(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】血圧計
(51)【国際特許分類】
A61B 5/022 20060101AFI20230322BHJP
【FI】
A61B5/022 E
(21)【出願番号】P 2021533898
(86)(22)【出願日】2020-07-01
(86)【国際出願番号】 JP2020025878
(87)【国際公開番号】W WO2021014913
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-01-12
(31)【優先権主張番号】201910655357.6
(32)【優先日】2019-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503246015
【氏名又は名称】オムロンヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100122286
【氏名又は名称】仲倉 幸典
(72)【発明者】
【氏名】池田 恵太
(72)【発明者】
【氏名】趙 博
(72)【発明者】
【氏名】角田 亘
(72)【発明者】
【氏名】蛭子 千秋
【審査官】山口 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-000692(JP,A)
【文献】特開2001-125101(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/022
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血圧計であって、
ベースと前記ベースを囲む側壁とを有する筐体と、
前記筐体内に設けられる回路基板と、
前記筐体内に位置しており、気体を噴出するノズルを有する圧電ポンプと、
一端が前記圧電ポンプに電気的に接続されて、他端が前記回路基板に電気的に接続される第1及び第2のリード線と、
前記ベースから前記筐体の内部へ突起する第1及び第2のリブと、を備え、
前記第1及び第2のリブの突起方向が前記ノズルの延在方向にほぼ平行であり、
前記第1のリード線が、前記側壁と前記第1のリブとの間に圧入固定されており、前記第2のリード線が前記第1のリブと前記第2のリブとの間に圧入固定されている、ことを特徴とする血圧計。
【請求項2】
前記圧電ポンプと前記第1及び第2のリード線との接続部は、前記圧電ポンプにおける前記側壁に最も近い端部に位置している、ことを特徴とする請求項1に記載の血圧計。
【請求項3】
前記第1及び第2のリブの幅が、前記第1及び第2のリブが突起している方向と前記第1及び第2のリブが前記側壁に沿って延在している方向との両方に垂直な方向におけるサイズである場合に、前記第1及び第2のリブが突起している方向において突起する先端に近づくほど、前記第1及び第2のリブの幅が小さくなるように設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の血圧計。
【請求項4】
前記第1のリブ及び/又は前記第2のリブの側面、及び/又は前記
側壁の収容空間に面する側面には、前記第1のリード線及び/又は前記第2のリード線を収容する凹部が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の血圧計。
【請求項5】
少なくとも前記第1及び/又は第2のリブと、前記第1及び/又は前記第2のリード線との間に形成されている、粘性を有する接着部をさらに備える、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の血圧計。
【請求項6】
前記第1及び第2のリブと前記筐体とは、一体成形されている、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の血圧計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機械分野に関し、特に、血圧計に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の発展に伴って、電子機器の利用が普及されてくる。電子機器において、可動素子を備え、電力によって当該可動素子が動くように駆動し、電気エネルギーを機械エネルギーに転化することができるものがある。当該可動素子が振動素子であってもよく、例えば、電子血圧計等の電子機器において、振動素子は、ポンプの組成部分とすることができ、当該ポンプにおいて、振動素子が振動することにより、気体を電子血圧計の空気袋に注入し、これによって、血圧検出を行う。
