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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-22
(45)【発行日】2023-03-30
(54)【発明の名称】ゲームプログラムおよびゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20230323BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20230323BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20230323BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/45
A63F13/69
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020127112
(22)【出願日】2020-07-28
(65)【公開番号】P2022024491
(43)【公開日】2022-02-09
【審査請求日】2021-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】田中 大将
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-092752(JP,A)
【文献】特開2019-136557(JP,A)
【文献】特開2018-079059(JP,A)
【文献】特開2015-058359(JP,A)
【文献】特開2010-057709(JP,A)
【文献】[プリコネR]スタミナの回復方法とスタミナ貯金のやり方,AppMedia [online],2020年04月13日,https://appmedia.jp/priconne-redive/1673583,[2022年03月28日検索]
【文献】[MHW]モンスターに勝てない、クエストクリアできないときに覚えておきたい豆知識20選!,D's World [online],2020年02月18日,「体力、スタミナゲージに注意しよう」等,https://blog.dyu-la.com/808/,[2022年03月28日検索]
【文献】クエスト中の上画面、CAPCOM:モンスターハンター4,公式Webマニュアル、世界のウェブアーカイブ|国立国会図書館インターネット資料収集保存事業 [online],2020年02月15日,https://web.archive.org/web/20200215121858/http://game.capcom.com/manual/MH4/ja/page-24.html,[2022年03月28日検索]
【文献】[モンスト]激究極クエストとは?概要とクエスト一覧,AppMedia[online],2019年04月10日,https://appmedia.jp/monst/471508,[2022年09月20日検索]
【文献】[モンスト]旧ノマクエでの効率のいいランク上げの方法,AppMedia[online],2016年11月24日,https://appmedia.jp/monst/82575,[2022年09月20日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および
前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、
前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第1所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、
前記パラメータ管理手段は、
少なくとも前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、
前記ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値から前記第1所定値を減少させ、
前記ゲーム課題の進行中に、前記ゲームにおける所定のゲーム状態値に応じてユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を追加的に減少させ、
前記ユーザまたは前記ユーザが操作するプレイヤキャラクタのランクが高いほど前記ゲームパラメータの上限値を高く設定し、
前記ゲーム進行手段は、前記ゲーム課題の進行中に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第2所定値以下になった場合に前記ゲーム課題の進行を中止し、
前記ゲーム課題を開始または再開するために前記ゲームパラメータの値から減少される前記第1所定値は、前記ランクが所定の値である場合に対応する前記ゲームパラメータの上限値以下に設定される、ゲームプログラム。
【請求項2】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および
前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、
前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第1所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、
前記パラメータ管理手段は、
少なくとも前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、
前記ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値から前記第1所定値を減少させ、
前記ゲーム課題の進行中に、前記ゲームにおける所定のゲーム状態値に応じてユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を追加的に減少させ、
前記ゲーム進行手段は、
前記ゲーム課題の進行中に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第2所定値以下になった場合に前記ゲーム課題の進行を中止し、
ユーザが操作するプレイヤキャラクタの行動に基づいて前記ゲームを進行させ、
前記ゲーム状態値は、前記ゲームにおいて前記プレイヤキャラクタが受けたダメージ量を含む、ゲームプログラム。
【請求項3】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および
前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、
前記ゲーム進行手段は、
所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第1所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、
ユーザが操作するプレイヤキャラクタの行動に基づいて前記ゲーム課題を進行させ、
前記パラメータ管理手段は、
少なくとも前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、
前記ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値から前記第1所定値を減少させ、
前記ゲーム課題の進行中に、前記ゲームにおける所定のゲーム状態値に応じてユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を追加的に減少させ、
前記ゲームパラメータとは別に前記プレイヤキャラクタに設定される体力値を、前記ゲーム課題において前記プレイヤキャラクタが受けたダメージ量に応じて減少させ、
前記ゲーム進行手段は、前記ゲーム課題の進行中に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第2所定値以下になった場合に前記ゲーム課題の進行を中止し、
前記ゲーム状態値は、前記ゲーム課題において前記プレイヤキャラクタが受けたダメージ量を含み、
前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータを前記ダメージ量に基づいて減少させる際の減少量を、前記体力値を前記ダメージ量に基づいて減少させる際の減少量とは異なる量にする、ゲームプログラム。
【請求項4】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および
前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、
前記ゲーム進行手段は、
所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第1所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、
ユーザが操作するプレイヤキャラクタの行動に基づいて前記ゲーム課題を進行させ、
前記パラメータ管理手段は、
少なくとも前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、
前記ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値から前記第1所定値を減少させ、
前記ゲーム課題の進行中に、前記ゲームにおける所定のゲーム状態値に応じてユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を追加的に減少させ、
前記ゲームパラメータとは別に前記プレイヤキャラクタに設定される体力値を、前記ゲーム課題において前記プレイヤキャラクタが受けたダメージ量に応じて減少させ、
前記ゲーム進行手段は、前記ゲーム課題の進行中に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第2所定値以下になった場合に前記ゲーム課題の進行を中止し、
前記ゲーム状態値は、前記ゲーム課題において前記プレイヤキャラクタが受けたダメージ量を含み、
前記ゲームパラメータの最大値は、前記体力値の最大値とは異なる値に設定される、ゲームプログラム。
【請求項5】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および
前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、
