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特許7248710複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサ
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/706 20230101AFI20230322BHJP
   H04N 25/44 20230101ALI20230322BHJP
   H04N 25/77 20230101ALI20230322BHJP
【FI】
H04N25/706
H04N25/44
H04N25/77
【請求項の数】 28
(21)【出願番号】P 2020572682
(86)(22)【出願日】2019-06-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 EP2019067264
(87)【国際公開番号】W WO2020002562
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】62/690,948
(32)【優先日】2018-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/780,913
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519145230
【氏名又は名称】プロフェセ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】トマ フィナトゥ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル マトリン
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ ポシュ
【審査官】鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-295189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 25/00-25/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサであって、前記スーパーピクセルはそれぞれ、
第1の受光素子と、
前記第1の受光素子に電気的に接続され、前記第1の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成するように構成された検出器と、
少なくとも一つの第2の受光素子と、
前記少なくとも一つの第2の受光素子に電気的に接続された少なくとも一つの露出測定サブ回路と、
前記少なくとも一つの第2の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成されたアナログ-デジタル回路であって、
前記アナログ-デジタル回路は、前記第1の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換しない、アナログ-デジタル回路と、
前記検出器及び前記アナログ-デジタル回路に電気的に接続され、前記トリガ信号に応答して前記アナログ-デジタル回路をイネーブルするように構成された論理回路と、
を備える、イメージセンサ。
【請求項2】
前記論理回路は、前記デジタル信号が前記アナログ-デジタル回路から読み出された後に前記アナログ-デジタル回路をディスエーブルするように更に構成される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記アナログ-デジタル回路は、前記デジタル信号を外部読出しシステムに出力するように更に構成される、請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記アナログ-デジタル回路は、前記アナログ信号の前記デジタル信号への変換が完了した後に、前記論理回路をリセットする信号を送信するように更に構成される、請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記論理回路は、外部制御信号に応答して前記アナログ-デジタル回路をイネーブルするように更に構成される、請求項1又は2に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記検出器は、前記トリガ信号を外部読出しシステムに出力するように更に構成される、請求項1又は2に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記外部読出しシステムは、前記トリガ信号に応答して前記検出器に確認応答信号を送信するように構成され、前記検出器は、前記確認応答信号に応答してリセットするように更に構成される、請求項6に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記論理回路は、
前記検出器に電気的に接続された制御論理及び前記制御論理によって制御されるスイッチと、
前記検出器に電気的に接続された制御論理並びに前記制御論理及び外部コントローラに接続された論理ゲートと、
のうちの少なくとも一方を備える、請求項1又は2に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
外部読出しシステムは、回路クロックに従って前記アナログ-デジタル回路からの出力を要求し、前記アナログ-デジタル回路は、その要求に応答して前記デジタル信号を出力するように構成される、請求項1又は2に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
複数の第2の受光素子と、
前記複数の第2の受光素子のうちの少なくとも一つを備える複数の露出測定サブ回路と、
を更に備える、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
前記複数の第2の受光素子は、前記露出測定サブ回路のそれぞれの個別のコンデンサノードに前記アナログ信号をそれぞれ出力する、請求項10に記載のイメージセンサ。
【請求項12】
前記複数の第2の受光素子のうちの少なくとも二つは、互いに異なる利得を有する、請求項11に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
前記複数の第2の受光素子は、互いに異なる時間に前記個別のコンデンサノードに前記アナログ信号をそれぞれ出力するように構成される、請求項11に記載のイメージセンサ。
【請求項14】
前記複数の第2の受光素子は、前記アナログ信号を、前記複数の露出測定サブ回路によって共有されるコンデンサノードにそれぞれ出力するように構成される、請求項10に記載のイメージセンサ。
【請求項15】
前記複数の第2の受光素子のうちの少なくとも二つは、
互いに異なる濃度フィルタと、互いに異なるカラーフィルタと、
のうちの少なくとも一方を有する、請求項10に記載のイメージセンサ。
【請求項16】
アナログ-デジタル回路の第1のトランジスタを備えるコンパレータは、前記複数の露出測定サブ回路のそれぞれに関連する少なくとも一つのトランジスタと結合される、請求項10に記載のイメージセンサ。
【請求項17】
前記複数の露出測定サブ回路のそれぞれに関連する少なくとも一つのリセットトランジスタを更に備える、請求項16に記載のイメージセンサ。
【請求項18】
前記少なくとも一つの露出測定サブ回路は、前記少なくとも一つの第2の受光素子のそれぞれに当たる光の明るさに比例するアナログ信号を出力する前に前記リセットトランジスタのそれぞれのリセット電圧を出力するように更に構成される、請求項17に記載のイメージセンサ。
【請求項19】
前記少なくとも一つの露出測定サブ回路は、前記リセットトランジスタのそれぞれの前記リセット電圧を順次出力する、請求項18に記載のイメージセンサ。
【請求項20】
前記リセット電圧を、ノイズ及び不整合に対して相関二重サンプリング(CDS)補正を実行するように構成された回路に出力する、請求項19に記載のイメージセンサ。
【請求項21】
イメージセンサで用いるスーパーピクセルであって、
第1の受光素子と、
前記第1の受光素子に電気的に接続され、前記第1の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成するように構成された検出器と、
少なくとも一つの第2の受光素子と、
前記少なくとも一つの第2の受光素子に電気的に接続された少なくとも一つの露出測定サブ回路と、
前記少なくとも一つの第2の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成されたアナログ-デジタル回路であって、
前記アナログ-デジタル回路は、前記第1の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換しない、アナログ-デジタル回路と、
前記検出器及び前記アナログ-デジタル回路に電気的に接続され、前記トリガ信号に応答して前記アナログ-デジタル回路をイネーブルし、前記デジタル信号が前記アナログ-デジタル回路から読み出された後に前記アナログ-デジタル回路をディスエーブルするように構成された論理回路と、
を備えるスーパーピクセル。
【請求項22】
前記論理回路は、
前記検出器に電気的に接続された制御論理及び前記制御論理によって制御されるスイッチと、
前記検出器に電気的に接続された制御論理並びに前記制御論理及び外部コントローラに接続された論理ゲートと、
のうちの少なくとも一方を備える、請求項21に記載のスーパーピクセル。
【請求項23】
複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサを制御する方法であって、
前記複数のスーパーピクセルのうちの一つのスーパーピクセルの第1の受光素子に当たる光に比例する第1のアナログ信号を受信することと、
検出器を用いて、前記第1のアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成することと、
前記トリガ信号に応答して、アナログ-デジタル回路をイネーブルすることと、
前記一つのスーパーピクセルの少なくとも一つの第2の受光素子に当たる光に比例する少なくとも一つの第2のアナログ信号を受信することと、
前記アナログ-デジタル回路を用いて、少なくとも一つの前記第2のアナログ信号をデジタル信号に変換することと、
を備え、
前記アナログ-デジタル回路は、前記第1のアナログ信号をデジタル信号に変換せず、
前記トリガ信号を外部イベントシステムに出力することと、
前記トリガ信号に応答して前記外部イベントシステムから肯定応答信号を受信するとともに前記肯定応答信号に応答して前記検出器をリセットすることと、
を更に備える、方法。
【請求項24】
前記少なくとも一つの第2のアナログ信号をデジタル信号に変換した後に前記アナログ-デジタル回路をディスエーブルすることと、
前記デジタル信号を外部読出しシステムに出力することと、
を更に備える、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記アナログ-デジタル回路を用いて、前記デジタル信号を外部読出しシステムに出力することを更に備える、請求項23又は24に記載の方法。
【請求項26】
アナログ信号から前記デジタル信号への変換を完了した後に、論理回路をリセットする信号を、前記アナログ-デジタル回路を用いて送信することを更に備える、請求項23~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
回路クロックに従って前記アナログ-デジタル回路の出力の要求を外部読出しシステムから受信することと、前記要求に応答して前記デジタル信号を出力することと、を更に備える、請求項23~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサを制御する方法であって、
前記複数のスーパーピクセルのうちの一つのスーパーピクセルの第1の受光素子に当たる光に比例する第1のアナログ信号を受信することと、
検出器を用いて、前記第1のアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成することと、
前記トリガ信号に応答して、アナログ-デジタル回路をイネーブルすることと、
前記一つのスーパーピクセルの少なくとも一つの第2の受光素子に当たる光に比例する少なくとも一つの第2のアナログ信号を受信することと、
前記アナログ-デジタル回路を用いて、少なくとも一つの前記第2のアナログ信号をデジタル信号に変換することと、
前記デジタル信号が前記アナログ-デジタル回路から読み出された後に前記アナログ-デジタル回路をディスエーブルすることと、
を備え、
前記アナログ-デジタル回路は、前記第1のアナログ信号をデジタル信号に変換しない、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般には、イメージセンシングの分野に関する。更に具体的には、限定されないが、本開示は、スーパーピクセルを提供し、スーパーピクセルを備えた画像センサを実装及び使用するためのシステム及び方法に関する。ここに開示されるイメージセンサ及び技術を、様々なアプリケーション並びにセキュリティシステム、自律走行車及び迅速かつ効率的な動き検出及び動きイベント駆動型画像データ取得から利益を得る他のシステムのようなビジョンシステムで使用することができる。
【背景技術】
【0002】
現存するイメージセンサは、半導体電荷結合デバイス(CCD)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサ、N型金属酸化膜半導体(NMOS)センサ又はシーンのデジタル画像をキャプチャするためのその他のセンサを含む複数のピクセルを使用する
【0003】
これらの従来の画像センサは、所定のフレームレートで時間量子化された視覚情報を取得することができる。したがって、典型的なフレームはそれぞれ、最後のフレームが取得されてからこの情報が変更されたかどうかに関係なく、全てのピクセルからの情報を伝送する。この手法は、通常、シーンの動的コンテンツに応じて、記録された画像データにある程度長い冗長性をもたらす。その理由は、変更されていない全ての画素値が既知であるとしても当該画像が毎回再取得及び再送信されるためである。従来のイメージセンサでは、画素は、通常、測定値が変化していないことを判断する方法を有さない。最新のイメージセンサがこれまで以上に高い空間的及び時間的解像度に進むにつれて、問題は悪化する傾向がある。また、データの後処理に必要なハードウェアは、通常、複雑さとコストが増加し、伝送帯域幅及びデータ記憶容量に対する需要も同様に急増し、消費電力が増加するために、高速産業用ビジョンシステムからモバイルのバッテリー駆動の消費者向けデバイスまで多くの種類のビジョンアプリケーションに制限が生じる。
【0004】
