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特許7247087選択器を含むエアロゾル送達装置および関連方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-17
(45)【発行日】2023-03-28
(54)【発明の名称】選択器を含むエアロゾル送達装置および関連方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20200101AFI20230320BHJP
   A24F 40/44 20200101ALI20230320BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20230320BHJP
【FI】
A24F47/00
A24F40/44
A24F40/46
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019504094
(86)(22)【出願日】2017-07-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-09-05
(86)【国際出願番号】 IB2017054549
(87)【国際公開番号】W WO2018020444
(87)【国際公開日】2018-02-01
【審査請求日】2020-06-15
(31)【優先権主張番号】15/222,615
(32)【優先日】2016-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワトソン,ニコラス・エイチ
(72)【発明者】
【氏名】デイビス,マイケル・エフ
(72)【発明者】
【氏名】シアーズ,スティーブン・ベンソン
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/090426(WO,A1)
【文献】特表2015-513970(JP,A)
【文献】特表2014-528718(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02989912(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
A24F 40/44
A24F 40/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
エアロゾル前駆体組成物を含む複数のリザーバのうちのそれぞれ1つと流体連通するようにそれぞれ構成された複数の噴霧器と、
噴霧器選択器とを備え、
噴霧器選択器は、アクチュエータを備え、
アクチュエータは、1つまたは複数の噴霧器から蒸気を生成するために1つまたは複数の噴霧器を移動して電源と電気接続させるように、かつエアロゾル送達装置を通る空気流路に対して1つまたは複数の噴霧器を移動するように構成される、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
噴霧器選択器がさらに、空気流路を1つまたは複数の噴霧器に選択的に向けるように構成された弁を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
噴霧器選択器がガイドトラックを含み、噴霧器のそれぞれがガイドトラックに対して移動可能である、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
蒸気に添加される複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供するように構成された添加剤選択器をさらに備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
エアロゾル送達装置であって、エアロゾル送達装置は、
エアロゾル前駆体組成物から蒸気を生成するように構成された少なくとも1つの噴霧器であって、それぞれが複数のリザーバのそれぞれの1つと流体連通するように構成された複数の噴霧器を含む少なくとも1つの噴霧器と、
第1のアクチュエータを備える噴霧器選択器であって、第1のアクチュエータが、1つまたは複数の噴霧器から蒸気を生成するために1つまたは複数の噴霧器を移動して電源と電気接続させるように、かつエアロゾル送達装置を通る空気流路に対して1つまたは複数の噴霧器を移動するように構成されている、噴霧器選択器と、
添加剤選択器とを備え、
添加剤選択器が、
各々が1つまたは複数の添加剤を保持するように構成されている、複数の区画と、
1つまたは複数の添加剤を蒸気に導入するために、フローディレクタ1つまたは複数の区画選択的に整列するように構成されている、第2のアクチュエータと、
を備える、エアロゾル送達装置。
【請求項6】
添加剤選択器がさらに固体床を有し、固体床が、空気流路に関して少なくとも1つの噴霧器の下流に配置されている、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
添加剤選択器の第2のアクチュエータがまた、フローディレクタを1つまたは複数の区画に対して選択的に整列するように構成されている、請求項6に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
固体床が複数の香味料含有プラスチック固体を備える、請求項6に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
少なくとも1つの噴霧器がベンチュリノズルを含み、
添加剤選択器が、複数の添加剤リザーバのうちの1つと流体連通するようにそれぞれ構成されてベンチュリノズルと流体連通するように選択的に構成可能な、複数のチャネルを備える、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
添加剤選択器が少なくとも1つの水晶発振器を備える、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法であって、方法は、
1つまたは複数の噴霧器を移動して電源と電気接続するように構成されたアクチュエータを介して、複数の噴霧器の1つまたは複数の選択を提供することと、
選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことによって1つまたは複数の噴霧器から蒸気を生成することと、
アクチュエータを介して、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変えることと、
を備える、蒸気生成の方法。
【請求項12】
エアロゾル送達装置を通る空気流路に対する噴霧器の位置を変えることが、弁で選択された1つまたは複数の噴霧器に空気流路を選択的に向けることを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することと、
選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することと、
をさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法であって、方法は、
固体床からの複数の添加剤のうちの1つまたは複数を形成することと、
複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することと、
固体床から複数の添加剤の選択された1つまたは複数を放出するために、固体床の1つまたは複数の部分を選択的に加熱することと、
1つまたは複数の噴霧器を移動して電源と電気接続させるように構成されたアクチュエータを介して、複数の噴霧器のうちの1つまたは複数の選択を提供することと、
選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことによって1つまたは複数の噴霧器から蒸気を生成することと、
アクチュエータを介して、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変えることと、
選択された複数の添加剤のうちの放出された1つまたは複数を蒸気に添加することと、
を備える、蒸気生成の方法。
【請求項15】
1つまたは複数の添加剤の選択を提供することが、複数の添加剤リザーバのうちの1つとそれぞれ流体連通する1つまたは複数のチャネルと、ベンチュリノズルの選択的整列を提供することを備え、
選択された1つまたは複数の噴霧器は、ベンチュリノズルを含み、ベンチュリノズルはエアロゾル前駆体組成物を含むリザーバに接続されている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することが、少なくとも1つの水晶発振器を作動させることを備える、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子タバコなどのエアロゾル送達装置に関し、より具体的には噴霧器を含むエアロゾル送達装置に関する。噴霧器は、タバコから作製されるか、またはタバコを組み込むことができるエアロゾル前駆体組成物を加熱して、ヒトが摂取するための吸入可能な物質を形成するように構成することができる。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコの燃焼を必要とする喫煙製品の改良または代替として、長年にわたり多くの装置が提案されてきた。これらの装置の多くは、タバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連する感覚を提供するように設計されているが、タバコの燃焼に起因する相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を供給することはない。この目的により、揮発性物質を気化または加熱するために電気エネルギーを利用する、または有意な程度までタバコを燃焼させることなく、タバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供することを試みる多数の代替喫煙製品、香り発生器および医療用吸入器が提案されてきた。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるCollettらに対する米国特許第8881737号明細書、Griffith Jr.らによる米国特許出願公開第2013/0255702号明細書、Sebastianらによる米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Searsらによる米国特許出願公開第2014/0096781号明細書、Ampoliniらによる米国特許出願公開第2014/0096782号明細書およびDavisらによる米国特許出願公開第2015/0059780号明細書に記載された背景技術に述べられた様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および熱発生源を参照されたい。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるCountsらに対する米国特許第5388594号明細書およびRobinsonらに対する米国特許第8079371号明細書の背景技術の項に記載されている製品および加熱構成の様々な実施形態も参照のこと。
【0003】
しかしながら、追加のユーザ制御またはカスタマイズを有するエアロゾル送達装置を提供することが望ましい場合がある。したがって、エアロゾル送達装置の機能性に関する進歩が望ましい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第8881737号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0000638号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096782号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0059780号明細書
【文献】米国特許第5388594号明細書
【文献】米国特許第8079371号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、エアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル送達装置用のカートリッジの組み立てに関し、エアロゾル送達装置は、幾つかの実施形態では、電子タバコと呼ばれ得る。一態様では、エアロゾル送達装置が提供される。エアロゾル送達装置は、エアロゾル前駆体組成物を含む複数のリザーバのそれぞれ1つと流体連通するようにそれぞれ構成された複数の噴霧器を含み得る。さらに、エアロゾル送達装置は噴霧器選択器を含み得る。噴霧器選択器は、そこから蒸気を生成するために電流が導かれる1つまたは複数の噴霧器の選択を提供し、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変更するように構成され得る。
【0006】
幾つかの実施形態では、噴霧器選択器は、空気流路を1つまたは複数の噴霧器に選択的に向けるように構成された弁を含み得る。噴霧器選択器は、1つまたは複数の噴霧器と選択的に電気的接続を形成するように構成され得る。噴霧器選択器はガイドトラックを含み、各噴霧器はガイドトラックに対して移動可能であり得る。エアロゾル送達装置は、蒸気に添加される複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供するように構成された添加剤選択器をさらに含み得る。
【0007】
さらなる態様では、エアロゾル送達装置が提供される。エアロゾル送達装置は、エアロゾル前駆体組成物から蒸気を生成するように構成された少なくとも1つの噴霧器を含み得る。さらに、エアロゾル送達装置は、蒸気に添加される複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供するように構成された添加剤選択器を含み得る。
【0008】
幾つかの実施形態において、添加剤選択器は固体床を含み得る。固体床は、空気流路に関して少なくとも1つの噴霧器の下流に配置されてもよい。固体床は、1つまたは複数の仕切りによって分離された複数の区画を含むことができる。エアロゾル送達装置は、フローディレクタをさらに含み得る。添加剤選択器は、フローディレクタを1つまたは複数の区画と選択的に整列させるように構成されてもよい。添加剤選択器はさらに、固体床の1つまたは複数の部分を選択的に加熱するように構成された1つまたは複数の添加剤加熱要素を含むことができる。固体床は、複数の香味料含有プラスチック固体を含み得る。
