IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アールエックスセーフ エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】自動包装機のための汎用フィード機構
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/00 20060101AFI20230322BHJP
   B65G 47/02 20060101ALN20230322BHJP
【FI】
A61J3/00 310E
B65G47/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020542049
(86)(22)【出願日】2018-10-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-17
(86)【国際出願番号】 US2018055880
(87)【国際公開番号】W WO2019075462
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2021-07-27
(31)【優先権主張番号】62/572,204
(32)【優先日】2017-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/710,353
(32)【優先日】2018-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520127476
【氏名又は名称】アールエックスセーフ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ホルムズ,ウィリアム,ケー.
【審査官】佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-28319(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 3/00
B65G 47/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の薬剤を貯蔵するためのリザーバと;
前記リザーバ内に配置される底部を含むホイールであって、前記リザーバに対して回転可能である、ホイールと;
前記ホイールと共に回転し且つ前記リザーバから薬剤を単一化するように前記ホイール上に設けられたすくい部材と;
前記リザーバ及び前記すくい部材を通って延びる保持ピンであって、前記薬剤は、前記ホイールの表面と前記保持ピンとの間に単一の薬剤を挟むことによって単一化される、保持ピンと;
を有する、
自動包装機のためのカートリッジ。
【請求項2】
前記すくい部材は、前記ホイール内に内方に延びる内方突出部を含み、前記リザーバは、前記すくい部材が前記リザーバ内にあるとき、前記複数の薬剤を前記内方突出部に向けて案内する湾曲形状を含む、
請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記すくい部材は、前記ホイールが回転するとき前記薬剤を保持するための前記内方突出部の周方向端部に沿ったストッパを含む、
請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記単一の薬剤は、前記保持ピン、前記ストッパ、及び前記すくい部材の前記周方向端部の間に挟まれる
請求項3に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記保持ピンに結合され、前記すくい部材内で前記保持ピンを前進させる又は後退させるように構成されるカム及びフォロア機構をさらに有する、
請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記カム及びフォロア機構は、前記すくい部材が前記ホイールの前記底部を越えて回転されるとき前記保持ピンを前進させ、前記すくい部材が前記ホイールの頂部を越えて回転されるとき前記保持ピンを後退させる、
請求項5に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記ホイールは前記ホイールの外周表面に設けられた歯を含み、前記歯はモータアセンブリの歯と噛合い、前記モータアセンブリは前記ホイールを回転させる、
請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記薬剤のバルク容器から前記リザーバに前記薬剤を案内するように前記リザーバの上に設けられた注ぎ口部分をさらに有する、
請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項9】
開位置と閉位置との間をピボット動作するように前記注ぎ口部分にピボット動作可能に結合されるリザーバカバーをさらに有する、
請求項8に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記カートリッジの情報を記憶するように構成されるRFIDタグをさらに有する、
請求項1に記載のカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤(medications)の自動包装機(automatic packager)に関する。より詳細には、本発明は、自動包装機に薬剤を供給するためのフィード機構(feed mechanism)に関する。
【発明の概要】
【0002】
一実施形態は、複数の薬剤を貯蔵するためのリザーバと、リザーバ内に配置される底部を含むホイール(wheel)とを含む自動包装機のためのカートリッジを提供する。ホイールは、リザーバに対して回転可能である。カートリッジはまた、ホイールと共に回転するとともにリザーバから薬剤を単一化する(singulate)ようにホイールに設けられたすくい(scooping)部材を含む。
【0003】
別の実施形態は、カートリッジから薬剤を受け取るように構成されるプラットフォーム及びカメラシステムを含む自動包装機のためのカートリッジ機構を提供する。カートリッジ機構はまた、カメラシステムに結合される電子プロセッサを含む。電子プロセッサは、カメラシステムを制御してプラットフォームの画像を取り込み、画像に基づいて予想される薬剤がプラットフォームに送達されたかどうかを決定するように構成される。電子プロセッサはまた、予想される薬剤がプラットフォームに送達されるという決定に応答して、カートリッジから薬剤を分配するように構成される。電子プロセッサは、予想される薬剤がプラットフォームに送達されないという決定に応答して、薬剤をカートリッジに戻すようにさらに構成される。
【0004】
別の実施形態は、カートリッジ機構を使用してカートリッジから薬剤を分配する方法を提供する。この方法は、カートリッジ機構のプラットフォームに薬剤を送達するステップと、電子プロセッサを使用して、プラットフォームの画像を取り込むようにカメラシステムを制御するステップとを含む。この方法はまた、電子プロセッサを使用して、画像に基づいて予想される薬剤がプラットフォームに送達されたかどうかを決定するステップを含む。この方法は、予想される薬剤がプラットフォームに送達されるという決定に応答してカートリッジから薬剤を分配するステップと、予想される薬剤がプラットフォームに送達されないという決定に応答してカートリッジに薬剤を戻すステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】いくつかの実施形態による自動包装機の平面図である。
図1B】いくつかの実施形態による自動包装機の平面図である。
図1C】いくつかの実施形態による自動包装機の平面図である。
図2】いくつかの実施形態による汎用(universal)フィードカセットの斜視図である。
図3】いくつかの実施形態による図2の汎用フィードカセットの底部平面図である。
図4】いくつかの実施形態による上部フレーム及びサイドフレームが除去された図2の汎用フィードカセットの斜視図である。
図5】いくつかの実施形態による図2の汎用フィード機構のカートリッジの前面平面図である。
図6】いくつかの実施形態による図5のカートリッジの背面平面図である。
図7】いくつかの実施形態によるリザーバが除去された図5のカートリッジの斜視図である。
図8】いくつかの実施形態による図5のカートリッジのすくいディスクの斜視図である。
図9A】いくつかの実施形態による図8のすくいディスクの斜視図である。
図9B】いくつかの実施形態による図8のすくいディスクの斜視図である。
図10】いくつかの実施形態による図5のカートリッジのプラットフォームの斜視図である。
図11】いくつかの実施形態による図5のカートリッジのブロック図である。
図12】いくつかの実施形態による図5のカートリッジから薬剤を分配する方法のフローチャートである。
図13】いくつかの実施形態による自動包装機の斜視図である。
図14A】いくつかの実施形態による汎用フィードカセットの斜視図である。
図14B】いくつかの実施形態による汎用フィードカセットの斜視図である。
図15A】いくつかの実施形態による、上部フレーム及び側部フレームが除去され、汎用フィード機構のカートリッジアセンブリを示す汎用フィードカセットの斜視図である。
図15B】いくつかの実施形態による、上部フレーム及び側部フレームが除去され、汎用フィード機構のカートリッジアセンブリを示す汎用フィードカセットの斜視図である。
図15C】いくつかの実施形態による、上部フレーム及び側部フレームが除去され、汎用フィード機構のカートリッジアセンブリを示す汎用フィードカセットの斜視図である。
図16】いくつかの実施形態による図15のカートリッジアセンブリの斜視図である。
図17A】いくつかの実施形態による注ぎ口が除去された図15のカートリッジの斜視図である。
図17B】いくつかの実施形態による注ぎ口が除去された図15のカートリッジの斜視図である。
図17C】いくつかの実施形態による注ぎ口が除去された図15のカートリッジの斜視図である。
図18A】いくつかの実施形態による図15のカートリッジのすくいディスクの斜視図である。
図18B】いくつかの実施形態による図15のカートリッジのすくいディスクの斜視図である。
