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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】金属製の液位検出装置支持体
(51)【国際特許分類】
   G01F 23/38 20060101AFI20230322BHJP
【FI】
G01F23/38
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020171904
(22)【出願日】2020-10-12
(65)【公開番号】P2022063571
(43)【公開日】2022-04-22
【審査請求日】2021-12-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 涼
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 真太郎
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-137271(JP,A)
【文献】特開平10-064303(JP,A)
【文献】特開2020-128966(JP,A)
【文献】米国特許第06761193(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 23/00
G01F 23/14-23/80
F02M 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液位検出装置の厚さ方向の一方の側の部位である厚さ方向第1部位に係合する支持体本体部と、
前記支持体本体部から突出しており、前記液位検出装置の厚さ方向の他方の側の部位である厚さ方向第2部位と係合することで、前記支持体本体部と協働して、前記液位検出装置をこの厚さ方向で固定する厚み方向固定部と、
前記厚み方向固定部から離れて前記支持体本体部から突出しており、前記液位検出装置の幅方向の一方の側の部位である幅方向第1部位と係合する幅方向第1固定部と、
前記厚み方向固定部から離れ前記幅方向第1固定部とは反対側で前記支持体本体部から突出しており、前記液位検出装置の幅方向の他方の側の部位である幅方向第2部位と係合することで、前記幅方向第1固定部と協働して、前記液位検出装置をこの幅方向で固定する幅方向第2固定部と、
を有し、前記幅方向第1固定部と前記幅方向第2固定部とで前記液位検出装置が固定されている状態で、前記液位検出装置が幅方向で所定の僅かな角度傾いたときに、前記厚み方向固定部が、前記液位検出装置に当接するように構成されており、
前記幅方向第1固定部と前記幅方向第2固定部とは、前記厚み方向固定部の上側に位置しており、
前記厚み方向固定部、前記幅方向第1固定部、前記幅方向第2固定部のそれぞれには、前記支持体本体部に前記液位検出装置を設置するときに前記液位検出装置をガイドするガイド面が斜面により形成されている金属製の液位検出装置支持体。
【請求項2】
前記厚み方向固定部、前記幅方向第1固定部、前記幅方向第2固定部の少なくともいずれかには、切り欠きが設けられており、
前記厚み方向固定部に前記切り欠きが形成されている態様では、前記厚み方向固定部が板状に形成されており、前記切り欠きは前記厚み方向固定部の端面から離れ前記板状の厚み方向固定部をこの厚さ方向で貫通しており、
前記幅方向第1固定部に前記切り欠きが形成されている態様では、前記幅方向第1固定部が板状に形成されており、前記切り欠きは前記幅方向第1固定部の端面から離れ前記幅方向第1固定部をこの厚さ方向で貫通しており、
前記幅方向第2固定部に前記切り欠きが形成されている態様では、前記幅方向第2固定部が板状に形成されており、前記切り欠きは前記幅方向第2固定部の端面から離れ前記幅方向第2固定部をこの厚さ方向で貫通している請求項1に記載の金属製の液位検出装置支持体。
【請求項3】
前記液位検出装置が設置されている状態でタンクに設置するときに、前記タンクの開口部の縁に前記液位検出装置がぶつかることを防止するための保護部が、前記支持体本体部に設けられている請求項1または請求項2に記載の金属製の液位検出装置支持体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属製の液位検出装置支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料レベルセンサ(液位検出装置)は、ステー(液位検出装置支持体)に組付けるタイプとポンプに組付けるタイプの二種に大別される。
【0003】
燃料レベルセンサの取り付けに関しては、次の要件が必要である。1つ目の要件は、組付けた状態でのガタツキが極力無いことである。ガタツキが無いほうが、液面の検出精度が良いからである。2つ目の要件は、組付け性が良いことである。人の手で組付けるので、組付け性が悪いと半嵌合などの工程不良が起きるからである。
【0004】
ポンプに組付けるタイプでは、取付部の材質が樹脂であるので、上記2つの要件を両立させることができる。ステーに組付けるタイプでは、ステーの材質が金属になっていることがある。
【0005】
従来の金属製のステーは、支持体本体部と、この支持体本体部に設けられている一対の突出部とを備えている(特許文献1参照)。従来の金属製のステーは、支持体本体部と一対の突出部とによって、液位検出装置をこの幅方向と厚さ方向とで同時に挟み込んでいる。これにより、液位検出装置が金属製のステーにガタツキの無い状態で設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2013-178141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来の金属製のステーは、金属で構成されていることで剛性が高くなっている。これにより、液位検出装置の組付け荷重が大きくなり、上記2つ目の要件である組付け性の良さが損なわれる。
【0008】
そこで、多少の組付けガタを持たせるように構成することが考えられる。すなわち、金属製のステーに対して液位検出装置が若干のガタツキをもって設置されるようにすることが考えられる。
【0009】
このガタツキを持たせることで、液位検出装置を金属製のステーに設置するときに加える力の値を小さくすることができるからである。しかしながら、上述したガタツキを持たせたことで、上記1つ目の要件を満たせなくなり、液位検出装置の検出精度が悪化してしまう。
【0010】
