(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-23
(45)【発行日】2023-03-31
(54)【発明の名称】テント
(51)【国際特許分類】
E04H 15/58 20060101AFI20230324BHJP
【FI】
E04H15/58 Z
(21)【出願番号】P 2021063077
(22)【出願日】2021-04-01
【審査請求日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】10-2020-0040930
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514067926
【氏名又は名称】ライブプレックス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シン ドンイル
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録実用新案第0125951(KR,Y1)
【文献】特開2005-155305(JP,A)
【文献】実開昭51-098705(JP,U)
【文献】特開昭57-160404(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0058556(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 15/00-15/64
A44B 19/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1結合手段によって結合及び分離され、出入口を形成する第1シート部及び第2シート部と、
一端が前記第1結合手段に結合して、前記第1シート部に結合され、
他端が第2結合手段によって前記第2シート部と結合され、前記第1結合手段によって結合される部分と共に、二重遮断構造を形成する二重遮断部と、を含み、
前記第1結合手段は、
前記第2結合手段よりもテント外側方向に設けられ、
前記二重遮断部は、
前記第2結合手段によって前記第2シート部と結合された状態で、前記第1シート部及び前記第2シート部が、前記第1結合手段によって結合されることで、前記第1結合手段を介して流入される雨水が下側へ流れるように誘導する雨水誘導流路を形成し、
前記二重遮断部は、前記第2結合手段を通じて前記第2シート部に結合することによって、前記雨水誘導流路を形成すると同時に、前記出入口を閉鎖
し、
前記第1結合手段及び前記第2結合手段は、互いに独立的に結合及び分離できることを特徴とするテント。
【請求項2】
前記第1シート部及び前記第2シート部のいずれかに前記第1結合手段側方向に延設され、前記第1結合手段の外部露出を防止するように前記第1結合手段を覆蓋する覆蓋部をさらに含むことを特徴と
する請求項1に記載
のテント。
【請求項3】
前記覆蓋部は、
一側が前記第1シート部に結合され、前記第1結合手段を覆蓋するように他側が前記第2シート部に脱着自在に結合される覆蓋シートと、
前記覆蓋シートを前記第2シート部に脱着自在に結合させる脱着手段と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載のテント。
【請求項4】
前記第1シート部及び前記第2シート部は、
前記第1結合手段の結合ラインに沿って裁縫線が形成され、
前記第1シート部及び前記第2シート部の少なくとも一つは、前記裁縫線を介した雨水の流入を防止するために、前記裁縫線に対応され内側面に付着する防水部材をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のテント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テントに関し、より具体的には、雨水の流入を最小化することができるテントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、テントは、登山、釣り、キャンプなどのようなレジャー生活時、野外で臨時住居として使用するとき使用されるものであり、旅行目的又は使用者数などに応じて様々な形態で作製されている。
【0003】
このように、それぞれ異なる形態に作製されるテントのほとんどは、ヒトが内部へ出入りしながらも、外部と内部とを分離し、風、雨水、雪などの外部要因を遮断する出入口が設けられる。
【0004】
一方、従来のテント出入口は、単にファスナーを介して開閉する構造で形成されるところ、雨天環境ではファスナーがロックされている隙間から雨水が入り込み、テント内部に雨水が浸透するなど雨水が完全に遮断できない問題があった。
