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特許7246610画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-17
(45)【発行日】2023-03-28
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/387 20060101AFI20230320BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20230320BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20230320BHJP
【FI】
H04N1/387 200
G06T1/00 200D
G03G21/00 370
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019089021
(22)【出願日】2019-05-09
(65)【公開番号】P2020184716
(43)【公開日】2020-11-12
【審査請求日】2022-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 智広
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-074321(JP,A)
【文献】特開2002-218125(JP,A)
【文献】特開2010-224698(JP,A)
【文献】特開2012-015896(JP,A)
【文献】特開2018-093306(JP,A)
【文献】特開2007-159065(JP,A)
【文献】特開2015-126486(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/38 - 1/393
G06T 1/00
11/60 -13/80
17/05
19/00 -19/20
G03G 15/00
15/36
21/00
21/02
21/14
21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取部が、第1の文字が記載された第1の付箋が第1のページに貼付され、第2の文字が記載された第2の付箋が第2のページに貼付された、複数のページを有する原稿を光学的に読み取って生成した読取画像を取得する読取画像取得部と、
前記読取画像から、前記原稿の領域である原稿領域を抽出する原稿領域抽出部と、
前記読取画像から、前記第1のページの前記原稿領域である第1の原稿領域の第1の位置に位置する前記第1の付箋の領域である特定のサイズの矩形の第1の付箋領域を抽出し、前記第1の位置は前記第1の原稿領域の第1の辺との距離が第1の閾値より小さい位置であり、前記第1の付箋領域は前記第1の辺の近くに位置し又は前記第1の辺に重なり、
前記読取画像から、前記第2のページの前記原稿領域である第2の原稿領域の第2の位置に位置する前記第2の付箋の領域である特定のサイズの矩形の第2の付箋領域を抽出し、前記第2の位置は前記第1の位置と異なり且つ前記第2の原稿領域の前記第1の辺と異なる第2の辺との距離が第2の閾値より小さい位置であり、前記第2の付箋領域は前記第2の辺の近くに位置し又は前記第2の辺に重なり、
前記第1の位置及び前記第2の位置以外に位置する付箋領域を抽出しない
付箋領域抽出部と、
前記第1の付箋領域に含まれる前記第1の文字と、前記第2の付箋領域に含まれる前記第2の文字とを、光学文字認識により判断する文字判断部と、
前記第1の原稿領域前記第1の付箋領域とが重なり合っている領域である第1のマスク領域を、前記第1の原稿領域の背景色でマスクし、
前記第2の原稿領域と前記第2の付箋領域とが重なり合っている領域である第2のマスク領域を、前記第2の原稿領域の背景色でマスクし、
前記第1の位置及び前記第2の位置以外に位置する付箋領域をマスクしない
ことにより、原稿画像を生成する原稿画像生成部と、
前記第1の文字を含むファイル名を生成するファイル名生成部と、
前記第2の文字を含むインデックス名を生成するインデックス名生成部と、
前記インデックス名を含むページであるインデックスページを生成し、前記第2のページにリンクするためのリンク情報を生成し、前記インデックスページに含まれる前記インデックス名に前記第2のページへの前記リンク情報を紐づけるインデックスページ生成部と、
前記ファイル名を有し、前記第2のページへの前記リンク情報が紐づけられた前記インデックス名を含む前記インデックスページ及び前記原稿画像を含む電子ファイルを生成するファイル生成部
として動作する制御回路を有する
画像処理装置。
【請求項2】
請求項に記載の画像処理装置であって、
前記原稿領域抽出部は、エッジを検出することにより、矩形の前記原稿領域を抽出し、
前記付箋領域抽出部は、前記読取画像の特定のページから、前記第1の付箋領域を抽出する
画像処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像処理装置であって、