本発明は、液位検出装置を組み付けるときの組み付け性を向上させることができるとともに、液位検出装置を組み付けし終えたときの固定強度の確保とを両立することができる金属製の液位検出装置支持体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の態様に係る金属製の液位検出装置支持体は、液位検出装置の厚さ方向の一方の側の部位である厚さ方向第1部位に係合する支持体本体部と、前記支持体本体部から突出しており、前記液位検出装置の厚さ方向の他方の側の部位である厚さ方向第2部位と係合することで、前記支持体本体部と協働して、前記液位検出装置をこの厚さ方向で固定する厚み方向固定部と、前記厚み方向固定部から離れて前記支持体本体部から突出しており、前記液位検出装置の幅方向の一方の側の部位である幅方向第1部位と係合する幅方向第1固定部と、前記厚み方向固定部から離れ前記幅方向第1固定部とは反対側で前記支持体本体部から突出しており、前記液位検出装置の幅方向の他方の側の部位である幅方向第2部位と係合することで、前記幅方向第1固定部と協働して、前記液位検出装置をこの幅方向で固定する幅方向第2固定部とを有する金属製の液位検出装置支持体である。
【0012】
また、本発明の態様に係る金属製の液位検出装置支持体は、前記厚み方向固定部、前記幅方向第1固定部、前記幅方向第2固定部の少なくともいずれかに、切り欠きが設けられている金属製の液位検出装置支持体である。
【0013】
また、本発明の態様に係る金属製の液位検出装置支持体は、前記幅方向第1固定部と前記幅方向第2固定部とで前記液位検出装置が固定されている状態で、前記液位検出装置が幅方向で所定の僅かな角度傾いたときに、前記厚み方向固定部が、前記液位検出装置に当接するように構成されている金属製の液位検出装置支持体である。
【0014】
また、本発明の態様に係る金属製の液位検出装置支持体は、前記液位検出装置が設置されている状態でタンクに設置するときに、前記タンクの開口部の縁に前記液位検出装置がぶつかることを防止するための保護部が、前記支持体本体部に設けられている金属製の液位検出装置支持体である。
【0015】
本発明の態様に係る金属製の液位検出装置支持体は、支持体本体部と、前記支持体本体部に設けられ、液位検出装置をこの厚さ方向で前記支持体本体部に固定する厚み方向固定部と、前記厚み方向固定部とは別個に前記支持体本体部に設けられ、前記液位検出装置をこの幅方向で前記支持体本体部に固定する幅方向固定部とを有する金属製の液位検出装置支持体である。
【0016】
本発明の態様に係る金属製の液位検出装置支持体は、支持体本体部と、液位検出装置を前記支持体本体部に固定するために前記支持体本体部に設けられているとともに、切り欠きが設けられている固定部とを有する金属製の液位検出装置支持体である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、液位検出装置を組み付けるときの組み付け性を向上させることができるとともに、液位検出装置を組み付けし終えたときの固定強度の確保とを両立することができる金属製の液位検出装置支持体を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係る金属製の液位検出装置支持体とこの金属製の液位検出装置支持体に設置されている液位検出装置との正面図である。
図2】本発明の実施形態に係る金属製の液位検出装置支持体の要部の斜視図である。
図3図2におけるIII部の拡大図である。
図4】本発明の実施形態に係る金属製の液位検出装置支持体とこの金属製の液位検出装置支持体に設置されている液位検出装置とを燃料タンクに設置するときの状態を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る金属製の液位検出装置支持体の厚み方向固定部と液位検出装置との係合状態を示す図である。
図6】発明の実施形態に係る金属製の液位検出装置支持体の要部の構成を簡素化して示した図であり、(b)は(a)におけるVIB矢視図であり、(c)は(a)におけるVIC-VIC断面を示す図であり、(d)は(a)におけるVID矢視図である。
図7】変形例に係る金属製の液位検出装置支持体の正面図である。
図8】(a)は、図6におけるVIIIA部に対応する図であって変形例に係る金属製の液位検出装置支持体の幅方向固定部(幅方向第1固定部、幅方向第2固定部)を示す図であり、(b)は(a)におけるVIIIB矢視図である。
図9】液位検出装置のハウジングの斜視図である。
図10】比較例に係る金属製の液位検出装置支持体の斜視図である。
図11】比較例に係る金属製の液位検出装置支持体とこの金属製の液位検出装置支持体に設置されている液位検出装置のハウジングとの斜視図である。
図12】液位検出装置が設置された比較例に係る金属製の液位検出装置支持体の挙動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態に係る金属製の液位検出装置支持体(金属製ステー)1には、図1で示すように、液位検出装置(液面センサ)3が設置されるようになっている。液位検出装置3が設置された金属製の液位検出装置支持体(以下、単に「液位検出装置支持体」という場合がある。)1は、タンク(たとえば車両の燃料タンク5;図4参照)に設置されて使用される。タンク5に設置されたことで、液位検出装置3がタンク5内の燃料の液位(液面の高さ位置)を検出するようになっている。
【0020】
ここで、液位検出装置および金属製の液位検出装置支持体における所定の一方向を厚さ方向(厚み方向)とし、この厚さ方向に対して直交する所定の一方向を幅方向とし、厚さ方向と幅方向とに対して直交する方向を高さ方向(上下方向)とする。
【0021】
液位検出装置支持体1は、図2等で示すように、支持体本体部(ステー本体部)7と厚み方向固定部9と幅方向第1固定部11と幅方向第2固定部13とを備えて構成されている。
【0022】
支持体本体部7は、液位検出装置3の厚さ方向の一方の側の部位である厚さ方向第1部位15(図5図9参照)に係合するようになっている。たとえば、支持体本体部7は、液位検出装置3の厚さ方向の一方の側の面(裏面)の一部である厚さ方向第1部位15に当接するようになっている。
【0023】
厚み方向固定部9は、図5等で示すように、支持体本体部7から突出している。厚み方向固定部9が液位検出装置3の厚さ方向の他方の側の部位である厚さ方向第2部位17と係合することで、液位検出装置3を支持体本体部7と協働して挟み込み、液位検出装置3をこの厚さ方向で固定するようになっている。たとえば、厚み方向固定部9が液位検出装置3の厚さ方向の他方の側の面(表面)の一部である厚さ方向第2部位17に当接するようになっている。そして、厚み方向固定部9が支持体本体部7と協働して液位検出装置3をたとえば付勢力をもって挟み込み、液位検出装置3をこの厚さ方向で支持体本体部7に対して位置決めし固定するようになっている。