前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第1所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、
前記パラメータ管理手段は、
前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を回復させ、
前記ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値から前記第1所定値を減少させ、
前記ゲーム課題の進行中に、前記ゲーム課題における経過時間に応じてユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を追加的に減少させ、
前記ゲーム進行手段は、前記ゲーム課題の進行中に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第2所定値以下になった場合に前記ゲーム課題の進行を中止し、
前記ゲーム課題を開始または再開するために前記ゲームパラメータの値から減少される前記第1所定値は、前記ゲーム課題の難易度に応じて設定され
前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値の回復量を前記ゲーム課題の進行中の時間経過に応じて決定する、ゲームプログラム。
【請求項6】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および
前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、
前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第1所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、
前記パラメータ管理手段は、
前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を回復させ、
前記ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値から前記第1所定値を減少させ、
前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値の回復量を前記ゲーム課題の進行中の時間経過に応じて決定する、ゲームプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および
前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、
前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第1所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、
前記パラメータ管理手段は、
前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、
前記ゲーム進行手段は、前記ゲームにおいて一時停止状態時間を計時し、
前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値の回復量を、前記一時停止状態時間を除いた前記時間経過に応じて決定する、ゲームプログラム。
【請求項8】
コンピュータを、
ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および
前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、
前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が第1所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、
前記パラメータ管理手段は、
前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、
前記ゲーム進行手段は、前記ゲームにおいて一時停止状態時間を計時し、
前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値の回復量を、前記一時停止状態時間である場合の前記時間経過と前記一時停止状態時間でない場合の前記時間経過とで異ならせる、ゲームプログラム。
【請求項9】
前記一時停止状態時間は、前記ゲームのうち前記ゲーム課題中における一時停止状態となっている期間である、請求項7または8に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
請求項1からの何れかに記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、
前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータと、を備えた、ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラムおよびゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームにおいて複数用意されるクエストの1つを開始する場合や、途中からクエストを再開する場合に、スタミナ値等の所定のゲームパラメータの消費が必要となるゲームプログラムが知られている(例えば下記特許文献1参照)。このようなゲームパラメータは、時間経過によって回復し、課金またはゲーム内で付与され得る所定のアイテムを使用することによっても回復し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-058668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなゲームパラメータの消費量は、開始または再開したいゲーム内のクエスト等によって予め定められている。すなわち、従来のゲームにおいて、複数のユーザにそれぞれ付与されたゲームパラメータは、複数のユーザがそれぞれ同じクエスト等を行う場合、それぞれ同じ量消費される。したがって、各ユーザのゲームにおける技量に関係なくゲームがプレイ可能な(継続可能な)時間が定められることになる。
【0005】
そのため、ゲームにおける技量が高いユーザであっても、ゲームの実行に必要な量のゲームパラメータが回復するのを待つ、または、課金等を行う必要が生じ、ゲームへの興趣を削ぐ要因となる。
【0006】
そこで本発明は、ゲームにおけるユーザの技量に応じてゲームをプレイ可能な時間を異ならせることができるゲームプログラムおよびゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、前記パラメータ管理手段は、少なくとも前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、前記ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値から前記所定値を減少させ、前記ゲーム課題の進行中に、前記ゲームにおける所定のゲーム状態値に応じてユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を追加的に減少させ、前記ゲーム進行手段は、前記ゲーム課題の進行中に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が所定値以下になった場合に前記ゲーム課題の進行を中止する。
【0008】
前記ゲーム進行手段は、ユーザが操作するプレイヤキャラクタの行動に基づいて前記ゲームを進行させ、前記ゲーム状態値は、前記ゲームにおいて前記プレイヤキャラクタが受けたダメージ量を含んでもよい。
【0009】
前記ゲーム進行手段は、ユーザが操作するプレイヤキャラクタの行動に基づいて前記ゲーム課題を進行させ、前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータとは別に前記プレイヤキャラクタに設定される体力値を、前記ゲーム課題において前記プレイヤキャラクタが受けたダメージ量に応じて減少させてもよい。
【0010】
前記ゲーム状態値は、前記ゲーム課題において前記プレイヤキャラクタが受けたダメージ量を含み、前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータを前記ダメージ量に基づいて減少させる際の減少量を、前記体力値を前記ダメージ量に基づいて減少させる際の減少量とは異なる量にしてもよい。
【0011】
前記ゲーム状態値は、前記ゲーム課題において前記プレイヤキャラクタが受けたダメージ量を含み、前記ゲームパラメータの最大値は、前記体力値の最大値とは異なる値に設定されてもよい。
【0012】
前記パラメータ管理手段は、前記ゲーム課題の進行中にも、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、前記ゲームパラメータの回復量が、前記ゲーム課題の進行中と前記ゲーム課題の非実行時とで異なってもよい。
【0013】
本発明の他の態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、前記パラメータ管理手段は、前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を所定の回復量回復させ、前記ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値から前記所定値を減少させ、前記ゲーム課題の進行中に、前記ゲーム課題における経過時間に応じてユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を追加的に減少させ、前記ゲーム進行手段は、前記ゲーム課題の進行中に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が所定値以下になった場合に前記ゲーム課題の進行を中止する。
【0014】
前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値の前記回復量を前記ゲーム課題の進行中の時間経過に応じて決定し、前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を決定された前記回復量回復させてもよい。
【0015】