図18C】いくつかの実施形態による図15のカートリッジのすくいディスクの斜視図である。
図19】いくつかの実施形態による図15のカートリッジのすくいディスクの斜視図である。
図20】いくつかの実施形態による、図15のカートリッジのすくいディスクの別の斜視図である。
図21】いくつかの実施形態によるカム及びフォロア機構を示す図15のカートリッジのすくいディスクの平面図である。
図22】いくつかの実施形態による図15のカートリッジアセンブリのブロック図である。
図23】いくつかの実施形態による自動包装機の正面斜視図である。
図24】いくつかの実施形態による図23の自動包装機の汎用フィードカセットの正面斜視図である。
図25】いくつかの実施形態によるハウジングの一部が除去された図24の汎用フィードカセットの正面斜視図である。
図26】いくつかの実施形態による図24の汎用フィードカセットの平面図である。
図27】いくつかの実施形態による図24の汎用フィードカセットのカートリッジの斜視図である。
図28】いくつかの実施形態による図27のカートリッジの背面斜視図である。
図29】いくつかの実施形態による図27のカートリッジの背面斜視図である。
図30】いくつかの実施形態による図27のカートリッジの断面図である。
図31】いくつかの実施形態による図24の汎用フィードカセットのカートリッジ機構の斜視図である。
図32】いくつかの実施形態による、図27のカートリッジのホイール、並びに図31のカートリッジ機構のカメラシステム及びシャトルシステムの斜視図である。
図33】いくつかの実施形態による、図27のカートリッジ及び図31のカートリッジ機構の斜視図である。
図34】いくつかの実施形態による、図27のカートリッジ及び図31のカートリッジ機構の斜視図である。
図35】いくつかの実施形態による図31のカートリッジ機構のブロック図である。
図36】いくつかの実施形態による図31のカートリッジ機構のプラットフォームに適用されたバッキング(backing)を示す。
図37】いくつかの実施形態による図31のカートリッジ機構のプラットフォームに薬剤を送達する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明のいずれかの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載された又は以下の図面に示された構成要素の詳細な構成及び配置に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態で実施することが可能であり、様々な方法で実行ないし実施することができる。
【0007】
薬局は、消費者に医薬品又は薬剤を提供するために、いくつかの種類の包装(packaging)を用いる。包装のタイプは、ストリップパッケージ(strip packages)、ブリスターカード(blister cards)等を含み得る。ほとんどの薬局では、薬をストリップパッケージ又はブリスターカードに包装し(package)、これらのパッケージに指示を提供するために、自動包装機を使用している。いくつかの実施形態において、ブリスターカードはまた、薬剤師又は薬剤技師によって手動で包装されることがある。自動包装機は、薬剤を効率的に包装することにより、薬局が多数の顧客にサービスを提供することを可能にする。自動包装機は、1つ又は複数のカセットを受けるためのモータベースを含む。各カセットは、1つの特定の種類又はサイズの薬剤を貯蔵し、モータベースによって操作されて、薬剤を1つずつ包装機に分配する。
【0008】
カセットから個々に薬剤を分配することに関与する機構のために、カセットは高価であり、限られた量の薬剤しか貯蔵できず、多くの空間をとる。薬局は、患者にサービスを提供するために多数のカセットを維持しなければならない可能性があり、これはコストを悪化させる。また、カセットには、カセットから薬剤が適切に分配されていることを確認するための検証システムがない。
【0009】
薬局のコストを削減するために、本発明の独立した実施形態は、薬局が安価な汎用バルクキャニスタ(bulk canisters)を使用して、異なるタイプの薬剤(例えば、形状、サイズなど)を貯蔵し、包装機に分配することを可能にする包装機のための汎用フィード機構を提供する。汎用キャニスタは、数百の薬剤を貯蔵する高い容量を有する。ここで言及するとき、薬剤は、錠剤、カプセル、タブレットなどを含み得る。
【0010】
図1A図1Cは、第1の汎用フィードカセット105A、第2の汎用フィードカセット105B、及び包装ユニット110を含む、自動包装機100の例を示す。第1の汎用フィードカセット105A及び第2の汎用フィードカセット105Bは、まとめて汎用フィードカセット105と称されることがある。汎用フィードカセット105は、バルクキャニスタから薬剤を受け取り、包装ユニット110に錠剤(pills)を個々に分配する。各汎用フィードカセット105は、10個の別々の錠剤を同時に分配し得る。2つの汎用フィードカセット105を含む図1B及び図1Cに示す構成では、自動包装機100が、20個の異なる錠剤を同時に分配及び包装するために使用され得る。いくつかの実施形態では、自動包装機100は、単一の汎用フィードカセット105のみを含み得る。
【0011】
包装ユニット110は、個々の錠剤を受け取り、消費者に提供されるためにブリスターカード又はパウチパッケージの中にそれらを包装する。図1A及び図1Bに示す例では、包装ユニットはブリスターカード包装機110である。ブリスターカード包装機110は、汎用フィードカセット105から個々の薬剤を受け取り、それらをブリスターカードに包装して消費者に配布する。ブリスターカード包装機110は、第1の引き出し112A及び第2の引き出し112Bを含む。ブリスターカード包装機110は、第1の引き出し112Aと第2の引き出し112Bとの間でブリスターカードのパッキングを交互に行う。従って、薬剤師は、ブリスターカード包装機110が第2の引き出し112Bにブリスターカードをパッキングしている間に、第1の引き出し112Aにアクセスして、パッキングされた(packed)ブリスターカードを取り除くことができる。いくつかの実施形態では、ブリスターカードは、自動的に包装され得、ラベルは、ブリスターカード包装機110によって自動的につけられ得る。代替的には、ブリスターカードは包装され得るとともに、ラベルは薬剤師又は薬剤技師によって付けられ得る。
【0012】
図1Cに示す例では、包装ユニットはストリップ包装機110である。例示的なストリップ包装機は、米国特許出願公開第2013/0318931号及び米国特許出願公開第2017/0015445号に記載されており、これらの両方の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。図1A図1Cは、自動包装機100の例示の実施形態のみを示す。自動包装機100は、図1A図1Cに示されているものより多い又は少ない構成要素を含むことができ、本明細書に明示的に記載されているもの以外の機能を実行することができる。
【0013】
図2図6は、汎用フィードカセット105の複数の図を示す。図4に示すように、汎用フィードカセット105は、汎用フィードカセット105のハウジング内に配置された複数のカートリッジ115を含む。一例では、汎用フィードカセットは、最大10個のカートリッジ115を含み得る。薬剤師は、バルクキャニスタからの薬剤をカートリッジ115の各々に装填し(load)得る。同じ薬剤を各カートリッジ115に装填してもよく、異なる薬剤を各カートリッジ115に装填してもよい。カートリッジ115は、独立して、薬剤を包装ユニット110に分配する。
【0014】
図2及び図3を参照すると、汎用フィードカセット105は、それを通ってカートリッジが薬剤を包装ユニット110に分配する分配開口205を含む。加えて、汎用フィードカセット105はまた、汎用フィードカセット105の後部にパススルー導管(pass-through conduits)225を含む。自動包装機100上では、第1の汎用フィードカセット105Aのパススルー導管225は、第2の汎用フィードカセット105Bの分配開口205と整列している。このように、包装ユニット110は、第1の汎用フィードカセット105Aの分配開口205を介して第1の汎用フィードカセット105Aから薬剤を受け取るとともに、第1の汎用フィードカセット105Aのパススルー導管225を介して第2の汎用フィードカセット105Bから薬剤を受け取る。
【0015】
図5~7及び11に示すように、各カートリッジ115は、注ぎ口120、リザーバ125、ホイール130、カメラシステム135、及びシャトルシステム140(例えば、検証システム)を含む。カートリッジ115は、図示されていない他の電子機器及びセンサも含む。注ぎ口120は、バルクキャニスタからリザーバ125へ薬剤を案内するためにリザーバ125の上部に設けられる。リザーバ125は、分配プロセスの間、薬剤を貯蔵する。リザーバ125及び注ぎ口120は、カートリッジ115から取り外し可能であり(disengageable)、薬剤師が、分配プロセス後にリザーバ125及び注ぎ口120を取り外すことを可能にする。薬剤師は、リザーバ125を取り外し、注ぎ口を用いてバルク容器(bulk container)へリザーバ125を空にすることによって、分配プロセス後の未使用の薬剤をすべてバルク容器に戻すことができる。薬剤師はまた、カートリッジ115が異なるタイプの薬剤を装填される場合、注ぎ口120及びリザーバ125を洗浄することができる。
【0016】
ホイール130は、カートリッジ115の内側に設けられ、リザーバ125内に配置される底部を含む。ホイール130は、カートリッジ115の上部に設けられたモータアセンブリ145によって駆動される。特に、ホイール130は、モータアセンブリ145と噛み合う(interlock)歯を含み、モータアセンブリ145は、ホイール及びモータアセンブリ145の噛み合う歯を使用してホイール130を回転させる。図6を参照すると、センサディスク165がホイール130の後面に固定され、磁気バー170を含む。磁気バー170は、モータアセンブリ145の位置センサ175によって検出され、ホイール130の速度及び/又は位置を決定する。位置センサ175は、位置センサ175がセンサディスク165の磁気バー170と位置合わせされるように、カートリッジ115の側方ハウジングに固定される。一例では、位置センサ175はホール効果センサである。
