(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-22
(45)【発行日】2023-03-30
(54)【発明の名称】ウェブ状印刷基材の搬送装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20230323BHJP
B41J 11/02 20060101ALI20230323BHJP
【FI】
B41J2/01 125
B41J2/01 305
B41J11/02
(21)【出願番号】P 2019048249
(22)【出願日】2019-03-15
【審査請求日】2022-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000131625
【氏名又は名称】株式会社シンク・ラボラトリー
(73)【特許権者】
【識別番号】599124426
【氏名又は名称】株式会社ディムコ
(74)【代理人】
【識別番号】100147935
【氏名又は名称】石原 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100080230
【氏名又は名称】石原 詔二
(72)【発明者】
【氏名】重田 龍男
(72)【発明者】
【氏名】樋口 俊郎
【審査官】小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-154834(JP,A)
【文献】特開平07-125190(JP,A)
【文献】特開2000-150112(JP,A)
【文献】特開平01-144084(JP,A)
【文献】特開2007-154087(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01-2/215
B41J 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ状印刷基材に対してシングルパス方式でインクジェットインクを吐出することにより画像形成を行なうインクジェットプリンタの前記ウェブ状印刷基材の連続的な搬送を行なうための搬送装置であり、前記搬送装置が、
少なくとも2つのベルト回動用ロールと、
前記ベルト回動用ロールに掛け渡され、前記ウェブ状印刷基材を搬送するための金属製無端ベルトと、
前記金属製無端ベルトを通電により加温せしめるための通電デバイスと、
を含
み、
前記通電デバイスが、集電部材を前記ベルト回動用ロールに装着し、前記集電部材を介して前記金属製無端ベルトが通電により加温せしめられる構成とされ、
前記集電部材が、
金属体からなる円筒状基材と、前記円筒状基材の摺動表面に点在して設けられた油含浸カーボン又は油含浸カーボン含有樹脂から構成されてなる複数の潤滑領域と、を含み、前記集電部材を前記ベルト回動用ロールの外周部に装着せしめてなる、ウェブ状印刷基材の搬送装置。
【請求項2】
前記金属製無端ベルトに前記ウェブ状印刷基材を吸着せしめるための吸着デバイスが設けられてなる、請求項1記載のウェブ状印刷基材の搬送装置。
【請求項3】
前記ベルト回動用ロールが電極とされてなり、一方が陰極であり他方が陽極とされてなる、請求項1
又は2記載のウェブ状印刷基材の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブ状印刷基材に対してシングルパス方式でインクジェットインクを吐出することにより画像形成を行なうインクジェットプリンタの前記ウェブ状印刷基材の連続的な搬送を行なうための搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷基材を連続的に搬送しながら印刷するにあたっては、スキャン方式とシングルパス方式とがあるが、スキャンする必要がないため特にウェブ状印刷基材を連続的に搬送しながら印刷するにはシングルパス方式の方が高速印刷に向いている。水性インクでシングルパス方式の画像形成をするためのインクジェットプリンタとしては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。シングルパス方式のインクジェットプリンタでは、ライン状に並べられた複数のインクジェットノズルを有するインクジェットヘッドからインクを吐出する。
【0003】
ウェブ状印刷基材に対してシングルパス方式でインクジェットインクを吐出することにより画像形成を行なう場合には、搬送ベルトを用いてウェブ状印刷基材を表面に支持して搬送した方が、ウェブ状印刷基材がずれたりしない利点がある。そして、ウェブ状印刷基材を吸引して搬送ベルトに吸着させながら搬送した方が、ウェブ状印刷基材がずれたりするのをさらに防ぐことができる。このような吸引式の搬送装置としては特許文献2に開示された吸引式搬送装置などがある。
