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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-23
(45)【発行日】2023-03-31
(54)【発明の名称】生体情報管理システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20230324BHJP
【FI】
A61B5/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020078030
(22)【出願日】2020-04-27
(65)【公開番号】P2021171347
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2022-11-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391028328
【氏名又は名称】株式会社辰巳菱機
(74)【代理人】
【識別番号】100127306
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 剛
(72)【発明者】
【氏名】近藤 豊嗣
【審査官】増渕 俊仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-245316(JP,A)
【文献】国際公開第2015/194381(WO,A1)
【文献】特表2008-503268(JP,A)
【文献】特開2018-108283(JP,A)
【文献】特開2013-017729(JP,A)
【文献】特開2017-079807(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1人物に保持され、少なくとも前記第1人物の生体情報を取得する第1検知部と、少なくとも前記第1検知部で得られた情報を含む第1情報を送信する第1情報送信部とを有する第1情報装置と、
第2人物に保持され、少なくとも前記第2人物の生体情報を取得する第2検知部と、少なくとも前記第2検知部で得られた情報を含む第2情報を送信する第2情報送信部とを有する第2情報装置と、
前記第1情報送信部から、無線で、前記第1情報を受信し、前記第2情報送信部から、無線で、前記第2情報を受信し、外部機器に送信する集計部とを備え、
前記集計部は、前記第1人物の生体情報と前記第2人物の生体情報に基づいて、前記集計部で受信した前記第1情報と前記第2情報のうち、前記外部機器に送信するものの選別を行う集計側制御部を有する、生体情報管理システム。
【請求項2】
前記第1情報装置は、第1検知用送信部と、前記第1検知用送信部からの信号を受信する第1検知用受信部とを有し、
前記第1情報装置は、前記第1人物の体の一部に装着可能な形状を有し、
前記第1検知用送信部と前記第1検知用受信部は、前記第1人物の体の一部を挟む位置関係に配置され、
前記第1情報は、前記第1検知用受信部で得られた前記第1検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方に関する情報を含み、
前記第2情報装置は、第2検知用送信部と、前記第2検知用送信部からの信号を受信する第2検知用受信部とを有し、
前記第2情報装置は、前記第2人物の体の一部に装着可能な形状を有し、
前記第2検知用送信部と前記第2検知用受信部は、前記第2人物の体の一部を挟む位置関係に配置され、
前記第2情報は、前記第2検知用受信部で得られた前記第2検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方に関する情報を含み、
前記集計側制御部は、前記第1人物の生体情報と、前記第2人物の生体情報と、前記第1検知用受信部で得られた前記第1検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方と、前記第2検知用受信部で得られた前記第2検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方とに基づいて、前記選別を行う、請求項1に記載の生体情報管理システム。
【請求項3】
前記第1情報装置は、第1検知用送信部と、前記第1検知用送信部からの信号を反射する第1反射部と、前記第1反射部で反射した前記第1検知用送信部からの信号を受信する第1検知用受信部とを有し、
前記第1情報装置は、前記第1人物の体の一部に装着可能な形状を有し、
前記第1検知用送信部と前記第1反射部、及び前記第1反射部と前記第1検知用受信部は、前記第1人物の体の一部を挟む位置関係に配置され、
前記第1情報は、前記第1検知用受信部で得られた前記第1検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方に関する情報を含み、
前記第2情報装置は、第2検知用送信部と、前記第2検知用送信部からの信号を反射する第2反射部と、前記第2反射部で反射した前記第2検知用送信部からの信号を受信する第2検知用受信部とを有し、
前記第2情報装置は、前記第2人物の体の一部に装着可能な形状を有し、
前記第2検知用送信部と前記第2反射部、及び前記第2反射部と前記第2検知用受信部は、前記第2人物の体の一部を挟む位置関係に配置され、
前記第2情報は、前記第2検知用受信部で得られた前記第2検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方に関する情報を含み、
前記集計側制御部は、前記第1人物の生体情報と、前記第2人物の生体情報と、前記第1検知用受信部で得られた前記第1検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方と、前記第2検知用受信部で得られた前記第2検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方とに基づいて、前記選別を行う、請求項1に記載の生体情報管理システム。
【請求項4】
前記第1情報送信部の送信用アンテナは、前記第1検知用送信部の送信用アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成される、請求項2または請求項3に記載の生体情報管理システム。
【請求項5】
前記第1検知部は、湿度と気温の少なくとも一方を含む、前記第1人物の周囲情報と、前記第1人物の生体情報とを取得し、
前記第1情報送信部の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、
前記第1情報送信部が使用する、前記複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、前記周囲情報と前記第1情報装置の操作状態の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能である、請求項1~請求項4のいずれかに記載の生体情報管理システム。
【請求項6】
前記所定の周波数帯は、2.4GHzの周波数帯であり、
前記第1情報送信部が使用する、前記複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、アドバタイズメント・チャネルであり、送信強度と送信頻度の少なくとも一方を上げることで、前記出力レベルの調整が可能である、請求項5に記載の生体情報管理システム。
【請求項7】
前記集計部は、天井に取り付けられ、
前記集計部は、前記集計部で受信した前記第1情報装置と前記第2情報装置の少なくとも一方からの情報を、投影するプロジェクタと、前記プロジェクタを回転移動可能な状態で保持し、前記プロジェクタの投影方向を制御するアクチュエータを有する、請求項1~請求項6のいずれかに記載の生体情報管理システム。
【請求項8】
