(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20230322BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20230322BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20230322BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G03G21/00 386
B41J29/42 F
(21)【出願番号】P 2019002010
(22)【出願日】2019-01-09
【審査請求日】2021-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】小西 浩平
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-204766(JP,A)
【文献】特開2010-056904(JP,A)
【文献】特開2010-010843(JP,A)
【文献】特開2014-126890(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 21/00
B41J 29/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
複数種の印刷物の仕上がり状態を示すそれぞれの仕上がりアイコン、前記各種の印刷物の仕上がり状態を設定するための複数の機能を示すそれぞれの機能アイコン、前記仕上がりアイコン毎に、仕上がりアイコンと該仕上がりアイコンが示す印刷物の仕上がり状態を設定するための機能を示すそれぞれの機能アイコンとの対応関係を記憶した記憶部と、
前記仕上がりアイコンを前記記憶部から読み出して前記表示部の画面に表示させ、前記記憶部に記憶されている前記対応関係に基づき、該仕上がりアイコンに対応付けられた機能アイコンを前記記憶部から読み出して、該仕上がりアイコンに対応付けて前記機能アイコンを前記表示部に表示させる制御部と、を備え
、
前記制御部は、前記表示部に、前記仕上がりアイコンと前記機能アイコンの対応付けを、前記仕上がりアイコンと前記機能アイコンとを結ぶライン画像により表示する画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記仕上がりアイコンと前記機能アイコンを互いに異なる表示形態で前記表示部に表示させる請求項1に記載の
画像形成装置。
【請求項3】
表示部と、
複数種の印刷物の仕上がり状態を示すそれぞれの仕上がりアイコン、前記各種の印刷物の仕上がり状態を設定するための複数の機能を示すそれぞれの機能アイコン、前記仕上がりアイコン毎に、仕上がりアイコンと該仕上がりアイコンが示す印刷物の仕上がり状態を設定するための機能を示すそれぞれの機能アイコンとの対応関係を記憶した記憶部と、
前記仕上がりアイコンを前記記憶部から読み出して前記表示部の画面に表示させ、前記記憶部に記憶されている前記対応関係に基づき、該仕上がりアイコンに対応付けられた機能アイコンを前記記憶部から読み出して、該仕上がりアイコンに対応付けて前記機能アイコンを前記表示部に表示させる制御部と、
ユーザーにより操作される操作部を備え、
前記制御部は、前記仕上がりアイコンに対応付けて前記機能アイコンを前記表示部に表示させている状態で、前記操作部の操作により前記機能アイコンが指定されると、前記記憶部に記憶されている前記対応関係に基づき、該指定された機能アイコンに対応付けられた別の仕上がりアイコンを前記記憶部から読み出し、前記別の仕上がりアイコンを該機能アイコンに対応付けて前記表示部に更に表示させ
る画像形成装置。
【請求項4】
表示部と、
複数種の印刷物の仕上がり状態を示すそれぞれの仕上がりアイコン、前記各種の印刷物の仕上がり状態を設定するための複数の機能を示すそれぞれの機能アイコン、前記仕上がりアイコン毎に、仕上がりアイコンと該仕上がりアイコンが示す印刷物の仕上がり状態を設定するための機能を示すそれぞれの機能アイコンとの対応関係を記憶した記憶部と、
前記仕上がりアイコンを前記記憶部から読み出して前記表示部の画面に表示させ、前記記憶部に記憶されている前記対応関係に基づき、該仕上がりアイコンに対応付けられた機能アイコンを前記記憶部から読み出して、該仕上がりアイコンに対応付けて前記機能アイコンを前記表示部に表示させる制御部と、
ユーザーから指示が入力される操作部を備え、
前記制御部は、前記仕上がりアイコンに対応付けて複数の機能アイコンを前記表示部に表示させている状態で、前記操作部の操作により
、前記仕上がりアイコンに対応付けられた前記複数の機能アイコンのいずれかについて、前記仕上がりアイコンとの対応付けを示す表示をキャンセルする指示が入力されると、
前記仕上がりアイコンを非表示として、前記記憶部に記憶されている前記対応関係に基づき、前記
複数の機能アイコンのうち
前記仕上がりアイコンとの対応付けを示す表示のキャンセルが指示された機能アイコンを除く別の機能アイコンに対応付けられた別の仕上がりアイコンを前記記憶部から読み出し、前記別の仕上がりアイコンを該別の機能アイコンに対応付けて前記表示部に表示させ
る画像形成装置。
【請求項5】
表示部と、
複数種の印刷物の仕上がり状態を示すそれぞれの仕上がりアイコン、前記各種の印刷物の仕上がり状態を設定するための複数の機能を示すそれぞれの機能アイコン、前記仕上がりアイコン毎に、仕上がりアイコンと該仕上がりアイコンが示す印刷物の仕上がり状態を設定するための機能を示すそれぞれの機能アイコンとの対応関係を記憶した記憶部と、