前記画像読取部
をさらに具備する画像処理装置。
【請求項4】
画像処理装置の制御回路を、
画像読取部が、第1の文字が記載された第1の付箋が第1のページに貼付され、第2の文字が記載された第2の付箋が第2のページに貼付された、複数のページを有する原稿を光学的に読み取って生成した読取画像を取得する読取画像取得部と、
前記読取画像から、前記原稿の領域である原稿領域を抽出する原稿領域抽出部と、
前記読取画像から、前記第1のページの前記原稿領域である第1の原稿領域の第1の位置に位置する前記第1の付箋の領域である特定のサイズの矩形の第1の付箋領域を抽出し、前記第1の位置は前記第1の原稿領域の第1の辺との距離が第1の閾値より小さい位置であり、前記第1の付箋領域は前記第1の辺の近くに位置し又は前記第1の辺に重なり、
前記読取画像から、前記第2のページの前記原稿領域である第2の原稿領域の第2の位置に位置する前記第2の付箋の領域である特定のサイズの矩形の第2の付箋領域を抽出し、前記第2の位置は前記第1の位置と異なり且つ前記第2の原稿領域の前記第1の辺と異なる第2の辺との距離が第2の閾値より小さい位置であり、前記第2の付箋領域は前記第2の辺の近くに位置し又は前記第2の辺に重なり、
前記第1の位置及び前記第2の位置以外に位置する付箋領域を抽出しない
付箋領域抽出部と、
前記第1の付箋領域に含まれる前記第1の文字と、前記第2の付箋領域に含まれる前記第2の文字とを、光学文字認識により判断する文字判断部と、
前記第1の原稿領域前記第1の付箋領域とが重なり合っている領域である第1のマスク領域を、前記第1の原稿領域の背景色でマスクし、
前記第2の原稿領域と前記第2の付箋領域とが重なり合っている領域である第2のマスク領域を、前記第2の原稿領域の背景色でマスクし、
前記第1の位置及び前記第2の位置以外に位置する付箋領域をマスクしない
ことにより、原稿画像を生成する原稿画像生成部と、
前記第1の文字を含むファイル名を生成するファイル名生成部と、
前記第2の文字を含むインデックス名を生成するインデックス名生成部と、
前記インデックス名を含むページであるインデックスページを生成し、前記第2のページにリンクするためのリンク情報を生成し、前記インデックスページに含まれる前記インデックス名に前記第2のページへの前記リンク情報を紐づけるインデックスページ生成部と、
前記ファイル名を有し、前記第2のページへの前記リンク情報が紐づけられた前記インデックス名を含む前記インデックスページ及び前記原稿画像を含む電子ファイルを生成するファイル生成部
として動作させる
画像処理プログラム。
【請求項5】
読取画像取得部により、画像読取部が、第1の文字が記載された第1の付箋が第1のページに貼付され、第2の文字が記載された第2の付箋が第2のページに貼付された、複数のページを有する原稿を光学的に読み取って生成した読取画像を取得し、
原稿領域抽出部により、前記読取画像から、前記原稿の領域である原稿領域を抽出し、
付箋領域抽出部により、
前記読取画像から、前記第1のページの前記原稿領域である第1の原稿領域の第1の位置に位置する前記第1の付箋の領域である特定のサイズの矩形の第1の付箋領域を抽出し、前記第1の位置は前記第1の原稿領域の第1の辺との距離が第1の閾値より小さい位置であり、前記第1の付箋領域は前記第1の辺の近くに位置し又は前記第1の辺に重なり、
前記読取画像から、前記第2のページの前記原稿領域である第2の原稿領域の第2の位置に位置する前記第2の付箋の領域である特定のサイズの矩形の第2の付箋領域を抽出し、前記第2の位置は前記第1の位置と異なり且つ前記第2の原稿領域の前記第1の辺と異なる第2の辺との距離が第2の閾値より小さい位置であり、前記第2の付箋領域は前記第2の辺の近くに位置し又は前記第2の辺に重なり、
前記第1の位置及び前記第2の位置以外に位置する付箋領域を抽出せず、
文字判断部により前記第1の付箋領域に含まれる前記第1の文字と、前記第2の付箋領域に含まれる前記第2の文字とを、光学文字認識により判断し、
原稿画像生成部により、
前記第1の原稿領域前記第1の付箋領域とが重なり合っている領域である第1のマスク領域を、前記第1の原稿領域の背景色でマスクし、
前記第2の原稿領域と前記第2の付箋領域とが重なり合っている領域である第2のマスク領域を、前記第2の原稿領域の背景色でマスクし、
前記第1の位置及び前記第2の位置以外に位置する付箋領域をマスクしない
ことにより、原稿画像を生成し、
ファイル名生成部により前記第1の文字を含むファイル名を生成し、
インデックス名生成部により、前記第2の文字を含むインデックス名を生成し、
インデックスページ生成部により、前記インデックス名を含むページであるインデックスページを生成し、前記第2のページにリンクするためのリンク情報を生成し、前記インデックスページに含まれる前記インデックス名に前記第2のページへの前記リンク情報を紐づけ、
ファイル生成部により、前記ファイル名を有し、前記第2のページへの前記リンク情報が紐づけられた前記インデックス名を含む前記インデックスページ及び前記原稿画像を含む電子ファイルを生成する
