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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】粒子を有する流体物の分解方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 19/24 20060101AFI20230317BHJP
   H05B 6/10 20060101ALI20230317BHJP
   B01J 19/00 20060101ALI20230317BHJP
【FI】
B01J19/24 Z
H05B6/10 371
B01J19/00 301A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021577530
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-09
(86)【国際出願番号】 US2020039259
(87)【国際公開番号】W WO2020263905
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2021-12-24
(31)【優先権主張番号】62/865,620
(32)【優先日】2019-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521566092
【氏名又は名称】ディーエイチエフ アメリカ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平山 鋼太郎
(72)【発明者】
【氏名】梅田 勇
(72)【発明者】
【氏名】木村 壮次郎
【審査官】小久保 勝伊
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-094456(JP,A)
【文献】特表2012-508109(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0233327(US,A1)
【文献】特開2009-066541(JP,A)
【文献】特開昭63-100927(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0063271(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 3/00-3/08、19/0-19/32
H05B 6/10
B09B 3/45、C08J11/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の粒子(112)を有する流体物(110)を分解する方法であって、
前記方法は、
第1加熱誘導コイル(134)によって流体物(110)が、少なくとも1つの金属パイプ(124)が流体物(110)の流路として機能するように、少なくとも1つの前記金属パイプ(124)から形成された第1加熱領域を有する温度上昇部(138)を流体物(110)が流れる間、前記流体物(110)を第1所定温度で誘導加熱し、
第2の加熱誘導コイル(136)によって前記流体物(110)が、少なくとも1つの金属パイプ(124)が前記流体物(110)の流路として機能するように少なくとも1つの前記金属パイプ(124)から形成された第2加熱領域を有する温度保持部(140)を流れる間、該温度保持部(140)を第2誘導コイル(136)で誘導加熱して、前記流体物(110)を所定反応時間概略第1所定温度で保持し、
前記温度上昇部(138)内の少なくとも1つの前記金属パイプ(124)及び前記温度保持部(140)内、前記温度上昇部(138)と前記温度保持部(140)の間、少なくとも1つの前記金属パイプ(124)、のうちの少なくとも1つ内に内部乱流を発生させるように構成した少なくとも1つの曲げ領域(142)を有し、
複数の粒子(112)を有する流体物(110)を前記温度上昇部(138)と前記温度保持部(140)に所定反応時間流して分解することを特徴とする分解方法。
【請求項2】
複数の粒子(112)を有する流体物(110)の前記温度上昇部(138)と前記温度保持部(140)での流速を脈動させることを特徴とする請求項1に記載の分解方法。
【請求項3】
前記温度上昇部(138)と前記温度保持部(140)の少なくとも1つに、エルボーレス部のある少なくとも1つの曲げ領域(142)を有することを特徴とする請求項1に記載の分解方法。
【請求項4】
さらに、少なくとも1つの金属パイプ(124)の内径より大きく、かつ前記温度上昇部(138)と前記温度保持部(140)の少なくとも1つにある金属パイプ(124)の内径(124)より3倍まで大きい曲げ直径である少なくとも1つの曲げ領域(142)を有することを特徴とする請求項3に記載の分解方法。
【請求項5】
前記第1所定温度を100~350℃の間に設定することを特徴とする請求項1に記載の分解方法。
【請求項6】