前記仕上がりアイコンを前記記憶部から読み出して前記表示部の画面に表示させ、前記記憶部に記憶されている前記対応関係に基づき、該仕上がりアイコンに対応付けられた機能アイコンを前記記憶部から読み出して、該仕上がりアイコンに対応付けて前記機能アイコンを前記表示部に表示させる制御部と、
ユーザーから指示が入力される操作部を備え、
前記制御部は、前記仕上がりアイコンに対応付けて前記機能アイコンを前記表示部に表示させている状態で、前記操作部の操作により前記機能アイコンとは異なる別の機能アイコンの追加が指示されると、この時点で既に表示させている機能アイコンに、前記異なる別の機能アイコンの追加が可能であると判定した場合には、前記仕上がりアイコンに前記異なる別の機能アイコンを対応付けて前記表示部に表示させ
る画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記操作部の操作により前記機能アイコンとは異なる別の機能アイコンの追加が指示された際に、前記記憶部に記憶されている前記対応関係に基づき、この時点で既に表示させている機能アイコンに、前記異なる別の機能アイコンの追加が不可であると判定した場合には、前記異なる別の機能アイコンの追加が不可である旨を示す画像を前記表示部に表示させる請求項
5に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーが印刷物の仕上がり状態を設定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置では、例えばコピーの実行に際し、両面印刷、記録紙に対する縦方向又は横方向の印刷、ステープルなどの複数の機能の設定が行われ、各機能の設定内容に応じて、画像が記録紙に印刷されたり、記録紙の後処理が行われたりする。
【0003】
また、特許文献1に記載の画像形成装置では、コピーのプレビュー画像の表示に際し、初期のコピー条件と、ユーザーの操作により設定されたユーザーのコピー条件とを区別してプレビュー表示させ、ユーザーの操作によりコピー条件の解除や追加が指示されると、このコピー条件の解除や追加をコピーのプレビュー画像に反映させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1では、ユーザーがコピーのプレビュー画像を見てコピー条件の解除や追加を行うが、ユーザーは、印刷物の仕上がりを望む状態にするためにどのような機能によりコピー条件を選択すべきかの判断が困難であり、コピーのプレビュー画像がユーザーの予想と全くかけ離れたものになることがあった。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、印刷物の仕上がり状態を設定するのに必要な機能を容易に選択できるようにユーザーを支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面にかかる画像形成装置は、表示部と、複数種の印刷物の仕上がり状態を示すそれぞれの仕上がりアイコン、前記各種の印刷物の仕上がり状態を設定するための複数の機能を示すそれぞれの機能アイコン、前記仕上がりアイコン毎に、仕上がりアイコンと該仕上がりアイコンが示す印刷物の仕上がり状態を設定するための機能を示すそれぞれの機能アイコンとの対応関係を記憶した記憶部と、前記仕上がりアイコンを前記記憶部から読み出して前記表示部の画面に表示させ、前記記憶部に記憶されている前記対応関係に基づき、該仕上がりアイコンに対応付けられた機能アイコンを前記記憶部から読み出して、該仕上がりアイコンに対応付けて前記機能アイコンを前記表示部に表示させる制御部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、印刷物の仕上がり状態を示す仕上がりアイコン、印刷物の仕上がり状態を設定するための機能を示す機能アイコンを表示するため、ユーザーの印刷設定に関する予備知識が乏しくても、印刷物の仕上がりを所望の状態に設定するのに必要な機能を容易に選択できるように、ユーザーを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる画像形成装置を示す断面図である。
【
図2】本実施形態の画像形成装置の主要内部構成を示すブロック図である。
【
図3A】印刷物の仕上がり状態を見ながら、印刷物の仕上がり状態を設定するための機能を確認したり、機能の削除、追加、変更により印刷物の仕上がり状態を変更したりするための処理を示すフローチャートである。
【
図4】画像形成装置における表示部の初期画面を示す図である。
【
図5】印刷物の仕上がり状態を設定するための表示部の設定画面を示す図である。
【
図6】仕上がりアイコン及び機能アイコンなどを予め記憶したデータテーブルを概念的に示す図である。
【
図7】仕上がりアイコンと機能アイコンを関連付けて表示した表示部の設定画面を示す図である。
【
図8】タッチ操作された機能アイコンと該機能アイコンに関連付けられた別の仕上がりアイコンを関連付けて表示した表示部の設定画面を示す図である。
【
図9】タッチ操作された別の仕上がりアイコンと機能アイコンを関連付けて表示した表示部の設定画面を示す図である。
【
図10A】仕上がりアイコンと機能アイコンを関連付けて表示した表示部の設定画面を示す図である。
【
図10B】機能アイコンのキャンセルにより入れ替えられた別の仕上がりアイコンと機能アイコンを関連付けて表示した表示部の設定画面を示す図である。
