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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】固形物分離用のディスクスクリーン
(51)【国際特許分類】
   B07B 1/15 20060101AFI20230322BHJP
   B07B 1/46 20060101ALI20230322BHJP
【FI】
B07B1/15
B07B1/46 K
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018204391
(22)【出願日】2018-10-30
(65)【公開番号】P2019089059
(43)【公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-09-27
(31)【優先権主張番号】102017000124190
(32)【優先日】2017-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518385729
【氏名又は名称】エコスター エス.アール.エル.
【氏名又は名称原語表記】ECOSTAR S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】カポッツォ,ドメニコ
【審査官】目代 博茂
(56)【参考文献】
【文献】独国特許発明第00620885(DE,C1)
【文献】米国特許第05501343(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第01745860(EP,A1)
【文献】米国特許第07578396(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0173671(US,A1)
【文献】米国特許第08783443(US,B1)
【文献】中国実用新案第205308780(CN,U)
【文献】特開2001-113230(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07B1/00-15/00
B01D33/00-33/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
- 支持構造(2)と;
- 互いに平行な、前記支持構造(2)に回転可能に取り付けられた、入力セクション(5)と出力セクション(6)との間に残留物推進方向(X)に沿った細長い延長部を有するスクリーニング面(P)を形成する複数の回転シャフト(3)と;
- 前記回転シャフトをそれらの長手方向延長軸線(Y)を中心に回転するように支えるために前記回転シャフト(3)を駆動するための駆動手段(4)と;
- 前記回転シャフト(3)に沿って互いに離間して連続して軸方向に取り付けられた複数のディスク(8)と;を備える固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)において、
- 前記スクリーニング面(P)の上方で、前記残留物の前記推進方向(X)に沿って前記支持構造(2)に摺動可能に取り付けられた可動ホッパ(11)であり、前記残留物推進方向(X)に沿った前記スクリーニング面(P)に供給する出口扉(12)を備える可動ホッパ(11)と;
- 前記スクリーニング面(P)に沿った異なる位置に前記出口扉(12)を配置するために、前記残留物の前記推進方向(X)に沿って前記可動ホッパ(11)を移動させるのに適した移動手段(13)とを備えることを特徴とする固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【請求項2】
前記移動手段(13)が、
- 前記支持構造(2)に取り付けられ、前記可動ホッパ(11)に固定された少なくとも1つの対応するガイド(15)によって係合された少なくとも1つの軌道(14)と;
- 前記支持構造(2)および前記可動ホッパ(11)に接続されて、前記推進方向(X)に沿って前記可動ホッパを移動させる少なくとも1つの線形アクチュエータ(13)とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【請求項3】