前記集計部で受信した前記第1情報と前記第2情報の少なくとも一方であって、前記外部機器に送信するものは、現時点に近い第1期間は高い頻度の情報が送信対象とされ、前記第1期間よりも古い第2期間は低い頻度の情報が送信対象とされる、請求項1~請求項7のいずれかに記載の生体情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、バイタルセンサなどで生体情報を取得し、外部の情報機器などに送信する通知システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-83018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、利用者が多くなった場合に、外部の情報機器が受信するデータが多くなってしまう問題がある。
【0005】
したがって本発明の目的は、外部機器が受信するデータが必要以上に多くならない状態で、生体情報を当該外部機器へ通知する生体情報管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る生体情報管理システムは、第1人物に保持され、少なくとも第1人物の生体情報を取得する第1検知部と、少なくとも第1検知部で得られた情報を含む第1情報を送信する第1情報送信部とを有する第1情報装置と、第2人物に保持され、少なくとも第2人物の生体情報を取得する第2検知部と、少なくとも第2検知部で得られた情報を含む第2情報を送信する第2情報送信部とを有する第2情報装置と、第1情報送信部から、無線で、第1情報を受信し、第2情報送信部から、無線で、第2情報を受信し、外部機器に送信する集計部とを備える。
集計部は、第1人物の生体情報と第2人物の生体情報に基づいて、集計部で受信した第1情報と第2情報のうち、外部機器に送信するものの選別を行う集計側制御部を有する。
【0007】
第1情報装置などで得られた情報は、集計部を経由して、外部機器に送信される。
また、第1情報装置などで得られた情報は、集計部で必要な情報と不必要な情報とに選別され、必要な情報だけが外部機器に送信される。
このため、第1情報装置などから直接、外部機器に第1情報などが送信される形態に比べて、外部機器が受信するデータ量を抑制することが可能になる。
【0008】
好ましくは、第1情報装置は、第1検知用送信部と、第1検知用送信部からの信号を受信する第1検知用受信部とを有する。
第1情報装置は、第1人物の体の一部に装着可能な形状を有する。
第1検知用送信部と第1検知用受信部は、第1人物の体の一部を挟む位置関係に配置される。
第1情報は、第1検知用受信部で得られた第1検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方に関する情報を含む。
第2情報装置は、第2検知用送信部と、第2検知用送信部からの信号を受信する第2検知用受信部とを有する。
第2情報装置は、第2人物の体の一部に装着可能な形状を有する。
第2検知用送信部と第2検知用受信部は、第2人物の体の一部を挟む位置関係に配置される。
第2情報は、第2検知用受信部で得られた第2検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方に関する情報を含む。
集計側制御部は、第1人物の生体情報と、第2人物の生体情報と、第1検知用受信部で得られた第1検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方と、第2検知用受信部で得られた第2検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方とに基づいて、当該選別を行う。
【0009】
第1信号の電波は、第1人物の体の一部で一部が吸収される。
また、血液の循環度合い、臓器の動き具合などに応じて、第1信号の電波が、第1人物の体の一部で吸収される度合いが変化する。
このため、第1検知用送信部で送信された第1信号の電波の波形と、第1検知用受信部で受信された第1信号の電波の波形の変化度合いから、第1人物の体の健康状態を推定することが出来る。
【0010】
また、好ましくは、第1情報装置は、第1検知用送信部と、第1検知用送信部からの信号を反射する第1反射部と、第1反射部で反射した第1検知用送信部からの信号を受信する第1検知部用受信部とを有する。
第1情報装置は、第1人物の体の一部に装着可能な形状を有する。
第1検知用送信部と第1反射部、及び第1反射部と第1検知用受信部は、第1人物の体の一部を挟む位置関係に配置される。
第1情報は、第1検知用受信部で得られた第1検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方に関する情報を含む。
第2情報装置は、第2検知用送信部と、第2検知用送信部からの信号を反射する第2反射部と、第2反射部で反射した第2検知用送信部からの信号を受信する第2検知部用受信部とを有する。
第2情報装置は、第2人物の体の一部に装着可能な形状を有する。
第2検知用送信部と第2反射部、及び第2反射部と第2検知用受信部は、第2人物の体の一部を挟む位置関係に配置される。
第2情報は、第2検知用受信部で得られた第2検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方に関する情報を含む。
集計側制御部は、第1人物の生体情報と、第2人物の生体情報と、第1検知用受信部で得られた第1検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方と、第2検知用受信部で得られた第2検知用送信部からの信号の電波の波形と強度の少なくとも一方とに基づいて、当該選別を行う。
【0011】
第1信号の電波は、第1人物の体の一部で一部が吸収される。
また、血液の循環度合い、臓器の動き具合などに応じて、第1信号の電波が、第1人物の体の一部で吸収される度合いが変化する。
このため、第1検知用送信部で送信された第1信号の電波の波形と、第1検知用受信部で受信された第1信号の電波の波形の変化度合いから、第1人物の体の健康状態を推定することが出来る。
【0012】
第1検知用送信部、第1検知用受信部を装着物の片側に設けることにより、当該片側だけに電子機器を配置させることが出来、両側に電子機器を設ける形態に比べて、配線を容易に出来る。
【0013】
さらに好ましくは、第1情報送信部の送信用アンテナは、第1検知用送信部の送信用アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成される。
【0014】
第1検知用送信部の送信用アンテナとして、指向性アンテナを用いることにより、第1検知用送信部から送信された第1信号だけを第1検知用受信部で受信させやすくなる。
第1人物の移動に伴い、第1情報装置と集計部の位置関係は変動する。
第1情報送信部の送信用アンテナとして、無指向性アンテナを用いることにより、第1人物の移動に伴って、位置関係が変化しても、第1情報装置と集計部との間の通信を維持しやすくなる。
【0015】
また、好ましくは、第1検知部は、湿度と気温の少なくとも一方を含む、第1人物の周囲情報と、第1人物の生体情報とを取得する。
第1情報送信部の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用する。
第1情報送信部が使用する、複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、周囲情報と第1情報装置の操作状態の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能である。
【0016】
さらに好ましくは、所定の周波数帯は、2.4GHzの周波数帯である。
第1情報送信部が使用する、複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、アドバタイズメント・チャネルであり、送信強度と送信頻度の少なくとも一方を上げることで、出力レベルの調整が可能である。
【0017】
