(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】印刷管理方法、装置、およびコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20230322BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20230322BHJP
【FI】
G06F3/12 340
G06F3/12 325
G06F3/12 359
G06F3/12 364
G06F3/12 303
B41J29/38 201
B41J29/38 202
B41J29/38 206
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018171444
(22)【出願日】2018-09-13
【審査請求日】2021-08-24
(32)【優先日】2017-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507031918
【氏名又は名称】コニカ ミノルタ ラボラトリー ユー.エス.エー.,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横大路 亮一
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-193572(JP,A)
【文献】特開2004-220565(JP,A)
【文献】特開2016-177550(JP,A)
【文献】特開2014-175978(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00-29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷サーバで印刷命令を受信する工程、
第1の出力装置と第2の出力装置を含む複数の出力装置の間で受信済みの前記印刷命令を分割すべきか判断する工程、
前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方に対応し、前記印刷サーバが前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方と通信して前記印刷命令を完了させることを可能にするグループプラグインを
、前記印刷サーバが有する印刷管理プログラムが含むかを判断する工程、
前記印刷命令から第1の下位作業と第2の下位作業を作成する工程、
前記第1の下位作業を前記第1の出力装置に割り当てる工程、
前記第2の下位作業を前記第2の出力装置に割り当てる工程、
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させる工程、および
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させる工程を含む、印刷管理の方法。
【請求項2】
前記印刷命令は印刷すべき単一の文書のページを規定し、前記第1の下位作業は前記ページの第1の群を規定し、前記第2の下位作業は前記第1の群とは異なる前記ページの第2の群を規定し、前記第1の出力装置は前記第1の群を印刷する第1の印刷機であり、前記第2の出力装置は前記第2の群を印刷する第2の印刷機である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記印刷命令は印刷すべき文書のページを規定し、仕上動作を規定し、前記第1の出力装置は前記ページを印刷する印刷機であり、前記第2の出力装置は前記第1の出力装置により印刷された前記ページに前記仕上動作を実行する仕上機である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて
前記第1の出力装置と前記第2の出力装置のうちの少なくとも一方から制約情報を受信する工程、
前記第1の出力装置と前記第2の出力装置から前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の機械名および位置を含む識別情報を受信する工程、
前記第1の出力装置または前記第2の出力装置から前記第1の出力装置または前記第2の出力装置により処理されたページの数量に関する情報を含む検査情報を受信する工程、
および
前記第1の出力装置または前記第2の出力装置から品種名を含み、各品種名が前記第1の出力装置または前記第2の出力装置の用紙トレイに関連付けた用紙関連設定の群に対応する用紙品種を受信する工程
のうちの少なくとも1つを行う工程をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記第1の下位作業と前記第2の下位作業を作成する前記工程は前記グループプラグインを用いて前記印刷サーバにより行われる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記印刷サーバにより実行される印刷管理プログラムは、前記印刷命令中の情報に基づいて複数の出力装置の間で受信済みの前記印刷命令を分割すべきか判断する前記工程を行い、
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、前記第1の下位作業と前記第2の下位作業を作成する前記工程は前記印刷管理プログラムにより行われる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置に命令する前記工程は
前記印刷サーバで前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第1の作業票を作成する工程、
前記印刷サーバで前記第1の作業票を前記第1の出力装置に送信する工程、
前記印刷サーバで前記グループプラグインを用いて前記第2の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第2の作業票を作成する工程、および
前記印刷サーバで前記第2の作業票を前記第2の出力装置に送信する工程を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、前記第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置に命令する前記工程は
前記印刷サーバで前記第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第1の作業票を作成する工程、および
前記印刷サーバで前記第1の作業票を前記第1の出力装置に送信する工程を含み、
前記第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置に命令する前記工程は
前記印刷サーバで前記第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第2の作業票を作成する工程、および
前記印刷サーバで前記第2の作業票を前記第2の出力装置に送信する工程を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の下位作業の時間的長さと前記第2の下位作業の時間的長さを格納する工程、
前記時間的長さを分析して前記時間的長さが時間閾値を超えるか判断する工程、および
前記時間的長さが前記閾値を超える場合、インストールすべき新たなプラグインの必要性を表示する工程をさらに含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
複数の出力装置と通信して印刷管理の方法を行う印刷管理プログラムを実行する印刷サーバであって、前記方法は
印刷サーバで印刷命令を受信する工程、
第1の出力装置と第2の出力装置を含む前記複数の出力装置の間で受信済みの前記印刷命令を分割すべきか判断する工程、
前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方に対応し、前記印刷サーバが前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方と通信して前記印刷命令を完了させることを可能にするグループプラグインを
、前記印刷サーバが有する印刷管理プログラムが含むか判断する工程、
前記印刷命令から第1の下位作業と第2の下位作業を作成する工程、
前記第1の下位作業を前記第1の出力装置に割り当てる工程、
前記第2の下位作業を前記第2の出力装置に割り当てる工程、
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させる工程、および
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させる工程を含む、印刷サーバ。
【請求項11】
前記印刷命令は印刷すべき単一の文書のページを規定し、前記第1の下位作業は前記ページの第1の群を規定し、前記第2の下位作業は前記第1の群とは異なる前記ページの第2の群を規定し、前記第1の出力装置は前記第1の群を印刷する第1の印刷機であり、前記第2の出力装置は前記第2の群を印刷する第2の印刷機である、請求項10に記載の印刷サーバ。
【請求項12】
前記印刷命令は印刷すべき文書のページを規定し、仕上動作を規定し、前記第1の出力装置は前記ページを印刷する印刷機であり、前記第2の出力装置は前記第1の出力装置により印刷された前記ページに前記仕上動作を実行する仕上機である、請求項10に記載の印刷サーバ。
【請求項13】
前記印刷サーバにより行われる前記印刷管理の方法は、前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて
前記第1の出力装置と前記第2の出力装置のうちの少なくとも一方から制約情報を受信する工程、
前記第1の出力装置と前記第2の出力装置から前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の機械名および位置を含む識別情報を受信する工程、
前記第1の出力装置または前記第2の出力装置から前記第1の出力装置または前記第2の出力装置により処理されたページの数量に関する情報を含む検査情報を受信する工程、
および
前記第1の出力装置または前記第2の出力装置から品種名を含み、各品種名が前記第1の出力装置または前記第2の出力装置の用紙トレイに関連付けた用紙関連設定の群に対応する用紙品種を受信する工程
のうちの少なくとも1つを行う工程をさらに含む、請求項10~12のいずれか1項に記載の印刷サーバ。
【請求項14】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記第1の下位作業と前記第2の下位作業を作成する前記工程は前記グループプラグインを用いて前記印刷サーバにより行われる、請求項10~13のいずれか1項に記載の印刷サーバ。
【請求項15】
複数の出力装置間で受信済みの前記印刷命令を分割すべきか判断する前記工程は前記印刷命令中の情報に基づいて前記印刷サーバにより行われ、
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、前記第1の下位作業と前記第2の下位作業を作成する前記工程は前記印刷管理プログラムを用いて前記印刷サーバにより行われる、請求項14に記載の印刷サーバ。
【請求項16】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置に命令する前記工程は
前記印刷サーバで前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第1の作業票を作成する工程、
前記印刷サーバで前記第1の作業票を前記第1の出力装置に送信する工程、
前記印刷サーバで前記グループプラグインを用いて前記第2の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第2の作業票を作成する工程、および
前記印刷サーバで前記第2の作業票を前記第2の出力装置に送信する工程を含む、請求項10~15のいずれか1項に記載の印刷サーバ。
【請求項17】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、前記第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置に命令する前記工程は
前記印刷サーバで前記第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第1の作業票を作成する工程、および
