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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-17
(45)【発行日】2023-03-28
(54)【発明の名称】パラレルカム装置
(51)【国際特許分類】
   F16H 27/04 20060101AFI20230320BHJP
【FI】
F16H27/04 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018209117
(22)【出願日】2018-11-06
(65)【公開番号】P2020076442
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2021-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】511122075
【氏名又は名称】テクノダイナミックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 平三郎
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 尚功
【審査官】増岡 亘
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-274307(JP,A)
【文献】実開昭58-89642(JP,U)
【文献】実開平2-122260(JP,U)
【文献】特開2010-71328(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 27/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力軸と、
前記入力軸の軸方向に沿うように設けられた出力軸と、
前記入力軸と一体的に回転する外歯式入力側パラレルカムと、
前記外歯式入力側パラレルカムと係合するカムフォロアを備え、回転する前記外歯式入力側パラレルカムにより前記カムフォロアが押圧されて間欠的に移動することにより間欠的に回転する中間回転部と、
前記カムフォロアと係合し、前記出力軸と一体的に回転する外歯式出力側パラレルカムであって、前記中間回転部の回転に伴って回転移動する前記カムフォロアにより連続的に押圧されることにより、前記中間回転部が1回転する際の回転数が1より小さくなるような回転比で連続的に回転する外歯式出力側パラレルカムと、
を有することを特徴とするパラレルカム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のパラレルカム装置であって、
前記外歯式入力側パラレルカムとして、2つの板カムを有し、
前記中間回転部には周方向に並ぶように2×N個のカムフォロアが設けられており、
前記外歯式入力側パラレルカムが1回転する間に、前記2つの板カムが前記カムフォロアをそれぞれ押圧して前記中間回転部を1/N回転させ、
Nは3以上6以下であることを特徴とするパラレルカム装置。
【請求項3】
請求項2に記載のパラレルカム装置であって、
前記Nが3であることを特徴とするパラレルカム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パラレルカム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
入力軸と、入力軸と一体的に回転するパラレルカムと、入力軸の軸方向に沿うように設けられた出力軸と、出力軸と一体的に回転移動するカムフォロアと、を備え、入力軸の回転により回転するパラレルカムがカムフォロアを押圧して間欠的に移動させ、該移動により出力軸が間欠的に回転するパラレルカム装置(パラレルインデックスカム装置)は、既に良く知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-071328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のパラレルカム装置においては、割出数(出力部が1回転する間に停留する回数)を多くすると、入力カムと出力ターレット間の動力伝達における圧力角が大きくなり、圧力角が大きくなると入力トルクに対して出力トルクに関与する分力が小さくなるので、運転効率や寿命の面で問題となっていた。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧力角を抑制しつつ、パラレルカム装置の割出数を増やすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、入力軸と、前記入力軸の軸方向に沿うように設けられた出力軸と、前記入力軸と一体的に回転する外歯式入力側パラレルカムと、前記外歯式入力側パラレルカムと係合するカムフォロアを備え、回転する前記外歯式入力側パラレルカムにより前記カムフォロアが押圧されて間欠的に移動することにより間欠的に回転する中間回転部と、前記カムフォロアと係合し、前記出力軸と一体的に回転する外歯式出力側パラレルカムであって、前記中間回転部の回転に伴って回転移動する前記カムフォロアにより連続的に押圧されることにより、前記中間回転部が1回転する際の回転数が1より小さくなるような回転比で連続的に回転する外歯式出力側パラレルカムと、を有することを特徴とするパラレルカム装置である。