ビデオデータの時間的冗長性を減らすための一つの既存の手法は、フレーム差分符号化である。この形式のビデオ圧縮は、通常、最初のキーフレームの後にフレーム間で定義された強度変化しきい値を超える画素値のみを送信することを有する。既存のフレーム差分システムは、通常、画像データの全フレームの取得及び処理に依存し、時間的冗長性を自己無撞着に(self-consistently)抑制することができず、センサからのリアルタイムの圧縮ビデオ出力を提供することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実際には、多くのビジョンアプリケーションは、完全な画像を必要とせず、変化又は動きが検出されるシーンの部分からの高速画像データの恩恵を受ける。例えば、セキュリティシステム又は他のビジョンシステムは、動きのない画像の部分ではなく動きのあるデータのみに関心がある場合がある。別の例では、自律走行車は、人間の知覚時間(通常は、ミリ秒のオーダ)に匹敵する決定を下すために、キャプチャされたデータを迅速かつ効率的に処理する必要がある。状況に関連するキャプチャされたデータの一部を取得するために(例えば、後処理を介して)大量のデータを破棄する必要があるときには、このような効率は制限される。
【0006】
他の現存する解決策は、画素内の検出器によって決定された特定の条件に応答して画素が検出を生成する時間ベースの非同期イメージセンサを含む。しかしながら、そのような画素は、依然として、そのようなアナログ信号又はそのようなアナログ信号から派生した時間ベースの信号を出力する。これらの出力信号は、シーンで大きい動作が発生すると画質が低下する傾向があり、実際に使用するには後処理してデジタルデータにする必要がある。したがって、後処理コストは、空間的及び時間的解像度が増加するにつれて大幅に増加する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施の形態は、高い時間分解能で観察されたシーンの視覚情報を連続的に取得するための方法及びデバイスを提供することができ、それにより、冗長性を低減することによってより少ないデータ量を生成する。したがって、生成されたデータは、全てのピクセルの画像情報を含む一連のフレームを備えるのではなく、変化のストリーム及び個々のピクセルの光強度情報を備えてもよく、これらは、個々の画素の視野の光強度の閾値を超える変化が画素自体によって検出されたときに記録及び送信される。したがって、本開示の実施の形態によって、同等の又は更に大きい情報コンテンツを含むデータを提供しながら、従来の画像センサに典型的な画像情報の時間的冗長性の抑制することによって生成データを大幅に削減することができる。
【0008】
上述したような冗長データの抑制による画素アレイから出力されるデータの削減は、各画素での露出測定の速度を、例えば、(一般的なCMOSイメージセンサのフレームレートである)毎秒30/回又は毎秒60回から毎秒1000回、毎秒10000回及びそれ以上のような高いレートまで増加させることを可能にし、各画素のレートは、そのようなレートで状態を検出することができる(後に説明する)画素の状態検出器によって検出された各画素の視野の動作に個別に依存する。そのようなレートでの個々のピクセルからの露出測定結果の条件付き読み出し及びアナログ-デジタル(AD)変換は困難な作業であり、AD変換が列レベル又はセンサレベルのいずれかでピクセルアレイの外側で実行される標準的な手法では解決が困難である。
【0009】
本開示の実施の形態は、画素を個別に自動サンプリングする(自己トリガされた)スーパーピクセルを使用してもよい。ここで用いるように、自動サンプリングは、画像情報をいつ取得するかを自律的に判断する個々の画素を参照することができる。例えば、画素は、個別にかつ他の画素の検出器とは独立して、画素の入力光信号の状態(例えば、特定の大きさの強度の変化)を検出するとともに画素の露出測定(EM)部分で露出測定を開始する(状態)検出器(CD)を備えてもよい。この機能により、新しい露光レベルを、測定することができる、及び/又は、画素の受光素子(例えば、フォトダイオード)に当たる光が所定の基準を満たす(例えば、最後の測定からしきい値より大きく変化した)ときに画素に個別に伝達することができ、そのイベントは、画素それ自体によって、例えば、その(状態検出器)によって検出される。
【0010】
フォトダイオード及びCMOS画素技術の最近の進歩(例えば、PIN型フォトダイオード(PPD)画素、グローバルシャッター画素等の使用)から利益を得るために、本開示の実施の形態のスーパーピクセルのEM部分は、標準(4T、5T)アクティブ画素センサ(APS)画素に基づいてもよく、フォトダイオードをCDと共有しなくてもよい。例えば、一つのCD及び一つのEMを一つの「スーパーピクセル」に組み合わせることが一つの可能な配置である。
【0011】
(一つ以上の)EM部分の(1回以上の)露出測定の結果は、通常、ある時点でデジタル形式に変換する必要がある。一つの柔軟な解決は、各スーパーピクセル内に一つの完全なADCを含めることである。各画素に局所的なADCを有するこの配置は、一般に時間がかかるとともに電力を消費するアナログ信号での長い列の読み出しラインの駆動の必要を回避することができる。さらに、画素レベルのADCは、後に更に説明するように、高解像度(HDR)及び/又は赤/緑/青(RGB)の色取得のためのワンショット多重露出を可能にする。
【0012】
上述したことを考慮して、本開示の実施の形態は、イメージセンサで使用するためのスーパーピクセルを提供する。ここで説明するように、スーパーピクセルは、デジタルデータ又は測定値を直接出力するためにアナログ-デジタル変換器を有してもよい。したがって、信号の後処理の量を大幅に減らすことができ、それによって、データ量を減らし、センサの効率を高めることができる。さらに、消費電力を指数関数的に増加させることなくそのような変換を行うために、コンバータは、各スーパーピクセル内の状態検出器によってパワーサイクルされてもよい。これにより、各スーパーピクセルでのコンバータの実用的な実装が可能になるさらに、各スーパーピクセルのアナログ-デジタルコンバータを、外部制御信号によってトリガすることができる。したがって、読出しを、検出されたトリガ又は条件に基づくのではなく関心領域及びオンデマンドについて引き出すことができる。
【0013】
一部の実施の形態では、単一の状態検出器と対にされた複数の露出測定回路を備えるスーパーピクセルを提供する。このようにスーパーピクセルを配置することにより、高解像度及び/又はカラー画像を、そのようなスーパーピクセルを組み込んだイメージセンサから検出するとともに読み取ることができる。画像はデジタルデータとして直接読み取られ、それによって、補助回路によるアナログ-デジタル変換の必要性が少なくなる。
【0014】
本開示の例示的な実施の形態によれば、複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサを提供する。スーパーピクセルはそれぞれ、第1の受光素子と、第1の受光素子に電気的に接続され、第1の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成するように構成された検出器と、を備えてもよい。スーパーピクセルは、第2の受光素子と、第2の受光素子に電気的に接続され、第2の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成された露出測定回路と、を有してもよい。さらに、スーパーピクセルは、検出器及び露出測定回路に電気的に接続され、トリガ信号に応答して露出測定回路(又は露出測定回路の一部)をイネーブルし、デジタル信号が露出測定回路から読み出されるときに露出測定回路(又は露出測定回路の一部)をディスエーブルするように構成された論理回路を有してもよい。
【0015】
一部の実施の形態において、露出測定回路は、第2の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成されたアナログ-デジタル回路を有してもよい。例えば、アナログ-デジタル回路は、デジタルランプアナログ-デジタル回路を備えてもよい。そのような実施の形態において、アナログ-デジタル回路は、シングルスロープランプアナログ-デジタル回路を備えてもよい。
【0016】
上記実施の形態のいずれかにおいて、アナログ-デジタル回路は、デジタル信号を外部読出しシステムに出力するように更に構成されてもよい。そのような実施の形態において、アナログ-デジタル回路は、出力後にディスエーブルするように更に構成されてもよい。例えば、アナログ-デジタル回路は、アナログ-デジタル回路がディスエーブルするように、出力に応答して論理回路をリセットする信号を送信するように更に構成されてもよい。
【0017】
上記実施の形態のいずれかにおいて、外部読出しシステムは、クロック回路に基づいてアナログ-デジタル回路からの出力を要求してもよい。
【0018】
上記実施の形態のいずれかにおいて、アナログ-デジタル回路は、アナログ信号からデジタル信号への変換を開始するために論理回路から信号を受信した後に、論理回路をリセットする信号を送信するように更に構成されてもよい。追加的に又は代替的に、論理回路は、外部制御信号に応答して露出測定回路(又はその一部)をイネーブルするように更に構成されてもよい。
【0019】
上記実施の形態のいずれかにおいて、検出器は、トリガ信号を外部読出しシステムに出力するように更に構成されてもよい。そのような実施の形態において、外部読出しシステムは、トリガ信号に応答して検出器に確認応答信号を送信するように構成されてもよく、検出器は、確認応答信号に応答してリセットするように更に構成されてもよい。
【0020】
上記実施の形態のいずれかにおいて、論理回路は、検出器に電気的に接続された制御論理と、制御論理によって制御されるスイッチと、を備えてもよい。そのような実施の形態において、論理回路は、露出測定回路のアナログ-デジタル変換器に更に電気的に接続されてもよい。
【0021】
上記実施の形態のいずれかにおいて、論理回路は、検出器に電気的に接続された制御論理と、制御論理及び外部コントローラに接続された論理ゲートと、を備えてもよい。そのような実施の形態において、論理回路は、露出測定回路のアナログ-デジタル変換器に更に電気的に接続されてもよい。
【0022】
上記実施の形態のいずれかにおいて、外部読出しシステムは、回路クロックに従って露出測定回路からの出力を要求してもよく、露出測定回路は、その要求に応答してデジタル信号を出力するように構成されてもよい。例えば、デジタル信号は、検出器が前の要求以降にトリガされなかったことを示してもよい。そのような実施の形態において、外部読出しシステムは、少なくとも一つの制御信号を送信して、露出測定回路が、検出器がトリガされなかったことを示すしきい値のデジタル信号を受信したときに、第2の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換してもよい。
【0023】
本開示の他の例示的な実施の形態によれば、複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサを提供する。スーパーピクセルはそれぞれ、第1の受光素子と、第1の受光素子に電気的に接続され、第1の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成するように構成された検出器と、複数の第2の受光素子と、複数の第2の受光素子に電気的に接続され、トリガ信号に応答して第2の受光素子の一つ以上に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成された少なくとも一つの露出測定回路と、を備えてもよい。
【0024】
一部の実施の形態において、複数の第2の受光素子は、露出測定回路の個別のコンデンサノードにアナログ信号をそれぞれ出力してもよい。そのような実施の形態において、複数の第2の受光素子のうちの少なくとも二つは、互いに異なる利得を有してもよい。
【0025】
追加的に又は代替的に、複数の第2の受光素子は、互いに異なる時間にそれぞれのノードに電荷を統合してもよい。そのような実施の形態において、複数の第2の受光素子は、それぞれのアナログ信号を露出測定回路の同一のコンデンサノードに出力してもよい。
【0026】
上記実施の形態のいずれかにおいて、複数の第2の受光素子のうちの少なくとも二つは、互いに異なる光フィルタ(例えば、濃度フィルタ、偏光フィルタ等)を有してもよい。追加的に又は代替的に、複数の第2の受光素子のうちの少なくとも二つは、互いに異なるカラーフィルタ(又は赤外線消去フィルタ、赤外線通過フィルタ等のような他の波長フィルタ)を有してもよい。
【0027】
上記実施の形態のいずれかにおいて、少なくとも一つの露出測定回路は、第2の受光素子の一つ以上に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成されたアナログ-デジタル回路を有してもよい。そのような実施の形態において、アナログ-デジタル回路は、シングルスロープランプアナログ-デジタル回路のようなデジタルランプアナログ-デジタル回路を有してもよい。追加的に又は代替的に、アナログ-デジタル回路は、少なくとも一つのコンパレータを備えてもよい。そのような実施の形態において、コンパレータは、第2の複数の第2の受光素子のそれぞれに関連する少なくとも一つのトランジスタと結合されたアナログ-デジタル回路の第1のトランジスタを備えてもよい。そのような実施の形態は、第2の複数の第2の受光素子のそれぞれに関連する少なくとも一つのリセットトランジスタを更に備えてもよく、少なくとも一つの露出測定回路は、デジタル信号を出力する前にリセットトランジスタのそれぞれのリセット電圧を出力するように更に構成されてもよい。例えば、少なくとも一つの露出測定回路は、リセットトランジスタのそれぞれのリセット電圧を順次出力してもよい。追加的に又は代替的に、読出し回路は、出力されたリセット電圧を用いてデジタル信号のノイズ及び不整合に対して相関二重サンプリング(CDS)補正を実行するように構成されてもよい。
【0028】
本開示の他の例示的な実施の形態によれば、イメージセンサで用いるスーパーピクセルを提供する。スーパーピクセルは、第1の受光素子と、第1の受光素子に電気的に接続され、第1の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成するように構成された検出器と、を備える非同期部を備えてもよい。スーパーピクセルは、少なくとも一つの第2の受光素子と、少なくとも一つの第2の受光素子に電気的に接続され、少なくとも一つの第2の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成された露出測定回路と、を備える同期部を更に備えてもよい。スーパーピクセルは、非同期部に電気的に接続され、トリガ信号に応答して同期部をイネーブルし、デジタル信号が同期部から読み出されるときに同期部をディスエーブルするように構成された論理回路を更に備えてもよい。
【0029】