【0009】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの噴霧器はベンチュリノズルを含み得る。添加剤選択器は、複数の添加剤リザーバのうちの1つと流体連通するようにそれぞれ構成され、ベンチュリノズルと流体連通するように選択的に構成可能な複数のチャネルを含むことができる。添加剤選択器は、少なくとも1つの水晶発振器を含み得る。少なくとも1つの噴霧器は、複数のリザーバのうちのそれぞれの1つと流体連通するようにそれぞれ構成された複数の噴霧器を含むことができる。エアロゾル送達装置は、そこから蒸気を生成するために電流が導かれる1つまたは複数の噴霧器の選択を提供し、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変更するように構成される噴霧器選択器をさらに含み得る。
【0010】
さらなる態様において、エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法が提供される。方法は、複数の噴霧器のうちの1つまたは複数の選択を提供することを含み得る。方法は、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変えることをさらに含み得る。さらに、この方法は、蒸気を生成するために選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことを含むことができる。
【0011】
幾つかの実施形態では、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対する噴霧器の位置を変えることは、弁で選択された1つまたは複数の噴霧器に空気流路を選択的に向けることを含み得る。蒸気を生成するために選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことは、選択された1つまたは複数の噴霧器と選択的に電気的接続を形成することを含み得る。方法は、複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することと、選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することと、をさらに含み得る。
【0012】
さらなる態様において、エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法が提供される。方法は、複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することを含み得る。さらに、この方法は、少なくとも1つの噴霧器を用いて、エアロゾル前駆体組成物から蒸気を生成することを含み得る。方法は、選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することをさらに含み得る。
【0013】
幾つかの実施形態において、方法は、固体床から1つまたは複数の添加剤を形成することをさらに含み得る。1つまたは複数の添加剤の選択を提供することは、ベンチュリノズルの、複数の添加剤リザーバのうちの1つとそれぞれ流体連通する1つまたは複数のチャネルとの選択的整列を提供することを含み得る。選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することは、少なくとも1つの水晶発振器を作動させることを含み得る。少なくとも1つの噴霧器を用いて蒸気を生成することは、複数の噴霧器の1つまたは複数の選択を提供することを含み得る。方法は、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変えることと、蒸気を生成するために選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことと、をさらに含み得る。
【0014】
したがって、本開示は、以下の実施形態を含むが、これらに限定されない。
【0015】
実施形態1:エアロゾル送達装置であって、エアロゾル前駆体組成物を含む複数のリザーバのうちのそれぞれ1つと流体連通するようにそれぞれ構成された複数の噴霧器と、噴霧器選択器であって、そこから蒸気を生成するために電流が導かれる1つまたは複数の噴霧器の選択を提供し、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変更するように構成される噴霧器選択器と、を備える、エアロゾル送達装置。
【0016】
実施形態2:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、噴霧器選択器が、空気流路を1つまたは複数の噴霧器に選択的に向けるように構成された弁を備える、装置。
【0017】
実施形態3:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、噴霧器選択器が、1つまたは複数の噴霧器と選択的に電気的接続を形成するように構成されている、装置。
【0018】
実施形態4:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、噴霧器選択器がガイドトラックを含み、噴霧器のそれぞれがガイドトラックに対して移動可能である、装置。
【0019】
実施形態5:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、蒸気に添加される複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供するように構成された添加剤選択器をさらに含む、装置。
【0020】
実施形態6:エアロゾル送達装置であって、エアロゾル前駆体組成物から蒸気を生成するように構成された少なくとも1つの噴霧器と、蒸気に添加される複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供するように構成された添加剤選択器と、を備える、エアロゾル送達装置。
【0021】
実施形態7:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、添加剤選択器が固体床を備える、装置。
【0022】
実施形態8:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、固体床が、空気流路に関して、少なくとも1つの噴霧器の下流に配置されている、装置。
【0023】
実施形態9:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、固体床が、1つまたは複数の仕切りによって分離された複数の区画を備える、装置。
【0024】
実施形態10:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、フローディレクタをさらに含み、添加剤選択器が、フローディレクタを1つまたは複数の区画と選択的に整列するように構成されている、装置。
【0025】
実施形態11:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、添加剤選択器が、固体床の1つまたは複数の部分を選択的に加熱するように構成された1つまたは複数の添加剤加熱要素をさらに備える、装置。
【0026】
実施形態12:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、固体床が複数の香味料含有プラスチック固体を備える、装置。
【0027】
実施形態13:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、少なくとも1つの噴霧器がベンチュリノズルを含み、添加剤選択器が、複数の添加剤リザーバのうちの1つと流体連通するようにそれぞれ構成されてベンチュリノズルと流体連通するように選択的に構成可能な、複数のチャネルを備える、装置。
【0028】
実施形態14:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、添加剤選択器が少なくとも1つの水晶発振器を備える、装置。
【0029】
実施形態15:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、少なくとも1つの噴霧器が、複数のリザーバのうちのそれぞれの1つと流体連通するようにそれぞれ構成された複数の噴霧器を含む、装置。
【0030】
実施形態16:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、そこから蒸気を生成するために電流が導かれる1つまたは複数の噴霧器の選択を提供し、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変更するように構成される噴霧器選択器をさらに備える、装置。
【0031】
実施形態17:エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法であって、方法は、複数の噴霧器の1つまたは複数の選択を提供することと、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変えることと、蒸気を生成するために選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことと、を備える、方法。
【0032】
実施形態18:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対する噴霧器の位置を変えることが、弁で選択された1つまたは複数の噴霧器に空気流路を選択的に向けることを備える、方法。
【0033】
実施形態19:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、蒸気を生成するために選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことが、選択された1つまたは複数の噴霧器と選択的に電気的接続を形成することを備える、方法。
【0034】
実施形態20:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することと、選択された1つまたは複数の添加剤を添加することと、をさらに備える、方法。
【0035】
実施形態21:エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法であって、方法は、複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することと、エアロゾル前駆体組成物から、少なくとも1つの噴霧器を用いて蒸気を生成することと、選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することと、を備える、方法。
【0036】
実施形態22:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、固体床から1つまたは複数の添加剤を形成することをさらに備える、方法。
【0037】
実施形態23:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、1つまたは複数の添加剤の選択を提供することが、ベンチュリノズルの、複数の添加剤リザーバのうちの1つとそれぞれ流体連通する1つまたは複数のチャネルとの選択的整列を提供することを備える、方法。
【0038】
実施形態24:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することが、少なくとも1つの水晶発振器を作動することを備える、方法。
【0039】
実施形態25:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、少なくとも1つの噴霧器を用いて蒸気を生成することが、複数の噴霧器の1つまたは複数の選択を提供することを含む、方法。
【0040】
実施形態26:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変更することと、蒸気を生成するために選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことと、をさらに備える、方法。
【0041】
本開示のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下に簡単に説明される添付の図面と共に以下の詳細な説明を読むことから明らかになろう。本開示は、そのような特徴または要素が明示的に組み合わされているか、または本明細書の特定の実施形態の説明または特許請求の範囲に列挙されているか否かにかかわらず、本開示に説明されているか、または請求項のいずれか1つまたは複数に列挙されている2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴の任意の組合せを含む。本開示は、本開示の前後関係が他に明確に指示しない限り、その態様および実施形態のいずれかにおいて、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が組み合わせ可能と見なされるように全体的に読み取られることが意図される。
【0042】
以上の一般的な用語で本開示を説明してきたが、次に、必ずしも原寸に比例して描かれていない添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本開示の例示的な実施形態による組み立てられた構成のカートリッジおよび制御本体を備えるエアロゾル送達装置を示す。
図2】本開示の例示的な実施形態による、図1の制御本体を分解構成で示す。
図3】本開示の例示的な実施形態による、図1のカートリッジを分解構成で示す。
図4】本開示の例示的な実施形態による、噴霧器選択器、1つまたは複数の噴霧器、および1つまたは複数のリザーバを含むエアロゾル送達装置を概略的に示す。
図5】複数の噴霧器および複数のリザーバを含む、図4のエアロゾル送達装置の一実施形態を概略的に示す。
図6】本開示の例示的な実施形態による、電気的に切断された構成の複数のガイドトラックと第1および第2の噴霧器とを含む噴霧器選択器の斜視図を示す。
図7】第1の噴霧器が電気的に接続されている、図6の噴霧器選択器の上面図を示す。