画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、付箋が貼付された原稿を画像読取部(イメージスキャナー)により光学的に読み取って生成した読取画像に基づき電子ファイルを生成する画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
付箋が貼付された原稿を画像読取部により光学的に読み取って生成した読取画像に基づき電子ファイルを生成する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-126486号公報
【文献】特開2018-093306号公報
【文献】特開2011-166537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
付箋が貼付された原稿を画像読取部により光学的に読み取って生成した読取画像に基づき電子ファイルを生成する技術は、益々ユーザーフレンドリーであることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一形態に係る画像処理装置は、
画像読取部が、第1の文字が記載された第1の付箋が第1のページに貼付された、1以上のページを有する原稿を光学的に読み取って生成した読取画像を取得する読取画像取得部と、
前記読取画像から、前記原稿の領域である原稿領域を抽出する原稿領域抽出部と、
前記読取画像から、前記第1のページの前記原稿領域の第1の位置に位置する前記第1の付箋の領域である第1の付箋領域を抽出する付箋領域抽出部と、
前記第1の付箋領域に含まれる前記第1の文字を光学文字認識により判断する文字判断部と、
前記原稿領域に含まれる前記第1の付箋領域をマスクして原稿画像を生成する原稿画像生成部と、
前記第1の文字を含むファイル名を生成するファイル名生成部と、
前記ファイル名を有する前記原稿画像の電子ファイルを生成するファイル生成部
として動作する制御回路を有する。
【0006】
(1)本実施形態によれば、ユーザーにとっては、ファイル名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定の位置に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部に読み取らせるだけで、ファイル生成部により所望のファイル名を有する原稿画像の電子ファイルを生成することができる。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、付箋を添付する原稿中の位置だけを意識すればよいので、ユーザーの面倒が無くユーザーフレンドリーである。また、原稿画像生成部は、原稿領域に含まれる第1の付箋領域をマスクして原稿画像を生成するので、最終ファイルとしては本来不要な第1の付箋領域を含まずユーザーが所望する品質の、原稿画像の電子ファイルを生成することができる。
【0007】
前記読取画像取得部は、前記画像読取部が、第2の文字が記載された第2の付箋が第2のページに貼付された、1以上のページを有する前記原稿を光学的に読み取って生成した前記読取画像を取得し、
前記付箋領域抽出部は、前記読取画像から、前記第2のページの前記原稿領域の前記第1の位置と異なる第2の位置に位置する前記第2の付箋の領域である第2の付箋領域を抽出し、
前記文字判断部は、前記第2の付箋領域に含まれる前記第2の文字を光学文字認識により判断し、
前記原稿画像生成部は、前記原稿領域に含まれる前記第2の付箋領域をさらにマスクして前記原稿画像を生成し、
前記制御回路は、
前記第2の文字を含むインデックス名を生成するインデックス名生成部と、
前記インデックス名を含むページであるインデックスページを生成し、前記第2のページにリンクするためのリンク情報を生成し、前記インデックスページに含まれる前記インデックス名に前記リンク情報を紐づけるインデックスページ生成部
としてさらに動作し、
前記ファイル生成部は、前記インデックスページ及び前記原稿画像を含む前記電子ファイルを生成する。
【0008】
(2)本実施形態によれば、ユーザーにとっては、インデックス名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定の位置に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部に読み取らせるだけで、ファイル生成部により、所望のインデックス名に付箋が貼付された第2のページへのリンク情報が紐づけられたインデックスページを有する電子ファイルを生成することができる。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、付箋を添付する原稿中の位置だけを意識すればよいので、ユーザーの面倒が無くユーザーフレンドリーである。また、第1の位置と第2の位置とは異なるため、付箋にファイル名として記載した文字が誤ってインデックス名になったり、逆に、付箋にインデックス名として記載した文字が誤ってファイル名になることが防止される。
【0009】