前記温度上昇部(138)にある少なくとも1つの金属パイプ(124)を、前記温度保持部(140)にある少なくとも1つの金属パイプ(124)よりも低い位置に配置することを特徴とする請求項1に記載の分解方法。
【請求項7】
少なくとも1つの曲げ領域(142)は、前記温度上昇部(138)と前記温度保持部(140)の少なくとも1つに、第1曲線部(142A)、第2曲線部(142B)および直線部(142C)を有することを特徴とする請求項1に記載の分解方法。
【請求項8】
少なくとも一つの曲げ領域(142)のそれぞれに、前記第1曲線部(142A)と前記第2曲線部(142B)の間に、直線部(142C)を配置することを特徴とする請求項に記載の分解方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は分解反応の反応器に係り、より詳しくは反応器を通過する間に水性懸濁液を加熱及び加圧するための分解反応器に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の分解反応器は、粒子を有する水溶液を1つ以上の化学反応で分解して処理生成物とするために使用される。ある場合には、水溶液の粒子は、繊維(例えば、綿)粒子のような生物物質、または場合によっては、プラスチック粒子などの有機物である。稼働中、分解反応器内の水溶液は、水溶液中の生物物質および/または有機物に化学反応を起こさせるために反応容器中で攪拌、加熱される。分解反応器は、水溶液中で生物物質および/または有機物の化学反応により処理生成物を生成する。
【0003】
既存の分解反応器の欠点は、水溶液の反応レベルが、粒子の化学反応をコントロールするのに一貫していないことである。具体的に、図1に、既存の化学反応器を用いた水溶液の反応レベル12の代表的な図10を示している。図1において、X軸は水溶液の反応レベル12を表し、Y軸は水溶液の反応量14を表している。
【0004】
例えば、反応レベル12は、粒子を有する水溶液中で起こる化学反応(処理生成物に変わる)の進行度であり、反応量14は、粒子を有する水溶液の容量または重量である。図1に示すように、水溶液の反応レベル12は、反応量14に対して一定でない。
【0005】
既存の分解反応器のもう1つの欠点は、点16での最適反応レベルまたは反応量を正確に決定するのに時間がかかり、それにより運転経費が大きくなることである。より具体的には、既存の分解反応器を用いて達成することができる水溶液の所望反応レベルおよび/または反応量を表す点16が最適反応レベルおよび/または反応量であるが、点18で不十分な反応レベルまたは点20で過剰反応レベルも分解中に起こり得る。
【0006】
徐々に上昇または下降するスロープ上にある点18および20でのこのような望ましくない反応レベルおよび/または反応量は、水溶液の最適な反応量および/またはレベルを決定するのを難しくしている。水溶液の適切な分解は、最適な反応量および/またはレベルを正確に決定しなければ達成できないことがある。
【0007】
このように、既存の分解反応器の1つ以上の上述した欠点を克服できる分解反応器を開発する必要がある。
【発明の概要】
【0008】
本発明の1つの実施形態において、複数の粒子を有する流体物を分解する方法を開示する。この方法は、流体物が、少なくとも1つの金属パイプの中空部が流体物の流路として機能するように、少なくとも1つの金属パイプから形成された第1加熱領域を有する温度上昇部を流れるとき、第1加熱領域を囲む第1加熱誘導コイルによって流体物を第1所定温度で誘導加熱することと、流体物(110)が少なくとも1つの金属パイプ(124)の中空部が流体物(110)の流路として機能するように少なくとも1つの金属パイプ(124)から形成された第2加熱領域を有する温度保持部(140)を流れるとき、温度保持部(140)を第2加熱領域を囲む第2誘導コイル(136)で誘導加熱して、流体物(110)を所定反応時間概略第1所定温度で保持することと、そして、複数の粒子を有する流体物を、温度上昇部と温度保持部に所定反応時間流して分解すること、からなっている。
【0009】
1つの例で、この方法は、さらに、第1加熱領域を囲む第1加熱誘導コイルに第1所定電力を印加し、第2加熱領域を囲む第2加熱誘導コイルに第2所定電翼を印加する方法を含んでいる。1つの変形として、この方法は、第1所定電力より低い第2所定電力を選択する方法を含んでいる。
【0010】
別の例で、この方法は、さらに、温度上昇部内の少なくとも1つの金属パイプと、温度保持部内の少なくとも1つの金属パイプとを、温度上昇部と温度保持部の間でシームレスに接続することを含んでいる。変形例として、この方法は、温度上昇部内と温度保持部内の少なくとも一方に少なくとも1つのシームレス曲げ領域を有していることを含んでいる。
【0011】
さらに別の例で、この方法は、さらに、温度上昇部にある少なくとも1つの金属パイプの中空部に取付けたスタティックミキサーで、複数の粒子を有する流体物を送ることを含んでいる。変形例として、この方法は、少なくとも1つの金属パイプの中空部に取り付けたスタティックミキサーとしてスクリューフィーダーを用いることを含んでいる。
