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特許7249431電力消費行為のための検出方法、装置、電子機器および記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-22
(45)【発行日】2023-03-30
(54)【発明の名称】電力消費行為のための検出方法、装置、電子機器および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20230323BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021557419
(86)(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-10
(86)【国際出願番号】 CN2019079874
(87)【国際公開番号】W WO2020191663
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-10-15
(73)【特許権者】
【識別番号】521166009
【氏名又は名称】ヤンジョン・インテリジェント・エレクトリカル・インスティテュート,ノース・チャイナ・エレクトリック・パワー・ユニバーシティ
【氏名又は名称原語表記】Yangzhong Intelligent Electrical Institute, North China Electric Power University
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ポン
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ソン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,シュン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ハオ
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-157627(JP,A)
【文献】特開2017-011907(JP,A)
【文献】特開2017-102791(JP,A)
【文献】特開2012-023893(JP,A)
【文献】特開2013-105497(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力消費行為のための検出方法であって、
電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集するステップと、
前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断するステップと
前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断した後、前記各フェーズの電力消費情報に基づき、異常な電力消費行為のタイプを決定するステップと
を含み、
前記各フェーズの電力消費情報に基づき、異常な電力消費行為のタイプを決定するステップは、
1フェーズの電力消費情報が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報が0である1フェーズが短絡または断線していると判断するステップと、
2フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報の合計が0である2フェーズのうちの一方が逆接続されていると判断するステップと、
1フェーズの電力消費情報が他の2フェーズよりも少ない場合は、前記電力メーターの電力消費情報が小さい1フェーズシャントとなるかまたは変流器CT変換比が異常であると判断するステップと、
前記各フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断するステップと
を含むことを特徴とする、電力消費行為のための検出方法。
【請求項2】
前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断するステップは、
前記各フェーズの電力消費情報が同じであるかどうかを判断し、同じではない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断するステップと、
同じであると判断する場合、前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第1の電力消費情報のしきい値よりも小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、小さくないと判断する場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断するステップと
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電力消費行為のための検出方法。
【請求項3】
前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断した後、電力メーターを制御してスイッチをオフにするステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の電力消費行為のための検出方法。
【請求項4】
前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第2の電力消費情報のしきい値より大きいかどうかを判断し、大きいと判断する場合、前記電力メーターが高電力機器に接続されていると決定し、事前設定された第1時間の長さが経過した場合、電力メーターを制御してスイッチをオフにするステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の電力消費行為のための検出方法。
【請求項5】
電力メーター自体の蓄積された電力情報を収集するステップと、
前記電力情報が事前設定された電力しきい値より小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、事前設定された第2時間の長さが経過した場合、電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせるステップと
をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の電力消費行為のための検出方法。
【請求項6】
前記電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせるステップは、
事前設定された第3の時間の長さ内で、事前設定された時間間隔が経過するたびに、事前設定された第4時間の長さ程度にスイッチをオフにするように電力メーターを制御するステップをさらに含み、
前記事前設定された第4時間の長さは、事前設定された第3の時間の長さよりも短いことを特徴とする、請求項に記載の電力消費行為のための検出方法。
【請求項7】