前記原稿領域抽出部は、エッジ及び/又はポイントを検出することにより、矩形の前記原稿領域を抽出し、
前記付箋領域抽出部は、前記原稿領域の第1の辺との距離が第1の閾値より小さい位置である前記第1の位置に位置する前記第1の付箋領域を抽出する。
【0010】
(3)本実施形態によれば、ユーザーにとっては、ファイル名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定の位置(上辺の近くなど、ファイル名を記載した付箋を通常貼付するような位置)に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部に読み取らせるだけで、ファイル生成部により所望のファイル名を有する原稿画像の電子ファイルを生成することができる。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、上辺の近くなど、ファイル名を記載した付箋を通常貼付するような位置に、付箋を貼付すればよいので、直感的に使い勝手がよくユーザーフレンドリーである。
【0011】
前記原稿領域抽出部は、エッジ及び/又はポイントを検出することにより、矩形の前記原稿領域を抽出し、
前記付箋領域抽出部は、前記読取画像の特定のページから、前記第1の付箋領域を抽出する。
【0012】
(4)本実施形態によれば、ユーザーにとっては、ファイル名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定のページ(1ページ目など、ファイル名を記載した付箋を通常貼付するようなページ)に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部に読み取らせるだけで、ファイル生成部により所望のファイル名を有する原稿画像の電子ファイルを生成することができる。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、1ページ目など、ファイル名を記載した付箋を通常貼付するようなページに、付箋を貼付すればよいので、直感的に使い勝手がよくユーザーフレンドリーである。
【0013】
前記原稿領域抽出部は、エッジ及び/又はポイントを検出することにより、矩形の前記原稿領域を抽出し、
前記付箋領域抽出部は、前記原稿領域の前記第1の辺と異なる第2の辺との距離が第2の閾値より小さい位置である前記第2の位置に位置する前記第2の付箋領域を抽出する。
【0014】
(5)本実施形態によれば、ユーザーにとっては、インデックス名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定の位置(右辺の近くなど、インデックス名を記載した付箋を通常貼付するような位置)に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部に読み取らせるだけで、ファイル生成部により、所望のインデックス名に付箋が貼付された第2のページへのリンク情報が紐づけられたインデックスページを有する電子ファイルを生成することができる。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、右辺の近くなど、インデックス名を記載した付箋を通常貼付するような位置に、付箋を貼付すればよいので、直感的に使い勝手がよくユーザーフレンドリーである。
【0015】
前記付箋領域抽出部は、前記第1の位置及び前記第2の位置以外に位置する付箋領域を抽出しない。
【0016】
(6)本実施形態によれば、原稿画像生成部は、付箋領域抽出部が抽出しなかった、特定の位置(第1の位置、第2の位置)以外に位置する付箋領域は、マスクしない。これにより、ユーザーが通常使用する付箋が誤ってマスクされてしまうことを防止できる。また、ユーザーは、画像の読取(スキャン)の前に、通常使用する付箋を外す必要が無いので、使い勝手がよくユーザーフレンドリーである。
【0017】
画像処理装置は、前記画像読取部をさらに具備する。
【0018】
(7)本実施形態によれば、画像処理装置は、画像読取部を有する画像形成装置を用いて実現可能であるし、画像読取部を有さない情報処理装置を用いても実現可能である。後者の場合、情報処理装置は、典型的には、ネットワークを介して、近距離無線通信により、又はUSB接続を介して、画像読取部を有する画像形成装置から読取画像を取得すればよい。
【0019】
本開示の一形態に係る画像処理プログラムは、
画像処理装置の制御回路を、
画像読取部が、第1の文字が記載された第1の付箋が第1のページに貼付された、1以上のページを有する原稿を光学的に読み取って生成した読取画像を取得する読取画像取得部と、
前記読取画像から、前記原稿の領域である原稿領域を抽出する原稿領域抽出部と、
前記読取画像から、前記第1のページの前記原稿領域の第1の位置に位置する前記第1の付箋の領域である第1の付箋領域を抽出する付箋領域抽出部と、
前記第1の付箋領域に含まれる前記第1の文字を光学文字認識により判断する文字判断部と、
前記原稿領域に含まれる前記第1の付箋領域をマスクして原稿画像を生成する原稿画像生成部と、
