IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ウーシー ハイスカイ メディカル テクノロジーズ カンパニー リミテッドの特許一覧

特許7249711皮下組織の厚さの測定方法、装置、デバイス及び記憶媒体
<>
  • 特許-皮下組織の厚さの測定方法、装置、デバイス及び記憶媒体 図1
  • 特許-皮下組織の厚さの測定方法、装置、デバイス及び記憶媒体 図2
  • 特許-皮下組織の厚さの測定方法、装置、デバイス及び記憶媒体 図3
  • 特許-皮下組織の厚さの測定方法、装置、デバイス及び記憶媒体 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-23
(45)【発行日】2023-03-31
(54)【発明の名称】皮下組織の厚さの測定方法、装置、デバイス及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20230324BHJP
【FI】
A61B8/14
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022506602
(86)(22)【出願日】2020-07-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-11
(86)【国際出願番号】 CN2020105022
(87)【国際公開番号】W WO2021018108
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-01-31
(31)【優先権主張番号】201910706602.1
(32)【優先日】2019-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515182532
【氏名又は名称】ウーシー ハイスカイ メディカル テクノロジーズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】WUXI HISKY MEDICAL TECHNOLOGIES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B401, 530 Plaza, University Science Park, Taihu International Science & Technology Park, Xinwu District Wuxi, Jiangsu 214000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ハー,チオン
(72)【発明者】
【氏名】シャオ,ジンファー
(72)【発明者】
【氏名】スン,ジン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアン,ホウリー
【審査官】下村 一石
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/104034(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第106137251(CN,A)
【文献】国際公開第2012/014192(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信し、前記超音波検出波の超音波エコー信号を取得することと
前記超音波検出波を送信した後、受信した最初の超音波エコー信号から、連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第1平均値を順に計算することと、
前記第1平均値が第1閾値より大きい場合、前記N個の超音波エコー信号を第1組の信号として前記第1組の信号の後の連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第2平均値を計算することと、
前記第2平均値が第2閾値より小さい場合、前記第1組の信号における最後の超音波エコー信号の受信時刻を第1受信時刻とし、さらに前記第1組の信号の後の最初の超音波エコー信号の受信時刻を第2受信時刻とすることを決定することと、
前記第1受信時刻と前記第2受信時刻の中間時刻を皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻として決定することと、
前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、皮下組織の厚さを計算することと、を含
ここで、Nは正整数である、
ことを特徴とする皮下組織の厚さ測定方法。
【請求項2】
前記超音波パラメータは、少なくとも、
散乱ピーク値、散乱体密度、散乱体分布特性、反射値及び反射値分布の1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前述の前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算することは、
前記超音波検出波の送信時刻及び前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織境界の超音波エコー信号の伝播時間を決定することと、
前記皮下組織境界の超音波エコー信号の伝播時間及び前記超音波エコー信号の皮下組織内での伝播速度に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算して得られることと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前述の前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算した後、さらに、
計算して得られた皮下組織の厚さに超音波検出装置の測定デッドゾーンの長さを加算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することを含む、
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前述の前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算した後、さらに、
計算して得られた皮下組織の厚さから超音波検出装置のマッチング層の長さを減算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することを含む、
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前述の前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算した後、さらに、
