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特許7248815溶接装置の操作パネル、この種のパネルを備えた溶接装置、この種の溶接装置の溶接パラメータを構成するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】溶接装置の操作パネル、この種のパネルを備えた溶接装置、この種の溶接装置の溶接パラメータを構成するための方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 9/10 20060101AFI20230322BHJP
   G06F 3/0487 20130101ALI20230322BHJP
【FI】
B23K9/10 A
G06F3/0487
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021556507
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-17
(86)【国際出願番号】 EP2020000071
(87)【国際公開番号】W WO2020187442
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-10-13
(31)【優先権主張番号】19163549.9
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】504380611
【氏名又は名称】フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】FRONIUS INTERNATIONAL GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ラットナー、ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ノイバッハー、ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】エックル、ベルンハルト
(72)【発明者】
【氏名】シュトラッサー、マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】ヘルツィング、アクセル
【審査官】後藤 泰輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-136251(JP,A)
【文献】特開2006-082091(JP,A)
【文献】特表2005-527381(JP,A)
【文献】特表2015-512336(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0071949(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102009040957(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 9/00、9/06-9/133、10/00
G06F 3/0487
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接装置(SG)の操作パネル(1)であって、
溶接パラメータを表示するための溶接パラメータ表示ユニット(2)と、
ユーザが手動で作動可能な少なくとも1つの操作要素(3)と
を備える操作パネル(1)において、
前記操作パネル(1)は、前記操作要素(3)を作動させることによって、溶接パラメータ選択モードと溶接パラメータ編集モードとの間で切り替え可能であり、
前記溶接パラメータ選択モードでは、前記操作要素(3)を回転させることにより、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記溶接パラメータの1つを選択可能であり、
前記溶接パラメータ編集モードでは、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の選択された溶接パラメータのパラメータ値は、前記操作要素(3)を回転させることによって設定可能であり、
前記溶接装置(SG)によって実行される溶接プロセスが開始された後、前記操作パネル(1)は、溶接パラメータ表示モードに切り替わり、
前記溶接パラメータ編集モードにて設定された前記パラメータ値に対応して、前記溶接プロセスの異なる連続した段階で前記溶接パラメータ表示モードにおいて前記溶接プロセスが開始された後、前記操作パネル(1)の前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の分割機能曲線(4)内の前記溶接パラメータが、順次表示されるとともに、前記溶接装置(SG)の溶接電流源(11)によって前記溶接プロセスを実行するために物理的に設定され、
溶接パラメータは、それぞれの場合において、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)の関連する表示セグメント(5)によって表示され、
前記溶接パラメータ編集モードにおいて、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)内の選択された溶接パラメータの表示セグメント(5)は、全く減光されていない関連する照明手段によって照らされるのに対し、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)内の残りの選択されていない溶接パラメータの前記表示セグメント(5)が関連する照明手段によって照らされず、
