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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】情報処理方法及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20230322BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20230322BHJP
   H04M 1/667 20060101ALI20230322BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20230322BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20230322BHJP
【FI】
G06F21/31
H04M1/00 U
H04M1/667
G06F3/01 570
G06F3/0484
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019000852
(22)【出願日】2019-01-07
(65)【公開番号】P2020109601
(43)【公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三谷 健太
(72)【発明者】
【氏名】奥田 俊文
(72)【発明者】
【氏名】國安 哲郎
【審査官】小林 秀和
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0161374(US,A1)
【文献】国際公開第2008/032493(WO,A1)
【文献】特開2016-042630(JP,A)
【文献】特開2016-153959(JP,A)
【文献】国際公開第2016/024424(WO,A1)
【文献】特開2018-199892(JP,A)
【文献】特開2017-091005(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/31
H04M 1/00
H04M 1/667
G06F 3/01
G06F 3/0484
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能が制限されたロック状態と、当該ロック状態が解除されたアンロック状態とを有し、ネットワークを介して接続されたウェアラブル端末と連携して、前記ロック状態と前記アンロック状態との間の状態遷移を制御する情報処理装置の情報処理方法であって、
前記アンロック状態において、予め定められた第1条件を満たすか否かを判定する第1ステップと、
前記第1ステップにおいて前記第1条件を満たした場合に、前記ウェアラブル端末に対し、所定の操作要求を送信する第2ステップと、
前記ウェアラブル端末において、予め定められた第2条件を満たす操作が行われたか否かを判定する第3ステップと、
を有し、
前記情報処理装置は、予めユーザーが前記ウェアラブル端末を腕に装着した状態で腕を動かした際に、前記ウェアラブル端末において取得された当該ウェアラブル端末の加速度情報が送信されて登録されており、
前記加速度情報と、前記第3ステップにおいて前記ウェアラブル端末により検出される加速度との相関関係に基づき、前記第2条件を満たす操作が行われたか否かを判定し、
前記第3ステップにおいて前記第2条件を満たした場合に、前記アンロック状態を維持する
情報処理方法。
【請求項2】
前記加速度情報における時間的変位と、前記第3ステップにおいて前記ウェアラブル端末により検出される加速度の時間的変位とが略一致していると判定した場合に、前記アンロック状態を維持する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記第3ステップにおいて前記第2条件を満たさなかった場合に、前記ロック状態に移行する
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
所定の第1期間以上に亘り操作が行われていないことを前記第1条件とする
請求項1から3の何れか一項に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記ウェアラブル端末において、所定の第2期間に前記操作要求に対応する操作が行われたことを前記第2条件とする
請求項1から4の何れか一項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記ロック状態において、前記情報処理装置により検出される加速度と、前記ウェアラブル端末により検出される加速度との相関関係に基づき、前記ロック状態を解除するか否かを判定する
請求項1から5の何れか一項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記情報処理装置により検出される加速度の時間的変位と、前記ウェアラブル端末により検出される加速度の時間的変位とが略一致していると判定した場合に、前記ロック状態を解除する
請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
