(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-17
(45)【発行日】2023-03-28
(54)【発明の名称】鉄道車両および軌道区間を検測する方法
(51)【国際特許分類】
B61K 9/08 20060101AFI20230320BHJP
【FI】
B61K9/08
(21)【出願番号】P 2020541973
(86)(22)【出願日】2019-01-02
(86)【国際出願番号】 EP2019050013
(87)【国際公開番号】W WO2019149456
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-12-28
(32)【優先日】2018-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】514318345
【氏名又は名称】プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Plasser & Theurer, Export von Bahnbaumaschinen, Gesellschaft m.b.H.
【住所又は居所原語表記】Johannesgasse 3, A-1010 Wien, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ベアント メツガー
【審査官】金田 直之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/215777(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2017/0066459(US,A1)
【文献】特開昭53-149058(JP,A)
【文献】特開2005-069700(JP,A)
【文献】特開2015-227834(JP,A)
【文献】特開2014-194366(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61K 9/08- 9/10,
13/00,
B61D 15/00-15/12
B61L 25/02-25/04
E01B 35/00-35/12
G01B 11/00
G01C 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レール走行装置(4)に支えられて軌道(1)のレール(7)上を走行可能な車両フレーム(12)を備えた鉄道車両(2)であって、軌道経過を検出するための第1慣性測定システム(9)を備えた第1測定プラットホーム(5)を有する、鉄道車両(2)において、
第2慣性測定システム(15)と、軌道区間(18)の
軌道周囲に存在する対象体を点群として捕捉した表面点(P)を検出する少なくとも1つのセンサ装置(17)とを含む第2測定プラットホーム(14)が前記鉄道車両(2)に配置されて
おり、
前記慣性測定システム(9、15)および前記センサ装置(17)の測定データが供給され、かつ前記センサ装置(17)と共に運動する前記第2測定プラットホーム(14)の座標系(x
s
、y
s
、z
s
)から、前記軌道経過に追従する前記第1測定プラットホーム(5)の座標系(x
g
、y
g
、z
g
)に、前記表面点(P)の座標を変換するように構成されているコンピュータ(25)が、前記鉄道車両(2)に配置されていることを特徴とする、鉄道車両(2)。
【請求項2】
前記第1測定プラットホーム(5)の前記座標系(x
g、y
g、z
g)における前記表面点(P)の前記座標と、あらかじめ設定された、前記軌道区間(18)の車両限界プロフィールとを比較するように構成されている評価装置が前記鉄道車両(2)に配置されていることを特徴とする、請求項
1記載の鉄道車両(2)。
【請求項3】
複数の前記レール走行装置(4)のうちの1つに前記第1測定プラットホーム(5)が配置されていることを特徴とする、請求項1
または2記載の鉄道車両(2)。
【請求項4】
前記第1測定プラットホーム(5)が、前記レール走行装置(4)の車軸に配置されかつ前記第1慣性測定システム(9)が配置されている測定フレーム(6)を有することを特徴とする、請求項
3記載の鉄道車両(2)。
【請求項5】
前記軌道(1)の前記レール(7)に対して前記測定フレーム(6)の位置を特定する少なくとも2つの位置測定装置(8)が、前記測定フレーム(6)に配置されていることを特徴とする、請求項
4記載の鉄道車両(2)。
【請求項6】
前記鉄道車両(2)の前面(13)に前記第2測定プラットホーム(14)が配置されていることを特徴とする、請求項1から
5までのいずれか1項記載の鉄道車両(2)。
【請求項7】
前記表面点(P)を点群として検出するレーザスキャナ(23、24)が、前記センサ装置(17)に含まれていることを特徴とする、請求項1から
6までのいずれか1項記載の鉄道車両(2)。
【請求項8】
請求項1から
7までのいずれか1項記載の鉄道車両(2)を用いて軌道区間(18)を検測する方法であって、