前記印刷サーバで前記第1の作業票を前記第1の出力装置に送信する工程を含み、
前記第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置に命令する前記工程は
前記印刷サーバで前記第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第2の作業票を作成する工程、および
前記印刷サーバで前記第2の作業票を前記第2の出力装置に送信する工程を含む、請求項16に記載の印刷サーバ。
【請求項18】
前記印刷サーバにより行われる前記印刷管理の方法は
前記第1の下位作業の時間的長さと前記第2の下位作業の時間的長さを格納する工程、
前記時間的長さを分析して前記時間的長さが時間閾値を超えるか判断する工程、および
前記時間的長さが前記閾値を超える場合、インストールすべき新たなプラグインの必要性を表示する工程をさらに含む、請求項10~17のいずれか1項に記載の印刷サーバ。
【請求項19】
印刷サーバのプロセッサにより実行されると、前記印刷サーバに印刷管理の処理を行わせるコンピュータ可読命令を格納した非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記処理は
前記印刷サーバで印刷命令を受信すること、
第1の出力装置と第2の出力装置を含む複数の出力装置の間で受信済みの前記印刷命令を分割すべきか判断すること、
前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方に対応し、前記印刷サーバが前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方と通信して前記印刷命令を完了させることを可能にするグループプラグインを
、前記印刷サーバが有する印刷管理プログラムが含むか判断すること、
前記印刷命令から第1の下位作業と第2の下位作業を作成すること、
前記第1の下位作業を前記第1の出力装置に割り当てること、
前記第2の下位作業を前記第2の出力装置に割り当てること、
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させること、および
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させることを含む、媒体。
【請求項20】
前記印刷命令は印刷すべき単一の文書のページを規定し、前記第1の下位作業は前記ページの第1の群を規定し、前記第2の下位作業は前記第1の群とは異なる前記ページの第2の群を規定し、前記第1の出力装置は前記第1の群を印刷する第1の印刷機であり、前記第2の出力装置は前記第2の群を印刷する第2の印刷機である、請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項21】
前記印刷命令は印刷すべき文書のページを規定し、仕上動作を規定し、前記第1の出力装置は前記ページを印刷する印刷機であり、前記第2の出力装置は前記第1の出力装置により印刷された前記ページに前記仕上動作を実行する仕上機である、請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記印刷サーバにより行われる前記処理は、前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて
前記第1の出力装置と前記第2の出力装置のうちの少なくとも一方から制約情報を受信すること、
前記第1の出力装置と前記第2の出力装置から前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の機械名および位置を含む識別情報を受信すること、
前記第1の出力装置または前記第2の出力装置から前記第1の出力装置または前記第2の出力装置により処理されたページの数量に関する情報を含む検査情報を受信すること、
および
前記第1の出力装置または前記第2の出力装置から品種名を含み、各品種名が前記第1の出力装置または前記第2の出力装置の用紙トレイに関連付けた用紙関連設定の群に対応する用紙品種を受信すること
のうちの少なくとも1つを行うことをさらに含む、請求項19~21のいずれか1項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記第1の下位作業と前記第2の下位作業の作成は前記グループプラグインを用いて前記印刷サーバにより行われる、請求項19~22のいずれか1項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項24】
複数の出力装置間で受信済みの前記印刷命令を分割すべきかの前記判断は前記印刷命令中の情報に基づいて前記印刷サーバにより行われ、
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、前記第1の下位作業と前記第2の下位作業の前記作成は前記印刷管理プログラムを用いて前記印刷サーバにより行われる、請求項23に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項25】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置に命令することは
前記印刷サーバで前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第1の作業票を作成すること、
前記印刷サーバで前記第1の作業票を前記第1の出力装置に送信すること、
前記印刷サーバで前記グループプラグインを用いて前記第2の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第2の作業票を作成すること、および
前記印刷サーバで前記第2の作業票を前記第2の出力装置に送信することを含む、請求項19~24のいずれか1項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項26】
前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、前記第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置に命令することは
前記印刷サーバで前記第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第1の作業票を作成すること、および
前記印刷サーバで前記第1の作業票を前記第1の出力装置に送信することを含み、
前記第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置に命令することは
前記印刷サーバで前記第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置が従うべき印刷処理要件を含む第2の作業票を作成すること、および
前記印刷サーバで前記第2の作業票を前記第2の出力装置に送信することを含む、請求項25に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項27】
前記印刷サーバにより行われる前記処理は
前記第1の下位作業の時間的長さと前記第2の下位作業の時間的長さを格納すること、
前記時間的長さを分析して前記時間的長さが時間閾値を超えるか判断すること、および
前記時間的長さが前記閾値を超える場合、インストールすべき新たなプラグインの必要性を表示することをさらに含む、請求項19~26のいずれか1項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般的には画像処理に関し、より具体的には複数の印刷機および/または仕上機を含む印刷管理に関する。
【背景技術】
【0002】
分散印刷は印刷作業を完了するのに複数の機械の使用を伴う。例えば、1つの印刷作業が非常に多くのページ数を含み、したがって完了時間を早めるために印刷を複数の印刷機に分散させる場合がある。印刷作業はカラー印刷が必要ないくつかのページを含む場合があり、これらのページはカラー印刷機に割り当てることができるが、カラー印刷が不要な他のページ(白黒ページ)は白黒印刷専用印刷機に割り当てることができる。このようにして、カラー印刷機の実行時間を白黒ページで浪費しないようにする。また、印刷作業は印刷とそれに続く仕上工程、例えばステープル止め、丁合い、穴開け、折り畳み、および/または製本を伴う場合がある。印刷工程は印刷機に割り当てられ、仕上工程は専用の仕上機に割り当てられる場合がある。このように分散した工程は、印刷所で工程間でバランスをとって空き時間を減らすとともに特定の機械で作業の進行が妨げられるのを防止する一助となり得る。
【0003】
印刷サーバは印刷管理を行って印刷作業に適切な印刷機と仕上機を特定することができる。分散印刷に適切な機械を特定するプロセスは、多様な機能と制約を持つ多数の利用可能な印刷機および仕上機とサーバが協働しなければならない場合には複雑になる場合がある。使用者の入力により従来のサーバが作成する作業票は印刷機または仕上機が要求するパラメータを欠く場合がある。また、作業票には印刷機または仕上機には当てはまらない多くのパラメータが含まれる場合がある。様々な状況により印刷サーバの効率性が低下する場合がある。
【0004】
従来の分散印刷管理に関する別の問題は、新型の印刷機および仕上機が絶えず開発され、以前には見られなかった機能が導入される可能性が考えられることである。新型機を操作するために、ソフトウェアエンジニアは通常、サーバ内の分散印刷管理ソフトウェアを更新する必要があり、これによりソフトウェアの複雑性が増大する可能性があり、将来の新型機の更新を行うことは時間がかかるものになる場合がある。
【0005】
分散印刷について上記で考察した適切な作業票の作成および効率性に関連する問題は分散印刷の対象とはならない印刷作業にも当てはまる。クライアントの使用者が分散印刷による印刷作業を指定しない場合であっても、欠けているパラメータおよび/または不要なパラメータに関する問題により特に大量の印刷工程で効率性を著しく低下させる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
簡潔で一般的な用語で言えば、本発明は印刷管理のための方法、印刷サーバ、および非一時的コンピュータ可読媒体を対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様では、印刷管理の方法は、印刷サーバで印刷命令を受信する工程、第1の出力装置と第2の出力装置を含む複数の出力装置の間で受信済みの前記印刷命令を分割すべきか判断する工程、前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方に対応し、前記印刷サーバが前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方と通信して前記印刷命令を完了させることを可能にするグループプラグインを、前記印刷サーバが有する印刷管理プログラムが含むかを判断する工程、前記印刷命令から第1の下位作業と第2の下位作業を作成する工程、前記第1の下位作業を前記第1の出力装置に割り当てる工程、前記第2の下位作業を前記第2の出力装置に割り当てる工程、前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させる工程、および前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させる工程を含む。
【0008】
本発明の態様では、印刷サーバは、複数の出力装置と通信して印刷管理の方法を行う印刷管理プログラムを実行する。前記印刷管理の方法は、印刷サーバで印刷命令を受信する工程、第1の出力装置と第2の出力装置を含む前記複数の出力装置の間で受信済みの前記印刷命令を分割すべきか判断する工程、前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方に対応し、前記印刷サーバが前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方と通信して前記印刷命令を完了させることを可能にするグループプラグインを、前記印刷サーバが有する印刷管理プログラムが含むか判断する工程、前記印刷命令から第1の下位作業と第2の下位作業を作成する工程、前記第1の下位作業を前記第1の出力装置に割り当てる工程、前記第2の下位作業を前記第2の出力装置に割り当てる工程、前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させる工程、および前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させる工程を含む。