機能が制限されたロック状態と、当該ロック状態が解除されたアンロック状態とを有する情報処理装置と、当該情報処理装置とネットワークを介して接続されたウェアラブル端末とが連携して、前記ロック状態と前記アンロック状態との間の状態遷移を制御する情報処理システムであって、
前記アンロック状態において、予め定められた第1条件を満たすか否かを判定する第1処理と、
前記第1処理において前記第1条件を満たした場合に、前記ウェアラブル端末に対し、所定の操作要求を送信する第2処理と、
前記ウェアラブル端末において、予め定められた第2条件を満たす操作が行われたか否かを判定する第3処理と、
を有し、
前記情報処理装置は、予めユーザーが前記ウェアラブル端末を腕に装着した状態で腕を動かした際に、前記ウェアラブル端末において取得された当該ウェアラブル端末の加速度情報が送信されて登録されており、
前記加速度情報と、前記第3処理において前記ウェアラブル端末により検出される加速度との相関関係に基づき、前記第2条件を満たす操作が行われたか否かを判定し、
前記第3処理において前記第2条件を満たした場合に、前記アンロック状態を維持する
情報処理システム。
【請求項9】
前記加速度情報における時間的変位と、前記第3処理において前記ウェアラブル端末により検出される加速度の時間的変位とが略一致していると判定した場合に、前記アンロック状態を維持する
請求項8に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン等の携帯型の情報処理装置では、紛失や盗難の際のセキュリティを確保するため、所定の条件を満たしたときに装置の操作を制限するロック機能を設けた構成が一般的である。例えば、操作入力部からの入力操作が所定時間以上にわたって行われていないことや、操作入力部からロック状態への移行を指示する操作入力があったことをロック状態への移行条件とし、特定の入力操作をロック解除条件とする携帯可能情報処理装置が開示されている(例えば、特許文献1)。また、例えば、セキュリティを確保でき、かつ、簡便な手順で制限を解除することが可能な、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理システムが開示されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-11474号公報
【文献】国際公開第2016/024424号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、上記従来技術のように、操作入力部からの入力操作が所定時間以上にわたって行われていないことをロック状態への移行条件とすることは、ユーザーが装置を置き忘れた場合に、当該装置を他者が不正に使用することを防止するために有効である。しかしながら、例えば、ユーザーが装置を机上に配置し、他の作業と並行して装置を利用している場合に、ユーザーの意思に反して装置がロック状態に移行する可能性がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、簡便な手順でロック状態への移行を解除することができる情報処理方法及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、一態様に係る情報処理方法は、機能が制限されたロック状態と、当該ロック状態が解除されたアンロック状態とを有し、ネットワークを介して接続されたウェアラブル端末と連携して、前記ロック状態と前記アンロック状態との間の状態遷移を制御する情報処理装置の情報処理方法であって、前記アンロック状態において、予め定められた第1条件を満たすか否かを判定する第1ステップと、前記第1ステップにおいて前記第1条件を満たした場合に、前記ウェアラブル端末に対し、所定の操作要求を送信する第2ステップと、前記ウェアラブル端末において、予め定められた第2条件を満たす操作が行われたか否かを判定する第3ステップと、を有し、前記第3ステップにおいて前記第2条件を満たした場合に、前記アンロック状態を維持する。
【0007】
望ましい態様として、前記第3ステップにおいて前記第2条件を満たさなかった場合に、前記ロック状態に移行する。
【0008】
望ましい態様として、所定の第1期間以上に亘り操作が行われていないことを前記第1条件とする。
【0009】
望ましい態様として、前記ウェアラブル端末において、所定の第2期間に前記操作要求に対応する操作が行われたことを前記第2条件とする。
【0010】
望ましい態様として、前記第3ステップにおいて、前記情報処理装置に予め設定された加速度情報と、前記ウェアラブル端末により検出される加速度との相関関係に基づき、前記第2条件を満たす操作が行われたか否かを判定する。
【0011】
望ましい態様として、前記情報処理装置に予め設定された加速度情報における時間的変位と、前記ウェアラブル端末により検出される加速度の時間的変位とが略一致していると判定した場合に、前記アンロック状態を維持する。
【0012】
望ましい態様として、前記ロック状態において、前記情報処理装置により検出される加速度と、前記ウェアラブル端末により検出される加速度との相関関係に基づき、前記ロック状態を解除するか否かを判定する。
【0013】
望ましい態様として、前記情報処理装置により検出される加速度の時間的変位と、前記ウェアラブル端末により検出される加速度の時間的変位とが略一致していると判定した場合に、前記ロック状態を解除する。