前記溶接パラメータ選択モードにおいて、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)内の選択された溶接パラメータの表示セグメント(5)は、全く減光されていない関連する照明手段によって照らされるのに対し、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)内の残りの選択されていない溶接パラメータの前記表示セグメント(5)が関連する照明手段によって減光された光力で照らされることを特徴とする、操作パネル(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の操作パネルにおいて、
前記手動で作動可能な操作要素(3)は、増分の態様で操作可能な操作ホイールを含む、操作パネル。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の操作パネルにおいて、
前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)の前記表示セグメント(5)は、減光可能な1つまたは複数の照明手段によって照らされ得る透明な合成材料ブロックを含む、操作パネル。
【請求項4】
請求項3に記載の操作パネルにおいて、
前記1つまたは複数の照明手段は、発光ダイオードである、操作パネル。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の操作パネルにおいて、
前記分割機能曲線(4)の表示セグメント(5)の各透明合成材料ブロックのユーザに向けられた表面は、光散乱を増加させるために表面処理されている、操作パネル。
【請求項6】
請求項1乃至の何れか一項に記載の操作パネルにおいて、
前記溶接パラメータ表示モードにおいて、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)内で前記溶接装置(SG)の溶接電流源(11)によって物理的に設定された現在アクティブな溶接パラメータの表示セグメント(5)は、関連する照明手段によって減光された光力で照らされる、操作パネル。
【請求項7】
請求項1乃至の何れか一項に記載の操作パネルにおいて、
前記操作パネル(1)は、前記溶接パラメータ選択モードで選択された溶接パラメータのパラメータ値、または前記溶接プロセス中に前記溶接装置(SG)の前記溶接電流源(11)によって能動的に設定された溶接パラメータを表示するための少なくとも1つのデジタルディスプレイを備える、操作パネル。
【請求項8】
請求項1乃至の何れか一項に記載の操作パネル(1)と、溶接パラメータ選択モードで選択された溶接パラメータのうち、溶接パラメータ編集モードで設定されたパラメータ値に対応して、溶接プロセス中に溶接パラメータを設定するための溶接電流源(11)とを有する溶接装置(SG)。
【請求項9】
請求項1乃至の何れか一項に記載の、溶接装置(SG)の手動で作動可能な操作パネル(1)によって、前記溶接装置(SG)の溶接パラメータを構成するための方法であって、
構成される各溶接パラメータについて(a)乃至(d)の以下のステップが実行され、
(a)前記操作パネル(1)の操作要素(3)を引く又は押すことによって、前記操作パネル(1)を溶接パラメータ選択モードに切り替えること(S1)、
(b)構成される前記溶接パラメータを選択すべく、前記溶接パラメータ選択モードにある前記操作要素(3)を回転させること(S2)、
(c)前記操作パネル(1)の前記操作要素(3)を再度押すことにより、前記溶接装置(SG)の前記溶接パラメータ選択モードから前記溶接パラメータ編集モードに切り替えること(S3)、および
(d)構成される選択された前記溶接パラメータの溶接パラメータ値を設定すべく、前記溶接パラメータ編集モードにある前記操作要素(3)を回転させること(S4)、
前記溶接装置(SG)によって実行される溶接プロセスが開始された後、前記操作パネル(1)は溶接パラメータ表示モードに切り替わり、前記溶接パラメータ編集モードで設定された前記パラメータ値に対応して、前記溶接プロセスの異なる連続した段階で前記溶接パラメータ表示モードにおいて溶接プロセスが開始された後、前記操作パネル(1)の前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)内の前記溶接パラメータが、順次表示されるとともに、前記溶接装置(SG)の溶接電流源(11)によって前記溶接プロセスを実行するために物理的に設定され、
前記溶接パラメータ編集モードにおいて、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)内の選択された前記溶接パラメータの表示セグメント(5)は、全く減光されていない関連する照明手段によって照らされるのに対し、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)内の残りの選択されていない前記溶接パラメータの前記表示セグメント(5)が関連する照明手段によって照らされず、