図8】第2の噴霧器が電気的に接続されている、図6の噴霧器選択器の上面図を示す。
図9】本開示の例示的な実施形態による、それぞれ電気的に接続された構成の複数のガイドトラックと第1および第2の噴霧器とを含む噴霧器選択器の上面図を示す。
図10】第1噴霧器のみが電気的に接続されている、図9の噴霧器選択器の上面図を示す。
図11】第2の噴霧器のみが電気的に接続されている、図9の噴霧器選択器の上面図を示す。
図12】本開示の例示的な実施形態による、第1の噴霧器に電気的に接続されたスイッチを含む噴霧器選択器を概略的に示す。
図13】本開示の例示的な実施形態による、スイッチが第2の噴霧器に電気的に接続されている、図12の噴霧器選択器を概略的に示す図である。
図14】本開示の例示的な実施形態による、スイッチが第1および第2の噴霧器に電気的に接続されている、図14の噴霧器選択器を概略的に示す図である。
図15】本開示の例示的な実施形態による、第1および第2の噴霧器に電気的に接続されたスイッチと、空気流を第1および第2の噴霧器に導く弁とを含む噴霧器選択器を概略的に示す。
図16】スイッチが第1の噴霧器に電気的に結合され、弁が空気流を第1の噴霧器に導く図15の噴霧器選択器を概略的に示す。
図17】スイッチが第2の噴霧器に電気的に結合され、弁が空気流を第2の噴霧器に導く図15の噴霧器選択器を概略的に示す。
図18】本開示の例示的な実施形態による、第1および第2の噴霧器に電気的に接続されたスイッチと、第1および第2の噴霧器への空気流を可能にする第1および第2のフローディレクタ内の第1および第2の弁とを含む噴霧器選択器を概略的に示す。
図19】スイッチが第1の噴霧器に電気的に接続され、第1の弁が開き、第2の弁が閉じている、図18の噴霧器選択器を概略的に示す。
図20】スイッチが第2の噴霧器に電気的に接続され、第2の弁が開き、第1の弁が閉じている、図18の噴霧器選択器を概略的に示す。
図21】本開示の例示的な実施形態による、添加剤選択器、1つまたは複数の噴霧器、および1つまたは複数のリザーバを含むエアロゾル送達装置を概略的に示す。
図22図21のエアロゾル送達装置の1つまたは複数の噴霧器および添加剤選択器の、それを通る空気流に関する構成を概略的に示す。
図23】本開示の例示的な実施形態による、フローディレクタと、フローディレクタが第1の区画と整列された固体床を含む添加剤選択器の上面図を示す。
図24】本開示の例示的な実施形態による、フローディレクタが第2および第3の区画と整列されている、図23のフローディレクタおよび添加剤選択器の上面図を示す。
図25】本開示の例示的な実施形態による、区画がそこを通る空気流に対して垂直に配置されている、フローディレクタと、複数の添加剤加熱要素を含む固体床を含む添加剤選択器の上面図を示す。
図26】本開示の例示的な実施形態による、区画がそこを通る空気流と一直線上に配置されている複数の添加剤加熱要素を含む固体床を含む添加剤選択器の側面図を示す。
図27】本開示の例示的な実施形態による、複数のバブルジェットヘッドを含む添加剤選択器の側面図を示す。
図28】本開示の例示的な実施形態による、添加剤選択器の第1のチャネルがベンチュリノズルと流体連通している、ベンチュリノズルを含むエアロゾル送達装置の側面図を示す。
図29】本開示の例示的な実施形態による、添加剤選択器の第2のチャネルがベンチュリノズルと流体連通している、図28のエアロゾル送達装置の側面図を示す。
図30】本開示の例示的な実施形態による、分離された構成の水晶発振器を含む添加剤選択器の側面図を示す。
図31】本開示の例示的な実施形態による、水晶発振器が第1のチャネルと接触している、図30の添加剤選択器の側面図を示す。
図32】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変えることを含む、エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法を概略的に示す。
図33】本開示の例示的な実施形態による、複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することを含む、エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本開示は、以下に、その例示的な実施形態を参照して、より十分に説明される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に全て伝えるように説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に説明される実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、「the」は、前後関係上他に明確に指示されない限り、複数形を含む。
【0045】
本開示は、エアロゾル送達装置の説明を提供する。エアロゾル送達装置は、電気エネルギーを使用して(好ましくは材料を有意な程度まで燃焼させることなく)材料を加熱して、吸入可能な物質を形成することができ、そのような物品は、最も好ましくは「手持ち式」装置と見なすのに十分にコンパクトである。その物品または装置のいかなる構成要素のいかなる実質的な程度に燃焼することなく、タバコ、葉巻、またはパイプの喫煙の幾つかまたは全て感覚(例えば、吸入と吐き出す作法、味または香味の種類、官能的効果、体感、使用作法、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的刺激など)を、エアロゾル送達装置は提供し得る。他の実施形態では、エアロゾルが目に見えない場合があるが、エアロゾル送達装置は、タバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるエアロゾルの意味では煙を生成しなくてもよいが、むしろ、物品または装置は、最も好ましくは、物品または装置の特定の成分の揮発または気化から生じる蒸気(煙状と述べられると考えられてもよい可視エアロゾルであると見なすことができるエアロゾル内の蒸気を含む)を生成する。非常に好ましい実施形態では、エアロゾル送達装置は、タバコおよび/またはタバコに由来する成分を組み込むことができる。このように、エアロゾル送達装置は、「電子タバコ」などの電子喫煙品として特徴付けることができる。
【0046】
システムは、いわゆる「電子タバコ」などのエアロゾル送達装置に関連する実施形態に関して本明細書に一般的に説明されているが、機構、構成要素、特徴、および方法は多くの異なる形態で様々な物品に関連付けられて具体化されてもよい。例えば、本明細書で提供される説明は、従来の喫煙品(例えば、タバコ、葉巻、パイプなど)、燃焼させずに加熱するタバコ、および本明細書に開示されたいずれかの製品の関連する包装の実施形態と組み合わせて使用され得る。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴、および方法の説明は、単なる例としてエアロゾル送達装置に関する実施形態に関して説明され、様々な他の製品および方法において具体化され使用され得る。
【0047】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気生成物品または薬剤送達品であると特徴付けることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で1つまたは複数の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように適合させることができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態であり得る(すなわち、その臨界点より低い温度で気相にある物質)。あるいは、吸入可能な物質はエアロゾル(すなわち、気体中の微細な固体粒子または液滴の浮遊物)の形態であり得る。単純にするために、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、目に見えるか否かにかかわらず、および煙状と見なされる形態であるか否かにかかわらず、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、ガスおよびエアロゾルを含むことを意味する。
【0048】
使用において、本開示のエアロゾル送達装置は、従来の種類の喫煙品(例えば、タバコを点火および吸入することによって使用されるタバコ、葉巻またはパイプ)を使用する際に個人によって採用される多くの物理的作用の影響を受ける。例えば、本開示のエアロゾル送達装置の使用者は、伝統的なタイプの喫煙品のようにその物品を保持し、その物品によって生成されたエアロゾルの吸入のためにその物品の一端を吸い込み、選択された時間間隔でふかすなどできる。
【0049】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に外側シェルまたは本体内に設けられた幾つかの構成要素を含む。外側シェルまたは本体の全体的な設計は様々であり得、エアロゾル送達装置の全体のサイズおよび形状を規定し得る外側本体の形式または構成は異なり得る。典型的には、タバコまたは葉巻の形状に類似した細長い本体は、単一のユニット式シェルから形成できるか、または細長い本体は、2つ以上の分離可能な部分から形成することができる。例えば、エアロゾル送達装置は、実質的に管状の形状であり得、したがって、従来のタバコまたは葉巻の形状に類似し得る細長いシェルまたは本体を含み得る。しかしながら、他の実施形態では、様々な他の形状および構成を採用することができる(例えば、矩形またはフォブ形状)。
【0050】
一実施形態では、エアロゾル送達装置の全ての構成要素は、1つの外側本体またはシェル内に収容されている。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合されて分離可能な2つ以上のシェルを含み得る。例えば、エアロゾル送達装置は、一端に、1つまたは複数の再使用可能な構成要素(例えば、充電式電池およびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を含むシェルを備える制御本体と、他端に、取り外し可能に取り付けられた使い捨て部分(例えば、使い捨ての香味含有カートリッジ)を含むシェルとを有することができる。単一シェルタイプのユニット内または複数部品の分離可能シェルタイプのユニット内の構成要素のより具体的な形式、構成および配置は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして明らかになる。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると、様々なエアロゾル送達装置の設計および構成要素の配置を理解することができる。
【0051】
本開示のエアロゾル送達装置は、最も好ましくは、電源(すなわち、電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源からエアロゾル送達装置の他の構成要素への電流の流れを制御することによるなど、発熱用の電力を制御、調整および/または停止するための手段)、ヒーターまたは発熱構成要素(例えば、「噴霧器」の一部と一般に呼ばれる電気抵抗加熱要素または構成要素)、およびエアロゾル前駆体組成物(例えば、「スモークジュース」、「e-リキッド」および「e-ジュース」と一般に呼ばれる成分などの、十分な熱を加えたときにエアロゾルを生成することができる液体)、およびエアロゾル吸入用のエアロゾル送達装置の吸い込みを可能にする口端部領域または先端(例えば、生成されたエアロゾルが吸引時にそこから引き出されるように、物品を通る規定された空気流路)の幾つかの組合せを含む。
【0052】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素の配置は様々である。特定の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、ユーザへのエアロゾル送達を最大にするように、ユーザの口の近位に配置されるように構成され得るエアロゾル送達装置の端部の近くに配置され得る。しかしながら、他の構成は排除されない。一般に、加熱要素は、エアロゾル前駆体組成物の十分に近くに配置されて、その結果、加熱要素からの熱がエアロゾル前駆体(また、ユーザへの送達のために提供され得る1つまたは複数の風味料、薬剤など)を揮発させ、ユーザへ送達するエアロゾルを形成することができる。加熱要素がエアロゾル前駆体組成物を加熱すると、消費者による吸入に適した物理的形態でエアロゾルが形成、放出、または生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、または放出された(released)への言及が、形成する(form)または生成する(generate)、形成している(forming)または生成している(generating)、形成(forms)または生成(generates)、および形成された(formed)または生成された(generated)を含むように交換可能であることに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気またはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出され、このような用語はまた、別段の指定がない限り、本明細書では互換可能に使用される。
【0053】
上述したように、エアロゾル送達装置は、電池または他の電源を内蔵し、ヒーターの電力供給、制御システムの電力供給、インジケータの電力供給などの、エアロゾル送達装置に様々な機能を提供するのに十分な電流を供給することができる。電源は様々な実施形態をとることができる。好ましくは、電源は、加熱要素を急速に加熱するのに十分な電力を供給し、エアロゾル形成を提供し、所望の持続時間の使用にわたってエアロゾル送達装置に電力を供給することができる。電源は、好ましくは、エアロゾル送達装置を容易に取り扱えるように、エアロゾル送達装置内に都合よく適合するようなサイズである。さらに、好ましい電源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分軽量である。
