(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-17
(45)【発行日】2023-03-28
(54)【発明の名称】プラスチック溶融物を処理する設備と方法
(51)【国際特許分類】
C08G 85/00 20060101AFI20230320BHJP
C08J 3/00 20060101ALI20230320BHJP
【FI】
C08G85/00
C08J3/00 CEZ
(21)【出願番号】P 2017549683
(86)(22)【出願日】2016-03-23
(86)【国際出願番号】 AT2016050074
(87)【国際公開番号】W WO2016149725
(87)【国際公開日】2016-09-29
【審査請求日】2019-02-06
【審判番号】
【審判請求日】2021-03-01
(32)【優先日】2015-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(32)【優先日】2015-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】507344841
【氏名又は名称】ネクスト・ジェネレーション・リサイクリングマシーネン・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】ヘルムート ビェホウン
(72)【発明者】
【氏名】クラウス ブジェズフスキ
(72)【発明者】
【氏名】ダービト ヘヘンベルガー
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト ピヒラー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ピヒラー
【合議体】
【審判長】細井 龍史
【審判官】藤井 勲
【審判官】井上 政志
(56)【参考文献】
【文献】特開昭48-066188(JP,A)
【文献】国際公開第2014/040099(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 81/00 - 85/00
C08G 63/00 - 63/91
C08G 69/00 - 69/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節する設備(1)であって、
リアクター(2)を有し、前記リアクターが、上方の終端領域(6)と下方の終端領域(7)を備えた少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)を有するリアクターハウジング(3)と、上方と下方の終端部分(6、7)の間に延びる第1のチャンバ部分(8)を有し、その場合に前記第1のチャンバ部分(8)が垂直の高さ方向の延びを有し、かつ前記リアクターハウジング(3)が少なくとも前記第1のリアクターハウジング部分(4)の前記下方の終端領域(7)の領域内に、直接それに連続する、第2のチャンバ部分(9)を備えた少なくとも第2のリアクターハウジング部分(5)を有し、その場合に2つのチャンバ部分(8、9)が互いに流れ接続されており、かつ外側の環境に対して密閉して形成されており、かつ前記第1のリアクターハウジング部分(4)の前記上方の終端領域(6)の領域内で、少なくとも1つの入口開口部においてプラスチック溶融物のための少なくとも1つの供給導管(10)が前記第1のリアクターハウジング部分(4)内へ連通しており、かつ前記第2のリアクターハウジング部分(5)内にプラスチック溶融物のための少なくとも1つの出口開口部(11)が配置されており、かつ、
前記第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置された少なくとも1つの混合部材(12)を有し、前記混合部材(12)が前記第2のリアクターハウジング部分(5)内で回転軸(13)を中心に回転可能に軸承されており、かつその場合に前記混合部材(12)が専用の独立した第1の駆動装置(18)と駆動結合されている、ものにおいて、
前記リアクター(2)が、前記リアクター(2)内のプラスチック溶融物の重量を測定する、少なくとも1つの重量測定装置(21)を介在させて、設置面に支持されており、
前記第2のリアクターハウジング部分(5)の前記出口開口部(11)に連続して、溶融物ポンプ又はエクストルーダとして形成された、プラスチック溶融物のための搬出装置(19)が配置されており、
搬出装置(19)も、少なくとも1つの重量測定装置(21)を介在させて設置面に支持されており、かつ、
前記搬出装置(19)に介在する前記少なくとも1つの重量測定装置(21)を含む、前記リアクター(2)に介在す
る少なくとも
2つの重量測定装置(21)によって、前記リアクター(2)内のプラスチック溶融物の全重量を測定し、
前記搬出装置(19)が第2の駆動装置(20)と駆動結合されており、その場合に前記第2の駆動装置(20)が前記混合部材(12)の前記第1の駆動装置(18)から独立して駆動される、ことを特徴とするプラスチック溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節する設備(1)。
【請求項2】
前記設備がさらに、少なくとも1つの支持架台(22)を有し、かつ少なくとも前記リアクター(2)が、前記少なくとも1つの支持架台(22)に保持されている、ことを特徴とする請求項1に記載の設備(1)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの重量測定装置(21)は複数の重量測定装置(21)であり、前記支持架台(22)が、それに保持されている前記リアクター(2)と共に前記複数の重量測定装置(21)の内のいくつかの重量測定装置(21)を介して設置面に支持されている、ことを特徴とする請求項2に記載の設備(1)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの重量測定装置(21)が、設置面に関して床の上方に配置されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの重量測定装置(21)がその、前記リアクター(2)又は支持架台(22)とは逆の、設置面へ向いた側においてベースフレーム(23)に支持されており、かつ前記ベースフレーム(23)がキャスター(24)を介して設置面に支持されている、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項6】
少なくとも前記リアクター(2)が、前記少なくとも1つの重量測定装置(21)を介して支持架台(22)に懸架されている、ことを特徴とする請求項2に記載の設備(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの重量測定装置(21)が、秤量セル又は計量スケールによって形成されており、その場合に前記少なくとも1つの重量測定装置(21)が前記リアクター(2)内の溶融物の重量を制御する制御装置と通信接続されている、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項8】
前記第1のリアクターハウジング部分(4)及び/又は前記第2のリアクターハウジング部分(5)がパイプ形状に形成されている、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項9】
前記第2のリアクターハウジング部分(5)が、互いに離隔した第1と第2の終端領域(15、16)を備えた、水平に延びるように方向付けされた長手方向の延びを有している、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項10】
前記混合部材(12)の前記回転軸(13)が、パイプ形状に形成された前記第2のリアクターハウジング部分(5)に関して同軸に配置されている、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項11】
前記混合部材(12)が、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の内壁(17)から1.0mmより小さい最小間隔で配置されている、ことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項12】
前記混合部材(12)が、前記第2のリアクターハウジング部分の内壁(17)から1.0mmより大きい最小間隔で配置されている、ことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項13】
前記混合部材(12)が、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の互いに離隔して配置されている第1と第2の終端領域(15、16)の間において前記第2のチャンバ部分(9)の長手方向の延びにわたって延びており、かつ完全に前記第2のチャンバ部分(9)内に配置されている、ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項14】
2つのリアクターハウジング部分(4、5)の互いに流れ接続されている2つのチャンバ部分(8、9)が、少なくとも1つの接続開口部と少なくとも1つの吸い出し導管(14)を介して負圧発生器と流れ接続されている、ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項15】
少なくとも1つの吸い出し導管(14)に、少なくとも部分的に加熱部材が設けられている、ことを特徴とする請求項14に記載の設備(1)。
【請求項16】
プラスチック溶融物のための前記少なくとも1つの出口開口部(11)が、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の、前記第1のリアクターハウジング部分(4)から離隔して配置されている第2の終端領域(16)の領域内、かつその底領域内に配置されている、ことを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項17】
プラスチック溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節する方法であって、処理すべきプラスチック溶融物が、第1のリアクターハウジング部分(4)の上方の終端領域(6)内に連通する少なくとも1つの供給導管(10)を介して、少なくとも1つの第1
のリアクターハウジング部分(4)と少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)を有するリアクターハウジング(3)を備えたリアクター(2)へ供給され、次にプラスチック溶融物が、前記第1のリアクターハウジング部分(4)によって画成される、垂直の高さ方向の延びを有する第1のチャンバ部分(8)を通過し、プラスチック溶融物が、前記第1のリアクターハウジング部分(4)の下方の終端領域(7)に連続し、かつ前記第2のリアクターハウジング部分(5)によって画成される第2のチャンバ部分(9)内に集められ、かつその場合に前記第2のチャンバ部分(9)内に集められたプラスチック溶融物から溶融物液面を有する溶融物浴液が形成され、前記第2のリアクターハウジング部分(5)内で溶融物浴液が混合部材(12)によって動かされて、混合され、その場合に前記混合部材(12)が専用の独立した第1の駆動装置(18)によって駆動され、かつその場合に処理されたプラスチック溶融物が前記第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている少なくとも1つの出口開口部(11)を通して前記第2のチャンバ部分(9)から取り出される、ものにおいて、
まず、前記リアクター(2)内のプラスチック溶融物の全重量を測定する、少なくとも1つの重量測定装置(21)によって、前記第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置された前記出口開口部(11)に連続して配置されている、溶融物ポンプとして、あるいはエクストルーダとして形成されている搬出装置(19)を含めた、プラスチック溶融物なしの、前記リアクター(2)の固有重量の第1の測定値が求められ、前記リアクター(2)内の溶融物の重量を制御する制御装置へ伝達されて、場合によってはその中に記憶され、
次に、処理すべきプラスチック溶融物が前記リアクター(2)へ供給され、かつプラスチック溶融物の目標充填状態とそれに結びついた、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の前記第2のチャンバ部分(9)内の溶融物液面の高さに達した場合に、前記少なくとも1つの重量測定装置(21)によって第2の測定値が求められ、制御装置へ伝達されて、場合によってはその中に記憶され、
制御装置によって、第1の測定値を引いた第2の測定値から差値が求められ、
制御装置によって、前記第2のリアクターハウジング部分(5)から取り出された、処理されたプラスチック溶融物の重量に従って、供給される、処理すべきプラスチック溶融物の重量が、その前に求められた差値に関して均衡してあらかじめ定められた限界内に維持され、
前記第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置された前記出口開口部(11)に連続して配置されている搬出装置(19)が、第2の駆動装置(20)によって駆動され、かつ
前記第2の駆動装置(20)が、前記混合部材(12)の前記第1の駆動装置(18)とは関係なく駆動される、ことを特徴とするプラスチック溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節する方法。
【請求項18】
前記リアクター(2)へ供給された、処理すべきプラスチック溶融物が前記第1のリアクターハウジング部分(4)内で多数の溶融物糸に分割されて、溶融物糸が前記第1のチャンバ部分(8)を自由落下で通過する、ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
プラスチック溶融物が前記第2のリアクターハウジング部分(5)の前記第2のチャンバ部分(9)内で前記混合部材(12)によって常に動かされて、混合される、ことを特徴とする請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
2つのリアクターハウジング部分(4、5)によって画成されるチャンバ部分(8、9)が、10000Pa(100mbar)より低い圧力に排気される、ことを特徴とする請求項17から19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記第2のチャンバ部分(9)内の溶融物浴液の溶融物液面が、前記混合部材(12)と等しい長手方向の延びをもって形成され、それによって溶融物浴液の溶融物液面へそれを混合する間、10000Pa(100mbar)より低い圧力が作用する、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
プラスチック溶融物の溶融物液面が、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の前記第2のチャンバ部分(9)内のあらかじめ定められた目標充填状態において、前記第2のチャンバ部分(9)の半分の高さに位置する、ことを特徴とする請求項17から21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記第2のチャンバ部分(9)からの処理されたプラスチック溶融物の取り出しが、溶融物液面の下方で前記第2のリアクターハウジング部分(5)の長手軸に関して少なくとも30°の角度で実施される、ことを特徴とする請求項17から22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
