(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】調整可能な車両用サイドステップ組立体
(51)【国際特許分類】
B60R 3/00 20060101AFI20230322BHJP
B62D 25/20 20060101ALI20230322BHJP
【FI】
B60R3/00
B62D25/20 A
(21)【出願番号】P 2020523335
(86)(22)【出願日】2018-10-25
(86)【国際出願番号】 US2018057510
(87)【国際公開番号】W WO2019084268
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2021-10-22
(32)【優先日】2017-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519157956
【氏名又は名称】ディー ジー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア アンドリュー ナイッチェル
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0179226(US,A1)
【文献】米国特許第07909344(US,B1)
【文献】実開昭63-034740(JP,U)
【文献】米国特許第09637178(US,B1)
【文献】特開2005-075338(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 3/00
B62D 25/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に結合されるように構成されたサイドバーと、
結合器部分を具備するステップであって、前記結合器部分は、前記サイドバーを受容し、前記サイドバーの第1の側及び前記サイドバーの反対側の第2の側で前記サイドバーの対向する外面に係合し、かつ、前記サイドバーと連結し、前記ステップは、前記サイドバーに結合された状態を維持しながら、前記サイドバーに沿って選択的に移動することができる、ステップと、を具備するサイドステップ組立体。
【請求項2】
前記サイドバーはチャネルを具備し、
前記
結合器部分はステップ結合器を具備し、
前記ステップ結合器は、前記サイドバーの前記チャネル内に着座するように構成され、
前記ステップは、前記ステップ結合器によって前記サイドバーに結合された状態を維持しながら、前記サイドバーに沿って選択的に移動するように構成される、請求項1に記載のサイドステップ組立体。
【請求項3】
前記サイドバーは外側断面外周を具備し、
前記ステップは、前記サイドバーを受容するように構成された結合器部分であって、前記サイドバーの前記外側断面外周の一部と一致するように成形された、結合器部分を具備する、請求項2に記載のサイドステップ組立体。
【請求項4】
前記ステップ結合器は、前記結合器部分から前記サイドバーの前記チャネル内に延びるように構成される、請求項3に記載のサイドステップ組立体。
【請求項5】
前記ステップ結合器は、前記ステップが前記サイドバーに選択的に移動不能に結合されるように前記サイドバーの前記チャネルに挿入されたときに、締め付けられたり緩められたりするように構成される、請求項2~4のいずれか一項に記載のサイドステップ組立体。
【請求項6】
前記チャネルが前記サイドバーの全長に沿って延びる、請求項2~5のいずれか一項に記載のサイドステップ組立体。
【請求項7】
前記チャネルは、前記チャネルの長さに沿って延びる保持フランジを具備し、
前記ステップ結合器は、被保持部分と、前記被保持部分から延びる頸部分とを具備し、
前記被保持部分は前記チャネルの主空洞内に着座するように構成され、前記頸部分は、前記ステップが前記サイドバーに結合されたときに前記保持フランジによって形成されるスロット内に配置されるように構成される、請求項2~6のいずれか一項に記載のサイドステップ組立体。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のサイドステップ組立体を備える車両であって、前記サイドバーは、前記車両のフレームに結合される、車両。
【請求項9】
前記サイドバーを前記車両の前記フレームに結合する取付ブラケットをさらに備え、
前記サイドバーは、前記サイドバーの長さの少なくとも一部に沿って延びる取付ブラケットチャネルをさらに具備し、
前記取付ブラケットは、前記取付ブラケットチャネルに結合される、請求項8に記載の車両。
【請求項10】
前記サイドバーの端部に結合された端部キャップをさらに具備し、
前記サイドバーは、ステップ取付チャネルを具備し、
前記端部キャップは、前記ステップ取付チャネルが前記端部キャップを通って延びるように、前記サイドバーの前記ステップ取付チャネルの連続体を具備する、請求項8又は9に記載の車両。
【請求項11】
請求項1~7のいずれか一項に記載のサイドステップ組立体の
前記サイドバーに沿って
前記ステップを調整する方法であって、
前記ステップのステップ結合器を前記サイドバーのステップ取付チャネル内に位置決めするステップと、
前記ステップ結合器が前記サイドバーの前記ステップ取付チャネル内に位置決めされている間に、前記ステップを前記サイドバーの長さに沿った位置に摺動させるステップと、
前記ステップが前記サイドバーに移動不能に結合されるように、前記ステップ結合器を前記サイドバーに固定するステップと、を含む方法。
【請求項12】
前記ステップ結合器は、緩められ、前記サイドバーの長さに沿って再配置されるように構成される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ステップ取付チャネルは、
前記ステップ取付チャネルの深さを規定する底壁と、
前記底壁から前記サイドバーの外壁まで延びる側壁と、
前記側壁から延びる保持フランジであって、前記保持フランジ間にスロットを形成する保持フランジと、を具備し、