前記溶接パラメータ選択モードにおいて、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の分割機能曲線(4)内の選択された溶接パラメータの表示セグメント(5)は、全く減光されていない関連する照明手段によって照らされるのに対し、前記溶接パラメータ表示ユニット(2)の前記分割機能曲線(4)内の残りの選択されていない溶接パラメータの前記表示セグメント(5)が関連する照明手段によって減光された光力で照らされる、方法。
【請求項10】
請求項に記載の方法において、
構成される前記溶接パラメータのうち前記溶接パラメータ編集モードで設定されたパラメータ値は、前記溶接装置(SG)のデータメモリに格納されるとともに、前記データメモリから読み出されて、前記溶接装置(SG)の溶接電流源(11)によって実行される後続の溶接プロセス中に物理的に設定される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接装置の操作パネル、および操作パネルを用いて溶接装置の溶接パラメータを構成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、遠隔操作ユニットを有する溶接装置を制御するための装置に関する。特許文献2は、制御手段を有する溶接装置を制御するための装置を開示している。特許文献3は、溶接システム用のユーザインターフェースとして携帯通信機器を使用することに関する。特許文献4は、溶接装置用の遠隔制御装置に関する。従来の溶接装置は、溶接装置を操作するための、特に溶接装置によって実行される溶接プロセスの溶接パラメータを設定するための操作パネルを有する。重要な溶接パラメータは、キーを使用して選択可能であり、設定ホイールを使用して変更可能であり、溶接プロセス中にデジタルディスプレイに表示可能である。
【0003】
特に対応する溶接パラメータ値を設定するための溶接パラメータの選択は、通常、キーまたはボタンを介して行われる。従来の操作パネルにそのようなキーを設けることは、一方では、操作パネルがユーザにとって比較的複雑となるため、溶接パラメータの入力がより困難になるという欠点を有し、他方では、操作パネル上のスペースをキーが占有するため、特に携帯用溶接装置の場合、操作パネルのサイズを最小化または縮小することは、より困難になるか、または回避される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】独国実用新案第202006009014号明細書
【文献】独国特許出願公開第19733638号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/112673号明細書
【文献】米国特許出願公開第2004/232128号明細書
【発明の概要】
【0005】
したがって、本発明の目的は、溶接パラメータの入力を簡単かつ間違いなく行うことを可能にし、溶接装置に統合される場合にほとんど表面積を必要としない溶接装置用の操作パネルを提供することである。
【0006】
本発明によれば、この目的は、請求項1に記載の特徴を有する溶接装置の操作パネルによって達成される。
したがって、本発明は、
溶接パラメータを表示するための溶接パラメータ表示ユニットと、
ユーザが手動で作動可能な少なくとも1つの操作要素と
を備える溶接装置の操作パネルを提供する。
【0007】
操作パネルは、操作要素を引くか又は押すことによって、溶接パラメータ選択モードと溶接パラメータ編集モードとの間で切り替え可能である。
溶接パラメータ選択モードでは、操作要素を回転させることにより、溶接パラメータ表示ユニットの溶接パラメータの1つを選択可能である。
【0008】
溶接パラメータ編集モードでは、溶接パラメータ表示ユニットの選択された溶接パラメータのパラメータ値は、操作要素を回転させることによって設定可能である。
溶接装置によって実行される溶接プロセスが開始された後、操作パネルは、溶接パラメータ表示モードに切り替わる。
【0009】
溶接パラメータ編集モードで設定されたパラメータ値に対応して、溶接プロセスの異なる連続した段階で溶接パラメータ表示モードで溶接プロセスが開始された後、操作パネルの溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の溶接パラメータは順次表示されるとともに、溶接装置の溶接電流源によって溶接プロセスを実行するために物理的に設定される。
【0010】
本発明による操作パネルは、操作要素が2つの操作モード間の切り替えのために、およびパラメータ値を設定するために使用可能であるという利点を提供する。このようにして、他の操作要素、特にキーなどに必要なスペースを節約できるため、操作パネル全体に必要なスペースは比較的少なくなる。したがって、本発明による操作パネルは、比較的小さなハウジングを有する溶接装置に、特に携帯型溶接装置にも、省スペースで提供可能である。さらに、操作パネルの明瞭さが増し、操作モードの選択および/またはパラメータ値の設定がユーザにとって容易になり、より信頼性の高い方法で入力が行われる。
【0011】
本発明による操作パネルの1つの可能な実施形態では、手動で作動可能な操作要素は、増分の態様で設定可能な操作ホイールを備える。
本発明による操作パネルのさらなる可能な実施形態では、溶接パラメータは、それぞれの場合において、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線の関連する表示セグメントによって表示される。
【0012】
