アタッチメントを手動供給電動工具にラッチ又はロックする。工具を自動供給アタッチメントからラッチ解除するときには、人間のユーザは、回転可能なカラーを反対方向に回転させ、2つの可動プレートの間に取り付けられた小さなコイルばねは、可動プレートを互いに離すように押し進め、それによって、プレートの第2の接触面を手動供給スクリューガン工具の凹溝との接触から解放する。回転可能なカラーが十分な角度距離ねじられた場合、可動プレートの第2の接触面は、手動供給スクリューガンの突出フランジをクリアしており、自動供給アタッチメントは、手動供給スクリューガンから完全に取り外すことができる。
【0005】
連邦政府支援の研究又は開発に関する記載
なし。
【背景技術】
【0006】
電動工具のいくつかの製造業者は、手動供給(「単一供給」)ねじ駆動工具を販売しており、これらの製造業者の一部はまた、「自動供給」ねじ駆動工具も販売している。自動供給ねじ駆動工具は、典型的には、複数のねじをかなり正確な間隔で保持するなんらかのタイプの照合ストリップを使用し、これらのねじの照合ストリップは、自動供給ねじ駆動工具の前部の割出機構に供給される。ユーザは、単に、工具の前側先端部をワークピースに対して配置し、その後、工具をワークピースに押し付けながら、工具上のトリガを引く必要があるだけである。それが行なわれると、工具は、ねじを「駆動位置」に自動的に割り出し、駆動ビットが、旋回を開始し、ねじの頭部内に押し込まれ、次いで、ねじを全てワークピース内に駆動する。このタイプの工具は周知であり、専門家の大工及び他の建設作業者によって使用されることが多い。
【0007】
手動供給ねじ駆動工具は、必ずしも専門家の建設作業者ではないにもかかわらず、ねじを駆動するための電動工具を有することを望む人々を含む、多くの他の状況で使用される。専門家の大工及び他の建設作業者であっても、特定の目的のために、非自動供給のねじ駆動工具を使用することがある。これは、人が手動供給ねじ駆動工具を既に有しているが、手動供給ねじ駆動工具の前端部に固定して、それによって自動ねじ駆動ガンに変換することができる、自動供給アタッチメントも購入する状況で特に一般的である。そのようなアタッチメントはまた、周知であり、多くの建設の状況において一般的である。
【0008】
1つの一般的な手動供給ねじ駆動ガンは、モデル番号DCF620でDeWaltによって作製されている。本明細書では、そのタイプの工具の一部分を
図6及び
図7に示す。DeWaltの手動供給スクリューガンは、全般的に参照番号2(装置の一部分のみを示す)で示されているが、スクリューガン2のノーズ部分は、全般的に参照番号3で示されている。工具のまさに前方ノーズは、丸みを帯びた部分4及び平坦な部分5を有する。これらの丸みを帯びた表面及び平坦な表面は、DeWaltによってそれら独自の自動供給アタッチメントを取り付けるために使用される。ノーズ部分3はまた、突出フランジ6と、(工具の前方ノーズ部分に対して)フランジの「背後」にある凹溝7と、を含む。
【0009】
DeWalt DCF620は、明らかに一般的な工具であり、それだけに、それにより、他の企業がこのDeWalt工具に取り付けることができるアタッチメントを販売している。例えば、Grabberは、そのようなアタッチメントを製品名「SuperDrive N7」で販売している。このGrabberの装置は、DeWalt工具の前端部の凹部スロット7内に摺動するボールベアリング型固定具を押し下げる回転可能なロックカラーを有する。自動供給スクリューガンアタッチメントをDeWalt工具に取り付けるための他の構成を提供することができる。
【発明の概要】
【0010】
したがって、手動供給スクリューガンを自動供給スクリューガンに変換する自動供給アタッチメントを提供することが利点であり、そのアタッチメントは、手動供給スクリューガンの前部ハウジング上の凹溝に嵌合し、かつ手動供給スクリューガン上の突出フランジの近位にも嵌合する、機械部品を有する。
【0011】
ツイストカラーを使用して、アタッチメントをその手動供給スクリューガンと固定された関係に保持するように、少なくとも1つの摺動可能なプレートを手動供給スクリューガン上の凹溝と接触する位置に押し進める、自動供給アタッチメントを提供することが別の利点である。
【0012】
回転可能なカラーの内側又は内径から突出する可変距離を有する少なくとも1つのランプ構造体を使用する、自動供給アタッチメントを提供することが更に別の利点であり、ランプと少なくとも1つの可動プレートとの間の接触により、手動供給スクリューガン上の凹溝と接触するまで、そのプレートを内向きに押し進め、それによって、自動供給アタッチメントと手動供給スクリューガンとの間に固定された取り付け関係が作り出される。
【0013】
手動供給スクリューガンに取り付けるための自動供給アタッチメントを提供することが更に別の利点であり、アタッチメントは、外側カラーの回転によって移動される少なくとも1つの可動プレートを有し、アタッチメントは、可動プレートの一方の側に取り付けられた第1のリテーナ及び可動プレートの反対側に取り付けられた第2のリテーナを有し、2つのリテーナは、それらの開放位置又はラッチ解除位置からそれらの閉鎖位置又はラッチ(ロック)位置に向かってプレートを移動させるための空間を形成する。
【0014】
追加の利点及び他の新規な特徴は、以下の説明に部分的に記載され、一部は、以下の検討時に当業者には明らかとなるであろう、又は本明細書に開示される技術の実践によって習得することができる。
【0015】
前述の利点及び他の利点を達成するために、一態様によれば、自動供給スクリューガンアタッチメントが提供され、本自動供給スクリューガンアタッチメントは、(a)締結具を取り付けるために使用される開放している第1の端部及び締結具を駆動するために使用される反対側の第2の端部を有するハウジングであって、ハウジングは、開放している第1の端部の少なくとも一部分を通って延びる長手方向軸を有する、ハウジングと、(b)開放している第1の端部の近位にあるアダプタ部分と、を備え、アダプタ部分は、(i)人間の手によって把持可能な丸みを帯びた外面を有する回転可能なカラーであって、丸みを帯びた内側部分の内周に沿って不均一な距離で内向きに突出する少なくとも1つのランプを含む、丸みを帯びた内側部分を有する、回転可能なカラーと、(ii)回転可能なカラーの内部容積内に取り付けられた少なくとも1つの可動プレートであって、少なくとも1つの可動プレートが、回転可能なカラーの少なくとも1つのランプと物理的に接触するようなサイズ及び形状である第1の表面を有し、少なくとも1つの可動プレートが、ロック面として作用するようなサイズ及び形状である第2の表面を有する、少なくとも1つの可動プレートと、(iii)可動プレートを長手方向軸から遠位にある第1の位置に向かって付勢するための少なくとも1つの付勢部材と、(iv)ハウジング内に取り付けられた第1のリテーナであって、第1のリテーナが、少なくとも1つの可動プレートの第1の側の近位に配置され、第1の側が、ハウジングの開放している第1の端部の近位にある、第1のリテーナと、(v)ハウジング内に取り付けられた第2のリテーナであって、第2のリテーナが、少なくとも1つの可動プレートの反対側の第2の側の近位に配置され、第2の側が、ハウジングの開放している端部からより遠位にある、第2のリテーナと、を備え、(vi)第1のリテーナ及び第2のリテーナが、互いに離間し、それによって、間隙を形成し、少なくとも1つの可動プレートが、その間隙内に実質的に収容されており、(c)少なくとも1つの可動プレートが、長手方向軸の近位にある第2の位置に向かって変位可能であり、変位が、回転可能なカラーの少なくとも1つのランプとの接触によって引き起こされる。
