IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図1
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図2
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図3
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図4
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図5
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図6
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図7
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図8
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図9
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図10
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図11
  • 特許-エネルギー蓄積装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-17
(45)【発行日】2023-03-28
(54)【発明の名称】エネルギー蓄積装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/204 20210101AFI20230320BHJP
   B60L 50/64 20190101ALI20230320BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20230320BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20230320BHJP
   H01M 10/6566 20140101ALI20230320BHJP
   H01M 10/658 20140101ALI20230320BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20230320BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20230320BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20230320BHJP
   H01M 50/35 20210101ALI20230320BHJP
   H01M 50/367 20210101ALI20230320BHJP
【FI】
H01M50/204 401E
B60L50/64
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/6566
H01M10/658
H01M50/249
H01M50/271 Z
H01M50/342 101
H01M50/35 201
H01M50/367
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021551531
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-20
(86)【国際出願番号】 CN2020081739
(87)【国際公開番号】W WO2020215989
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2021-08-30
(31)【優先権主張番号】201920584336.5
(32)【優先日】2019-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100082876
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100086807
【氏名又は名称】柿本 恭成
(74)【代理人】
【識別番号】100178906
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 充和
(72)【発明者】
【氏名】リン ジゥ ビィヤオ
(72)【発明者】
【氏名】シィァン イェン フォ
(72)【発明者】
【氏名】チィェン ムー
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ ジェ
【審査官】上野 文城
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-033721(JP,A)
【文献】特開2016-072182(JP,A)
【文献】国際公開第2015/064096(WO,A1)
【文献】米国特許第09203068(US,B2)
【文献】特開2009-105010(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0108878(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108615835(CN,A)