本発明による操作パネルのさらなる可能な実施形態では、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線の表示セグメントは、減光され得る1つまたは複数の照明手段、特に発光ダイオードによって照らされ得る透明な合成材料ブロックを含む。
【0013】
本発明による操作パネルのさらなる可能な実施形態では、分割機能曲線の表示セグメントの各透明合成材料ブロックのユーザに向けられた表面は、光散乱を増加させるために表面処理される。
【0014】
本発明による操作パネルのさらなる可能な実施形態では、溶接パラメータ編集モードにおいて、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の選択された溶接パラメータの表示セグメントは、全く減光されていない関連する照明手段によって照らされるのに対し、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の残りの選択されていない溶接パラメータの表示セグメントが関連する照明手段によって照らされない。
【0015】
本発明による操作パネルのさらなる可能な実施形態では、溶接パラメータ選択モードにおいて、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の選択された溶接パラメータの表示セグメントは、全く減光されていない関連する照明手段によって照らされるのに対し、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の残りの選択されていない溶接パラメータの表示セグメントが関連する照明手段によって薄暗い光力で照らされる。
【0016】
本発明による操作パネルのさらなる可能な実施形態では、溶接パラメータ表示モードにおいて、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内で溶接装置の溶接電流源によって物理的に設定された現在アクティブな溶接パラメータの表示セグメントは、減光された光力を備えた関連する照明手段によって照らされる。
【0017】
本発明による操作パネルのさらなる可能な実施形態では、操作パネルは、溶接パラメータ選択モードで選択された溶接パラメータのパラメータ値、または溶接プロセス中に溶接装置の溶接電流源によって能動的に設定された溶接パラメータを表示するための少なくとも1つのデジタルディスプレイを備える。
【0018】
さらなる態様によれば、本発明は、請求項10に記載の特徴を有する溶接装置をさらに提供する。
したがって、本発明は、本発明の第1の態様による操作パネルと、溶接パラメータ選択モードで選択された溶接パラメータのうち、溶接パラメータ編集モードで設定されたパラメータ値に対応して、溶接プロセス中に溶接パラメータを設定するための溶接電流源と、を有する溶接装置を提供する。
【0019】
さらなる態様によれば、本発明は、請求項11に記載の特徴を有する溶接装置の溶接パラメータを構成するための方法をさらに提供する。
したがって、本発明は、本発明の第1の態様による溶接装置の手動で作動可能な操作パネルによって溶接装置の溶接パラメータを構成する方法を提供し、構成される各溶接パラメータに対して以下のステップが実行される。
【0020】
操作パネルの操作要素を押す又は引くことによって、操作パネルを溶接パラメータ選択モードに切り替えること、
構成される溶接パラメータを選択すべく、溶接パラメータ選択モードにある操作要素を回転させること、
操作パネルの操作要素を再度押すことにより、溶接装置の溶接パラメータ選択モードから溶接パラメータ編集モードに切り替えること、および
構成する選択した溶接パラメータの溶接パラメータ値を設定すべく、溶接パラメータ編集モードにある操作要素を回転させること。
【0021】
溶接装置によって実行される溶接プロセスが開始された後、操作パネルは、溶接パラメータ表示モードに切り替わる。
溶接パラメータ編集モードで設定されたパラメータ値に対応して、溶接プロセスの異なる連続した段階で溶接パラメータ表示モードで溶接プロセスが開始された後、操作パネルの溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の溶接パラメータは順次表示されるとともに、溶接装置の溶接電流源によって溶接プロセスを実行するために物理的に設定される。
【0022】
本発明による方法の可能な実施形態では、溶接パラメータ編集モードにおいて、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の選択された溶接パラメータの表示セグメントは、全く薄暗くなっていない関連する照明手段によって照らされるのに対し、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の残りの選択されていない溶接パラメータの表示セグメントが関連する照明手段によって照らされない。
【0023】
本発明による方法のさらなる可能な実施形態では、溶接パラメータ選択モードにおいて、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の選択された溶接パラメータの表示セグメントは、全く減光されていない関連する照明手段によって照らされるのに対し、溶接パラメータ表示ユニットの分割機能曲線内の残りの選択されていない溶接パラメータの表示セグメントが関連する照明手段によって減光された光力で照らされる。
【0024】