【0016】
別の態様によれば、電動工具アタッチメントを電動工具に取り付ける方法が提供され、本方法は、(a)前端部部分を有する電動工具を準備する工程であって、前端部部分の外面が、互いに近位にある突出フランジ部分及び凹溝部分を含む、電動工具を準備する工程とと、(b)電動工具の前端部部分に対して嵌合するために使用されるアダプタ部分を含む電動工具アタッチメントを準備する工程であって、電動工具アタッチメントが、アダプタ部分を通って延びる長手方向軸を有し、アダプタ部分が、電動工具アタッチメントの開放している端部の近位にある、電動工具アタッチメントを準備する工程と、(c)アダプタ部分が、(i)人間の手によって把持可能な丸みを帯びた外面を有する回転可能なカラーであって、丸みを帯びた内側部分の内周に沿って不均一な距離で内向きに突出する少なくとも1つのランプを含む、丸みを帯びた内側部分を有する、回転可能なカラーと、(ii)回転可能なカラーの内部容積内に取り付けられた少なくとも1つの可動プレートであって、少なくとも1つの可動プレートが、回転可能なカラーの少なくとも1つのランプと物理的に接触するようなサイズ及び形状である第1の表面を有し、少なくとも1つの可動プレートが、電動工具の前端部の凹溝に実質的に嵌合するようなサイズ及び形状である第2の表面を有する、少なくとも1つの可動プレートと、(iii)可動プレートを長手方向軸から遠位にある第1の位置に向かって付勢するための少なくとも1つの付勢部材と、(iv)回転可能なカラーの丸みを帯びた内側部分内に取り付けられた第1のリテーナであって、第1のリテーナが、少なくとも1つの可動プレートの第1の側の近位に配置され、第1の側が、電動工具アタッチメントの開放している端部の近位にある、第1のリテーナと、(v)回転可能なカラーの丸みを帯びた内側部分内に取り付けられた第2のリテーナであって、第2のリテーナが、少なくとも1つの可動プレートの反対側の第2の側の近位に配置され、第2の側が、電動工具アタッチメントの開放している端部からより遠位にある、第2のリテーナと、を備え、(vi)第2のリテーナが、第1のリテーナに機械的に結合されており、(vii)第1のリテーナ及び第2のリテーナが、互いに離間し、それによって、間隙を形成し、少なくとも1つの可動プレートが、その間隙内に収容されている、ことと、(d)電動工具の前端部をアタッチメントのアダプタ部分に挿入する工程と、(e)回転可能なカラーを回転させる工程であって、(i)少なくとも1つのランプが、回転可能なカラーと共に回転し、(ii)ランプの不均一な距離が、少なくとも1つの可動プレートを押し進めて、第2の位置に向かって内向きに移動させ、(ii)少なくとも1つの可動プレートが第2の位置に到達すると、少なくとも1つの可動プレートが、電動工具の前端部部分の凹溝部分と係合し、それによって、電動工具アタッチメントが電動工具に取り付けられるような位置にロックする、工程と、を含む。
【0017】
更に別の態様によれば、電動工具アタッチメントが提供され、本電動工具アタッチメントは、(a)アダプタであって、(i)開放している内周を有する回転可能なカラーと、(ii)回転可能なカラーの内周上の少なくとも1つのランプと、(iii)回転可能なカラーの内周内に位置する少なくとも1つの可動プレートであって、少なくとも1つの可動プレートが、少なくとも1つの可動プレートを第1の位置に付勢する少なくとも1つのばねを含む、少なくとも1つの可動プレートと、(iv)回転可能なカラーの近位にある、開放している内周を有する保持端部キャップと、(v)回転可能なカラーの近位に位置する、開放している内周を有する内側リテーナであって、少なくとも1つの可動プレートが、内側リテーナと保持端部キャップとの間に収容されるようになっている、内側リテーナと、を備え、(vi)内側リテーナが、保持端部キャップに機械的に結合されている、アダプタ、を備える。
【0018】
更に別の態様によれば、電動工具アタッチメントを電動工具に取り付ける方法が提供され、電動工具は、平坦な部分によって中断された丸みを帯びた先端部を有する突出前端部を呈し、少なくとも1つの外側フランジを有し、本方法は、(a)電動工具の前端部をアタッチメントのアダプタ部分に挿入する工程であって、アダプタが、(i)開放している内周を有する回転可能なカラーと、(ii)回転可能なカラーの内周上の少なくとも1つのランプと、(iii)回転可能なカラーの内周内に位置する少なくとも1つの可動プレートであって、少なくとも1つの可動プレートが、少なくとも1つの可動プレートを第1の位置に向かって付勢する少なくとも1つのばねを含む、少なくとも1つの可動プレートと、(iv)回転可能なカラーの近位に位置する、開放している内周を有する保持端部キャップと、(v)回転可能なカラーの近位に位置する、開放している内周を有する内側リテーナであって、少なくとも1つの可動プレートが、内側リテーナと保持端部キャップとの間に収容されるようになっている、内側リテーナと、を備え、(vi)内側リテーナが、保持端部キャップに機械的に結合されている、挿入する工程と、(b)カラーを回転させる工程であって、(i)少なくとも1つのランプが、カラーと共に回転し、(ii)少なくとも1つのランプが、少なくとも1つの可動プレートを第2の位置に向かって押し進め、(iii)少なくとも1つの可動プレートが、電動工具の少なくとも1つの外側フランジの背後に係合し、それによって、アタッチメントを電動工具に取り付ける、カラーを回転させる工程と、を含む。
【0019】
更に他の利点は、本技術を実施するために企図される最良の形態のうちの1つにおける好ましい実施形態が記載され、示されている、以下の説明及び図面から当業者には明らかとなるであろう。実現されるように、本明細書に開示される技術は、他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、全てその原理から逸脱することなく、様々な明白な態様において修正が可能である。したがって、図面及び説明は、本質的に例示的であり、限定的ではないと見なされる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本明細書に開示される技術のいくつかの態様を示し、説明及び特許請求の範囲と共に、本技術の原理を説明する役割を果たす。図面では、