通常よりも多くの2.4GHzの周波数帯の電波を送信させる前の状態に比べて、当該電波による第1情報装置の周囲の殺菌及びウイルス除去の効果を高めることが可能になる。ウイルス除去効果などにより、第1人物の生体情報に異常が発生する可能性を低くすることが出来、集計部から外部機器へ送信されるデータ量の抑制することにも繋がる。
【0018】
また、好ましくは、集計部は、天井に取り付けられる。
集計部は、集計部で受信した第1情報装置と第2情報装置の少なくとも一方からの情報を、投影するプロジェクタと、プロジェクタを回転移動可能な状態で保持し、プロジェクタの投影方向を制御するアクチュエータを有する。
【0019】
集計部を、天井に取り付けることにより、低い位置にある第1情報装置などとの通信を維持しやすく出来る。
天井に取り付けられた集計部にプロジェクタを設けることにより、プロジェクタから、集計部で得られた情報を投影させることが可能になる。
プロジェクタが回転移動可能な状態で保持されるので、集計部で得られた情報の投影領域を自由に選択することが可能になる。
【0020】
また、好ましくは、集計部で受信した第1情報と第2情報の少なくとも一方であって、外部機器に送信するものは、現時点に近い第1期間は高い頻度の情報が送信対象とされ、第1期間よりも古い第2期間は低い頻度の情報が送信対象とされる。
【0021】
これにより、データ量を抑制しながら、現時点の情報だけでなく、過去の情報も含めて、生体情報などの時系列変化を知ることが可能になる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように本発明によれば、外部機器が受信するデータが必要以上に多くならない状態で、生体情報を当該外部機器へ通知する生体情報管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態における生体情報管理システムの構成を示す斜視図である。
図2】生体情報管理システムの各部の構成を示す模式図である。
図3】第1情報装置の斜視図である。
図4】第1情報装置で出力される(または、プロジェクタで投影される)生体情報などの例である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。
なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。また、各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが出来る。
【0025】
(生体情報管理システム1)
本実施形態における生体情報管理システム1は、情報装置(第1情報装置10、第2情報装置20、第3情報装置30)、集計部50、取付部70を備える(図1図4参照)。
【0026】
本実施形態では、空間Aに生体情報管理システム1が設けられた例を示す。
空間Aは、閉じた空間に限るものではなく、側部若しくは上部が開放された空間であってもよい。
【0027】
(情報装置)
情報装置は、人の体に装着され、装着された人の生体情報及び、装着された人の周囲情報を取得し、取得した情報などを、他の情報装置及び集計部50に送信する。
情報装置は、装着対象の人物の体の一部に装着可能な形状を有する。
本実施形態では、情報装置が、服の上に着るノースリーブの上着(ビブス)の形状を有する例を示すが、腕、脚、頭、首などに掛けるリング形状、足先に付ける履物形状、若しくは、ズボン、パンツなど下半身に身につける下穿き形状を有してもよい。
また、情報装置は、服、ズボンなどの衣類に保持される携帯端末であってもよい。
【0028】
本実施形態では、3つの情報装置(第1情報装置10、第2情報装置20、第3情報装置30)が設けられ、それぞれが人に装着された例を示す。
第1情報装置10は、第1人物H1に装着され、第1人物H1の生体情報及び、第1人物H1の周囲情報を取得し、取得した情報などを、第2情報装置20、第3情報装置30、及び集計部50に送信する。
第2情報装置20は、第2人物H2に装着され、第2人物H2の生体情報及び、第2人物H2の周囲情報を取得し、取得した情報などを、第1情報装置10、第3情報装置30、及び集計部50に送信する。
第3情報装置30は、第3人物H3に装着され、第3人物H3の生体情報及び、第3人物H3の周囲情報を取得し、取得した情報などを、第1情報装置10、第2情報装置20、及び集計部50に送信する。
【0029】
ただし、情報装置は3つに限るものではない。
また、情報装置は、他の情報装置には情報送信せず、集計部50にだけ情報送信する形態であってもよい。
【0030】
(第1情報装置10)
第1情報装置10は、第1検知部11、第1検知用送信部13a、第1反射部13b、第1検知用受信部13c、第1情報送信部15a、第1情報受信部15c、第1出力部17を有する。
【0031】
(第1検知部11)
第1検知部11は、第1人物H1の生体情報(体温、心拍数など)を取得したり、第1人物H1の周囲情報(位置情報、向き、湿度、気温など)を取得したりするセンサーを有する。
第1検知部11のセンサーは、第1時間T1(例えば、T1=1時間)ごとに、生体情報及び周囲情報を取得する。
【0032】
(第1検知用送信部13a)
第1検知用送信部13aは、第1反射部13bに向けて第1信号S1を送信する(図1図3の点線矢印参照)。
第1検知用送信部13aは、第1時間T1ごとに、第1信号S1を送信する。
第1検知用送信部13aの送信用アンテナは、第1反射部13bの方向に向けて強い電波を送信する指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0033】
(第1反射部13b)
第1反射部13bは、金属板などで構成され、第1検知用送信部13aから送信された第1信号S1を第1検知用受信部13cに向けて反射する。
【0034】
(第1検知用受信部13c)
第1検知用受信部13cは、第1検知用送信部13aから送信され第1反射部13bで反射された第1信号S1を受信する。
第1検知用受信部13cの受信用アンテナは、第1反射部13bの方向から強い電波を受信する指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0035】
(第1検知用送信部13a、第1反射部13b、第1検知用受信部13cの配置)
第1検知用送信部13aと第1反射部13bの間の領域、第1反射部13bと第1検知用受信部13cの間の領域の少なくとも一方に、第1人物H1の体の一部が位置するように、第1検知用送信部13a、第1反射部13b、及び第1検知用受信部13cが配置される。
すなわち、第1検知用送信部13aと第1反射部13b、及び第1反射部13bと第1検知用受信部13cは、第1人物H1の体の一部を挟む位置関係に配置される。
例えば、第1検知用送信部13aと第1検知用受信部13cは、第1情報装置10を含む上着の前部に設けられ、第1反射部13bは、当該上着の後部に設けられる(図3参照)。
また、第1検知用送信部13aと第1検知用受信部13cは、当該上着の腹部に設けられる。
【0036】
ただし、第1反射部13bを省略し、第1検知用送信部13aと第1検知用受信部13cが、第1人物H1の体の一部を挟む位置関係に配置されてもよい。
【0037】
(第1信号S1のコンテンツ)
第1検知用送信部13aが送信する第1信号S1には、第1検知用送信部13aの識別情報が含まれる。
【0038】
第1検知用送信部13aから送信された第1信号S1は、第1人物H1の体の一部を介して、第1反射部13bに到達し、第1反射部13bで反射され、第1人物H1の体の一部を介して、第1検知用受信部13cで受信される。
【0039】
(第1情報送信部15a)
第1情報送信部15aは、第2情報受信部25c、第3情報受信部35c、集計側受信部51cに向けて第2信号S2を送信する(図1図2の破線矢印参照)。
第1情報送信部15aは、第1時間T1ごとに、第2信号S2を送信する。
第1情報送信部15aの送信用アンテナは、第1検知用送信部13aの送信用アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成されるのが望ましい(図3参照)。
【0040】