処理されたプラスチック溶融物の固有粘度を測定する測定装置によって、出口開口部(11)の領域内又は直接それに連続する、プラスチック溶融物の搬出部分内で処理されたプラスチック溶融物の固有粘度の測定値が求められる、ことを特徴とする請求項17から23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
プラスチック溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節するための設備であって、
リアクター(2)を有し、前記リアクターが、上方の終端領域(6)と下方の終端領域(7)を有する少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(
4)を有するリアクターハウジング(3)と、前記上方の終端領域(6)と前記下方の終端領域(7)の間に延びる第1のチャンバ部分(8)とを有し、その場合に前記第1のチャンバ部分(8)が垂直の高さ方向の延びを有し、かつ前記リアクターハウジング(3)が、前記少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)の前記下方の終端領域(7)の領域内に、直接それに連続する、第2のチャンバ部分(9)を備えた少なくとも第2のリアクターハウジング部分(5)を有し、その場合に少なくとも1つの前記第2のリアクターハウジング部分(5)が、第1の終端領域(15)とそれから離隔して配置された第2の終端領域(16)とを備えた、水平に延びるように方向付けされた長手方向の延びを有し、かつチャンバ部分(8、9)が互いに流れ接続されており、かつ外側の環境に対して密閉して形成されており、かつ前記少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)の前記上方の終端領域(6)の領域内で、少なくとも1つの入口開口部においてプラスチック溶融物のための少なくとも1つの供給導管(10)が前記少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)内へ連通し、かつ前記少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)内にプラスチック溶融物のための少なくとも1つの出口開口部(11)が配置されており、かつその場合にプラスチック溶融物のための前記少なくとも1つの出口開口部(11)が、前記少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)の、前記少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)から離隔して配置されている第2の終端領域(16)の領域内に配置されており、前記第1のリアクターハウジング部分(4)と前記第2のリアクターハウジング部分(5)の互いに流れ接続されているチャンバ部分(8、9)が少なくとも1つの接続開口部と少なくとも1つの吸い出し導管(14)を介して負圧発生器と流れ接続されており、かつ
前記少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている、少なくとも1つの混合部材(12)を有し、前記混合部材(12)が前記少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)内に回転軸(13)を中心に回転可能に軸承されている、
ものにおいて、
前記リアクターハウジング(3)が、2つの前記第1のリアクターハウジング部分(4)と2つの前記第2のリアクターハウジング部分(5)を有し、かつ、
2つの水平に配置された前記第2のリアクターハウジング部分(5)が、その第1の終端領域(16)において互いに向き合って配置されており、かつ第2の終端領域(16)においてユニットを形成するように互いに結合されており、かつ、
前記少なくとも1つの出口開口部(11)が、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の底領域内に配置されており、かつ、
少なくとも1つの混合部材(12)が、それぞれ、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の互いに離隔して配置されている第1と第2の終端領域(15、16)の間において前記第2のチャンバ部分(9)の長手方向の延びにわたって延びており、かつ完全に前記第2のチャンバ部分(9)の各々の中に配置されており、
前記リアクター(2)が、前記リアクター(2)内の前記プラスチック溶融物の全重量を測定する、少なくとも1つの重量測定装置(21)を介在させて、設置面に支持されて
おり、
前記第2のリアクターハウジング部分(5)内の前記少なくとも1つの出口開口部(11)に連続して、プラスチック溶融物のための搬出装置(19)が配置されており、
前記搬出装置(19)が第2の駆動装置(20)と駆動結合されており、前記第2の駆動装置(20)が1つ又は複数の前記混合部材(12)の1つ又は複数の第1の駆動装置(18)とは関係なく駆動される、ことを特徴とするプラスチック溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節するための設備(1)。
【請求項26】
前記第1のリアクターハウジング部分(4)及び/又は前記第2のリアクターハウジング部分(5)が、パイプ形状に形成されている、ことを特徴とする請求項25に記載の設備(1)。
【請求項27】
前記混合部材(12)の前記回転軸(13)が、パイプ形状に形成された前記第2のリアクターハウジング部分(5)に関して同軸に配置されている、ことを特徴とする請求項26に記載の設備(1)。
【請求項28】
前記混合部材(12)が、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の内壁(17)から、1.0mmより小さい最小間隔で配置されている、ことを特徴とする請求項26又は27に記載の設備(1)。
【請求項29】
前記混合部材(12)が、前記第2のリアクターハウジング部分の内壁(17)から1.0mmより大きい最小間隔で配置されている、ことを特徴とする請求項26又は27に記載の設備(1)。
【請求項30】
前記第2のリアクターハウジング部分(5)の各々の中に、独立した混合部材(12)が設けられており、かつ前記混合部材(12)の各々が専用の独立した第1の駆動装置(18)と駆動結合されている、ことを特徴とする請求項25から29のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項31】
2つの前記第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている前記混合部材(12)が互いに結合されてつながりあった1つの構成部品となり、かつ前記2つの第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている前記混合部材(12)が互いに逆方向に向けられた勾配を有している、ことを特徴とする請求項25から29のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項32】
前記第2のリアクターハウジング部分(5)内の前記少なくとも1つの出口開口部(11)が、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の長手軸を通って延びる水平平面に関して下方に少なくとも30°の角度で配置されている、ことを特徴とする請求項25から31のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項33】
前記設備がさらに、支持架台(22)を有しており、かつ少なくとも1つのリアクター(2)が、支持架台(22)に保持されている、ことを特徴とする請求項3
2に記載の設備(1)。
【請求項34】
前記少なくとも1つの重量測定装置(21)は複数の重量測定装置(21)であり、支持架台(22)が、それに保持されている前記リアクター(2)と共に前記複数の重量測定装置(21)の内のいくつかの重量測定装置(21)を介して設置面に支持される、ことを特徴とする請求項3
3に記載の設備(1)。
【請求項35】
前記少なくとも1つの重量測定装置(21)が、設置面に関して床の上方に配置されている、ことを特徴とする請求項3
2から3
4のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項36】
前記少なくとも1つの重量測定装置(21)がその、前記リアクター(2)又は支持架台(22)とは逆の、設置面へ向いた側において、ベースフレーム(23)に支持され、かつベースフレーム(23)がキャスター(24)を介して設置面に支持される、ことを特徴とする請求項3
2から3
5のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項37】
少なくとも前記リアクター(2)が、前記少なくとも1つの重量測定装置(21)を介して支持架台(22)に懸架されている、ことを特徴とする請求項3
2又は3
3に記載の設備(1)。
【請求項38】
前記少なくとも1つの重量測定装置(21)が秤量セル又は計量スケールによって形成されており、その場合に前記少なくとも1つの重量測定装置(21)が前記リアクター(2)内の溶融物の重量を制御する制御装置と通信接続されている、ことを特徴とする請求項3
2から3
7のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項39】
搬出装置(19)も、前記少なくとも1つの重量測定装置(21)を介して設置面に支持される、ことを特徴とする請求項3
2から
38のいずれか1項に記載の設備(1)。
【請求項40】
プラスチック溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節する方法であって、処理すべきプラスチック溶融物が、少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)の上方の終端領域(6)内へ連通する少なくとも1つの供給導管(10)を介して、少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分と少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)を有するリアクターハウジング(3)を備えたリアクター(2)へ供給され、次にプラスチック溶融物が、前記少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)によって画成される、垂直の延び方向を有する第1のチャンバ部分(8)を通過し、プラスチック溶融物が、前記少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)の下方の終端領域(7)に連続し、かつ少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)によって画成される第2のチャンバ部分(9)内に集められ、かつその場合に少なくとも1つの前記第2のチャンバ部分(9)内に集められたプラスチック溶融物によって、溶融物液面を有する溶融物浴液が形成され、その場合に前記第2のチャンバ部分(9)が第1の終端領域(15)及びそれから離隔して配置された第2の終端領域(15)を有する、水平方向に延びるように方向付けされた長手方向の延びを有しており、かつ2つのチャンバ部分(8、9)が互いに流れ接続されて、外部の環境に対して密閉されており、かつ負圧発生器によって10000Pa(100mbar)未満の圧力に排気され、前記少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)内の溶融物浴液が回転軸(13)を中心に回転可能に軸承された混合部材(12)によって動かされて、混合され、かつ処理されたプラスチック溶融物が、前記少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)の、前記第1のリアクターハウジング部分(4)から離隔して配置された第2の終端領域(16)の領域内に配置されている少なくとも1つの出口開口部(11)を通して前記第2のチャンバ部分(9)から取り出される、方法において、
前記リアクターハウジング(3)が、2つの前記第1のリアクターハウジング部分(4)と2つの前記第2のリアクターハウジング部分(5)から形成され、かつ、
2つの水平に配置されている前記第2のリアクターハウジング部分(5)がその、第2の終端領域(16)において互いに向き合い、かつ第2の終端領域(16)において1つのユニットとして互いに結合され、かつ、
前記2つの第2のリアクターハウジング部分(5)の前記第2のチャンバ部分(9)からの、処理されたプラスチック溶融物の取り出しが、溶融物液面の下方で前記第2のリアクターハウジング部分(5)の長手軸に関して少なくとも30°の角度で実施されるので、溶融物液面が前記混合部材(12)と等しい長手方向の延びを有し、それによって溶融物浴液の溶融物液面に溶融物浴液を混合する間、減少された圧力が作用し、
前記リアクター(2)が、前記リアクター(2)内の前記プラスチック溶融物の全重量を測定する、少なくとも1つの重量測定装置(21)を介在させて、設置面に支持されて
おり、
前記第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置された前記出口開口部(11)に連続して配置されている搬出装置(19)が、第2の駆動装置(20)によって駆動され、その場合に前記第2の駆動装置(20)が1つ又は複数の前記混合部材(12)の1つ又は複数の第1の駆動装置(18)とは関係なく駆動される、ことを特徴とする、プラスチック溶融物を処理し、その固有粘度を調節する方法。
【請求項41】
前記第2のリアクターハウジング部分(5)の各々の中に、独立した混合部材(12)が設けられており、かつ前記混合部材(12)の各々が専用の独立した第1の駆動装置(18)によって駆動される、ことを特徴とする請求項4
0に記載の方法。
【請求項42】
前記2つの第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている前記混合部材(12)が互いに結合されてつながりあった構成部品を形成し、前記2つの第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている前記混合部材(12)が互いに逆に方向付けされた勾配をもって形成されている、ことを特徴とする請求項4
0に記載の方法。
【請求項43】
プラスチック溶融物が前記第2のリアクターハウジング部分(5)の前記第2のチャンバ部分(9)の各々の中で前記混合部材(12)によって常に動かされて、混合される、ことを特徴とする請求項4
0から4
2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
まず、前記少なくとも1つの重量測定装置(21)によって、プラスチック溶融物なしの前記リアクター(2)の固有重量の第1の測定値が求められ、前記リアクター(2)内の溶融物の重量を制御する制御装置へ伝達されて、場合によってはその中に記憶され、次に、処理すべきプラスチック溶融物が前記リアクター(2)へ供給されて、プラスチック溶融物のあらかじめ定められた充填状態及びそれと結びついた、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の前記第2のチャンバ部分(9)内の溶融物液面の高さが達成された場合に、前記少なくとも1つの重量測定装置(21)によって第2の測定値が求められ、制御装置へ伝達されて、場合によってはその中に記憶され、その後、制御装置によって第1の測定値を引いた第2の測定値から差値が求められ、かつ
制御装置によって、前記第2のリアクターハウジング部分(5)から取り出された、処理されたプラスチック溶融物の重量に従って、供給される、処理すべきプラスチック溶融物の重量が、その前に求められた差値に関して均衡した、あらかじめ定められた限界内に維持される、ことを特徴とする請求項4
0から4
