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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-17
(45)【発行日】2023-03-28
(54)【発明の名称】除去ステーション用のろ過デバイス
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/10 20060101AFI20230320BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20230320BHJP
【FI】
A47L9/10 A
A47L9/28 E
A47L9/10 D
【請求項の数】 28
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019085584
(22)【出願日】2019-04-26
(65)【公開番号】P2019193792
(43)【公開日】2019-11-07
【審査請求日】2022-04-04
(31)【優先権主張番号】15/971,322
(32)【優先日】2018-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】313013863
【氏名又は名称】アイロボット・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】アンドルー・ヴィンセント・ウォルフ
(72)【発明者】
【氏名】エレン・ビー・カーギル
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・デッラーチョ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・ジェフリー・サッチマン
(72)【発明者】
【氏名】フラビア・パストーレ
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0374528(US,A1)
【文献】実公昭47-003426(JP,Y1)
【文献】実開昭51-133145(JP,U)
【文献】実開昭56-125146(JP,U)
【文献】特開2013-052007(JP,A)
【文献】特表平09-512449(JP,A)
【文献】特表平09-505487(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/10
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
清掃ロボットからゴミ除去ステーションを介してゴミを集めるためのフィルタバッグを基にしたろ過デバイスであって、
除去された前記ゴミの少なくとも一部を受容するための容器を少なくとも部分的に形成するフィルタバッグであって、前記フィルタバッグは、前記除去されたゴミの少なくとも前記一部を、前記ゴミ除去ステーションによって発生した空気流から分離するように構成されている、フィルタバッグと、
前記フィルタバッグの入口であって、前記入口はシールを備え、かつ、前記ゴミ除去ステーションの出口と接合するように構成され、前記シールは前記入口の開口を画定する、入口と、
前記フィルタバッグの開口から内部へ前記容器中に延在する導管であって、前記導管は前記フィルタバッグの前記開口から内側に延在するほぼ円筒形の部分と、前記ほぼ円筒形の部分から内側に延在するほぼ円錐台状の部分と、を有し、前記導管は前記入口に近接する開口を備え、前記導管の前記開口が前記入口の前記開口の幅よりも広い開口を有する、導管と、
を備え、
前記導管が、前記ゴミ除去ステーションによって発生した前記空気流を、前記フィルタバッグを通して導き、前記除去されたゴミの少なくとも前記一部を前記空気流から分離するために、前記容器を前記ろ過デバイスの前記入口と気密接続するように構成されている、フィルタバッグを基にしたろ過デバイス。
【請求項2】
前記導管の前記開口が、前記導管の第1の開口であり、
前記ろ過デバイスの前記導管が、前記フィルタバッグの前記開口から内部へ、前記ろ過デバイスの前記導管の少なくとも一部に沿って先細になっており、
前記ろ過デバイスの前記導管の自由端部分が、前記フィルタバッグの前記開口から前記導管の第2の開口までの全体距離よりも1~2倍大きな幅を有する前記第2の開口を備える、請求項1に記載のろ過デバイス。
【請求項3】
前記フィルタバッグの前記開口が開いている開位置と前記フィルタバッグの前記開口が閉じている閉位置とで、前記フィルタバッグの前記開口に対してスライド可能なカバーと、
前記フィルタバッグに取り付けられたカラーと、
をさらに備え、
前記カバーが、前記開位置と前記閉位置とで、前記カラーに対してスライド可能である、請求項2に記載のろ過デバイス。
【請求項4】
前記カバーが、本体および開口を備え、前記本体は、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記フィルタバッグの前記開口を覆うように構成され、前記カバーの前記開口は、前記カバーが前記開位置にあるときに前記フィルタバッグの前記開口と位置が揃うように構成されている、請求項3に記載のろ過デバイス。
【請求項5】
前記入口が、前記ゴミ除去ステーションの前記出口と接合するように構成された外向きシールを備え、前記外向きシールが前記入口の前記開口を画定している、請求項2に記載のろ過デバイス。
【請求項6】
前記ろ過デバイスの前記導管の前記第2の開口の幅が、前記入口の前記開口の幅にほぼ等しい、請求項5に記載のろ過デバイス。
【請求項7】
前記フィルタバッグの前記開口に沿って位置付けられたカラーをさらに備え、前記カラーが、前記フィルタバッグに取り付けられ、かつ前記ろ過デバイスの前記導管に取り付けられている、請求項1に記載のろ過デバイス。
【請求項8】
前記ろ過デバイスの前記導管が、スナップフィット機構の第1の部分を備え、前記スナップフィット機構の前記第1の部分が前記カラー上の前記スナップフィット機構の第2の部分に取り付けられる、請求項7に記載のろ過デバイス。
【請求項9】
前記ろ過デバイスの前記導管が、剛直ポリマーで形成されている、請求項1に記載のろ過デバイス。
【請求項10】
前記ろ過デバイスの前記導管の長さが、1~4cmである、請求項1に記載のろ過デバイス。
【請求項11】
前記ろ過デバイスの前記導管の外面と前記ろ過デバイスの前記導管の長手方向軸との間の角度が、10~45度である、請求項1に記載のろ過デバイス。
【請求項12】
前記導管の前記開口が、前記導管の第1の開口であり、
前記ろ過デバイスの前記導管の自由端部分における前記ろ過デバイスの前記導管の第2の開口の幅が、2cm~5cmである、請求項1に記載のろ過デバイス。
【請求項13】
前記導管が、前記導管内のゴミの溜りを阻止するように構成されている、請求項1に記載のろ過デバイス。
【請求項14】
除去ステーションであって、前記除去ステーションは、
清掃ロボットと接合するように構成された取入れ口を備える1つ以上の導管と、
ろ過デバイスであって、
除去されたゴミの少なくとも一部を受容するための容器を少なくとも部分的に形成するフィルタバッグであって、前記フィルタバッグは、前記除去されたゴミの少なくとも前記一部を、前記除去ステーションによって発生した空気流から分離するように構成されている、フィルタバッグ、
前記フィルタバッグの入口であって、前記入口はシールを備え、かつ、前記1つ以上の導管の出口と接合するように構成され、前記シールは前記入口の開口を画定する、入口、および
前記フィルタバッグを通過して前記除去ステーションによって発生された空気流を向けて、前記空気流から前記ゴミの少なくとも一部を分離するように前記入口を前記容器に気密接続するように構成された導管であって、前記フィルタバッグの開口から内部へ前記容器中に延在し、前記導管は前記フィルタバッグの前記開口から内側に延在するほぼ円筒形の部分と、前記ほぼ円筒形の部分から内側に延在するほぼ円錐台状の部分と、を有し、前記導管は前記入口に近接する開口を備え、前記導管の前記開口が前記入口の前記開口の幅よりも広い開口を有する、導管を
備える、ろ過デバイスと、
前記清掃ロボットのゴミビンからのゴミを含む前記空気流を生み出すように構成されたエアムーバであって、前記空気流が、前記1つ以上の導管を通り、前記ろ過デバイスの前記導管を通り、そして、前記ゴミの少なくとも一部が前記空気流から分離されて、前記容器によって受容されるように前記フィルタバッグを通って移動する、エアムーバと、
