(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】トリアゾロ-アゼピン誘導体
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20230322BHJP
A61K 31/55 20060101ALI20230322BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20230322BHJP
A61P 7/04 20060101ALI20230322BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20230322BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230322BHJP
【FI】
C07D487/04 150
C07D487/04 CSP
A61K31/55
A61P25/28
A61P7/04
A61P9/10
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2020521425
(86)(22)【出願日】2018-12-17
(86)【国際出願番号】 EP2018085094
(87)【国際公開番号】W WO2019121434
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-08-31
(32)【優先日】2017-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】バルテルス,ビョルン
(72)【発明者】
【氏名】クック,シンラン・アロイーズ・フォード
(72)【発明者】
【氏名】ラトニ,アサヌ
(72)【発明者】
【氏名】レアットリンガー,ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ヴィフィアン,ヴァルター
【審査官】谷尾 忍
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-515205(JP,A)
【文献】国際公開第2017/042114(WO,A1)
【文献】特表2021-504308(JP,A)
【文献】特許第7111704(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 487/04
A61K 31/55
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化50】
(式中、
Rは、水素又はハロゲンであり、n=2又は3の場合、Rは異なっていてもよく;
nは、1、2又は3であり;
式I中の下記式:
【化51】
で表される部分構造は、以下に記載の二置換のビシクロ[1,1,1]ペンタン又はビシクロ[2,2,2]オクタン
【化52】
である)
あるいはその薬学的に活性のある酸付加塩、ラセミ混合物若しくはその対応する鏡像異性体
又はその光学異性体
又はその立体異性体。
【請求項2】
式I-aの化合物
【化53】
(式中、
Rは、水素又はハロゲンであり、n=2又は3の場合、Rは異なっていてもよく;
nは、1、2又は3である)
である、請求項1記載の式Iの化合物、あるいはその薬学的に活性のある酸付加塩、ラセミ混合物若しくはその対応する鏡像異性体
又はその光学異性体
又はその立体異性体。
【請求項3】
(9R)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(4-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(4-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(4-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(4-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン又は
(9S)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
である、請求項2記載の式I-aの化合物。
【請求項4】
式I-bの化合物
【化54】
(式中、
Rは、水素又はハロゲンであり、n=2又は3の場合、Rは異なっていてもよく;
nは、1、2又は3である)
である、請求項1記載の式Iの化合物、あるいはその薬学的に活性のある酸付加塩、ラセミ混合物若しくはその対応する鏡像異性体
又はその光学異性体
又はその立体異性体。
【請求項5】
(9R)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン又は
(9S)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
である、請求項4記載の式I-bの化合物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項記載の式Iの化合物を調製するプロセスであって、
a)式7の化合物
【化55】
を、式8の化合物
【化56】
と反応させて、式Iの化合物
【化57】
(式中、
R及びnは、請求項1記載の意味を有する)にし、そして、
必要に応じて、得られた化合物を薬学的に許容し得る酸付加塩に変換すること;
又は
b)式14の化合物
【化58】
を、KI及びK
2CO
3の存在下で環化させて、式Iの化合物
【化59】
(式中、
R及びnは、請求項1記載の意味を有する)にし、そして、
必要に応じて、得られた化合物を薬学的に許容し得る酸付加塩に変換すること
を含むプロセス。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項記載の1つ以上の化合物と薬学的に許容し得る賦形剤とを含有する医薬。
【請求項8】
アルツハイマー病、脳アミロイド血管症、オランダ型アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(HCHWA-D)、多発脳梗塞性認知症、拳闘家認知症又はダウン症候群を処置するための
請求項7記載の医薬。
【請求項9】
アルツハイマー病、脳アミロイド血管症、オランダ型アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(HCHWA-D)、多発脳梗塞性認知症、拳闘家認知症又はダウン症候群を処置するための医薬を製造するための請求項1~5のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項10】
処置活性物質として用いるための請求項1~5のいずれか一項記載の化合物。
【請求項11】
アルツハイマー病、脳アミロイド血管症、オランダ型アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(HCHWA-D)、多発脳梗塞性認知症、拳闘家認知症又はダウン症候群を処置するための請求項1~5のいずれか一項記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式Iの化合物
【化1】
(式中、
Rは、水素又はハロゲンであり、n=2又は3の場合、Rは異なっていてもよく;
nは、1、2又は3であり;
【化2】
は、以下に定義する通りの二置換のビシクロ[1,1,1]ペンタン又はビシクロ[2,2,2]オクタン
【化3】
である)
あるいはその薬学的に活性のある酸付加塩、ラセミ混合物若しくはその対応する鏡像異性体及び/又はその光学異性体及び/又はその立体異性体に関する。
【0002】
現在、式Iの本化合物は、γ-セクレターゼの調節因子であり、それは脳におけるβ-アミロイドの沈着に関連する疾患、具体的には、アルツハイマー病、並びに脳アミロイド血管症、オランダ型アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(HCHWA-D)、多発脳梗塞性認知症、拳闘家認知症及びダウン症候群等の他の疾患の治療又は予防に有用であり得ることが見出されている。