【0021】
【
図1】本明細書に開示される技術に従って構築された、自動供給スクリューガンアタッチメントの斜視図である。
【0022】
【
図2】その非作動状態で示され、かつ従来の手動供給スクリューガンに取り付けられた、
図1の自動供給スクリューガンアタッチメントの側面図である。
【0023】
【
図3】ねじをワークピース内に駆動している、その作動状態で示された、
図2のアタッチメントの側面図である。
【0024】
【
図4】
図1の自動供給スクリューガンアタッチメントの分解図である。
【0025】
【
図5】
図1のアタッチメントのアダプタ部分の分解図である。
【0026】
【
図6】先行技術の手動供給スクリューガンの前端部の側面図である。
【0027】
【
図7】先行技術の手動供給スクリューガンの前端部の斜視図である。
【0028】
【
図8】
図1の自動供給スクリューガンアタッチメントの断面立面図である。
【0029】
【
図9】
図1の自動供給スクリューガン工具の断面平面図である。
【0030】
【
図10】非ロック位置にあるその可動プレートを示す、
図1のアタッチメントのアダプタ部分の側面からの拡大断面図である。
【0031】
【
図11】ロック位置にあるその可動プレートを示す、
図1のアタッチメントのアダプタ部分の側面からの拡大断面図である。
【0032】
【
図12】
図1のアタッチメントのアダプタ部分の可動プレートの位置を示す、従来の手動供給スクリューガンの前端部の側面図である。
【0033】
【
図13】可動プレートが非ロック位置にある
図1のアタッチメントのアダプタ部分の可動プレートを示す、従来の手動供給スクリューガンの前端部を示す側面から主に見た斜視図である。
【0034】
【
図14】可動プレートがロック位置にある
図1のアタッチメントのアダプタ部分の可動プレートを示す、従来の手動供給スクリューガンの前端部を示す側面から主に見た斜視図である。
【0035】
【
図15】非ロック位置にある可動プレートを示す、
図8に示される切断線15-15に沿った断面図である。
【0036】
【
図16】ロック位置にある可動プレートを示す、
図8に示される切断線15-15に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
ここで、本発明の好ましい実施形態を詳細に参照するが、その実施例は、添付図面に示されており、同様の数字は、図面全体を通して同じ要素を示す。
【0038】
本明細書に開示される技術は、その適用において、以下の説明に記載される又は図面に示される構成要素の構成及び配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本明細書に開示される技術は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行されることが可能である。また、本明細書で使用される表現及び用語は、説明の目的のためであり、限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。本明細書における「含む(including)」、「含む(comprising)」、又は「有する(having)」、及びその変形の使用は、その後に列挙される項目及びその等価物、並びに追加の項目を包含することを意味する。特に限定されない限り、本明細書における「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」、又は「取り付けられた(mounted)」という用語、及びその変形は、幅広く使用され、直接的及び間接的な接続、結合、又は取り付けを包含する。加えて、「接続された」又は「結合された」という用語及びその変形は、物理的若しくは機械的な接続又は結合に限定されない。更に、「~と通信する(communicating with)」又は「~と通信している(in communications with)」という用語は、信号若しくは情報のその伝達が直接であるか、又は信号若しくは情報のその通過にも関与する、それらの間の追加の物理的若しくは仮想の要素が存在するかにかかわらず、なんらかの形で互いの間で信号又は情報を渡す、異なる2つの物理的又は仮想の要素を指す。更に、「~と連通している(in communication with)」という用語はまた、「第1の端部」と「第2の端部」との間に中間構成要素が存在するか否かにかかわらず、「連通(communication)」の一方の端部(「第1の端部」)が発生する特定の刺激(機械的移動、又は状態の水圧若しくは空気圧変化など)の「原因」であり得、かつ「連通(communication)」の他方の端部(「第2の端部」)がその移動/状態の変化の「影響」を受け取ることができる、機械的な、水圧式の、又は空気式のシステムを指すことができる。製品が磁場に依存する若しくは磁場の変化をなんらかの方法で検出する移動する部品を有する場合、又は磁場を使用することにより、1つの電子デバイスから別の電子デバイスにデータが渡される場合、「連通」の一方の端部が磁場を誘導することができ、かつ他方の端部がその磁場を受信して、その磁場によって作用される(又は他の方法で影響を受ける)ことができる、互いに「磁気連通している」アイテムとして、それらの状況を指すことができる。
【0039】
要素名に先行する「第1」又は「第2」という用語、例えば、第1の入口、第2の入口などは、類似若しくは関連する要素、結果、又は概念を区別するための識別目的のために使用され、必ずしも順序を意味することを意図せず、用語「第1」又は「第2」は、別途記載のない限り、追加の類似若しくは関連する要素、結果、又は概念の包含を除外することを意図するものでもない。
【0040】
ここで図面を参照すると、
図1は、全般的に参照番号10によって示される手持ち式自動供給締結具駆動工具アタッチメントを示す。そのようなアタッチメントアセンブリ10は、単に「アタッチメント」と呼ばれることがあり、又は「工具」若しくは「アタッチメント工具」と呼ばれることがある。
【0041】
アタッチメント10は、アダプタ部分100を使用することによって、手動供給スクリューガン2の前端部に嵌合する。アタッチメント10がスクリューガン2に取り付けられると、このアタッチメント10を介して、ねじの照合ストリップをスクリューガン2と共に使用することができる。アタッチメントアセンブリ10は、ハウジング部分20と、前端部部分30と、供給ガイド部分40と、摺動本体サブアセンブリ部分34と、を含む。この組み合わせは、照合ねじの可撓性ストリップと共に使用するように設計された自動供給締結具駆動工具システムを形成し、可撓性照合ねじストリップサブアセンブリは、全般的に参照番号60によって示される。
【0042】