前記第1慣性測定システム(9)を用いて
、前記第1測定プラットホーム(5)の座標系(x
g、y
g、z
g)の運動経過として、前記軌道経過を検出し、
第2慣性測定システム(15)を用いて
、前記第2測定プラットホーム(14)の座標系(x
s、y
s、z
s)の運動経過として、前記センサ装置(17)の運動経過を検出し、
前記センサ装置(17)を用いて、前記軌道区間(18)の表面点(P)を検出する
ことを特徴とする、軌道区間(18)を検測する方法。
【請求項9】
前記センサ装置(17)と共に運動する前記第2測定プラットホーム(14)の座標系(x
s、y
s、z
s)から、前記軌道経過に追従する前記第1測定プラットホーム(5)の座標系(x
g、y
g、z
g)に、前記表面点(P)の座標を変換することを特徴とする、請求項
8記載の方法。
【請求項10】
前記第1測定プラットホーム(5)の前記座標系(x
g、y
g、z
g)における前記表面点(P)の座標と、前記軌道区間(18)の車両限界プロフィールとを比較することを特徴とする、請求項
9記載の方法。
【請求項11】
前記表面点(P)が車両限界プロフィールを越えたことを出力装置(26)に表示することを特徴とする、請求項1
0記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レール走行装置に支えられて軌道のレール上を走行可能な車両フレームを備えた鉄道車両であって、軌道経過を検出するための第1慣性測定システムを備えた第1測定プラットホームを有する鉄道車両に関する。本発明はさらに、鉄道車両を用いて軌道区間を検測する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
軌道上部構造の確実なメンテナンスには、定期的なチェックが必要である。この際には、軌道区間の実際の軌道幾何学形状を検出するために構成されている軌道検測車が使用される。収集した測定データに基づき、メンテナンス対策が計画されて実行される。測定装置としては、軌道それ自体も軌道周囲も共に検出する様々なセンサが使用される。軌道周囲の検出は、例えば、軌道検測車に配置されているカメラシステムを用いて行われる。
【0003】
軌道経過または相対的な軌道位置を特定するために、今日の軌道検測車では、いわゆる慣性測定システム(Inertial Measurement Unit、IMU)が使用される。このような慣性測定システムは、2001年9月の専門誌Eisenbahningenieur(52)、第6~9頁に記載されている。独国特許発明第102008062143号明細書にも、軌道位置を検出する慣性測定原理が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の根底にある課題は、冒頭に述べた形式の鉄道車両および方法について、従来技術に対する改善を示すことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、本発明により、請求項1および9の特徴によって解決される。本発明の有利な発展形態は、従属請求項から得られる。
【0006】
ここでは、第2慣性測定システムと、軌道区間の表面点を検出する少なくとも1つのセンサ装置とを含む第2測定プラットホームが鉄道車両に配置されている。第2測定プラットホームおよび第2慣性測定システムにより、3次元空間におけるセンサ装置の運動が容易に検出される。これにより、センサ装置によって検出した測定データを、空間的に正確に対応付け可能である。
【0007】
有利には、慣性測定システムおよびセンサ装置の測定データが供給され、かつセンサ装置と共に運動する第2測定プラットホームの座標系から、軌道経過に追従する第1測定プラットホームの座標系に、表面点の座標を変換するように構成されているコンピュータが鉄道車両に直接、配置されている。その結果、センサ装置によって検出した表面点が、軌道経過に関連付けられる。これにより、軌道経過に関連して、検出した対象体についての情報を直ちに提供することが可能である。
【0008】
別の一改善では、第1測定プラットホームの座標系における表面点の座標と、あらかじめ設定された、軌道区間の車両限界プロフィールとを比較するように構成されている評価装置が鉄道車両に配置されている。
【0009】
本発明の有利な一特徴において規定されるのは、複数のレール走行装置のうちの1つに第1測定プラットホームが配置されていることである。これにより、第1慣性測定システムを用いて、軌道経過を容易に検出可能である。
【0010】
ここでは、第1測定プラットホームが、レール走行装置の車軸に配置されかつ第1慣性測定システムが配置されている測定フレームを有すると有利である。これにより、第1慣性測定システムの運動は、3次元空間において、レール走行装置のばね弾性的な相対運動の影響を受けない状態を維持する。ここでは、軌道の長手方向の勾配が直接、検出される。
【0011】