を備える、除去ステーション。
【請求項15】
前記ろ過デバイスの前記導管が、前記フィルタバッグの前記開口から内部へ、前記ろ過デバイスの前記導管の少なくとも一部に沿って先細になっており、
前記ろ過デバイスの前記導管の自由端部分が、前記フィルタバッグの前記開口から前記導管の開口までの全体距離よりも1~2倍大きな幅を有する前記開口を備える、請求項14に記載の除去ステーション。
【請求項16】
前記ろ過デバイスが、
前記フィルタバッグの前記開口に入ることができる開位置と前記フィルタバッグの前記開口に入ることができない閉位置とで、前記フィルタバッグの前記開口に対してスライド可能であるカバーと、
前記フィルタバッグに取り付けられたカラーと、
をさらに備え、
前記カバーが、前記開位置と前記閉位置とで、前記カラーに対してスライド可能である、請求項15に記載の除去ステーション。
【請求項17】
前記カバーが、本体および開口を備え、前記本体は、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記フィルタバッグの前記開口を覆うように構成され、前記カバーの前記開口は、前記カバーが前記開位置にあるときに前記フィルタバッグの前記開口と位置が揃うように構成されている、請求項16に記載の除去ステーション。
【請求項18】
前記入口が、前記1つ以上の導管の前記出口と接合するように構成された外向きシールを備える、請求項15に記載の除去ステーション。
【請求項19】
前記ろ過デバイスが、前記フィルタバッグの前記開口に沿って位置付けられたカラーを備え、前記カラーが、前記フィルタバッグに取り付けられ、かつ前記ろ過デバイスの前記導管に取り付けられている、請求項14に記載の除去ステーション。
【請求項20】
前記ろ過デバイスの前記導管が、スナップフィット機構の第1の部分を備え、前記スナップフィット機構の前記第1の部分が、前記カラー上の前記スナップフィット機構の第2の部分に取り付けられる、請求項19に記載の除去ステーション。
【請求項21】
前記ろ過デバイスの前記導管が、剛直ポリマーで形成されている、請求項14に記載の除去ステーション。
【請求項22】
前記ろ過デバイスの前記導管の長さが、1~4cmである、請求項14に記載の除去ステーション。
【請求項23】
前記ろ過デバイスの前記導管の外面と前記ろ過デバイスの前記導管の長手方向軸との間の角度が、10~45度である、請求項14に記載の除去ステーション。
【請求項24】
前記ろ過デバイスの前記導管の自由端部分における前記ろ過デバイスの前記導管の開口の幅が、2cm~5cmである、請求項14に記載の除去ステーション。
【請求項25】
前記導管が、前記導管内のゴミの溜りを阻止するように構成されている、請求項14に記載の除去ステーション。
【請求項26】
前記空気流用の流路に近接して位置付けられたセンサと、
前記ろ過デバイスの前記容器が満杯状態であることを前記センサが検出するのを受けて、除去プロセスが開始されるのを防ぐように構成されたコントローラと、
をさらに備える、請求項14に記載の除去ステーション。
【請求項27】
前記空気流用の流路に近接して位置付けられたセンサと、
前記ろ過デバイスの前記容器が満杯状態に近いまたは満杯状態にあることを前記センサが検出するのを受けて、前記ろ過デバイスが取り替えられる必要があることを示す警報を与えるように構成されたコントローラと、
をさらに備える、請求項14に記載の除去ステーション。
【請求項28】
前記空気流用の流路に近接して位置付けられた圧力センサと、
コントローラであって、
前記エアムーバが所定の期間作動させられる第1の除去プロセスを開始することと、
前記圧力センサによって検出された圧力に基づき、前記ろ過デバイスの前記容器が満杯状態に近いと判断することと、
前記ろ過デバイスの前記容器が前記満杯状態に近いと判断するのを受けて、前記エアムーバが所定の期間作動させられる第2の除去プロセスを開始することと、を行うように構成された、コントローラと、
をさらに備える、請求項14に記載の除去ステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、除去ステーション用のろ過デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
自律清掃ロボットは、継続的な人間の誘導のない環境において、真空清掃などの所望の清掃作業を行うことができるロボットである。自律清掃ロボットは、吸引されたゴミをそのゴミビンから空にする目的で、除去ステーションと自動的にドッキングすることができる。除去作業の間、除去ステーションは、ロボットによって集められたゴミを除去ステーションに引き込むことができる。引き込まれたゴミは、除去ステーション内の容器に収めることができる。容器に集められたゴミが容器のゴミ容量に達すると、ユーザは、除去ステーションがさらに除去作業を行うことができるように手作業でゴミを取り除くことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本明細書に記載のシステム、デバイス、方法、およびその他の特徴は、以下、本明細書の他の個所に記載の利点を含むことができる。例えば、本明細書に記載の特徴は、自律清掃ロボット、除去ステーション、およびろ過デバイスの効率および性能を高めることができる。
【0004】
本明細書に記載のろ過デバイスの導管は、ろ過デバイスの導管と除去ステーションの導管との間の境界面にまたはその近くにゴミが溜るのを阻止することができる。清掃ロボットから引き込まれたゴミは、ろ過デバイスがさらなるゴミを受容するための容量を残している場合でも、除去ステーション内のゴミ用の流路を詰まらせる可能性がある。ろ過デバイスの導管の大きさ、形、寸法、およびその他の幾何学的属性により、除去ステーションの導管内に、またはろ過デバイスと除去ステーションの導管との間の境界面の近くにゴミが溜る可能性を下げることができる。こうして、詰まりまたは障害物がろ過デバイスの導管に近接して生じる可能性が低くなり得る。
【0005】
ユーザは、ゴミの大部分がろ過デバイスから環境の中に追い出されるリスクなしに、ゴミで一杯になったろ過デバイスをより簡単に取り外すことができる。除去ステーションの導管にそれほどゴミが溜っていない状態では、ゴミがろ過デバイスの開口の近くに溜る可能性が低くなり得る。その結果、ユーザが除去ステーションから満杯のろ過デバイスを取り外すとき、ゴミをろ過デバイスに入ったままにしておくことができる。ユーザは、例えば、ろ過デバイスを除去ステーションから取り外した後に、ろ過デバイスから環境に逃げたゴミをきれいに取り除くために、さらなる清掃に骨を折る必要はない。
【0006】
除去ステーションは、除去ステーション内の空気流通路に沿う、空気流を妨げる可能性のある詰まりまたはその他の障害物をより簡単に検出することができる。除去ステーションは、除去ステーションのエアムーバを、詰まりを取り除くように操作することによって、検出された詰まりまたは障害物を自律的に取り除くこともできる。除去ステーションは、ろ過デバイスに近接する空気圧変化を受けて、ろ過デバイスが取り替えられる必要があるときを検出することもできる。ろ過デバイスの導管が導管に近接した詰まりおよび障害物の形成を阻止することができることから、検出された空気圧変化は、単に、ろ過デバイスまたは導管内の障害物のしるしである可能性は低くなり得、ろ過デバイスがゴミ用のその容量に達したというしるしである可能性が高くなり得る。したがって、除去ステーションが、満杯ろ過デバイスの誤検出を出す可能性が低くなり得る。
【0007】
ろ過デバイスは、ろ過デバイスの取り替えの必要が生じる前に除去ステーションが行うことができる除去回数を増やすことができる。その結果、ゴミが除去される自律清掃ロボットは、ろ過デバイスの取り替えの必要が生じる前に、除去ステーションによる除去に向けて、さらに清掃作業を行うことができ、ゴミをさらに集めることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある態様では、清掃ロボットからゴミ除去ステーションを介してゴミを集めるためのバッグを基にしたろ過デバイスが特徴付けられている。ろ過デバイスは、除去されたゴミの少なくとも一部を受容するための容器を少なくとも部分的に形成するフィルタバッグを含む。フィルタバッグは、除去されたゴミの少なくとも一部を、除去ステーションによって発生した空気流から分離するように構成されている。ろ過デバイスは、除去ステーションの出口と接合するように構成された入口と、フィルタバッグの開口から内部へ容器中に延在する導管とを含む。導管は、入口に近接する開口を含み、導管の開口は、入口の開口の幅よりよりも広い幅を有する。導管は、除去ステーションによって発生した空気流を、フィルタバッグを通して導き、除去されたゴミの少なくとも一部を空気流から分離するために、容器をろ過デバイスの入口と空気圧で接続するように構成されている。
