(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-17
(45)【発行日】2023-03-28
(54)【発明の名称】三角形混合導管を備えた静的ミキサ
(51)【国際特許分類】
B01F 25/433 20220101AFI20230320BHJP
B01F 25/451 20220101ALI20230320BHJP
【FI】
B01F25/433
B01F25/451
(21)【出願番号】P 2020501199
(86)(22)【出願日】2018-07-10
(86)【国際出願番号】 US2018041393
(87)【国際公開番号】W WO2019014181
(87)【国際公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-07-08
(32)【優先日】2017-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391019120
【氏名又は名称】ノードソン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】パッパラルド マシュー イー
(72)【発明者】
【氏名】マンフル ローラ
【審査官】瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】仏国特許発明第02209601(FR,A)
【文献】特開2013-119047(JP,A)
【文献】国際公開第2017/083737(WO,A1)
【文献】特開昭64-022329(JP,A)
【文献】米国特許第04874249(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 21/00-25/90
B01J 10/00-12/02
B01J 14/00-19/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの成分を有する流体の流れを混合するための静的ミキサであって、
第1内面、前記第1内面から延びる第2内面、及び、前記第1内面から前記第2内面まで延びる第3内面、を含む内面を規定する混合導管であって、前記第1内面、前記第2内面及び前記第3内面は、流体の流れを受容するように構成された混合通路を規定し、前記第1内面及び前記第2内面が第1鋭角によってオフセットされ、前記第1内面及び前記第3内面が第2鋭角によってオフセットされ、前記第2内面及び前記第3内面が第3鋭角によってオフセットされている、という混合導管と、
前記混合通路内に位置決めされ
た混合要素と、
を備え、
前記混合要素は、前記第1内面、前記第2内面及び前記第3内面と接触するように構成され
、先端縁から後端縁まで延びる第1混合バッフルを規定しており、
前記第1混合バッフルは、前記流体の流れを、第1部分と第2部分とに分割するように構成されている
ことを特徴とする静的ミキサ。
【請求項2】
前記混合導管は、前記第1内面に
平行な第1外面、前記第2内面に
平行な第2外面、及び、前記第3内面に
平行な第3外面、を含む外面を規定している
ことを特徴とする請求項1に記載の静的ミキサ。
【請求項3】
前記混合導管は、更に、
前記混合通路を画定する本体部と、
前記本体部に接続され、前記混合通路と連通するソケット開口部を規定するソケットと、
前記ソケットの反対側で前記本体部に接続され、前記混合通路と連通する出口を規定するノズルと、
を有しており、
前記流体の流れは、前記ソケット開口部を通り、前記混合通路を通り、前記出口から流出するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の静的ミキサ。
【請求項4】
前記ソケットは、少なくとも部分的にネジ切りされた内面を規定している
ことを特徴とする請求項3に記載の静的ミキサ。
【請求項5】
前記第1混合バッフルは、第1混合パネル、第2混合パネル、及び、第3混合パネルを含んでおり、
前記第1混合パネル、前記第2混合パネル及び前記第3混合パネルの各々は、部分的に、前記先端縁及び前記後端縁を規定しており、
前記第1混合パネル、前記第2混合パネル及び前記第3混合パネルは、
それぞれ、前記流体の流れを、
前記第1部分、
前記第2部分及び第3部分に分割するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の静的ミキサ。
【請求項6】
前記第1混合バッフルは、前記流体の流れが前記第1混合バッフルの前記先端縁から前記後端縁へと流れる時、前記流体の流れの前記第1部分、前記第2部分及び前記第3部分を第1回転方向に回転させるように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の静的ミキサ。
【請求項7】
前記混合要素は、更に、前記第1混合バッフルと一体の第2混合バッフルを有しており、
前記第2混合バッフルは、先端縁から後端縁まで延びて、第1混合パネル、第2混合パネル、及び、第3混合パネルを含んでおり、
前記第2混合バッフルの前記第1混合パネル、前記第2混合パネル及び前記第3混合パネルの各々は、部分的に、前記第2混合バッフルの前記先端縁及び前記後端縁を規定しており、
前記第2混合バッフルの前記第1混合パネル、前記第2混合パネル及び前記第3混合パネルは、前記流体の流れを、第4部分、第5部分及び第6部分に分割するように構成されている
ことを特徴とする請求項6に記載の静的ミキサ。
【請求項8】
前記第2混合バッフルは、前記流体の流れが前記第2混合バッフルの前記先端縁から前記後端縁へと流れる時、前記流体の流れの前記第4部分、前記第5部分及び前記第6部分を前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転させるように構成されている
ことを特徴とする請求項7に記載の静的ミキサ。
【請求項9】
前記第1混合パネルは、第1縁及び第2縁を規定しており、
前記第1混合パネルの前記第1縁は、前記第1混合パネルの前記先端縁から前記第2縁まで延びており、
前記第1混合パネルの前記第2縁は、前記第1混合パネルの前記第1縁から前記後端縁まで延びており、
前記第1混合パネルの前記第1縁は、前記混合導管の前記第1内面に接触するように構成されており、
前記第1混合パネルの前記第2縁は、前記混合導管の前記第2内面に接触するように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の静的ミキサ。
【請求項10】
前記第2混合パネルは、第1縁及び第2縁を規定しており、
前記第2混合パネルの前記第1縁は、前記第2混合パネルの前記先端縁から前記第2縁まで延びており、
前記第2混合パネルの前記第2縁は、前記第2混合パネルの前記第1縁から前記後端縁まで延びており、
前記第2混合パネルの前記第1縁は、前記混合導管の前記第2内面に接触するように構成されており、
前記第2混合パネルの前記第2縁は、前記混合導管の前記第3内面に接触するように構成されている
ことを特徴とする請求項9に記載の静的ミキサ。
【請求項11】
前記第3混合パネルは、第1縁及び第2縁を規定しており、
前記第3混合パネルの前記第1縁は、前記第3混合パネルの前記先端縁から前記第2縁まで延びており、
前記第3混合パネルの前記第2縁は、前記第3混合パネルの前記第1縁から前記後端縁まで延びており、
前記第3混合パネルの前記第1縁は、前記混合導管の前記第3内面に接触するように構成されており、
前記第3混合パネルの前記第2縁は、前記混合導管の前記第1内面に接触するように構成されている
ことを特徴とする請求項10に記載の静的ミキサ。
【請求項12】
前記第1混合バッフルは、前記流体の流れが前記第1混合バッフルの前記先端縁から前記後端縁へと流れる時、前記流体の流れの前記第1部分及び前記第2部分を第1回転方向に回転させるように構成されている
ことを特徴とする請求項
1に記載の静的ミキサ。
【請求項13】
前記混合要素は、前記第1混合バッフルと一体の第2混合バッフルを規定しており、
前記第2混合バッフルは、先端縁から後端縁まで延びており、
前記第2混合バッフルは、前記流体の流れを、第3部分と第4部分とに分割するように構成されている
ことを特徴とする請求項
12に記載の静的ミキサ。
【請求項14】
前記第2混合バッフルは、前記流体の流れが前記第2混合バッフルの前記先端縁から前記後端縁へと流れる時、前記流体の流れの前記第3部分及び前記第4部分を前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転させるように構成されている
ことを特徴とする請求項
13に記載の静的ミキサ。
【請求項15】
混合導管と、第1混合バッフル及び当該第1混合バッフルの下流の第2混合バッフルを含む混合要素と、を備えた静的ミキサを用いて第1成分及び第2成分を混合する方法であって、
流体の流れを、前記混合導管の混合通路であって
三角形の断面を有する混合通路の第1端を通して流す工程と、
前記流体の流れを、前記第1混合バッフルの前縁上に流し、当該流体の流れを少なくとも2つの第1部分に分割する工程と、
前記流体の流れの前記少なくとも2つの第1部分を、前記第1混合バッフルに沿って流して、前記流体の流れの前記少なくとも2つの第1部分を前記混合導管によって規定される中央軸に対して前記混合通路内で第1回転方向に回転させる工程と、
前記少なくとも2つの第1部分を、当該少なくとも2つの第1部分が第1混合物を形成するように、前記第1混合バッフルの後縁で再結合させる工程と、
前記第1混合物を、前記第2混合バッフルの前縁上に流し、当該第1混合物を少なくとも2つの第2部分に分割する工程と、
前記第1混合物の前記少なくとも2つの第2部分を、前記第2混合バッフルに沿って流して、前記第1混合物の前記少なくとも2つの第2部分を前記中央軸に対して前記混合通路内で前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転させる工程と、