【文献】特開2003-162993(JP,A)
【文献】国際公開第2013/061385(WO,A1)
【文献】特開2011-091043(JP,A)
【文献】国際公開第2011/001581(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/204 - 216
H01M 50/249
H01M 10/613
H01M 10/625
H01M 10/6566
H01M 10/658
H01M 50/342 - 367
H01M 50/271
B60L 50/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上壁、及び前記上壁の縁部に接続されている側壁を有するエネルギー蓄積ユニットと、
前記上壁にカバーし設けられ、且つ保護板及び前記保護板のエッジに接続された気流ガイド板を有する保護組立体と、を備え、
前記保護板と前記気流ガイド板は設定角度で接続され、かつ前記保護板が前記上壁に対応的に設けられることにより、前記保護板と前記上壁との間に気流通路が形成され、少なくとも一部の前記気流ガイド板が前記側壁と間隔を空けて設けることにより、前記気流ガイド板と前記側壁との間に気流ガイドキャビティが形成され、かつ前記気流通路と前記気流ガイドキャビティが互いに連通されていて、
前記保護板には前記エネルギー蓄積ユニットに対応して気流凹溝が設けられ、前記気流凹溝は、前記保護板が前記エネルギー蓄積ユニットから離れた方向に沿って突出することで形成され
前記気流凹溝が前記保護板に第1の方向に沿って延出して設けられ、
前記保護板には第2の方向に沿って延出して形成された補強部がさらに設けられ、前記補強部は前記保護板が前記エネルギー蓄積ユニットから離れた方向に沿って突出することで形成され、前記第1の方向と前記第2の方向が交差してい
前記エネルギー蓄積ユニットが二次電池であり、前記二次電池は上蓋板と前記上蓋板の縁部に接続されたケースを有し、前記上壁が前記上蓋板の上面であり、前記側壁が前記ケースの側面であり、
前記エネルギー蓄積装置は、複数の前記二次電池が並べて設置されて形成された電池モジュールであり、前記保護組立体が複数の前記二次電池の上蓋板にカバーし設けられる、
ことを特徴とするエネルギー蓄積装置
【請求項2】
上壁、及び前記上壁の縁部に接続されている側壁を有するエネルギー蓄積ユニットと、
前記上壁にカバーし設けられ、且つ保護板及び前記保護板のエッジに接続された気流ガイド板を有する保護組立体と、を備え、
前記保護板と前記気流ガイド板は設定角度で接続され、かつ前記保護板が前記上壁に対応的に設けられることにより、前記保護板と前記上壁との間に気流通路が形成され、少なくとも一部の前記気流ガイド板が前記側壁と間隔を空けて設けることにより、前記気流ガイド板と前記側壁との間に気流ガイドキャビティが形成され、かつ前記気流通路と前記気流ガイドキャビティが互いに連通されていて、
前記保護板には前記エネルギー蓄積ユニットに対応して気流凹溝が設けられ、前記気流凹溝は、前記保護板が前記エネルギー蓄積ユニットから離れた方向に沿って突出することで形成され
前記気流凹溝が前記保護板に第1の方向に沿って延出して設けられ、
前記保護板には第2の方向に沿って延出して形成された補強部がさらに設けられ、前記補強部は前記保護板が前記エネルギー蓄積ユニットから離れた方向に沿って突出することで形成され、前記第1の方向と前記第2の方向が交差していて、
前記エネルギー蓄積ユニットが二次電池であり、前記二次電池は上蓋板と前記上蓋板の縁部に接続されたケースを有し、前記上壁が前記上蓋板の上面であり、前記側壁が前記ケースの側面であり、
前記エネルギー蓄積装置が電池パックであり、前記電池パックは開口を有する筐体を備え、複数の前記二次電池が前記筐体内に設けられ、ここで、前記保護組立体が前記開口に密封的にカバーし設けられ、又は、前記筐体は前記開口に密封的にカバーし設けられた蓋体をさらに備え、前記保護組立体が前記二次電池と前記蓋体の間に設けられる、
ことを特徴とするエネルギー蓄積装置。
【請求項3】
上壁、及び前記上壁の縁部に接続されている側壁を有するエネルギー蓄積ユニットと、
前記上壁にカバーし設けられ、且つ保護板及び前記保護板のエッジに接続された気流ガイド板を有する保護組立体と、を備え、
前記保護板と前記気流ガイド板は設定角度で接続され、かつ前記保護板が前記上壁に対応的に設けられることにより、前記保護板と前記上壁との間に気流通路が形成され、少なくとも一部の前記気流ガイド板が前記側壁と間隔を空けて設けることにより、前記気流ガイド板と前記側壁との間に気流ガイドキャビティが形成され、かつ前記気流通路と前記気流ガイドキャビティが互いに連通されていて、
前記保護板には前記エネルギー蓄積ユニットに対応して気流凹溝が設けられ、前記気流凹溝は、前記保護板が前記エネルギー蓄積ユニットから離れた方向に沿って突出することで形成され
前記気流凹溝が前記保護板に第1の方向に沿って延出して設けられ、
前記保護板には第2の方向に沿って延出して形成された補強部がさらに設けられ、前記補強部は前記保護板が前記エネルギー蓄積ユニットから離れた方向に沿って突出することで形成され、前記第1の方向と前記第2の方向が交差していて、
前記エネルギー蓄積装置が電池モジュールであり、前記電池モジュールは並べて設けられた複数の二次電池を備え、前記二次電池は上蓋板と前記上蓋板の縁部に接続されているケースを有し、前記上壁が前記上蓋板の上面であり、前記側壁が前記ケースの側面であり、