レール走行装置の横方向の運動または往復運動の影響を補償するために有利であるのは、軌道のレールに対して測定フレームの位置を特定する少なくとも2つの位置測定装置が、測定フレームに配置されている場合である。これにより、レールに対する測定フレームの正確な位置が、持続的に検出され、軌道経過を特定する際に、第1慣性測定システムによって考慮される。
【0012】
本発明の有利な一特徴では、鉄道車両の前面に第2測定プラットホームが配置されている。これにより、少ないセンサによって、鉄道車両の他の周囲領域を検出可能である。
【0013】
さらに、表面点を点群として検出するレーザスキャナが、センサ装置に含まれていると有利である。このようなセンサを用いることにより、軌道の表面およびその周囲の、正確かつ高解像度の検出を実現可能である。冗長または補い合う回転スキャナおよびラインスキャナにより、測定データの精度または品質が向上する。
【0014】
上記の鉄道車両を用いて軌道区間を検測する、本発明による方法によって規定されるのは、第1慣性測定システムを用いて、特に第1測定プラットホームの座標系の運動経過として、軌道経過を検出し、第2慣性測定システムを用いて、特に第2測定プラットホームの座標系の運動経過として、センサ装置の運動経過を検出し、センサ装置を用いて、軌道区間の表面点を検出することである。
【0015】
この方法の一発展形態では、センサ装置と共に運動する第2測定プラットホームの座標系から、軌道経過に追従する第1測定プラットホームの座標系に、表面点の座標を変換する。これは、鉄道車両に搭載されているコンピュータを用いてオンラインで行われるか、またはリモートのシステムセンタにおいてオフラインで行われるかのいずれかである。
【0016】
有利な別の一方法ステップでは、第1測定プラットホームの座標系における表面点の座標と、軌道区間の車両限界プロフィールとを比較する。これにより、車両限界プロフィールを犯していることが自動的に識別される。
【0017】
ここでは、表面点が車両限界プロフィールを越えたことを出力装置に表示すると有利である。これは、危険な状態を防止できるようにするために、鉄道車両において直接行われるか、またはシステムセンタにおいて行われるかのいずれかである。
【0018】
以下では、添付の図面を参照し、本発明を例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図3】カーブに差し掛かった際の検出状況を示す概略図である。
【
図4】
図3に示した検出状況を座標変換と共に示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明をわかりやすく説明するために、
図1では、軌道1の歪みが大きく誇張されて描かれている。軌道1に沿って鉄道車両2が測定方向3に走行している。前方のレール走行装置4には、第1測定プラットホーム5が配置されている。有利には、この第1測定プラットホーム5は、台車として構成されているレール走行装置4の軸に固定されている測定フレーム6を有する。加えて、レール7に対する第1測定プラットホーム5の相対運動を検出するために、軌道1のレール7毎に2つの位置測定装置8を第1測定プラットホーム5に取り付けることが可能である。それぞれの位置測定装置8には、例えば、レール7に向けられたレーザと、レーザ投影を検出するためのカメラとが含まれている。
【0021】
第1測定プラットホーム5には、慣性基準系xi、yi、ziに対して第1空間曲線10を検出する第1慣性測定システム9が組み込まれている。この第1空間曲線10は、2つのレール7の内側エッジ間に対称に延在している軌道軸11に対して平行にかつ既知の間隔で延在している。これにより、相対的な軌道経過が特定される。第1測定プラットホーム5の座標系xg、yg、zgは、この第1空間曲線10に沿って共に運動する。場合によっては位置測定装置8を用いて、軌道1のレール7毎に空間曲線の特定が行われる。
【0022】
鉄道車両2の前面13には、車両フレーム12に固定して接続されて、第2測定プラットホーム14が配置されている。この第2測定プラットホーム14には、第2空間曲線16を検出するための第2慣性測定システム15が固定されている。第2測定プラットホーム14の座標系xs、ys、zsは、第2空間曲線16に沿って共に運動する。
【0023】
それぞれの慣性測定システム9、15では、それぞれ3つの加速度測定器および3つの回転速度センサが直交して組み立てられている。位置を求めるために積分を行うことにより、関係して共に運動する座標系xg、yg、zgまたはxs、ys、zsにおいて与えられるそれぞれの慣性測定システム9、15の測定した回転速度から、慣性基準系xi、yi、ziに対する位置が特定される。
【0024】
第2測定プラットホーム14は、チェックすべき軌道区間18の表面点Pを検出するように構成されているセンサ装置17の支持体として使用される。ここでは軌道区間18に沿って、軌道1の他に様々な対象体、例えば、プラットホーム19、電柱20、信号装置21および架線22が設けられている。表面点Pを検出することにより、まず、第2測定プラットホーム14の座標系xs、ys、zsに対するこれらの対象体19~22の位置を特定可能である。