【0009】
本発明の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、印刷サーバのプロセッサにより実行されると、前記印刷サーバに印刷管理の処理を行わせるコンピュータ可読命令を格納する。前記処理は、前記印刷サーバで印刷命令を受信すること、第1の出力装置と第2の出力装置を含む複数の出力装置の間で受信済みの前記印刷命令を分割すべきか判断すること、前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方に対応し、前記印刷サーバが前記第1の出力装置と前記第2の出力装置の両方と通信して前記印刷命令を完了させることを可能にするグループプラグインを、前記印刷サーバが有する印刷管理プログラムが含むか判断すること、前記印刷命令から第1の下位作業と第2の下位作業を作成すること、前記第1の下位作業を前記第1の出力装置に割り当てること、前記第2の下位作業を前記第2の出力装置に割り当てること、前記印刷サーバが前記グループプラグインを含むと判断された場合、前記グループプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させること、および前記印刷サーバが前記グループプラグインを含まないと判断された場合、第1のプラグインを用いて前記第1の出力装置に前記第1の下位作業を実行するように命令し、第2のプラグインを用いて前記第2の出力装置に前記第2の下位作業を実行するように命令して前記印刷命令を完了させることを含む。
【0010】
本発明の特徴および利点は添付の図面と併せて読むべき以下の詳細な説明からより容易に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】印刷管理のための例示的なシステムを示す概略ブロック図である。
【
図2】
図1の例示的な印刷サーバを示す概略ブロック図である。
【
図3】
図1の例示的なクライアント装置を示す概略ブロック図である。
【
図4】
図1の例示的な印刷機を示す概略ブロック図である。
【
図5】
図1の例示的な仕上機を示す概略ブロック図である。
【
図6】
図1の印刷サーバに実装された印刷管理プログラムの例示的な機能モジュールおよび例示的なプラグインを示す概略ブロック図である。
【
図7】
図6のプラグインの例示的な機能モジュールを示す概略ブロック図である。
【
図8】
図1の印刷サーバに実装された分散印刷機用の例示的なグループプラグインを示す概略ブロック図である。
【
図9】
図8のプラグインの例示的な機能モジュールを示す概略ブロック図である。
【
図10】
図6および
図8のプラグインを用いる印刷管理のための例示的な方法を示す流れ図である。
【
図11】
図1の印刷サーバに実装された印刷機および仕上機のための例示的なグループプラグインを示す概略ブロック図である。
【
図12】
図11のプラグインの例示的な機能モジュールを示す概略ブロック図である。
【
図13】
図6および
図11のプラグインを用いる印刷管理のための例示的な方法を示す流れ図である。
【
図14】
図1の印刷サーバに実装された例示的な印刷機固有プラグインを示す概略ブロック図である。
【
図15】
図14のプラグインの例示的な機能モジュールを示す概略ブロック図である。
【
図16】
図6および
図14のプラグインを用いる印刷管理のための例示的な方法を示す流れ図である。
【
図17】
図1の印刷サーバに実装された例示的な設定固有プラグインを示す概略ブロック図である。
【
図18】
図17のプラグインの例示的な機能モジュールを示す概略ブロック図である。
【
図19】
図6および
図17のプラグインを用いる印刷管理のための例示的な方法を示す流れ図である。
【
図20】
図1の印刷サーバに実装された例示的な顧客固有プラグインを示す概略ブロック図である。
【
図21】
図20のプラグインの例示的な機能モジュールを示す概略ブロック図である。
【
図22】
図6および
図20のプラグインを用いる印刷管理のための例示的な方法を示す流れ図である。
【
図23】様々なプラグインの使用時間に関する例示的な情報を示す表であり、プラグインの使用時間は印刷サーバで分析することができる。
【
図24】プラグインから印刷サーバへの例示的な送信経路を示す概略ブロック図である。
【
図25】プラグインから印刷サーバへの例示的な送信経路を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで本発明の側面を示すために例示的な図面をより詳細に参照する。いくつかの図面間で同一の符号は対応する要素または同一の要素を指す。
図1に印刷管理のための例示的なシステム10を示す。
【0013】
システム10はクライアント装置12、印刷サーバ14(単にサーバ14と略称する)、および印刷機(プリンタ)18、および仕上機20を含む。これらのシステム要素のうちのいくつかは、集団内で特定の要素を区別するために図面では番号と文字で分類されている(例えば、18A、18B、18C)。文字を含まない番号は集団のすべての部材を指す。
【0014】
クライアント装置12はサーバ14と通信して印刷機18と仕上機20に印刷命令16を完了させる。各印刷命令16は単一の複写文書の印刷要求または単一文書の複数の複写の印刷要求であってもよい。印刷命令16に含まれる印刷と仕上げの要件(集合的に印刷処理要件と呼ぶ)は印刷機18と仕上機20が認識して使うことができる形式ではない。サーバ14は、印刷命令16を印刷機18と仕上機20が認識して使うことができる形式の印刷処理要件を含む印刷作業17に変換する。
【0015】
印刷所、例えば事務所または建物内にある印刷所にサーバ14、印刷機18、および仕上機20を配置してもよい。印刷所は様々な組織、例えば病院、学校、および金融機関から印刷命令16を受ける商業的組織であってもよい。印刷所は大量の印刷サービスを必要とする大組織、例えば政府機関や大企業内の部署であってもよい。印刷所はネットワーク22、例えばローカルエリアネットワークや広域ネットワーク経由で印刷命令16をサーバ14に送信することができるクライアント装置12Aを持つ。他のクライアント装置12Bおよび12Cは印刷所から離れた所に配置されており、インターネット24およびネットワーク22経由で印刷命令16をサーバ14に送信してもよい。サーバ14はネットワーク22経由で印刷作業17を印刷機18と仕上機20に送信する。
【0016】
図2に示すように、サーバ14は1つ以上のコンピュータプロセッサ30、1つ以上のメモリ装置31、1つ以上の入力装置34, サーバ表示装置35、およびサーバネットワークインターフェース36を含み、これらはデータ通信バス37を介して相互接続されている。1つ以上のコンピュータプロセッサ30は集合的にサーバプロセッサ30と呼ばれる。サーバプロセッサ30は本明細書に記載する方法を実行する印刷管理プログラム38の命令を実行する回路および電子部品を含む。
【0017】
1つ以上のコンピュータメモリ装置31は集合的にサーバメモリ31と呼ばれる。サーバメモリ31はランダムアクセスメモリ(RAM)モジュール、読み取り専用メモリ(ROM)モジュール、および他の電子データ記憶装置のいずれか1つまたはこれらの組み合わせを含む。サーバメモリ31は大容量記憶型の装置、例えば光学CDドライブもしくは光学DVDドライブ、磁気ハードディスクドライブ、または固体フラッシュドライブを含んでもよい。サーバメモリ31は印刷管理プログラム38を格納する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0018】
サーバメモリ31はホットフォルダ39を含むファイルシステムを格納する。ホットフォルダ39は印刷管理プログラム38により監視される。印刷管理プログラム38はサーバプロセッサ30により実行され、その結果、ホットフォルダのいずれかに入れられた新しいファイルは印刷管理プログラム38により処理される。
【0019】
1つ以上の入力装置34は集合的にサーバ入力装置34と呼ばれる。サーバ入力装置34はボタン付きキーボード、タッチ反応型スクリーン、マウス、電子ペン、マイク、および他の使用者入力手段のいずれか1つ以上を含んでもよい。サーバ表示装置35は液晶画面、プロジェクタ、または他の種類の視覚表示装置を含んでもよい。サーバ側の使用者(例えば印刷所の管理者)がサーバ入力装置34とサーバ表示装置35を用いて印刷管理プログラム38を実行し、下記のプラグインをインストールしてもよい。
【0020】
サーバネットワークインターフェース(I/F)36はサーバ14がネットワーク22およびインターネット24経由でクライアント装置12、印刷機18、および仕上機20と通信するのを可能にするようになっている。サーバネットワークI/F36はネットワーク22経由でデータ通信をするようになっている回路および電子部品を含む。サーバネットワークI/F36によりサーバ14は印刷命令16、そして必要があればプラグインをクライアント装置12から受信することができる。
【0021】
図3に示すように、クライアント装置12は1つ以上のコンピュータプロセッサ40、1つ以上のメモリ装置41、1つ以上の入力装置44、クライアント表示装置45、およびクライアントネットワークインターフェース46を含み、これらはデータ通信バス47を介して相互接続されている。例えば、クライアント装置12はコンピュータワークステーション、ラップトップコンピュータ、タブレット、またはスマートフォンであってもよい。1つ以上のコンピュータプロセッサ40は集合的にクライアントプロセッサ40と呼ばれる。クライアントプロセッサ40はウェブブラウザプログラムおよび/またはファイル管理プログラムの命令を実行する回路および電子部品を含む。
【0022】
1つ以上のコンピュータメモリ装置41は集合的にクライアントメモリ41と呼ばれる。クライアントメモリ41はランダムアクセスメモリ(RAM)モジュール、読み取り専用メモリ(ROM)モジュール、および他の電子データ記憶装置のいずれか1つまたはこれらの組み合わせを含む。クライアントメモリ41は大容量記憶型の装置、例えば光学CDドライブもしくは光学DVDドライブ、磁気ハードディスクドライブ、または固体フラッシュドライブを含んでもよい。クライアントメモリ41はファイル管理プログラム、例えばウィンドウズエクスプローラと関連付けられたファイルを必要であれば格納する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。例えば、クライアント装置12A(
図1)はファイル管理プログラムを実行し、クライアント側の使用者がサーバ14により管理されるホットフォルダ39(
図2)のいずれか1つの印刷元ファイルをドラッグおよびドロップできるようにしてもよい。クライアント側の使用者は印刷所の従業員であってもよい。印刷元ファイルはクライアント側の使用者が印刷させたいデータを含む。データは写真、絵、および/またはテキストに対応することができる。印刷元ファイルは単一のPDFファイル、JPGファイル、または他の形式であってもよい。クライアント側の使用者によるドラッグ・ドロップ操作によりクライアント装置12Aは印刷元ファイルをサーバ14に送信する。初期設定では各ホットフォルダ39は、例えば印刷元ファイルの内容が両面印刷の対象になるかを規定する印刷処理要件のデータ群に関連付けられる。他の例示的な印刷処理要件としては用紙の種類、用紙のサイズ、カラー印刷または白黒印刷、出力解像度または出力品質、ならびに仕上げ、例えばステープル止め、丁合い、穴開け、折り畳み、および綴じが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
クライアントメモリ41の非一時的コンピュータ可読媒体はウェブブラウザに関連するファイルを格納してもよい。例えば、クライアント装置12Bおよび12C(
図1)のそれぞれがウェブに基づく使用者インターフェース(U/I)を提供するウェブブラウザを実行してもよい。クライアント側の使用者はU/Iで印刷命令16を作成する。クライアント側の使用者は印刷所から離れた所にいる印刷所の顧客であってもよい。クライアント装置12Bおよび12Cから送信される各印刷命令16は印刷元ファイルと印刷処理要件のデータ群を含み、これらは印刷および/または仕上げの際に用いられる。クライアント側の使用者が作成するそのような印刷命令16はクライアント装置12のウェブブラウザでサーバ14に送信される。