【0003】
ここで注意すべきなのは、以上の技術背景に対する紹介は、本発明の技術案に対してより明瞭かつ完全な説明を行うことに利便を図りながら、当業者が理解しやすいように供するものに過ぎない。それらの方案が本発明の背景技術の部分に記載されていることだけで、上記の技術方案が当業者により公知されたものであると認定してはならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の発明者らは、振動素子を備える血圧計において、振動素子が作動すると、ノイズが生じる場合があることに注意している。これらの血圧計では、リード線が振動素子に接続されることで、振動素子に電気信号を送信している。従来の血圧計では、リード線が固定されておらず、その動きの自由度が大きいため、当振動素子が作動することに伴い、リード線が振動する。これに伴って、リード線自体の振動及び/又はリード線振動時の隣接部材との衝突は、上記ノイズを発生する要因となっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決し、または、他の類似的な課題を解決するために、本発明は、血圧計を提供し、当該血圧計の筐体の内面には、リブが設けられており、圧電ポンプに接続されるリード線が、リブの間及びリブと筐体の内面との間にそれぞれ設けられている。これによって、リード線が固定されることができ、リード線振動によるノイズが大きく低減される。
【0007】
本発明の実施例の一方面によれば、
ベースと前記ベースを囲む側壁とを有する筐体と、
前記筐体内に設けられる回路基板と、
前記筐体内に位置しており、気体を噴出するノズルを有する圧電ポンプと、
一端が前記圧電ポンプに電気的に接続されて、他端が前記回路基板に電気的に接続される第1及び第2のリード線と、
前記ベースから前記筐体の内部へ突起する第1及び第2のリブと、を備え、
前記第1及び第2のリブの突起方向が前記ノズルの延在方向にほぼ平行であり、
前記第1のリード線が、前記側壁と前記第1のリブとの間に圧入固定されており、前記第2のリード線が前記第1のリブと前記第2のリブとの間に圧入固定されている血圧計を提供する。
【0008】
本発明の実施例の別の方面によれば、前記圧電ポンプと前記第1及び第2のリード線との接続部は、前記圧電ポンプにおける前記側壁に最も近い端部に位置している。
【0009】
本発明の実施例の別の方面によれば、
前記第1及び第2のリブの幅が、前記第1及び第2のリブが突起している方向と前記第1及び第2のリブが前記側壁に沿って延在している方向との両方に垂直な方向におけるサイズである場合に、前記第1及び第2のリブが突起している方向において突起する先端に近づくほど、前記第1及び第2のリブの幅が小さくなるように設定されている。
【0010】
本発明の実施例の別の方面によれば、前記第1のリブ及び/又は前記第2のリブの側面、及び/又は前記側壁の収容空間に面する側面には、前記第1のリード線及び/又は前記第2のリード線を収容する凹部が形成されている。
【0011】
本発明の実施例の別の方面によれば、少なくとも前記第1及び/又は第2のリブと、前記第1及び/又は前記第2のリード線との間に形成されている、粘性を有する接着部をさらに備える。
【0012】
本発明の実施例の別の方面によれば、前記第1及び第2のリブと前記筐体とは、一体成形されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施例の有益な効果の1つとしては、当該血圧計の筐体の内面には、リブが設けられており、圧電ポンプに接続されるリード線が、リブの間及び/又はリブと筐体の内面との間にそれぞれ設けられている。これによって、リード線が固定されることができ、リード線振動によるノイズが大きく低減された。
【0014】
後述する説明と図面を参照して、本発明の特別な実施の形態は詳しく開示され、本発明の原理が使用されることも示される。理解すべきことは、本発明の実施の形態は、本発明の範囲を限定するものではない。添付される特許請求の範囲の精神及び請求項の範囲内において、本発明の実施の形態は多くの変更、修正及び均等物を含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