【
図11A】仕上がりアイコンと機能アイコンを関連付けて表示した表示部の設定画面を示す図である。
【
図11B】機能アイコンの追加により入れ替えられた別の仕上がりアイコンと機能アイコンを関連付けて表示した表示部の設定画面を示す図である。
【
図12A】仕上がりアイコンと機能アイコンを関連付けて表示した表示部の設定画面を示す図である。
【
図12B】機能アイコンの変更により入れ替えられた別の仕上がりアイコンと機能アイコンを関連付けて表示した表示部の設定画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態にかかる画像形成装置について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像形成装置を示す断面図である。
図1に示すように本実施形態の画像形成装置10は、例えばコピー機能、プリンター機能、ファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えたMFP(複合機)である。この画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12と、後処理部18とを備えている。
【0012】
画像読取部11は、原稿の画像を光学的に読み取る撮像素子を有しており、この撮像素子のアナログ出力がデジタル信号に変換されて、原稿の画像を示す画像データが生成される。
【0013】
画像形成部12は、上記原稿の画像を記録紙に形成するものであり、マゼンタ用の画像形成ユニット3M、シアン用の画像形成ユニット3C、イエロー用の画像形成ユニット3Y、及びブラック用の画像形成ユニット3Bkを備えている。各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkのいずれにおいても、感光体ドラム4の表面を均一帯電させ、感光体ドラム4の表面を露光して、感光体ドラム4の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム4の表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラム4の表面のトナー像を中間転写ベルト5に1次転写する。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト5上に形成される。このカラーのトナー像は、中間転写ベルト5と2次転写ローラー6の間のニップ域Nにおいて給紙部14から搬送路8を通じて搬送されてきた記録紙Pに2次転写される。
【0014】
この後、定着装置15で記録用紙Pが加熱及び加圧されて、記録用紙P上のトナー像が熱圧着により定着され、更に記録用紙Pが排出ローラー16を通じて後処理部18へと搬送される。
【0015】
後処理部18は、記録紙P又はその束に対してステープル処理や中折処理などを施して、記録紙P又はその束からなる印刷物を排出トレイ19に排出する機構である。
【0016】
図2は、本実施形態の画像形成装置の主要内部構成を示すブロック図である。
図2に示すように本実施形態の画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12と、後処理部18と、表示部21と、操作部22と、タッチパネル23と、記憶部28と、制御ユニット29とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
【0017】
表示部21は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。操作部22は、テンキー、決定キー、スタートキーなどの物理キーを備えている。
【0018】
表示部21の画面には、タッチパネル23が配置されている。タッチパネル23は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル23に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置とともに検知して、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット29の後述する制御部31などに出力する。このタッチパネル23は、表示部21の画面に対するユーザー操作が入力される操作部としての役割を果たす。
【0019】
記憶部28は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置であって、各種のアプリケーションプログラムや種々のデータを記憶している。
【0020】
制御ユニット29は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット29は、上記のROM又は記憶部28に記憶された制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部31として機能する。
【0021】
制御部31は、画像形成装置10を統括的に制御する。制御ユニット29は、画像読取部11、画像形成部12、後処理部18、表示部21、操作部22、タッチパネル23、及び記憶部28などと接続されている。制御部31は、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
【0022】