本開示の他の例示的な実施の形態によれば、複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサを制御する方法を提供する。方法は、第1の受光素子に当たる光に比例する第1のアナログ信号を受信することと、第1のアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成することと、トリガ信号に応答して、露出測定回路をイネーブルすることと、少なくとも一つの第2の受光素子に当たる光に比例する少なくとも一つの第2のアナログ信号を受信することと、露出測定回路を用いて、少なくとも一つの第2のアナログ信号をデジタル信号に変換することと、少なくとも一つの第2のアナログ信号をデジタル信号に変換した後に露出測定回路をディスエーブルすることと、デジタル信号を外部読出しシステムに出力することと、を備えてもよい。
【0030】
一部の実施の形態において、変換を、露出測定回路に含まれるアナログ-デジタル回路を用いて実行してもよい。そのような実施の形態において、アナログ-デジタル回路は、デジタルランプアナログ-デジタル回路を備えてもよい。例えば、アナログ-デジタル回路は、シングルスロープランプアナログ-デジタル回路を備えてもよい。
【0031】
一部の実施の形態において、方法は、アナログ-デジタル回路を用いて、デジタル信号を外部読出しシステムに出力することを更に備えてもよい。そのような実施の形態において、方法は、出力後にアナログ-デジタル回路をディスエーブルすることを更に備えてもよい。
【0032】
上記実施の形態のいずれかにおいて、方法は、クロック回路に基づく外部読出しシステムからの出力の要求を受信することを更に備えてもよい。
【0033】
上記実施の形態のいずれかにおいて、方法は、アナログ-デジタル回路を用いて、アナログ-デジタル回路がディスエーブルするように出力に応答して論理回路をリセットする信号を送信することを更に備えてもよい。追加的に又は代替的に、方法は、アナログ信号からデジタル信号への変換を完了した後に、論理回路をリセットする信号を、アナログ-デジタル回路を用いて送信することを更に備えてもよい。
【0034】
上記実施の形態のいずれかにおいて、方法は、論理回路を用いて、外部制御信号に応答して露出測定回路をイネーブルすることを更に備えてもよい。
【0035】
上記実施の形態のいずれかにおいて、方法は、検出器を用いて、トリガ信号を外部読出しシステムに出力することを更に備えてもよい。そのような実施の形態において、方法は、検出器を用いて、トリガ信号に応答して外部読出しシステムから肯定応答信号を受信することと、肯定応答信号に応答して検出器をリセットすることと、を更に備えてもよい。
【0036】
上記実施の形態のいずれかにおいて、論理回路は、検出器に電気的に接続された制御論理と、制御論理によって制御されるスイッチと、を備えてもよい。そのような実施の形態において、論理回路は、露出測定回路のアナログ-デジタル変換器に更に電気的に接続されてもよい。
【0037】
上記実施の形態のいずれかにおいて、論理回路は、検出器に電気的に接続された制御論理と、制御論理及び外部コントローラに接続された論理ゲートと、を備えてもよい。そのような実施の形態において、制御論理は、露出測定回路のアナログ-デジタル変換器に更に電気的に接続されてもよい。
【0038】
上記実施の形態のいずれかにおいて、方法は、回路クロックに従って外部読出しシステム出力から露出測定回路の要求を受信することと、要求に応答してデジタル信号を出力することと、を更に備えてもよい。例えば、デジタル信号は、検出器が前の要求以降にトリガされなかったことを示してもよい。そのような実施の形態において、方法は、外部読出しシステムから少なくとも一つの制御信号を受信し、露出測定回路が、検出器がトリガされなかったことを表すしきい値のデジタル信号を受信したときに、第2の受光素子に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換することを更に備えてもよい。
【0039】
本開示の他の例示的な実施の形態によれば、複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサを提供する。スーパーピクセルはそれぞれ、第1の受光素子と、第1の受光素子に電気的に接続され、第1の受光素子に当たる光の明るさに比例する第1のアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成するように構成された検出器と、を備えてもよい。スーパーピクセルは、第2の受光素子と、第2の受光素子に電気的に接続され、第2の受光素子に当たる光の明るさに比例する第2のアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成された露出測定回路と、を更に備えてもよい。スーパーピクセルは、第1の受光素子に当たる光の明るさに比例する第3のアナログ信号の値が第2のアナログ信号をデジタル信号に変換する間の条件に整合するときに、イネーブルするように構成された少なくとも一つのラッチを更に備えてもよい。露出測定回路は、トリガ信号に応答して、第1のサイクルで、第2のアナログ信号をデジタル信号に変換し、少なくとも一つのラッチのイネーブルに応答して、第2のサイクルで、第2の受光素子に当たる光の明るさに比例する第4のアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成されてもよい。一部の実施の形態において、露出測定回路は、第2の受光素子に当たる光の明るさに比例する第2のアナログ信号及び第4のアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成されたアナログ-デジタル回路を有してもよい。
【0040】
一部の実施の形態において、少なくとも一つのラッチは、トリガ信号に応答してアナログ-デジタル回路の第1のサイクルをアクティブ化するように構成された第1のラッチと、アナログ-デジタル回路からの信号に応答してアクティブ化及びクリアするように構成された第2のラッチを備えた論理回路を有してもよく、アナログ-デジタル回路は、第1のサイクルを開始するときに第2のラッチをセットするとともに第1のラッチをクリアするように構成されてもよい。さらに、外部読出しシステムは、第2のラッチがセットされたときにアナログ-デジタル回路で読み出しを開始してもよい。追加的に又は代替的に、アナログ-デジタル回路は、第1のサイクル中の第1のラッチのアクティブ化に応答して第2のサイクルを開始するように構成されてもよい。追加的に又は代替的に、アナログ-デジタル回路は、第1のサイクルの後に第1のラッチがアクティブ化されていないときにディスエーブルするように更に構成されてもよい。
【0041】
一部の実施の形態において、少なくとも一つのラッチは、トリガ信号に応答してアクティブ化されるとともにアナログ-デジタル回路からの信号に応答してクリアするように構成されてもよく、アナログ-デジタル回路は、変換を開始するか否かを判断するために各サイクルの開始時に少なくとも一つのラッチをポーリングするように構成されてもよく、アナログ-デジタル回路は、変換を開始するときに内部ラッチをセットするとともに少なくとも一つのラッチをクリアするように構成されてもよい。そのような実施の形態において、外部読出しシステムは、内部ラッチがセットされたときにアナログ-デジタル回路で読出しを開始してもよい。追加的に又は代替的に、内部ラッチは、変換に用いられる複数のラッチのうちの単一のラッチを備えてもよい。追加的に又は代替的に、アナログ-デジタル回路は、開始時に少なくとも一つのラッチがアクティブ化されないサイクルの間にディスエーブルするように更に構成されてもよい。
【0042】
一部の実施の形態において、少なくとも一つのラッチは、第1の受光素子、検出器、第2の受光素子、露出測定回路及び論理回路の外部にあってもよい。そのような実施の形態において、スーパーピクセルのそれぞれの少なくとも一つのラッチは、複数のスーパーピクセルの外部のメモリアレイを形成してもよい。そのような実施の形態において、直接配線接続又は少なくとも一つのラッチのメモリアドレスを対応するスーパーピクセルのアドレスに関連付ける一つ以上のアービタのうちの少なくとも一つを用いて、少なくとも一つのラッチを露出測定回路に接続してもよい。追加的に又は代替的に、少なくとも一つのラッチは、トリガ信号に応答してアクティブ化されるとともに外部読出し部からの信号に応答してクリアするように構成されてもよく、アナログ-デジタル回路は、各サイクルで変換を実行するように構成されてもよく、外部読出し部は、少なくとも一つのラッチがアクティブ化されたときにのみアナログ-デジタル回路からの変換を読み出すように構成されてもよい。
【0043】
上記実施の形態のいずれかにおいて、少なくとも一つのラッチは、少なくとも1ビットのスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)を備えてもよい。
【0044】
本開示の他の例示的な実施の形態によれば、イメージセンサの読出しシステムを提供する。読出しシステムは、デジタル信号を出力するように構成された第1のアレイの測定読出し部と、測定読出し部に関連付けられ、関連付けられた測定読出し部からのトリガ信号の受信に応答してアクティブ化するように構成された第2のアレイのラッチと、を備えてもよい。読出しシステムは、第2のアレイのいずれのラッチがアクティブ化されるかに基づいて、第1のアレイの測定読み出し部のうちの一つ以上の測定読み出し部をクロックするように構成されたクロック回路を更に備えてもよい。第2のアレイのラッチは、クロックに応じて非アクティブ化されるように構成されてもよい。
【0045】
一部の実施の形態において、読出しシステムは、対応するラッチがアクティブ化されたときに、クロック回路を第1のアレイの測定読出し部に接続するように構成された複数のスイッチを更に備えてもよい。追加的に又は代替的に、第2のアレイは、第1のアレイの外部にあってもよい。例えば、第2のアレイは、1ビット以上のセルのスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)アレイを備える。
【0046】
上記実施の形態のいずれかにおいて、第2のアレイは、第1のアレイと同一のチップ上に形成されてもよい。追加的に又は代替的に、クロック回路は、第2のアレイのラッチがアクティブ化されていないときにクロックサイクルをスキップするように更に構成されてもよい。
【0047】
本開示の追加の目的及び利点は、一部が以下の詳細な説明に記載される、一部が説明から明らかである又は本開示の実施によって知ることができる。本開示の目的及び利点は、添付した特許請求の範囲で特に指摘された要素及び組み合わせによって実現されるとともに達成されるであろう。
【0048】
上述した一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的かつ説明的なものにすぎず、開示された実施の形態を限定するものではないことを理解されたい。
【0049】
本明細書の一部を備える添付図面は、種々の実施の形態を説明するとともに記載と共に開示された実施の形態の原理及び特徴を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1A】本開示の実施の形態による例示的なスーパーピクセルの概略図である。
図1B】本開示の実施の形態による別の例示的なスーパーピクセルの概略図である。
図1C】本開示の実施の形態による更に別の例示的なスーパーピクセルの概略図である。
図1D】本開示の実施の形態による更に別の例示的なスーパーピクセルの概略図である。
図2A】本開示の実施の形態による例示的な露出測定サブ回路の概略図である。
図2B】本開示の実施の形態による同時露出のための別個のノードを有する三つの露出測定サブ回路の概略図である。
図2C】本開示の実施の形態による別々の露出のための別個のノードを有する三つの露出測定サブ回路の概略図である。
図2D】本開示の実施の形態によるノードを共有する三つの露出測定サブ回路の概略図である。
図2E】本開示の実施の形態による列レベルのアナログ-デジタル変換器を共有する三つの露出測定サブ回路の概略図である。
図2F】本開示の実施の形態による列レベルのアナログ-デジタル変換器を共有する三つの露出測定サブ回路並びにフローティング拡散、リセットトランジスタ、ソースフォロワトランジスタ及び画素選択トランジスタの概略図である。
図2G】本開示の実施の形態による列レベルのアナログ-デジタル変換器を共有するとともにローリングシャッターモードで動作する三つの露出測定サブ回路の概略図である。
図2H】本開示の実施の形態による列レベルのアナログ-デジタル変換器を共有するとともにローリングシャッターモードで動作する三つの露出測定サブ回路並びにフローティング拡散、リセットトランジスタ、ソースフォロワトランジスタ及び画素選択トランジスタの概略図である。
図3A】本開示の実施の形態による例示的なアナログ-デジタル変換器の概略図である。
図3B】本開示の実施の形態による露出測定サブ回路と少なくとも一つのトランジスタを共有する例示的なアナログ-デジタル変換器の一部である例示的な電圧コンパレータの概略図である。
図4】本開示の実施の形態による複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサを制御するための例示的な方法のフローチャートである。
図5A】本開示の実施の形態による図2Aに示すような単一の露出測定サブピクセルの場合の露出測定サブピクセル及びスーパーピクセルADCにおける光強度測定を制御する信号のあり得るタイミング及び光強度測定結果のアナログ-デジタル変換の図である。
図5B】本開示の実施の形態による図2B図2Bは、三つの露出測定サブピクセルを示す。)に示すような二つの接続された露出測定サブピクセルの場合の露出測定サブピクセル及びスーパーピクセルADCにおける光強度測定を制御する信号のあり得るタイミング及び光強度測定結果のアナログ-デジタル変換の図である。
図5C】本開示の実施の形態による図2C図2Cは、三つの露出測定サブピクセルを示す。)に示すような二つの接続された露出測定サブピクセルの場合の露出測定サブピクセル及びスーパーピクセルADCにおける光強度測定を制御する信号のあり得るタイミング及び光強度測定結果のアナログ-デジタル変換の図である。
図5D】本開示の実施の形態による図2D図2Dは、三つの露出測定サブピクセルを示す。)に示すような二つの接続された露出測定サブピクセルの場合の露出測定サブピクセル及びスーパーピクセルADCにおける光強度測定を制御する信号のあり得るタイミング及び光強度測定結果のアナログ-デジタル変換の図である。
図5E】本開示の実施の形態による図3Bに示すような比較機及び露出測定サブピクセルの場合の露出測定サブピクセル及びスーパーピクセルADCにおける光強度測定を制御する信号のあり得るタイミング及び光強度測定結果のアナログ-デジタル変換の図である。
図6A】本開示の実施の形態による例示的な状態検出器の概略図である。
図6B】本開示の実施の形態による他の例示的な状態検出器の概略図である。
図7】本開示の実施の形態による図6Bの検出器によって生成されたトリガの図である。