【0024】
幅方向第1固定部11は、図2等で示すように、厚み方向固定部9から離れ、厚み方向固定部9とは別個に、支持体本体部7から突出している。幅方向第1固定部11は、液位検出装置の幅方向の一方の側の部位である幅方向第1部位19(図9参照)と係合するようになっている。たとえば、幅方向第1固定部11が、液位検出装置3の幅方向の一方の側の面の一部である幅方向第1部位19に当接するようになっている。
【0025】
幅方向第2固定部13は、厚み方向固定部9と幅方向第1固定部11とから離れ、厚み方向固定部9と幅方向第1固定部11とは別個に、幅方向第1固定部11とは反対側で支持体本体部7から突出している。すなわち、幅方向第2固定部13は、幅方向第1固定部11とは支持体本体部7を間にした幅方向における反対側で、支持体本体部7から突出している。
【0026】
そして、幅方向第2固定部13が、液位検出装置3の幅方向の他方の側の部位である幅方向第2部位21と係合することで、幅方向第1固定部11と協働して液位検出装置3をこの幅方向で固定するようになっている。たとえば、幅方向第2固定部13が、厚さ方向の他方の側の面の一部である幅方向第2部位21に当接するようになっている。そして、幅方向第1固定部11と協働して液位検出装置3をたとえば付勢力をもって挟み込み、液位検出装置3をこの幅方向で支持体本体部7に対して位置決めし固定するようになっている。
【0027】
液位検出装置支持体1は、厚さ方向で見て所定形状になっている板状の金属製の材料(半製品)が折り曲げられた状態になっていることで形成されている。また、液位検出装置支持体1は、図6(a)で示すように、この幅方向に対して直交し液位検出装置支持体1の中心を含む平面に対して対称な形状になっている。これにより、幅方向第1固定部11と幅方向第2固定部13とは、幅方向でお互いが対向している。
【0028】
液位検出装置支持体1の厚み方向固定部9と幅方向第1固定部11と幅方向第2固定部13とには、固定部9、11、13の剛性を低下させて調整するための切り欠き23が設けられている。切り欠き23は、たとえば細長い形状に形成されている。なお、厚み方向固定部9と幅方向第1固定部11と幅方向第2固定部13との総てに切り欠き23が設けられている必要は無い。切り欠き23が、厚み方向固定部9、幅方向第1固定部11、幅方向第2固定部13の少なくともいずれかに設けられている態様であってもよい。
【0029】
また、液位検出装置支持体1では、液位検出装置支持体1に液位検出装置3が設置されている。幅方向第1固定部と幅方向第2固定部とで液位検出装置3が幅方向で固定されている状態において、厚み方向固定部9によっても、液位検出装置3が幅方向で液位検出装置支持体1に固定されるようになっている。
【0030】
すなわち、液位検出装置支持体1に液位検出装置3が設置されている状態でも、液位検出装置3が支持体本体部7に対して幅方向で(厚さ方向に対して延びている軸回りで)所定の僅かな角度傾いてしまうことがある。この傾きが発生したときに(液位検出装置3の姿勢が僅かに変化したとき)、厚み方向固定部9が、たとえば、幅方向第1固定部11と幅方向第2固定部13とともに、液位検出装置3に当接するように構成されている。
【0031】
さらに説明すると、上述した液位検出装置3の僅かな傾きが発生していない状態では、図5(a)で示すように、液位検出装置3と厚み方向固定部9との間には、僅かな間隙24が存在している。
【0032】
図5(a)で示す状態において、液位検出装置3が液位検出装置支持体1に対し厚さ方向に対して延びている軸回りで所定の僅かな角度傾くと、図5(b)で示すように、厚み方向固定部9が液位検出装置3に当接し間隙24が消滅するようになっている。これにより、液位検出装置3の液位検出装置支持体1に対する回動角度が、上記所定の僅かな角度よりも大きくなることが防止されるようになっている。
【0033】
幅方向固定部11、13は、図2等で示すように、支持体本体部7から幅方向の両側に突出している一対の突出部25で構成されている。さらに説明すると、幅方向第1固定部11は、支持体本体部7の幅方向の一方の端部から一方の側に突出している1つの突出部25Aで構成されている。また、幅方向第2固定部13は、支持体本体部7の幅方向の他方の端部から他方の側に突出している1つの突出部25Bで構成されている。
【0034】
厚み方向固定部9は、支持体本体部7から幅方向の両側に突出している二対の突出部27、29で構成されている。さらに説明すると、厚み方向固定部9は、支持体本体部7の幅方向の一方の端部から一方の側に突出している2つの突出部27A、29Aで構成されている。これらの2つの突出部27A、29Aは上下方向でお互いが離れている。さらに、これらの2つの突出部27A、29Aは上下方向で突出部25Aからも離れている。
【0035】
また、厚み方向固定部9は、支持体本体部7の幅方向の他方の端部から他方の側に突出している2つの突出部27B、29Bで構成されている。これらの2つの突出部27B、29Bもお互いが離れている。さらに、これらの2つの突出部27B、29Bも突出部25Bからも離れている。
【0036】
厚み方向固定部9、幅方向第1固定部11および幅方向第2固定部13は、すでに理解され、また、図2等で示すように、板状に形成されている。ただし、幅方向第1固定部11および幅方向第2固定部13は、所定形状の平板が所定の部位で曲がった状態になっている。
【0037】
たとえば、幅方向第1固定部11の突出部25Aは、詳しくは後述するが、所定形状の2つの平板状の部位で構成されており、幅方向第2固定部13の突出部25Bも、所定形状の2つの平板状の部位で構成されている。
【0038】
また、厚み方向固定部9の突出部27Aは、詳しくは後述するが、所定形状の3つの平板状の部位で構成されており、厚み方向固定部9の突出部27Bも、所定形状の3つの平板状の部位で構成されている。厚み方向固定部9の突出部29Aも、詳しくは後述するが、所定形状の3つの平板状の部位で構成されており、厚み方向固定部9の突出部29Bも、所定形状の3つの平板状の部位で構成されている。
【0039】
厚み方向固定部9の切り欠き23は、板状に形成されている厚み方向固定部9の端面(厚さ方向でみたときの突出部27、29の端面)から離れている。すなわち、厚み方向固定部9の切り欠き23は、突出部27A、27B、29A、29Bのそれぞれをこの厚さ方向で貫通している細長い貫通孔31で形成されている。貫通孔31で構成されている切り欠き23は、突出部27A、27B、29A、29Bの外周の縁にはつながっておらず、突出部27A、27B、29A、29Bの外周の縁から離れている。