【背景技術】
【0003】
アルツハイマー病(AD)は、晩年における認知症の最も一般的な原因である。病理学的には、ADは、細胞外斑におけるアミロイドの沈着及び脳における細胞内神経原線維変化を特徴とする。アミロイド斑は、一連のタンパク質分解的切断工程によってβ-アミロイド前駆体タンパク質(APP)に由来するアミロイドペプチド(Aβペプチド)から主に構成されている。APPの幾つかの形態が同定されており、そのうち最も量が多いのは、695、751及び770アミノ酸長のタンパク質である。これらは全て、ディファレンシャルスプライシングを通して1つの遺伝子から生じる。Aβペプチドは、APPの同じドメインに由来する。
【0004】
Aβペプチドは、β-及びγ-セクレターゼと呼ばれる2つのタンパク質分解酵素が逐次作用することを通してAPPから生成される。まず、β-セクレターゼは、膜貫通ドメイン(TM)の直ぐ外側のAPPの細胞外ドメインを切断して、TM-及び細胞質のドメインを含有するAPPのC末端断片(CTFβ)を生成する。CTFβは、TM内の幾つかの隣接する位置で切断してAβペプチド及び細胞質断片を生成するγ-セクレターゼの基質である。γ-セクレターゼによって媒介される様々なタンパク質分解的切断の結果、異なる鎖長のAβペプチド、例えば、Aβ38、Aβ40及びAβ42が生じる。後者は、神経毒性凝集体を形成する傾向が強いことから、より病原性の強いアミロイドペプチドであるとみなされている。
【0005】
β-セクレターゼは、典型的なアスパルチルプロテアーゼである。γ-セクレターゼは、4つの必須サブユニット:プレセニリン(PS、PS1及びPS2を含む)、ニカストリン、前咽頭欠損(anterior pharynx defective)1(APH-1)、及びプレセニリンエンハンサー2(PEN-2)からなる高分子量複合体である。解像度3.4Åにおけるヒトγ-セクレターゼの原子構造は、既に公開されている(X. Bai, C. Yan, G. Yang, P. Lu, D. Ma, L. Sun, R. Zhou, S. H. W.Scheres, Y. Shi, Nature 2015, 525, pages 212 - 217)。プレセニリンは、触媒部位を有しており、そして、ポリトピックな膜タンパク質のTM内の基質を切断し且つポリトピックな膜タンパク質自体である非定型アスパルチルプロテアーゼの群を表す。γ-セクレターゼの他の必須成分であるニカストリン並びにaph1及びpen-2の遺伝子産物は、基質の認識及び動員に関与していると考えられる。γ-セクレターゼの証明されている基質はAPP及びNotch受容体ファミリーのタンパク質であるが、γ-セクレターゼは緩い基質特異性を有し、そして、APP及びNotchに無関係の多くの更なる膜タンパク質が、インビトロでγ-セクレターゼによって切断されると報告されている。
【0006】
γ-セクレターゼ活性は、Aβペプチドの生成に絶対必要である。これは、遺伝的手段、すなわちプレセニリン遺伝子の除去、及び低分子量阻害性化合物の両方によって示されている。ADについてのアミロイドカスケード仮説によれば、Aβの生成及び沈着は、疾患の最大の原因である。したがって、γ-セクレターゼの選択的かつ強力な阻害が、ADの予防及び治療に有用であり得ると考えられた。
【0007】
別の処置様式は、γ-セクレターゼ活性を調節し、その結果、Aβ42生成を選択的に低減することである。これによって、凝集及び斑形成の能力がないか又は低く、そして、神経毒性がないか又は低い、Aβ38、Aβ37又はその他等のより短いAβアイソフォームが増加する。γ-セクレターゼ活性の調節に対してこの効果を示す化合物は、特定の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)及び関連する類似体を含む(Weggen et al. Nature, 414 (2001) 212-16)。
【0008】
したがって、本発明の化合物は、脳におけるβ-アミロイドの沈着に関連する疾患、具体的には、アルツハイマー病、並びに脳アミロイド血管症、オランダ型アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(HCHWA-D)、多発脳梗塞性認知症、拳闘家認知症及びダウン症候群等の他の疾患の治療又は予防に有用であろう。
【0009】
多数の文献、例えば、以下の刊行物にγ-セクレターゼの調節に関する現在の知見が記載されている:
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【発明を実施するための形態】
【0011】
式Iの化合物については以下の定義を使用する:
【0012】
用語「ハロゲン」は、塩素、ヨウ素、フッ素及び臭素を意味する。
【0013】
用語「薬学的に許容し得る酸付加塩」は、無機酸及び有機酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等との塩を包含する。
【0014】
本発明の目的は、式Iの化合物、アルツハイマー病、脳アミロイド血管症、オランダ型アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(HCHWA-D)、多発脳梗塞性認知症、拳闘家認知症又はダウン症候群を処置するためのこのような化合物の使用、このような化合物の製造、及び本発明に係る式Iの化合物に基づく医薬である。
【0015】
本発明の更なる目的は、式Iの化合物の光学的に純粋な鏡像異性体、ラセミ体又はジアステレオ混合物の全ての形態である。
【0016】
本発明の一目的は、式I-aの化合物
【化4】
(式中、
Rは、水素又はハロゲンであり、n=2又は3の場合、Rは異なっていてもよく;
nは、1、2又は3である)
あるいはその薬学的に活性のある酸付加塩、ラセミ混合物若しくはその対応する鏡像異性体及び/又はその光学異性体及び/又はその立体異性体、例えば、以下の化合物である:
(9R)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(4-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(4-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(4-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(4-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン又は
(9S)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン。
【0017】
本発明の一目的は、式I-bの化合物
【化5】
(式中、
Rは、水素又はハロゲンであり、n=2又は3の場合、Rは異なっていてもよく;
nは、1、2又は3である)
あるいはその薬学的に活性のある酸付加塩、ラセミ混合物若しくはその対応する鏡像異性体及び/又はその光学異性体及び/又はその立体異性体、例えば、以下の化合物である:
(9R)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9S)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
(9R)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン又は
(9S)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン。
【0018】
式Iの本化合物及びその薬学的に許容し得る塩は、当技術分野において公知の方法、例えば、下記プロセスによって調製することができ、該プロセスは、
a)式7の化合物
【化6】
を、式8の化合物
【化7】
と反応させて、式Iの化合物
【化8】