前記エネルギー蓄積装置が電池パックであり、前記電池パックは開口を有する筐体を備え、複数の前記電池モジュールが前記筐体内に設けられ、ここで、前記保護組立体が前記開口に密封的にカバーし設けられ、又は、前記筐体は前記開口に密封的にカバーし設けられた蓋体をさらに備え、前記保護組立体が前記電池モジュールと前記蓋体の間に設けられる、
ことを特徴とするエネルギー蓄積装置。
【請求項4】
前記二次電池の前記上蓋板に防爆弁が設けられ、前記気流凹溝は第1の領域と前記第1の領域の縁部に位置している第2の領域を備え、前記第1の領域が前記防爆弁に対応的に設けられ、かつ前記第1の領域の厚さが前記第2の領域の厚さより大きい、
ことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のエネルギー蓄積装置。
【請求項5】
前記保護板と前記気流ガイド板は一体成形され、又は、
前記保護板と前記気流ガイド板は別体で設けられ、前記気流ガイド板がL状であり、前記設定角度で接続された接続板及びバッフル板を備え、前記バッフル板が前記接続板によって前記保護板に取り外し可能に接続される、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のエネルギー蓄積装置。
【請求項6】
前記保護板の、前記エネルギー蓄積ユニットから離れた外表面にバッファ部材が設けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のエネルギー蓄積装置。
【請求項7】
前記設定角度の値の範囲は90度~120度である、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のエネルギー蓄積装置。
【請求項8】
請求項1乃至のいずれか1項に記載のエネルギー蓄積装置を備える電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互引用
本願は、2019年04月26日に提出された、発明の名称が「エネルギー蓄積装置」である中国特許出願第201920584336.5号の優先権を主張しており、当該出願の全ての内容は参照により本明細書に援用される。
【0002】
本願は、エネルギー蓄積デバイスの技術分野に関し、特に、エネルギー蓄積装置に関する。
【背景技術】
【0003】
新エネルギー電気自動車産業の発展に伴い、政府及び産業全体の車両用電池に対する安全要件はますます高くなる。ここで新たに起草された国家標準に「熱拡散試験」の要件が下記のように記載される。電池パック又はシステムは、単一の電池の熱暴走によって熱拡散を引き起こしてさらに乗員室に危険が発生する前の5minに、一つの熱暴走イベント警報信号を提供すべきである。言い換えると、電池パックに対する要件は、熱暴走が発生した後の5分内に電池パックの外部に直火又は爆発が発生しないことである。既存のNCM811の電池に対して、単体のエネルギーの密度が高いので、熱暴走が発生する場合により激しくなり、現在の電池パックの上蓋(複合材料、アルミスタンピング)が電池の熱暴走の防護要件を満たすことができない。
【0004】
そのため、新しいエネルギー蓄積装置が必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例はエネルギー蓄積装置を提供し、エネルギー蓄積装置の熱暴走の防護性能を向上させて、エネルギー蓄積装置の熱暴走の防護要件を満たすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例の一側面によれば、上壁と上壁の縁部に接続された側壁を有するエネルギー蓄積ユニットと、上壁にカバーし設けられ、且つ保護板及び保護板のエッジに接続された気流ガイド板を有する保護組立体と、を備え、保護板と気流ガイド板は設定角度で接続され、かつ保護板が上壁に対応的に設けられることにより、保護板と上壁との間に気流通路が形成され、少なくとも一部の気流ガイド板が側壁と間隔を空けて設けることにより、気流ガイド板と側壁との間に気流ガイドキャビティが形成され、かつ気流通路と気流ガイドキャビティが互いに連通しているエネルギー蓄積装置を提供している。
【0007】
本願の一側面によれば、保護板にはエネルギー蓄積ユニットに対応して気流凹溝が設けられ、気流凹溝は保護板がエネルギー蓄積ユニットから離れた方向に沿って突出することで形成される。
【0008】
本願の一側面によれば、気流凹溝が保護板に第1の方向に沿って延出して設けられ、
保護板には第2の方向に沿って延出して形成された補強部がさらに設けられ、補強部は保護板がエネルギー蓄積ユニットから離れた方向に沿って突出することで形成され、第1の方向と前記第2の方向が交差している。
【0009】
本願の一側面によれば、エネルギー蓄積ユニットが二次電池であり、二次電池は上蓋板と上蓋板の縁部に接続されたケースを有し、上壁が上蓋板の上面であり、側壁がケースの側面であり、
エネルギー蓄積装置は複数の二次電池により並べて設置して形成された電池モジュールであり、保護組立体が複数の二次電池の上蓋板にカバーし設けられる。
【0010】
本願の一側面によれば、エネルギー蓄積ユニットが二次電池であり、二次電池は上蓋板と上蓋板の縁部に接続されたケースを有し、上壁が上蓋板の上面であり、側壁がケースの側面であり、
エネルギー蓄積装置が電池パックであり、電池パックは開口を有する筐体を備え、複数の二次電池が筐体内に設けられ、ここで、保護組立体が開口に密封的にカバーし設けられ、又は、筐体は開口に密封的にカバーし設けられた蓋体をさらに備え、保護組立体が二次電池と蓋体との間に設けられる。