本発明による方法のさらなる可能な実施形態では、構成される溶接パラメータの溶接パラメータ編集モードで設定されたパラメータ値は、溶接装置のデータメモリに格納されるとともに、データメモリから読み出されて、溶接装置の溶接電流源によって実行される後続の溶接プロセス中に物理的に設定される。
【0025】
本発明による操作パネルおよび本発明による溶接装置の実施形態、ならびに溶接装置の溶接パラメータを構成するための本発明による方法の実施形態は、添付の図を参照して以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、溶接装置のための本発明による操作パネルの例示的な例示された実施形態の図を示す。
図2図2A乃至図2Hは、本発明による操作パネルの動作モードを説明するための図を示す。
図3図3は、本発明による操作パネルの動作モードを説明するためのさらなる図を示す。
図4図4A図4B図4Cは、その動作モードを説明するための本発明による操作パネルのさらなる図を示す。
図5図5は、本発明による操作パネルの動作モードを説明するためのさらなる図を示す。
図6図6は、溶接パラメータを構成するための本発明による方法の例示された実施形態を説明するためのフローチャートを示す。
図7図7は、本発明による操作パネルの1つの可能な実施形態の分解図を示す。
図8図8は、本発明による操作パネルの例示された実施形態を説明するためのさらなる分解図を示す。
図9図9は、本発明による溶接装置の1つの可能な実施形態を説明するための概略ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1から分かるように、本発明の第1の態様による本発明による操作パネル1は、溶接装置の異なる溶接パラメータを設定および表示するために使用される。操作パネル1は、異なる表示要素で溶接パラメータを表示するための溶接パラメータ表示ユニット2を有する。さらに、操作パネル1は、ユーザが作動させることができる操作要素3を有する。この手動で作動可能な操作要素3は、例えば、ユーザの手で作動可能または操作可能である。操作要素3を押すことにより、溶接パラメータ選択モードと溶接パラメータ編集モードとの間で切り替えが可能である。溶接パラメータ選択モードでは、操作要素3を回転させることにより、溶接パラメータ表示ユニット2の溶接パラメータの1つを選択可能である。溶接パラメータ編集モードでは、操作要素3を回転させることにより、溶接パラメータ選択モードで選択した溶接パラメータのパラメータ値は設定可能である。図1に示される例示された実施形態では、手動で作動可能な操作要素3は、増分の態様で設定可能な操作ホイールまたは回転プッシュ式調整ユニットを備える。溶接プロセスを開始する前に、ユーザは、図1に示すように、操作要素3を押すことにより、操作パネル1を溶接パラメータ選択モードに切り替えることができる。操作パネル1が溶接パラメータ選択モードに切り替わるとすぐに、ユーザは、操作要素3を回転させることによって、溶接装置の構成可能な溶接パラメータの1つを選択または選択することができる。操作要素3を再度押すことにより、ユーザは、操作要素3を溶接パラメータ選択モードから溶接パラメータ編集モードに切り替えることができる。操作パネル1が溶接パラメータ編集モードになるとすぐに、ユーザは、操作要素3を回転させることによって、構成される選択された溶接パラメータのパラメータ値を設定することができる。
【0028】
図1の状態から始めて、ユーザは、操作要素3を押すことによって、図2Aから図2Hに示されるように、機能曲線パラメータを呼び出すことができる。図示の例示的な実施形態では、溶接パラメータ表示ユニット2は、分割機能曲線4を含む。溶接装置の異なる溶接パラメータはそれぞれ、分割機能曲線4の関連する表示セグメント5によって表示され得る。1つの可能な実施形態では、溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4の各表示セグメント5は、減光可能な1つまたは複数の照明手段によって照らされ得る透明な合成材料ブロックを含む。減光可能なこれらの照明手段は、例えば発光ダイオードであってもよい。分割機能曲線4内の表示セグメント5の数は、異なる実施形態の変形において異なる場合がある。機能曲線4は、溶接作業に不可欠な溶接パラメータの概要をユーザに提供する。溶接パラメータの順序は、図1に示すように、いわゆる洗浄ライン構造によって事前に決定され得る。機能曲線4で再現された溶接パラメータは、1つの可能な実施形態では、開始電流I、上り勾配時間枠tup、少なくとも1つの主電流、下り勾配時間枠tdown、および最終電流Iを含むことができる。開始電流Iは、異なるタイプの操作用に個別に保存可能である。下り勾配時間枠tdownは、溶接プロセスにおいて、電流が主電流から最終電流Iまで減少する時間枠を示す。下り坂の時間枠のtdownは、異なるタイプの操作、特に2サイクル操作または4サイクル操作用に個別に保存可能である。1つの可能な実施形態では、溶接装置の操作パネル1は、溶接装置の操作のタイプ、特に溶接装置の2サイクル操作、4サイクル操作、またはスティック電極溶接操作を選択するためのキーをさらに備える。機能曲線4に含まれる溶接パラメータは、それぞれ関連する表示セグメント5-1、5-2、5-3、5-4、5-5、5-6によって表示される。したがって、図1に示される実施例では、機能曲線4は、6つの表示セグメント5-1から5-6を含む。第1の表示セグメント5-1は、溶接装置の開始電流Iのために提供される。表示セグメント5-2は、上り勾配時間枠tupを反映している。第3の表示セグメント5-3および第4の表示セグメント5-4は、2つの主電流I1、I2のために提供される。第5の表示セグメント5-5は、下り勾配時間枠tdownを表示する。機能曲線4のだい第6の表示セグメント5-6は、最終電流Iのために提供される。