(式中、置換基は、上記の意味を有する)にし、そして、
必要に応じて、得られた化合物を薬学的に許容し得る酸付加塩に変換すること、又は
b)式14の化合物
【化9】
を、KI及びK
2CO
3の存在下で環化させて、式Iの化合物
【化10】
(式中、置換基は、上記の意味を有する)にし、そして、
必要に応じて、得られた化合物を薬学的に許容し得る酸付加塩に変換すること
を含む。
【0019】
より詳細には、式Iの化合物及びその中間体は、スキーム1及び2、並びに22の具体例の説明によって調製することができる。
【0020】
【0021】
一般式Iの誘導体の調製は、メチル又はエチル2-フェニルアセタート2(Rは、メチル又はエチルである)を2-(4-ブロモブトキシ)テトラヒドロ-2H-ピランでアルキル化して3を生成することによって開始された(スキーム1)。ヒドラジンの添加によって、対応するヒドラジド4を与えた。4を2-メチル-2-チオシュードウレアサルファートと反応させて、アミノトリアゾール5を得た。Sandmeyer反応によって、対応する脱保護されたBr-トリアゾール誘導体6を与えた。Mitsunobu反応を介した分子内環化によって汎用中間体7を与えるが、これは、様々な8型のアミンと容易にBuchwald型反応して、式Iの最終生成物を与えることができる。
【0022】
【0023】
あるいは、一般式Iの化合物は、以下のように調製することができた(スキーム2)。1,1’-チオカルボニルジピリジン-2(1H)-オンと反応させて、アミノ-ピペリジン8を対応するイソチオシアナト誘導体9に変換した。アンモニアを添加することによってチオウレア10を与えるが、これは、MeIでSアルキル化されて11を与えることができる。式12の中間体とのアミドカップリングによって13を与え、これをヒドラジンと反応させると、トリアゾール誘導体14に容易に変換された。最後に、KI及びK2CO3の存在下で分子内環化させて、式Iの化合物を与えた。
【0024】
下記試験に従って化合物について調べた。
【0025】
γ-セクレターゼアッセイの説明
細胞γ-セクレターゼアッセイ
Swedish二重突然変異(K595N/M596L)を有するヒトAPP695を過剰発現しているヒト神経膠腫H4細胞を、96ウェルプレート内の10% FCS、0.2mg/L ハイグロマイシンBを含有しているIMDM培地中に30,000細胞/ウェル/100μLでプレーティングし、そして、37℃、5% CO2でインキュベートした。
【0026】
プレーティングの3~4時間後、化合物を培地で希釈し、そして、1.5倍濃縮物として50μLを添加して最終濃度にする。化合物を24時間インキュベートする。最終用量は、典型的には、1/2対数ずつ(half-log steps)4μMから0.0013μMに及び、その結果、8点用量応答曲線が得られる。
【0027】
ビヒクルのみ及び参照化合物を使用する適切な対照をこのアッセイに適用した。Me2SOの最終濃度は0.4%であった。
【0028】
37℃、5% CO2でインキュベートした後、AlphaLisaアッセイキット(Human Amyloid beta 1-42 Kit:カタログ番号AL203C、Perkin Elmer)を用いて、分泌されたAβ42の定量に上清を供した。細胞培養上清 20μLをアッセイプレートに移した。次いで、AlphaLisaカップリング捕捉抗体及びビオチン化検出抗体の混合物 10μLを添加し、そして、アッセイプレートを穏やかに振盪しながら室温で3時間インキュベートした。ドナービーズ 20μLを更に添加した後、アッセイプレートを直接光に曝露することなく常に振盪しながら、室温で30分間インキュベートした。次いで、680nmで励起し、そして、570nmで発光する内蔵プログラムを使用して、Paradigm AlphaLisa Readerでアッセイプレートを読み取った。
【0029】
次いで、測定されたシグナルを使用して、XLfit 5.3ソフトウェア(IDBS)を使用した非線形回帰当てはめ分析によって、Aβ42分泌の阻害についてのIC50値を計算した。
【0030】
以下の表は、Aβ42分泌の阻害(nM)についての全ての化合物のデータを示す:
【0031】
【0032】
式Iの化合物及び式Iの化合物の薬学的に許容し得る塩は、例えば医薬製剤の形態で医薬として用いることができる。該医薬製剤は、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬質及び軟質のゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の形態で経口投与することができる。しかし、例えば坐剤の形態で直腸内に投与してもよく、例えば注射液剤の形態で非経口投与してもよい。また、例えば経皮投与、又は点眼剤若しくは点耳剤の形態で、局所的に投与してもよい。
【0033】
医薬製剤を製造するために、式Iの化合物を薬学的に不活性な無機又は有機の担体を用いて加工してよい。乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等を、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬質ゼラチンカプセル剤用の担体として用いることができる。軟質ゼラチンカプセル剤に好適な担体は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半固体及び液体のポリオール等である。しかし、活性物質の性質に応じて、通常、軟ゼラチンカプセル剤の場合に担体は必要とされない。液剤及びシロップ剤を製造するのに好適な担体は、例えば、水、ポリオール、グリセロール、植物油等である。坐剤に好適な担体は、例えば、天然油又は硬化油、ワックス、脂肪、半液体又は液体のポリオール等である。
【0034】
医薬製剤は、保存剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、香味剤、浸透圧を変化させるための塩、バッファ、マスキング剤又は酸化防止剤を更に含有していてもよい。また、該医薬製剤は、処置的に有用な更に他の物質を含有していてもよい。
【0035】
式Iの化合物又はその薬学的に許容し得る塩と処置的に不活性な担体とを含有する医薬も本発明の目的であり、1つ以上の式Iの化合物及び/又は薬学的に許容し得る酸付加塩と、必要に応じて1つ以上の他の処置的に有用な物質とを、1つ以上の処置的に不活性な担体と共にガレヌス投与形態にすることを含む該医薬の製造プロセスも同様である。
【0036】
本発明によれば、式Iの化合物及びその薬学的に許容し得る塩は、アルツハイマー病等のAβ42分泌の阻害に基づく病気の管理又は予防において有用である。
【0037】
投薬量は、広い限度範囲内で変動してよく、そして、無論、各具体的な症例における個々の要件に合わせて調整しなければならない。経口投与の場合、成人の投薬量は、1日あたり一般式Iの化合物 約0.01mg~約1000mg又は対応する量のその薬学的に許容し得る塩で変動し得る。1日投薬量は、単回用量として投与されてもよく、又は分割用量として投与されてもよく、更に、指示されることが見出された場合、上限を超えてもよい。
【0038】
【0039】
製造手順
1. 品目1、2、3及び4を混合し、そして、精製水を用いて造粒する。
2. 50℃で顆粒を乾燥させる。
3. 該顆粒を好適な粉砕機に通す。
4. 品目5を添加し、そして、3分間混合し;好適なプレス機で圧縮する。
【0040】
【0041】
製造手順
1. 品目1、2及び3を好適なミキサーで30分間混合する。
2. 品目4及び5を添加し、そして、3分間混合する。
3. 好適なカプセルに充填する。
【実施例】
【0042】
実験部分
本発明を説明するために以下の実施例を提供する。これらは、本発明の範囲を限定するとみなされるべきではなく、単にその代表例であるとみなされるべきである。
【0043】
一般的な分析方法
HPLC(LCMS_fastgradient法)
カラム:Agilent Zorbax Eclipse Plus C18、Rapid Resolution HT、2.1×30mm、1.8μm、部品番号959731-902
