(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-20
(45)【発行日】2023-03-29
(54)【発明の名称】端末装置、仮想空間サービス管理装置及び仮想空間サービス制御方法
(51)【国際特許分類】
H04L 67/131 20220101AFI20230322BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230322BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20230322BHJP
【FI】
H04L67/131
G06Q50/10
G06F3/0481
(21)【出願番号】P 2022156741
(22)【出願日】2022-09-29
【審査請求日】2022-11-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】川本 大功
【審査官】高野 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-273255(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113453059(CN,A)
【文献】特開2010-104389(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/131
A06F 13/00
G06F 3/0481
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザの少なくとも一のアバターを表示画面上に表示する表示部と、
前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの活動内容を示す活動情報が所定の活動条件を満たすことによって生成されたアバター活動判定情報を、仮想空間サービス管理装置から受信する受信部と、
前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を報知させる端末制御部と、
を備える端末装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記複数の異なる仮想空間サービス毎に設けられる前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面を表示し、
前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を当該仮想空間サービスのサービス別表示画面内に表示させる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記複数の異なる仮想空間サービス毎に設けられる前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面を表示し、
前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を、前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービスの前記サービス別表示画面内に表示させる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記表示部は、前記複数の異なる仮想空間サービス毎に設けられる前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面を表示し、
前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を、前記サービス別表示画面とは別個に設けられるアバター情報報知画面内に表示させる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項5】
前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を音声により出力させる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記複数の異なる仮想空間サービス毎に設けられる前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面を表示し、
前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスの前記サービス別表示画面を、前記ユーザがアバターを操作可能な状態に表示させる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項7】
前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスであり且つ前記表示部にアバターが表示されていない仮想空間サービスのみを、前記ユーザのアバターの情報を報知する対象の仮想空間サービスに決定する、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項8】
複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザのアバターの活動内容を示す活動情報を、前記複数の異なる仮想空間サービスをそれぞれ提供する複数の仮想空間サーバから取得するユーザ活動情報取得部と、
前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの前記活動情報が所定の活動条件を満たすか否かを判定する活動条件判定部と、
前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの前記活動情報が前記活動条件を満たすことを示すアバター活動判定情報に基づいて、前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を報知するように指示する制御情報を、前記ユーザの端末装置へ送信する制御部と、
を備える仮想空間サービス管理装置。
【請求項9】
前記制御情報は、前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面が設けられる前記複数の異なる仮想空間サービスのうち、前記活動条件を満たした仮想空間サービスのサービス別表示画面を前記ユーザのアバターの情報の表示先に指定する情報を含む、
請求項8に記載の仮想空間サービス管理装置。
【請求項10】
前記制御情報は、前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面が設けられる前記複数の異なる仮想空間サービスのうち、前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービスのサービス別表示画面を前記ユーザのアバターの情報の表示先に指定する情報を含む、
請求項8に記載の仮想空間サービス管理装置。
【請求項11】
前記制御情報は、前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面とは別個に設けられるアバター情報報知画面を前記ユーザのアバターの情報の表示先に指定する情報を含む、
請求項8に記載の仮想空間サービス管理装置。
【請求項12】
前記制御情報は、前記ユーザのアバターの情報を音声により出力するように指示する情報を含む、
請求項8に記載の仮想空間サービス管理装置。
【請求項13】
前記制御情報は、前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面が設けられる前記複数の異なる仮想空間サービスのうち、前記活動条件を満たした仮想空間サービスの前記サービス別表示画面を、前記ユーザがアバターを操作可能な状態に表示させる情報を含む、
請求項8に記載の仮想空間サービス管理装置。
【請求項14】
前記制御情報は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスであり且つ前記ユーザの端末装置にアバターが表示されていない仮想空間サービスのみを、前記ユーザのアバターの情報を報知する対象の仮想空間サービスに限定する情報を含む、
請求項8に記載の仮想空間サービス管理装置。
【請求項15】
端末装置が実行する仮想空間サービス制御方法であって、
複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザの少なくとも一のアバターを表示画面上に表示する表示ステップと、
前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの活動内容を示す活動情報が所定の活動条件を満たすことによって生成されたアバター活動判定情報を、仮想空間サービス管理装置から受信する受信ステップと、
