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特許7247217清算・照合方法、装置及びコンピュータ機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-17
(45)【発行日】2023-03-28
(54)【発明の名称】清算・照合方法、装置及びコンピュータ機器
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20230320BHJP
【FI】
G06Q40/02
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020558512
(86)(22)【出願日】2019-05-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-05
(86)【国際出願番号】 CN2019086692
(87)【国際公開番号】W WO2019218977
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2020-10-15
(31)【優先権主張番号】201810454908.8
(32)【優先日】2018-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520402616
【氏名又は名称】ネッツユニオン クリアリング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ヂァン,チン
(72)【発明者】
【氏名】ヂァン,ヂィーユァン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ピン
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-058726(JP,A)
【文献】特開2009-245320(JP,A)
【文献】中島 真志,欧州通貨統合後のユーロ決済の動向,金融情報システム No.225,財団法人金融情報システムセンター,2000年01月01日,p.38-57
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータにより実行される清算・照合方法であって、
間因数と業務規模因数とを含んでおり、予め設定された因数により、清算・照合対象データに対する複数の分割点を取得し、取得された分割点に基づいて清算・照合対象データをリアルタイムに分割する分割ステップと、
前記分割ステップにより取得された各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を含み、
前記複数の分割点は、前記時間因数により取得される時間断片における終了時間と、前記業務規模因数に対応する件数閾値とに基づいて取得される
ことを特徴とする清算・照合方法。
【請求項2】
前記各分割点において前記蓄積された清算・照合対象データを清算・照合して取得された結果を取得するステップと、
前記結果を集約して、前記清算・照合対象データを清算・照合するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の清算・照合方法。
【請求項3】
前記分割ステップは、
前記時間因数に従って、前記清算・照合対象データに対応する時間を分割し、複数の時間断片を取得するステップであって、各時間断片は、開始時間と終了時間とを含むステップと、
前記各時間断片の終了時間を前記分割点として、各分割点を取得するステップと、
現在の時間を検出し、前記現在の時間が1つの時間断片の終了時間に到達した場合に、前記現在の時間に対応する取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の清算・照合方法。
【請求項4】
現在の時間を持続的に検出して、現在の時間を更新するステップと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載の清算・照合方法。
【請求項5】
前記分割ステップは、
前記清算・照合対象データの業務規模に対応する件数をカウントし、件数の値を取得するステップと、
現在の取引の清算・照合対象データの件数の値が予め設定された件数閾値を到達するか否かをリアルタイムで判断するステップと、
到達した場合に、前記現在の取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の清算・照合方法。
【請求項6】
前記現在の取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算及び照合した後、
前記現在の取引の次の取引を基準として、次の取引の後の清算・照合対象データの件数をカウントし、新しい件数の値を取得するステップと、
前記新しい件数の値に応じて前記件数の値を更新するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の清算・照合方法。
【請求項7】
清算・照合装置であって、
間因数と業務規模因数とを含んでおり、予め設定された因数により、清算・照合対象データに対する複数の分割点を取得し、取得された分割点に基づいて清算・照合対象データをリアルタイムに分割するための分割モジュールと、
前記分割モジュールにより取得された各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するための清算・照合モジュールと、を含み、
前記複数の分割点は、前記時間因数により取得される時間断片における終了時間と、前記業務規模因数に対応する件数閾値とに基づいて取得される
ことを特徴とする清算・照合装置
【請求項8】
前記各分割点において前記蓄積された清算・照合対象データを清算及び照合して取得された結果を取得するための取得モジュールと、
前記結果を集約して、前記清算・照合対象データを清算・照合するための集約モジュールと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の清算・照合装置
【請求項9】