前記ステップ結合器は、前記ステップが前記ステップ取付チャネルに沿って摺動するとき、前記保持フランジによって前記ステップ取付チャネル内に保持される、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記ステップ結合器は、前記ステップ取付チャネルの主空洞内に着座する被保持部分と、前記被保持部分から前記スロットを通って延びる頸部分とを具備する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ステップ結合器の前記被保持部分は、前記ステップ取付チャネル内で回転することができないような大きさである、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2017年10月27日に出願され、「調整可能な車両用サイドステップ組立体」と題する米国仮特許出願第62/578,045号の利益を主張する。この仮特許出願の全体は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書は、車両用のサイドステップ組立体及びサイドステップ組立体用のキットに概ね関し、さらに詳細には、調整可能なステップ配置を有するサイドステップ組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
車両用サイドステップ組立体とは、車高が高めの車両の間でかなり人気のある付属品である。従来のサイドステップ組立体には、車両に結合されたサイドバーが概ね含まれる。サイドバーは、車両の車室への出入りを容易にするために、車両のドアの近傍に位置決めされたステップを有することがある。そのようなステップは、あらゆるユーザにとって理想的な場所に配置されるとは限らない。即ち、背の低い人にとっては、背の高い人とは別の場所にサイドステップが配置されるのが好ましい場合がある。
【0004】
このため、調整可能なステップ配置を有する代替のサイドステップ組立体が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、サイドステップ組立体には、車両及びステップに結合されるように構成されたサイドバーが含まれる。ステップは、サイドバーに結合された状態を維持しながら、サイドバーに沿って選択的に移動することができるように、サイドバーと連結するように構成される。
【0006】
別の実施形態では、車両が調整可能なサイドステップ組立体を備え、サイドステップ組立体がサイドバー及びステップを備える。サイドバーは、車両のフレームに結合され、サイドバーの長さに沿って延びるステップ取付チャネルを備える。ステップは、サイドバーのステップ取付チャネル内に位置決めされたステップ結合器を備える。ステップは、ステップ結合器によってサイドバーに結合された状態を維持しながら、サイドバーに沿って選択的に移動するように構成される。
【0007】
さらに別の実施形態では、サイドステップ組立体のサイドバーに沿ってステップを調整する方法が、サイドバーのステップ取付チャネル内にステップのステップ結合器を位置決めするステップと、サイドバーの長さに沿った位置にステップを摺動させるステップであって、結合されたステップは、サイドバーのステップ取付チャネル内に位置決めされるステップと、サイドバーに結合されたステップを締め付けて、ステップがサイドバーに移動不能に結合されるようにするステップと、を含む。
【0008】
本明細書で説明する実施形態によって提供されるこのような特徴と追加の特徴は、図面と併せて以下の詳細な説明を考慮することにより完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面に示す実施形態は、本質的に例示であり、典型的なものであって、特許請求の範囲によって規定される主題を限定することを意図するものではない。以下の例示的な実施形態の詳細な説明は、類似の構造を類似の参照番号で示す以下の図面と併せて読むと理解することができる。
【
図1A】
図1Aは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、車両のフレームに結合されたサイドステップ組立体の斜視図である。
【
図1B】
図1Bは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1の車両に結合されたサイドステップ組立体の側面図である。
【
図2A】
図2Aは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1のサイドステップ組立体の正面図である。
【
図2B】
図2Bは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1のサイドステップ組立体の断面図である。
【
図3A】
図3Aは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1のステップ組立体のサイドバーの断面図である。
【
図3B】
図3Bは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1のステップ組立体のサイドバーの断面図である。
【
図4A】
図4Aは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1のサイドステップ組立体の分離状態の取付ブラケットの斜視図である。
【
図4B】
図4Bは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図4Aの取付ブラケットの側面図である。
【
図5】
図5は、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1のサイドステップ組立体の端部キャップを示す図である。
【
図6A】
図6Aは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図1のサイドステップ組立体のステップを示す図である。
【
図6B】
図6Bは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図6Aのステップの側面図である。
【
図7A】
図7Aは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、サイドバーに結合された
図6Aのステップの断面図である。
【
図7B】
図7Bは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、サイドバーに結合された
図6Aのステップの断面図である。
【
図8A】
図8Aは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、サイドステップ組立体の斜視図である。
【
図8B】
図8Bは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図8Aのサイドステップ組立体の正面図である。
【
図8C】
図8Cは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図8Bのサイドステップ組立体の上面図である。