前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を報知させる端末制御ステップと、
を含む仮想空間サービス制御方法。
【請求項16】
情報処理装置が実行する仮想空間サービス制御方法であって、
複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザのアバターの活動内容を示す活動情報を、前記複数の異なる仮想空間サービスをそれぞれ提供する複数の仮想空間サーバから取得するユーザ活動情報取得ステップと、
前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの前記活動情報が所定の活動条件を満たすか否かを判定する活動条件判定ステップと、
前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの前記活動情報が前記活動条件を満たすことを示すアバター活動判定情報に基づいて、前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を報知するように指示する制御情報を、前記ユーザの端末装置へ送信する制御ステップと、
を含む仮想空間サービス制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、仮想空間サービス管理装置及び仮想空間サービス制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに対して仮想現実(Virtual Reality:VR)の空間(仮想空間)のサービス(仮想空間サービス)を提供するためのサービスシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された技術は、複数の仮想空間サービスを管理する仮想空間管理サーバが、仮想空間サーバからの問い合わせにより取得した利用者構成情報及び仮想空間構成情報に基づき、対応する仮想空間構成情報を変換し、問い合わせを行った仮想空間サーバに送信する利用者展開情報を生成する。これにより、複数の異なる仮想空間サービスに関し、ユーザおよびキャラクターの単一性を保証している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した特許文献1に記載された技術では、ユーザが複数の異なる仮想空間サービスにおいて同時に活動している状況を管理することまではできない。また、ユーザが同時に活動している複数の異なる仮想空間サービスのうちユーザが現在操作している仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスについては、ユーザが自分のアバターの状況を把握することが難しい。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、ユーザが同時に活動している複数の異なる仮想空間サービスのうちユーザが現在操作している仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスについてユーザが自分のアバターの状況を容易に把握することを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザの少なくとも一のアバターを表示画面上に表示する表示部と、前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの活動内容を示す活動情報が所定の活動条件を満たすことによって生成されたアバター活動判定情報を、仮想空間サービス管理装置から受信する受信部と、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を報知させる端末制御部と、を備える端末装置である。
本発明の一態様は、上記の端末装置において、前記表示部は、前記複数の異なる仮想空間サービス毎に設けられる前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面を表示し、前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を当該仮想空間サービスのサービス別表示画面内に表示させる、端末装置である。
本発明の一態様は、上記の端末装置において、前記表示部は、前記複数の異なる仮想空間サービス毎に設けられる前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面を表示し、前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を、前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービスの前記サービス別表示画面内に表示させる、端末装置である。
本発明の一態様は、上記の端末装置において、前記表示部は、前記複数の異なる仮想空間サービス毎に設けられる前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面を表示し、前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を、前記サービス別表示画面とは別個に設けられるアバター情報報知画面内に表示させる、端末装置である。
本発明の一態様は、上記の端末装置において、前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を音声により出力させる、端末装置である。
本発明の一態様は、上記の端末装置において、前記表示部は、前記複数の異なる仮想空間サービス毎に設けられる前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面を表示し、前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした仮想空間サービスの前記サービス別表示画面を、前記ユーザがアバターを操作可能な状態に表示させる、端末装置である。
本発明の一態様は、上記の端末装置において、前記端末制御部は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスであり且つ前記表示部にアバターが表示されていない仮想空間サービスのみを、前記ユーザのアバターの情報を報知する対象の仮想空間サービスに決定する、端末装置である。
【0007】
本発明の一態様は、複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザのアバターの活動内容を示す活動情報を、前記複数の異なる仮想空間サービスをそれぞれ提供する複数の仮想空間サーバから取得するユーザ活動情報取得部と、前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの前記活動情報が所定の活動条件を満たすか否かを判定する活動条件判定部と、前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの前記活動情報が前記活動条件を満たすことを示すアバター活動判定情報に基づいて、前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を報知するように指示する制御情報を、前記ユーザの端末装置へ送信する制御部と、を備える仮想空間サービス管理装置である。
本発明の一態様は、上記の仮想空間サービス管理装置において、前記制御情報は、前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面が設けられる前記複数の異なる仮想空間サービスのうち、前記活動条件を満たした仮想空間サービスのサービス別表示画面を前記ユーザのアバターの情報の表示先に指定する情報を含む、仮想空間サービス管理装置である。
本発明の一態様は、上記の仮想空間サービス管理装置において、前記制御情報は、前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面が設けられる前記複数の異なる仮想空間サービスのうち、前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービスのサービス別表示画面を前記ユーザのアバターの情報の表示先に指定する情報を含む、仮想空間サービス管理装置である。
本発明の一態様は、上記の仮想空間サービス管理装置において、前記制御情報は、前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面とは別個に設けられるアバター情報報知画面を前記ユーザのアバターの情報の表示先に指定する情報を含む、仮想空間サービス管理装置である。