前記分割モジュールは、具体的に、
前記時間因数に従って、前記清算・照合対象データに対応する時間を分割し、複数の時間断片を取得し、各時間断片は、開始時間と終了時間とを含み、
前記各時間断片の終了時間を前記分割点として、各分割点を取得し、
現在の時間を検出し、前記現在の時間が1つの時間断片の終了時間に到達した場合に、前記現在の時間に対応する取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することに用いられる、
ことを特徴とする請求項7または8に記載の清算・照合装置
【請求項10】
前記分割モジュールは、具体的に、
前記現在の時間を持続的に検出して、前記現在の時間を更新することにさらに用いられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の清算・照合装置
【請求項11】
前記分割モジュールは、具体的に、
前記清算・照合対象データの業務規模に対応する件数をカウントし、件数の値を取得し、
現在の取引の清算・照合対象データの件数の値が予め設定された件数閾値を到達するか否かをリアルタイムで判断し、
到達した場合に、前記現在の取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することにさらに用いられる、
ことを特徴とする請求項7~10のいずれかに記載の清算・照合装置
【請求項12】
前記現在の取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算及び照合した後、前記分割モジュールは、具体的に、
前記現在の取引の次の取引を基準として、前記次の取引の後の清算・照合対象データの件数をカウントし、新しい件数の値を取得し、
前記新しい件数の値に応じて前記件数の値を更新することにさらに用いられる、
ことを特徴とする請求項11に記載の清算・照合装置
【請求項13】
コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
当該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行される場合、請求項1~6のいずれかに記載の清算・照合方法を実現する、
ことを特徴とする非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項14】
コンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータプログラム製品における命令がプロセッサによって実行される場合、請求項1~6のいずれかに記載の清算・照合方法を実行する
ことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
コンピュータ機器であって、
ハウジング、プロセッサ、メモリ、回路基板及び電源回路を含み、
前記回路基板は前記ハウジングで囲まれたスペースの内部に配置され、前記プロセッサ及び前記メモリは前記回路基板に設けられ、前記電源回路は、前記コンピュータ機器の各回路または部材を給電することに用いられ、前記メモリは実行可能なプログラムコードを記憶することに用いられ、前記プロセッサは前記メモリで記憶された実行可能なプログラムコードを読み取ることによって、前記実行可能なプログラムコードに対応するプログラムを実行して、請求項1~6のいずれかに記載の清算・照合方法を実行することに用いられる、
ことを特徴とするコンピュータ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、清算技術分野に関し、特に清算・照合方法、装置及びコンピュータ機器に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術において、取引日終了後終了後、すべての清算・照合対象データに対して清算・照合処理を行うため、清算・照合の効率は低く、且つ業務システムの圧力が特定の時点に集中され、システムリソースの使用率が高くなく、リアルタイム性が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願は、関連技術における少なくとも一つの技術的課題をある程度で解決することを目的とする。
【0004】
そのため、本出願の一つの目的は、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる清算・照合方法を提供することである。
【0005】
本出願のもう一つの目的は、清算・照合装置を提供することである。
【0006】
本出願のもう一つの目的は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することである。
【0007】
本出願のもう一つの目的は、コンピュータプログラム製品を提供することである。
【0008】
本出願のもう一つの目的は、コンピュータ機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本出願の第1側面の実施例によって提供される清算・照合方法は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得するステップと、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を含む。
【0010】
本出願の第1側面の実施例によって提供される清算・照合方法は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0011】
上記目的を達成するために、本出願の第2側面の実施例によって提供される清算・照合装置は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得するための分割モジュールと、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するための清算・照合モジュールと、を含む。
【0012】
本出願の第2側面の実施例によって提供される清算・照合装置は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0013】