超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さを取得することと、
計算して得られた皮下組織の厚さに前記圧迫深さを加算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することを含む、
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信し、前記超音波検出波の超音波エコー信号を取得するための測定モジュールと、
前記超音波検出波を送信した後、受信した最初の超音波エコー信号から、連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第1平均値を順に計算することと、
前記第1平均値が第1閾値より大きい場合、前記N個の超音波エコー信号を第1組の信号として前記第1組の信号の後の連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第2平均値を計算することと、
前記第2平均値が第2閾値より小さい場合、前記第1組の信号における最後の超音波エコー信号の受信時刻を第1受信時刻とし、さらに前記第1組の信号の後の最初の超音波エコー信号の受信時刻を第2受信時刻とすることを決定することと、
前記第1受信時刻と前記第2受信時刻の中間時刻を皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻として決定すること、に用いられる、
境界決定モジュールと、
前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、皮下組織の厚さを計算するための厚さ計算モジュールと、を含
ここで、Nは正整数である、
皮下組織の厚さ測定装置。
【請求項8】
前記超音波パラメータは、少なくとも、
散乱ピーク値、散乱体密度、散乱体分布特性、反射値及び反射値分布の1つを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記厚さ計算モジュールは、さらに、
前記超音波検出波の送信時刻及び前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織境界の超音波エコー信号の伝播時間を決定することと、
前記皮下組織境界の超音波エコー信号の伝播時間及び前記超音波エコー信号の皮下組織内での伝播速度に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算して得られることに用いられる、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記厚さ計算モジュールは、さらに、
計算して得られた皮下組織の厚さに超音波検出装置の測定デッドゾーンの長さを加算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することに用いられる、
ことを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記厚さ計算モジュールは、さらに、
計算して得られた皮下組織の厚さから超音波検出装置のマッチング層の長さを減算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することに用いられる、
ことを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記厚さ計算モジュールは、さらに、
超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さを取得することと、
計算して得られた皮下組織の厚さに前記圧迫深さを加算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することに用いられる、
ことを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
メモリ、プロセッサ及び前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、
前記プロセッサで前記コンピュータプログラムを実行する時に請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実現する、
ことを特徴とする皮下組織の厚さ測定デバイス。
【請求項14】
コンピュータプログラムが記憶され、
前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は皮下組織の厚さ測定の技術分野に関し、特に皮下組織の厚さの測定方法、装置、デバイス及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
患者への薬物投与には、経口及び注射が含まれている。薬物投与の目的、患者の健康要因等を考慮して、薬物投与方法を決定する。注射の場合、薬物投与の目的、患者の健康要因等に基づいて注射される身体部位を決定することができる。
【0003】
糖尿病患者の場合は、注射によってインスリンの定期的な投与が必要である。インスリンは常に皮下注射され、主に腹部、腕、太もも、臀部及び体の他の部分に注射される。
【0004】
皮下組織は、皮膚と筋肉をつなぐ皮膚下の疎性結合組織と脂肪組織であり、一般的には表在性筋膜と呼ばれる。皮下組織は皮膚と筋肉との間にあり、注射針が短すぎるとインスリンが皮膚に投与され、注射針が長すぎるとインスリンが筋肉に投与される。従って、皮下組織の厚さに応じて適切な注射針の長さを選択する必要があるが、皮下組織の厚さを観察することが不可能であるため、安全で効果的なインスリンの投与を達成することは困難である。皮下組織の厚さを正確に測定することは、緊急に解決すべきである技術問題になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、皮下組織の厚さを正確に測定するための、皮下組織の厚さの測定方法、装置、デバイス及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信し、前記超音波検出波の超音波エコー信号を取得することと、
前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定することと、
前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算することと、を含む、皮下組織の厚さ測定方法を提供することである。
【0007】
本発明の別の態様は、
皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信し、前記超音波検出波の超音波エコー信号を取得するための測定モジュールと、