【0007】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、圧力角を抑制しつつ、パラレルカム装置の割出数を増やすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施の形態に係るパラレルカム装置10の内部構造図である。
図2】入力カム22とカムフォロア32の圧力角がカムフォロア32の数量により相違することを説明するための説明図である。
図3】従来のパラレルカム装置60の内部構造図である。
図4】第2実施の形態に係るパラレルカム装置100の内部構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
【0011】
入力軸と、前記入力軸の軸方向に沿うように設けられた出力軸と、前記入力軸と一体的に回転する入力側パラレルカムと、前記入力側パラレルカムと係合するカムフォロアを備え、回転する前記入力側パラレルカムにより前記カムフォロアが押圧されて間欠的に移動することにより間欠的に回転する中間回転部と、前記カムフォロアと係合し、前記出力軸と一体的に回転する出力側パラレルカムであって、前記中間回転部の回転に伴って回転移動する前記カムフォロアにより連続的に押圧されることにより、前記中間回転部が1回転する際の回転数が1より小さくなるような回転比で連続的に回転する出力側パラレルカムと、を有することを特徴とするパラレルカム装置。
【0012】
このようなパラレルカム装置によれば、圧力角を抑制しつつ、パラレルカム装置の割出数を増やすことが可能となる。
【0013】
かかるパラレルカム装置であって、前記入力側パラレルカムとして、2つの板カムを有し、前記中間回転部には周方向に並ぶように2×N個のカムフォロアが設けられており、前記入力側パラレルカムが1回転する間に、前記2つの板カムが前記カムフォロアをそれぞれ押圧して前記中間回転部を1/N回転させ、Nは3以上6以下であることが望ましい。
【0014】
このようなパラレルカム装置によれば、圧力角を60度以下に抑制しつつ、パラレルカム装置の割出数を増やすことが可能となる。
【0015】
かかるパラレルカム装置であって、前記Nが3であることが望ましい。
【0016】
このようなパラレルカム装置によれば、圧力角を最適な角度としつつ、パラレルカム装置の割出数を増やすことが可能となる。
【0017】
===本実施の形態に係るパラレルカム装置10について===
本実施の形態に係るパラレルカム装置10は、入力軸21と、入力軸21の軸方向に沿うように設けられた出力軸41と、を有しており、入力軸21へ入力された連続した回転が間欠的な回転として出力軸41から出力される装置である。
【0018】
図1は、本実施の形態に係るパラレルカム装置10の内部構造図であり、上図に平面図、下図に側面図を示している。なお、本実施の形態に係る図面においては、本発明を解りやすく説明するため適宜部材を省略している場合がある。
【0019】
また、互いに直交する三方向のことを、それぞれX方向、Y方向、Z方向といい、X方向及びY方向がそれぞれ水平方向を向いており、Z方向が鉛直方向を向いている。そして、平面図においては、紙面の横方向をX方向として紙面の左側(右側)を左(右)と呼び、紙面の縦方向をY方向として紙面の奥側(手前側)を奥(手前)と呼ぶ。側面図においては、紙面の縦方向をZ方向として紙面の上側(下側)を上(下)と呼ぶ。また、図1の上図においては、上部の部材により上側から可視出来ない下部の部材について破線で表している。
【0020】
パラレルカム装置10は、図1に示すように、ハウジング11と、入力部20と、ターレット30(中間回転部に相当)と、出力部40とを有しており、ハウジング11の内部に、入力部20と、ターレット30と、出力部40が設けられている。
【0021】
入力部20は、動力源からの動力を受けて連続的に回転し、ターレット30を間欠的に回転させる部位であり、入力軸21と、入力カム22(入力側パラレルカムに相当)と、入力軸ベアリング23と、を有し、パラレルカム装置10の右側に設けられている。
【0022】
入力軸21は、ハウジング11に固定された入力軸ベアリング23によりZ方向に沿った方向を回転軸として回転可能に支持されており、入力軸21には入力カム22が入力軸21と一体的に回転するように固定されている。また、入力軸21は、ハウジング11の外部まで端部が延出しており、その延出した端部に不図示のモータが動力源として接続されている。
【0023】