第1検知用送信部13aと第1検知用受信部13cの間で行われる無線通信の無線通信手段、第1情報送信部15aと第2情報受信部25cと第3情報受信部35cと集計側受信部51cの間で行われる無線通信の無線通信手段、及び第1情報受信部15cと第2情報送信部25aと第3情報送信部35aと集計側送信部51aの間で行われる無線通信の無線通信手段は、RFタグの通信方式や、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を送信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)などが考えられる。
【0041】
なお、第1情報送信部15aの無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、当該複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、周囲の環境(周囲情報)と第1情報装置10の操作状態の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能であることが望ましい。
【0042】
例えば、第1情報送信部15aの無線通信の通信手段は、2.4GHzの周波数帯で複数チャネルの電波を使用する、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))で、当該複数チャネルの電波のうち、アドバタイズメント・チャネルは、電波の送信強度と送信頻度の少なくとも一方が調整可能である。
第1検知部11で得られた周囲情報に含まれる湿度が湿度閾値よりも低い場合、当該周囲情報に含まれる気温が気温閾値よりも低い場合、若しくは、使用者が手動で第1情報装置10の操作部を操作した場合に、第1情報装置10が第2状態であるとして、アドバタイズメント・チャネルの電波の送信強度が通常(第1状態)よりも強くされる、若しくは送信頻度が通常(第1状態)よりも高く設定される。
具体的には、第1情報装置10が第1状態である場合は、送信頻度(アドバタイズ・インターバル)が100msecに設定され、第1情報装置10が第2状態である場合は、当該送信頻度が50msecに設定される。
【0043】
これにより、通常よりも多くの2.4GHzの周波数帯の電波を送信させる前の状態に比べて、当該電波による第1情報装置10の周囲の殺菌及びウイルス除去の効果を高めることが可能になる。ウイルス除去効果などにより、第1人物H1の生体情報に異常が発生する可能性を低くすることが出来、集計部50から外部機器200へ送信されるデータ量の抑制することにも繋がる。
また、第1状態では、第2状態の時よりも送信強度若しくは送信頻度が低く抑えられるため、消費電力を少なくすることが出来る。
【0044】
(第2信号S2のコンテンツ)
第1情報送信部15aが送信する第2信号S2には、第1情報として、第1情報送信部15aの識別情報、第1検知部11で得られた情報(生体情報、周囲情報)、第1検知用受信部13cで得られた情報(第1信号受信情報)、第1情報受信部15cで得られた情報(第2信号受信情報)が含まれる。
第1信号受信情報は、第1検知用受信部13cで受信した第1信号S1の電波強度及び信号波形と、当該電波強度と予め設定された第1基準電波強度との比較結果と、当該信号波形と予め設定された第1基準信号波形との比較結果に関する情報を含む。
第1基準電波強度は、第1人物H1が健康体である場合の第1人物H1の電波の通り具合を考慮して設定された電波強度の基準値である。
第1基準信号波形は、第1人物H1が健康体である場合の第1人物H1の電波の通り具合を考慮して設定された信号波形の基準値である。
【0045】
(第1情報受信部15c)
第1情報受信部15cは、第2情報送信部25a、第3情報送信部35aからの第2信号S2を受信し、集計側送信部51aからの第3信号S3を受信する。
第1情報受信部15cの受信用アンテナは、第1検知用受信部13cの受信用アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0046】
(第1出力部17)
第1出力部17は、第1検知部11で得られた情報(生体情報、周囲情報)、第1検知用受信部13cで得られた情報(第1信号受信情報)、第1情報受信部15cで得られた第2情報送信部25aと第3情報送信部35aからの情報(第2信号受信情報)、及び第1情報受信部15cで得られた集計側送信部51aからの情報(第3信号受信情報)に基づいて、情報を出力する。
【0047】
例えば、第1出力部17は、第1検知部11で得られた第1人物H1の生体情報及び周囲情報を出力する。
また、第1出力部17は、第1検知用受信部13cで得られた第1信号受信情報に含まれる第1人物H1の電波強度に関する比較結果、及び信号波形に関する比較結果を出力する。
また、第1出力部17は、第1情報受信部15cで得られた第2情報送信部25aからの第2信号受信情報、すなわち、第2情報装置20で得られた第2人物H2の生体情報と周囲情報と電波強度に関する比較結果と信号波形に関する比較結果を出力する。
また、第1出力部17は、第1情報受信部15cで得られた第3情報送信部35aからの第2信号受信情報、すなわち、第3情報装置30で得られた第3人物H3の生体情報と周囲情報と電波強度に関する比較結果と信号波形に関する比較結果を出力する。
【0048】
本実施形態では、第1出力部17は、音声で情報を出力する。
第1出力部17は、生体情報に含まれる値の基準値との差異が大きい、電波強度などに関する比較結果が大きいなど、情報装置の使用者(装着者)の健康状態に異常があって、警告が必要な場合に限って、音声出力を行うのが望ましい。
また、音声出力は、生体情報などの数値を読み上げる形態であってもよいし、情報装置の使用者の健康状態に異常があることを示す警告音を発する形態であってもよい。
【0049】
本実施形態では、第1出力部17で出力する情報の選別は、第2信号S2を受信した集計部50の集計側制御部57によって行われる。
選別の結果に関する情報は、集計側送信部51aから第1情報受信部15cに送信される第3信号S3に含まれる。
ただし、第1出力部17で出力する情報の選別は、第1情報装置10の制御部によって行われてもよい。
【0050】
また、第1出力部17は、上着に装着された表示装置、若しくは腕時計など上着とは別体に設けられた表示装置を使って、情報の出力を行っても良い(図4参照)。
図4は、上着とは別体に設けられた表示装置に、第1人物H1の第1検知部11で得られた生体情報(体温)と第1検知用受信部13cで得られた電波強度の時系列変化の例を示す。この例では、4月6日ごろから第1検知用受信部13cで得られた電波の電波強度が第1基準電波強度よりも大幅に弱くなり、第1検知部11で得られた体温が体温閾値よりも大幅に高くなり、値を示す点が大きい黒丸で強調表示された状態を示す。また、現時点(4月7日)に近い第1期間TP1は高い頻度の情報(時間間隔が詰まった情報)が表示され、現時点から離れた第2期間TP2(4月3日以前)は低い頻度の情報(時間間隔が空いた情報)が表示された状態を示す。
後述するプロジェクタ58も、図4で示されたものと同様の情報の投影を行う。
【0051】
(第2情報装置20)
第2情報装置20は、第1情報装置10と同様に、第2検知部21、第2検知用送信部23a、第2反射部23b、第2検知用受信部23c、第2情報送信部25a、第2情報受信部25c、第2出力部27を有する。
【0052】
(第2検知部21)
第2検知部21は、第2人物H2の生体情報(体温、心拍数など)を取得したり、第2人物H2の周囲情報(位置情報、向き、湿度、気温など)を取得したりするセンサーを有する。
第2検知部21のセンサーは、第1時間T1ごとに、生体情報及び周囲情報を取得する。
【0053】
(第2検知用送信部23a)
第2検知用送信部23aは、第2反射部23bに向けて第1信号S1を送信する(図1図3の点線矢印参照)。
第2検知用送信部23aは、第1時間T1ごとに、第1信号S1を送信する。