添付図面は本発明の実施例をさらに理解するために供されるもので、明細書の一部を構成し、本発明の好ましい実施形態を例示するとともに、文字記載と合わせて本発明の原理を説明するものである。後述する添付図面はただ本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創意工夫を払わないことを前提として、それらの添付図面に基づいて、他の添付図面を取得することができるのは、自明である。添付図面において、
【
図1】本発明の実施例に係る血圧計の筐体内の上面図である。
【
図3】
図1のA-A方向から見る概略断面図である。
【
図4】
図1の点線フレーム10に示された領域に沿う拡大図である。
【
図5】
図4のB-B方向から見る概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照して、下記の明細書によれば、本発明の前述及びその他の特徴がより明瞭になるであろう。明細書及び図面から、本発明の特定実施形態は具体的に開示され、本発明の原理を採用可能な実施形態の一部が示されるが、本発明は記載される実施形態に限らないということにも注意すべきである。逆に、本発明には、添付される請求の範囲内に属するすべての修正、変形及び均等物を含むこととする。
【0017】
本発明の実施例では、用語である「第1の」、「第2の」などは、異なる要素を、名称上に区別させるために用いられるが、それらの要素の空間的配列又は時間的順序などを示すものではなく、それらの要素はそれらの用語によって限定されていない。用語である「及び/又は」は、関連して示した用語の1種または複数のものにおけるいずれか一つ及び全ての組み合わせを含む。用語である「含める」、「含む」、「備える」とは、記述された特徴、要素、素子又は部品の存在を指し、1つまたは複数の特徴、要素、素子又は部品の存在または追加を除外しない。
【0018】
本発明の実施例では、単数態様を示す「一」、「当該」などは、複数態様を含み、「1種」又は「1類」として広義的に理解されるべきであるが、「1つ」の意味に限られていない。また、用語である「前記」は、上下文に別途で説明した場合を除き、単数態様も複数態様も含むものとして理解されるべきである。また、用語である「に基づいて」は、上下文に別途で説明した場合を除き、「少なくとも一部は……に基づいて」と理解されるべきであり、用語である「基づく」は、上下文に別途で説明した場合を除き、「少なくとも一部は……に基づく」と理解されるべきである。
【0019】
実施例1
本発明の実施例1は血圧計を提供する。
【0020】
図1は、本発明の実施例による血圧計の筐体内の上面図であり、
図2は
図1の部分斜視図であり、
図3は
図1のA-A方向から見る概略断面図である。
【0021】
図1、
図2及び
図3に示されたように、血圧計1は、筐体11、圧電ポンプ12、リード線13、リブ14及び回路基板17を含む。
【0022】
本実施例において、
図1、
図2及び
図3に示されたように、筐体11がベース111とベース111を囲む側壁112とを備え、側壁112は、ベース111の周縁からベース111と垂直な方向に延在されたものである。ここで、ベース111が略板状であり、当該板状のベース111は、平面において、例えば、四辺形であってもよく、当該四辺形の4本の辺が、所定の曲率を有してもよく、当該四辺形の4つの角が、所定の曲率を有してもよい。また、ベース111の内面には、筐体11の内部に向かって突起する構造を有してもよい。これらの突起した構造は、所定の素子を置き、及び/又はベース111の強度を強くするものである。
【0023】
本実施例において、
図1、
図2及び
図3に示されたように、圧電ポンプ12が筐体11内に位置している。また、圧電ポンプ12がベース111に設けられてもよい。
【0024】
本実施例において、
図3に示されたように、圧電ポンプ12が気体を噴出するためのノズル16を有してもよい。
【0025】
また、圧電ポンプ12がボディ121をさらに有してもよい。ここで、ボディ121が、所定の周波数で振動することができ、ボディ121は、例えば圧電素子を含んでもよい。ノズル16は、筐体11の外部と連通することができる。圧電ポンプ12が作動すると、ボディ121の振動により、気体をノズル16へ押し、これによって、ノズル16により筐体11の外部へ気体を噴出することができる。例えば、ノズル16により筐体11の外部の空気袋に気体を充填することで、当該血圧計1に血圧検出を行わせることができる。ノズル16の延在方向は、
図3の方向βに示された通りであり、当該方向βが、例えばベース111が位置している平面と略垂直になっていてもよい。
【0026】
本実施例において、
図1、
図2及び