【0012】
さらに別の例で、この方法は、さらに、温度上昇部と温度保持部の少なくとも1つにある金属パイプ内の複数の粒子を有する流体物の流速を脈動させ、少なくとも1つの金属パイプ中で複数の粒子が沈降するのを避けることを含んでいる。
【0013】
さらに別の例で、この方法は、さらに、温度上昇部にエルボーレス部がある少なくとも1つのシームレス曲げ領域を有するようにしている。1つの変形で、この方法は、さらに、少なくとも1つの金属パイプの内径より大きく、かつ温度上昇部にある少なくとも1つの金属パイプの内径より3倍まで大きい曲げ直径の少なくとも1つのシームレス曲げ領域を有すようにしている。
【0014】
さらなる例で、この方法は、温度保持部にエルボーレス部を有する少なくとも1つのシームレス曲げ領域を有するようにしている。1つの変形で、この方法は、少なくとも1つの金属パイプの内径より大きく、かつ温度保持部にある少なくとも1つの金属パイプの内径より最大3倍大きい曲げ直径を有する少なくとも1つのシームレス曲げ領域を有するようにしている。
【0015】
さらに1つの例で、この方法は、さらに、高周波電源装置を用いて第1加熱誘導コイルを駆動して、温度上昇部にある少なくとも1つの金属パイプの温度を第1所定温度迄上げるように構成している。1つの変形で、この方法は、さらに、高周波電源装置を用いて第2加熱誘導コイルを駆動して、温度保持部にある少なくとも1つの金属パイプの温度を第1所定温度よりも高い第2所定温度迄上昇させる構成である。
【0016】
さらに1つの例で、この方法は、さらに、第1所定温度を100~350℃に設定することを含んでいる。
【0017】
さらなる例で、この方法は、さらに、複数の粒子の物質のタイプに依って所定反応時間を変えることを含んでいる。1つの変形で、この方法は、さらに、複数の粒子の物質タイプとして少なくとも生物物質および有機物からの1つであることを含んでいる。さらなる例で、この方法は、さらに、温度上昇部と温度保持部の少なくとも1つにある少なくとも1つの金属パイプの長さを、所定反応時間に基づいて決定することを含んでいる。別の例で、この方法は、さらに、温度上昇部と関連した第1冷媒通路を用いて第1加熱誘導コイルを冷却する方法を含んでいる。
【0018】
さらに別の例で、この方法は、さらに、温度保持部に関連した第2冷媒通路を用いて第2加熱誘導コイルを冷却する方法を含んでいる。
【0019】
さらに別の例で、この方法は、さらに、温度上昇部にある少なくとも1つの金属パイプを、水平面に対して所定角度で配置することを含んでいる。
【0020】
さらに別の例で、この方法は、さらに、温度上昇部にある少なくとも1つの金属パイプを、温度保持部にある少なくとも1つの金属パイプよりも低い位置にすることを含んでいる。
【0021】
さらなる例で、この方法は、さらに、温度上昇部と温度保持部の少なくとも1つに、第1曲線部、第2曲線部および直線部があるシームレス曲げ領域を少なくとも1つ有することを含んでいる。1つの変形で、この方法は、さらに第1曲線部と第2曲線部との間に直線部を有することを含んでいる。
【0022】
本発明の別の実施形態で、複数の粒子を有する流体物を分解するシステムを開示している。このシステムは、コントローラが、少なくとも1つの金属パイプの中空部が流体物の流路として機能するように少なくとも1つの金属パイプに形成された第1加熱領域をもつ温度上昇部を流れるとき、流体物を第1加熱誘導コイルにより第1所定温度で誘導加熱するように構成した誘導加熱アセンブリに連通して接続されている。このコントローラは、誘導加熱アセンブリに対し、少なくとも1つの金属パイプの中空部が流体物の流路として機能するように少なくとも1つの金属パイプから形成された第2加熱領域をもつ温度保持部を流れるとき、温度保持部を第2誘導コイルで誘導加熱して、流体物を所定反応時間、概略第1所定温度で保持するように指示する構成である。このコントローラは、誘導加熱アッセンブリに対し、複数の粒子を有する流体物を、温度上昇部と温度保持部に所定反応時間流して分解する指示を出す構成である。
【0023】
1つの例で、コントローラは、電源に対し、第1加熱領域を囲む第1加熱誘導コイルに第1所定電力を印加し、第2加熱領域を囲む第2加熱誘導コイルに第2所定電力を印加するように指示する構成である。1つの変形で、コントローラは、第2所定電力が第1所定電力より低く選択する構成である。
【0024】
別の例で、コントローラは、ポンプに対し、温度上昇部と温度保持部の少なくとも1つで流体物の流速が変化するようにポンプ出力を脈動するよう指示する構成である。
【0025】
さらに別の例で、このシステムは、温度上昇部と温度保持部の少なくとも1つにエルボーレス部のあるシームレス曲げ領域を有している。1つの変形で、少なくとも1つのシームレス領域は、少なくとも1つの金属パイプの内径より大きく、かつ温度上昇部と温度保持部の少なくとも1つにある金属パイプの内径より3倍まで大きい曲げ直径を有している。