前記第1混合物の前記少なくとも2つの第2部分を、前記第1混合物の前記少なくとも2つの第2部分が第2混合物を形成するように、前記第2混合バッフルの後縁で再結合させる工程と、
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記第1混合バッフル及び前記第2混合バッフルは、各々、3つの混合パネルを含んでおり、
前記流体の流れの前記少なくとも2つの部分は、第1部分、第2部分、及び、第3部分を含んでおり、
前記第1混合物の前記少なくとも2つの部分は、第1部分、第2部分、及び、第3部分を含んでいる
ことを特徴とする請求項
15に記載の方法。
【請求項17】
前記流体の流れの前記第1部分、前記第2部分及び前記第3部分を前記第1回転方向に回転させる工程と、
前記第1混合物の前記第1部分、前記第2部分及び前記第3部分を前記第2回転方向に回転させる工程と、
を更に備えたことを特徴とする請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記流体の流れの前記第1部分、前記第2部分及び前記第3部分をシフトする工程と、
前記流体の流れの前記第1部分、前記第2部分及び前記第3部分を膨張させる工程と、
を更に備えたことを特徴とする請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1混合バッフル及び前記第2混合バッフルは、各々、2つの混合パネルを含んでおり、
前記流体の流れの前記少なくとも2つの部分は、第1部分及び第2部分を含んでおり、
前記第1混合物の前記少なくとも2つの部分は、第1部分及び第2部分を含んでいる
ことを特徴とする請求項
15に記載の方法。
【請求項20】
前記流体の流れの前記第1部分及び前記第2部分を前記第1回転方向に回転させる工程と、
前記第1混合物の前記第1部分及び前記第2部分を前記第2回転方向に回転させる工程と、
を更に備えたことを特徴とする請求項
19に記載の方法。
【請求項21】
前記流体の流れの前記第1部分及び前記第2部分をシフトする工程と、
前記流体の流れの前記第1部分及び前記第2部分を膨張させる工程と、
を更に備えたことを特徴とする請求項
20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2017年7月12日出願の米国特許仮出願第62/531,558の優先権を主張するものである。この出願の開示内容は、当該参照によって本明細書に組み込まれる(incorporated by reference)。
【0002】
[技術分野]
本発明は、全体として、2以上の流体の混合のために利用される静的ミキサと、関連する静的ミキサ要素と、に関している。
【背景技術】
【0003】
公知の静的ミキサは、通路を規定する混合導管と、当該通路内に配置された一連の混合バッフルからなる混合要素と、を含んでいる。2以上の流体が静的ミキサ内へとポンプ駆動される時、移動しない混合バッフルに沿って当該混合バッフルの周囲で、流体の流れが連続的に当該流体を混ぜ合わせる。流体の流れは、最終的には、静的ミキサを出る時、比較的均質な混合物を形成する。この混合方法は、様々な材料に対して大変有効であり、特に、エポキシ、アクリル及びポリウレタンにとって大変有効である。
【0004】
静的ミキサの幾つかの設計が現存している。現在使用されている静的ミキサの1つのタイプは、螺旋ミキサである。螺旋ミキサは、典型的には、実質的に円形の断面を有するハウジングを含み、また、当該流体が螺旋ミキサ導管を通って流れる時に混合対象の流体を回転させる様々な設計の混合バッフルを含む。螺旋ミキサは、流体の層を二重化して混合するべく、流体がミキサ導管を通って流れる時の流体の分裂及び回転に依存する。現在使用されている静的ミキサの別のタイプは、正方形マルチフラックスミキサである。マルチフラックスミキサは、一般に、同等の螺旋ミキサより廃棄物が少なく背圧が小さくより短い長さで材料を混合するため、前進と見なされている。螺旋ミキサと同様に、マルチフラックスミキサのチューブ形状は、それらの混合動作にとって重要である。マルチフラックスミキサは、典型的には、螺旋ミキサとは異なり、実質的に正方形の断面を有するハウジングを含み、流体の回転を引き起こさない。対照的に、マルチフラックスミキサは、流体の層を二重化して混合するべく、ミキサ導管内に配置されたバッフルを用いての流体層の均一な圧縮及び膨張に依存する。螺旋ミキサと同様に、マルチフラックスミキサを通る流体の流れは、2つの流路に分割される。その後、それらの流路は、正方形チューブの反対側の角部へと圧縮される。その後、それらは、互いに平行に膨張し、材料が再結合する時に層の二重化をもたらす。
【0005】
螺旋ミキサと正方形マルチフラックスミキサとの両方の混合効果は、それぞれの混合導管の幾何形状に大きく依存する。例えば、螺旋ミキサの丸いハウジング幾何形体は、角部の欠如、直線的な壁の欠如、及び、流体の回転を促進する湾曲した壁の形状により、特定の利点をもたらす。正方形ハウジングなどの直線的な壁のハウジング内では、螺旋ミキサは、当該ハウジングの平坦な側部が流体層の回転を妨げるため、効果的に機能しない。
【0006】
マルチフラックスミキサの直方体のハウジングは、2つの実質的に平行で直線的な壁のセットによる利点がある。1つは層の膨張に対応し、もう1つは層の圧縮に対応する。平行な直線的な壁は、直線的な層を促進し、不所望の層の回転を妨げる一方で、ミキサの断面の長さに亘って流体が到達する等距離の流路を作成する。丸いチューブ内に配置されたマルチフラックスミキサ幾何形状では、層の均等な伸縮が許容されず、大きなストリークという問題が発生する。
【0007】
前述された現在の混合技術は、エポキシ、アクリル、ポリウレタン等の高粘度材料を混合する際に効果的であるが、流動性を高め、廃棄物を減らし、サイズを小さくするための改良の余地がある。従って、螺旋ミキサと正方形マルチフラックスミキサとの両方によって提供される利点を利用する幾何形状を有する静的ミキサのニーズがある。新しい導管幾何形状の利点を活用することは、進歩した静的ミキサを作成する上で重要である。
【発明の概要】
【0008】
本発明の一実施形態は、少なくとも2つの成分を有する流体の流れを混合するための静的ミキサを含む。当該静的ミキサは、第1内面、前記第1内面から延びる第2内面、及び、前記第1内面から前記第2内面まで延びる第3内面、を含む内面を規定する混合導管を含む。前記第1内面、前記第2内面及び前記第3内面は、流体の流れを受容するように構成された混合通路を規定する。前記第1内面及び前記第2内面が第1鋭角によってオフセットされ、前記第1内面及び前記第3内面が第2鋭角によってオフセットされ、前記第2内面及び前記第3内面が第3鋭角によってオフセットされている。当該静的ミキサは、また、前記混合通路内に位置決めされ、前記第1内面、前記第2内面及び前記第3内面と接触するように構成された混合要素を含む。
【0009】
本発明の別の一実施形態は、静的ミキサを用いて第1成分及び第2成分を混合する方法を含む。当該静的ミキサは、混合導管と、第1混合バッフル及び当該第1混合バッフルの下流の第2混合バッフルを含む混合要素と、を備える。当該方法は、流体の流れを、前記混合導管の混合通路であって実質的に三角形の断面を有する混合通路の第1端を通して流す工程と、前記流体の流れを、前記第1混合バッフルの前縁上に流し、当該流体の流れを少なくとも2つの第1部分に分割する工程と、を備える。当該方法は、また、前記流体の流れの前記少なくとも2つの第1部分を、前記第1混合バッフルに沿って流して、前記流体の流れの前記少なくとも2つの第1部分を前記混合導管によって規定される中央軸に対して前記混合通路内で第1回転方向に回転させる工程と、前記少なくとも2つの第1部分を、当該少なくとも2つの第1部分が第1混合物を形成するように、前記第1混合バッフルの後縁で再結合させる工程と、を備える。当該方法は、更に、前記第1混合物を、前記第2混合バッフルの前縁上に流し、当該第1混合物を少なくとも2つの第2部分に分割する工程と、前記第1混合物の前記少なくとも2つの第2部分を、前記第2混合バッフルに沿って流して、前記第1混合物の前記少なくとも2つの第2部分を前記中央軸に対して前記混合通路内で前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転させる工程と、を備える。当該方法は、更に、前記第1混合物の前記少なくとも2つの第2部分を、前記第1混合物の前記少なくとも2つの第2部分が第2混合物を形成するように、前記第2混合バッフルの後縁で再結合させる工程を備える。
【0010】
前述の概要と以下の詳細な説明とが、添付の図面を参照して読まれることで、よりよく理解されるであろう。図面は、本発明の例示的な実施形態を示している。もっとも、本願は、図示の詳細な構成ないし実装に限定されないことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態による静的ミキサの斜視図である。
【0012】
【0013】
【
図3】
図3は、
図1に示された静的ミキサの後方斜視図である。
【0014】
【
図4】
図4は、横方向及び縦方向に延在する平面に沿った、
図1に示された混合導管の断面図である。
【0015】
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態による混合要素の斜視図である。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【
図9】
図9は、本発明の別の一実施形態による混合要素の斜視図である。
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【発明を実施するための形態】
【0033】
混合通路48を規定する混合導管20を含む静的ミキサ10が開示される。混合通路48は、例えば混合要素100や混合要素300のような混合要素を受容するように構成されている。当該混合要素100、300は、混合通路48内を流れる2以上の流体を混合するように構成される。
【0034】