【0005】
そこで、従来の雨水遮断型のテントは、出入口に二重防水ファスナーを有するテントを開示しながら、ファスナーの構造を二重にして機密性を高め、雨水の浸透を遮断しようとしたが、ファスナー両端のテント布をファスナーで結合する構成自体は、なお従来同様であったため、雨水遮断が完全ではない問題があった。
また、二重構造のファスナー間に雨水が溜り、ファスナーに沿って流れ落ち、雨水遮断が完全ではなく、雨水が内部に依然として浸透する問題があった。
【0006】
そこで、従来の雨水遮断型のテントとして、出入口に形成されるファスナーの縁に沿って突出されるように木摺を設け、雨水がファスナー側に達することを防止し、雨水の流れを誘導する方案が提示された。
【0007】
しかし、従来の雨水遮断型のテントは、木摺のような別途の構造物を出入口に設けなければならないところ、作製コストがアップし、その構造が複雑になる問題があった。
【0008】
さらに、木摺のような別途の構造物を出入口に設ける場合、出入者の出入口を介した出入りに一部妨害を与えることがあり、出入口としての機能が低下される問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、前述の問題点を解決するために、比較的簡単な構造でも雨水遮断機能に優れ、利用者の出入りが円滑なテントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記のような本発明の目的を達成するために案出されたものであり、本発明の一側面は、第1結合手段によって結合及び分離され、出入口を形成する第1シート部及び第2シート部と、前記第1シート部に結合され、第2結合手段によって前記第2シート部と結合され、前記第1結合手段によって結合される部分と共に、二重遮断構造を形成する二重遮断部と、を含むことを特徴とするテントを開示する。
一態様において、前記第1結合手段は、前記第2結合手段よりもテント外側方向に設けられる。
【0011】
他の一態様において、前記二重遮断部は、前記第2結合手段によって前記第2シート部と結合された状態で、前記第1シート部及び前記第2シート部が、前記第1結合手段によって結合されることで、前記第1結合手段を介して流入される雨水が下側へ流れるように誘導する雨水誘導流路を形成する。
【0012】
他の一態様において、前記第1シート部及び前記第2シート部のいずれかに前記第1結合手段側方向に延設され、前記第1結合手段の外部露出を防止するように前記第1結合手段を覆蓋する覆蓋部をさらに含む。
【0013】
他の一態様において、前記覆蓋部は、一側が前記第1シート部に結合され、前記第1結合手段を覆蓋するように他側が前記第2シート部に脱着自在に結合される覆蓋シートと、前記覆蓋シートを前記第2シート部に脱着自在に結合させる脱着手段と、を含む。
【0014】
さらに他の一態様において、前記第1シート部及び前記第2シート部は、前記第1結合手段の結合ラインに沿って裁縫線が形成され、前記第1シート部及び前記第2シート部の少なくとも一つは、前記裁縫線を介した雨水の流入を防止するために、前記裁縫線に対応され内側面に付着する防水部材をさらに含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明によるテントは、出入口を形成するため、シートが分離された部分で二重遮断構造を形成することによって、雨天環境でもシートの結合の部分を通じて雨水が内部に浸透することを防止できる利点がある。
【0016】
特に、本発明によるテントは、シートの結合の部分で二重遮断構造、特に、二重ファスナー構造を備えることによって、比較的単純な構造を通じて出入者の出入りが円滑で、且つ雨水が内部に浸透することを効果的に防止できる利点がある。
【0017】
さらに、本発明によるテントは、シートの結合の部分で二重遮断構造、特に、二重ファスナー構造に雨水が一部浸透した状態でも浸透した雨水が内部に流入されることを防止し、テントの下側へ流れ落ちるように、雨水を誘導する流路を形成することによって、雨水の内部浸透を効果的に防止できる利点がある。
【0018】
また、本発明によるテントは、シートの結合の部分で二重遮断構造、特に、二重ファスナー構造を備えることによって、比較的単純な構造を通じて雨水を遮断することによって、その作製が容易であり、コストが安価である利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施例によるテントの形状を示す斜視図の一例である。
【
図2】