【0040】
幅方向第1固定部11の切り欠き23も、板状に形成されている幅方向第1固定部11の端面(厚さ方向でみたときの端面)から離れている。すなわち、幅方向第1固定部11の切り欠き23は、突出部25Aをこの厚さ方向で貫通している細長い貫通孔33で形成されている。
【0041】
幅方向第2固定部13の切り欠き23も、板状に形成されている幅方向第2固定部13の端面(厚さ方向でみたときの端面)から離れている。すなわち、幅方向第2固定部13の切り欠き23は、突出部25Bをこの厚さ方向で貫通している貫通孔33で形成されている。
【0042】
液位検出装置3は、図1で示すように、ハウジング(筐体;フレーム)35とフロートアーム37とホルダ(回動部材)39とフロート41とを備えて構成されている。ホルダ39は、ハウジング35に回動自在に支持(設置)されている。また、ホルダ39には、フロートアーム37を設置するためのフロートアーム設置部43が設けられている。
【0043】
フロートアーム37はこの基端部がホルダ39に一体的に設置されている。フロートアーム37の先端部には、フロート41が設置されている。フロート41は、ホルダ39から離れている。
【0044】
ハウジング35には、たとえば、ホールIC(図示せず)が設けられている。ホルダ39には、マグネット(図示せず)が設けられている。そして、タンク5内の燃料から受けるフロート41の浮力によって、ハウジング35に対してホルダ39が回動することで、燃料の液位(液面のレベル)を検出するようになっている。
【0045】
支持体本体部7は板状に形成されており、支持体本体部7の厚さ方向と液位検出装置3の厚さ方向とハウジング35に対するホルダ39の回動中軸C1の延伸方向とはお互いが一致している。支持体本体部7の厚さ方向で見て(正面視すると)、図1で示すように、幅方向で、ハウジング35に対するホルダ39の回動中軸C1の位置と支持体本体部7の中心の位置とはお互いが一致している。
【0046】
また、支持体本体部7の厚さ方向で見て、幅方向では、厚み方向固定部9を構成している左側の突出部27A(29A)と厚み方向固定部9を構成している右側の突出部27B(29B)との間の中央に、ホルダ39の回動中軸C1が位置している。左側の突出部27A(29A)と右側の突出部27B(29B)との間の中央とは、左側の突出部27A(29A)と右側の突出部27B(29B)との中央に位置している支持体本体部7の部位である。
【0047】
また、支持体本体部7の厚さ方向で見て、高さ方向では、厚み方向固定部9を構成している上側の突出部27A、27Bと下側の突出部29A、29Bとの間にある支持体本体部7の中央の部位に、ハウジング35に対するホルダ39の回動中軸C1が位置している。
【0048】
なお、上記説明では、支持体本体部7の厚さ方向で見たときの、厚み方向固定部9を構成している突出部27、29とホルダ39の回動中軸C1との位置関係について説明している。これに対し、上記説明において、厚み方向固定部9を構成している突出部27、29と幅方向固定部11、13を構成している突出部25とを適宜入れ替えてもよい。
【0049】
液位検出装置3は、厚み方向と幅方向とに対して直交する高さ方向の所定一方向(上側から下側に向かう方向)に移動することで液位検出装置支持体1に一体的に設置されるようになっている。
【0050】
また、液位検出装置支持体1には、図2等で示すように、保護部(保護壁)45が、支持体本体部7にから突出して設けられている。保護部45は、液位検出装置3が液位検出装置支持体1に設置されている状態で、タンク5に液位検出装置支持体1と液位検出装置3とを設置するときに、タンク5の開口部(挿入口)47の縁49に液位検出装置3がぶつかることを防止するために設けられている。
【0051】
ここで、液位検出装置3と液位検出装置支持体1とについてさらに詳しく説明する。
【0052】
液位検出装置3のハウジング35は、たとえば樹脂で一体成形されている。液位検出装置3のハウジング35が液位検出装置支持体1に直接係合することで、液位検出装置3が液位検出装置支持体1に一体的に設置されるようになっている。
【0053】
また、液位検出装置3が設置されている液位検出装置支持体1がタンク5に直接係合することで、液位検出装置3がタンク5に設置されるように構成されている。液位検出装置3が設置されている液位検出装置支持体1がタンク5に設置されている状態(液位検出装置設置完了状態)では、液位検出装置支持体1と液位検出装置3のハウジング35とタンク5とが一体化している。
【0054】
また、液位検出装置設置完了状態では、燃料から受けるフロート41の浮力によって、フロートアーム37とホルダ39とが液位検出装置3のハウジング35に対して回動し(図1参照)、タンク5内の液位が検出されるようになっている。
【0055】
液位検出装置3のハウジング35は、図9で示すように、ハウジング本体部51とホルダ設置部53と1つ目の一対の突起55と2つ目の一対の突起57と3つ目の一対の突起59とを備えて構成されている。ホルダ設置部53には、ホルダ39が回動自在に設置されるようになっている。なお、図9では、図を見やすくするために、各突起55、57、59のうちの一方の突起のみを表示している。各突起55、57、59のうちの他方の突起は隠れている。
【0056】
1つ目の一対の突起55のそれぞれは直方体状に形成されており、ハウジング本体部51の幅方向の両端から突出している。1つ目の一対の突起55それぞれの幅方向の端面(2つの端面)61のそれぞれは、長方形状に形成されている。1つ目の一対の突起55の幅方向の端面61は、幅方向に対して直交している平面になっている。
【0057】
また、1つ目の一対の突起55の幅方向の2つの端面のうちの一方の端面(第1の端面)61は、幅方向第1部位19を構成しており、1つ目の一対の突起55の幅方向の2つの端面のうちの他方の端面(第2の端面)61は、幅方向第2部位21を構成している。
【0058】
2つ目の一対の突起57のそれぞれも直方体状に形成されており、ハウジング本体部51の幅方向の両端から突出している。また、2つ目の一対の突起57のそれぞれは、高さ方向で1つ目の一対の突起55のそれぞれの下側に位置しているとともに、1つ目の一対の突起55のそれぞれに接している。
【0059】