【
図9】
図9は、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図8Aのサイドステップ組立体の断面図である。
【
図10A】
図10Aは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、
図8Aのサイドステップ組立体のステップの斜視図である。
【
図11A】
図11Aは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、第1の配置に位置決めされたステップを有する
図8Aのサイドステップ組立体を示す図である。
【
図11B】
図11Bは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、第2の配置に位置決めされたステップを有する
図8Aのサイドステップ組立体を示す図である。
【
図11C】
図11Cは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、第3の配置に位置決めされたステップを有する
図8Aのサイドステップ組立体を示す図である。
【
図11D】
図11Dは、本明細書に図示して説明する1つ又は複数の実施形態による、第4の配置に位置決めされたステップを有する
図8Aのサイドステップ組立体を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、車両用サイドステップ組立体に概ね関し、サイドステップは、車両のドアに対して調整することができる。例えば、実施形態には、車両の側面に取り付けるように構成されたサイドバーが含まれることがある。ステップが、サイドバー全体を摺動し、サイドバーに沿った任意の所望の位置で締め付けられて、ステップをサイドバーに移動不能に結合するように構成される。そのようなサイドステップ組立体により、ユーザはサイドバーに沿ってステップを任意の所望の位置に固定することができる。さらに、サイドステップ組立体は、ユーザの変化するニーズを満たすために、いつでも、サイドバーの長さに沿って連続的に変えられる方法を用いて、緩められて再調整されてもよい。このため、ステップの配置は、ユーザの要求及び/又は快適性を満たすために、任意のユーザ向けにカスタマイズすることができる。
【0011】
ここで、
図1A及び
図1Bを参照すると、サイドステップ組立体100が結合された車両10の側面図及び斜視図がそれぞれ図示される。サイドステップ組立体100は、ユーザが組み立てて車両10のフレーム13に取付けるためのキットとしてユーザに提供されてもよい。例えば、そのようなキットは、サイドバー110と、端部キャップ130と、サイドバー110をユーザの車両に結合するための1つ又は複数の取付ブラケット140と、1つ又は複数のステップ150と、を備えてもよい。適切なハードウェア(例えば、ナット、ボルト、ワッシャーなど)をこのほか、設置の指示と共に、サイドステップ組立体100を車両10に組み付けるために備えてもよい。図示した車両10はトラックであるように見えるが、本開示による車両は、自動車、トラック、スポーツ用多目的車、バス、RV車などを含むが、ここに挙げたものに限定されない任意のタイプの車両であってもよいことに留意されたい。
【0012】
サイドバー110は、乗員室11の大部分に沿って延びる細長いバーとして図示され、サイドバー110は、前部乗員ドア開口部12の下にも後部乗員ドア開口部14の下にも延びる。しかし、サイドバー110は、その上にステップ150を支持するのに適した任意の長さを有するものであってもよいと考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、サイドバー110は、車両のドア開口部の幅の分だけ延びてもよい。他の実施形態では、サイドバー110は、乗員室11を越えて車両10の後部に向かって延びてもよい。例えば、車両10がトラックである場合、サイドステップ組立体100をトラックの荷台にアクセスするために使用することができるように、サイドバーがトラックの荷台の一部に沿って延びることが望ましい場合がある。サイドバー110のいずれかの端部(114、116)では、その端部に端部キャップ130が結合されてもよい。
【0013】
サイドバー110は、任意の適切な材料、例えば、アルミニウム、鋼、プラスチックなどで構築された中空管であってもよい。サイドバー110は、任意の適切な処理過程、例えば、押し出しによって製造されてもよい。
図3Aは、サイドステップ組立体100の残りの部分から分離されたサイドバー110の断面図を示す。サイドバー110は、(実線及び破線で示すように)外側断面外周112を備えてもよい。サイドバー110の外側断面外周112は、任意の適切な多角形又は非多角形(例えば、三角形、正方形、長方形、円形、楕円形など)であってもよい。本実施形態では、サイドバー110の外側断面外周112は六角形の形状である。
【0014】
1つ又は複数のチャネル120がサイドバー110の外側断面外周112から内向きに延びる。このほか
図1Aを参照すると、1つ又は複数のチャネル120は、第1の端部114から第2の端部116までサイドバー110の全長に沿って延びてもよい。いくつかの実施形態では、サイドバー110は、例えば、2つのチャネル、3つのチャネル、4つのチャネルなど、複数のチャネル120を備える。図示の実施形態は、
図3Aに示すように、4つのチャネル(120a、120b、120c及び120d)を備える。本明細書でさらに詳細に説明するように、1つ又は複数のチャネル120は、サイドバー110の車両10への結合及び/又は1つ、又は複数のステップ150のサイドバー110への結合を容易にする場合がある。
【0015】
1つ又は複数のチャネル120のそれぞれは、チャネル120の深さを規定する底壁122と、底壁122からサイドバー110の外壁111まで延びる対向する側壁124a、124bと、側壁124a、124bから延びてスロット127を形成する保持フランジ126a、126bと、を備える。側壁124a、124bは、互いに平行であり、底壁122に対して垂直であってもよい。保持フランジ126a、126bは、側壁124a、124bに対して直交するものであってもよい。保持フランジ126a、126bは、チャネル120の全長にわたって延びてもよい。本明細書でさらに詳細に説明するように、結合構造(例えば、ステップ結合器160又はブラケット結合器144、