溶媒A:水 0.01% ギ酸;溶媒B:アセトニトリル(MeCN)
勾配:
【表5】
【0044】
略称
実験部分では以下の略称を用いた:
THF=テトラヒドロフラン;
MTBE=メチル-tert-ブチルエーテル;
DMF=ジメチルホルムアミド;
TLC=薄層クロマトグラフィー;
rt=室温、20~25℃。
【0045】
中間体12の一般的な合成
【化13】
塩基(例えば、NaHMDS)の存在下、低温で、市販されている酸15を1-クロロ-4-ヨード-ブタンでアルキル化したところ、中間体12が容易に調製された。
【0046】
7型の中間体
中間体7-1
2-ブロモ-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン
【化14】
【0047】
工程1:メチル 6-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ヘキサノアート
【化15】
0℃のDMF(40mL)中メチル 2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)アセタート(5.10g、25mmol)の撹拌溶液に、NaH(60%、1.10g、27.5mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次いで、同様に0℃のDMF(40mL)中2-(4-ブロモブトキシ)テトラヒドロピラン(5.92g、25mmol)の溶液に1滴ずつカニューレで注入した(canuulated)。反応物をRTで1時間更に撹拌し、そして、NH
4Clの飽和水溶液に注ぎ入れた。生成物をEtOAcで抽出し、そして、合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタン/EtOAc)によって、明黄色の油状物としてメチル 6-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ヘキサノアート 6.07g(67%)を与えた。
【0048】
工程2:6-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ヘキサンヒドラジド
【化16】
MeOH(56mL)中メチル 6-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ヘキサノアート(6.07g、16.8mmol)の撹拌溶液に、ヒドラジン水和物(14.1mL、219mmol)を添加した。反応混合物を80℃で17時間撹拌し、そして、真空下で濃縮した。残渣を水で希釈し、そして、生成物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、そして、真空下で濃縮して、無色の油状物として6-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ヘキサンヒドラジド 6.10g(99%)を与えた。MS (ES+) m/z: 361.2 [(M+H)
+]。
【0049】
工程3:5-[5-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-1-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ペンチル]-4H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン
【化17】
密閉された反応器において、6-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ヘキサンヒドラジド(6.10g、16.9mmol)を2-プロパノール(44mL)に溶解した。Et
3N(5.1mL、50.8mmol)及び2-メチル-2-チオシュードウレアサルファート(2.36g、8.46mmol)を添加し、そして、反応混合物を130℃で一晩加熱した。次いで、反応混合物をRTに冷却し、真空下で濃縮し、そして、残渣をCH
2Cl
2で希釈し、次いで、ブラインで洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO
2、CH
2Cl
2/MeOH)によって、白色の泡状物として5-[5-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-1-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ペンチル]-4H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(4.2g、65%)を与えた。MS (ES+) m/z: 385.2 [(M+H)
+]。
【0050】
工程4:5-(5-ブロモ-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ペンタン-1-オール
【化18】
60℃のCH
3CN(35mL)中亜硝酸tert-ブチル(1.88g、2.17mL、16.4mmol)及び臭化第2銅(3.66g、16.4mmol)の黒色の溶液に、5-[5-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-1-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ペンチル]-4H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(4.20g、10.9mmol)を少しずつ添加した。次いで、反応混合物を75℃で1時間加熱し、そして、RTに冷却した。2N HCl(3mL)を添加し、そして、撹拌を30分間継続した。反応混合物を真空下で濃縮し、そして、残渣をEtOAcで希釈し、そして、水で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタン/EtOAc)によって、黄色の泡状物として5-(5-ブロモ-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ペンタン-1-オール 2.15g(54%)を与えた。MS (ES+) m/z: 364.1 [(M+H)
+]。
【0051】
工程5:2-ブロモ-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン
【化19】
-10℃のTHF(64mL)中5-(5-ブロモ-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ペンタン-1-オール(2.09g、5.74mmol)及びトリフェニルホスフィン(2.26g、8.61mmol)の溶液に、DEAD(1.36mL、8.61mmol)を添加した。反応混合物をこの温度で30分間更に撹拌し、次いで、水に注ぎ入れた。生成物をEtOAcで抽出し、そして、合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタン/EtOAc)によって、白色の固形物として2-ブロモ-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン(7.1) 0.56g(28%)を与えた。MS (ES+) m/z: 347.1 [(M+H)
+]。
【0052】
中間体7-2
2-ブロモ-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン
【化20】
中間体7-1の調製と同様に、メチル 2-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)アセタートから出発して、白色の固形物として中間体2-ブロモ-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン(7.2)を調製した。MS (ES+) m/z: 344.1 / 346.1 [(M+H)