前記可動ホッパ(11)が、前記出口扉(12)に前記推進方向(X)と交差するように取り付けられたオーガ(17)を備え、前記オーガ(17)が、電気モータ(18)によって回転駆動され、前記スクリーニング面(P)に積載される残留物の流量を制御することを特徴とする、請求項1に記載の固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【請求項4】
前記出口扉(12)が、前記可動ホッパ(11)の底部(110)と、前記オーガ(17)との間に形成されており、前記オーガ(17)が、前記出口扉(12)のエリアを変化させるために前記底部(110)に対して調節可能な高さで取り付けられていることを特徴とする、請求項に記載の固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【請求項5】
前記複数の回転シャフト(3)が、前記入力セクション(5)の方から、第1のスクリーニングセクションを備えるとともに前記スクリーニング面(P)の第1の部分(P1)を形成する第1の回転シャフト(3A)の組と、第2のスクリーニングセクションを備えるとともに前記スクリーニング面(P)の第2の部分(P2)を形成する第2の回転シャフト(3B)の組とを備え、前記第1および第2の回転シャフト(3)の組が、異なるスクリーニングセクションを備えることを特徴とする、請求項1に記載の固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【請求項6】
前記可動ホッパ(11)が、前記スクリーニング面(P)の前記第1の部分(P1)に供給する少なくとも1つの第1の動作位置(A)と、前記スクリーニング面(P)の前記第2の部分(P2)に供給する第2の動作位置(B)との間を、前記移動手段(13)によって移動するように作動可能であることを特徴とする、請求項5に記載の固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【請求項7】
前記スクリーニング面(P)の前記第2の部分(P2)を通過した前記残留物をそこから受けるように前記スクリーニング面(P)の前記第2の部分(P2)の下方に配置された少なくとも1つの第1のコンベヤベルト(19)と、前記第1のコンベヤベルト(19)と実質的に一直線上に置かれ、前記スクリーン(1)の外部に前記残留物を誘導するように前記第1のコンベヤベルト(19)から前記残留物を受ける第1の排出ベルト(20)とを備えることを特徴とする、請求項6に記載の固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【請求項8】
前記スクリーニング面(P)の前記第1の部分(P1)を通過した前記残留物を前記スクリーン(1)の外部に誘導するように、前記スクリーニング面(P)の前記第1の部分(P1)の下方に、前記推進方向(X)と実質的に交差するように配置された第2の排出ベルト(21)を備えることを特徴とする、請求項7に記載の固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【請求項9】
前記推進方向(X)と実質的に交差するように配置され、前記スクリーニング面(P)の前記回転シャフト(3)から前記残留物を受ける第2のコンベヤベルト(22)と、前記推進方向(X)と交差するように配置され、前記第2のコンベヤベルト(22)と一直線上に置かれ、前記残留物を前記スクリーン(1)の外部に誘導するために、前記第2のコンベヤベルトから前記残留物を受ける第3の排出ベルト(23)とを備えることを特徴とする、請求項7に記載の固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【請求項10】
前記第3の排出ベルト(23)が、前記第2のコンベヤベルト(22)から受けた、前記スクリーニング面(P)の前記出力セクション(6)から来る前記残留物を、粉砕または破砕機構(24)に排出するように構成されており、前記可動ホッパ(11)が、前記残留物の処理ループを得るように、破砕された前記残留物を前記粉砕または破砕機構(24)から受けるように構成されていることを特徴とする、請求項9に記載の固体残留物分離用のディスクスクリーン(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項1の前文による固形物分離用のディスクスクリーンに関する。
【0002】