制御部31は、画像形成装置10による画像形成に必要な各種の処理などを実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部31は、タッチパネル23から出力される検出信号あるいは操作部22の物理キーの操作に基づき、ユーザーにより入力された操作指示を受け付ける。また、制御部31は、表示部21の表示動作を制御する機能を有する。
【0023】
このような構成の画像形成装置10において、ユーザーは、操作部22又はタッチパネル23を操作することによりコピージョブを選択して、コピージョブの実行を指示する。制御部31は、コピージョブの実行の指示に応じて、画像読取部11により原稿の画像を読取らせ、画像形成部12により原稿の画像を記録紙に記録させ、後処理部18により記録紙に対する後処理を行わせる。
【0024】
また、制御部31は、コピージョブの実行に先立ち、表示部21の画面上にコピージョブによる印刷物(記録紙又はその束)の仕上がり状態と、印刷物の仕上がり状態を設定するための機能とを表示させる。制御部31は、タッチパネル23を介してユーザーから入力される、機能の削除、追加、変更により印刷物の仕上がり状態を変更する指示の入力を受け付ける。
【0025】
次に、印刷物の仕上がり状態と、印刷物の仕上がり状態を設定するための機能とを表示させる処理を、
図3A、
図3Bに示すフローチャートなどを参照して詳しく説明する。
【0026】
制御部31が、
図4に例を示すような初期画面G1を表示させているものとする。この初期画面G1には、それぞれの機能に対応付けられた複数の機能キー41a~41h等が表示されている。この初期画面G1が表示されているときに、ユーザーが印刷物の仕上がり状態を設定するための機能キー41hにタッチ操作すると、制御部31は、タッチパネル23を通じて、印刷物の仕上がり状態を設定する処理を開始する指示を受け付け、
図5に例を示すような、印刷物の仕上がり状態を設定するための設定画面G2を表示部21に表示させる(S101)。
【0027】
図5に示す設定画面G2には、複数種の印刷物の仕上がり状態を示すそれぞれの仕上がりアイコンF1、F2、……、及び各種の印刷物の仕上がり状態を設定するための複数の機能を示すそれぞれの機能アイコンK1、K2、……が配列されて表示される。また、各仕上がりアイコンF1、F2、……と各機能アイコンK1、K2、……は、互いに異なる表示形態(本実施形態では一例として異なる色)で表示されている。各機能アイコンに対応付けられており各機能アイコンにより示される機能は、例えば、機能アイコンK1は中綴じ、機能アイコンK2は両面印刷、機能アイコンK3は縦向きの印刷、機能アイコンK4は横向きの印刷、機能アイコンK5はステープル、機能アイコンK6は高品質印刷、機能アイコンK7は2 in 1、機能アイコンK8は縦綴じ、機能アイコンK9は横綴じ、機能アイコンK10は1点綴じ、機能アイコンK11は縮小である。仕上がりアイコンによって示される印刷物の仕上がり状態は、少なくとも1つの機能アイコンに対応付けられた機能の実行により達成される。
【0028】
このような設定画面G2は、例えば記憶部28に予め記憶されている
図6に例を示すデータテーブルDTが示す対応関係に基づき、制御部31により表示部21に表示される。
図6に示すデータテーブルDTには、各仕上がりアイコンF1、F2、……の各識別子
KIDに対して、該各仕上がりアイコンF1、F2、……が対応付けて記憶されている。更に、データテーブルDTには、各仕上がりアイコンF1、F2、……毎に、仕上がりアイコンによって示される印刷物の仕上がり状態を設定するための機能を示す機能アイコンの識別子KIDが記憶されている。また、データテーブルDTには、各機能アイコンK1、K2、……毎に、機能アイコンとの組み合わせが不可能な別の機能アイコンの識別子KIDが記憶されている。各仕上がりアイコンF1~F4及び各機能アイコンK1~K11を示す各画像もデータテーブルDTに記憶されている。制御部31は、各仕上がりアイコンF1~F4及び各機能アイコンK1~K11の画像をデータテーブルDTから読み出して表示部21の設定画面G2に表示させる。
【0029】
ここで、ユーザーが表示部21の設定画面G2における所望の仕上がりアイコンにタッチ操作して、当該仕上がりアイコンを選択したものとする。このとき、制御部31は、タッチパネル23を通じて、当該仕上がりアイコンを選択する指示の入力を受け付ける(S102)。仕上がりアイコンF1が選択されたものとすると(S102「Yes」)、当該選択に従って、制御部31は、
図7に例を示すように、仕上がりアイコンF1を表示部21の設定画面G2の空きスペースに移動させてハイライト表示させる(S103)。ハイライト表示は、アイコンを点滅させ、或いは、アイコンの輝度を高くすること等による表示である(以下、仕上がりアイコンF1が選択された場合を例にして説明する)。
【0030】
また、制御部31は、上記選択された仕上がりアイコンに対応付けられた各機能アイコンの識別子KIDをデータテーブルDTから検索し、これらの識別子KIDに対応付けられた各機能アイコンの画像をデータテーブルDTから読み出して、該各機能アイコンを表示部21の設定画面G2における仕上がりアイコンF1の周囲に配置して表示させ、仕上がりアイコンF1と機能アイコンを結ぶラインの画像(以下、ラインLという)を、当該機能アイコン別に表示させる。これにより、ユーザーは、仕上がりアイコンF1によって示される印刷物の仕上がり状態を設定するために実行が必要な機能を、上記のように表示される各機能アイコンが示す画像に基づいて知ることができる。