本発明の他の態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、前記パラメータ管理手段は、前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を所定の回復量回復させ、前記ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値から前記所定値を減少させ、前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値の前記回復量を前記ゲーム課題の進行中の時間経過に応じて決定し、前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を、決定された前記回復量回復させる。
【0016】
前記パラメータ管理手段は、前記ゲーム課題の進行中に、前記ゲーム課題における経過時間に応じてユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を追加的に減少させてもよい。
【0017】
前記パラメータ管理手段は、前記ゲーム課題の進行中に、前記ゲームにおける所定のゲーム状態値に応じてユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値を追加的に減少させ、前記ゲーム進行手段は、ユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が所定値以下になった場合に前記ゲーム課題の進行を中止してもよい。
【0018】
前記ゲーム進行手段は、前記ゲーム課題において一時停止状態時間を計時し、前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値の前記回復量を前記一時停止状態時間と前記ゲーム課題の進行中における時間経過とに応じて決定し、前記ゲーム課題の非実行時に、前記ゲームパラメータの値を決定された前記回復量回復させてもよい。
【0019】
本発明の他の態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、前記ゲーム進行手段は、前記ゲームにおいて一時停止状態時間を計時し、前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値の前記回復量を、前記一時停止状態時間を除いた前記時間経過に応じて決定し、前記ゲームパラメータの値を、決定された前記回復量回復させる。
【0020】
本発明の他の態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題を進行させるゲーム進行手段、および前記ユーザに関連付けられた、前記ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理するパラメータ管理手段として機能させ、前記ゲーム進行手段は、所定のタイミングでユーザに関連付けられた前記ゲームパラメータの値が所定値以上である場合に、前記ゲーム課題の開始または再開を許容し、前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、前記ゲーム進行手段は、前記ゲームにおいて一時停止状態時間を計時し、前記パラメータ管理手段は、前記ゲームパラメータの値の前記回復量を、前記一時停止状態時間である場合の前記時間経過と前記一時停止状態時間でない場合の前記時間経過とで異ならせ、前記ゲームパラメータの値を前記回復量回復させる。
【0021】
前記一時停止状態は、前記ゲームのうち前記ゲーム課題中における一時停止状態であってもよい。
【0022】
また、本発明の他の態様に係るゲーム装置は、上記のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えている。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ゲームにおけるユーザの技量に応じてゲームをプレイ可能な時間を異ならせることができるゲームプログラムおよびゲーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の一実施の形態におけるゲームプログラムが適用されるゲームシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2図2は、本実施の形態におけるゲームシステムの機能的な構成を示すブロック図である。
図3図3は、本実施の形態におけるゲームのクエスト選択画面を示す図である。
図4図4は、実施の形態1におけるクエスト実行時の表示画面(クエスト画面)を示す図である。
図5図5は、図4に示す表示画面において、プレイヤキャラクタPCがダメージを受けたときを示す図である。
図6図6は、実施の形態2におけるクエスト実行時の表示画面(クエスト画面)を示す図である。
図7図7は、図6に示す表示画面において、クエスト開始から30秒経過後および180秒経過後を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[実施形態]
以下、本発明の一実施の形態に係るゲームプログラムおよびゲームシステムについて、図面を参照しつつ説明する。
【0026】
[ハードウェア構成]
図1は、本発明の一実施の形態におけるゲームプログラムが適用されるゲームシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。ゲームシステム1は、コンピュータ装置として構成されるゲーム装置2と、サーバ装置3とが、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNWを介して互いに通信可能に接続された構成になっている。このうちゲーム装置2は、その動作を制御するCPU(Central Processing Unit)10等のプロセッサを備え、このCPU10にはバス11を介して操作入力部12、記憶装置14、ROM(Read Only Memory)15、およびRAM(Random Access Memory)16が接続されている。
【0027】
ゲーム装置2は、表示部であるモニタ19が設けられた移動筐体をユーザが把持するように構成される。当該移動筐体には操作入力部12が設けられている。本実施の形態において、ゲーム装置2の各構成は、移動筐体内に収められている。
【0028】
ROM15は、マスクROMまたはPROM等の半導体メモリであり、ゲーム装置2を起動する起動プログラム等が記憶されている。RAM16は、DRAMまたはSRAM等により構成され、CPU10が実行するべきゲームプログラム30aや、その実行の際に必要となるゲームデータ30b等を、ゲームのプレイ状況に応じて読み込んで一時的に記憶する。
【0029】
さらに、CPU10には、バス11を介してグラフィック処理部17、オーディオ合成部20、ネットワークインタフェイス25、および撮像部28が接続されている。
【0030】
このうち、グラフィック処理部17は、CPU10の指示に従って仮想ゲーム空間や各キャラクタ等を含むゲーム画像を描画する。また、グラフィック処理部17にはビデオ変換部18を介してゲーム装置2に内蔵されたモニタ19が接続されており、グラフィック処理部17にて描画されたゲーム画像はビデオ変換部18において動画形式に変換され、モニタ19にて表示されるようになっている。
【0031】
オーディオ合成部20は、CPU10の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ合成部20にはオーディオ変換部21を介して外部のスピーカ22が接続されている。したがって、オーディオ合成部20にて再生および合成されたゲーム音声は、オーディオ変換部21にてアナログ形式にデコードされ、スピーカ22から外部へ出力されるようになっている。
【0032】
撮像部28は、移動筐体のモニタ19の表示面とは反対側および/または表示面側に設けられ、外部の風景(現実の画像)を撮像する。撮像された画像データは、記憶装置14に記憶される。
【0033】
操作入力部12は、モニタ19上に設けられたタッチパネルで構成され、モニタ19上に表示された操作ボタン等をユーザが触れることにより、対応する操作入力が行われる。
【0034】
一方、サーバ装置3は、その動作を制御する高性能のCPU40等のプロセッサを備え、このCPU40には高速バス41を介して記憶装置42、ROM43、RAM44およびネットワークインタフェイス45が接続されている。
【0035】
サーバ装置3のROM43は、マスクROMまたはPROM等の半導体メモリであり、サーバ装置3と他のゲーム装置2との間の通信を制御するプログラム等、サーバ装置3の基本的な動作を実現するための基本プログラムが記憶されている。
【0036】
また、RAM44は、DRAMまたはSRAM等から構成され、CPU40が実行するべきプログラムや、その実行の際に必要になるデータ等を、記憶装置42等から読み込んで一時的に記憶する。
【0037】
本実施の形態において、ゲームシステム1は、いわゆるネイティブアプリとしてゲーム装置2にインストールされたゲーム(アプリ)を進行させ、サーバ装置3において(WEB上で)後述するスタミナ値のほか、仮想通貨、所有キャラクタ、キャラクタの付与抽選(ガチャ)の実行等のデータを管理する形式のいわゆるガワネイティブアプリによって動作する。
【0038】
サーバ装置3の記憶装置42は、サーバ装置3が内蔵する大容量記憶媒体である。サーバ装置3は、記憶装置42にゲームプログラム42aおよびゲームデータ42bを記憶している。CPU40は、各ゲーム装置2(アカウント)のセーブデータ42cを管理する。サーバ装置3とゲーム装置2とは、通信ネットワークNWを介して互いに通信を行う。
【0039】
ゲーム装置2は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行(プレイ)するために、ゲーム装置2を介してサーバ装置3の記憶装置42に記憶されたゲームプログラム42aおよびゲームデータ42bを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。さらに、ゲーム装置2は、サーバ装置3からアップデート用のゲームプログラムおよびゲームデータを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。
【0040】
ゲーム装置2は、インストールしたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいて、ゲーム装置2にてゲーム進行を行い、これらのゲーム進行に伴うゲーム演出(ゲーム画像、音声)を後述するモニタ19およびスピーカ22等に出力する。