【0024】
1つ以上の入力装置44は集合的にクライアント入力装置44と呼ばれる。クライアント入力装置44はボタン付きキーボード、タッチ反応型スクリーン、マウス、電子ペン、マイク、および他の使用者入力手段のいずれか1つ以上を含んでもよい。クライアント表示装置45は液晶画面、プロジェクタ、または他の種類の視覚表示装置を含んでもよい。クライアント側の使用者はクライアント入力装置44とクライアント表示装置45を用いることでウェブブラウザまたはクライアント装置12のファイル管理プログラムとやり取りして印刷命令16をサーバ14に送信してもよい。
【0025】
クライアントネットワークインターフェース(I/F)46はクライアント装置12がネットワーク22およびインターネット24経由でサーバ14と通信するのを可能にするようになっている。クライアントネットワークI/F46はネットワーク22経由でデータ通信を行うようになっている回路および電子部品を含む。クライアントネットワークI/F46によりクライアント装置12は印刷命令16、そして必要であればプラグインをサーバ14に送信できる。
【0026】
図4に示すように、印刷機18は1つ以上のコンピュータプロセッサ50、1つ以上のメモリ装置51、スキャナー52、印刷部材53、1つ以上の入力装置54、印刷機表示装置55、印刷機用紙搬送機56、および印刷機ネットワークインターフェース57を含む。印刷機18のこれらの機械要素はデータ通信バス58を介して相互接続されている。1つ以上のコンピュータプロセッサ50は集合的に印刷機プロセッサ50と呼ばれる。印刷機プロセッサ50は印刷機18の上記の機械要素を制御する印刷機プログラム59の命令を実行する回路および電子部品を含む。
【0027】
1つ以上のコンピュータメモリ装置51は集合的に印刷機メモリ51と呼ばれる。印刷機メモリ51はランダムアクセスメモリ(RAM)モジュール、読み取り専用メモリ(ROM)モジュール、および他の電子データ記憶装置のいずれか1つまたはこれらの組み合わせを含む。印刷機メモリ51は大容量記憶型の装置、例えば光学CDドライブもしくは光学DVDドライブ、磁気ハードディスクドライブ、または固体フラッシュドライブを含んでもよい。印刷機メモリ51は印刷機プログラム59を格納する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。印刷機メモリ51の非一時的コンピュータ可読媒体は印刷機18がサーバ14から受信した印刷作業17のデータも格納することができる。印刷機に送信される印刷作業のデータは以下に記載される作業票と印刷言語ファイルを含む。
【0028】
スキャナー52は使用者が印刷機18に置いた物理文書のページの画像の光情報を読み取る。スキャナー52が光を発し、光はページで反射する。スキャナー52は反射光を感知して電気情報またはデジタル情報に変換する。この情報を用いて物理文書のページの複写となるページを印刷することができる。他の走査技術を用いてもよい。印刷機18のいくつかはスキャナーを含まなくてもよい。
【0029】
例えば、印刷命令16は顧客が印刷所に持参した物理的文書の1つ以上の複写を作成することを含んでもよい。スキャナー12を用いて物理文書の印刷元ファイルを作成し、印刷機18でサーバ14に送信する。顧客は印刷所の従業員に印刷処理要件がどのようなものかを伝えてもよく、従業員はクライアント装置12Aの入力装置またはサーバ14を用いて印刷処理要件のデータ群を作成し、当該データ群を物理文書の印刷元ファイルに関連付けてもよい。印刷処理要件には分散印刷が許されるかも含まれる。その後、サーバ14は印刷命令16を完了させる機械(必要に応じて1台以上の印刷機18と仕上機20)を決定する。
【0030】
印刷部材53は用紙に画像を印刷する。画像はスキャナー52またはサーバ14から受信した情報に基づいてもよい。例えば、印刷部材53は回転式搬送装置で静電潜像を生成する。回転式搬送装置が動いて静電潜像にトナーが付着した後、トナーを用紙に移す。他の印刷技術、例えばインクジェット印刷を用いてもよい。
【0031】
1つ以上の入力装置54は集合的に印刷機入力装置54と呼ばれる。印刷機入力装置54はボタン付きキーボード、タッチ反応型スクリーン、マウス、電子ペン、マイク、および他の使用者入力手段のいずれか1つ以上を含んでもよい。印刷機表示装置55は液晶画面、プロジェクタ、または他の種類の視覚表示装置を含んでもよい。使用者(例えば、印刷所で作業を行う印刷機操作員)が印刷機入力装置54と印刷機表示装置55を用いて印刷機18の動作を調整してもよい。
【0032】
印刷機用紙搬送機56は適切な印刷機トレイから用紙を受け取り、用紙を印刷部材53に搬送するローラー、ベルト、および機械的案内部を含む。印刷機トレイはサイズ、材料の種類、および重量が異なる用紙を格納することができる。印刷機プロセッサ50が生成する信号に応答して電気的に制御される様々なモーターによりローラー、ベルト、および機械的案内部は作動する。印刷機プロセッサ50は適切な印刷機トレイを決定する。印刷機18が受信した印刷作業17の印刷処理要件に基づいて印刷機トレイから用紙を取り出す。
【0033】
印刷機ネットワークインターフェース(I/F)57は印刷機18がネットワーク22経由でサーバ14と通信するのを可能にするようになっている。印刷機ネットワークI/F57はネットワーク22経由でデータ通信を行うようになっている回路および電子部品を含む。印刷機ネットワークI/F57により印刷機18はサーバ14から印刷作業17を受信することができる。印刷機に送信される各印刷作業は印刷言語ファイル(以下で考察する)と当該印刷機に関係する印刷処理要件を規定する作業票を含む。
【0034】
図5に示すように、仕上機20は1つ以上のコンピュータプロセッサ60、1つ以上のメモリ装置61、ステープラー62、丁合機63、穴開け機64、折り畳み部材65、仕上機用紙搬送機66、および仕上機ネットワークインターフェース67を含む。仕上機20のこれらの機械要素はデータ通信バス68を介して相互接続されている。1つ以上のコンピュータプロセッサ60は集合的に仕上機プロセッサ60と呼ばれる。仕上機プロセッサ60は仕上機20の上記の機械要素を制御する仕上機プログラム69の命令を実行する回路および電子部品を含む。
【0035】
1つ以上のコンピュータメモリ装置61は集合的に仕上機メモリ61と呼ばれる。仕上機メモリ61はランダムアクセスメモリ(RAM)モジュール、読み取り専用メモリ(ROM)モジュール、および他の電子データ記憶装置のいずれか1つまたはこれらの組み合わせを含む。仕上機メモリ61は大容量記憶型の装置、例えば光学CDドライブもしくは光学DVDドライブ、磁気ハードディスクドライブ、または固体フラッシュドライブを含んでもよい。仕上機メモリ61は仕上機プログラム69に関連付けたファイルを格納する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。仕上機メモリ61の非一時的コンピュータ可読媒体は仕上機20がサーバ14から受信する印刷作業17のデータも格納することができる。仕上機に送信された印刷作業のデータは作業票を含む。作業票について以下に記載する。
【0036】
ステープラー62は用紙をステープル止めするようになっている。例えば、ステープラー62は金属製ステープルのカートリッジを駆動部の方に押し出す押出部を含む。作動すると、駆動部は1つのステープルを2つ以上の印刷用紙に押し出す。駆動部は、仕上機プロセッサ60が生成した信号に応答して電気的に制御されるステープラーモーターにより作動する。あるいは、ステープラー62はステープルを用紙に対して駆動する、当技術分野で既知の他の機構を含んでもよい。
【0037】
丁合機63は1枚以上の用紙を2枚の用紙の間に挿入するようになっている。例えば、丁合機63は1枚の用紙を他の2枚の用紙の間に押し込むアームまたはローラーを含む。アームまたはローラーは仕上機プロセッサ60が生成した信号に応答して電気的に制御される丁合機モーターにより作動する。あるいは、丁合機63は用紙を他の2枚の用紙の間に挿入する当技術分野で既知の他の機構を含んでもよい。
【0038】
穴開け機64は用紙に穴を空けるようになっている。例えば、穴開け機64は、用紙に対して押し込まれると、用紙に穴を空ける円形刃を含む。円形刃は、仕上機プロセッサ60が生成した信号に応答して電気的に制御される穴開け機モーターにより作動する。あるいは、穴開け機64は用紙に穴を空ける、当技術分野で既知の他の機構を含んでもよい。
【0039】
折り畳み部材65は用紙を折り畳むようになっている。例えば、折り畳み部材65は用紙案内部、2個のローラー、および折り畳み刃を含む。折り畳み刃はローラー下の位置にある2つのローラーの間の中央にある。用紙案内部が折り畳み刃近くに用紙を搬送すると、折り畳み刃は用紙の中央部を2つのローラーの間の挟み領域に押し込む。ローラーは回転して用紙の中央部を挟み領域に引き込む。挟み領域で加圧して用紙の中央部で折り畳む。ローラーと折り畳み刃は、仕上機プロセッサ60が生成した信号に応答して電気的に制御される様々なモーターにより作動する。あるいは、折り畳み部材65は用紙を折り畳む当技術分野で既知の他の機構を含んでもよい。
【0040】
仕上機用紙搬送機66は適切な仕上機トレイから用紙を受け取り、用紙をステープラー62、丁合機63、穴開け機64、および折り畳み部材65のうちのいずれかに搬送するローラー、ベルト、および機械的案内部を含む。ローラー、ベルト、および機械的案内部は仕上機プロセッサ60が生成する信号に応答して電気的に制御される様々なモーターにより作動する。仕上機トレイは1台以上の印刷機18から送られた印刷済みの山積み用紙を収納する。使用者は山積みの用紙を印刷機18から仕上機トレイに手動で搬送してもよい。用紙のそれぞれの山の上に当該山を特定の印刷作業に関連付ける機械可読コード、例えばバーコードが付いたシートを置いてもよい。各仕上機トレイは機械可読コードを読み取る光学スキャナー、例えばバーコード読取り機を含んでもよい。光学スキャナーからの情報に基づいて、仕上機プロセッサ60は用紙を取り出す適切な仕上機トレイを決定し、仕上機20が受信した印刷作業17に応じて適切な行き先を決定する。適切な行き先はステープラー62、丁合機63、穴開け機64、および折り畳み部材65のいずれかであってもよい。例えば、仕上機用紙搬送機66は用紙を丁合機63からステープラー62に運んでもよい。
【0041】
仕上機20によっては追加の機能、例えば綴じ機能を持つ場合があり、他の仕上機20はより少ない機能を持つ場合がある。例えば、ある仕上機20Aは丁合いに限定される場合があり、別の仕上機20Bはステープル止めに限定される場合がある。したがって、仕上機20Aから送られた丁合い済みの山積み用紙を使用者は手動で仕上機20Bに搬送してもよい。
【0042】
仕上機ネットワークインターフェース(I/F)67は仕上機20がネットワーク22経由でサーバ14と通信するのを可能にするようになっている。仕上機ネットワークI/F67はネットワーク22を介したデータ通信を行うようになっている回路および電子部品を含む。仕上機ネットワークI/F67により仕上機20はサーバ14から印刷作業17を受信することができる。仕上機に送信される各印刷作業は当該特定の仕上機に関連付けた印刷処理要件を規定する作業票を含む。印刷機18と異なり、仕上機20は印刷部材53を含まない。
【0043】
図6に示すように、印刷管理プログラム39は作業管理ソフトウェアモジュール80と出力装置管理ソフトウェアモジュール82を含む。「出力装置」という用語は印刷機18と仕上機20を指す。
【0044】
作業管理ソフトウェアモジュール(作業管理部と略称する)80はクライアント装置12からの印刷命令16を処理する。作業管理部80の機能サブモジュール80A~80Eを以下に記載する。
【0045】
クライアント装置12Bおよび12Cからの印刷命令16(
図1)は印刷元ファイル84と印刷処理要件86の対応するデータ群を含む。そのような印刷命令は作業受信サブモジュール80Aで処理する。クライアント装置12Aからの印刷命令16はサーバ14で管理するホットフォルダ39(