第2検知用送信部23aの送信用アンテナは、第2反射部23bの方向に向けて強い電波を送信する指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0054】
(第2反射部23b)
第2反射部23bは、金属板などで構成され、第2検知用送信部23aから送信された第1信号S1を第2検知用受信部23cに向けて反射する。
【0055】
(第2検知用受信部23c)
第2検知用受信部23cは、第2検知用送信部23aから送信され第2反射部23bで反射された第1信号S1を受信する。
第2検知用受信部23cの受信用アンテナは、第2反射部23bの方向から強い電波を受信する指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0056】
(第2検知用送信部23a、第2送信部23b、第2検知用受信部23cの配置)
第2検知用送信部23aと第2反射部23bの間の領域、第2反射部23bと第2検知用受信部23cの間の領域の少なくとも一方に、第2人物H2の体の一部が位置するように、第2検知用送信部23a、第2反射部23b、及び第2検知用受信部23cが配置される。
すなわち、第2検知用送信部23aと第2反射部23b、及び第2反射部23bと第2検知用受信部23cは、第2人物H2の体の一部を挟む位置関係に配置される。
例えば、第2検知用送信部23aと第2検知用受信部23cは、第2情報装置20を含む上着の前部に設けられ、第2反射部23bは、当該上着の後部に設けられる。
また、第2検知用送信部23aと第2検知用受信部23cは、当該上着の腹部に設けられる。
【0057】
ただし、第2反射部23bを省略し、第2検知用送信部23aと第2検知用受信部23cが、第2人物H2の体の一部を挟む位置関係に配置されてもよい。
【0058】
(第1信号S1のコンテンツ)
第2検知用送信部23aが送信する第1信号S1には、第2検知用送信部23aの識別情報が含まれる。
【0059】
第2検知用送信部23aから送信された第1信号S1は、第2人物H2の体の一部を介して、第2反射部23bに到達し、第2反射部23bで反射され、第2人物H2の体の一部を介して、第2検知用受信部23cで受信される。
【0060】
(第2情報送信部25a)
第2情報送信部25aは、第1情報受信部15c、第3情報受信部35c、集計側受信部51cに向けて第2信号S2を送信する(図1図2の破線矢印参照)。
第2情報送信部25aは、第1時間T1ごとに、第2信号S2を送信する。
第2情報送信部25aの送信用アンテナは、第2検知用送信部23aの送信用アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0061】
第2検知用送信部23aと第2検知用受信部23cの間で行われる無線通信の無線通信手段、第2情報送信部25aと第1情報受信部15cと第3情報受信部35cと集計側受信部51cの間で行われる無線通信の無線通信手段、及び第2情報受信部25cと第1情報送信部15aと第3情報送信部35aと集計側送信部51aの間で行われる無線通信の無線通信手段は、RFタグの通信方式や、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を送信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)などが考えられる。
【0062】
なお、第2情報送信部25aの無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、当該複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、周囲の環境(周囲情報)と第2情報装置20の操作状態の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能であることが望ましい。
【0063】
例えば、第2情報送信部25aの無線通信の通信手段は、2.4GHzの周波数帯で複数チャネルの電波を使用する、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))で、当該複数チャネルの電波のうち、アドバタイズメント・チャネルは、電波の送信強度と送信頻度の少なくとも一方が調整可能である。
第2検知部21で得られた周囲情報に含まれる湿度が湿度閾値よりも低い場合、当該周囲情報に含まれる気温が気温閾値よりも低い場合、若しくは、使用者が手動で第2情報装置20の操作部を操作した場合に、第2情報装置20が第2状態であるとして、アドバタイズメント・チャネルの電波の送信強度が通常(第1状態)よりも強くされる、若しくは送信頻度が通常(第1状態)よりも高く設定される。
具体的には、第2情報装置20が第1状態である場合は、送信頻度(アドバタイズ・インターバル)が100msecに設定され、第2情報装置20が第2状態である場合は、当該送信頻度が50msecに設定される。
【0064】
これにより、通常よりも多くの2.4GHzの周波数帯の電波を送信させる前の状態に比べて、当該電波による第2情報装置20の周囲の殺菌及びウイルス除去の効果を高めることが可能になる。ウイルス除去効果などにより、第2人物H2の生体情報に異常が発生する可能性を低くすることが出来、集計部50から外部機器200へ送信されるデータ量の抑制することにも繋がる。
また、第1状態では、第2状態の時よりも送信強度若しくは送信頻度が低く抑えられるため、消費電力を少なくすることが出来る。
【0065】
(第2信号S2のコンテンツ)
第2情報送信部25aが送信する第2信号S2には、第1情報として、第2情報送信部25aの識別情報、第2検知部21で得られた情報(生体情報、周囲情報)、第2検知用受信部23cで得られた情報(第1信号受信情報)、第2情報受信部25cで得られた情報(第2信号受信情報)が含まれる。
第1信号受信情報は、第2検知用受信部23cで受信した第1信号S1の電波強度及び信号波形と、当該電波強度と予め設定された第2基準電波強度との比較結果と、当該信号波形と予め設定された第2基準信号波形との比較結果に関する情報を含む。
第2基準電波強度は、第2人物H2が健康体である場合の第2人物H2の電波の通り具合を考慮して設定された電波強度の基準値である。
第2基準信号波形は、第2人物H2が健康体である場合の第2人物H2の電波の通り具合を考慮して設定された信号波形の基準値である。
【0066】
(第2情報受信部25c)
第2情報受信部25cは、第1情報送信部15a、第3情報送信部35aからの第2信号S2を受信し、集計側送信部51aからの第3信号S3を受信する。
第2情報受信部25cの受信用アンテナは、第2検知用受信部23cの受信用アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0067】
(第2出力部27)
第2出力部27は、第2検知部21で得られた情報(生体情報、周囲情報)、第2検知用受信部23cで得られた情報(第1信号受信情報)、第2情報受信部25cで得られた第1情報送信部15aと第3情報送信部35aからの情報(第2信号受信情報)、及び第2情報受信部25cで得られた集計側送信部51aからの情報(第3信号受信情報)に基づいて、情報を出力する。
【0068】
例えば、第2出力部27は、第2検知部21で得られた第2人物H2の生体情報及び周囲情報を出力する。
また、第2出力部27は、第2検知用受信部23cで得られた第1信号受信情報に含まれる第2人物H2の電波強度に関する比較結果、及び信号波形に関する比較結果を出力する。
また、第2出力部27は、第2情報受信部25cで得られた第1情報送信部15aからの第2信号受信情報、すなわち、第1情報装置10で得られた第1人物H1の生体情報と周囲情報と電波強度に関する比較結果と信号波形に関する比較結果を出力する。
また、第2出力部27は、第2情報受信部25cで得られた第3情報送信部35aからの第2信号受信情報、すなわち、第3情報装置30で得られた第3人物H3の生体情報と周囲情報と電波強度に関する比較結果と信号波形に関する比較結果を出力する。
【0069】