入力軸21は、ハウジング11内部のZ方向における中央部(以下、軸方向の中央部ともいう)に、軸径が最も大きく入力カム22の軸方向の位置を決めるための位置決め部21aと、位置決め部21aの軸方向の両側に、入力カム22の穴部と嵌合する嵌め合い部21bと、嵌め合い部21bの軸方向の端側に、入力軸ベアリング23と嵌合する軸部21cと、を有している。すなわち、入力軸21は、3つの異なる軸径を有しており、軸方向の端部から中央部に向けて、軸部21c、嵌め合い部21b、位置決め部21aの順に軸径が大きくなる形状をしている。
【0024】
入力カム22は、上下一対の上部入力カム22Uと下部入力カム22Lの2つの板カムで構成されており、上部入力カム22Uと下部入力カム22Lには、嵌め合い部21bと嵌合する穴部がそれぞれに設けられている。そして、図1に示すように、上部入力カム22Uが上側の嵌め合い部21b、下部入力カム22Lが下側の嵌め合い部21bにそれぞれ嵌め合わされており、共に位置決め部21aと接した状態(入力軸21の中央部へ向かって最も挿入された状態)でボルトにより入力軸21に固定されている。したがって、入力軸21に対する上下の入力カム22の軸方向における位置、すなわち、上部入力カム22Uと下部入力カム22Lの軸方向における隙間の大きさが所定の隙間(以下、入力カム22の隙間ともいう)で固定される。
【0025】
また、上部入力カム22Uと下部入力カム22Lは、割出中心(図1において符号Cで示す)を基準とした線対称の形状であり、平面視略水滴形状(平面視円形状の一部が半径方向の外側に突出した形状(以下、この突出した形状部を入力カム突出部ともいう))をしている。そして、この入力カム突出部が、後述するターレット30のカムフォロア32を押圧して移動させて、ターレット30を回転させる。
【0026】
ターレット30は、入力部20の回転を受けて間欠的に回転し、出力部40を連続的に回転させる部位であり、ターレット軸31と、カムフォロア32と、ターレット軸ベアリング33と、を有し、X方向における入力部20と出力部40の間に設けられている。
【0027】
ターレット軸31は、ハウジング11に固定されたターレット軸ベアリング33により、入力軸21の軸方向(Z方向)に沿った方向を回転軸として回転可能に支持されており、軸方向の中央部にカムフォロア取り付け部31aを有している。
【0028】
カムフォロア取り付け部31aは、ターレット軸31の軸径よりも大きい外径をした平面視円形状であり、入力部20では入力カム22の隙間に、出力部40では後述する出力カム42の隙間に、それぞれに入り込むようにして設けられている。そして、カムフォロア取り付け部31aは、入力カム突出部及び後述する出力カム突出部とZ方向において重なっている(以下、この部分を重なり部分ともいう)。
【0029】
つまり、入力部20(出力部40)においては、上側から、上部入力カム22Uの入力カム突出部(後述する上部出力カム42Uの出力カム突出部)→カムフォロア取り付け部31a→下部入力カム22Lの入力カム突出部(後述する下部出力カム42Lの出力カム突出部)の順に、それぞれが接触しないようにして重なっている。
【0030】
カムフォロア32は、平面視円形状であり、Z方向に沿った方向を回転軸として自転可能な回転体として、ターレット軸31周りの同一円周上に、上部と下部に分けられて複数設けられている。そして、上部(下部)のカムフォロア32は、ターレット軸31周りを回転移動して上部入力カム22U及び上部出力カム42U(下部入力カム22L及び下部出力カム42L)と係合するように、カムフォロア取り付け部31aの重なり部分の上面(下面)に設けられている。
【0031】
本実施の形態においては、上部と下部のカムフォロア32が上下共に120度毎の等間隔で3つ、上下合わせて6つ設けられている。そして、パラレルカム装置10を所謂共役カム装置とするために、上下のカムフォロア32は、ターレット30の周方向における位置がずらされて(位相差がつけられて)設けられており、上部と下部のカムフォロア32に60度の位相差がつけられている。つまり、上下のカムフォロア32は、同一円周上に上部→下部→上部→下部→上部→下部の順で60度毎、すなわち、上下交互に60度毎に設けられている。
【0032】
なお、前述した入力部20(出力部40については後述する)においては、この上下のカムフォロア32の周方向の位置ずれ(位相差)と割出動作に対応するように、上部入力カム22Uの入力カム突出部と、下部入力カム22Lの入力カム突出部とが創成された状態で入力軸21に固定されている。
【0033】
出力部40は、ターレット30の回転を受けて回転し、該回転を出力する部位であり、出力軸41と、出力カム42(出力側パラレルカムに相当)と、出力軸ベアリング43と、を有し、パラレルカム装置10の左側に設けられている。
【0034】
出力軸41は、ハウジング11に固定された出力軸ベアリング43により、入力軸21及びターレット軸31の軸方向(Z方向)に沿った方向を回転軸として回転可能に支持されており、出力軸41にはカムフォロア32と係合する出力カム42が出力軸41と一体的に回転するように固定されている。
【0035】