前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定するための境界決定モジュールと、
前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算するための厚さ計算モジュールと、を含む、皮下組織の厚さ測定装置を提供することである。
【0008】
本発明の別の態様は、
メモリ、プロセッサ及び前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、
前記プロセッサで前記コンピュータプログラムを実行する時に前述の皮下組織の厚さ測定方法を実現する、皮下組織の厚さ測定デバイスを提供することである。
【0009】
本発明の別の態様は、コンピュータプログラムが記憶され、
前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に前述の皮下組織の厚さ測定方法を実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することである。
【0010】
本発明により提供される皮下組織の厚さの測定方法、装置、デバイス及び記憶媒体は、超音波検出装置を用いて皮膚表面から内へ超音波検出波を送信することによって、前記超音波検出波の超音波エコー信号を受信し、前記超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定し、前記皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算し、皮下組織の厚さを正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例1により提供される皮下組織の厚さ測定方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施例2により提供される皮下組織の厚さ測定方法のフローチャートである。
図3】本発明の実施例3により提供される皮下組織の厚さ測定装置の構成図である。
図4】本発明の実施例5により提供される皮下組織の厚さ測定デバイスの構成図である。
【0012】
上記図面により、本発明の明らかな実施例が示されており、以下により詳細に説明する。これらの図面やテキストの説明は任意の方式により本発明の思想や範囲を限定するものではなく、特定の実施例を参照することによって、当業者のために本発明の概念を説明することを意図している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで、例示的な実施例を詳しく説明するが、その例は図面に示されている。下記の説明で図面に言及する場合、別に説明がない限り、異なる図面における同じ数字は、同様又は類似の要素を示す。下記の例示的な実施例に記載される実施形態は、本発明に該当する実施形態の全てを表すものではない。むしろ、それらは単に、添付される特許請求の範囲に詳述されるような本発明の幾つかの態様に該当する装置と方法の例に過ぎない。
【0014】
本発明にかかる用語「第1」、「第2」等は説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を示したり暗示したり、示された技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものとして理解することはできない。以下の各実施例の説明において、別に具体的な限定がない限り、「複数」の意味は2つ以上を指す。
【0015】
以下の幾つかの具体的な実施例は、互いに組み合わせることができ、同じ又は類似の概念又はプロセスは、幾つかの実施形態ではその説明を省略する。以下、図面に合わせて本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は本発明の実施例1により提供される皮下組織の厚さ測定方法のフローチャートである。図1に示すように、該方法の具体的なステップは以下のとおりである。
【0017】
ステップS101、皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信し、超音波検出波の超音波エコー信号を取得する。
【0018】
超音波検出装置は、被検体へ超音波検出波を送信すると同時に、該超音波検出波が皮下組織及び深筋膜層を通して生成された超音波エコー信号を受信することに用いられる。
【0019】
本実施例において、超音波検出装置の超音波検出波の送信時刻及び受信した該超音波検出波が皮下組織及び深筋膜層を通して生成された超音波エコー信号を取得することができる。
【0020】
ステップS102、超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定する。
【0021】
ここで、超音波パラメータは、少なくとも、散乱ピーク値、散乱体密度、散乱体分布特性、反射値及び反射値分布等の1つを含む。また、超音波パラメータは、皮下組織や深筋膜層の異なる反射又は透過特性を超音波検出波に反映することができる他のパラメータであってもよく、本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0022】
本実施例において、皮下組織の特性パラメータ閾値は皮下組織の反射又は透過特性を示すものであり、技術者は大量の実験結果や経験に基づいて設定することができ、本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0023】
皮下組織と深筋膜層の超音波検出波に対する反射又は透過特性が異なるため、超音波検出波の超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、皮下組織の特性パラメータ閾値を満たす超音波エコー信号及び皮下組織の特性パラメータ閾値を満たさない超音波エコー信号を分割することができる。それにより皮下組織の超音波エコー信号を取得することができ、さらに皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定することができる。超音波検出装置の表面から皮下組織境界への距離は皮下組織の厚さである。
【0024】
ステップS103、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、皮下組織の厚さを計算する。
【0025】
皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻及び超音波検出装置の超音波検出波を送信する送信時刻に基づいて、超音波検出波の送信から皮下組織境界の超音波エコー信号の受信までの時間間隔を計算して得られ、時間間隔及び超音波エコー信号の皮下組織内での伝播速度に基づいて、皮下組織の厚さの値を計算して得られる。