【0054】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素のより具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、様々なエアロゾル送達装置構成要素の選択は、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると理解することができる。さらに、エアロゾル送達装置内の構成要素の配置はまた、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると理解することができる。その構成要素、その動作方法、その中に含まれる材料、および/またはその他の属性が本開示の装置に含まれ得る市販の製品例は、Philip Morris IncorporatedによるACCORD(R)、InnoVapor LLCによるALPHA(TM)、JOYE 510(TM)、およびM4(TM)、White Cloud CigarettesによるCIRRUS(TM)およびFLING(TM)、Lorillard Technologies,Inc.によるBLU(TM)、Epuffer(R)International Inc.によるCOHITA(TM)、COLIBRI(TM)、ELITE CLASSIC(TM)、MAGNUM(TM)、PHANTOM(TM)、およびSENSE(TM)、Electronic Cigarettes,Inc.によるDUOPRO(TM)、STORM(TM)、およびVAPORKING(R)、Egar AustraliaによるEGAR(TM)、JoyetechによるeGo-C(TM)およびeGo-T(TM)、Elusion UK LtdによるELUSION(TM)、Eonsmoke LLCによるEONSMOKE(R)、FIN Branding Group,LLCによるFIN(TM)、Green Smoke Inc.USAによるSMOKE(R)、Greenarette LLCによるGREENARETTE(TM)、Smoke Stik(R)によるHALLIGAN(TM)、HENDU(TM)、JET(TM)、MAXXQ(TM)、PINK(TM)、およびPITBULL(TM)、Philip Morris International,Inc.によるHEATBAR(TM)、Crown7によるHYDRO IMPERIAL(TM)およびLXE(TM)、LOGIC TechnologyによるLOGIC(TM)およびTHE CUBAN(TM)、Luciano Smokes Inc.によるLUCI(R)、Nicotek,LLCによるMETRO(R)、Sottera,Inc.によるNJOY(R)およびONEJOY(TM)、SS Choice LLCによるNO.7(TM)、PremiumEstore LLCによるPREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE(TM)、Ruyan America,Inc.によるRAPP E-MYSTICK(TM)、Red Dragon Products,LLCによるRED DRAGON(TM)、Ruyan Group(Holdings)Ltd.によるRUYAN(R)、Smoker Friendly International,LLCによるSF(R)、The Smart Smoking Electronic Cigarette Company Ltd.によるGREEN SMART SMOKER(R)、Coastline Products LLCによるSMOKE ASSIST(R)、Smoking Everywhere,Inc.によるSMOKING EVERYWHERE(R)、VMR Products LLCによるV2CIGS(TM)、VaporNine LLCによるVAPOR NINE(TM)、Vapor 4 Life,Inc.によるVAPOR4LIFE(R)、E-CigaretteDirect,LLCによるVEPPO(TM)、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるAVIGO、VUSE、VUSE CONNECT、VUSE FOB、VUSE HYBRID、ALTO、ALTO+、MODO、CIRO、FOX+FOGおよびSOLO+、Mistic Ecigs によるMISTIC MENTHOL、ならびにCN Creative Ltd.によるVYPEとして市販されている。さらに他の電動エアロゾル送達装置、具体的には、いわゆる電子タバコとして特徴付けられている装置は、商品名COOLER VISIONS(TM)、DIRECT E-CIG(TM)、DRAGONFLY(TM)、EMIST(TM)、EVERSMOKE(TM)、GAMUCCI(R)、HYBRID FLAME(TM)、KNIGHT STICKS(TM)、ROYAL BLUES(TM)、SMOKETIP(R)、SOUTH BEACH SMOKE(TM)で市販されている。
【0055】
本開示のエアロゾル送達装置で採用され得る構成要素および関連技術のさらなる製造業者、設計者、および/または出願者としては、Shenzhen Jieshibo Technology(Shenzhen,中国)、Shenzhen First Union Technology(Shenzhen City,中国)、Safe Cig(Los Angeles,CA)、Janty Asia Company(フィリピン)、Joyetech Changzhou Electronics(Shenzhen,中国)、SIS Resources、B2B International Holdings(Dover,DE)、Evolv LLC(OH)、Montrade(Bologna,イタリア)、Shenzhen Bauway Technology(Shenzhen,中国)、Global Vapor Trademarks Inc.(Pompano Beach,FL)、Vapor Corp.(Fort Lauderdale,FL)、Nemtra GMBH(Raschau-Markersbach,ドイツ)、Perrigo L.Co.(Allegan,MI)、Needs Co.,Ltd.、Smokefree Innotec(Las Vegas,NV)、McNeil AB(Helsingborg,スウェーデン)、Chong Corp、Alexza Pharmaceuticals(Mountain View,CA)、BLEC,LLC(Charlotte,NC)、Gaitrend Sarl(Rohrbach-les-Bitche,フランス)、FeelLife Bioscience International(Shenzhen,中国)、Vishay Electronic BMGH(Selb,ドイツ)、Shenzhen Smaco Technology Ltd.(Shenzhen,中国)、Vapor Systems International(Boca Raton,FL)、Exonoid Medical Devices(イスラエル)、Shenzhen Nowotech Electronic(Shenzhen,中国)、Minilogic Device Corporation(Hong Kong,中国)、Shenzhen Kontle Electronics(Shenzhen,中国)、およびFuma International,LLC(Medina,OH)、21st Century Smoke(Beloit,WI)およびKimree Holdings(HK)Co.Limited(Hong Kong,中国)を含む。
【0056】
エアロゾル送達装置100の一実施形態を図1に示す。特に、図1は、制御本体200およびカートリッジ300を含むエアロゾル送達装置100を示す。制御本体200およびカートリッジ300は、機能的な関係において永久にまたは取り外し可能に整列することができる。様々な機構が、カートリッジ300を制御本体200に接続して、ねじ係合、圧入係合、締り嵌め、磁気係合などをもたらすことができる。エアロゾル送達装置100は、カートリッジ300および制御本体200が組み立てられた構成にあるとき、幾つかの実施形態では、実質的に棒状、実質的に管状、または実質的に円筒形であり得る。しかしながら、上述のように、他の実施形態では、矩形またはフォブ形状などの様々な他の構成を採用することができる。さらに、本明細書ではエアロゾル送達装置は従来の喫煙品のサイズおよび形状に類似していると一般的に説明されているが、他の実施形態では異なる構成および「タンク」と呼ばれるより大きな容量のリザーバを使用することができる。
【0057】
特定の実施形態では、カートリッジ300および制御本体200の一方または両方は、使い捨て可能であるか、または再使用可能であると言及され得る。例えば、制御本体200は、交換可能な電池または充電式電池および/またはコンデンサを有することができ、したがって、典型的な交流電気コンセントへの接続、車の充電器への接続(すなわち、シガレットライターレセプタクル)、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどのコンピュータへの接続を含む任意の種類の再充電技術で結合できる。さらに、幾つかの実施形態では、カートリッジ300は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるChangらに対する米国特許第8910639号明細書に開示されているように、使い捨てカートリッジを含み得る。
【0058】
図2は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置100(図1参照)の制御本体200の分解図を示す。図示のように、制御本体200は、カプラ202、外側本体204、封止部材206、接着部材208(例えば、KAPTON(R)テープ)、流量センサ210(例えば、ふかしセンサまたは圧力スイッチ)、制御構成要素212、スペーサ214、電源216(例えば、充電可能であり得るコンデンサおよび/または電池)、インジケータ218を有する回路基板(例えば、発光ダイオード(LED))、コネクタ回路220、および端部キャップ222を含み得る。電源の例は、Peckerarらによる米国特許出願公開第2010/0028766号明細書に記載されており、その開示はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0059】
流量センサ210に関して、代表的な電流調整構成要素、およびエアロゾル送達装置用の様々なマイクロコントローラ、センサ、およびスイッチを含む他の電流制御構成要素は、Gerthらに対する米国特許第4735217号明細書、全てブルックスらに対する米国特許第4922901号明細書、米国特許第4947874号明細書、および第4,947,875号明細書、McCaffertyらに対する米国特許第5372148号明細書、Fleischhauerらに対する米国特許第6040560号明細書、Nguyenらに対する米国特許第7040314号明細書、およびPanに対する米国特許第8205622号明細書に記載され、これらの全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。その全体が参照により本明細書に組み入れられる、Ampoliniらによる米国特許出願公開第2014/0270727号明細書に記載されている制御方式も参照されている。
【0060】
一実施形態では、インジケータ218は、1つまたは複数の発光ダイオードを含むことができる。インジケータ218は、例えば、流量センサ210によって検出されたように、カプラ202に結合されたカートリッジのユーザ吸引中に、コネクタ回路220を介して制御構成要素212と通信することができ、照らすことができる。端部キャップ222は、インジケータ218によって、下に設けられた照明を目に見えるようにすることができる。したがって、インジケータ218は、喫煙品の点火された端部をシミュレートするために、エアロゾル送達装置100の使用中に照らすことができる。しかしながら、他の実施形態では、インジケータ218は、様々な数で提供され、異なる形状をとることができ、外側本体の開口部でさえあり得る(このようなインジケータが存在する場合に音を放つために)。
【0061】
本開示のエアロゾル送達装置には、さらなる構成要素を利用することができる。例えば、Sprinkelらに対する米国特許第5154192号明細書は喫煙品のインジケータを開示しており、Sprinkel、Jr.に対する米国特許第5261424号明細書は、吸引し、加熱装置の加熱を引き起こすことに関連付けられた使用者の唇の動作を検出するために、装置の吸い口端に関連付けることができる圧電センサを開示しており、McCaffertyらに対する米国特許第5372148号明細書は、マウスピースを介する圧力降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギーの流れを制御するためのふかしセンサを開示し、Harrisらに対する米国特許第5967148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過率の不均一性を検出する認識装置と、構成要素が受け口に挿入された場合に検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内の受け口を開示し、Fleischhauerらに対する米国特許第6040560号明細書は、複数の差動位相を有する定義された実行可能な電源サイクルについて説明し、Watkinsらに対する米国特許第5934289号は、フォトニック-オプトロニック構成要素を開示し、Countsらに対する米国特許第5954979号明細書は、喫煙装置を通して吸い込み抵抗を変えるための手段を開示し、Blakeらに対する米国特許第6803545号明細書は、喫煙装置に使用するための特定の電池構成を開示し、Griffenらに対する米国特許第7293565号明細書は、喫煙装置と共に使用するための様々な充電システムを開示し、Fernandoらに対する米国特許第8402976号明細書は、充電を容易にし、装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインタフェース手段を開示し、Fernandoらに対する米国特許第8689804号明細書は、喫煙装置の識別システムを開示し、Flickに対する国際公開第2010/003480号パンフレットは、エアロゾル発生システム内のふかしを示す流体流れ感知システムを開示し、前述の開示の全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。電子エアロゾル送達品に関連する構成要素、および本物品で使用され得る開示の物質または構成要素のさらなる例としては、Gerthらに対する米国特許第4735217号明細書、Morganらに対する米国特許第5249586号明細書、Higginsらに対する米国特許第5666977号明細書、Adamsらに対する米国特許第6053176号明細書、Whiteに対する米国特許第6164287号明細書、Vogesに対する米国特許第6196218号明細書、Felterらに対する米国特許第6810883号明細書、Nicholsに対する米国特許第6854461号明細書、Honに対する米国特許第7832410号明細書、Kobayashiに対する米国特許第7513253号明細書、Hamanoに対する米国特許第7896006号明細書、Shayanに対する米国特許第6772756号明細書、Honに対する米国特許第8156944号明細書および第8375957号明細書、Thorensらに対する米国特許第8794231号明細書、Oglesbyらに対する米国特許第8851083号明細書、Monseesらに対する米国特許第8,915254号明細書および第8925555号明細書、DePianoらに対する米国特許第9220302号明細書、Honによる米国特許出願公開第2006/0196518明細書および米国特許出願公開第2009/0188490明細書、Oglesbyらによる米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangによる米国特許出願公開第2010/0307518明細書、Honによる国際公開第2010/091593号パンフレット、Fooによる国際公開第2013/089551号パンフレットが挙げられ、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。前述の文書によって開示された様々な材料は、様々な実施形態において本装置に組み込まれてもよく、前述の開示の全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0062】