【0009】
別の態様では、ろ過デバイス入口における障害物を軽減するための除去ステーションが特徴付けられている。除去ステーションは、清掃ロボットと接合するように構成された取入れ口を含む1つ以上の導管を含む。除去ステーションは、容器を少なくとも部分的に形成するフィルタバッグと、1つ以上の導管の出口と接合するように構成された入口と、入口を容器に空気圧により接続するように構成された導管とを含むろ過デバイスを含む。導管は、フィルタバッグの開口から内部へ容器中に延在する。除去ステーションは、清掃ロボットのゴミビンからのゴミを含む空気流を生み出すように構成されたエアムーバを含む。空気流は、1つ以上の導管を通り、ろ過デバイスの導管を通り、そして、ゴミの少なくとも一部が空気流から分離されて、容器に受容されるようにフィルタバッグを通って移動する。
【0010】
また別の態様では、除去ステーションを操作する方法は、エアムーバが所定の期間作動させられる第1の除去プロセスを開始することと、圧力センサによって検出された圧力に基づき、ろ過デバイスの容器が満杯状態に近いと判断することと、ろ過デバイスの容器が満杯状態に近いと判断することを受けて、エアムーバが所定の期間作動させられる第2の除去プロセスを開始することと、を含む。
【0011】
実装形態には、以下、本明細書の他の個所に記載の例を含めることができる。
【0012】
実装形態によっては、ろ過デバイスの導管は、第1の開口を含むことができる。実装形態によっては、ろ過デバイスの導管の開口は、ろ過デバイスの導管の第1の開口とすることができる。ろ過デバイスの導管は、フィルタバッグの開口から内部へ、ろ過デバイスの導管の少なくとも一部に沿って先細になっていてもよい。ろ過デバイスの導管の自由端部分は、フィルタバッグの開口から導管の第2の開口までの全体距離よりも1~2倍大きな幅を有する第2の開口を含むことができる。
【0013】
実装形態によっては、ろ過デバイスは、フィルタバッグの開口に入ることができる開位置とフィルタバッグの開口に入ることができない閉位置とで、フィルタバッグの開口に対してスライド可能であるカバーをさらに含むことができる。ろ過デバイスは、フィルタバッグに取り付けられたカラーをさらに含むことができる。カバーは、開位置と閉位置とで、カラーに対してスライド可能とすることができる。
【0014】
実装形態によっては、カバーは、本体および開口を含むことができる。本体は、カバーが閉位置にあるときにフィルタバッグの開口を覆うように構成されていてもよく、カバーの開口は、カバーが開位置にあるときにフィルタバッグの開口と位置が揃うように構成されていてもよい。
【0015】
実装形態によっては、ろ過デバイスの入口は、除去ステーションの出口と接合するように構成された外向きシールを含むことができる。外向きシールは、入口の開口を画定することができる。除去ステーションの出口は、除去ステーションの1つ以上の導管の出口とすることができる。
【0016】
実装形態によっては、ろ過デバイスの導管の第2の開口の幅は、ろ過デバイスの入口の開口の幅にほぼ等しいとすることができる。導管の第2の開口の幅および入口の開口の幅は、2cm~5cmとすることができる。
【0017】
実装形態によっては、ろ過デバイスの導管は、ほぼ円錐台状の部分を含むことができる。
実装形態によっては、ろ過デバイスは、フィルタバッグの開口に沿って位置付けられたカラーを含むことができる。カラーは、フィルタバッグに取り付けられ、かつろ過デバイスの導管に取り付けられていてもよい。
【0018】
実装形態によっては、ろ過デバイスの導管は、スナップフィット機構の第1の部分を含むことができ、スナップフィット機構の第1の部分は、カラー上のスナップフィット機構の第2の部分に取り付けられる。
【0019】
実装形態によっては、ろ過デバイスの導管は、剛直ポリマーで形成されていてもよい。
【0020】
実装形態によっては、ろ過デバイスの導管の長さは、1~4cmとすることができる。
【0021】
実装形態によっては、ろ過デバイスの導管の外面とろ過デバイスの導管の長手方向軸との間の角度は、10~45度とすることができる。
【0022】
実装形態によっては、ろ過デバイスの導管は、第1の開口を含むことができる。実装形態によっては、ろ過デバイスの導管の開口は、ろ過デバイスの導管の第1の開口とすることができる。ろ過デバイスの導管の自由端部分におけるろ過デバイスの導管の第2の開口の幅は、2cm~5cmとすることができる。
【0023】
実装形態によっては、導管は、導管内のゴミの溜りを阻止するように構成されていてもよい。
【0024】
実装形態によっては、除去ステーションは、空気流用の流路に近接して位置付けられたセンサと、ろ過デバイスの容器が満杯状態であることをセンサが検出するのを受けて、除去プロセスが開始されることを防ぐように構成されたコントローラとをさらに含む。実装形態によっては、方法は、ろ過デバイスの容器が満杯状態であることを検出するのを受けて、除去プロセスが開始されるのを防ぐことをさらに含む。
【0025】
実装形態によっては、除去ステーションは、空気流用の流路に近接して位置付けられたセンサと、ろ過デバイスの容器が満杯状態に近いまたは満杯状態にあることを検出するのを受けて、ろ過デバイスが取り替えられる必要があることを示す警報を与えるように構成されたコントローラとをさらに含む。
【0026】
実装形態によっては、除去ステーションは、空気流用の流路に近接して位置付けられたセンサと、コントローラとをさらに含む。コントローラは、エアムーバが所定の期間作動させられる第1の除去プロセスを開始することと、圧力センサによって検出された圧力に基づき、ろ過デバイスが満杯状態に近いと判断することと、ろ過デバイスが満杯状態に近いと判断するのを受けて、エアムーバが所定の期間作動させられる第2の除去プロセスを開始することとを行うように構成されていてもよい。
【0027】
本明細書に記載の発明の対象の1つ以上の実装形態の詳細は、添付図面および以下の発明を実施するための形態において明示されている。その他の考えられる特徴、態様、および利点は、発明を実施するための形態、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】ろ過デバイスを備える除去ステーションの一部の概略側面図である。
図2】自律移動ロボットおよび図1の除去ステーションを含むシステムの正面斜視図である。
図3図1の除去ステーションの側断面図である。
図4図1の除去ステーションの上部分の上面図である。
図5図1のろ過デバイスの正面斜視図である。
図6】ろ過デバイスのフィルタバッグが透視で示される、図1のろ過デバイスの側面斜視図である。
図7】ろ過デバイスのフィルタバッグが透視で示される、図1のろ過デバイスの側面図である。
図8図1のろ過デバイスの境界面組立体の背面斜視図である。
図9図8の境界面組立体の背面図である。
図10図8の境界面組立体の正面図である。
図11】除去ステーションの空気流通路に沿う障害物を検出して、除去作業を行う際のプロセスを示す流れ図である。
図12A】ユーザ通知を提示するリモートコンピューティングデバイスの正面図である。
図12B】ユーザ通知を提示するリモートコンピューティングデバイスの正面図である。
図12C】ユーザ通知を提示するリモートコンピューティングデバイスの正面図である。
図12D】ユーザ通知を提示するリモートコンピューティングデバイスの正面図である。
図12E】ユーザ通知を提示するリモートコンピューティングデバイスの正面図である。
図12F】ユーザ通知を提示するリモートコンピューティングデバイスの正面図である。
図13】は、除去プロセスの例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