当該ディスクスクリーンは、例えば:都市固形廃棄物、河成不活性物、分別ごみ収集物の有機画分から成る生成物、コンポスト(その精製用)、再生木材、バイオマス、不活性材、解体材、埋立地およびごみ処分地の埋立材、ガラス、プラスチック、金属くず、さらに他の材料などの様々なタイプの固形物を分離するためにそれ自体で従来の方法で使用されることを予定されている。
【0003】
本発明によるディスクスクリーンは、よって、産業用固形残留物の処理産業の一部であり、有利には、残留物を粉砕または破砕するための機構の下流または上流に設置されることが意図される。
【背景技術】
【0004】
以下において、用語「残留物」は、寸法および/または質量に基づいて、その成分に分離されることを要する任意の固形物を示すために、区別せずに、かつ簡略化するために使用される。
【0005】
リサイクルセンタ、材料ふるい分け場、ごみ処分地または移動する作業現場に到達できる可動式またはロールオフ式のディスクスクリーンが、市場では知られている。
【0006】
かかるスクリーンは概して、支持構造を備え、支持構造は、スクリーンがロールオフタイプである場合には地面に直接置かれ、可動タイプである場合には下部に無限軌道が取り付けられる。
【0007】
さらに、スクリーンは、平行な複数の回転シャフトを備え、回転シャフトは、支持構造に回転可能に取り付けられ、モータに接続されたチェーンによって、その軸線を中心に回転するように支えられる。
【0008】
複数のスリーブによって互いに離間した複数のディスクが、回転シャフトに沿って連続して軸方向に取り付けられる。
【0009】
そして、スクリーンのディスクによって分離された残留物の最小画分を収集するための下側コンベヤベルトが、シャフトの下に設けられる。
【0010】
ディスクを有するシャフトは、スクリーンのスクリーニング面を形成する。
【0011】
スクリーンは、外側に突出したブラケット状の枠組みに取り付けられた2つの排出コンベヤベルトをさらに備え、排出コンベヤベルトは、下側コンベヤベルトの出口および複数のスクリーニングシャフトの出口でスクリーンの支持構造に関連付けられる。
【0012】
動作的に、上側のスクリーニング面は、一般に粉砕機から処理される残留材料の連続流を受け、主に寸法に応じて2つの画分への分離をもたらし、画分の一方が粗い材料から成り、一方が細かい材料から成り、分離された画分が2つの排出コンベヤベルト上で離れるように移動される。
【0013】
シャフトのディスクおよびスリーブは、相互にスクリーニングセクションの寸法、すなわち、残留材料の分離寸法を規定する。
【0014】
スクリーニングセクションを変化させるために、シャフトの回転速度を修正すること、スペーサスリーブの交換によってディスク間の距離を変化させること、または、シャフト間の中心間距離を変更すること(この場合には大幅な構造の修正、特にチェーン伝達手段の変更を行う必要がある)も知られている。
【0015】
実際には可動式タイプではないが、既知のタイプのディスクスクリーンの例が、独国特許発明第620885号明細書に記載されている。
【0016】
本明細書に概ね記述される既知のタイプの可動式またはロールオフ式のスクリーンは、いくつかの欠点を具体的に明らかにした。
【0017】
第1の欠点は、スクリーンが、連続した均一な方法で供給される場合に最適に動作する点である。万一、残留物の塊をスクリーニングする必要が生じた場合、連続流を作り出し、かかる流れを用いてスクリーニング面を供給するための外部ホッパを設ける必要が生じる。
【0018】
かかる技術的解決策は、負担となり、複雑であり、スクリーン積載機構の設置に長時間を要し、よってスクリーニングプロセスのコストに相当な影響を及ぼす。
【0019】
さらなる欠点は、粉砕および破砕機構が、標準的な特徴を満たさない粉砕生成物を排出するためのコンベヤベルトを有しており、よって、可能となる最良な方法でスクリーニング面に積載するには必ずしも適しておらず、よって、粉砕または破砕機構のベルトを修正したり、専用のコンベヤベルトを設置したりする必要があり、そうでなければ、例えば、一部の粉砕材料がコンベヤベルトから落下するような最適ではない積載を甘受する必要がある点である。
【0020】
さらに、処理される材料の流量が、一定であり、スクリーニング面の長さに対して適切でなければならないことに留意すべきである。さらに、ディスクの速度が、処理される残留材料の寸法の変動に際して、スクリーニング作用の変動を許容するように都合よく修正されなければならない。
【0021】
現在の可動式またはロールオフ式のスクリーンは、粉砕または破砕機構によって供給されるときでも、スクリーニング面への供給流量を調節できないというさらなる欠点を有する。