【0017】
図8~9Bを参照すると、すくい(scooping)ディスク150(例えば、すくい部材又はすくいアタッチメント)がホイール130にスナップ留めされて、リザーバ125から薬剤180をすくう(scoop)。すくいディスク150は、1つ又は複数の内方突出部155と、内方突出部155の外側コーナーのポケット160とを含む。図示の例では、すくいディスク150は、4つの内方突出部155及び4つのポケット160を含む。内方突出部155は、ディスク内にホイール130に向かって突出する。ホイール130の回転中に、内方突出部155がリザーバ125及びリザーバ125内の多数の薬剤180に遭遇すると、薬剤180は内方突出部155内に移動する。薬剤180は、ホイール130及び内方突出部155の回転のためにポケット160の方向に向けられる。ポケット160は、ポケット160が方向付けられた薬剤180を越えて回転されるとき、個々の薬剤180をすくう。モータアセンブリ145は、ポケット160がホイール130の上部を通過して移動し、すくい取られた薬剤180をシャトルシステム140に送達するようにホイール130を回転させ続ける。いくつかの実施形態では、内方突出部155及びポケット160ではなく、すくいディスク150は、薬剤180を拾い上げるための穴を含み得る。これらの実施形態では、バキュームシステムを使用して、リザーバ125から薬剤180を拾い上げてもよい。例えば、バキュームポンプをホイール130の後部に配置して、穴を通してバキューム力を提供し得る。ホイール130の回転によって穴がリザーバ125に移動されると、バキューム力は、薬剤180を穴にくっつけさせる。いくつかの実施形態では、ホイール130から分離されるのではなく、すくいディスク150(例えば、すくい部材)がホイール130と一体的に形成され得る。ホイール130及びすくいディスク150は、合わせて、単一化機構と称され得る。
【0018】
各カートリッジ115は、異なるサイズの内方突出部155及びポケット160を有するすくいディスク150を含み得る。これは、異なるカートリッジ115が異なるサイズ又はタイプの薬剤180に使用されることを可能にする。すくいディスク150はまた、薬剤師がカートリッジ115から分配される薬剤のサイズ又はタイプに基づいてすくいディスクを変更することができるように、着脱可能であり得る。
【0019】
薬剤180は、ポケット160及びパックされた突出部155がシャトルシステム140を通過するときに、個々にシステム140に送達される。カメラシステム135は、予想される薬剤180(例えば、単一の完全な(又は壊れていない)薬剤180のみ)がシャトルシステム140に送達されることを検証するために使用され得る。図示されたカメラシステム135は、シャトルシステム140上に配置されたミラー185と、注ぎ口120の上に配置されたカメラ190とを含む。ミラー185は、カメラ190がシャトルシステム140の内容物の画像を取得できるように傾斜している。カメラシステム135は、カメラ190が画像を取り込んでいるときにシャトルシステム140の内容物を照らすための照明システム(例えば、LED照明システム)を追加的に含み得る。
【0020】
シャトルシステム140は、プラットフォーム195と、シャトル200と、シャトル駆動部210とを含む。図10を参照すると、プラットフォーム195は、中央のベース部215、ベース部215の第1の側部にある第1の開口部220、及びベース部215の第2の側部にある第2の開口部230を含む。第1の開口部220は、1つ又は複数の薬剤180をリザーバ125に戻すためにリザーバ125上に配置される。第2の開口部230は、各カートリッジ115の底部に設けられた分配開口205(図3に示される)の上に配置される。プラットフォーム195は、透明又は半透明のプラスチック材料から作られ得る。上述したように、LED照明システムが、カメラシステム135が内容物の画像を取り込んでいるときに、プラットフォーム195のベース部215上の内容物を照明するために、プラットフォーム195の上及び/又は下に設けられ得る。LED照明システムは、可視光又は赤外光を放射して、カメラ190のためにベース部215を照明し得る。
【0021】
シャトル200は、ベース部215と、第1の開口部220と、第2の開口部230との間で移動され得る。シャトル200はベース部215から第1の開口部220を介してリザーバ125に、又は第2の開口部230を介して分配開口205に薬剤を移送する。シャトル200は、シャトル駆動部210によって駆動される。シャトル駆動部210は、ベース部215、第1の開口部220(例えば、第1の位置)、及び第2の開口部230(例えば、第2の位置)の間でシャトル200を移動させるモータアセンブリ、アクチュエータなどであり得る。
【0022】
図5~7を参照すると、カートリッジ115は、追加的に、第2の開口部230と分配開口205との間に導管235(図7)を含み得る。錠剤センサ240が、導管235に並んで(alongside)設けられ得、これは錠剤が導管235を通って分配されるか否かを感知する。錠剤センサ240は、赤外線センサ、超音波センサ、光電センサ、光/レーザビーム、カメラなどの物体センサであり得る。カートリッジ115の電子回路を含むPCBアセンブリ245も、導管235に沿って設けられ得る。PCBアセンブリ245は、カートリッジ115の動作を制御するために、カメラシステム135、シャトルシステム140、及び/又は錠剤センサ240に電気的に結合される。
【0023】
汎用フィードカセット105はまた、インジケータシステム250(図11参照)、例えばLEDインジケータシステムを含み得る。図示の実施例では、各カートリッジ115に対して1つ又は複数のLEDが設けられている。インジケータシステム250は、各カートリッジ115の状態を示すために色を変え得る。例えば、インジケータシステム250は、カートリッジ115が適切に機能していることを示すために緑色LEDを点灯させ得る。インジケータシステム250は、カートリッジ115が空であること又はカートリッジ115内に詰まりがあることを示すために赤色LEDを点灯させ得る。また、インジケータシステム250は、例えば、カートリッジ115がロックされているかロック解除されているかどうか、カートリッジ115を交換する必要があるかどうかなどを示し得る。
【0024】
図11は、カートリッジ115の一実施形態のブロック図である。図示の例では、カートリッジ115は、電子プロセッサ305、メモリ310、トランシーバ315、カメラシステム135、シャトル駆動部210、及び錠剤センサ240を含む。電子プロセッサ305、メモリ310、トランシーバ315、カメラシステム135、モータアセンブリ145、シャトル駆動部210、及び錠剤センサ240は、1つ又は複数の制御及び/又はデータバス(例えば、通信バス320)を介して通信する。図11は、カートリッジ115の一つの例示の実施形態のみを示す。カートリッジ115は、より多くの構成要素又はより少ない構成要素を含むことができ、本明細書に明示的に記載されているもの以外の機能を実行することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、電子プロセッサ305は、メモリ310などの別個のメモリを備えたマイクロプロセッサとして実装される。他の実施形態では、電子プロセッサ305は、マイクロコントローラ(同じチップ上のメモリ310を備える)として実装され得る。他の実施形態では、電子プロセッサ305は、複数のプロセッサを使用して実装され得る。加えて、電子プロセッサ305は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)などのように、部分的又は全体的に実装されてもよく、メモリ310は、それに応じて必要とされないか、又は修正されてもよい。図示された例では、メモリ310は、本明細書に記載されたカートリッジ115の機能を実行するために電子プロセッサ305によって受信及び実行される命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読メモリを含む。メモリ310は、例えば、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含み得る。プログラム記憶領域及びデータ記憶領域は、リードオンリーメモリ及びランダムアクセスメモリなどの異なるタイプのメモリの組み合わせを含み得る。
【0026】
トランシーバ315は、電子プロセッサ305と自動包装機100の制御システムとの間の有線又は無線通信を可能にする。いくつかの実施形態では、トランシーバ315ではなく、カートリッジ115は、別々の送信及び受信構成要素、例えば、送信機及び受信機を含み得る。
【0027】
カメラシステム135は、電子プロセッサ305から制御信号を受信する。電子プロセッサ305から受信された制御信号に基づいて、カメラシステム135は、カメラ190及びプラットフォーム195を照明するインジケータシステム250を制御する。モータアセンブリ145は、位置センサ175の信号を電子プロセッサ305に送信し、制御信号を受信して、位置センサ信号に基づいてモータアセンブリ145のモータを動作させ得る。上述のように、シャトル駆動部210は、モータアセンブリ又はアクチュエータであり得る。シャトル駆動部210はまた、追加的に、シャトル200の位置を決定する位置センサを含み得る。シャトル駆動部210は、位置センサ信号を電子プロセッサ305に送ることができ、この電子プロセッサは、制御信号をシャトル駆動部210に送り、位置センサ信号に基づいてシャトル200を移動させる。いくつかの実施形態において、シャトルシステム140はまた、シャトルホームセンサを含んでもよく、これは、シャトル200がホーム位置にあるかどうかを示す。シャトルホームセンサからの信号は、電子プロセッサ305に供給され、シャトル200の移動を制御する。
【0028】