図8】本開示の実施の形態による状態検出器のフォトダイオード及び露出測定サブ回路の互いに異なるあり得る幾何学的配置の概略図及びフォトダイオードから関連の回路への接続の概略図である。
図9】本開示の実施の形態による高ダイナミックレンジ(FIDR)イメージング及び/又は赤-緑-青(RGB)イメージングを行う例示的なスーパーピクセルの概略図である。
図10A】本開示の実施の形態によるクロック読出し回路の概略図である。
図10B】本開示の実施の形態によるイネーブルラッチを備えて実装されたクロック読出し回路の概略図である。
図11】列レベルのアナログ-デジタル変換器を用いたイメージセンシングの概略図である。
図12】本開示の実施の形態による連続する制御サイクルNにおける任意の非同期検出イベント(CD)と関連の(トリガされた)露出測定(EM)の間の一般的な時間関係の図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
開示された実施の形態は、スーパーピクセルを提供し、スーパーピクセルを備えたイメージセンサを実装及び使用するためのシステム及び方法に関する。有利なことに、例示的な実施の形態は、デジタル形式で直接出力される高速かつ効率的な画像及びイベント検知を提供することができる。本開示の実施の形態は、セキュリティシステム、自律走行車及び迅速かつ効率的な動き検出及び動きイベント駆動型画像データ取得から利益を得る他のシステムのような様々なアプリケーション及びビジョンシステムで実装及び使用することができる。
【0052】
本開示の実施の形態を、イメージングシステムを一般的に参照して説明しているが、そのようなシステムは、カメラ、LIDAR、又は他のイメージングシステムの一部であり得ることが理解されるであろう。
【0053】
図1Aは、本開示の実施の形態による例示的なスーパーピクセル100の概略図である。ここで用いられるように、「スーパーピクセル」とは、当たる光に基づいてデジタルデータを出力するイメージセンサの最小要素を意味する。一部の実施の形態において、スーパーピクセルは、従来の「画素」より大きくなることがある又は従来の「画素」より多くの構成要素を有することがある。その理由は、スーパーピクセルが二つ以上の受光素子、例えば、素子101及び103並びに状態検出器105、ADC109及び111,113のような制御及び通信論理を有することがあるからである。
【0054】
受光素子は、フォトダイオード(例えば、p-n接合又はPIN構造)又は光を電気信号に変換するように構成された任意の他の要素を備えてもよい。各フォトダイオード(例えば、素子101又は素子103)は、フォトダイオードに当たる光の強度に比例する電流(例えば、Iph)を生成してもよい。
【0055】
図1Aの例に示すように、スーパーピクセルは、同期部100a及び非同期部100bを有する。非同期部100bは、受光素子101(PDCD、例えば、フォトダイオード)を有してもよく、同期部100aは、少なくとも一つの受光素子103(PDEM、例えば、フォトダイオード)を有してもよい。
【0056】
非同期部100bは、状態検出器105(CD)を更に有してもよい。図1Aに示すように、検出器105は、第1の受光素子101(PDCD)に電気的に接続され、第1の受光素子101に当たる光の明るさに比例するアナログ信号が条件に整合するときに(図1Aの例で“set”を付した)トリガ信号を生成するように構成される。例えば、条件は、アナログ信号がしきい値(例えば、電圧又は電流レベル)を超えるか否かを備えてもよい。アナログ信号は、電圧信号又は電流信号を備えてもよい。
【0057】
同期部100aは、露出測定サブピクセル107を有してもよい。露出測定サブピクセル107は、第2の受光素子103(PDEM)に当たる光の明るさに比例するアナログ測定値を生成するように構成されてもよい。図1Aでは電圧信号VFDとして示すが、図1Aに示されるように、アナログ測定は、代替的に、電流信号を備えてもよい。同期部100aは、アナログ測定値を(図1Aの例で“dig pix data”を付した)デジタルデータに変換するアナログ-デジタル変換器(ADC)190を更に有してもよい。露出測定サブピクセル107とADC109の組合せを「露出測定回路」と称してもよい。したがって、露出測定回路は、第2の受光素子103(PDEM)に電気的に接続され、第2の受光素子103に当たる光の明るさに比例するアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成されてもよい。状態検出器CDによって検出された状態に基づいて出力する非同期部100bとは異なり、同期部100aは、例えば、デジタルデータがクロックサイクルに従ってのみADCから出力されるようにクロックされてもよい。一部の実施の形態において、露出測定サブピクセル107は、第2の受光素子103(PDEM)からの信号がクロックサイクルに従ってのみアナログ信号に変換されるようにクロックされてもよい。
【0058】
図1Aに更に示すように、状態の検出時に、状態検出器105(CD)は、非同期部100bの一部を形成する制御論理111に(図1Aの例で“set”を付した)信号を送信されてもよい。制御論理111は、スイッチ(図示せず)及び/又は(図1Aの例で“OR”ゲートとして示した)論理ゲート113をトリガして、ADC190をイネーブル(図1Aの例に付したように“power up”)してもよい。ここで用いるように、「イネーブル」は、ADC190が入力ADC制御信号、ランプコード(ramp code)等を用いて変換を実行することができるようなアクティブ化を意味してもよい。したがって、ADC制御信号、ランプコード等は、アクティブ化の際に用いるためにADC109に連続的に入力されてもよい。
【0059】
制御論理111とスイッチ(図示せず)及び/又は論理ゲート113との組み合わせを「論理回路」と称してもよい。したがって、論理回路は、検出器105及び露出測定回路に電気的に接続され、(図1Aの例で“set”を付した)トリガ信号に応答して露出測定回路(特に、露出測定回路のADC109)をイネーブルし、(図1Aの例で“dig pix data”を付した)デジタル信号が露出測定回路(特に、露出測定回路のADC109)から読み出されるときに露出測定回路をディスエーブルするように構成されてもよい。一部の実施の形態において、論理回路は、露出測定回路(特に、露出測定回路のADC190)がデジタル信号を出力した後自動的にディスエーブルされるように露出測定回路(特に、露出測定回路のADC190)を一時的にイネーブルしてもよい。
【0060】
したがって、デジタルデータを外部読出しシステム(図示せず)に読み出した後、ADC190は、制御論理111に送信される(図1Aの例で“clear”を付した)リセット信号を生成してもよい。したがって、制御論理111は、スイッチ(図示せず)及び/又は論理ゲート113をトリガして、ADC190をディスエーブル(図1Aの例に付したように“power down”)してもよい。ここで用いるように、「ディスエーブル」は、ADC190が入力ADC制御信号、ランプコード等を用いて変換を実行するような非アクティブ化を意味してもよい。しかしながら、ADC制御信号、ランプコード等を非アクティブ化後もADC190に入力してもよい。
【0061】
一部の実施の形態において、制御論理111の論理回路は、デジタル信号を出力した後に同期部100a(特に、同期部100aのADC109)が自動的にディスエーブルするように同期部100a(特に、同期部100aのADC109)を一時的にイネーブルしてもよい。例えば、論理回路が状態検出器105から新しい“set”信号を受信する準備ができるように、(図1Aの例で“clear”を付した)リセット信号を、(図1Aの例で“set”を付した)トリガ信号に応答して論理回路によってイネーブルされた後にADC190から制御論理111の論理回路に送信してもよい。
【0062】
図1Aに更に示すように、状態検出器105(CD)は、トリガ信号を(図1Aの例で“Req”として示す)外部読出しシステムに送信してもよい。状態検出器105(CD)は、状態が再び検出されてトリガが生成されるように、状態検出器105(CD)をリセットするために用いられる(図1Aの例で“Ack”を付した)確認応答信号を受信してもよい。一部の実施の形態において、外部読出しシステムは、制御信号を露出測定サブピクセル107及び/又はADC190に送信してもよい。外部読出しシステムとの全ての通信は、アドレスイベント表現(AER)プロトコル等のプロトコルによって管理されてもよい及び/又はクロックサイクルによって管理されてもよい。したがって、外部読出しシステムは、スーパーピクセルから非同期的にデータを読み出すように構成されたイベント読出しシステムを備えてもよい及び/又は所定のクロックサイクル中にスーパーピクセルからデータを読み出すように構成されたクロック読出しシステムを備えてもよい。
【0063】
図1Aに更に示すように、外部制御を、読出しをアクティブ化するためにスイッチ(図示せず)及び/又は論理ゲート113(又は制御論理111)に提供してもよい。例えば、スーパーピクセル100がしきい値の数のクロックサイクル後に読出しを返さなかった場合(例えば、しきい値の数のクロックサイクル後に条件に整合しなかった場合)、外部読出しシステムは、読出しを強制するために制御信号を送信してもよい。追加的に又は代替的に、外部読出しシステムは、状態が検出されたか否かに関係なくスーパーピクセル又は少なくともスーパーピクセルのグループ(例えば、スーパーピクセル100)がトリガされてフレーム全体又は部分的なフレームをキャプチャするように、標準フレームモードで動作してもよい。
【0064】
図1Bは、本開示の実施の形態による他の例示的なスーパーピクセル100'である。図1Bのスーパーピクセル100'は、図1Aのスーパーピクセル100と同様に機能するが、ORゲート113と共にスイッチ115(SEM)を制御回路に更に有する。したがって、スイッチ115に供給される外部制御信号を用いて、図1Bのスーパーピクセル100'は、ADC190がディスエーブルされるときは常に露出測定サブピクセル107を抑制してもよい。
【0065】
図1Cは、本開示の実施の形態による更に別の例示的なスーパーピクセル100”を示す。図1Cのスーパーピクセル100”は、図1Aのスーパーピクセル100と同様に機能するが、複数の露出測定サブピクセル、例えば、サブピクセル107a、107b及び107cを更に有する。三つの露出測定サブピクセルを示すが、図1Cに示す実施の形態を、ADC190と対にされた任意の数のサブピクセルで実現してもよい。したがって、図1Cの実施の形態は、例えば、結合された測定値をデジタル信号に変換する前に複数の露出測定サブピクセルからの測定値を平均化、合計又は他の方法で結合することによって、より正確なデータをキャプチャすることを可能するようにしてもよい。追加的に又は代替的に、複数の露出測定サブピクセルからの測定値を、更に高い解像度を実現するために順次デジタル信号に変換してもよい。
【0066】
図1Dは、本開示の実施の形態による更に別の例示的なスーパーピクセル100'''を示す。図1Dのスーパーピクセル100'''は、図1Cのスーパーピクセル100”と同様に機能するが、ラッチ115を更に有する。ラッチ115は、例えば、スイッチ(例えば、スイッチとして機能するように構成された一つ又は複数のトランジスタ)、1ビット以上のスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)等を備えてもよい。ADC190とは別個に示されているが、一部の実施の形態において、ラッチ115は、(例えば、図3AのADC300に関して後に説明するように)ADC190に設けられるnビットラッチのうちの少なくとも一つのラッチを有してもよい。
【0067】
一実施の形態において、(図1Dの例で“set”を付した)トリガ信号によって制御論理111を第1のサイクルN-1の間にアクティブ化してもよい。それに応答して、制御論理111は、(図1Dの例で“power up”を付した)イネーブル信号をADC109に送信してもよい。それに応答して、ADC190は、第2のサイクルNにおいて一つ以上の露出測定サブピクセル(例えば、サブピクセル107a、107b、及び107c)からのアナログ信号の変換を開始してもよい。追加的に、制御論理111がサイクルNの間にいつでも新しいトリガ信号を生成する準備ができるように、ADC190は、サイクルNの開始時又はその前に制御論理111に(図1Dの例で“clear”を付した)信号を送信してもよい。したがって、新しい露出/変換は、図12の例に示すとともに後に説明するように、第3のサイクルN+1で既に可能となる。ラッチ115は、サイクルNの終了時に読出しを実行するように読出しシステムに信号を送るために、(例えば、図1Dに示す“dig pixel data”バスを介して)読出しシステムに更に接続される。したがって、読出しシステムがサイクルNの終了時にADC190からデジタル信号を引き出すときに、ラッチ115は、ADC190によってクリアされてもよい。
【0068】
他の実施の形態において、“power up”信号をADC190に送信するのではなく、制御論理111がラッチ115をアクティブ化してもよい。そのような実施の形態において、ADC109は、サイクルで変換を実行するか否かを判断するために各サイクルの開始時にラッチ115のステータスをポーリングしてもよい。ADC109が連続的に動作するのではなくディスエーブルする実施の形態において、ラッチ115が上記サイクルの開始時にアクティブ化されない場合、ADC190はサイクル中にディスエーブルしてもよい。ADC109がラッチ115をポーリングし、ラッチ115がイネーブルされる場合、ADC109は、ラッチ115をクリアするとともに一つ以上の露出測定サブピクセル(例えば、サブピクセル107a、107b及び107c)からのアナログ信号の変換を開始してもよい。そのような実施の形態において、ADC190は、サイクルの終了時に読出しを実行するように読出しシステムに通知するために、内部ステータスビットを設定してもよい。読出し後、ADC109は、自身をディスエーブルし、次のサイクルの開始時に、他のサイクルで再度イネーブルにするか否かを判断するためにラッチ115を再度ポーリングしてもよい。代替的に、ADC109は、ディスエーブルする前に、他の変換のためにイネーブルのままにするかディスエーブルするかを判断するためにラッチ115をポーリングしてもよい。
【0069】
図1Dに示さない)他の実施の形態において、ラッチ115は、スーパーピクセル100'''の外部にあってもよい。代わりに、検出器105は、条件が満たされたことに応答してラッチ115をアクティブ化してもよく、ADC109は、各サイクルで連続的に変換を実行してもよい。したがって、読出しシステムは、各サイクルの終了時に読出しを実行するか否かを判断するためにラッチ115を用いてもよい。そうでない場合、ADC109によって実行された変換は、読み出されることなく削除されることがある。そのような実施の形態は、各ADCサイクルに追加の電力を用いることができるが、スーパーピクセル100'''を、制御論理111を排除するとともにラッチ115のような外部ラッチの更に小さいアレイを用いることによって更に小さくしてもよい。