自律清掃ロボット用の除去ステーションは、ロボットによって行われる清掃作業間にロボットによって集められたゴミを除去するのに使用され得る。ロボットが清掃作業を行い、ゴミを集めた後、除去ステーションは、空気流を発生させ、ロボットに含まれているゴミを除去ステーションの容器に引き込み、それによりロボットに、除去ステーションを離れ、また清掃作業を行って、さらにゴミを集めることを可能にさせることができる。ロボットから受け取ったゴミを容器の中に導くための容器内の導管には、詰まりまたはその他の障害物が生じやすく、このような障害物は、容器の全ゴミ容量が活用されるのを妨げる可能性がある。本明細書に記載のように、容器を含むろ過デバイスは、導管に近接する詰まりまたはその他の障害物の形成を阻止するように構成されている導管を含むことができる。
【0030】
図1を参照すると、除去ステーション100は、ゴミ用の容器302を備えるろ過デバイス300が位置する上部分102を含む。ろ過デバイス300は、容器302を少なくとも部分的に形成するフィルタバッグ304を含む。ろ過デバイス300は、入口306および導管308をさらに含む。入口306は、除去ステーション100の1つ以上の導管の出口と接合するように構成されている。例えば、除去ステーション100の1つ以上の導管には、入口306と接合するように構成された出口119を含む導管114が含まれる。ろ過デバイス300の導管308は、ろ過デバイス300の入口306を容器302に空気圧で接続するように構成されている。導管308は、入口306から内部へ容器302中に延在する。導管308は、導管内のゴミの溜りを阻止し、それにより導管308に近接する詰まりまたはその他の障害物の形成を阻止するように構成された本明細書に記載の導管の例である。
【0031】
除去ステーション100は、筐体101(図1~4に図示)を含む。除去ステーション100の筐体101は、エアムーバ117(図2に図示)と、エアムーバ117によって発生する空気流用の空気流路のシステムと、コントローラ113(図2に図示)とを含む、除去ステーション100の様々な構成要素を支持する1つ以上の相互接続構造体を含むことができる。
【0032】
図1は、コントローラ113が、除去ステーション100の空気通路を通る空気流116を発生させるようにエアムーバ117を操作する除去作業中の除去ステーション100を示す。システム、例えば、除去ステーション100および自律清掃ロボット200を含むゴミ収集システムを示す図2を参照すると、除去ステーション100は、自律清掃ロボット200と除去ステーション100とが互いに接合されると除去作業を行う。ロボット200は、部屋で、例えば、商業用、居住用、産業用、またはその他のタイプの建物の部屋で清掃作業を行い、自らが部屋を自律的に動き回るにつれて、部屋の床面からゴミを集める。ロボット200は、このロボットに床面からゴミを集めることを可能にさせる器具を含む。例えば、ロボット200は、ロボット200の下の床面の一部から空気を引き、それにより、床面のその部分にあるゴミをロボット200に引き込むエアムーバ202を含むことができる。ロボット200は、床面のゴミを引き付け、そのゴミをロボット200に機械的に入れる、床面に向く1つ以上の回転式部材(図示せず)も含むことができる。1つ以上の回転式部材には、ゴミを引き付け、そのゴミをロボット200の中に導くことができるローラ、ブラシ、フラッパブラシ、またはその他の回転式器具を含めることができる。床面から集められたゴミは、ロボット200のゴミビン204の中に導かれる。ロボット200のコントローラ206は、例えば、床面にわたってロボット200を進ませるように動作可能であるモータおよびホイールを含む、ロボット200の駆動システム(図示せず)を、ロボット200を部屋のあちこちに誘導し、それにより部屋の様々な部分を清掃するように操作する。
【0033】
清掃作業中、コントローラ206は、ゴミビン204が満杯であると判断することができる。例えば、コントローラ206は、ゴミビン204に溜ったゴミが、ゴミビン204の全ゴミ容量の特定の割合を超えた、例えば、ゴミビン204の全ゴミ容量の70%、80%、または90%を超えたと判断することができる。このような判断をした後、コントローラ206は、ロボット200を除去ステーション100へ導くように、ロボット200の駆動システムを操作する。実装形態によっては、ロボット200は、除去ステーション100を見つけるためのロボットの部屋のあちこちの移動の間に除去ステーション100を検出するための光センサ、音響センサ、またはその他の適切なセンサを含むセンサシステムを含む。
【0034】
除去ステーション100は、ロボット200のゴミビン204からのゴミを除去ステーション100に引き込む除去作業を行うことができる。除去ステーション100にロボット200からゴミを取り除くのを可能にさせるために、ロボット200は、除去ステーション100と接合する。例えば、ロボット200は、除去ステーション100に物理的にドッキングするように、除去ステーション100に対して自律的に動くことができる。他の実装形態において、除去ステーション100の導管(図示せず)は、ロボット200に手作業で接続される。除去ステーション100と接合するために、実装形態によっては、ロボット200の底面は、図3に示される除去ステーション100の取入れ口118と係合する出口(図示せず)を含む。例えば、ロボット200の出口は、ゴミビン204の底面に位置させることができ、取入れ口118の対応する開口と係合する開口とすることができる。
【0035】
ロボット200および除去ステーション100のうちの1つまたは両方は、エアムーバ117が除去作業中に負圧を生じさせるときのみ開く弁機構を含むことができる。例えば、ロボット200の弁機構(図示せず)には、ゴミビン204の底面における負圧、例えば、除去ステーション100のエアムーバ117によって生じる負圧を受けたときのみ開く、扉、フラップ、またはその他の開閉式デバイスを含めることができる。
ロボット200が除去ステーション100と接合している間、ゴミビン204は、除去ステーション100のエアムーバ117と空気圧連通している。さらに、実装形態によっては、ロボット200が除去ステーション100と接合しているとき、除去ステーション100がロボット200の電池を充電することができるように、ロボット200は、除去ステーション100と電気連通している。このように、ロボット200と接合されている間、除去ステーション100は、ロボット200からゴミを除去すると同時に、ロボット200の電池を充電することができる。他の実装形態において、除去ステーション100は、除去ステーション100がロボット200からゴミを除去していない間のみ、ロボット200の電池を充電する。
【0036】
また図1を参照すると、除去ステーション100がロボット200と接合されながらの除去作業の間、除去ステーション100によって発生した空気流116は、ロボット200から引き出されたゴミ120を運びながら、ゴミビン204を通り、除去ステーション100の空気流通路を通り、そしてろ過デバイス300を通って移動する。除去ステーション100の空気流通路は、除去ステーション100の1つ以上の導管を含む。導管114を含むことに加えて、1つ以上の導管には、導管122、124も含めることができる。導管122は、除去ステーションの100の取入れ口118を含み、導管124と接続されており、導管124は、導管114と接続されている。この点では、空気流116は、導管122、導管124、および導管114を通って移動することにより、除去ステーション100の1つ以上の導管を通って移動することになる。空気流116は、出口119を通って1つ以上の導管を出て、ろ過デバイス300の入口306に入り、次に、導管308を通って移動する。空気流116は、フィルタバッグ304の壁を通って、エアムーバ117へさらに移動する。フィルタバッグ304の壁は、ろ過機構として働き、ゴミ120の一部を空気流116から分離する。
【0037】
実装形態によっては、除去ステーション100は、取り外し可能なフィルタ(図示せず)を含むことができる。フィルタは、小粒子フィルタまたは微細粒子フィルタとすることができる。例えば、空気流116がろ過デバイス300を出た後に空気流116によって運ばれる約0.1~0.5マイクロメートルの幅を有する粒子は、フィルタによって取り除かれる。フィルタは、ろ過デバイス300とエアムーバ117との間に位置付けられていてもよい。空気流116がろ過デバイス300を出て、フィルタを通り過ぎた後、エアムーバ117は、空気流116を除去ステーション100の外に、具体的には、排気口125(図2に図示)を通して導く。本明細書に記載のように、容器302が満杯であることを除去ステーション100のセンサ126(図1および3に図示)が検出するまで、除去ステーション100は、除去作業を続けて行うことができる。実装形態によっては、センサ126は、空気流用の流路に近接して位置付けられている。本明細書に記載のように、センサ126が圧力センサである実装形態もある。センサ126が、ろ過デバイス300の満杯状態を示す1つ以上の信号を発することができる光センサ、力センサ、またはその他のセンサである実装形態もある。