図3は、エアロゾル送達装置100(図1参照)のカートリッジ300を分解構成で示す。図示のように、カートリッジ300は、本開示の例示的な実施形態による、基部302、制御構成要素端子304、電子制御構成要素306、フローディレクタ308、噴霧器310、リザーバ312(例えば、リザーバ基板)、外側本体314、マウスピース316、ラベル318、ならびに第1の加熱端子320および第2の加熱端子321を備えることができる。
【0063】
幾つかの実施形態では、第1の加熱端子320および第2の加熱端子321は、フローディレクタ308に埋め込まれてもよく、あるいはフローディレクタに結合されてもよい。例えば、第1の加熱端子320および第2の加熱端子321はフローディレクタ308内にインサート成形されてもよい。したがって、フローディレクタ308ならびに第1および第2の加熱端子は、本明細書では集合的にフローディレクタアセンブリ322と呼ばれる。第1の加熱端子320および第2の加熱端子321ならびにフローディレクタ308に関するさらなる説明は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Brinkleyらによる米国特許出願公開第2015/0335071号明細書に提供されている。
【0064】
噴霧器310は、液体輸送要素324および加熱要素326を備えることができる。カートリッジは、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Depianoらに対する米国特許第9,220302号明細書に開示されるように、基部およびマウスピースを保護し、使用前にその中に汚染物質が入り込まないようにするために、基部と係合する基部シッピングプラグおよび/またはマウスピースと係合するマウスピースシッピングプラグをさらに含むことができる。
【0065】
基部302は、外側本体314の第1の端部に結合され、マウスピース316は、カートリッジ300の他の構成要素を実質的にまたは完全にその中に囲むように、外側本体の反対側の第2の端部に結合され得る。例えば、制御構成要素端子304、電子制御構成要素306、フローディレクタ308、噴霧器310、およびリザーバ312は、外側本体314内に実質的にまたは全体的に保持され得る。ラベル318は、少なくとも部分的に外側本体314および任意に基部302を囲み、その上に製品識別子などの情報を含むことができる。基部302は、制御本体200のカプラ202と係合するように構成されてもよい(例えば、図2参照)。幾つかの実施形態では、基部302は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Novakらによる米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に開示されているように、カートリッジと制御本体との間の相対回転を実質的に防止する回転防止機構を含むことができる。
【0066】
リザーバ312は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されてもよい。代表的な種類のエアロゾル前駆体成分および調合物もまた、Robinsonらに対する米国特許第7726320号明細書、Collettらに対する米国特許第8,881737号明細書、およびChongらに対する米国特許第9254002号明細書、Zhengらによる米国特許出願公開第2013/0008457号明細書、Lipowiczらによる米国特許出願公開第2015/0020823号明細書、Kollerによる米国特許出願公開第2015/0020830号明細書、およびBowenらによる国際公開第2014/182736号パンフレットに述べられおよび特徴付けられており、これらの開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。使用され得る他のエアロゾル前駆体としては、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)製品、Lorillard TechnologiesによるBLU製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品、およびCN Creative Ltd.によるVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体が挙げられる。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」もまた望ましい。発泡性材料の実施形態は、エアロゾル前駆体と共に使用することができ、例として、参照により本明細書に組み込まれるHuntらによる米国特許出願公開第2012/0055494号明細書に記載されている。さらに、発泡性材料の使用は、例えば、Niaziらに対する米国特許第4639368号明細書、Wehlingらに対する米国特許第5178878号明細書、Wehlingらに対する米国特許第5223264号明細書、Patherらに対する米国特許第6974590号明細書、Bergquistらに対する米国特許第7381667号明細書、Crawfordらに対する米国特許第8424541号明細書、Stricklandらに対する米国特許第8627828号明細書、Brinkleyらに対する米国特許出願公開第2010/0018539号明細書、Sunらに対する米国特許出願公開第2010/0170522号明細書、Johnsonらによる国際公開第97/06786号パンフレットに記載されており、これらの全てが参照により本明細書に組み込まれる。タバコまたはその中に含まれるタバコに由来する成分の説明を含む、エアロゾル前駆体組成物の実施形態に関するさらなる説明は、それぞれ2016年7月21日に出願された、それぞれDavisらによる米国特許出願番号第15/216,582号明細書および米国特許出願番号第15/216,590号明細書に提供され、これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0067】
リザーバ312は、カートリッジ300の外側本体314の内部を取り囲む管の形状に形成された不織繊維の複数の層を含み得る。したがって、例えば液体成分は、リザーバ312によって収着的に保持され得る。リザーバ312は液体輸送要素324と流体接続している。したがって、液体輸送要素324は、毛管作用または他の液体輸送機構を介してリザーバ312から加熱要素326へ液体を輸送するように構成されてもよい。
【0068】
図示のように、液体輸送要素324は、加熱要素326と直接接触していてもよい。図3にさらに示されるように、加熱要素326は、液体輸送要素324の周りに巻かれた複数のコイルを画定するワイヤを含むことができる。幾つかの実施形態では、加熱要素326は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Wardらに対する米国特許第9210738号明細書に記載されているように、ワイヤを液体輸送要素324の周りに巻くことによって形成され得る。さらに、幾つかの実施形態では、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、DePianoらに対する米国特許第9277770号明細書に記載されているように、ワイヤが可変コイル間隔を画定してもよい。電流がそれを通って流れるときに熱を生成するように構成された材料の様々な実施形態を採用して、加熱要素326を形成することができる。ワイヤコイルが形成され得る材料の例としては、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、二ケイ化モリブデン(MoSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、アルミニウムでドープされた二ケイ化モリブデン(Mo(Si、Al))、グラファイトおよびグラファイト系材料、およびセラミック(例えば、正または負の温度係数セラミック)が挙げられる。
【0069】
しかしながら、加熱要素326を形成するために、方法の様々な他の実施形態を使用することができ、加熱要素の様々な他の実施形態を噴霧器310に用いることができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、DePianoらによる米国特許出願公開第2014/0270729号明細書に記載されているように、打ち抜きされた加熱要素を噴霧器に使用することができる。上述に加えて、追加の代表的な加熱要素およびその中で使用するための材料は、Countsらに対する米国特許第5060671号明細書、Deeviらに対する米国特許第5093894号明細書、Deeviらに対する米国特許第5224498号明細書、Sprinkel Jr.らに対する米国特許第5228460号明細書、Deeviらに対する米国特許第5322075号明細書、Deeviらに対する米国特許第5353813号明細書、Deeviらに対する米国特許第5468936号明細書、Dasに対する米国特許第5498850号明細書、Dasに対する米国特許第5659656号明細書、Deeviらに対する米国特許第5498855号明細書、Hajaligolに対する米国特許第5530225号明細書、Hajaligolに対する米国特許第5665262号明細書、Dasらに対する米国特許第5573692号明細書、およびFleischhauerらに対する米国特許第5591368号明細書に記載されており、これらの開示内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。さらに、他の実施形態では、化学的加熱を用いることができる。ヒーターおよびヒーターを形成するために使用される材料の種々のさらなる例は、Collettらに対する米国特許第8881737号明細書に記載されており、これは上述のように参照により本明細書に組み込まれる。
【0070】
様々なヒーター構成要素を本発明のエアロゾル送達装置に使用することができる。様々な実施形態では、1つまたは複数のマイクロヒーターまたは類似の固体ヒーターを使用することができる。現在開示されている装置での使用に適したマイクロヒーターを組み込んだマイクロヒーターおよび噴霧器は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、Collettらに対する米国特許第8881737号明細書に記載されている。
【0071】
第1の加熱端子320および第2の加熱端子321(例えば、負および正の加熱端子)は、加熱要素326の対向する端部と係合し、カートリッジ300が制御本体と接続されている場合、制御本体200と電気的接続を形成するように構成される(例えば、図2参照)。さらに、制御本体200がカートリッジ300に結合される場合、電子制御構成要素306は、制御構成要素端子304を介して制御本体と電気的接続を形成することができる。したがって、制御本体200は、カートリッジ300が純正であるかを決定および/または他の機能を実行するために、電子制御構成要素212(図2参照)を使用することができる。さらに、電子制御構成要素およびそれによって実行される機能の様々な例は、Searsらによる米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0072】
使用中、ユーザは、エアロゾル送達装置100(図1参照)のカートリッジ300のマウスピース316で吸い込むことができる。これにより、制御本体200(例えば、図2参照)またはカートリッジ300内の開口部を通って空気を吸引することができる。例えば、一実施形態では、その全体が参照により本明細書に組み込まれるDePianoらに対する米国特許第9220302号明細書に記載されているように、制御本体200のカプラ202と外側本体204との間に開口部を画定することができる(例えば図2参照)。しかしながら、空気の流れは、他の実施形態では、エアロゾル送達装置100の他の部分を介して受け取ることができる。上述したように、幾つかの実施形態では、カートリッジ300は、フローディレクタ308を含むことができる。フローディレクタ308は、制御本体200から受け取った空気の流れを噴霧器310の加熱要素326に導くように構成することができる。
【0073】
エアロゾル送達装置100内のセンサ(例えば、制御本体200内の流量センサ210、図2参照)は、ふかしを感知することができる。ふかしが感知されると、制御本体200は、第1の加熱端子320および第2の加熱端子321を含む回路を介して加熱要素326に電流を導いてもよい。したがって、加熱要素326は、液体輸送要素324によって、リザーバ312からエアロゾル化ゾーンに導かれたエアロゾル前駆体組成物を気化させることができる。したがって、マウスピース326は、空気および同伴蒸気(すなわち、吸入可能な形態のエアロゾル前駆体組成物の成分)をカートリッジ300からそれで吸い込む消費者へと通過させることができる。