【0025】
センサ装置17には、複数のレーザスキャナ、例えば2次元回転スキャナ23および2つの2次元セクタスキャナ24が含まれている。これにより、鉄道車両2の既知の走行速度で、測定結果として3次元点群が得られる。その解像度は、スキャナ23、23のサンプリングレートおよび走行速度を適合化することによって可変である。この点群の個々の表面点Pの座標は、第2測定プラットホーム14の座標系xs、ys、zsを基準にしてコンピュータ25に記憶される。
【0026】
さらに、センサ装置17と共に運動する第2測定プラットホーム14の座標系xs、ys、zsから、軌道経過を追従する第1測定プラットホーム5の座標系xg、yg、zgに、表面点Pの座標を変換するようにコンピュータ25が構成されている。ここでは、2つの慣性測定システム9、15の測定値を同期化するために、2つの慣性測定システム9、15間の間隔Aおよび既知の走行速度が考慮される。
【0027】
座標変換は、
図2に具体的に示されている。第2測定プラットホーム14の座標系x
s、y
s、z
sは、第1測定プラットホーム5の座標系x
g、y
g、z
gに移行され、ここでは、慣性基準座標系x
i、y
i、z
iが共通のベースとして使用される。
【0028】
図3および4に基づいて、例示的な表面Pについてこの過程を詳しく説明する。鉄道車両2は、
図3において平面図で示されており、軌道区間18のカーブに差し掛かっている。2次元回転スキャナ23は、前進走行中に、軌道1と、その脇に設けられているその他の対象体19~22とを螺旋状にスキャンする。ここで検出される表面点Pは、軌道周囲のプロフィールに対応する。この点群は、2次元セクタスキャナ24によって検出される表面点Pによって補足される。ここでは、2次元セクタスキャナ24は、2次元回転スキャナ23の視野外にある領域に向けられている。
【0029】
カーブ通過中、2つの慣性測定システム9、15は、異なる空間曲線10、16をそれぞれ検出する。特に、前方のレール走行装置4の前に設けられている車両領域が頭を振ることにより、大きな偏差が発生する。
図4では、2つの空間曲線10、16は、上から見ると重なっており、共に運動する2つの座標系x
g、y
g、z
gまたはx
s、y
s、z
sの原点0
g、0
sは、既知の間隔Aおよび走行速度を用いて同期化されている。
【0030】
検出した表面点P毎に、第2測定プラットホーム14の座標系xs、ys、zsにおける座標xs
p、ys
pを、第1測定プラットホーム5の座標系xg、yg、zgの座標xg
p、yg
pに変換可能である。それぞれの表面点Pの、変換された座標系xg
p、yg
pは、軌道経過または軌道軸11に対する位置を示している。
【0031】
座標変換の結果は、特に車両限界チェックに利用される。ここでは評価装置を用いて、軌道軸11を基準にして、軌道周囲のプロフィールデータが評価される。それぞれのチェック箇所において、第1測定プラットホーム5と共に運動する座標系xg、yg、zgにおける(軌道長手方向における)x座標がゼロに等しい表面点Pが考慮される。これらの表面点Pのy座標およびz座標は、順守すべき車両限界プロフィールの境界値と比較される。ここでは、第1測定プラットホーム5の座標系xg、yg、zgの座標系のゼロ点0gを軌道軸11にシフトするのが有効である。なぜなら、規格化された車両限界プロフィールデータも同様に軌道軸11を基準にしているからである。
【0032】
車両限界プロフィールを越えたことが問題となるのは、表面点Pが、あらかじめ設定された車両限界プロフィール内にある場合である。対応するy座標またはz座標は、この場合、あらかじめ設定された車両限界プロフィール境界値よりも小さい。衝突の危険性を回避するために、車両限界プロフィールを越えたことが、コントロールセンタに通知される。鉄道車両2の出力装置26に直ちに表示することも有効である。ここでは有利には、コンピュータ25が、表面点Pの座標と、車両限界プロフィール境界値とをオンラインで比較するための評価装置として構成されている。
【0033】
特に、車両限界プロフィールを越えた際には、車両限界を侵す対象体19~22の位置データと、チェックされる軌道区間18のキロメートル数とを結び付ける出力データが生成される。これにより、適切な対抗措置を行うために、鉄道網におけるすべての問題箇所を所期のように探し出すことが可能である。鉄道車両2には、道程距離測定装置27またはGNSS受信機が配置されている。さらに、軌道1の脇に設けられている固定点に対する絶対位置を特定するために、鉄道車両2に取り付けられる固定点測定装置が有効である。
【0034】
本発明の別の利点は、センサ装置17を用いてレール内側エッジの表面点Pも一緒に検出することによって得られる。これにより、説明した座標変換により、軌道経過を特定することが可能である。これは、例えば測定走行の後、オフラインで行うことができ、これにより、第1測定プラットホーム5を用いて検出した軌道経過の確かさがチェックされる。したがって本発明には、軌道経過を特定するための冗長なシステムが含まれている。