本発明の一態様は、上記の仮想空間サービス管理装置において、前記制御情報は、前記ユーザのアバターの情報を音声により出力するように指示する情報を含む、仮想空間サービス管理装置である。
本発明の一態様は、上記の仮想空間サービス管理装置において、前記制御情報は、前記ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面が設けられる前記複数の異なる仮想空間サービスのうち、前記活動条件を満たした仮想空間サービスの前記サービス別表示画面を、前記ユーザがアバターを操作可能な状態に表示させる情報を含む、仮想空間サービス管理装置である。
本発明の一態様は、上記の仮想空間サービス管理装置において、前記制御情報は、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスであり且つ前記ユーザの端末装置にアバターが表示されていない仮想空間サービスのみを、前記ユーザのアバターの情報を報知する対象の仮想空間サービスに限定する情報を含む、仮想空間サービス管理装置である。
【0008】
本発明の一態様は、端末装置が実行する仮想空間サービス制御方法であって、複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザの少なくとも一のアバターを表示画面上に表示する表示ステップと、前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの活動内容を示す活動情報が所定の活動条件を満たすことによって生成されたアバター活動判定情報を、仮想空間サービス管理装置から受信する受信ステップと、前記アバター活動判定情報が示す前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を報知させる端末制御ステップと、を含む仮想空間サービス制御方法である。
【0009】
本発明の一態様は、情報処理装置が実行する仮想空間サービス制御方法であって、複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザのアバターの活動内容を示す活動情報を、前記複数の異なる仮想空間サービスをそれぞれ提供する複数の仮想空間サーバから取得するユーザ活動情報取得ステップと、前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの前記活動情報が所定の活動条件を満たすか否かを判定する活動条件判定ステップと、前記複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの前記活動情報が前記活動条件を満たすことを示すアバター活動判定情報に基づいて、前記活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち前記ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける前記ユーザのアバターの情報を報知するように指示する制御情報を、前記ユーザの端末装置へ送信する制御ステップと、を含む仮想空間サービス制御方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザが同時に活動している複数の異なる仮想空間サービスのうちユーザが現在操作している仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスについてユーザが自分のアバターの状況を容易に把握することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係る仮想空間サービスシステムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態に係る仮想空間サービス管理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】一実施形態に係るユーザ管理情報の構成例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る複数サービス利用ユーザ情報の構成例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るユーザデバイス(端末装置)の構成例を示すブロック図である。
【
図6】一実施形態に係る仮想空間サービス制御方法の手順の例を示すシーケンス図である。
【
図7】一実施形態に係るアバター情報報知方法を説明するためのユーザデバイス(端末装置)の表示画面の構成例である。
【
図8】一実施形態に係るアバター情報報知方法を説明するためのユーザデバイス(端末装置)の表示画面の構成例である。
【
図9】一実施形態に係るアバター情報報知方法を説明するためのユーザデバイス(端末装置)の表示画面の構成例である。
【
図10】一実施形態に係るアバター情報報知方法を説明するためのユーザデバイス(端末装置)の表示画面の構成例である。
【
図11】一実施形態に係るアバター情報報知方法を説明するためのユーザデバイス(端末装置)の表示画面の構成例である。
【
図12】一実施形態に係るアバター情報報知方法を説明するためのユーザデバイス(端末装置)の表示画面の構成例である。
【
図13】一実施形態に係る仮想空間サービス制御方法の変形例の手順の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る仮想空間サービスシステムの構成例を示すブロック図である。
図1において、仮想空間サービス管理装置1は、複数(n個、nは2以上の整数)の仮想空間サーバ3がそれぞれ提供する複数の異なる仮想空間サービス#1,#2,・・・,#nを管理するための情報処理を実行する。仮想空間サービス管理装置1は、インターネット等の通信ネットワークNWを介して、ユーザデバイス2や仮想空間サーバ3等の外部装置との間でデータを送受する。
【0013】
仮想空間サービスのユーザ(以下、単にユーザと称する)は、ユーザデバイス2を使用して、仮想空間サービスの提供を受ける。本実施形態では、仮想空間サービスとして、ユーザのユーザ識別情報(ユーザID)に関連付けられたアバターを仮想空間上に表示させるサービスを提供する。アバターは、ユーザの分身として仮想空間上に表示されるキャラクターである。ユーザは、ユーザデバイス2を使用して、仮想空間上の自分のアバターを移動させたり向きを変えたり等の所定の操作を行うことができる。
【0014】
ユーザデバイス2は、例えばヘッドマウントディスプレー(HMD)である。ヘッドマウントディスプレーは、装着者に対して、コンピューターグラフィックス(CG)により作られた仮想空間を、リアルな空間(実空間)のように見せることができる。また、ヘッドマウントディスプレーが備える各種センサーによって動きや傾きなどが検出され、装着者が仮想空間上を移動しているように見せたり、仮想空間上のオブジェクトを見る方向を変えたりすることができる。ユーザは、ヘッドマウントディスプレーが備える操作部を使用して、仮想空間上の自分のアバターを移動させたり向きを変えたり等の所定の操作を行うことができる。ヘッドマウントディスプレーが備える操作部は、例えば、ヘッドマウントディスプレー本体とは別個の装置として構成されるものであって、ヘッドマウントディスプレー本体との間で近距離無線通信を行う。
【0015】
なお、ユーザデバイス2は、仮想空間サービスを利用するための情報処理機能や表示機能や操作機能等を有するものであればよい。例えば、ユーザデバイス2は、スマートフォンやタブレット型のコンピュータ(タブレットPC)等の携帯端末装置であってもよい。例えば、ユーザデバイス2は、据置き型のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0016】
ユーザデバイス2は、通信ネットワークNWを介して、仮想空間サーバ3との間でデータを送受する。仮想空間サーバ3は、仮想空間サービスを提供するための情報処理を実行する。仮想空間サーバ3は、ユーザに対して仮想空間を見せるための仮想空間データをコンピューターグラフィックスにより生成する仮想空間処理を実行する。仮想空間データは、例えばヘッドマウントディスプレーで表示されることにより、コンピューターグラフィックスにより作られた仮想空間を装着者に対して実空間のように見せることができるデータである。仮想空間データは、仮想空間サーバ3からユーザのヘッドマウントディスプレー等のユーザデバイス2へ送信される。
【0017】
ユーザは、複数の仮想空間サーバ3がそれぞれ提供する複数の異なる仮想空間サービスに登録することができる。
【0018】