+]。
【0053】
中間体7-3
2-ブロモ-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン
【化21】
中間体7-1の調製と同様に、メチル 2-(3,4-ジフルオロフェニル)アセタートから出発して、白色の固形物として中間体2-ブロモ-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン(7.3)を調製した。MS (ES+) m/z: 346.2 / 348.2 [(M+H)
+]。
【0054】
中間体7-4
2-ブロモ-9-(2-フルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン
【化22】
中間体7-1の調製と同様に、メチル 2-(2-フルオロフェニル)アセタートから出発して、白色の固形物として中間体2-ブロモ-9-(2-フルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン(7.4)を調製した。MS (ES+) m/z: 310.2 / 312.2 [(M+H)
+]。
【0055】
8型の中間体
中間体8-1
3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-アミン
【化23】
【0056】
工程1:tert-ブチル N-[3-(アセトニルアミノ)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]カルバマート
ヨウ化カリウム(0.15g、0.92mmol)及び炭酸セシウム(1.50g、4.61mmol)を、DMF(20mL)中tert-ブチル N-(3-アミノ-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)カルバマート(0.96g、4.61mmol)溶液に添加した。混合物を0℃に冷却し、そして、DMF(5mL)中1-クロロプロパン-2-オン(0.49g、5.07mmol)溶液を添加した。温度をRTまで上昇させながら、撹拌を一晩継続した。混合物を濾過し、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(TBME中1%~10% MeOH)によって、明褐色の泡状物として標題化合物(0.68g、58%)を与えた。MS (ES+) m/z 255.2 [M+H]。
【0057】
工程2:tert-ブチル N-[3-[アセトニル(ホルミル)アミノ]-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]カルバマート
無水酢酸(1.01g、0.93mL、9.88mmol)をギ酸(1.79g、1.50mL、39mmol)に添加し、そして、1時間撹拌した。THF(12mL)中tert-ブチル N-[3-(アセトニルアミノ)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]カルバマート(0.66g、2.60mmol)の溶液を添加した。得られた濃い色の溶液を30分間撹拌し、次いで、H2O(30mL)に注ぎ入れた。EtOAc(50mL)を添加し、そして、二相混合物を撹拌し、そして、NaHCO3を少しずつ添加することによってpHを8~9に調整した。次いで、有機相を分離し、Na2SO4で乾燥させ、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン中30%~100% EtOAc)によって、褐色の泡状物として標題化合物(0.33g、45%)を与えた。MS (ES+) m/z 283.1 [M+H]。
【0058】
工程3:tert-ブチル N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]カルバマート
酢酸(4mL)中tert-ブチル N-[3-[アセトニル(ホルミル)アミノ]-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]カルバマート(0.33g、1.17mmol)の溶液に、酢酸アンモニウム(0.45g、5.84mmol)を添加した。反応混合物を100℃で10時間加熱した後、第2の部分の酢酸アンモニウム(0.45g、5.84mmol)を添加し、そして、更に4時間撹拌を継続した。真空下で揮発物を除去し、そして、カラムクロマトグラフィー(TBME中3%~50% 2N NH3/MeOH)によって、オフホワイトの固形物として標題生成物(0.096g、31%)を与え、これを次の工程でそのまま使用した。
【0059】
工程4:3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-アミン
CH2Cl2(2mL)中tert-ブチル N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]カルバマート(0.096g、0.365mmol)の溶液に、TFA(0.88g、0.60mL、7.78mmol)を添加し、そして、混合物をRTで一晩撹拌した。真空下で揮発物を除去し、残渣をMeOH(2mL)及びNH4OH水溶液(25%、0.5mL)に再溶解し、続いて、珪藻土材料isolute HM-N(3g)を添加した。混合物を濃縮し、そして、カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2中2%~15% 2N NH3/MeOH)によって、粘稠な無色の油状物として標題生成物(0.032g、16%)を与えた。MS (ES+) m/z 164.1 [M+H]。
【0060】
中間体8-2:
4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-アミン.塩酸塩
【化24】
【0061】
工程1:tert-ブチル N-[4-(アセトニルアミノ)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]カルバマート
ヨウ化カリウム(0.13g、0.78mmol)及び炭酸セシウム(3.82g、11.7mmol)を、DMF(6mL)中tert-ブチル N-(4-アミノ-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル)カルバマート(0.94g、3.91mmol)溶液に添加した。混合物を0℃に冷却し、そして、DMF(5mL)中1-クロロプロパン-2-オン(0.90g、9.78mmol)溶液を添加した。40℃で2時間撹拌を継続した。混合物を濾過し、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2中0%~7% 2N NH3/MeOH)によって、明橙色の固形物として標題化合物(0.32g、27%)を与えた。MS (ES+) m/z 297.2 [M+H]。
【0062】
工程2:tert-ブチル N-[4-[アセトニル(ホルミル)アミノ]-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]カルバマート
無水酢酸(0.42g、0.39mL、4.1mmol)をギ酸(0.74g、0.63mL、16.2mmol)に添加し、そして、1時間撹拌した。THF(8mL)中tert-ブチル N-[4-(アセトニルアミノ)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]カルバマート(0.32g、1.08mmol)の溶液を添加した。得られた濃い色の溶液を30分間撹拌し、次いで、H2O(30mL)に注ぎ入れた。EtOAc(50mL)を添加し、そして、二相混合物を撹拌し、そして、NaHCO3を少しずつ添加することによってpHを8~9に調整した。次いで、有機相を分離し、Na2SO4で乾燥させ、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘプタン中30%~100% EtOAc)によって、褐色の泡状物として標題化合物(0.29g、82%)を与えた。MS (ES+) m/z 325.2 [M+H]。