上記目的を達成するために、本出願の第3側面の実施例によって提供される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、前記記憶媒体における命令がモバイル端末のプロセッサによって実行される場合、モバイル端末は、清算・照合方法が実行され、前記方法は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得するステップと、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を含む。
【0014】
本出願の第3側面の実施例によって提供される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0015】
上記目的を達成するために、本出願の第4側面の実施例によって提供されるコンピュータプログラム製品は、前記コンピュータプログラム製品における命令がプロセッサによって実行される場合、清算・照合方法を実行し、前記方法は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得するステップと、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を含む。
【0016】
本出願の第4側面の実施例によって提供されるコンピュータプログラム製品は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0017】
本出願の第5側面の実施例は、コンピュータ機器を提供し、当該コンピュータ機器は、ハウジング、プロセッサ、メモリ、回路基板及び電源回路を含み、ここで、前記回路基板は前記ハウジングで囲まれたスペースの内部に配置され、前記プロセッサ及び前記メモリは前記回路基板に設けられ、前記電源回路は、前記コンピュータ機器の各回路または部材を給電することに用いられ、前記メモリは実行可能なプログラムコードを記憶することに用いられ、前記プロセッサが前記メモリに記憶された実行可能なプログラムコードを読み取ることによって、前記実行可能なプログラムコードに対応するプログラムを実行して、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得するステップと、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を実行することに用いられる。
【0018】
本出願の第5側面の実施例によって提供されるコンピュータ機器は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0019】
本出願の付加的な特徴及び利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明により明らかになり、又は本出願の実践により理解される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本出願の上記及び/又は付加的な特徴及び利点は、実施例について図面を参照して以下に説明することにより、明らかになり、理解されやすくなる。
図1】本出願の一実施例により提供される清算・照合方法の概略フロチャートである。
図2】本出願の他の一実施例により提供される清算・照合方法の概略フロチャートである。
図3】本出願の他の一実施例により提供される清算・照合方法の概略フロチャートである。
図4】本出願の他の一実施例により提供される清算・照合方法の概略フロチャートである。
図5】本出願の一実施例により提供される清算・照合装置の概略構成図である。
図6】本出願の他の一実施例により提供される清算・照合装置の概略構成図である。
図7】本出願の一実施例により提供されるコンピュータ機器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本出願の実施例を詳細に説明する。前記実施例における例が図面に示され、同一又は類似する符号は、常に同一又は類似する要素、或いは、同一又は類似する機能を有する要素を示す。以下に、図面を参照しながら説明される実施例は例示的なものであり、本出願を解釈するためだけに用いられ、本出願を限定するものと理解してはいけない。逆に、本出願の実施例は、添付の特許請求の範囲の趣旨及び内包範囲に含まれるあらゆる変更、修正及び同等物を含む。
【0022】
図1は本出願の一実施例により提供される清算・照合方法の概略フロチャートである。
【0023】
本出願の実施例における清算・照合方法は清算・照合プラットフォームに具体的に適用することができ、これを限定されない。本実施例は、当該清算・照合方法は清算・照合装置に構成されることを例として説明する。
【0024】
当該清算・照合装置はサーバに設けられてもよく、またはモバイル機器に設けられてもよく、本出願の実施例はこれを限定されない。
【0025】
図1を参照して、当該方法は以下のようなステップを含む。
S101:清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得する。
【0026】
その予め設定された因数は、例えば、時間因数であってもよく、または業務規模因数であってもよく、または、清算・照合対象データに対応する取引量因数であってもよく、これを限定されない。
【0027】
関連技術において、取引日終了後、すべての清算・照合対象データに対して清算・照合処理を行い、清算・照合の効率は低く、且つ業務システムの圧力が特定の時点に集中し、システムリソースの使用率が高くなく、リアルタイム性が低い。
【0028】
本出願の実施例において、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得するために、すなわち、清算・照合対象データは、取引の進行に伴って徐々に生成され、例えば、時間の経過に伴って徐々に生成され、または、取引規模に伴って徐々に生成されるために、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することを実現することができ、分割点において現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算及び照合し、分割点において蓄積された清算・照合対象データはすべての清算・照合対象データの一部のサブデータと見なすことができ、そのデータ量は比較的少ないので、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0029】