例えば、ユーザAは、2個の仮想空間サーバ3がそれぞれ提供する2個の仮想空間サービス#1,#2に登録している。したがって、ユーザAは、ユーザデバイス2を使用して、最大2個の仮想空間サービス#1,#2を同時に利用することができる。そして、ユーザAは、ユーザデバイス2を使用して、同時に、仮想空間サービス#1の仮想空間上に自分のアバターを表示させると共に仮想空間サービス#2の仮想空間上にも自分のアバターを表示させることができる。ユーザAは、ユーザデバイス2を使用して、同時に利用している仮想空間サービス#1,#2の各仮想空間上の自分のアバターを移動させたり向きを変えたり等の所定の操作を行うことができる。
【0019】
例えば、ユーザBは、m個の仮想空間サーバ3がそれぞれ提供するm個の仮想空間サービス#1,#3,・・・に登録している。したがって、ユーザBは、ユーザデバイス2を使用して、最大m個の仮想空間サービス#1,#3,・・・を同時に利用することができる。そして、ユーザBは、最大m個の仮想空間サービス#1,#3,・・・の各仮想空間上に自分のアバターを同時に表示させることができる。ユーザBは、ユーザデバイス2を使用して、同時に利用している最大m個の仮想空間サービス#1,#3,・・・の各仮想空間上の自分のアバターを移動させたり向きを変えたり等の所定の操作を行うことができる。
【0020】
図2は、本実施形態に係る仮想空間サービス管理装置1の構成例を示すブロック図である。
図2において、仮想空間サービス管理装置1は、受付部101と、ユーザ活動情報取得部102と、活動条件判定部110と、制御部120と、記憶部200とを備える。
【0021】
仮想空間サービス管理装置1の各機能は、仮想空間サービス管理装置1がCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、CPUがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、仮想空間サービス管理装置1として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。例えば、仮想空間サービス管理装置1は、インターネット等の通信ネットワークに接続されるサーバコンピュータを使用して構成されてもよい。また、仮想空間サービス管理装置1の各機能はクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、仮想空間サービス管理装置1は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又は仮想空間サービス管理装置1の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。また、仮想空間サービス管理装置1として、例えばWWWシステム等を利用してウェブサイトを開設するように構成してもよい。
【0022】
受付部101は、ユーザのユーザデバイス2から各種の情報を受付ける。例えば、受付部101は、ユーザのユーザデバイス2から送信された仮想空間サービス利用要求を受信することにより、当該ユーザからの仮想空間サービスの利用要求を受付ける。仮想空間サービス利用要求は、複数の異なる仮想空間サービス#1,#2,・・・,#nのうち少なくとも一の仮想空間サービスを利用することの要求である。仮想空間サービス利用要求は、利用要求対象の仮想空間サービスの識別情報(仮想空間サービスID)と、要求元ユーザの当該仮想空間サービスでのユーザIDとを有する。ユーザは、一の仮想空間サービス利用要求によって、一の仮想空間サービス又は複数の異なる仮想空間サービスの利用要求を行うことができる。
【0023】
ユーザ活動情報取得部102は、各仮想空間サーバ3から、各仮想空間サービス#1,#2,・・・,#nを現在利用中のユーザについて仮想空間サービス毎のユーザIDを取得する。仮想空間サービスを現在利用中のユーザは、当該仮想空間サービスを提供する仮想空間サーバ3に現在ログイン中のユーザである。
【0024】
また、ユーザ活動情報取得部102は、各仮想空間サービス#1,#2,・・・,#nから、各仮想空間サービスを現在利用中のユーザについて仮想空間サービス毎のユーザID及び現在の活動内容を示す第1活動情報を取得してもよい。
【0025】
例えば、第1活動情報は、ユーザが実際にユーザデバイス2を使用してアバターの操作を行っている時(実活動中)のアバターの活動内容である。実活動中のアバターの活動内容として、例えば、ユーザが実際にアバターを操作してダンス等のパフォーマンスのライブ配信を行うことが挙げられる。また、実活動中のアバターの活動内容として、例えば、ユーザが実際にアバターを操作して仮想空間上の店舗(仮想店舗)で購買を行い、購入した商品をアバターに使用させることが挙げられる。例えば、ユーザは、衣服や帽子やバッグやアクセサリー等の身にまとうものを仮想店舗で購入してアバターに身に着けさせる。これにより、アバターの外見が変わる。また、実活動中のアバターの活動内容として、例えば、ユーザが実際にアバターを操作して仮想空間上でのコンサートや遊園地や海水浴等のイベントにアバターを参加させることが挙げられる。これにより、例えば、アバターの表情が高揚した表情に変わる。また、実活動中のアバターの活動内容として、例えば、ユーザが実際にアバターを操作して自分のアバターと他のユーザのアバターとの間で会話やジェスチャーなどによりコミュニケーションを取ることが挙げられる。これにより、例えば、アバター同士による会話が行われる。
【0026】
例えば、第1活動情報は、ユーザが実際にはユーザデバイス2を使用してアバターの操作を行っていない時(非実活動中)のアバターの活動内容である。非実活動中のアバターの活動内容としては、例えば、アバターによるダンス等のパフォーマンスの録画を配信することが挙げられる。また、非実活動中のアバターの活動内容として、例えば、AI(人工知能)等を利用してユーザのアバターを自動制御することによって当該ユーザのアバターが他のユーザのアバターとの間で会話やジェスチャーなどによりコミュニケーションを取ることが挙げられる。これにより、例えば、自動制御中のユーザのアバターが他のユーザのアバターから話しかけられた場合に、自動制御中のユーザのアバターが自動的に相手のアバターに応答することができる。また、非実活動中のアバターの活動内容として、例えば、仮想空間上での日常生活におけるアバターの属性の変化が挙げられる。アバターの属性は、例えば、性別、居住地、国籍、趣味、嗜好、メールアドレス、資産、職業、家族、友達などである。例えば、ユーザがアバターの属性の設定を変更することによって、それらアバターの属性を変えたり、追加したりする。例えば、アバターの居住地の設定を現在の居住地「日本の東京都渋谷区」から別の居住地「米国のカリフォルニア州」へ変更することによって、アバターの属性のうち居住地が「日本の東京都渋谷区」から「米国のカリフォルニア州」に変わる。さらには、国籍が「日本」から「米国」に変わってもよい。例えば、アバターの職業の設定を現在の「フリーター」から「上場企業の代表取締役」へ変更することによって、アバターの属性のうち職業が「フリーター」から「上場企業の代表取締役」に変わる。さらには、資産が現在の資産から大幅に増大されてもよい。
【0027】
なお、ユーザ活動情報取得部102は、ユーザのユーザデバイス2からアバターの操作情報を取得し、取得したアバターの操作情報から第1活動情報を特定してもよい。アバターの操作情報は、ユーザの一のアバターを操作する情報であって、当該一のアバターの活動内容を特定することができる情報である。
【0028】
活動条件判定部110は、ユーザ活動情報取得部102が取得した第1活動情報に基づいて、複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザ(対象ユーザ)に関して、当該複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの第1活動情報が活動条件203を満たすか否かを判定する。活動条件203は、予め記憶部200に記憶されている。
【0029】
制御部120は、アバター活動判定情報を、対象ユーザのユーザデバイス2へ送信する。アバター活動判定情報は、対象ユーザが現在利用中の複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスにおける当該対象ユーザのアバターの活動内容を示す第1活動情報が活動条件203を満たすことによって生成された情報である。アバター活動判定情報は、対象ユーザが現在利用中の複数の異なる仮想空間サービスのうち活動条件203を満たした一又は複数の仮想空間サービスを示す仮想空間サービスIDを有する。
【0030】
また、ユーザ活動情報取得部102は、各仮想空間サービス#1,#2,・・・,#nから、各仮想空間サービスにおいて仮想空間サービス利用要求の要求元ユーザの現在の利用状況(利用中か否か)を示す第2活動情報を取得する。