【0063】
工程3:tert-ブチル N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]カルバマート
酢酸(4mL)中tert-ブチル N-[4-[アセトニル(ホルミル)アミノ]-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]カルバマート(0.29g、0.89mmol)の溶液に、酢酸アンモニウム(0.34g、4.47mmol)を添加した。反応混合物を100℃で一晩加熱し、そして、第2の部分の酢酸アンモニウム(0.14g、1.82mmol)を添加し、そして、更に14時間撹拌を継続した。真空下で揮発物を除去し、そして、カラムクロマトグラフィー(TBME中0%~10% 2N NH3/MeOH)によって、オフホワイトの固形物として標題生成物(0.072g、26%)を与えた。MS (ES+) m/z 306.2 [M+H]。
【0064】
工程4:4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-アミン.塩酸塩
アセトン(4mL)中tert-ブチル N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]カルバマート(0.072g、0.237mmol)の懸濁液に、HCl水溶液(0.20mL、2.13mmol)を添加して、淡黄色の溶液を得た。混合物を更に5時間撹拌し、そして、固形物を回収し、そして、真空下で乾燥させて、白色の固形物として標題生成物(0.054g、95%)を与えた。MS (ES+) m/z 206.2 [M+H]。
【0065】
12型の中間体
中間体12-1:
6-クロロ-2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)ヘキサン酸
【化25】
-45℃のトルエン(3mL)中2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)酢酸(2mmol)の溶液に、THF(4.2mmol)中1M NaHMDSを添加した。反応物をこの温度で1時間撹拌した後、同様に-45℃のトルエン中1-クロロ-4-ヨードブタン(2.2mmol)の溶液にカニューレで注入した。次いで、得られた反応混合物を1時間かけてゆっくりRTまで加温し、そして、更に30分間撹拌した。pH=1になるまで2M HClを添加し、そして、生成物をEtOAcで抽出した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO
2、CH
2Cl
2/MeOH)によって、無色の油状物として標題生成物(29%)を与えた。MS (ES+) m/z: 279.2 [(M-H)
+]。
【0066】
中間体12-2:
6-クロロ-2-(3-クロロフェニル)ヘキサン酸
【化26】
中間体12-1の調製と同様の方法を用いて、2-(3-クロロフェニル)酢酸から、固形物として標題化合物を調製した。MS (ES+) m/z: 259.3 [(M-H)
+]。
【0067】
中間体12-3:
6-クロロ-2-(4-クロロフェニル)ヘキサン酸
【化27】
中間体12-1の調製と同様の方法を用いて、2-(4-クロロフェニル)酢酸から、固形物として標題化合物を調製した。MS (ES+) m/z: 259.2 [(M-H)
+]。
【0068】
中間体12-4:
6-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)ヘキサン酸
【化28】
中間体12-1の調製と同様の方法を用いて、2-(4-フルオロフェニル)酢酸から、明黄色の油状物として標題化合物を調製した。MS (ES+) m/z: 243.1 [(M-H)
+]。
【0069】
中間体12-5:
6-クロロ-2-(3,4-ジフルオロフェニル)ヘキサン酸
【化29】
中間体12-1の調製と同様の方法を用いて、2-(3,4-ジフルオロフェニル)酢酸から、明黄色の油状物として標題化合物を調製した。MS (ES+) m/z: 261.3 [(M-H)
+]。
【0070】
中間体12-6:
6-クロロ-2-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)ヘキサン酸
【化30】
中間体12-1の調製と同様の方法を用いて、2-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)酢酸から、明黄色の油状物として標題化合物を調製した。MS (ES+) m/z: 277.3 [(M-H)
+]。
【0071】
中間体12-7:
6-クロロ-2-(2-フルオロフェニル)ヘキサン酸
【化31】
中間体12-1の調製と同様の方法を用いて、2-(2-フルオロフェニル)酢酸から、明黄色の油状物として標題化合物を調製した。MS (ES+) m/z: 243.2 [(M-H)
+]。
【0072】
一般的手順:Buchwaldカップリング反応
1,4-ジオキサン中中間体7の溶液に、中間体8 1.1当量を添加した。反応混合物を脱気し、そして、パラジウム触媒[2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル CAS564483-19-8の存在下におけるジブロモ-ビス-(トリtert.-ブチル)-ホスフィン-パラジウム(0.1当量、CAS185812-86-6)又はトリ(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)CAS51364-51-3のいずれか]及びNaOtBu(2.1当量)を添加した。反応が完了するまで(通常2~8時間)、反応混合物を100℃で加熱し、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー又は逆相分取HPLCのいずれかによって精製を実施して、所望の生成物を与えた。
【0073】
実施例1及び2
(9R)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化32】
【0074】
工程1:1-(3-イソチオシアナト-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-4-メチル-イミダゾール
【化33】
CH
2Cl
2(30mL)中3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-アミン(中間体8-1)(1.08g、6.62mmol)の溶液に、1-(2-オキソピリジン-1-カルボチオイル)ピリジン-2-オン(1.74g、7.28mmol)及びNEt(iPr)
2(1.16mL、6.62mmol)を添加した。反応混合物をRTで一晩撹拌し、真空下で濃縮し、そして、粗残渣を更に精製することなく次の工程でそのまま使用した。
【0075】
工程2:[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]チオウレア
【化34】
MeOH(20.3mL、142mmol)中7N アンモニアの溶液に、MeOH(5mL)中1-(3-イソチオシアナト-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)-4-メチル-イミダゾール(工程1から得られた粗生成物)の溶液を添加した。反応混合物をRTで2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、そして、残渣をカラムクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中2M NH