また、出力軸41は、入力軸21と同様の軸径の構成、すなわち、3つの異なる軸径として位置決め部41a、嵌め合い部41b、軸部41cを有しており、軸方向における端部から中央部に向けて軸部41c、嵌め合い部41b、位置決め部41aの順に軸径が大きくなる形状をしている。
【0036】
出力カム42は、上下一対の上部出力カム42Uと下部出力カム42Lの2つの板カムにより構成され、上部出力カム42U及び下部出力カム42Lには、嵌め合い部41bと嵌合する穴部がそれぞれ設けられている。
【0037】
そして、前述した入力部20と同じように、上下の出力カム42は、共に位置決め部41aと接した状態で、ボルトにより出力軸41に固定されている。したがって、上部出力カム42Uと下部出力カム42Lの軸方向における隙間の大きさが所定の隙間(出力カム42の隙間)で固定される。
【0038】
また、上下の出力カム42の形状は、互いに同一形状をしており、平面視略スプロケット形状(平面視円形状の外周に突出部(凸形状をしたカムによる歯型部分。以下、この突出部を出力カム突出部ともいう)が周方向において等間隔に連続して複数設けられた形状)をしている。そして、この複数の出力カム突出部は、ターレット30のカムフォロア32の数量よりも多く設けられており、本実施の形態においては、カムフォロア32の6つに対して、上下の出力カム突出部がそれぞれ等間隔で8か所(45度毎)、合計で16か所設けられている。
【0039】
すなわち、カムフォロア32の数量(6つ)よりも、出力カム突出部を多く設ける(16か所)ことにより、ターレット30が1回転した際に、出力部40が1回転しないような(出力部40の回転数が1よりも小さくなるような)回転比で、ターレット30が出力部40を回転させる(出力部40を所謂減速機として機能させている)。なお、回転比とは、ターレット30の1回転に対し出力部40がいくら回転するかを表しており、例えば、回転比3/8は、ターレット30が1回転すると、出力部40が3/8回転することを表している。
【0040】
また、ターレット30における上下のカムフォロア32の周方向の位置ずれに対応するように、上下の出力カム突出部は、出力部40の周方向において位置がずらされて(位相差がつけられて)出力軸41に固定されている。そして、この周方向のずれにより、上部と下部の出力カム突出部は、上下共に同じ所定の位置で上下のカムフォロア32と係合、若しくは、離脱をする。
【0041】
つまり、本実施の形態においては、ターレット30が反時計回りに回転するため、上部(下部)の出力カム突出部は、出力部40の2時半ぐらい(ターレット30の11時ぐらい)の位置で上部(下部)のカムフォロア32と係合し(以下、所定の係合位置ともいう)、出力部40の3時半ぐらい(ターレット30の7時ぐらい)の位置で上部(下部)のカムフォロア32と離脱する(以下、所定の離脱位置ともいう)。
【0042】
また、本実施の形態においては、複数のカムフォロア32のうちのあるカムフォロア32が所定の係合位置に至り、出力カム突出部と係合してから該出力カム突出部を押圧して移動させている間に、このあるカムフォロア32の次に出力カム突出部と係合するカムフォロア32、すなわち、周方向において60度の位相差を持って隣り合うカムフォロア32が所定の係合位置に至り、出力カム突出部と係合してから該出力カム突出部を押圧して移動させる。
【0043】
つまり、出力カム突出部(出力カム42)は、ターレット30の回転に伴って回転移動するカムフォロア32により途切れることなく押圧されて連続的に移動する(回転する)。したがって、ターレット30と出力部40の動作(回転及び停止)は、連動することとなり、ターレット30が回転すると、出力部40も回転し、ターレット30が停止すると、出力部40も停止することなる。すなわち、出力部40は、ターレット30と同じタイミングで動作する。
【0044】
<<<パラレルカム装置10の動作について>>>
次に、パラレルカム装置10の動作として、図1の状態から、入力部20が時計回りに1回転した際のターレット30と出力部40の動作について説明する。
【0045】
なお、ここでは説明を解りやすくするため、カムフォロア32について、ターレット30の12時の方向に位置しているカムフォロア32から時計回りに、カムフォロアF1、カムフォロアF2、カムフォロアF3、カムフォロアF4、カムフォロアF5、カムフォロアF6と呼ぶ。
【0046】
また、出力カム突出部についても、出力部40の1時ぐらいの方向に位置している出力カム突出部から時計回りに、出力カム突出部K1、出力カム突出部K2、出力カム突出部K3、出力カム突出部K4、出力カム突出部K5、出力カム突出部K6と呼ぶ(出力カム突出部は合計16か所設けられているが、ここでは上記6か所を用いて説明する)。
<入力部20とターレット30の動作について>
先ずは、図1の状態から、入力部20が時計回りに1回転した際のターレット30の動作について説明する。
【0047】
図1に示す入力部20とターレット30の状態は、上部入力カム22Uの円形部分(入力カム突出部でない部分)とカムフォロアF2が係合し、下部入力カム22Lの円形部分とカムフォロアF3が係合している。そして、かかる状態のターレット30は、ターレット軸31周りを回転することができない状態となっている。