【0031】
図7に示す表示部21の設定画面G2では、仕上がりアイコンF1に関連付けて各機能アイコンK1、K2、K3、K5を表示する例を示している。機能アイコンK1は、中綴じを示すものであり、この中綴じの機能は後処理部18により実行される。機能アイコンK2は、両面印刷を示すものであり、この両面印刷の機能は画像形成部12により実行される。機能アイコンK3は、記録紙に対する縦向きの印刷を示すものであり、この縦向きの印刷の機能は画像形成部12により実行される。機能アイコンK5は、ステープルを示すものであり、このステープルの機能は後処理部18により実行される。
【0032】
この後、ユーザーが操作部22のスタートキーを操作すると、制御部31は、コピー動作実行指示を受け付け(S104「Yes」)、ハイライト表示させている仕上がりアイコンF1により示されている仕上がり状態を画像形成の仕上がり状態として設定する。制御部31は、当該コピー動作実行指示に従って、画像読取部11により複数の原稿の画像を順次読取らせ、各機能アイコンK1、K2、K3、K5によって示される中綴じ、両面印刷、縦向きの印刷、ステープルの各機能を実行すべく、画像形成部12により該各原稿の画像をそれぞれの記録紙の両面に形成させ、後処理部18により該各記録紙に対してステープルの処理を行わせ、仕上がりアイコンF1によって示される印刷物の仕上がり状態からなる印刷物を作成する(S105)。S105の後、処理は終了する。
【0033】
また、ユーザーが、操作部22のスタートキーを操作せずに、仕上がりアイコンに関連付けられている任意の機能アイコンにタッチ操作したものとする。この場合、制御部31は、コピー動作実行指示の実行指示を受け付けることなく(S104「No」)、タッチパネル23を通じて、上記タッチ操作された機能アイコンを選択する指示を受け付ける(S106「Yes」)。
【0034】
このとき、制御部31は、当該選択された機能アイコンの識別子KIDに対応付けられた別の仕上がりアイコンをデータテーブルDTから検索して、当該別の仕上がりアイコンを、表示部21の設定画面G2における上記選択された機能アイコンの周囲に配置して表示させ(S107)、当該別の仕上がりアイコンと上記選択された機能アイコンを結ぶラインLを表示させる(S107)。この場合、上記選択された機能アイコンの識別子KIDに対応付けられた仕上がりアイコンF1が既に表示されているので、制御部31は、当該仕上がりアイコンF1は重複して表示させず、上記別の仕上がりアイコンのみを追加して表示させる。また、制御部31は、上記選択された機能アイコンの識別子KIDに対応付けられた別の仕上がりアイコンが多く存在する場合は、例えば、
図6のデータテーブルDTにおける複数の別の仕上がりアイコンの配列順位の最も小さい方から3つ目までを選択し、当該選択した3つの別の仕上がりアイコンを、表示部21の設定画面G2における任意の機能アイコンの周囲に配置して表示し、当該選択した3つの別の仕上がりアイコンと、上記選択された機能アイコンを結ぶラインLを表示する。
【0035】
例えば、
図7に示す設定画面G2において、ステープルを示す機能アイコンK5がタッチ操作でユーザーにより選択された場合は、制御部31は、
図8に示すように、機能アイコンK5の識別子KIDに対応付けられた別の各仕上がりアイコンF2、F3、F4をデータテーブルDTから検索し、当該別の各仕上がりアイコンF2、F3、F4を表示部21の設定画面G2における機能アイコンK5の周囲に配置して表示し、当該別の各仕上がりアイコンF2、F3、F4と機能アイコンK5を結ぶそれぞれのラインLを表示する。これにより、上記選択された機能アイコンが示す機能により設定することが可能な、印刷物の仕上がり状態をユーザーに把握させることができる。
【0036】
この状態で、ユーザーが更に、S107で表示された上記別の仕上がりアイコンにタッチ操作した場合、制御部31は、タッチパネル23を通じて、タッチされた上記別の仕上がりアイコンを選択する指示を受け付け(S108「Yes」)、仕上がりアイコンF1のハイライト表示を停止させて、当該選択された別の仕上がりアイコンを表示部21の設定画面G2上でハイライト表示させる。更に、制御部31は、当該選択された別の仕上がりアイコンに対応付けられた更なる機能アイコンの識別子KIDをデータテーブルDTから検索して、この識別子KIDに対応付けられた当該更なる機能アイコンの画像をデータテーブルDTから読み出し、当該更なる機能アイコンを上記別の仕上がりアイコンの周囲に配置して表示させ、上記別の仕上がりアイコンと機能アイコンを結ぶラインLを表示させる(S120)。
【0037】
S120では、
図9に例を示すように、制御部31は、仕上がりアイコンF1のハイライト表示を停止させ、仕上がりアイコンF3をハイライト表示させる。更に、制御部31は、仕上がりアイコンF3に関連付けられている各機能アイコンK2、K4、K9(仕上がりアイコンF3に既に関連付けられている機能アイコンK5を除く)を追加表示させ、仕上がりアイコンF3と各機能アイコンK2、K4、K5、K9を結ぶそれぞれのラインLを表示させる。各機能アイコンK2、K5は、上述した通りである。また、機能アイコンK4は、記録紙に対する横向きの印刷を示すものであり、この横向きの印刷の機能は画像形成部12により実行される。機能アイコンK9は、横綴じを示すものであり、この横綴じの機能は後処理部18により実行される。
【0038】