【0004】
一方、シングルパス方式のインクジェット印刷の場合、ウェブ状印刷基材を加温しながら搬送しないと、インク乾燥などの点から問題がある。
【0005】
そのため、例えば特許文献3には、ポリエチレンやポリカーボネートなどの合成樹脂によって構成された搬送ベルトの内部に複数の電極を内蔵せしめて、前記電極が内蔵された合成樹脂製の搬送ベルトを用いて記録紙を吸着しながら搬送する搬送装置が開示されている。しかしながら、特許文献3の搬送装置では、電極への通電により、非導電体である合成樹脂製の搬送ベルトを介して間接的に印刷基材に熱が伝わることになるため、熱伝達の効率が悪いという問題がある。また、搬送ベルトの内部に複数の電極を内蔵する構成では、構造が複雑となり、様々な製品トラブルが発生するおそれがある。
【0006】
また、例えば特許文献4に記載される搬送装置のように、搬送ベルトを下側から加温する構成も考えられる。しかしながら、特許文献4の搬送装置でも、搬送ベルトを下側から加温しているため、空気や搬送ベルトを介して間接的に印刷基材に熱が伝わることになるため、熱伝達の効率が悪いという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】WO2017/110441
【文献】特開2013-212922
【文献】特開2010-137941
【文献】特開2009-274399
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、搬送ベルトに通電して加温することで、従来よりも熱伝達の効率が良く且つ熱損失が少なくなるようにした、ウェブ状印刷基材の搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のウェブ状印刷基材の搬送装置は、ウェブ状印刷基材に対してシングルパス方式でインクジェットインクを吐出することにより画像形成を行なうインクジェットプリンタの前記ウェブ状印刷基材の連続的な搬送を行なうための搬送装置であり、前記搬送装置が、少なくとも2つのベルト回動用ロールと、前記ベルト回動用ロールに掛け渡され、前記ウェブ状印刷基材を搬送するための金属製無端ベルトと、前記金属製無端ベルトを通電により加温せしめるための通電デバイスと、を含む、ウェブ状印刷基材の搬送装置である。
【0010】
前記金属製無端ベルトに前記ウェブ状印刷基材を吸着せしめるための吸着デバイスが設けられてなるのが好適である。
【0011】
前記通電デバイスが、前記ベルト回動用ロールへの通電を行うベルト回動用ロール通電デバイスであり、前記ベルト回動用ロールに通電することで、前記金属製無端ベルトが通電により加温せしめられてなるのが好適である。
【0012】
前記ベルト回動用ロールが電極とされてなり、一方が陰極であり他方が陽極とされてなるように構成することができる。
【0013】
前記ベルト回動用ロールに設けられた集電部材をさらに含み、前記集電部材を介して前記金属製無端ベルトが通電により加温せしめられてなるのが好適である。
【0014】
前記集電部材が、金属体からなる円筒状基材と、前記円筒状基材の摺動表面に点在して設けられた油含浸カーボン又は油含浸カーボン含有樹脂から構成されてなる複数の潤滑領域と、を含み、前記集電部材を前記ベルト回動用ロールの外周部に装着せしめてなる構成とすることもできる。
【0015】
また、前記通電デバイスが、電磁誘導デバイスであり、電磁誘導によって前記金属製無端ベルトが加温せしめられてなる、構成が好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、搬送ベルトに通電して加温することで、従来よりも熱伝達の効率が良く且つ熱損失が少なくなるようにした、ウェブ状印刷基材の搬送装置を提供することができるという著大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明のウェブ状印刷基材の搬送装置の一つの実施の形態を示す側面模式図である。
【
図2】本発明のウェブ状印刷基材の搬送装置の一つの実施の形態を示す斜視模式図である。
【
図3】ウェブ状印刷基材が吸引デバイスによって金属製無端ベルトに吸着される構成を示す要部側面模式図である。
【
図4】通電デバイスとして、集電部材を用いた一つの実施の形態を示す斜視図である。
【
図5】
図3の集電部材をベルト回動用ロールに装着した状態を示す斜視図である。
【
図6】通電デバイスとして、電磁誘導デバイスを用いた一つの実施の形態を示す側面模式図である。
【
図7】通電デバイスとして、電磁誘導デバイスを用いた一つの実施の形態を示す斜視模式図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されたもので、本発明の技術的思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことは言うまでもない。