錠剤センサ240は、電子プロセッサ305と通信して、錠剤が導管235を通して分配されるか否かの表示(indication)を提供する。電子プロセッサ305はまた、インジケータシステム250を制御して、各カートリッジ115の状態の表示を提供する。カートリッジ115はまた、カートリッジセンサ及びソレノイドロックなどの追加の電子装置325を含み得る。カートリッジセンサは、カートリッジ115が汎用フィードカセット105内の正しい位置にあるかどうか及びカートリッジ115が正しく取り付けられているかどうかを決定する。ソレノイドロックは、他の薬剤(例えば、カートリッジ115によって分配される薬剤とは異なる種類の薬剤)がカートリッジ115に加えられるのを防止するために、分配プロセスの間、カートリッジ115を所定の位置に保持する。
【0029】
図12は、カートリッジ115から薬剤を分配する一例の方法400を示すフローチャートである。図12に示すように、方法400は、シャトルシステム140に薬剤180を送達するためにホイール130を回転させるステップを含む(ブロック405において)。分配プロセスが開始すると、電子プロセッサ305は、制御信号をモータアセンブリ145に提供し、ホイール130を回転させる。ホイール130に固定されたすくいディスク150は、ポケット160を使用して個々の薬剤180をすくう。いくつかの実施形態において、すくいディスク150は、上述のようなバキュームシステムを使用して、薬剤180を拾い上げ得る。これらの実施形態において、電子プロセッサ305はまた、バキュームシステムを動作させるための制御信号を提供し得る。すくいディスク150は、ポケット160がシャトルシステム140の上方に位置するようにホイール130が回転されるとき、薬剤180をシャトルシステム140に送達する。薬剤180はプラットフォーム195のベース部215に送達される。
【0030】
自動包装機100は、単一の種類の薬剤のみを任意の1つのパッケージに包装し得る。従って、カートリッジ115は、予想される薬剤180(例えば、単一の壊れていない薬剤180)が包装ユニット110に分配されることを検証する必要がある場合がある。方法400は、さらに、単一の壊れていない薬剤180のみがシャトルシステム140に送達されるかどうかを決定するステップを含む(ブロック410において)。これは、単一化検証とも呼ばれ得る。電子プロセッサ305は、カメラシステム135を制御して、ベース部215の内容物の画像を取得する。ミラー185は、ベース部215の内容物を、画像を取り込むカメラ190に反射する。カメラ190は、検証のために、取り込まれた画像を電子プロセッサ305に提供する。電子プロセッサ305は、単一の壊れていない薬剤180のみがシャトルシステムに送達されることを確実にするために、取り込まれた画像に画像認識技術を使用し得る。例示的な画像認識技術は、米国特許出願公開第2018/0091745号に記載されており、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0031】
電子プロセッサ305が、2つ以上の薬剤180がシャトルシステム140に送達された又は壊れた薬剤180がシャトルシステム140に送達されたと決定した場合、方法400は、シャトルシステム140の内容物をリザーバ125に戻すステップを含む(ブロック415において)。電子プロセッサ305は、シャトル駆動部210を制御して、シャトル200をベース部215から第1の開口部220(例えば、第1の位置)に移動させる。シャトル200は、第1の開口部220を介して、内容物をベース部215からリザーバ125に戻す。方法400は、ブロック405に戻り、次の薬剤180をシャトルシステム140に送達する。
【0032】
電子プロセッサ305が、1つの壊れていない薬剤180のみがシャトルシステム140に送達されたと決定した場合、方法400は、正しい薬剤180がシャトルシステム140に送達されるか否かを決定するステップを含む(ブロック420において)。上述のように、電子プロセッサ305は、正しいタイプの薬剤180がシャトルシステム140に送達されたかどうかを決定するために、上記の組み込まれた画像認識技術を使用し得る。
【0033】
電子プロセッサ305が、誤ったタイプの薬剤180がシャトルシステム140に送達されると決定した場合、上記のように、方法400は、シャトルシステム140の内容物をリザーバ125に戻すためにブロック415に移動する。従って、ブロック410及び420において、方法400は、予想される薬剤180がシャトルシステム140に送達されるかどうかを決定する。いくつかの実施形態において、予想される薬剤180が送達されるかどうかを決定することは、ブロック410又は420のうちの一方のみを含み得る又はブロック410及び420は、異なる順序で実行され得る。他の実施形態では、単一の壊れていない薬剤180がシャトルシステム140に送達されるかどうかをチェックするのではなく、予想される薬剤180かどうかを決定することは、シャトルシステム140に送達される薬剤の数に関係なく、正しいタイプの薬剤がシャトルシステム140に送達されるかどうかを決定することを含み得る。さらに他の実施形態では、予想される薬剤180かどうかを決定することは、正しい数の薬剤がシャトルシステム140に送達されるかどうかを決定することを含み得る。
【0034】
電子プロセッサ305が、正しいタイプの薬剤180がシャトルシステム140に送達されると決定する場合、方法400は、薬剤180を包装ユニット110に送達するステップを含む(ブロック425において)。電子プロセッサ305は、シャトル駆動部210を制御して、シャトル200をベース部215から第2の開口部230(例えば、第2の位置)に移動させる。シャトル200は、第2の開口部230、導管235、及び分配開口205を介して、ベース部215から包装ユニット110に薬剤180を送達する。
【0035】
また、方法400は、包装ユニット110への薬剤180の送達を検証するステップを含む(ブロック430において)。錠剤センサ240は、錠剤が導管235を通して分配されたか否かを検出し、指示信号を電子プロセッサ305に提供する。電子プロセッサ305が、薬剤180が包装ユニット110に送達されたと決定した場合、この方法はブロック405に戻り、次の薬剤を送達する。電子プロセッサ305が、薬剤180が包装ユニット110に送達されなかったと決定した場合、電子プロセッサ305は、自動包装機100の制御システムに割り込みを送信し、ブロック405に戻って薬剤180を再送達する。
【0036】
図13は、別の実施形態による汎用フィードカセット505及び包装ユニット510を含む、例示的な自動包装機500を示す。汎用フィードカセット505は、バルクキャニスタから薬剤を受け取り、個々に錠剤を包装ユニット510に分配する。各汎用フィードカセット505は、10個の別個の錠剤を同時に分配し得る。いくつかの実施形態では、自動包装機500は、2つ以上の汎用フィードカセット505を含み得る。
【0037】
図13に示す例では、包装ユニットはストリップ包装機510である。例示的なストリップ包装機は、米国特許出願公開第2013/0318931号及び米国特許出願公開第2017/0015445号に記載されており、これらの両方の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。図13は、自動包装機500の一つの例示の実施例のみを示す。自動包装機500は、図13に示されているものよりも多い又は少ない構成要素を含むことができ、本明細書に明示的に記載されているもの以外の機能を実行することができる。
【0038】
図14A及び14Bを参照すると、汎用フィードカセット505は、汎用フィードカセット505のハウジング内に配置された複数のカートリッジ515を含む。一例では、汎用フィードカセット505は、カートリッジスロット520内に収容される最大10個のカートリッジ515を含み得る。薬剤師は、バルクキャニスタからの薬剤をカートリッジ515の各々に装填し得る。同じ薬剤を各カートリッジ515に装填してもよく、異なる薬剤を各カートリッジ515に装填してもよい。カートリッジ515は、独立して、薬剤を包装ユニット510に分配する。
【0039】
カートリッジ515は、汎用フィードカセット505に取り外し可能に固定される。薬剤師又は技術者は、カートリッジスロット520から各個々のカートリッジ515を取り出して、カートリッジ515をバルクキャニスタからの薬剤で満たし得る。次いで、カートリッジ515は、カートリッジスロット520のいずれかに配置され得る。
【0040】
図15A、15B、及び15Cを参照すると、各カートリッジスロット520は、カートリッジ515から薬剤を分配するように作動されるカートリッジ機構525を含む。カートリッジ機構525及びカートリッジ515は、一緒に、カートリッジアセンブリ530と称され得る。カートリッジ515がカートリッジスロット520内に収容されると、カートリッジ515は、カートリッジ機構525に取り外し可能に固定される。
【0041】
図16~17Cを参照すると、カートリッジアセンブリ530は、注ぎ口535、リザーバ540、ホイール545、カメラシステム550、及びシャトルシステム555(例えば、検証システム)を含む。カートリッジアセンブリ530はまた、図示されていない他の電子装置及びセンサを含む。注ぎ口535は、バルクキャニスタからリザーバ540へ薬剤を案内するためにリザーバ540の上部に設けられる。リザーバ540は、分配プロセスの間、薬剤を貯蔵する。リザーバ540及び注ぎ口535は、カートリッジ515から取り外し可能であり、薬剤師が、分配プロセス後にリザーバ540及び注ぎ口535を取り外すことを可能にする。薬剤師は、リザーバ540を取り外し、注ぎ口535を使用してリザーバ540をバルク容器へ空にすることによって、分配プロセス後の未使用の薬剤をバルク容器に戻すことができる。薬剤師はまた、カートリッジ515が異なるタイプの薬剤を装填される場合、注ぎ口535及びリザーバ540を洗浄することができる。
【0042】