電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集するように構成される収集モジュールと、
前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断するように構成される第1の判断モジュールと
1フェーズの電力消費情報が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報が0である1フェーズが短絡または断線していると判断し、2フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報の合計が0である2フェーズのうちの一方が逆接続されていると判断し、1フェーズの電力消費情報が他の2フェーズよりも少ない場合は、前記電力メーターの電力消費情報が小さい1フェーズシャントとなるかまたは変流器CT変換比が異常であると判断し、前記各フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断するように構成される決定モジュールと
を含むことを特徴とする、電力消費行為を検出するための装置。
【請求項8】
前記第1の判断モジュールは、前記各フェーズの電力消費情報が同じであるかどうかを判断し、同じではない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、同じであると判断する場合、前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第1の電力消費情報のしきい値よりも小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、小さくないと判断する場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断することを特徴とする、請求項に記載の電力消費行為を検出するための装置。
【請求項9】
電子機器であって、
プロセッサと、通信インターフェースと、メモリと、通信バスとを含み、
前記プロセッサ、通信インターフェースおよびメモリは、通信バスを介して互いの通信を完了し、
前記メモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、
前記プロセッサは、メモリに格納されているプログラムを実行するときに、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の方法のステップを実施するように構成されることを特徴とする、電子機器。
【請求項10】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを格納し、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の方法のステップが実施されることを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力消費情報処理の技術分野に関し、特に電力消費行為のための検出方法、装置、電子機器および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電気は現在、人間の生産や生活に欠かせないエネルギーである。電力会社によって生産され、さまざまな送電線や変電装置を介してユーザーに送電される。ユーザーは電力会社の電力生産を維持するために料金を支払い、好循環を実現する。しかし、ユーザーが電気エネルギーを使用する場合、電気を盗むなどの規則違反の電力消費行為がよくある。それにより、電力会社の利益に影響を及ぼす。
【0003】
既存の電力会社の職員は、電力消費の異常をチェックする際に、電力メーターが正常に接続されているかどうかを確認することで、電力消費の異常をランダムにチェックする。既存の方法は多くの人的資源と材料資源を消費し、検査効率は低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、ユーザーが従来技術において規則違反の電力消費行為を有するかどうかを検出するときに、人的資源と材料資源が多く、検査効率が低いという問題を解決するために、電力消費行為を検出するための方法、装置、電子機器および記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態に係る方法は、
電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集するステップと、
前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断するステップとを含む。
【0006】
また、前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断するステップは、
前記各フェーズの電力消費情報が同じであるかどうかを判断し、同じでない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断するステップと、
同じであると判断する場合、前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第1の電力消費情報のしきい値よりも小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、小さくないと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断するステップとを含む。
【0007】
また、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断した後、前記方法は、
前記各フェーズの電力消費情報に基づき、異常な電力消費行為のタイプを決定するステップをさらに含む。
【0008】
また、前記各フェーズの電力消費情報に基づき、異常な電力消費行為のタイプを決定するステップは、
1フェーズの電力消費情報が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報が0である1フェーズが短絡または断線していると判断するステップと、
2フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報の合計が0である2フェーズのうちの一方が逆接続されていると判断するステップと、
1フェーズの電力消費情報が他の2フェーズよりも少ない場合は、前記電力メーターの電力消費情報が小さい1フェーズシャントとなるかまたは変流器(Current transformer,CT)変換比が異常であると判断するステップと、
前記各フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断するステップとを含む。
【0009】
また、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断した後、前記方法は、
電力メーターを制御してスイッチをオフにするステップをさらに含む。
【0010】
また、前記方法は、