【0070】
ラッチ115がスーパーピクセル100'''の外部にある実施の形態において、ラッチ115は、直接配線接続又は一つ以上のアービタのうちの少なくとも一つを用いてスーパーピクセル100'''に接続されてもよい。例えば、ラッチ115は、一つ以上のアービタがラッチ115のメモリアドレスを対応するスーパーピクセル(例えば、スーパーピクセル100''')のアドレスに関連付けることができるように、外部ラッチのアレイの一部を形成してもよい。
【0071】
三つの露出測定サブピクセル(例えば、サブピクセル107a、107b及び107c)によって示すが、図1Dに示す実施の形態を、ADC190と対にされた任意の数のサブピクセル、例えば、一つのサブピクセル、二つのサブピクセル、四つのサブピクセル等で実現してもよい。
【0072】
図1A図1B図1C、及び図1Dの例示的なスーパーピクセル100、100'、100”及び100'''をそれぞれ、イメージセンシン又はイベントセンサを形成するために一つ以上のアレイで配置してもよい。例えば、スーパーピクセルを、ADCから外部読出しシステムへのデジタルデータの読出しのために行クロック回路及び列クロック回路をそれぞれ有する一つ以上の行及び一つ以上の列で配置してもよい。他の例において、スーパーピクセルは、ADCから外部読出しシステムへのデジタルデータの読出しのために各ノードにクロック回路を有する星形で配置してもよい。
【0073】
図2Aは、スーパーピクセル(例えば、図1Aのスーパーピクセル100又は図1B~1Dの他のスーパーピクセルのいずれか)で用いる露出測定サブピクセル200の概略図である。図2Aに示すように、サブピクセル200は、当たる光に比例する信号(例えば、Iph)を生成する受光素子201(PDEM)を有してもよい。信号を、ノード203(FD)で統合してもよい。例えば、信号を、素子201のノード(例えば、フォトダイオードノードPDEMのカソード)の寄生容量に所定の時間だけ統合してもよい。統合された電荷は、トランジスタ205(TG)を介して素子201の寄生容量からノード203(FD)に転送されてもよい。トランジスタ205(TG)のゲートを、図2において“transfer”を付した信号によって制御してもよい。したがって、トランジスタ205(TG)は、統合された信号をノード203(FD)に転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Aに示すように、ノード203は、コンデンサ207に起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。第2のトランジスタ209(RS)は、例えば、信号VFDがスイッチ211(及び/又はスイッチとして機能するように構成された一つ以上のトランジスタ)SFDを介してADC(図示せず)に転送された後に新しい測定のためにノード203をリセットしてもよい。トランジスタ211(RS)のゲートを、図2において“reset”を付した信号によって制御してもよい。
【0074】
図2Bは、同時露出(すなわち、共通の統合の開始及び終了)を可能にする、別個のセンスノードを有するとともに共有される転送信号及びリセット信号を有する三つの露出測定サブピクセルを有するシステム250の概略図である。互いに異なるセンスノードは、互いに異なる容量を有するように構成することができ、互いに異なる電荷-電圧変換利得を可能にする。これは、例えば、高ダイナミックレンジ動作に有益となることができる。システム250は、スーパーピクセル(例えば、図1Cのスーパーピクセル100”)で用いてもよい。図2Bに示すように、各受光素子(例えば、素子251(PDEM1)、素子253(PDEM2)及び素子255(PDEM3))は、対応する信号(例えば、図2Bの例に示すIph1、Iph2及びIph3)を、それぞれの素子のノード(例えば、対応するフォトダイオードノードのカソード、例えば、PDEM1、PDEM2及びPDEM3)の互いに異なる寄生容量に統合してもよい。したがって、トランジスタ257a、257b及び257c(それぞれTG1、TG2、及びTG3)は、統合された信号をそれぞれノード259a、259b及び259c(それぞれFD1、FD2、及びFD3)に転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Bに示すように、ノード259aは、コンデンサ261aに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。ノード259bは、コンデンサS261bに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。そして、ノード259cは、コンデンサ261cに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。さらに、図2Bの例において、トランジスタは、(“transfer”を付した)同一の信号によって制御される。トランジスタ263a、263b及び263c(それぞれRS1、RS2、及びRS3)の第2のセットは、例えば、信号VFDがADC(図示せず)に転送された後に、新しい測定のためにノード259a、259b及び259cをそれぞれリセットしてもよい。トランジスタ263a、263b及び263c(それぞれRS1、RS2、及びRS3)のゲートを、図2Bにおいて“reset”を付した同一の信号によって制御してもよい。各ノードを、同時露出及びADC(図示せず)への順次の転送を可能にするためにスイッチ(例えば、スイッチ265a(SFD1)、スイッチ265b(SFD2)及びスイッチ265c(SFD3)のそれぞれ及び/又はスイッチとして機能するように構成された一つ又は複数のトランジスタ)のような互いに異なるルーティングコンポーネントに接続してもよい。
【0075】
図2Cは、互いに異なる露出時間(すなわち、共通の開始であるが互いに異なる統合の終了時間)を可能にする、別個の感知ノードを有するとともに別個の転送信号を有する三つの露出測定サブピクセルを含むシステム270の概略図である。互いに異なるセンスノードの変換利得を、互いに異なる統合時間を通じて高ダイナミックレンジが得られるように同一となるように構成することができる。代替的に、図2Bのシステム250と同様に、互いに異なるセンスノードの変換利得を、互いに異なるように構成してもよい。システム270を、スーパーピクセル(例えば、図1Cのスーパーピクセル100”)に用いてもよい。図2Cに示すように、各受光素子(例えば、素子271(PDEM1)、素子273(PDEM2)及び素子275(PDEM3))は、それぞれの素子のノード(例えば、対応するフォトダイオードノード、例えば、PDEM1、PDEM2、PDEM3のカソード)の互いに異なる寄生容量に統合された対応する信号(例えば、図2Cの例に示すIph1、Iph2及びIph3)を有してもよい。したがって、トランジスタ277a、277b及び277c(それぞれTG1、TG2、及びTG3)は、統合された信号をそれぞれノード279a、279b及び279c(それぞれFD1、FD2及びFD3)に転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Cに示すように、ノード279aは、コンデンサ281aに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。ノード279bは、コンデンサ281bに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。そして、ノード279cは、コンデンサ281cに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。図2Cの例において、各トランジスタは、(例えば、“transfer1”、“transfer2”及び“transfer3”を付した)対応する信号によって制御される。トランジスタ283a、283b及び283c(それぞれRS1、RS2、及びRS3)の第2のセットは、例えば、信号VFDがADC(図示せず)に転送された後に、新たな測定のためにノード279a、279b及び279cをそれぞれリセットしてもよい。トランジスタ283a、283b及び283c(それぞれRS1、RS2及びRS3)のゲートを、図2Cにおいて“reset”を付した対応する信号によって制御してもよい。各ノードは、ADC(図示せず)への順次転送を可能にするために、スイッチ(例えば、それぞれスイッチ285a(SFD1)、スイッチ285b(SFD2)及びスイッチ285c(SFD3))及び/又はスイッチとして機能するように構成された一つ以上のトランジスタ)のような互いに異なるルーティングコンポーネントに接続してもよい。
【0076】
図2Dは、互いに異なる露出時間(すなわち、共通の開始時間であるが統合のための異なる終了時間)を可能にする、同一のセンスノードを共有するとともに別個の転送信号を有する三つの露出測定サブピクセルを有するシステム290の概略図である。システム290は、スーパーピクセル(例えば、図1Cのスーパーピクセル100”)で用いてもよい。図2Dに示すように、各受光素子(例えば、素子291(PDEM1)、素子293(PDEM2)及び素子295(PDEM3))は、それぞれの素子のノード(例えば、対応するフォトダイオードノード、例えば、PDEM1、PDEM2、PDEM3のカソード)の互いに異なる寄生容量に統合された対応する信号(例えば、Iph1、Iph2及びIph3)を有してもよい。したがって、トランジスタ277a、277b及び277c(それぞれTG1、TG2及びTG3)は、統合された信号をノード297(FD)に順次転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Dに示すように、ノード297は、コンデンサ298に起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。図2Dの例において、各トランジスタは、(例えば、“transfer1”、“transfer2”及び“transfer3”を付した)対応する信号によって制御される。第2のトランジスタ299(RS1)は、例えば、統合された信号がADC(図示せず)に転送された後に、新たな測定のためにノード297をリセットしてもよい。トランジスタ299(RS1)のゲートを、図2Dにおいて“reset”を付した対応する信号によって制御してもよい。
【0077】
図2Eは、互いに異なる露出時間(すなわち、共通の開始時間であるが統合のための異なる終了時間)を可能にする、別個のセンスノードを共有するとともに別個の転送信号を有する三つの露出測定サブピクセルを有するシステム270'の概略図である。システム270'は、列レベルADC及び外部ラッチ動作で用いてもよい。読出しトリガは、スーパーピクセルの状態検出器によって制御される。
【0078】
したがって、図2Eにおいて、互いに異なるセンスノードの変換利得を、互いに異なる統合時間を通じて高ダイナミックレンジが得られるように同一となるように構成してもよい。代替的に、図2Bのシステム250と同様に、互いに異なるセンスノードの変換利得を、互いに異なるように構成してもよい。システム270'は、本開示のスーパーピクセル(例えば、図1Cのスーパーピクセル100”)で用いてもよい。さらに、システム270'は、トリガ信号を出力するが露出測定回路を制御しない状態検出器を備えたスーパーピクセルで用いてもよく、露出測定回路は、(例えば、全画素アレイを読み出す標準フレームモードを実現する)外部読み出しトリガによって制御される。
【0079】
図2Eに示すように、各受光素子(例えば、素子291(PDEM1)、素子293(PDEM2)及び素子295(PDEM3))は、それぞれの素子のノード(例えば、対応するフォトダイオードノード、例えば、PDEM1、PDEM2、PDEM3のカソード)の互いに異なる寄生容量に統合された対応する信号(例えば、Iph1、Iph2及びIph3)を有してもよい。したがって、トランジスタ277a、277b及び277c(それぞれTGX1、TGX2及びTGX3)は、統合された信号をそれぞれノード279d、279e及び279f(それぞれMEM1、MEM2、及びMEM3)に転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Eに示すように、ノード279dは、コンデンサ281dに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。ノード279eは、コンデンサ281eに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。そして、ノード279fは、コンデンサ281fに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。さらに、図2Eに示すように、各トランジスタは、(図2Eの例において“transfer X”を付した)グローバルシャッターからの信号によって制御される。例えば、グローバル周期外部信号は、システム270'を備える行を選択するときに信号“transfer X”をアクティブ化してもよい。したがって、この電荷移動は、最初の一定のクロックサイクルに亘って生じてもよい。
【0080】
第2の一定のサイクルにおいて、図2Eに示すように、トランジスタ277d、277e及び277f(それぞれTGY1、TGY2及びTGY3)は、統合された信号をそれぞれノード279a、279b及び279c(それぞれFD1、FD2、及びFD3)に転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Eに示すように、ノード279aは、コンデンサ281aに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。ノード297bは、コンデンサ281bに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。そして、ノード297cは、コンデンサ281cに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。さらに、図2Eに示すように、各トランジスタは、(“transfer Y1”、“transfer Y2”及び“transfer Y3”をそれ付した)グローバル周期外部信号によって制御される。
【0081】
トランジスタ287a、287b及び287cの第3のセット(それぞれTOV1、TOV2及びTOV3)は、フォトダイオードをリセットするとともに転送された電圧VFDが出力前に符号を反転しないことを保証するオーバーフローゲートとして機能してもよい。
【0082】