【0014】
上記の目的を達成するため、一態様に係る情報処理システムは、機能が制限されたロック状態と、当該ロック状態が解除されたアンロック状態とを有する情報処理装置と、当該情報処理装置とネットワークを介して接続されたウェアラブル端末とが連携して、前記ロック状態と前記アンロック状態との間の状態遷移を制御する情報処理システムであって、前記アンロック状態において、予め定められた第1条件を満たすか否かを判定する第1処理と、前記第1処理において前記第1条件を満たした場合に、前記ウェアラブル端末に対し、所定の操作要求を送信する第2処理と、前記ウェアラブル端末において、予め定められた第2条件を満たす操作が行われたか否かを判定する第3処理と、を有し、前記第3処理において前記第2条件を満たした場合に、前記アンロック状態を維持する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡便な手順でロック状態への移行を解除することができる情報処理方法及び情報処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施形態1に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、図1に示す情報処理システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、条件設定部に設定される各種条件の一例を示す図である。
図4図4は、比較例に係るロック移行処理の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、比較例に係るロック解除処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態1に係るロック移行条件の一例を示す図である。
図7図7は、図7は、実施形態1に係るロック移行処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態2に係るロック解除機能について説明するための説明図である。
図9図9は、実施形態2に係るロック解除処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を実施するための形態(実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組合せることが可能である。
【0018】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る情報処理システムの概要構成の一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、ウェアラブル端末30とを含む。情報処理装置10は、例えば、スマートフォン等のような携帯型の情報処理装置により構成される。また、ウェアラブル端末30は、情報処理装置10と、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)等のネットワークnを介して通信可能に構成されている。本実施形態において、ウェアラブル端末30は、例えば、スマートウォッチのようなユーザーの腕に装着する腕時計型の情報処理装置を例示しているが、これに限定されない。ウェアラブル端末30は、例えば、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のようなユーザーの頭部に装着するゴーグル型の情報処理装置であっても良い。ウェアラブル端末30の構成により本開示が限定されるものではない。
【0019】
図1に示す例において、情報処理装置10は、画面表示を行うと共に、ユーザーが情報処理装置10を操作するためのユーザーインタフェースとしてのディスプレイ11を有している。すなわち、ディスプレイ11は、画面表示を行う構成部としての表示部12と、ユーザーが入力操作を行うための構成部としての入力部13とを兼ねている。ディスプレイ11に含まれる入力部13への入力操作としては、タップ、スワイプ、ピンチイン、ピンチアウト等を含む。また、情報処理装置10は、入力部13として電源ボタンや音量ボタン等のハードウェアボタン(不図示)を含んでも良い。
【0020】
また、図1に示す例において、ウェアラブル端末30は、画面表示を行うと共に、ユーザーがウェアラブル端末30を操作するためのユーザーインタフェースとしてのディスプレイ31を有している。すなわち、ディスプレイ31は、画面表示を行う構成部としての表示部32と、ユーザーが入力操作を行うための構成部としての入力部33とを兼ねている。ディスプレイ31に含まれる入力部33への入力操作としては、タップ、スワイプ、ピンチイン、ピンチアウト等を含む。また、ウェアラブル端末30は、入力部33としてクラウンや音量ボタン等のハードウェアボタン(不図示)を含んでも良い。
【0021】
本実施形態では、ネットワークnを介して接続された情報処理装置10とウェアラブル端末30とを連携させることで、情報処理装置10の機能を制限したロック状態と、このロック状態が解除されたアンロック状態との間の状態遷移を制御する。ここでは、上述した制御を実現し得る情報処理システムの構成について、図2を参照して説明する。
【0022】