【0026】
本発明の実施例は、超音波検出装置を用いて皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信することによって、超音波検出波の超音波エコー信号を受信し、超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定し、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、皮下組織の厚さを計算し、皮下組織の厚さを正確に測定することができる。
【実施例2】
【0027】
図2は、本発明の実施例2により提供される皮下組織の厚さ測定方法のフローチャートである。上記実施例1に基づいて、本実施例において、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に応じて、皮下組織の厚さを計算した後、さらに、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することを含む。図2に示すように、該方法の具体的なステップは以下のとおりである。
【0028】
ステップS201、皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信し、超音波検出波の超音波エコー信号を受信する。
【0029】
超音波検出装置は、被検体へ超音波検出波を送信すると同時に、該超音波検出波が皮下組織及び深筋膜層を通して生成された超音波エコー信号を受信することに用いられる。
【0030】
ステップS202、超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定する。
【0031】
ここで、超音波パラメータは、散乱ピーク値、散乱体密度、散乱体分布特性、反射値及び反射値分布等のいずれかである。また、超音波パラメータは、皮下組織や深筋膜層の異なる反射又は透過特性を超音波検出波に反映することができる他のパラメータであってもよく、本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0032】
本実施例において、皮下組織の特性パラメータ閾値は第1閾値を含み、皮下組織の反射又は透過特性を示すものであり、技術者は大量の実験結果や経験に基づいて設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0033】
皮下組織と深筋膜層の超音波検出波に対する反射又は透過特性が異なるため、超音波検出波の超音波エコー信号の超音波パラメータ値に基づいて、皮下組織の特性パラメータ閾値を満たす超音波エコー信号及び皮下組織の特性パラメータ閾値を満たさない超音波エコー信号を分割することができる。それにより皮下組織の超音波エコー信号を取得することができ、さらに皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定することができる。超音波検出装置の表面から皮下組織境界への距離は、皮下組織の厚さである。
【0034】
本実施例において、超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定することは、具体的には、以下のステップにより実現することができる。
【0035】
ステップ1、超音波検出波を送信した後、受信した最初の超音波エコー信号から、連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第1平均値を順に計算する。
【0036】
第1平均値が第1閾値より小さいか又はそれと等しい場合、超音波パラメータ値の第1平均値が第1閾値より大きい1組の連続的なN個の超音波エコー信号を取得するまで、ステップ2を繰り返して実行する。第1平均値が第1閾値より大きい場合、ステップ3を実行する。
【0037】
ステップ2、次の連続的なN個の超音波エコー信号を取得し、この組の連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第1平均値を計算する。
【0038】
ステップ3、第1平均値が第1閾値より大きい場合、N個の超音波エコー信号を第1組の信号として、第1組の信号の後の連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第2平均値を計算する。
【0039】
第2平均値が第2閾値より大きいか又はそれと等しい場合、ステップ2へ進んで実行し、次の連続的なN個の超音波エコー信号を再度取得する。
【0040】
ステップ4、第2平均値が第2閾値より小さい場合、第1組の信号における最後の超音波エコー信号の受信時刻を第1受信時刻とし、さらに第1組の信号の後の最初の超音波エコー信号の受信時刻を第2受信時刻とすることを決定し、第1受信時刻と第2受信時刻の中間時刻を皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻として決定する。
【0041】
ここで、Nは正整数であり、Nの値は技術者が大量の実験結果や経験に基づいて設定することができる。例えば、Nの値は[1,20]の範囲内であってもよく、本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0042】
例えば、Nは5であってもよい。超音波検出装置の位置する皮膚表面から、連続的な5個の時刻受信の超音波エコー信号の散乱ピーク値の平均値が第1閾値より大きく、且つこの5個の時刻の後の連続的な5個の時刻に受信した超音波エコー信号の散乱ピーク値の平均値が第2閾値より小さい場合、前の連続的な5個の時刻における最後の時刻と後の連続的な5個の時刻における最初の時刻の中間時刻を、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻とし、それにより皮下組織の境界を決定することができ、超音波検出装置の位置する皮膚表面から皮下組織境界までの距離は皮下組織の厚さとする。
【0043】
また、第1閾値と第2閾値は、技術者が大量の実験結果や経験に基づいて設定することができる。本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0044】
ステップS203、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、皮下組織の厚さを計算する。
【0045】
本実施例において、該ステップは、具体的には下記方式により実現することができる。
【0046】
超音波検出波の送信時刻及び皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の伝播時間を決定する。皮下組織境界の超音波エコー信号の伝播時間及び超音波エコー信号の皮下組織内での伝播速度に基づいて、皮下組織の厚さを計算して得られる。