ホイール545は、カートリッジ515内に設けられ、リザーバ540内に配置される底部を含む。ホイール545は、カートリッジアセンブリ530の上部に設けられたモータアセンブリ560によって駆動される。特に、ホイール545は、モータアセンブリ560と噛合する歯を含み、モータアセンブリ560は、ホイール545の歯及びモータアセンブリ560の噛合いを使用してホイール545を回転させる。上述のように、位置センサセンブリを使用して、ホイール545の回転を制御するためにホイール545の位置及び/又は速度を決定し得る。
【0043】
図18A~20を参照すると、すくいディスク565(例えば、すくい部材又はすくいアタッチメント)がホイール545に取り付けられ、薬剤180をリザーバ540からすくう。すくいディスク565は、1つ又は複数の内方突出部570及びすくいディスク565の内側部分から突出する保持ピン575を含む。図示の例では、すくいディスク565は、4つの内方突出部570及び4つの保持ピン575を含む。内方突出部570は、ホイール545に向かってディスク内に突出する。内方突出部570は、内方突出部570の円周方向端部に沿ったストッパ580を含む。保持ピン575及びストッパ580は、すくいディスク565の回転中に薬剤180を保持するために使用される。
【0044】
ホイール545及びすくいディスク565の回転中、内方突出部570がリザーバ540及びリザーバ540内の複数の薬剤180に遭遇すると、薬剤180は内方突出部570内に移動する。保持ピン575は、内方突出部570がホイール545の下方位置でリザーバ540に沿って移動しているときに後退される。内方突出部570がリザーバ540から移動するとき、保持ピン575は、内方突出部570の周方向端部に向かって前進し、薬剤180と係合する。結果として、図18A~18Cに示すように、薬剤180は、内方突出部570の周方向端部、保持ピン575、及びストッパ580の間に保持される。内方突出部570及び保持ピン575は、多くの異なるサイズの薬剤180を保持するために使用され得る。すなわち、同じカートリッジ515が任意のタイプの薬剤180に対して使用され得る。典型的には、単一の薬剤180のみが、保持ピン575と内方突出部570との間に挟まれ(pinched)、一方、他の薬剤180は、ホイール545の回転中にリザーバ540内に戻る。内方突出部570がシャトルシステム555に近づくと、保持ピン575が再び後退されて、薬剤180がシャトルシステム555内に投下される。ホイール545及びすくいディスク565は、合わせて、単一化機構と称され得る。いくつかの実施形態では、ホイール545から分離されるのではなく、すくいディスク565(例えば、すくい部材)は、ホイール545と一体的に形成され得る。
【0045】
図21は、保持ピン575を前進及び後退させるために使用されるカム及びフォロア機構(follower mechanism)585を示す。カム及びフォロア機構585は、例えば、すくいディスク565とホイール545との間のすくいディスク565の内面に設けられている。カム及びフォロア機構585は、カム590及び複数のフォロア595を含む。図21に示すように、カートリッジアセンブリ530は、4つのフォロア595及び4つの保持ピン575を含み、各内方突出部570毎に1つである。カム590は、アーク部592と切欠部594とを含む。アーク部592は、切欠部594よりもカム590の中心部分に対してさらに遠くに延在する。フォロア595は、カム590に係合する第1のアーム600と、保持ピン575に固定される第2のアーム605とを含む。第1のアーム600及び第2のアーム605は、フォロア595の中心部分610の周りでピボット動作される(pivoted)。
【0046】
第1のアーム600がカム590のアーク部592に係合すると、第1のアーム600は、ホイール545の周囲に向かって押される。その結果、中心部分610のピボット動作により、第2のアーム605は、ホイール545の中心に向かって後退し、それによって、保持ピン575を後退させる。第1のアーム600がカム590の切欠部594に係合すると、第1のアーム600は、ホイール545の中心に向かって移動する。その結果、中心部分610のピボット動作のために、第2のアーム605は、ホイール545の周囲に向かって前進し、それによって、保持ピン575を内方突出部570内に前進させる。カム590は、内方突出部570が薬剤180をシャトルシステム555内に落とすとき且つ内方突出部570がリザーバ内にあるときに、保持ピン575が後退するように固定される。さらに、カム590は、内方突出部570がリザーバ540を出るときに保持ピン575が前進するように固定される。
【0047】
図20を参照すると、保持ピン575がシャトルシステム555の上方で後退されるときに薬剤180がシャトルシステム555に個々に送達される。カメラシステム550は、予想される薬剤180(例えば、単一の、完全な(又は壊れていない)薬剤180)がシャトルシステム555に送達されることを検証するために使用され得る。図示されたカメラシステム135は、シャトルシステム555上に配置されたミラー615と、注ぎ口535の上部に配置されたカメラ620とを含む。ミラー615は、カメラ620がシャトルシステム555の内容物の画像を取得し得るように傾斜している。カメラシステム550は、カメラ620が画像を取り込んでいるときにシャトルシステム555の内容物を照明する照明システム(例えば、LED照明システム)を追加的に含み得る。
【0048】
シャトルシステム555は、プラットフォーム625、シャトル630、及びシャトル駆動部635を含む。プラットフォーム625は、透明又は半透明のプラスチック材料から作られ得る。上述のように、LED照明システムが、カメラシステム550が内容物の画像を取り込んでいるときに、プラットフォーム625上の内容物を照明するために、プラットフォーム625の上方及び/又は下方に設けられ得る。LED照明システムは、可視光又は赤外光を放射して、カメラ620のためにプラットフォーム625を照明し得る。
【0049】
シャトル630は、プラットフォーム625、リザーバ540の上、及び導管640(図15Cに示される)の上の間を移動され得る。シャトル630は、プラットフォーム625からリザーバ540又は導管640のいずれかに薬剤を移送する。シャトル630は、シャトル駆動部635によって駆動される。シャトル駆動部635は、シャトル630をプラットフォーム625、リザーバ540の上、及び導管640の上の間で移動させるモータアセンブリ、アクチュエータなどであり得る。
【0050】
導管640は、上述の導管235と同様である。さらに、汎用フィードカセット505及びカートリッジアセンブリ530は、上述のような汎用フィードカセット105及びカートリッジ115と同様の構成要素を含み得る。
【0051】
図22は、カートリッジアセンブリ530の一実施形態のブロック図である。図示の例では、カートリッジアセンブリ530は、電子プロセッサ705、メモリ710、トランシーバ715、カメラシステム550、シャトル駆動部635、及び錠剤センサ240を含む。電子プロセッサ705、メモリ710、トランシーバ715、カメラシステム550、モータアセンブリ560、シャトル駆動部635、及び錠剤センサ240は、1つ又は複数の制御及び/又はデータバス(例えば、通信バス720)を介して通信する。図22は、カートリッジアセンブリ530の一つの例示の実施形態のみを示す。カートリッジアセンブリ530は、より多い構成要素又はより少ない構成要素を含むことができ、本明細書に明示的に記載されているもの以外の機能を実行することができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、電子プロセッサ705、メモリ710、及びトランシーバ715は、電子プロセッサ305、メモリ310、及びトランシーバ315と同様に実装される。いくつかの実施形態では、汎用フィードカセット505又は自動包装機は、全てのカートリッジアセンブリ530を制御する、単一の電子プロセッサ705、単一のメモリ710、及び単一のトランシーバ715を含み得る。
【0053】
カメラシステム550は、電子プロセッサ705から制御信号を受信する。電子プロセッサ705から受信された制御信号に基づいて、カメラシステム550は、カメラ620及びプラットフォーム625を照明する照明システムを制御する。モータアセンブリ560は、位置センサ信号を電子プロセッサ705に送信し、位置センサ信号に基づいてモータアセンブリ560のモータを動作させるために制御信号を受信し得る。上述のように、シャトル駆動部635は、モータアセンブリ又はアクチュエータであり得る。シャトル駆動部635はまた、シャトル630の位置を決定するための位置センサ650(図18A~18Cに示される)を含む。シャトル駆動部635は、位置センサ650の信号を電子プロセッサ705に送信し得、この電子プロセッサは、位置センサの信号に基づいてシャトル630を移動させるためにシャトル駆動部635に制御信号を送信する。いくつかの実施形態では、シャトルシステム555はまた、シャトルホームセンサを含み得、これは、シャトル630がホーム位置にあるかどうかを示す。シャトルホームセンサからの信号は、電子プロセッサ705に供給されて、シャトル630の移動を制御する。
【0054】
錠剤センサ240は、電子プロセッサ705と通信して、錠剤が導管640を通って分配されるか否かの表示を提供する。電子プロセッサ705はまた、インジケータシステム250を制御して、各カートリッジ515の状態の表示を提供する。カートリッジ515はまた、カートリッジセンサ及びソレノイドロックなどの追加の電子装置725を含み得る。カートリッジセンサは、カートリッジ515が汎用フィードカセット505内の正しい位置にあるかどうか及びカートリッジ515が正しく取り付けられているかどうかを決定する。ソレノイドロックは、他の薬剤(例えば、カートリッジ515によって分配される薬剤とは異なる種類の薬剤)がカートリッジ515に追加されるのを防止するために、分配プロセスの間、カートリッジ515を所定の位置に保持する。
【0055】