工具のハウジング部分20は、2つのハウジング半体16及び18を含む前方「供給ハウジング」外側シェル構造体22を含む。ハウジング部分20はまた、本明細書において「細長いハウジング」と呼ばれることもある。ハウジング部分20の前部に向かって、以下に説明するように、アタッチメント10の特定の可動部分を収容する細長い「供給管」26がある。図示した実施形態では、供給管26は、ハウジング部分20に固定して取り付けられ、また本明細書では「第1の部材」と呼ばれることもある。供給管26は、その機能を実行すると同時に、任意の望ましい断面形状(例えば、矩形、正方形)のものであってもよく、図示した実施形態では実質的に正方形の断面であることが理解されるであろう。供給管26は、実質的に開放している前端部と、供給管の反対側の端部にある実質的に開放している後端部との間に延びる、長手方向軸102を有し、駆動ビット66は、供給管の後端部を通って嵌合し、長手方向軸に実質的に平行である(又は同一直線上にある)。供給管26は、主に中空であり、すなわち、大部分が空の空間である内部容積を有し、摺動本体サブアセンブリ34が供給管の前端部に出入りして移動することを可能にする。
【0043】
照合ストリップ60のサブアセンブリは、ハウジング22の下面に取り付けられた湾曲した供給ガイド42を通って摺動する。アタッチメント10は、駆動調整サブアセンブリ80の外側深さを含み、典型的には、駆動インジケータ(番号付けされていない)の深さを有する。したがって、ハウジング22は、アダプタ100の付近に、スクリューガン2の前端部(又はノーズ部分)3を受け入れる「嵌合端」を呈する。
【0044】
アタッチメントの前端部部分30は、摺動本体サブアセンブリ34に取り付けられた可動式のノーズピース32を含む。ノーズピース32及び摺動本体サブアセンブリ34の両方は、工具10の長手方向に移動可能であり、ノーズピース32が固体物体に押し付けられると、自動供給アタッチメント10は、ねじ64のうちの1つを、本明細書では「ワークピース」とも呼ばれる固体物体内に物理的に駆動するように作動される。ノーズピース32は、好ましくは研磨紙などの粗いテクスチャを有する前面36を有し、これにより、工具が利用されるときに、ワークピースの表面に押し付けられている間に容易に摺動しない。
【0045】
図1の例示した実施形態では、ノーズピース32は、摺動本体サブアセンブリ34から取り外し可能であり、それにより、ノーズピースを、異なる長さの締結具のために再配置して、次いで再取り付けすることができる。ノーズピース32は、ノーズピース32を摺動本体サブアセンブリ34に互いに異なる相対位置で取り付けるために使用される、複数のねじ長位置決め孔38を有する。ノーズピースは、したがって、摺動本体サブアセンブリに調整可能に固定される(すなわち、取り付けられる)。摺動本体サブアセンブリ34はまた、本明細書では「細長い摺動本体」と呼ばれることもある。ノーズピース32はまた、駆動サブアセンブリ80の深さの一部である別の傾斜面に対して機能する後部傾斜縁部を有する。ノーズピース32は、細長いものであり、反対側にある2つの端部:36にある前端部及び傾斜縁部の後端部を有する。工具が作動されると(締結具の駆動事象中)、ノーズピース32は、供給管26の長手方向軸に実質的に平行な移動軸を有する。
【0046】
摺動本体サブアセンブリ34は、摺動本体サブアセンブリ34が供給管26の近位の所定の表面に沿って本質的に摺動するように、供給管26に移動可能に「取り付け」られる。加えて、傾斜スロット28が、供給管26内に形成されて、摺動本体サブアセンブリ34が供給管26に対して移動するとカムローラ(又は「カム従動子」)が横断するためのカム作用面(本質的に、湾曲部分及び直線部分を有するスロット付き開口部)を提供する。この作用は、摺動本体サブアセンブリ34(割出作用が摺動本体サブアセンブリの内部にある)の割出作用によって、照合ストリップの「次の」締結具(以下を参照)を「発射位置」(又は「駆動位置」)に割り出させるために使用される。
【0047】
供給ガイド部分40は、それぞれが締結具の可撓性照合ストリップ、この場合では照合ねじサブアセンブリ60を受け入れることができる、湾曲ガイド部材42と、インデクサ入力ガイド44と、を含む。照合ねじサブアセンブリ60は、主に、個々のねじ64を受け入れるためのいくつかの開口部を有するプラスチックストリップ62からなる。照合ねじサブアセンブリ全体は、摺動本体サブアセンブリ34を通って供給されるときのプラスチックストリップ62の湾曲した向きによって図面で見ることができるように、特定の程度に可撓性である。
【0048】
Senco Model番号DS162-14V及びDS200-14Vなどの工具を含む、携帯型締結具駆動工具10について上述した機械的機構のいくつかは、Senco Products,Inc.及びSenco Brands,Inc.から過去に入手可能であった。これらの以前の工具は、本明細書に開示される技術の「伸長ノーズ」特徴部なしに、固定された供給管、可動摺動本体、及びノーズピース構造体を利用した。本明細書に開示される技術で使用される構成要素のいくつかは、「SCREW FEED AND DRIVER FOR A SCREW DRIVING TOOL」と題された米国特許第5,988,026号、「TENSIONING DEVICE APPARATUS FOR A BOTTOM FEED SCREW DRIVING TOOL FOR USE WITH COLLATED SCREWS」と題された同第7,032,482号、「SLIDING RAIL CONTAINMENT DEVICE FOR FLEXIBLE COLLATED SCREWS USED WITH A TOP FEED SCREW DRIVING TOOL」と題された同第7,082,857号、「SCREWDRIVER TOOL WITH IMPROVED CORNER FIT FUNCTION」と題された同第8,869,656号、「SCREWDRIVER TOOL WITH IMPROVED CORNER FIT FUNCTION」と題された同第8,627,749号、及び「SCREWDRIVER TOOL WITH IMPROVED LINEAR TRACKING」と題された同第8,726,765号を含む、本願と同一譲受人に譲渡された特許又は特許出願に開示されている。これらの特許権は、Senco Brands,Inc.、又はKyocera Senco Industrial Tools,Inc.に譲渡されており、それらの開示内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