2つ目の一対の突起57それぞれの厚さ方向裏側の端面(2つの端面)63のそれぞれは、長方形状に形成されている。2つ目の一対の突起57の厚さ方向裏側の端面63は、厚さ方向に対して直交している平面になっている。2つ目の一対の突起57それぞれの厚さ方向裏側の端面63は、厚さ方向第1部位15を構成している。
【0060】
2つ目の一対の突起57それぞれの厚さ方向表側の端面(2つの端面)65のそれぞれも、長方形状に形成されている。2つ目の一対の突起57の厚さ方向表側の端面63も、厚さ方向に対して直交している平面になっている。2つ目の一対の突起57それぞれの厚さ方向表側の端面65は、厚さ方向第2部位17を構成している。
【0061】
2つ目の一対の突起57それぞれの幅方向の端面(2つの端面)67のそれぞれは、長方形状に形成されている。2つ目の一対の突起57の幅方向の端面67は、幅方向に対して直交している平面になっている。
【0062】
これらの端面67は、図5を用いて説明したように、液位検出装置3が液位検出装置支持体1に対し厚さ方向に延びている軸まわりで僅かに斜めに傾いたときに、液位検出装置支持体1の厚み方向固定部9に当接するようになっている。そして、液位検出装置3の液位検出装置支持体1に対する回動角度が所定の僅かな角度よりも大きくなることが防止されるようになっている。
【0063】
3つ目の一対の突起59のそれぞれも直方体状に形成されており、ハウジング本体部51の幅方向の両端から突出している。また、3つ目の一対の突起59のそれぞれは、高さ方向で2つ目の一対の突起57のそれぞれの下側に位置しているとともに、2つ目の一対の突起57のそれぞれから離れている。
【0064】
3つ目の一対の突起59それぞれの厚さ方向裏側の端面(2つの端面)69のそれぞれも、長方形状に形成されている。3つ目の一対の突起59の厚さ方向裏側の端面69も、厚さ方向に対して直交している平面になっている。3つ目の一対の突起59それぞれの厚さ方向裏側の端面69も、厚さ方向第1部位15を構成している。
【0065】
3つ目の一対の突起59それぞれの厚さ方向表側の端面(2つの端面)71のそれぞれも、長方形状に形成されている。3つ目の一対の突起59の厚さ方向表側の端面71も、厚さ方向に対して直交している平面になっている。3つ目の一対の突起59それぞれの厚さ方向表側の端面71も、厚さ方向第2部位17を構成している。
【0066】
3つ目の一対の突起59それぞれの幅方向の端面(2つの端面)73のそれぞれも、長方形状に形成されている。3つ目の一対の突起59の幅方向の端面73も、幅方向に対して直交している平面になっている。
【0067】
これらの端面73も、図5を用いて説明したように、液位検出装置3が液位検出装置支持体1に対し厚さ方向に延びている軸まわりで僅かに斜めに傾いたときに、液位検出装置支持体1の厚み方向固定部9に当接するようになっている。そして、液位検出装置3の液位検出装置支持体1に対する回動角度が所定の僅かな角度よりも大きくなることが防止されるようになっている。
【0068】
液位検出装置支持体1は、支持体本体部7と、厚み方向固定部9を構成している突出部27、29と、幅方向第1固定部11を構成している突出部25Aと、幅方向第2固定部13を構成している突出部25Bとを備えて構成されている(図2図6参照)。
【0069】
支持体本体部7は、概ね平板状に形成されており、厚さ方向が液位検出装置支持体1の厚さ方向と一致している。
【0070】
一の突出部25のうちの一方の突出部25Aは、矩形な平板状の基端側部位75と、矩形な平板状の先端側部位77とを備えて構成されている。基端側部位75は、この厚さ方向が液位検出装置支持体1の厚さ方向と一致しており、支持体本体部7を幅方向にそのまま突出させた形態で支持体本体部7の幅方向の一方の端から延出している。
【0071】
先端側部位77は、この厚さ方向が液位検出装置支持体1の幅さ方向と一致しており、基端側部位75をそのまま延長した形態で基端側部位75の先端から液位検出装置支持体1の厚さ方向表側に延出している。さらに、突出部25Aを高さ方向で見ると、「L」字状になっている。
【0072】
突出部25Aに設けられている切り欠き23(貫通孔33)は、基端側部位75と先端側部位77をこれらの厚さ方向で貫通している。基端側部位75に設けられている貫通孔33の部位と先端側部位77に設けられている貫通孔33の部位とはお互いがつながっている。
【0073】
貫通孔33は、基端側部位75の延出方向で基端側部位75の全長にわたって設けられており、先端側部位77の延出方向で先端側部位77の先端部を除き先端側部位77の全長にわたって設けられている。なお、貫通孔33は、高さ方向では、基端側部位75および先端側部位77の中央に位置している。
【0074】
また、先端側部位77には、液位検出装置支持体1の液位検出装置3を設置するときに液位検出装置3のハウジング35をガイドする斜面(ガイド面)79が設けられている(図3等参照)。
【0075】
一対の突出部25のうちの他方の突出部25Bは、液位検出装置支持体1の中央面に対して、一方の突出部25Aと対称に設けられている。液位検出装置支持体1の中央面とは、幅方向に対して直交する平面であって液位検出装置支持体1の中心を含む面である。
【0076】
液位検出装置3が液位検出装置支持体1に設置されたときに、突出部25(25A、25B)の先端側部位77のそれぞれが、液位検出装置3のハウジング35の1つ目の一対の突起55のそれぞれに当接するようになっている。そして、幅方向での液位検出装置支持体1に対する液位検出装置3の位置決めと固定とがされるようになっている。
【0077】
一対の突出部27のうちの一方の突出部27Aは、突出部25Aの下側で突出部25Aから離れて設けられている。突出部27Aは、矩形な平板状の基端側部位81と、矩形な平板状の中間部位83と、矩形な平板状の先端側部位85とを備えて構成されている。
【0078】
基端側部位81は、この厚さ方向が液位検出装置支持体1の厚さ方向と一致しており、支持体本体部7を幅方向にそのまま突出させた形態で支持体本体部7の幅方向の一方の端から延出している。中間部位83は、この厚さ方向が液位検出装置支持体1の幅さ方向と一致しており、基端側部位81をそのまま延長した形態で基端側部位81の先端から液位検出装置支持体1の厚さ方向表側に延出している。
【0079】
先端側部位85は、この厚さ方向が液位検出装置支持体1の厚さ方向と一致しており、中間部位83をそのまま延長した形態で中間部位83の先端から液位検出装置支持体1の幅方向中央側に延出している。さらに、突出部27Aを高さ方向で見ると、概ね「C」字状になっている。
【0080】