図3に示されたように、リード線13が筐体11内に位置しており、リード線13の一端が圧電ポンプ12に電気的に接続されて、リード線13の他端が筐体内の回路基板17に電気的に接続されている。例えば、リード線13の両端は、半田(図示しない)により圧電ポンプ12の電気接続端子(図示しない)及び回路基板の電気接続端子に固定接続されることができる。
【0027】
本実施例において、リード線13は、電気信号を回路基板17と圧電ポンプ12との間に伝達させることができる。例えば、回路基板17は、リード線13により圧電ポンプ12へ電力を供給して制御信号を伝達することができる。また、回路基板17は、さらに、リード線13により、圧電ポンプ12によってフィードバックされた信号等を受信することができる。
【0028】
本実施例において、
図1、
図2及び
図3に示されたように、リブ14は、筐体11の内面から筐体11の内部へ突起する。リブ14と筐体11の内面との間に、及び/又はリブ14の間に、収容空間が形成されている。リード線13が当該収容空間内に設けられている。例えば、リード線13が収容空間の両側に密接されることで、当該収容空間内に圧入固定されることができる。
【0029】
本実施例によれば、当該血圧計の筐体の内面には、リブが設けられている。圧電ポンプに接続されるリード線が、リブの間及び/又はリブと筐体の内面との間にそれぞれ設けられている。これによって、リード線が固定されることができ、リード線振動によるノイズが大きく低減された。
【0030】
本実施例において、リード線13を収容するための収容空間の数が1つであってもよく、2つ以上であってもよい。リード線13を収容する収容空間は、リブ14と筐体11の内面との間のみに形成されてもよく、または、当該収容空間は、隣接する2つのリブ14の間のみに形成されてよい。または、2つ以上の収容空間は、リブ14と筐体11の内面との間に形成された収容空間と、及び隣接する2つのリブ14の間に形成された収容空間とを含んでもよい。
【0031】
本実施例において、1つの収容空間には、1本のリード線13が設けられてもよく、又は、2本以上のリード線13が設けられてもよい。
【0032】
本実施例の説明において、
図1~
図3に示された実施例を例として、血圧計1を説明する。
【0033】
本実施例において、
図1~
図3に示されたように、リブ14は、ベース111から筐体11の内部へ突起してもよい。突起している方向は、
図2及び
図3のT1に示された通りである。ここで、
図3に示されたように、突起している方向T1がノズル16の延在方向βに略平行になっている。
【0034】
本実施例において、
図1~
図3に示されたように、リブ14と筐体11の側壁112との間に収容空間が形成されており、隣接する2つのリブ14の間に収容空間が形成されている。リード線13の数が2本であり、収容空間のそれぞれには、1本のリード線13が圧入固定されている。これによって、側壁112によって収容空間が形成されることができ、これによって、筐体サイズの増加を回避することができる。また、収容空間のそれぞれには、1本のリード線13が設けられることにより、リード線13を確実に固定することができる。
【0035】
図4は
図1の点線フレーム10に示された領域に沿う拡大図である。
図4に示されたように、リブ14は、ベース111(
図4では図示しない)において側壁112に平行な方向に延在してもよい。
【0036】
図4に示されたように、側壁112に近いリブ14は、第1のリブ144であり、側壁112から離れたリブ14は、第2のリブ145である。側壁112と第1のリブ144との間に圧入固定されたリード線13は、第1のリード線131であり、第1のリブ144と第2のリブ145との間に圧入固定されたリード線13は、第2のリード線132である。
【0037】
本実施例において、ベース111から突起した第1のリブ144と側壁112との間の最大距離D1が所定値よりも小さくてもよく、これによって、リブ14は、ベース111のエッジに設けられてもよい。一方、第1のリブ144と側壁112との間の収容空間の幅を制御して、リード線13を当該収容空間に固定できることを確保することができる。他方、第1のリブ144がベース111のエッジに設けられることで、第1のリブ144の設置による筐体11内の他の素子のレイアウト位置の影響を低減することができる。本実施例において、当該所定の値は、例えばリード線の幅の90%等である。
【0038】
図5は
図4のB-B方向から見る概略断面図である。