【0011】
本願の一側面によれば、エネルギー蓄積装置が電池モジュールであり、電池モジュールは並べて設けられた複数の二次電池を備え、二次電池は上蓋板と上蓋板の縁部に接続されたケースを有し、上壁が上蓋板の外表面であり、側壁がケースの側面であり、
エネルギー蓄積装置が電池パックであり、電池パックは開口を有する筐体を備え、複数の電池モジュールが筐体内に設けられ、ここで、保護組立体が開口に密封的にカバーし設けられ、又は、筐体は開口に密封的にカバーし設けられた蓋体をさらに備え、保護組立体が電池モジュールと蓋体との間に設けられる。
【0012】
本願の一側面によれば、二次電池の上蓋板に防爆弁が設けられ、気流凹溝は第1の領域と第1の領域の縁部に位置している第2の領域と、を備え、第1の領域が防爆弁に対応的に設けられ、かつ第1の領域の厚さが第2の領域の厚さより大きい。
【0013】
本願の一側面によれば、電池モジュールはモジュールフレームを備える。
【0014】
本願の一側面によれば、保護板と気流ガイド板は一体成形され、又は、
保護板と気流ガイド板は別体で設けられ、気流ガイド板はL状であり、設定角度で接続された接続板とバッフル板を備え、バッフル板が接続板によって保護板に取り外し可能に接続される。
【0015】
本願の一側面によれば、保護板のエネルギー蓄積ユニットから離れた外表面にバッファ部材が設けられている。
【0016】
本願の一側面によれば、設定角度の値の範囲は90度~120度である。
【0017】
本願は、上記エネルギー蓄積装置を備える電気自動車をさらに提供する。
【発明の効果】
【0018】
本願において、エネルギー蓄積装置はエネルギー蓄積ユニットと保護組立体を備え、保護組立体がエネルギー蓄積ユニットの上壁に設けられ、保護組立体は保護板と気流ガイド板を備え、保護板の上壁の間に気流通路を形成することができ、気流ガイド板と側壁との間に気流ガイドキャビティを形成することができる。エネルギー蓄積ユニットが熱暴走して熱気流を生成する場合、熱気流は、気流通路及び気流ガイドキャビティに沿ってエネルギー蓄積ユニットに流れて、エネルギー蓄積装置の頂部に直接衝撃しないので、熱気流が保護組立体又はエネルギー蓄積装置の蓋体を押しのける時間を遅延することができ、それによりエネルギー蓄積装置の熱暴走の防護要件を満たすことができる。そのため、本願によれば、エネルギー蓄積装置の熱暴走の防護性能を向上させて、エネルギー蓄積装置の熱暴走の防護要件を満たすことができる。
【0019】
以下の図面を参照して非限定的な実施例に対する詳細を説明することにより、本願の他の特徴、目的及び利点は明らかになり、ここで、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の特徴を示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本願の実施例に係るエネルギー蓄積装置の構造概略図である。
図2】本願の実施例に係るエネルギー蓄積装置の上面図である。
図3図2におけるA-A矢視の断面図である。
図4図3における部分拡大図である。
図5】本願の実施例に係るエネルギー蓄積ユニットの構造概略図である。
図6】本願の実施例に係る保護組立体の構造概略図である。
図7】本願の実施例に係るエネルギー蓄積装置の分解構造概略図である。
図8】本願の別の実施例に係る保護組立体の構造概略図である。
図9図8における別の視点での構造概略図である。
図10】本願の別の実施例に係るエネルギー蓄積装置の構造概略図である。
図11図10における分解構造概略図である。
図12図10における部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本願の様々な態様の特徴及び例示的な実施例を詳細に説明する。以下の詳細な説明では、本願の完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が提示される。しかし、当業者には明らかなように、本願は、これらの特定の詳細の一部がなくても実施することができる。以下の実施例の説明は、単に本願の実施例を示すことによって本願のより良い理解を提供するためのものである。図面及び以下の説明では、本明細書の不必要な曖昧性を避けるために、少なくとも公知の構造及び技術の一部が示されておらず、また、明確にするために、構造の一部の寸法が誇張されている場合がある。更に、以下に記載されている特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施例において、任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0022】
なお、本願の記載において、特に説明しない限り、「複数」とは、2つ以上を意味し、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などの用語が示す方向や位置関係は、単に本願の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものであり、参照される装置又は素子が必ず特定の向きを有することや特定の向きで構成及び操作されることを明示する又は暗示するものではないため、本明細書を限定するものと解釈されるべきではない。更に、「第1」、「第2」などの用語は、説明を目的として使用され、相対的な重要性を示すこと又は暗示するものとして理解されるべきではない。