【0074】
カートリッジ300に含まれ得る構成要素に関する様々な他の詳細は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、DePianoらによる米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に提供されている。カートリッジ300に含まれ得るさらなる構成要素およびそれに関する詳細は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2014年5月23日に出願されたBrinkleyらによる米国特許出願公開第2015/0335071号明細書に提供されている。
【0075】
本開示によるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、当技術分野において述べられており市販されている構成要素から選択することができる。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるSebastianらによる米国特許出願公開第2014/0000638号明細書に開示されている電子喫煙品における複数のエアロゾル化可能材料の制御可能な送達のためのリザーバおよびヒーターシステムが参照される。
【0076】
別の実施形態では、カートリッジの実質的に全体が1つまたは複数の炭素材料から形成されてもよく、生分解性と、ワイヤがない点で利点を提供することができる。これに関して、加熱要素は炭素発泡体を含むことができ、リザーバは炭化織物を含むことができ、グラファイトは電源および制御構成要素との電気的接続を形成するために使用することができる。炭素系カートリッジの例示的な実施形態は、Griffithらによる米国特許出願公開第2013/0255702号明細書に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0077】
しかしながら、幾つかの実施形態では、追加のユーザ制御を有するエアロゾル送達装置を提供することが望ましいかもしれない。例えば、エアロゾル送達装置によって生成される蒸気の香味の種類または強度をユーザが制御できるようにすることが望ましい場合がある。したがって、本開示の本実施形態は、ユーザがエアロゾル送達装置の動作をカスタマイズすることを可能にするように構成された機能を含む。
【0078】
これに関して、図4は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置400の実施形態を概略的に示す。図4に示すように、エアロゾル送達装置400は、電源516、1つまたは複数の噴霧器610、および1つまたは複数のリザーバ612を含み得る。エアロゾル送達装置400はさらに、上述の他の構成要素のいずれかを含み得る。さらに、エアロゾル送達装置400は噴霧器選択器628を含み得る。以下に説明するように、噴霧器選択器628は、エアロゾル送達装置400によって生成された蒸気をユーザがカスタマイズすることを可能にするように構成されてもよい。
【0079】
図示のように、一実施形態では、エアロゾル送達装置400は制御本体500を含み得、制御本体は電源516を含み得る。さらに、エアロゾル送達装置400はカートリッジ600を含み得、カートリッジは、1つまたは複数の噴霧器610、1つまたは複数のリザーバ612、および噴霧器選択器628を含み得る。しかしながら、他の実施形態では、エアロゾル送達装置は別個のカートリッジおよび制御本体を含まなくてもよく、あるいはカートリッジおよび制御体の構成要素は異なる方法で分配されてもよい。例えば、噴霧器選択器は、制御本体に部分的にまたは完全に含まれてもよい。
【0080】
図5は、複数の噴霧器610と複数のリザーバ612とを含むエアロゾル送達装置400’の一実施形態を示す。複数の噴霧器を含むエアロゾル送達装置の例示的な実施形態は、その全体が参照により本明細書に組み込まれているSebastianらによる米国特許出願公開第2014/0000638号明細書に記載されている。噴霧器610のそれぞれは、リザーバ612のうちのそれぞれの1つと流体連通することができる。さらに、噴霧器選択器628は、そこから蒸気を生成するように電流が導かれる噴霧器610のうちの1つまたは複数の選択を提供するように構成され得る。これに関して、電流は、電源516によって提供され、噴霧器選択器628によって1つまたは複数の噴霧器610に選択的に導かれてもよい。
【0081】
理解され得るように、噴霧器選択器628は、様々な機構のうちのいずれかによって、噴霧器610のうちの1つまたは複数に電流を選択的に導き得る。一実施形態では、1つまたは複数の噴霧器610への電流の選択的な方向付けは機械的に行われてもよい。これに関して、図6は、電流が導かれる1つまたは複数の噴霧器610aを機械的に選択するように構成された噴霧器選択器628aの一実施形態を示す。噴霧器選択器628aは、互いに平行に延びることができる1つまたは複数のガイドトラック630aを含むことができる。第1および第2の噴霧器610a’、610a’’(まとめて、「噴霧器610a」)は、ガイドトラック630aと係合してもよい。しかしながら、理解され得るように、他の実施形態では、より多くの噴霧器がガイドトラック630aと係合してもよい。噴霧器610aのそれぞれは、液体輸送要素624a’、624a’’およびそれと係合した加熱要素626a’、626a’’を含み得る。
【0082】
噴霧器610aは、ガイドトラック630aに対して移動可能であり得る。噴霧器610aのそれぞれは、ガイドトラック630aに対して単一のユニットとして同時に移動可能であり得る。一実施形態では、ガイドトラック630aは移動してもよく、噴霧器610aは静止したままでもよい。あるいは、ガイドトラック630aは静止していてもよく、噴霧器610aは移動してもよい。いずれにしても、ガイドトラック630aと噴霧器610aとの間の相対運動は、噴霧器選択器628aが1つまたは複数の噴霧器と選択的に電気的接続を形成することを可能にする。これに関して、ガイドトラック630aは、それぞれ1つまたは複数の接続部632aを含み得る。噴霧器610aのうちの1つが接続部632aと係合すると、接続部と電気接続が形成される。それによって、電流がそこに導かれ得る。例えば、接続部632aは、噴霧器610aの加熱要素の端部と係合することができる。
【0083】
これに関して、図6は、いずれの噴霧器610aも接続部632aと係合していない中間構成の噴霧器選択器628aを示している。図7および図8は、接続構成における噴霧器選択器628aの俯瞰図を示す。特に、図7は、第1の噴霧器610a’が接続部632aと係合している構成における噴霧器選択器628aおよび噴霧器610aを示す。この構成では、第2の噴霧器610a’は電気的に切断されている。それによって、電流は第1の加熱要素626a’に導かれ、第1の液体輸送要素624a’と流体連通しているリザーバ612aのうちの1つに保持された(図5参照)エアロゾル前駆体組成物から蒸気を生成できる。このとき、電流が第2の加熱要素626a’’に導かれず、第1の加熱要素626a’のみを作動させることができる。
【0084】
逆に、図8は、第2の噴霧器610a’’が接続部632aと係合している構成における噴霧器選択器628aおよび噴霧器610aを示す。この構成では、第1の噴霧器610a’は電気的に切断されている。それにより、電流が第2の加熱要素626a’’に導かれ、第2の液体輸送要素624a’’と流体連通しているリザーバ612aのうちの1つに保持された(図5参照)エアロゾル前駆体組成物から蒸気を生成することができる。このとき、第2の加熱要素626a’’のみが作動するように、電流は第1の加熱要素626a’に導かれなくてもよい。
【0085】
幾つかの実施形態では、噴霧器選択器628aは、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器610aの位置を変えるようにさらに構成され得る。これに関して、図7および図8にさらに示すように、噴霧器610aのうちの選択された1つを、エアロゾル送達装置を通る空気流路内に配置することができる。例えば、図示のように、幾つかの実施形態では、選択された噴霧器610aは、噴霧器選択器628aによってフローディレクタ608aと整列されてもよい。逆に、選択されていない1つまたは複数の噴霧器610aは、エアロゾル送達装置を通る空気流路の外側またはその周辺に配置することができる。
【0086】
上述の実施形態では、噴霧器選択器628aは、電気的に接続されて空気流路内に配置されている噴霧器610aのうちの1つを選択するように構成される。しかしながら、他の実施形態では、噴霧器選択器は、複数の噴霧器610aの選択を提供するように構成されてもよい。例えば、図9は、各ガイドトラック630bが複数の接続部632b’、632b’’を含む噴霧器選択器628bの実施形態を示す。噴霧器610bは、複数の噴霧器が同時に接続部と係合することができるようにガイドトラック630bに対して移動可能であり得る。しかしながら、理解され得るように、噴霧器610bは、個々の噴霧器を選択するためにガイドレールに対して移動され得る。
【0087】
例えば、図10は、第1の噴霧器610b’が第1の接続部632b’と係合している構成における噴霧器選択器628bおよび噴霧器610bを示す。この構成では、第2の噴霧器610b’’は電気的に切断されている。それにより、電流が第1の噴霧器610b’に導かれ得る。逆に、図11は、第2の噴霧器610b’’が第2の接続部632b’’と係合している構成における噴霧器選択器628bおよび噴霧器610bを示す。この構成では、第1の噴霧器610b’は電気的に切断されている。それによって、電流が第2の加熱要素626b’’に導かれ得る。したがって、噴霧器610bのうちの1つまたは複数を噴霧のために選択することができる。図9図11にさらに示されるように、選択された噴霧器610bは、エアロゾル送達装置を通る空気流路と整列され得る一方、選択されない噴霧器は、空気流路の外側またはその縁に移動され得る。
【0088】
上述の実施形態におけるガイドトラックに対する噴霧器の移動は、様々なアクチュエータを介して起こり得る。例えば、ノブを回転させて噴霧器をガイドトラックに対して動かすことができる。しかしながら、他の実施形態では、スライダ、スイッチ、または任意の他のアクチュエータがガイドトラックに対して噴霧器を動かしてもよい。さらに、湾曲構成を画定するガイドトラックが示されているが、スイッチ、スライダ、または任意のタイプの相対運動を提供し得る任意の他のアクチュエータなどの対応するアクチュエータと共に、他の様々な機構を他の実施形態において採用し得る。したがって、例えば、噴霧器選択器および/または噴霧器の動きは、直線的または回転的であり得、アクチュエータの軸方向の押し/引きおよび/またはその回転を含み得る。
【0089】
噴霧器610a、610bが接続部632a、632bと係合すると、ユーザにフィードバックが提供され得る。フィードバックは機械的であり得る。例えば、噴霧器のうちの1つが接続部のうちの1つに係合する場合、噴霧器とガイドトラックとの間に相対運動を引き起こすためにさらなる努力が必要とされ得る。追加的または代替的に、フィードバックは電気的であり得る。例えば、エアロゾル送達装置は、接続部と係合している噴霧器を示すインジケータを含み得る。別の実施形態では、フィードバックは、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Gallowayらによる米国特許出願公開第2015/0020825号明細書に記載されるような触覚フィードバックを含み得る。
【0090】
上述のように、一実施形態では、噴霧器選択器は、1つまたは複数のガイドトラックに対して噴霧器を移動させることができる機械的装置を介して、電流を1つまたは複数の噴霧器に選択的に導くことができる。しかしながら、他の実施形態では、1つまたは複数の噴霧器への電流の選択的方向付けは電気的に行われてもよい。
【0091】
これに関して、図12は、本開示の追加の例示的実施形態による噴霧器選択器628cを示す。この実施形態では、噴霧器選択器628cはスイッチ634cを含む。噴霧器選択器628cは、第1の接点636c’および第2の接点636c’’をさらに含み得る。第1の接点636c’は、第1の噴霧器610c’に電気的に接続されてもよい。第2の接点636c’’は、第2の噴霧器610c’’に電気的に接続されてもよい。それによって、スイッチ634cは、電流が導かれる噴霧器610c’、610c’’の選択を提供するために使用され得る。これに関して、図12に示されるように、スイッチ634cが第1の接点636c’と係合すると、電流が第1の噴霧器610c’に導かれ得る。逆に、図13に示すように、スイッチ634cが第2の接点636c’’と係合すると、電流が第2の噴霧器610c’’に導かれる。
【0092】
さらに、幾つかの実施形態では、ユーザによって選択された場合、電流を複数の噴霧器に同時に導くために、スイッチ634cは複数の噴霧器の同時選択を可能にし得る。これに関して、噴霧器選択器628cは、第3の接点636c’’をさらに備えることができる。第3の接点636c’’は、第1の噴霧器610c’’と第2の噴霧器610c’’の両方に電気的に接続されてもよい。それにより、図14に示されるように、スイッチ634cが第3の接点636c’’’と係合すると、電流が第1の噴霧器610c’および第2の噴霧器610c’’に導かれ得る。したがって、噴霧器選択器628cは、電流が導かれ、そこからの蒸気を生成するためにそれぞれのリザーバ612と流体連通することができる噴霧器610c’、610c’’のうちの1つまたは複数の選択を提供することができる(図5参照)。
【0093】
図15図17に示すように、幾つかの実施形態では、噴霧器選択器628dは、噴霧器610d’、610d’’のうちの1つまたは複数に空気流路を選択的に向けるように構成された弁638dをさらに含むことができる。図15は、中立構成の弁638dを示しており、これは、スイッチ634dが第3の接点636d’’’と係合する場合に採用され得る。それによって、空気流は、弁638dの周りで、電流もまた導かれる噴霧器610d’、610d’’のそれぞれに導かれ得る。しかしながら、図16に示すように、電流が第1の噴霧器610d’に導かれる場合、弁638dは、第2の噴霧器610d’’への流れ、あるいは第1の噴霧器610d’へ導かれた空気流を遮断し得る。逆に、図17に示されるように、電流が第2の噴霧器610d’’に導かれる場合、弁638dは、第1の噴霧器610d’への流れを遮断し得、あるいは第2の噴霧器610d’’へ導かれた空気流を遮断し得る。