前記第1の文字を含むファイル名を生成するファイル名生成部と、
前記ファイル名を有する前記原稿画像の電子ファイルを生成するファイル生成部
として動作させる。
【0020】
本開示の一形態に係る画像処理方法は、
読取画像取得部により、画像読取部が、第1の文字が記載された第1の付箋が第1のページに貼付された、1以上のページを有する原稿を光学的に読み取って生成した読取画像を取得し、
原稿領域抽出部により、前記読取画像から、前記原稿の領域である原稿領域を抽出し、
付箋領域抽出部により、前記読取画像から、前記第1のページの前記原稿領域の第1の位置に位置する前記第1の付箋の領域である第1の付箋領域を抽出し、
文字判断部により前記第1の付箋領域に含まれる前記第1の文字を光学文字認識により判断し、
原稿画像生成部により、前記原稿領域に含まれる前記第1の付箋領域をマスクして原稿画像を生成し、
ファイル名生成部により前記第1の文字を含むファイル名を生成し、
ファイル生成部により、前記ファイル名を有する前記原稿画像の電子ファイルを生成する。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、付箋が貼付された原稿を画像読取部により光学的に読み取って生成した読取画像に基づき電子ファイルを生成する技術を、益々ユーザーフレンドリーとすることを図れる。
【0022】
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】画像形成装置のハードウェア構成を示す。
図2】画像形成装置の機能的構成を示す。
図3】画像形成装置の動作フローを示す。
図4】付箋が貼付されたページの読取画像を示す。
図5】付箋が貼付された別のページの読取画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
【0025】
本実施形態に係る画像処理装置は、画像読取部(イメージスキャナー)が、付箋が貼付された原稿を光学的に読み取って生成した読取画像を取得する。本実施形態では、具体例として、画像処理装置を、画像読取部を内蔵する画像形成装置(例えば、Multifunction Peripheral、MFP)として説明する。あるいは、画像処理装置は、画像読取部を有さない情報処理装置(パーソナルコンピューター、タブレットコンピューター、スマートフォン等)でもよい(図示せず)。この場合、情報処理装置は、典型的には、ネットワークを介して、近距離無線通信により、又はUSB接続を介して、画像読取部を有する画像形成装置から読取画像を取得すればよい。
【0026】
1.画像形成装置のハードウェア構成
【0027】
図1は、画像形成装置のハードウェア構成を示す。
【0028】
画像形成装置10は、制御回路100を備える。制御回路100は、プロセッサーであるCPU11a(Central Processing Unit)、RAM11b(Random Access Memory)、メモリーであるROM11c(Read Only Memory)及び専用のハードウェア回路等から構成され、画像形成装置10の全体的な動作制御を司る。CPU11aは、ROM11cが記憶する情報処理プログラムをRAM11bにロードして実行する。ROM11cは、CPU11aが実行するプログラムやデータなどを固定的に記憶する。ROM11cは、非一過性のコンピューター読み取り可能な記録媒体の一例である。
【0029】
制御回路100は、画像読取部12(イメージスキャナー)、画像処理部14(GPU(Graphics Processing Unit)を含む)、画像メモリー15、画像形成部16(プリンター)、表示部17aを備える操作部17(タッチパネル)、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量の不揮発性の記憶装置18、ファクシミリ通信部19及びネットワーク通信インターフェース13等と接続されている。操作部17(タッチパネル)は、入力装置の一形態であり、入力装置として、マイクロフォンを含む音声入力装置が設けられてもよい。制御回路100は、接続されている上記各部の動作制御や、各部との間での信号又はデータの送受信を行う。
【0030】
本実施形態では、画像読取部12(イメージスキャナー)は、オートフィーダー(図示せず)によりフィードされた原稿又はプラテン(図示せず)に載置された原稿を光学的に読み取り、画像(読取画像と称する)を生成する。原稿は、物理的な媒体(典型的には、紙)であり、1以上のページを有する。原稿の1以上のページのうち、少なくとも一部のページに、文字(典型的には、手書きの文字)が記載された付箋が貼付される。付箋は、典型的には、原稿よりもサイズの小さい媒体(典型的には、紙)である。付箋は、予め塗布された糊又は粘着テープ等により、全面又は一部が原稿に貼付(簡易的に接着)される。
【0031】
2.画像形成装置の機能的構成
【0032】
図2は、画像形成装置の機能的構成を示す。
【0033】