図2は、図1に示す情報処理システムの機能構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、情報処理装置10は、上述した表示部12と入力部13とを兼ねるディスプレイ11と、センサ部14と、通信部15と、制御部16と、条件設定部17とを含む。また、ウェアラブル端末30は、上述した表示部32と入力部33とを兼ねるディスプレイ31と、センサ部34と、通信部35と、制御部36とを含む。
【0023】
通信部15は、情報処理装置10とウェアラブル端末30との間でネットワークnを介した通信を確立し、情報処理装置10内の各構成が当該ネットワークnを介して各種データを送受信するための構成部である。通信部15は、例えば、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)等の無線通信を実現するための通信デバイスとして構成される。
【0024】
センサ部14は、情報処理装置10の位置や向き、傾き等の変化を検出するための構成部である。本実施形態において、センサ部14は、情報処理装置10の加速度を検出する加速度センサを含み、検出した加速度の情報を制御部16に出力する。なお、センサ部14は、加速度センサに限らず、情報処理装置10の位置や向き、傾き等の変化を検出可能な各種センサを含む構成であっても良い。本実施形態において、「情報処理装置10を操作する」とは、上述したディスプレイ11やハードウェアボタン(不図示)を含む入力部13への入力操作に加え、ユーザーが情報処理装置10を手に取って移動、又は情報処理装置10を持った手を動かす等の所作により情報処理装置10の位置や向きを変化させることを含む。すなわち、本実施形態では、例えば、センサ部14によって取得された加速度のベクトル量が、予め設定された閾値以上となった場合には、「情報処理装置10が操作された」ものと見做すこととする。
【0025】
まず、情報処理装置10の各構成部について説明する。
【0026】
制御部16は、後述する条件設定部17に予め設定されている各種条件、及び、ネットワークnを介してウェアラブル端末30から送信される各種データや、情報処理装置10から送信された操作要求に応じてウェアラブル端末30で実施された操作に関する情報等に基づき、ロック状態とアンロック状態との間の状態遷移を制御する構成部である。また、制御部16は、ネットワークnを介して、ウェアラブル端末30に対する操作要求を送信する機能を有している。
【0027】
また、制御部16は、情報処理装置10のセキュリティロック機能(以下、単に「ロック機能」とも称する)の有効化又は無効化する機能を有している。ロック機能の有効化又は無効化は、例えば、情報処理装置10の基本動作を設定する「設定アプリケーションプログラム」によって提供される。以下、ロック機能が有効化されていることを前提として説明する。
【0028】
条件設定部17は、ロック状態とアンロック状態との間の状態遷移を制御するための各種条件が設定される構成部である。
【0029】
図3は、条件設定部に設定される各種条件の一例を示す図である。
【0030】
情報処理装置10の制御部16は、ロック状態とアンロック状態との間の状態遷移処理として、アンロック状態からロック状態への移行処理(以下「ロック移行処理」とも称する)、ロック状態を解除してアンロック状態に移行する処理(以下、「ロック解除処理」とも称する)等を実行する。条件設定部17に設定される各種条件としては、ロック移行処理の際のロック移行条件、ロック解除処理の際のロック解除条件、スリープ状態を解除する際のスリープ解除条件等を含む。条件設定部17に設定される各種条件の詳細な内容については後述する。
【0031】
次に、ウェアラブル端末30の各構成部について説明する。
【0032】
通信部35は、ウェアラブル端末30と情報処理装置10との間でネットワークnを介した通信を確立し、ウェアラブル端末30内の各構成がネットワークnを介して各種データを送受信するための構成部である。通信部35は、例えば、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)等の無線通信を実現するための通信デバイスとして構成される。
【0033】
センサ部34は、ウェアラブル端末30の位置や向き等の変化を検出するための構成部である。本実施形態において、センサ部34は、ウェアラブル端末30の加速度を検出する加速度センサを含み、検出した加速度の情報を制御部36に出力する。なお、センサ部34は、加速度センサに限らず、ウェアラブル端末30の位置や向き等の変化を検出可能な各種センサを含む構成であっても良い。本実施形態において、「ウェアラブル端末30を操作する」とは、上述したディスプレイ31やハードウェアボタン(不図示)への入力操作に加え、ユーザーがウェアラブル端末30を装着して移動、又はウェアラブル端末30を装着した腕を動かす等の所作によりウェアラブル端末30の位置や向きを変化させる動作を含む。すなわち、本実施形態では、例えば、センサ部34によって取得された加速度のベクトル量が、予め設定された閾値以上となった場合には、「ウェアラブル端末30が操作された」ものと見做すこととする。
【0034】