【0026】
さらに別の例で、コントローラは、第1所定温度を100~350℃に設定する構成である。
【0027】
さらに別の例で、温度上昇部にある少なくとも1つの金属パイプは、水平面に対して所定角度に位置している。
【0028】
さらなる例で、温度上昇部にある少なくとも1つの金属パイプは、温度保持部にある少なくとも1つの金属パイプよりも低い位置にしている。
【0029】
さらなる例で、第1曲線部、第2曲線部および直線部を有する少なくとも1つのシームレス曲げ領域は、温度上昇部と温度保持部のうちの少なくとも1つにある。1つの変形で、直線部が第1曲線部と第2曲線部との間に配置している。
【0030】
ここに開示した方法、システム、および装置は、種々の側面を達成するためのあらゆる手段で実施することができる。その他特徴は、添付の図面と以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
実施例は、代表で示しており、添付図面の図に制限するものではない。ここで、参照番号は類似した要素を示している。
【0032】
図1】既存の化学反応器を用いての粒子を有する水溶液の反応レベルおよび反応量の代表的なグラフを示している。
【0033】
図2】本発明の実施形態に対応した誘導加熱アセンブリを有する代表的分解システムの概略図である。
【0034】
図3図2の誘導加熱アセンブリの代表的なパイプ体の概略図である。
【0035】
図4図2の誘導加熱アセンブリに用いた金属パイプの代表的配置の概略図である。
【0036】
図5図2の分解システム系を用いての粒子を有する水溶液の反応レベルおよびの反応量の代表的なグラフ表示である。
【0037】
図6図2の分解システムに用いた金属パイプの代表的な配置概略図である。
【0038】
図7図2の分解システムに用いた金属パイプのシームレス曲げ領域の代表的な配置の概略図である。
【0039】
図8】本発明の実施形態に従った図2の分解システムに用いた流体物を分解する代表的方法のフローチャートである。
【0040】
本実施形態の他の特徴は、添付図面および以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の実施形態を、添付図面を参照して以下にその詳細を説明する。
【0042】
図2は、本発明の実施形態の誘導加熱アセンブリ102を有する代表的分解システム100を示している。図示した実施形態で、分解システム100は、原料供給ゾーン104、加熱処理ゾーン106、及び処理生成物取出しゾーン108を有している。分解システム100は、複数の粒子112を有する水溶液110を処理生成物114に変換する分解処理を行い、その後に取出しを行う処理生成物取出しゾーン108に保存する。
【0043】
代表的な粒子112は、生物物質および/または有機物である。1つ例で、生物物質は、綿、わら、トウモロコシ、ピーナッツ副産物等の農業廃棄物があり、有機物は、樹脂、プラスチック、ポリマー、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン等である。無機物などの他の適切な物質も、適用に合わせて粒子112として含めることができる。
【0044】
その他の代表的な粒子112は、種々の繊維物であってもよい。1つの例で、繊維物は、プラスチック系繊維、セルロース系繊維、および/またはタンパク質系繊維などである。例えば、プラスチック系繊維は、ポリエステル、ナイロン、アクリル、エラスタン繊維、綿、ビスコース、リヨセル、および靭皮繊維(例えば、リネン、麻、またはジュート材)を含むセルロース系繊維、およびウールおよびシルク繊維を含むタンパク質系繊維である。
【0045】
それぞれのゾーン104、106、108は、図2に示す順に配置し、水溶液110をそれぞれ連続的に流して、誘導加熱アセンブリ102で処理する。例えば、水溶液110は、誘導加熱アセンブリ102にあるパイプ本体116の中空部を通して注入する。1つの実施形態で、パイプ体116は、ステンレス鋼のような任意の適切な金属材料で作成される。
【0046】
図2で、原料供給ゾーン104は、誘導加熱アセンブリ102で処理される水溶液110を適量貯蔵するタンク118を有している。金属パイプ(例えば、ステンレス鋼)で作成された注入路120は、一端をタンク118に接続し、他端を誘導加熱アセンブリ102に接続する。タンク118の典型的な例は、タンク容量が1000リットル(L)、排出圧力が0.1メガパスカル(MPa)、および流速が毎分10~40リットル(L/分)である。しかしながら、タンク容量、排出圧力および流速は、異なる適用に合わせて変えてよい。例えば、ポンプ122は、注入路120に接続して、水溶液110の排出圧力を高め、注入路120内の水溶液110の流速を強制的に高めることができる。
【0047】
図2に示すように、加熱処理ゾーン106には、パイプ本体116を有する誘導加熱アセンブリ102がある。水溶液110中で化学反応を起させるために、誘導加熱アセンブリ102は、水溶液10がパイプ本体116に注入され、水溶液110を所定処理温度に誘導加熱する。具体的に、加熱処理ゾーン106のパイプ本体116は、注入加熱炉として機能する1つ以上の金属パイプ124を有している。代表的な処理温度は、概略100~350℃の範囲である。