画像形成装置10の制御回路100において、CPU11aは、ROM11cが記憶する情報処理プログラムをRAM11bにロードして実行することにより、原稿画像取得部101、原稿領域抽出部102、付箋領域抽出部103、文字判断部104、原稿画像生成部105、ファイル名生成部106、インデックス名生成部107、インデックスページ生成部108及びファイル生成部109として動作する。
【0034】
3.画像形成装置の動作フロー
【0035】
図3は、画像形成装置の動作フローを示す。
【0036】
原稿画像取得部101は、画像読取部12が、付箋が貼付された原稿を光学的に読み取って生成した読取画像を取得する(ステップS101)。原稿は、1以上(本例では、複数)のページを有する。複数のページのうち、少なくとも一部(本例では、複数)のページの所定位置には、文字が記載された付箋が貼付されている。
【0037】
図4は、付箋が貼付されたページの読取画像を示す。図5は、付箋が貼付された別のページの読取画像を示す。
【0038】
本例では、原稿画像取得部101は、付箋が貼付された原稿の読取画像I1、I2を抽出する。読取画像I1、I2は、原稿の全てのエッジ及びポイントと、付箋のエッジ及びポイントとを含む。言い換えれば、読取画像I1、I2に含まれる原稿及び付箋は途切れていない。読取画像I1、I2は、1ページ毎の画像である。
【0039】
原稿領域抽出部102は、公知の方法(エッジ及び/又はポイントを検出する等)により、読取画像I1、I2から原稿領域D1、D2を抽出する(ステップS102)。原稿領域D1、D2は、読取画像I1、I2のうち、1ページ毎の原稿のエッジ及びポイントにより区画される領域である。言い換えれば、原稿領域D1、D2は、1ページ毎の原稿領域である。原稿領域D1、D2は、付箋が重なった領域を含む。
【0040】
付箋領域抽出部103は、公知の方法(エッジ及び/又はポイントを検出する等)により、読取画像I1、I2から、特定の位置(第1の位置、第2の位置)に位置する付箋領域N1、N2を抽出し、原稿領域D1、D2に対する付箋領域N1、N2の位置(具体的には、座標)を判断する(ステップS103)。付箋領域N1、N2は、読取画像I1、I2のうち、付箋のエッジ及びポイントにより区画される領域である。付箋領域抽出部103は、特定のサイズ(典型的な付箋の定形サイズ)の矩形を付箋領域N1、N2と判断する。あるいは、付箋領域抽出部103は、特定のサイズ(典型的な市販の付箋のサイズ)且つ、特定の色(典型的な市販の付箋の色)の矩形を付箋領域N1、N2と判断してもよい。付箋領域N1、N2は、原稿に重なった領域及び原稿からはみ出た領域を含む。なお、付箋領域抽出部103は、特定の位置(第1の位置、第2の位置)以外に位置する付箋領域は、抽出しない。
【0041】
具体的には、付箋領域抽出部103は、特定のページ(典型的には、1ページ目)の読取画像I1から、原稿領域D1の第1の位置に位置する、第1の付箋領域N1を抽出する。第1の位置は、原稿領域D1の第1の辺E1(本例では、上辺)との距離が第1の閾値より小さい位置である。「原稿領域D1の第1の辺E1との距離が第1の閾値より小さい位置(第1の位置)」とは、第1の付箋領域N1が第1の辺E1の近くに位置する(又は本例のように第1の辺E1に重なる)ことを意味する。
【0042】
一方、付箋領域抽出部103は、任意のページ(1ページ目でもよいし、1ページ目以外でもよい)の読取画像I2から、原稿領域D2の第2の位置に位置する、第2の付箋領域N2を抽出する。第2の位置は、原稿領域D2の第2の辺E2(本例では、右辺)との距離が第2の閾値(第1の閾値と同じでも異なってもよい)より小さい位置である。第1の辺E1(本例では、上辺)と、第2の辺E2(本例では、右辺)とは異なる。即ち、第1の位置と、第2の位置とは異なる。「原稿領域D2の第2の辺E2との距離が第2の閾値より小さい位置(第2の位置)」とは、第2の付箋領域N2が第2の辺E2の近くに位置する(又は本例のように第2の辺E2に重なる)ことを意味する。
【0043】
文字判断部104は、光学文字認識(OCR、Optical Character Recognition)により、第1の付箋領域N1に含まれる第1の文字T1を判断し、第2の付箋領域N2に含まれる第2の文字T2を判断する(ステップS104)。具体的には、文字判断部104は、第1の付箋領域N1に含まれる第1の文字T1の画像と、第2の付箋領域N2に含まれる第2の文字T2の画像(文字画像と称する)とを抽出する。文字判断部104は、文字認識用データベース111を参照し、抽出した文字画像それぞれが示す文字を識別する。具体的には、文字認識用データベース111には、文字の画像パターンと文字コードとが対応付けられて1文字ずつ登録されている。文字判断部104は、抽出した文字画像の画像パターンを文字認識用データベース111から検索し、検索により得られた画像パターンが対応付けられた文字コードを判断する。
【0044】