図23は、さらに別の実施形態による、汎用フィードカセット805及び包装ユニット810を含む、例示的な自動包装機800を示す。図示の例では、汎用フィードカセット805は、最大20個の錠剤を同時に分配することができる。図23に示す例では、包装ユニット810はストリップ包装機である。上述したように、例示的なストリップ包装機は、米国特許出願公開第2013/0318931号及び米国特許出願公開第2017/0015445号に記載されており、これらの両方の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0056】
図24図26を参照すると、汎用フィードカセット805は、ハウジング815内に複数のカートリッジスロット820を有するハウジング815を含む。開口部825が、ハウジング815の前側(例えば、第1の側部)に設けられ、カセットカバー830が、ハウジング815の後側(例えば、第2の側部)を覆う。分配開口835が、ハウジング815の底部側に設けられる。分配開口835は、包装ユニット810のシュート832と連通している。
【0057】
図24~26に示す例では、汎用フィードカセット805は、最大20個のカートリッジスロット820を含む。カートリッジスロット820は、カートリッジスロット820の第2の列がハウジング815内のカートリッジスロット820の第1の列の上方に設けられるように、二重構成(duplex-formation)で配置される。図26は、カートリッジスロット820の二重構成の側面図を示す。分離プラットフォーム834が、カートリッジスロット820の第1の列と第2の列との間に設けられる。カートリッジスロット820は、開口部825を通してカートリッジ840を収容する(receive)。各カートリッジスロット820用の1つである複数のカートリッジ機構845が、カートリッジスロット820の第2の列のために、ハウジング815の上部に、及び、カートリッジスロット820の第1の列のために、分離プラットフォーム834に固定される。カートリッジスロット820内に収容されるとき、カートリッジ840は、カートリッジ機構845に接続される。カートリッジ機構845は、以下に詳細に説明されるように、カートリッジ840から薬剤180を個々に分配する。分配開口835は、薬剤180をカートリッジ840から包装のために包装ユニット810に移送する。カセットカバー830は、ハウジング815の後ろ側からカートリッジ機構845にアクセスするために取り外すことができる。カートリッジ機構845は、技術者がサービスのためにカートリッジ機構845を取り外すことができるように、ハウジング815に取り外し可能に固定される。
【0058】
図27~30を参照すると、カートリッジ840は、リザーバ850、リザーバカバー855、ホイール860、及びすくい部材865を含む。リザーバ850は、分配プロセス中に薬剤180を貯蔵する。ホイール860は、カートリッジ840の一方の側に設けられ、リザーバ850の底部に延在する。リザーバ850の底部は、ホイール860の反対側の側部、前側、及び後側から始まり、ホイール860の底部(図30参照)の中心で終わる湾曲した形状を有する。リザーバ850の湾曲した形状は、リザーバ850内の薬剤180をホイール860の底部に向かって、特にホイール860のすくい部材865内に導く。
【0059】
リザーバカバー855は、リザーバ850の一部(例えば、注ぎ口部分870)を覆う。リザーバカバー855は、開位置と閉位置との間をピボット動作するように、注ぎ口部分870にピボット動作可能に取り付けられている。薬剤師がカートリッジ840の内容物を空にするとき、リザーバカバー855が開位置にピボット動作し、薬剤180がリザーバ850からバルク容器内に流出することを可能にする。分配プロセスの間、カートリッジ機構845は、リザーバカバー855が開くことを防止するためのストッパ846を含む。従って、リザーバ850内の薬剤180は、分配プロセスの間、装置の外にアクセスできない。
【0060】
歯875は、ホイール860の外周面に設けられる。分配プロセスの間、歯875は、カートリッジ機構845のモータアセンブリによって駆動されるシャフトの歯と噛合う。ホイール860は、リザーバ850から個々の薬剤180をすくうための3つのすくい部材865を備える。すくい部材865は、ホイール860内に延びる内方突出部866を含む。リザーバ850の湾曲面は、薬剤180をすくい部材865の内方突出部に案内する。すくい部材865は、ホイール860が回転されているときに薬剤180を保持する内方突出部の円周方向端部に沿ったストッパ868を含む。すくい部材865は、種々のサイズの薬剤180を収容するために、種々のサイズで作られ得る。すくい部材865は、異なるサイズの薬剤180を分配するためのカートリッジ840を構成するように交換することができる。また、すくい部材865は、洗浄のために取り外され得る。いくつかの実施形態では、ホイール860から分離されるのではなく、すくい部材865は、ホイール860と一体的に形成され得る。これらの実施形態では、ホイール860又はカートリッジ840は、異なるサイズの薬剤180を分配するために交換され得る。
【0061】
ホイール860は、ホイール860の回転中にホイール860の内側から延び且つ後退する保持ピン880(図32参照)を含む。すくい部材865は、保持ピン880を受容するための開口部を含む。内方突出部866のストッパ及び周方向表面とともに保持ピン880は、ホイール860が回転しているときに、薬剤180を保持するために使用される。ホイール860の回転中、すくい部材865の内方突出部866がリザーバ850に遭遇すると、リザーバ850内の薬剤180は、リザーバ850の湾曲形状のためにすくい部材865内に内方に移動する。保持ピン880は、すくい部材865がホイール860の底部においてリザーバ850に沿って移動しているときに後退される。すくい部材865がリザーバ850の外に移動すると、保持ピン880はすくい部材865の周方向端部に向かって前進し、薬剤180と係合する。薬剤180は、すくい部材865の周方向端部と、保持ピン880と、ストッパ868との間に保持される。すくい部材865及び保持ピン880は、任意のタイプの薬剤180に使用することができる。典型的には、単一の薬剤180のみが、保持ピン880とすくい部材865との間に挟まれ、他の薬剤180は、ホイール860の回転中にリザーバ850内に戻る。すくい部材865がホイール860の上部を通過すると、保持ピン880は再び後退されて、薬剤180をカートリッジ機構845内に投下する。ホイール860及びすくい部材865は、合わせて、単一化機構と称され得る。
【0062】
図28~29は、保持ピン880を前進及び後退させるために使用されるカム及びフォロア機構885を示す。カム及びフォロア機構885は、ホイール860に設けられている。カム及びフォロア機構885は、カム890及び複数のフォロア895を含む。図示の例では、カートリッジ840は、保持ピン880の各々に対して1つずつ、3つのフォロア895を含む。保持ピン880は、フォロア895に取り付けられて、フォロア895と共に移動する。カム890は、カートリッジ840に固定され、ホイール860が回転されるときでさえ静止したままである。カム890は、アーク部892と切欠部894とを含む。アーク部892は、切欠部894よりもカム890の中心から遠くに延在する。フォロア895は、保持ピン880に連結された平坦部896と、カム890の周方向表面と係合するように平坦部896から延びる外方突出部898とを含む。バネ機構が、フォロア895の半径方向内方端部に接続され、フォロア895に内方付勢力を提供する。保持ピン880は、対応するフォロア895がカム890のアーク部892と係合するときに前進し、対応するフォロア895がカム890の切欠部894と係合するときに後退する。フォロア895は、フォロアがカム890の切欠部894に係合するときに、バネ機構の付勢力により後退する。
【0063】
図31図35を参照すると、カートリッジ機構845は、シャトルシステム900(例えば、検証システム)、カメラシステム905、モータアセンブリ910、プリント回路基板915、及びロックアウト機構916を含む。図33に示すシャトルシステム900は、プラットフォーム920、シャトル925、及びシャトル駆動部930を含む。プラットフォーム920は、透明又は半透明のプラスチック材料から作られ得る。上述のように、LED照明システム922が、カメラシステム905が内容物の画像を取り込んでいるときに、プラットフォーム920上の内容物を照明するために、プラットフォーム920の上及び/又は下に設けられ得る。LED照明システム922は、プラットフォーム920を照明するために可視光又は赤外光を放射し得る。
【0064】
典型的には、半透明プラットフォーム920を照明するために、プラットフォーム920の下方で単一のLEDデバイスが使用され得る。しかし、単一のLED装置は、プラットフォーム920の表面領域の全てを通して均一な照明を提供することができない可能性がある。特に、各LEDデバイスは、プラットフォーム920の中心がプラットフォームのエッジよりも明るくなるように、光シグネチャ(light signature)を含む。この輝度の不規則性は、画像認識プロセスの間に薬剤180を誤認する結果となる可能性がある。プラットフォームの表面領域に渡って均一な輝度を与えるために、いくつかのLEDデバイスがプラットフォームの底面の周囲に配置され得る。いくつかの実施形態では、LEDデバイスの光シグネチャが検出され、バッキング(backing)924(図36参照)が、LEDデバイスの光シグネチャを補正するためにプラットフォームに適用され得る。図36に示されるように、バッキング924は、プラットフォーム920上で観察される輝度の不規則性を補正するために、LEDデバイスの光シグネチャを模倣する暗いスポットを含む。各LEDデバイスは、異なる光シグネチャを有するため、異なるバッキング924が、カートリッジ機構845の各々について1つずつ展開される。バッキング924は、プラットフォーム920に適用されるとき、LED照明システム922のLEDデバイスからの光を、プラットフォーム920の全ての部分が同様の明るさで照明されるように分配する。
【0065】