【0048】
また、誘導加熱アセンブリ102は、金属パイプ124の少なくともその一部を囲むように構成した1つ以上の加熱誘導コイル126と、この加熱誘導コイル126を誘導駆動するように構成した高周波電源装置128を有している。金属パイプ124の中空部を水溶液110の流路として用いるために、金属パイプ124は、一端を原料供給ゾーン104の注入路120の出口に連通して接続され、ステンレス鋼で作成されて、加熱誘導コイル126によって誘導加熱される。
【0049】
金属パイプ124それぞれの代表的な内径は概略50ミリメートル(mm)または2インチであり、金属パイプ124それぞれの代表的な長さは概略10メートルである。実施形態で、金属パイプ124それぞれの内径は2~4インチの範囲であり、金属パイプ124それぞれの長さは、水溶液110内の粒子112のタイプに応じて10~80メートルの範囲である。例えば、綿の粒子では、長さが概略10メートルとするが、プラスチック粒子では、長さが概略50メートルである。しかしながら、内径と長さは、異なる適用に合わせて変えることができる。
【0050】
1つの実施形態で、誘導加熱アセンブリ102に用いられる金属パイプ124の全長は、水溶液110と関連した所定反応時間に基づいて決定される。所定反応時間は、粒子112を有する水溶液110の最適反応レベルおよび/または反応量を得るために、水溶液110の誘導加熱アセンブリ102内滞留時間である(例えば、図3、第1加熱領域138及び/又は第2加熱領域140を参照)。
【0051】
1つの実施形態で、金属パイプ124は、上向き傾斜に配置して、処理される水溶液110の注入を容易にしている。しかしながら、別の実施形態で、注入路120が下向き傾斜に配置して、水溶液110の注入を容易にしている。適用に合わせて、他の適切な配置も考えられる。
【0052】
図2、3、および4に示すとおり、加熱誘導コイル126それぞれは、電導体、例えば銅パイプを巻いて作成され、絶縁体130で支持して加熱誘導コイル126と金属パイプ124の外周面との間に実質的に一定のスペースを作るようにする。加熱誘導コイル126の巻線ピッチは、一定であってもよいし、適用に応じて変えてもよい。1つの実施形態で、絶縁体130が、金属パイプ124と加熱誘導コイル126との間に配置されている。
【0053】
高周波電源装置128は、金属パイプ124の温度が加熱誘導コイル126を用いて処理される水溶液110の所定処理温度、例えば、100~350℃に上げるに充分な高周波電流を発生して流す。高周波電源装置128の代表的な通電周波数は概略20キロヘルツ(KHz)、最大出力は概略270キロワット(KW)である。しかしながら、高周波電源装置128の周波数および最大出力は、異なる適用に合わせて変えてよい。
【0054】
誘導加熱アセンブリ102内の金属パイプ124の代表的な配置は、水平、垂直、または対角線形状であり、異なる適用に合わせることができる。しかしながら、対角線形状は、粒子112のタイプ及び/又は水溶液110の注入を考慮して選ばれる。例えば、図4に示すように、金属パイプ124は、金属パイプ124の長さ方向軸Lが水平面132(例えば、地表面)に対して斜め方向に向くように設置されるのが好ましい。
【0055】
金属パイプ124の代表的な角度は、水平面132に対して概略3~30度の範囲である。このように、金属パイプ124の両端間の高さに差があり、水溶液110は金属パイプ124の下端から金属パイプ124の上端に移動していく。
【0056】
図2及び3に戻り、誘導加熱アセンブリ102の加熱誘導コイル126は、第1加熱領域138を囲む第1加熱誘導コイル134を有し、誘導加熱アセンブリ102の温度上昇部にある金属パイプ124を誘導加熱する。図示した実施形態で、温度上昇部は第1加熱領域138である。高周波電源装置128を用いて、第1加熱誘導コイル134を誘導駆動する。例えば、高周波電源装置128は、第1加熱領域138にある第1加熱誘導コイル134に作用し、水溶液110の温度を所定処理温度まで上昇させる。
【0057】
また、誘導加熱アセンブリ102の加熱誘導コイル126は、第2加熱領域140を囲む第2加熱誘導コイル136を有し、誘導加熱アセンブリ102の温度保持部にある金属パイプ124を誘導加熱する。図示した実施形態で、温度保持部は、第2加熱領域140である。高周波電源装置128を用いて、第2加熱誘導コイル136を誘導駆動する。
【0058】
例えば、高周波電源装置128は、第2加熱領域140にある第2加熱誘導コイル136を駆動し、水溶液110の温度を、第1加熱領域138内とほぼ同じ所定処理温度に維持する。
【0059】