図2Bを参照)が、チャネル及び頸部分の内部に配置される被保持部分を含んでもよい。頸部分は、被保持部分からスロット127を介して延びる。被保持部分は、保持フランジ126a、126bによってチャネルからの離脱が防止されてもよい。このようにして、結合構造は、サイドバー110に結合された状態を維持しながら、チャネルに沿って移動することができる。
【0016】
チャネル120のうちの1つ又は複数は、ステップ取付チャネル128であってもよく、チャネル120のうちの1つ又は複数は、ブラケット取付チャネル129であってもよい。ステップ取付チャネル128及びブラケット取付チャネル129は、サイドバー110の外側断面外周112周りの異なる位置に配置されるが、互いに実質的に同一であってもよい。いくつかの実施形態では、サイドバー110は、ステップ取付チャネル128のみを備えてもよい。
【0017】
図2A~
図2Bを参照すると、車両10に結合されたサイドステップ組立体100のさまざまな図が図示される。
図2Aは、サイドステップ組立体100の正面図を示す。
図2Bは、サイドステップ組立体100の断面図を示す。特に
図2Bを参照すると、ステップ取付チャネル128は、ステップ150をサイドバー110に摺動可能に結合するように構成される。1つ又は複数のチャネル120のいずれかと同じように、ステップ取付チャネル128は、ステップ150に結合されたステップ結合器160が、ステップ取付チャネル128内に摺動して挿入され、サイドバー110に沿って所望の位置に摺動して、所定の位置に締め付けられるように、サイドバー110の全長に沿って延びてもよい。サイドバー110は、複数のステップ取付チャネル128を備えることができる。例えば、このほか
図2A~
図2Bを参照すると、サイドバー110は、
図3Aに示すように、互いに対向して垂直に配置された2つのステップ取付チャネル128a、128bを有するものとして図示される。しかし、2つ以上のステップ取付チャネルを有する実施形態では、ステップ取付チャネルは、ステップ150の取付構造と一致するように、サイドバー110の外側断面外周112(
図3A参照)に沿った任意の場所に配置することができると考えられる。ステップ取付チャネル128は、ステップ取付チャネル128内にステップ150のステップ結合器160を固定する一方で、横方向のステップ移動を可能にするように設計される(横方向ステップ移動の例として
図11A~
図11Dを参照)。
【0018】
ブラケット取付チャネル129は、サイドバー110の取付ブラケット140への取付を可能にするように構成される。1つ又は複数のチャネル120のいずれかと同じように、ブラケット取付チャネル129は、サイドバー110の全長に沿って延びてもよい。いくつかの実施形態では、ブラケット取付チャネルは、サイドバー110の長さの一部のみに沿って延びてもよい。サイドバー110は、複数のブラケット取付チャネル129を備えることができる。例えば、このほか
図2A~
図2Bを参照すると、サイドバー110は、サイドバー110の隣接する表面上に配置された2つのブラケット取付チャネル129a、129bを有するものとして図示される。しかし、2つ以上のブラケット取付チャネルを有する実施形態では、ブラケット取付チャネルは、本明細書でさらに詳細に説明するように、ステップ150の移動を妨げない限り、外側断面外周112に沿った任意の場所に配置することができる(
図3A参照)。いくつかの実施形態では、ブラケット取付チャネル129がなくてもよい。そのような実施形態では、サイドバー110は、溶接、磁性、接着剤などを含むが、ここに挙げたものに限定されない任意の従来の結合技術を介して取付ブラケット140に直接結合されてもよい。
【0019】
再び
図3Aを参照すると、サイドバー110内に形成された1つ又は複数のチャネル120により、隣接するチャネル間のサイドバー内に1つ又は複数のポケット115が形成されてもよい。1つ又は複数のポケット115は、サイドバー110の中央中空部113に対して開いたままであってもよい。しかし、ここで
図3Bを参照すると、サイドバー110の剛性の増大が望まれる場合、1つ又は複数のポケット115は、補強壁117によって閉鎖されてもよい。隣接するチャネル間に形成された1つ又は複数のポケット115を補強壁117で閉鎖することにより、サイドバー110の剛性を向上させ、さらに長いサイドバーの製造を可能にすることができる。さらに、サイドバー110の剛性が向上すると、サイドバー110を支持するために必要とする取付ブラケットが少なくなる場合がある。しかし、隣接するチャネル間に形成された1つ又は複数のポケットが、
図3Aに示すように開いたままである場合、ポケット115を閉鎖するのに必要な追加の材料(即ち、
図3Bの補強壁117)が不要であるため、材料コストの節約を達成することができることに留意されたい。
【0020】
再び
図2A~
図2Bを参照すると、サイドバー110は、取付ブラケット140を介して車両10に結合される。取付ブラケット140は、車両10に取り付けるためのさまざまな構成を有することが可能である。取付ブラケット140は、車両10の製造社及びモデルに応じて変更されてもよい。例えば、特定の製造社及びモデルのトラックが、異なる製造社及び/又はモデルのトラック用の取付ブラケット140とは異なる構成の取付ブラケット140を有してもよい。本実施形態では、取付ブラケット140は、車両10のフレーム13の一部、例えば、内側ロッカーパネル15に結合される。取付ブラケット140は、1つ又は複数の車両取付位置を備えてもよい。この位置では、締結具(例えば、ボルト)が、取付ブラケット140及び内側ロッカーパネル15を通して挿入され、(例えば、ナットによって)固定される。取付ブラケット140は、1箇所、2箇所又はそれ以上の箇所にて、内側ロッカーパネル15に固定されるように構成されてもよい。
【0021】
取付ブラケット140は、車両10の下から外側方向に延びてサイドバー110を支持するアーム142を備える。取付ブラケット140のアーム142は、サイドバー110を受容するように構成されたサイドバー取付部分143を備える。サイドバー取付部分143は、サイドバー110の外側断面外周112の一部と一致するように成形されてもよい。例えば、本実施形態では、サイドバー110は、六角形の外側断面外周112を備える。サイドバー取付部分143は、サイドバー110の外側断面外周112の2つの隣接する壁部間の角度に一致するように互いに角度付けられた2つの取付壁145、146を備える。本明細書で記載したように、六角形の外側断面外周112を概ね図示しているが、サイドバー110は、他の多角形(例えば、正方形、長方形、三角形など)又は非多角形(例えば、円形、楕円形など)の形状を備える他の断面を有することができると考えられる。いずれの場合でも、取付ブラケット140のサイドバー取付部分143は、サイドバー110の外側断面外周112の一部と一致するように成形することができ、サイドバー取付部分143がサイドバー110の外側断面外周112と一致するサイドバー110に取付られるように成形することができる。