【0019】
図1~
図2において、符号10Aは本発明のウェブ状印刷基材の搬送装置の一つの実施の形態を示す。ウェブ状印刷基材の搬送装置10Aは、ウェブ状印刷基材12に対してシングルパス方式でインクジェットインクを吐出することにより画像形成を行なうインクジェットプリンタの前記ウェブ状印刷基材12の連続的な搬送を行なうための搬送装置である。インクジェットインクはインクジェットヘッド14a,14b,14c,14d,14eから吐出される。インクジェットインクは、水性インクや紫外線硬化型インクが好適に用いられ、特に水性インクが好適に用いられる。
【0020】
図示例では、インクジェットヘッド14aにはB(ブラック)色インク、インクジェットヘッド14bにはC(シアン)色インク、インクジェットヘッド14cにはM(マゼンタ)色インク、インクジェットヘッド14dにはY(イエロー)色インク、インクジェットヘッド14eにはW(ホワイト)色インク、がそれぞれ充填されており、吐出される構成とされている。
【0021】
また、図示例では、ウェブ状印刷基材12上に吐出されたインクを乾燥させるための複数の乾燥デバイス15a,15b,15c,15d,15eも設けられている。紫外線硬化型インクの場合には、乾燥デバイスの代わりに紫外線照射装置を設ける構成とすればよい。
【0022】
前記搬送装置10Aは、少なくとも2つのベルト回動用ロール16,18と、前記ベルト回動用ロール16,18に掛け渡され、前記ウェブ状印刷基材を搬送するための金属製無端ベルト20と、前記金属製無端ベルト20を通電により加温せしめるための通電デバイス22と、を含む構成とされている。なお、図示例では前記金属製無端ベルト20をガイドするためのガイドロール24も設けられている。
【0023】
また、図示例では、ベルト回動用ロール16,18は、ベルト回動用ロール通電デバイス19としての電極とされてなり、一方のベルト回動用ロール16が陰極であり、他方のベルト回動用ロール18が陽極とされている。符号26は電源である。このように、
図1~
図2の例では、通電デバイス22としてはベルト回動用ロール通電デバイス19を用いており、前記ベルト回動用ロール通電デバイス19として電極を用いている。そして、電源26からの電気がベルト回動用ロール16,18に通電せしめられることで、電極とされたベルト回動用ロール16,18を介して金属製無端ベルト20に通電せしめられ、金属製無端ベルト20が加温される構成とされている。金属製無端ベルト20を加温する温度は、ウェブ状印刷基材12の材質によって変えることが可能である。ウェブ状印刷基材12の材質がポリプロピレン(PP)の場合には、例えば約30℃~70℃に加温されるのが好ましく、約50℃~60℃に加熱されるのがさらに好ましい。ウェブ状印刷基材12の材質がポリエチレンテレフタレート(PET)の場合には、例えば約30℃~120℃に加温されるのが好ましく、約50℃~60℃に加熱されるのがさらに好ましい。
【0024】
金属製無端ベルト20に用いられる金属の種類としては、ベルト状に加工できる金属であれば、合金を含めいずれも適用可能であるが、ある程度の体積抵抗率がないと温まらないため、ある程度の体積抵抗率が必要とされる。そのため、金属製無端ベルト20に用いられる金属の種類としては、ステンレス鋼、チタン、ニクロムなどが好ましく、特にステンレス鋼が好ましい。
【0025】
金属製無端ベルト20に用いられる金属の体積抵抗率としては、10×10-8Ω・m~1000×10-8Ω・mが好ましく、50×10-8Ω・m~200×10-8Ω・mがより好ましい。金属製無端ベルト20に用いられる金属材料の抵抗が大きくなると、通電するための電圧が上がるので、大きい電源を用意する必要が生じたり、消費電力が多くなるなどというデメリットもある。
【0026】
さらに、
図3に示すように、金属製無端ベルト20には複数の孔21が形成されており、金属製無端ベルト20の下に設けられた吸引デバイス28によってウェブ状印刷基材12が吸引される構成とされている。図示例では、吸着デバイスとして吸引デバイス28を用いた例を示した。これにより、前記金属製無端ベルト20に前記ウェブ状印刷基材12が吸着せしめられながら連続的に搬送される。このような吸引機構については、例えば特許文献2に開示された吸引機構を採用することもできる。
【0027】
また、通電デバイス22としては、
図4に示すような集電部材30を前記ベルト回動用ロール16,18に装着し、集電部材30を介して金属製無端ベルト20に通電する構成としてもよい。集電部材30は、金属体からなる円筒状基材32と、前記円筒状基材32の摺動表面34に点在して設けられた油含浸カーボン又は油含浸カーボン含有樹脂から構成されてなる複数の潤滑領域36と、を含む構成とされている。