なお、上記説明では、先端側部位85と支持体本体部7とで液位検出装置3をこの厚さ方向で挟み込んで液位検出装置支持体1に固定している。ここで、先端側部位85と基端側部位81とで液位検出装置3をこの厚さ方向で挟み込んで液位検出装置支持体1に固定しているとしてもよい。この場合、基端側部位81を突出部27Aの一部ではなく支持体本体部7の一部と考えるものとする。
【0081】
突出部27Aに設けられている切り欠き23(貫通孔31)は、基端側部位81と中間部位83と先端側部位85をこれらの厚さ方向で貫通している。基端側部位81に設けられている貫通孔31の部位と中間部位83に設けられている貫通孔31の部位と先端側部位85に設けられている貫通孔31の部位とはお互いがつながっている。
【0082】
貫通孔31は、基端側部位81の延出方向で基端側部位81の全長にわたって設けられており、中間部位83の延出方向で中間部位83の全長にわたって設けられている。また、貫通孔31は、先端側部位85の延出方向で先端側部位85の先端部を除き先端側部位85の全長にわたって設けられている。なお、貫通孔31は、高さ方向では、基端側部位81および中間部位83および先端側部位85の中央に位置している。
【0083】
中間部位83には、図6で示すように、液位検出装置支持体1の液位検出装置3を設置するときに液位検出装置3のハウジング35をガイドする斜面(ガイド面)87が設けられている。また、先端側部位85にも、液位検出装置支持体1の液位検出装置3を設置するときに液位検出装置3のハウジング35をガイドする斜面(ガイド面)89が設けられている。
【0084】
一対の突出部27のうちの他方の突出部27Bは、液位検出装置支持体1の中央面に対して、一方の突出部27Aと対称に設けられている。
【0085】
液位検出装置3が液位検出装置支持体1に設置されたときに、突出部27(27A、27B)の先端側部位85のそれぞれが、液位検出装置3のハウジング35の2つ目の一対の突起57のそれぞれに当接するようになっている。そして、厚さ方向での液位検出装置支持体1に対する液位検出装置3の位置決めと固定とがされるようになっている。
【0086】
また、液位検出装置3が液位検出装置支持体1に設置され液位検出装置3が液位検出装置支持体1に対し僅かに斜めに傾いたときには、一対の中間部位83のそれぞれが、2つ目の一対の突起57のそれぞれに当接するようになっている。そして、液位検出装置3の液位検出装置支持体1に対する回動角度が所定の僅かな角度よりも大きくなることが防止されるようになっている。
【0087】
一対の突出部29のうちの一方の突出部29Aは、突出部27Aの下側で突出部27Aから離れて設けられている。突出部29Aも、突出部27Aと同様に、矩形な平板状の基端側部位91と、矩形な平板状の中間部位93と、矩形な平板状の先端側部位95とを備えて構成されている。
【0088】
突出部29Aに設けられている切り欠き23(貫通孔31)も、突出部27Aに設けられている切り欠き23(貫通孔31)と同様に設けられている。また、中間部位93、先端側部位95には、突出部27Aと同様なガイド面97、99が設けられている。
【0089】
一対の突出部29のうちの他方の突出部29Bは、液位検出装置支持体1の中央面に対して、一方の突出部29Aと対称に設けられている。
【0090】
液位検出装置3が液位検出装置支持体1に設置されたときに、突出部29(29A、29B)の先端側部位95のそれぞれが、液位検出装置3のハウジング35の3つ目の一対の突起59のそれぞれに当接するようになっている。そして、厚さ方向での液位検出装置支持体1に対する液位検出装置3の位置決めと固定とがされるようになっている。
【0091】
また、液位検出装置3が液位検出装置支持体1に設置され液位検出装置3が液位検出装置支持体1に対し僅かに斜めに傾いたときには、一対の中間部位93のそれぞれが、3つ目の一対の突起59のそれぞれに当接するようになっている。そして、液位検出装置3の液位検出装置支持体1に対する回動角度が所定の僅かな角度よりも大きくなることが防止されるようになっている。
【0092】
液位検出装置支持体1の保護部45は、一対の突出部101(101A、101B)で構成されている。
【0093】
一対の突出部101のうちの一方の突出部101Aは、突出部29Aの下側で突出部29Aから離れて設けられている。突出部101Aは、矩形な平板状の基端側部位103と矩形な平板状の先端側部位105とを備えて構成されている。なお、先端側部位105の1つの角部には面取りがされている(斜面107が設けられている)。
【0094】
基端側部位103は、この厚さ方向が液位検出装置支持体1の厚さ方向と一致しており、支持体本体部7を幅方向にそのまま突出させた形態で支持体本体部7の幅方向の一方の端から延出している。先端側部位105は、この厚さ方向が液位検出装置支持体1の幅さ方向と一致しており、基端側部位103をそのまま延長した形態で基端側部位103の先端から液位検出装置支持体1の厚さ方向表側に延出している。
【0095】
さらに、突出部101Aを高さ方向で見ると、「L」字状になっている。また、斜面107は、高さ方向では下側、厚さ方向では表側(支持体本体部7とは反対側)の位置している先端側部位105の角部のところに設けられている。突出部101Aに設けられている切り欠き(貫通孔)は、突出部25Aの切り欠き23と同様に設けられている。
【0096】
一対の突出部101のうちの他方の突出部101Bは、液位検出装置支持体1の中央面に対して、一方の突出部101Aと対称に設けられている。
【0097】
液位検出装置3が液位検出装置支持体1に設置された状態では、突出部101は高さ方向で、液位検出装置3から離れて液位検出装置3の下側に位置している。
【0098】
そして、図4で示すように、液位検出装置3が設置されている液位検出装置支持体1をタンク5に設置するときに、保護部45がタンク5の開口部47に当接等し液位検出装置支持体1がガイドされるようになっている。そして、液位検出装置3がタンク5の開口部47の縁49等に直接ぶつかってしまうことが回避される。さらに、保護部45には斜面107が形成されている(テーパ加工が施されている)。これにより、開口部47の縁49等に液位検出装置支持体1が接触した場合であっても、引っ掛かりが起こり難く、液位検出装置3が設置されている液位検出装置支持体1のタンク5への挿入性が阻害されない。
【0099】
次に、液位検出装置3の液位検出装置支持体1への設置について説明する。
【0100】
初期状態では、図1に示す状態とは異なり、液位検出装置3が液位検出装置支持体1から離れ液位検出装置支持体1の上側に位置している。