いくつかの実施例において、図2を参照して、予め設定された因数は時間因数である場合に、S101は以下のようなステップを含むことができる。
S201:時間因数に従って、清算・照合対象データに対応する時間を分割し、複数の時間断片を取得し、各時間断片は、開始時間と終了時間とを含む。
【0030】
ここで、各時間断片の時間の長さは同じでも異なっていてもよい。
【0031】
なお、合計の清算・照合対象データに対応する時間は、1つまたは複数の時間断片を含むことができ、合計の清算・照合対象データに対応する時間は、例えば、一日であってもよい。
【0032】
具体的な実現過程において、当該一日の時間を分割することができ、例えば、1時間、2時間、3時間、1時間などに分割し、分割によって取得された時間断片の合計がその一日の時間と等しくなるまでであり、分割が終了した後、時間断片シーケンスを形成することができ、後で清算・照合対象データを清算・照合するときに、時間の進行に伴って、順に各時間断片に基づいて清算及び照合し、時間断片は予め分割されたので、実現が簡単であり、システムリソースの消費を節約する。
【0033】
S202:各時間断片の終了時間を分割点として、各分割点を取得する。
【0034】
本出願の実施例において、方法の実行をさらに容易にするために、さらに各時間断片の終了時間を分割点として、複数の分割点を取得することができ、後で時間の進行に伴って、現在の時間が1つの分割点に到達した場合に、現在の時間に対応する取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することをトリガすることを実現し、方法のリアルタイム性を効果的に向上させることができる。
【0035】
S203:現在の時間を検出し、現在の時間が1つの時間断片の終了時間に到達した場合に、現在の時間に対応する取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合する。
【0036】
例えば、取引システムのシステム時間を直接に読み取って、現在の時間を検出することができる。
【0037】
本出願の実施例において、時間断片シーケンスを形成することができ、後で清算・照合対象データを清算・照合するときに、時間の経過に伴って、現在の時間が、トリガされて清算・照合する時点の1つに到達したか否かを順次に検出し、分割点は予め決定されたので、実現が簡単であり、システムリソースの消費を節約する。
【0038】
さらに、本出願の実施例において、時間閾値を設定することもでき、時間閾値は、例えば20分であり、現在の時間が1つの時間断片の終了時間に到達し、且つ当該終了時間を超えた時間が20分に到達した場合に、現在の時間に対応する取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することをトリガする。
【0039】
S204:現在の時間を持続的に検出して、現在の時間を更新する。
【0040】
本出願の実施例において、現在の時間が1つの時間断片の終了時間に到達した場合に、現在の時間に対応する取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算及び照合した後、現在の時間を持続的に検出することができ、且つ更新された現在の時間が次の時間断片の終了時間に到達した場合に、更新された現在の時間に対応する取引の前に、及び更新する前の現在の時間の後に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合して、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することを実現し、方法の完全性と技術的な実現可能性を確保する。
【0041】
本出願の実施例において、清算・照合対象データは、取引の進行に伴って徐々に生成され、例えば、時間の進行に伴って徐々に生成され、または取引規模に伴って徐々に生成されるために、清算・照合対象データを生成する過程において動的に分割することができ、例えば、取引量をリアルタイムで算出し、取引量が予め設定された規模閾値を超える、または設定された時点を超える場合に、自動的に次の断片に切り替えて使用し、方法の柔軟性及び適用性を効果的に向上させる。例えば、取引規模が100万件を超える場合に、次の断片に移動し、各断片が跨ぐ期間は1時間を超えることはできなく、各断片は正時を跨ぐことができない。
【0042】
いくつかの実施例において、図3を参照して、予め設定された因数は清算・照合対象データの業務規模因数である場合に、S101は以下のようなステップを含むことができる。
S301:清算・照合対象データの業務規模に対応する件数をカウントし、件数の値を取得する。
【0043】
なお、清算・照合対象データは、取引の進行に伴って徐々に生成され、例えば、時間の経過に伴って徐々に生成され、または取引規模に伴って徐々に生成されるために、清算・照合対象データの業務規模に対応する件数をカウントし、件数の値を取得する。
【0044】
S302:現在の取引の清算・照合対象データの件数の値が予め設定された件数閾値を到達するか否かをリアルタイムで判断し、到達した場合に、S303をトリガし、到達していない場合に、S301を繰り返して実行する。
【0045】
その予め設定された件数閾値は予め設定されたものであり、予め設定された件数閾値は清算・照合プラットフォームの工場プログラムによって予め設定されてもよく、または、ユーザで実際の業務ニーズに応じて設定されてもよく、これを限定されない。
【0046】
予め設定された件数閾値は、例えば、100万件であってもよい。
【0047】
S303:現在の取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合する。