図2)のうちの1つに格納した印刷元ファイル84を含む。上述したように、各ホットフォルダ39は印刷処理要件86のデータ群に関連付けられている。ホットフォルダ監視サブモジュール80Bは任意の新たに格納した印刷元ファイル84のホットフォルダ39を監視する。ホットフォルダ監視サブモジュール80Bは任意の新たに格納した印刷元ファイル84をサーバメモリ31にすでに格納した印刷処理要件86の対応するデータ群に関連付ける。
【0046】
上述のように、印刷処理要件86のデータ群は印刷機18と仕上機20が認識して使うことができる形式ではない。作業票作成サブモジュール80Cは印刷命令16の印刷処理要件86のデータ群に基づいて作業票88を作成する。作業票88は選択した出力装置が認識して使うことができる形式、例えばJDF形式または他のXMLに基づいた形式である。JDFはジョブ定義フォーマット(Job Definition Format)のことであり、画像処理産業では情報をやり取りするための業界標準となっている。作業票88は、使用者インターフェース(U/I)サブモジュール80Dを介した何らかの使用者入力で作成することができる。使用者インターフェースサブモジュール80Dはサーバ入力装置34経由で使用者から入力を受信し、サーバ表示装置35で使用者に対して情報を表示する。
【0047】
作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を1つ以上の出力装置18および20に送信し、あるいは割り当てる。作業送信サブモジュール80Eは作業票88を分析して複数の出力装置18および20の間で印刷命令16を分割するかを判断する。作業票88が群処理を許可するパラメータ値を含む場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を複数の印刷機18、または少なくとも1台の印刷機18と少なくとも1台の仕上機20に割り当てる。作業票88が分散印刷を禁止するパラメータ値を含む場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を単一の印刷機に割り当て、他の印刷機には割り当てない。
【0048】
印刷命令16の割り当ては作業票88に規定された印刷処理要件と合致する機能を持つ出力装置を選択するためのU/I80Dおよびサーバ入力装置34を介した何らかの使用者入力を含む場合がある。これに代えて、あるいはさらに、印刷命令16の割り当ては作業票88に規定された印刷処理要件と合致する機能を持つ出力装置を選択するためにサーバ14で作業票88を分析することを含む場合がある。合致が生じるのは出力装置が個別の印刷処理要件のそれぞれを行うことができる場合である。
【0049】
出力装置管理ソフトウェアモジュール(出力装置管理部と略称する)82は出力装置18および20との通信を処理する。出力装置管理部82は印刷命令16に対応する印刷作業17を作成する分散管理サブモジュール82Aを含む。印刷機18の各印刷作業17は印刷機が認識して使うことができる言語の印刷言語ファイル90を含むことで印刷命令16の印刷元ファイル84に規定された画像を印刷することができる。例示的な印刷言語としてはPostScript(登録商標)、印刷機制御言語、ポータブルドキュメントフォーマット(PDF)、およびXML Paper Specification(XPS)が挙げられる。例えば、印刷元ファイル84はビットマップ形式(.BMPファイル)であってもよいが、印刷機18はビットマップではなくPostScriptを認識する。分散管理サブモジュール82AはPostScriptの印刷言語ファイル90を含む印刷作業17を作成する。
【0050】
作業送信サブモジュール80Eが印刷命令16を複数の出力装置18および20に割り当てた場合、分散管理サブモジュール82Aは印刷命令16を下位作業17と呼ばれる複数の印刷作業に分割する。それぞれの下位作業はそれ自身の印刷言語ファイル90を持つ場合がある。
【0051】
例えば、印刷命令16を第1の下位作業、第2の下位作業、および第3の下位作業に分割してもよい。第1の下位作業17は第1の印刷言語ファイル90に規定されたカラーページを印刷する印刷作業であってもよく、第1の印刷言語ファイル90は分散管理サブモジュール82Aでカラー印刷機に送信する。第1の印刷言語ファイル90は白黒ページを規定しない。第2の下位作業17は第2の印刷言語ファイル90に規定された白黒ページを印刷する印刷作業であってもよく、第2の印刷言語ファイル90は分散管理サブモジュール82Aで白黒専用印刷機に送信する。第2の印刷言語ファイル90はカラーページを規定しない。第3の下位作業17はカラー印刷機から受け取った印刷済みのカラーページを白黒印刷機から受け取った白黒ページに丁合いする仕上作業であってもよく、第3の下位作業は分散管理サブモジュール82Aで丁合い仕上機に送信される。丁合いは作業票88に従って行われる。
【0052】
再び
図6に戻ると、様々なソフトウェアプラグイン91がサーバ14にインストールされている。プラグイン91は印刷管理プログラム38に実装され、サーバ14と出力装置18および20の間の通信を処理する。
【0053】
例えば、表1に従う3種類の印刷機18があり、表2に従う2種類の仕上機があってもよい。
【0054】
【0055】
【0056】
プラグイン91AはP1型印刷機のみと協働する。印刷機18A、18B、および18EがP1型印刷機である。例えば、印刷機18Aおよび18Bはレターサイズの用紙のみに対する両面白黒印刷専用の機能を持つが、印刷機18Eはレターサイズおよびタブロイド紙サイズの用紙に対する両面白黒印刷専用の機能を持つことができる。プラグイン91BはP2型印刷機のみと協働する。P2型印刷機はレターサイズおよびタブロイド紙サイズの用紙に対する両面カラー印刷機能を持つ印刷機18Cのみに対応する。プラグイン91CはP3型印刷機のみと協働する。P3型印刷機はレターサイズおよびタブロイド紙サイズの用紙に対する片面白黒専用の印刷機能を持つ印刷機18Dのみに対応する。この例の印刷機機能を表3に要約する。作業送信サブモジュール80Eはサーバメモリ31に格納した表3に類似の参照テーブルを用いて印刷命令16を完了させる1台以上の印刷機18を選択してもよい。
【0057】
【0058】
プラグイン91DはF1型仕上機すべてと協働する。F1型仕上機はこの例では仕上機20Aのみに対応する。プラグイン91EはF2型仕上機すべてと協働する。F2型仕上機はこの例では仕上機20Bのみに対応する。この例での仕上機の機能を表4に要約する。作業送信サブモジュール80Eはサーバメモリ31に格納した表4に類似の参照テーブルを用いて印刷命令16を完了するために1台以上の仕上機20を選択してもよい。
【0059】
【0060】
プラグイン管理部92は印刷管理プログラム38のソフトウェアモジュールである。プラグイン管理部92はプラグイン91をすべて分析してどの種類のプラグインが実装されているかを判断する。
図6では、プラグイン管理部92はP1型、P2型、およびP3型の印刷機のプラグインが利用可能であり、F1型およびF2型の仕上機のプラグインが利用可能であると判断する。
図6を変更してプラグイン91Aを省いた場合、プラグイン管理部92はP1型印刷機のプラグインは利用可能でないと判断する。プラグイン管理部92は利用可能なプラグインの一覧を維持することができ、サーバ14が印刷命令を受信したときには常にプラグイン管理部92は一覧にアクセスする。
【0061】
プラグインは印刷管理プログラム38の本質的な部分ではない。印刷管理プログラム38は作業管理モジュール80、出力装置管理モジュール82、およびプラグイン管理モジュール92を含む。モジュール80、82、および92のそれぞれはプラグイン91のいずれか1つを省いた後も上記のように継続的に機能することができる。
【0062】
図7を参照してプラグイン91Aの機能サブモジュール94~100を以下に記載する。他のプラグイン91B~Eすべては同じ機能サブモジュール94~100を持つ。
【0063】
作業票提出サブモジュール94は選択した出力装置に作業票88を送信する。例えば、印刷機18Eは表3に示したようにレターサイズとタブロイド紙サイズに対する両面専用・白黒専用印刷の機能を持つ。作業票作成サブモジュール80C(
図6)からの作業票88がタブロイド紙サイズの用紙に対する片面白黒印刷を指定する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷機18Eを選択することができ、次いでプラグイン91Aの作業票提出サブモジュール94は作業票88を印刷機18Eに送信する。プラグイン91Aは印刷言語ファイル90も印刷機18Eに送信する。印刷言語ファイル90は印刷すべき内容を規定し、作業票88は内容の印刷についての要件(タブロイド紙サイズの用紙に対する両面白黒印刷)を規定する。例えば、内容は写真、絵、またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0064】
制約確認サブモジュール95により、選択した出力装置が作業票88のすべての印刷処理要件に対応することを確認できる。先の例から続けると、印刷機18Eはタブロイド紙サイズの用紙に印刷することができるが、タブロイド紙サイズの用紙は印刷機18Eでは現在入手できない可能性がある。そのため、この制約を作業送信サブモジュール80Eに伝える。
【0065】
作業送信サブモジュール80E(
図6)は印刷機制約解消処理を行う。例えば、作業送信サブモジュール80Eはタブロイド紙サイズの用紙に対する片面白黒印刷を行うことができる別の印刷機を見つけようとしてもよい。表3に示したように、印刷機18Cはタブロイド紙サイズの用紙に対する両面カラー印刷を行うことができる。これは印刷機18Cが黒のみを用いて(白黒印刷)片面に対する印刷(片面印刷)もできることを意味する。制約を解消するために、作業送信サブモジュール80Eは印刷機18Eから印刷機18Cに自律的に選択を変更し、またはサーバ側の使用者がU/I80Dを介して変更を確認できるようにすることができる。
【0066】
さらなる例では、作業票88はステープル止めと綴じの両方を含む仕上げを要求することができる。そのため、タブロイド紙サイズの用紙のステープル止めおよび綴じを行うことができることを示す表4に基づいて仕上機20Bを分散管理サブモジュール82Aで選択する。しかし、仕上機20Bは用紙のステープル止めおよび綴じの両方を行うことができない。そのため、この制約を作業送信サブモジュール80Eに伝える。
【0067】
作業送信サブモジュール80Eは仕上機制約解消処理を行う。例えば、作業送信サブモジュール80Eによりサーバ側の使用者はU/I80Dを介して製本要件のうちの1つを撤回または削除することができる。使用者がステープル止め要件を削除した場合、制約は解消され、印刷作業は綴じのみを行う仕上機20Bを用いて継続する。
【0068】
再び
図7に戻って、装置登録サブモジュール96はサーバ14に接続された出力装置18および20のすべてから識別情報を取得する。識別情報、例えば機械名および/または機械位置がサーバ表示装置35(
図2)のU/I80Dで表示される。装置状態サブモジュール97は出力装置18および20のすべてに対して問い合わせ、各出力装置から装置状態情報を取得する。装置状態情報の例としてはオフライン、回線混雑、アイドリング、および紙詰まりが挙げられる。装置状態情報は作業送信サブモジュール80Eに伝えられる。作業送信サブモジュール80Eは作業状態情報を用いて出力装置18および20のどちらを印刷命令16に割り当てるかを判断する。
【0069】
作業状態監視サブモジュール98は出力装置18および20に送信した印刷作業17に関する作業状態指標を受信する。作業状態指標の例としては、待機中、進捗中、完了、エラーが挙げられる。各出力装置はU/I80Dによりサーバ表示装置35(
図2)に表示される状態指標を送信する。
【0070】
検査監視サブモジュール99は出力装置18および20から検査情報を受信して分析し、印刷管理プログラム38が認識できる可読データに検査情報を変換し、可読データを印刷管理プログラム38に送信する。印刷機18からの検査情報は印刷機トレイおよび用紙サイズと印刷済みのページ数の対比に関する情報を含む。例えば、検査情報は印刷機トレイ1から送られたレターサイズの用紙が205ページ分に用いられたと特定することができる。仕上機20からの検査情報は仕上動作の対象となったページ数に関する情報を含む。
【0071】