3/MeOH;勾配:2.5~10%)によって精製して、非常に明るい褐色の固形物として[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]チオウレア 1.22g(二工程に対して81%)を与えた。MS (ES+) m/z: 223.2 [(M+H)
+]。
【0076】
工程3:2-メチル-3-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]イソチオウレアヨウ化水素酸塩
【化35】
封管内において、EtOH(15mL)中[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]チオウレア(1.22g、5.49mmol)の溶液に、MeI(0.41mL、6.59mmol)を添加した。反応混合物を48時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、そして、得られた固形物をEt
2O中で粉砕し、濾過によって生成物を回収し、そして、真空下で乾燥させて、白色の固形物として2-メチル-3-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]イソチオウレアヨウ化水素酸塩 2.0g(98%)を与えた。MS (ES+) m/z: 237.2 [(M+H)
+]。
【0077】
工程4:6-クロロ-2-(3-クロロフェニル)-N-[(Z)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-C-メチルスルファニル-カルボンイミドイル]ヘキサンアミド
【化36】
DMF(15mL)中2-メチル-3-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]イソチオウレアヨウ化水素酸塩(453mg、1.24mmol)の溶液に、6-クロロ-2-(3-クロロフェニル)ヘキサン酸(中間体12-2、325mg、1.24mmol)、HOBt(572mg、3.73mmol)、EDC.HCl(716mg、3.73mmol)及びNEt(iPr)
2(1.74mL、9.96mmol)を添加した。反応混合物をRTで5時間撹拌し、次いで、水に注ぎ入れた。生成物をEtOAcで3回抽出し、そして、合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、そして、真空下で濃縮した。粗生成物6-クロロ-2-(3-クロロフェニル)-N-[(Z)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-C-メチルスルファニル-カルボンイミドイル]ヘキサンアミド(明黄色の粘稠な油状物)を、更に精製することなく次の工程でそのまま使用した。
【0078】
工程5:5-[5-クロロ-1-(3-クロロフェニル)ペンチル]-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-4H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン
【化37】
THF(15mL)中6-クロロ-2-(3-クロロフェニル)-N-[(Z)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-C-メチルスルファニル-カルボンイミドイル]ヘキサンアミド(工程4から得られた粗生成物)の溶液に、ヒドラジン一水和物(312mg、6.2mmol)を添加した。反応混合物を還流しながら4時間撹拌し、そして、真空下で濃縮した。残渣をEtOAcに溶解し、そして、水で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、そして、真空下で乾燥させて、黄色の粘稠な油状物として5-[5-クロロ-1-(3-クロロフェニル)ペンチル]-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-4H-1,2,4-トリアゾール-3-アミンを与えた。この粗物質を、更に精製することなく次の最後の工程でそのまま使用した。
【0079】
工程6:9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化38】
DMF(15mL)中5-[5-クロロ-1-(3-クロロフェニル)ペンチル]-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-4H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(工程5から得られた粗生成物)の溶液に、K
2CO
3(516mg、3.73mmol)及びKI(310mg、1.87mmol)を添加した。反応混合物を85℃で4時間加熱し、そして、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO
2、CH
2Cl
2/MeOH)によって、白色の固形物として9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 96mg(最後の三工程に対して18%)を与えた。MS (ES+) m/z: 409.3 [(M+H)
+]。
【0080】
工程7:(9R)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化39】
キラルHPLC分解のためにラセミ9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 90mg(0.22mmol)を使用して、白色の固形物として(9R)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 30mg(MS (ES+) m/z: 409.3 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-9-(3-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 31mg;MS (ES+) m/z: 409.3 [(M+H)
+]を与えた。
【0081】
実施例3及び4
(9R)-9-(4-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(4-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化40】
実施例1及び2に記載の化合物の調製と同様に、工程4で中間体12-4を使用して、白色の固形物として(9R)-9-(4-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 29mg(MS (ES+) m/z: 393.3 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-9-(4-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 29mg;MS (ES+) m/z: 393.3 [(M+H)
+]を調製した。
【0082】
実施例5及び6
(9R)-9-(4-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(4-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化41】
実施例1及び2に記載の化合物の調製と同様に、工程4で中間体12-3を使用して、白色の固形物として(9R)-9-(4-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 35mg(MS (ES+) m/z: 409.3 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-9-(4-クロロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 34mg;MS (ES+) m/z: 409.3 [(M+H)