【0048】
S304:現在の取引の次の取引を基準として、次の取引の後の清算・照合対象データの件数をカウントし、新しい件数の値を取得する。
【0049】
S305:新しい件数の値に応じて件数の値を更新する。
【0050】
本出願の実施例において、現在の取引の清算・照合対象データの件数の値が予め設定された件数閾値を到達した場合に、現在の取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算及び照合した後、清算・照合対象データの業務規模に対応する件数を持続的にカウントすることができ、かつ新しい件数の値が予め設定された件数閾値を到達した場合に、現在の取引の前に、及び基準とする次の取引の後に蓄積された清算・照合対象データを持続的に清算及び照合し、方法の完全性と技術的な実現可能性を確保する。
【0051】
S102:各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合する。
【0052】
図4を参照して、S102の後、以下のようなステップをさらに含むことができる。
S401:各分割点において蓄積された清算・照合対象データを清算及び照合して取得された結果を取得する。
【0053】
S402:結果を集約して、清算・照合対象データを清算・照合する。
【0054】
本出願の実施例において、清算及び照合して取得された結果を抽出及び分析し、そのタグに応じて集約することができ、タグは、例えば、取引バッチ番号、取引銀行タグ、または取引タイプであるが、これを限定されない。
【0055】
結果を集約して、清算・照合対象データを清算・照合することによって、関連技術における取引日終了後、すべての清算・照合対象データに対して清算・照合処理を行うことと比較して、データの正確性を確保する場合に、清算・照合の効率を効果的に向上させる。
【0056】
本実施例において、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0057】
図5は本出願の一実施例により提供される清算・照合装置の概略構成図である。
【0058】
図5を参照して、当該装置500は、分割モジュール501と、清算・照合モジュールと、を含み、分割モジュール501は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得することに用いられる。
清算・照合モジュール502は、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することに用いられる。
【0059】
いくつかの実施例において、図6を参照して、当該装置500は、各分割点において蓄積された清算・照合対象データを清算及び照合して取得された結果を取得するための取得モジュール503と、結果を集約して、清算・照合対象データを清算・照合するための集約モジュール504と、をさらに含む。
【0060】
いくつかの実施例において、予め設定された因数は時間因数であり、分割モジュール501は、具体的に、時間因数に従って、清算・照合対象データに対応する時間を分割し、複数の時間断片を取得し、各時間断片は、開始時間と終了時間とを含み、各時間断片の終了時間を分割点として、各分割点を取得し、現在の時間を検出し、現在の時間が1つの時間断片の終了時間に到達した場合に、現在の時間に対応する取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することに用いられる。
【0061】
分割モジュール501は、具体的に、現在の時間を持続的に検出して、現在の時間を更新することにさらに用いられる。
【0062】
予め設定された因数は清算・照合対象データの業務規模因数であり、分割モジュール501は、具体的に、清算・照合対象データの業務規模に対応する件数をカウントし、件数の値を取得し、現在の取引の清算・照合対象データの件数の値が予め設定された件数閾値を到達するか否かをリアルタイムで判断し、到達した場合に、現在の取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することにさらに用いられる。
【0063】
現在の取引の前に蓄積された清算・照合対象データを清算及び照合した後、分割モジュール501は、具体的に、現在の取引の次の取引を基準として、次の取引の後の清算・照合対象データの件数をカウントし、新しい件数の値を取得し、新しい件数の値に応じて件数の値を更新することにさらに用いられる。
【0064】
なお、上記の図1図4の実施例における清算・照合方法の説明は、当該実施例の清算・照合装置500にも適用され、実現の原理は類似しているため、ここでは説明を省略する。
【0065】
本実施例において、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0066】
図7は本出願の一実施例により提供されるコンピュータ機器の概略構成図である。
【0067】
当該コンピュータ機器は携帯電話、タブレットなどであってもよい。
【0068】
図7を参照して、本実施例のコンピュータ機器70は、ハウジング701、プロセッサ702、メモリ703、回路基板704及び電源回路705を含み、回路基板704はハウジング701で囲まれたスペースの内部に配置され、プロセッサ702及びメモリ703は回路基板704に設けられ、電源回路705は、コンピュータ機器70の各回路または部材を給電することに用いられ、メモリ703は実行可能なプログラムコードを記憶することに用いられ、プロセッサ702はメモリ703で記憶された実行可能なプログラムコードを読み取ることによって、実行可能なプログラムコードに対応するプログラムを実行して、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得するステップと、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を実行することに用いられる。
【0069】
なお、上記の図1図4の実施例における清算・照合方法の説明は、当該実施例のコンピュータ機器70にも適用され、実現の原理は類似しているため、ここでは説明を省略する。