【0101】
上記初期状態から、液位検出装置支持体1に対して液位検出装置3を下側に移動することで、図1で示すように、液位検出装置3が液位検出装置支持体1に一体的に設置される。
【0102】
図1に示す状態では、液位検出装置3が液位検出装置支持体1に設けられているストッパに当接するこことで、図1で示す状態から液位検出装置3が液位検出装置支持体1に対して下側に移動することができないようになっている。なお、保護部45を上記ストッパとして用いてもよい。
【0103】
次に、液位検出装置3が設置されている液位検出装置支持体1のタンク5への設置について説明する。
【0104】
初期状態では、図4に示す状態とは異なり、液位検出装置3が設置されている液位検出装置支持体1がタンク5から離れタンク5上側に位置している。
【0105】
上記初期状態から、液位検出装置3が設置されている液位検出装置支持体1をタンク5に対して下側に移動することで図4に示す状態になる。さらに、液位検出装置3が設置されている液位検出装置支持体を図4に矢印で示すよう下側に移動することで、液位検出装置3と液位検出装置支持体1の下側の部位とがタンク5内に入る。
【0106】
この後、液位検出装置支持体1の上側の部位に設けられている被設置部(図示せず)を、タンク5に設けられている設置部(図示せず)に設置することで、液位検出装置3が設置されている液位検出装置支持体1がタンク5に設置される。
【0107】
液位検出装置支持体(液位検出装置の支持構造)1では、支持体本体部7と厚み方向固定部9とで液位検出装置3をこの厚さ方向で固定している。また、厚み方向固定部9とは別個に設けられている幅方向第1固定部11と幅方向第2固定部13とで液位検出装置3をこの幅方向で固定している。これにより、液位検出装置3を組み付けるときの組み付け性の向上と、液位検出装置3を組み付けし終えたときの固定強度の確保とを両立させることができる。
【0108】
すなわち、液位検出装置3を金属製の液位検出装置支持体1に設置するときに、液位検出装置3がたとえば別々の箇所で、液位検出装置支持体1に固定される。これにより、液位検出装置を組み付けるときに要する力ある程度分散され、液位検出装置3を組み付けるときに要する力の値を小さくすることができ、液位検出装置3を組み付けるときの組み付け性を向上させることができる。そして、液位検出装置3を金属製の液位検出装置支持体1に人の手で組付けるときの組付け性が良くなり、半嵌合などの工程不良が起きることがなくなる。
【0109】
また、液位検出装置3の液位検出装置支持体1への幅方向での固定と、液位検出装置3の液位検出装置支持体への厚さ方向での固定とが別個にされているので、液位検出装置を組み付けし終えたときの固定強度を確保がされる。
【0110】
これに対して比較例に係る金属製の液位検出装置支持体(金属製のステー)301は、図10図11で示すように、支持体本体部303と、この支持体本体部303に設けられている一対の突出部305とを備えている。金属製のステー301は、支持体本体部303と一対の突出部305とによって、液位検出装置307をこの幅方向と厚さ方向とで同時に挟み込んでいる。これにより、液位検出装置307が金属製のステー301にガタツキの無い状態で設置されている。
【0111】
しかし、金属製のステー301では、金属で構成されていることで剛性が高くなっており、液位検出装置307の組付け荷重が大きくなり、組付け性の良さを損なわれる。たとえば、金属製のステー301に液位検出装置307を設置する場合には、図12に示すように、金属製の突出部305を二点鎖線で示す状態から実線で示す状態に撓ませる必要がある。これにより、組付け性の良さが損なわれる。
【0112】
また、金属製のステー301に対して液位検出装置307が若干のガタツキをもって設置されるようにすることが考えられる。このガタツキを持たせることで、液位検出装置307を金属製のステー301に設置するときに加える力の値を小さくすることができる。しかしながら、ガタツキを持たせたことで、液位検出装置307の検出精度が悪化してしまう。
【0113】
液位検出装置支持体1は、折り曲げによって単純な構造に形成されているので加工が容易になっている。また、液位検出装置3の液位検出装置支持体1への挿入方向(高さ方向)に対して、厚み方向固定部9、幅方向第1固定部11、幅方向第2固定部13が平行に立設されているので、挿入方向から受ける荷重に対する耐力にも優れる。
【0114】
すなわち、厚み方向固定部9の突出部25の基端側部位75および先端側部位77の厚さ方向が、高さ方向に対して直交している。これにより、液位検出装置3を液位検出装置支持体1に挿入して設置するときにおける厚み方向固定部9の剛性(高さ方向荷重に対する剛性)が高くなっている。幅方向第1固定部11および幅方向第2固定部13の剛性が高くなっている。
【0115】
また、液位検出装置支持体1では、厚み方向固定部9、幅方向第1固定部11および幅方向第2固定部13のそれぞれに、切り欠き23が設けられている。これにより、厚み方向固定部9、幅方向第1固定部11および幅方向第2固定部13それぞれの剛性を調整しつつ撓みやすくすることができる。これにより、液位検出装置3を組み付けるときの組み付け性を向上と、液位検出装置3を組み付けし終えたときの固定強度の確保とを一層確実に両立させることができる。
【0116】
また、液位検出装置支持体1では、液位検出装置3が幅方向で所定の僅かな角度傾いたときに、厚み方向固定部9が液位検出装置3に当接するように構成されている。これにより、幅方向第1固定部11と幅方向第2固定部13とによる固定強度がやや弱くても、厚み方向固定部9によって金属製の液位検出装置支持体1に対する液位検出装置3の固定がされる。そして、液位検出装置3における液面に位置の検出精度の悪化が防止される。
【0117】
また、液位検出装置支持体1では、幅方向固定部11、13が支持体本体部7から幅方向の両側に突出している一対の突出部25(25A、25B)で構成されている。厚み方向固定部9が支持体本体部7から幅方向の両側に突出している二対の突出部27(27A、27B)、29(29A、29B)で構成されている。
【0118】
幅方向固定部11、13が一対の突出部25(25A、25B)で構成されていることにより、液位検出装置3に幅方向に傾く外力が加わったときに、液位検出装置3に若干の傾きが発生するおそれがある。しかし、液位検出装置3が幅方向で所定の僅かな角度傾いたときに、厚み方向固定部9が液位検出装置3に当接するように構成されているので、厚み方向固定部9も、液位検出装置3の液面位置の検出精度の悪化を防止する役割も担っている。