制御部36は、センサ部34から出力される、ウェアラブル端末30の加速度を示すデータを、ネットワークnを介して情報処理装置10に送信する。なお、制御部36は、ネットワークnを介して情報処理装置10から送信された操作要求に基づき、ウェアラブル端末30の加速度を示すデータを情報処理装置10に送信しても良いし、ユーザーが入力部33を操作することにより、ウェアラブル端末30の加速度を示すデータを情報処理装置10に送信しても良い。
【0035】
以下、上述した情報処理システム1における処理の具体例について説明する。ここでは、まず、ウェアラブル端末30と連携しない情報処理装置10のロック移行処理及びロック解除処理について説明する。
【0036】
図4は、比較例に係るロック移行処理の一例を示すフローチャートである。
【0037】
比較例に係るロック移行条件の具体例としては、例えば、以下の例1及び例2が例示される。なお、比較例に係るロック移行条件は、以下に示す例に限るものではない。
【0038】
例1:「情報処理装置10が所定期間以上に亘り操作されていないこと」
【0039】
例2:「入力部13からロック状態への移行を指示する操作が行われたこと」
【0040】
例1の「情報処理装置10が所定時間以上に亘り操作されていないこと」とは、上述したように、例えば、ディスプレイ11やハードウェアボタン(不図示)を含む入力部13への入力操作が所定時間以上行われないことや、センサ部14によって取得された加速度のベクトル量が、所定時間以上予め設定された閾値以下であること等を含む。
【0041】
例2の「入力部13からロック状態への移行を指示する操作が行われたこと」とは、例えば、アンロック状態においてハードウェアボタンとしての電源ボタン(不図示)やスリープボタン(不図示)が押されたこと等を含む。
【0042】
制御部16は、上述したロック移行条件に基づき、図4に示すロック移行処理を実行する。具体的に、制御部16は、アンロック状態において、条件設定部17に予め設定されたロック移行条件に基づき、ロック移行条件を満たすか否かを判定する(ステップS101)。
【0043】
ロック移行条件を満たしていない場合(ステップS101;No)、制御部16は、ロック移行条件を満たすまで、ステップS101の処理を繰り返し実施する。
【0044】
ロック移行条件を満たす場合(ステップS101;Yes)、制御部16は、アンロック状態からロック状態に移行すると共に(ステップS102)、スリープ状態に移行し(ステップS103)、比較例に係るロック移行処理を終了する。
【0045】
図5は、比較例に係るロック解除処理の一例を示すフローチャートである。図5に示すロック解除処理では、情報処理装置10がスリープ状態であるとき、まず、制御部16は、条件設定部17に予め設定されたスリープ解除条件に基づき、スリープ状態を解除する。
【0046】
スリープ解除条件としては、例えば、以下の例1及び例2が例示される。なお、スリープ解除条件は、以下に示す例に限るものではない。
【0047】
例1:「情報処理装置10が操作されたこと」
【0048】
例2:「プッシュ通知を受信したこと」
【0049】
例1の「情報処理装置10が操作されたこと」とは、上述したように、例えば、ディスプレイ11やハードウェアボタン(不図示)を含む入力部13への入力操作が行われたことや、センサ部14によって取得された加速度のベクトル量や傾き等が、予め設定された閾値以上となること等を含む。スリープ解除条件173における入力部13への入力操作としては、例えば、ロック状態において、ハードウェアボタンとしての電源ボタン(不図示)やスリープボタン(不図示)が押されたことや、ディスプレイ11へのタップ等を含む。
【0050】
例2の「プッシュ通知」は、例えば、メールや各種アプリケーションプログラムによる新着情報等を含む。
【0051】
制御部16は、上述したスリープ解除条件に基づき、スリープ解除処理を実行する。具体的に、スリープ状態において、制御部16は、条件設定部17に予め設定されたスリープ解除条件に基づき、スリープ解除条件を満たすか否かを判定する(ステップS201)。
【0052】
スリープ解除条件を満たしていない場合(ステップS201;No)、制御部16は、スリープ解除条件を満たすまで、ステップS201の処理を繰り返し実施する。
【0053】
スリープ解除条件を満たす場合(ステップS201;Yes)、制御部16は、スリープを解除してロック状態に移行し(ステップS202)、情報処理装置10における操作待機を行う(ステップS203)。
【0054】
比較例に係るロック解除条件の具体例としては、例えば、数字や文字を含む「セキュリティパスワード」や「生体認証キー」等が例示される。「セキュリティパスワード」や「生体認証キー」は、ユーザーが、例えば上述した「設定アプリケーションプログラム」によってロック機能を有効化した際に設定する。なお、ロック解除条件は、「セキュリティパスワード」や「生体認証キー」に限るものではなく、例えば、表示部12に表示される画像のタップ順やジェスチャー動作であっても良い。また、「生体認証キー」は、指紋、虹彩、顔等を確認するための画像データや、声紋等を確認するための音声データ等であっても良い。
【0055】
制御部16は、上述したロック解除条件に基づき、ロック状態を解除してアンロック状態に移行するかロック状態を維持するかを判定する。具体的に、ロック解除条件を満たす場合(ステップS204;Yes)、制御部16は、ロック状態を解除してアンロック状態に移行し(ステップS205)、ロック解除処理を終了する。