前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第2の電力消費情報のしきい値より大きいかどうかを判断し、大きいと判断する場合、前記電力メーターが高電力機器に接続されていると決定し、事前設定された第1時間の長さが経過した場合、電力メーターを制御してスイッチをオフにするステップをさらに含む。
【0011】
また、前記方法は、
電力メーター自体の蓄積された電力情報を収集するステップと、
前記電力情報が事前設定された電力しきい値より小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、事前設定された第2時間の長さが経過した場合、電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせるステップとをさらに含む。
【0012】
また、前記電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせるステップは、
事前設定された第3の時間の長さ内で、事前設定された時間間隔が経過するたびに、事前設定された第4時間の長さ程度にスイッチをオフにするように電力メーターを制御するステップを含み、
前記事前設定された第4時間の長さは、事前設定された第3の時間の長さよりも短い。
【0013】
本発明の実施形態に係る電力消費行為を検出するための装置は、
電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集するように構成される収集モジュールと、
前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断するように構成される第1の判断モジュールとを含む。
【0014】
また、前記第1の判断モジュールは、具体的に、前記各フェーズの電力消費情報が同じであるかどうかを判断し、同じではない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、同じであると判断する場合、前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第1の電力消費情報のしきい値よりも小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断する。
【0015】
また、前記装置は、前記各フェーズの電力消費情報に基づき、異常な電力消費行為のタイプを決定するように構成される決定モジュールをさらに含む。
【0016】
また、前記決定モジュールは、具体的に、1フェーズの電力消費情報が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報が0である1フェーズが短絡または断線していると判断し、2フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報の合計が0である2フェーズのうちの一方が逆接続されていると判断し、1フェーズの電力消費情報が他の2フェーズよりも少ない場合は、前記電力メーターの電力消費情報が小さい1フェーズシャントとなるかまたは変流器CT変換比が異常であると判断し、前記各フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断する。
【0017】
また、前記装置は、電力メーターを制御してスイッチをオフにするように構成される制御モジュールを含む。
【0018】
また、前記装置は、前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第2の電力消費情報のしきい値より大きいかどうかを判断し、大きいと判断する場合、前記電力メーターが高電力機器に接続されていると決定し、事前設定された第1時間の長さが経過した場合、電力メーターを制御してスイッチをオフにするように構成される第2の判断モジュールをさらに含む。
【0019】
また、前記収集モジュールは、さらに、電力メーター自体の蓄積された電力情報を収集するように構成される。
【0020】
前記装置は、前記電力情報が事前設定された電力しきい値より小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、事前設定された第2時間の長さが経過した場合、電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせるように構成される第3の判断モジュールを含む。
【0021】
また、前記第3の判断モジュールは、具体的に、事前設定された第3の時間の長さ内で、事前設定された時間間隔が経過するたびに、事前設定された第4時間の長さ程度にスイッチをオフにするように電力メーターを制御し、ここで、前記事前設定された第4時間の長さは、事前設定された第3の時間の長さよりも短い。
【0022】
本発明の実施形態に係る電子機器は、プロセッサと、通信インターフェースと、メモリと、通信バスとを含み、ここで、前記プロセッサ、通信インターフェースおよびメモリ通信バスは、通信バスを介して相互通信を完了し、
前記メモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、
前記プロセッサは、メモリに格納されているプログラムを実行するときに、上記の方法のステップを実施するために使用される。
【0023】
本発明の実施形態は、コンピュータプログラムが格納され、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されて上記の方法ステップを実施する、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施形態は、電力消費行為のための検出方法、装置、電子機器および記憶媒体を提供する。前記方法は、電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集するステップと、前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断するステップとを含む。
【0025】
本発明の実施形態では、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を受信し、各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしていると判断することにより、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費がないと判断し、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費行為があると判断される。スタッフが個人的に検査する必要がなく、人的資源や資材をほとんど消費せず、検査効率が高い。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明に係る実施例や従来の技術方案をより明確に説明するために、以下に実施例を説明するために必要な図面をについて簡単に紹介する。無論、以下の説明における図面は本発明に係る実施例の一部であり、当業者は、創造性作業を行わないことを前提として、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0027】