【0038】
ろ過デバイス300は、除去ステーション100から切り離し可能かつ取り外し可能である。図4を参照すると、除去ステーション100の筐体101は、除去ステーション100の上部分102に沿ったカバー128を含む。カバー128は、除去ステーション100の容器130を覆っている。容器130は、ろ過デバイス300を受容することができる。カバー128は、閉位置(図3に図示)と開位置(図4に図示)とで可動である。カバー128の開位置では、ろ過デバイスが、容器130に挿入可能であり、または容器130から取り外し可能である。例えば、ろ過デバイス300は、容器の中で除去ステーション100の1つ以上の導管と接続されるように置かれていてもよい。さらに、ろ過デバイス300は、除去ステーションの1つ以上の導管から切り離され、次に容器130から取り外され、それにより、新しいろ過デバイスが容器に挿入されるのを可能にすることができる。
実装形態によっては、除去ステーション100の導管114は、カバー128の動きに応じて可動である。例えば、カバー128が閉位置から開位置に動かされると、導管114は、導管114の出口119が容器130に入るように動く。導管114は、後退位置(図4に図示)から突出位置(図示せず)に動く。後退位置では、導管114の出口119が、筐体101に引っ込んでいる。突出位置では、出口119が容器130に入るように、導管114が筐体101から容器130の中に突き出している。実装形態によっては、導管114は、導管114が導管124に対して枢動するまたは屈曲するのを可能にするように導管124に接続されており、それにより、導管114に筐体101に対して動くことを可能にさせる。
【0039】
除去ステーション100は、開位置から閉位置へのカバー128の動きに応じた導管114のこのような動きを引き起こすための機構を含む。例えば、機構は、開位置から閉位置へのカバー128の動きに応じて並進させられる可動支柱132を含む。導管114上のカム(図示せず)は、可動支柱132と接合するように構成され、これにより、カバー128の動きに応じて可動支柱132が動くと、導管114の出口119が容器130にさらに入るようになる。本明細書に記載のように、出口119のこの内部への動きは、出口119にろ過デバイス300の入口306と係合させる。
【0040】
図5~7は、ろ過デバイス300の例を示す。図5を参照すると、ろ過デバイス300は、本明細書に記載のように、フィルタバッグ304、入口306、および境界面組立体310を含む。ろ過デバイス300は、例えば、容器304に集められたゴミが容器302の特定のゴミ容量を超えた後、使い捨て可能とすることができる。
【0041】
フィルタバッグ304は、容器302を少なくとも部分的に形成し、空気が通ることができる材料で形成されている。フィルタバッグ304がゴミの少なくとも一部を除去ステーション100によって発生した空気流116から分離し、フィルタ処理する分離器として働くことができるようなフィルタバッグ304の材料が選択されている。例えば、フィルタバッグ304は、空気を通すが、汚れやゴミを捕え、それにより、そのゴミを容器302内に残す紙または布で形成されていてもよい。フィルタバッグ304の材料は、可撓性であり、フィルタバッグ304を折り畳み、簡単に保管することを可能にする。さらに、除去作業中、フィルタバッグ304がゴミを集めるのに従って、フィルタバッグ304は、さらなるゴミを収容するように膨張することができる。フィルタバッグ304は、フィルタ処理を介してゴミを集めている間、通気性であり、空気流116がろ過デバイス300に入る際の空気流116に含まれているゴミ量よりも少ないゴミ量で空気流116がフィルタバッグ304を出ることを可能にする。例えば、フィルタバッグ304は、1マイクロメートルよりも広い、例えば、3マイクロメートル、10マイクロメートル、50マイクロメートル、またはそれよりも広い幅を有するゴミを集めることができる。
【0042】
図8も参照すると、境界面組立体310は、カラー312、カバー314、シール316、および導管308を含む。境界面組立体310は、除去ステーション100の1つ以上の導管と、例えば導管114(図1および3に図示)と接合するように構成されている。例えば、ろ過デバイス300が除去ステーション100の容器130の中に配置され、除去ステーション100の導管114が突出位置にあるとき、取入れ口118は、ろ過デバイス300の容器302との空気圧連通に入っている。したがって、ロボット200が除去ステーション100と接合しているとき、ロボット200のゴミビン204も、ろ過
【0043】
デバイス300の容器302との空気圧連通に入っている。
【0044】
シール316は、カラー312に取り付けられ、導管114を引き付けるように構成されている。具体的には、シール316は、外向きシールであり、例えば、容器302を背にして向いており、導管114の出口119と接合するように構成されている。例えば、導管114がカバー128の動きに応じて可動である実装形態では、導管114は、突出位置に動き、それによりシール316に接触することができる。シール316は、ゴム、別の弾性材料、または弾性材料を含む様々な材料の組み合わせで形成されている。シール316は、ろ過デバイス300の入口306の一部である開口338を含む。シール316は、導管114の外面の周りに密封係合を形成することができる。シール係合は、エアムーバ117が空気流116を発生させると、導管114からの空気流の漏れを防ぐか、阻止するか、それとも低減することができ、それによりエアムーバ117の効率を高めることができる。
【0045】
カラー312は、フィルタバッグ304の開口317に沿って位置付けられている。カラー312は、ほぼ平らな板である。例えば、カラー312の厚みは、1.0mm~3.5mm、例えば、1.0mm~2.0mm、1.5mm~2.5mm、2.0mm~3.0mm、または2.5mm~3.5mmである。ほぼ長方形または正方形であるとして図10に描写されるが、他の実装形態では、カラー312は、円形であるかまたは多角形状を有する。図10も参照すると、カラー312は、カバー314の幅W2よりも大きな幅W1を有する。例えば、カラー312の幅は、カバー314の幅よりも1.05~1.5倍大きい。例えば、カラー312の幅W1は、7.0cm~12.0cm、例えば、7.0cm~8.0cm、8.0cm~9.0cm、9.0cm~10.0cm、10.0cm~11.0cm、または11.0cm~12.0cmであり、カバー314の長さW2は、6.0cm~9.0cm、例えば、6.0cm~6.5cm、6.5cm~7.0cm、7.0cm~7.5cm、7.5cm~8.0cm、8.0cm~8.5cm、または8.5cm~9.0cmである。
【0046】
境界面組立体310のカラー312は、フィルタバッグ304に直接取り付けられている。カラー312が、フィルタバッグ304に溶接されている実装形態もある。カラー312が締結具を介して、例えば、ステッチ、クリップ、ファスナ、およびその他の適切な締結具を介して、フィルタバッグ304に取り付けられている実装形態もある。カラー312は、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ナイロン、または別の適切なポリマーなどの剛直高分子材料で形成されている。
【0047】
境界面組立体310のカバー314は、カラー312に可動に取り付けられている。カバー314は、ほぼ平らな板である。例えば、カバー314の厚みは、0.5mm~3.5mm、例えば、0.5mm~1.5mm、1.0mm~2.0mm、1.5mm~2.5mm、2.0mm~3.0mm、または2.5mm~3.5mmである。ほぼ長方形であるとして図10に描写されているが、他の実装形態では、カバー314は、円形であるかまたは多角形状を有する。さらに図10を参照すると、カバー314は、カラー312の長さL1よりも長い、例えば、カラー312の長さよりも1.25~2倍長い長さL2を有する。例えば、カバー314の長さL2は、9.0cm~14.0cm、例えば、9.0cm~12.0cm、10.0cm~13.0cm、または11.0cm~14.0cmであり、カラー312の長さL1は、6.0cm~11.0cm、例えば、6.0cm~9.0cm、7.0cm~10.0cm、または8.0cm~11.0cmである。