【0048】
つまり、図1に示す状態のターレット30が時計回りに回転しようとすると、カムフォロアF2と上部入力カム22Uが該回転を停止させるように作用し、反時計回りに回転しようとすると、カムフォロアF3と下部入力カム22Lが該回転を停止させるように作用する。
【0049】
そのため、2つのカムフォロア32が入力カム22の円形部分と係合しているときは、ターレット30が回転不能となり、入力カム22が回転してもカムフォロア32が回転移動しない(ターレット30が回転しない)停留期間となる。
【0050】
そして、図1に示す状態から、入力カム22が時計回りに回転すると、カムフォロアF2と係合している上部入力カム22Uの係合部が、円形部分→入力カム突出部に移行する。つまり、上部入力カム22Uは、入力カム突出部でカムフォロアF2を反時計回りに押圧して移動させる。
【0051】
このときに、下部入力カム22LがカムフォロアF3の円形部分と係合した状態だと、前述したように、カムフォロアF3と下部入力カム22LがカムフォロアF2の移動を停止させるように作用してしまう。そのため、下部入力カム22Lの外周形状は、一部が凹んだ形状をしており(図1において符号Hで示す)、上部入力カム22Uの入力カム突出部がカムフォロアF2を押し出す際には、カムフォロアF3は、カムフォロアF2の移動を妨げないように、下部入力カム22Lの凹んだ形状部分(符号H)に位置する。
【0052】
そうすると、上部入力カム22Uの入力カム突出部は、その先端が入力部20の10時ぐらいの位置に至るまでカムフォロアF2を押圧して移動させ、その後にカムフォロアF2から離脱する。そして、この離脱の際には、下部入力カム22Lの入力カム突出部がカムフォロアF3を反時計回りに押圧して移動させている。
【0053】
つまり、上部入力カム22Uの入力カム突出部が離脱した後も、引き続き下部入力カム22Lの入力カム突出部がカムフォロアF3を反時計回りに押圧して移動させる。そして、下部入力カム22Lの入力カム突出部は、その先端が入力部20の10時ぐらいの位置に至るまで、すなわち、カムフォロアF3が離脱するまで、カムフォロアF3を反時計回りに押圧して移動させ、ターレット30をターレット軸31周りに回転させる。
【0054】
上下の入力カム突出部により移動させられたカムフォロアF2とカムフォロアF3は、図1に示すカムフォロアF6とカムフォロアF1の位置までそれぞれ移動させられる。そして、カムフォロアF2の位置にはカムフォロアF4が位置し、カムフォロアF3の位置にはカムフォロアF5が位置する。つまり、カムフォロアF4及びカムフォロアF5は、入力カム22の円形部分と係合する。また、カムフォロアF1及びカムフォロアF6は、それぞれカムフォロアF5とカムフォロアF4の位置まで移動させられる。
【0055】
カムフォロアF1乃至カムフォロアF6は、下部入力カム22Lの入力カム突出部がカムフォロアF3と離脱してから時計回りに回転して再び図1に示す状態に至るまで、すなわち、入力部20が1回転するまで、上記で移動させられた位置において停止している。
【0056】
これは、上記の移動後から入力部20が1回転するまで、カムフォロアF4及びカムフォロアF5が入力カム22の円形部分と係合しているので、前述したように、入力カム22が回転してもカムフォロア32が移動しない(ターレット30が回転しない)停留期間となるためである。
【0057】
つまり、入力カム22が時計回りに1回転すると、カムフォロア32は、周方向において反時計回りの先隣(隣の隣)にあるカムフォロア32(例えば、カムフォロアF3であればカムフォロアF1)の位置まで移動させられる。すなわち、入力カム22が1回転すると、上下の入力カム22がカムフォロア32をそれぞれ押圧して移動させ、ターレット30を1/3回転(120度)回転させる。
【0058】
また、前述したように、入力カム22の円形部分とカムフォロア32が係合しているときは、ターレット30の停留期間となり、入力カム突出部とカムフォロア32が係合しているときに、ターレット30が回転する。すなわち、モータを動力源として入力部20が連続的に回転すると、入力軸21及び入力カム22が連続的に回転し、連続的に回転する入力カム22は、係合するカムフォロア32を間欠的に移動させる(すなわち、ターレット30を間欠的に回転させることとなり、ターレット30が間欠割出動作を行うこととなる)。
【0059】
<ターレット30と出力部40の動作について>
次に、図1の状態から、入力部20が時計回りに1回転、すなわち、ターレット30が反時計回りに120度回転した際の出力部40の動作について説明する。
【0060】
図1に示す出力カム42とカムフォロア32の係合状態を見てみると、カムフォロアF5の奥側の外周面が出力カム突出部K3の手前側の外周面と係合し、カムフォロアF6の手前側の外周面が出力カム突出部K4の奥側の外周面と係合している。そして、かかる状態の出力部40は、ターレット30の回転に伴って回転する状態となっている。
【0061】