【0119】
また、液位検出装置支持体1では、厚み方向固定部9の切り欠き23、幅方向第1固定部11の切り欠き23および幅方向第2固定部13の切り欠き23が貫通孔31、33で形成されている。これにより、厚み方向固定部9、幅方向第1固定部11および幅方向第2固定部13の耐久性を高めつつこれらの剛性を適切なものに調整しやすくなる。
【0120】
また、液位検出装置支持体1では、支持体本体部7の厚さ方向で見て、幅方向では、厚み方向固定部9を構成している左右の突出部27、29の間の中央に、液位検出装置3のハウジング35に対するホルダ39の回動中軸C1が位置している。また、液位検出装置支持体1では、支持体本体部7の厚さ方向で見て、高さ方向では、厚み方向固定部9を構成している上下の突出部25、27の間の中央に、ハウジング35に対するホルダ39の回動中軸C1が位置している。これにより、安定した状態で液位検出装置3を支持することができる。
【0121】
また、液位検出装置支持体1には、タンク5に設置するときにタンク5の開口部47の縁49に液位検出装置3がぶつかることを防止するための保護壁45が、支持体本体部7に設けられている。これにより、液位検出装置3が設置されている金属製の液位検出装置支持体1がタンク5内に挿入されて液位検出装置3がタンク5に設置される構成になっていても、タンク5への挿入時における液位検出装置3を保護することができる。
【0122】
ところで、図2等で示す態様では、上から下に向かって、幅方向固定部11、13と厚み方向固定部9とがこの順にならんでいる。すなわち、一対の突出部25(25A、25B)と、一対の突出部27(27A、27B)と、一対の突出部29(29A、29B)とが、上から下に向かって、この順にならんでいる。ここで、高さ方向における突出部25、27、29のならび順を適宜変えてもよい。
【0123】
たとえば、上から下に向かって厚み方向固定部9(一対の突出部27A、27B)と、幅方向固定部11、13(一対の突出部25A、25B)と、厚み方向固定部9(一対の突出部29A、29B)とが、上から下に向かって、この順にならんでいてもよい。
【0124】
また、上から下に向かって厚み方向固定部9(一対の突出部27A、27B)と、厚み方向固定部9(一対の突出部29A、29B)と、幅方向固定部11、13(一対の突出部25A、25B)とが、上から下に向かって、この順にならんでいてもよい。
【0125】
さらに、液位検出装置支持体1が、この幅方向に対して直交し液位検出装置支持体1の中心を含む平面に対して非対称な形状になっていてもよい。特に、厚み方向固定部9が非対称な形状になっていてもよい。たとえば、厚み方向固定部9が、上下方向での位置をずらして、一対で設けられていてもよい。
【0126】
すなわち、図2で示す突出部27Bの先端側部位85を削除し、図2で示す突出部29Aの先端側部位95を削除してもよいし、逆に、図2で示す突出部27Aの先端側部位85を削除し、図2で示す突出部29Bの先端側部位95を削除してもよい。このように構成するこことで、液位検出装置3を液位検出装置支持体1に圧入によって設置するときに要する力の値を小さくすることができる。つまり、液位検出装置3の液位検出装置支持体1への組付け荷重の値を小さくし、液位検出装置3の液位検出装置支持体1への設置がしやすくなる。
【0127】
次に変形例に係る金属製の液位検出装置支持体1aについて、図7を参照しつつ説明する。
【0128】
変形例に係る金属製の液位検出装置支持体1aは、幅方向固定部11、13が、二対の突出部25(25A、25B、25C、25D)で構成されている点が、本発明の実施形態に係る液位検出装置支持体1と異なる。変形例に係る金属製の液位検出装置支持体1aは、その他の点では、本発明の実施形態に係る液位検出装置支持体1と同様に形成されている。
【0129】
なお、図7で示す液位検出装置支持体1aでは、上から下に向かって、一対の突出部25A、25Bと、一対の突出部27A、27Bと、一対の突出部29A、29Bと、一対の突出部25C、25Dとが、この順にならんでいる。ここで、高さ方向における突出部25、27、29のならび順等を、図2等で示す液位検出装置支持体1と同様に適宜変えてもよい。
【0130】
また、図2等で示す液位検出装置支持体1では、各固定部9、11、13に設けられている切り欠き23を貫通孔31、33で形成しているが、図8で示すように、突出部25の幅寸法B1の値を小さくする等の態様にするために切り欠き23を設けてもよい。突出部27、29において同様な態様で切り欠き23を設けてもよい。
【0131】
なお、上述した液位検出装置支持体1、1aは、支持体本体部と厚み方向固定部と幅方向固定部とを有する金属製の液位検出装置支持体の例である。厚み方向固定部は、前記支持体本体部に設けられており、液位検出装置をこの厚さ方向で前記支持体本体部に固定するようになっている。幅方向固定部は、前記厚み方向固定部とは別個に前記支持体本体部に設けられており、前記液位検出装置をこの幅方向で前記支持体本体部に固定するようになっている。
【0132】
この液位検出装置支持体によれば、厚み方向固定部と幅方向固定部とが別個に設けられているので、液位検出装置を組み付けるときの組み付け性の向上と、液位検出装置を組み付けし終えたときの固定強度の確保とを両立させることができる。
【0133】
また、上述した液位検出装置支持体1、1aは、支持体本体部と、液位検出装置を前記支持体本体部に固定するために前記支持体本体部に設けられているとともに、切り欠きが設けられている固定部とを有する液位検出装置支持体の例である。切り欠きは、固定部の剛性を低下させて調整するために設けられている。
【0134】
この液位検出装置支持体では、液位検出装置を支持体本体部に固定するための固定部に切り欠きが設けられている。これにより、上述したように、液位検出装置を組み付けるときの組み付け性を向上と、液位検出装置を組み付けし終えたときの固定強度の確保とを一層確実に両立させることができる。
【0135】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0136】
1 金属製の液位検出装置支持体
3 液位検出装置
5 タンク
7 支持体本体部
9 厚み方向固定部
11 幅方向第1固定部
13 幅方向第2固定部
15 厚さ方向第1部位
17 厚さ方向第2部位
19 幅方向第1部位
21 幅方向第2部位
23 切り欠き
45 保護部
47 開口部
49 縁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12