アタッチメント10の主な目的は、可撓性照合ストリップサブアセンブリ60の形態で提供される回転可能な締結具(例えば、ねじ又はボルト)を駆動することである。個々のねじ64は、可撓性プラスチックストリップ62によって定位置に保持され、ねじがガイド42及び44を通って横断すると、ねじ64のそれぞれが「駆動位置」に到達するまで、工具30の前端部部分に向かって最終的に方向付けられる。工具10をその最も前の部分で見ると、最も左のねじ64は、駆動位置に割り出されており、したがって、ここで工具10の主駆動構成要素と本質的に同一直線上にある。照合ねじサブアセンブリ60が入力ガイド44を通って移動すると、プラスチックストリップ62は、回転インデクサとして機能し、かつ摺動本体サブアセンブリ34の内側に位置する、スプロケットと最終的に接触する。スプロケットは、プラスチックストリップ62の各部分を適切な回転位置に移動させ、それにより、それらの取り付けられたねじ64は、最終的に最も前の駆動位置になる。スプロケットは、本明細書では、割り出し運動を生成する、摺動本体サブアセンブリの「出力部材」と呼ばれる場合がある。
【0050】
ノーズピース32がワークピースに押し付けられることによって作動されると、駆動ビット66は、「リード」ねじをワークピース内に押し込み、駆動ビット66はまた、次いで、回転運動で回転されて、ねじ64を固体物体内に駆動するための通常の様式でリードねじをねじる。リードねじが固体物体内に正常に駆動されると、次いで、アタッチメント10は、固体物体の表面から取り外され、当然ながら、ねじ64は、後に残り、このとき、プラスチックストリップ62から自由にされている。本明細書に開示される技術の1つのモードでは、アタッチメント10は、ここで自由になり、スプロケットがその回転割出機能を実行し、かつ次のねじ64を最も前の駆動位置にすることが可能になる。このタイプのねじ供給作動は、ノーズピース32がワークピースの表面から解放される(又は「戻される」)ときに「リードねじ」が「発射位置」に移動されるので、「戻り時割り出し」と呼ばれることがある。
【0051】
工具10はまた、ノーズピース32がワークピースの表面に押し付けられると、リードねじが発射位置に移動される、代替的なねじ供給作動モードに構成することができ、このタイプのねじ供給作動は、「前進時割り出し」と呼ばれることがある。工具10が前進時割り出しのために構成されている場合、リードねじは、ノーズピース32がその非発射状態で「弛緩」又は「自由」である瞬間には、まだ発射位置にはない。代わりに、リードねじは、ノーズピース32がアタッチメント10の本体部分に向かって(例えば、アダプタ100に向かって)「押し込まれる」(又は「前進される」)まで、発射位置に割り出されない。代替的に、工具10が「戻り時割り出し」のために構成されている場合、リードねじは、ノーズピース32がその非発射状態で「弛緩」又は「自由」である瞬間に(例えば、工具が新たなねじの照合ストリップをまだ適切に装填されていなかったのでない限り)、既に発射位置にある。「戻り時割り出し」構成は、工具10の好ましい動作モードであることに留意されたい。「前進時割り出し」及び「戻り時割り出し」のねじ供給作動動作モードの両方が、本明細書に開示される技術と協働することができることが理解されるであろう。
【0052】
アタッチメント10の後端部部分には、全般的に参照番号100によって示されるアダプタ部分がある。このアダプタ100は、DeWalt DCF620片面スクリュードライバに、
図6及び
図7に示した前方ノーズピース部分3上に取り付けるように作製されている。アダプタ部分100は、丸みを帯びた外面112を有する回転可能なカラー110を含む。アダプタはまた、DeWalt工具のノーズ部分の上に嵌合する104の開放端も含む。
【0053】
図2及び
図3はまた、参照番号2によって示されるDeWalt工具に取り付けられたときの自動供給アタッチメント10を示す。
図2では、自動供給アタッチメント10は、その摺動可能なノーズ部分を完全に伸長させており、これは、ワークピースに押し付けられていなかったときに有する外観である。
図3では、摺動可能なノーズ部分は、供給管又は「供給ハウジング」22内に完全に折り畳まれており、これは、装置がねじを全てワークピース内に駆動したときにこの工具が有する外観である。
【0054】
ここで
図4を参照すると、主要構成要素のいくつかを示す、アタッチメント10全体の分解図が提供される。摺動本体サブアセンブリ34は、この図に詳細に示されていない多くの内部部品を含むが、新たなねじを駆動するときにねじの照合ストリップを次の位置に割り出しする割出機構を含むことが理解されるであろう。駆動ビット66、及び駆動事象が生じた後に摺動本体をその伸長位置に押し戻す戻しばね68などの、他の内部構成要素をこの図で見ることができる。主ハウジングは、2つのハーフハウジングを含むものとして見ることができ、左ハーフハウジングは、参照番号16で示され、右ハーフハウジングは、参照番号18で示されている。ハウジング半体は、一組の締結具154によって一緒に保持される。
【0055】
図4は、アダプタ部分100の主要構成要素のいくつかを示す。回転可能なカラー110を見ることができ、長手方向軸102が
図4に示され、これは、本質的に回転可能なカラー110の中心線に沿って、アタッチメントを通ってずっと延びる。単一の長手方向軸は、このタイプのアタッチメント装置を構築するために完全には必要ではなく、換言すれば、回転可能なカラー110の中心線は、必ずしもノーズピースの前部36を通ってねじ出口位置の中心線に一致する必要はない(ただし、それらの2つの中心線が同一直線上ではない場合、それらは、典型的にはこのタイプの工具において互いに平行である)ことが理解されるであろう。
【0056】
図4に見られる他の主要構成要素のいくつかは、第1の可動プレート120と、第2の可動プレート130と、サブアセンブリとして構築されたときに2つの可動プレート120と130との間に取り付けられる一対のコイルばね128及び138と、を含む。第1のリテーナ140、第2のリテーナ142、インデクサ150、第1のOリング148、及び第2のOリング160もまた図示されている。
【0057】
ここで
図5を参照すると、自動供給アタッチメント10のアダプタ部分100が拡大分解図でより詳細に示されている。このアダプタの最も後方の部品は、参照番号140で「第1のリテーナ」と呼ばれ、これは、電動工具アタッチメント10の開放端でもある開放領域104を有する。(
図5のこの図において)左に向かって延びるのは、アダプタ100のこの部分の長手方向軸102である。一組の締結具154は、第1のリテーナ140を第2のリテーナ142に保持する。第1のリテーナ140はまた、このアダプタ部分100の部品の大部分を(締結具154と共に)一緒に保持するため、「拘束キャップ」又は「保持端部キャップ」と呼ばれることもある。
【0058】
これらの部品がアダプタ100を構成する完全に組み立てられたサブアセンブリに形成されると、回転可能なカラー110は、アダプタ部分の第1のリテーナ140を包囲する。カラー110は、112の丸みを帯びた外側表面又は外面を含み、また、114の丸みを帯びた内面を含み、その丸みを帯びた内面は、特定の他の構造体が突出する内周を有する。内面114から突出する2つのランプ構造体116及び118が存在するが、それらは、