つまり、カムフォロアF5とカムフォロアF6が出力カム突出部の両側(奥側及び手前側)から係合しているので、出力部40は、出力軸41周りを自由に回転することはできないが、ターレット30が反時計回りに回転すると、カムフォロアF6が出力カム突出部K4を押圧して移動させるため、出力部40は、出力軸41周りを時計回りに回転する。
【0062】
そして、以下では、カムフォロアF1乃至カムフォロアF6のうちから、カムフォロアF6、カムフォロアF1、及びカムフォロアF2の動作及び出力カム42との係合状態の変化を示すことにより、出力部40の動作について説明する。なお、ターレット30が反時計回りに120度回転すると、カムフォロアF6はカムフォロアF4の位置まで、カムフォロアF1はカムフォロアF5の位置まで、カムフォロアF2はカムフォロアF6の位置まで、それぞれ回転移動する。
【0063】
カムフォロアF6は、図1において、外周面の手前側で出力カム突出部K4と係合している。すなわち、図1の状態からターレット30が反時計回りに回転すると、カムフォロアF6は、出力カム突出部K4を時計回りに押圧して移動させて、出力部40を出力軸41周りに回転させる。
【0064】
そして、カムフォロアF6は、図1におけるカムフォロアF5の位置において、図1に示すカムフォロアF5と出力カム突出部K3の係合状態と同様の係合状態となる。すなわち、カムフォロアF6は、外周面の奥側で出力カム突出部K2と係合する。したがって、カムフォロアF6は、図1におけるカムフォロアF6の位置からカムフォロアF5の位置に回転移動する間に、外周面の手前側で係合する出力カム突出部K4から離脱し、外周面の奥側で出力カム突出部K2と係合する。
【0065】
そして、カムフォロアF6は、外周面の奥側で出力カム突出部K2と係合しつつ、図1におけるカムフォロアF4の位置まで回転移動するが、図1におけるカムフォロアF5の位置とカムフォロアF4の位置の間には、前述した所定の離脱位置が存在する。つまり、カムフォロアF6は、所定の離脱位置で出力カム突出部K2と離脱してからカムフォロアF4の位置まで回転移動する。
【0066】
カムフォロアF1は、図1において、出力カム突出部と係合していないが、図1におけるカムフォロアF1の位置とカムフォロアF6の位置の間に、前述した所定の係合位置が存在する。つまり、カムフォロアF1は、所定の係合位置で出力カム突出部K3と外周面の手前側で係合し、出力カム突出部K3を時計回りに押圧して移動させつつ、カムフォロアF6の位置まで回転移動する。
【0067】
なお、カムフォロア32は、出力カム突出部を途切れることなく押圧して連続的に移動させるため、カムフォロアF1は、カムフォロアF6が出力カム突出部K4と離脱する前に、出力カム突出部K3と係合する。
【0068】
そして、カムフォロアF1は、図1におけるカムフォロアF5の位置まで回転移動するが、前述したカムフォロアF6と同様に、係合する出力カム突出部が変更される。つまり、カムフォロアF1は、外周面の手前側で係合する出力カム突出部K3から離脱し、外周面の奥側で出力カム突出部K1と係合して、図1におけるカムフォロアF5の位置に回転移動する。
【0069】
カムフォロアF2は、図1において、出力カム突出部とは係合していないが、前述したカムフォロアF1と同様に、所定の係合位置で出力カム突出部K2と外周面の手前側で係合し、出力カム突出部K2を時計回りに押圧して移動させて、出力部40を出力軸41周りに回転させる。そして、カムフォロアF2は、外周面の手前側で出力カム突出部K2と係合したまま、図1におけるカムフォロアF6の位置まで回転移動する。
【0070】
カムフォロアF6、カムフォロアF1、及びカムフォロアF2が上記のように回転移動すると(図1の状態から入力部20が時計回りに1回転してターレット30が反時計回りに120度回転すると)、出力カム突出部K1が出力カム突出部K3の位置、出力カム突出部K2が出力カム突出部K4の位置、出力カム突出部K3が出力カム突出部K5の位置、出力カム突出部K4が出力カム突出部K6の位置、まで押圧されて移動する。
【0071】
つまり、ターレット30が反時計回りに120度回転(1/3回転)すると、出力カム突出部は、周方向において時計回りの先隣にある出力カム突出部の位置まで押圧されて移動し、出力部40は、出力軸41周りに45度回転(1/8回転)させられる。したがって、ターレット30と出力部40の回転比は、ターレット30が1回転(1/3回転×3回)する際の出力部40が3/8回転(1/8回転×3回)となる。
【0072】
そして、本実施の形態においては、入力部20が1回転する度に、ターレット30が120度回転して1回停留し、出力部40が45度回転して1回停留する。すなわち、本実施の形態に係るパラレルカム装置10は、出力部40が45度毎に停留するので、割出数が8のパラレルカム装置10となる。
【0073】
<<<圧力角について>>>