これまで、三角形の管幾何形状を利用した静的ミキサは開発されていない。三角形の幾何形状は、円形または正方形の管の幾何形状と比較すれば、特有(ユニーク)なものである。三角形管は、3つの側部と3つの角部とを有し、それらは、円形または正方形のハウジングでは機能し得ない幾何形状の混合に役立つ。マルチフラックス正方形ミキサの出現が、螺旋ミキサを超えて正方形ハウジング用に設計されたミキサの多くの利点を示したのと同様に、三角形管で使用するように設計された混合要素が、正方形または円形のミキサよりも少ない材料体積で高い流速を有することが研究及び試験で判明した。
【0035】
所定の用語は、以下の記述において静的ミキサ10を説明するために便宜上用いられているに過ぎず、限定を意図していない。用語「右」、「左」、「下」及び「上」は、参照がなされる図面内の方向を示している。用語「内方」及び「外方」は、それぞれ、静的ミキサ10及びその関連部品を説明するために、記述の幾何中心に向かう方向、及び、そこから離れる方向に言及している。用語「前方」及び「後方」は、静的ミキサ10及びその関連部品が沿っている長手方向2と、当該長手方向2とは反対の方向と、に言及している。専門的用語は、先に挙げた用語と、その派生形と、同趣旨の用語と、を含む。
【0036】
他に明記されていない限り、用語「長手方向」、「横方向」及び「縦方向」は、長手方向2、横方向4及び縦方向6によって示されているように、静的ミキサ10の様々な構成要素の直交する方向成分を記載するために利用されている。長手方向2及び横方向4は、水平面に沿って延びるものとして図示されており、縦方向6は、鉛直面に沿って延びるものとして図示されている。様々な方向を包含する平面が、使用中に異なり得る。
【0037】
本発明の実施形態は、2以上の流体の流れを均一な流体混合物に混合するための静的ミキサ10を含んでいる。
図1乃至
図4を参照して、静的ミキサ10は、以下に詳述される混合要素100、300のような混合要素を受容するように構成された混合導管20を備えている。混合導管20は、ソケット24、ノズル40、及び、ソケット24からノズル40まで中央軸Aに沿って延びる本体部32、を規定している。中央軸Aは、長手方向2に略平行である。一実施形態では、ノズル40は、本体部32によって規定される前方面33から延出している。あるいは、前方面33が存在しない場合もあり得て、本体部はノズル40へと徐々にテーパ状(先細状)となっていてもよい。ソケット24は、外面28を規定しており、略円形であり得る。本体部32も、ソケット24からノズル40まで延びる外面36を規定している。当該外面36は、第1外側面36a、第1外側面から延びる第2外側面36b、第1外側面36aから第2外側面36bまで延びる第3外側面36c、を含んでいる。第1外側面36a、第2外側面36b及び第3外側面36cの間の交差部は、
図4に示すように曲線状または傾斜状であってもよいし、あるいは、鋭角を規定してもよい。更に、外面36が略三角形断面を規定するように、第1外側面36a、第2外側面36b及び第3外側面36cは、長手方向2に対して互いから鋭角にオフセットされ得る。ノズル40は、本体部32の端部から延びて、出口44を規定し、当該出口44を通って均一な混合流体が静的ミキサ10を出る。
【0038】
図1乃至
図4を継続的に参照して、本体部32は、混合通路48を規定する内面38を規定している。混合通路48は、ソケット24によって規定されるソケット開口26からノズル40によって規定される出口44まで延びている。ソケット24は、また、ネジ部27を規定している。当該ネジ部27は、混合導管20が流体貯蔵容器またはポンプ機構(不図示)に対して解除可能に堅固に結合されることを許容可能である。もっとも、ソケット24は、代替の実施形態では、ネジ切りされていない円滑な内面25を規定してもよい。動作中、混合要素100または300のような混合要素が、混合されるべき2以上の流体の流れを伴って、混合通路48によって受容されるように構成されている。内面38は、第1内側面38a、第1内側面から延びる第2内側面38b、第1内側面38aから第2内側面38bまで延びる第3内側面38c、を含んでいる。第1内側面38aは、実質的に第1平面P
1に沿って延びており、第2内側面38bは、実質的に第2平面P
2に沿って延びており、第3内側面38cは、実質的に第3平面P
3に沿って延びている。従って、各々の内側面38a~38cは、実質的に真っ直ぐな平面形態を有するものとして図示されている。第1内側面38a、第2内側面38b及び第3内側面38cは、混合通路48が実質的に三角形形状を規定するように、構成されている。従って、第1内側面38a及び第2内側面38b(従って第1平面P
1及び第2平面P
2)は、第1角度θ
1だけオフセットされ、第1内側面38a及び第3内側面38c(従って第1平面P
1及び第3平面P
3)は、第2角度θ
2だけオフセットされ、第2内側面38b及び第3内側面38c(従って第2平面P
2及び第3平面P
3)は、第3角度θ
3だけオフセットされている。第1角度θ
1、第2角度θ
2及び第3角度θ
3の各々は、鋭角である。一実施形態では、第1角度θ
1、第2角度θ
2及び第3角度θ
3の各々は、等しく(60°であり)、混合導管48の断面は、横方向4及び縦方向6によって規定される平面に沿って正三角形を規定する。もっとも、混合導管48の断面が鋭角三角形、二等辺三角形または鈍角三角形を規定するように、第1角度θ
1、第2角度θ
2及び第3角度θ
3は所望の通りに変更され得る。外面28と同様に、第1内側面38a、第2内側面38b及び第3内側面38cの間の交差部は、テーパ状または曲線状であってよい。あるいは、第1内側面38a、第2内側面38b及び第3内側面38cの間の交差部は、鋭角を規定してもよい。
【0039】
混合導管48の三角形断面は、幾つかの利点を提供する。混合導管20の内面38は、垂直な側部(片)または角部を含まないし、更に平行な側部(片)を含まないので、混合要素(以下で説明される混合要素100、300等)が使用され得て、流体が混合通路48を通過する時、回転によって効果的な流体の混合を引き起こす。これは、正方形のマルチフラックスミキサを使用しては、効果的に達成され得ない。更に、内面38は、正方形のマルチフラックスミキサのように、螺旋ミキサとは異なり、直線壁を含むため、混合通路48は、混合導管20を通過する流体内において直線層を促進する。これらの特徴は、組み合わさって、螺旋状または正方形のマルチフラックス混合物では不可能だった新しい混合幾何形状を作成することを助ける。これらの新しい混合幾何形状は、より少ない材料量を用いて作成され得る、既存のミキサよりも高い流量の静的ミキサの作成を可能にすることを助ける。
【0040】
ここで、
図5乃至
図8Dを参照して、本願の一実施形態による混合要素100が説明される。混合要素100は、複数の混合バッフル101から構成されている。特に、混合要素100は、第1混合バッフル101aと第1混合バッフル101aの鏡像体であり得る第2混合バッフル101bとの交互の配置を含む。もっとも、混合要素100は、特定の数の第1混合バッフル101a及び第2混合バッフル101bが互いの後に繰り返されるように、代替的に構成されてもよい。混合要素100は、モールディング等によって、第1及び第2混合バッフル101a、101bの各々を規定する単一の一体構造として形成され得る。
【0041】
混合要素100は、2以上の流体が混合導管20の混合通路48を通って当該混合要素100に沿って流れる時に混合される、というように構成される。
図5及び
図6Aに示されるように、流体が混合要素100の最初の混合バッフル101(第1混合バッフル101aまたは第2混合バッフル101bであり得る)から混合要素100の最後の混合バッフル101(これもまた第1混合バッフル101aまたは第2混合バッフル101bであり得る)にまで流れる時、流体の流れは、実質的に長手方向2に平行な方向Fに沿って広がる。混合バッフル101の各々は、当該混合バッフル101の前縁で混合通路48を通る流体の流れを分割し、次いで、混合バッフル101の後縁で流体の流れを再結合する前に、流体の流れを回転させ、シフトさせ、及び/または、拡張させる。特に、混合バッフル101は、全体的に、流体の流れを再結合する前に、混合バッフル101の各々を通して、流体の流れを3つの部分に分割する。ある混合バッフルの後縁が長手方向に沿って後続の混合バッフルの前縁と重なっている可能性がある場合、流体の流れが混合バッフル101の後縁で再結合される時、当該流体の流れは、すでに、後続の混合バッフル101の前縁によって分離され始めていてもよい。
【0042】
混合導管20の混合通路48と同様に、混合要素100は、
図6Bに示されるように、横方向4及び縦方向6に延在する平面から見た時に三角形の断面を規定することができる。この平面から見た時の混合要素100のプロファイル(輪郭)は、第1平面P
4、第2平面P
5及び第3平面P
6によって規定され得る。混合要素100の第1平面P
4は、第1角度θ
4だけ第2平面P
5からオフセットされ得て、当該第1平面P
4は、第2角度θ
5だけ第3平面P
6からオフセットされ得て、第2平面P
5は、第3角度θ
6だけ第3平面P
6からオフセットされ得る。第1角度θ
4、第2角度θ
5及び第3角度θ
6の各々は、(
図6Bに示されるように)等しくてよく、その場合、第1角度θ
4、第2角度θ
5及び第3角度θ
6の各々は、60°である。あるいは、混合要素100の断面が鋭角三角形、二等辺三角形または鈍角三角形を規定し得るように、第1角度θ
4、第2角度θ
5及び第3角度θ
6は所望の通りに変更され得る。混合要素100の断面によって形成される三角形のタイプとは無関係に、混合要素100の断面形状は、全体として、当該混合要素100が混合導管20の混合通路48内に受容され得るように、混合通路48の断面形状に倣うであろう。結果として、混合要素100が混合通路48内に配置される時、混合導管20の第1平面P
1は、混合要素100の第1平面P
4に平行であり得て、混合導管20の第2平面P
2は、混合要素100の第2平面P
5に平行であり得て、混合導管20の第3の面P