【0047】
ステップS204、計算して得られた皮下組織の厚さに超音波検出装置の測定デッドゾーンの長さを加算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正する。
【0048】
超音波検出装置は測定する時、一定の測定デッドゾーンが存在するため、皮下組織の厚さの測定に誤差が生じる。本実施例において、超音波検出装置の測定デッドゾーンの長さに基づいて、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することができる。
【0049】
具体的には、現在得られた皮下組織の厚さに基づいて、皮下組織の厚さと超音波検出装置の測定デッドゾーン長さの和を計算し、皮下組織の厚さと超音波検出装置の測定デッドゾーン長さの和を修正後の皮下組織の厚さ値とする。
【0050】
ステップS205、計算して得られた皮下組織の厚さから超音波検出装置のマッチング層の長さを減算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正する。
【0051】
超音波検出装置は圧電層を含み、圧電層において、電気信号と音響信号との間の変換を実行するために、圧電材料が振動する。マッチング層は、圧電層と対象との間の音響インピーダンスの差を低減し、圧電層から生成された超音波を対象への伝達を最大限にする。
【0052】
超音波検出装置のマッチング層は皮下組織の厚さの測定に誤差が生じる。本実施例において、超音波検出装置のマッチング層の長さに基づいて、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することができる。
【0053】
具体的には、現在得られた皮下組織の厚さに対して、皮下組織の厚さから超音波検出装置のマッチング層の長さを減算して差を計算し、皮下組織の厚さから超音波検出装置のマッチング層の長さを減算した差を、修正後の皮下組織の厚さ値とする。
【0054】
ステップS206、計算して得られた皮下組織の厚さに超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さを加算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正する。
【0055】
超音波検出装置を使用して測定する時、超音波検出装置は皮膚表面を圧迫するため、皮膚は圧力の作用下で内部へ一定の深さ(即ち圧迫深さ)まで凹み、皮下組織の厚さの測定に誤差が生じる。本実施例において、超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さに基づいて、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することができる。
【0056】
具体的には、計算して得られた皮下組織の厚さに超音波検出装置の圧迫深さを加算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正する。具体的には、下記方式により実現することができる。
【0057】
超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さを取得し、皮下組織の厚さと圧迫深さの和を計算し、皮下組織の厚さと圧迫深さの和を修正後の皮下組織の厚さとする。
【0058】
さらに、超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さを取得するには、下記方式により実現することができる。
【0059】
圧力センサ、変位センサ又は位置センサ等のセンサの測定情報によって、超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さを決定することができる。又は、超音波検出装置が皮膚表面に設置される時から圧力が安定した後の間に収集されたデータに基づいて、相互相関や自己相関等のブロックマッチング方法又はフィルタリング法等に従って、組織の累積変形度を計算し、圧迫深さを得る。
【0060】
また、本実施例における超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さを取得する方法は、測定プロセスにおける超音波検出装置の圧迫深さを決定するための従来技術の任意の方法により、実現することもできる。本実施例において、ここで具体的に限定されない。
【0061】
皮下組織の厚さを計算して得られた後、超音波検出装置の修正する必要がある内容に従って、計算して得られた皮下組織の厚さを修正する。例えば、超音波プローブの形状により形成された測定デッドゾーン、超音波プローブのマッチング層等を考慮すると、超音波検出装置は超音波プローブであってもよい。
【0062】
本実施例において、最終的に測定された皮下組織の厚さの正確性を向上させるために、超音波検出装置の測定デッドゾーンの長さ、マッチング層の長さ及び測定時の超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さのうちの1つ又は複数の修正値に基づいて、計算して得られた皮下組織の厚さ値を修正することもできる。また、超音波検出装置の測定デッドゾーンの長さ、マッチング層の長さ及び測定時の超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さに加えて、皮下組織の厚さ測定に影響を与える他の要因に従って、皮下組織の厚さを修正することもできる。本実施例においてここで具体的に限定されない。
【0063】
なお、測定デッドゾーンの長さ、マッチング層の長さ及び測定時の超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さのうちの少なくとも2つの修正値を用いて計算して得られた皮下組織の厚さを修正する場合、少なくとも2つの修正値の修正を1回の修正で完了することができる。又は、上記ステップS204~S206に示すように、様々な修正値に対して、計算して得られた皮下組織の厚さを複数回修正し、この場合、各修正値による修正プロセスは互いに独立しているため、各修正値による修正順序を制限する必要がない。本実施例において、上記ステップS204~S206は例示的な説明である。他の実施例において、他の方法により修正することもできる。本実施例においてここで具体的に限定されない。本発明の実施例は、超音波検出波を送信した後、受信した最初の超音波エコー信号から、連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第1平均値を順に計算し、ここでNが正整数であり、第1平均値が第1閾値より大きい場合、N個の超音波エコー信号を第1組の信号として、第1組の信号の後の連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第2平均値を計算し、第2平均値が第2閾値より小さい場合、第1組の信号における最後の超音波エコー信号の第1受信時刻及び第1組の信号の後の最初の超音波エコー信号の第2受信時刻を決定し、第1受信時刻と第2受信時刻の中間時刻を皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻として決定し、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を正確に決定することができる。正確な皮下組織の厚さを取得するための基礎を提供する。また、超音波検出装置の測定デッドゾーンの長さ、マッチング層の長さ及び測定時の皮膚表面への圧迫深さに基づいて、得られた皮下組織の厚さを修正することによって、皮下組織の厚さ測定の正確性を向上させる。