+]を調製した。
【0083】
実施例7及び8
(9R)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化42】
中間体(7.2)2-ブロモ-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピンと中間体(8-2)4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-アミン塩酸塩との間でBuchwaldカップリングの一般的手順を使用し、鏡像異性体のキラルHPLC分離に続いて、白色の固形物として(9R)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 13mg(MS (ES+) m/z: 469.4 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 13mg(MS (ES+) m/z: 469.4 [(M+H)
+])を調製した。
【0084】
実施例9及び10
(9R)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化43】
実施例1及び2に記載の化合物の調製と同様に、工程4で中間体12-6を使用して、白色の固形物として(9R)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 20mg(MS (ES+) m/z: 427.3 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-9-(3-クロロ-5-フルオロ-フェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 20mg;MS (ES+) m/z: 427.3 [(M+H)
+]を調製した。
【0085】
実施例11及び12
(9R)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化44】
中間体(7.3)2-ブロモ-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピンと中間体(8-2)4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-アミン塩酸塩との間でBuchwaldカップリングの一般的手順を使用し、鏡像異性体のキラルHPLC分離に続いて、白色の固形物として(9R)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 63mg(MS (ES+) m/z: 453.4 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 63mg(MS (ES+) m/z: 453.4 [(M+H)
+])を調製した。
【0086】
実施例13及び14
(9R)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化45】
実施例1及び2に記載の化合物の調製と同様に、工程4で中間体12-5を使用して、白色の固形物として(9R)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 11mg(MS (ES+) m/z: 411.3 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-9-(3,4-ジフルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 11mg;MS (ES+) m/z: 411.3 [(M+H)
+]を調製した。
【0087】
実施例15及び16
(9R)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化46】
実施例1及び2に記載の化合物の調製と同様に、工程4で中間体12-7を使用して、白色の固形物として(9R)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 15mg(MS (ES+) m/z: 393.2 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 15mg;MS (ES+) m/z: 393.2 [(M+H)
+]を調製した。
【0088】
実施例17及び18
(9R)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化47】
中間体(7.4)2-ブロモ-9-(2-フルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピンと中間体(8-2)4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-アミン塩酸塩との間でBuchwaldカップリングの一般的手順を使用し、鏡像異性体のキラルHPLC分離に続いて、白色の固形物として(9R)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 19mg(MS (ES+) m/z: 435.4 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-9-(2-フルオロフェニル)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 19mg(MS (ES+) m/z: 435.4 [(M+H)
+])を調製した。
【0089】
実施例19及び20
(9R)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化48】
実施例1及び2に記載の化合物の調製と同様に、工程4で中間体12-1を使用して、白色の固形物として(9R)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 19mg(MS (ES+) m/z: 429.2 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-N-[3-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[1.1.1]ペンタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 19mgを;MS (ES+) m/z: 429.2 [(M+H)
+]を調製した。
【0090】
実施例21及び22
(9R)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
及び
(9S)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン
【化49】
中間体(7.1)2-ブロモ-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピンと中間体(8-2)4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-アミン塩酸塩との間でBuchwaldカップリングの一般的手順を使用し、鏡像異性体のキラルHPLC分離に続いて、白色の固形物として(9R)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 35mg(MS (ES+) m/z: 471.5 [(M+H)
+])及び白色の固形物として(9S)-N-[4-(4-メチルイミダゾール-1-イル)-1-ビシクロ[2.2.2]オクタニル]-9-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]アゼピン-2-アミン 35mg(MS (ES+) m/z: 471.5 [(M+H)
+])を調製した。