【0023】
以下の説明に示す方位詞は、何れも図に示されている方向であり、本願の実施例の具体的な構造を限定するものではない。なお、本明細書において、「取付」、「接続」という用語は、特に明確に規定、限定がない限り、広義に理解されるべきであり、例えば、固定的に接続されてもよいし、取り外し可能に接続されてもよいし、一体的に接続されてもよい。また、直接的に接続されてもよいし、間接的に接続されてもよい。当業者にとっては、本願における上記用語の具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解し得る。
【0024】
本願をより明確に理解するために、以下、図1図12を参照して本願の実施例に係るエネルギー蓄積装置について詳細な説明を行う。
【0025】
図1図4を併せて参照すると、本願の実施例に係るエネルギー蓄積装置は、上壁210及び上壁210の縁部に接続された側壁220を有するエネルギー蓄積ユニット200と、上壁210にカバーして設けられ、且つ保護板310及び保護板310のエッジに接続された気流ガイド板320を有する保護組立体300と、を備え、ここで、保護板310と気流ガイド板320は設定角度で接続され、かつ保護板310が上壁210に対応的に設けられることにより、保護板310と上壁210との間に気流通路330が形成され、少なくとも一部の気流ガイド板320が側壁220と間隔を空けて設けられることにより、気流ガイド板320と側壁220との間に気流ガイドキャビティ340が形成され、かつ気流通路330と気流ガイドキャビティ340が互いに連通されている。
【0026】
設定角度の値は、ここで限定されない。好ましくは、設定角度は90度~120度であってもよい。さらに好ましくは、設定角度は95度~105度である。気流ガイドキャビティ340に沿って流れている気流をエネルギー蓄積ユニット200の側壁220から少し離れた方向に沿って流れさせるので、気流がエネルギー蓄積ユニット200をさらに加熱することを防止し、エネルギー蓄積ユニット200の激しい熱暴走の激化を緩和し、且つ気流ガイド板320及び保護板310の加工成形を容易にさせる。
【0027】
本願において、エネルギー蓄積装置は、エネルギー蓄積ユニット200と保護組立体300を備え、保護組立体300がエネルギー蓄積ユニット200の上壁210にカバーし設けられ、保護組立体300は保護板310と気流ガイド板320を備え、保護板310と上壁210との間に気流通路330を形成することができ、気流ガイド板320と側壁220との間に気流ガイドキャビティ340を形成することができる。エネルギー蓄積ユニット200が熱暴走して熱気流を生成する場合、熱気流が気流通路330及び気流ガイドキャビティ340に沿ってエネルギー蓄積ユニット200へ流れ、エネルギー蓄積装置の頂部を直接衝撃しないので、熱気流が保護組立体300又はエネルギー蓄積装置の蓋体120を押しのける時間を遅延することができ、それによりエネルギー蓄積装置の熱暴走の防護要件を満たすことができる。そのため、本願によれば、エネルギー蓄積装置の熱暴走の防護性能を向上させて、エネルギー蓄積装置の熱暴走の防護要件を満たすことができる。
【0028】
ここで、エネルギー蓄積装置の具体的な設置方式は、限定されない。例えば、エネルギー蓄積装置は電池パック又は電池モジュール200bであると理解すべきである。エネルギー蓄積ユニット200の設置方式も限定されない。エネルギー蓄積ユニット200は、単一の電池モジュール200b、又は複数の電池モジュール200bにより構成されたユニット、又は単一の二次電池200a、又は複数の二次電池200aにより構成されたユニットであってもよい。エネルギー蓄積装置が電池パックである場合、エネルギー蓄積装置はエネルギー蓄積ユニット200を収容するための筐体110と筐体110の開口に設けられている蓋体120を備える。
【0029】
いくつかの好ましい実施例において、図5を併せて参照すると、エネルギー蓄積ユニット200が二次電池200aであり、二次電池200aは開口を有するケース230と、ケース230の開口にカバーし設けられた上蓋板240と、ケース230内に位置している電極組立体250と、上蓋板240に設けられ且つ電極組立体250に電気的に接続されている電極端子260と、を備え、この際、上壁210が上蓋板240の、ケース230から離れた上面241であり、側壁220がケース230の側面231である。
【0030】
エネルギー蓄積ユニット200が二次電池200aである場合、エネルギー蓄積装置が電池モジュール200b又は電池パックであってもよく、例えば、エネルギー蓄積装置が電池モジュール200bであり、複数の二次電池200aが並べて設けられて電池モジュール200bを形成し、保護組立体300が複数の二次電池200aの上蓋板240にカバーし設けられる。
【0031】
別のいくつかの好ましい実施例において、エネルギー蓄積装置が電池パックであり、複数の二次電池200aが直接的にグループ化されて電池パックを形成し、電池パックが複数の二次電池200aを収容する筐体110を有し、筐体110が開口を有し、保護組立体300が筐体110の開口に設けられている。この際、保護組立体300は筐体110の開口を直接的に密封することで開口をカバーし設けられ、又は、電池パックは筐体110の開口をカバーし設けられた蓋体120をさらに備え、保護組立体300が蓋体120と複数の二次電池200aとの間に設けられている。
【0032】