図1】本発明の実施形態1により提供される電力消費行為検出プロセスの概略図である。
図2】本発明の実施形態1により提供される電力消費情報収集・通信機器の構造の概略図である。
図3】本発明の実施形態2により提供される電力消費行為検出プロセスの概略図である。
図4】本発明の実施形態3により提供される通常の条件下での高供給低メーター計量装置の配線図である。
図5】本発明の実施形態3により提供されるCフェーズ断線と電気盗難の配線図である。
図6】本発明の実施形態により提供される電力消費行為を検出するための装置の構造の概略図である。
図7】本発明の実施形態5により提供される電子機器の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、添付の図面を参照して以下でさらに詳細に説明される。明らかに、記載された実施形態は、すべての実施形態ではなく、本発明の実施形態の一部にすぎない。本発明の実施形態に基づいて、創造的な労働なしに当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0029】
実施形態1:
図1は、本発明の実施形態により提供される電力消費行為を検出するプロセスの概略図である。このプロセスは、以下のステップを含む。
【0030】
S101:電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集する。
【0031】
本発明の実施形態により提供される電力消費行為のための検出方法は、電力消費情報収集・通信機器に適用される。
【0032】
従来の電力消費情報収集・通信機器は、電力メーター通信インターフェースモジュール、通信処理モジュール(キャリア/無線)、および電源モジュールを含む。ここで、電源モジュールは、電力消費情報収集・通信機器全体に電力を供給する役割を果たす。電源投入後は、電源情報収集・通信機器のみが動作を開始する。電気メーター通信インターフェースモジュールは、通信処理モジュールと電力メーターとの間の接続のための通信インターフェースを提供する。データ送信は、電気メーター通信インターフェースモジュールを介して、通信処理モジュールと電力メーターとの間で実行することができる。通信処理モジュールには、キャリアと無線の2つの形式があり、その主な機能は、PLCキャリア変調または無線変調後に元のデータを回線に送信するか、回線からPLCキャリアまたは無線信号を受信して元のデータを復調することである。
【0033】
本発明の実施形態では、従来の電力消費情報収集・通信機器が改良され、元の電力消費情報収集・通信機器にコントローラが組み込まれている。図2は、本発明の実施形態により提供される電力消費情報収集・通信機器の構造の概略図である。電力消費情報収集・通信機器は、電力メーター通信インターフェースモジュール、通信処理モジュール(キャリア/無線)、電源モジュールおよび組み込みコントローラを含む。
【0034】
電力消費情報収集・通信機器が電力メーターは電力メーターと接続されており、電力消費情報収集・通信機器が組み込みコントローラを含むため、電力消費情報収集・通信機器は、電力消費情報収集・保存・分析の機能を備えている。ここで、電力消費情報収集は検針機能であり、この機能により、電力メーターの各フェーズのリアルタイムおよび過去の電力消費情報を取得することができる。ここで、電力消費情報には電圧、電流、電力、電気、位相角、電力係数などが含まれる。消費電力情報収集・通信機器が収集した消費電力情報を分散保存し、消費情報を分析・処理する電力消費情報記憶・分析機能。例えば、消費電力情報を分析・処理することにより、異常な消費行為の有無を判断する。
【0035】
既存の電力消費情報収集・通信設備はデータ送信機能のみであり、電力消費情報の収集・保存・分析はすべてマスターステーションで行われ、マスターステーションが管理する電力メーターの数は多い。したがって、収集されたデータは大量になり、データが収集された後、保存して分析する必要がある。通常の状況では、マスターステーションはそのような大量のデータの処理を完了できず、管理される電力メーターの数が制限される。マスターステーションが電力メーターとの距離が遠い場合、データ送信の難易度が高くなる。データ送信中はデータ送信エラーも発生し、システム全体の性能に影響を及ぼす。本発明の実施形態で提案される改善された電力消費情報収集・通信機器は、データ収集後にデータを直接処理することができるので、マスターステーションが、システム全体を管理するためにより多くの時間を有することができ、同時にマスターステーションは、より多くの電力メーターを管理することができるようになる。さらに、電力消費情報収集・通信機器でデータを分析および処理できるため、伝送エラーの可能性を回避することができる。本発明の実施形態により提供される電力消費情報収集・通信機器は、データ処理効率を大幅に改善することができ、また、システム全体の性能を改善する。
【0036】
S102:前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断する。
【0037】
電力消費情報収集・通信機器には、事前設定された異常動作検出ルールが格納されており、前記事前設定された異常動作検出ルールは、各フェーズの電流が同じかどうか、または3フェーズにゼロの電流があるかどうかを判断することができる。
【0038】
電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集した後、各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、電力メーターが属するユーザーが異常な電力消費行為をすると判断し、満たすと判断する場合、電力メーターが属するユーザーが異常な電力消費行為をしていないと判断する。
【0039】
たとえば、事前設定されている異常動作検出ルールは、電気の各フェーズの電流が同じかどうかを判断することである。電力消費情報収集・通信機器が電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集した後、電気の各フェーズの電流を特定する。電気の各フェーズの電流が同じであると判断され、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費がないと判断し、電気の各フェーズの電流が同じではないと判断される場合、電力メーターが属するユーザーが異常な電力消費行為をすると決定する。
【0040】
本発明の実施形態では、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集し、各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしていると判断することにより、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費がないと判断し、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費行為があると判断される。スタッフが個人的に検査する必要がなく、人的資源や資材をほとんど消費せず、検査効率が高い。
【0041】
実施形態2:
電力消費行為が異常であるかどうかをより正確に検出するために、前述の実施形態に基づいて、本発明の実施形態では、前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断することは、具体的に、
前記各フェーズの電力消費情報が同じであるかどうかを判断し、同じではない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、
満たすと判断する場合、前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第1の電力消費情報のしきい値よりも小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断する。
【0042】
図3は、本発明の実施形態により提供される電力消費行為検出プロセスの概略図である。図3に示されるように、電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集した後、まず、各フェーズの電力消費情報が同じであるかどうかを判断する。それらがすべて同じではない場合、電力メーターが属するユーザーが異常な電力消費行為をすると判断する。それらがすべて同じである場合は、各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第1の電力消費情報のしきい値よりも小さいかどうかを引き続き判断する。小さいと判断する場合、電力メーターが属するユーザーが異常な電力消費行為をすると判断し、小さくない場合は、電力メーターが属するユーザーが異常な電力消費行為をしていないと判断する。
【0043】
本発明の実施形態では、電気の各フェーズの電力消費情報が同じであり、各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第1の電力消費情報のしきい値以上である場合にのみ、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費がないと判断し、さもないと、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費行為があると判断する。したがって、電力消費動作が異常であるかどうかをより正確に検出できる。
【0044】
実施形態3:
異常な電力消費行為が発生した場合、特定のタイプの異常な電力消費行為を決定するために、本発明の実施形態では、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断した後、前記方法は、
前記各フェーズの電力消費情報に基づき、異常な電力消費行為のタイプを決定するステップをさらに含む。
【0045】
電力消費情報収集・通信機器は、各フェーズの電力消費情報と異常な電力消費行為のタイプとの対応関係を事前に保存することができる。各フェーズの電力消費情報を収集した後、各フェーズの電力消費情報と異常な電力消費行為のタイプとの対応関係に基づき、異常な電力消費行為のタイプを決定する。
【0046】
例えば、各フェーズの電力消費情報と異常な電力消費行為のタイプとの対応関係は、各フェーズの電力消費情報の合計が0であり、異常な電力消費行為のタイプが電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断する。電力消費情報収集・通信機器が各フェーズの電力消費情報を収集し、各フェーズの電力消費情報の合計を0と算出したところ、異常な電力消費行為のタイプは、電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断することができる。
【0047】
異常な電力消費行為のタイプをより正確に決定するために、本発明の実施形態では、前記各フェーズの電力消費情報に基づき、異常な電力消費行為のタイプを決定することは、具体的に、
1フェーズの電力消費情報が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報が0である1フェーズが短絡または断線していると判断し、
2フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報の合計が0である2フェーズのうちの一方が逆接続されていると判断し、
1フェーズの電力消費情報が他の2フェーズよりも少ない場合は、前記電力メーターの電力消費情報が小さい1フェーズシャントとなるかまたは変流器CT変換比が異常であると判断し、
前記各フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断する。
【0048】
電力システムの計測方法は、高供給高メーター、高供給低メーター、低供給低メーターの3つのカテゴリーに分けられる。一般的に、工場では高供給低メーターの電源を使用している。電気を盗む利用者は、大部分が大量の電気を必要とする工場であり、本発明の実施形態は、高供給低メーター計測モードでの電気盗難の行為を分析する。
【0049】
図4は、通常の条件下での高供給低メーター計量装置の配線図である。図4のTAは変流器である。変流器の機能は、一次側の大電流を二次側の小電流に変換することである。図5は、Cフェーズの断線と電気盗難の配線図である。図5に示すように、Cフェーズが断線した後、Cフェーズの電力消費情報は0になる。この計測モードでは、電力消費情報収集・通信機器は、3フェーズの電力消費情報を合計して、ユーザーの総消費電力情報を取得する。二次電流回路が断線されると、例えば、Cフェーズの断線の場合、Cフェーズ電力消費情報が不足しており、現時点での電力消費情報の変化係数は2/3である。あるフェーズが短絡すると、当該フェーズの電力消費情報も0になり、このときの電力消費情報の変化係数も2/3になる。短絡状況については、詳細な説明は省略する。
【0050】
たとえば、2フェーズ電気逆接続が発生した場合、Aフェーズが逆接続される。このとき、Aフェーズの電力消費情報は-PA、Bフェーズの電力消費情報はPB、Cフェーズの電力消費情報はPCである。これら3フェーズの電力消費情報を加算すると、AフェーズとBフェーズの電力消費情報が相殺されるため、AフェーズとBフェーズの電力消費情報の合計は0となり、この時点での総電力消費情報は正常電力情報の1/3である。
【0051】
AフェーズとBフェーズの接続不良など、2フェーズの電気的誤接続が発生した場合、このときの総電力の計算式は次のようになる。
【0052】
【数1】
【0053】
ここで、φは負荷電力係数角であり、Uは、Aフェーズ電圧であり、IはAフェーズ電流である。UはBフェーズ電圧であり、IはBフェーズ電流であり、UはCフェーズ電圧であり、IはCフェーズ電流であり、Pは総電力である。
【0054】
上記の式から、電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断する場合、各フェーズの電力の合計は0になることがわかる。したがって、前記各フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断する。
【0055】