【0041】
なお、各ゲーム装置2および各ユーザには、それぞれ異なるアカウント情報(固有の識別情報)が付与される。そして、アカウント情報ごとにID(識別符号)が付与される。
【0042】
サーバ装置3は、各ユーザのアカウント情報を管理し、各アカウントのゲーム進行状況に関するデータなどをゲーム装置2から受信して記憶装置42に記憶する。
【0043】
例えば、ゲーム装置2は、ユーザによってゲームを開始する操作が行われたとき、各ゲーム装置2が通信ネットワークNWを介してサーバ装置3と通信を行い、このゲーム装置2からアカウント情報が送信される。サーバ装置3は、送信されたアカウント情報に基づいて所定の認証を行い、ゲーム装置2にゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を送信する。
【0044】
ゲーム装置2は、このアカウントのゲーム進行状況に関するデータ等を受信して、ゲーム装置2にてゲーム進行を行う。また、ゲーム装置2は、ゲームの開始時のみならず、ゲーム進行の所定のタイミング(アイテム消費またはゲーム課題クリア等のデータ更新時)でサーバ装置3にゲーム進行状況に関するデータを送信する。このように、ガワネイティブアプリ型のゲームシステムは、所定のタイミングでサーバ装置3とゲーム装置2とで相互に通信を行い、サーバ装置3とゲーム装置2とで同期をとってゲームを進行させる。
【0045】
[ゲーム装置の機能的構成]
図2は、本実施の形態におけるゲームシステムの機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、ゲームシステム1を構成するゲーム装置2は、CPU10、記憶装置14、ROM15、RAM16、グラフィック処理部17、オーディオ合成部20等を含む制御部5aを備えたコンピュータとして動作する。また、サーバ装置3は、CPU40、記憶装置42、ROM43、およびRAM44等を含む制御部5bを備えたコンピュータとして動作する。そして、図2に示すように、ゲーム装置2の制御部5aとサーバ装置3の制御部5bとが協動することにより構成されるゲームシステム1の制御部5は、ゲームプログラム30a,42aを実行することで、各プロセッサの制御により、ゲーム進行手段51、およびパラメータ管理手段52等の機能を発揮する。
【0046】
このうち、ゲーム進行手段51は、ユーザの操作入力に基づいて仮想空間に生成されるプレイヤキャラクタを行動させてゲームを進行させる。ゲーム進行手段51は、ユーザが操作するプレイヤキャラクタが行動する二次元または三次元の仮想空間(ゲーム空間)を生成する。例えば、ゲーム進行手段51は、プレイヤキャラクタの移動に伴って、ゲームデータ30b,42bに含まれるオブジェクトおよびテクスチャなどのデータを読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間を生成する。
【0047】
さらに、ゲーム進行手段51は、仮想空間内で動作する各オブジェクトも生成する。また、ゲーム進行手段51は、プレイヤキャラクタの位置に基づいて、仮想カメラを配置する。仮想空間に配置された仮想カメラにより撮像される二次元画像がゲーム進行画像としてモニタ19に表示される。ゲーム進行手段51は、プレイヤキャラクタおよび仮想カメラの動作を、ユーザによる操作入力部12への操作入力またはゲームの進行状況に応じて制御することによりゲーム中のゲーム課題(後述するクエスト、ミッション等)を進行させる。さらに、ゲーム進行手段51は、仮想空間にて行動するキャラクタ等のノンプレイヤキャラクタの動作を制御する。
【0048】
パラメータ管理手段52は、ユーザに付与され、ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータを管理する。以下では、ゲームパラメータをスタミナ値と称する。
【0049】
[スタミナ値変更処理]
以下、本実施の形態においてゲーム内に設定されるゲーム課題であるクエストの実行に伴うスタミナ値の変更処理について説明する。図3は、本実施の形態におけるゲームのクエスト選択画面を示す図である。
【0050】
図3に示すように本実施の形態におけるゲームにおいては、複数のクエストが用意されており、ユーザは、複数のクエストの中から希望するクエストを選択可能である。クエスト選択画面G1には、ユーザのID、そのユーザ(のID)に関連付けられたスタミナ値(現在値)、およびユーザが選択可能なクエストが表示される。ユーザが選択可能なクエストを表示するクエスト表示欄G2には、一または複数のクエストの内容と、そのクエストを開始するのに必要なスタミナ値(初期消費量)が表示される。
【0051】
初期消費量は、クエストごとに設定される。すなわち、初期消費量は、複数のクエストの間で異なり得る。ユーザが選択可能なクエストの内容は、ユーザのゲーム進行状況(クエストクリア状況等)、現在のスタミナ値等によって変更され得る。
【0052】
スタミナ値は、ユーザ(のID)ごとに予め関連付けられる。例えば、ゲームを最初にプレイする際に、スタミナ値(の上限)が設定される。スタミナ値は、後述するようにクエストを実行することで消費され、ゲーム課題(クエスト)の非実行時に回復する。例えば、パラメータ管理手段52は、ゲーム課題の非実行時に、ユーザに関連付けられたスタミナ値を単位時間ごとに所定量(1分ごとに10)回復させる。スタミナ値には上限が設けられ、時間回復によるスタミナ値は上限を超えては回復(増加)しない。スタミナ値はゲーム内アイテムの使用、レベルアップ(制限解除)、課金等によって増やすことが可能である。これらによる回復は、上限を超えて回復(増加)する。また、スタミナ値の上限は、ゲーム内アイテムの使用、ユーザランクまたはキャラクタランクのレベルアップ(制限解除)、課金等によって増やすことが可能である。なお、ゲーム課題の非実行時は、ゲーム課題の開始から終了以外の期間であればよく、例えば、クエストの実行開始前(クエスト選択画面G1表示状態)およびゲームアプリの非起動時等を含む。ユーザランクまたはキャラクタランクのレベルアップには経験値が必要となる。経験値はゲーム課題(クエスト)をクリアしたりする毎に累積される。
【0053】
クエスト表示欄G2は、クエストごとに選択入力(タッチ入力)可能な仮想ボタンとして構成されている。ユーザは希望するクエストを選択入力することにより、そのクエストを開始することができる。ゲーム進行手段51は、クエストの選択入力を受け付け、選択入力があった場合に、クエスト開始処理を実行する。
【0054】
このとき、ゲーム進行手段51は、ユーザに関連付けられた現在のスタミナ値と選択入力があったクエストにおいて設定されるスタミナ値の初期消費量とを比較し、現在のスタミナ値が初期消費量以上である場合に、そのクエストの開始を許容する。パラメータ管理手段52は、現在のスタミナ値から対応する初期消費量を減少させる。ゲーム進行手段51は、減少後のスタミナ値をそのクエストにおけるスタミナ値の初期値としてそのクエストを実行する。
【0055】
[実施の形態1]
図4は、実施の形態1におけるクエスト実行時の表示画面(クエスト画面)を示す図である。図4においては、図3におけるクエスト1の実行開始から所定時間経過後の状態を示している。図4に示すクエスト画面G3は、目的表示欄G4、スタミナ表示欄G5、体力値表示欄G6、ゲーム画面G7、および現在位置表示欄G8を含む。目的表示欄G4は、そのクエストの目的を表示する。図4の例では、スタート位置から所定の距離離れたゴール位置に到達することが示される。すなわち、本クエストにおいてプレイヤキャラクタPCがゴール位置に到達した時点でそのクエストはクリアとなる。
【0056】
スタミナ表示欄G5には、現在のスタミナ値が表示される。図4の例では、バー表示される。バー1つあたりのスタミナ値は10である。図4に示されるスタミナ値は100であり、図3におけるクエスト1の開始時と同じスタミナ値(140-40=100)を示すバー表示(10本)が示されている。体力値表示欄G6は、プレイヤキャラクタPCの体力を表示する。図4の例において、クエスト開始時におけるプレイヤキャラクタPCの体力は、100に設定される。この値は、クエスト開始時におけるスタミナ値によらない値として設定される。
【0057】
ゲーム画面G7には、仮想空間(ゲーム空間)および仮想空間内に配置されたプレイヤキャラクタPCが表示される。クエスト1では、横方向の強制スクロールアクションゲームが実行される。プレイヤキャラクタPCは、ユーザのタップ操作または上下方向のスワイプ操作によって動作する。例えばプレイヤキャラクタPCの上方をタップ操作するまたは上方向のスワイプ操作を行うことにより、プレイヤキャラクタPCは、ジャンプ動作を行う。また、例えばプレイヤキャラクタPCの下方をタップ操作するまたは下方向のスワイプ操作を行うことにより、プレイヤキャラクタPCは、しゃがみ動作を行う。
【0058】
プレイヤキャラクタPCの進行方向には、プレイヤキャラクタPCの進行を阻害する妨害オブジェクトQ1,Q2が配置される。ゲーム画面(仮想空間)が右方から左方へ強制スクロールすることにより、プレイヤキャラクタPCが前方から向かってくる妨害オブジェクトを回避しながらゴール位置を目指すゲームが実行される。現在位置表示欄G8には、スタート位置Sおよびゴール位置Gに対するプレイヤキャラクタPCの現在位置(星印)が相対的に示される。
【0059】
ここで、パラメータ管理手段52は、ゲーム(クエスト)の進行中に、そのクエストにおける所定のゲーム状態値に応じてユーザに関連付けられたスタミナ値を追加的に減少させる。本クエストにおいて、ゲーム状態値は、ゲーム進行中においてプレイヤキャラクタPCが受けたダメージ量に設定される。パラメータ管理手段52は、プレイヤキャラクタPCが妨害オブジェクトQ1,Q2に接触するたびに、接触した妨害オブジェクトQ1,Q2に設定されたダメージ量に応じたスタミナ値を減らす。
【0060】
図5は、図4に示す表示画面において、プレイヤキャラクタPCがダメージを受けたときを示す図である。図5の上側の図で示されるように、クエスト開始から初めて妨害オブジェクトQ2に接触した場合、ユーザに関連付けられたスタミナ値が1本分減り、スタミナ値がクエスト開始時(100)から10減って90(バー表示9本分)になったことが示される。
【0061】