より具体的に、第2加熱誘導コイル136は、水溶液が温度保持部140を流れている所定反応時間、水溶液110をほぼ同じ所定処理温度に保持する。この所定反応時間は、粒子112を有する水溶液110を最適反応レベルおよび/または反応量を得るための、水溶液110の誘導加熱アセンブリ102内での滞留時間である。1つの実施形態で、温度保持部140に用いられる金属パイプ124の全長は、所定反応時間に基づいて決定される。
【0060】
別の実施形態で、高周波電源装置128は、第2加熱誘導コイル136を駆動し、温度保持部140にある金属パイプ124内の水溶液温度を、第1所定温度(例えば、200℃)より高い第2所定温度(例えば、250℃)に上昇させる。1つの例で、第1所定の温度は、温度上昇部138にある金属パイプ124内の水溶液110の温度である。
【0061】
ある実施形態で、加熱処理ゾーン106にあるパイプ本体116は、温度上昇部138と関連した第1冷媒通路150を用いて、第1加熱誘導コイル134を冷却する構成の第1冷媒通路150(図2)を有している。同様に、加熱処理ゾーン106にあるパイプ本体116は、温度保持部140と関連した第2冷媒通路152を用いて、第2冷媒誘導コイル136を冷却するように構成した第2冷媒通路152(図2)を有している。
【0062】
実施形態で、第1加熱誘導コイル134には第1所定電力が印加され、第2加熱誘導コイル136には第2所定電力が印加される。ここで、第2所定電力は、第1所定電力よりも低い。例えば、第1所定電力が概略100KWであり、第2所定電力が概略5KWである。異なる適用に合わせて、他の適切な電力量を印加してよい。
【0063】
実施形態で、所定反応時間は、粒子112中の物質のタイプに依って変えることができる。例えば、粒子112中の物質のタイプが綿粒子のような生物物質であるとき、所定反応時間は概略1分である。別の例で、粒子112中の物質のタイプがプラスチック粒子のような有機物であるとき、所定反応時間は概略40分である。
【0064】
所定反応時間に、粒子112を有する水溶液110は、温度上昇部138と温度保持部140を流れている間に分解され、粒子112に対する最適反応レベルおよび/または反応量となる。例えば、既存の分解反応器とは異なり、本開示では、水溶液110の反応レベルは、反応量に対して一定である。本開示の反応レベルおよび反応量の詳細な説明は、下記の図5に関した項に示す。
【0065】
実施形態で、温度上昇部138に1つ以上の金属パイプ124があり、同様に温度保持部140に1つ以上の金属パイプ124がある。図3の温度上昇部138と温度保持部140には、1つの金属パイプ124を示しているが、複数の金属パイプ124を並列に接続しても使用して、温度上昇部138および/または温度保持部140における熱伝達面積および/または流速を増加させることができる。ある実施形態で、温度上昇部138にある金属パイプ124を、温度保持部140にある金属パイプ124よりも低い位置にしている。
【0066】
さらに、別の実施形態で、温度上昇部138と温度保持部140との間に少なくとも1つの金属パイプ124がシームレスに接続されている。例えば、図3に示すように、温度上昇部138と温度保持部140との間に、少なくとも1つの金属パイプ124のシームレス曲げ領域142がある。別の実施形態で、温度保持部140内に、少なくとも1つの金属パイプ124のシームレス曲げ領域142がある。同様に、温度上昇部138内に、少なくとも1つの金属パイプ124のシームレス曲げ領域142がある。温度上昇部138及び/又は温度保持部140内に、シームレス曲げ領域142の任意の組み合わせが適用に合わせて考えられる。
【0067】
図5に示すとおり、誘導加熱アセンブリ102は、水溶液110を粒子112の適切な化学反応を起させる反応レベルにする。図5には、誘導加熱アセンブリ102を用いたときの、水溶液110の反応レベル及び反応量の代表的なグラフ表示30を示している。図5で、X軸は水溶液110の反応レベル32を表し、Y軸は水溶液110の反応量34を表している。
【0068】
例えば、反応レベル32は、水溶液110に起きた化学反応(処理生成物114に変わる)の割合であり、反応量34は、水溶液110の容量または重量である。図5に示すように、水溶液110の反応レベル32は、反応量34に対して一定である。
【0069】
実施形態で、金属パイプ124それぞれは、水溶液110に対して実質的に一定反応量を生じさせる一定の断面形状である。図示した実施形態で、高圧配管に金属パイプ124の組み合わせのみが使用されるため、誘導加熱アセンブリ102を製造するのは、既存の分解反応器より遥かに簡単かつ安価である。
【0070】
また、水溶液110の所望反応レベルである点36での最適反応量は、誘導加熱アセンブリ102を用いて容易に達せられる。点38での不十分な反応レベルまたは点40での過剰反応レベルは、粒子112の分解時に所望反応レベル36と容易に区別することができる。そのため、本発明は、運転時間と関連費用を削減することになる。
【0071】
図6に示すとおり、ある実施形態で、金属パイプ124それぞれの中空部に、水溶液110を送達するための1つ以上の管腔144を有することができる。1つの実施形態で、金属パイプ124の中空部の少なくとも1つの管腔144に搭載したスタティックミキサー146を用い、複数の粒子112を有する水溶液110を温度上昇部138に送っている。