図15及び
図16などの他の図面でより良好に見られる。
【0059】
回転可能なカラー110の内側にも嵌合する2つの可動プレート120及び130が存在する。第1の可動プレート120は、この図では「上部」プレートであり、特定の状況下でランプ116に接触する第1の接触面122を有する。第2の可動プレート130は、この図では「底部」プレートであり、また第1の接触面132を含み、特定の状況下では、この第1の接触面132は、ランプ118に接触する。上部可動プレート120はまた、このアタッチメント10がDeWalt工具に取り付けられたときに特定の状況下でDeWalt工具の前端部3の凹溝7に接触する、第2の接触面124を含む。同様に、底部プレート130は、アタッチメント10がDeWalt工具に取り付けられたときに、またDeWalt工具の前端部3の凹溝7(の底部部分)に接触する、第2の接触面134を含む。
【0060】
上部プレート120は、第2の又は底部可動プレート130に向かって延びる一対のばねポスト126を含む。同様に、底部可動プレート130は、第1の又は上部可動プレート120に向かって延びる一対のばねポスト136を含む。一対のコイルばねがこれらのばね取り付けポストに組み付けられ、「右」コイルばねが128で示され、「左」コイルばねが138で示されている。これらの2つのばね128及び138は、2つの可動プレート120及び130を、それらが互いに向かって(すなわち、DeWalt工具の凹溝と接触するように)押し込まれていないときに、互いから離れるように押す傾向がある。ばね128及び138は、2つのプレート120及び130を互いから離れるように付勢するという点で「付勢部材」であり、コイルばねの代わりに他のタイプの付勢部材を使用して、その機能を実行することができるが、依然として本技術的開示の教示内であることが理解されるであろう。
【0061】
第2のリテーナ142はまた、「内側リテーナ」又は「回転アダプタ」と呼ばれることもあり、インデクサ150とも協働する。この第2のリテーナ142は、166のいくつかの戻り止め開口部を含み、図に見られるように、第2のリテーナ142の外周の周りに離間配置された3つの戻り止めボール168が存在し、これらは、インデクサ150及び第2のリテーナ142をインデクサ150内に見出されるノッチ152のうちの1つに保持するのに役立つ。この回転可能な割出方式と協働する他の部品は、第2のOリング160、並びに2つの板ばね162及び164である。これらの部品の全ては、肯定的な感触を提供するのに役立ち、また、締まり嵌めを提供し、かつインデクサ150の割出リング部分内の圧縮構成要素として機能するのに役立つ。
【0062】
第1の可動プレート120及び第2の可動プレート130は、2つのリテーナ140と142との間の空間144内に保持される。第1のOリング148はまた、近傍の空間領域内に設けられ、回転可能なカラー110が人間のユーザによって作動されるときに動きを滑らかにし、アタッチメント100が取り付けられる際に、カラーの回転に対していくらかの抵抗を加えて、より肯定的な感触を与える。
【0063】
第2のリテーナ142はまた、一対の平面156を含む(
図5を参照)。これらの平面156は、アタッチメント10がそのようなDeWalt工具に取り付けられると、DeWalt工具のノーズ部分3上の比較的平坦な表面5に対して接触するように設計されている。これらの平面156は、回転可能なカラー110がユーザによって手動で回転される際に、アダプタ100の内側部分が回転することを防止する。
【0064】
ここで
図8を参照すると、アタッチメント10は、断面立面図に示されており、全般的に参照番号2で示されるDeWalt DCF620工具の一部分を示す。DeWalt工具は、駆動ビット66を保持するチャック8を有する。通常、単一供給スクリュードライバ工具のためにアタッチメントが提供される場合、アタッチメントは、その単一供給駆動工具に嵌合するように具体的に作製された駆動ビットを有するが、アタッチメントと共に動作する異なる駆動ビットを、代わりにチャック内に設置することができる。そのようなものは、駆動ビット66を有する場合である。
【0065】
図8はまた、スクリューガン2の外面にある突出フランジ6を示し、その突出フランジ6に近接する第1の可動プレート120及び第2の可動プレート130を示す。第1及び第2のリテーナ140及び142は、主に第1の可動プレート120及び第2の可動プレート130を取り囲むように図示されている。内部部品のいくつかは、本明細書の
図10及び
図11により詳細に示されている。
【0066】
ここで
図9を参照すると、アタッチメント10は、断面平面図に示されており、参照番号2のDeWalt DCF620スクリューガンの一部分を示す。DeWalt工具のこの一部は、駆動ビット66を保持するチャック8を含む。
図9は、第1のリテーナ140及び回転可能なカラー110を示す。第1の可動プレートと第2の可動プレートとの間の2つのコイルばねが図示されており、「左」コイルばねは、138であり、「右」コイルばねは、128である。第2のリテーナ142は、(この図の上部の)丸みを帯びた戻り止め166のうちの1つ及び(この図の底部の)戻り止めボール168のうちの1つと共に図示されている。
【0067】
ここで
図10を参照すると、内部機構のいくつかの拡大図が提供され、この場合、アダプタは、DeWaltスクリューガン2のノーズ部分3の上に配置されているものとして示しており、この図では、回転可能なカラー110は、まだ作動されておらず、したがって、第1の可動プレート120及び第2の可動プレート130は、まだ「ロック」位置にはない。
図10では、突出フランジ6は、「X字形状」のクロスハッチングで描かれており、これは、スクリューガン2の前部3の外側表面の一部である。
図10はまた、突出フランジ6の近位に配置された、スクリューガン上の凹溝7を示す。
【0068】
図10のこの図で見られるように、アタッチメント100がDeWalt工具の前方ノーズ部分の上に配置された後、第1のリテーナ140は、DeWaltスクリューガン2の前方ノーズ部分3のこれらの表面のうちの1つに対して配置される。第2のリテーナ142は、スクリューガン2の突出フランジ6の外縁部部分に対してほぼ摩擦嵌合で配置される。比較的大きい第2のOリング160は、突出フランジ6の傾斜面の周囲を回り、そのOリング160は、第2のリテーナ142によって、かつインデクサ150によって定位置に保持される。上部及び底部の可動プレート120及び130は、2つのリテーナ140と142との間の定位置に保持され、これら2つのプレート120及び130の垂直(この図では)移動を可能にする、リテーナ間の小さな空間144がある。第1のOリング148は、外側の回転可能なカラー110と第2のリテーナ142との間の定位置に保持される。
【0069】