【0022】
現在の可動式またはロールオフ式のスクリーンはまた、例えば、単一の動作モードを有する2つのスクリーン画分によって動作するか、3つのスクリーン画分によって動作するかを選ぶことができないなど、動作汎用性を有していないというさらなる欠点を明らかにする。粉砕または破砕機構によって供給されるときでも、それらは、スクリーニング面への供給流量を調節できないというさらなる欠点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【文献】独国特許発明第620885号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
よって、この状況において、本発明の基となる課題は、リサイクルセンタ、材料ふるい分け場、ごみ処分地または移動する作業現場で直面するニーズに汎用的な態様で適合し得る固形物分離用のディスクスクリーンを提供することにより、前述した先行技術の課題を克服することである。
【0025】
本発明の別の目的は、最適な方法でスクリーニング面に供給できる固形物分離用のディスクスクリーンを提供することである。
【0026】
本発明の別の目的は、トラックによって容易に運搬可能である固形物分離用のディスクスクリーンを提供することである。
【0027】
本発明の別の目的は、残留物を2つまたは3つの画分に分離できる固形物分離用のディスクスクリーンを提供することである。
【0028】
本発明の別の目的は、極めて迅速な方法でスクリーンを移動でき、高い汎用性で動作する固形物分離用のディスクスクリーンを提供することである。
【0029】
本発明の別の目的は、粉砕または破砕機構によるループ処理を可能にする固形物分離用のディスクスクリーンを提供することである。
【0030】
本発明の別の目的は、動作的に完全に信頼できる固形物分離用のディスクスクリーンを提供することである。
【0031】
本発明の別の目的は、異なる用途分野で汎用的な態様で使用できる固形物分離用のディスクスクリーンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0032】
前述した目的に係る発見の技術的特徴が、以下に概説される請求項の内容から明らかに確認される。また、その利点が、そのいくつかの実施形態を純粋に非限定的な目的で表す添付図面を参照して以下に提示される詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明による固形物分離用のディスクスクリーンの第1の実施形態の斜視図を示す。
図2】可動ホッパがスクリーニング面の第1の部分に供給する第1の動作位置に配置された状態で、図1のスクリーンを第1の側面図で示す。
図3】可動ホッパがスクリーニング面の第2の部分に供給する第2の動作位置に配置された状態で、図1のスクリーンを第2の側面図で示す。
図4】可動ホッパがスクリーニング面の第2の部分に供給する第3の動作位置に配置され、コンパクトな構成を取る状態で、図1のスクリーンを第3の側面図で示す。
図5】一部分、特にホッパ移動手段をより良く示すように他の部分を除いた状態で、図1のスクリーンの一部分を第4の拡大側面図で示す。
図6】粉砕機構に関連付けられた、本発明によるスクリーンの例の平面図を示す。
図7】一部の回転シャフトに複数のディスクが取り付けられた状態で、図1のスクリーンおよびスクリーニング面の一部分に関する詳細を拡大平面図で示す。
図8】可動ホッパがスクリーニング面の第1の部分に供給する第1の動作位置に配置された状態で、本発明による固形物分離用のディスクスクリーンの第2の実施形態の斜視図を示す。
図9】可動ホッパがスクリーニング面の第2の部分に供給する第2の動作位置に配置された状態で、図8のスクリーンを第2の斜視図で示す。
図10】可動ホッパがスクリーニング面の第2の部分に供給する第3の動作位置に配置され、例えば運搬のために使用され得るコンパクトな構成を取る状態で、図8のスクリーンを第3の斜視図で示す。
図11】可動ホッパに接続された伸縮式カバーに関して、図8の動作位置にある、図8のスクリーンの詳細を示す。
図12】可動ホッパに接続された伸縮式カバーに関して、図9の動作位置にある、図8のスクリーンの詳細を示す。
図13】可動ホッパに接続された伸縮式カバーに関して、図10の動作位置にある、図8のスクリーンの詳細を示し;かかるカバーの可動部分の摺動ガイドを示すために一部が透明にされている。