図5に示されたように、第1のリブ144と第2のリブ145は、所定の幅Wを有する。ここで、幅Wとは、第1のリブ144及び第2のリブ145が突起している方向T1と、第1のリブ144及び第2のリブ145が側壁112に沿って延在している方向L1(
図4、
図5に示された通り)と、の両方に垂直な方向におけるサイズである。
【0039】
図5に示されたように、第1のリブ144及び第2のリブ145が突起している方向T1において突起している先端14aに近づくほど、第1のリブ144及び第2のリブ145の幅Wが小さくなるように設定されている。これによって、突起する方向T1の逆方向T2に沿ってリード線13を収容空間に容易に置くことができるとともに、鋳型により第1のリブ144及び第2のリブ145を容易に製造するに寄与する。
【0040】
また、本実施例はこれに限らなく、例えば、リブ14の幅Wは、リブ14の突起方向T1の各位置にてリブ14の幅が不変となるように設定されてもよい。これによって、リブ14の構造を簡単にすることができる。
【0041】
図6は
図5の別の変形例の模式図である。
図6に示されたように、第1のリブ144及び第2のリブ145の側面には、凹部141が形成されてもよい。当該凹部141が、リード線13の外周と係合することで、リード線13の動きを規制し、リード線13についての固定効果をあげることができる。また、
図6に示されたように、側壁112の収容空間に面する側面にも、凹部1121が形成されてもよい。ここで、凹部141及び1121は、一方だけ形成されてもよく、両方形成されてもよい。
【0042】
図7は
図4の1つの変形例の模式図である。
図7に示されたように、リブ14の延在方向L1において、少なくとも1つのリブ14が断続的に設けられてもよい。例えば、側壁112に近い第1のリブ144は、断続的に設けられた第1のサブリブ142と第2のサブリブ143とを含む。これによって、リブ14が用いる材料の量を低減し、コストを低減することができる。また、
図7のB1-B1方向から見る概略断面図について、
図5または
図6を参照することができる。
【0043】
本実施例において、血圧計1は、接着部(図示しない)をさらに備えてもよい。当該接着部が粘性を有し、また、当該接着部が、少なくとも第1のリブ144及び/又は第2のリブ145と第1のリード線131及び/又は第2のリード線132との間に形成されてもよい。これによって、リブ14によるリード線13の固定効果をさらにあげることができる。例えば、当該粘性部が、接着剤等であってもよい。
【0044】
本実施例において、第1のリブ144及び第2のリブ145は、筐体11と一体成形されてもよい。これによって、製造プロセスを簡素化することができる。また、本実施例はこれに限らなく、例えば、リブ14と筐体11とは、接続部材により固定接続されてもよく、当該接続部件が、例えば係合構造、又は、粘着性部材等であってもよい。
【0045】
本実施例において、圧電ポンプ13と第1のリード線131及び第2のリード線132との接続部が、圧電ポンプ13における側壁112に最も近い端部に位置してもよい。これによって、血圧計1を小型化させることができる。
【0046】
また、当該血圧計1は、被覆筐体(図示しない)をさらに備えてもよい。当該被覆筐体が、例えば筐体11を覆い、筐体11と連携することでき、これによって、筐体11の内部に設けられた素子を保護することができる。
【0047】
本実施例によれば、当該血圧計の筐体の内面には、リブが設けられており、圧電ポンプに接続されるリード線が、リブの間及び/又はリブと筐体の内面との間にそれぞれ設けられている。これによって、リード線が固定されることができ、リード線振動によるノイズが大きく低減された。また、リード線を筐体の側壁とリブとの間に設けて、筐体サイズの増加を回避することができる。これによって、血圧計全体のサイズが小さいままで、リード線のノイズを低減することができる。
【0048】
以上、具体的な実施の形態を組み合わせて本発明を説明した。ただし、当業者が理解すべきことは、それらの記載はいずれも例示するものに過ぎず、本発明の保護範囲に対する限定ではない。当業者は本発明の原理に基づいて、本発明に対して種々変形や修正を行うことができるが、それらの変形と修正も本発明の範囲内にある。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 血圧計
11 筐体
12 圧電ポンプ
13 リード線
14 リブ
16 ノズル
17 回路基板
111 ベース
112 側壁
131 第1のリード線
132 第2のリード線
144 第1のリブ
145 第2のリブ