図1のテントにおける出入口が閉じられた状態を示す部分図の一例である。
【
図3】
図1のテントにおける出入口の一部が開かれた状態を示す部分図の一例である。
【
図4】
図1のテントにおける出入口が閉じられた状態で、テント内部から見た部分図の一例である。
【
図7】
図4又は
図5の状態で、第1結合手段が分離された状態を示す断面図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明によるテントの実施例のいくつかについて図面を参照して説明する。
【0021】
本発明の実施例によるテントは、例えば
図1~
図4に示されるように、第1結合手段300によって結合及び分離され、出入口を形成する第1シート部100及び第2シート部200と、第1シート部100に結合され、第2結合手段400によって第2シート部200と結合され、第1結合手段300によって結合される部分と共に、二重遮断構造を形成する二重遮断部500と、を含む。
【0022】
まず、本実施例によるテントは、野外で外部と分離される独立した内部空間を形成する構成であり、市販中のいかなる形態のテントにも適用可能である。
【0023】
本発明によるテントは、例えば、アルパインテント、リビングシェルテント、TPテント、ドーム状テント、キャビンテント、自動ポップアップテントなど利用者が内部空間と外部と間に出入りするための出入口が形成される従来開示されたいかなる形態のテントであってもよい。
【0024】
特に、本発明によるテントは、利用者の出入りのためにシートが分離/結合されるようにシートに形成される分離部分、すなわち、利用者が出入りする出入口から雨天時、雨水が内部空間に入ってくることを効果的に防止するための構成であり、利用者の出入りの容易性を確保しながら、雨天による雨水が出入口を介して内部空間に流入されることを効果的に防止できる構造を含むことに特徴がある。
【0025】
前記第1シート部100及び第2シート部200は、テントを構成する一部分であり、第1結合手段300によって結合及び分離され、利用者出入りのための出入口を形成する構成であり、地上を基準にしてテントの側方に配置される。
【0026】
また、前記第1シート部100及び第2シート部200は、テントを構成する全体シートにおいて、出入口形成のために互いに分離された部分であり、分離された部分を除いて、相互一体形成されるなど様々な構成が可能である。
【0027】
また、前記第1シート部100及び第2シート部200は、テント設置用ポールなどに結合又は固定され、内部空間を形成し、一つ以上のシートで構成されるなど外部環境に設けられるテントの特性上、様々な環境要因を考慮して、防水材質を有したものが好ましい。
【0028】
一方、前記第1シート部100及び第2シート部200は、それぞれ下端より延設されるスカート部110、210をさらに含む。
【0029】
前記スカート部110、210は、第1シート部100及び第2シート部200の下端より延設され、地面に密着し、外部から内部空間への昆虫、異質物などの侵入を防止する構成であり、様々な構成が可能である。
【0030】
前記第1結合手段300は、第1シート部100及び第2シート部200を分離又は結合させる構成であり、2つのシートを結合させる結合構造(いくつかの実施例ではファスナー構造)に応じて、ベルクロ(登録商標)構造、ファスナー構造などの様々な構造を有してもよい。
【0031】
一実施例において、前記第1結合手段300は、ファスナー構造であり、第1シート部100に結合された第1結合ライン320と、第2シート部200に結合された第2結合ライン330と、第1結合ライン320及び第2結合ライン330に沿って移動し、第1結合ライン320及び第2結合ライン330を結合させるか、分離する第1ファスナー部材310を含む。
【0032】
前記第1結合ライン320は、第1シート部100に結合されたファスナーの一部分であり、様々な構成が可能である。
【0033】
例えば、前記第1結合ライン320は、テントを基準にして上下直線に形成されるか、出入口形態を考慮して、「U」字状又は「U」字が反転した曲線形態、四角形形態など様々な出入口形態に対応して形成され得る。
【0034】
一方、前記第1結合ライン320は、後記する第2シート部200に結合された第2結合ライン330と対応して、第1ファスナー部材310の移動に応じて第2結合ライン330と結合又は分離され、1次的に出入口が開放又は閉鎖されるようにする。
前記第2結合ライン330は、第2シート部200に結合されたファスナーの一部分であり、様々な構成が可能である。
【0035】