【0056】
ロック解除条件を満たしていない場合(ステップS204;No)、制御部16は、ロック解除が不可能であるとしてロック状態を維持し(ステップS206)、比較例に係るロック解除処理を終了する。
【0057】
ここで、本実施形態に係るロック移行処理について説明する。
【0058】
図4に示した比較例に係るロック移行処理では、ロック移行条件を満たせば(ステップS101;Yes)、アンロック状態からロック状態に移行して(ステップS102)、スリープ状態に移行する(ステップS103)。
【0059】
また、図5に示した比較例に係るロック解除処理では、ロック解除条件を満たしていない場合には(ステップS204;No)、ロック解除が不可能であるとしてロック状態が維持される。
【0060】
これにより、紛失や盗難によって情報処理装置10がユーザーの手元を離れた場合のセキュリティを確保することができる。特に、比較例に係るロック移行条件の具体例として示した例1の「情報処理装置10が所定期間以上に亘り操作されていないこと」をロック移行条件とすることで、例えば、ユーザーが情報処理装置10を置き忘れ等により紛失した場合に、第三者によって情報処理装置10を不正利用されることを防ぐことができる。
【0061】
一方、比較例に係るロック移行処理において、比較例に係るロック移行条件の具体例として示した例1の「情報処理装置10が所定期間以上に亘り操作されていないこと」を満たす状況としては、ユーザーが情報処理装置10を使っていない場合や、ユーザーが情報処理装置10を置き忘れた場合に限らない。例えば、情報処理装置10に所望の情報を表示した状態で机上に配置し、他の作業と並行して情報処理装置10を利用する状況が考えられる。このような利用状況では、上述した比較例に係るロック移行処理によって他の作業を行っているときに、ユーザーの意思に反して情報処理装置10がロックされ得る。この場合、情報処理装置10に表示した情報を再閲覧しようとしたとき、上述した比較例に係るロック解除処理によって情報処理装置10のロックを解除する必要があり、情報処理装置10の利用に際して不要な手間が掛かる。
【0062】
本実施形態に係るロック移行処理では、情報処理装置10とウェアラブル端末30とを連携させ、アンロック状態からロック状態への移行を簡便な手順で解除してアンロック状態を維持することを可能とする。以下、本実施形態に係るロック移行処理について、図6及び図7を参照して説明する。
【0063】
図6は、実施形態1に係るロック移行条件の一例を示す図である。図7は、実施形態1に係るロック移行処理の一例を示すフローチャートである。
【0064】
本実施形態に係るロック移行条件は、図6に示すように、第1条件及び第2条件を含む。
【0065】
本実施形態に係るロック移行処理の第1条件としては、「情報処理装置10が所定期間(第1期間)以上に亘り操作されていないこと」を含む。なお、本実施形態に係るロック移行処理の第1条件は、上述した比較例に係るロック移行条件171における例1と実質的に同一であっても良い。また、本実施形態に係るロック移行処理の第1条件は、上記に限るものではない。
【0066】
また、本実施形態に係るロック移行処理の第2条件としては、「ウェアラブル端末30において、所定期間(第2期間)に操作要求に対応する操作が行われたこと」を含む。
【0067】
本実施形態に係るロック移行処理の第2条件における操作要求は、上述した本実施形態に係るロック移行処理の第1条件を満たした場合に、情報処理装置10からウェアラブル端末30に対して送信される。ウェアラブル端末30が当該ウェアラブル端末30に対する操作要求を受信したことをユーザーに知らせる手段としては、例えば、ウェアラブル端末30によって発せられる音又は振動等が例示される。ウェアラブル端末30が操作要求を受信したことをユーザーに知らせる手段は、音や振動に限るものではない。
【0068】
本実施形態に係るロック移行処理の第2条件において要求する操作としては、例えば、「ウェアラブル端末30のディスプレイ31をタップすること」、「ウェアラブル端末30のディスプレイ31に表示された画像をタップすること」、「ウェアラブル端末30を装着した腕を振ること」、「ウェアラブル端末30を装着した腕を所定のジェスチャー動作で動かすこと」等が例示されるが、これらに限るものではない。なお、本実施形態に係るロック移行処理の第2条件において要求する操作としては、より簡単な操作にすることでユーザーの負担を減らすことができる。以下の説明では、「ウェアラブル端末30を装着した腕を所定のジェスチャー動作で動かすこと」について説明する。
【0069】
本実施形態に係るロック移行処理の第2条件として、例えば、ウェアラブル端末30のセンサ部34により検出され得る加速度の時系列に沿った変化を示す情報が加速度情報として予め設定される。この場合、「情報処理装置10に予め設定された加速度情報における時間的変位と、所定期間(第2期間)にウェアラブル端末30から送信された加速度データの時間的変位とが略一致していること」が、本実施形態に係るロック移行処理の第2条件とされる。
【0070】