【0029】
さらに、溶接パラメータ表示ユニット2は、図示された例示的な実施形態において、2サイクル操作、4サイクル操作、およびスティック電極溶接操作(STICK)を選択するためのキー6、7、8を有する。キー6、7、8は、任意選択で提供される。溶接パラメータディスプレイ2の分割機能曲線4の各表示セグメント5-iは、1つの可能な実施形態では、その下に配置された発光ダイオードによって照らされる透明な合成材料ブロックを含む。好ましい実施形態では、分割機能曲線4の各透明合成材料ブロックのユーザに向けられた表面は、光散乱を増加させるために表面処理される。
【0030】
1つの可能な実施形態では、溶接パラメータ編集モードにおいて、溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4内の選択された溶接パラメータの表示セグメント5-iは、全く減光されていない関連する照明手段または関連する発光ダイオードによって照らされるのに対し、溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4内の残りの選択されていない溶接パラメータの表示セグメント5-iが関連する照明手段または関連する発光ダイオードによって照らされない。
【0031】
溶接パラメータ選択モードにおいて、溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4内の選択された溶接パラメータの表示セグメント5は、全く減光されていない関連する照明手段または関連する発光ダイオードによって照らされるのに対し、溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4内の残りの選択されていない溶接パラメータの表示セグメント5が関連する、またはその下にある発光ダイオードによって減光された光力で照らされる。
【0032】
操作要素3を回転させることにより、ユーザは、図2に概略的に示されるように、分割機能曲線4の異なる表示セグメント5-iの間で行き来して回転させることができる。例えば、図2Aでは、第1の主電流i1を再現する表示セグメント5-3が選択され、現在設定されている溶接パラメータ値は、第1のデジタル表示9によって表示される。第1の表示ユニット9は、図示の例では、100アンペアの設定パラメータ値で第1の主電流I1を表示する。
【0033】
次に、操作要素3を左に回転させることにより、ユーザは、図2Bの図示の例において、上り勾配時間枠tupのための第2の表示セグメント5-2を選択することができる。第2のデジタルディスプレイ10は、上り勾配時間枠tupに対して現在設定されている値、すなわち、図示の例では0.5秒を表示する。
【0034】
操作要素3を回転させ続けることにより、ユーザは、図2Cに示されるように、分割機能曲線4の第1の表示セグメント、すなわち開始電流Iに到達する。開始電流Iは、図示の例では、第1の表示ユニット9に示されているように、35アンペアのパラメータとしての電流振幅を有する。これは、第2の表示ユニット10に表示されるように、100アンペアの主電流の35%に対応する。
【0035】
操作要素3を回転または作動させることにより、ユーザは、図2Dに示されるように、セットアップにおいて非アクティブ化され得るパルス周波数F-Pを有するTACを選択することができる。設定パラメータHFTが高周波パルス用の間隔に設定されると、ディスプレイHFイグニッションが点灯する。
【0036】
操作要素3を回転させ続けることにより、ユーザは、図2Fに示すように、例えば、最終電流I用の第6の表示セグメント5-6を選択することができる。図示の例では、設定された電流値は、第1のデジタルディスプレイ9によって表示されるように、30アンペアの最終電流Iを有し、これは、第2のデジタルディスプレイ10によって表示されるように、主電流の30%に対応する。
【0037】
操作要素3を回転させ続けることにより、ユーザは、図2Gに示すように、第5の表示セグメント5-5を選択することができる。機能曲線n4の第5の表示セグメント5-5は、下り勾配時間枠tdownを示す。図示の例において、第2のデジタルディスプレイ10によって表示されるように、設定された下り勾配時間枠tdownは1秒である。
【0038】
操作要素3を回転させることにより、第4の表示要素5-4も第2の主電流I2に対して選択され得る。図示の例において、第1のデジタルディスプレイ9によって表示されるように、第2の主電流I2は、50アンペアの電流値を有し、これは、第2のデジタルディスプレイ10によって表示されるように、第1の主電流I1の50%に対応する。
【0039】
ユーザは、操作要素3を押すか作動させることにより、操作パネル1を溶接パラメータ選択モードに切り替えた後、図2Aから図2Eに示すように、操作要素3を回転させることにより、構成可能かつユーザが望む溶接パラメータを選択する選択肢を有する。操作要素3を再度押すことにより、溶接パラメータ選択モードから溶接パラメータ編集モードへ切り替えが可能である。溶接パラメータ編集モードが選択されるとすぐに、ユーザは、関連する溶接パラメータのパラメータ値を編集または設定する選択肢、特に所望の値を設定する選択肢を有する。
【0040】