また、前記第2結合ライン330は、第1シート部100に結合された第1結合ライン320に対応されるように備えられ、第1ファスナー部材310の移動に応じて第1結合ライン320と結合又は分離され、出入口を1次的に開放又は閉鎖することができる。
【0036】
前記第1ファスナー部材310は、第1結合ライン320及び第2結合ライン330に沿って移動し、第1結合ライン320及び第2結合ライン330を結合させるか、分離する構成であり、ファスナーの一部分は様々な構成が可能である。
【0037】
前記二重遮断部500は、第1シート部100に結合され、第2結合手段400によって第2シート部200と結合され、第1結合手段300によって結合される部分と共に、二重遮断構造を形成する構成であり、様々な構成が可能である。
【0038】
前記二重遮断部500は、第1結合手段300によって結合される部分と共に、二重遮断構造を形成するところ、一側が第1シート部100に結合され、他側が第2結合手段400によって第2シート部200に結合され、二重遮断構造を形成することを考慮して、遮断シート510で構成されてもよく、特に、第1シート部100及び第2シート部200と同じ材質で構成されてもよい。
【0039】
前記二重遮断部500は、第2シート部200と別個のシートで構成されるか、第2シート部200と一つのシートからなっていてもよく、
図5~
図6に示されるように、シートの端部に、後記する第3結合ライン420が結合され、端部の内側の部分に第1結合ライン320が結合され得る。
【0040】
前記二重遮断部500を構成する遮断シート510の内側面は、
図5に示されるように、第1結合ライン320を基準にして第2シート部200の内側面と一部が互いに密着結合され得る。
【0041】
また、前記二重遮断部500を構成する遮断シート510の一側は、
図6に示されるように、第1結合ライン320と結合され得る。
【0042】
前記第2結合手段400は、二重遮断部500が第1結合手段300によって結合される部分と共に二重遮断構造を形成するように、二重遮断部500の他側と第2シート部200を結合させる構成であり、2つのシートを結合させる結合構造(本施例ではファスナー構造)に応じて、ベルクロ構造、ファスナー構造など様々な構造を有してもよい。
【0043】
一実施例において、前記第2結合手段400は、ファスナー構造であり、二重遮断部500の他側に結合された第3結合ライン420と、第2シート部200に結合された第4結合ライン430と、第3結合ライン420及び第4結合ライン430に沿って移動し、第3結合ライン420及び第4結合ライン430を結合させるか、分離する第2ファスナー部材410を含む。
【0044】
ここで、前記第2結合手段400は、第1結合手段300と共に二重結合構造を構成するところ、第1結合手段300の形成経路と同じであるか、類似な構成であるのが好ましい。
【0045】
前記第3結合ライン420は、二重遮断部500の他側に結合されたファスナーの一部分であり、様々な構成が可能である。
【0046】
例えば、前記第3結合ライン420は、テントを基準にして上下直線に形成されるか、出入口形態を考慮して「U」字状又は「U」字が反転した曲線形態、四角形形態など様々な出入口形態に対応して形成することができ、前述した第1結合ライン320の形成経路と同じであるか、類似した経路で形成されることが好ましい。
【0047】
一方、前記第3結合ライン420は、後記する第2シート部200に結合された第4結合ライン430と対応して、第2ファスナー部材410の移動に応じて、第4結合ライン430と結合又は分離され、出入口が開放又は閉鎖することができる。
前記第4結合ライン430は、第2シート部200に結合されたファスナーの一部分であり、様々な構成が可能である。
【0048】
また、前記第4結合ライン430は、二重遮断部500の他側に結合された第3結合ライン420に対応されるように備えられ、第2ファスナー部材410の移動に応じて、第3結合ライン420と結合又は分離され、出入口を2次的に開放又は閉鎖することができる。
【0049】
さらに、前記第4結合ライン430は、前述した第2結合ライン330と内外側方向に互いに重なる位置の内部空間側、すなわち、第2結合ライン330の裏面に形成することができる。
【0050】
そのために、前記第2シート部200は、第1シート部100側の終端より分かれて形成されるか、別途に裁縫、接合等を通して結合され備えられる第1、2結合の部分211、212を含むことができる。
【0051】