【0031】
制御部120は、各仮想空間サーバから取得した仮想空間サービス利用要求の要求元ユーザの第2活動情報と当該要求元ユーザに対応する所定の利用条件とに基づいて当該仮想空間サービス利用要求の可否を判定する。第2利用条件は、仮想空間サービス利用要求の要求元ユーザが複数の異なる仮想空間サービスを同時に利用するための利用条件である。例えば、第2利用条件は、ユーザの同時に利用中の仮想空間サービス数の上限数である。
【0032】
記憶部200は、各種の情報を記憶する。記憶部200は、ユーザ管理情報201と、複数サービス利用ユーザ情報202と、活動条件203とを記憶する。
【0033】
図3は、本実施形態に係るユーザ管理情報201の構成例を示す図である。
図3の例では、複数の異なるユーザ毎に、管理用ユーザIDと、仮想空間サービス毎のユーザIDと、アバターの識別情報(アバターID)とがユーザ管理情報201に格納される。
【0034】
管理用ユーザIDは、全ての仮想空間サービスに共通のユーザ管理用のユーザIDである。管理用ユーザIDは、仮想空間サービス管理装置1へのユーザ登録時に付与される。例えば、ユーザAには管理用ユーザID「管理用ユーザid_A」が付与されている。例えば、ユーザBには管理用ユーザID「管理用ユーザid_B」が付与されている。
【0035】
仮想空間サービス毎のユーザIDは、ユーザが登録している各仮想空間サービスにおけるユーザIDである。例えば、ユーザAは、2個の仮想空間サービス#1,#2に登録しているので、当該2個の仮想空間サービス#1,#2毎のユーザID「SUID_1A」,「SUID_2A」がユーザAの管理用ユーザID「管理用ユーザid_A」に関連付けてユーザ管理情報201に格納されている。例えば、ユーザBは、m個の仮想空間サービス#1,#3,・・・に登録しているので、当該m個の仮想空間サービス#1,#3,・・・毎のユーザID「SUID_1B」,「SUID_3B」,・・・がユーザBの管理用ユーザID「管理用ユーザid_B」に関連付けてユーザ管理情報201に格納されている。
【0036】
アバターIDは、複数の異なる仮想空間サービスで同時に利用可能なアバターのアバターIDである。例えば、ユーザAが2個の仮想空間サービス#1,#2で同時に利用可能なアバターのアバターID「アバターid_A」がユーザAの管理用ユーザID「管理用ユーザid_A」に関連付けてユーザ管理情報201に格納されている。例えば、ユーザBがm個の仮想空間サービス#1,#3,・・・で同時に利用可能なアバターのアバターID「アバターid_B」がユーザBの管理用ユーザID「管理用ユーザid_B」に関連付けてユーザ管理情報201に格納されている。
【0037】
図4は、本実施形態に係る複数サービス利用ユーザ情報202の構成例を示す図である。
図4の例では、ユーザ毎に、管理用ユーザIDと、現在利用中の仮想空間サービス数と、現在利用中の仮想空間サービスにおける活動情報とが複数サービス利用ユーザ情報202に格納される。
【0038】
活動条件203は、ユーザの第1活動情報に基づいて当該ユーザに当該ユーザのアバターの状況を報知するための条件である。活動条件203は、例えば仮想空間サービス管理装置1の管理者が任意に決定して仮想空間サービス管理装置1に設定する。例えば、活動条件203は、ユーザのアバターに対して所定のイベントが発生したことである。この場合、ユーザの第1活動情報が「ユーザのアバターに対して所定のイベントが発生したこと」を示す場合に、当該第1活動情報が活動条件203を満たすと判定される。当該イベントは、例えば、アバターに対して他のアバターから話しかけられる等の所定のアクションである。
【0039】
図5は、本実施形態に係るユーザデバイス2(端末装置)の構成例を示すブロック図である。
図5において、ユーザデバイス2は、通信部301と、操作部302と、表示部303と、音声出力部304と、端末制御部310と、記憶部320とを備える。
【0040】
通信部301は、ユーザデバイス2の外部の装置と通信を行う。通信部301は、通信ネットワークNWを介して、仮想空間サービス管理装置1や仮想空間サーバ3等とデータを送受する。
【0041】
操作部302は、ユーザによる操作を受付ける。操作部302は、受付けたユーザの操作を示す操作情報を端末制御部310へ送信する。
【0042】
表示部303は、端末制御部310から受信した表示データを表示画面上に表示する。例えば、表示部303は、複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザの少なくとも一のアバターを表示画面上に表示する。
【0043】
音声出力部304は、端末制御部310から受信した音声データを再生出力する。
【0044】
端末制御部310は、CPUを備え、記憶部320に記憶されたプログラムを実行することによって各種の機能を実現する。端末制御部310は、ユーザデバイス2を制御する。
【0045】
記憶部320は、端末制御部310が実行するプログラムや端末制御部310が使用するデータ等の各種のデータを記憶する。
【0046】
通信部301は、仮想空間サービス管理装置1からアバター活動判定情報を受信する。
端末制御部310は、通信部301により仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報に基づいて、自己のユーザのアバターの情報を報知する制御を行う。端末制御部310は、アバター活動判定情報が示す第1活動情報を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち自己のユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける自己のユーザのアバターの情報を報知させる。端末制御部310は、ユーザが現在利用中の一又は複数の異なる仮想空間サービスの仮想空間サービスIDと、ユーザが現在利用中の一又は複数の異なる仮想空間サービスのうちユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービスの仮想空間サービスIDとを区別して保持する。
【0047】
アバターの情報の報知方法は、アバターの情報を表示部303の表示画面上に表示させてもよく、又はアバターの情報を音声出力部304から音声により出力させてもよい。
【0048】
次に
図6を参照して本実施形態に係る仮想空間サービス制御方法について説明する。
図6は、本実施形態に係る仮想空間サービス制御方法の手順の例を示すシーケンス図である。
【0049】
(ステップS101) 仮想空間サービス管理装置1のユーザ活動情報取得部102は、各仮想空間サーバ3から、各仮想空間サービス#1,#2,・・・,#nを現在利用中のユーザについて仮想空間サービス毎のユーザID及び現在の活動内容を示す第1活動情報を取得する。このユーザ活動情報取得部102の情報取得間隔は一定の間隔(例えば5分間隔)である。
【0050】
(ステップS102) ユーザ活動情報取得部102は、ステップS101で取得した仮想空間サービス毎のユーザIDに関連付けられている管理用ユーザIDを、ユーザ管理情報201から取得する。次いで、ユーザ活動情報取得部102は、ユーザ管理情報201から取得した管理用ユーザID毎に、ステップS101で取得した仮想空間サービス毎のユーザIDの個数を数える。次いで、ユーザ活動情報取得部102は、当該管理用ユーザID毎に、当該仮想空間サービス毎のユーザIDの個数を現在利用中の仮想空間サービス数として複数サービス利用ユーザ情報202に記録する。これにより、複数サービス利用ユーザ情報202において、各ユーザの現在利用中の仮想空間サービス数がユーザ活動情報取得部102の情報取得間隔(例えば5分間隔)で更新される。
【0051】
また、ユーザ活動情報取得部102は、ステップS101で仮想空間サービス毎のユーザIDと共に取得した第1活動情報を、該当の管理用ユーザIDに関連付けて複数サービス利用ユーザ情報202に記録する。これにより、複数サービス利用ユーザ情報202において、各ユーザの第1活動情報がユーザ活動情報取得部102の情報取得間隔(例えば5分間隔)で更新される。
【0052】
(ステップS103) 仮想空間サービス管理装置1の活動条件判定部110は、複数サービス利用ユーザ情報202に記録された対象ユーザの第1活動情報に基づいて、対象ユーザが現在利用中の複数の異なる仮想空間サービスのうち少なくとも一の仮想空間サービスの第1活動情報が活動条件203を満たすか否かを判定する。
【0053】