【0028】
金属の円筒状基材32の材質は金属であれば特に制限はなく、例えば、真鍮、鉄、銅、アルミニウム及びそれらの合金等が挙げられる。
【0029】
前記潤滑領域36の形状は特に制限はないが、図示した如く、円形状であることが好適である。また、前記複数の潤滑領域36は、前記円筒状基材32の摺動表面にランダムに設けても良いが、複数の潤滑領域36が摺動表面にムラなく形成されることが好ましい。
【0030】
前記潤滑領域36の形成方法は特に制限はなく、例えば、前記円筒状基材32として円筒状の金属体を用い、前記金属体の所定の表面に油含浸カーボン又は油含浸カーボン含有樹脂を被覆して潤滑領域36を設けても良く、また、前記円筒状基材32として網状体の金属体を用い、該網状体の金属体の網目や表面に油含浸カーボン又は油含浸カーボン含有樹脂を充填・被覆して潤滑領域36を設けても良い。さらに、前記円筒状基材32として複数の孔又は凹部を有する金属体を用い、該金属体の孔又は凹部に油含浸カーボン又は油含浸カーボン含有樹脂を嵌入して潤滑領域36を設けても良い。
【0031】
前記油含浸カーボンとしては、潤滑油等の油が練り込まれたカーボン粉が好適に用いられる。前記油含浸カーボン含有樹脂としては、潤滑油等の油が練り込まれたカーボン粉を含む合成樹脂が好適に用いられる。前記カーボン粉としては、例えば、炭素粉末又は黒鉛粉末が好ましく、多孔質状の黒鉛粉末がより好ましい。
前記合成樹脂としては特に制限はなく、公知の合成樹脂を用いることができ、例えば、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリケトン樹脂等が挙げられる。前記油含浸カーボン及び油含浸カーボン含有樹脂はその他の添加剤を含んでいても良い。
【0032】
このように構成された集電部材30を、
図5に示すように、前記ベルト回動用ロール16,18の外周部に装着せしめ、前記集電部材30が装着された前記ベルト回動用ロール16,18に金属製無端ベルト20を掛け渡す。このように構成すると、前記集電部材30を介して前記金属製無端ベルト20が通電によりさらに効率よく加温せしめられる。
【0033】
このように構成されたウェブ状印刷基材の搬送装置10Aは、前記金属製無端ベルト20が通電によって加温されるので、従来よりも熱伝達の効率が良く且つ熱損失が少なくなるという利点がある。
【0034】
次に、本発明のウェブ状印刷基材の搬送装置の一つの実施の形態を示す。ウェブ状印刷基材の搬送装置10Bは、ウェブ状印刷基材12に対してシングルパス方式でインクジェットインクを吐出することにより画像形成を行なうインクジェットプリンタの前記ウェブ状印刷基材12の連続的な搬送を行なうための搬送装置である。
【0035】
ウェブ状印刷基材の搬送装置10Bは、少なくとも2つのベルト回動用ロール16,18と、前記ベルト回動用ロール16,18に掛け渡され、前記ウェブ状印刷基材12を搬送するための金属製無端ベルト20と、前記金属製無端ベルト20を通電により加温せしめるための通電デバイス38と、を含む、ウェブ状印刷基材の搬送装置である。
【0036】
ウェブ状印刷基材の搬送装置10Bは、通電デバイス38として、電磁誘導デバイス40を用いた点がウェブ状印刷基材の搬送装置10Aとは異なる。
【0037】
電磁誘導デバイス40は、金属製無端ベルト20の下方に設けられた複数の励磁コイル42と、前記励磁コイル42に通電するための交流電源44と、前記励磁コイル42と交流電源44とを接続する導線46と、から構成されている。符号48は、前記励磁コイル42が収納されるフレーム部材である。
【0038】
上記電磁誘導デバイス40によって、前記金属製無端ベルトにジュール熱が発生するので加温せしめられる。つまり、前記金属製無端ベルト20は、電磁誘導デバイス40による通電により加温せしめられる。
【0039】
このように構成されたウェブ状印刷基材の搬送装置10Bは、電磁誘導デバイス40による通電によって、金属製無端ベルト20が加温されるので、従来よりも熱伝達の効率が良く且つ熱損失が少なくなるという利点がある。
【符号の説明】
【0040】
10A,10B:ウェブ状印刷基材の搬送装置、12:ウェブ状印刷基材、14a,14b,14c,14d,14e:インクジェットヘッド、15a,15b,15c,15d,15e:乾燥デバイス、16,18:ベルト回動用ロール、19:ベルト回動用ロール通電デバイス、20:金属製無端ベルト、21:孔、22,38:通電デバイス、24:ガイドロール、26:電源、28:吸引デバイス、30:集電部材、32:円筒状基材、34:摺動表面、36:潤滑領域、40:電磁誘導デバイス、42:コイル、44:交流電源、46:導線、48:フレーム部材。