シャトル925は、プラットフォーム920、リザーバ850の上、及び導管935の上の間で横方向に動かされ得る。シャトル925は、プラットフォーム920からリザーバ850又は導管935のいずれかに薬剤を移送する。シャトル925は、シャトル駆動部930によって駆動される。シャトル駆動部930は、シャトル925をプラットフォーム920、リザーバ850の上、及び導管935の上の間で移動させるモータアセンブリ、アクチュエータなどであり得る。図示された例では、シャトル駆動部930は、シャトル925をプラットフォーム920、リザーバ850、及び導管935の間で横方向に移動させる回転ねじ(rotating screw)932を含む。
【0066】
カメラシステム905は、カメラ940及びミラー945を含む。カメラ940は、カートリッジ機構845の後方に配置される。カメラ940は、プラットフォームの内容物の画像を取り込むスチルカメラ又はビデオカメラであり得る。ミラー945は、プラットフォーム920の真上に配置され、カートリッジ機構845の後方に配置されたカメラ940がプラットフォーム920の画像を取り込むことができるように45度の角度で傾斜される。
【0067】
モータアセンブリ910は、カートリッジ機構845の中央に配置されたシャフト955を駆動するモータ950を含む。シャフト955は、ホイール860(図33参照)の歯875と噛合う歯956を含む。モータ950が駆動されると、シャフト955は、ホイール860を回転させて、薬剤180を個々に分配する。
【0068】
PCB915は、カートリッジ機構845の電気部品(electrical components)を含む。PCB915は、ホイール860とは反対側に配置される。いくつかの実施形態では、PCB915は、カートリッジ840上に配置されたRFIDタグ965(図28~29参照)を検出するアンテナ960(図31参照)を含む。RFIDタグ965は、カートリッジ840の情報を記憶し得る。RFIDタグ965に記憶された情報は、例えば、カートリッジ840の識別情報、カートリッジ840の投薬制限(例えば、アレルギー性薬物又は非アレルギー性薬物専用)などを含み得る。
【0069】
ロックアウト機構916は、例えば、ロックアウト機構916が作動したときにカートリッジ840がカートリッジ機構845に装填されるのを防止するロックアウトソレノイドである。分配プロセスの間、全てのカートリッジ機構845が調剤する(fill a prescription)ために使用されるわけではない。これらの状況では、ロックアウト機構916は、カートリッジ840が非アクティブなカートリッジ機構845上に配置されるのを防止するために使用される。加えて、ロックアウト機構916は、不適合又は間違ったカートリッジ840がカートリッジ機構に装填されるのを防止するために使用され得る。例えば、カートリッジ機構845は、RFIDタグ965を読み取って、正しく且つ互換性のあるカートリッジ840がカートリッジ機構に装填されているかどうかを決定し得る。カートリッジ機構845は、正しいカートリッジ840がカートリッジ機構845に装填されているときにのみ、ロックアウト機構916を非アクティブ化し得る。ロックアウト機構916はまた、カートリッジ840がカートリッジ機構845から取り外されるのを防止するために使用され得る。特に、ロックアウト機構916は、カートリッジ機構845に装填されたときに、カートリッジ840を所定の位置にロックする。分配プロセスの間、ロックアウト機構916は、カートリッジ840の取り外しを防止するために作動される。ロックアウト機構916は、分配プロセスが完了し、カートリッジ840がカートリッジ機構845から取り外されることができるとき、非アクティブ化され得る。
【0070】
図35は、カートリッジ機構845の一実施形態のブロック図である。図示の例では、カートリッジ機構845は、電子プロセッサ970、メモリ975、トランシーバ980、カメラシステム905、モータアセンブリ910、ロックアウト機構916、シャトル駆動部930、アンテナ960、錠剤センサ240、及びインジケータシステム990を含む。電子プロセッサ970、メモリ975、トランシーバ980、カメラシステム905、モータアセンブリ910、ロックアウト機構916、シャトル駆動部930、及び錠剤センサ240は、1つ又は複数の制御及び/又はデータバス(例えば、通信バス985)を介して通信する。図35は、カートリッジ機構845の一つの例示の実施形態のみを示す。カートリッジ機構845は、より多くの構成要素又はより少ない構成要素を含んでもよく、本明細書に明示的に記載される以外の機能を実行してもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、電子プロセッサ970、メモリ975、及びトランシーバ980は、電子プロセッサ305、メモリ310、及びトランシーバ315と同様に実装される。いくつかの実施形態では、汎用フィードカセット805又は自動包装機800は、すべてのカートリッジ機構845を制御する、単一の電子プロセッサ970、単一のメモリ975、及び単一のトランシーバ980を含み得る。
【0072】
カメラシステム905は、電子プロセッサ970から制御信号を受信する。電子プロセッサ970から受信された制御信号に基づいて、カメラシステム905は、カメラ940及びプラットフォーム920を照明する照明システムを制御する。モータアセンブリ910は、位置センサ175信号を電子プロセッサ970に送信し、位置センサ175信号に基づいてモータアセンブリ910のモータを動作させるように制御信号を受信し得る。上述のように、シャトル駆動部930は、モータアセンブリ又はアクチュエータであり得る。シャトル駆動部930はまた、シャトル925の位置を決定する位置センサを含み得る。シャトル駆動部930は、位置センサ信号を電子プロセッサ970に送信することができ、この電子プロセッサは、位置センサ信号に基づいてシャトル925を移動させるように制御信号をシャトル駆動部930に送信する。いくつかの実施形態において、シャトルシステム900はまた、シャトルホームセンサを含んでもよく、これは、シャトル925がホーム位置にあるかどうかを示す。シャトルホームセンサからの信号は、電子プロセッサ970に供給されて、シャトル925の移動を制御する。
【0073】
錠剤センサ240は、電子プロセッサ970と通信して、錠剤が導管935を通って分配されるか否かの表示を提供する。電子プロセッサ970はまた、インジケータシステム250を制御して、各カートリッジ840の状態の表示を提供する。インジケータシステム990は、半透明プラスチック材料の後ろに設けられた1つ又は複数のLEDを含み得る。電子プロセッサ970は、インジケータシステム990を使用して、例えば、カートリッジ840がカートリッジスロット820に正しく配置されているかどうかを表示することができる。電子プロセッサ970は、例えば、青色LEDを作動させて、次のカートリッジ840が対応するカートリッジスロット820(すなわち、青色LEDが作動されているカートリッジ機構845に対応するカートリッジスロット820)に配置されるべきであることを示すことができる。電子プロセッサ970は、例えば緑色LEDを作動させて、カートリッジ840がカートリッジスロット820に正しく配置されたことを示すことができる。電子プロセッサ970は、例えば、赤色LEDを作動させて、カートリッジ840がカートリッジスロット820に正しく配置されなかったことを示すことができる。加えて、電子プロセッサ970は、インジケータシステム990を使用して、カートリッジ840をどこに配置するか及びカートリッジ840をいつ取り外すかの表示を提供することができる。例えば、電子プロセッサ970は、青色LEDを作動させて、薬剤師が作動されたLEDに対応するカートリッジスロット820にカートリッジ840を配置することができることを示すことができる。電子プロセッサ970は、再び青色LEDを作動させて、分配プロセスが完了し、カートリッジ840がカートリッジスロット820から取り外され得ることを示すことができる。
【0074】
図37は、プラットフォーム920に薬剤を送達する一つの例示の方法1060を示すフローチャートである。図37に示されるように、方法1060は、モータアセンブリ910を使用して、リザーバ850の底部を越えてすくい部材865を回転させることを含む(ブロック1065において)。図30を参照すると、すくい部材865がリザーバ850の底部にある場合、薬剤180は、リザーバ850の湾曲した形状のためにすくい部材865の内方突出部866内に移動する。薬剤180が内方突出部866内に移動すると、すくい部材865のストッパ868は、すくい部材865がリザーバ850の底部を超えて回転するときに、リザーバ850の底部を超えて少なくとも1つの薬剤180を保持する。すくい部材865は、ホイール860の円周方向端部に沿ってホイール860内に配置される。ホイール860は、すくい部材865を回転させるように回転される。上述のように、ホイール860の歯875は、モータ950によって駆動されるシャフト955の歯と噛合う。
【0075】
また、方法1060は、カム及びフォロア機構885を使用して、保持ピン880をすくい部材865内に前進させることを含む(ブロック1070において)。図28及び30を参照すると、すくい部材865がリザーバ850の底部を超えて回転すると、すくい部材865に対応するフォロア895は、カム890のアーク部892に遭遇する。その後、フォロア895は前進され、これは、保持ピン880を、すくい部材865の内方突出部866の周囲に向かって前進させる。
【0076】
方法1060は、さらに、薬剤を保持ピン880とストッパ868との間に保持することを含む(ブロック1075において)。保持ピン880が前進すると、薬剤180が、保持ピン880と、すくい部材865の周方向端部と、ストッパ868との間に保持される。薬剤180は、すくい部材865がホイール860の上部(頂部)を通過するまで、このような方法で保持される。
【0077】