本実施形態では、第2出力部27は、音声で情報を出力する。
第2出力部27は、生体情報に含まれる値の基準値との差異が大きい、電波強度などに関する比較結果が大きいなど、情報装置の使用者(装着者)の健康状態に異常があって、警告が必要な場合に限って、音声出力を行うのが望ましい。
また、音声出力は、生体情報などの数値を読み上げる形態であってもよいし、情報装置の使用者の健康状態に異常があることを示す警告音を発する形態であってもよい。
【0070】
本実施形態では、第2出力部27で出力する情報の選別は、第2信号S2を受信した集計部50の集計側制御部57によって行われる。
選別の結果に関する情報は、集計側送信部51aから第2情報受信部25cに送信される第3信号S3に含まれる。
ただし、第2出力部27で出力する情報の選別は、第2情報装置20の制御部によって行われてもよい。
【0071】
また、第2出力部27は、上着に装着された表示装置、若しくは腕時計など上着とは別体に設けられた表示装置を使って、情報の出力を行っても良い。
【0072】
(第3情報装置30)
第3情報装置30は、第1情報装置10と同様に、第3検知部31、第3検知用送信部33a、第3反射部33b、第3検知用受信部33c、第3情報送信部35a、第3情報受信部35c、第3出力部37を有する。
【0073】
(第3検知部31)
第3検知部31は、第3人物H3の生体情報(体温、心拍数など)を取得したり、第3人物H3の周囲情報(位置情報、向き、湿度、気温など)を取得したりするセンサーを有する。
第3検知部31のセンサーは、第1時間T1ごとに、生体情報及び周囲情報を取得する。
【0074】
(第3検知用送信部33a)
第3検知用送信部33aは、第3反射部33bに向けて第1信号S1を送信する(図1図3の点線矢印参照)。
第3検知用送信部33aは、第1時間T1ごとに、第1信号S1を送信する。
第3検知用送信部33aの送信用アンテナは、第3反射部33bの方向に向けて強い電波を送信する指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0075】
(第3反射部33b)
第3反射部33bは、金属板などで構成され、第3検知用送信部33aから送信された第1信号S1を第3検知用受信部33cに向けて反射する。
【0076】
(第3検知用受信部33c)
第3検知用受信部33cは、第3検知用送信部33aから送信され第3反射部33bで反射された第1信号S1を受信する。
第3検知用受信部33cの受信用アンテナは、第3反射部33bの方向から強い電波を受信する指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0077】
(第3検知用送信部33a、第3送信部33b、第3検知用受信部33cの配置)
第3検知用送信部33aと第3反射部33bの間の領域、第3反射部33bと第3検知用受信部33cの間の領域の少なくとも一方に、第3人物H3の体の一部が位置するように、第3検知用送信部33a、第3反射部33b、及び第3検知用受信部33cが配置される。
すなわち、第3検知用送信部33aと第3反射部33b、及び第3反射部33bと第3検知用受信部33cは、第3人物H3の体の一部を挟む位置関係に配置される。
例えば、第3検知用送信部33aと第3検知用受信部33cは、第3情報装置30を含む上着の前部に設けられ、第3反射部33bは、当該上着の後部に設けられる。
また、第3検知用送信部33aと第3検知用受信部33cは、当該上着の腹部に設けられる。
【0078】
ただし、第3反射部33bを省略し、第3検知用送信部33aと第3検知用受信部33cが、第3人物H3の体の一部を挟む位置関係に配置されてもよい。
【0079】
(第1信号S1のコンテンツ)
第3検知用送信部33aが送信する第1信号S1には、第3検知用送信部33aの識別情報が含まれる。
【0080】
第3検知用送信部33aから送信された第1信号S1は、第3人物H3の体の一部を介して、第3反射部33bに到達し、第3反射部33bで反射され、第3人物H3の体の一部を介して、第3検知用受信部33cで受信される。
【0081】
(第3情報送信部35a)
第3情報送信部35aは、第1情報受信部15c、第2情報受信部25c、集計側受信部51cに向けて第2信号S2を送信する(図1図2の破線矢印参照)。
第3情報送信部35aは、第1時間T1ごとに、第2信号S2を送信する。
第3情報送信部35aの送信用アンテナは、第3検知用送信部33aの送信用アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0082】
第3検知用送信部33aと第3検知用受信部33cの間で行われる無線通信の無線通信手段、第3情報送信部35aと第1情報受信部15cと第2情報受信部25cと集計側受信部51cの間で行われる無線通信の無線通信手段、及び第3情報受信部35cと第1情報送信部15aと第2情報送信部25aと集計側送信部51aの間で行われる無線通信の無線通信手段は、RFタグの通信方式や、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を送信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)などが考えられる。
【0083】
なお、第3情報送信部35aの無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、当該複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、周囲の環境(周囲情報)と第3情報装置30の操作状態の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能であることが望ましい。
【0084】
例えば、第3情報送信部35aの無線通信の通信手段は、2.4GHzの周波数帯で複数チャネルの電波を使用する、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))で、当該複数チャネルの電波のうち、アドバタイズメント・チャネルは、電波の送信強度と送信頻度の少なくとも一方が調整可能である。
第3検知部31で得られた周囲情報に含まれる湿度が湿度閾値よりも低い場合、当該周囲情報に含まれる気温が気温閾値よりも低い場合、若しくは、使用者が手動で第3情報装置30の操作部を操作した場合に、第3情報装置30が第2状態であるとして、アドバタイズメント・チャネルの電波の送信強度が通常(第1状態)よりも強くされる、若しくは送信頻度が通常(第1状態)よりも高く設定される。
具体的には、第3情報装置30が第1状態である場合は、送信頻度(アドバタイズ・インターバル)が100msecに設定され、第3情報装置30が第2状態である場合は、当該送信頻度が50msecに設定される。
【0085】
これにより、通常よりも多くの2.4GHzの周波数帯の電波を送信させる前の状態に比べて、当該電波による第3情報装置30の周囲の殺菌及びウイルス除去の効果を高めることが可能になる。ウイルス除去効果などにより、第3人物H3の生体情報に異常が発生する可能性を低くすることが出来、集計部50から外部機器200へ送信されるデータ量の抑制することにも繋がる。
また、第1状態では、第2状態の時よりも送信強度若しくは送信頻度が低く抑えられるため、消費電力を少なくすることが出来る。
【0086】
(第2信号S2のコンテンツ)
第3情報送信部35aが送信する第2信号S2には、第1情報として、第3情報送信部35aの識別情報、第3検知部31で得られた情報(生体情報、周囲情報)、第3検知用受信部33cで得られた情報(第1信号受信情報)、第3情報受信部35cで得られた情報(第2信号受信情報)が含まれる。
第1信号受信情報は、第3検知用受信部33cで受信した第1信号S1の電波強度及び信号波形と、当該電波強度と予め設定された第3基準電波強度との比較結果と、当該信号波形と予め設定された第3基準信号波形との比較結果に関する情報を含む。