この状態で、ユーザーが操作部22のスタートキーを操作すると、制御部31は、コピー動作実行指示を受け付け(S104「Yes」)、ハイライト表示させている仕上がりアイコンF3により示されている仕上がり状態を画像形成の仕上がり状態として設定する。制御部31は、当該コピー動作実行指示に従って、画像読取部11により複数の原稿の画像を順次読取らせ、各機能アイコンK2、K4、K5、K9によって示される、両面印刷、横向きの印刷、ステープル、横綴じの各機能を実行すべく、画像形成部12により該各原稿の画像をそれぞれの記録紙の両面に形成させ、後処理部18により該各記録紙に対してステープルの処理を行わせ、仕上がりアイコンF3によって示される印刷物の仕上がり状態からなる印刷物を作成する(S105)。S105の後、処理は終了する。
【0039】
なお、制御部31は、S108において、S107で表示された上記別の仕上がりアイコンがタッチ操作されなかった場合には(S108「No」)、上記別の仕上がりアイコンをハイライト表示させず、別の仕上がりアイコンに関連付けられている機能アイコンも表示させず、仕上がりアイコンF1のハイライト表示を継続し、処理はS104に移る。
【0040】
この後、制御部31は、S104でコピー動作の実行指示が受け付けられず(S104「No」)、更に別の機能アイコンがユーザーにより再度タッチ操作され、当該更に別の機能アイコンの選択指示を受け付けた場合(S106「Yes」)、当該更に別の機能アイコンについてS107の処理を繰り返す。
【0041】
次に、制御部31が、S104においてコピー動作の実行指示を受け付けず、S106においていずれの機能アイコンについても選択指示を受け付けず、ユーザーが、仕上がりアイコンと機能アイコンを結ぶラインLに対して該ラインLを横切るようなスライド操作を表示部21の設定画面G2上で行った場合を説明する。
【0042】
制御部31は、タッチパネル23を通じて、仕上がりアイコンと機能アイコンを結ぶラインLを横切るスライド操作を検出すると(S109「Yes」)、当該仕上がりアイコン(元の仕上がりアイコン)及び当該機能アイコンの関連付け表示をキャンセルし、この関連付け表示がキャンセルされた機能アイコンを除く別の機能アイコンの識別子KIDをデータテーブルDTから検索する。そして、制御部31は、これらの識別子KIDの全てに対応付けられている別の仕上がりアイコンをデータテーブルDTから読み出す。制御部31は、表示部21の設定画面G2上において、上記元の仕上がりアイコンを非表示とし、当該別の仕上がりアイコンをハイライト表示させる(S110)。制御部31は、当該別の機能アイコンを、当該別の仕上がりアイコンの周囲に配置して表示させる。そして、制御部31は、当該別の仕上がりアイコンと、当該別の機能アイコン(関連付け表示がキャンセルされた機能アイコンを除く)とを結ぶそれぞれのラインLを表示させる。なお、関連付け表示とは、仕上がりアイコンの周辺に機能アイコンを表示し、これら両アイコンを結ぶラインLを表示させることをいう。
【0043】
このとき、制御部31は、データテーブルDTに基づいて、当該別の仕上がりアイコンに関連付けられている更に他の機能アイコンが存在すると判断した場合は、当該他の機能アイコンを、当該別の仕上がりアイコンの周囲に更に表示させ、当該別の仕上がりアイコンと当該他の機能アイコンとを結ぶそれぞれのラインLを表示させる。
【0044】
また、関連付け表示がキャンセルされなかった全ての別の機能アイコンの識別子KIDに対応付けられた別の仕上がりアイコンが複数存在する場合がある。この場合、制御部31は、例えば
図6のデータテーブルDTにおける配列順位の最も小さい別の仕上がりアイコンを選択して、この選択した別の仕上がりアイコンを表示部21の設定画面G2における元の仕上がりアイコンF1と入れ替えて表示させ(ハイライト表示)、該別の仕上がりアイコンと該別の機能アイコンなどを結ぶラインLを表示させる。
【0045】
例えば、
図10Aに示すように仕上がりアイコンF1と各機能アイコンK1、K2、K3、K5が関連付けられている状態で、仕上がりアイコンF1と機能アイコンK1を関連付けて結ぶラインLを横切るスライド操作が行われた場合、制御部31は、仕上がりアイコンF1に対する機能アイコンK1の関連付け表示をキャンセルし、当該仕上がりアイコンF1との関連付け表示がキャンセルされなかった別の各機能アイコンK2、K3、K5の識別子KIDをデータテーブルDTから検索し、当該検索された各識別子KIDに対応付けられた別の仕上がりアイコン(ここでは仕上がりアイコンF2)をデータテーブルDTから読み出し、
図10Bに示すように、当該別の仕上がりアイコンF2を上記元の仕上がりアイコンF1と入れ替えて表示させる(ハイライト表示)。
【0046】
更に、制御部31は、当該別の各機能アイコンK2、K3、K5を別の仕上がりアイコンF2の周囲に配置して表示し、別の仕上がりアイコンF2と該別の各機能アイコンK2、K3、K5を結ぶそれぞれのラインLを表示させる。また、別の仕上がりアイコンF2に他の機能アイコンK8の識別子KIDが更に関連付けられているとすると、制御部31は、当該他の機能アイコンK8をデータテーブルDTから読み出して、当該他の機能アイコンK8を別の仕上がりアイコンF2の周囲に配置して表示させ、別の仕上がりアイコンF2と該他の機能アイコンK8を結ぶそれぞれのラインLを表示させる。
【0047】