3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
搬出装置(19)も、前記少なくとも1つの重量測定装置(21)を介在させて、設置面に支持される、ことを特徴とする請求項4
4に記載の方法。
【請求項46】
処理されたプラスチック溶融物の固有粘度を測定する測定装置によって、前記出口開口部(11)又は直接それに連続する、プラスチック溶融物の搬出部分の領域内で、処理されたプラスチック溶融物の固有粘度の測定値が求められる、ことを特徴とする請求項4
0から4
5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
プラスチック溶融物の溶融物液面が、前記第2のリアクターハウジング部分(5)の前記第2のチャンバ部分(9)内のあらかじめ定められた充填状態において、前記第2のチャンバ部分(9)の半分の高さに位置する、ことを特徴とする請求項4
0から4
6のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック溶融物、特に重縮合体溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節する設備と方法関する。
【背景技術】
【0002】
本願の出願人と同じ出願人である特許文献では、負圧下における重縮合体溶融物の極限粘度を高めるための方法と装置を記述している(例えば、特許文献1参照。)。溶融物は、穴あきプレート又は複数の開口部を有するスクリーンを通して、2000Pa(20mbar)未満の圧力が支配するチャンバ内へ流入し、自由落下で細い糸となってこのチャンバを通過して、チャンバの内部で収集容器内に少なくとも1分の間滞留する。収集容器内で溶融物は、収集容器の底に関して水平の位置に方向付けされた混合及び搬出部分によって真空下で常に移動され、その場合に混合及び搬出部分は溶融物によって完全には覆われない。溶融物の上方に自由空間が残り、その場合に溶融物の表面は混合及び搬出部分によって繰り返し引き裂かれて、何回も更新される。溶融物が滞留し、かつ運動することにより、細い糸で始まった重縮合が溶融物浴液内で続行される。最終的に溶融物は、共通に形成されている混合及び搬出部分によって収集容器から搬出される。
別の特許文献は、可塑化すべき材料を収容するための収容漏斗を記述しており、その材料は、モータ駆動される移送装置を介して射出成形機械の可塑化ユニットへ間欠的に供給される(例えば、特許文献2参照。)。収容漏斗はモータ及び移送装置と共に秤量セル上に載置されている。秤量セルによって、収容漏斗内に収容されている材料の重量を求めて、それによって、射出成形機械の可塑化ユニットへ移送するための充分な材料が提供されているかを、定めることができる。さらに、射出成形機械の可塑化ユニットへさらに供給される、材料の排出量の重量を求めることができる。しかしこれは、移送が続く間に新しい材料が収容漏斗内へ供給されない間だけ、可能である。すなわち収容漏斗内への材料の供給量の重量を、間欠的に放出される搬出量の重量に合わせることによって、あらかじめ定められた期間内に、後続の射出成形ユニットへ給送される、連続的な材料通過量を求めて、定めることができる。その場合の欠点は、エクストルーダから排出される溶融物にいたるまでの、供給される生材料の直接的な量もしくは質量のコントロールが不可能なことである。
さらに別の特許文献からは、同様に形成された設備が知られており、その設備は、第1の充填漏斗と、排出部分の下方に配置されている第2の充填漏斗とを有している(例えば、特許文献3参照。)。第2の充填漏斗の排出部分が、コンベア内へ連通している。第2の充填漏斗と下方に配置されているコンベアが、共通の秤量装置上に支持されている。したがって第2の充填漏斗へ供給されて、搬出される生材料の重量の変化を求めることができる。生材料は、コンベアから後段に配置されているエクストルーダへ供給される。ここでも欠点は、エクストルーダから排出される溶融物にいたるまでの、供給される生材料の直接的な量もしくは重量のコントロールができないことである。
【0003】
別の特許文献からは、ポリマー製品の後重縮合を促進する方法と装置が知られている(例えば、特許文献4参照。)。前もって処理された溶融物が、真空チャンバの内部を垂直方向に通り抜ける間に溶融物に糸の形状を付与するために、多数の穴を有するエクストリュージョンプレートを通して移送される。チャンバの下方に収集容器が配置されており、その中で個々の溶融物糸から溶融物浴液が形成される。この溶融物浴液から部分量が取り出されて、すでに処理された溶融物としての溶融された生(なま)製品の供給導管へ所定の量比で供給される。生製品及び付加的に供給される、すでに処理されている溶融物製品から溶融物を形成するためのこの混合物が、あらたに多数の穴を有するエクストリュージョンプレートを通して、減少された圧力を有するチャンバへ供給される。漏斗として形成されている収集容器の下方の端部に、移送ポンプへの排出導管が接続されている。
【0004】
さらに別の特許文献は、高分子PETを形成する装置を記述している(例えば、特許文献5参照。)。この装置は、その上方の端部に溶融物入口を、下方の端部には溶融物出口を、そして揮発性物質のための引き出しスリーブを有する、垂直に配置された円筒形状の容器からなる。容器の中央には、軸が垂直に配置されており、その軸の周りに垂直の固定の物質交換薄板が配置されている。物質交換薄板の上方にそれぞれ分配室が、その下方には収集室が設けられている。その上方に位置する段階の分配室と収集室の間に接続パイプが配置されており、その接続パイプを通して軸が案内されている。軸は、接続パイプを通して張り出す部分において、それぞれ分配室内へ移送するエクストルーダー軸として形成されている。
【0005】
さらに別の特許文献は、負圧下でプラスチック溶融物から不純物を除去する方法も装置も記述している(例えば、特許文献6参照。)。その場合にプラスチック溶融物は、穴あきプレート又は複数の開口部を有するスクリーンを通して、2000Pa(20mbar)未満の圧力が支配するチャンバへ供給される。その場合に開口部から流出する溶融物が細い糸を形成し、その糸が自由落下でチャンバを通り抜けて、チャンバの下方で、収集漏斗として形成されている収集容器内に集められ、かつ、溶融物が収集漏斗の下方の端部において排出開口部を通して収集漏斗から流出しもしくは取り出されるまでの間、滞留する。この流出開口部に初めて溶融物ポンプ又はコンベアウォームが接続されており、それによってプラスチック溶融物を接続導管又は収集導管へくみ上げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第2014/040099(A1)号パンフレット
【文献】特許出願公開第2002-254432(A)号明細書
【文献】特許出願公開第2011-131381(A)号明細書
【文献】欧州特許出願公開第1302501(A2)号明細書
【文献】独国特許出願公開第2243024(A)号明細書
【文献】国際公開第2012/119165(A1)号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、処理されたプラスチック溶融物の均一な材料品質を得るために、プラスチック溶融物のための連続的な処理プロセスにおける一定の処理条件を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記の課題は、プラスチック溶融物、特に重縮合溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節する設備であって、リアクターを有し、そのリアクターが、上方の終端領域と下方の終端領域を備えた少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分を有するリアクターハウジングと、上方と下方の終端領域の間に延びる第1のチャンバ部分とを有し、その場合に第1のチャンバ部分が垂直の高さ方向の延びを有し、かつリアクターハウジングが少なくとも第1のリアクターハウジング部分の下方の終端領域の領域内に、直接それに連続する、第2のチャンバ部分を備えた少なくとも第2のリアクターハウジング部分を有し、その場合に2つのチャンバ部分が互いに流れ接続されており、かつ外部の環境に対して密閉して形成されており、かつ第1のリアクターハウジング部分の上方の終端領域の領域内で少なくとも1つの入口開口部においてプラスチック溶融物のための少なくとも1つの供給導管が第1のリアクターハウジング部分内へ連通し、かつ第2のリアクターハウジング部分内に、プラスチック溶融物のための少なくとも1つの出口開口部が配置されており、かつ、第2のリアクターハウジング部分内に配置された少なくとも1つの混合部材を有し、その混合部材が第2のリアクターハウジング部分内で回転軸を中心に回転可能に軸承されており、かつその場合に混合部材が専用の独立した第1の駆動装置と駆動結合されている、ものにおいて、リアクターが少なくとも1つの重量測定装置を介在させて設置面上に支持されており、かつ、第2のリアクターハウジング部分の出口開口部に連続して、溶融物ポンプとして、あるいはエクストルーダとして形成された、プラスチック溶融物のための搬出装置が配置されており、その場合に搬出装置も少なくとも1つの重量測定装置を介在させて設置面に支持されており、かつ搬出装置が第2の駆動装置と駆動結合されており、その場合に第2の駆動装置が混合部材の第1の駆動装置に関係なく駆動されることによって、解決することができる。
【0009】
本発明によって得られる利点は、プラスチック溶融物の量収支もしくは重量収支を設備の連続的な駆動の間に、あらかじめ定められた所定の限界内で一定に維持できるようにする可能性がひらけることにある。そしてまたさらに、それによってプラスチック溶融物の品質とそれに伴って固有粘度も、取り出し量もしくは取り出し重量に従って調節することができ、かつ比較的一定に維持することができる。すなわち重量を連続的に監視できることによって、常に、供給すべきプラスチック溶融物の重量に比較して取り出された重量の補償された均衡を調節することができる。それに伴って溶融物液面の水準も比較的一定に維持することができ、それによって常に溶融物液面の上方に充分な自由空間が残り、かつそれによって混合部材による溶融物のさらなる処理が妨げられずに溶融物に作用することができる。専用の搬出装置を設けることによって、混合部材に関係なく、処理された溶融物の取り出しを行うことができる。このように分離することによって、混合プロセスの強度と期間は、取り出しに関係なく、処理すべき溶融物のあらかじめ定められた値が達成されるまで実施することができる。専用の支持によって、溶融物の、まだ設備の領域内にある重量成分も求めることができる。したがって溶融物のためのさらによく調整された処理結果を得ることができる。
混合部材が専用の独立した第1の駆動装置と駆動結合されている場合に、所望の固有粘度を得るために搬出量とは無関係の混合プロセスが可能となる。混合部材と搬出部材の駆動を分離することによって、いよいよ溶融物の取り出しを行わなければならなくなるまでの間は、混合プロセスの強さと期間を実施することができる。
したがって搬出装置が第2の駆動装置と駆動結合されており、かつ第2の駆動装置が混合部材の第1の駆動装置とは関係なく駆動される場合に、リアクターからの溶融物の取り出し量もしくは取り出し重量は、実施すべき混合及び処理プロセスに関係なく定めることができる。
【0010】
さらに、設備がさらに少なくとも1つの支持架台を有し、少なくとも1つのリアクター、特にそのリアクターハウジングが、少なくとも1つの支持架台に保持されていると、効果的である。それによって方向付けされた支持と、さらに正確にあらかじめ定められた支持点を提供することができる。
【0011】
他の実施形態は、支持架台がそれに保持されているリアクターと共に重量測定装置の複数のものを介して設置面に支持されることを、特徴としている。すなわち、全重量を正確に求めることができる。
【0012】
他の可能な実施形態は、少なくとも1つの重量測定装置が設置面に関して床近傍に配置されている、特徴を有している。
【0013】
他の形成において、少なくとも1つの重量測定装置はその、リアクター又は支持架台とは逆の、設置面へ向いた側においてベースフレームに支持されており、ベースフレームはキャスターを介して設置面に支持されている。それによって簡単に、リアクターの設置場所を移動させることができる。さらにそれによってリアクターを支持架台と共に、他の設備コンポーネントに対して個々に方向付けすることができる。
【0014】
他の実施形態は、少なくとも1つのリアクター、特にそのリアクターハウジングが、支持架台に少なくとも1つの重量測定装置を介して、支持架台に懸架する位置で保持されていることを、特徴としている。すなわち同様に、すべての駆動状態において簡単かつ確実に重量を求めることができる。さらに、それに伴って可能な振動又は他の外乱影響をさらによく検出して補償することができる。
【0015】
他の好ましい実施形態は、少なくとも1つの重量測定装置が秤量セル又は計量スケールによって形成されており、その場合に少なくとも1つの重量測定装置が制御装置と通信接続されていることを、特徴としている。それによって開ループ制御及び/又は閉ループ制御される処理プロセスを得ることができ、それによって溶融物の調節すべきiV値を正確に維持することができる。
【0016】
さらに、第1のリアクターハウジング部分及び/又は第2のリアクターハウジング部分がパイプ形状に形成されていると、効果的である。すなわち定められた長手方向の延びとそれに結びついた、溶融物のための処理区間を形成することができる。
【0017】
他の実施形態は、第2のリアクターハウジング部分が、互いに離隔した第1と第2の終端領域を備えた、ほぼ水平に延びるように方向付けされた長手方向の延びを有することを、特徴としている。それによって第2のリアクターハウジング部分の長手方向の延びにわたって延びる処理空間を形成することができ、それによって溶融物の最適な処理を達成することができる。
【0018】
他の可能な実施形態は、混合部材の回転軸がパイプ形状に形成された第2のリアクターハウジング部分に関して同軸に配置されている、特徴を有している。それによって特に、混合部材の外側の横断面寸法に従って、パイプもしくはパイプ片が円形の内側横断面を有する場合に、溶融物の激しすぎる堆積を阻止することができる。
【0019】
他の形成においては、混合部材は第2のリアクターハウジング部分の内壁から、1.0mmより小さい最小間隔で配置されている。それによって良好かつ充分な混合作用だけでなく、容器内壁における所定の掻き取り効果も得ることができる。
【0020】
さらに、混合部材が第2のリアクターハウジング部分の内壁から1.0mmより大きい、とくに20mmより大きい最小間隔で配置されていると、効果的である。間隙間隔を増大させることによって、混合及び処理プロセスの間溶融物の所定の還流を可能にすることができ、それによって溶融物の内部循環によりさらに良好な処理作用を得ることができる。
【0021】
他の実施形態は、混合部材が第2のリアクターハウジング部分の、互いに離隔して配置されている第1と第2の終端領域の間で第2のチャンバ部分の長手方向の延びにわたって延びており、かつ完全に第2のチャンバ部分内に位置することを、特徴としている。それによって得られる利点は、第2のリアクターハウジング部分内部で、混合部材によるプラスチック溶融物の処理のために完全な長さが提供されることにある。
【0022】
他の可能な実施形態は、2つのリアクターハウジング部分の互いに流れ接続されている2つのチャンバ部分が、少なくとも1つの接続開口部と少なくとも1つの吸い出し導管を介して負圧発生器と流れ接続されている、特徴を有している。それによって進行中の処理プロセスから生じる、もしくは搬出すべき、溶融物に属さない構成要素をリアクター内部空間から導出することができる。それによってさらに、溶融物の内部で重縮合プロセスを開始して、さらに続行することもできる。
【0023】
他の形成において、少なくとも1つの吸い出し導管に、少なくとも領域的に加熱部材が設けられている。すなわち吸い出し導管の内部で構成要素、特に水又は他の導出すべき物質の凝縮を阻止することができる。