【0022】
図4A及び
図4Bは、サイドステップ組立体100の残りの部分から分離された取付ブラケット140を示す。図示のように、取付ブラケット140は、取付ブラケット140を車両10及びサイドバー110に結合するために、取付ブラケット140に形成されたさまざまな開口部(例えば、開口部147a、147b、147c、147d)を有することができる。上記のように、取付ブラケット140の開口部(例えば、開口部147a、147b)及び車両の内側ロッカーパネル15を通して締結具を挿入して、取付ブラケット140を内側ロッカーパネル15に結合してもよい(
図2A~
図2Bを参照)。サイドバーと取付ブラケットとの間の取り付けについては、以下でさらに説明する。
【0023】
再び
図2B及び
図2Cを参照すると、取付ブラケット140は、サイドバー110内に形成された1つ又は複数の取付ブラケットチャネル129に結合されてもよい。そのようにするために、ブラケット結合器144が使用されてもよい。ブラケット結合器144は、取付ブラケットチャネル129の主空洞173内に着座するように構成された被保持部分172と、被保持部分172から延びる頸部分174とを備える。ブラケット結合器144の被保持部分172は、ブラケット取付チャネル129内で摺動することができるが、回転することができないような大きさにすることができる。例えば、ブラケット結合器144の被保持部分172は、ブラケット取付チャネル129の側壁が被保持部分172の回転を阻止するような大きさの多角形形状(例えば、六角形)を有してもよい。頸部分174の一部が、サイドバー110を取付ブラケット140に結合するのを支援するためにネジ切りされてもよい。被保持部分172及び頸部分174は、一体的に形成されてもよい(例えば、六角ボルト、タップボルト、構造ボルトなどを含むボルト)。他の実施形態では、被保持部分172は、頸部分174(例えば、ネジ山付き締結具の端部に結合されたナット)から分離されてもよい。
【0024】
ブラケット結合器144が取付ブラケットチャネル129内に位置決めされると、被保持部分172はブラケット取付チャネル129の主空洞173内に配置され、頸部分174は取付ブラケットチャネル129のスロット127内に位置決めされる。被保持部分172は、保持フランジ126a、126bによって、ブラケット取付チャネル129からの脱落が防止される。ブラケット結合器144は、取付ブラケットチャネル129に沿って、サイドバー110が取付ブラケット140に結合されることが望まれる位置に移動することができる。そのような位置にて、ブラケット結合器144の頸部分174は、位置合わせすることができ、取付ブラケット140のサイドレール取付部分143上に配置された開口部(例えば、開口部147c、147d)を通して挿入することができる。ナットなどの締結要素176を、サイドバーをブラケットに結合するように、ピンの頸部分に締め付けることができる。被保持部分172が取付ブラケットチャネル129内で回転することができないため、締結要素176を締め付けると、サイドバー110が取付ブラケット140に移動不能に結合され、ブラケット結合器144が取付ブラケットチャネル129に沿ってそれ以上摺動することができなくなる。
【0025】
再び
図1Bを参照すると、車両10の側面に沿ってサイドバー110を支持するために、いくつかの取付ブラケット140があってもよい。本実施形態では、サイドバー110を車両10の側面に結合する3つの取付ブラケットが図示される。サイドバーを支持するために必要な取付ブラケットの数は、車両10の製造社及びモデルによって異なる場合がある。例えば、特定の製造社及びモデルのトラックには、サイドバー110を支持するために、別の製造社及び/又はモデルのトラックよりも少ないか多い数の取付ブラケットを必要とする場合がある。
【0026】
ここで
図5を参照すると、本明細書で上述したように、サイドバーのいずれかの端部に端部キャップ130を位置決めしてもよい。端部キャップは、サイドバー110と同じ材料で作成されても異なる材料で作成されてもよい。例えば、端部キャップは、アルミニウム、鋼、プラスチックなどから作成されてもよい。端部キャップ130は、サイドバー110の中央部分を閉じるように構成され、破片をはじめとする汚染物質がサイドバー110の中空内部に入ることを防止するか妨害する。端部キャップ130はこのほか、サイドバー110のいずれかの端部に審美的に心地よい仕上げを提供することができる。図示のように、端部キャップ130は、サイドバー110のステップ取付チャネル128の連続部132を備えることができる。即ち、ステップ取付チャネル128は、端部キャップを通って連続して、サイドバー110へのステップ150の取付を可能にすることができる。これにより、端部キャップ130が取付られる前でも後でも、ステップ150をサイドバー110に結合することができる。これにより、サイドステップ組立体100からのステップ150の取り外し又はサイドステップ組立体100へのステップ150の追加がさらに簡単に実施可能になってもよい。端部キャップ130は、ステップ取付チャネル128に傾斜入口134を提供してもよい。そのような傾斜入口134が、ステップ150のサイドステップ組立体100への追加をさらに容易なものにしてもよい。図示していないが、ブラケット取付チャネル129がこのほか、端部キャップ130を通って延びてもよいことが考えられる。
【0027】
図6A及び
図6Bを参照すると、ステップ150の斜視図及び側面図がそれぞれ示されている。
図7A~
図7Bは、サイドバー110に結合されたステップ150のさまざまな断面を示す。ステップ150は多くの異なる構成を有する可能性があると考えられるが、ステップ150は、ステップ150が車両10及び結合器部分152に結合されるときに車両への出入りを可能にするように構成される足踏み部分154を概ね備える。この結合器部分は、足踏み部分154に結合され、ステップ150をサイドバー110に結合するように構成される。いくつかの実施形態では、ステップ支持部分156が、足踏み部分と結合器部分152との間に延びて両者を結合し、足踏み部分154を車両10の外側方向に突出させる(