さらに時間が経過し、妨害オブジェクトQ1,Q2への接触が増えると、図5の下側の図で示されるように、スタミナ表示欄G5において、ユーザに関連付けられたスタミナ値がクエスト開始から通算でバー表示10本分減り、スタミナ値がクエスト開始時(100)から100減って0(バー表示なし)になる。ゲーム進行手段51は、クエストの進行中に、すなわち、クエストの目的を達成できないまま(プレイヤキャラクタPCがゴール位置Gに到達していない状態で)、スタミナ値が0になった場合に、そのクエストの進行を中止し、クエスト失敗の処理を行う。
【0062】
さらに、ゲーム進行手段51は、クエストの進行中に、体力値が0になった場合にも、そのクエストの進行を中止し、クエスト失敗の処理を行う。すなわち、本クエストにおいては、プレイヤキャラクタPCがゴール位置Gに到達する前に、スタミナ値および体力値の少なくとも何れか一方が0になると、クエスト失敗となる。
【0063】
本クエストにおいて、ゲーム進行手段51は、プレイヤキャラクタPCが妨害オブジェクトQ1,Q2に接触すると、接触した妨害オブジェクトQ1,Q2に応じたダメージ演出を行う。例えば、プレイヤキャラクタPCが火の玉の妨害オブジェクトQ1に接触した場合(適切なタイミングでしゃがみ動作が行えなかった場合)、プレイヤキャラクタPCに火がついて熱がるダメージ演出が行われる。また、例えば、プレイヤキャラクタPCが岩の妨害オブジェクトQ2に接触した場合(適切なタイミングでジャンプ動作が行えなかった場合)、プレイヤキャラクタPCが転倒するダメージ演出が行われる。
【0064】
パラメータ管理手段52は、接触した妨害オブジェクトQ1,Q2に応じてスタミナ値および体力値を減少させる。例えば、プレイヤキャラクタPCが妨害オブジェクトQ1に接触した場合、スタミナ値をバー表示2本分(20)減らし、体力値をバー表示5本分(50)減らす。また、例えば、プレイヤキャラクタPCが妨害オブジェクトQ2に接触した場合、スタミナ値をバー表示1本分(10)減らし、体力値をバー表示3本分(30)減らす。
【0065】
このように、本クエストにおいて、パラメータ管理手段52は、スタミナ値とは別にプレイヤキャラクタPCに設定される体力値を、クエストにおいてプレイヤキャラクタPCが受けたダメージ量に応じて減少させる。さらに、パラメータ管理手段52は、スタミナ値をダメージ量に基づいて減少させる際の減少量を、体力値をダメージ量に基づいて減少させる際の減少量とは異なる量にする。
【0066】
本クエストにおいては、スタート位置Sとゴール位置Gとの間の所定位置に体力回復アイテムJ1が配置される。プレイヤキャラクタPCが体力回復アイテムJ1に接触すると、体力値が所定の回復量回復する。このため、クエスト開始時においてスタミナ値および体力値の初期値が同じ値であり、しかも、プレイヤキャラクタPCが受けたダメージ量に基づくスタミナ値の減少量が体力値の減少量より少なくても、図5の下側の図に示すような、体力値が0になる前にスタミナ値が0になる状態が生じ得る。
【0067】
以上のように、本クエストにおいては、妨害オブジェクトQ1,Q2に接触することにより、スタミナ値が減少する。言い換えると、プレイヤキャラクタPCを適切に操作することにより、スタミナ値の減少を抑えることができる。したがって、そのクエストに対するユーザの技量によってクエスト進行中に消費されるスタミナ値が異なる。また、クエスト開始時のスタミナ値に応じてクエストの目的を達成するまでの許容時間(許容接触回数)が異なる。
【0068】
[発明の効果]
以上をまとめると、本実施の形態の一側面は、コンピュータ(制御部5)を、ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題(クエスト)を進行させるゲーム進行手段51、およびユーザに関連付けられた、ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータ(スタミナ値)を管理するパラメータ管理手段52として機能させ、ゲーム進行手段51は、所定のタイミングでユーザに関連付けられたゲームパラメータの値が所定値以上である場合に、ゲーム課題の開始または再開を許容し、パラメータ管理手段52は、少なくともゲーム課題の非実行時に、ゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復し、ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられたゲームパラメータの値から所定値を減少させ、ゲーム課題の進行中に、ゲームにおける所定のゲーム状態値(プレイヤキャラクタPCが受けたダメージ量)に応じてユーザに関連付けられたゲームパラメータの値を追加的に減少させ、ゲーム進行手段51は、ゲーム課題の進行中に、ユーザに関連付けられたゲームパラメータの値が所定値(スタミナ値が0)以下になった場合にゲーム課題の進行を中止する(クエスト失敗とする)、ゲームプログラムである。
【0069】
本実施の形態におけるゲームプログラムによれば、クエストの進行中にもスタミナ値が消費される。そのスタミナ値の消費量は、クエスト進行中におけるユーザの技量に応じて異なる量となる。したがって、クエストの開始時におけるスタミナ値が同じでも、クエストにおけるユーザの技量に応じてゲーム課題(クエスト)をプレイ可能な時間を異ならせることができる。
【0070】
これにより、ゲームにおける技量が高いユーザにおいては、ゲーム課題の実行に必要な量のスタミナ値が回復するのを待つ、または、課金等を行う頻度を低下させることができ、ゲームへの興趣を高く保つことができる。また、ゲームにおける技量が低いユーザにおいては、スタミナ値が多い状態でクエストを開始する(クエスト開始前におけるスタミナ値の回復時間を多く取る)ことにより、スタミナ値を多く消費する代わりに、クエストの難易度を下げることができる。
【0071】
さらに、本実施の形態においては、クエスト失敗の基準となる値が複数(スタミナ値および体力値の2つ)存在する。しかも、ゲーム課題の進行時において、これらの値が減少する割合が互いに異なる。これにより、クエストの目的を達成するためにユーザが関心を持つべき事項が増え、ゲーム性を豊かにすることができる。
【0072】
[変形例]
上記実施の形態1では、ゲーム状態値としてプレイヤキャラクタPCが受けたダメージ量を例示したが、ゲームにおいて、コンピュータによって制御されるプレイヤキャラクタPC等の操作対象がゲーム進行に利用する値であれば、これに限られない。操作対象は、ユーザの操作に基づいてまたはユーザ操作にかかわらずコンピュータによって制御される。
【0073】
例えば、ゲーム状態値は、体力、すばやさ等のプレイヤキャラクタPCの状態を示す値を含んでもよい。また、例えば、ゲーム状態値は、攻撃または魔法等を使用する際に消費されるパラメータ(MP等)を含んでもよい。また、例えば、ゲーム状態値は、移動等の行動を行う際に消費されるパラメータ(行動ポイント等)を含んでもよい。また、例えば、ゲーム状態値は、銃弾等のアイテムの数またはゲーム内通貨を含んでもよい。ゲーム状態値として、上記のような複数種類のパラメータが設定してもよい。すなわち、ゲーム状態値に設定される複数種類のパラメータの何れかが消費された場合に、消費されたパラメータの種類およびその値に基づいてスタミナ値が消費されてもよい。
【0074】
また、上記実施の形態1では、プレイヤキャラクタPCが妨害オブジェクトQ1,Q2に接触した場合に、プレイヤキャラクタPCがダメージを受ける例を示したが、プレイヤキャラクタPCがダメージを受ける場合は、これに限られない。例えば、敵キャラクタからの攻撃によりプレイヤキャラクタPCがダメージを受けてもよい。
【0075】
また、上記実施の形態1では、プレイヤキャラクタPCが体力回復アイテムJ1に接触すると、体力値が所定の回復量回復する例を示したが、プレイヤキャラクタPCの体力が回復する場合は、これに限られない。例えば、プレイヤキャラクタに所持させるなどした回復アイテムをユーザ操作によって使用することでプレイヤキャラクタPCの体力値が回復してもよい。さらに、体力値が0等になった場合などにおいて、所定のアイテムの使用や課金などを行うことで体力値が回復し、プレイヤキャラクタPCが死亡状態となる(クエスト失敗となる)ことを回避可能としてもよい。
【0076】
上記実施の形態1では、クエストの失敗を判断する値として、スタミナ値および体力値の2つが存在する例を示したが、クエストの失敗を判断する値は、スタミナ値のみでもよい。すなわち、体力値はなくてもよい。また、体力値の代わりに、クエストの失敗を判断する値がスタミナ値とは別に設けられていてもよい。
【0077】
また、上記実施の形態1では、ゲーム課題の非実行時においてスタミナ値を時間経過に応じて回復する態様を例示したが、これに加えて、またはこれに代えて、ゲーム課題の進行時(クエスト実行時)における時間経過に応じてスタミナ値が回復してもよい。例えば、パラメータ管理手段52は、ゲーム課題の進行中にも、ユーザに関連付けられたゲームパラメータの値を時間経過に応じて回復してもよい。
【0078】
この場合、スタミナ値の回復量が、ゲーム課題の進行中とゲーム課題の非実行時とで異なってもよい。例えば、ゲーム課題の進行中の単位時間当たりのスタミナ値の回復量がゲーム課題の非実行時における単位時間当たりのスタミナ値の回復量より多くてもよいし、少なくてもよい。
【0079】
また、パラメータ管理手段52は、スタミナ値の回復量をゲーム課題の進行中の時間経過に応じて決定し、ゲーム課題の非実行時に、スタミナ値を決定された回復量回復させてもよい。例えば、スタミナ値が、クエスト終了(目的の達成)時またはクエスト中止(クエスト失敗)時に、クエスト実行中の時間経過に応じて決定された回復量回復してもよい。なお、クエストを終了(目的を達成)した場合またはクエストを中止した場合の何れか一方の場合のみにこのようなスタミナ値の回復が行われてもよい。
【0080】
また、上記実施の形態1では、ゲーム課題の進行中においてプレイヤキャラクタPCが受けたダメージに応じたスタミナ値の減少量が体力値の減少量とは異なる態様を例示したが、これに限られず、両パラメータについて減少量が同じでもよい。
【0081】
また、スタミナ値の最大値は、体力値の最大値とは異なる値に設定されてもよい。例えば、図4に示すようにクエスト開始時にスタミナ値および体力値が何れもバー表示される。このときのスタミナ値に関するバー表示はクエスト開始時に一定としてもよい。例えば、クエスト開始時におけるスタミナ値のバー表示は8本分とし、体力値のバー表示は10本分としてもよい。
【0082】