【発明を実施するための形態】
【0034】
添付図面を参照すると、本発明の主題である固形物分離用の可動式ディスクスクリーンの全体が1で示されている。
【0035】
本発明によるスクリーン1は、例えば:都市固形廃棄物、河成不活性物、分別ごみ収集物の有機画分から成る生成物、コンポスト(その精製用)、再生木材、バイオマス、不活性材、解体材、埋立地およびごみ処分地の埋立材、ガラス、プラスチック、金属くずさらに他の材料などの様々なタイプの固形物を分離するための使用に適している。
【0036】
可動式スクリーン1は、添付図に示した例のような、それ自体の無限軌道を備えてもよく、または、ロールオフタイプであるという点で可動式であるとみなされてもよい。
【0037】
本発明の主題であるスクリーンの移動性により、スクリーンは、リサイクルセンタ、材料ふるい分け場、ごみ処分地または移動する作業現場に到達することができる。
【0038】
添付図に模式的に表すように、ディスクスクリーン1は、直接または無限軌道20を介して地面に接するように意図された支持構造2を備えており、支持構造には、互いに平行な離間した複数の回転シャフト3が回転可能に取り付けられる。
【0039】
回転シャフト3は、Yで示される長手方向延長軸線を有し、図面に示すように好ましくは実質的に水平であるが、本特許の保護範囲から逸脱せずに傾斜することもできる、スクリーニング面Pの敷設を規定する。
【0040】
入力セクション5から出力セクション6へ推進方向Xに沿って残留物を移動させるためにシャフト3を回転させるのに適した駆動手段4が設けられる。
【0041】
前述したスクリーニング面Pは、前述した入力セクション5と前述した出力セクション6との間で残留物の推進方向Xに沿って細長い形状で広がる。
【0042】
本発明の好適な実施形態にしたがって、またそれ自体で従来の方法で、駆動手段4は、電気モータ4aと、電気モータ4aに機械的に接続された運動伝達手段とを備える。かかる伝達手段は、モータ4aのシャフトに固定されたピニオンと、各回転シャフト3にスプライン結合された歯車4cとにループ状に巻回され係合されたチェーン4bを備える。
【0043】
スクリーン1は、回転シャフト3に沿って軸方向に連続して取り付けられて回転シャフトから回転運動を受ける複数のディスク8をさらに備える。
【0044】
より詳細には、ディスク8の集合が、例えば、添付の図7によると、隣接するシャフト上の連続する9個または10個のディスクによって形成されることができ、各回転シャフト3に取り付けられる。
【0045】
ディスクの各集合のディスク8は、回転シャフト3の長手方向軸線Yの延長に沿って互いに離間して取り付けられる。
【0046】
さらに、スクリーン1はまた、連続する2つのディスク8の間で対応する回転シャフト3に空回りする状態でそれぞれ取り付けられる複数のスリーブ10を有利に備える。
【0047】
ディスク8は代わりに、異なるように回転シャフト3に機械的に回転可能に結合されて、回転シャフトから回転運動を受ける。
【0048】
機能的には、スクリーン1が動作するときに、モータ4aは、駆動シャフトのピニオンおよび回転シャフト3の歯車4cにループ状に巻回されたチェーン4bによって、残留物と衝突して入力セクション5から出力セクション6への推進方向Xでスクリーニング面に沿って残留物をスラスト推進させるディスク8を回転させるように回転シャフトを至らしめる同じ方向で、回転シャフト3を回転駆動する。
【0049】
かかる残留物の推進中に、ディスク8とスリーブ10との間に形成された開口(スクリーニングセクション)よりも小さな粒径の残留物が、重力でスクリーニング面の下に落下し、よって、実質的に材料のサイズに応じた(および、より少ない程度では、材料を推進させてディスク8の間で多少弾ませる質量に応じた)材料の選別が得られる。
【0050】
本発明の基となる考え方によれば、スクリーン1は、スクリーニング面Pの上方で残留物の推進方向Xに沿って支持構造2に摺動可能に取り付けられた可動ホッパ11をさらに備える。
【0051】
可動ホッパ11は、残留物の推進方向Xに沿ってスクリーニング面Pに供給する出口扉12を備える。
【0052】
残留物の推進方向Xに沿って可動ホッパ11を移動させて、その出口扉12をスクリーニング面Pに沿った異なる積載位置に配置するのに適した移動手段13も設けられる。
【0053】
可動ホッパ11によって、残留物は、残留物の選別を最適化するように、また残留物の流量または特徴および寸法の変動に応じて、長い経路または短い経路上で処理することができる。