図10では、「上部」プレート120の第1の接触面122を見ることができ、また、その同じプレート120の第2の接触面124も視認可能である。この構成では、第2の接触面は、いかなるものにも触れておらず、小さい内部空間144内にある。同様に、「底部」可動プレート130の第1の接触面132が図示されており、その同じプレート130の第2の接触面134も図示されている。この構成では、第2の接触面134は、小さい内部空間144を除いて、いかなるものにも触れていない。
図10の構成では、回転可能なカラー110は、この図では見られない一対のランプを有し、この向きでは、それらのランプは、第1の可動プレート120及び第2の可動プレート130を機構の中央内側部分に向かって押すことを試みていないことが理解されるであろう。人間のユーザが、アタッチメント10をDeWalt工具上に「ロック」するようにカラー110を回転させると、
図11に見られるように、これらの向きは、著しく変化する。
【0070】
ここで
図11を参照すると、その把持外面112が人間のユーザの手を使って作動される、回転可能なカラー110が移動されていることを除いて、
図10で視認可能であった同じ構造体のほとんどが再び視認可能である。その回転により、第1のランプ116を第1の(上部)可動プレート120に押し付けさせ、それにより、その可動プレートを、その第2の接触面124がDeWaltスクリューガン上の凹溝7に押し付けられるまで、(
図11のこの図では)垂直方向に下向きに直接移動させる。同様に、第2のランプ118もまた回転されており、したがって、第2のランプ118は、第2の(底部)可動プレート130に押し付けられ、第2の接触面134がスクリューガン上の凹溝7に押し付けられるまで、それを(
図11のこの図では)垂直方向に上向きに押し進める。この回転可能なカラーの作用が生じると、2つの可動プレート120及び130は、DeWalt工具の凹溝7に対して本質的にプレス嵌めされるため、及びこれらのプレートがそのDeWalt工具のフランジ部分6の「背後」であるため、「ロック」構造となる。更に、第2のOリング160は、DeWalt工具の突出フランジ6の反対側に対してプレス嵌めされ、そのOリングは、動きを滑らかにし、カラー回転に対する抵抗を付加し、アダプタ部分100をDeWalt工具の前端部3の外側表面にロックして保持するのを補助する。
【0071】
ここで
図12を参照すると、DeWalt工具の前端部3は、それらがまさに定位置にロックしようとする位置に示される2つの可動プレート120及び130と共に描かれている。
図12では、左コイルばね138は、その伸長状態又は非圧縮状態で示されており、プレート120及び130のばねポスト126及び136それぞれの上に配置されている。
【0072】
ここで
図13を参照すると、
図12に示されたものと同じ構成がここで示されており、可動プレート120及び130とスクリューガン2上の突出フランジ6との間の関係をより容易に見ることができるように、これを斜視図で示す。アタッチメント10のアダプタ部分100が最初にDeWalt工具の前部3の上に配置されるとき、これは、第1の可動プレート120及び第2の可動プレート130とその突出フランジ6との間で生じる向きである。アダプタ部分100の他の構成要素は、この図には示されていない。
【0073】
ここで
図14を参照すると、ここで上部及び底部の可動プレート120及び130が一緒に(すなわち、互いに向かって、中心線又は長手方向軸102に対してより近位の位置に)押し進められて、コイルばね138が圧縮されていることを除いて、
図13に見られたものと同じ構成要素がこの図に再び示されている。この図では、2つの可動プレート120及び130が、ここでDeWalt工具の前端部3の突出フランジ6の背後に配置されているため、それらが、ここでそれらのロック向きにあることを見ることができる。
【0074】
ここで
図15を参照すると、アタッチメントは、長手方向軸(又は中心線)に沿った正面図で示されており、これはまた、DeWalt工具の前端部のいくつかの部分を示す。これは、本質的に
図8の切断線15-15を通る断面図であるが、(隠れている)第1の可動プレート120及び第2の可動プレート130、並びに(隠れている)第1のランプ116及び第2のランプ118を追加している。
図15では、カラー110は、回転されておらず、したがって、ランプ116及び118は、およそ3:00及び9:00の位置にそれらの最も突出した部分を有する。この構成では、ランプは、可動プレート120及び130の第1の接触面122及び132に対してそれぞれに押し下げられていない。この構成では、可動プレート120及び130は、中心線又は長手方向軸102に対してそれらの遠位位置にある。
【0075】
ここで
図16を参照すると、これは、また
図8の同じ切断線に沿って取られた、
図15と同じタイプの図である。この構成では、カラー110は、約90度回転されており、したがって、ランプ116は、その最も突出する表面についておよそ1:00の位置まで移動され、底部ランプ118は、その最も突出する部分についておよそ7:00の位置に移動されている。
図16で見ることができるように、上部ランプの傾斜面は、上部可動プレート120を下向きに移動させ、底部ランプの傾斜面は、底部プレート130を上向きに移動させている。この位置では、2つのプレート120及び130は、ここで「ロック位置」にあり、DeWalt工具上の定位置にアタッチメント10全体を本質的にラッチしている。アタッチメントは、
図16に示されるように、回転可能なカラー110がその以前の位置に戻るように回転されるまで、この位置に留まる。
【0076】
図15及び
図16を見ることによって、このアダプタ100で使用されるロックサブアセンブリ全体に関する特定の一般的な特徴を推定することができる。例えば、ランプ116及び118は、両方とも内向きに(すなわち、長手方向軸102に向かって)突出し、両方のランプは、回転可能なカラー110の丸みを帯びた内側部分114の内周に沿って配置されている。これらのランプは、カラーが所定の方向に回転されると、2つの可動プレート120及び130を長手方向軸102に向かって本質的に押し込むように設計されており、これは、プレートがその長手方向軸102に対して半径方向に移動することを意味する。これを行うために、ランプ116及び118は、好ましくは、カラー110の内周114に沿って横断するにつれて、ランプの最も内側の表面と中心線又は長手方向軸との間の内側半径距離を徐々に減少させる、滑らかなカム型プロファイルで設計される。換言すれば、ランプは、図示の実施形態では、その内周に沿って連続的に増大する厚さを有する不均一な距離を呈する。
【0077】