【0024】
他の実施形態は、プラスチック溶融物のための少なくとも1つの出口開口部が、第2のリアクターハウジング部分の、第1のリアクターハウジング部分から離隔して配置された第2の終端領域の領域内かつその底領域内に配置されていることを、特徴としている。それによってリアクターハウジングから溶融物を取り出すための方向付けされた取り出し領域を形成することができる。
【0025】
そして本発明の課題は、それとは関係なく、請求項17に記載された特徴に基づく、プラスチック溶融物、特に重縮合体溶融物を処理し、かつその固有粘度を調節する方法によっても解決される。この請求項の特徴の組み合わせから得られる利点は、それによって設備、特に搬出装置を含めたリアクター、の連続的な駆動の間に、プラスチック溶融物の量収支もしくは重量収支を所定の限界内で一定に維持することができる、可能性が提供されることにある。搬出装置の専用の支持によって、溶融物の、まだ設備の駆動中にある重量成分も求めることができる。したがって溶融物のためのさらに良好に調整された処理結果を得ることができる。さらにそれによって、プラスチック溶融物の品質及びそれに伴って固有粘度も、取り出し量もしくは取り出し重量に従って調節して、比較的一定に維持することができる。すなわち搬出装置を含めたリアクターの重量を連続的に監視することができることにより、常に供給すべきプラスチック溶融物の重量に比較して、取り出された重量の補償された均衡を調節することができる。それによってまた、溶融物液面の水準を比較的一定に維持することもでき、それによって常に溶融物液面の上方に充分な自由空間が残り、かつそれにより混合部材による溶融物のさらなる処理が妨げられずに溶融物に作用することができる。
【0026】
混合部材が専用の独立した第1の駆動装置によって駆動される場合に、所望の固有粘度を得るために、搬出量に依存しない混合プロセスが可能となる。混合部材と搬出装置の駆動を分離することによって、混合プロセスの強さと期間は、いよいよ溶融物の取り出しが実施されなければならなくなるまでの間、実施することができる。
第2のリアクターハウジング部分内に配置された出口開口部に連続して配置されている搬出装置が第2の駆動装置によって駆動され、その場合に第2の駆動装置が混合部材の第1の駆動装置とは関係なく駆動されると、効果的である。それによってリアクターからの溶融物の取り出し量もしくは取り出し重量を、実施すべき混合及び処理プロセスに関係なく定めることができる。
他のやり方は、リアクターへ供給される、処理すべきプラスチック溶融物が第1のリアクターハウジング部分内で多数の細い溶融物糸に分割されて、細い溶融物糸が第1のチャンバ部分を自由落下で通過することを、特徴としている。したがって溶融物を糸状に分割することにより、そのさらに良好な処理プロセスを得ることができる。したがって搬出すべき要素がさらに良好に表面へ達して、それによってリアクターから導出することができる。
【0027】
プラスチック溶融物が第2のリアクターハウジング部分の第2のチャンバ内で常に動かされて、混合される、方法変形例も効果的である。それによって第1のリアクター部分内で開始された処理プロセス、特に重縮合が、さらに続行されて、それによって固有粘度がさらに高められる。
【0028】
他の好ましいやり方は、2つのリアクターハウジング部分によって画成されるチャンバ部分が、10000Pa(100mbar)未満の圧力に排気されることを、特徴としてる。それによってさらに良好な処理結果を得ることができる。
【0029】
第2のチャンバ部分内の溶融物浴液の溶融物液面が、混合部材とほぼ同一の長手方向の延びをもって形成され、それによって溶融物浴液を混合する間その溶融物液面上に10000Pa(100mbar)未満の圧力が作用する、方法変形例も、効果的である。それによって得られる利点は、そのようにして第2のリアクターハウジング部分の内部で、混合部材によってプラスチック溶融物を処理するために完全な長さが提供されることにある。
【0030】
さらに、第2のリアクターハウジング部分の第2のチャンバ部分内のあらかじめ定められた目標充填状態において、プラスチック溶融物の溶融物液面は、第2のチャンバ部分のほぼ半分の高さに位置するやり方も、効果的である。それによって、溶融物液面の上方に残る自由空間内で、溶融物液面の引き裂きとその常なる更新を行うことができる。すなわちリアクター内部空間内を負圧が支配する場合に、この負圧も溶融物に完全に作用することができる。
【0031】
さらに、第2のチャンバ部分からの処理されたプラスチック溶融物の取り出しが、溶融物液面の下方で第2のリアクターハウジング部分の長手軸に関して30°、好ましくは90°の角度で実施されるやり方も、効果的である。すなわち、さらに、充填状態が比較的少ない場合に、溶融物液面が取り出し開口部内へ延びて、それによって場合によってはプラスチック溶融物の取り出しの中断が必要になることを、阻止することができる。これはそのままでは、通常は連続的な取り出しプロセスの望ましくない中断をもたらすことがある。
【0032】
さらに、測定装置によって、出口開口部の領域内あるいはそれに直接連続する、プラスチック溶融物の搬出部分内で、処理されたプラスチック溶融物の固有粘度の測定値がもとめられるやり方が、効果的である。したがって処理プロセスの進行中に常に固有粘度を直接求めることができ、それによって実施すべき処理プロセスに迅速に作用することができるので、不良材料が生じることはなく、生じてもわずかな量である。
【0033】
本発明のこの課題は、さらにまた、リアクターハウジングが2つの第1のリアクターハウジング部分と2つの第2のリアクターハウジング部分とを有し、2つの水平に配置されている第2のリアクターハウジング部分がその、第2の終端領域において互いに向き合って配置されて、第2の終端領域において互いにユニットをなすように結合されており、少なくとも1つの出口開口部が第2のリアクターハウジング部分の底領域内に配置されており、かつ少なくとも1つの混合部材がそれぞれ、第2のリアクターハウジング部分の互いに離隔して配置された第1と第2の終端領域の間で第2のチャンバ部分の長手方向の延びにわたって延びており、かつ完全に第2のチャンバ部分の各々の中に配置されていることによっても、解決される。
【0034】
それによって得られる利点は、リアクターハウジング部分をそれぞれ2倍設けることによって、つながりあったリアクター内でより大量の溶融物を処理することができ、その場合に処理された溶融物の品質もさらに改良できることにある。それぞれ2つの垂直に方向付けされた第1のリアクターハウジング部分内で始めて、次に第2のリアクターハウジング部分内でさらに処理する、溶融物の同時処理によって、比較的少ないスペース需要と設備コストで、溶融物の迅速な処理を行うことができ、その場合にそれぞれ単位時間あたりより大量の通過量を得ることができる。さらに、それによって第2のリアクターハウジング部分の内部で混合部材によるプラスチック溶融物の処理のために完全な長さが提供され、それに伴ってさらに、リアクターハウジング部分からの溶融物のための方向付けされた取り出し領域を形成することができる。すなわち、充填状態が比較的低い場合に、溶融物液面が取り出し開口部内へ延びて、それに伴って場合によってはプラスチック溶融物の取り出しの中断が必要となることを、阻止することができる。これは、そのままでは、通常は連続的な取り出しプロセスの望ましくない中断をもたらすことがある。さらに、混合部材を完全にチャンバ部分の内部に配置することによって、取り出しの影響を受けずに溶融物の中断されない処理を実施することができる。したがってさらに、溶融物の狙い通りの集中的な処理を行うことができ、それによってさらによりよい、もしくはより高い固有粘度を得ることができる。したがって処理プロセスの進行から生じる、もしくは搬出すべき、溶融物に属さない要素をリアクター内部空間から導出することができる。それに伴ってさらに、重縮合プロセスも溶融物の内部で開始して、さらに続行することができる。さらにまた、第2のリアクターハウジング部分の長手方向の延び全体にわたって延びる処理空間を得ることができ、それによって溶融物の最適な処理を得ることができる。
【0035】
さらに、第1のリアクターハウジング部分及び/又は第2のリアクターハウジング部分がパイプ形状に形成されていると、効果的である。すなわち定められた長手方向の延び及びそれと結びついた、溶融物のための処理区間を形成することができる。
【0036】
他の実施形態は、混合部材の回転軸がパイプ形状に形成された第2のリアクターハウジング部分に関して同軸に配置されていることを、特徴としている。したがって特に混合部材の外側の横断面寸法にしたがってパイプもしくはパイプ片が円形の内側横断面を有する場合に、溶融物の著しい堆積を阻止することができる。
【0037】
他の可能な実施形態は、混合部材が第2のリアクターハウジング部分の内壁から1.0mm未満の最小間隔で配置されている、特徴を有している。したがって良好かつ充分な混合作用だけでなく、さらに容器内壁における所定の掻き取り効果も得ることができる。
【0038】
さらに、混合部材が第2のリアクターハウジング部分の内壁から1.0mmより大きい、特に20mmより大きい最小間隔で配置されていると、効果的である。間隙間隔の増大によって、混合及び処理プロセスの間に溶融物の所定の還流を可能とすることができ、それによって溶融物の内部の循環により、より良好な処理作用を達成することができる。
【0039】
他の形成において、第2のリアクターハウジング部分の各々の中に独立した混合部材が設けられており、混合部材の各々は専用の独立した第1の駆動装置と駆動結合されている。すなわち所望の固有粘度を得るために、搬出量に依存しない混合プロセスが可能となる。混合部材と搬出装置の駆動を分離することによって、混合プロセスの強さと期間は、いよいよ溶融物の取り出しが実施されなければならなくなるまでの間、実施することができる。
【0040】
他の可能な実施形態は、2つの第2のリアクターハウジング部分内に配置されている混合部材がつながりあった構成要素として互いに結合されており、混合部材が逆に方向付けされた勾配を有している、特徴を有している。すなわち混合部材は専用の第1の駆動装置によって駆動することができ、それによって設備部品を節約することができる。逆に方向付けされた勾配によって、混合部材の回転方向が等しい場合に、それにもかかわらず、互いに向き合った第2の終端領域内に配置されている少なくとも1つの出口開口部へ向けられた、溶融物の移送運動が得られる。
【0041】
他の可能な実施形態は、第2のリアクターハウジング部分内の少なくとも1つの出口開口部が、第2のリアクターハウジング部分の長手軸を通って延びる水平平面に関して下方に、30°、好ましくは90°の角度で配置されている、特徴を有している。
【0042】
他の実施形態は、第2のリアクターハウジング部分内の少なくとも1つの出口開口部に連続して、プラスチック溶融物のための搬出装置が設けられていることを、特徴としている。専用の搬出装置を設けることによって、混合部材とは関係なく、処理された溶融物の取り出しを行うことができる。このように分離することによって、混合プロセスの強さと期間は、取り出しに関係なく、処理すべき溶融物のあらかじめ定められた値が達成されるまでの間実施することができる。
【0043】
他の好ましい実施形態は、搬出装置が第2の駆動装置と作業結合されており、その場合に第2の駆動装置が1つ又は複数の混合部材の1つ又は複数の駆動装置に関係なく駆動されることを、特徴としている。したがってリアクターからの溶融物の取り出し量もしくは取り出し重量を、実施すべき混合及び処理プロセスとは関係なく定めることができる。
【0044】
さらに、リアクターが少なくとも1つの重量測定装置を介在させて設置面に支持されると、効果的である。それによって得られる利点は、それによって設備の駆動が遂行される間プラスチック溶融物の量収支もしくは重量収支をあらかじめ定められた所定の限界内で一定に維持することができる、可能性が提供されることにある。さらに、それに伴ってプラスチック溶融物の品質及びそれと結びついた固有粘度も、取り出し量もしくは取り出し重量に従って調節し、比較的一定に維持することができる。すなわち重量の連続的な監視が可能であることにより、常に、供給すべきプラスチック溶融物の重量に対する比において取り出された重量の補償された均衡を調節することができる。したがって溶融物液面の水準も比較的一定に維持することができ、それによって常に溶融物液面の上方に充分な自由空間が残り、そのようにして混合部材による溶融物のさらなる処理が妨げられず溶融物に作用することができる。
【0045】
他の実施形態は、設備がさらに支持架台を有し、少なくとも1つのリアクター、特にそのリアクターハウジングが、支持架台に保持されることを、特徴としている。それによって方向付けされた支持とさらに正確にあらかじめ定められた支持点を提供することができる。
【0046】
他の可能な実施形態は、支持架台がそれに保持されたリアクターと共に重量測定装置の複数のものを介して設置面に支持される、特徴を有している。すなわち全重量を正確に求めることができる。
【0047】
他の形成においては、少なくとも1つの重量測定装置が、設置面に関して床近傍に配置されている。
【0048】
他の実施形態は、少なくとも1つの重量測定装置がその、リアクター又は支持架台とは逆の、設置面を向いた側においてベースフレームに支持されており、ベースフレームがキャスターを介して設置面に支持されていることを、特徴としている。それによって簡単にリアクターの設置場所を移動させることができる。さらにそのようにして、他の設備コンポーネントに対して支持架台を含めたリアクターを個別に方向付けすることができる。
【0049】
他の好ましい実施形態は、少なくともリアクター、特にそのリアクターハウジングが支持体に、少なくとも1つの重量測定装置を介して支持体に懸架する位置で保持されていることを、特徴としている。すなわち同様に、すべての駆動状態において簡単かつ確実に重量を求めることができる。さらに、それに伴って可能な振動あるいは他の外乱影響をより良好に検出して、補償することができる。
【0050】
さらに、少なくとも1つの重量測定装置が秤量セル又は計量スケールによって形成されており、その場合に少なくとも1つの重量測定装置が制御装置と通信接続されていると、効果的である。それによって開ループ制御及び/又は閉ループ制御される処理プロセスを得ることができ、それによって溶融物の調節すべきiV値を正確に維持することができる。
【0051】
他の実施形態は、搬出装置も少なくとも1つの重量測定装置を介在させて設置面に支持されることを、特徴としている。専用の支持によって、まだ設備内にある溶融物の重量成分も求めることができる。したがって溶融物のためのさらによく調整された処理結果を得ることができる。
【0052】
本発明の課題は、それとは関係なく、請求項47に記載された特徴に基づく、プラスチック溶融物、特に重縮合体溶融物を処理し、その固有粘度を調節する他の方法によっても解決することができる。この請求項の特徴の組み合わせから得られる利点は、それぞれ2つの第1と第2のリアクターハウジング部分を設けることによって、単位時間あたり処理すべき溶融物の量を増大させることができ、その場合にリアクターの出口における溶融物の充分に良好な品質を維持しながら生産性を向上させることができることにある。したがって第2のリアクターハウジング部分の各々の中で、溶融物の個別の処理を実施することができ、その場合に中央の中心領域内ではさらに2つの溶融物の混合とそれにともなって、リアクターから取り出される溶融物の固有粘度のさらに細かい、より正確な調節が可能である。さらに第2のリアクターハウジング部分の内部で混合部材によるプラスチック溶融物の処理のために完全な長さが提供され、それに伴って第2のリアクターハウジング部分からの溶融物のための方向付けされた取り出し領域を形成することができる。すなわちさらに、充填状態が低い場合に溶融物液面が取り出し開口部内へ延びて、したがって場合によってはプラスチック溶融物の取り出しの中断が必要となることを、阻止することができる。これは、そのままでは、通常は連続的な取り出しプロセスの望ましくない中断をもたらすことがある。さらに、混合部材を完全にチャンバ部分の内部に配置することによって、取り出しに影響されない、溶融物の中断のない処理を実施することができる。したがって、溶融物のさらに目的にあった、集中的処理を行うことができ、それによってより良好もしくはより高い固有粘度を得ることができる。