3は、混合要素100の第3平面P
6に平行であり得る。もっとも、混合要素100は、混合導管20に対して回転され得て、混合要素100は、他の向きで混合通路48内に挿入されてもよい。その場合、混合導管20の第1乃至第3平面P
1~P
3の異なる平面が、混合要素100の第1乃至第3平面P
4~P
6の異なる平面に平行であり得る。
【0043】
図7A乃至
図7Dを継続的に参照して、第1混合バッフル101aが説明される。後述される通り、第1混合バッフル101aの特徴は、混合要素100の全長に沿って存在する第1混合バッフル101aの各々を等しく代表し得る。第1混合バッフル101aは、第1混合パネル104、第2混合パネル108及び第3混合パネル112、を規定し、それらの各々は、第1混合バッフル101aの前縁115から第1混合バッフル101aの後縁118まで延びている。第1混合パネル104、第2混合パネル108及び第3混合パネル112の各々は、長手方向2に沿って湾曲され得て、均一な平面内に平坦化される場合、実質的に直角プリズムを形成し得る。もっとも、これは、限定することを意図するものではなく、第1混合パネル104、第2混合パネル108及び第3混合パネル112は、所望の通りに代替的な形状を形成し得る。第1混合パネル104、第2混合パネル108及び第3混合パネル112の各々は、前縁115の一部を規定し得る。例えば、第1混合パネル104は、前縁115の第1部分115aを規定し得て、第2混合パネル108は、前縁115の第2部分115bを規定し得て、第3混合パネル112は、前縁115の第3部分115cを規定し得る。付加的に、第1混合パネル104、第2混合パネル108及び第3混合パネル112の各々は、後縁118の一部を規定し得る。例えば、第1混合パネル104は、後縁118の第1部分118aを規定し得て、第2混合パネル108は、後縁118の第2部分118bを規定し得て、第3混合パネル112は、後縁118の第3部分118cを規定し得る。前縁115及び後縁118は、実質的に平坦な面として図示されているが、前縁115及び後縁118は、所望の通りに代替的に構成されてもよい。例えば、前縁115及び後縁118は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0044】
第1混合パネル104、第2混合パネル108及び第3混合パネル112の各々は、互いに一体的に接続されている。第1混合パネル104と第2混合パネル108とは、第1接合部121aで接続しており、第1混合パネル104と第3混合パネル112とは、第2接合部121bで接続可能であり、第2混合パネル108と第3混合パネル112とは、第3接続部121cで接続している。第1接合部121a、第2接合部121b及び第3接合部121cの各々は、第1混合パネル104、第2混合パネル108及び第3混合パネル112の間の鋭角形成部分として図示されているが、混合パネル104、108、112の1つから混合パネル104、108、112の他の1つへの遷移が緩やかであるように、第1接合部121a、第2接合部121b及び第3接合部121cが実質的に湾曲されていてもよい。
【0045】
第1混合パネル104は、第1表面104aと、第1表面104aの反対側の第2表面104bと、を規定している。第1表面104a及び第2表面104bは、寸法において第1混合パネル104の最大部であり、流体が混合通路48を通って流れる時に当該流体を回転させるように流体の流れに接触する第1混合パネル104の領域を規定する。第1混合パネル104はまた、第1表面104aと第2表面104bとの間に延びる複数の側面をも規定している。前縁115の第1部分115aは、第1混合パネル104の最前部で、第1表面104aから第2表面104bまで延びており、後縁118の第1部分118aは、第1混合パネル104の最後部で、第1表面104aから第2表面104bまで延びている。前縁115と後縁118との間で、第1混合パネル104は、第1側部124及び第2側部128を規定している。第1混合パネル104の第1側部124は、前縁115の第1部分115aから第2側部128まで延びており、第2側部128は、第1側部124から後縁118の第1部分118aまで延びている。第1側部124及び第2側部128の両方が、第1表面104aから第2表面104bまで延びている。第1側部124及び第2側部128は、実質的に平坦な表面として示されているが、第1側部124及び第2側部128は、所望の通りに代替的に構成され得る。例えば、第1側部124及び第2側部128は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0046】
第1混合パネル104の側部は、それぞれの角部(コーナー)で出会うように構成されている。前縁115の第1部分115aは、第1角部132で、第1混合パネル104の第1側部124に出会うように構成されており、第1混合パネル104の第2側部128は、第2角部134で、後縁118の第1部分118aに出会うように構成されており、第1混合パネル104の第1側部124及び第2側部128は、第3角部138で出会うように構成されている。以下で更に説明される第1混合パネル104の湾曲により、第1角部132は、第2角部134及び第3角部138に対して、長手方向2に沿って前方に且つ横方向4に沿って左方に、位置決めされており、第2角部134は、第1角部132及び第3角部138に対して、長手方向2に沿って後方に且つ横方向4に沿って右方に、位置決めされている。更に、第1角部132は、縦方向6に沿って第2角部134及び第3角部138の下方に位置決めされており、第3角部138は、縦方向6に沿って第1角部132及び第2角部134の上方に位置決めされている。
【0047】
第2混合パネル108は、第1混合パネル104と同様に構成され得る。第2混合パネル108は、第1表面108aと、第1表面108aの反対側の第2表面108bと、を規定している。第2混合パネル108の第1表面108a及び第2表面108bは、寸法において最大部であり、流体が混合通路48を通って流れる時に当該流体を回転させるように流体の流れに接触する第2混合パネル108の領域を規定する。第2混合パネル108は、更に、第1表面108aと第2表面108bとの間に延びる複数の側面を規定している。第1混合パネル104と同様に、前縁115の第2部分115bは、第2混合パネル108の最前部で、第2混合パネル108の第1表面108aから第2表面108bまで延びており、後縁118の第2部分118bは、第2混合パネル108の最後部で、第1表面108aから第2表面108bまで延びている。前縁115と後縁118との間で、第2混合パネル108は、第1側部140及び第2側部142を規定している。第2混合パネル108の第1側部140は、前縁115の第2部分115bから第2側部142まで延びており、第2側部142は、第1側部140から後縁118の第2部分118bまで延びている。第1側部140及び第2側部142の両方が、第1表面108aから第2表面108bまで延びている。第1側部140及び第2側部142は、実質的に平坦な表面として示されているが、第1側部140及び第2側部142は、所望の通りに代替的に構成され得る。例えば、第1側部140及び第2側部142は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0048】
第2混合パネル108の側部は、それぞれの角部(コーナー)で出会うように構成されている。前縁115の第2部分115bは、第1角部146で、第2混合パネル108の第1側部140に出会うように構成されており、第2混合パネル108の第2側部142は、第2角部148で、後縁118の第2部分118bに出会うように構成されており、第2混合パネル108の第1側部140及び第2側部142は、第3角部150で出会うように構成されている。以下で更に説明される第2混合パネル108の湾曲により、第1角部146は、第2角部148及び第3角部150に対して、長手方向2に沿って前方に位置決めされており、第2角部148は、第1角部146及び第3角部150に対して、長手方向2に沿って後方に位置決めされており、第1角部146及び第2角部148は、横方向4に沿って間隔を空けられていない。更に、第1角部146は、第2角部148及び第3角部150の上方に位置決めされており、第1角部148及び第3角部150は、縦方向6に沿って間隔を空けられていない。第3角部150は、横方向4に沿って第1角部146及び第2角部148の右方に位置決めされている。
【0049】
第3混合パネル112は、第1混合パネル104及び第2混合パネル108と同様に構成され得る。第3混合パネル112は、第1表面112aと、第1表面112aの反対側の第2表面112bと、を規定している。第3混合パネル112の第1表面112a及び第2表面112bは、寸法において第3混合パネル112の面の最大部であり、流体が混合通路48を通って流れる時に当該流体の流れを回転させるように流体の流れに接触する第3混合パネル112の領域を規定する。第3混合パネル112は、更に、第1表面112aと第2表面112bとの間に延びる複数の側面を規定している。第1混合パネル104及び第2混合パネル108と同様に、前縁115の第3部分115cは、第3混合パネル112の最前部で、第3混合パネル112の第1表面112aから第2表面112bまで延びており、後縁118の第3部分118cは、第3混合パネル112の最後部で、第1表面112aから第2表面112bまで延びている。前縁115と後縁118との間で、第3混合パネル112は、第1側部154及び第2側部158を規定している。第3混合パネル112の第1側部154は、前縁115の第3部分115cから第2側部158まで延びており、第2側部158は、第1側部154から後縁118の第3部分118cまで延びている。第1側部154及び第2側部158の両方が、第3混合パネル112の第1表面112aから第2表面112bまで延びている。第1側部154及び第2側部158は、実質的に平坦な表面として示されているが、第1側部154及び第2側部158は、所望の通りに代替的に構成され得る。例えば、第1側部154及び第2側部158は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0050】