なお、S110の後は、処理はS104に移行する。このように仕上がりアイコンF2がハイライト表示されている状態で、このS104において、制御部31は、ユーザーによる操作部22のスタートキーの操作に基づいて、コピー動作の実行指示の入力を受け付けると(S104「Yes」)、画像読取部11により複数の原稿の画像を順次読取らせ、各機能アイコンK2、K3、K5、K8によって示される両面印刷、縦向きの印刷、ステープル、縦綴じの機能を実行して、画像形成部12及び後処理部18により、仕上がりアイコンF2によって示される、印刷物の仕上がり状態を作成する(S105)。この後、処理は終了する。
【0048】
次に、制御部31が、S104においてコピー動作の実行指示を受け付けず、S106においていずれの機能アイコンについても選択指示を受け付けず、ユーザーが、表示部21の設定画面G2における任意の機能アイコンに対するドラッグアンドドロップの操作により該任意の機能アイコンをハイライト表示されている仕上がりアイコンの近傍に配置する操作を行った場合の処理について説明する。ここでは、ユーザーによって、仕上がりアイコンと機能アイコンを結ぶラインLに対して該ラインLを横切るスライド操作が行われていないものとする(S109「No」)。
【0049】
このとき、表示画面G2に並列表示させている機能アイコンK1~K11のうち、任意の機能アイコンに対するユーザーによるドラッグアンドドロップの操作が行われ、制御部31は、タッチパネル23を通じて、ハイライト表示されている仕上がりアイコンの近傍位置に当該任意の機能アイコンがドラッグされたことを検出すると、当該検出されたドラッグ操作を、当該任意の機能アイコン(以下、追加対象機能アイコンという)を追加して当該仕上がりアイコンに関連付け表示させる指示として受け付ける(S111「Yes」)。
【0050】
そして、制御部31は、当該仕上がりアイコンに対して既に関連付けられている機能アイコン毎に、該機能アイコンによって示される機能と、追加対象機能アイコンによって示される機能との組み合わせの可否を判定する(S112)。制御部31は、既に当該仕上がりアイコンに関連付けられている各機能アイコンによって示されるそれぞれの機能と、上記追加対象機能アイコンによって示される機能の組み合わせが可能か否かを判定する(S112)。制御部31は、データテーブルDTに、上記追加対象機能アイコンの識別子KID及び既に関連付けられている各機能アイコンの識別子KIDの全ての識別子KIDに共通して対応付けられた別の仕上がりアイコンがある場合に、当該組み合わせが可能と判定し、当該全ての識別子KIDに共通して対応付けられた別の仕上がりアイコンがない場合に組み合わせが不可能と判定する。
【0051】
制御部31は、当該組み合わせが可能と判定した場合(S112「可」)、上記全ての識別子KIDに共通して対応付けられた別の仕上がりアイコンをデータテーブルDTから読み出し、読み出した当該別の仕上がりアイコンを表示部21の設定画面G2上で元の仕上がりアイコンF1と入れ替えて表示させ(ハイライト表示)、既に上記仕上がりアイコンに関連付けられている各機能アイコン及び上記追加対象機能アイコンを、当該別の仕上がりアイコンの周囲に配置して表示させ、上記仕上がりアイコンに関連付けられている各機能アイコン及び上記追加対象機能アイコンと、当該別の仕上がりアイコンとを結ぶそれぞれのラインLを表示させる(S113)。
【0052】
例えば、仕上がりアイコンF1と各機能アイコンK1、K2、K3、K5が関連付けられている状態で、
図11Aに示すように、任意の機能アイコンK6が仕上がりアイコンF1の近傍に配置された場合、仕上がりアイコンF1に対して既に関連付けられている各機能アイコンK1、K2、K3、K5によって示されるそれぞれの機能と追加対象機能アイコンK6によって示される機能との組み合わせが可能であれば、該各識別子KIDに対応付けられた別の仕上がりアイコンF11がデータテーブルDTから読み出されて、
図11Bに示すように、この別の仕上がりアイコンF11が元の仕上がりアイコンF1と入れ替えられて表示され(ハイライト表示)、該各機能アイコンK1、K2、K3、K5、K6が別の仕上がりアイコンF11の周囲に配置されて表示され、別の仕上がりアイコンF11と該各機能アイコンK1、K2、K3、K5、K6を結ぶそれぞれのラインLが表示される。各機能アイコンK1、K2、K3、K5は、上述した通りである。また、機能アイコンK6は、高品質印刷を示すものであり、この高品質印刷の機能は画像形成部12により実行される。
【0053】
なお、S113の後は、処理はS104に移行する。このように仕上がりアイコンF11がハイライト表示されている状態で、このS104において、制御部31は、ユーザーによる操作部22のスタートキーの操作に基づいて、コピー動作の実行指示の入力を受け付けると(S104「Yes」)、画像読取部11により複数の原稿の画像を順次読取らせ、各機能アイコンK1、K2、K3、K5、K6によって示される中綴じ、両面印刷、縦向きの印刷、ステープル、高品質印刷に応じて、画像形成部12により該各原稿の画像をそれぞれの記録紙の両面に記録させ、後処理部18により該各記録紙に対してステープルの機能を実行して、画像形成部12及び後処理部18により、仕上がりアイコンF11によって示される、印刷物の仕上がり状態を作成する(S105)。この後、処理は終了する。
【0054】
尚、制御部31は、任意の機能アイコンに対するドラッグアンドドロップの操作を検出しても、このドラッグアンドドロップ操作により該任意の機能アイコンがハイライト表示されている仕上がりアイコンの近傍に配置されなければ(S111「No」)、S112以降の処理を行うことなく、よって元の仕上がりアイコンF1のハイライト表示を継続させたまま、S104の処理に戻る。