このような態様において、パラメータ管理手段52は、クエストにおいてプレイヤキャラクタPCがダメージを受けたときにスタミナ値および体力値を何れもバー表示換算で同じ本数分(例えば1本分)減らしてもよい。例えば、クエスト開始時におけるスタミナ値のバー表示が8本で一定であり、プレイヤキャラクタPCがダメージを受けたときにスタミナ値のバー表示が1本分減る場合、クエストにおいて追加的に減少されるスタミナ値は、クエスト開始時におけるスタミナ値の1/8である。クエスト開始時におけるスタミナ値は、一定ではないため、クエストにおいて追加的に減少されるスタミナ値がクエスト開始時におけるスタミナ値に応じて異なり得る。
【0083】
また、体力値を減らす事象と、スタミナ値を減らす事象とが異なっていてもよい。例えば、妨害オブジェクトQ1に接触した場合に体力値が減り、妨害オブジェクトQ2に接触した場合にスタミナ値が減ってもよい。また、例えば、妨害オブジェクトQ1,Q2に接触した場合にスタミナ値が減り、敵キャラクタから攻撃を受けた場合に体力値が減ってもよい。さらに、敵キャラクタの攻撃には少なくとも二つの属性があり、プレイヤキャラクタPCの体力値を減らす属性攻撃とスタミナ値を減らす属性攻撃が含まれていてもよい。
【0084】
また、クエストの進行中にスタミナ値を消費することにより体力値を回復可能としてもよい。例えば、クエストの進行中にスタミナ値50を消費する代わりに体力値25を回復するアイテムを使用可能としてもよい。また、クエストの進行中に体力値等の所定のゲーム状態値を消費することによりスタミナ値を回復可能としてもよい。また、クエスト終了後においても体力値が回復しないゲームにおいて、クエストの非実行時に、スタミナ値を消費することにより体力値を回復可能としてもよいし、体力値等のゲーム状態値を消費することによりスタミナ値を回復可能としてもよい。
【0085】
また、上記実施の形態1では、スタミナ値および体力値のいずれか一方が0になるとクエスト失敗になる例を示したが、これに限られない。例えば、スタミナ値および体力値のいずれか一方が所定値以下(0)になったとしても、他方の値が所定値より大きければ、クエストが続行されてもよい。例えば、クエストごとに設定される(クエスト開始時に最大値に設定される)体力値が0になったとしてもクエストの進行中にスタミナ値が0になるまではゲームを続行できるようにしてもよい。これにより、スタミナ値を疑似的なプレイヤキャラクタPCの体力値として利用することができる。
【0086】
[実施の形態2]
次に、実施の形態2について説明する。図6は、実施の形態2におけるクエスト実行時の表示画面(クエスト画面)を示す図である。図6において、実施の形態1(図4および図5)と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0087】
図6においては、図3におけるクエスト2の実行開始後、10秒経過後の状態を示している。図6に示すクエスト画面G3は、目的表示欄G4、スタミナ表示欄G5、獲得コイン表示欄G9およびゲーム画面G7を含む。目的表示欄G4は、そのクエストの目的を表示する。図4の例では、コインを250枚集めることが示される。すなわち、本クエストにおいてコインを250枚集めた時点でそのクエストはクリアとなる。
【0088】
スタミナ表示欄G5には、現在のスタミナ値が表示される。図6に示されるスタミナ値は60であり、図3におけるクエスト2の開始時と同じスタミナ値(140-80=60)を示すバー表示(6本)が示されている。獲得コイン表示欄G9は、本クエストにおいて獲得したコインの枚数(例えば図6の時点では20枚)を表示する。
【0089】
ゲーム画面G7には、仮想空間(ゲーム空間)および仮想空間内に配置されたプレイヤキャラクタPCが表示される。クエスト2では、縦方向の強制スクロールアクションゲームが実行される。プレイヤキャラクタPCは、ユーザのタップ操作または左右方向のスワイプ操作によって3つの移動レーンの何れかに移動することができる。移動レーンには、プレイヤキャラクタPCの進行を阻害する妨害オブジェクトQ1,Q3およびコインRが配置される。ゲーム画面が上方から下方へ強制スクロールすることにより、プレイヤキャラクタPCが前方から向かってくる妨害オブジェクトを回避しながらコインRを獲得するゲームが実行される。
【0090】
ここで、パラメータ管理手段52は、ゲーム課題(クエスト)の進行中に、そのクエストにおける経過時間に応じてユーザに関連付けられたスタミナ値を追加的に減少させる。本クエストにおいて、パラメータ管理手段52は、クエスト開始後30秒経過ごとにスタミナ値を10(バー表示1本分)減らす。
【0091】
図7は、図6に示す表示画面において、クエスト開始から30秒経過後および180秒経過後を示す図である。図7の上側の図で示されるように、クエスト開始から30秒経過時点のスタミナ表示欄G5において、ユーザのスタミナ値がバー表示1本分減り、スタミナ値がクエスト開始時(60)から10減って50(バー表示5本分)になったことが示される。
【0092】
さらに時間が経過し、クエスト開始から180秒経過すると、図7の下側の図で示されるように、スタミナ表示欄G5において、ユーザのスタミナ値がクエスト開始から通算でバー表示6本分減り、スタミナ値がクエスト開始時(60)から60減って0(バー表示なし)になる。ゲーム進行手段51は、クエストの進行中に、すなわち、クエストの目的を達成できないまま(コインを250枚集められていない状態で)、スタミナ値が0になった場合に、そのクエストの進行を中止し、クエスト失敗の処理を行う。
【0093】
本クエストにおいて、ゲーム進行手段51は、プレイヤキャラクタPCが妨害オブジェクトQ1,Q3に接触すると、接触した妨害オブジェクトQ1,Q3に応じたタイムロス演出を行い、その間、プレイヤキャラクタPCの操作を無効にする(プレイヤキャラクタPCの移動を禁止する)とともに強制スクロールを停止させる。例えば、プレイヤキャラクタPCが火の玉の妨害オブジェクトQ1に接触した場合、プレイヤキャラクタPCに火がついて熱がるタイムロス演出が10秒間行われる。また、例えば、プレイヤキャラクタPCが落とし穴の妨害オブジェクトQ3に接触した場合、プレイヤキャラクタPCが落とし穴に落ちるタイムロス演出が5秒間行われる。
【0094】
タイムロス演出が行われる期間(本例では10秒または5秒)、ユーザはコインRを獲得することができない。図6の例においては、クエスト開始から10秒経過時点で20コインが獲得されている。すなわち、本クエストにおいては、1秒当たりに約2枚のコインRが獲得可能である。したがって、タイムロスがなければ約125秒でクエストの目的を達成(クエストをクリア)することができる。したがって、クエスト開始時のスタミナ値が50以上あれば、本クエストはクリア可能である。
【0095】
しかし、プレイヤキャラクタPCを妨害オブジェクトQ1,Q3に接触させないようにマージンを大きく取って回避させていると、単位時間当たり(1秒当たり)のコインRの獲得枚数が減ってしまう。このため、コインRを規定数(250枚)集めるのに時間が多くかかり、その結果、スタミナ値を余分に消費してしまう。
【0096】
一方、プレイヤキャラクタPCを、コインRを最大限獲得しつつ妨害オブジェクトQ1,Q3をぎりぎりで回避しようとすると、プレイヤキャラクタPCを妨害オブジェクトQ1,Q3に接触させる可能性が高くなる。プレイヤキャラクタPCを妨害オブジェクトQ1,Q3に接触させてしまうと、上記タイムロスが生じるため、コインRを規定数集めるのに時間が多くかかり、その結果、スタミナ値を余分に消費してしまう。このようなゲーム性により、本クエストを図7に示すように、クエスト開始時のスタミナ値が60の場合、180秒経過時においてもコインRを規定数(250枚)集めることができないと、クエスト失敗となる。
【0097】
このように、本クエストにおいては、そのクエストに対するユーザの技量によってクエスト進行中に消費されるスタミナ値が異なる。また、クエスト開始時のスタミナ値に応じてクエストの目的を達成するまでの許容時間が異なる。
【0098】
[発明の効果]
以上をまとめると、本実施の形態の一側面は、コンピュータ(制御部5)を、ユーザの操作入力に基づいてゲーム中の所定のゲーム課題(クエスト)を進行させるゲーム進行手段51、およびユーザに関連付けられた、ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータ(スタミナ値)を管理するパラメータ管理手段52として機能させ、ゲーム進行手段51は、所定のタイミングでユーザに関連付けられたゲームパラメータの値が所定値以上である場合に、ゲーム課題の開始または再開を許容し、パラメータ管理手段52は、ゲーム課題の非実行時に、ユーザに関連付けられたゲームパラメータの値を所定の量(時間経過に応じた量)回復させ、ゲーム課題を開始または再開する場合に、ユーザに関連付けられたゲームパラメータの値から所定値を減少させ、ゲーム課題の進行中に、ゲーム課題における経過時間に応じてユーザに関連付けられたゲームパラメータの値を追加的に減少させ、ゲーム進行手段51は、ゲーム課題の進行中に、ユーザに関連付けられたゲームパラメータの値が所定値(スタミナ値が0)以下になった場合にゲーム課題の進行を中止する(クエスト失敗とする)、ゲームプログラムである。
【0099】
本実施の形態におけるゲームプログラムによれば、クエストの進行中にもスタミナ値が消費される。そのスタミナ値の消費量は、クエスト進行中におけるユーザの技量に応じて異なる量となる。したがって、クエストの開始時におけるスタミナ値が同じでも、クエストにおけるユーザの技量に応じてゲーム(クエスト)をプレイ可能な時間を異ならせることができる。
【0100】
これにより、ゲームにおける技量が高いユーザにおいては、ゲーム課題の実行に必要な量のスタミナ値が回復するのを待つ、または、課金等を行う頻度を低下させることができ、ゲームへの興趣を高く保つことができる。また、ゲームにおける技量が低いユーザにおいては、スタミナ値が多い状態でクエストを開始する(クエスト開始前におけるスタミナ値の回復時間を多く取る)ことにより、スタミナ値を多く消費する代わりに、クエストの難易度を下げることができる。
【0101】
[変形例]
上記実施の形態2を上記実施の形態1と組み合わせてもよい。すなわち、パラメータ管理手段52は、ゲーム課題の進行中に、ゲーム状態値(例えばプレイヤキャラクタPCが受けたダメージ量)に基づいてスタミナ値を追加的に減少させるとともに、ゲーム課題の進行中における経過時間に応じてスタミナ値を追加的に減少させてもよい。
【0102】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
【0103】