【0048】
カバー314は、フィルタバッグ304の開口317に入ることができる開位置とフィルタバッグ304の開口317に入ることができない閉位置とで、フィルタバッグ304の開口317に対して可動である。例えば、図8を参照すると、カバー314は、カラー312に対してスライド可能であるすり板である。カラー312は、カバー314にカラー312に対してスライドさせながらカバー314をカラー312に取り付けるクリップ318(図10に図示)を含む。
【0049】
図10を参照すると、カバー314は、開口320および本体322を含む。開口320は、カバー314の本体322におけるほぼ円形の開口とすることができる。実装形態によっては、開口320は、非円形部分を含むか、それとも多角形である。カバー314が開位置にあるとき(図10に示されるように)、開口320は、フィルタバッグ304の開口317、およびシール316によって画定された開口338と位置が揃い、重なり合っている。カバー314が閉位置にあるとき(図示せず)、ゴミが容器302(図5および6に図示)に入ることもそれから出ることもできないように、本体322は、フィルタバッグ304の開口317、およびシール316によって画定された開口338と重なり合い、それらを覆っている。
【0050】
カバー314は、人間のユーザによって手作業で可動であり、それにより、ユーザは、自分がろ過デバイス300を捨てようとするとき、簡単に容器302を閉め切って、ゴミがろ過デバイス300から落ちるのを防ぐことができる。カバー312は、人間のユーザに、カバー314を手作業で動かしながらカラー312をより簡単につかむことを可能にさせるタブ313をさらに含むことができ、カバー314の長さL2は、ユーザが、簡単にカバー314をつかみ、カラー312に対してカバー314を位置付けし直すことができるように、カラー312の長さL1よりも長いとすることができる。
【0051】
導管308は、ろ過デバイス300が除去ステーション100に接続されているときに、除去ステーション100のエアムーバ117によって発生する空気流用の空気流通路をもたらす空洞のチューブのような構造体である。図6を参照すると、導管308は、カラー312から内部へろ過デバイス300の容器302中に、フィルタバッグ304を背にして延在する。導管308とカラー312とは互いに取り付けられている。実装形態によっては、さらに図8を参照すると、導管308は、スナップフィット機構324の第1の部分を含むことができ、スナップフィット機能324の第1の部分は、カラー312上のスナップフィット機構324の第2の部分に取り付けられる。例えば、スナップフィット機構324の第1の部分は、複数のスナップを含むことができ、スナップフィット機構324の第2の部分は、複数のスナップが係合される複数の細長穴を含むことができる。代替として、スナップフィット機構324の第1の部分は、複数の細長穴を含むことができ、スナップフィット機構324の第2の部分は、複数の細長穴と係合するように構成された複数のスナップを含むことができる。
【0052】
導管308は、剛直ポリマーから形成されている。例えば、図6~8を参照すると、導管308は、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ナイロン、別の適切なポリマー、または適切なポリマーを含む材料の組み合わせから形成されていてもよい。導管308は、フィルタバッグ304の開口317から内部へ導管308の少なくとも一部に沿って先細になっている。実装形態によっては、導管308は、フィルタバッグ304の開口317を背にして先細になっているほぼ円錐台状の部分326を含む。
【0053】
導管308は、カラー312に取り付けられた取り付け端部分330、および自由端部分332を含む。取り付け端部分330は、開口334の幅W3、およびシール316によって画定された開口338の幅W4よりも広い幅を有する開口(図示せず)を有する。取り付け端部分330の開口は、ろ過デバイス300の入口306に近接して位置付けられている。自由端部分332は、容器302内の開口334を含む。図7を参照すると、ろ過デバイス300の導管308の外面とろ過デバイス300の導管308の長手方向軸336との間の角度335は、10~45度、例えば、10~25度、20~35度、または30~45度である。実装形態によっては、カラー312に近接する導管308の部分328は、先細にはなっていない。例えば、部分328は、ほぼ円筒形とすることができる。
【0054】
図9を参照すると、導管308の開口334の幅W3は、2.0cm~5.0cm、例えば、2.0cm~3.0cm、3.0cm~4.0cm、または4.0cm~5.0cmである。図10も参照すると、幅W3は、シール316によって画定された開口338の幅W4とほぼ等しくなっている。例えば、幅W4は、幅W3の90%~110%、例えば、幅W3の90%~100%、95%~105%、または100%~110%である。開口334および開口338がほぼ円形である実装形態では、幅W3、W4は、開口334、338の直径に一致する。他の実装形態では、開口334、338は、非円形、例えば、多角形である。図7も参照すると、幅W3は、導管308の長さL3よりも1~2倍長く、例えば、長さL3よりも1~1.5倍、1.25~1.75倍、または1.5~2倍長い。導管308の長さL3は、例えば、フィルタバッグ304の開口317から導管308の開口334までの全体距離に一致する。例えば、導管308の長さL3は、1~4cm、例えば、1~2cm、2~3cm、または3~4cmとすることができる。
【0055】
図11は、除去ステーション100のコントローラ113によって実行されるプロセス400の例を示す。ロボット200が除去ステーション100にドッキングした後、コントローラ113は、作業402において、除去プロセスを開始する。除去プロセスの間、コントローラ113は、エアムーバ117を作動させ、それにより、空気流を発生させて、ロボット200のゴミビン204からゴミを除去する。
実装形態によっては、センサ126(図1に図示)は、除去ステーション100の容器130内の定常圧を示す1つ以上の信号を発する圧力センサとすることができる。除去プロセスの間、図12Aを参照すると、コントローラ113は、定常圧を示すデータをリモートコンピューティングデバイス500、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、スマートウォッチ、スマートグラス、拡張現実デバイス、またはその他のリモートコンピューティングデバイスに送信することができる。例えば、コントローラ113は、例えば、Bluetooth、LAN、もしくは他の適切な無線通信プロトコルを介して、データをリモートコンピューティングデバイス500に直接送信することができ、またはコントローラ113は、データをリモートコンピューティングデバイス500にリモートサーバを介して送信することができる。図12Aに示されるように、定常圧は、除去ステーション100の満杯状態を示すものとすることができる。定常圧に基づき、リモートコンピューティングデバイス500は、除去ステーション100の満杯状態を示す通知502を提示することができる。例えば、通知502は、溜ったゴミによって占められるろ過デバイス300の全ゴミ容量の割合を示すことができる。
【0056】
作業404において、コントローラ113は、除去ステーション100の流通路内の詰まりまたはその他の障害物の有無を判断する。コントローラ113が詰まりまたはその他の障害物があることを判断すると、コントローラ113は、作業405において、エアムーバ117の作動を止め、詰まりまたはその他の障害物が検出されたことを示す通知をユーザに送信することができる。
【0057】
作業406において、コントローラ113は、シール316と導管114との間に正しい密封係合が形成されているか否かを判断する。正しい密封係合が形成されていないとコントローラ113が判断する場合、コントローラ113は、作業407において、エアムーバ117の作動を止め、正しくない密封係合が検出されたことを示す通知をユーザに送信することができる。
【0058】
作業408において、コントローラ113は、ろ過デバイス300の容器302が満杯であるか否かを判断する。ろ過デバイス300の容器302が満杯であるとコントローラ113が判断する場合、コントローラ113は、作業409において、エアムーバ117の作動を止め、ろ過デバイス300の容器302が満杯であることを示す通知をユーザに送信することができる。