トランジスタ289a、289b及び289c(それぞれSF1、SF2及びSF3)並びに291a、291b及び291c(それぞれSEL1、SEL2及びSEL3)の第4のセットは、露出測定回路の選択及び読出しを制御することができる。例えば、露出測定が状態検出器によってトリガされる実施の形態において、トランジスタ291a、291b及び291c(それぞれSEL1、SEL2及びSEL3)は、状態検出器に対応する(“select1”、“select2”及び“select3”をそれぞれ付した)トリガ信号に応答して(一つ以上の)露出測定回路からの測定をアクティブ化してもよい。それに応答して、トランジスタ289a、289b及び289c(それぞれSF1、SF2及びSF3)はそれぞれ、ノード279a、279b及び279c(それぞれFD1、FD2及びFD3)のソースフォロワーとして機能してもよい。追加的に又は代替的に、外部読出しシステム(図示せず)は、例えば、露出測定回路がクロックサイクル数のしきい値でトリガされなかったときに、対応する状態検出器に関係なく露出測定回路を選択してもよい。そのような実施の形態において、状態検出器は、(例えば、対応する行及び列転送信号を用いて)どの露出測定回路がクロックされるべきかを判断するために読出しシステムが外部ラッチを用いるように外部ラッチをアクティブ化してもよい。代替的に、読出しシステムは、イネーブルされていない対応する外部ラッチを有する露出測定回路から測定値を破棄するために、全ての露出測定回路をクロックした後に後処理を用いてもよい。
【0083】
最後に、図2Cのシステム270と同様に、トランジスタ283a、283b及び283c(それぞれRS1、RS2、及びRS3)のセットは、例えば、信号VFDがADC(図示せず)に転送された後に、新しい測定のためにノード279a、279b及び279cをそれぞれリセットしてもよい。トランジスタ283a、283b及び283c(それぞれRS1、RS2及びRS3)のゲートを、図2Eにおいて“reset1”、“reset2”及び“reset3”をそれぞれ付した対応する信号によって制御してもよい。
【0084】
図2Fは、互いに異なる露出時間(すなわち、共通の開始時間であるが統合のための異なる終了時間)を可能にする、同一のセンスノードを共有するとともに別個の転送信号を有する三つの露出測定サブピクセルを有するシステム290'の概略図である。システム290'は、列レベルADC及び外部ラッチ動作で用いてもよい。読出しトリガは、スーパーピクセルの状態検出器によって制御される。
【0085】
代替的に、システム290'は、本開示のスーパーピクセル(例えば、図1Cのスーパーピクセル100”)で用いてもよい。さらに、システム290'は、トリガ信号を出力するが露出測定回路を制御しない状態検出器を備えたスーパーピクセルで用いてもよく、露出測定回路は、(例えば、全画素アレイを読み出す標準フレームモードを実現する)外部読み出しトリガによって制御される。
【0086】
図2Fに示すように、各受光素子(例えば、素子271(PDEM1)、素子273(PDEM2)及び素子275(PDEM3))は、それぞれの素子のノード(例えば、対応するフォトダイオードノード、例えば、PDEM1、PDEM2、PDEM3のカソード)の互いに異なる寄生容量に統合された対応する信号(例えば、Iph1、Iph2及びIph3)を有してもよい。したがって、トランジスタ277a、277b及び277c(それぞれTGX1、TGX2及びTGX3)は、統合された信号をそれぞれノード279d、279e及び279f(それぞれMEM1、MEM2、及びMEM3)に転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Fに示すように、ノード279dは、コンデンサ281dに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。ノード279eは、コンデンサ281eに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。そして、ノード279fは、コンデンサ281fに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。さらに、図2Fに示すように、各トランジスタは、(図2Fの例において“transfer X”を付した)グローバルシャッターからの信号によって制御される。例えば、グローバル周期外部信号は、システム290'を備える行を選択するときに信号“transfer X”をアクティブ化してもよい。したがって、この電荷移動は、最初の一定のクロックサイクルに亘って生じてもよい。
【0087】
第2の一定のサイクルにおいて、図2Fに示すように、トランジスタ277d、277e及び277f(それぞれTGY1、TGY2及びTGY3)は、統合された信号をノード297(それぞれFD)に転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Fに示すように、ノード297は、コンデンサ298に起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。さらに、図2Fに示すように、各トランジスタは、三つの転送を順次トリガする(“transfer Y1”、“transfer Y2”及び“transfer Y3”をそれ付した)第2の周期外部信号によって制御される。
【0088】
トランジスタ287a、287b及び287cの第3のセット(それぞれTOV1、TOV2及びTOV3)は、フォトダイオードをリセットするとともに転送された電圧VFDが出力前に符号を反転しないことを保証するオーバーフローゲートとして機能してもよい。
【0089】
トランジスタ289(SF)及び291(SEL)の第4のセットは、露出測定回路の選択及び読み出しを制御することができる。例えば、露出測定が状態検出器によってトリガされる実施の形態において、トランジスタ291(SEL)は、状態検出器に対応する(“select”を付した)トリガ信号に応答して露出測定回路からの測定をアクティブ化してもよい。それに応答して、トランジスタ289(SF)は、ノード279(FD)のソースフォロワーとして機能してもよい。追加的に又は代替的に、外部読出しシステム(図示せず)は、例えば、露出測定回路がクロックサイクル数のしきい値でトリガされなかったときに、対応する状態検出器に関係なく露出測定回路を選択してもよい。そのような実施の形態において、状態検出器は、(例えば、対応する行及び列転送信号を用いて)どの露出測定回路がクロックされるべきかを判断するために読出しシステムが外部ラッチを用いるように外部ラッチをアクティブ化してもよい。代替的に、読出しシステムは、イネーブルされていない対応する外部ラッチを有する露出測定回路から測定値を破棄するために、全ての露出測定回路をクロックした後に後処理を用いてもよい。
【0090】
トランジスタ299(RS1)は、例えば、統合された信号がADC(図示せず)に順次転送された後に、新しい測定のためにノード297(FD)をリセットしてもよい。トランジスタ299(RS1)のゲートを、図2Fにおいて“reset”を付した対応する信号によって制御してもよい。
【0091】
図2Gは、別個のセンスノードを有するとともに別個の転送信号を有する三つの露出測定サブピクセルを有するシステム250'の概略図である。互いに異なるセンスノードを、互いに異なる電荷-電圧変換利得を可能にするために互いに異なる容量を有するように構成してもよい。システム250'は、高ダイナミックレンジ動作に有益となることができる。読出しトリガは、スーパーピクセルの状態検出器によって制御される。
【0092】
システム250'は、本開示のスーパーピクセル(例えば、図1Cのスーパーピクセル100”)で用いてもよい。さらに、システム250'は、トリガ信号を出力するが露出測定回路を制御しない状態検出器を備えたスーパーピクセルで用いてもよく、露出測定回路は、(例えば、全画素アレイを読み出す標準フレームモードを実現する)外部読み出しトリガによって制御される。
【0093】
図2Gに示すように、各受光素子(例えば、素子251(PDEM1)、素子253(PDEM2)及び素子255(PDEM3))は、それぞれの素子のノード(例えば、対応するフォトダイオードノード、例えば、PDEM1、PDEM2、PDEM3のカソード)の互いに異なる寄生容量に統合された対応する信号(例えば、Iph1、Iph2及びIph3)を有してもよい。したがって、トランジスタ257a、257b及び257c(それぞれTG1、TG2及びTG3)は、統合された信号をそれぞれノード259a、259b及び259c(それぞれPD1、PD2、及びPD3)に転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Gに示すように、ノード259aは、コンデンサ261aに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。ノード259bは、コンデンサ261bに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。そして、ノード259cは、コンデンサ261cに起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。転送は、センスノードのリセット後に第1の周期外部信号によって制御される。
【0094】
トランジスタ263a、263b及び263c(それぞれRS1、RS2、及びRS3)の第2のセットは、例えば、信号VFDがADC(図示せず)に転送される前及び新しい測定の前にノード259a、259b及び259cをそれぞれリセットしてもよい。トランジスタ263a、263b及び263c(それぞれRS1、RS2、及びRS3)のゲートを、図2Gにおいて“reset1”、“reset2”及び“reset3”をそれぞれ付した第2の周期外部信号によって制御してもよい。
【0095】
トランジスタ289a、289b及び289c(それぞれSF1、SF2及びSF3)並びに291a、291b及び291c(それぞれSEL1、SEL2及びSEL3)の第3のセットは、露出測定回路の選択及び読み出しを制御することができる。例えば、露出測定が状態検出器によってトリガされる実施の形態において、トランジスタ291a、291b及び291c(それぞれSEL1、SEL2及びSEL3)は、状態検出器に対応する(“select1”、“select2”及び“select3”をそれぞれ付した)トリガ信号に応答して(一つ以上の)露出測定回路からの測定をアクティブ化してもよい。それに応答して、トランジスタ289a、289b及び289c(それぞれSF1、SF2及びSF3)はそれぞれ、ノード279a、279b及び279c(それぞれFD1、FD2及びFD3)のソースフォロワーとして機能してもよい。追加的に又は代替的に、外部読出しシステムは、例えば、露出測定回路がクロックサイクル数のしきい値でトリガされなかったときに、対応する状態検出器に関係なく露出測定回路を選択してもよい。そのような実施の形態において、状態検出器は、(例えば、対応する行及び列転送信号を用いて)どの露出測定回路がクロックされるべきかを判断するために読出しシステムが外部ラッチを用いるように外部ラッチをアクティブ化してもよい。代替的に、読出しシステムは、イネーブルされていない対応する外部ラッチを有する露出測定回路から測定値を破棄するために、全ての露出測定回路をクロックした後に後処理を用いてもよい。
【0096】
図2Hは、互いに異なる露出時間(すなわち、共通の開始時間であるが統合のための異なる終了時間)を可能にする、同一のセンスノードを共有するとともに別個の転送信号を有する三つの露出測定サブピクセルを有するシステム290”の概略図である。
【0097】
システム290”は、列レベルADC及び外部ラッチ動作で用いてもよい。読出しトリガは、スーパーピクセルの状態検出器によって制御される。代替的に、システム290”は、本開示のスーパーピクセル(例えば、図1Cのスーパーピクセル100”)で用いてもよい。さらに、システム290”は、トリガ信号を出力するが露出測定回路を制御しない状態検出器を備えたスーパーピクセルで用いてもよく、露出測定回路は、(例えば、全画素アレイを読み出す標準フレームモードを実現する)外部読み出しトリガによって制御される。
【0098】
図2Hに示すように、各受光素子(例えば、素子271(PDEM1)、素子273(PDEM2)及び素子275(PDEM3))は、それぞれの素子のノード(例えば、対応するフォトダイオードノード、例えば、PDEM1、PDEM2、PDEM3のカソード)の互いに異なる寄生容量に統合された対応する信号(例えば、Iph1、Iph2及びIph3)を有してもよい。したがって、トランジスタ277a、277b及び277c(それぞれTGX1、TGX2及びTGX3)は、統合された信号をノード297(FD)に転送することによって電圧出力信号VFDを生成する。図2Hに示すように、ノード297は、コンデンサ298に起因する容量及び/又はノードにおける寄生容量を有してもよい。さらに、図2Hに示すように、トランジスタは、(例えば、“transfer1”、“transfer2”及び“transfer3”をそれぞれ付した信号を介して)第1の周期外部信号によって制御される。第2のトランジスタ299(RS1)は、例えば、統合された信号がADC(図示せず)に転送される前及び新たな測定の前に、新たな測定のためにノード297をリセットしてもよい。トランジスタ299(RS1)のゲートを、図2Hにおいて“reset”を付した対応する信号によって制御してもよい。
【0099】
三つの露出測定サブピクセルを用いて示したが、図2B~2Hに示さす構造を、任意の数の露出測定サブピクセルで実現してもよい。例えば、二つの露出測定サブピクセルを用いてもよい又は三つを超える露出測定サブピクセルを用いてもよい。
【0100】
図3Aは、スーパーピクセル(例えば、図1Aのスーパーピクセル100又は図1B~1Dの他のスーパーピクセルのいずれか)で用いるアナログ-デジタル変換器300の概略図である。図3Aに示すように、ADC300は、nビットランプアナログ-デジタル変換器を備えてもよい。したがって、ADCは、シングルスロープランプ又はマルチスロープランプタイプのアナログ-デジタル変換器のようなデジタルランプアナログ-デジタル変換器であってもよい。当業者は、他のADCを本開示によるスーパーピクセルで用いてもよいことを理解するであろう。
【0101】
図3Aに更に示すように、スーパーピクセルの制御回路の制御論理は、ADCがイネーブルされているときにのみデジタルデータがADCから出力されるようにADCを制御する。さらに、スーパーピクセルの状態検出器によって引き起こされるイネーブル(又は“power up”)は、例えば、ADC300のコンパレータ303に電力を供給することによってADC300をアクティブ化してもよい。外部的に、ランプ電圧(Vramp)は、スーパーピクセルの露出測定サブピクセルからの出力信号(VFD)と共に外部制御回路からADC300のコンパレータ303に供給されてもよい。ADCを制御するために(例えば、ランプ増加間のタイミングを制御する)ramp codeを外部に供給してもよい。(“control”を付した)他のランプ制御を外部からADCに入力してもよい。したがって、(ビット数によって決定される)複数のラッチ305を、コンパレータ303からのデータ及びramp codeに基づく読み書き制御を用いてセットする。ラッチ305のコンテンツを、(例えば、外部読出しシステム(図示せず)によって)読み出してもよく、ADC制御論理310は、スーパーピクセル(図示せず)の制御回路の制御論理に“clear”信号を送信してもよい。