また、あるフェーズにシャントがある場合や変流器のCT変換比が異常な場合、このフェーズの電流は他の2フェーズよりも少なくなる。当該フェーズと他の2つのフェーズのいずれかの電流の比に基づき、当該フェーズの電流変化係数Kaを決定できる。このときの電力消費情報の変化係数は((2+Ka)/3である。
【0056】
上記の断線、短絡、誤接続、逆接続、シャント、CT変換率はすべて電気盗難の異常動作である。電気盗難動作、三相電流値、電流変化係数と単位時間あたりの電力変換係数Kとの対応関係を下の表に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
電力メーターが属するユーザーが異常な電力消費行為を有すると判断した後、異常な電力消費行為を防止するために、本発明の実施形態では、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断した後、前記方法は、さらに、電力メーターを制御してスイッチをオフにするステップを含む。
【0059】
電力消費情報収集・通信機器は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断した後、電力メーターにスイッチオフ制御命令を送信し、電力メーターがスイッチオフ制御命令を受信した後、電力メーターそれ自体を制御してスイッチを切り、それによって電力供給を停止する。
【0060】
さらに、ユーザーは、高電力機器を使用することが可能であり、電力メーターが高電力機器に接続されているかどうかを検出するために、本発明の実施形態では、この方法はさらに以下を含む。
【0061】
前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第2の電力消費情報のしきい値より大きいかどうかを判断し、大きいと判断する場合、前記電力メーターが高電力機器に接続されていると決定し、事前設定された第1時間の長さが経過した場合、電力メーターを制御してスイッチをオフにする。
【0062】
電力消費情報収集・通信機器はまた、事前設定された第2の電力消費情報のしきい値を保存することができ、ここで、事前設定された第2の電力消費情報のしきい値は事前設定された第1の電力消費情報のしきい値以上である。電力消費情報収集・通信機器は、各フェーズの電力消費情報を収集した後、各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第2の電力消費情報のしきい値より大きいかどうかを計算し、大きい場合は、電力メーターが高電力機器に接続されていると判断する。
【0063】
電力消費情報収集・通信機器には、事前設定された第1の時間の長さを保存することもでき、ここで、事前設定された第1の時間の長さは、1時間、2時間などにすることができ、タイマーを電力消費情報収集・通信機器にインストールすることができる。電力メーターが高電力機器に接続されていると判断してから、事前設定された第1の時間の長さが経過すると、電力メーターにスイッチオフ制御命令を送信する。スイッチオフ制御命令を受信した後、電力メーターはそれ自体を制御してスイッチを切り、それによって電力供給を停止する。
【0064】
さらに、さまざまなシナリオで、高電力機器の使用にさまざまな制御戦略を採用できる。たとえば、工場やその他のシナリオでは、高電力機器の適切な接続が許可される。したがって、工場シナリオに適用する場合、決定される電力メーターが高出力機器に接続されたと決定された後、事前設定された第1の時間の長さ程度に遅延して、電力メーターを制御してスイッチをオフにする。したがって、学校のシナリオに適用すると、電源メーターが高電力機器に接続されていることを確認した後、電気使用の安全を確保するために電力メーターをすぐに制御してスイッチをオフにする。
【0065】
実施形態4:
前述の実施形態に基づいて、本発明の実施形態では、前記方法は、
電力メーターによって送信された自体の蓄積された電力情報を収集するステップと、
前記電力情報が事前設定された電力しきい値より小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、事前設定された第2時間の長さが経過した場合、電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせるステップとをさらに含む。
【0066】
本発明の実施形態では、電力消費情報収集・通信機器は、電力メーター自体に格納された電力情報も取得することができ、電力消費情報収集・通信機器は、事前設定された電力しきい値を格納することができる。当該電力しきい値は、1度、2度などの比較的小さな値である可能性があり、電力情報が事前設定された電力しきい値よりも小さいと判断された場合、ユーザー電力メーターが滞納していると判断できる。ユーザーの体験を改善するため、ユーザーの電力メーター滞納が滞納していると判断された場合、すぐに電力メーターを制御してスイッチをオフにする必要はない。事前設定された第2時間の長さが経過すると、電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせる。事前設定された第2時間の長さは、2時間、3時間などになる。電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせるは、アラームの形式である場合がある。たとえば、アラームモジュールが電力メーターに取り付けられ、事前設定された第2時間の長さが経過すると、アラームモジュールが制御されてアラームメッセージが送信される。または、電力メーターに滞納リマインダーインジケーターライトをインストールすることもできる。滞納がない場合、リマインダーインジケーターライトはオフになる。ユーザーの電力メーター滞納が延滞していると判断されると、事前設定された第2時間の長さが経過すると、リマインダーインジケーターライトを明るくするように制御する。
【0067】
好ましくは、前記電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせることは、具体的に、事前設定された第3の時間の長さ内で、事前設定された時間間隔が経過するたびに、事前設定された第4時間の長さ程度にスイッチをオフにするように電力メーターを制御し、ここで、前記事前設定された第4時間の長さは、事前設定された第3の時間の長さよりも短い。
【0068】
ユーザー電力メーター滞納が滞納していると判断された場合、事前設定された第2時間の長さが経過した後、事前設定された第3の時間の長さ内にラウンド制御が行われる。ここで、事前設定された第2時間の長さと事前設定された第3の時間の長さは、同じであっても異なっていてもよい。
【0069】
例えば、ユーザー電力メーター滞納が滞納していることが検出された場合、第2時間の長さは12時間に設定され、第2時間の長さが経過すると、ラウンド制御が開始される。例えば、事前設定された第3の時間の長さが4時間、事前設定された時間間隔が30分、事前設定された第4時間の長さが5分である場合、ラウンド制御の4時間の長さ中、30分ごとに電力メーターを制御してスイッチが5分間オフになっているため、ユーザーに料金の滞納を知らせる。
【0070】
さらに、電力消費情報収集・通信機器は、事前設定された電力制限時間の長さを格納する。電力制限時間は、主に学校などの公共の場所での電力制限である。電力制限時間は、夕方の10:30から翌日の朝の5:30までである。つまり、この期間中、電力メーターを制御してスイッチをオフにする。