図1B参照)。ステップ150は、任意の適切な材料、例えば、アルミニウム、鋼、プラスチックなどで構成されてもよい。
【0028】
足踏み部分154は、任意の適切な処理過程、例えば、押し出しによって製造された中空管であってもよい。
図7Bは足踏み部分154の断面図を示す。足踏み部分154は、(破線で示すように)外側断面外周153を有してもよい。足踏み部分154の外側断面外周153は、任意の適切な多角形又は非多角形(例えば、三角形、正方形、長方形、円形、楕円形など)であってもよい。本実施形態では、足踏み部分154の外側断面外周153は六角形の形状である。
【0029】
いくつかの実施形態では、サイドバー110と同じように、1つ又は複数のチャネル155が足踏み部分154の外側断面外周153から内向きに延びてもよい。1つ又は複数のチャネル155は、足踏み部分の全長に沿って延びても、その一部のみに沿って延びてもよい。いくつかの実施形態では、サイドバー110は、複数のチャネル155、例えば、2つのチャネル、3つのチャネル、4つのチャネルなど、を備える。本実施形態は、2つのチャネル155a、155bを備える。1つ又は複数のチャネル155は、ステップ150の足踏み部分154へのさまざまな付属品の結合を容易にしてもよい。例えば、ステップ表面が、足踏み部分154の1つ又は複数のチャネル155に結合されて、ユーザの足踏みのための表面を大きくして快適性を増大させてもよい。足踏み部分154の1つ又は複数のチャネル155は、サイドバー110の1つ又は複数のチャネル120の構造と実質的に同じ構造を有してもよい。例えば、足踏み部分154の1つ又は複数のチャネルは、チャネル155の深さを規定する底壁180と、底壁180から足踏み部分154の外壁181まで延びる対向する側壁182a、182bと、側壁182a、182bから延びてスロット185を形成する保持フランジ184a、184bと、を備えることができる。側壁182a、182bは、互いに平行であり、底壁180に垂直であってよい。保持フランジ184a、184bは、側壁182a、182bに直交するものであってもよい。保持フランジ184a、184bはチャネル155の全長にわたって延びてもよい。付属品が、1つ又は複数のチャネル155に、サイドバー110の取付ブラケット140との結合又はステップ150との結合のいずれかに関して本明細書で記載したのと実質的に同じ方法で結合してもよく、以下でさらに説明する。
【0030】
再び
図6Aを参照すると、ステップ支持部分156が、足踏み部分154から結合器部分152まで延びてもよい。ステップ支持部分156は、足踏み部分154に沿った任意の位置で足踏み部分154にてもよい。本実施形態では、ステップ150がサイドバー110に結合されたときに輪状(又はU字形)に見えるように、足踏み部分154の両端からそれぞれの結合器部分152a、152bまで延びる2つのステップ支持部分156a、156bが設けられる。いくつかの実施形態では、ステップ支持部分156は、ステップ150がL字形の外観を有するように、足踏み部分154の一端のみに結合されてもよい。他の実施形態では、ステップ支持部分156は、ステップ150がT字形の外観を有するように、足踏み部分154の中央に結合されてもよい。
【0031】
図7Aを参照すると、ステップ支持部分156の断面が図示される。ステップ支持部分156は、ステップ150の足踏み部分154と実質的に同一の構造を有してもよい。例えば、ステップ支持部分156は、任意の適切な処理過程、例えば、押し出しによって製造された中空管であってもよい。さらに、足踏み部分154の1つ又は複数のチャネル155が、ステップ支持部分156を通って連続することができる。いくつかの実施形態では、ステップ支持部分156は足踏み部分154と一体的に形成される。他の実施形態では、両者は、任意の従来の結合技術(例えば、溶接、ろう付けなど)を介して共に結合される別個の構成要素である。
【0032】
ステップ150の結合器部分152は、任意の従来の結合技術(例えば、締結、溶接、ろう付けなど)を介してステップ150の残りの部分に結合されてもよい。結合器部分152は、サイドバー110を受容するように構成される。結合器部分152は、サイドバー110の外側断面外周112の一部と一致するように成形されてもよく、例えば、結合器部分152は、サイドバー110の外側断面外周の一部を覆う部分スリーブであってもよい。本実施形態では、サイドバー110は、六角形の外側断面外周112を備える(
図3A参照)。結合器部分152は、サイドバー110の外側断面外周112を包み込むように互いに対して角度付けられたいくつかの壁部分(例えば、163a、163b、163c、163d)を備える。結合器部分152は、ステップ取付チャネル128の1つ又は複数と重なり合う。例えば、結合器部分152は、サイドバー110の上部にあるステップ取付チャネル128及びサイドバー110の底部にあるステップ取付チャネル128と相互作用する。本明細書に記載したように、六角形の外側断面外周112が概ね図示されているが、サイドバー110は、他の多角形(例えば、正方形、長方形、三角形など)又は非多角形(例えば、円形、楕円形など)の形状を含む他の断面を有することができると考えられる。いずれの場合でも、ステップ150の結合器部分152は、サイドバー110の外側断面外周112の一部と一致し、結合器部分152がサイドバー110の外側断面外周112と一致する場所でサイドバー110に取付られるように成形することができる。
【0033】
結合器部分152をサイドバー110に結合するために、ステップ150は、結合器部分152から延びてステップ取付チャネル128内に摺動自在に嵌合するように構成されたステップ結合器160をさらに備えてもよい。ステップ結合器160は、本明細書に記載するブラケット結合器144と構造が類似していてもよい。例えば、ステップ結合器160は、ステップ取付チャネル128の主空洞173内に着座するように構成された被保持部分192と、被保持部分192からスロット127を通って延びる頸部分194とを備える。ステップ結合器160の被保持部分192は、ステップ取付チャネル128内で摺動することができるが、回転することができないような大きさにすることができる。例えば、ステップ結合器160の被保持部分192は、ステップ取付チャネル128の側壁124a、124bが被保持部分192の回転を阻止するような大きさの多角形形状(例えば、六角形)を有してもよい。頸部分194の一部がネジ切りされてもよく、被保持部分192は、ステップ150をサイドバー110に締め付けるように頸部分194のネジ山を横断するように構成されてもよい。ステップ結合器160は、工具によって回転させることができ、結合器部分152の外側に位置するヘッド部分186を備えてもよい。ヘッド部分186は、頸部分194と一体的に形成することができる(例えば、ボルト又は他のネジ付き締結具など)。ヘッド部分186が回転すると、ステップ取付チャネル128の側壁124a、124bによって回転することが防止される被保持部分192(例えば、ナット)は、頸部分194のネジ山を横切り、結合器部分152をサイドバー110へ締め付けるか緩める。ステップ150は、締め付けられると、サイドバー110に沿って移動することが防止される。ステップ150は、(被保持部分192を介して)緩められると、ステップ取付チャネル128に沿って任意の所望の位置に摺動することができる。