加速度情報は、例えば、上述した「設定アプリケーションプログラム」によって設定される態様であっても良い。具体的には、「設定アプリケーションプログラム」を起動し、例えば、ユーザーがウェアラブル端末30を腕に装着した状態で腕を動かし、ネットワークnを介してウェアラブル端末30から送信されるウェアラブル端末30の加速度を示すデータを加速度情報として登録する態様であっても良い。
【0071】
なお、本開示において、「情報処理装置10に予め設定された加速度情報における時間的変位と、所定期間(第2期間)にウェアラブル端末30から送信された加速度データの時間的変位とが略一致している」とは、必ずしも双方の時間的変位が一致しているとは限らず、時系列に沿った双方のデータの時間的変位の特徴から、相似した動作であると見做せる場合を含む。
【0072】
制御部16は、上述した本実施形態に係るロック移行処理の第1条件及び第2条件に基づき、図7に示す本実施形態に係るロック移行処理を実行する。以下の説明において、本実施形態に係るロック移行処理の第1条件を単に「第1条件」と称し、本実施形態に係るロック移行処理の第2条件を単に「第2条件」と称する。具体的に、アンロック状態において、制御部16は、第1条件を満たすか否かを判定する(ステップS301)。
【0073】
第1条件を満たしていない場合(ステップS301;No)、制御部16は、当該第1条件を満たすまで、ステップS301の処理を繰り返し実施する。ここでは、「情報処理装置10が所定期間(第1期間)以上に亘り操作されていない」場合に、第1条件を満たすものとして判定する。
【0074】
第1条件を満たす場合(ステップS301;Yes)、制御部16は、ネットワークnを介して、第2条件において要求する操作の操作要求をウェアラブル端末30に送信し(ステップS302)、当該操作要求に対応するウェアラブル端末30の操作によって得られるデータの受信待機を行う(ステップS303)。ここでは、ウェアラブル端末30のセンサ部34により検出される加速度データの受信待機を行う。
【0075】
制御部16は、第2条件に基づき、ロック状態への移行を解除してアンロック状態を維持するかロック状態に移行するかを判定する。具体的に、第2条件を満たす場合(ステップS304;Yes)、制御部16は、ロック状態への移行を解除してアンロック状態を維持する(ステップS305)。ここでは、「情報処理装置10に予め設定された加速度情報と、所定期間(第2期間)にウェアラブル端末30から送信された加速度データとが略一致している」場合に、第2条件を満たすものとして判定する。
【0076】
第2条件を満たしていない場合(ステップS304;No)、制御部16は、アンロック状態からロック状態に移行すると共に(ステップS306)、スリープ状態に移行し(ステップS307)、本実施形態に係るロック移行処理を終了する。
【0077】
上述したように、本実施形態に係るロック移行処理では、例えば、「情報処理装置10が所定期間(第1期間)以上に亘り操作されていないこと」とした第1条件を満たす場合でも(ステップS301;Yes)、例えば、「情報処理装置10に予め設定された加速度情報における時間的変位と、所定期間(第2期間)にウェアラブル端末30から送信された加速度データの時間的変位とが略一致していること」とした第2条件を満たした場合には(ステップS304;Yes)、ロック状態への移行を解除してアンロック状態を維持する(ステップS305)。このため、例えば、情報処理装置10に所望の情報を表示した状態で机上に配置し、他の作業と並行して情報処理装置10を利用するような使用状況において、ユーザーの意思に反して情報処理装置10がロックされることを回避することができる。
【0078】
また、予め設定した簡便な手順で簡便な手順でロック状態への移行を解除することができるので、情報処理装置10の利用に際して不要なロック解除の手間を省略することができる。
【0079】
なお、比較例に係るロック移行処理を一部併用する態様であっても良い。具体的には、比較例に係るロック移行条件の例2の「入力部13からロック状態への移行を指示する操作が行われたこと」をロック移行条件とし、「入力部13からロック状態への移行を指示する操作が行われた」場合には、アンロック状態からロック状態に移行すると共に、スリープ状態に移行する態様であっても良い。
【0080】
以上説明したように、実施形態に係る情報処理方法は、機能が制限されたロック状態と、当該ロック状態が解除されたアンロック状態とを有し、ネットワークnを介して接続されたウェアラブル端末30と連携して、ロック状態とアンロック状態との間の状態遷移を制御する情報処理装置10の情報処理方法であって、アンロック状態において、予め定められた第1条件を満たすか否かを判定する第1ステップと、第1ステップにおいて第1条件を満たした場合に、ウェアラブル端末30に対し、所定の操作要求を送信する第2ステップと、ウェアラブル端末30において、予め定められた第2条件を満たす操作が行われたか否かを判定する第3ステップと、を有し、第3ステップにおいて第2条件を満たした場合に、アンロック状態を維持する。
【0081】