上記実施例において、二次電池200aが熱暴走して熱気流を生成する場合、保護組立体300の阻止作用により、熱気流が上蓋板240の上面241と保護板310との間から気流ガイド板320とケース230の側面231との間へ流れることができる。それにより熱気流を二次電池200a内に向いて流れるようにガイドし、熱気流が保護組立体300又は蓋体120を押しのける時間を遅延することにより、電池モジュール200b又は電池パックが熱暴走の防護要件を満たすことができる。
【0033】
別のいくつかの好ましい実施例において、エネルギー蓄積ユニット200が電池モジュール200bであり、電池モジュール200bは複数の並べて設けられている二次電池200aを備え、二次電池200aは開口を有する筐体230と、筐体230の開口に設けられている上蓋板240と、を備え、上壁210が上蓋板240の上面241であり、側壁220がケース230の側面231である。エネルギー蓄積装置が電池パックであり、複数の電池モジュール200bが電池パックを形成する。電池パックは開口を有する筐体110を備え、複数の電池モジュール200bが筐体110内に位置している。この際、保護組立体300が筐体110の開口を密封的にカバーし設けられ、又は、電池パックは筐体110の開口をカバーし設けられた蓋体120をさらに備え、保護組立体300が蓋体120と複数の二次電池200aとの間に設けられる。二次電池200aが熱暴走して熱気流を生成する場合、保護組立体300により熱気流が保護組立体300又は蓋体120を押しのける時間を遅延することができ、それにより電池パックが熱暴走の防護要件を満たすことができる。
【0034】
上記のいずれかの実施例において、複数の二次電池200aが並べて設けられて電池モジュール200bが形成される方式は多種であり、いくつかの好ましい実施例において、電池モジュール200bはモジュールフレーム270をさらに備え、モジュールフレーム270は二次電池200aの配列方向に沿って対向して設けられた2つのエンドプレート271と、2つのエンドプレート271を接続する2つのサイドプレート272と、を備え、エンドプレート271とサイドプレート272が互いに接続されていることで、二次電池200aが2つのエンドプレート271と2つのサイドプレート272との間に囲まれる。この際、サイドプレート272が二次電池200aのケース230の側面231と気流ガイド板320との間に位置してもよく、すなわち、少なくとも一部のサイドプレート272が気流ガイドキャビティ340内に位置し、又は、サイドプレート272が気流ガイドキャビティ340の外部に位置してもよい。エンドプレート271の、電池モジュール200bの高さ方向での延出する高さが十分に高い場合、エンドプレート271が二次電池200aのケース230の側面231と気流ガイド板320との間に位置してもよく、すなわち、少なくとも一部のエンドプレート271が気流ガイドキャビティ340内に位置し、エンドプレート271の、電池モジュール200bの高さ方向での延出する高さが十分に高くない場合、エンドプレート271が気流ガイドキャビティ340の外部に位置している。
【0035】
別のいくつかの好ましい実施例において、モジュールフレーム270は、二次電池200aの配列方向に設けられた2つのエンドプレート271と、二次電池200a及びエンドプレート271の周囲を取り囲むように設けられた固定ベルト(図示せず)と、を備えることにより、エンドプレート271及び固定ベルトは、並べて設けられている複数の二次電池200aを固定する。この際、固定ベルトが二次電池200aのケース230の側面231と気流ガイド板320との間に位置してもよく、すなわち、少なくとも一部の固定ベルトが気流ガイドキャビティ340内に位置し、又は、固定ベルトが気流ガイドキャビティ340の外部に位置してもよい。エンドプレート271の、電池モジュール200bの高さ方向での延出する高さが十分に高い場合、エンドプレート271が二次電池200aのケース230の側面231と気流ガイド板320との間に位置してもよく、すなわち、少なくとも一部のエンドプレート271が気流ガイドキャビティ340内に位置し、エンドプレート271の、電池モジュール200bの高さ方向での延出する高さが十分に高くない場合、エンドプレート271が気流ガイドキャビティ340の外部に位置している。
【0036】
さらに別のいくつかの好ましい実施例において、電池モジュール200bは複数の二次電池200aの上方にカバーし設けられたモジュール上蓋280をさらに備え、保護組立体300がモジュール上蓋280の、二次電池200aの上蓋板240から離れた一方側に位置し、すなわち、モジュール上蓋280が保護組立体300と上蓋板240との間に位置することにより、二次電池200aが熱暴走して熱気流を生成する場合、二次電池200aが保護組立体300を押しのける時間を遅延して、電池モジュール200bが熱暴走の防護要件を満たすことができる。
【0037】
図6図9を併せて参照すると、保護板310の設置方式を限定されず、保護板310は同じ厚さを有する平板であってもいい。別のいくつかの好ましい実施例において、保護板310にはエネルギー蓄積ユニット200に対応して気流凹溝311が設けられて、気流凹溝311は、保護板310がエネルギー蓄積ユニット200から離れた方向に沿って突出することで形成される。
【0038】