【0034】
再び
図3A及び
図3Bを参照すると、ステップ150の結合器部分152及び取付ブラケット140のサイドバー取付部分143は、ステップの結合器部分152がステップ150のサイドバー取付部分143を越えて摺動できるような大きさであってもよい。このように、サイドバー取付部分143は、サイドバー110に沿ったステップ150の調整機能を阻害しない。
【0035】
このため、サイドステップ組立体100のサイドバー110に沿ってステップ150を調整するために、ステップ結合器160は、サイドバー110のステップ取付チャネル128に挿入されるか、そうでなければその中に存在してもよい。ステップ150は、ステップ結合器160と共に、サイドバー110の長さに沿って所望の位置に摺動させてもよい。例えば、
図11A~
図11Dは、記載した実施形態のいずれかのステップ150a、150bをサイドバー110に沿って位置決めすることができるさまざまな位置を示す。ステップ150a及び/又は150bが所望の位置に配置された時点で、
図3A及び
図3Cに示すステップ結合器160は、本明細書に記載するようにサイドバー110に締め付けることができる。これは、所望の位置にてステップ150をサイドバー110に移動不能に結合することができる。ステップ150を異なる所望の位置に再配置するために、ステップ結合器を緩めて、ステップ150がサイドバー110のステップ取付チャネル128に沿って摺動可能にすることができる。
【0036】
図8A~
図10Cは、サイドステップ組立体100の別の実施形態を示す。この実施形態では、ステップ150は、サイドバー110周りを完全に包囲する結合器部分152´(例えば、結合器部分152a´、152b´)と、結合器部分152´と一体的に形成されたステップ結合器160´とを有する。この実施形態では、取付ブラケット140(
図1Aを参照)がサイドバー110に対するステップ150の動きを阻止する可能性があるため、ステップ150は、サイドバー110が車両10に結合される前に、サイドバー110に組み付けることができる。
【0037】
サイドステップ組立体100は、サイドバー110がチャネル120を備え、ステップがサイドバー110のチャネル120と連結するステップ結合器160を備えるように説明してきたが、いくつかの実施形態では、サイドバー110は、サイドバー110の長さに沿って延びる(図示しない)隆起部を備えてもよく、ステップ150は、隆起部と連結するチャネルを備え、その結果、ステップ150は、その隆起部への結合を介してサイドバー110の長さを横断することができる。ステップ150のチャネルをサイドバー110の隆起部に結合するために締結具を使用してもよい。実施形態を、従属条項に開示された好ましい特徴とともに、以下の番号付き条項を参照して説明することができる。
【0038】
1.チャネルを備え、車両に結合されるように構成されたサイドバーと、ステップ結合器を備えるステップとを備えるサイドステップ組立体であって、ステップ結合器は、サイドバーのチャネル内に着座するように構成され、ステップは、ステップ結合器によってサイドバーに結合された状態を維持しながら、サイドバーに沿って選択的に移動するように構成される、サイドステップ組立体。
【0039】
2.サイドバーは外側断面外周を備え、ステップは、サイドバーを受容するように構成され、サイドバーの外側断面外周の一部と一致するように成形された結合器部分を備える、条項1に記載のサイドステップ組立体。
【0040】
3.ステップ結合器は、結合器部分からサイドバーのチャネル内に延びるように構成される、条項2に記載のサイドステップ組立体。
【0041】
4.ステップ結合器は、ステップがサイドバーに選択的に移動不能に結合されるようにサイドバーのチャネルに挿入されたときに、締め付けられ、緩められるように構成される、条項1~3のいずれかに記載のサイドステップ組立体。
【0042】
5.チャネルがサイドバーの全長に沿って延びる、条項1~4のいずれかに記載のサイドステップ組立体。
【0043】
6.サイドバーの端部に結合されるように構成された端部キャップをさらに備える、条項1~5のいずれかに記載のサイドステップ組立体であって、端部キャップは、チャネルが端部キャップを通って延びるように、サイドバーのチャネルの連続体を備える、サイドステップ組立体。
【0044】
7.チャネルは、チャネルの長さに沿って延びる保持フランジを備え、ステップ結合器は、被保持部分と、被保持部分から延びる頸部分とを備え、被保持部分はチャネルの主空洞内に着座するように構成され、頸部分は、ステップがサイドバーに結合されたときに保持フランジによって形成されるスロット内に配置されるように構成される、条項1~6のいずれかに記載のサイドステップ組立体。
【0045】
8.調整可能なサイドステップ組立体を備えた車両であって、車両のフレームに結合されたサイドバーであって、サイドバーの長さに沿って延びるステップ取付チャネルを備えるサイドバーと、サイドバーのステップ取付チャネル内に位置決めされたステップ結合器を備えるステップと、を具備する車両において、ステップは、ステップ結合器によってサイドバーに結合された状態を維持しながら、サイドバーに沿って選択的に移動するように構成される、車両。
【0046】
9.サイドバーを車両のフレームに結合する取付ブラケットをさらに備える、条項8に記載の車両であって、サイドバーは、サイドバーの長さの少なくとも一部に沿って延びる取付ブラケットチャネルをさらに備え、取付ブラケットは、取付ブラケットチャネルに結合される、車両。
【0047】
10.サイドバーは外側断面外周を備え、ステップは、サイドバーに結合され、サイドバーの外側断面外周の一部と一致するように成形された結合器部分を備える、条項8又は9に記載の車両。