第1混合パネル104及び第2混合パネル108と同様に、第3混合パネル112の側部は、それぞれの角部(コーナー)で出会うように構成されている。前縁115の第3部分115cは、第1角部162で、第3混合パネル112の第1側部154に出会うように構成されており、第3混合パネル112の第2側部158は、第2角部166で、後縁118の第3部分118cに出会うように構成されており、第3混合パネル112の第1側部154及び第2側部158は、第3角部170で出会うように構成されている。以下で更に説明される第3混合パネル112の湾曲により、第1角部162は、第2角部166及び第3角部170に対して、長手方向2に沿って前方に且つ横方向4に沿って右方に、位置決めされており、第2角部166は、第1角部162及び第3角部170に対して、長手方向2に沿って後方に、位置決めされている。更に、第2角部166は、縦方向6に沿って第1角部162及び第3角部170の上方に位置決めされており、第1角部162及び第3角部170は、縦方向6に沿って間隔を空けられておらず、第3角部170は、横方向4に沿って第1角部162及び第2角部166の左方に位置決めされている。
【0051】
第1混合バッフル101aは、混合通路48を通る流体の流れを、分割し、回転させ、シフトさせ、拡大させ、及び、再結合させるように機能する。このことが、流体の流れを混合するように機能する。この機能の回転の特徴は、第1混合パネル104、第2混合パネル108及び第3混合パネル112の形状に由来し、それらは、長手方向2、横方向4及び縦方向6の各々において、幾つかの観点で湾曲されていてよい。特に、第1混合バッフル101aが混合通路48内に配置される時、第1混合パネル104の第1側部124が混合導管20の第1内面38aと接触して第2側部128が混合導管20の第2内面38bと接触するように、第1混合パネル104は湾曲されている。第2混合パネル108は、当該第2混合パネル108の第1側部140が混合導管20の第2内面38bに接触して当該第2混合パネル108の第2側部142が混合導管20の第3内面38cに接触するように、湾曲されている。第3混合パネル112は、当該第3混合パネル112の第1側部154が混合導管20の第3内面38cに接触して第2側部158が混合導管20の第1内面38aに接触するように、湾曲されている。第1混合パネル104、第2混合パネル108及び第3混合パネル112の特定の側部が混合導管20の特定の表面に接触するものとして説明されているが、混合要素100は、混合通路48内に挿入される時、必要に応じて混合導管20に対して回転されてもよい。
【0052】
第1混合バッフル101aを通って流れる流体は、これらの様々な表面によって次のように導かれる。流体の流れは、混合通路48に入り、全体的に長手方向2に平行な流れ方向Fに沿って進む。第1混合バッフル101aに到達すると、混合通路48を通って流れる流体は、当該第1混合バッフル101aの前縁115上を流れる。これは、流体の流れを、第1部分、第2部分及び第3部分に分割する。第1部分は、第1混合パネル104と第2混合パネル108との間を流れ、具体的には、第1混合パネル104の第1表面104a及び第2混合パネル108の第1表面108aに沿って流れる。第2部分は、第1混合パネル104と第3混合パネル112との間を流れ、具体的には、第1混合パネル104の第2表面104b及び第3混合パネル112の第2表面112bに沿って流れる。流体の流れの第3部分は、第2混合パネル108と第3混合パネル112との間を流れ、具体的には、第2混合パネル108の第2表面108b及び第3混合パネル112の第1表面112aに沿って流れる。流体の流れの第1部分、第2部分及び第3部分が流れ方向Fに沿って進む時、それらは複数の混合パネルによって第1回転方向に回転される。動作中、第1回転方向は、時計回り方向でも反時計回り方向でもいずれでもよい。前縁115から後縁118まで、流体の流れの前記各部分が回転され得る。回転の程度は、所望の通りに増減され得る。材料が回転する時、流体の流れのシフトが、混合導管20の三角形の角部内で横方向4及び/または縦方向6に沿って生じる。更に、流体が流れ方向Fに沿って流れる時、流体は混合導管20の内面38a38cに沿って拡張(膨張)する。この拡張は、伸長を含み得て、他の拡張方法も考えら~れる。流体の流れの第1部分、第2部分及び第3部分が後縁118に到達すると、それらは再混合されて第1混合物となり、それは、混合通路48に入った2以上の流体を含む第1の非混合の流体の流れに対して、いくらか混合されたものとなっている。また、後縁118に到達する時、当該第1混合物は、第2混合バッフル101bによって既に分離され始めていてもよい。これは以下に説明される。
【0053】
次に、
図8A乃至
図8Dを参照して、第2混合バッフル101bが説明される。第2混合バッフル101bは、第1混合バッフル101aの鏡像体であり得て、第2混合バッフル101bの特徴は、第1混合バッフル101aの特徴と同様であり得る。もっとも、第2混合バッフル101bは、第1混合バッフル101aの鏡像体である必要はなく、所望の通りに代替的に構成されてよい。第2混合バッフル101bは、混合要素100の全長に沿って存在する第2混合バッフル101bの各々を等しく代表し得る。第2混合バッフル101bは、第1混合パネル204、第2混合パネル208及び第3混合パネル212、を規定し、それらの各々は、第2混合バッフル101bの前縁215から第2混合バッフル101bの後縁218まで延びている。第1混合パネル204、第2混合パネル208及び第3混合パネル212の各々は、長手方向2に沿って湾曲され得て、均一な平面内に平坦化される場合、実質的に直角プリズムを形成し得る。もっとも、これは、限定することを意図するものではなく、第1混合パネル204、第2混合パネル208及び第3混合パネル212は、所望の通りに代替的な形状を形成し得る。第1混合パネル204、第2混合パネル208及び第3混合パネル212の各々は、前縁215の一部を規定し得る。例えば、第1混合パネル204は、前縁215の第1部分215aを規定し得て、第2混合パネル208は、前縁215の第2部分215bを規定し得て、第3混合パネル212は、前縁215の第3部分215cを規定し得る。付加的に、第1混合パネル204、第2混合パネル208及び第3混合パネル212の各々は、後縁218の一部を規定し得る。例えば、第1混合パネル204は、後縁218の第1部分218aを規定し得て、第2混合パネル208は、後縁218の第2部分218bを規定し得て、第3混合パネル212は、後縁218の第3部分218cを規定し得る。前縁215及び後縁218は、実質的に平坦な面として図示されているが、前縁215及び後縁218は、所望の通りに代替的に構成されてもよい。例えば、前縁215及び後縁218は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0054】
第1混合パネル204、第2混合パネル208及び第3混合パネル212の各々は、互いに一体的に接続されている。第1混合パネル204と第2混合パネル208とは、第1接合部221aで接続しており、第1混合パネル204と第3混合パネル212とは、第2接合部221bで接続可能であり、第2混合パネル208と第3混合パネル212とは、第3接続部221cで接続している。第1接合部221a、第2接合部221b及び第3接合部221cの各々は、第1混合パネル204、第2混合パネル208及び第3混合パネル212の間の鋭角形成部分として図示されているが、混合パネル204、208、212の1つから混合パネル204、208、212の他の1つへの遷移が緩やかであるように、第1接合部221a、第2接合部221b及び第3接合部221cが実質的に湾曲されていてもよい。
【0055】
第2混合バッフル101bの第1混合パネル204は、第1表面204aと、第1表面204aの反対側の第2表面204bと、を規定している。第1表面204a及び第2表面204bは、寸法において第2混合パネル204の最大部であり、流体が混合通路48を通って流れる時に当該流体の流れを回転させるように流体の流れに接触する第1混合パネル204の領域を規定する。第1混合パネル204はまた、第1表面204aと第2表面204bとの間に延びる複数の側面をも規定している。前縁215の第1部分215aは、第1混合パネル204の最前部で、第1表面204aから第2表面204bまで延びており、後縁218の第1部分218aは、第1混合パネル204の最後部で、第1表面204aから第2表面204bまで延びている。前縁215と後縁218との間で、第1混合パネル204は、第1側部224及び第2側部228を規定している。第1混合パネル204の第1側部224は、前縁215の第1部分215aから第2側部228まで延びており、第2側部228は、第1側部224から後縁218の第1部分218aまで延びている。第1側部224及び第2側部228の両方が、第1表面204aから第2表面204bまで延びている。第1側部224及び第2側部228は、実質的に平坦な表面として示されているが、第1側部224及び第2側部228は、所望の通りに代替的に構成され得る。例えば、第1側部224及び第2側部228は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0056】