用紙品種管理サブモジュール100は用紙品種を各印刷機18から受信し、用紙品種を印刷管理プログラム38に送信する。各印刷機18は印刷機トレイに関連付けた用紙関連設定を格納する機能を持つ。用紙関連設定は一群の用紙パラメータ、例えば用紙のサイズ、色、重量、および材料の種類である。各用紙関連設定(用紙パラメータ群)には用紙品種中の品種名が付けられている。用紙品種(品種名群)は用紙品種管理サブモジュール100により印刷管理プログラム38に送信されるので、クライアント側の使用者は1つ以上の品種名を印刷命令16に割り当てることができる。クライアント側の使用者が印刷命令16に対して個別に用紙パラメータを指定する必要がないのは有利である。印刷管理プログラム38は印刷命令16に含まれる品種名を認識し、適切な1台以上の印刷機を割り当て、印刷命令16を完了させる。選択した1台以上の印刷機は印刷命令16に含まれる品種名に対応する印刷機トレイを含むものである。用紙品種管理サブモジュール100は印刷機18と通信して印刷機トレイに関連付けた用紙関連設定に関する情報を取得し、当該情報を分析した後、印刷管理プログラム18が認識できるデータ(用紙品種)に変換するインターフェースである。
【0072】
印刷管理プログラム38ではなくプラグインにサブモジュール94~101を含むことにはいくつかの利点がある。まず、各出力装置モデル(例えば、アキュリオ・プレスC6100、C1100、アキュリオ・プロ1250など)は通常、対応している色、用紙サイズ、印刷速度、対応している仕上選択肢などで若干異なる仕様を有する。したがって、可能な印刷作業設定は出力装置間で異なる。さらに、各印刷機は通常、異なる会社(例えば、コニカミノルタ、EFI、およびクレオ)が開発した複数の制御装置に対応し、各制御装置は他の制御装置の通信規約とは互換性のない異なる通信規約を提供する。サブモジュール94~101をプラグインに含むことで、異なる装置仕様および制御装置の通信規約を効率的に扱うことができる。具体的には、サブモジュール94~100、そして必要であればサブモジュール101をプラグインに含む利点としては、(a)印刷管理プログラム38のような比較的大きなソフトウェアプログラム全体で変更を行わずに新たなプラグインを追加することで新たな装置モデルに対応することができること、(b)顧客または出力装置の製造者が印刷サーバ14に顧客または出力装置の製造者により所有または提供される必要なプラグインをインストールすることができ、これにより印刷命令を処理する適切なサブモジュールを見つける時間が低減されるので、結果として印刷サーバの性能が向上すること、および(c)開発とパッチの公開をプラグインの枠組み内で実現することができ、そのためソフトウェアの試験時間があまりかからないことが挙げられる。
【0073】
再び
図6に戻ると、単一の印刷命令16を完了させるために各プラグイン91B~91Eはサーバ14と複数の出力装置のうちの1つのみの間の通信を処理する。各プラグイン91B~91Eは単一の印刷命令16のために2つ以上の出力装置との通信を処理することはない。例えば、単一の印刷命令16を完了させるためにプラグイン91Aはサーバ14と印刷機18A、印刷機18B、または印刷機18Eの間の通信を処理する。
【0074】
1つ以上のグループプラグインを含むように
図6を変更してもよい。単一の印刷命令16を完了させるためにグループプラグインはサーバ14と2つ以上の出力装置の間の通信を処理する。例えば、グループプラグインは
図8に示す2台の印刷機との通信を処理することができる。さらなる例として、グループプラグインは
図11に示すように1台の印刷機と1台の仕上機の間の通信を処理することができる。
【0075】
図8に、
図6に追加することができるグループプラグイン93Aおよび93Bを示す。単一の印刷命令16を完了させるためにグループプラグイン93Aおよび93Bはサーバ14と2台の印刷機の間の通信を処理する。単一の印刷命令16を完了させるためにプラグイン93Aは2台のP1型印刷機との通信を処理する。例えば、単一の印刷命令16は数千ページのレターサイズ用紙に両面白黒印刷することを要求してもよい。表3に基づいて作業送信サブモジュール80Eは印刷機18Aと印刷機18Bの間でページを分割してもよい。印刷命令16のページによっては印刷機18Aに割り当てられるものがあってもよく、印刷命令16の残りのページは印刷機18Bに割り当ててもよい。あるいは、印刷機18Bが使用中である場合、これに代えて作業送信サブモジュール80Eはページを印刷機18Eに割り当ててもよい。
【0076】
プラグイン93Bはサーバ14と2種類の印刷機、すなわちP1型とP2型の間の通信を処理する。例えば、単一の印刷命令は白黒ページとカラーページを含む場合がある。表3に基づいて作業送信サブモジュール80Eは白黒ページを印刷機18A(P1型)に割り当て、カラーページを印刷機18C(P2型に)割り当ててもよい。
図9にグループプラグイン93Bの機能サブモジュール94~101を示す。グループプラグイン93Aはグループプラグイン93Bと同じ機能サブモジュールを含む。
【0077】
サブモジュール94~100はプラグイン91A~Eに関して記載したように機能する。印刷管理プログラム38の作業送信サブモジュール80Eが印刷命令16を複数の印刷機18に割り当てた場合、分散管理サブモジュール101は印刷命令16を下位作業17と呼ばれる複数の作業に分割する。
【0078】
図10に
図1~
図9のシステム10または他のシステムで実行することができる例示的な印刷管理の方法を示す。ブロックS102でサーバ14は印刷命令16を受信する。ブロックS104でサーバ14は受信した印刷命令を複数の出力装置の間で分割するべきか判断する。複数の出力装置は第1の装置と第2の装置を含む。例えば、第1の装置と第2の装置は印刷機18Aと印刷機18Cであってもよい。
【0079】
ブロックS104での判断は印刷管理プログラム38の作業送信サブモジュール80Eで行うことができる。作業送信サブモジュール80Eは作業票88を分析して印刷命令16を複数の出力装置の間で分割するべきか判断する。
【0080】
作業票88が群処理を禁止するパラメータ値を含む場合(S104:NO)、ブロックS106で作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を単一の印刷機に割り当てる。作業送信サブモジュール80Eは作業票88を分析する。作業票88に規定された印刷処理要件が複数の印刷機18のうちの1つの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を当該印刷機に割り当てる。例えば、作業票88が群処理を禁止するパラメータ値を含み、作業票88に規定された印刷処理要件が印刷機18Cの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を印刷機18Cに割り当てるが、他の印刷機には割り当てない。印刷命令16は白黒ページとカラーページを含んでもよく、その場合には印刷機18Cに白黒ページとカラーページの両方を印刷するように命令する。
【0081】
ブロックS108で装置管理部82は印刷命令16から印刷作業を作成する。ブロックS110で、命令を割り当てた印刷機に対応するプラグイン91を用いて印刷機に印刷作業を実行するように命令して印刷命令16を完了させる。例えば、ブロックS106で印刷命令16を印刷機18Cに割り当てた場合、プラグイン91B(
図6)を用いて印刷機18Cに印刷作業を実行するように命令して印刷命令16を完了させることができる。
【0082】
作業票88が群処理を許可するパラメータ値を含む場合(S104:YES)、ブロックS112で作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を複数の印刷機18に割り当てる。作業送信サブモジュール80Eは作業票88を分析する。作業票88に規定された印刷処理要件が第1および第2の装置の機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令を第1および第2の装置に割り当てる。例えば、作業票88に規定された印刷処理要件が印刷機18Aおよび18Cの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令を印刷機18Aおよび18Cに割り当てる。印刷機18Aおよび18Cの組み合わせは、印刷管理プログラム38ではP1型とP2型の機能を持つ仮想分散印刷機として表現することができる。
【0083】
ブロックS114でプラグイン管理部92は、印刷サーバ14がブロックS112で選択された第1の装置と第2の装置の両方に対応するグループプラグインを含むかを判断する。例えば、ブロックS112で印刷機18A(P1型)と印刷機18C(P2型)が選択された場合、プラグイン管理部92は印刷サーバ14がグループプラグイン93B(
図8)を含むか判断する。グループプラグイン93BはP1型とP2型の機能を持つ仮想分散印刷機用のプラグインと呼ぶことができる。
【0084】
印刷サーバ14が第1の装置と第2の装置の両方に対応するグループプラグインを含むと判断された場合(S114:YES)、ブロックS116でグループプラグインの分散管理サブモジュール101(印刷管理プログラム38の分散管理サブモジュール82Aではない)は印刷命令16から第1の下位作業と第2の下位作業を作成する。ブロックS118でグループプラグインを用いて第1の装置に第1の下位作業を実行するように命令し、第2の装置に第2の下位作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。例えば、ブロックS114でグループプラグイン93Bが見つかった場合、グループプラグイン93Bを用いて印刷機18Aに白黒ページ専用の第1の下位作業を実行するように命令し、印刷機18Cにカラーページ専用の第2の下位作業を実行するように命令する。
【0085】
印刷サーバ14が第1の装置および第2の装置の両方に対応するグループプラグインを含まないと判断された場合(S114:NO)、ブロックS120で印刷管理プログラム38の分散管理サブモジュール82A(グループプラグインの分散管理サブモジュール101ではない)は印刷命令16から第1の下位作業と第2の下位作業を作成する。ブロックS122で第1のプラグイン(グループプラグインではない)を用いて第1の装置に第1の下位作業を実行するように命令し、第2のプラグイン(グループプラグインではない)を用いて第2の装置に第2の下位作業を実行するように命令し、印刷命令16を完了させる。第1および第2のプラグインは選択した印刷機の種類に対応するプラグインであってもよい。例えば、ブロックS114でグループプラグイン93Bが見つからなかった場合、
図6のプラグイン91A(第1のプラグインの例)を用いて印刷機18Aに白黒ページ専用の第1の下位作業を実行するように命令し、
図6のプラグイン91B(第2のプラグインの例)を用いて印刷機18Cにカラーページ専用の第2の下位作業を実行するように命令する。
【0086】
図11に、
図6または
図6と
図8の組み合わせに追加することができるグループプラグイン93Cおよび93Dを示す。グループプラグイン93Cおよび93Dはサーバ14と印刷機および仕上機の間の通信を処理する。プラグイン93Cはサーバ14、P1型印刷機、およびF1型仕上機の間の通信を処理する。例えば、単一の印刷命令16は両面白黒印刷のレターサイズのページをカラーページと丁合いするように要求することができる。表3および表4に基づいて作業送信サブモジュール80Eは印刷機18Aと仕上機20Aの間で印刷命令を分割することができる。
【0087】
プラグイン93Dはサーバ14、P2型印刷機、およびF2型仕上機の間の通信を処理する。例えば、単一の印刷命令16は両面カラー印刷のタブロイド紙サイズのページをステープル止めするように要求することができる。表3および表4に基づいて作業送信サブモジュール80Eは印刷機18Cと仕上機20Bの間で印刷命令を分割してもよい。
【0088】
図12にグループプラグイン93Dの機能サブモジュール94~100を示す。グループプラグイン93Cはグループプラグイン93Bと同一の機能サブモジュールを含む。サブモジュール94~100はプラグイン91A~Eに関して記載したように機能する。グループプラグイン93Cおよび93Dは分散管理サブモジュールを含まない。
【0089】
図13に
図1~
図9、
図11、および
図12のシステム10または他のシステムで実行することができる例示的な印刷管理の方法を示す。ブロックS202でサーバ14は印刷命令16を受信する。ブロックS204でサーバ14は受信した印刷命令を複数の出力装置の間で分割するか判断する。複数の出力装置は第1の装置と第2の装置を含む。例えば、第1の装置と第2の装置は印刷機18Cと仕上機20Bであってもよい。