第3基準電波強度は、第3人物H3が健康体である場合の第3人物H3の電波の通り具合を考慮して設定された電波強度の基準値である。
第3基準信号波形は、第3人物H3が健康体である場合の第3人物H3の電波の通り具合を考慮して設定された信号波形の基準値である。
【0087】
(第3情報受信部35c)
第3情報受信部35cは、第1情報送信部15a、第2情報送信部25aからの第2信号S2を受信し、集計側送信部51aからの第3信号S3を受信する。
第3情報受信部35cの受信用アンテナは、第3検知用受信部33cの受信用アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成されるのが望ましい。
【0088】
(第3出力部37)
第3出力部37は、第3検知部31で得られた情報(生体情報、周囲情報)、第3検知用受信部33cで得られた情報(第1信号受信情報)、第3情報受信部35cで得られた第1情報送信部15aと第2情報送信部25aからの情報(第2信号受信情報)、及び第3情報受信部35cで得られた集計側送信部51aからの情報(第3信号受信情報)に基づいて、情報を出力する。
【0089】
例えば、第3出力部37は、第3検知部31で得られた第3人物H3の生体情報及び周囲情報を出力する。
また、第3出力部37は、第3検知用受信部33cで得られた第1信号受信情報に含まれる第3人物H3の電波強度に関する比較結果、及び信号波形に関する比較結果を出力する。
また、第3出力部37は、第3情報受信部35cで得られた第1情報送信部15aからの第2信号受信情報、すなわち、第1情報装置10で得られた第1人物H1の生体情報と周囲情報と電波強度に関する比較結果と信号波形に関する比較結果を出力する。
また、第3出力部37は、第3情報受信部35cで得られた第2情報送信部25aからの第2信号受信情報、すなわち、第2情報装置20で得られた第2人物H2の生体情報と周囲情報と電波強度に関する比較結果と信号波形に関する比較結果を出力する。
【0090】
本実施形態では、第3出力部37は、音声で情報を出力する。
第3出力部37は、生体情報に含まれる値の基準値との差異が大きい、電波強度などに関する比較結果が大きいなど、情報装置の使用者(装着者)の健康状態に異常があって、警告が必要な場合に限って、音声出力を行うのが望ましい。
また、音声出力は、生体情報などの数値を読み上げる形態であってもよいし、情報装置の使用者の健康状態に異常があることを示す警告音を発する形態であってもよい。
【0091】
本実施形態では、第3出力部37で出力する情報の選別は、第2信号S2を受信した集計部50の集計側制御部57によって行われる。
選別の結果に関する情報は、集計側送信部51aから第3情報受信部35cに送信される第3信号S3に含まれる。
ただし、第3出力部37で出力する情報の選別は、第3情報装置30の制御部によって行われてもよい。
【0092】
また、第3出力部37は、上着に装着された表示装置、若しくは腕時計など上着とは別体に設けられた表示装置を使って、情報の出力を行っても良い。
【0093】
(集計部50)
集計部50は、集計側送信部51a、集計側受信部51c、集計側記録部56、集計側制御部57、プロジェクタ58、アクチュエータ59を有する。
集計部50は、火災報知機、室内灯などを天井100に取り付けるための取付部70を介して、天井100に取り付けられる。
【0094】
(集計側送信部51a)
集計側送信部51aは、第1情報受信部15c、第2情報受信部25c、第3情報受信部35cに第3信号S3を送信する(図1図2の破線矢印参照)。
第3信号は、集計側送信部51aの識別情報と、第1情報装置10~第3情報装置30への出力指示に関する情報を含む。
【0095】
集計側送信部51aは、外部機器200に、集計部受信部51cで得られた情報を含む第4信号S4を送信する(図1図2の長破線矢印参照)。
集計側送信部51aと外部機器200との接続は、一部または全部が有線で行われても良い。
集計部受信部51cで得られた情報(第2信号受信情報)のうち、第1出力部17などで警告出力が必要な場合の情報だけが、第4信号S4として、集計側送信部51aから外部機器200に送信されるのが望ましい。
【0096】
集計側送信部51aは、集計側制御部57が外部機器200などに送信する情報があると判断した時に、第3信号S3などを送信する。
ただし、集計側送信部51aが、第1時間T1ごとに、第3信号S3などを送信する形態であってもよい。
【0097】
(集計側受信部51c)
集計側受信部51cは、第1情報送信部15a、第2情報送信部25a、第3情報送信部35aからの第2信号S2を受信する(図1図2破線矢印参照)。
【0098】
(集計側記録部56)
集計側記録部56は、第1情報装置10、第2情報装置20、第3情報装置30から送られてきた第2信号S2に含まれるコンテンツ(生体情報、周辺情報、第1信号受信情報など)を、それぞれの情報取得日時情報とともに、記録する。
集計側記録部56は、第1情報装置10から送信される第2信号S2(第1情報)を受信することで、第1人物H1の生体情報、周辺情報、第1情報装置10の第1信号受信情報などを時系列で記録する。
集計側記録部56は、第2情報装置20から送信される第2信号S2(第2情報)を受信することで、第2人物H2の生体情報、周辺情報、第2情報装置20の第1信号受信情報などを時系列で記録する。
集計側記録部56は、第3情報装置30から送信される第2信号S2(第3情報)を受信することで、第3人物H3の生体情報、周辺情報、第3情報装置30の第1信号受信情報などを時系列で記録する。
【0099】
(集計側制御部57)
集計側制御部57は、集計部50の各部を制御する。
例えば、集計側制御部57は、集計側受信部51cで受信した第2信号S2(第1情報、第2情報、第3情報)のうち、集計側送信部51aから外部機器200に送信するものの選別を行う。
具体的には、第2信号S2に、基準値との差異が大きい生体情報、比較結果が大きい電波強度に関する情報などが含まれる場合は、集計側制御部57は、集計側送信部51aに、当該情報を外部機器200に送信させる。
第2人物H2の体温と基準値(体温閾値)との差異が大きい場合には、集計側制御部57は、当該第2人物H2の体温に関する情報を含む第2検知部21で得られた情報、及び第2検知用受信部23cで得られた情報を、集計側送信部51aから外部機器200に送信させる。
第2信号S2に、基準値との差異が大きい生体情報、比較結果が大きい電波強度に関する情報などが含まれない場合は、集計側制御部57は、集計側送信部51aに、当該情報を外部機器200に送信させない。
【0100】
また、集計側制御部57は、集計側受信部51cで受信した第2信号S2のうち、第1情報装置10の第1出力部17で出力するもの、第2情報装置20の第2出力部27で出力するもの、第3情報装置30の第3出力部37で出力するものの選別を行う。
具体的には、第2信号S2に、基準値よりも差異が大きい生体情報、比較結果が大きい電波強度に関する情報などが含まれる場合は、集計側制御部57は、集計側送信部51aに、当該情報を含む第3信号S3を第1情報受信部15cと第2情報受信部25cと第3情報受信部35cに送信させる。
第2人物H2の体温と基準値(体温閾値)との差異が大きい場合には、集計側制御部57は、当該第2人物H2の体温に関する情報を含む第2検知部21で得られた情報、及び第2検知用受信部23cで得られた情報を含む第3信号S3を、集計側送信部51aから第1情報受信部15cと第2情報受信部25cと第3情報受信部35cに送信させる。
集計側送信部51aからの送信は、当該情報を取得した情報装置にだけ(上述の例では、第2情報装置20にだけ)行われてもよい。
第2信号S2に、基準値との差異が大きい生体情報、比較結果が大きい電波強度に関する情報などが含まれない場合は、集計側制御部57は、第1情報受信部15cなどに、当該情報を外部機器200に送信させない。
【0101】
集計側送信部51aから外部機器200などに送信される当該情報には、現時点の生体情報などだけでなく、過去の生体情報も含まれる。