第1混合パネル204の側部は、それぞれの角部(コーナー)で出会うように構成されている。前縁215の第1部分215aは、第1角部232で、第1混合パネル204の第1側部224に出会うように構成されており、第1混合パネル204の第2側部228は、第2角部234で、後縁218の第1部分218aに出会うように構成されており、第1混合パネル204の第1側部224及び第2側部228は、第3角部238で出会うように構成されている。以下で更に説明される第1混合パネル204の湾曲により、第1角部232は、第2角部234及び第3角部238に対して、長手方向2に沿って前方に位置決めされており、第2角部234は、第1角部232及び第3角部238に対して、長手方向2に沿って後方に位置決めされており、第3角部238は、横方向4に沿って第1角部232及び第2角部234の左方に位置決めされている。更に、第1角部232は、縦方向6に沿って第2角部234及び第3角部238の上方に位置決めされており、第2角部234及び第3角部238は、縦方向6に沿って互いからオフセットされていない。更に、第1角部232及び第2角部234は、横方向4に沿って間隔を空けられていない。
【0057】
第2混合バッフル101bの第2混合パネル208は、第1混合パネル204と同様に構成され得る。第2混合パネル208は、第1表面208aと、第1表面208aの反対側の第2表面208bと、を規定している。第2混合パネルの第1表面208a及び第2表面208bは、寸法において最大部であり、流体が混合通路48を通って流れる時に当該流体の流れを回転させるように流体の流れに接触する第2混合パネル208の領域を規定する。第2混合パネル208は、更に、第1表面208aと第2表面208bとの間に延びる複数の側面を規定している。
【0058】
第2混合パネル208は、第1混合パネル204と同様に構成され得る。第2混合パネル208は、第1表面208aと、第1表面208aの反対側の第2表面208bと、を規定している。第2混合パネル208の第1表面208a及び第2表面208bは、寸法において最大部であり、混合通路48を通るように流体を案内するように流体の流れに接触する第2混合パネル208の領域を規定する。第2混合パネル208は、更に、第1表面208aと第2表面208bとの間に延びる複数の側面を規定している。第1混合パネル204と同様に、前縁215の第2部分215bは、第2混合パネル208の最前部で、第2混合パネル208の第1表面208aから第2表面208bまで延びており、後縁218の第2部分218bは、第2混合パネル208の最後部で、第1表面208aから第2表面208bまで延びている。前縁215と後縁218との間で、第2混合パネル208は、第1側部240及び第2側部242を規定している。第2混合パネル208の第1側部240は、前縁215の第2部分215bから第2側部242まで延びており、第2側部242は、第1側部240から後縁218の第2部分218bまで延びている。第1側部240及び第2側部242の両方が、第1表面208aから第2表面208bまで延びている。第1側部240及び第2側部242は、実質的に平坦な表面として示されているが、第1側部240及び第2側部242は、所望の通りに代替的に構成され得る。例えば、第1側部240及び第2側部242は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0059】
第2混合パネル208の側部は、それぞれの角部(コーナー)で出会うように構成されている。前縁215の第2部分215bは、第1角部246で、第2混合パネル208の第1側部240に出会うように構成されており、第2混合パネル208の第2側部242は、第2角部248で、後縁218の第2部分218bに出会うように構成されており、第2混合パネル208の第1側部240及び第2側部242は、第3角部250で出会うように構成されている。以下で更に説明される第2混合パネル208の湾曲により、第1角部246は、第2角部248及び第3角部250に対して、長手方向2に沿って前方に且つ横方向4に沿って右方に位置決めされており、第2角部248は、第1角部246及び第3角部250に対して、長手方向2に沿って後方に且つ横方向4に沿って左方に位置決めされている。更に、第1角部246は、縦方向6に沿って第2角部248及び第3角部250の下方に位置決めされており、第2角部248は、縦方向6に沿って第3角部250の下方及び第1角部246の上方に位置決めされている。
【0060】
第3混合パネル212は、第2混合バッフル101bの第1混合パネル204及び第2混合パネル208と同様に構成され得る。第3混合パネル212は、第1表面212aと、第1表面212aの反対側の第2表面212bと、を規定している。第3混合パネル212の第1表面212a及び第2表面212bは、寸法において第3混合パネル212の面の最大部であり、流体が混合通路48を通って流れる時に当該流体の流れを回転させるように流体の流れに接触する第3混合パネル212の領域を規定する。第3混合パネル212は、更に、第1表面212aと第2表面212bとの間に延びる複数の側面を規定している。第1混合パネル204及び第2混合パネル208と同様に、前縁215の第3部分215cは、第3混合パネル212の最前部で、第3混合パネル212の第1表面212aから第2表面212bまで延びており、後縁218の第3部分218cは、第3混合パネル212の最後部で、第1表面212aから第2表面212bまで延びている。前縁215と後縁218との間で、第3混合パネル212は、第1側部254及び第2側部258を規定している。第3混合パネル212の第1側部254は、前縁215の第3部分215cから第2側部258まで延びており、第2側部258は、第1側部254から後縁218の第3部分218cまで延びている。第1側部254及び第2側部258の両方が、第3混合パネル212の第1表面212aから第2表面212bまで延びている。第1側部254及び第2側部258は、実質的に平坦な表面として示されているが、第1側部254及び第2側部258は、所望の通りに代替的に構成され得る。例えば、第1側部254及び第2側部258は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0061】
第1混合パネル204及び第2混合パネル208と同様に、第3混合パネル212の側部は、それぞれの角部(コーナー)で出会うように構成されている。前縁215の第3部分215cは、第1角部262で、第3混合パネル212の第1側部254に出会うように構成されており、第3混合パネル212の第2側部258は、第2角部266で、後縁218の第3部分218cに出会うように構成されており、第3混合パネル212の第1側部254及び第2側部258は、第3角部270で出会うように構成されている。以下で更に説明される第3混合パネル212の湾曲により、第1角部262は、第2角部266及び第3角部270に対して、長手方向2に沿って前方に且つ横方向4に沿って左方に、位置決めされており、第2角部266は、第1角部262及び第3角部270に対して、長手方向2に沿って後方に、位置決めされている。更に、第2角部266は、縦方向6に沿って第1角部262及び第3角部270の上方に位置決めされており、第1角部262及び第3角部270は、縦方向6に沿って間隔を空けられていない。また、第3角部270は、横方向4に沿って第1角部262及び第2角部266の右方に位置決めされている。
【0062】
第1混合バッフル101aと同様に、第2混合バッフル101bは、混合通路48を通る流体の流れを、分割し、及び回転させ、シフトさせ、または拡大させ、及び再結合させるように機能する。このことが、流体の流れを混合するように機能する。この機能の回転の特徴は、第1混合パネル204、第2混合パネル208及び第3混合パネル212の形状に由来し、それらは、長手方向2、横方向4及び縦方向6の各々において、幾つかの観点で湾曲されていてよい。特に、第2混合バッフル101bが混合通路48内に配置される時、第1混合パネル204の第1側部224が混合導管20の第1内面38aと接触して第2側部228が混合導管20の第3内面38cと接触するように、第1混合パネル204は湾曲されている。第2混合パネル208は、当該第2混合パネル208の第1側部240が混合導管20の第2内面38bに接触して当該第2混合パネル208の第2側部242が混合導管20の第1内面38aに接触するように、湾曲されている。第3混合パネル212は、当該第3混合パネル212の第1側部254が混合導管20の第3内面38cに接触して第2側部258が混合導管20の第2内面38bに接触するように、湾曲されている。第1混合パネル204、第2混合パネル208及び第3混合パネル212の特定の側部が混合導管20の特定の表面に接触するものとして説明されているが、混合要素300は、混合通路48内に挿入される時、必要に応じて混合導管20に対して回転されてもよい。
【0063】
前述のように第1混合バッフル101aは全体的に第1回転方向に流体の流れを回転させるが、第2混合バッフル101bを通って流れる流体は、当該流体が長手方向2に流れる時、全体的に第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転するように、第2混合バッフル101bによって導かれる。第2混合バッフル101bに到達する時、第1混合バッフルによって流体の流れから形成された第1混合物は、混合通路48を通って流れ、第2混合バッフル101bの前縁215上を流れる。これは、第1混合物を、第1部分、第2部分及び第3部分に分割する。第1部分は、第1混合パネル204と第2混合パネル208との間を流れ、具体的には、第1混合パネル204の第1表面204a及び第2混合パネル208の第1表面208aに沿って流れる。第2部分は、第1混合パネル204と第3混合パネル212との間を流れ、具体的には、第1混合パネル204の第2表面204b及び第3混合パネル212の第1表面212aに沿って流れる。流体の流れの第3部分は、第2混合パネル208と第3混合パネル212との間を流れ、具体的には、第2混合パネル208の第2表面208b及び第3混合パネル212の第2表面212bに沿って流れる。流体の流れの第1部分、第2部分及び第3部分が流れ方向Fに沿って進む時、それらは複数の混合パネルによって第2回転方向に回転される。前縁215から後縁218まで、流体の流れの各部分が回転され得る。回転の程度は、所望の通りに増減され得る。材料が回転する時、流体の流れのシフトが、混合導管20の三角形の角部内で横方向4及び/または縦方向6に生じる。更に、流体が流れ方向Fに沿って流れる時、流体は混合導管20の内面38a~38cに沿って拡張(膨張)する。この拡張は、伸長を含み得て、他の拡張方法も考えられる。流体の流れの第1部分、第2部分及び第3部分が後縁218に到達すると、それらは再混合されて第2混合物となり、それは、最初に第2混合バッフル101bに接触した第1混合物に対して、更に混合されたものとなっている。また、第2混合バッフル101bの後縁218に到達する時、当該第2混合物は、2番目の第1混合バッフル101aによって既に分離され始めていてもよい。混合通路を通って流れる流体は、混合要素100の後端において実質的に均一な混合物が生成されるまで、追加の第1及び第2混合バッフル101a、101bによって、連続的に、分割され、混合され、及び、再結合され得る。