【0055】
また、制御部31は、仕上がりアイコンに対して既に関連付けられているいずれかの機能アイコンによって示される機能と上記追加対象機能アイコンによって示される機能の組み合わせが否と判定すると(S112「否」)、上記追加対象機能アイコンによって示される機能との組み合わせが不可能な機能を示す機能アイコンを表示部21の設定画面G2上でハイライト表示させて、この組み合わせに対する警告を行う(S114)。
【0056】
このとき、ユーザーが上記追加対象機能アイコンに対するドラッグアンドドロップの操作で、上記追加対象機能アイコンをその組み合わせが否と判定された機能アイコンと重なる位置まで移動させると、制御部31は、タッチパネル23を通じて、上記組み合わせが不可能な機能アイコンの関連付け表示をキャンセルする指示を受け付ける(S115「Yes」)。制御部31は、当該組み合わせが不可能な機能アイコンの関連付け表示をキャンセルする。制御部31は、更に、仕上がりアイコンに対して既に関連付けられているいずれかの機能アイコンであって上記組み合わせが不可能な機能アイコン以外の機能アイコンの識別子KID及び上記追加対象機能アイコンの識別子KIDの全てに共通して対応付けられた別の仕上がりアイコンをデータテーブルDTから検索して、当該共通して対応付けられた別の仕上がりアイコンを、表示部21の設定画面G2上で、元の仕上がりアイコンと入れ替えて表示させ(ハイライト表示)、上記組み合わせが不可能な機能アイコン以外の機能アイコン、及び上記追加対象機能アイコンを、別の仕上がりアイコンの周囲に配置して表示させ、当該別の仕上がりアイコンと、上記組み合わせが不可能な機能アイコン以外の機能アイコン及び上記追加対象機能アイコンとを結ぶそれぞれのラインLを表示させる(S116)。
【0057】
例えば、
図12Aに示すように仕上がりアイコンF1と各機能アイコンK1、K2、K3、K5が関連付けられている状態で、任意の機能アイコンK11が仕上がりアイコンF1の近傍に配置された場合、仕上がりアイコンF1に対して既に関連付けられている機能アイコンK2によって示される機能とその任意の機能アイコンK11によって示される機能との組み合わせが否であれば、機能アイコンK2がハイライト表示されて、この組み合わせに対する警告がされる。この状態で、ドラッグアンドドロップの操作により任意の機能アイコンK11がその組み合わせが否と判定された機能アイコンK2と重なる位置まで移動されると、機能アイコンK2が非表示とされ、この代わりに、任意の機能アイコンK11が追加表示されて、各機能アイコンK1、K3、K5、K11の全ての識別子KIDに共通して対応付けられた別の仕上がりアイコンF12がデータテーブルDTから読み出され、
図12Bに示すように、この別の仕上がりアイコンF12が元の仕上がりアイコンF1と入れ替えられた上でハイライト表示され、該各機能アイコンK1、K3、K5、K11が別の仕上がりアイコンF12の周囲に配置されて表示され、別の仕上がりアイコンF12と該各機能アイコンK1、K3、K5、K11を結ぶそれぞれのラインLが表示される。各機能アイコンK1、K3、K5は、上述した通りである。また、機能アイコンK11は、縮小印刷を示すものであり、この縮小印刷の機能が制御部31及び画像形成部12により実行される。
【0058】
S116の後は、処理はS104に移行する。このように仕上がりアイコンF11がハイライト表示されている状態で、このS104において、制御部31は、ユーザーによる操作部22のスタートキーの操作に基づいて、コピー動作の実行指示の入力を受け付けると(S104「Yes」)、画像読取部11により複数の原稿の画像を順次読取らせ、各機能アイコンK1、K3、K5、K11によって示される中綴じ、縦向きの印刷、ステープル、縮小印刷に応じて、画像形成部12により該各原稿の画像をそれぞれの記録紙の片面に記録させ、後処理部18により該各記録紙に対してステープルの処理を行わせるなどして、仕上がりアイコンF12によって示される、印刷物の仕上がり状態を作成する(S105)。この後、処理は終了する。
【0059】
尚、制御部31が、タッチパネル23を通じて、上記追加対象機能アイコンが、その組み合わせが否と判定された機能アイコンに重なる位置まで移動されず、上記組み合わせが否と判定された機能アイコンをキャンセルする指示を受け付けない場合は(S115「No」)、S116の処理を行うことなく、処理はS104に戻る。
【0060】
このように本実施形態では、仕上がりアイコンを表示部21の設定画面G2に表示させた状態で、該仕上がりアイコンによって示される印刷物の仕上がり状態を設定するための機能を示す機能アイコンを該仕上がりアイコンに対応付けて表示部21の設定画面G2に表示させ、機能アイコンの削除、追加、変更に応じて、印刷物の仕上がり状態を示す仕上がりアイコンを変更する。これにより、仕上がりアイコンによって示される印刷物の仕上がり状態を設定するために必要な機能を示す機能アイコンが逐次に変更されて表示されるため、この表示を視認することにより、ユーザーは、印刷物の設定に関する予備知識が乏しくても、印刷物の仕上がり状態を容易に設定することが可能になる。
【0061】
尚、
図1乃至
図12Bを用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0062】
10 画像形成装置
11 画像読取部
12 画像形成部
21 表示部
22 操作部
23 タッチパネル
28 記憶部
29 制御ユニット
31 制御部