例えば、上記実施の形態では、ゲーム課題の非実行時においてスタミナ値を時間経過に応じて回復する態様を例示したが、これに加えて、パラメータ管理手段52が、スタミナ値の回復量をゲーム課題の進行中の時間経過に応じて決定し、ゲーム課題の非実行時に、スタミナ値を決定された回復量回復させてもよい。これにより、スタミナ値の回復態様を多様化することができ、ゲーム課題の開始時におけるスタミナ値が同じでも、ゲーム課題におけるユーザの技量に応じてゲーム(ゲーム課題)をプレイ可能な時間を異ならせることができる。
【0104】
このとき、ゲーム課題の進行中にはスタミナ値を回復させず、ゲーム課題の非実行時にゲーム課題の進行中の時間経過に応じた回復量に応じてスタミナ値を回復させてもよい。例えば、スタミナ値が、クエスト終了(目的の達成)時またはクエスト中止(クエスト失敗)時に、クエスト実行中の時間経過に応じて決定された回復量回復してもよい。または、例えば、ゲーム課題(クエスト)に制限時間(例えば50分)が設定されている場合、スタミナ値が、クエスト終了(目的の達成)時またはクエスト中止(クエスト失敗)時に、制限時間の残り時間に応じて決定された回復量回復してもよい。この場合、回復後のスタミナ値が、モニタ19(ゲーム画面)に表示されることにより、ユーザに報知されてもよい。なお、クエストを終了(目的を達成)した場合またはクエストを中止した場合の何れか一方の場合のみにこのようなスタミナ値の回復が行われてもよい。
【0105】
ゲーム課題の非実行時の時間経過によるスタミナ値の回復量(例えば、3分で1回復)と、ゲーム課題の進行中における時間経過によるスタミナ値の回復量(例えば、5分で1回復または1分で1回復)とが互いに異なってもよい。また、ゲーム課題におけるプレイ内容に応じてゲーム課題の進行中における時間経過によるスタミナ値の回復量を変化させてもよい。例えば、ゲーム課題を達成した場合(クエスト成功時)、ゲーム課題を達成しなかった場合(クエスト失敗時)に比べて単位時間あたりのスタミナ値の回復量を多くしてもよい。また、例えば、ボスモンスターを討伐または捕獲することにより達成するゲーム課題がある場合、ゲーム課題の達成に直接影響しないサブクエスト(サブモンスターを倒したり、ゲーム空間に配置されたアイテムを10個集めたりするなど)があり、そのサブクエストを達成したか否かに基づいてスタミナ値の回復量を算出してもよい。また、ボスモンスターを討伐した場合と、捕獲した場合などクエストの達成の仕方に基づいて、スタミナ値の回復量を算出してもよい。
【0106】
また、例えば、ゲーム課題の達成に要した時間が短いほど単位時間あたりのスタミナ値の回復量を多くしてもよい。このような態様によれば、クエストの進行中における時間経過によるスタミナ値の回復量が、クエスト進行中におけるユーザの技量に応じて異なる量となる。したがって、クエストの開始時におけるスタミナ値が同じでも、クエストにおけるユーザの技量に応じてゲーム(クエスト)をプレイ可能な時間を異ならせることができる。
【0107】
ゲーム進行手段51は、ゲーム課題の達成時(クエスト成功終了時)にスタミナ値が残っている場合に、追加の報酬を得る機会が与えられる追加クエスト(制限時間内にアイテムを集めたり、新たなモンスターと対戦したりするなどのボーナスステージ等)の実行を許可してもよい。スタミナ値が多く残っているほど、追加クエストの実行時間が長くなる、または、追加クエストで得られる報酬の内容が良くなってもよい。追加クエストはユーザが実行するか否かを選択するようにしてもよい。追加クエストは、元のクエストの成功終了時に残っているスタミナ値が所定値以上ある場合に、実行可能としてもよい。追加クエストにおいてはスタミナ値の消費(クエスト開始時および/またはクエスト進行中の消費)は0であってもよい。
【0108】
また、ゲーム課題の進行中に、そのゲーム課題を一時停止する(ゲーム課題の進行状態を維持しつつスリープ状態にする、一時停止ボタンを操作して中断状態にする)ことが可能な構成においては、一時停止状態にある時間(一時停止状態時間)とゲーム課題の進行中における経過時間とに応じてスタミナの回復量が決定されてもよい。
【0109】
この場合、ゲーム進行手段51は、ゲーム課題において一時停止状態時間を計時する。パラメータ管理手段52は、スタミナ値の回復量を、一時停止状態時間とゲーム課題の進行中における時間経過とに応じて決定する。パラメータ管理手段52は、ゲーム課題の非実行時に、スタミナ値を、決定された回復量回復させる。これにより、スタミナ値の回復態様を多様化することができ、ゲーム課題の開始時におけるスタミナ値が同じでも、ゲーム課題におけるユーザの技量に応じてゲーム(ゲーム課題)をプレイ可能な時間を異ならせることができる。パラメータ管理手段52が一時停止状態時間を取得するタイミングは、ゲーム課題の終了時または終了後(一時停止状態であった時間を取得する)であってもよいし、ゲーム課題の進行中にその都度取得(一時停止状態である時間を逐次取得)してもよい。
【0110】
このような構成において、一時停止期間中は、ゲーム課題の進行中とは異なる回復量としてもよい。例えば、一時停止状態時間における単位時間あたりのスタミナ値の回復量は、ゲーム課題の進行中における単位時間あたりのスタミナ値の回復量より少なくしてもよい。例えば、一時停止期間中は、10分ごとにスタミナ値が1回復し、ゲーム課題の進行中においては、3分ごとにスタミナ値が1回復する計算となるように、スタミナ値の回復量が決定されてもよい。また、一時停止期間中は、スタミナ値を回復(増加)または減少しないようにしてもよい。すなわち、パラメータ管理手段52は、スタミナ値の回復量をゲームにおける一時停止状態時間を除いた時間経過に応じて決定してもよい。
【0111】
なお、一時停止状態時間は、ゲーム課題実行中の一時停止状態を含み、ゲーム課題実行時以外の一時停止状態を含まないとしてもよい。この場合、ゲーム課題非実行中は一時停止状態(スリープ状態等)となってもゲーム課題の非実行時と同じように時間経過によりスタミナ値が回復する。これに代えて、一時停止状態時間には、ゲーム課題実行時以外のゲーム(クエスト選択画面等)における一時停止状態を含んでもよい。
【0112】
また、上記実施の形態では、ゲーム課題(クエスト)の開始時に所定のスタミナ値(初期消費量)を消費する態様を例示したが、ゲーム課題の再開時に所定のスタミナ値(再開消費量)の消費が必要としてもよい。なお、ゲーム課題の再開時は、例えば、ゲーム課題の中止後(例えばクエスト失敗後)におけるコンティニュー時または時間延長時等を含む。すなわち、クエスト進行中にスタミナ値が所定値以下になった場合にゲーム進行手段51が行うゲーム課題の進行を中止する処理は、単にそのクエストを終了させるだけでなく、ゲーム課題を再開させるか否かについてのユーザの操作入力を待ち受ける時間を設けることを含む。また、ゲーム課題の開始時は、クエストの開始時だけでなく、複数のステージを連続してプレイするようなゲームにおいて、次のステージの開始時を含み得る。すなわち、ステージごとに所定のスタミナ値の消費が必要としてもよい。
【0113】
ゲーム課題の開始時および再開時の両方において所定のスタミナ値の消費が必要としてもよい。この場合、パラメータ管理手段52は、以下のような流れでスタミナ値を消費する。まず、ゲーム課題の開始時にユーザに関連付けられたスタミナ値から初期消費量のスタミナ値を消費させる。ゲーム課題の進行中にスタミナ値が0になる等により、ゲーム課題が中止される。ゲーム課題の中止後の所定期間(所定のタイミング)において、アイテムを使用する、または、課金を行う等により、スタミナ値が所定量(例えばゲーム開始前の値に)回復し、回復後のスタミナ値から再開消費量のスタミナ値が消費されて、ゲームが再開される。このとき、初期消費量と再開消費量とは同じ量でもよいし、異なる量でもよい。
【0114】
また、ゲーム課題の再開時のみに所定のスタミナ値の消費が必要としてもよい。この場合、パラメータ管理手段52は、以下のような流れでスタミナ値を消費する。まず、ゲーム課題の開始時にはユーザに関連付けられたスタミナ値を消費しない。ゲーム課題の進行中にスタミナ値が0になる等により、ゲーム課題の進行が中止される。ゲーム課題の中止後の所定期間(所定のタイミング)において、アイテムを使用する、または、課金を行う等により、スタミナ値が所定量(例えばゲーム開始前の値に)回復し、回復後のスタミナ値から再開消費量のスタミナ値が消費されて、ゲーム課題が再開される。
【0115】
ゲーム課題を開始または再開するためのスタミナ値の消費量(初期消費量)は、ゲーム課題の難易度に応じて設定されてもよい。例えば、難易度がeasyに設定されているクエストは、初期消費量が40であり、難易度がheavyに設定されているクエストは、初期消費量が120に設定されてもよい。
【0116】
また、例えば、スタミナ値の上限がユーザまたはキャラクタランクのレベルアップによって上昇する場合、相当するランクが低いほどスタミナ値の上限が低く設定され、相当するランクが高いほどスタミナ値の上限が高く設定されてもよい。このとき、クエストの実行に必要な初期消費量が、低いランク(例えばランク1~10)に対応するスタミナ値上限以下に設定されてもよい。従来、ランクが低いユーザは、スタミナ値の上限が低く抑えられていることにより、クエストを開始するために必要なスタミナ値が多い高難易度のクエストを実行することができなかった。しかし、本態様によれば、クエストを開始するために必要なスタミナ値が、ランクに応じたスタミナ値の上限以下に抑えられるため、ランクの低いユーザでも高難易度のクエストに挑戦できる。そして、ランクは低いものの技量が優れるユーザであれば、追加消費を抑えることができる。これにより高難易度のクエストをクリアすることができる機会を与えることができる。
【0117】
また、上記実施の形態においては、ゲーム課題(クエスト)ごとにスタミナ値の初期消費量が異なる態様を例示したが、初期消費量は、ゲーム課題によらず一定としてもよい。また、ゲーム課題の進行中において追加消費されるスタミナ値がゲーム課題ごとに異なってもよい。例えば、クエスト1では、1回あたりのプレイヤキャラクタPCが受けるダメージよってスタミナ値が5減り、クエスト2では、1回あたりのプレイヤキャラクタPCが受けるダメージによってスタミナ値が10減ってもよい。例えば、ゲーム課題の難易度が高いほどゲーム進行中において追加消費されるスタミナ値の1回あたりの量が多くてもよい。また、ダメージ量、敵キャラクタの攻撃力、プレイヤキャラクタPCの防御力等によってゲーム進行中において追加消費されるスタミナ値の1回あたりの量が変わってもよい。
【0118】
また、ゲーム課題の進行を中止する際、ゲーム課題の開始または再開時に減少したスタミナ値(初期消費量または再開消費量)またはゲーム課題の進行中に追加的に減少したスタミナ値の何れかがユーザに関連付けられたスタミナ値として返却(回復)されてもよい。