【0054】
本発明の好適な実施形態によれば、移動手段13は、少なくとも1つの軌道14、好ましくは2つの横方向軌道を備え、横方向軌道は、支持構造2にそれぞれ取り付けられ、可動ホッパ11に固定された少なくとも1つの対応するガイド15に係合される。
【0055】
軌道およびガイドは明らかに、ホッパおよび支持構造2に対して逆の位置に完全に等しい態様で配置することができる。
【0056】
移動手段13は、少なくとも1つの線形アクチュエータ16、好ましくは2つの側方線形アクチュエータをさらに備え、側方線形アクチュエータは、支持構造2および可動ホッパにそれぞれ取り付けられ、可動ホッパを推進方向Xに沿って移動させてガイド15によって軌道14内を摺動させる。
【0057】
本発明の主題であるスクリーンの有利な特徴によれば、可動ホッパ11は、出口扉12にオーガ17を備え、オーガは、軸線Y’に沿って推進方向Xと交差するように取り付けられ、電気モータ18によって回転するように作動される。
【0058】
オーガの出口扉12は、ホッパ11の底部110とオーガ17との間に形成されたまま残る。さらに、オーガ17は、残留物出口扉12の寸法を変化させるために、底部110に対して調節可能な高さで取り付けられる。そうでなければ、図8図13の例によれば、オーガ17は、述べたように、可動ホッパ11の底部110の前端112に対して規定されたままである残留物出口扉12の寸法を変化させるために、底部110に対して予め定められた高さのままで、オーガの位置でホッパの底部110の排出部112の前端に対して位置を調節することができる。水平ガイド70がホッパの側部に設けられる。かかるガイドに沿って、例えばねじから成る固定手段によって様々な位置で固定するために、オーガ17を移動させることができる。
【0059】
底部110は、有利には複数のローラ111を伴って得られ、ローラは、ローラにスプライン結合された歯車に接続された伝動用チェーンによって、添付図面では見ることができないモータによって回転するように作動され、不活性物をオーガ17に向けて押す。
【0060】
そうでなければ、底部は、コンベヤベルト(図10図13で見ることができる)を伴って得られてもよい。
【0061】
よって、オーガ17は、その速度および/またはその位置によって、スクリーニング面Pに積載される残留物の流量を制御する。
【0062】
好適な実施形態によれば、複数の回転シャフト3は、入力セクション5の方から、第1のスクリーニングセクションを備えるとともにスクリーニング面Pの第1の部分P1を形成する一連の第1の回転シャフト3Aと、第2のスクリーニングセクションを備えるとともにスクリーニング面Pの第2のセクションP2を形成する一連の第2の回転シャフト3Bとを備える。
【0063】
一連の第1の回転シャフト3Aと一連の第2の回転シャフト3Bは、スクリーニング面Pを通過する2つの異なる残留物セクションを生じるように異なるスクリーニングセクションを有する。
【0064】
可動ホッパ11は、移動手段13によって、スクリーニング面Pの第1の部分P1に供給する少なくとも1つの第1の動作位置Aと、スクリーニング面Pの第2の部分P2に供給する第2の動作位置Bとの間で移動するように作動することができる。
【0065】
スクリーニング面Pの第1の部分P1の第1のスクリーニングセクションは、有利にはスクリーニング面Pの第2の部分P2の第2のスクリーニングセクションよりも小さく、そのため、スクリーニング面Pは全体として、残留物を連続して処理し、まず第1のスクリーニングセクションを用いて最も細かな材料を選別し、次に、第2のスクリーニングセクションを用いてより粗い材料を選別し、より大きな残留物が、スクリーニング面Pのトップスクリーンに残る。
【0066】
有利に、例えば図2および図8に示す、第1の動作位置Aでは、可動ホッパ11は、支持構造2からブラケット状に最も突出する。
【0067】
有利に、スクリーンの支持構造2の全体サイズへと完全に後退する運搬位置C(図4および図10を参照)に可動ホッパ11を移動させることもできる。
【0068】
さらに、第2の動作位置B(図3および図9を参照)では、可動ホッパ11は、支持構造2から中間の長さだけ突出する。
【0069】