【0102】
図3Bは、スーパーピクセル(例えば、図1Cのスーパーピクセル100”)で用いる代替のアナログ-デジタル変換器350を示す。図3Bの例において、図3Bのコンパレータ360は、第1のトランジスタ361aが複数のサブピクセルのうちの少なくとも一つの第2のトランジスタ(例えば、サブピクセル370の第2のトランジスタ361b、サブピクセル380の第2のトランジスタ361c等)と協働するように一対のトランジスタを備えてもよい。
【0103】
図3Bの複数のサブピクセルは、図2A~2Hにおいて上述した例のいずれかと同様に構成されてもよい。図3Bの例において、サブピクセル370は、トランジスタ375(TGT1)を介してノード379(FD)に統合された信号を生成する受光素子PDEM1を有する。さらに、第2のトランジスタ373(RST1)は、例えば、信号がADCのコンパレータ360に転送された後に、新たな測定のためにノード379(FD)をリセットしてもよい。第3のトランジスタ377(OVGT1)は、ADCのコンパレータ360によって用いられるときに、転送された電圧VFDが符号を反転しないことを保証するオーバーフローゲートとして機能してもよく、第4のトランジスタ371(SEL1)は、サブピクセル370の選択及び読出しを制御してもよい。同様に、図3Bの例において、サブピクセル380は、トランジスタ385(TGT2)を介してノード389(FD)に統合された信号を生成する受光素子PDEM2を有する。さらに、第2のトランジスタ383(RST2)は、例えば、信号がADCのコンパレータ360に転送された後に、新たな測定のためにノード389(FD)をリセットしてもよい。第3のトランジスタ387(OVGT2)は、ADCのコンパレータ360によって用いられるときに、転送された電圧VFDが符号を反転しないことを保証するオーバーフローゲートとして機能してもよく、第4のトランジスタ381(SEL2)は、サブピクセルの選択及び読出しを制御してもよい。
【0104】
図4は、本開示の実施の形態による複数のスーパーピクセルを有するイメージセンサを制御する例示的な方法400のフローチャートである。図4の方法400を、は、図1Aのスーパーピクセル100又は図1Aの他のスーパーピクセルのいずれかのようなここで説明する任意のスーパーピクセルを用いて実行してもよい。
【0105】
ステップ401において、スーパーピクセルは、第1の受光素子に当たる光に比例する第1のアナログ信号を受信してもよい。例えば、上述したように、受光素子101は、受光素子101に当たる光に比例する第1のアナログ信号(例えば、Iph又は電圧信号)を生成してもよい。
【0106】
ステップ403において、スーパーピクセルは、第1のアナログ信号が条件に整合するときにトリガ信号を生成してもよい。例えば、上述したように、状態検出器105(CD)は、第1のアナログ信号がしきい値を超えたときにトリガ信号(例えば、上述した例では“set”)を生成してもよい。一部の実施の形態において、スーパーピクセルの状態検出器(CD)は、システムクロックと非同期で状態を検出してもよい。
【0107】
ステップ405において、トリガ信号に応答して、スーパーピクセルは、露出測定回路をイネーブルしてもよい。例えば、上述したように、制御論理111は、トリガ信号(“set”)に応答してADC190をイネーブルしてもよい。露出測定サブピクセル107(又は露出測定サブピクセル107a、107b、107c等)がシステムクロックによって支配されていない(例えば、図2の例に関連して上述した“set”及び“transfer”のような周期制御信号を受信しない)一部の実施の形態において、制御論理111は、トリガ信号(“set”)に応答して露出測定サブピクセル107(又は露出測定サブピクセル107a、107b、107c等)をイネーブルしてもよい。例えば、制御論理111は、周期制御信号を受信するサブピクセルをイネーブルすることによって露出測定サブピクセル107(又は露出測定サブピクセル107a、107b、107c等)をイネーブルしてもよく、したがって、(例えば、図2の例に関連して上述したように)受光素子からの信号を統合してもよい。
【0108】
ステップ407において、スーパーピクセルは、少なくとも一つの第2の受光素子に当たる光に比例する少なくとも一つの第2のアナログ信号を受信してもよい。例えば、図1の例に関連して上述したように、受光素子103は、受光素子103に当たる光に比例する第2のアナログ信号(例えば、Iph又は電圧信号)を生成してもよい。ステップ405に関連して上述したように、一部の実施の形態において、露出測定サブピクセル107(又は露出測定サブピクセル107a、107b、107c等)は、第2のアナログ信号を受信してもよいが、状態検出器105からのトリガ信号に応答して周期制御信号を受信するまで第2のアナログ信号を統合しない。他の実施の形態において、露出測定サブピクセル107(又は露出測定サブピクセル107a、107b、107c等)は、システムクロックに従って周期制御信号を受信し、したがって、受信した第2のアナログ信号を周期制御信号に従って統合してもよい。
【0109】
ステップ409において、露出測定回路を用いて、スーパーピクセルは、少なくとも一つの第2のアナログ信号をデジタル信号に変換してもよい。例えば、図1の例に関連して上述したように、ADC109がイネーブルされた後、ADC190は、露出測定サブピクセル107(又は露出測定サブピクセル107a、107b、107c等)からの第2のアナログ信号(例えば、VFD)をデジタル信号(例えば、“dig pix data”)に変換するとともにデジタル信号を外部読み出しシステムに出力してもよい。
【0110】
ステップ411において、少なくとも一つの第2のアナログ信号をデジタル信号に変換した後、スーパーピクセルは、露出測定回路をディスエーブルしてもよい。例えば、図1の例に関連して上述したように、ADC190は、変換及び/又は出力に応答して“clear”信号を生成することができ、これを、制御論理111がADC190をディスエーブルするのに用いることができる。 追加的に又は代替的に、ADC190は、変換及び/又は出力の後に外部制御信号(Vramp、ramp code等)への応答を自動的に停止してもよい。
【0111】
図5Aは、図2Aの露出測定サブピクセルシステムを用いて図1A又は1Bのスーパーピクセルによって制御及び生成される信号のタイミングを示す図である。図5Aに示すように、reset信号を、例えば、システムクロックに従って外部読出しシステムによって露出測定サブピクセル107に送信してもよい。追加的に、transfer信号を、例えば、システムクロックに従って外部読出しシステムによって露出測定サブピクセル107に送信してもよい。したがって、露出測定サブピクセル107は、露出測定サブピクセルの受光素子103からのアナログ信号をADC190に供給されるアナログ信号VFDに統合することを開始してもよい。追加的に、図5Aに示さないが、状態検出器105からの信号を、例えば、状態検出器105の受光素子101からのアナログ信号が条件に整合することを検出したことに応答してADCに送信してもよい。したがって、ADC190は、例えば、ランピング手順(ramping procedure)を用いてVFDのデジタルデータへの変換を開始してもよい。
【0112】
ランプADCを用いる実施の形態において、ramp codeを外部読出しシステムからADC109に供給してもよい。ADC190の対応するラッチは、アナログ信号VFDをnビットデータ(ADC190のアーキテクチャによって決定されるビット数)に変換するためにramp codeを用いてもよい。次に、ADC190は、読出し周辺部を用いてデータを出力するとともに他の変換のためにADC109のラッチをリセットしてもよい。図5Aに示さないが、ADC109は、その後に、アナログ信号を変換した後/デジタルデータを出力した後に自動的にディスエーブルしてもよい。
【0113】
図5Bは、図2Bの露出測定サブピクセルシステムを用いて図1Cのスーパーピクセルによって制御及び生成される信号のタイミングの図である。図5Bの信号は、図5Aの信号と同様であるが、単一のADC190に対にされた二つの露出測定サブピクセル107a及び107bからの二つのアナログ信号VFD1及びVFD2を有する。図5Bに示すように、統合は同時であり、読出しは順次である。したがって、順次読出しは、同時に取得した補完的な測定値を有する。したがって、補足データを取得するために、露出測定サブピクセルの利得及び/又はカラーフィルタは互いに異なってもよい。
【0114】
図5Cは、図2Cの露出測定サブピクセルシステムを用いて図1Cのスーパーピクセルによって制御及び生成される信号のタイミングの図である。図5Cの信号は、図5Aの信号と同様であるが、単一のADC190に対にされた二つの露出測定サブピクセル107a及び107bからの二つのアナログ信号VFD1及びVFD2を有する。図5Cに示すように、統合は、同時であるが互いに異なる時間(すなわち、「露出時間1」及び「露出時間2」)に亘って行われる。したがって、順次読出しは、互いに異なる時間に亘って取得した補完的な測定値を有する。したがって、補足データを、高ダイナミックレンジのイメージングに用いてもよい。
【0115】
図5Dは、図2Dの露出測定サブピクセルシステムを用いて図1Cのスーパーピクセルによって制御及び生成される信号のタイミングの図である。図5Dの信号は、図5Aの信号と同様であるが、アナログ信号VFDは、単一のADC190に対にされた二つの露出測定サブピクセル107a及び107bに基づくとともに同一のセンスノードに順次転送される。図5Dに示すように、統合は、同時であるが互いに異なる時間(すなわち、「露出時間1」及び「露出時間2」)に亘って行われる。したがって、順次読出しは、補完的であるが互いに異なる時間に亘って取得した(時間的に)重複する測定値を有する。したがって、補足データを、高ダイナミックレンジのイメージングに用いてもよい。
【0116】
図5Eは、図2Dの露出測定サブピクセルシステムを用いてスーパーピクセルによって制御及び生成される信号のタイミングの図である。図5Eに示すように、reset信号を、例えば、システムクロックに従って外部読出しシステムによって露出測定サブピクセル370及び380に送信してもよい。追加的に、transfer信号を、例えば、システムクロックに従って外部読出しシステムによって露出測定サブピクセル370及び380に送信してもよい。したがって、露出測定サブピクセル370及び380は、露出測定サブピクセルの受光素子103からのアナログ信号をADCのコンパレータ360に供給されるアナログ信号に統合することを開始してもよい。追加的に、図5Eに示さないが、状態検出器105からの信号を、例えば、状態検出器105の受光素子からのアナログ信号が条件に整合することを検出したことに応答してADCに送信してもよい。したがって、ADC190は、例えば、ランピング手順(ramping procedure)を用いてサブピクセル370及び380からのアナログ信号のデジタルデータへの変換を開始してもよい。
【0117】
図5Eに更に示すように、サブピクセル370及び380からのアナログ信号の統合中に、サブピクセル370及び380からのreset電圧を読出しシステムに出力してもよい。一部の実施の形態において、ADCは、出力前にリセット電圧をデジタル信号に変換してもよい。その後、サブピクセル370及び380の受光素子に当たる光に比例するアナログ信号を出力してもよい。したがって、図5Eの実施の形態において、一つ以上ノイズ抑制及び/又は不整合の補正を、出力アナログ信号及びリセット電圧を用いて行ってもよい。
【0118】
図6Aは、図1Aのスーパーピクセル100又は図1B~1Dの他のスーパーピクセルのいずれか等のような本開示のスーパーピクセルで用いる例示的な状態検出器600の概略図である。図6Aに示すように、トランジスタ603のアレイ(例えば、MP11、MP12、MP13、MP14、MP21、MP22、MP23、MP24、MP31、MP32、MP33及びMP34)は、受光素子601(PDCD)の出力Iphに比例するアナログ信号Vphを増幅する(例えば、VphはIphの対数であってもよい。)とともに増幅された信号Vgp1を出力してもよい。 アレイ603は、Vphを受け入れる入力端子及びVgp1を出力する出力端子に加えて、VqDCのような一つ以上の制御端子も有してもよい。制御端子は、例えば、入力(及び/又は出力)のオフセットをシフトすることによってVphの増幅を制御してもよい。追加の端子Vq及びVDDは、アレイ603の増幅のレベルを制御してもよい。
【0119】
状態検出器600は、ヒステリシスを有する一対のコンパレータ605を更に有してもよい。コンパレータ605の対は、Vo+及びVo-を出力してもよく、これらは、電流源607a(Vpch)及び607b(Vnch)をそれぞれアクティブ化してもよい。電流源607a及び607bは、一定の値の電流を生成してもよく、コンデンサ609を充電(又は放電)してもよい。コンデンサ609の電圧は、電圧フォロワを介して、例えば、制御端子VqDCを介して、アレイ603に供給される。したがって、受光素子601に当たる光が増大するに従って、光源607aからの電流が増大し、したがって、アレイ603によって形成される増幅器のオフセットが増大する。したがって、コンパレータ605の対への入力は、ゼロに到達するまで減少し、論理611は、“set”信号を出力する。同様に、受光素子601に当たる光が減少するに従って、光源607bからの電流が増大し、したがって、アレイ603によって形成される増幅器のオフセットが減少する。したがって、コンパレータ605の対への入力は、ゼロに達するまで増大し、論理611は、“set”信号を出力する。一部の実施の形態において、論理611は、(外部読出しシステムについて“Req”及び“Ack”を付した)ハンドシェイクを行う。
【0120】
図6Bは、図1Aのスーパーピクセル100のような本開示のスーパーピクセルで用いる他の例示的な状態検出器650の概略図である。図6Bに示すように、状態検出器650は、受光素子601(PDCD)に接続された増幅器651(-A1)を有する。増幅器651(-A1)は、ユニティゲイン増幅器であってもよい。一部の実施の形態において、増幅器651(-A1)は反転していてもよい。コンデンサ653(C1)は、増幅器651(-A1)に接続されてもよい。
【0121】
状態検出器650は、コンデンサ653(C1)との共通ノードに並列に接続された増幅器655(-A2)、コンデンサ657(C2)及びリセットスイッチ659を更に有してもよい。したがって、状態検出器650が制御信号(例えば、外部読出しシステムからの確認応答信号)を受信するときは常に、リセットスイッチ659は、検出器を短絡させるとともに新たな検出の準備をするために閉じてもよい。代替的に、状態検出器650は、後に説明するように、set信号を出力した後に自動的にリセットするように構成されてもよい。