【0053】
他の好ましいやり方は、第2のリアクターハウジング部分の各々の中に、独立した混合部材が設けられており、かつ混合部材の各々が専用の独立した第1の駆動装置によって駆動されることを、特徴としている。すなわち所望の固有粘度を得るために、搬出量とは無関係の混合プロセスが可能となる。混合部材と搬出装置の駆動を分離することによって、混合プロセスの強さと期間は、いよいよ溶融物の取り出しが実施されなければならなくなるまでの間、実施することができる。
【0054】
さらに、2つの第2のリアクターハウジング部分内に配置されている混合部材が互いに結合されてつながりあった構成要素となり、かつ混合部材が逆に方向付けされた勾配をもって形成されるやり方が、効果的である。すなわち今後部材は専用の第1の駆動装置によって駆動することができ、それによって設備部品を節約することができる。
【0055】
また、プラスチック溶融物が第2のリアクターハウジング部分の第2のチャンバ部分の各々の中で混合部材によって常に動かされて混合される、方法変形例も、効果的である。したがって第1のリアクター部分内で開始された処理プロセス、特に重縮合が、さらに続行されて、それによって固有粘度がさらに増大される。
【0056】
他のやり方は、第2のリアクターハウジング部分内に配置されている出口開口部に連続して配置された搬出装置が第2の駆動装置によって駆動され、その場合に第2の駆動装置が1つ又は複数の混合部材の1つ又は複数の第1の駆動部材に関係なく駆動されることを、特徴としている。したがってリアクターからの溶融物の取り出し量もしくは取り出し重量は、実施すべき混合及び処理プロセスに関係なく定めることができる。
【0057】
さらに、効果的なやり方において、まず、重量測定装置の少なくとも1つによって、プラスチック溶融物なしのリアクターの固有重量の第1の測定値が求められ、制御装置へ伝達されて、場合によってはそこに記憶され、次に、処理すべき溶融物がリアクターへ供給され、かつプラスチック溶融物のあらかじめ定められた充填状態及びそれに伴って第2のリアクターハウジング部分の第2のチャンバ部分内の溶融物液面の高さが達成された場合に、少なくとも1つの重量測定装置によって第2の測定値が求められ、制御装置へ伝達されて、場合によってはそこに記憶され、その後制御装置によって第1の測定値を引いた第2の測定値からなる差値が求められ、かつ制御装置によって、第2のリアクターハウジング部分から取り出された、処理されたプラスチック溶融物の重量に従って、供給される処理すべきプラスチック溶融物の重量が、その前に求められた差値に関して均衡してあらかじめ定められた限界内に維持される。そこから得られる利点は、それによって、設備の駆動の進行中にプラスチック溶融物の量収支もしくは重量収支を所定のあらかじめ定められた限界内で一定に維持できる可能性が提供されることにある。さらにそれによって、プラスチック溶融物の品質及びそれに伴って固有粘度が、取り出し量もしくは取り出し重量に従って調節され、かつ比較的一定に維持することができる。すなわち重量を連続的に監視できることによって、常に、プラスチック溶融物の供給すべき重量に比較して、取り出される重量の補償された均衡を調節することができる。したがって溶融物液面の水準も比較的一定に維持することができ、それによって常に溶融物液面の上方の充分な自由空間が残り、それによって混合部材による溶融物のさらなる処理が妨げられずに溶融物に作用することができる。
【0058】
他の好ましいやり方は、搬出装置も少なくとも1つの重量測定装置を介在させて設置面に支持されることを、特徴としている。したがって専用の支持によって、溶融物の、まだ設備内にある重量成分も求めることができる。したがって溶融物のためのさらに良好に調節された処理結果を得ることができる。
【0059】
測定装置によって、出口開口部の領域内あるいはそれに直接連続するプラスチック溶融物の搬出部分内で処理された溶融物の固有粘度の測定値が求められる、方法変形例も、効果的である。したがって連続的な処理プロセスにおいて常に固有粘度を直接求めることができ、それによって実施すべき処理プロセスに迅速に作用することができるので、不良材料が生じることはなく、生じてもわずかな量である。
【0060】
他のやり方は、プラスチック溶融物の溶融物液面が、第2のリアクターハウジング部分の第2のチャンバ部分内のあらかじめ定められた充填状態において、第2のチャンバ部分のほぼ半分の高さに位置することを、特徴としている。それによって溶融物液面の上方に残る自由空間内で溶融物液面の引き裂きとその常なる更新を行うことができる。リアクター内部空間を負圧が支配している場合に、この負圧も溶融物へ作用することができる。
【0061】
本発明をさらによく理解するために、以下の図を用いて本発明を詳細に説明する。
【0062】
図は、それぞれ著しく簡略化した図式的な表示である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【
図1】プラスチック溶融物を処理するためのリアクターを有する設備の一部を示す断面図である。
【
図2】リアクターハウジングの一部を、
図1のII-II線に沿って示す横断面図である。
【
図3】設置面におけるリアクターの支持の他の可能な配置を示している。
【
図4】リアクターハウジング部分の多重配置を有するリアクターの他の可能な実施変形例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0064】
最初に記録しておくが、異なるように記載される実施形態において、同一の部分には同一の参照符号ないし同一の構成部分名称が設けられており、その場合に説明全体に含まれる開示は、同一の参照符号ないし同一の構成部分名称を有する同一の部分へ意味に従って移し替えることができる。また、説明内で選択される、たとえば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ示される図に関するものであって、この位置記載は位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。
【0065】
以下において、「特に」という概念は、対象又は方法ステップの可能な特殊な形成あるいはより詳しい明細化とすることができるが、無条件にその必然的な好ましい実施形態又はやり方を表すものである必要はない。
【0066】
図1から3には、プラスチック溶融物、特に重縮合体溶融物を処理する設備1の一部が簡単に示されている。処理するというのは、特にその固有粘度もしくはその極限粘度を調節することである。大体において、もしくは好ましくは、プラスチック溶融物はニューウェアから、あるいはリサイクルウェアによっても形成される。たとえばそれがリサイクルウェアである場合に、プラスチック溶融物は、すでに対象に加工されていることに基づいて、固有粘度の小さい値を有している。プラスチック溶融物の固有粘度の値を高めるために、重縮合体において、重縮合プロセスが実施され、それにおいてモノマーが、たとえば水のような、反応生成物を分離しながら互いに結合される。この結合プロセスには成長反応が結びついており、それによって分子連鎖長さも増大し、その分離連鎖長さは形成される生成物の機械的特性に著しく影響する。このプロセスは、ニューウェアを形成する際に重要であるだけでなく、特にこの種の生成物をリサイクルする場合に重要な役割を果たす。加工すべきリサイクル材料は、まず、たとえば分類し、粉砕し、場合によっては浄化して、溶融し、ガス抜きして、濾過することができる。このように前処理されたプラスチック溶融物は、望ましくない添加物をさらに除去するだけでなく、固有粘度を所望の値に調節するためにも、設備1内で処理される。それは、大体において固有粘度の増大であるが、その低下である場合もある。重縮合体は、たとえばPET、PBT;PEN、PC、PAのようなサーモプラストであり、あるいはポリエステル又は同種のものからなる材料である。
【0067】
ここに図示される設備1は、特に、簡略化して示すリアクターハウジング3を備えたリアクター2を有しており、そのリアクターハウジング自体は少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分4とそれに直接連続する、少なくとも1つの第2のリアクターハウジング5を有している。第1のリアクターハウジング4自体は、上方の終端領域6とそれから離隔して配置された下方の終端領域7とを有している。上方の終端領域6と下方の終端領域7の間において、第1のリアクターハウジング4の内部に第1のチャンバ部分8が延びている。好ましくは第1のリアクターハウジング4はその上方の終端領域6とその下方の終端領域7の間で垂直の方向付けを有しており、それによって第1のチャンバ部分8もその内部で垂直の高さ方向の延びを有している。したがって第1のリアクターハウジング4は、ほぼタワー形状に形成されている。
【0068】
少なくとも第2のリアクターハウジング部分5は、この実施例において同様にリアクターハウジング3の構成要素であって、少なくとも第1のリアクターハウジング4の下方の終端領域7の領域内で直接それに連続して配置されている。第2のリアクターハウジング部分5は、第2のチャンバ部分9を形成し、もしくは画成している。2つのチャンバ部分8、9は、少なくともリアクター2が充填されていない駆動状態において互いに流れ接続されており、したがって互いに接続されている。好ましくはリアクターハウジング部分4、5の各々は、1つの構成部品から、あるいはまた複数の構成部品から構成することができる。同様に2つのリアクターハウジング部分4、5の異なる長さもしくは高さを選択することもできる。リアクターハウジング部分4、5によって画成されるチャンバ部分8、9内へ周囲空気が流入することを阻止できるようにするために、これらは、外側の環境に対してさらに密閉して形成することもできる。
【0069】
さらにここでは、第1のリアクターハウジング部分4の上方の終端領域6の領域内で少なくとも1つの流入開口部に、第1のリアクターハウジング部分4内へプラスチック溶融物を供給するための少なくとも1つの供給導管が連通していることが、示されている。したがって処理すべきプラスチック溶融物を、それを処理するために第1のリアクターハウジング部分4内へ導入することができる。プラスチック溶融物を再びリアクター2から、特にそのリアクターハウジング3から導出し、もしくは取り出すことができるようにするために、第2のリアクターハウジング部分5内にそのためにプラスチック溶融物用の少なくとも1つの出口開口部11が配置又は形成されている。
【0070】
ここではさらに、リアクターハウジング3内にあるプラスチック溶融物をさらに処理するために、第2のリアクターハウジング部分5内に、その中に収容される少なくとも1つの混合部材12を配置することができる。少なくとも1つの混合部材12は、第2のリアクターハウジング部分5内で回転軸13を中心に回転可能に軸承されている。なお、回転軸13は、必ずしもボディとしてつながった軸である必要はなく、仮想の軸線であってもい。混合部材12は、様々に形成することができる。すなわちたとえば、第2のリアクターハウジング部分5内にプラスチック溶融物を混合するために複数のディスク形状の部材を相前後して配置することが可能である。また、混合部材12を1つ又は複数のヘリックス形状のウェブなどによって形成することも、可能である。混合部材12は、大体において溶融物液面もしくは第2のリアクターハウジング部分5の第2のチャンバ部分9内にある溶融物浴液の表面を運動させ続けて、引き裂きによって常に更新するために用いられる。この処理プロセスによって、第1のチャンバ部分8内で開始された重縮合をさらに続行することができ、それによって固有粘度をさらに増大させることができる。混合部材12は、移送作用などなしで、混合プロセスのみを実施するように形成することができる。しかしそれとは関係なく、混合部材12によってプラスチック溶融物へ所定の移送作用を及ぼすことができ、それによって出口開口部11へ向かってさらに移送することができる。互いに異なるゾーンを相前後して形成することもできる。
【0071】
2つのリアクターハウジング部分4、5は、その空間形状において異なるように形成することができ、その場合に好ましくは第1のリアクターハウジング部分4及び/又は第2のリアクターハウジング部分5はパイプ形状に形成することができる。パイプ形状というのは、好ましくは、横断面が円形ということである。横断面寸法は、たとえば約600mmの直径を有することができる。しかしまた、たとえば多角形、長円形または楕円形のような、他の横断面形状も考えられる。2つのリアクターハウジング部分4、5の互いに対する長さ比は、第2のリアクターハウジング部分5に対する第1のリアクターハウジング部分4の長さもしくは高さに基づいて、たとえば1:0.5から1:4、好ましくは1:1から1:3とすることができる。
【0072】
さらに、第1のリアクターハウジング部分4の上方の終端領域6内で、供給導管10を介して供給された溶融物流が穴あきプレート又はスクリーンを通して案内され、特に溶融物に作用する圧力によって押し通されて、それによって多数の細い溶融物糸が形成される。細い溶融物糸は、第1のチャンバ部分8を自由落下で通過する。その場合に開口部もしくは穴の数は、質量通過に適切なやり方で対応させることができる。さらに、第1のリアクターハウジング部分4の高さもしくは長さによって、溶融物流もしくは溶融物糸の落下期間を調節することができる。したがってそれぞれ第1のリアクターハウジング部分4がより高くもしくはより長く形成されるにつれて、この部分内の溶融物の処理期間も調節することができる。さらに、重力によって、個々の溶融物糸が細くなることもある。
【0073】
リアクター2、特にそのリアクターハウジング3は、処理すべきプラスチック材料に従ってそれに応じた温度に維持することができる。そのために設けられている温度調節部材は、様々な温度媒体を供給され、もしくはそれによって駆動することができる。すなわちリアクター2、特にそのリアクターハウジング3は、液状及び/又はガス状の温度調節媒体をその周りに注ぐことができる。しかしまた、たとえば電気的エネルギのような、他のエネルギ担体又はエネルギ形式も、使用することができる。
【0074】
すでに説明したように、リアクターハウジング部分4、5のチャンバ部分8、9は、互いに流れ接続されており、かつ外部の環境に対して密閉されている。さらに、チャンバ部分8、9を周囲圧に対してそれより低い圧力に低下させることも可能である。そのために、リアクターハウジング部分4、5の少なくとも1つに1つ又は複数の接続開口部を設けることができ、その接続開口部自体は少なくとも1つの吸い出し導管15を介して詳しく図示されない負圧発生器と流れ接続されている。たとえば、チャンバ部分8、9の内部に均一な低下された圧力を得るために、複数の接続開口部を設けることもでき、その場合にこれらは第1のリアクターハウジング部分4及び/又は第2のリアクターハウジング部分5に分配して配置することができる。好ましくは流出開口部及びそれと接続されている吸い出し導管14は、第2のリアクターハウジング部分5の領域内でその上側に配置されている。2つのリアクターハウジング部分4、5によって画成されるチャンバ部分8は、100mbar未満の圧力に排気することができる。好ましくは50Pa(0.5mbar)と2000Pa(20mbar)の間の圧力が選択される。それぞれ負圧が高くなり、それに伴ってチャンバ部分8、9内の絶対圧が低くなるほど、プラスチック溶融物の処理結果がそれだけ迅速かつ良好になる。この結果は、チャンバ部分8、9内を支配する温度に依存することもでき、その温度は、それぞれ処理すべきプラスチック材料にしたがって選択される。
【0075】