【0070】
本実施例におけるコンピュータ機器は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0071】
上記目的を達成するために、本出願は非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、記憶媒体における命令が端末のプロセッサによって実行される場合、端末は、清算・照合方法を実行可能であり、方法は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得するステップと、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を含む。
【0072】
本実施例における非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0073】
上記目的を達成するために、本出願はコンピュータプログラム製品をさらに提供し、コンピュータプログラム製品における命令がプロセッサによって実行される場合、清算・照合方法を実行し、前記方法は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得するステップと、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合するステップと、を含む。
【0074】
本実施例におけるコンピュータプログラム製品は、清算・照合対象データに対応する予め設定された因数を分割し、複数の分割点を取得し、各分割点において、現在の分割点で蓄積された清算・照合対象データを清算・照合することによって、業務システムの圧力を軽減し、清算・照合の効率及びシステムリソースの使用率を向上させ、リアルタイム性が高いことを実現することができる。
【0075】
なお、本出願の説明において、「第1」、「第2」などの用語は、単に目的を説明するためのものであり、比較的な重要性を指示又は暗示すると理解してはいけない。また、本出願の説明において、ほかの説明がない限り、「複数」とは、二つまたは二つ以上を意味する。
【0076】
フロチャート、又はここで他の方式により説明されるいかなるプロセス又は方法の説明は、特定のロジック機能又はプロセスのステップを実現するための一つ又はそれ以上の実行可能な命令のコードを含むモジュール、セグメント又は部分と理解されてもよい。また、本出願の好ましい実施形態の範囲は、他の実現方式が含まれており、例示され又は議論された順序に従わなくてもよく、言及された機能が実質的に同時に、又は逆の順序に応じて機能を実行することを含む。本出願の実施例が属する技術分野の当業者は、これを理解すべきである。
【0077】
なお、本出願の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせにより実現できる。上記実施形態では、複数のステップ又は方法は、メモリに記憶され、且つ適切なコマンド実行システムによって実行されるソフトウェア又はファームウェアにより実現することができる。例えば、ハードウェアにより実現される場合は、他の実施形態と同じく、本分野の以下の公知技術のうち何れか一つ又はこれらの組み合わせにより実現することができる。データ信号のロジック機能を実現するための論理ゲート回路を備えたディスクリート論理回路、適切な組み合わせ論理ゲート回路を備えた専用集積回路、プログラム可能なゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)などである。
【0078】
当業者は、上記実施形態に係る方法に含まれている全部又は一部のステップが、プログラムにより関連するハードウェアを命令することにより完成できることを理解できる。前記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されてもよく、当該プログラムは実行時に、方法の実施形態における一つのステップ又はその組み合わせを含むことができる。
【0079】
また、本出願の各実施形態に係る各機能ユニットは、一つの処理モジュールに集積されてもよく、各ユニットが物理的に独立して存在してもよく、2つ又は2つ以上のユニットが一つのモジュールに集積されてもよい。上記集積されたモジュールは、ハードウェアの形式により実現されてもよく、ソフトウェアの機能モジュールの形式により実現されてもよい。上記集積されたモジュールがソフトウェアの機能モジュールの形式により実現され、独立の製品として販売又は使用される場合、一つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することもできる。
【0080】
上記記憶媒体は、読み出し専用メモリや磁気ディスク、光ディスクなどであってもよい。
【0081】
本明細書の説明において、「一実施例」、「一部の実施例」、「例」、「具体的な例」、或いは「一部の例」などの用語を参考した説明とは、当該実施例或いは例に合わせて説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特性が、本出願の少なくとも一つの実施例或いは例に含まれることである。本明細書において、上記用語に対する例示的な説明は、必ずしも同じ実施例或いは例を示すものではない。また、説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特性は、いずれか一つ或いは複数の実施例又は例において適切に結合することができる。
【0082】
以上に本出願の実施例を示して説明したが、上記実施例は、例示的なものであり、本出願を限定するものと理解してはいけない。当業者は、本出願の範囲内に、上記実施例に対して変化、修正、取り替え及び変形を行うことができる。
【0083】
[優先権情報]
本出願は、網聯清算有限会社が2018年05月14日付に提出した、発明の名称が「清算・照合方法、装置及びコンピュータ機器」であり、中国特許出願番号が「201810454908.8」である特許出願の優先権を主張する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7