【0059】
コントローラ113は、センサ126から受信した1つ以上の信号を使用して、作業404、406、408において、判断を行うことができる。本明細書に記載のように、センサ126は、除去ステーション100の容器130内の定常圧を示す1つ以上の信号を発する圧力センサとすることができ、この定常圧は、ろ過デバイス300の詰まりもしくはその他の障害物の有無、正しいもしくは正しくない密封係合、または満杯状態を示すものとすることができる。例えば、1つ以上の信号が定常圧に対する予想範囲よりも大きな定常圧を示している場合、コントローラ113は、除去ステーション100の空気流通路内に詰まりまたはその他の障害物があると判断することができる。定常圧に対する予想範囲は、除去ステーション100によって行われた前のうまくいった除去プロセス中にセンサ126によって検出された定常圧範囲に基づきコンピュータで計算され得る。図12Bを参照すると、詰まりまたはその他の障害物があるとコントローラ113が判断する場合、コントローラ113は、この詰まりまたはその他の障害物があることを示すデータをリモートコンピューティングデバイス500に送信することができ、リモートコンピューティングデバイス500は、この詰まりまたはその他の障害物があることを示す通知504を提示することができる。通知504には、ユーザが除去ステーション100の1つ以上の導管を調べて、詰まりまたはその他の障害物を取り除くための説明を含めることができる。
【0060】
1つ以上の信号が、定常圧に対する予想範囲よりも小さな定常圧を示している場合、コントローラ113は、正しくない密封係合がシール316と導管114との間に形成されていると判断することができる。図12Cを参照すると、正しくない密封係合が形成されているとコントローラ113が判断する場合、コントローラ113は、正しくない密封係合を示すデータをリモートコンピューティングデバイス500に送信することができ、リモートコンピューティングデバイス500は、正しくない密封係合を示す通知506を提示することができる。通知506には、ユーザがろ過デバイス300を調べて、ろ過デバイス300が除去ステーション100の容器130内に正しく座っているかを確認するための説明を含めることができる。通知506には、代替としてまたは追加として、除去ステーション100のカバー128を調べて、カバー128が完全に閉じているかを確認するための説明を含めることができる。
【0061】
1つ以上の信号がバッグ満杯閾値圧力よりも大きな定常圧を示している場合、コントローラ113は、ろ過デバイス300が満杯であると判断することができる。実装形態によっては、コントローラ113は、ろ過デバイス300の容器302が満杯状態であることをセンサ126が検出するのを受けて、後続の除去プロセスが開始されるのを防ぐことができる。コントローラ113は、ろ過デバイス300の容器302が満杯状態に近いまたは満杯状態にあることをセンサ126が検出するのを受けて、ろ過デバイス300が取り替えられる必要があることを示す警報を与えることができる。例えば、図12Dを参照すると、ろ過デバイス300が満杯であるとコントローラ113が判断する場合、コントローラ113は、ろ過デバイス300の満杯状態を示すデータをリモートコンピューティングデバイス500に送信することができ、リモートコンピューティングデバイス500は、ユーザがろ過デバイス300を調べて、除去ステーション100からろ過デバイス300を取り外す必要があることを示す通知508を提示することができる。ある例では、図12Eを参照すると、コントローラ113は、代替としてまたは追加として、ユーザが1つ以上の追加のろ過デバイスを注文する必要があることを示す通知510を提示することができる。通知510には、ユーザに、ろ過デバイスをユーザの家に配達されるように直接注文することを可能にさせるユーザインタフェースエレメント512を含めることができる。
【0062】
作業410において、除去プロセスのための所定の期間が過ぎても、作業404、406、408のトリガイベントが起こっていない場合、コントローラ113は、除去プロセスを終了させる。コントローラ113は、エアムーバ117の作動を止め、除去プロセスが完了したことを示す通知をユーザに送信することができる。図12Fを参照すると、コントローラ113は、除去プロセスの終了を示すデータをリモートコンピューティングデバイス500に送信することができ、リモートコンピューティングデバイス500は、除去プロセスが完了したことを示す通知514を提示することができる。実施形態によっては、ロボット200が、除去プロセスが完了した後も部屋を清掃し続ける場合、通知514は、ロボット100が清掃を再開したことをさらに示す。図12A~12Fは、除去ステーション100またはロボット200の進み具合または状態を示す視覚通知を提示するリモートコンピューティングデバイス500の例を示すが、他の実装形態では、リモートコンピューティングデバイス500は、可聴の、触覚の、または他の類の通知を提示することができる。
【0063】
図13は、ロボット200からゴミを除去するためのコントローラ113によって実行される様々な類のプロセスの間の定常圧のグラフである。プロセスを表すデータ追跡602の間、コントローラ113は、エアムーバ115を作動させ、所定の期間、例えば、5~15秒間、エアムーバ115を操作する。コントローラ113は、次に、所定の期間が過ぎるとエアムーバ115の作動を止める。データ追跡602によって表されるプロセスは、コントローラ113が、ろ過デバイス300の詰まりの存在、うまく形成されていない密封係合、または満杯状態を検出していない除去プロセスに一致する。この点では、定常圧は、ろ過デバイス300に対する予想範囲を超えていない。
【0064】
データ追跡604は、検出された詰まりまたはその他の障害物を追い出すためのコントローラ113によって実行されるプロセスの例を表す。コントローラ113は、エアムーバ115を複数回作動させて、詰まりまたはその他の障害物を追い出す。データ追跡604によって表されるプロセスの間、コントローラ113は、エアムーバ115を作動させ、所定の期間、操作する。コントローラ113は、詰まりまたはその他の障害物が除去ステーション100の空気流通路にあると判断する。コントローラ113は、それに従って、エアムーバ115の作動を短時間停止させ、それらからすぐに、例えば、1~2秒のうちに、エアムーバ115を再び作動させる。コントローラ113は、所定の期間、エアムーバ115を操作する。コントローラ113は、次に、定常圧における降下605を検出し、詰まりまたはその他の障害物が追い払われたかそれとも緩和されたと判断する。コントローラ113は、次に、所定の期間が過ぎると、エアムーバ115の作動を止める。実装形態によっては、詰まりまたはその他の障害物を追い出すのに、エアムーバ115の3回以上の作動が必要とされる。代替として、実施形態によっては、コントローラ113は、エアムーバ115を3回より多くは作動させない。詰まりまたはその他の障害物が3回の作動でも追い出されなかった場合、コントローラ113は、除去プロセスを終了させ、詰まりまたはその他の障害物が検出されたことを示す通知をユーザに送信し、ユーザにこの問題に対処するよう指示する。
【0065】
データ追跡606は、ろ過デバイス300が満杯であるとき、コントローラ113によって実行されるプロセス例を表す。コントローラ113は、エアムーバ115を複数回作動させて、ろ過デバイス300内のゴミがうまく落ち着き、ろ過デバイス300のゴミ容量に達しているか確認する。データ追跡606によって表されるプロセスの間、コントローラ113は、エアムーバ115を作動させ、所定の期間、エアムーバ115を操作する。コントローラ113は、ろ過デバイス300が満杯であると判断する。コントローラ113は、それに従い、短時間エアムーバ115の作動を止め、それからすぐに、例えば、1~2秒のうちに、エアムーバ115を再び作動させる。コントローラ113は、所定の期間、エアムーバ115を操作する。コントローラ113は、ろ過デバイス300が満杯であると再び判断する。コントローラ113は、次に、短時間エアムーバ115の作動を止め、それからすぐに、例えば、1~2秒のうちに、エアムーバ115を再び作動させる。コントローラ113は、所定の期間、エアムーバ115を操作する。コントローラ113は、ろ過デバイス300が満杯であると再び判断する。3回の作動後、コントローラ113は、エアムーバ115の作動を止め、ろ過デバイスが満杯であるという通知をユーザに送信する。データ追跡606によって表されるプロセスは、エアムーバ115の3回の作動を含むとして説明されているが、他の実装形態では、ろ過デバイス300が満杯であるとの判断を受けて、エアムーバ115の2回、4回、またはそれより多い作動が起こってもよい。