【0119】
また、上記実施の形態においては、スタミナ値が0になった場合にゲーム課題の進行を中止する態様を例示したが、スタミナ値が0より大きい所定値以下になった場合にゲーム課題の進行を中止してもよい。ゲーム課題の進行を中止するための所定値は、そのゲーム課題に応じて異なっていてもよい。また、ゲーム課題の進行を中止するための所定値が、ゲーム課題の開始または再開時におけるユーザに関連付けられたスタミナ値、所定のゲームパラメータの値等に応じて設定されてもよい。
【0120】
また、ゲーム課題の進行中におけるスタミナ値の追加消費に関して、パラメータ管理手段52は、プレイヤキャラクタに特定の行動をさせた場合にスタミナ値を減少させてもよい。例えば、プレイヤキャラクタが走る、ジャンプ、飛ぶ、または、特殊攻撃を行う等の行動を行った場合にスタミナ値が減少してもよい。複数種類の行動に基づいてスタミナ値が減少する場合、スタミナ値の減少量が行動に応じて(例えば互いに異なる値に)設定されてもよい。
【0121】
さらに、このような特定の行動時にスタミナ値が消費される場合、その特定の行動時にスタミナ値を消費しないようにするアイテムが設けられてもよい。このようなアイテムは、課金等によって入手可能またはゲーム内で取得可能(例えば仮想空間にアイテムが配置される等)としてもよい。
【0122】
また、ゲーム課題の開始または再開時に消費するスタミナ値をユーザが設定してもよい(0にしてもよい)。この場合、パラメータ管理手段52は、ユーザの設定値に応じてゲーム課題の進行中の追加消費量を変化させてもよい。例えば、ゲーム課題の開始または再開時のユーザの設定値が小さい(初期消費量等が少ない)場合、ゲーム課題の進行中の追加消費量(の単価)が大きく設定され得る。反対に、ゲーム課題の開始または再開時のユーザの設定値が大きい(初期消費量等が多い)場合、ゲーム課題の進行中の追加消費量(の単価)が小さく設定され得る。
【0123】
これにより、そのゲームにおいて技量の高いユーザは、スタミナ値の消費をより低く抑えることができる。一方、そのゲームにおいて技量の低いユーザは、初期消費量を大きくすることにより、ゲーム課題の進行中の追加消費量を抑えることができるため、そのゲーム課題における難易度を下げることができる。
【0124】
また、上記実施の形態1において、ゲーム課題の進行中に体力回復アイテムJ1を使用することで、体力値が所定の回復量回復する態様を例示したが、それと同様に、ゲーム課題の進行中に所定の回復アイテムを使用したり、ユーザレベル(キャラクタレベル)がレベルアップすることで、スタミナ値が所定の回復量回復してもよい。
【0125】
また、上記実施の形態は、複数のユーザが操作する複数のコンピュータを通信ネットワークを介して同期し、複数のユーザが一つのパーティを組んで共通のゲームステージにおいて協力してゲームを進行させるマルチプレイが可能なゲームに適用されてもよい。
【0126】
すなわち、マルチプレイ参加時において、マルチプレイに参加するユーザのそれぞれに対応付けられたスタミナ値がそのマルチプレイによるゲーム課題の開始または再開時に消費される。また、マルチプレイによるゲーム課題の進行中において、各ユーザの操作および各ユーザが操作する各プレイヤキャラクタPCの状態に応じてスタミナ値が追加的に消費され得る。
【0127】
マルチプレイに参加する複数のユーザのうちの何れかのユーザに対応付けられたスタミナ値が所定値以下になった場合、そのユーザのみゲーム課題の進行が中止されてもよいし、マルチプレイに参加するユーザ全員のゲーム課題の進行が中止されてもよい。マルチプレイ時において、スタミナ値を回復する回復アイテムを他のユーザに譲渡可能としてもよい。これにより、スタミナ値が低くなったユーザを他のユーザが救済することで、そのユーザがいなくなることでゲーム課題が不利になるのを防ぐ、または、ユーザ全員のゲーム課題の進行が中止されることを防ぐ(ゲーム課題の進行を継続する)ことができる。
【0128】
マルチプレイに参加するユーザ全員のゲーム課題の進行が中止される場合、マルチプレイに参加するユーザの何れかがコンティニュー操作(所定のアイテムを使用する、課金する等)を行うことにより、マルチプレイに参加するユーザ全員のゲーム課題の進行が再開されてもよい。この場合、マルチプレイに参加するユーザ全員のスタミナ値が所定値回復する。
【0129】
また、マルチプレイに参加するユーザが(スタミナ値が所定値以下になる、または、体力値が0になる等により)ゲーム課題の進行途中で離脱した場合、パラメータ管理手段52は、離脱したユーザに対応付けられたスタミナ値について、離脱するまでの追加消費分に加えて、所定のペナルティ分を減少させてもよい。
【0130】
また、マルチプレイに参加するユーザ間でレベル、ランク等の所定のパラメータ値の差が大きい(所定値以上の差がある)場合、パラメータ管理手段52は、そのパラメータ値が高いユーザに対応付けられたスタミナ値の減少量(ゲーム課題の開始または再開時、あるいは、ゲーム課題の進行中における追加減少時の減少量)を、そのパラメータ値が低いユーザに対応付けられたスタミナ値の減少量とは異ならせてもよい(より多くしてもよいし、より少なくしてもよい)。
【0131】
また、マルチプレイに参加するユーザ間で各ユーザが操作するプレイヤキャラクタの所定の能力値(体力、攻撃力等)の差が大きい(所定値以上の差がある)場合、パラメータ管理手段52は、その能力値が高いプレイヤキャラクタを操作するユーザに対応付けられたスタミナ値の減少量を、その能力値が低いプレイヤキャラクタを操作するユーザに対応付けられたスタミナ値の減少量とは異ならせてもよい。
【0132】
また、マルチプレイにおけるユーザの貢献度に応じてゲーム課題の進行中におけるスタミナ値の追加減少量が変動してもよい。例えば、ゲーム課題の進行中に各ユーザのそのゲームにおける貢献度に応じてスタミナ値の追加減少量が時々刻々変動してもよい。また、例えば、過去に実行されたゲーム課題における各ユーザの貢献度に応じてスタミナ値の追加減少量が以後のゲーム課題の開始または再開時に設定されてもよい。
【0133】
なお、マルチプレイか否かにかかわらず、複数のキャラクタ(ユーザが操作するプレイヤキャラクタおよび/またはコンピュータが制御するノンプレイヤキャラクタを含み得る)が順番に行動するゲームの場合、パラメータ管理手段52は、ユーザが操作するプレイヤキャラクタの行動時(ユーザの操作可能時)にのみそのユーザに対応付けられたスタミナ値が追加的に減少され得る。例えば、ユーザのターンが開始されてから終了するまでの経過時間に応じてスタミナ値が追加的に減少してもよい。
【0134】
また、キャラクタが記載されたカードを用いたカードゲームにおいても上記実施の形態を適用可能である。例えば、上記カードゲームにおいて、利用可能なキャラクタ(カード)には、それぞれパラメータが設定されている。例えば、キャラクタには、パラメータとして、攻撃力、防御力、スキル、コストが設定されている。例えば、ユーザに対応付けられた所有キャラクタカードの中から所定数(例えば5枚)のカードをデッキに設定(編成)する。なお、他のユーザに対応付けられたキャラクタカードをレンタルカードとして自分のデッキに含めることもできる。
【0135】
上記カードゲーム実行時に消費されるスタミナ値は、デッキに含まれるキャラクタ(カード)の総コストに応じて変化する。例えば、総コストが高いほど多くのスタミナ値が消費される。さらに、総コストに応じて、ゲーム状態値(ダメージ量)に応じたスタミナ値の減少量が異なる。例えば、総コストが高いほど同じダメージ量でもスタミナ値の減少量が大きくなる。なお、上記カードゲームにおいて、ダメージ量は、対戦相手が使用するカードの攻撃力および自分のデッキに編成されたキャラクタの防御力に応じて決定される。ゲーム課題の進行中に追加的に減少するスタミナ値の減少量はダメージ量に応じて異なる。
【0136】
これに加えて、または、これに代えて、攻撃時に使用するキャラクタ(カード)のコストに応じてスタミナ値が追加的に減少してもよい。このとき、キャラクタの種類(属性、種族、行動タイプ等)によってスタミナ値が追加的に減少される元になるゲーム状態値が異なっていてもよい。例えば、物理攻撃を行うキャラクタを使用する場合には、物理攻撃力に基づいてスタミナ値が追加的に減少し、魔法攻撃を行うキャラクタを使用する場合には、魔法攻撃力に基づいてスタミナ値が追加的に減少してもよい。
【0137】
また、上記実施の形態では、ゲーム課題を開始または再開するために必要なゲームパラメータをスタミナ値と呼称したが、ゲーム課題を開始または再開する際に消費されるゲームパラメータであれば、上記態様は適用し得る。例えば、ゲーム課題の開始時に消費されるスタミナ値とは別の所定のゲームパラメータに上記態様を適用してもよい。例えば、ゲーム課題を開始または再開するために、そのゲームパラメータおよびスタミナ値が消費され、ゲーム課題の進行中に、ゲーム状態値または経過時間に応じてゲームパラメータの値が追加的に減少してもよい。
【0138】
また、上記実施の形態ではゲーム装置2として、スマートフォン、タブレットPC等の携帯型の情報端末や携帯型のゲーム専用機器を想定して説明したが、ゲーム装置2は、これらに限られず、据え置き型のゲーム装置やパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置についても、本発明を好適に適用することができる。
【0139】
また、ゲーム装置2は、ディスクドライブ、メモリカードスロットまたはHDD等を備えていてもよい。ディスクドライブを備えるゲーム装置においては、当該ディスクドライブにDVD-ROM等のディスク型記記憶体を装填することにより、ゲームプログラムおよびゲームデータをゲーム装置2が取得することとしてもよい。また、メモリカードスロットを備えるゲーム装置においては、カード型記憶媒体を装填することにより、当該カード型記憶媒体に、セーブデータを格納可能としてもよい。
【0140】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、上記実施の形態1,2、他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明は、ゲームにおけるユーザの技量に応じてゲームをプレイ可能な時間を異ならせることができるゲームプログラムおよびゲーム装置を提供するために有用である。
【符号の説明】
【0142】
1 ゲーム装置
5 制御部(コンピュータ)
51 ゲーム進行手段
52 パラメータ管理手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7