図11図13に示される本発明の有利な特徴によれば、伸縮式カバー50が、スクリーニング面Pの側縁60を持ち上げて、可動ホッパの位置の変動に応じて可動ホッパ11との接続を維持するために設けられる。より詳細には、伸縮式カバー50は、例えば成形シートで作られ、固定部分51と可動部分52とを備え、固定部分51は、スクリーニング面Pの側縁60に固定され、好ましくは、スクリーニング面Pの中間位置に配置され、可動部分52は、可動ホッパ11に接続され、カバー50の固定部分51に沿って摺動可能にガイドされて(例えば、可動部分52の上側凹状部分がスライド54上を摺動する、図11のスライド54を参照)可動ホッパ11を固定部分51に接続することができる。
【0070】
代わりに、カバー50は、非伸縮式タイプとすることができるが、この場合には、スクリーニング面の側縁60に摺動可能に取り付けられた可動部分52を1つだけ有する。
【0071】
よって、本発明の他とは異なるこの特色によって、ホッパを単に移動させることで、残留物の特徴および例えば粉砕機構から来るかかる残留物の流量に応じて選別プロセスを最適化できるのみならず、残留物を3つの異なる画分に分類することもでき、そのうちの1つが、スクリーニング面Pの出力セクションから出ていくより大きな材料であり、他の2つの部分が、スクリーニング面Pの2つの異なる部分によって選別される。
【0072】
可動ホッパ11は、その積載容量を、例えば3立方メートルに増加させるようにプランジャによって拡張できる側縁を有することが好ましい。
【0073】
有利には、上述したように、スクリーニング面Pの第1の部分P1は、例えば、残留塊から粉塵または非常に細かな材料を事前に除去するために、第2のセクションP2よりも小さなスクリーニングセクションを有する。
【0074】
残留物は、一旦分離されると、可能な有利な実施形態によって以下で特定されるように、運搬されてスクリーンから除去される。
【0075】
スクリーニング面Pの第2の部分P2(すなわち、スクリーニング面Pの最も延長された部分として図に有利に表される部分)を通過した残留物を除去するために、第1のコンベヤベルト19が設けられ、スクリーニング面Pの第2の部分P2の下に配置されて、そこからの残留物を受け、第1の排出ベルト20が設けられ、第1のコンベヤベルト19からの残留物を受けてスクリーンの外へと導く。かかる第1の排出ベルト20は、推進方向Xまたはスクリーン1をより大きく拡張する方向に沿って第1のコンベヤベルト19と実質的に一直線上に置かれる。
【0076】
よって、第2の排出ベルト21が、スクリーニング面Pの第1の部分P1の下に配置され、スクリーニング面Pの第1の部分P1を通過した残留物をスクリーン1の外へと導くために、推進方向Xと実質的に交差するように設けられる。
【0077】
スクリーニング面Pを通過しない最も大きな残留物を収集するために、第2のコンベヤベルト22が設けられ、同じ推進方向Xと実質的に交差するように配置され、回転シャフト3からの残留物をスクリーンの出力セクション6で受け、第3の排出ベルト23が、設けられ、推進方向Xと交差するように配置され、第2のコンベヤベルト22と一直線上に置かれ、そこから残留物を受けてスクリーンの外へと導く。
【0078】
実質的に、第2のコンベヤベルト22は、推進方向X、すなわちスクリーンの主延長から、横の排出方向に残留物を向ける役割を果たし、以下で概説するように、粉砕または破砕機構を伴う残留物循環処理ループを得る可能性のために機能することができる。第2のコンベヤベルト22は、小さな寸法、すなわち実質的にスクリーンの横全体サイズへと後退させうる寸法を実質的に有する。
【0079】
スクリーンの動作機能において、支持構造の外部に延びる3つのコンベヤベルトは、有利には伸縮式タイプであり、最小全体サイズ位置を取るように支持構造に接近した位置に移動することができる。
【0080】
有利には、図6の実施形態によれば、スクリーニング面Pを通過しなかったより大きな残留物を閉じたループで何回か処理することができる。より詳細には、本発明のある実施形態によれば、第3の排出ベルト23は、第2のコンベヤベルト22から受けた、スクリーニング面Pの出力セクション6から来る残留物を粉砕および破砕機構24に排出することができる。さらに、可動ホッパ11は、残留物処理ループを得るように、粉砕または破砕機構24の破砕された残留物をコンベア25から受けることができる。残留物の処理はまた、スクリーニング面Pを通過する程度まで全てが粉砕されると終了することができる。
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