すなわち、前記第2シート部200は、第2結合ライン330が形成されるように、終端に第1結合の部分211を含めてもよく、第1結合の部分211より分かれて形成されるか、裁縫、接合等を通して第1結合の部分211と結合され形成される第2結合の部分212を介して第4結合ライン430が形成され、二重遮断部500と結合及び分離されるようにすることができる。
【0052】
前記第2ファスナー部材410は、第3結合ライン520及び第4結合ライン430に沿って移動し、第3結合ライン420及び第4結合ライン430を結合させるか、分離する構成であり、ファスナーの一部分は様々な構成が可能である。
【0053】
一方、前記第2結合手段400は、第1結合手段300に比べてテントを基準にして内部空間側に配置されてもよく、より具体的に、第2シート部200を基準にして第1シート部100側の終端に外部空間から内部空間方向に第2結合ライン330及び第4結合ライン430が重なるように並んで形成されるところ、正面上、第1結合手段300が第2結合手段400よりも前方に設けられ得る。
【0054】
すなわち、前記第1結合手段300が第2結合手段400に比べて、外部空間側に配置することができる。
【0055】
前記第2結合手段400は、第1結合手段300のように従来開示されたいかなる形態のファスナーであってもよく、一例として、二重遮断部500の第2シート部200側の終端に結合される第3結合ライン420と第2シート部200に結合された第4結合ライン240とが相互噛み合い、結合及び分離されるように構成することができる。
【0056】
それにより、前記第2結合手段400は、第2シート部200と二重遮断部500と間を開放及び閉鎖することによって、第1結合手段300を介した出入口の1次的な閉鎖及び開放と、独立的に2次的に出入口を開放及び閉鎖することができる。
【0057】
また、前記二重遮断部500、第1結合手段300及び第2結合手段400によって、二重遮断構造と共に、流入される雨水が下側へ流れるように誘導する雨水誘導流路Sを形成することができる。
【0058】
すなわち、前記二重遮断部500、第1結合手段300及び第2結合手段400によって形成される二重遮断構造は、第1結合手段300を介して内部に浸透する雨水を遮断することができ、さらに、第1結合手段300を介して内部に浸透した雨水が第2結合手段400を介してテントの内部空間に浸透することを効果的に防止することができる。
【0059】
また、前記二重遮断部500、第1結合手段300及び第2結合手段400によって形成される二重遮断構造は、雨水誘導流路Sを形成することで、第1結合手段300を通過して内部に浸透する雨水が雨水誘導流路Sを介して下側へ流れて行き、テントの内部空間に浸透することを防止することができる。
【0060】
一方、前記雨水誘導流路Sは、第1結合手段300を通過して浸透される雨水が下側へ流れるように形成することができ、より具体的に、テントの上側と下側における雨水遮断シート510の幅を違うようにして傾くようにすることができる。
【0061】
すなわち、テントの上側に行くほど雨水遮断シート510の幅が大きくなるか小さくなり、雨水誘導流路Sが上下基準に傾斜を形成し、これにより、浸透した雨水が下側へ自然に流れるように誘導することができる。
【0062】
一方、前記雨水誘導流路Sは、
図6に示されるように、二重遮断部500、第1結合手段300及び第2結合手段400によって結合される第1シート部100及び第2シート部200の結合構造は、単に曲がった状態でない、曲がった状態で巻き上げられるように誘導することによって、第1結合手段300を通過して内部に浸透した雨水が下側へ流れるように誘導しながらも、第2結合手段400をさらに通過して浸透する雨水を追加的に遮断することができる。
【0063】
そのために、前記二重遮断部500、第1結合手段300及び第2結合手段400によって第1シート部100及び第2シート部200の結合構造は、曲がった折り畳まれた部分が内部空間で第2シート部200に結合される結合部材(未図示)をさらに含み、第2シート部200側に巻き上げられるように誘導することができる。
【0064】
また、いくつかの実施例によるテントは、
図1に示されるように、第1シート部100及び第2シート部200のいずれかに第1結合手段300側方向に延設され、第1結合手段300の外部露出を防止するように第1結合手段300を覆蓋する覆蓋部600をさら含む。
【0065】
前記覆蓋部600は、第1シート部100及び第2シート部200のいずれかに第1結合手段300側方向に延設され、第1結合手段300の外部露出を防止するように第1結合手段300を覆蓋する構成であり、様々な構成が可能である。
【0066】