(ステップS104) 仮想空間サービス管理装置1の制御部120は、活動条件判定部110の判定結果に基づいて生成されたアバター活動判定情報を、対象ユーザのユーザデバイス2へ送信する。アバター活動判定情報は、対象ユーザが現在利用中の複数の異なる仮想空間サービスのうち活動条件203を満たした一又は複数の仮想空間サービスを示す仮想空間サービスIDを有する。
【0054】
(ステップS105) ユーザデバイス2の端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報に基づいて、自己のユーザのアバターの情報を報知する制御(報知制御)を行う。端末制御部310は、アバター活動判定情報が示す第1活動情報を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうち自己のユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける自己のユーザのアバターの情報を報知させる。端末制御部310は、ユーザが現在利用中の一又は複数の異なる仮想空間サービスの仮想空間サービスIDと、ユーザが現在利用中の一又は複数の異なる仮想空間サービスのうちユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービスの仮想空間サービスIDとを区別して保持している。
【0055】
(ステップS106) ユーザデバイス2は、端末制御部310の報知制御により、ユーザのアバターの情報を報知する。例えば、端末制御部310がユーザのアバターの情報を表示する表示データを表示部303へ送信し、表示部303が当該表示データを表示画面上に表示する。例えば、端末制御部310がユーザのアバターの情報を音声出力するための音声データを音声出力部304へ送信し、音声出力部304が当該音声データを再生出力する。
【0056】
次に
図7-
図12を参照して本実施形態に係るアバター情報報知方法を説明する。
図7-
図12は、本実施形態に係るアバター情報報知方法を説明するためのユーザデバイス2の表示画面の構成例である。
【0057】
図7-
図12の例では、ユーザは、2つの仮想空間サービス#1,#2を現在利用中である。また、ユーザは、現在利用中の2つの仮想空間サービス#1,#2のうち仮想空間サービス#1を現在の操作対象に指定している。したがって、端末制御部310は、ユーザが現在利用中の2つの仮想空間サービス#1,#2の各仮想空間サービスIDと、ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス#1の仮想空間サービスIDとを区別して保持している。以下、ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス#1を「操作対象仮想空間サービス#1」と称し、ユーザが現在の操作対象に指定していない仮想空間サービス#2を「非操作対象仮想空間サービス#2」と称する。
【0058】
なお、ここでは説明の便宜上、ユーザが2つの仮想空間サービスを現在利用中である場合を例にして説明するが、ユーザが3つ以上の仮想空間サービスを現在利用中である場合にも同様に適用可能である。
【0059】
図7に例示されるユーザデバイス2の表示画面1000には、ユーザが現在利用中の2つの仮想空間サービス#1,#2毎にサービス別表示画面1100,1200が設けられている。サービス別表示画面1100は仮想空間サービス#1のサービス別表示画面であり、サービス別表示画面1100には仮想空間サービス#1の仮想空間上に配置されたユーザのアバターAVA1が表示されている。ユーザは、サービス別表示画面1100においてアバターAVA1を移動させたり向きを変えたり等の所定の操作を行うことができる。サービス別表示画面1200は仮想空間サービス#2のサービス別表示画面であり、サービス別表示画面1200には仮想空間サービス#2の仮想空間上に配置されたユーザのアバターAVA2が表示されている。ユーザは、サービス別表示画面1200においてアバターAVA2を移動させたり向きを変えたり等の所定の操作を行うことができる。
【0060】
端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報が非操作対象仮想空間サービス#2の仮想空間サービスIDを有する場合に、非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を、当該非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200内のアバター情報表示領域1210に表示させる。
【0061】
アバター活動判定情報が非操作対象仮想空間サービス#2の仮想空間サービスIDを有する場合は、非操作対象仮想空間サービス#2の第1活動情報が活動条件203を満たしたのである。例えば、非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2に対して他のアバターから話しかけられる等の所定のアクションが発生したことによって、非操作対象仮想空間サービス#2の第1活動情報が活動条件203を満たしたのである。これにより、端末制御部310は、サービス別表示画面1200内のアバター情報表示領域1210に、非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2にイベントが発生したことを示すメッセージを表示させる。当該メッセージによって、ユーザは、当該アバターAVA2の状況を容易に把握することができる。
【0062】
図8に例示されるユーザデバイス2の表示画面1000には、
図7の例と同様に、ユーザが現在利用中の2つの仮想空間サービス#1,#2毎にサービス別表示画面1100,1200が設けられている。但し、
図8の例では、端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報が非操作対象仮想空間サービス#2の仮想空間サービスIDを有する場合に、非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を、操作対象仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100内のアバター情報表示領域1110に表示させる。これにより、ユーザは、現在、操作対象仮想空間サービス#1のアバターAVA1を操作していても、当該操作対象仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100内に非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報が表示されるので、当該アバターAVA2の状況を容易に把握することができる。
【0063】
図9に例示されるユーザデバイス2の表示画面1000には、操作対象仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100が表示されているが、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200は表示されていない。非操作対象仮想空間サービス#2については、サービス別表示画面1200は表示画面1000には表示されずにバックグラウンドで起動している。この場合も、上記の
図8の例と同様に、端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報が非操作対象仮想空間サービス#2の仮想空間サービスIDを有する場合に、非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を、操作対象仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100内のアバター情報表示領域1110に表示させる。これにより、ユーザは、現在、操作対象仮想空間サービス#1のアバターAVA1を操作していても、当該操作対象仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100内に非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報が表示されるので、当該アバターAVA2の状況を容易に把握することができる。
【0064】
図10に例示されるユーザデバイス2の表示画面1000には、
図7の例と同様に、ユーザが現在利用中の2つの仮想空間サービス#1,#2毎にサービス別表示画面1100,1200が設けられている。但し、