さらに、第1のリアクターハウジング部分4及び/又は第2のリアクターハウジング部分5の内部に、互いに異なる圧力を有する、すなわち異なる高い真空を有する、異なるゾーンを設けることも可能であろう。したがってチャンバ部分8、9の内部で、リアクターハウジング部分4及び/又は5の少なくとも1つの中で差別的な真空を実現することができる。この差別的な真空もしくは異なる圧力は、たとえば差別的なポンプによって得ることができる。異なるゾーンは、穴あきブラインド、スクリーン、中間底又はリアクターハウジング部分4、5の狭窄部により、あるいはまた他の流れ障害物によっても形成することができる。
【0076】
さらに、少なくとも1つの吸い出し導管14に少なくとも領域的に加熱部材を設け、もしくは包囲することも、可能である。加熱部材は、たとえば電気エネルギによって駆動される加熱部材とすることができる。しかしまた、吸い出し導管4の外側を、それに対して間隔もしくは距離をおいて配置された被覆部材で包囲して、吸い出し導管14と被覆部材の間に形成される中間室内に、たとえば適切な温度を有する温度調節媒体、たとえば液体又はガスを通すことも可能である。したがってチャンバ部分8、8から吸い出すべき要素が吸い出し導管14内で凝縮することを、回避することができる。
【0077】
すでに説明したように、第1のリアクターハウジング部分4は、好ましくは垂直の方向付けを有している。この実施例において、第2のリアクターハウジング部分5は、互いに離隔して配置された第1と第2の終端領域15、16を備えた、ほぼ水平に延びるように方向付けされた長手方向の延びを有している。したがって2つのリアクターハウジング部分4、5によって「L」字形状が形成される。第2のリアクターハウジング部分5内に配置されている少なくとも1つの混合部材12は、好ましくは、第2のリアクターハウジング部分5の横断面が円形に形成されている場合に、それに対して同軸に延びる配置を有している。したがってラウンドパイプにおいて、回転軸13はリアクターハウジング部分5の中央に延びている。
【0078】
混合部材12のこの中央の、もしくは同軸の配置に基づいて、混合部材は第2のリアクターハウジング部分5の内壁17から1.0mmより小さい最小間隔で配置することができる。内壁17からの混合部材12の最小間隔が小さく選択されるほど、第2のリアクターハウジング部分5の内壁17に堆積するプラスチック溶融物はそれだけ少なくすることができる。というのは、それぞれ混合部材12の形成にしたがって、この混合部材が内壁17から堆積したプラスチック溶融物を領域的に掻き取ることができるからである。すなわちたとえば、混合部材12の外周においいて、混合部材に付加的な、内壁17に直接接触することのできる、詳しく示されないアタッチメントを設けることも、可能である。それぞれアタッチメントの選択と硬さにしたがって、混合部材12とリアクターハウジング部分5の内壁17との間の金属的な接触を回避することができる。さらに、設備1の冷間状態とその駆動状態の間の温度に基づく長さ変化が考慮される。
【0079】
しかしそれとは関係なく、混合部材12を第2のリアクターハウジング部分5の内壁17から1.0mmより大きい、特に50mmより大きい、特に150mmより大きい最小間隔で配置することも可能であろう。すなわち最小間隔を増大させることによって、第2のチャンバ部分9内にあるプラスチック溶融物の還流及びそれに伴って多数回循環させることができる。それによってたとえば、固有粘度をさらに増大させることもできる。
【0080】
この実施例において、混合部材12は、第2のリアクターハウジング部分5の互いに離隔して配置されている第1と第2の終端領域15、16の間で第2のチャンバ部分9の長手方向の延びにわたって延びている。したがってさらに、混合部材12は完全に第2のチャンバ部分9内に配置されている。ただ、たとえば第2のリアクターハウジング部分5の終端壁において、混合部材12の支承のみが行われる。
【0081】
混合部材12は第2のリアクターハウジング部分5の第1の終端領域15と第2の終端領域16の間の内側の長手方向の延びにわたって延びているので、第2のチャンバ部分9内の溶融物浴液の溶融物液面も、混合部材12とほぼ等しい長手方向の延びをもって形成されている。したがってさらに溶融物浴液の溶融物液面にそれが混合される間に周囲圧に比較して低下した、たとえば10000Pa(100mbar)より低い圧力が作用することができる。
【0082】
ここではさらに、混合部材12が専用の独立した第1の駆動装置18と駆動結合されていることが、示されている。したがって1つ又は複数の混合部材12を、他の駆動機構とは関係なく選択することができる、専用の回転速度で駆動することが可能である。すなわちそれぞれ調節すべき、かつ/又は増大させるべき固有粘度に応じて、プラスチック溶融物の混合、特に混合の強さを、自由に選択することができる。したがって第2のリアクターハウジング部分5の第2のチャンバ部分9内のプラスチック溶融物は、混合部材12によって常に動かして、混合することができる。
【0083】
本実施例において、第2のリアクターハウジング部分5内に配置されている出口開口部11に連続して、プラスチック溶融物のための搬出装置19が配置されている。この搬出装置19は、たとえば溶融物ポンプ、エクストルーダー又は同種のものとすることができる。第2のリアクターハウジング部分5からのプラスチック溶融物の独立した取り出し量又は独立した取り出し重量を定めることができるようにするために、さらに、搬出装置19が第2の駆動装置20と駆動結合されている。その場合に、第2の駆動装置20は、混合部材12の第1の駆動装置18とは関係なく駆動することができる。このように2つの駆動装置18、20を切り離すことによって、処理すべきプラスチック溶融物の固有粘度の個別の調節及び適合を達成することができる。
【0084】
ここでは、プラスチック溶融物のための少なくとも1つの出口開口部11は、第2のリアクターハウジング部分5の、第1のリアクターハウジング部分4から離隔して配置された第2の終端領域16の領域内かつその底領域内に配置されている。
【0085】
リアクター2内で実施される処理の結果を迅速に得ることができるようにするために、測定装置によって出口開口部11の領域内又はそれに直接連続するプラスチック溶融物の搬出部分内で、処理されたプラスチック溶融物の固有粘度の測定値が求められると、効果的である。したがってリアクター2に直接連続して、インライン測定を実施することができ、したがって多大な不良品をもたらすことなしに、固有粘度のあらかじめ定められた値を得るために、処理パラメータもしくは方法パラメータを調整もしくは調節することができる。
【0086】
すでに説明したように、第2のリアクターハウジング部分5内に少なくとも1つの出口開口部11が設けられており、それは、この実施例において第2のリアクターハウジング部分5の底領域の下方の周領域内に配置されている。
【0087】
さらに、
図1には、リアクター2が少なくとも1つの重量
測定装置21を介在させて、設置面、たとえば平坦なホール床などに支持できることも、簡単に示されている。それによって、リアクター2の重量を、その空の状態においても、その中に収容された、処理すべきプラスチック溶融物を有する駆動状態においても、求めることが可能である。
【0088】
好ましくは設備1は、少なくとも1つの支持架台22を有しており、その場合に少なくとも1つのリアクター2、特にそのリアクターハウジング3が、少なくとも1つの支持架台22に保持されている。それによって、それ以降、少なくとも1つの支持架台22をそれに保持されているリアクター2と共に重量測定装置21の複数のものを介して設置面に支持することが、可能である。さらにここでは、少なくとも1つの重量測定装置21が設置面に関して床近傍で設置面と支持架台22との間に配置できることが、示されている。しかし付加的に、少なくとも1つの重量測定装置21の、リアクター2又は支持架台22とは逆の、設置面を向いた側が、ベースフレーム23に支持されることも、可能である。
【0089】
ベースフレーム23は、さらに、キャスター24を介して設置面に支持することができる。それによって、それぞれキャスター24の選択と形成にしたがってリアクター2の位置変位を実施することが、可能である。
【0090】
しかしそれとは関係なく、
図3に詳細に示すように、少なくとも1つのリアクター2、特にそのリアクターハウジング3を支持架台22に、少なくとも1つの重量
測定装置21を介して支持架台22に懸架する位置で保持することも、も可能であろう。その場合には、このような支持の形成は、場合によってはそれ自体自立した形成を表すことができることを、述べておく。
【0091】
少なくとも1つの重量測定装置21は、たとえば秤量セル又は同種のものによって形成することができる。リアクター2、特にそのリアクターハウジング3が支持架台22に懸架される位置で支持架台22に保持されている場合に、重量測定装置21は、たとえば計量スケール又は同種のものによって形成することができる。さらに、少なくとも1つの重量測定装置21は、制御装置と通信接続することができる。それによって、1つ又は複数の重量測定装置21によって求められた測定値を制御装置内で処理して、その結果として処理に必要な方法パラメータを形成して、設備1の設備コンポーネントへ伝達することが可能である。
【0092】
しかしまた、搬出装置19を少なくとも1つの重量
測定装置21を介在させて同様に設置面に支持することも可能である。この支持は、直接的な支持によって、あるいはまた、
図3においてリアクター2について説明したように、懸架配置で行うこともできる。
【0093】
この種の設備1の駆動は、リアクター2の前段に接続されている、詳しく示されない選別装置内で処理すべきプラスチック溶融物が形成又は生成されるように、行うことができる。プラスチック溶融物がリサイクル材料から形成される場合には、好ましくはこれは種類別に分離され、それによって不純化が阻止されなければならない。
【0094】
処理すべきプラスチック溶融物が、第1のリアクターハウジング部分4の上方の終端領域6内に連通する少なくとも1つの供給導管10を介してリアクター2へ供給される。次にプラスチック溶融物は、第1のリアクターハウジング部分4によって画成される第1のチャンバ部分8を通過し、その第1のチャンバ部分自体は垂直の高さ方向の延びを有している。次にプラスチック溶融物は、第1のリアクターハウジング部分4の下方の終端領域7に連続し、かつ第2のリアクターハウジング部分5によって画成される第2のチャンバ部分9内に集められる。その場合に、第2のチャンバ部分9内に集められたプラスチック溶融物から溶融物液面を有する溶融物浴液が形成される。プラスチック溶融物のあらかじめ定められた目標充填状態において、たとえば、第2のリアクターハウジング部分5の第2のチャンバ部分9内のプラスチック溶融物の溶融物液面は、第2のチャンバ部分9のほぼ半分の高さに位置している。この高さもしくは水準は、回転軸13の位置にほぼ相当することができる。さらに処理するために、第2のリアクターハウジング部分5内の溶融物浴液が混合部材12によって動かされて、混合される。この混合プロセスは、好ましくは常に、場合によっては互いに異なる強さで、実施することができる。プラスチック溶融物のこの処理プロセスに続いて、処理されたプラスチック溶融物が、第2のリアクターハウジング部分5内に配置されている少なくとも1つの出口開口部11を通して第2のチャンバ部分9から取り出され、もしくは導出される。
【0095】
すでに説明したように、第2のチャンバ部分9内のプラスチック溶融物は、それぞれあらかじめ定められた、もしくは設定された目標充填状態に応じて、それと結びついた溶融物液面を形成する。それぞれ第2のチャンバ部分9内の溶融物液面の高さに応じて、処理されたプラスチック溶融物の第2のチャンバ部分9からの取り出しは、溶融物液面内部の第2のリアクターハウジング部分の長手軸線に関して30°の、好ましくは90°の角度で実施することができる。それによって溶融物液面は、混合部材とほぼ同一の長手方向の延びを有することができ、それによって溶融物浴液を混合する間その溶融物液面に減少された圧力が作用することができる。そのために、それぞれ第2のリアクターハウジング部分5の幾何学的形成に応じて、少なくとも1つの出口開口部11は、第2のリアクターハウジング部分5の長手軸線を通って延びる水平平面に関して下方に30°、好ましくは90°の角度で配置される。
【0096】
リアクター2へ供給される、処理すべきプラスチック溶融物の質量収支もしくは重量収支を、処理されたプラスチック溶融物の取り出しの質量もしくは重量に対してあらかじめ定められた限界内に維持することができるようにするために、上述した重量測定装置21を適用することができる。すなわちたとえば、設備1の駆動開始の前に、少なくとも1つの重量測定装置21によってプラスチック溶融物なしのリアクター2の固有重量の第1の測定値を求めることができる。この測定値は、制御装置へ伝達し、場合によってはその中に記憶することができる。それに続いて、処理すべきプラスチック溶融物がリアクター2へ供給され、第2のリアクターハウジング部分5内でプラスチック溶融物の目標充填状態及びそれと結びついた、第2のチャンバ部分9内の溶融物液面の高さに達した場合に、少なくとも1つの重量測定装置21によって第2の測定値が求められる。その場合にここでも、この求められた第2の測定値を制御装置へ伝達して、場合によってはその中に記憶することも可能である。その場合に第1の求められた測定値は、リアクター2のネット重量に相当する。その後制御装置によって、第1の測定値を引いた第2の測定値から差値を求めることができる。その後制御装置によって、第2のリアクターハウジング部分5から取り出された、処理されたプラスチック溶融物の重量に従って、供給される、処理すべきプラスチック溶融物の重量を、その前に求められた差値に関して均衡させて、あらかじめ定められた限界内に維持することができる。あらかじめ定められた限界からの均衡の可能な偏差は、たとえば±50%、好ましくは±30%、特に好ましくは±15%とすることができる。
【0097】
図4には、設備1を形成するためのリアクター2の他の、かつ場合によってはそれ自体自立した実施形態が示されており、その場合にここでも先行する
図3におけるのと同一の部分には同一の参照符号もしくは構成部品名称が使用される。不必要な繰り返しを避けるために、先行する
図3内の詳細な説明が参照するよう指示され、もしくは参照される。なおその場合に、この形成は上述した形態の変形例を示すものであって、ただ個々のコンポーネントの多重配置が選択されているだけである。
【0098】
ここではリアクターハウジング3は、それぞれ2つの第1のリアクターハウジング部分4と2つの第2のリアクターハウジング部分5を有している。ほぼ水平に配置されている2つのリアクターハウジング部分5は、その第2の終端領域16において互いに向き合って配置されており、そこで互いに1つのユニットとして結合することができる。2つの第2の終端領域16に関しては、それぞれ第1と第2の関連するリアクターハウジング部分4と5の互いに対する鏡像配置が行われる。好ましくは互いに向き合った第2の終端領域16に、中央の、好ましくは共通の出口開口部11が設けられる。
しかしまた、2つの第2のリアクターハウジング部分5を唯一のつながった構成部材から形成することも、可能であろう。さらにまた、第2のリアクターハウジング部分5が複数の個別コンポーネントから構成されることも、考えられる。
【0099】
2つの第2のチャンバ部分9の内部に、ここでも少なくとも1つの混合部材12が配置されている。プラスチック溶融物のための方向付けされた移送運動を得るために、混合部材12においては、互いに逆向きに好ましくは共通の出口開口部11の方向へ向けられた勾配を設けることができる。第2のリアクターハウジング部分5内で駆動されている溶融物が、短い破線で示されており、その場合に2つの第2のリアクターハウジング部分5の下方には、互いに向き合ったその移送運動が矢印で示唆されている。ここでも、第2のリアクターハウジング部分5の各々の中に独立した混合部材12を設けることが、考えられる。この場合においては、2つの混合部材12の間に中央の軸受箇所を設けることができ、その場合に混合部材12の各々は、リアクター2の右の部分に破線で示唆するように、専用の第1の駆動装置18によって駆動される。
【0100】