たとえば、実際に溶接プロセスを実行する前に、ユーザは、図3に示すように、編集モードで第1の主電流I1に対して100アンペアの所望の値を設定することができる。図3に示すように、溶接パラメータ編集モードにおいて、溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4内の関連する選択された溶接パラメータ、即ち第1の主電流I1の表示セグメント5-3は、全く減光されていない状態でその下にある関連する照明手段によって照らされるのに対し、溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4内の残りの選択されていない溶接パラメータの表示セグメント5-1、5-2、5-4、5-5、5-6が関連する照明手段によって照らされないか又は暗くなる。
【0041】
対照的に、溶接パラメータ選択モードでは、溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4内の残りの選択されていない溶接パラメータの表示セグメント5は、減光または低減された光力、例えば30%の光力のみを有する関連する照明手段によって照明される。
【0042】
したがって、この好ましい実施形態では、ユーザは、操作パネル1が溶接パラメータ編集モード(図1図3)であるか、または溶接パラメータ選択モード(図2Aから図2H)であるかを視覚的に認識する選択肢を常に有する。
【0043】
操作要素3を複数回押すかまたは作動させることにより、ユーザは、溶接パラメータ選択モードと溶接パラメータ編集モードとの間で操作パネル1を容易に行き来して切り替える選択肢を有する。
【0044】
好ましい実施形態では、溶接装置によって実行される溶接プロセスが開始または始まるとすぐに、操作パネル1は自動的に溶接パラメータ表示モードに切り替わる。図4A図4B図4Cは、溶接プロセスが実行されている間の操作パネル1の溶接パラメータ表示ユニット2を示している。図示の例示された実施形態では、現在アクティブな溶接パラメータは、好ましくは減光されて示される。溶接パラメータ編集モードで設定されたパラメータ値に対応して、溶接プロセスの異なる連続した段階で溶接パラメータ表示モードで溶接プロセスが開始された後、操作パネル1の溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4内の溶接パラメータは順次表示されるとともに、溶接装置の溶接電流源11によって溶接プロセスを実行するために物理的に設定される。溶接パラメータ表示モードにおいて、溶接パラメータ表示ユニット2の分割機能曲線4内で溶接装置の溶接電流源11によって物理的に設定された現在アクティブな溶接パラメータの表示セグメント5は、減光された光力を有する関連する照明手段によって照らされる。図4Aにおいて、現在アクティブで物理的に設定された溶接パラメータは、開始電流Iであり、現在アクティブで物理的に設定された溶接パラメータの表示セグメント5-1は、減光された光力を有する関連する照明手段によって照らされる。2つのデジタルディスプレイ9、10は、現在の電流値をアンペアで、現在の電圧をボルトで表示する。
【0045】
図4Bは、次に物理的に実行される溶接パラメータ、即ち、表示セグメント5-2によって表示される上り勾配時間枠tupへの順次変更を示している。上り勾配時間枠のtupでは、電流値は56アンペアであり、現在の電圧は、例として示されている時点で10.7ボルトである。主電流に達した後、対応するディスプレイも同様に減光された態様で表示される。図示の例では、図4Cに示すように、電流値は50アンペア、電圧は10.1ボルトです。
【0046】
溶接プロセスが完全に終了した後、現在値または電圧値のホールド値、すなわち平均値が表示可能であり、ディスプレイの「HOLD」が点灯する。図示の例では、図5に示すように、ホールド電流値は100アンペアであり、ホールド電圧は10.5ボルトである。
【0047】
本発明による操作パネル1は、さらなる操作要素3を含むことができる。例えば、1つの可能な実施形態では、操作パネル1は、溶接パラメータとして、溶融電力および/または溶接電極の電極直径を設定するためのバランスをさらに表示することができる。
【0048】
図6は、溶接装置の手動で作動可能な操作パネル1によって溶接装置の溶接パラメータを構成するための本発明による方法の例示された実施形態を説明するためのフローチャートを示す。
【0049】
図6に概略的に示されている方法では、構成される溶接装置の溶接パラメータは、以下の主要なステップによって構成され得る。
第1のステップS1において、操作パネル1は、溶接パラメータ選択モードに切り替えられる。これは、好ましくは、操作パネル1の操作要素3、例えば、制御ダイヤルの形態で手動で作動可能な操作要素3を押すことによって達成される。
【0050】
操作パネル1が溶接パラメータ選択モードに切り替わるとすぐに、操作パネル1の操作要素3は、構成される溶接パラメータを選択するために、ステップS2で時計回りまたは反時計回りの方向に回転することができる。
【0051】
ユーザは、ステップS3において操作要素3を再度押すことにより、操作パネル1を溶接パラメータ選択モードから溶接パラメータ編集モードに切り替えることができる。
操作要素3を押すことによって操作パネルが溶接パラメータ編集モードに切り替わるとすぐに、ユーザは、操作要素3を時計回りまたは反時計回りに回転させることによって、構成される、選択された溶接パラメータのパラメータ値を、例えば所望の値に設定することができる。