上記の好ましい実施例において、気流凹溝311を設けることにより、保護板310とエネルギー蓄積ユニット200との間隔距離を確保することができ、気流通路330を形成できるように確保でき、エネルギー蓄積ユニット200により生成された熱気流が気流通路330をスムーズに通過して気流ガイドキャビティ340へ流すことができる。
【0039】
さらに、保護組立体300の強度を向上させるために、保護板310に補強部312がさらに設けられ、補強部312は保護板310がエネルギー蓄積ユニット200から離れた方向に沿って突出することで形成され、かつ気流凹溝311が第1の方向に沿って延出して設けられ、補強部312が第2の方向に沿って延出して設けられ、第1の方向と第2の方向が交差している。
【0040】
上記の好ましい実施例において、補強部312を設け、かつ補強部312が気流凹溝311の延出方向と交差することにより、保護板310の強度を向上させ、保護板310が気流の衝撃で変形しさらに破損することを防止できる。第1の方向及び第2の方向の設置方式はここで限定されず、保護板310の強度をさらに向上させるために、第1の方向が第2の方向に対して垂直に設けられ、例えば、第1の方向が図2におけるY方向であり、第2の方向が図2におけるX方向である。
【0041】
ここで、補強部312と気流凹溝311が互いに交差している部分の設置方式は、ここで限定されず、補強部312と気流凹溝311が互いに交差している部分は滑らかにわたって保護板310の加工難度を低下させる。
【0042】
上記実施例において、気流凹溝311は、第1の方向に沿って延出して長円形又は矩形又は他の長帯状を形成し、気流凹溝311の第1の方向での延出する長さがそれの第2の方向での延出する幅より大きければよい。同様に、補強部312は、第2の方向に沿って延出して長円形は矩形又は他の長帯状を形成し、補強部312の第2の方向での延出する長さがそれの第1の方向での延出する幅より大きければよい。
【0043】
エネルギー蓄積装置は二次電池200aを備える場合、二次電池200aの上蓋板240には通常に防爆弁211が設けられ、保護組立体300の強度をさらに向上させるために、気流凹溝311が各二次電池200aの防爆弁211に対応して設けられる。二次電池200aが熱せられて気流を生成する場合、気流が最も二次電池200aの防爆弁211から溢れやすいので、気流凹溝311が防爆弁211に対応的に設けられることにより、気流がすぐに気流凹溝311に沿って移動することができ、気流が筐体110の内部に流れる効率を増加させる。
【0044】
さらに、別のいくつかの好ましい実施例において、気流凹溝311は防爆弁211に対応的に設けられた第1の領域311aと、第1の領域311aの縁部に位置している第2の領域311bと、を備え、第1の領域311aの厚さが第2の領域311bの厚さより大きい。
【0045】
ここで、第1の領域311a及び第2の領域311bの具体的な厚さは限定されない。例えば、第1の領域311aの厚さが2mmであり、第2の領域311bの厚さが1mmである。
【0046】
第1の領域311aが防爆弁211に対応的に設けられ、第1の領域311aが気流の衝撃を最も受けやすいので、第1の領域311aの厚さがより厚くて第1の領域311aの強度を向上させることができ、第1の領域311aが強い気流の衝撃で破損することを防止し、保護板310の耐用年数を向上させる。それとともに、第2の領域311bの厚さが第1の領域311aの厚さより小さいので、材料を節約し、保護板310の重量を軽減し、エネルギー蓄積装置のエネルギー密度比を向上させることができる。
【0047】
さらに、いくつかの好ましい実施例において、保護板310の、第1の領域311a及び第2の領域311b以外の他の領域の厚さと気流ガイド板320の厚さはいずれも第2の領域311bの厚さと同じである。すなわち、第1の保護ユニットの保護板310と気流ガイド板320は、より厚い第1の領域311aを除き、他の部分の厚さが同じであるので、材料を節約し、コストを低減することができる。
【0048】
保護板310と気流ガイド板320との間の接続方式は、ここで限定されない。保護板310と気流ガイド板320は一体成形されてもよく、それにより保護板310と気流ガイド板320との間の接続強度及び密封性能を向上させる。
【0049】
又は、図10図12を併せて参照すると、別のいくつかの好ましい実施例において、保護板310と気流ガイド板320は別体で設けられることにより、保護組立体300の組立難度を低下させ、保護組立体300をエネルギー蓄積装置に取り付けることを容易にする。
【0050】
保護板310と気流ガイド板320が別体で設けられる場合、気流ガイド板320がL状であり、気流ガイド板320は設定角度で接続された接続板321とバッファ板322を備え、バッファ板322が接続板321によって保護板310に取り外し可能的に接続される。この際、バッファ板322とエネルギー蓄積ユニット200の側壁220との間に気流ガイドキャビティ340が形成される。
【0051】
保護部材300とエネルギー蓄積ユニット200との間の接続方式は、ここで限定されない。保護板310と気流ガイド板320との間が設定角度であるので、保護板310と気流ガイド板320との間に収容溝が形成され、保護部材300が収容溝によってエネルギー蓄積ユニット200に直接係合し設けられることができ、少なくとも一部のエネルギー蓄積ユニット200が収容溝内に位置させる。又は、いくつかの好ましい実施例において、エネルギー蓄積装置は取付ブラケットをさらに備え、保護組立体300が取付ブラケットによってエネルギー蓄積ユニット200に取り付けられる。
【0052】