【0090】
ブロックS204での判断は印刷管理プログラム38の作業送信サブモジュール80Eで行うことができる。作業送信サブモジュール80Eは作業票88を分析し、複数の出力装置の間で印刷命令16を分割するか判断する。例えば、作業票88はカラーページを印刷した後、ステープル止めを行うことを要求するパラメータ値を含んでもよい。
【0091】
作業票88が群処理を禁止するパラメータ値を含む場合(S204:NO)、ブロックS206で作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を印刷機のみに割り当てる。印刷命令16は印刷機能を持たない仕上機20には割り当てられない。作業送信サブモジュール80Eは作業票88を分析する。作業票88に規定された印刷処理要件が複数の印刷機18のうちの1つと合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を当該印刷機に割り当てる。例えば、作業票88が群処理を禁止するパラメータ値を含み、作業票88に規定された印刷処理要件(カラーページを印刷した後、ステープル止めを行う)が参照テーブル中の印刷機18Cの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を印刷機18Cに割り当てることができる。印刷機18Cはページを印刷した後、ステープル止めする。
【0092】
ブロックS208で装置管理部82は印刷命令16から印刷作業を作成する。ブロックS210で命令を割り当てた印刷機に対応するプラグイン91を用いて印刷機に印刷作業を実行するように命令して印刷命令16を完了させる。例えば、ブロックS206で印刷命令16が印刷機18Cに割り当てられた場合、プラグイン91B(
図6)を用いて印刷機18Cに印刷作業を実行するように命令して印刷命令16を完了することができる。
【0093】
作業票88が群処理を許可するパラメータ値を含む場合(S204:YES)、ブロックS212で作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を複数の出力装置18および20に割り当てる。作業送信サブモジュール80Eは作業票88を分析する。作業票88に規定された印刷処理要件が第1および第2の装置の機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令を第1および第2の装置に割り当てる。例えば、作業票88に規定された印刷処理要件(カラーページを印刷した後、ステープル止めを行う)が参照テーブル中の印刷機18C(カラーページ)および仕上機20B(ステープル止め)の機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令を印刷機18Cと仕上機20Bに割り当てる。
【0094】
ブロックS214でプラグイン管理部92は、印刷サーバ14がブロックS212で選択された第1の装置と第2の装置の両方に対応するグループプラグインを含むか判断する。例えば、印刷機18C(P2型)と仕上機20B(F2型)がブロックS212で選択された場合、プラグイン管理部92は印刷サーバ14がグループプラグイン93D(
図11)を含むか判断する。
【0095】
印刷サーバ14が第1および第2の装置の両方に対応するグループプラグインを含むと判断された場合(S214:YES)、ブロックS216で第1の下位作業と第2の下位作業を印刷命令16から作成する。例えば、第1の下位作業は印刷機18Cに関連する一群の印刷処理要件(例えば、カラー印刷、ステープル止めしない)を規定する第1の作業票を含む。第2の下位作業は仕上機20Bに関連する一群の印刷処理要件(例えばステープル止め)を規定する第2の作業票を含む。
【0096】
ブロックS218でグループプラグインを用いて第1の装置に第1の下位作業を実行するように命令し、第2の装置に第2の下位作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。例えば、ブロックS214でグループプラグイン93Dが見つかった場合、グループプラグイン93Dを用いて印刷機18Cに印刷に関連する第1の下位作業を実行するように命令し、仕上機20Bにステープル止めに関連する第2の下位作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。
【0097】
印刷サーバ14が第1の装置と第2の装置に対応するグループプラグインを含まないと判断された場合(S214:NO)、ブロックS220で第1の下位作業と第2の下位作業を印刷命令16から作成する。ブロックS222で第1のプラグイン(グループプラグインではない)を用いて第1の装置に第1の下位作業を実行するように命令し、第2のプラグイン(グループプラグインではない)を用いて第2の装置に第2の下位作業を実行するように命令して印刷命令16を完了させる。第1のプラグインは選択した印刷機の種類に対応するプラグインであってもよい。第2のプラグインは選択した仕上機の種類に対応するプラグインであってもよい。例えば、ブロックS214でグループプラグイン93Bが見つからなかった場合、
図6のプラグイン91B(第1のプラグインの例)を用いて印刷機18Cに印刷に関連する第1の下位作業を実行するように命令し、
図6のプラグイン91E(第2のプラグインの例)を用いて仕上機20Bにステープル止めに関連する第2の下位作業を実行するように命令する。
【0098】
グループプラグイン93Dは汎用的なプラグイン91Bおよび91Eに優る特定の利点を提供する。グループプラグインはプラグイン読み込み時間と作業分割時間に関連するコストを低減することができる。プラグイン読み込み時間については、グループプラグインがない場合、印刷管理プログラム38は印刷命令16を完了させるために2つ以上のプラグインを読み込まなければならない。個別の印刷命令に関連するコストは低いが、大量の印刷工程でコストは増大する。千件またはそれより多い印刷命令を処理する印刷所ではコストは著しいものになり得る。作業分割時間については、
図10のブロックS114について考察したように、印刷管理プログラム38はまず適切なグループプラグインが存在するか把握しようとする。存在しない場合には、印刷管理プログラム38はプラグイン管理部92から分散管理サブモジュール82A(
図10のS120)に戻り、作業を分割する。これにより、特に多数の印刷命令を処理する場合にはコストを増大させる。
【0099】
図13では、ブロックS214の後、ブロックS216またはブロックS220でグループプラグインにより下位作業を作成する。あるいは、段階213で印刷管理プログラム83が下位作業を作成してもよい。例えば、印刷管理プログラム83の分散管理サブモジュール82Aは段階213で下位作業を作成してもよい。
【0100】
図14に
図6のみまたは
図6と
図8および/または
図11の組み合わせに追加することができる印刷機固有プラグイン300を示す。
【0101】
図15に印刷機固有プラグイン300の機能サブモジュール94~100を示す。サブモジュール94~100はプラグイン91A~Eについて記載したように機能する。印刷機固有プラグイン300は分散管理サブモジュールを含まない。任意で、印刷機固有プラグイン300は単一の印刷命令の場合に2台以上の印刷機と通信しない。
【0102】
図16に
図1~
図9、
図11、および
図12のシステム10または他のシステムで実行することができる例示的な印刷管理の方法を示す。ブロックS302でサーバ14は印刷命令16を受信する。ブロックS304で作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を印刷機に割り当てる。作業送信サブモジュール80Eは割り当て処理の一部として作業票88を分析する。群処理が禁止され、作業票88に規定された印刷処理要件が複数の印刷機18のうちの1つの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を当該印刷機に割り当てる。例えば、作業票88が群処理を禁止しており、作業票88に規定された印刷処理要件(カラーページを印刷する)が参照テーブル中の印刷機18Cの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を印刷機18Cに割り当てることができる。ブロックS304で装置管理部82は印刷命令16から印刷作業を作成する。
【0103】
ブロックS306でプラグイン管理部92は、ブロックS304で選択した印刷機に対応する印刷機固有プラグインを印刷サーバ14が含むか判断する。例えば、ブロックS304で印刷機18Cが選択された場合、プラグイン管理部92は印刷サーバ14が印刷機固有プラグイン300(
図14)を含むか判断する。
【0104】
印刷サーバ14が選択した印刷機に対応する印刷機固有プラグインを含むと判断された場合(S306:YES)、ブロックS308で印刷機固有プラグインを用いて、選択された印刷機に印刷作業を実行するように命令し、印刷命令を完了させる。例えば、ブロックS306で印刷機固有プラグイン300が見つかった場合、印刷機固有プラグイン300を用いて印刷機18Cに印刷作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。
【0105】
印刷サーバ14が選択された印刷機に対応する印刷機固有プラグインを含まないと判断された場合(S314:NO)、ブロックS310で第1のプラグイン(印刷機固有プラグインではない)を用いて、選択された印刷機に印刷作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。第1のプラグインは選択された印刷機の種類に対応するプラグインであってもよい。例えば、ブロックS314で印刷機固有プラグイン300が見つからなかった場合、
図6のプラグイン91B(第1のプラグインの例)を用いて印刷機18Cに印刷作業を実行するように命令する。
【0106】
印刷機固有プラグイン300を用いることはP2型印刷機には汎用的なプラグイン91Bに優る利点を有する場合がある。印刷機固有プラグイン300は作業票、例えばJDF形式の作業票を生成する時間を低減するように特定の印刷機の構成に対して最適化することができる。
【0107】
例えば、ある印刷機はステープル止めを行うことはできるが、その他の仕上動作を行うことはできない場合がある。当該印刷機の印刷機固有プラグインは作業票にステープル止め選択肢を明記する。ステープル止め選択肢はステープル止めを行うべきか決定する。ステープル止めを行うべき場合、ステープル止め選択肢はステープル止めをどのように行うべきか、例えば用紙の左上の角でステープル止めすることを明記する。作業票を作成するときに、印刷機固有プラグインはその他の仕上動作の選択肢を省略する。ステープル止めのみが印刷機に適用されるからである。作業票はステープル止め以外の仕上動作の選択肢を含まない。これにより汎用的プラグイン91Bと比べて作業票を作成する際の効率性が向上する。印刷機に印刷機固有プラグインを使用することができず、汎用的なプラグイン91Bを用いる場合、汎用的なプラグイン91BはP2型印刷機に適用されるすべての仕上動作の選択肢を明記しなければならない場合がある。
【0108】
【0109】
図18に設定固有プラグイン400の機能サブモジュール94~100を示す。サブモジュール94~100はプラグイン91A~Eに関して記載したように機能する。設定固有プラグイン400は分散管理サブモジュールを含まない。任意で、設定固有プラグイン300は単一の印刷命令の場合に2台以上の印刷機と通信しない。
【0110】
図19に
図1~
図9、
図11、
図12、
図14、および
図15のシステム10または他のシステムで実行することができる例示的な印刷管理の方法を示す。ブロックS402でサーバ14は印刷命令16を受信する。ブロックS404で作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を印刷機に割り当てる。作業送信サブモジュール80Eは割り当て処理の一部として作業票88を分析する。作業票88に規定された印刷処理要件が複数の印刷機18のうちの1つの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を当該印刷機に割り当てる。例えば、作業票88に規定された印刷処理要件(小冊子印刷設定)が参照テーブル中の印刷機18Bの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を印刷機18Bに割り当てることができる。小冊子印刷設定は単一の用紙に2ページの文書を印刷することを含む。ブロックS404で装置管理部82は印刷命令16から印刷作業を作成する。