【0064】
図9乃至
図10Bを継続的に参照して、別の実施形態である混合要素300が説明される。混合要素100と同様に、混合要素300は、混合導管20の混合通路48内に挿入されるように構成されている。混合要素300は、また、複数の混合バッフル301から構成されている。混合要素300は、第1混合バッフル301aと第2混合バッフル301bとの交互の配置を用いて構成され得る。図示の実施形態では、第2混合バッフル301bは、第1混合バッフル301aの鏡像体である。もっとも、混合要素300は、特定の数の第1混合バッフル301a及び第2混合バッフル301bが互いの後に繰り返されるように、代替的に構成されてもよい。混合要素300は、第1及び第2混合バッフル301a、301bの各々を規定する単一の一体構造として形成され得る。例えば、混合要素300は、モールディングによって形成され得る。
【0065】
混合要素100と同様に、混合要素300は、2以上の流体が混合導管20の混合通路48を通って当該混合要素300に沿って流れる時に混合される、というように構成される。
図9及び
図10Aに示されるように、流体が混合要素300の最初の混合バッフル301(第1混合バッフル301aまたは第2混合バッフル301bであり得る)から混合要素300の最後の混合バッフル301(これもまた第1混合バッフル301aまたは第2混合バッフル301bであり得る)にまで流れる時、流体の流れは、前記流れ方向Fに沿って広がる。混合バッフル101と同様、混合バッフル301の各々は、当該混合バッフル301の前縁で混合通路48を通る流体の流れを分割し、次いで、混合バッフル301の後縁で流体の流れを再結合する前に、流体の流れを回転させ、シフトさせ、及び、拡張させる。もっとも、混合バッフル101と異なり、混合バッフル301は、全体的に、流体の流れを再結合する前に、混合バッフル301の各々を通して、流体の流れを2つの部分に分割する。ある混合バッフルの後縁が長手方向2に沿って後続の混合バッフル301の前縁と重なっている可能性がある場合、流体の流れが混合バッフル301の後縁で再結合される時、当該流体の流れは、すでに、後続の混合バッフル301の前縁によって分離され始めていてもよい。
【0066】
混合導管20の混合通路48と同様に、混合要素300は、
図10Bに示されるように、横方向4及び縦方向6に延在する平面から見た時に三角形の断面を規定することができる。この平面から見た時の混合要素300のプロファイル(輪郭)は、第1平面P
7、第2平面P
8及び第3平面P
9によって規定され得る。混合要素300の第1平面P
7は、第1角度θ
7だけ第2平面P
8からオフセットされ得て、当該第1平面P
7は、第2角度θ
8だけ第3平面P
9からオフセットされ得て、第2平面P
8は、第3角度θ
9だけ第3平面P
9からオフセットされ得る。第1角度θ
7、第2角度θ
8及び第3角度θ
9の各々は、(
図10Bに示されるように)等しくてよく、その場合、第1角度θ
7、第2角度θ
8及び第3角度θ
9の各々は、60°である。あるいは、混合要素300の断面が鋭角三角形、二等辺三角形または鈍角三角形を規定し得るように、第1角度θ
7、第2角度θ
8及び第3角度θ
9は所望の通りに変更され得る。混合要素300の断面によって形成される三角形のタイプとは無関係に、混合要素300の断面形状は、全体として、混合導管20の混合通路48の断面形状に倣うであろう。結果として、混合要素300が混合通路48内に配置される時、混合導管20の第1平面P
1は、混合要素300の第1平面P
7に平行であり得て、混合導管20の第2平面P
2は、混合要素300の第2平面P
8に平行であり得て、混合導管20の第3の面P
3は、混合要素300の第3平面P
9に平行であり得る。もっとも、混合要素300は、混合導管20に対して回転され得て、混合要素300は、他の向きで混合通路48内に挿入されてもよい。その場合、混合導管20の第1乃至第3平面P
1~P
3の異なる平面が、混合要素300の第1乃至第3平面P
7~P
9の異なる平面に平行であり得る。
【0067】
次に、
図11A乃至
図11Dを参照して、混合要素300の第1混合バッフル301aが説明される。後述される通り、第1混合バッフル301aの特徴は、混合要素300の全長に沿って存在する第1混合バッフル301aの各々を等しく代表し得る。もっとも、
図11A乃至
図11Dに示されるように、第1混合バッフル301aの各々の特徴は、異なっていてもよい。第1混合バッフル301aは、第1表面304と、第1表面304の反対側の第2表面306と、を規定している。第1表面304及び第2表面306は、寸法において第1混合バッフル301aの最大部であり、流体が混合通路48を通って流れる時に当該流体の流れを回転させるように流体の流れに接触する第1混合バッフル301aの領域を規定する。第1表面304及び第2表面306は、また、第1混合バッフル301aの前縁308から後縁312まで延びている。第1混合バッフル301aの前縁308は、長手方向2に沿って第1混合バッフル301aの最前部を規定し、後縁312は、長手方向2に沿って第1混合バッフル301aの最後部を規定する。
【0068】
第1混合バッフル301aは、また、第1表面304と第2表面306との間で延びており、前縁308と後縁312との間で延びている、複数の側面を規定している。第1混合バッフル301aは、第1側部314及び第2側部316を規定しており、第1側部314は、前縁308から第2側部316まで延びており、第2側部316は、第1側部314から後縁312まで延びている。第1側部314及び第2側部316の両方が、第1表面304から第2表面306まで延びている。第1混合バッフル301aは、更に、第3側部318及び第4側部320を規定しており、第3側部318は、前縁308から第4側部320まで延びており、第4側部320は、第1側部318から後縁312まで延びている。第3側部318及び第4側部320の両方が、第1表面304から第2表面306まで延びている。第1側部314、第2側部316、第3表面318及び第4表面320は、実質的に平坦な表面として示されているが、第1側部314、第2側部316、第3表面318及び第4表面320は、所望の通りに代替的に構成され得る。例えば、第1側部314、第2側部316、第3表面318及び第4表面320は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0069】
第1混合バッフル301aの側部は、それぞれの角部(コーナー)で出会うように構成されている。第1混合バッフル301aの前縁308は、第1角部322で、第1側部314に出会うように構成されており、第2側部316は、第2角部324で、第1側部314に出会うように構成されており、第2側部316は、第3角部326で、後縁312に出会うように構成されている。以下で更に説明される第1混合バッフル301aの湾曲により、第1角部322は、第2角部324及び第3角部326に対して、長手方向2に沿って前方に且つ横方向4に沿って左方に、位置決めされている。第3角部326は、第1角部322及び第2角部324に対して、長手方向2に沿って後方に且つ横方向4に沿って右方に、位置決めされている。更に、第2角部324は、縦方向6に沿って第1角部322及び第3角部326の上方に位置決めされており、第3角部326は、縦方向6に沿って第1角部322及び第2角部324の下方に位置決めされている。
【0070】
第1混合バッフル301aの前縁308は、また、第4角部328で、第3側部318に出会うように構成されている。第3側部318は、第5角部330で、第4側部320に出会うように構成されており、第4側部320は、第6角部332で、後縁312に出会うように構成されている。以下で更に説明される第1混合バッフル301aの湾曲により、第4角部328は、第5角部330及び第6角部332に対して、長手方向2に沿って前方に且つ横方向4に沿って右方に、位置決めされており、一方、第6角部332は、第4角部328及び第5角部330に対して、長手方向2に沿って後方に、位置決めされている。第5角部330は、横方向4に沿って第4角部328及び第6角部332の左方に位置決めされている。更に、第6角部332は、縦方向6に沿って第4角部328及び第5角部330の上方に位置決めされており、第4角部328及び第5角部330は、縦方向6に沿って間隔を空けられていない。
図11A乃至
図11Dに示されるように、第1乃至第6角部322、324、326、328、330、332の幾つかは、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭角を規定し得る。特定の実施形態が図示されているが、第1混合バッフル301aの角部の任意のいずれかが、所望の通りに、湾曲され得るし、傾斜(面取り)され得るし、鋭角を規定し得る。例えば、混合要素300の他の第1混合バッフル301aが、
図9及び
図10Aに示されるように、異なった形態の角部を有する。
【0071】
図11A乃至