図10の例では、サービス別表示画面1100,1200とは別個に、表示画面1000内にアバター情報報知画面1010が設けられている。端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報が非操作対象仮想空間サービス#2の仮想空間サービスIDを有する場合に、非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を、アバター情報報知画面1010内に表示させる。アバター情報報知画面1010内へのアバターAVA2の情報の表示によって、ユーザは、当該アバターAVA2の状況を容易に把握することができる。
【0065】
なお、アバター情報報知画面1010は、表示画面1000において、サービス別表示画面1100,1200とは重複しないように表示されることが好ましい。また、
図10の例においても、
図9の例と同様に、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200は表示画面1000には表示されずにバックグラウンドで起動していてもよい。
【0066】
図11に例示されるユーザデバイス2の表示画面1000には、
図7の例と同様に、ユーザが現在利用中の2つの仮想空間サービス#1,#2毎にサービス別表示画面1100,1200が設けられている。但し、
図11の例では、サービス別表示画面1100,1200とは別個に、ポップアップ形式のアバター情報報知画面1020が必要に応じて表示画面1000に表示される。端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報が非操作対象仮想空間サービス#2の仮想空間サービスIDを有する場合に、アバター情報報知画面1020をポップアップ形式で表示画面1000に表示させ、表示画面1000にポップアップ形式で表示されたアバター情報報知画面1020内に非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を表示させる。表示画面1000に突然ポップアップ形式で表示されたアバター情報報知画面1020内へのアバターAVA2の情報の表示によって、ユーザは、当該アバターAVA2の状況を容易に把握することができる。
【0067】
なお、ポップアップ形式のアバター情報報知画面1020は、サービス別表示画面1100,1200とは重複しないように表示されてもよく、又はサービス別表示画面1100,1200上の少なくともいずれかに重複して表示されてもよい。
図11の例では、ポップアップ形式のアバター情報報知画面1020は、サービス別表示画面1100,1200上の両方に重複して表示されている。また、
図11の例においても、
図9の例と同様に、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200は表示画面1000には表示されずにバックグラウンドで起動していてもよい。
【0068】
図12に例示されるユーザデバイス2の表示画面1000には、
図8の例と同様に、ユーザが現在利用中の2つの仮想空間サービス#1,#2毎にサービス別表示画面1100,1200が設けられている。但し、
図12の例では、操作対象仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100内に表示されるアバターAVA1に対してアバター情報報知用の吹き出し画像1120が必要に応じて設けられる。端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報が非操作対象仮想空間サービス#2の仮想空間サービスIDを有する場合に、操作対象仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100においてアバターAVA1に対して吹き出し画像1120を設け、当該吹き出し画像1120内に非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を表示させる。これにより、ユーザは、現在、操作対象仮想空間サービス#1のアバターAVA1を操作していても、当該アバターAVA1に対して突然設けられた吹き出し画像1120内に非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報が表示されるので、当該アバターAVA2の状況を容易に把握することができる。なお、アバターAVA1に対して設けられる上記の吹き出し画像1120は、他のユーザのサービス別表示画面には表示されない。
【0069】
なお、
図12の例においても、
図9の例と同様に、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200は表示画面1000には表示されずにバックグラウンドで起動していてもよい。端末制御部310は、ユーザがアバターAVA1に対して設けられた上記の吹き出し画像1120を選択した場合に、当該吹き出し画像1120に示されたアバターAVA2の仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200を表示画面1000に表示させてもよい。
【0070】
なお、端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報が非操作対象仮想空間サービス#2の仮想空間サービスIDを有する場合に、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200を、ユーザがアバターAVA2を操作可能な状態に表示させてもよい。この場合、ユーザが現在操作する対象のサービス別表示画面が、仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100から仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200へ、自動的に切り替わる。
【0071】
また、
図9に例示されるように、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200が表示画面1000には表示されずにバックグラウンドで起動している場合のみに、アバターAVA2の情報の報知を限定してもよい。この場合、端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター活動判定情報が非操作対象仮想空間サービス#2の仮想空間サービスIDを有する場合において、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200が表示画面1000に表示されていないときにアバターAVA2の情報の報知を行う、一方、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200が表示画面1000に表示されているときにはアバターAVA2の情報の報知を行わない。
なお、上述した
図7-
図12の例では一の表示画面1000に複数の仮想空間サービス#1,#2毎のサービス別表示画面1100,1200が表示されるが、各サービス別表示画面1100,1200が別個の端末の表示画面に表示されてもよい。例えば、仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100がユーザデバイス2(ここでの一例として据置き型のパーソナルコンピュータ(PC))に接続された他の表示装置(ここでの一例としてヘッドマウントディスプレー)の表示画面に表示され、且つ仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200が当該PCの表示画面に表示されてもよい。
【0072】
次に
図13を参照して、本実施形態に係る仮想空間サービス制御方法の変形例を説明する。
図13は、本実施形態に係る仮想空間サービス制御方法の変形例の手順の例を示すシーケンス図である。
図13において
図6の各ステップに対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0073】
図13の仮想空間サービス制御方法では、
図6の仮想空間サービス制御方法においてユーザデバイス2の端末制御部310が行った報知制御に対応する処理を、仮想空間サービス管理装置1の制御部120が行う。
【0074】
図13において、ステップS101からステップS103までは上記の
図6と同様である。ステップS103の後にステップS111が実行される。
【0075】
(ステップS111) 仮想空間サービス管理装置1の制御部120は、ステップS103での活動条件判定部110の判定結果から生成されたアバター活動判定情報に基づいて、対象ユーザのユーザデバイス2へ送信するアバター情報報知制御情報を生成する。アバター活動判定情報は、対象ユーザが現在利用中の複数の異なる仮想空間サービスのうち活動条件203を満たした一又は複数の仮想空間サービスを示す仮想空間サービスIDを有する。アバター情報報知制御情報は、アバター活動判定情報が示す一又は複数の仮想空間サービスのうち対象ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおける対象ユーザのアバターの情報を報知するように指示する制御情報である。