【0072】
実施形態で、隣接する金属パイプ124は、金属パイプ124それぞれの両端に配置された連結部材148を用いて接続されている。例えば、接続部材148は、1つ以上のファスナーと対応するナット(図示していない)を使用して接続および締付けする。
【0073】
ある実施形態で、図6に示したスタティックミキサー146のようなスクリューフィーダーが、金属パイプ124の中空部に取付けられている。異なる適用に適するように、他の適切なスタティックミキサーが使用できる。ある実施形態で、少なくとも1つの温度上昇部138および温度保持部140内で水溶液110の流速を脈動させ、金属パイプ124内に粒子112の望ましくない沈降を回避させている。1つの実施形態で、コントロールシステム154(図2)がネットワーク156を介してポンプ122に接続され(図2)、ポンプ122に指示してポンプ122の出力を脈動させ、金属パイプ124内の水溶液110の流速を変化させている。
【0074】
実施例で、水溶液110の流速は、金属パイプ124の任意の部分で脈動させている。金属パイプ124内での懸濁として知られる粒子112の沈降は、望ましくない分解結果を招くことがある。このように、金属パイプ124内の水溶液110の流速は、粒子112の懸濁が析出しない所定流速に設定できる。
【0075】
1つの実施形態で、スタティックミキサー146を金属パイプ124の中空部の管腔144に挿入し、シームレス曲げ領域142に内部乱流を発生させている。1つ以上の攪拌翼、例えば、スタティックミキサー146と共に用い、稼働中に金属パイプ124内の水溶液を攪拌または混合するに使用することができるが、金属パイプ124のシームレス曲げ領域142が、特にシームレス曲げ領域142内に内部乱流を発生させるように構成することができる。
【0076】
図3および7に示すとおり、実施形態で、シームレス曲げ領域142は、温度上昇部138と温度保持部140との間にエルボーレス部がある。ある実施形態で、シームレス曲げ領域142は、温度上昇部138および/または温度保持部140にエルボーレス部がある。
【0077】
エルボーレス部は、エルボーまたはスリーブコネクタを用いない2つの隣接する金属パイプ124間の接続領域である。例えば、エルボーレス部は、金属パイプ124を誘導加熱そして曲げて作成される。実施形態で、シームレス曲げ領域142は、温度上昇部138および/または温度保持部140内にある。
【0078】
図7に示すように、ある実施形態で、シームレス曲げ領域142は、金属パイプ124の内径R2より大きく、かつ金属パイプ124の内径R2よりも最大3倍大きい曲げ直径R1を有している。例えば、曲げ直径R1は、シームレス曲げ領域142にある金属パイプ124の中央長さ方向軸Cの少なくともその一部で定義される。R1とR2の代表的な数学的関係は、数式1で以下に示される。
〔式1〕 R2<R1≦3*R2
【0079】
この構成で、金属パイプ124内の水溶液110の流速により、シームレス曲げ領域142の金属パイプ124内に自動的に内部乱流が発生する。金属パイプ124の断面積と流速は、水溶液110および/または粒子112中の物質のタイプによって変えることができる。稼働している間、図示した構成は、金属パイプ124内に水溶液110の高速流を起こす内部乱流を作り、これにより誘導加熱アセンブリ102内での詰まりを回避し、また望ましくない析出または沈殿を防止する。
【0080】
実施形態で、シームレス曲げ領域142には、第1曲線部142A、第2曲線部142B、および直線部142Cがある。具体的に、第1曲線部142Aと第2曲線部142Bは、金属パイプ124を誘導加熱で曲げて作成され、第1曲線部142Aと第2曲線部142Bとの間に直線部142Cができる。
【0081】
このように、第1曲線部142A、直線部142C、および第2曲線部142Bは、いかなるエルボーまたはスリーブコネクタも使用せず互いに順次かつシームレスに接続される。第1曲線部142Aと第2曲線部142Bの少なくともその一方は、曲げ直径R1が、金属パイプ124の内径R2より大きく、金属パイプ124の内径R2よりも最大3倍大きい。
【0082】
実施形態で、金属パイプ124それぞれには、第1所定長さL1の第1直線部と、第2所定長さL2の第2直線部、および第3所定長さL3の第3直線部がある。図示した実施形態で、L1はL2より長く、かつL2はL3よりも長い。例えば、L2はシームレス曲げ領域142の直線部142Cとなり得る。別の実施形態では、L1はL2およびL3よりも長く、かつL3はL2よりも長い。他の適切な配置も、適用に合わせて考えられる。L1、L2、およびL3の間の代表的な数学的関係を、数式2に示す。
〔式2〕 L3<L2<L1
L2,L3<L1;L2<L3
【0083】