ただし、現時点に近い第1期間TP1の生体情報などについては、高い頻度(例えば6時間ごと)の情報が送信対象とされ、第1期間TP1よりも古い、現時点から離れた過去の第2期間TP2の生体情報などについては、低い頻度(例えば12時間ごと)の情報が、送信対象とされるのが望ましい。これにより、データ量を抑制しながら、現時点の情報だけでなく、過去の情報も含めて、生体情報などの時系列変化を知ることが可能になる。
【0102】
(プロジェクタ58)
プロジェクタ58は、天井100を含む空間Aの壁などに対して、映像を出力する。
具体的には、プロジェクタ58は、集計側受信部51cで受信した第2信号S2のうち、所定のものなどを表示する。
例えば、プロジェクタ58は、第3情報装置30で得られた湿度に関する情報を時系列で表示する。
【0103】
(アクチュエータ59)
アクチュエータ59は、プロジェクタ58を回転移動可能な状態で保持し、プロジェクタ58の投影方向を制御する。
例えば、情報装置を保持する人物が多く居る方向に向けて投影されるように、アクチュエータ59は、プロジェクタ58の投影方向を制御する。
【0104】
(外部機器200)
外部機器200は、生体情報管理システム1の管理者が使用する端末であってもよいし、救急相談センター、警察署、消防署などの施設に設けられた端末であってもよいし、親族など第1情報装置10~第3情報装置30の使用者の知人の端末であってもよい。
【0105】
(集計部50を経由して外部機器200へ情報送信することの効果)
本実施形態では、第1情報装置10などで得られた情報は、集計部50を経由して、外部機器200に送信される。
また、第1情報装置10などで得られた情報は、集計部50で必要な情報と不必要な情報とに選別され、必要な情報だけが外部機器200に送信される。
このため、第1情報装置10などから直接、外部機器200に第2信号S2(第1情報、第2情報、第3情報)などが送信される形態に比べて、外部機器200が受信するデータ量を抑制することが可能になる。
【0106】
(第1信号S1の電波を、人体を通して送受信することの効果)
第1信号S1の電波は、第1人物H1の体の一部で一部が吸収される。
また、血液の循環度合い、臓器の動き具合などに応じて、第1信号S1の電波が、第1人物H1の体の一部で吸収される度合いが変化する。
このため、第1検知用送信部13aで送信された第1信号の電波の波形と、第1検知用受信部13cで受信された第1信号の電波の波形の変化度合いから、第1人物H1の体の健康状態を推定することが出来る。
【0107】
第1検知部11、第1検知用送信部13a、第1検知用受信部13c、第1情報送信部15a、第1情報受信部15cを上着の前部に設けることにより、前部だけに電子機器を配置させることが出来、前部と後部の両方に電子機器を設ける形態に比べて、配線を容易に出来る。
【0108】
(第1検知用送信部13aの送信用アンテナなどを指向性アンテナとしたことの効果)
第1検知用送信部13aの送信用アンテナとして、及び第1検知用受信部13cの受信用アンテナとして、指向性アンテナを用いることにより、第1検知用送信部13aから送信され第1反射部13bで反射した第1信号S1だけを第1検知用受信部13cで受信させやすくなる。
第2検知用送信部23aの送信用アンテナとして、及び第2検知用受信部23cの受信用アンテナとして、指向性アンテナを用いることにより、第2検知用送信部23aから送信され第2反射部23bで反射した第1信号S1だけを第2検知用受信部23cで受信させやすくなる。
第3検知用送信部33aの送信用アンテナとして、及び第3検知用受信部33cの受信用アンテナとして、指向性アンテナを用いることにより、第3検知用送信部33aから送信され第3反射部33bで反射した第1信号S1だけを第3検知用受信部33cで受信させやすくなる。
【0109】
(第1情報送信部15aの送信用アンテナなどを無指向性アンテナとしたことの効果)
第1人物H1の移動に伴い、第1情報装置10と集計部50の位置関係は変動する。
第1情報送信部15aの送信用アンテナとして、及び第1情報受信部15cの受信用アンテナとして、無指向性アンテナを用いることにより、第1人物H1の移動に伴って、位置関係が変化しても、第1情報装置10と集計部50との間の通信を維持しやすくなる。
第2人物H2の移動に伴い、第2情報装置20と集計部50の位置関係は変動する。
第2情報送信部25aの送信用アンテナとして、及び第2情報受信部25cの受信用アンテナとして、無指向性アンテナを用いることにより、第2人物H2の移動に伴って、位置関係が変化しても、第2情報装置20と集計部50との間の通信を維持しやすくなる。
第3人物H3の移動に伴い、第3情報装置30と集計部50の位置関係は変動する。
第3情報送信部35aの送信用アンテナとして、及び第3情報受信部35cの受信用アンテナとして、無指向性アンテナを用いることにより、第3人物H3の移動に伴って、位置関係が変化しても、第3情報装置30と集計部50との間の通信を維持しやすくなる。
【0110】
なお、第1検知用送信部13aの送信用アンテナと、第1検知用受信部13cの受信用アンテナは、一体で構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
また、第1情報送信部15aの送信用アンテナと、第1情報受信部15cの受信用アンテナは、一体で構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
同様に、第2検知用送信部23aの送信用アンテナと、第2検知用受信部23cの受信用アンテナは、一体で構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
また、第2情報送信部25aの送信用アンテナと、第2情報受信部25cの受信用アンテナは、一体で構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
同様に、第3検知用送信部33aの送信用アンテナと、第3検知用受信部33cの受信用アンテナは、一体で構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
また、第3情報送信部35aの送信用アンテナと、第3情報受信部35cの受信用アンテナは、一体で構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
【0111】
(回転移動可能な状態でプロジェクタ58を保持することなどの効果)
集計部50を、天井100に取り付けることにより、低い位置にある第1情報装置10~第3情報装置30との通信を維持しやすく出来る。
天井100に取り付けられた集計部50にプロジェクタ58を設けることにより、プロジェクタ58から、集計部50で得られた情報を投影させることが可能になる。
プロジェクタ58が回転移動可能な状態で保持されるので、集計部50で得られた情報の投影領域を自由に選択することが可能になる。
【0112】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0113】
1 生体情報管理システム
10 第1情報装置
11 第1検知部
13a 第1検知用送信部
13b 第1反射部
13c 第1検知用受信部
15a 第1情報送信部
15c 第1情報受信部
17 第1出力部
20 第2情報装置
21 第2検知部
23a 第2検知用送信部
23b 第2反射部
23c 第2検知用受信部
25a 第2情報送信部
25c 第2情報受信部
27 第2出力部
30 第3情報装置
31 第3検知部
33a 第3検知用送信部
33b 第3反射部
33c 第3検知用受信部
35a 第3情報送信部
35c 第3情報受信部
37 第3出力部
50 集計部
51a 集計側送信部
51c 集計側受信部
56 集計側記録部
57 集計側制御部
58 プロジェクタ
59 アクチュエータ
70 取付部
100 天井
200 外部機器
A 空間
H1 第1人物
H2 第2人物
H3 第3人物
T1 第1時間
TP1 第1期間
TP2 第2機関
図1
図2
図3
図4