【0071】
なお、電力消費情報収集・通信機器に事前設定された時間の長さを格納し、異常な電力消費行為を検出するための方法、および各種の異常動作の制御戦略は、マスターステーションで設定することができる。
【0072】
図6は、本発明の実施形態により提供される電力消費行為を検出するための装置の概略構造図であり、前記装置は、
電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集するように構成される収集モジュール61と、
前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断するように構成される第1の判断モジュール62とを含む。
【0073】
前記第1の判断モジュール62は、具体的に、前記各フェーズの電力消費情報が同じであるかどうかを判断し、同じではない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第1の電力消費情報のしきい値よりも小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断する。
【0074】
前記装置は、前記各フェーズの電力消費情報に基づき、異常な電力消費行為のタイプを決定するように構成される決定モジュール63をさらに含む。
【0075】
前記決定モジュール63は、具体的に、1フェーズの電力消費情報が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報が0である1フェーズが短絡または断線していると判断し、2フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの電力消費情報の合計が0である2フェーズのうちの一方が逆接続されていると判断し、1フェーズの電力消費情報が他の2フェーズよりも少ない場合は、前記電力メーターの電力消費情報が小さい1フェーズシャントとなるかまたは変流器CT変換比が異常であると判断し、前記各フェーズの電力消費情報の合計が0である場合、前記電力メーターの少なくとも2フェーズの間で誤って接続されていると判断する。
【0076】
前記装置は、電力メーターを制御してスイッチをオフにするように構成される制御モジュール64をさらに含む。
【0077】
前記装置は、前記各フェーズの電力消費情報の合計が事前設定された第2の電力消費情報のしきい値より大きいかどうかを判断し、大きいと判断する場合、前記電力メーターが高電力機器に接続されていると決定し、事前設定された第1時間の長さが経過した場合、電力メーターを制御してスイッチをオフにするように構成される第2の判断モジュール65をさらに含む。
【0078】
前記収集モジュール61は、さらに、電力メーター自体の蓄積された電力情報を収集するように構成される。
【0079】
前記装置は、前記電力情報が事前設定された電力しきい値より小さいかどうかを判断し、小さいと判断する場合、事前設定された第2時間の長さが経過した場合、電力メーターが滞納していることをユーザーに知らせるように構成される第3の判断モジュール66をさらに含む。
【0080】
前記第3の判断モジュール66は、具体的に、事前設定された第3の時間の長さ内で、事前設定された時間間隔が経過するたびに、事前設定された第4時間の長さ程度にスイッチをオフにするように電力メーターを制御し、ここで、前記事前設定された第4時間の長さは、事前設定された第3の時間の長さよりも短い。
【0081】
実施形態5:
前述の実施形態に基づいて、本発明の実施形態はまた、図7に示されるように、プロセッサ701、通信インターフェース702、メモリ703および通信バス704を含む電子機器を提供する。ここで、前記プロセッサ701,通信インターフェース702,メモリ703は、通信バス704を介した相互通信を完了する。
【0082】
前記メモリ703には、コンピュータプログラムが格納される。前記プログラムが前記プロセッサ701によって実行されると、前記プロセッサ701は以下のステップを実行させられる。
【0083】
電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集し、
前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断する。
【0084】
同じ発明思想に基づいて、本発明の実施形態は、電子機器をさらに提供する。上記電子機器の問題を解決するための原理は、電力消費行為のための検出方法の原理と類似しているので、上記の電子機器は、方法の実施を参照することができ、説明は繰り返さない。
【0085】
本発明の実施形態により提供される電子機器は、具体的には、電力消費情報収集・通信機器であり得る。
【0086】
上記の電子機器で言及されている通信バスは、周辺コンポーネントの相互接続(Peripheral Component Interconnect,PCI)バスまたは拡張業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture,EISA)バスである可能性がある。前記通信バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分けることができる。わかりやすくするために、図は1本の太い線で表されているが、バスが1つまたは1つのタイプであるという意味ではない。
【0087】
通信インターフェース702は、前述の電子機器と他のデバイスとの間の通信に使用される。
【0088】
メモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)を含み得、また、少なくとも1つのディスクメモリなどの不揮発性メモリ(Non-Volatile Memory,NVM)を含み得る。任意選択で、メモリはまた、前述のプロセッサから遠く離れて配置された少なくとも1つの記憶装置であり得る。
【0089】
前述のプロセッサは、組み込みコントローラ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing,DSP)などであり得る。
【0090】
本発明の実施形態では、プロセッサは、メモリに格納されているプログラムを実行すると、電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集し、前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断する。本発明の実施形態では、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を受信し、各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしていると判断することにより、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費がないと判断し、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費行為があると判断される。スタッフが個人的に検査する必要がなく、人的資源や資材をほとんど消費せず、検査効率が高い。