また、実施形態に係る情報処理システム1は、機能が制限されたロック状態と、当該ロック状態が解除されたアンロック状態とを有する情報処理装置10と、当該情報処理装置10とネットワークnを介して接続されたウェアラブル端末30とが連携して、ロック状態とアンロック状態との間の状態遷移を制御する情報処理システム1であって、アンロック状態において、予め定められた第1条件を満たすか否かを判定する第1処理と、第1処理において第1条件を満たした場合に、ウェアラブル端末30に対し、所定の操作要求を送信する第2処理と、ウェアラブル端末30において、予め定められた第2条件を満たす操作が行われたか否かを判定する第3処理と、を有し、第3処理において第2条件を満たした場合に、アンロック状態を維持する。
【0082】
これにより、ユーザーの意思に反して情報処理装置10がロックされることを回避することができる。また、予め設定した簡便な手順で簡便な手順でロック状態への移行を解除することができるので、情報処理装置10の利用に際して不要なロック解除の手間を省略することができる。
【0083】
(実施形態2)
図8は、実施形態2に係るロック解除機能について説明するための説明図である。図9は、実施形態2に係るロック解除処理の一例を示すフローチャートである。なお、上述した実施形態1と同等あるいは同一の構成部については、重複する説明を省略する。
【0084】
本実施形態に係るロック解除処理では、情報処理装置10とウェアラブル端末30とを連携させ、情報処理装置10のロック状態を簡便な手順で解除することを可能とする。
【0085】
本実施形態に係るロック解除機能は、ユーザーがウェアラブル端末30を腕に装着し、ウェアラブル端末30を装着した方の手に情報処理装置10を持った状態で機能する。これにより、情報処理装置10とウェアラブル端末30との動き方向が一致する(図8参照)。
【0086】
本実施形態に係るロック解除処理では、実施形態1において説明した比較例に係るロック解除処理に対し、ロック解除条件が異なっている。
【0087】
本実施形態では、「情報処理装置10のセンサ部14により検出される加速度データの時間的変位と、ウェアラブル端末30のセンサ部34により検出されて送信される加速度データの時間的変位とが略一致していること」が、本実施形態に係るロック解除条件とされる。
【0088】
なお、本開示において、「情報処理装置10のセンサ部14により検出される加速度データの時間的変位と、ウェアラブル端末30のセンサ部34により検出されて送信される加速度データの時間的変位とが略一致している」とは、必ずしも双方の時間的変位が一致しているとは限らず、時系列に沿った双方のデータの時間的変位の特徴から、相似した動作であると見做せる場合を含む。
【0089】
以下、本実施形態に係るロック解除処理について、図9を参照して説明する。なお、ここでは、実施形態1において説明した図5に示す比較例に係るロック解除処理との相違点について説明する。
【0090】
制御部16は、スリープを解除してロック状態に移行した後(ステップS202)、センサ部14により検出される情報処理装置10の加速度データとウェアラブル端末30のセンサ部34により検出され、ネットワークnを介して送信されるウェアラブル端末30の加速度データを取得する(ステップS203a)。
【0091】
制御部16は、上述した本実施形態に係るロック解除条件に基づき、ロック状態を解除してアンロック状態に移行するかロック状態を維持するかを判定する。具体的に、ロック解除条件を満たす場合(ステップS204a;Yes)、すなわち、「情報処理装置10のセンサ部14により検出される加速度データの時間的変位と、ウェアラブル端末30のセンサ部34により検出されて送信される加速度データの時間的変位とが略一致している」場合、制御部16は、ロック状態を解除してアンロック状態に移行し(ステップS205)、ロック解除処理を終了する。
【0092】
ロック解除条件を満たしていない場合(ステップS204a;No)、制御部16は、ロック解除が不可能であるとしてロック状態を維持し(ステップS206)、比較例に係るロック解除処理を終了する。
【0093】
上述したように、本実施形態に係るロック解除処理では、「情報処理装置10のセンサ部14により検出される加速度データの時間的変位と、ウェアラブル端末30のセンサ部34により検出されて送信される加速度データの時間的変位とが略一致している」ことをロック解除条件とすることで、比較例に係るロック解除処理におけるロック解除条件の「セキュリティパスワード」を入力する場合よりも簡便な手順でロック状態を解除することができる。
【0094】
また、情報処理装置10のみではロック解除できないため、セキュリティレベルを向上することができる。
【0095】
なお、比較例に係るロック解除処理を併用する態様であっても良い。具体的には、比較例に係るロック解除条件の「セキュリティパスワード」や、各種「生体認証キー」等を併用しても良い。この場合には、ロック解除条件が増えることでセキュリティレベルが低下する可能性はあるものの、情報処理装置10のみでロック解除することが可能であるため、ロック解除機能の汎用性を高めることができる。
【符号の説明】
【0096】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 ディスプレイ
12 表示部
13 入力部
14 センサ部
15 通信部
16 制御部
17 条件設定部
30 ウェアラブル端末
31 ディスプレイ
32 表示部
33 入力部
34 センサ部
35 通信部
36 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9