圧力角とは、カムとカムフォロア32の共通法線方向と運動方向とがなす角度のことであり、動力の伝達元(例えば、入力カム22)が動力の伝達先(例えば、カムフォロア32)を押し付ける方向を基準とし、該基準に対して動力の伝達先(例えば、カムフォロア32)がどの方向に運動(移動)するかを角度で表したものである。そのため、圧力角は、動力の伝達元の押し付けている力が、どの程度有効に動力の伝達先の運動する力として作用しているのかを判断するための基準として用いられる。
【0074】
そして、以下では、入力カム22とカムフォロア32について、カムフォロア32の数量による圧力角の相違(変化)を説明する。
【0075】
図2は、入力カム22とカムフォロア32の圧力角がカムフォロア32の数量により相違することを説明するための説明図である。上図は、カムフォロア32が6個設けられた第一ターレット30a(本実施の形態に係るターレット30に相当)が入力カム22と係合した状態、中央図は、カムフォロア32が8個設けられた第二ターレット30bが入力カム22と係合した状態、下図は、カムフォロア32が16個設けられた第三ターレット30cが入力カム22と係合した状態、をそれぞれ示している。また、図2においては、上部入力カム22U及び上部のカムフォロア32を実線で、下部入力カム22L及び下部のカムフォロア32を破線で表している。
【0076】
また、カムフォロア32の数量は、ターレットが1回転する間に停留する回数(以下、ターレット割出数ともいう)と相関関係にあり、ターレット割出数は、カムフォロア32の数量の半分となる。つまり、第一ターレット30aは、ターレット割出数が6/2=3となるので1回転する間に360/3=120度毎に3回停留し、第二ターレット30bは、ターレット割出数が8/2=4となるので1回転する間に360/4=90度毎に4回停留し、第三ターレット30cは、ターレット割出数が16/2=8となるので1回転する間に360/8=45度毎に8回停留する。
【0077】
また、入力カム22がカムフォロア32を押し付ける力を押付力とし、カムフォロア32の運動方向に作用する力を運動力とすると、次の関係式が成り立つ。
【0078】
運動力=押付力×COS(圧力角)
つまり、圧力角が0度に近いほどCOSの値が1に近づくので、押付力を運動力へ伝達する効率が高くなり(運動力が大きくなり)、圧力角が90度に近いほどCOSの値が0に近づくので、押付力を運動力へ伝達する効率が低くなる(運動力が小さくなる)。そして、この圧力角は、前述したように、ターレットに設けられたカムフォロア32の数量によって相違する。
【0079】
具体的には、図2に示すように、第一ターレット30aは第一圧力角θ1となり、第二ターレット30bは第二圧力角θ2となり、第三ターレット30cは第三圧力角θ3となる。そして、第一圧力角θ1乃至第三圧力角θ3の最大値を演算すると、第一圧力角θ1が約44度となり、第二圧力角θ2が約53度となり、第三圧力角θ3が約64度となる。すなわち、ターレットに設けられたカムフォロア32の数量が多いほど、圧力角の最大値が大きくなる。
【0080】
そして、この圧力角が大きくなると動力の伝達効率が低くなることは既に述べたが、この伝達効率の低下による押付力と運動力の差である消失された力(エネルギー)は、そのままカムフォロア32が負担するので、カムフォロア32を損傷させる力となる。そのため、圧力角は、小さいほうが望ましく、最大でも60度以下が良いとされており、ターレット割出数であれば6(60度毎に停留)以下が良いとされている。
【0081】
つまり、周方向に並ぶように2×N個(Nはターレット割出数)のカムフォロア32をターレットに設けて、入力カム22が1回転してターレットを1/N回転させる際のNの数値は、入力カム22とカムフォロア32の圧力角を60度以下に抑制する観点から、6以下とするのが良い。
【0082】
ただし、Nを2以下としてしまうと、カムフォロア24の数量が少な過ぎて、カムフォロア24を介して入力部20から出力部40へ動力を伝達することができない。そのため、実際には、Nは3以上となる。すなわち、Nは3以上6以下とするのが良い。また、前述したように、圧力角は小さいほうが望ましい。つまり、圧力角が最適な角度となるNは3となる。したがって、図2の下図に示す、カムフォロア32を16個(N=8)設けて45度毎に停止するような構成をした第三ターレット30cは、圧力角の最大値が60度を超えてしまうので、伝達効率の低さによる運動力の小ささと、カムフォロア32のダメージを抑制する観点から、避けた方が良い構成と言える。
【0083】
===第2実施の形態に係るパラレルカム装置100について===
次に、第2実施の形態に係るパラレルカム装置100について、図4を用いて説明する。図4は、図1に対応する図であり、第2実施の形態に係るパラレルカム装置100の内部構造図であり、上図に平面図、下図に側面図を示している。
【0084】
本実施の形態(第1実施の形態とする)と、第2実施の形態の相違点は、出力カム42と出力カム142の出力カム突出部の数量である。すなわち、第2実施の形態においては、上部出力カム142U及び下部出力カム142Lのそれぞれの出力カム突出部が、等間隔で5か所(72度毎)、合計で10か所設けられている。
【0085】