しかしまた、2つの混合部材12を互いに補完しあう構成部品として結合し、あるいは初めから一体的に形成することも、可能である。この実施形態においては、唯一の第1の駆動装置18で間に合わせることができる。
【0101】
同様にここでも、少なくとも1つの出口開口部11の領域内に、少なくとも1つの搬出装置19が設けられている。好ましくは1つの出口開口部11のみを中央に配置することが選択され、それによって溶融物は1つのみの搬出装置19によって後続の、詳しく図示されない装置へ移送される。チャンバ部分8、9は、同様に、吸い出し導管14を介して周囲圧に比較して低下された圧力に排気することができる。
【0102】
リアクター2全体は、ここでも上述した重量測定装置21を介して、場合によっては支持架台22を介在させて、設置面に支持することができる。1つ又は複数の重量測定装置21は、リアクター2とは逆の側においてベースフレーム23に支持することができる。その場合にベースフレーム23は、ここでも複数のキャスター24を介して設置面に支持することができる。
【0103】
実施例は、設備1の、特にそのリアクター2の可能な実施変形例を示すものであって、その場合にここに記録しておくが、本発明は具体的に示されたその実施変形例に限定されるものではなく、むしろ個々の実施変形例を互いに様々に組み合わせることも可能であって、これらの変形可能性は、具体的な発明による技術的に取り扱うための教示に基づいて、この分野で活動する当業者の裁量の範囲内にある。
【0104】
さらに、図示され、かつ説明された様々な実施例に基づく個別特徴又は特徴の組み合わせも、それ自体自立した、進歩的又は発明に係る解決を表すことができる。
【0105】
自立した発明に係る解決の基礎となる課題は、説明から読み取ることができる。
【0106】
具体的な説明内の値領域についてのすべての記載は、その任意の部分領域とすべての部分領域を共に含むものであって、たとえば記載1から10は、下限の1と上限の10から始まるすべての部分領域、すなわち下限の1またはそれ以上で始まり、上限の10またはそれ以下で終了する、たとえば1から1.7、または3.2から8.1、あるいは5.5から10のすべての部分領域、を一緒に含んでいるものとする。
【0107】
特に、
図1、2;3:4に示す個々の形態は、自立した、発明に係る解決の対象を形成することができる。これに関する、発明に係る課題と解決は、図の詳細な説明から読み取ることができる。
【0108】
最後に形式的に指摘しておくが、設備1の構造をよりよく理解するために、設備もしくはその構成部品は一部縮尺通りではなく、かつ/又は拡大及び/又は縮小して示されている。
また、本開示は以下の発明も含む。
第1の態様は、
プラスチック溶融物、特に重縮合体を処理し、かつその内在的粘性を調節するための設備(1)であって、
リアクター(2)を有し、前記リアクターが、上方の終端領域(6)と下方の終端領域(7)を有する少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)を備えたリアクターハウジング(3)と、上方と下方の終端領域(6、7)の間に延びる第1のチャンバ部分(8)とを有し、その場合に第1のチャンバ部分(8)が垂直の延びを有し、かつリアクターハウジング(3)が少なくとも第1のリアクターハウジング部分(4)の下方の終端領域(7)の領域内に、直接それに連続する、第2のチャンバ部分(9)を備えた少なくとも第2のリアクターハウジング部分(5)を有し、その場合に2つのチャンバ部分(8、9)が直接流れ接続されており、かつ外部の環境に対して密閉して形成されており、かつ、第1のリアクターハウジング部分(4)の上方の終端領域(6)の領域内で、少なくとも1つの入口開口部においてプラスチック溶融物のための少なくとも1つの供給導管(10)が第1のリアクターハウジング部分(4)内へ連通しており、かつ第2のリアクターハウジング部分(5)内に、プラスチック溶融物のための少なくとも1つの出口開口部(11)が配置されており、かつ、
第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置された少なくとも1つの混合部材(12)を有し、前記混合部材(12)が第2のリアクターハウジング部分(5)内に回転軸(13)を中心に回転可能に軸承されている、ものにおいて、
リアクター(2)が、少なくとも1つの重量を求める装置(21)を介在させて、設置面に支持されており、かつ、
第2のリアクターハウジング部分(5)の出口開口部(11)に連続して、プラスチック溶融物のための搬出装置(19)が配置されており、その場合に搬出装置(19)も少なくとも1つの重量を求める装置(21)を介在させて設置面に支持されている、ことを特徴とするプラスチック溶融物を処理し、かつその内在的粘性を調節するための設備である。
第2の態様は、
設備がさらに、少なくとも1つの支持架台(22)を有し、かつ少なくともリアクター(2)、特にそのリアクターハウジング(3)が、少なくとも1つの支持架台(22)に保持されている、ことを特徴とする第1の態様における設備(1)である。
第3の態様は、
支持架台(22)が、それに保持されているリアクター(2)と共に重量を求める装置(21)の複数のものを介して設置面に支持されている、ことを特徴とする第2の態様における設備(1)である。
第4の態様は、
少なくとも1つの重量を求める装置(21)が、設置面に関して床近傍に配置されている、ことを特徴とする第1の態様から第3の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第5の態様は、
少なくとも1つの重量を求める装置(21)がその、リアクター(2)又は支持架台(22)とは逆の、設置面へ向いた側においてベースフレーム(23)に支持されており、かつベースフレーム(23)がキャスター(24)を介して設置面に支持されている、ことを特徴とする第1の態様から第4の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第6の態様は、
少なくともリアクター(2)、特にそのリアクターハウジング(3)が、少なくとも1つの重量を求める装置(21)を介して支持架台(22)に、支持架台(22)に懸架される位置で保持されている、ことを特徴とする第1の態様又は第2の態様における設備(1)である。
第7の態様は、
少なくとも1つの重量を求める装置(21)が、秤量セル又は計量スケールによって形成されており、その場合に少なくとも1つの重量を求める装置(21)が制御装置と通信接続されている、ことを特徴とする第1の態様から第6の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第8の態様は、
第1のリアクターハウジング部分(4)及び/又は第2のリアクターハウジング部分(5)がパイプ形状に形成されている、ことを特徴とする第1の態様から第7の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第9の態様は、
第2のリアクターハウジング部分(5)が、互いに離隔した第1と第2の終端領域(15、16)を備えた、ほぼ水平に延びるように方向付けされた長手方向の延びを有している、ことを特徴とする第1の態様から第8の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第10の態様は、
混合部材(12)の回転軸(13)が、パイプ形状に形成された第2のリアクターハウジング部分(5)に関して同軸に配置されている、ことを特徴とする第1の態様から第9の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第11の態様は、
混合部材(12)が、第2のリアクターハウジング部分(5)の内壁(17)から1.0mmより小さい最小間隔で配置されている、ことを特徴とする第8の態様から第10の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第12の態様は、
混合部材(12)が、第2のリアクターハウジング部分の内壁(17)から1.0mmより大きい、特に20mmより大きい最小間隔で配置されている、ことを特徴とする第8の態様から第10の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第13の態様は、
混合部材(12)が、第2のリアクターハウジング部分(5)の互いに離隔して配置されている第1と第2の終端領域(15、16)の間において第2のチャンバ部分(9)の長手方向の延びにわたって延びており、かつ完全に第2のチャンバ部分(9)内に配置されている、ことを特徴とする第1の態様から第12の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第14の態様は、
混合部材(12)が、専用の独立した第1の駆動装置(18)と駆動結合されている、ことを特徴とする第1の態様から第13の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第15の態様は、
搬出装置(19)が第2の駆動装置(20)と駆動結合されており、その場合に第2の駆動装置(20)が混合部材(12)の第1の駆動装置(18)とは関係なく駆動される、ことを特徴とする第1の態様から第14の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第16の態様は、
2つのリアクターハウジング部分(4、5)の互いに流れ接続されている2つのチャンバ部分(8、9)が、少なくとも1つの接続開口部と少なくとも1つの吸い出し導管(14)を介して負圧発生器と流れ接続されている、ことを特徴とする第1の態様から第15の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第17の態様は、
少なくとも1つの吸い出し導管(14)に、少なくとも領域的に加熱部材が設けられている、ことを特徴とする第16の態様における設備(1)である。
第18の態様は、
プラスチック溶融物のための少なくとも1つの出口開口部(11)が、第2のリアクターハウジング部分(5)の、第1のリアクターハウジング部分(4)から離隔して配置されている第2の終端領域(16)の領域内、かつその底領域内に配置されている、ことを特徴とする第1の態様から第17の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第19の態様は、
プラスチック溶融物、特に重縮合溶融物を処理し、かつその内在的粘性を調節する方法であって、処理すべきプラスチック溶融物が、第1のリアクターハウジング部分(4)の上方の終端領域(6)内に連通する少なくとも1つの供給導管(10)を介して、少なくとも1つの第1と少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)を有するリアクターハウジング(3)を備えたリアクター(2)へ供給され、次にプラスチック溶融物が、第1のリアクターハウジング部分(4)によって画成される、垂直の高さ方向の延びを有する第1のチャンバ部分(8)を通過し、プラスチック溶融物が、第1のリアクターハウジング部分(4)の下方の終端領域(7)に連続し、かつ第2のリアクターハウジング部分(5)によって画成される第2のチャンバ部分(9)内に集められ、かつその場合に第2のチャンバ部分(9)内に集められたプラスチック溶融物から溶融物液面を有する溶融物浴液が形成され、第2のリアクターハウジング部分(5)内で溶融物浴液が混合部材(12)によって動かされて、混合され、かつその場合に処理されたプラスチック溶融物が第のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている少なくとも1つの出口開口部(11)を通して第2のチャンバ部分(9)から取り出される、特に第1の態様から第18の態様のいずれか1つにおける設備(1)を使用する、方法において、
まず、少なくとも1つの重量を求める装置(21)によって、第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置された出口開口部(11)に連続して配置されている、溶融物ポンプとして、あるいはエクストルーダとして形成されている搬出装置(19)を含めた、プラスチック溶融物なしの、リアクター(2)の固有重量の第1の測定値が求められ、制御装置へ伝達されて、場合によってはその中に記憶され、
次に、処理すべきプラスチック溶融物がリアクター(2)へ供給され、かつプラスチック溶融物の目標充填状態とそれに結びついた、第2のリアクターハウジング部分(5)の第2のチャンバ部分(9)内の溶融物液面の高さに達した場合に、少なくとも1つの重量を求める装置(21)によって第2の測定値が求められ、制御装置へ伝達されて、場合によってはその中に記憶され、
制御装置によって、第1の測定値を引いた第2の測定値から差値が求められ、
制御装置によって、第2のリアクターハウジング部分(5)から取り出された、処理されたプラスチック溶融物の重量に従って、供給される、処理すべきプラスチック溶融物の重量が、その前に求められた差値に関して均衡してあらかじめ定められた限界内に維持される、ことを特徴とするプラスチック溶融物を処理し、かつその内在的粘性を調節する方法である。
第20の態様は、
リアクター(2)へ供給された、処理すべきプラスチック溶融物が第1のリアクターハウジング部分(4)内で多数の細い溶融物糸に分割されて、細い溶融物糸が第1のチャンバ部分(8)を自由落下で通過する、ことを特徴とする第19の態様における方法である。
第21の態様は、
混合部材(12)が、専用の独立した第1の駆動装置(18)によって駆動される、ことを特徴とする第19の態様又は第20の態様における方法である。
第22の態様は、
プラスチック溶融物が第2のリアクターハウジング部分(5)の第2のチャンバ部分(9)内で混合部材(12)によって常に動かされて、混合される、ことを特徴とする第19の態様から第21の態様のいずれか1つにおける方法である。
第23の態様は、
2つのリアクターハウジング部分(4、5)によって画成されるチャンバ部分(8、9)が、10000Pa(100mbar)より低い圧力に排気される、ことを特徴とする第19の態様から第22の態様のいずれか1つにおける方法である。
第24の態様は、
第2のチャンバ部分(9)内の溶融物浴液の溶融物液面が、混合部材(12)とほぼ等しい長手方向の延びをもって形成され、それによって溶融物浴液の溶融物液面へそれを混合する間、10000Pa(100mbar)より低い圧力が作用する、ことを特徴とする第23の態様における方法である。
第25の態様は、
プラスチック溶融物の溶融物液面が、第2のリアクターハウジング部分(5)の第2のチャンバ部分(9)内のあらかじめ定められた目標充填状態において、第2のチャンバ部分(9)のほぼ半分の高さに位置する、ことを特徴とする第19の態様から第24の態様のいずれか1つにおける方法である。
第26の態様は、
第2のチャンバ部分(9)からの処理されたプラスチック溶融物の取り出しが、溶融物液面の下方で第2のリアクターハウジング部分(5)の長手軸に関して30°もしくは90°の角度で実施される、ことを特徴とする第19の態様から第25の態様のいずれか1つにおける方法である。
第27の態様は、
第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置された出口開口部(11)に連続して配置されている搬出装置(19)が、第2の駆動装置(20)によって駆動され、その場合に第2の駆動装置(20)が混合部材(12)の第1の駆動装置(18)とは関係なく駆動される、ことを特徴とする第19の態様から第26の態様のいずれか1つにおける方法である。
第28の態様は、
測定装置によって、出口開口部(11)の領域内、あるいはそれに直接連続する、プラスチック溶融物のための搬出部分内で、処理されたプラスチック溶融物の内在的粘性の測定値が求められる、ことを特徴とする第19の態様から第27の態様のいずれか1つにおける方法である。
第29の態様は、
プラスチック溶融物、特に重縮合体溶融物を処理し、かつその内在的粘性を調節するための設備であって、