原稿画像生成部105は、第1の原稿領域D1に含まれる第1の付箋領域N1をマスクし、第2の原稿領域D2に含まれる第2の付箋領域N2をマスクする。具体的には、原稿画像生成部105は、第1の原稿領域D1に含まれる、第1の付箋領域N1の一部であるマスク領域M1を、第1の原稿領域D1の色(背景色)でマスクする。マスク領域M1は、第1の原稿領域D1と第1の付箋領域N1とが重なり合っている領域である。一方、原稿画像生成部105は、第の原稿領域Dに含まれる、第の付箋領域Nの一部であるマスク領域M2を、第2の原稿領域D2の色(背景色)でマスクする。マスク領域M2は、第2の原稿領域D2と第2の付箋領域N2とが重なり合っている領域である。一方、原稿画像生成部105は、読取画像が付箋領域を含まない場合、読取画像から原稿画像を抽出する(マスクしない)。また、原稿画像生成部105は、付箋領域抽出部103が抽出しなかった、特定の位置(第1の位置、第2の位置)以外に位置する付箋領域は、マスクしない。これにより、原稿画像生成部105は、全てのページの読取画像から、全てのページの原稿画像を生成する(ステップS105)。
【0045】
ファイル名生成部106は、第1の位置に位置する第1の付箋領域N1に含まれる第1の文字T1を含むファイル名を生成する(ステップS106)。
【0046】
インデックス名生成部107は、第2の位置に位置する第2の付箋領域N2に含まれる第2の文字T2を含むインデックス名を生成する(ステップS107)。
【0047】
インデックスページ生成部108は、インデックスページを生成する。インデックスページは、インデックス名生成部107が生成したインデックス名(第2の付箋領域N2に含まれる第2の文字T2を含む)を目次として含むページである。インデックスページ生成部108は、第2の付箋領域N2の抽出元である読取画像I2から作成した原稿画像のページである第2のページにリンクするためのリンク情報を生成する。インデックスページ生成部108は、インデックスページに含まれるインデックス名にリンク情報を紐づける(ステップS108)。
【0048】
ファイル生成部109は、ファイル名生成部106が生成したファイル名(第1の文字T1を含む)を有し、インデックスページ生成部108が生成したインデックスページ及び原稿画像を含む電子ファイルを生成する。ファイル生成部109は、原稿画像の1ページ目又は2ページ目等にインデックスページを挿入した電子ファイルを生成する(ステップS109)。
【0049】
4.結語
【0050】
(1)本実施形態によれば、付箋領域抽出部103は、読取画像I1から、第1のページの原稿領域D1の第1の位置に位置する第1の付箋領域N1を抽出する(ステップS103)。ファイル名生成部106は、第1の付箋領域N1に含まれる第1の文字T1を含むファイル名を生成する(ステップS106)。これにより、ユーザーにとっては、ファイル名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定の位置に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部12に読み取らせるだけで、ファイル生成部109により所望のファイル名を有する原稿画像の電子ファイルを生成することができる(ステップS109)。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、付箋を添付する原稿中の位置だけを意識すればよいので、ユーザーの面倒が無くユーザーフレンドリーである。また、原稿画像生成部105は、原稿領域D1に含まれる第1の付箋領域N1をマスクして原稿画像を生成する(ステップS105)。これにより、最終ファイルとしては本来不要な第1の付箋領域N1を含まずユーザーが所望する品質の、原稿画像の電子ファイルを生成することができる。
【0051】
また、貼付した付箋は後で剥がせばよいので、例えば原稿自体に手書きの文字を記載して後で消す場合に比べて、原稿が劣化しない。また、手書きの文字を記載すべきでない原稿(機密文書等)にも有用である。また、文字判断部104は、付箋領域内N1だけを光学文字認識するので、例えば原稿全域を光学文字認識する場合に比べて処理量が少なく高速である。また、付箋領域抽出部103は、特定の位置(第1の位置、第2の位置)に位置し、特定のサイズ(典型的な付箋の定形サイズ)の矩形を付箋領域N1、N2として抽出すればよい。このため、例えば事前に抽出すべき付箋領域を詳細に登録しておく必要が無い。
【0052】
(2)本実施形態によれば、インデックス名生成部107は、第1の位置と異なる第2の位置に位置する第2の付箋領域N2に含まれる第2の文字T2を含むインデックス名を生成する(ステップS107)。ファイル生成部109は、インデックスページ及び原稿画像を含む電子ファイルを生成する(ステップS109)。これにより、ユーザーにとっては、インデックス名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定の位置に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部12に読み取らせるだけで、ファイル生成部109により、所望のインデックス名に付箋が貼付された第2のページへのリンク情報が紐づけられたインデックスページを有する電子ファイルを生成することができる(ステップS107)。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、付箋を添付する原稿中の位置だけを意識すればよいので、ユーザーの面倒が無くユーザーフレンドリーである。また、第1の位置と第2の位置とは異なるため、付箋にファイル名として記載した文字が誤ってインデックス名になったり、逆に、付箋にインデックス名として記載した文字が誤ってファイル名になることが防止される。