【0094】
さらに、単一の弁が空気流を方向付けるように上述されているが、別の実施形態では、噴霧器選択器は複数の弁を含み得る。例えば、図18図20の噴霧器選択器628eに示すように、各噴霧器610e’、610e’’はそれに関連する弁638e’、638e’’を含むことができる。さらなる例として、各噴霧器610’、610’’は、そこへ空気流を導くように構成されたそれぞれのフローディレクタ608e’、608e’’を含み得、各フローディレクタは、空気流が1つまたは複数の噴霧器に選択的に導かれ得るように、それらに関連する弁638e’、638e’’のうちの1つを含み得る。
【0095】
この点に関して、図18は、空気流がフローディレクタ608e’、608e’’を通って噴霧器610e’、610e’’のそれぞれに導かれるように、開放構成にある弁638e’、638e’’のそれぞれを示す。さらに、スイッチ634eは、第3の接点636e’’’を介して各噴霧器610e’’、610e’’に電流を導くように構成され、それによって各噴霧器を作動させることができる。図19は、開放構成の第1の弁638e’および閉鎖構成の第2の弁638e’’を示し、空気流は第1のフローディレクタ608e’を通って第1の噴霧器610e’に導かれるが、第2のフローディレクタ638eを通って第2の噴霧器610eへは導かれない。さらに、スイッチ634eは、第1の接点636e’を介して第1の噴霧器610e’のみに電流を導くように構成される。逆に、図20は、開放構成の第2の弁638e’’および閉鎖構成の第1の弁638e’を示し、空気流が第2のフローディレクタ608e’’を通って第2の噴霧器610e’’に導かれるが、第1のフローディレクタ638e’を通って第1噴霧器610e’へは導かれない。さらに、スイッチ634eは、第2の接点636e’’を介して第2の噴霧器610e’のみに電流を導くように構成される。したがって、幾つかの実施形態では、複数の弁638e’、638e’’およびスイッチ634eを備える噴霧器選択器628eを使用して、空気流および電流を、噴霧器610eのうちの1つまたは複数に選択的に導くことができる。
【0096】
スイッチは手動スイッチとして概略的に示されているが、スイッチは同じ機能を実行する回路または回路基板を含むことができることに留意されたい。したがって、例えば、幾つかの実施形態では、スイッチは、機械的移動を必要とせずに完全に電子的に切り替え機能を実行することができる。さらに、1つまたは複数の弁が、1つまたは複数の選択された噴霧器に空気流を導くために使用されるように説明されているが、他の実施形態では、上述に対応する方法で、噴霧器を空気流に出し入れするために噴霧器の位置を調整し得る。
【0097】
本開示の追加の例示的実施形態によるエアロゾル送達装置700を図21に示す。概略的に示されるように、エアロゾル送達装置700は、電源816、1つまたは複数の噴霧器910、および1つまたは複数のリザーバ912を含み得る。エアロゾル送達装置700はさらに、上述の他の構成要素のいずれかを含み得る。さらに、エアロゾル送達装置700は添加剤選択器928を含んでもよい。後述するように、添加剤選択器928は、リザーバ912内に保持されたエアロゾル前駆体組成物からの噴霧器910によって生成された蒸気に添加される複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することによって、ユーザがエアロゾル送達装置700によって生成された蒸気をカスタマイズできるように構成され得る。
【0098】
図示のように、一実施形態では、エアロゾル送達装置700は制御本体800を含み得、制御本体800は電源816を含み得る。さらに、エアロゾル送達装置700はカートリッジ900を含み得、これは1つまたは複数の噴霧器910、1つまたは複数のリザーバ912、および添加剤選択器928を含み得る。しかしながら、他の実施形態では、エアロゾル送達装置は別個のカートリッジおよび制御本体を含まなくてもよく、あるいはカートリッジおよび制御体の構成要素は異なる方法で分配されてもよい。例えば、添加剤選択器は、制御本体に部分的にまたは完全に含まれてもよい。
【0099】
図22に示すように、幾つかの実施形態では、添加剤選択器928は噴霧器910の下流に配置されてもよい。それによって、添加剤選択器928によって生成された1つまたは複数の添加剤を、噴霧器910によって生成された蒸気に加えることができる。しかしながら、他の実施形態では、添加剤選択器は、噴霧器の上流、または空気流路に沿って実質的に同じ位置に配置することができる。したがって、選択された蒸気および添加剤は、噴霧器910および添加剤選択器928の相対位置に関係なく組み合わせることができる。しかしながら、添加剤選択器928を噴霧器910の下流に配置することは、例えば、蒸気によって提供される熱および/または湿気のために、添加剤を添加剤選択器928から放出するために使用され得る。
【0100】
幾つかの実施形態において、噴霧器910によって生成された蒸気は、無味であってもよく、および/または有効成分を欠いていてもよい。この実施形態では、添加剤選択器928は、それに香味料および/または有効成分(例えば、薬品またはニコチン)を加えることができる。それによって、汎用エアロゾル前駆体組成物は、任意の様々な添加剤と共に使用され得る。
【0101】
図23は、添加剤選択器928aの一実施形態を示しており、添加剤選択器は固体床940aを含む。上述のように、添加剤選択器928a、したがって固体床940aは、エアロゾル送達装置700を通る空気流路に関して(図21参照)、少なくとも1つの噴霧器910(図22参照)の下流に配置することができる。固体床940は、複数の区画942a’、942a’’、942a’’’(集合的かつ総称的に「区画942a」)を含むことができる。これに関して、仕切り944aは、区画942aを分離する1つまたは複数の仕切り946a’、946a’’、946a’’’(集合的かつ総称的に「仕切り946a」)を含むことができる。図示の実施形態では、仕切り944aは、添加剤選択器928aを3つの区画942aに分割する3つの仕切り946aを含む。しかしながら、他の実施形態では、より多いまたはより少ない数の仕切りおよび対応する区画が採用されてもよい。
【0102】
区画942aのそれぞれは、1つまたは複数の固体948a’、948a’’、948a’’’(集合的かつ一般的に「固体948a」)を含むことができる。幾つかの実施形態では、区画942aのうちの1つに収容された固体948aは、他の区画のそれぞれに収容された固体とは異なり得る。固体948aの様々な実施形態を固体床940aに使用することができる。一実施形態では、固体948aは、複数の香味料含有プラスチック固体を含むことができる。固体は、例えば、ビーズ、ペレット、細片、または多孔質モノリスを含む様々な形態で提供されてもよい。
【0103】
エアロゾル送達装置700、特にカートリッジ900(図21参照)は、さらにフローディレクタを含み得る。図23に示すように、フローディレクタ908aは空気流を添加剤選択器928aに導くことができる。したがって、図23に示された斜視図に関して、空気流はページ内に導かれる。
【0104】
添加剤選択器928aは、フローディレクタ908aを1つまたは複数の区画942aと選択的に整列するように構成されてもよい。例えば、図23では、フローディレクタ908aは第1の区画942a’と整列している。しかしながら、添加剤選択器928aをフローディレクタ908aに対して回転させるか、あるいは移動させることによって、フローディレクタを他の区画942aのうちの任意の1つと選択的に整列させることができる。それにより、添加剤選択器928aは、複数の添加剤のうちの選択された1つを、噴霧器910によって生成された蒸気に追加することができる(例えば、図22参照)。幾つかの実施形態では、アクチュエータ(例えば、電気モータ)は、添加剤選択器をフローディレクタに対して移動することができ、他の実施形態では、添加剤選択器をフローディレクタに対して手動で動かすことができる。
【0105】
さらに、幾つかの実施形態では、フローディレクタ908aは、複数の区画942aと選択的に整列してもよい。例えば、図24は、第2の区画942a’’の一部および第3の区画942a’’’の一部と選択的に整列されたフローディレクタ908aを示す。したがって、添加剤選択器928aに対するフローディレクタ908aの幾つかの位置で、複数の添加剤を同時に蒸気に添加することができる。
【0106】
上述のように、幾つかの実施形態では、フローディレクタ908aは、添加剤選択器928aの1つまたは複数の区画942aと整列されてもよい。それによって、1つまたは複数の対応する固体948aによって、1つまたは複数の選択された区画942aを通して導かれる蒸気に、1つまたは複数の添加剤が加えられてもよい。
【0107】
図25は、添加剤選択器928bの追加の実施形態を示す。図示のように、添加剤選択器928bは、1つまたは複数の添加剤加熱要素950b’、950b’’、950b’’’(集合的かつ総称的に、「加熱要素950b」)をさらに含み得る。添加剤加熱要素950bは、固体床940bの1つまたは複数の部分を選択的に加熱するように構成されてもよい。これに関して、第1の添加剤加熱要素950b’は第1の区画942b’に収容された固体948b’を加熱するように構成され、第2の追加の加熱要素950b’’は第2の区画942b’’に収容された固体948b’’を加熱するように構成され、第3の添加剤加熱要素950b’’’は、第3の区画942b’’’に収容された固体948b’’’を加熱するように構成されてもよい。したがって、1つまたは複数の添加剤加熱要素950bを選択的に作動させて、1つまたは複数の対応する区画942b内の固体948bを加熱することができる。それによって、1つまたは複数の添加剤加熱要素942bによって生成された熱により、噴霧器910によって生成された蒸気に加えられる1つまたは複数の添加剤を固体床940bから放出させることができる(例えば、図22参照)。
【0108】
この実施形態では、添加剤選択器928bは噴霧器910に対して静止していてもよい(例えば図22参照)。これに関して、1つまたは複数の加熱要素950bが添加剤を生成してもよく、その結果、固体床940bの1つまたは複数の部分を通る空気流の選択的な方向付けは必要とされなくてもよい。しかしながら、幾つかの実施形態では、添加剤選択器928bは噴霧器910に対して移動可能であり得る。それによって、空気流は、加熱要素950bが作動される1つまたは複数の区画942bに導かれ得る。したがって、例えば、フローディレクタ908bは、エアロゾル送達装置700(図21参照)に含まれて、加熱要素950bが作動される1つまたは複数の区画942bに気流を導いてもよい。
【0109】
図25に示す実施形態では、図示の向きでページ内に空気流が発生する。これに関して、区画942bの各々は、エアロゾル送達装置の長手方向長さに沿った同じ点で、互いに並んで配置されている。したがって、区画942bは、エアロゾル送達装置の幅にわたって横方向に分配されてもよい。
【0110】
しかしながら、区画は他の方法で互いに対して位置決めされてもよい。例えば、図26は、固体床940cを含む添加剤選択器928cの一実施形態を示す。上述のように、添加剤選択器928c、したがって固体床940cは、エアロゾル送達装置700を通る空気流路に関して(図21参照)、少なくとも1つの噴霧器910(図22参照)の下流に配置することができる。固体床940cは、複数の区画942c’、942c’’、942c’’’(集合的かつ総称的に「区画942c」)を含み得る。これに関して、1つまたは複数の仕切り946c’、946c’’(集合的かつ総称的に、「仕切り946c」)は、区画942cを分離することができる。図示の実施形態では、2つの仕切り946cが固体床940cを3つの区画942cに分割している。しかしながら、他の実施形態では、より多いまたはより少ない数の仕切りおよび対応する区画が採用されてもよい。
【0111】
区画942cのそれぞれは、1つまたは複数の固体948c’、948c’’、948c’’’(集合的かつ総称的に、「固体948c」)を含むことができる。幾つかの実施形態では、区画942bのうちの1つに収容された固体948cは、他の区画のそれぞれに収容された固体とは異なり得る。固体948cの様々な実施形態を固体床に使用することができる。一実施形態では、固体948cは、複数の香味料含有プラスチック固体を含むことができる。固体は、例えば、ビーズ、ペレット、細片、または多孔質モノリスを含む様々な形態で提供されてもよい。
【0112】
添加剤選択器928cは、1つまたは複数の添加剤加熱要素950c’、950c’’、950c’’’(集合的かつ総称的に、「加熱要素950c」)をさらに含み得る。添加剤加熱要素950cは、固体床940cの1つまたは複数の部分を選択的に加熱するように構成されてもよい。これに関して、第1の添加剤加熱要素950c’は第1の区画942c’に収容された固体948c’を加熱するように構成され、第2の追加の加熱要素950c’’は第2の区画942c’’に収容された固体948c’’を加熱するように構成され、第3の添加剤加熱要素950c’’’は、第3の区画942c’’’に収容された固体948c’’’を加熱するように構成されてもよい。したがって、1つまたは複数の添加剤加熱要素950cを選択的に作動させて、1つまたは複数の対応する区画942c内の固体948cを加熱することができる。それによって、1つまたは複数の添加剤加熱要素942cによって生成された熱は、噴霧器910によって生成された蒸気に加えられる1つまたは複数の添加剤を固体床940cから放出することができる(例えば、図22参照)。
【0113】
したがって、添加剤選択器928cは、図25の添加剤選択器928bと実質的に同様であり得る。しかしながら、上述のように、図25の添加剤選択器928bは、エアロゾル送達装置の幅にわたって横方向に分配された区画942bを有するように構成される。したがって、図26の添加剤選択器928cは、区画942cがエアロゾル送達装置の長手方向の長さに沿って長手方向に分布しているという点で異なる。この点に関して、空気流は、第1の区画942c’を通って第2の区画942c’’に導かれ、次いで第3の区画942c’’に出入りすることができる。したがって、添加剤を放出する加熱要素を含む固体床の区画は、1つまたは複数のヒーターが作動した場合、添加剤が蒸気中に放出されることを考慮して、様々な方法のいずれかで分配することができる。これに関して、添加剤の放出はそれを通る選択的な空気流を必要としない。