【0111】
ブロックS406でプラグイン管理部92は、印刷サーバ14がブロックS404で選択された印刷設定および印刷機に対応する設定固有プラグインを含むか判断する。例えば、ブロックS404で印刷機18B(P1型)が選択された場合、プラグイン管理部92は、印刷サーバ14がP1型印刷機で小冊子を印刷するための設定固有プラグイン400(
図14)を含むか判断する。
【0112】
印刷サーバ14が対応する設定固有プラグインを含むと判断された場合(S406:YES)、ブロックS408で設定固有プラグインを用いて、選択された印刷機に印刷作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。例えば、ブロックS406で設定固有プラグイン400が見つかった場合、設定固有プラグイン400を用いて印刷機18Bに印刷作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。
【0113】
印刷サーバ14が対応する設定固有プラグインを含まないと判断された場合(S414:NO)、ブロックS410で第1のプラグイン(設定固有プラグインではない)を用いて、選択された印刷機に印刷作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。第1のプラグインは選択された印刷機の種類に対応するプラグインであってもよい。例えば、ブロックS414で設定固有プラグイン400が見つからなかった場合、
図6のプラグイン91A(第1のプラグインの例)を用いて印刷機18Bに印刷作業を実行するように命令する。
【0114】
設定固有プラグイン400を用いることは作業票を作成する際の効率性を向上させることでP2型印刷機にとって汎用的なプラグイン91Bに優る利点を有する場合がある。例えば、P1型印刷機はステープル止め、折り畳みなどの複数の仕上機能を持つことが前提となっている。さらに、P1型印刷機は小冊子の折り畳み、手紙の折り畳み、z字型の折り畳みなどを含む複数の折り畳み機能を持つことができる。特定の印刷所が小冊子印刷の製品のみを製造し、または主として小冊子印刷の製品を製造する場合、小冊子印刷設定を用いるP1型印刷機の設定固有プラグインは折り畳みを除くすべての仕上動作の選択肢を省略してJDF作業票を作成してもよい。さらに、設定固有プラグインは小冊子の折り畳みを除くすべての折り畳み工程の選択肢を省略してもよい。つまり、JDF作業票は小冊子の折り畳み以外のいずれの仕上動作の選択肢も含まない。
【0115】
【0116】
図21に顧客固有プラグイン500の機能サブモジュール94~100を示す。サブモジュール94~100はプラグイン91A~Eに関して記載したように機能する。顧客固有プラグイン500は分散管理サブモジュールを含まない。任意で、顧客固有プラグイン300は単一の印刷命令の場合には2台以上の印刷機と通信しない。
【0117】
図22に
図1~
図9、
図11、
図12、
図14、
図15、
図17、および
図18のシステム10または他のシステムで実行することができる例示的な印刷管理の方法を示す。ブロックS502でサーバ14は印刷命令16を受信する。印刷命令16は印刷命令16と関連付けた特定の顧客を識別する情報を含む。ブロックS504で作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を印刷機に割り当てる。作業送信サブモジュール80Eは割り当て処理の一部として作業票88を分析する。作業票88に規定された印刷処理要件が複数の印刷機18のうちの1つの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を当該印刷機に割り当てる。例えば、作業票88に規定された印刷処理要件(タブロイド紙サイズの用紙に対する両面白黒印刷)が参照テーブル中の印刷機18Eの機能と合致する場合、作業送信サブモジュール80Eは印刷命令16を印刷機18Eに割り当てることができる。ブロックS504で装置管理部82は印刷命令16から印刷作業を作成する。
【0118】
ブロックS506でプラグイン管理部92は、印刷サーバ14が印刷命令16を送信した顧客に対応する顧客固有プラグインを含むか判断する。上述したように、印刷命令16は特定の顧客を識別する情報を含む。プラグイン管理部92はこの情報を利用可能なプラグインの一覧と比較することができる。例えば、印刷命令16が顧客C1に属し、ブロックS504で印刷機18E(P1型)が選択された場合、プラグイン管理部92は、印刷サーバ14がP1型印刷機とともに用いる顧客C1の顧客固有プラグイン500(
図14)を含むと判断する。
【0119】
印刷サーバ14が対応する顧客固有プラグインを含むと判断された場合(S506:YES)、ブロックS508で顧客固有プラグインを用いて、選択された印刷機に印刷作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。例えば、ブロックS506で顧客固有プラグイン500が見つかった場合、顧客固有プラグイン500を用いて印刷機18Eに印刷作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。
【0120】
印刷サーバ14が対応する顧客固有プラグインを含まないと判断された場合(S514:NO)、ブロックS510で第1のプラグイン(顧客固有プラグインではない)を用いて、選択された印刷機に印刷作業を実行するように命令して印刷命令を完了させる。第1のプラグインは選択された印刷機の種類に対応するプラグインであってもよい。例えば、ブロックS514で顧客固有プラグイン500が見つからなかった場合、
図6のプラグイン91A(第1のプラグインの例)を用いて印刷機18Eに印刷作業を実行するように命令する。
【0121】
顧客固有プラグイン500を用いることは作業票を作成する際に効率性を向上させることでP2型印刷機にとって汎用的なプラグイン91Bに優る利点を有することができる。例えば、P1型印刷機は複数の仕上動作、すなわちステープル止め、様々な種類の折り畳みなどを行うことができることが前提となっている。また、顧客C1は左上でステープル止めしたパンフレットと折り畳んだ小冊子を作成するように常に印刷命令を送信する。P1型印刷機と顧客C1の顧客固有プラグインはステープル止めと折り畳みを除くすべての仕上動作の選択肢を省略してJDF作業票を作成する。さらに、顧客固有プラグインは小冊子の折り畳みを除くすべての折り畳み工程の選択肢を省略することができる。つまり、JDF作業票はステープル止めと小冊子の折り畳みを除くいずれの仕上動作の選択肢も含まない。
【0122】
プラグイン管理部は様々なプラグインの使用時間に関する情報を格納してもよい。サーバ14は情報をサーバ表示装置35に表示してもよい。サーバ14は情報を分析してグループプラグインまたは他の種類のプラグインをサーバ14にインストールすべきか判断することができる。
【0123】
図23にサーバ表示装置35に表示することができる様々なプラグインの使用時間に関する情報表600を示す。列602はサーバ14に接続された出力装置18および20を一覧表示する。列604は印刷作業を完了させるために用いたプラグインを一覧表示する。
【0124】
灰色、黒色、および縞模様の棒は時間をかけて実行する印刷作業を表す。棒の水平方向の長さはプラグインの使用時間と印刷作業を完了させるのにかかる時間の長さを表す。プラグインの使用時間と印刷作業時間の長さはサーバメモリ31に格納される。棒の左端部は印刷作業の開示時間を表し、棒の右端部は印刷作業の完了時間を表す。灰色の棒は群処理をせずに完了した印刷命令16の印刷作業17であり、単一の出力装置のみを用いて印刷命令を完了させたことを意味する。
【0125】
黒色の棒と縞模様の棒は群処理で完了させた印刷命令16の下位作業17を表し、少なくとも2つの出力装置を用いて印刷命令を完了させたことを意味する。同じ印刷命令に属する下位作業は曲線で結んである。黒色棒の下位作業17Aおよび17Bに示すように、
図13のブロックS214でインストールすべきグループプラグイン(例えば、
図11のプラグイン93C)が見つかり、グループプラグインを用いて印刷機18Aと仕上機20Aに下位作業17Aおよび17Bを実行するように命令して印刷命令を完了させた。
【0126】
図23の縞模様の棒の下位作業17Cおよび17Dでは、
図10のブロックS114でインストールすべきグループプラグインは見つからなかった。つまり、P1型およびP3型の分散印刷機に使うことができるグループプラグインが存在しなかった。印刷機の種類に基づいて第1のプラグイン(例えば、
図6のプラグイン91A)を用いて印刷機18Aに下位作業17Cを実行するように命令し、印刷機の種類に基づいて第2のプラグイン(例えば、
図6のプラグイン91C)を用いて印刷機18Dに下位作業17Dを実行するように命令して印刷命令を完了させた。
【0127】
サーバ14はグループプラグインを用いて実行されなかった下位作業(例えば17Cと17D)の長さおよび/または数量を分析してもよい。長さが時間閾値を超え、および/または数量が数量閾値を超える場合、サーバ14は対応するグループプラグインの必要性を示してもよい。例えば、第1の下位作業の長さと第2の下位作業の長さが個別に、または組み合わせで時間閾値を超える場合、サーバ14は対応するグループプラグインの必要性を示してもよい。
【0128】
さらなる例として、サーバ14は印刷機の種類に基づいたプラグインをそれぞれが用い、群処理を伴わなかった印刷作業(例えば17Eおよび17F。単一の出力装置で印刷命令を完了させたことを意味する。)の長さおよび/または数量を分析してもよい。長さが時間閾値を超え、および/または数量が数量閾値を超える場合、サーバ14は対応する印刷機固有プラグインの必要性を示してもよい。
【0129】
情報表600は印刷機設定(印刷処理要件)および/または顧客識別を示すさらなる列を含んでもよい。上記の2つの例におけるように、サーバ14は各印刷機設定に対する印刷作業の長さおよび/または数量を分析し、新たな設定固有プラグインおよび/または顧客固有プラグインの必要性を示してもよい。
【0130】
使用者に新たなプラグインをインストールするように指示できるように新たなプラグイン(例えば、グループプラグイン、印刷機固有プラグイン、設定固有プラグイン、または顧客固有プラグイン)に対する必要性をサーバ表示装置35で示してもよい。新たなプラグインをサーバ14で生成してもよい。新たなプラグインを印刷所のソフトウェアエンジニア、顧客、または出力装置の製造者が生成してもよい。
【0131】
図24に示すように、上記のプラグインのいずれかを、顧客が操作するクライアント装置経由でクライアント側の使用者(例えば、印刷所の顧客)からサーバ14で受信することができる。例えば、顧客固有プラグイン500(
図20)を任意のクライアント装置12からサーバ14で受信することができる。プラグインが印刷命令16に含まれていてもよい。プラグインを含む印刷命令16をクライアント装置12のウェブブラウザを用いて送信してもよく、インターネット24およびネットワーク22経由でサーバ14に送信してもよい。
【0132】
図25に示すように、上記のプラグインのいずれかを印刷機製造業者610からサーバ14で受信することができる。例えば、印刷機固有プラグイン300(
図15)を印刷機製造業者610からサーバ14で受信することができる。ブロック610は印刷機製造業者を表し、インターネット24およびネットワーク22経由でプラグインをサーバ14に送信することができるクライアント装置12のいずれかに類似するコンピュータまたは装置であってもよい。
【0133】
本発明のいくつかの具体的な形態を図示および記載したが、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更を行うことができることも明らかである。本発明の様々な形態を構成するために、開示した実施形態の具体的な特徴および側面の様々な組み合わせまたはその下位概念の組み合わせを互いに結合し、または置き換えることができることも企図している。したがって、添付の特許請求の範囲による場合を除き、本発明を限定することを意図しない。