【0053】
(3)本実施形態によれば、付箋領域抽出部103は、原稿領域D1の第1の辺E1(例えば、上辺)との距離が第1の閾値より小さい第1の位置に位置する第1の付箋領域N1を抽出する(ステップS103)。これにより、ユーザーにとっては、ファイル名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定の位置(上辺の近くなど、ファイル名を記載した付箋を通常貼付するような位置)に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部12に読み取らせるだけで、ファイル生成部109により所望のファイル名を有する原稿画像の電子ファイルを生成することができる(ステップS109)。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、上辺の近くなど、ファイル名を記載した付箋を通常貼付するような位置に、付箋を貼付すればよいので、直感的に使い勝手がよくユーザーフレンドリーである。
【0054】
(4)本実施形態によれば、付箋領域抽出部103は、読取画像I1の特定のページ(典型的には、1ページ目)から、第1の付箋領域N1を抽出する(ステップS103)。これにより、ユーザーにとっては、ファイル名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定のページ(1ページ目など、ファイル名を記載した付箋を通常貼付するようなページ)に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部12に読み取らせるだけで、ファイル生成部109により所望のファイル名を有する原稿画像の電子ファイルを生成することができる(ステップS109)。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、1ページ目など、ファイル名を記載した付箋を通常貼付するようなページに、付箋を貼付すればよいので、直感的に使い勝手がよくユーザーフレンドリーである。
【0055】
(5)本実施形態によれば、付箋領域抽出部103は、原稿領域の第1の辺E1と異なる第2の辺E2との距離が第2の閾値より小さい位置である第2の位置に位置する第2の付箋領域N2を抽出する(ステップS103)。これにより、ユーザーにとっては、インデックス名にすべき文字を付箋に記載し、原稿の特定の位置(右辺の近くなど、インデックス名を記載した付箋を通常貼付するような位置)に付箋を貼付し、付箋を添付した原稿を画像読取部12に読み取らせるだけで、ファイル生成部109により、所望のインデックス名に付箋が貼付された第2のページへのリンク情報が紐づけられたインデックスページを有する電子ファイルを生成することができる(ステップS109)。特に、ユーザーにとっては、例えば付箋の種類(色や形等)を区別すること無く、右辺の近くなど、インデックス名を記載した付箋を通常貼付するような位置に、付箋を貼付すればよいので、直感的に使い勝手がよくユーザーフレンドリーである。
【0056】
(6)本実施形態によれば、付箋領域抽出部103は、第1の位置及び第2の位置以外に位置する付箋領域を抽出しない(ステップS103)。これにより、原稿画像生成部105は、付箋領域抽出部103が抽出しなかった、特定の位置(第1の位置、第2の位置)以外に位置する付箋領域は、マスクしない(ステップS105)。これにより、ユーザーが通常使用する付箋が誤ってマスクされてしまうことを防止できる。また、ユーザーは、画像の読取(スキャン)の前に、通常使用する付箋を外す必要が無いので、使い勝手がよくユーザーフレンドリーである。
【0057】
(7)本実施形態によれば、画像処理装置は、画像読取部を有する画像形成装置を用いて実現可能であるし、画像読取部を有さない情報処理装置を用いても実現可能である。後者の場合、情報処理装置は、典型的には、ネットワークを介して、近距離無線通信により、又はUSB接続を介して、画像読取部を有する画像形成装置から読取画像を取得すればよい。
【0058】
本技術の各実施形態及び各変形例について上に説明したが、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0059】
画像形成装置10
原稿画像取得部101
原稿領域抽出部102
付箋領域抽出部103
文字判断部104
原稿画像生成部105
ファイル名生成部106
インデックス名生成部107
インデックスページ生成部108
ファイル生成部109
図1
図2
図3
図4
図5