また、方法1060は、モータアセンブリ910を使用して、すくい部材865をホイール860の上部を越えて回転させることを含む(ブロック1080において)。上述のように、モータアセンブリ910は、ホイール860を回転させて、すくい部材865を回転させる。モータアセンブリ910はまた、ホイール860の位置を検出する位置センサ(図示せず)を含み得る。例えば、モータアセンブリ910は、ホイール860の位置を決定するためにホイール860上の特定の位置に配置された磁石を検出するホールセンサを含み得る。他の実施形態において、位置センサは、光学センサなどであり得る。
【0078】
方法1060は、さらに、カム及びフォロア機構885を使用して、薬剤180をプラットフォーム920(又は、例えば、予想される薬剤180(例えば、正しい、単一の、及び壊れていない薬剤180)が送達されることを検証する検証システム)の上に落とすために保持ピン880を後退させることを含む(ブロック1085において)。図28及び30を参照すると、すくい部材865がホイール860の上部を越えて回転すると、すくい部材865に対応するフォロア895は、カム890の切欠部894に遭遇する。その後、フォロア895は後退され、これは保持ピン880をすくい部材865の内方突出部866の周囲から離すように後退させる。保持ピン880が後退すると、薬剤180は、すくい部材865からプラットフォーム920に落下する。すくい部材865は、すくい部材865の半径方向内方部分に湾曲部を含むように成形され得る。薬剤180が保持ピン880によって解放されるとき、湾曲部は、薬剤180をホイール860から離してプラットフォーム920上に押す。従って、方法1060は、プラットフォーム920に単一の薬剤180を送達する。
【0079】
従って、本発明は、とりわけ、自動包装機のための汎用フィード機構を提供する。
次の付記を記す。
(付記1)
複数の薬剤を貯蔵するためのリザーバと;
前記リザーバ内に配置される底部を含むホイールであって、前記リザーバに対して回転可能である、ホイールと;
前記ホイールと共に回転し且つ前記リザーバから薬剤を単一化するように前記ホイール上に設けられたすくい部材と;
を有する、
自動包装機のためのカートリッジ。
(付記2)
前記すくい部材は、前記ホイール内に内方に延びる内方突出部を含み、前記リザーバは、前記すくい部材が前記リザーバ内にあるとき、前記複数の薬剤を前記内方突出部に向けて案内する湾曲形状を含む、
付記1に記載のカートリッジ。
(付記3)
前記すくい部材は、前記ホイールが回転するとき前記薬剤を保持するための前記内方突出部の周方向端部に沿ったストッパを含む、
付記2に記載のカートリッジ。
(付記4)
前記ホイール及び前記すくい部材を通って延びる保持ピンをさらに有し、前記薬剤は、前記保持ピン、前記ストッパ、及び前記すくい部材の前記周方向端部の間に単一の薬剤を保持することによって単一化される、
付記3に記載のカートリッジ。
(付記5)
前記保持ピンに結合され、前記すくい部材内で前記保持ピンを前進させる又は後退させるように構成されるカム及びフォロア機構をさらに有する、
付記4に記載のカートリッジ。
(付記6)
前記カム及びフォロア機構は、前記すくい部材が前記ホイールの前記底部を越えて回転されるとき前記保持ピンを前進させ、前記すくい部材が前記ホイールの頂部を越えて回転されるとき前記保持ピンを後退させる、
付記5に記載のカートリッジ。
(付記7)
前記ホイールは前記ホイールの外周表面に設けられた歯を含み、前記歯はモータアセンブリの歯と噛合い、前記モータアセンブリは前記ホイールを回転させる、
付記1に記載のカートリッジ。
(付記8)
前記薬剤のバルク容器から前記リザーバに前記薬剤を案内するように前記リザーバの上に設けられた注ぎ口部分をさらに有する、
付記1に記載のカートリッジ。
(付記9)
開位置と閉位置との間をピボット動作するように前記注ぎ口部分にピボット動作可能に結合されるリザーバカバーをさらに有する、
付記8に記載のカートリッジ。
(付記10)
前記カートリッジの情報を記憶するように構成されるRFIDタグをさらに有する、
付記1に記載のカートリッジ。
(付記11)
カートリッジから薬剤を受け取るように構成されたプラットフォームと;
カメラシステムと;
前記カメラシステムに結合される電子プロセッサであって、前記電子プロセッサは:
前記プラットフォームの画像を取り込むように前記カメラシステムを制御し;
前記画像に基づいて予想される薬剤が前記プラットフォームに送達されたかどうかを決定し;
前記予想される薬剤が前記プラットフォームに送達されるという決定に応答して、前記カートリッジから前記薬剤を分配し;
前記予想される薬剤が前記プラットフォームに送達されないという決定に応答して、前記薬剤を前記カートリッジに戻す;
ように構成される、電子プロセッサと;
を有する、
自動包装機のためのカートリッジ機構。
(付記12)
前記薬剤を前記プラットフォームから第1の位置及び第2の位置に移動させる前記プラットフォームの上に設けられるシャトルと;
前記シャトルに結合されるシャトル駆動部であって、前記プラットフォーム、前記第1の位置、及び前記第2の位置の間で前記シャトルを駆動する、シャトル駆動部と;
をさらに有し、
前記電子プロセッサはさらに:
前記薬剤を前記カートリッジから分配するために前記シャトルを前記第1の位置に駆動するよう前記シャトル駆動部を制御し;
前記薬剤を前記カートリッジに戻すために前記シャトルを前記第2の位置に駆動するよう前記シャトル駆動部を制御する;
ように構成される、
付記11に記載のカートリッジ機構。
(付記13)
前記シャトルが前記第1の位置にあるとき、前記シャトルは前記カートリッジのリザーバの上にあり、前記シャトルが前記第2の位置にあるとき、前記シャトルは前記カートリッジの導管の上にある、
付記12に記載のカートリッジ機構。
(付記14)
前記薬剤が前記導管を通って分配されるかどうかを検出する前記導管に並んで設けられる錠剤センサをさらに有する、
付記13に記載のカートリッジ機構。
(付記15)
前記カートリッジの単一化機構を駆動するモータアセンブリをさらに有し、前記電子プロセッサはさらに、前記薬剤を前記プラットフォームに送達するために前記モータアセンブリを制御するように構成される、
付記12に記載のカートリッジ機構。
(付記16)
前記単一化機構の位置を検出するとともに前記単一化機構の前記位置を示す位置信号を前記電子プロセッサに提供する、位置センサをさらに有し、前記電子プロセッサはさらに、前記位置センサから受信される前記位置信号に基づいて前記薬剤が前記プラットフォームに送達されることを決定するように構成される、
付記15に記載のカートリッジ機構。
(付記17)
前記カメラシステムは:
前記プラットフォームの上に傾斜して配置されるミラーと;

前記ミラーを使用して前記プラットフォームの前記画像を取り込むカメラと;
を含む、
付記12に記載のカートリッジ機構。
(付記18)
アンテナをさらに有し、
前記電子プロセッサは、前記アンテナに結合されるとともに、さらに:
前記アンテナを使用して、前記カートリッジから分配されている前記薬剤のタイプを決定するために前記カートリッジのRFIDタグを読み取るように構成される、
付記12に記載のカートリッジ機構。
(付記19)
前記電子プロセッサによって制御される照明システムをさらに有し、前記電子プロセッサはさらに、前記カメラシステムが前記プラットフォームの前記画像を取り込んでいるとき、前記プラットフォームの内容物を照明するよう前記照明システムを制御するように構成される、
付記12に記載のカートリッジ機構。
(付記20)
カートリッジ機構を使用してカートリッジから薬剤を分配する方法であって:
前記カートリッジ機構のプラットフォームに前記薬剤を送達するステップと;
電子プロセッサを使用して、前記プラットフォームの画像を取り込むようにカメラシステムを制御するステップと;
前記電子プロセッサを使用して、前記画像に基づいて予想される薬剤が前記プラットフォームに送達されたかどうかを決定するステップと;
前記予想される薬剤が前記プラットフォームに送達されるという決定に応答して、前記カートリッジから前記薬剤を分配するステップと;
前記予想される薬剤が前記プラットフォームに送達されないという決定に応答して、前記カートリッジに前記薬剤を戻すステップと;を含む、
方法。
(付記21)
前記電子プロセッサを使用して、前記カートリッジから前記薬剤を分配するために前記カートリッジ機構のシャトルを第1の位置に駆動するようシャトル駆動部を制御するステップと;
前記電子プロセッサを使用して、前記カートリッジに前記薬剤を戻すために前記シャトルを第2の位置に駆動するよう前記シャトル駆動部を制御するステップと;
をさらに含み、
前記シャトルが前記第1の位置にあるとき、前記シャトルは前記カートリッジのリザーバの上にあり、前記シャトルが前記第2の位置にあるとき、前記シャトルは前記カートリッジの導管の上にある、
付記20に記載の方法。
(付記22)
前記導管に並んだ錠剤センサを使用して、前記薬剤が前記導管を通って分配されるかどうかを検出するステップをさらに含む、
付記21に記載の方法。
(付記23)
前記電子プロセッサを使用して、前記プラットフォームに前記薬剤を送達するようにモータアセンブリを制御するステップをさらに有し、前記モータアセンブリは、前記薬剤を送達するよう前記カートリッジの単一化機構を駆動する、
付記20に記載の方法。
(付記24)
位置センサを使用して、前記単一化機構の位置を検出するステップと;
前記位置センサを使用して、前記単一化機構の前記位置を示す位置信号を前記電子プロセッサに提供するステップと;
前記位置センサから受信される前記位置信号に基づいて、前記薬剤が前記プラットフォームに送達されたことを決定するステップと;をさらに含む、
付記23に記載の方法。
(付記25)
前記電子プロセッサを使用して、前記カメラシステムが前記プラットフォームの前記画像を取り込んでいるとき、前記プラットフォームの内容物を照明するよう照明システムを制御するステップをさらに含む、
付記20に記載の方法。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図16
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図18C
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37