したがって、第2実施の形態においては、入力部20が1回転する度に、ターレット30が120度回転して1回停留し、出力部140が72度回転して1回停留する。すなわち、出力部140が72度毎に停留するので、割出数が5のパラレルカム装置100であり、ターレット30が1回転した際に、出力部140の回転数が1より小さくなるような回転比として、回転比=3/5に設定されたパラレルカム装置100である。
【0086】
===第1、第2実施の形態に係るパラレルカム装置の有効性について===
上述したとおり、第1実施(第2実施)の形態に係るパラレルカム装置10(パラレルカム装置100)は、入力軸21と、入力軸21の軸方向に沿うように設けられた出力軸41と、入力軸21と一体的に回転する入力カム22と、入力カム22と係合するカムフォロア32を備え、回転する入力カム22によりカムフォロア32が押圧されて間欠的に移動することにより間欠的に回転するターレット30と、カムフォロア32と係合し、出力軸41と一体的に回転する出力カム42(出力カム142)であって、ターレット30の回転に伴って回転移動するカムフォロア32により連続的に押圧されることにより、ターレット30が1回転する際の回転数が1より小さくなるような回転比で連続的に回転する出力カム42(出力カム142)と、を有することとした。そのため、圧力角を抑制しつつ、パラレルカム装置の割出数を増やすことが可能となる。
【0087】
図3は、図1に対応する図で、従来のパラレルカム装置60の内部構造図であり、上図に平面図、下図に側面図を示している。
【0088】
従来のパラレルカム装置60は、入力部20と、ターレット70とにより構成されており、第1実施(第2実施)の形態に係るパラレルカム装置10(パラレルカム装置100)との相違点は、出力部40(出力部140)が設けられておらず、ターレットが中間回転部(ターレット30)としてではなく出力部(ターレット70)として設けられている点である。
【0089】
そのため、従来のパラレルカム装置60において、割出数を多くするためには、ターレット70のカムフォロア32の数量(ターレット割出数)を増やす必要があるが、上記で説明したように、カムフォロア32の数量を多くすると、入力カム22とターレット70の間の動力伝達における圧力角が大きくなり、圧力角が大きくなると入力トルクに対して出力トルクに関与する分力が小さくなるので、運転効率や寿命の面で問題があった。
【0090】
これに対し、第1実施(第2実施)の形態に係るパラレルカム装置10(パラレルカム装置100)は、ターレットを出力部ではなく、入力部20から出力部40(出力部140)へ回転を伝達するための中間回転部(ターレット30)とし、カムフォロア32と係合する出力カム42(出力カム142)を有する出力部40(出力部140)を新たに備えることとした。更に、「ターレット30の回転数」>「出力部40(出力部140)の回転数」となるように、ターレット30と出力部40(出力部140)の回転比を1より小さくした。
【0091】
すなわち、第1実施(第2実施)の形態に係るパラレルカム装置10(パラレルカム装置100)においては、出力部40(出力部140)の回転数がターレット30の回転数よりも小さくなる機能、所謂減速機の機能が備えられているので、カムフォロア32の数量を増やさなくても、出力部40(出力部140)の割出数を多くすることが可能となる。
【0092】
したがって、第1実施(第2実施)の形態に係るパラレルカム装置10(パラレルカム装置100)においては、圧力角を抑制しつつ、パラレルカム装置の割出数を増やすことが可能となる。
【0093】
===その他の実施の形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係るパラレルカム装置を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0094】
上記実施の形態においては、入力部20と、ターレット30と、出力部40(出力部140)の回転中心が直線上に並んで設けられているが、これに限らない。例えば、入力部20がターレット30の右奥側に設けられていても良い。
【符号の説明】
【0095】
10 パラレルカム装置
11 ハウジング
20 入力部
21 入力軸
21a 位置決め部
21b 嵌め合い部
21c 軸部
22 入力カム(入力側パラレルカム)
22U 上部入力カム
22L 下部入力カム
23 入力軸ベアリング
30 ターレット(中間回転部)
30a 第一ターレット
30b 第二ターレット
30c 第三ターレット
31 ターレット軸
31a カムフォロア取り付け部
32 カムフォロア
33 ターレット軸ベアリング
40 出力部
41 出力軸
41a 位置決め部
41b 嵌め合い部
41c 軸部
42 出力カム(出力側パラレルカム)
42U 上部出力カム
42L 下部出力カム
43 出力軸ベアリング
60 パラレルカム装置
70 ターレット
140 出力部
142 出力カム(出力側パラレルカム)
142U 上部出力カム
142L 下部出力カム
θ1 第一圧力角
θ2 第二圧力角
θ3 第三圧力角
図1
図2
図3
図4