図11Dは、また、第2混合バッフル301bを図示している。第2混合バッフル301bは、第1混合バッフル301aと同様に構成され得る。例えば、第2混合バッフル301bは、第1混合バッフル301aの鏡像体であり得る。後述される通り、第2混合バッフル301bは、混合要素300の全長に沿って存在する第2混合バッフル301bの各々を等しく代表し得る。第2混合バッフル301bは、第1表面404と、第1表面404の反対側の第2表面406と、を規定している。第1表面404及び第2表面406は、寸法において第2混合バッフル301bの最大部であり、流体が混合通路48を通って流れる時に当該流体の流れを回転させる第2混合バッフル301bの領域を規定する。第1表面404及び第2表面406は、また、第2混合バッフル301bの前縁408から後縁412まで延びている。第2混合バッフル301bの前縁408は、第2混合バッフル301bの最前部を規定し、後縁412は、長手方向2に沿って第2混合バッフル301bの最後部を規定する。第2混合バッフル301bの前縁408は、また、第2混合バッフル301bを第1混合バッフル301aに接続する第2混合バッフル301bの一部を規定している。
図11A乃至
図11Dに示されるように、第2混合バッフル301bの前縁408は、第1及び第2混合バッフル301a、301bがモノリシック構造を形成するように、第1混合バッフル301aの後縁312に一体的に接続されている。
【0072】
第2混合バッフル301bは、また、第1表面404と第2表面406との間で延びており、前縁408と後縁412との間で延びている、複数の側面を規定している。第1混合バッフル401aは、第1側部414及び第2側部416を規定しており、第1側部414は、前縁408から第2側部416まで延びており、第2側部416は、第1側部414から後縁412まで延びている。第1側部414及び第2側部416の両方が、第1表面404から第2表面406まで延びている。第2混合バッフル301bは、更に、第3側部418及び第4側部420を規定しており、第3側部418は、前縁408から第4側部420まで延びており、第4側部420は、第1側部418から後縁412まで延びている。第3側部418及び第4側部420の両方が、第1表面404から第2表面406まで延びている。第1側部414、第2側部416、第3表面418及び第4表面420は、実質的に平坦な表面として示されているが、第1側部414、第2側部416、第3表面418及び第4表面420は、所望の通りに代替的に構成され得る。例えば、第1側部414、第2側部416、第3表面418及び第4表面420は、傾斜(面取り)され得るし、湾曲され得るし、鋭い縁部等を規定してもよい。
【0073】
第2混合バッフル301bの側部は、それぞれの角部(コーナー)で出会うように構成されている。第2混合バッフル301bの前縁408は、第1角部422で、第1側部414に出会うように構成されており、第2側部416は、第2角部424で、第1側部414に出会うように構成されており、第2側部416は、第3角部426で、後縁412に出会うように構成されている。以下で更に説明される第2混合バッフル301bの湾曲により、第1角部422は、第2角部424及び第3角部426に対して、長手方向2に沿って前方に且つ横方向4に沿って右方に、位置決めされている。第3角部426は、第1角部422及び第2角部424に対して、長手方向2に沿って後方に且つ横方向4に沿って左方に、位置決めされている。更に、第2角部424は、縦方向6に沿って第1角部422及び第3角部426の上方に位置決めされており、第3角部426は、縦方向6に沿って第1角部422及び第2角部424の下方に位置決めされている。
【0074】
第2混合バッフル301bの前縁408は、また、第4角部428で、第3側部418に出会うように構成されている。第3側部418は、第5角部430で、第4側部420に出会うように構成されており、第4側部420は、第6角部432で、後縁412に出会うように構成されている。第2混合バッフル301bの湾曲により、第4角部428は、第5角部430及び第6角部432に対して、長手方向2に沿って前方に且つ横方向4に沿って左方に、位置決めされており、一方、第6角部432は、第4角部428及び第5角部430に対して、長手方向2に沿って後方に、位置決めされている。第5角部430は、横方向4に沿って第4角部428及び第6角部432の右方に位置決めされている。更に、第6角部332は、縦方向6に沿って第4角部428及び第5角部430の上方に位置決めされており、第4角部428及び第5角部430は、縦方向6に沿って間隔を空けられていない。
図11A乃至
図11Dに示されるように、第1乃至第6角部422、424、426、428、430、432は、鋭角を規定している。特定の実施形態が図示されているが、第2混合バッフル301bの角部の任意のいずれかが、所望の通りに、湾曲され得るし、傾斜(面取り)され得るし、鋭角を規定し得る。更に、混合要素300に沿った他の第2混合バッフル301bが、所望の通りに、異なった形態の角部を有し得る。
【0075】
混合要素300の第1混合バッフル301a及び第2混合バッフル301bは、混合通路48を通る流体の流れを、分割し、回転させ、シフトさせ、拡大させ、及び、再結合させるように機能する。このことが、流体の流れを混合するように機能する。この機能の回転の特徴は、第1混合バッフル301a及び第2混合バッフル301bの形状に由来し、それらは、長手方向2、横方向4及び縦方向6の各々において、幾つかの観点で湾曲されている。特に、混合要素300が混合通路48内に配置される時、第1混合バッフル301aの第1側部314が混合導管20の第1内面38aと接触して、第2側部316が混合導管20の第2内面38bと接触して、第3側部318が混合導管20の第3内面38cと接触して、第4側部320が混合導管20の第1内面38aと接触するように、第1混合バッフル301aは湾曲されている。材料が回転する時、流体の流れのシフトが、混合導管20の三角形の角部内で横方向4及び/または縦方向6に生じる。更に、流体が流れ方向Fに沿って流れる時、この拡張は、伸長を含み得て、他の拡張方法も考えられる。混合要素300が混合通路48内に配置される時、第2混合バッフル301bの第1側部414が混合導管20の第2内面38bと接触して、第2側部416が第1内面38aと接触して、第3側部418が第3内面38cと接触して、第4側部420が第2内面38bと接触するように、第2混合バッフル301bは湾曲されている。第1混合バッフル301a及び第2混合バッフル301bの特定の側部が混合導管20の特定の表面に接触するものとして説明されているが、混合要素300は、混合通路48内に挿入される時、第1混合バッフル301a及び第2混合バッフル301bの異なる側部が混合導管の内面38の異なる部分に接触するというように、混合導管20に対して回転されてもよい。
【0076】
第1混合バッフル301aを通って流れる流体は、当該流体が長手方向2に流れる時、全体的に第1回転方向に回転するように、第1混合バッフル301aによって導かれる。動作中、第1回転方向は、時計回り方向でも反時計回り方向でもいずれでもよい。第1混合バッフル301aに到達すると、流体の流れは、混合通路48を通って流れ、当該第1混合バッフル301aの前縁308上を流れる。これは、流体の流れを、第1部分及び第2部分に分割する。第1部分は、第1混合バッフル301aの第1表面304に沿って流れ、第2部分は、第1混合バッフル301aの第2表面306に沿って流れる。流体の流れの第1部及び第2部分が流れ方向Fに沿って流れる時、それらは第1混合バッフル301aによって第1回転方向に回転される。前縁308から後縁312まで、流体の流れの各部分が回転され得る。回転の程度は、所望の通りに増減され得る。材料が回転する時、流体の流れのシフトが、混合導管20の三角形の角部内で横方向4及び/または縦方向6に生じる。更に、流体が流れ方向Fに沿って流れる時、この拡張は、伸長を含み得て、他の拡張方法も考えられる。流体の流れの第1部分及び第2部分が後縁312に到達すると、それらは再混合されて第1混合物となり、それは、最初に第1混合バッフル301aに接触した流体の流れに対して、更に混合されたものとなっている。また、第1混合バッフル301aの後縁312に到達する時、流体の流れは、第2混合バッフル301bによって既に分離され始めていてもよい。
【0077】
第2混合バッフル301bに到達すると、第1混合物は、混合通路48を通って流れ、当該第2混合バッフル301bの前縁408上を流れる。これは、第1混合物を、第1部分及び第2部分に分割する。第1部分は、第2混合バッフル301bの第1表面404に沿って流れ、第2部分は、第2混合バッフル301bの第2表面406に沿って流れる。第1混合物の第1部及び第2部分が流れ方向Fに沿って流れる時、それらは第2混合バッフル301bによって第1回転方向と反対の第2回転方向に回転される。前縁408から後縁412まで、第1混合物の各部分が回転され得る。回転の程度は、所望の通りに増減され得る。材料が回転する時、流体の流れのシフトが、混合導管20の三角形の角部内で横方向4及び/または縦方向6に生じる。更に、流体が流れ方向Fに沿って流れる時、流体は混合導管20の内面38a~38cに沿って拡張(膨張)する。この拡張は、伸長を含み得て、他の拡張方法も考えられる。第1混合物の第1部分及び第2部分が第2混合バッフル301bの後縁412に到達すると、それらは再混合されて第2混合物となり、それは、第2混合バッフル301bに接触した第1混合物に対して、更に混合されたものとなっている。流体は、その後、混合通路48を通って流れ、混合要素300の後端において実質的に均一な混合物が生成されるまで、追加の第1及び第2混合バッフル301a、301b、301cによって、連続的に、分割され、混合され、及び、再結合され得る。
【0078】
本発明は、限定された数の実施形態を用いて説明されたが、これらの特定の実施形態は、本発明の範囲を限定することは意図されていない。説明された物及び方法においての正確な要素の配置や正確な工程の順序等は、限定要素とみなされるべきでない。例えば、方法の工程は、参照符号の順序や図面内のブロックの順序で説明されているが、所望される通りの特定の他の順序でも実施され得る。