図8に示すとおり、本発明の実施形態に従って粒子112のような複数の粒子を有する水溶液110などの流体物を分解する代表的な方法200を、フローチャートで示している。この方法200を、図1~7と関連して示す。
【0084】
方法200は、ネットワーク156を介して誘導加熱アセンブリ102に連通して接続されたコントロールシステム154により実施できる(図2)。1つの実施形態で、方法200を実施するステップは、コントロールシステム154内のエレクトロニックコントローラのメモリの1つに記憶され、エレクトロニックコントローラのそれぞれのプロセッサ、またはその他コンピュータ使用可能用媒体によって実行されるコンピュータ読み取り可能プログラム指示の形体である。
【0085】
別の実施形態で、方法200を実施するステップは、コントロールシステム154のようなモジュールまたはコントローラに保存され実行される。コントロールシステム154は、分解システム100のエレクトロニックコントローラの1つから独立していてもよいし、あるいは独立していなくともよい。方法200は、連続的であってもよいし、または初めにスタートボタン(図示してない)を押すような1つ以上の所定行動に応じて開始してもよい。方法200の任意のステップは、適用するに適した任意の順序で実行することができる。
【0086】
方法200は、ステップ202で始まる。ステップ204において、コントロールシステム154は、第1加熱誘導コイル134に対し、水溶液110が温度上昇部138を流れるときに第1所定温度(例えば、200℃)で誘導加熱するように指示する。図3に示すように、温度上昇部138は、金属パイプ124の中空部が水溶液110の流路として機能するような方法で、少なくとも1つの金属パイプ124から形成された第1加熱領域を有している。
【0087】
ステップ206において、コントロールシステム154は、第1加熱誘導コイル134に対し、温度上昇部138を誘導加熱するように指示する。1つの実施形態で、第1加熱誘導コイル134は、温度上昇部138の第1加熱領域を囲んでいて、第1加熱誘導コイル134を駆動する高周波電源装置128を用いて温度上昇部138を誘導加熱する。
【0088】
ステップ208において、コントロールシステム154は、第2加熱誘導コイル136に対し、水溶液110が温度保持部140を流れるときの所定反応時間(例えば、5分)の間、ほぼ第1所定温度(例えば、200°C)で保持または維持するように指示する。図3に示すように、温度保持部140は、金属パイプ124の中空部が水溶液110の流路として機能するような方法で、少なくとも1つの金属パイプ124から形成された第2加熱領域を有している。
【0089】
ステップ210において、コントロールシステム154は、第2加熱誘導コイル136に対し、温度保持部140を誘導加熱するように指示する。1つの実施形態で、第2加熱誘導コイル136は、温度保持部140の第2加熱領域を囲んでいて、第2加熱誘導コイル136を駆動する高周波電源装置128を用いて温度保持部140を誘導加熱する。
【0090】
ステップ212で、コントロールシステム154は、第2加熱誘導コイル136に対し、温度保持部140で連続的または断続的に加熱し、所定反応時間、第1所定温度に保持して、水溶液110中の粒子12を適切に分解するように指示する。1つの実施形態で、粒子112は、所定反応時間、温度上昇部138及び温度保持部140を流れている。
【0091】
方法200は、ステップ214でエンドとし、そしてコントロールは、ステップ202に戻ってよい。所望により、ステップ204~212の1つ以上を繰り返すことができる。
【0092】
ここに記載した方法200の任意のステップは、コントロールシステム154のプロセスコントローラ、または他の同様のコンポーネントによって実施することができることは理解できる。具体的に、プロセスコントローラは、方法200の1つまたは複数のステップを実行するためにコンピュータ読み取り可能な命令をするように構成してもよい。1つの実施形態で、プロセスコントローラは、また、多くの操作が行われている稼働状態から、限られた数の操作が行われスリープ状態に移行して、分解システム100の電力源の静止電力を低減するように構成してもよい。
【0093】
本発明は、本発明の代表である上記に挙げた具体的な実施形態、実施例および図面を参照してより容易に理解できる。しかしながら、説明の目的で同じものを挙げられ、本発明が、その精神と範囲から逸脱することなく、具体的に挙げた方法以外の方法で実施できることは理解しなければならない。実現されるとき、本発明は、他の種々の実施形態が可能であり、そのいくつかの構成要素及び関連する詳細は、全て本発明の基本概念から逸脱することなく、種々の変更が可能である。
【0094】
したがって、記載は、本質的に説明のためとみなされ、いかなる形態も制限しない。ここに記載したシステム、方法、および装置の改変および変形は、当業者には明らかである。このような改変と変形は、添付したクレームの範囲内に入るものであることを意図している。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8