すなわち、前記覆蓋部600は、テントの最外側面で第1シート部100及び第2シート部200のいずれかに延設され、第2シート部200又は第1シート部100と結合及び分離することで、第1結合手段300を覆蓋することができる。
【0067】
例えば、前記覆蓋部600は、第1シート部100の第2シート部200側の終端から第2シート部200側に延設される覆蓋シート610と、覆蓋シート610と第2シート部200が互いに結合及び分離が可能なように覆蓋シート610及び第2シート部200に備えられる脱着手段620を含む。
【0068】
前記覆蓋シート610は、第1シート部100の第2シート部200側の終端から第2シート部200側に延設される構成であり、様々な構成が可能である。
【0069】
すなわち、前記覆蓋シート610は、
図7に示されるように、第1シート部100の第2シート部200側の終端に形成される第1結合ライン320を基準にして、テントの外部空間側で延設され得る。
【0070】
第1シート部100の第2シート部200側の終端に形成される第1結合ライン320を基準にしてテントの外部空間側では覆蓋シート610が延設され、テントの内部空間側では前述した二重遮断部500が延設され得る。
【0071】
このとき、前記覆蓋シート610は、第1結合手段300を十分に覆蓋できる幅を有してもよく、第1シート部100と接する地点を基準に畳まれ、利用者が出入口を通過する場合には畳まれ、第1シート部100側に配置してもよく、出入口を閉鎖する場合には、広げて第2シート部200に第1結合手段300を覆蓋しながら結合することができる。
【0072】
前記覆蓋シート610は、第1シート部100の第1結合ライン320が結合される位置を基準にして第1結合ライン320の第1シート部100側の終端に裁縫又は接着により結合することができる。
【0073】
一方、この場合、前記遮断シート510は、第1シート部100の第1結合ライン320を基準にして、覆蓋シート610よりも第1シート部100中の第1結合ライン320反対側に相対的にさらに移動した位置で裁縫又は接着により結合することができる。
【0074】
前記脱着手段620は、覆蓋シート610と第2シート部200とが互いに結合及び分離できるように、覆蓋シート610及び第2シート部200に備えられる構成であり、様々な構成が可能である。
【0075】
例えば、前記脱着手段620は、覆蓋シート610の第2シート部200の対向面に備えられる第1脱着手段621と、第2シート部200の覆蓋シート610の対向面に備えられる第2脱着手段622とを含み、第1脱着手段621及び第2脱着手段622が互いに結合されていてもよい。
【0076】
このとき、前記脱着手段620は、従来開示されたいかなる形態の脱着手段であってもよく、例えば、接着テープ、ボタン、スナップボタン、磁石などが適用される。
【0077】
具体的に、前記脱着手段620は、ベルクロのような接着テープであり、第2結合ライン330に沿って間隔を置いて備えられてもよく、覆蓋シート610には、これに対応する位置に備えられてもよい。
【0078】
また、いくつかの実施例によるテントは、
図4に示されるように、前記第1シート部100及び前記第2シート部200の少なくとも一つの前記裁縫線に付着する防水部材700をさらに含むことができる。
【0079】
前記防水部材700は、第1シート部100及び第2シート部200の少なくとも一つの裁縫線Lに付着する構成であり、様々な構成が可能である。
【0080】
例えば、前記防水部材700は、
図4に示されるように、雨水の裁縫線Lを介した浸透を効果的に防止するために、テントの内部空間側の第1シート部100及び第2シート部200に付着することができる。
【0081】
このとき、効果的な雨水浸透を防止するために、第4結合ライン430が形成される第2シート部200の裁縫線Lに付着されてもよく、二重遮断部500と第1シート部100の接点に形成される裁縫線Lに付着されてもよい。
【0082】
一方、前記防水部材700は、いかなる形態の防水部材であってもよく、防水テープなどが適用され付着する形態で設けられ得る。
【0083】
以上は、本発明によって具現できる好ましい実施例の一部についての説明に過ぎないので、周知のように本発明の範囲は、前述した実施例に限定されて解釈されるものではない。前述した本発明の技術的思想とその根本を共にする技術的思想は、すべて本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0084】
100 第1シート部
200 第2シート部
300 第1結合手段
400 第2結合手段
500 二重遮断部
600 覆蓋部
700 防水部材