自動供給アタッチメントは、必要に応じて、3つ以上の可動プレートを使用することができる。例えば、3つのそのような可動プレートが使用された場合、おそらくは、回転可能なカラーの内側円形(又は円筒形)形状の周囲に等距離に取り付けられるであろう。可動プレート間の正確な間隔にかかわらず、自動供給アタッチメントを手動供給スクリューガンに取り付けるときに各可動プレートを内部に向かって押し進めるように、可動プレートのそれぞれ1つと接触する回転可能なカラーの内面上の一組のランプ構造体がある必要がある。
【0078】
更に、自動供給アタッチメントは、手動供給電動工具の凹部内に嵌合するように設計された単一の可動プレートのみを備えてもよい。他の非可動構造部材は、その後、自動供給アタッチメントの底部(反対側の)部分を電動工具のハウジングに保持することができる。
【0079】
本明細書に示される実施形態のいくつかは、明確にする目的で、本明細書の図面のいくつかに含まれるそれらの構成要素の全てを有しないことに留意されたい。そのような外側ハウジング及び他の構成要素の例を見るために、特に以前の設計について、読者には、Sencoによって所有されている他の米国特許及び出願を案内する。同様に、電子コントローラが工具の機能を制御するように動作する「方法」に関する情報は、Sencoによって所有されている他の米国特許及び出願に見出される。更に、本工具技術の他の態様は、先の米国特許及び公開された出願に開示されている情報を含む、譲受人であるKyocera Senco Industrial Tools,Inc.によって販売されている先の締結具駆動工具に存在していてもよい。そのような公報の例は、上記に列挙されている。これらの文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0080】
可動部を有する、又は機能を実行する、本明細書に記載される任意のタイプの製品(処理回路及びメモリ回路を有するコンピュータなど)は、単になんらかの無生物装置としてではなく、「マシン」と見なされるべきであることが更に理解されるであろう。そのような「マシン」装置は、電動工具、プリンタ、電子錠などを、それらの例示的な装置がそれぞれ特定の可動部を有するため、自動的に含むべきである。更に、有用な機能を実行するコンピュータ化された装置はまた、マシンと見なされるべきであり、そのような用語は、多くの場合、多くのそのような装置を説明するために使用され、例えば、ソリッドステート電話応答機は、可動部を有さなくてもよいが、周知の有用な機能を実行するため、それでも一般に「マシン」と呼ばれる。
【0081】
本明細書で使用するとき、用語「近位」は、2つの物体がおそらくは互いに隣接するように、1つの物理的物体を第2の物理的物体と接近して配置する意味を有することができるが、それらの間に配置された第3の物体が存在しないことが必ずしも必要ではない。本明細書に開示される技術では、「雄型位置決め構造体」が「雌型位置決め構造体」の「近位」に配置されることになる場合が存在し得る。一般に、これは、2つの雄型構造体及び雌型構造体が互いに物理的に隣接することになることを意味し得る、又はこれは、それらが、2つの雄型構造体及び雌型構造体が連続的な表面に沿って実際に互いに触れるか否かにかかわらず、1つの構造体を互いに対して所定の方向に向けて、且つX-Y(例えば、水平及び垂直)位置に本質的に保持する特定のサイズ及び形状により、互いに対して「嵌合される」ことを意味し得る。又は、任意のサイズ及び形状の2つの構造体(雄型、雌型、又は他の形状かにかかわらず)は、それらが互いに物理的に隣接するか否かにかかわらず、互いに幾分近くに配置されてもよく、そのような関係は、依然として「近位」と呼ぶことができる。又は、特定の点に対する2つ以上の可能な位置は、スティックの端部「の付近に」又は「に」あるなど、物理的物体の正確な属性に関連して指定することができ、それらの可能な付近の/その位置の全ては、そのスティックの端部の「近位」と見なすことができる。更に、用語「近位」はまた、単一の物体に厳密に関連する意味を有することができ、単一の物体は、2つの端部を有してもよく、「遠位端」は、基準の対象点(又は領域)から幾分より遠く離れて配置された端部であり、「近位端」は、基準のその同じ対象点(又は領域)に幾分より接近して配置されることになる他方の端部である。
【0082】
本明細書に記載及び/又は図示される様々な構成要素は、本明細書に開示される技術の原理から逸脱することなく、複数の部品で又はこれらの構成要素のそれぞれのための一体型部品としてを含む、様々な方法で製造することができることが理解されるであろう。例えば、以下の特許請求の範囲の列挙された要素として含まれる構成要素は、一体型部品として製造されてもよく、又はその構成要素は、一緒に組み立てられるいくつかの個々の部品の組み合わせ構造体として製造されてもよい。しかし、その「複数部品の構成要素」は、特許請求される列挙された要素が、本明細書では一体型構造体としてのみ記載及び図示されていると思われる場合であっても、請求項の解釈の侵害目的に対して特許請求された列挙された要素の範囲内に依然として入る。
【0083】
「背景技術」及び「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において、参照により本明細書に組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本明細書に開示される技術に関する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。
【0084】
好ましい実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的のために提示されている。網羅的であること、又は本明細書に開示される技術を開示される正確な形態に限定することを意図するものではなく、本明細書に開示される技術は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。本明細書に記載又は図示した任意の実施例は、非限定的な実施例として意図されており、本明細書に開示される技術の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記の教示を考慮することで、実施例若しくは好ましい実施形態(単数又は複数)の多くの修正形態又は変形形態が可能である。実施形態(単数又は複数)は、本明細書に開示される技術の原理及びその実際的な適用を例示するために選択及び説明されており、それによって、当業者が、想到される特定の用途に適合するように、様々な実施形態において、且つ様々な修正と共に、本明細書に開示される技術を利用することを可能にする。したがって、本出願は、その一般原理を使用して本明細書に開示される技術の任意の変形、使用、又は適応を網羅することを意図する。更に、本出願は、本明細書に開示されるこの技術が関連し、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれる、当該技術分野において既知又は慣習的な実施の範囲内にあるように、本開示からのそのような逸脱を網羅することを意図している。