【0052】
必要なすべての溶接パラメータが対応する溶接パラメータ値で設定された後、溶接プロセスが開始または始まる。次に、溶接装置の操作パネル1が溶接パラメータ表示モードに切り替わる。
【0053】
1つの可能な実施形態では、構成される溶接パラメータの溶接パラメータ編集モードで設定されたパラメータ値は、溶接装置の内部データメモリに格納されるとともに、溶接装置の溶接電流源11によって実行される後続の溶接プロセス中にデータメモリから読み出される。1つの可能な実施形態の変形例では、データメモリは、操作パネル1に統合され得る。
【0054】
図7は、本発明による操作パネル1の1つの可能な実施形態の変更例の分解図を示す。操作パネル1は、電子部品が取り付けられた回路基板1-1、いわゆるスペーサグリッド12、および組み合わせ可能な前面要素1-3を備える。異なる文字を前面要素1-3に印刷することができ、残りの部分については前面要素1-3は透明である。分割機能曲線4は異なる表示セグメント5-1を有し、スペーサグリッド1-2の分割機能曲線4の各表示セグメント5は、減光可能な1つまたは複数の照明手段によって照らされ得る透明な合成材料ブロックを含む。図7に示すように、減光可能なこれらの照明手段、または発光ダイオードは、電子部品が取り付けられた回路基板1-1に配置されている。図示の例示された実施形態において、図7に示されるように、各表示セグメントまたは各関連する透明な合成材料ブロック5-iは、その後ろに配置された3つの発光ダイオードを有している。分割機能曲線4の各透明合成材料ブロック5-iのユーザに向けられた表面は、好ましくは光散乱を増加させるために表面処理される。
【0055】
制御可能なセグメントディスプレイ9A、9B、9Cおよび10A、10B、10Cは、好ましくは、デジタルの数字を示すために、それぞれデジタルディスプレイ9、10のウィンドウの後ろに配置される。
【0056】
操作要素3は、前面要素1-3の開口部およびスペーサグリッド1-2の開口部を通して作動可能な制御ダイヤル3Bに取り付けることができる操作ボタン3Aを備える。制御ダイヤル3Bは、図7に示すように、回転させることができ、さらに、Z方向における2つの位置で行き来して切り替えることができる。好ましくは、制御ダイヤル3Bを備えた手動で作動可能な操作要素3は、増分の態様で設定可能な操作ホイールである。
【0057】
図8は、操作パネル1を後ろからさらに分解した図を示す。図8に示される分解図では、スペーサグリッド1-2の裏側、特に分割機能曲線4内のディスプレイセグメント5-iの異なる合成材料ブロックを見ることができる。
【0058】
図9は、本発明による操作パネル1と、それに接続された溶接トーチ12を使用して溶接プロセスを実行するために接続された溶接電流源11とを有する本発明による溶接装置SGを概略的に示す。溶接プロセス中、溶接電流源11は、溶接パラメータ選択モードで選択された溶接パラメータのうち、溶接パラメータ編集モードで設定されたパラメータ値に対応して、溶接プロセス中に溶接パラメータを設定する。現在の実際に設定された溶接パラメータ値は、溶接パラメータ表示モードでの溶接プロセス中に操作パネル1によってユーザに表示される。
【0059】
スペーサグリッド1-2は、機能曲線4が均一に照らされた線として表示されることを確実にすることができる。
図1から図9に示される操作パネル1は、1つの可能な例示された実施形態を示し、操作パネル1の改変が可能である。例えば、操作パネル1は、複数の操作要素3を含んでもよい。さらに、1つの可能な実施形態の改変では、例えば、デジタルディスプレイ9、10の代わりに、アナログディスプレイが提供されてもよい。さらに、機能曲線4の形状および分割は、溶接装置ごとに異なってもよい。さらなる可能な実施形態では、複数の分割機能曲線Wが、溶接パラメータ表示ユニット2上に提供され得る。さらなる動作モード、例えば複数の編集モード、特に溶接パラメータ値を大まかにまたは微調整するためのモードも可能である。
【0060】
本発明による操作パネルのさらなる可能な実施形態では、操作パネルは、溶接パラメータ編集モードに加えて、溶接パラメータ選択モードと、溶接パラメータ表示モードと、さらに主な溶接パラメータに加えてバックグラウンド溶接パラメータを追加で設定可能な溶接パラメータセットアップモードとを含む。これらのバックグラウンド溶接パラメータは、比較的まれに修正または設定される溶接パラメータを含む。1つの可能な実施形態では、バックグラウンド溶接パラメータは、ガスプリフロー時間、ガスポストフロー時間、パルス周波数、デューティサイクル、パルスバックグラウンド、開始電流時間、最終電流時間、および/またはガスフラッシングパラメータを実質的に含む。さらに、セットアップモードでは、対応する工場設定を復元することもできる(FAC工場リセット)。1つの可能な実施形態の変形例では、セットアップ動作モードにおいて、特に動作要素3を押すかまたは引くことによって、選択モードと編集モードとの間でバックグラウンド溶接パラメータを行き来して切り替えることができる。1つの可能な実施形態では、セットアップモードは、溶接パラメータ表示ユニット2の2つのキーを同時に押すことによって到達される。
図1
図2
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図4
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