【0066】
いくつかの実装形態が説明された。それでもなお、様々な変更形態が作られ得ることが理解されるであろう。
【0067】
本明細書に記載のロボットおよび除去ステーションは、1つ以上のコンピュータプログラム製品、例えば、1つ以上のデータ処理装置、例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、マルチプルコンピュータ、および/またはプログラマブル論理構成要素による実行に向けて、あるいはそれらの動作を制御するために、1つ以上の非一時的機械可読媒体などの1つ以上の情報担体に触知可能に組み込まれた1つ以上のコンピュータプログラムを使用して、少なくとも部分的に制御され得る。
【0068】
本明細書に記載のロボットおよび除去ステーションを制御するのに関連する作業およびプロセスは、1つ以上のコンピュータプログラムを実行して、本明細書に記述の機能を果たす1つ以上のプログラマブルプロセッサによって行われ得る。コンピュータプログラムは、コンパイル型またはインタプリタ型の言語を含むいずれの形式のプログラミング言語でも書き込まれ得、それは、コンピューティング環境における使用に適したスタンドアロンプログラムとして、またはモジュール、構成要素、サブルーチン、もしくはその他のユニットとして、を含む、いずれの形式においても展開され得る。本明細書に記載のロボットおよび除去ステーションのすべてまたは一部の制御は、特殊目的論理回路網、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)および/またはASIC(特定用途向け集積回路)を使用して実装され得る。
【0069】
本明細書に記載のコントローラ(例えば、コントローラ113、コントローラ206)は、1つ以上のプロセッサを含むことができる。コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサには、例として、いかなる種類のコンピュータでもその汎用および特殊目的両方のマイクロプロセッサ、ならびにいずれか1つ以上のプロセッサが含まれる。通常、プロセッサは、読み取り専用記憶域またはランダムアクセス記憶域またはそれら両方から命令およびデータを受信することになる。コンピュータの要素には、命令を実行するための1つ以上のプロセッサと、命令およびデータを記憶するための1つ以上の記憶域デバイスとが含まれる。通常、コンピュータは、データを記憶するための大規模PCB、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、もしくは光ディスクなどの1つ以上の機械可読記憶媒体も含むことになるか、またはそれからデータを受信する、もしくはそれらへデータを転送する、もしくは両方を行うように動作可能に結合されることになる。コンピュータプログラム命令およびデータを組み込むのに適した機械可読記憶媒体には、例として、半導体記憶域デバイス、例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュ記憶域デバイスと、磁気ディスク、例えば、内蔵ハードディスクまたはリムーバブルディスクと、光磁気ディスクと、CD-ROMディスクおよびDVD-ROMディスクとを含む、すべての形態の不揮発性記憶域が含まれる。除去ステーション100のコントローラ113は、エアムーバ115を制御し、本明細書に記載のようにその他の作業を行うとして説明されているが、他の実装形態では、ロボット200のコントローラ206、リモートサーバ、または本明細書に記載の様々なコントローラの組み合わせが、除去ステーション100の作業を制御するのに使用され得る。
【0070】
導管308は、剛直ポリマーから形成されているとして説明されているが、実装形態によっては、導管308は、可撓性材料から形成されている。導管308は、高分子材料の薄片とすることができる。導管308は、例えば、ポリウレタン、ラテックス、ゴム、エラストマー、別の適切な可撓性材料、または可撓性を与える複数の適切な材料の組み合わせから形成されていてもよい。導管308は、除去ステーション100のエアムーバ115が操作されていないときには垂れ下がるように十分に可撓性であるとすることができる。エアムーバ115の作業中、導管308は、エアムーバ115によって発生した空気流に導管308を通過するのを許すように膨張することができる。
【0071】
センサ126が説明されているが、実装形態によっては、除去ステーション100が、除去ステーション100の空気流通路に沿ってまたは近接して位置付けられた複数のセンサ126を含む。例えば、除去ステーション100は、空気流通路の両側に1つずつ位置する、2つの圧力センサを含むことができる。実装形態によっては、第1の圧力センサは、ろ過デバイス300の近くなど、キャニスタ内に位置することができ、第2の圧力センサは、除去ステーション100の取入れ口118の近くに位置することができる。複数のセンサからの信号に基づき、コントローラ113は、詰まりもしくはその他の障害物または空気漏れの空気流通路に沿った特定の場所を判断することができる。
【0072】
ろ過デバイス300は、フィルタバッグ304を含むバッグを基にしたろ過デバイスとして説明されているが、他の実装形態では、ろ過デバイス300は、カラー312が取り付けられている剛性入れ物を含む。実装形態によっては、ろ過デバイス300は、ユーザによって空にされ得、場合によっては、その後の再利用に向けて除去ステーションで清掃され得る再利用可能な入れ物である。
【0073】
カバー314は、実装形態によっては、カラー312に対してスライド可能であるとして説明されている。場合によっては、本明細書に記載のように、カバー314は、カバー312に対して並進可能である。代替としてまたは追加として、カバー314は、開位置と閉位置とで、カバー314に対して回転可能である。実装形態によっては、シール316が、フィルタバッグ304の開口317用のカバーとして働く。例えば、シール316は、フィルタバッグ304の開口317のほぼ全体、例えば、75%~95%を覆うことができる。突出位置における導管114は、シール316を突き抜け、それによりシール316によって画定された開口338を広くすることができる。シール316は、導管114にシール316を突き抜けるのを許すための可撓性を与えるいくつかのスリットを含むことができる。
【0074】
スナップフィット機構324は、導管308をカラー312に取り付けるとして説明されているが、他の実装形態では、導管308をカラー312に取り付けるための機構には、接着取り付け具、溶接、締まり嵌め機構、またはその他の適切な取り付け機構が含まれる。
【0075】
したがって、その他の実装形態も請求項の範囲内である。
【符号の説明】
【0076】
100 除去ステーション
101 筐体
113 コントローラ
114 導管
115 エアムーバ
116 空気流
117 エアムーバ
118 取入れ口
119 出口
120 ゴミ
122 導管
124 導管
125 排気口
126 センサ
128 カバー
130 容器
132 可動支柱
200 自律清掃ロボット
202 エアムーバ
204 ゴミビン
206 コントローラ
300 ろ過デバイス
302 容器
304 フィルタバッグ
306 入口
308 導管
310 境界面組立体
312 カラー
313 タブ
314 カバー
316 シール
317 開口
318 クリップ
320 開口
322 本体
324 スナップフィット機能(機構)
330 取り付け端部分
332 自由端部分
334 開口
338 開口
500 リモートコンピューティングデバイス
512 ユーザインタフェースエレメント
図1
図2
図3
図4
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図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
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