リアクター(2)を有し、前記リアクターが、上方の終端領域(6)と下方の終端領域(7)を有する少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)を有するリアクターハウジング(3)と、上方と下方の終端領域(6)の間に延びる第1のチャンバ部分(8)とを有し、その場合に第1のチャンバ部分(8)が垂直の高さ方向の延びを有し、かつリアクターハウジング(3)が、少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)の下方の終端領域(7)の領域内に、直接それに連続する、第2のチャンバ部分(9)を備えた少なくとも第2のリアクターハウジング部分(5)を有し、その場合に少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)が、第1の終端領域(15)とそれから離隔して配置された第2の終端領域(16)とを備えた、ほぼ水平に延びるように方向付けされた長手方向の延びを有し、かつチャンバ部分(8、9)が互いに流れ接続されており、かつ外側の環境に対して密閉して形成されており、かつ少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)の上方の終端領域(6)の領域内で、少なくとも1つの入口開口部においてプラスチック溶融物のための少なくとも1つの供給導管(10)が少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)内へ連通し、かつ少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)内にプラスチック溶融物のための少なくとも1つの出口開口部(11)が配置されており、かつその場合にプラスチック溶融物のための少なくとも1つの出口開口部(11)が、少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)の、少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)から離隔して配置されている第2の終端領域(16)の領域内に配置されており、第1と第2のリアクターハウジング部分(4、5)の互いに流れ接続されているチャンバ部分(8、9)が少なくとも1つの接続開口部と少なくとも1つの吸い出し導管(14)を介して負圧発生器と流れ接続されており、かつ
少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている、少なくとも1つの混合部材(12)を有し、前記混合部材(12)が少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)内に回転軸(13)を中心に回転可能に軸承されている、
ものにおいて、
リアクターハウジング(3)が、2つの第1のリアクターハウジング部分(4)と2つの第2のリアクターハウジング部分(5)を有し、かつ、
2つの水平に配置された第2のリアクターハウジング部分(5)が、その第1の終端領域(16)において互いに向き合って配置されており、かつ第2の終端領域(16)においてユニットを形成するように互いに結合されており、かつ、
少なくとも1つの出口開口部(11)が、第2のリアクターハウジング部分(5)の底領域内に配置されており、かつ、
少なくとも1つの混合部材(12)が、それぞれ、第2のリアクターハウジング部分(5)の互いに離隔して配置さえている第1と第2の終端領域(15、16)の間において第2のチャンバ部分(9)の長手方向の延びにわたって延びており、かつ完全に第2のチャンバ部分(9)の各々の中に配置されている、ことを特徴とするプラスチック溶融物を処理し、かつその内在的粘性を調節するための設備である。
第30の態様は、
第1のリアクターハウジング部分(4)及び/又は第2のリアクターハウジング部分(5)が、パイプ形状に形成されている、ことを特徴とする第29の態様における設備(1)である。
第31の態様は、
混合部材(12)の回転軸(13)が、パイプ形状に形成された第2のリアクターハウジング部分(5)に関して同軸に配置されている、ことを特徴とする第30の態様における設備(1)である。
第32の態様は、
混合部材(12)が、第2のリアクターハウジング部分(5)の内壁(17)から、1.0mmより小さい最小間隔で配置されている、ことを特徴とする第30の態様又は第31の態様における設備(1)である。
第33の態様は、
混合部材(12)が、第2のリアクターハウジング部分の内壁(17)から1.0mmより大きい、特に20mmより大きい最小間隔で配置されている、ことを特徴とする第30の態様又は第31の態様における設備(1)である。
第34の態様は、
第2のリアクターハウジング部分(5)の各々の中に、独立した混合部材(12)が設けられており、かつ混合部材(12)の各々が専用の独立した第1の駆動装置(18)と駆動結合されている、ことを特徴とする第29の態様から第33の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第35の態様は、
2つの第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている混合部材(12)が互いに結合されてつながりあった1つの構成部品となり、かつ混合部材(12)が逆方向に向けられた勾配を有している、ことを特徴とする第29の態様から第33の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第36の態様は、
第2のリアクターハウジング部分(5)内の少なくとも1つの出口開口部(11)が、第2のリアクターハウジング部分(5)の長手軸を通って延びる水平平面に関して下方に30°の、好ましくは90°の角度で配置されている、ことを特徴とする第29の態様から第35の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第37の態様は、
第2のリアクターハウジング部分(5)内の少なくとも1つの出口開口部(11)に連続して、プラスチック溶融物のための搬出装置(19)が配置されている、ことを特徴とする第29の態様から第36の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第38の態様は、
搬出装置(19)が第2の駆動装置(20)と駆動結合されており、その第に第2の駆動装置(19)が1つ又は複数の混合部材(12)の1つ又は複数の第1の駆動装置(18)とは関係なく駆動される、ことを特徴とする第37の態様における設備(1)である。
第39の態様は、
リアクター(2)が、少なくとも1つの重量を求める装置(21)を介在させて、設置面に支持されている、ことを特徴とする第29の態様から第38の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第40の態様は、
設備がさらに、支持架台(22)を有しており、かつ少なくとも1つのリアクター(2)、特にそのリアクターハウジング(3)が、支持架台(22)に保持されている、ことを特徴とする第39の態様における設備(1)である。
第41の態様は、
支持架台(22)が、それに保持されているリアクター(2)と共に重量を求める装置(21)の複数のものを介して設置面に支持される、ことを特徴とする第40の態様における設備(1)である。
第42の態様は、
少なくとも1つの重量を求める装置(21)が、設置面に関して床近傍に配置されている、ことを特徴とする第39の態様から第41の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第43の態様は、
少なくとも1つの重量を求める装置(21)がその、リアクター(2)又は支持架台(22)とは逆の、設置面へ向いた側において、ベースフレーム(23)に支持され、かつベースフレーム(23)がキャスター(24)を介して設置面に支持される、ことを特徴とする第39の態様から第42の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第44の態様は、
少なくともリアクター(2)、特にそのリアクターハウジング(3)が、少なくとも1つの重量を求める装置(21)を介して支持架台(22)に、支持架台(22)に懸架される位置で保持されている、ことを特徴とする第39の態様又は第40の態様における設備(1)である。
第45の態様は、
少なくとも1つの重量を求める装置(21)が秤量セル又は計量スケールによって形成されており、その場合に少なくとも1つの重量を求める装置(21)が制御装置と通信接続されている、ことを特徴とする第39の態様から第44の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第46の態様は、
搬出装置(19)も、少なくとも1つの重量を求める装置(21)を介して設置面に支持される、ことを特徴とする第37の態様から第45の態様のいずれか1つにおける設備(1)である。
第47の態様は、
プラスチック溶融物、特に重縮合体溶融物を処理し、かつその内在的粘性を調節する方法であって、処理すべきプラスチック溶融物が、少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)の上方の終端領域(6)内へ連通する少なくとも1つの供給導管(10)を介して、少なくとも1つの第1と少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)を有するリアクターハウジング(3)を備えたリアクター(2)へ供給され、次にプラスチック溶融物が、少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)によって画成される、垂直の延び方向を有する第1のチャンバ部分(8)を通過し、プラスチック溶融物が、少なくとも1つの第1のリアクターハウジング部分(4)の下方の終端領域(7)に連続し、かつ少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)によって画成される第2のチャンバ部分(9)内に集められ、かつその場合に少なくとも1つの第2のチャンバ部分(9)内に集められたプラスチック溶融物によって、溶融物液面を有する溶融物浴液が形成され、その場合に第2のチャンバ部分(9)が第1の終端領域(15)及びそれから離隔して配置された第2の終端領域(15)を有する、ほぼ水平方向に延びるように方向付けされた長手方向の延びを有しており、かつ2つのチャンバ部分(8、9)が互いに流れ接続されて、外部の環境に対して密閉されており、かつ負圧発生器によって10000Pa(100mbar)未満の圧力に排気され、少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)内の溶融物浴液が回転軸(13)を中心に回転可能に軸承された混合部材(12)によって動かされて、混合され、かつ処理されたプラスチック溶融物が、少なくとも1つの第2のリアクターハウジング部分(5)の、第1のリアクターハウジング部分(4)から離隔して配置された第2の終端領域(16)の領域内に配置されている少なくとも1つの出口開口部(11)を通して第2のチャンバ部分(9)から取り出される、特に第29の態様から第46の態様のいずれか1つにおける設備(1)を使用する、方法において、
リアクターハウジング(3)が、2つの第1のリアクターハウジング部分(4)と2つの第2のリアクターハウジング部分(5)から形成され、かつ、
2つの水平に配置されている第2のリアクターハウジング部分(5)がその、第2の終端領域(16)において互いに向き合い、かつ第2の終端領域(16)において1つのユニットとして互いに結合され、かつ、
2つの第2のリアクターハウジング部分(5)の第2のチャンバ部分(9)からの、処理されたプラスチック溶融物の取り出しが、溶融物液面の下方で第2のリアクターハウジング部分(5)の長手軸に関して30°、好ましくは90°の角度で実施されるので、溶融物液面が混合部材(12)とほぼ等しい長手方向の延びを有し、それによって溶融物浴液の溶融物液面に溶融物浴液を混合する間、減少された圧力が作用する、ことを特徴とする、プラスチック溶融物を処理し、その内在的粘性を調節する方法である。
第48の態様は、
第2のリアクターハウジング部分(5)の各々の中に、独立した混合部材(12)が設けられており、かつ混合部材(12)の各々が専用の独立した第1の駆動装置(18)によって駆動される、ことを特徴とする第47の態様における方法である。
第49の態様は、
2つの第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置されている混合部材(12)が互いに結合されてつながりあった構成部品を形成し、混合部材(12)が逆に方向付けされた勾配をもって形成されている、ことを特徴とする第47の態様における方法である。
第50の態様は、
プラスチック溶融物が第2のリアクターハウジング部分(5)の第2のチャンバ部分(9)の各々の中で混合部材(12)によって常に動かされて、混合される、ことを特徴とする第47の態様から第49の態様のいずれか1つにおける方法である。
第51の態様は、
第2のリアクターハウジング部分(5)内に配置された出口開口部(11)に連続して配置されている搬出装置(19)が、第2の駆動装置(20)によって駆動され、その場合に第2の駆動装置(20)が1つ又は複数の混合部材(12)の1つ又は複数の第1の駆動装置(18)とは関係なく駆動される、ことを特徴とする第47の態様から第50の態様のいずれか1つにおける方法である。
第52の態様は、
まず、少なくとも1つの重量を求める装置(21)によって、プラスチック溶融物なしのリアクター(2)の固有重量の第1の測定値が求められ、制御装置へ伝達されて、場合によってはその中に記憶され、次に、処理すべきプラスチック溶融物がリアクター(2)へ供給されて、プラスチック溶融物のあらかじめ定められた充填状態及びそれと結びついた、第2のリアクターハウジング部分(5)の第2のチャンバ部分(9)内の溶融物液面の高さが達成された場合に、少なくとも1つの重量を求める装置(21)によって第2の測定値が求められ、制御装置へ伝達されて、場合によってはその中に記憶され、その後、制御装置によって第1の測定値を引いた第2の測定値から差値が求められ、かつ
制御装置によって、第2のリアクターハウジング部分(5)から取り出された、処理されたプラスチック溶融物の重量に従って、供給される、処理すべきプラスチック溶融物の重量が、その前に求められた差値に関して均衡した、あらかじめ定められた限界内に維持される、ことを特徴とする第47の態様から第51の態様のいずれか1つにおける方法である。
第53の態様は、
搬出装置(19)も、少なくとも1つの重量を求める装置(21)を介在させて、設置面に支持される、ことを特徴とする第52の態様における方法である。
第54の態様は、
測定装置によって、出口開口部(11)又は直接それに連続する、プラスチック溶融物の搬出部分の領域内で、処理されたプラスチック溶融物の内在的粘性の測定値が求められる、ことを特徴とする第47の態様から第53の態様のいずれか1つにおける方法である。
第55の態様は、
プラスチック溶融物の溶融物液面が、第2のリアクターハウジング部分(5)の第2のチャンバ部分(9)内のあらかじめ定められた充填状態において、第2のチャンバ部分(9)のほぼ半分の高さに位置する、ことを特徴とする第47の態様から第54の態様のいずれか1つにおける方法である。
【符号の説明】
【0109】
1 設備
2 リアクター
3 リアクターハウジング
4 第1のリアクターハウジング部分
5 第2のリアクターハウジング部分
6 上方の終端領域
7 下方の終端領域
8 第1のチャンバ部分
9 第2のチャンバ部分
10 供給導管
11 出口開口部
12 混合部材
13 回転軸
14 吸い出し導管
15 第1の終端領域
16 第2の終端領域
17 内壁
18 第1の駆動装置
19 搬出装置
20 第2の駆動装置
21 重量測定装置
22 支持架台
23 ベースフレーム
24 キャスター