【0076】
(ステップS112) 仮想空間サービス管理装置1の制御部120は、ステップS111で生成したアバター情報報知制御情報を対象ユーザのユーザデバイス2へ送信する。
【0077】
(ステップS113) ユーザデバイス2の端末制御部310は、仮想空間サービス管理装置1から受信したアバター情報報知制御情報に従って、自己のユーザのアバターの情報を報知させる。
【0078】
例えば、アバター情報報知制御情報は、対象ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面が設けられる複数の異なる仮想空間サービスのうち、活動条件203を満たした仮想空間サービスのサービス別表示画面を対象ユーザのアバターの情報の表示先に指定する情報を含む。これにより、ユーザデバイス2の端末制御部310は、上記の
図7に例示されるように、非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を、当該非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200内のアバター情報表示領域1210に表示させる。
【0079】
例えば、アバター情報報知制御情報は、対象ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面が設けられる複数の異なる仮想空間サービスのうち、対象ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービスのサービス別表示画面を対象ユーザのアバターの情報の表示先に指定する情報を含む。これにより、ユーザデバイス2の端末制御部310は、上記の
図8や
図9に例示されるように、非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を、操作対象仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100内のアバター情報表示領域1110に表示させる。又は、ユーザデバイス2の端末制御部310は、上記の
図12に例示されるように、操作対象仮想空間サービス#1のサービス別表示画面1100においてアバターAVA1に対して吹き出し画像1120を設け、当該吹き出し画像1120内に非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を表示させる。
【0080】
例えば、アバター情報報知制御情報は、対象ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面とは別個に設けられるアバター情報報知画面を対象ユーザのアバターの情報の表示先に指定する情報を含む。これにより、ユーザデバイス2の端末制御部310は、上記の
図10に例示されるように、非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を、アバター情報報知画面1010内に表示させる。又は、ユーザデバイス2の端末制御部310は、上記の
図11に例示されるように、アバター情報報知画面1020をポップアップ形式で表示画面1000に表示させ、表示画面1000にポップアップ形式で表示されたアバター情報報知画面1020内に非操作対象仮想空間サービス#2のアバターAVA2の情報を表示させる。
【0081】
例えば、アバター情報報知制御情報は、対象ユーザのアバターの情報を音声により出力するように指示する情報を含む。これにより、端末制御部310がユーザのアバターの情報を音声出力するための音声データを音声出力部304へ送信し、音声出力部304が当該音声データを再生出力する。
【0082】
例えば、アバター情報報知制御情報は、対象ユーザのアバターを表示するサービス別表示画面が設けられる複数の異なる仮想空間サービスのうち、活動条件203を満たした仮想空間サービスのサービス別表示画面を、対象ユーザがアバターを操作可能な状態に表示させる情報を含む。これにより、端末制御部310は、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200を、ユーザがアバターAVA2を操作可能な状態に表示させる。
【0083】
例えば、アバター情報報知制御情報は、アバター活動判定情報が示す一又は複数の仮想空間サービスのうち対象ユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスであり且つ対象ユーザのユーザデバイス2にアバターが表示されていない仮想空間サービスのみを、対象ユーザのアバターの情報を報知する対象の仮想空間サービスに限定する情報を含む。これにより、端末制御部310は、
図9に例示されるように非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200が表示画面1000に表示されていない場合にアバターAVA2の情報の報知を行う、一方、非操作対象仮想空間サービス#2のサービス別表示画面1200が表示画面1000に表示されている場合にはアバターAVA2の情報の報知を行わない。
【0084】
なお、一のユーザが、複数のユーザデバイス2を使用し、複数のユーザデバイス2それぞれで異なる仮想空間サービスを同時に利用してもよい。例えば、ユーザAが、第1ユーザデバイス2(例えばスマートフォンやヘッドマウントディスプレー)で仮想空間サービス#1を利用しながら、同時に第2ユーザデバイス2(例えばタブレットPC)で仮想空間サービス#2を利用する。ここで、ユーザAが第1ユーザデバイス2に表示された仮想空間サービス#1のサービス別表示画面で操作を行っている時に、仮想空間サービス#2の第1活動情報が活動条件203を満たした場合、仮想空間サービス#2のサービス別表示画面を第1ユーザデバイス2に表示してもよい。この仮想空間サービス#2のサービス別表示画面を第1ユーザデバイス2に表示させる制御は、第1ユーザデバイス2と第2ユーザデバイス2とが連携してユーザデバイス間で行ってもよく、又は仮想空間サービス管理装置1が第1ユーザデバイス2及び第2ユーザデバイス2におけるユーザの仮想空間サービス操作状態を取得して行ってもよい。
【0085】
上述した実施形態によれば、ユーザが複数の異なる仮想空間サービスにおいて同時に活動している状況を管理することができる。また、ユーザが同時に活動している複数の異なる仮想空間サービスのうちユーザが現在操作している仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスについてユーザが自分のアバターの状況を容易に把握することができるという効果が得られる。
【0086】
なお、これにより、例えば仮想空間サービスシステムにおける総合的なサービス品質の向上を実現することができることから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
【0087】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0088】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0089】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0090】
1…仮想空間サービス管理装置、2…ユーザデバイス、3…仮想空間サーバ、101…受付部、102…ユーザ活動情報取得部、110…活動条件判定部、120…制御部、200…記憶部、301…通信部、302…操作部、303…表示部、304…音声出力部、310…端末制御部、320…記憶部、NW…通信ネットワーク
【要約】
【課題】ユーザが同時に活動している複数の異なる仮想空間サービスのうちユーザが現在操作している仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスについてユーザが自分のアバターの状況を容易に把握することを図る。
【解決手段】複数の異なる仮想空間サービスを現在利用中のユーザの少なくとも一のアバターを表示画面上に表示する表示部と、ユーザのアバターの活動内容を示す活動情報が所定の活動条件を満たすことによって生成されたアバター活動判定情報が示す活動条件を満たした一又は複数の仮想空間サービスのうちユーザが現在の操作対象に指定した仮想空間サービス以外の他の仮想空間サービスにおけるユーザのアバターの情報を報知させる端末制御部と、を備える。
【選択図】
図5