【0091】
実施形態6:
前述の実施形態に基づいて、本発明の実施形態はまた、プログラムがコンピュータ可読記憶媒体に格納されるときに電子機器によって実行され得るコンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記プログラムが電子機器において実行される場合、前記プログラムが実行されると、次のステップが実行される。
【0092】
電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集し、
前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断する。
【0093】
同じ発明思想に基づいて、本発明の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。プロセッサが上記コンピュータ可読記憶媒体に格納されるコンピュータプログラムを実行するので、前記コンピュータ可読記憶媒体の問題を解決するための原理は、電力消費行為のための検出方法の原理と類似するため、プロセッサがコンピュータ可読記憶媒体に格納されるコンピュータプログラムを実行するのは、方法の実施を参照することができ、ここで、説明を繰り返さない。
【0094】
上記のコンピュータ可読記憶媒体は、電子機器内のプロセッサによってアクセスできる任意の利用可能な媒体またはデータストレージデバイスであり得、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)および半導体メモリ(例えば、ROM、EPROM、EEPROM)、非一時的なロストメモリ(NAND FLASH)、ソリッドステートドライブ(SSD)などを含む。
【0095】
コンピュータプログラムは、本発明の実施形態で提供されるコンピュータ可読記憶媒体に記憶される。コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集し、前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断する。本発明の実施形態では、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を受信し、各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしていると判断することにより、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費がないと判断し、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費行為があると判断される。スタッフが個人的に検査する必要がなく、人的資源や資材をほとんど消費せず、検査効率が高い。
【0096】
本発明の実施形態は、電力消費行為のための検出方法、装置、電子機器および記憶媒体を提供する。前記方法は、電力消費情報収集・通信機器は、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を収集するステップと、前記各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしているかどうかを判断し、満たさない場合は、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常であると判断し、満たすと判断する場合、前記電力メーターが属するユーザーの電力消費行為が異常でないと判断するステップとを含む。
【0097】
本発明の実施形態では、電力メーターの各フェーズの電力消費情報を受信し、各フェーズの電力消費情報が事前設定された異常動作検出ルールを満たしていると判断することにより、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費がないと判断し、電力メーターが属するユーザーに異常な電力消費行為があると判断される。スタッフが個人的に検査する必要がなく、人的資源や資材をほとんど消費せず、検査効率が高い。
【0098】
以上は本発明の実施形態の方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフロー図および/またはブロック図によって、本発明を記述した。理解すべきことは、コンピュータプログラム指令によって、フロー図および/またはブロック図における各フローおよび/またはブロックと、フロー図および/またはブロック図におけるフローおよび/またはブロックの結合を実現できる。プロセッサはこれらのコンピュータプログラム指令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置、或いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備の処理装置器に提供でき、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサは、これらのコンピュータプログラム指令を実行し、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0099】
これらのコンピュータプログラム指令は又、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置を特定方式で動作させるコンピュータ読取記憶装置に記憶できる。これによって、指令を含む装置は当該コンピュータ読取記憶装置内の指令を実行でき、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0100】
これらコンピュータプログラム指令はさらに、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備に実装もできる。コンピュータプログラム指令が実装されたコンピュータ或いは他のプログラム可能設備は、一連の操作ステップを実行することによって、関連の処理を実現し、コンピュータ或いは他のプログラム可能な設備において実行される指令によって、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0101】
上述した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、或いはその中の一部の技術要素を置換することもできる。そのような、改造と置換は本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。
【0102】
無論、当業者によって、上述した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、或いはその中の一部の技術要素を置換することもできる。そのような、改造と置換は本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。そのような改造と置換は、すべて本発明の請求の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7