【0114】
上述のように、本開示の幾つかの実施形態では、エアロゾル送達装置は、リザーバ内に保持されたエアロゾル前駆体組成物から蒸気を生成するように構成された噴霧器と、蒸気に添加剤を加えるように構成された固体床を含む添加剤選択器と、を含み得る。固体床に含まれ得る固体の実施形態を含む、ハイブリッドエアロゾル送達装置に関する様々な他の詳細は、Searsらによる米国特許出願公開第2015/0335070号明細書および国特許出願公開第2016/0073695号明細書に提供されている。
【0115】
上述のように、本開示の実施形態は、固体を加熱して1つまたは複数の添加剤を生成する1つまたは複数の添加剤加熱要素を含む添加剤選択器を提供する。固体は一般に固体床に収容されるものとして上述に説明されているが、他の実施形態ではその構成は変更できる。例えば、上述のように、香味料含有プラスチック固形物を加熱して添加剤を放出させることができる。幾つかの実施形態では、エアロゾル送達装置の1つまたは複数の構成要素(例えば、マウスピースおよび/またはフローディレクタ)は、香味料含有プラスチックを含み得る。それによって、1つまたは複数の添加剤加熱要素および/または噴霧器からの熱を使用して、1つまたは複数の成分を加熱して添加剤を放出させることができる。さらに、1つまたは複数の弁を使用して、加熱されて添加剤を生成する構成要素に空気を選択的に導くことができる。幾つかの実施形態では、香味料含有プラスチックを含むそのような構成要素は、ユーザが添加剤を補給または変更することを可能にするために交換可能または取り外し可能であり得る。
【0116】
図27は、添加剤選択器928dのさらなる実施形態を示す。図示のように、添加剤選択器928dは、1つまたは複数のバブルジェットヘッド952d’、952d’’、952d’’’(集合的かつ総称的に、「バブルジェットヘッド952d」)を含むことができる。バブルジェットヘッド952dは、噴霧器910によって生成された蒸気に添加される複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供するように構成されてもよい(例えば、図22参照)。
【0117】
バブルジェットヘッド952dのそれぞれは、それぞれの添加剤リザーバ954d’、954d’’、954d’’’(集合的かつ総称的に、「添加剤リザーバ954d」)と流体連通することができる。添加剤リザーバ954dはそれぞれ、噴霧器910によって生成された蒸気に、バブルジェットヘッド952dによって分配され得る添加剤流体(例えば、香味料および/または有効成分)を含み得る(例えば、図22参照)。幾つかの実施形態では、添加剤リザーバ954dのそれぞれに保持される添加剤流体は互いに異なり得る。したがって、1つまたは複数のバブルジェットヘッド952dを選択的に作動させて、1つまたは複数の添加剤を蒸気に加えることができる。
【0118】
図28は、エアロゾル送達装置700eのさらなる実施形態を図示する。図示のように、噴霧器910eはベンチュリノズル956eを含み得る。ユーザがエアロゾル送達装置700eで吸い込むと、エアロゾル前駆体組成物は、ベンチュリノズル956eを通ってリザーバ912eから引き込み得る。ベンチュリノズル956eは、それを通るエアロゾル前駆体組成物の流れを加速し、低圧の領域を生成する絞り958eを含み得る。低圧は、蒸気を生成するために、エアロゾル前駆体組成物と混合する外気を空気入口960eを通して引き込むことができる。
【0119】
さらに、添加剤選択器928eは、蒸気に添加される複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供するように構成され得る。これに関して、添加剤選択器928eは複数のチャネル962e’、962e’’(集合的かつ総称的に「チャネル962e」)を含み得、それぞれ複数の添加剤リザーバ954e’、954e’’(集合的かつ総称的に「添加剤リザーバ954e」)のうちの1つと流体連通するように構成され、かつベンチュリノズル956eと流体連通するように選択的に構成可能である。
【0120】
これに関して、添加剤選択器910eは、添加剤弁964eをさらに含み得る。添加剤弁964eは、1つまたは複数のチャネル962eと選択的に整列するように構成された少なくとも1つの開口部966eを含み得る。例えば、図28では、第1のチャネル962e’は添加剤弁964eの開口部966eを介してベンチュリノズル956eと流体連通しているのに対して、第2のチャネル962e’’はベンチュリノズルと流体連通していない。逆に、図29では、第2のチャネル962e’’は添加剤弁964eの開口部966eを介してベンチュリノズル956eと流体連通しているのに対して、第1のチャネル962e’はベンチュリノズルと流体連通していない。
【0121】
したがって、1つまたは複数のチャネル962eがベンチュリノズル956eと流体連通状態にあり、ユーザがエアロゾル送達装置700eで吸い込むと、絞り958eの低圧が、流体連通状態の各添加剤リザーバ954eから流体添加剤をベンチュリノズルへ引き出すことができる。それによって、1つまたは複数の流体添加剤を気化させて、リザーバ912eから受け取ったエアロゾル前駆体組成物から生成された蒸気に加えることができる。絞り958eおよび/またはチャネル962eは、漏れを防ぐためにユーザがエアロゾル送達装置700eで吸い込む場合を除いて、そこを通る流れに抵抗するように構成された毛管を含み得ることに留意されたい。
【0122】
図30は、添加剤選択器928fのさらなる実施形態を示す。図示のように、添加剤選択器928fは少なくとも1つの添加剤リザーバ954f’、954f’’(集合的かつ総称的に、「添加剤リザーバ954f」)を含むことができる。添加剤リザーバ954fはそれぞれ、添加剤流体(例えば、香味料および/または有効成分)を含み得る。幾つかの実施形態では、添加剤リザーバ954fのそれぞれに保持される添加剤流体は互いに異なり得る。
【0123】
各添加剤リザーバ954fは、それぞれのチャネル962f’、962f’’(集合的かつ総称的に、「チャネル962f」)と流体連通することができる。図示の実施形態では、添加剤選択器928fは、2つの添加剤リザーバ954fと2つの対応するチャネル962fを含む。しかしながら、他の実施形態では、より多いまたはより少ない数の添加剤リザーバおよびチャネルを使用することができる。
【0124】
図30に示すように、添加剤選択器928fは、少なくとも1つの水晶発振器968fをさらに含み得る。水晶発振器968fは、1つまたは複数のチャネル962fおよび/またはその中に収容された添加剤流体と接触して超音波振動するように構成されてもよい。例えば、一実施形態では、水晶発振器968fは、チャネル962fのうちの1つまたは複数と流体連通する振動スクリーンを備えることができる。それによって、水晶発振器968fと接触している1つまたは複数のチャネル962f内の添加剤流体が噴霧され、噴霧器910によって生成された蒸気に添加された1つまたは複数の添加剤を生成することができる(例えば図22参照)。一実施形態では、個別の水晶発振器を各チャネルと関連付けることができ、それによって水晶発振器を選択的に作動させて1つまたは複数の添加剤を生成することができる。別の実施形態では、単結晶発振器を使用して、1つまたは複数の複数のチャネル内の添加剤流体を選択的に噴霧することができる。
【0125】
これに関して、水晶発振器968fは、チャネル962fに対して移動可能であり得る。例えば、図31は、第1の添加剤リザーバ954f’内に保持されている流体添加剤を噴霧するために第1のチャネル962f’と接触している水晶発振器968fを示している。しかしながら、理解され得るように、水晶発振器968fは、第2の添加剤リザーバ954f’’内に保持されている流体添加剤を追加的にまたは代替的に噴霧するように、第2のチャネル962f’’に対して移動され得る。
【0126】
図27図31に関して上述した添加剤選択器928d~fの実施形態は、比較的大きな液滴サイズを有する添加剤を生成することができる。添加剤が香味を提供するように構成されている実施形態では、比較的大きな液滴または粒子の使用が望ましい場合がある。これに関して、比較的大きい液滴および粒子は、香味受容体が認識し易い可能性があり、したがってより強い香味を提供する可能性がある。
【0127】
上述のエアロゾル送達装置の実施形態は添加剤選択器を含む。幾つかの実施形態では、添加剤選択器またはその一部(例えば、固体床)は、取り外し可能、詰め替え可能、および/または交換可能であり得る。それによって、添加剤を補充するか、または異なる種類のものと交換することができる。幾つかの実施形態では、添加剤は、一回の使用(例えば、一ふかし)のために構成されてもよく、これは、過剰投与の危険がなく正しい投与量を提供するために、添加剤が薬物を含むときに有用であり得る。
【0128】
上述のエアロゾル送達装置の実施形態は、複数の噴霧器を含む。幾つかの実施形態では、2つ以上の噴霧器を同時に作動させることができる。これらの実施形態では、噴霧器によって生成される蒸気の量を調整することができる。例えば、各噴霧器に導かれる電流の量は、ユーザによって個々に調整可能であり得る。さらに、複数の噴霧器を含む上述のエアロゾル送達装置の幾つかの実施形態では、噴霧器またはその構成要素(例えば、液体輸送要素および/または加熱要素)は、2つ以上の噴霧器が異なるサイズおよび/または他の特性を規定するように異なるサイズであり得る。
【0129】
上述の実施形態では、エアロゾル送達装置の動作をカスタマイズするために、噴霧器、添加剤、弁などを選択するために様々な噴霧器選択器が採用されている。そのような選択は、機械的に、電気的に、またはそれらの組合せを介して行われ得る。幾つかの実施形態では、携帯電話または他の電子装置がエアロゾル送達装置と通信し、そのアプリケーションを介してそのような選択を行うことを可能にするアプリケーションが提供され得る。それによって、幾つかの実施形態では、噴霧器選択器をアプリケーションを介して制御することができる。
【0130】
上述のように、添加剤の様々な実施形態を採用することができる。例として、添加剤は、香味料または医薬品(例えば、アルブテロールまたはニコチン)などの有効成分を含み得る。香味の例としては、バニリン、エチルバニリン、クリーム、紅茶、コーヒー、フルーツ(例えば、ライムおよびレモンを含む、バナナ、ベリー、アップル、チェリー、ストロベリー、ピーチおよび柑橘系の香味)、メープル、メントール、チョコレート、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ジンジャー、蜂蜜、アニス、セージ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリヤ、ココア、甘草、およびタバコ、葉巻およびパイプタバコの風味付けに伝統的に使用される種類および特徴の香味が挙げられる。
【0131】
さらなる態様において、エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法が提供される。図32に示されるように、方法は、動作1002において、複数の噴霧器のうちの1つまたは複数の選択を提供することを含み得る。さらに、方法は、動作1004において、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変えることを含むことができる。方法は、動作1006において、蒸気を生成するように選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことをさらに含み得る。
【0132】
幾つかの実施形態では、動作1004でエアロゾル送達装置を通る空気流路に対する噴霧器の位置を変更することは、弁で選択された1つまたは複数の噴霧器に空気流路を選択的に向けることを含み得る。さらに、動作1006で蒸気を生成するために選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことは、選択された1つまたは複数の噴霧器と選択的に電気的接続を形成することを含む。方法は、複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することと、選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することと、をさらに含み得る。
【0133】
さらなる態様において、エアロゾル送達装置を用いた蒸気生成の方法が提供される。図33に示されるように、方法は、動作1102において複数の添加剤のうちの1つまたは複数の選択を提供することを含み得る。さらに、方法は、動作1104において、エアロゾル前駆体組成物から少なくとも1つの噴霧器を用いて蒸気を生成することを含み得る。方法は、選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することをさらに含み得る。
【0134】
幾つかの実施形態では、方法は、固体床から1つまたは複数の添加剤を形成することをさらに含み得る。動作1102で、1つまたは複数の添加剤の選択を提供することは、ベンチュリノズルの、複数の添加剤リザーバのうちの1つとそれぞれ流体連通する1つまたは複数のチャネルとの選択的整列を提供することを含み得る。さらに、動作1106で、選択された1つまたは複数の添加剤を蒸気に添加することは、少なくとも1つの水晶発振器を作動させることを含み得る。動作1104で、少なくとも1つの噴霧器を用いて蒸気を生成することは、複数の噴霧器の1つまたは複数の選択を提供することを含み得る。方法は、エアロゾル送達装置を通る空気流路に対して噴霧器の位置を変えることと、蒸気を生成するために選択された1つまたは複数の噴霧器に電流を導くことと、をさらに含み得る。
【0135】
本開示の多くの改変および他の実施形態が、前述の説明および関連する図面に示された教示の利益を有することを当業者は思い付くであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、修正および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のためではない。
図1
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