【0122】
(反転増幅器であってもよい)増幅器651(-A1)は、コンデンサ653(C1)からの電圧の変化がVdiffにおける規定の電圧レベル(すなわち、以前のreset信号におけるコンデンサ651(C1)における電圧のレベル)からの偏差となるようにコンデンサ653(C1)からの電圧の変化を増幅する。一部の実施の形態において、増幅器651は、増幅器651がスーパーピクセルの論理回路からのset信号のような制御に応答してのみ増幅するようにトランジスタ661によって制御されてもよい。Vdiffが負の方向でしきい値を超えるときには常に、“-events”トリガ信号が論理及びAERハンドシェイク回路に送信され、set信号がスーパーピクセルの制御論理に供給される。同様に、Vdiffが正の方向で(上述したしきい値と同一のしきい値又は異なるしきい値であってもよい)しきい値を超えると常に、“+ events”トリガ信号が論理及びAERハンドシェイク回路に送信され、set信号がスーパーピクセルの制御論理に供給される。したがって、検出器は、上述したしきい値を超える強度の増加及び同一の又は異なるしきい値を下回る強度の減少を検出してもよい。
【0123】
図6A又は6Bのアーキテクチャを用いて説明したが、図6A又は6Bに示されるように、一つ以上のしきい値のような一つ以上の予め設定された条件に対する受光素子(例えば、PDCD)に当たる光に比例する信号(例えば、電圧又は電流)の比較を行うように任意の適切な検出器を適合させてもよい。したがって、そのような比較を行うように構成されたトランジスタ、コンデンサ、スイッチ及び/又は他の回路素子の任意の組合せを、本開示のイメージセンサで用いてもよい。
【0124】
図7は、図6Bの検出器650によって生成されたトリガの図である。図7に示すように、VPは、検出器650のコンデンサ651(C1)の電圧を表し、したがって、受光素子601(PDCD)に当たる光に比例する電圧である。さらに、Vdiffは、VPの反転及び増幅されたバージョンである検出器650の電圧信号であり、したがって、受光素子601(PDCD)からの出力に比例する。図7に示すように、(“+events”として示す)VPの増大及び(“-events”として示す)VPの減少の両方により、set信号を生成してもよい。追加的に、図7は、「+しきい値」が「-しきい値」と(大きさを)同一に設定するが方法を示すが、これらを互いに異なるように設定してもよい。最後に、図7は、(例えば、リセットスイッチ659を閉じることによって)各トリガの後にVdiffが(「リセットレベル」として示す)基準値(baseline)にリセットする方法を示す。
【0125】
図8は、状態検出器(例えば、CD101)及び露出測定サブピクセル(例えば、EM107)のフォトダイオードの互いに異なるあり得る幾何学的配置810、820及び830の概略図並びにフォトダイオードから関連する回路(例えば、CD105及び107)への接続の概略図である。図8に示すように、複数の露出測定サブピクセル(EM)(例えば、スーパーピクセル810の三つのEM、スーパーピクセル820の八つのEM、スーパーピクセル830の五つのEM等)を、スーパーピクセルの単一の状態検出器(CD)と対にしてもよい。さらに、図8のスーパーピクセル810に示すように、複数のEMは全てスーパーピクセルの同一のアナログ-デジタル変換器(ADC)に接続してもよく、その結果、EMからの測定値が順次読み出される。スーパーピクセル810について示すが、同一の接続スキームを、図8に示すスーパーピクセル820及びスーパーピクセル830に用いてもよい。図2B~2Dに関連して上述したように。EMは、個別に又は重複して統合してもよく、同一の時間又は異なる時間に亘って統合してもよい。したがって、後に説明するように、単一のスーパーピクセルのEMの様々な特性を変えてもよい。
【0126】
図9は、高ダイナミックレンジ(HDR)イメージング及び/又は赤-緑-青(RGB)イメージングを提供する例示的なスーパーピクセルの概略図である。図9に示すように、互いに異なる範囲を、(例えば、図9の例示的なスーパーピクセル910に示すようにEMの全体の統合時間を変化させることによって)スーパーピクセルの互いに異なるEMに対して用いてもよい。代替的に、カラーのデジタルデータをセンサから自動的に読み出すことができるようにするためにスーパーピクセルの互いに異なるEMにカラーフィルタを適用してもよい。互いに異なる範囲で用いられるカラーフィルタの組合せ例を、図9のスーパーピクセル920及びスーパーピクセル930として示す。
【0127】
さらに、図9に示さないが、図2B~2Dに関連して上述したように、スーパーピクセルの複数のEMの変換利得は、単一のスーパーピクセルから抽出されるデータのダイバーシティ(diversity)を増大させるために変化してもよい。変換利得を、カラーフィルタと共に又はカラーフィルタの代わりに変えてもよい。
【0128】
本開示のスーパーピクセルで構築されたイメージセンサからの出力は、多くの現存するイメージセンサのように同期アナログデータではなく、非同期アナログデータに基づく同期デジタルデータを提供することができる。さらに、アナログデータを、多くの現存するイメージセンサのようにチップレベルではなく、本開示のイメージセンサのピクセルレベルでデジタルデータに変換することができる。したがって、デジタルデータを、現存するイメージセンサのような後処理を必要とすることなく(例えば、ビデオの符号化で用いるのに最適である)差分画像を構築するために直接用いることができる。さらに、イメージセンサからのデジタルデータ出力を、全ての画素からではなく特定の条件に整合する画素のみを少なくともクロックサイクルで読み出すことによって大幅に減少させることができる。
【0129】
本開示に従って構築された画素の互いに異なる部分を製造するために、制御検出器、露出測定サブピクセル及び他のフォトダイオード関連回路は、一つの特定の電圧範囲を必要とするのに対し、制御論理及びADCのような他の回路は、例えば、製造の小型化及び/又はスケーラビリティを実行するために互いに異なる電圧範囲を必要とすることがある。 したがって、フォトダイオード関連回路への供給電圧は、他の回路に供給される電圧とは異なるとともに高くなることがある。
【0130】
したがって、一部の実施の形態において、互いに異なる半導体技術を、イメージセンサのフォトダイオード関連回路及び他の回路をそれぞれ実現するために用いてもよい。例えば、(互いに異なる基本技術に基づく、互いに異なる形状を有する、異なる供給電圧を有する等の場合がある)二つの半導体プロセスを、二つの回路タイプに対して個別に最適化してもよい。これらのプロセスの結果を、ウェーハ間スタッキング技術を用いて統合してもよい。
【0131】
図10Aは、本開示の実施の形態による例示的な読出しシステム1000を示す。読出しシステム1000を、ここで説明するスーパーピクセルのいずれか(例えば、図1Aのスーパーピクセル100、図1Bのスーパーピクセル100'、図1Cスーパーピクセル100”又は図1Dのスーパーピクセル100''')のようなスーパーピクセルのアレイと共に用いてもよい。 図10Aの例において、(例えば、図1Dに記載したラッチ115と同様の)複数の外部ラッチ1001は、現在のクロックサイクルの前に種々のスーパーピクセルの状態検出器がトリガされたか否かの表示を記憶してもよい。読出しシステム1000は、クロック読出しを実現する論理回路1003と、複数のスーパーピクセルからのデジタル値を格納するメモリアレイ、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)と、を更に備えてもよい。SRAMアレイとして示すが、デジタル値を記憶するメモリアレイ(及びここで説明するとともに図1Dに関連して説明したイネーブルラッチアレイ)は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等のあらゆる非一時的メモリを備えてもよい。読出しシステム1000は、それぞれが対応するスーパーピクセルのADCのnビットラッチ、例えば、ラッチ1007-1、1007-2、1007-3、...、1009-mからの出力を受信する複数のnビットレジスタ、例えば、レジスタ1009-1、1009-2、1009-3、...、1009-mのシフトレジスタチェーンを備えてもよい。したがって、図10Aの例において、m個のレジスタに出力を送信するm個のスーパーピクセルが存在する。しかしながら、代替的な実施の形態において、一つ以上のADCは、一つ以上のレジスタを共有してもよい。
【0132】
図10Aに示すように、論理1003によって、各クロックサイクルで、nビットレジスタ、例えば、レジスタ1009-1、1009-2、1009-3、...、1009-mは、格納したコンテンツをメモリ1005に転送する。一部の実施の形態において、レジスタ1009-1、1009-2、1009-3、...、1009-mは、例えば、対応するスーパーピクセルから出力されたリセット電圧を対応するスーパーピクセルからから出力されたデジタル信号から減算することによって、最初に相関ダブルサンプリング(CDS)動作を実行してもよい。さらに、図10Aの例に示すように、レジスタ1009-1、1009-2、1009-3、...、1009-mのいずれもが、イネーブルラッチ1001で表されるような新しい情報を有さない場合、論理1003は、クロックサイクルをスキップしてもよい。
【0133】
図10Bは、本開示の実施の形態による他の読み出しシステム1000'の例を示す。システム1000'は、図1のシステム1000と同様であるが、複数のビット1011-1、1011-2、...、1009-(m-1)、1009-mを有する。例えば、各ビットは、対応する各スーパーピクセルのイネーブルラッチを備えてもよい。代替的に、各ビットは、対応する各スーパーピクセルのラッチ115から状態(例えば、オン状態若しくはオフ状態又は状態検出器からのアナログ信号の記憶)をコピーすることができる。図10Bに示すように、複数のビットは、対応するスーパーピクセルからのトリガ信号の受信に応答して、対応するスイッチ(又はスイッチとして機能するように構成された少なくとも一つのトランジスタ)をアクティブ化してもよく、それによって、レジスタは、メモリ1005に転送されるアクティブ化された対応するビットのみを有する。
【0134】
図11は、各スーパーピクセル(例えば、スーパーピクセル1101a、1101b等)にADCではなく列レベルのADC1107を実装する例示的な画像アレイ1100を示す。一部の実施の形態において、図2Eの露出測定システム270'、図2Fの露出測定システム290'、図2Gの露出測定システム250’及び/又は図2Hの露出測定システム290”をアレイ1100に用いてもよい。追加的に又は代替的に、ADC1107は、図3Bのシステム350を用いてもよい。
【0135】
図11に示すように、スーパーピクセル(例えば、スーパーピクセル1101a、1101b等)の状態検出器は、状態検出器読出し部1105をアクティブ化するとともに状態検出器読出し部1105と通信を行ってもよい。さらに、スーパーピクセル(例えば、スーパーピクセル1101a、1101b等)の露出測定回路が統合を実行するとともに列レベルADC1107がイネーブルラッチ1190に基づいて対応する統合された電荷をデジタル信号に変換した後に、露出測定制御部1103は、別のトリガ信号の準備をするために対応するイネーブルラッチ1109を非アクティブ化してもよい。
【0136】
図12は、例えば、図1Dのスーパーピクセルの連続する制御サイクルNにおける任意の非同期検出イベント(CD)と関連する(トリガされた)露出測定値(EM)の間の一般的な時間的関係の図である。「CDイベント」の各スパイクは、状態検出器105が受光素子101からのアナログ信号が条件に整合することを検出したときを表し、「EM測定値」の各傾斜部分は、ADC109によるサブピクセル107a、107b及び107Cの一つ以上の受光素子からのアナログ信号からデジタル信号への変換を表す。図12に示すように、ラッチ、例えば、図1Dのラッチ115を用いることによって、デジタル信号の変換及び出力中の正の状態検出は、次のクロックサイクル中に他の変換及び出力が行われる可能性がある。例えば、図12のN+2の変換サイクル中の第2の検出は、図12の次のサイクルで第2の変換を行う。それにもかかわらず、ラッチが既にアクティブ化/イネーブルされているので、前の状態検出が変換を待機している間の正の状態検出は無視される。例えば、図12のN+1のサイクル中の第2の検出は、最初の検出によってN+2のサイクルの変換サイクルが既にトリガされているために変換サイクルにはならない。
【0137】
上記記載を、説明のために提示した。それは網羅的ではなく、開示された正確な形態又は実施の形態に限定されない。実施の形態の変更及び適合は、明細書の考察及び開示された実施の形態の実施から明らかになるであろう。例えば、説明した実現はハードウェアを含むが、本開示によるシステム及び方法を、ハードウェア及びソフトウェアを用いて実現することができる。さらに、特定の素子を互いに結合されているものとして説明したが、そのような素子を互いに統合してもよい又は任意の適切な方法で分散させてもよい。
【0138】
さらに、例示的な実施の形態をここで説明したが、範囲は、本開示に基づく等価な素子、変更、省略、組合せ(例えば、さまざまな側面の実施の形態)、適応及び/又は変形を有するありとあらゆる実施の形態を含む。特許請求の範囲の素子は、特許請求の範囲で用いられる言語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書に記載された例又は出願の審査中に限定されず、その例は非排他的であると解釈されるべきである。さらに、開示された方法のステップを、ステップの並べ替え及び/又はステップの挿入又は削除を含む任意の方法で変更することができる。
【0139】
本開示の特徴及び利点は、詳細な明細書から明らかであり、したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神及び範囲に含まれる全てのシステム及び方法を網羅することが意図されている。ここで用いるように、不定冠詞(indefinite articles “a” and “an”)は、「一つ以上」を意味する。同様に、複数の用語の使用は、与えられた文脈で明確でない限り、必ずしも複数を意味するわけではない。「及び」又は「又は」のような単語は、特段の定めがない限り「及び/又は」を意味する。さらに、本開示の研究から多くの変形及び変更が容易に生じるので、開示を図解及び説明された正確な構造及び操作に限定することは望ましくなく、したがって、全ての適切な変更及び等価物は、開示の範囲内にあるものと分類してもよい。
【0140】
他の実施の形態は、明細書の考察及びここに開示される実施の形態の実施から明らかになるであろう。 明細書及び実施例は、例示としてのみ考慮されることが意図されており、開示された実施の形態の真の範囲及び精神は、特許請求の範囲によって示される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12