【0048】
11.ステップ結合器は、ステップの結合器部分からサイドバーのステップ取付チャネル内に延びるように構成される、条項10に記載の車両。
【0049】
12.ステップ結合器は、ステップがサイドバーに選択的に移動不能に結合されるように、締め付けられたり緩められたりするように構成される、条項8~11のいずれかに記載の車両。
【0050】
13.ステップ取付チャネルはサイドバーの全長に沿って延びる、条項8~12のいずれかに記載の車両。
【0051】
14.サイドバーの端部に結合された端部キャップをさらに備える、条項8~13のいずれかに記載の車両であって、端部キャップは、ステップ取付チャネルが端部キャップを通って延びるようにサイドバーのステップ取付チャネルの連続体を備える、車両。
【0052】
15.ステップ取付チャネルは、ステップ取付チャネルの長さに沿って延びる保持フランジを備え、ステップ結合器は、被保持部分と、被保持部分から延びる頸部分とを備え、被保持部分は、ステップ取付チャネルの主空洞内に着座し、頸部分は、保持フランジによって形成されるスロット内に配置される、条項8~14のいずれかに記載の車両。
【0053】
16.サイドステップ組立体のサイドバーに沿ってステップを調整する方法であって、ステップのステップ結合器をサイドバーのステップ取付チャネル内に位置決めするステップと、ステップ結合器がサイドバーのステップ取付チャネル内に位置決めされている間に、ステップをサイドバーの長さに沿った位置に摺動させるステップと、ステップがサイドバーに移動不能に結合されるように、ステップ結合器をサイドバーに締め付けるステップと、を含む方法。
【0054】
17.ステップ結合器が緩められ、サイドバーの長さに沿って再配置されるように構成される、条項16に記載の方法。
【0055】
18.ステップ取付チャネルは、ステップ取付チャネルの深さを規定する底壁と、底壁からサイドバーの外壁まで延びる側壁と、側壁から延びる保持フランジであって、保持フランジ間にスロットを形成する保持フランジと、を備え、ステップ結合器は、ステップがステップ取付チャネルに沿って摺動するとき、保持フランジによってステップ取付チャネル内に保持される、条項16又は17に記載の方法。
【0056】
19.ステップ結合器は、ステップ取付チャネルの主空洞内に着座する被保持部分と、被保持部分からスロットを通って延びる頸部分とを備える、条項18に記載の方法。
【0057】
20.ステップ結合器の被保持部分は、ステップ取付チャネル内で回転できないような大きさである、請求項19に記載の方法。
【0058】
21.車両に結合されるように構成されたサイドバーと、サイドバーと連結するように構成されたステップであって、ステップは、サイドバーに結合された状態を維持しながら、サイドバーに沿って選択的に移動することができる、ステップと、を備えるサイドステップ組立体。
【0059】
22.サイドバーが隆起部を備え、ステップはチャネルを備え、ステップのチャネルはサイドバーの隆起部と連結する、条項21に記載のサイドステップ組立体。
【0060】
23.ステップは、サイドバーに結合された状態を維持しながら、サイドバーの全長に沿って移動するように構成される、条項21又は22に記載のサイドステップ組立体。
【0061】
24.ステップは、所定の位置にてサイドバーに移動不能に固定されるように構成される、条項21~23のいずれかに記載のサイドステップ組立体。
【0062】
25.車両に結合されるように構成されたサイドバーと、サイドバーと連結するように構成されたステップであって、ステップは、サイドバーに結合された状態を維持しながら、サイドバーに沿って選択的に移動することができる、サイドステップ組立体。
【0063】
26.サイドバーがチャネルを備え、ステップはステップ結合器を備え、ステップ結合器は、サイドバーのチャネル内に着座するように構成され、ステップは、ステップ結合器によってサイドバーに結合された状態を維持しながら、サイドバーに沿って選択的に移動するように構成される、条項25に記載のサイドステップ組立体。
【0064】
27.サイドバーは外側断面外周を備え、ステップは、サイドバーを受容するように構成され、サイドバーの外側断面外周の一部と一致するように成形された結合器部分を備える、条項26に記載のサイドステップ組立体。
【0065】
28.ステップ結合器は、結合器部分からサイドバーのチャネル内に延びるように構成される、条項27に記載のサイドステップ組立体。
【0066】
29.ステップ結合器は、サイドバーのチャネルに挿入されると、ステップが選択的に移動不能にサイドバーに結合されるように締め付けられたり緩められたりするように構成される、条項26に記載のサイドステップ組立体。
【0067】
30.チャネルがサイドバーの全長に沿って延びる、条項26に記載のサイドステップ組立体。
【0068】
ここで、本開示の実施形態は、サイドバーの全長に沿って任意の所望の位置まで連続的に可変に調整することができるステップを有する車両用サイドステップ組立体を対象とすることを理解されたい。特に、サイドステップ組立体のステップは、サイドバーの長さを横断することができるようにサイドバーと連結して、ステップを任意の所望の位置に位置決めすることができる。一実施形態では、本開示によるサイドバーが、サイドバーの全長に沿って延び、サイドバー内に形成されたチャネルを備えることができる。ステップは、サイドバーの長さに沿った任意の所望の位置にステップを位置決めすることができるように、チャネルと連結するように構成される。このため、ステップの配置は、ユーザの要求及び/又は快適性を満たすために、任意のユーザ向けにカスタマイズすることができる。
【0069】
「実質的に」及び「約」という用語は、本明細書では、任意の定量的比較、値、測定又は他の表現に起因し得る固有の不確実性の程度を表すために利用され得ることに留意されたい。このような用語はこのほか、問題の主題の基本的な機能に変化をもたらすことなく、量的表現が規定された基準から変化し得る程度を表すために本明細書で利用される。
【0070】
本明細書では特定の実施形態を図示して説明してきたが、請求される主題の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他のさまざまな変更及び修正を施すことができることを理解されたい。さらに、請求される主題のさまざまな態様を本明細書で説明してきたが、そのような態様は組み合わせて利用される必要はない。このため、添付の特許請求の範囲は、請求される主題の範囲内にあるそのような変更及び修正をいずれも網羅することが意図されている。