取付ブラケットの設置方式は、ここで限定されない。例えば、取付ブラケットは複数の取付柱体500を備え、複数の取付柱体500が電池モジュール200bのエンドプレート271に設けられ、保護板310がボルト等の接続部材によって複数の取付柱体500に接続される。
【0053】
上記の任意の実施例において、エネルギー蓄積ユニット200の数量は、ここで限定されない。エネルギー蓄積ユニット200は1つ又は2つであってもよく、エネルギー蓄積ユニット200が2つ以上である場合、各エネルギー蓄積ユニット200に対応して1つの保護組立体300が設けられている。特に、2つ以上のエネルギー蓄積ユニット200の間隔距離が遠い場合、各エネルギー蓄積ユニット200がいずれも1つの保護組立体300に対応的に設けられる。或いは、複数のエネルギー蓄積ユニット200が1つの保護組立体300に対応的に設けられる。
【0054】
上記の任意の実施例において、保護組立体300の設置個数は、限定されない。保護組立体300は1つ又は2つ以上であってもよい。
【0055】
例えば、エネルギー蓄積ユニット200が2つであり、かつ2つのエネルギー蓄積ユニット200の間隔距離が遠い場合、2つのエネルギー蓄積ユニット200がそれぞれ1つの保護組立体300に対応的に設けられる。2つの保護組立体300の寸法が一致してもよいし、一致しなくてもよく、2つのエネルギー蓄積ユニット200の頂部の寸法が一致しない場合、2つの保護組立体300の寸法が一致しない。保護組立体300は保護板310と気流ガイド板320を備え、かつエネルギー蓄積ユニット200と協力して気流通路330と気流ガイドキャビティ340を形成すればよい。
【0056】
図1及び図2に示すように、エネルギー蓄積装置が電池パックであり、電池パックは筐体110と蓋体120を備え、エネルギー蓄積ユニット200は複数の電池モジュール200bを備え、電池モジュール200bはほぼ二列で配列され、そのうちの一列が同じ高さで配列され、別の一列が異なる高さで配列される。電池モジュール200bが同じ高さで配列される場合、複数の電池モジュール200bが1つの保護組立体300を共用することができ、保護組立体300の数を減少させ、組立の難度を簡略化する。電池モジュール200bが異なる高さで配列される場合、同じ高さの電池モジュール200bは1つの保護組立体300を共用することができる。
【0057】
いくつかの好ましい実施例において、保護組立体300の、エネルギー蓄積ユニット200から離れた一方側に蓋体120が設けられる場合、保護組立体300と蓋体120との間に激しい衝突を防止するために、保護板310の、エネルギー蓄積ユニット200から離れた表面にバッファ部材400が設けられ、すなわち保護板310と蓋体120が互いに接触している表面にバッファ部材400が設けられている。バッファ部材400の具体的な設置方式は、限定されない。例えば、気流凹溝311及び補強部312が保護板310の表面に凹溝を形成する場合、バッファ部材400が当該凹溝内に設けられ、かつ保護板310の表面から突出して設けられ、バッファ部材400と保護板310との相対位置の安定性を確保し、バッファ部材400が力を受けて保護板310に対して移動することを防止する。
【0058】
上記の任意の実施例において、保護板310及び気流ガイド板320の製造材料は、ここで限定されない。耐火性を向上させるために、保護板310及び気流ガイド板320のうちの少なくとも1つは耐高温材料である雲母を使用して製造される。
【0059】
当業者は、上記の実施例がいずれも例示的なものであり、限定的なものではないことと理解すべきである。異なる実施例に示す異なる技術的特徴を組み合わせて、有益な効果を達成することができる。当業者は、図面、明細書、特許請求の範囲を検討したうえ、開示された実施例の他の変更された実施例を理解し且つ実現できる。特許請求の範囲において、用語「含む」とは、他の手段又はステップを除外しない。物品が数量用語を利用しなくて説明する場合に、一つ/一種又は複数/多種の物品を備える意味であり、「一つ/一種又は複数/多種の物品」と交換する利用が可能である。用語「第1」、「第2」は、名称を表すものであるが、特定の順番を示すものと理解してはならない。請求項における参照符号は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。請求項に示す複数の部分の機能は、単一のハードウェア又はソフトウェアモジュールによって実装できる。特定の機能が異なる従属請求項に記載されていることは、このような技術的特徴を組み合わせて有益な効果が得られないことを意味しない。
【符号の説明】
【0060】
110 筐体
120 蓋体
200 エネルギー蓄積ユニット
200a 二次電池
200b 電池モジュール
210 上壁
211 防爆弁
220 側壁
230 ケース
231 側面
240 上蓋板
241 上面
250 電極組立体
260 電極端子
270 モジュールフレーム
271 エンドプレート
272 サイドプレート
280 モジュール上蓋
300 保護組立体
310 防護板
311 気流凹溝
311a 第1の領域
311b 第2の領域
312 補強部
320 気流ガイド板
321 接続板
322 バッフル板
330 気流通路
340 気流ガイドキャビティ
400 バッファ部材
500 取付柱体
Y 第1の方向
X 第2の方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12