【実施例3】
【0064】
図3は、本発明の実施例3により提供される皮下組織の厚さ測定装置の構成図である。本発明の実施例により提供される皮下組織の厚さ測定装置は、皮下組織の厚さ測定方法の実施例により提供される処理フローを実行することができる。図3に示すように、該皮下組織の厚さ測定装置30は、測定モジュール301、境界決定モジュール302及び厚さ計算モジュール303を含む。
【0065】
具体的には、測定モジュール301は、皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信し、超音波検出波の超音波エコー信号を取得することに用いられる。
【0066】
境界決定モジュール302は、超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定することに用いられる。
【0067】
厚さ計算モジュール303は、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、皮下組織の厚さを計算することに用いられる。
【0068】
本発明の実施例により提供される装置は、上記実施例1により提供される方法の実施例を具体的に実行することができ、具体的な機能については、ここではその説明を省略する。
【0069】
本発明の実施例は、超音波検出装置を用いて皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信することによって、超音波検出波の超音波エコー信号を受信し、超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定し、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、皮下組織の厚さを計算し、皮下組織の厚さを正確に測定することができる。
【実施例4】
【0070】
上記実施例3に基づいて、本実施例において、超音波パラメータは、散乱ピーク値、散乱体密度、散乱体分布特性、反射値及び反射値分布のいずれかである。
【0071】
オプションとして、境界決定モジュールは、さらに、
超音波検出波を送信した後、受信した最初の超音波エコー信号から、連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第1平均値を順に計算し、ここで、Nが正整数であり、第1平均値が第1閾値より大きい場合、N個の超音波エコー信号を第1組の信号として第1組の信号の後の連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第2平均値を計算し、第2平均値が第2閾値より小さい場合、第1組の信号における最後の超音波エコー信号の受信時刻を第1受信時刻とし、さらに第1組の信号の後の最初の超音波エコー信号の受信時刻を第2受信時刻とすることを決定し、第1受信時刻と第2受信時刻の中間時刻を皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻として決定することに用いられる。
【0072】
オプションとして、厚さ計算モジュールは、さらに、
超音波検出波の送信時刻及び皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の伝播時間を決定し、皮下組織境界の超音波エコー信号の伝播時間及び超音波エコー信号の皮下組織内での伝播速度に基づいて、皮下組織の厚さを計算して得られることに用いられる。
【0073】
オプションとして、厚さ計算モジュールは、さらに、
計算して得られた皮下組織の厚さに超音波検出装置の測定デッドゾーンの長さを加算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することに用いられる。
【0074】
オプションとして、厚さ計算モジュールは、さらに、
計算して得られた皮下組織の厚さから超音波検出装置のマッチング層の長さを減算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することに用いられる。
【0075】
オプションとして、厚さ計算モジュールは、さらに、
超音波検出装置の皮膚表面への圧迫深さを取得し、計算して得られた皮下組織の厚さに圧迫深さを加算し、計算して得られた皮下組織の厚さを修正することに用いられる。
【0076】
本発明の実施例により提供される装置は、上記実施例2により提供される方法の実施例を具体的に実行することができ、具体的な機能については、ここではその説明を省略する。
【0077】
本発明の実施例は、超音波検出波を送信した後、受信した最初の超音波エコー信号から、連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第1平均値を順に計算し、ここでNが正整数であり、第1平均値が第1閾値より大きい場合、N個の超音波エコー信号を第1組の信号として、第1組の信号の後の連続的なN個の超音波エコー信号の超音波パラメータ値の第2平均値を計算し、第2平均値が第2閾値より小さい場合、第1組の信号における最後の超音波エコー信号の受信時刻を第1受信時刻とし、さらに第1組の信号の後の最初の超音波エコー信号の受信時刻を第2受信時刻とすることを決定し、第1受信時刻と第2受信時刻の中間時刻を皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻として決定し、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を正確に決定することができる。正確な皮下組織の厚さを取得するための基礎を提供する。また、超音波検出装置の測定デッドゾーンの長さ、マッチング層の長さ及び測定時の皮膚表面への圧迫深さに基づいて、得られた皮下組織の厚さを修正することによって、皮下組織の厚さ測定の正確性を向上させる。
【実施例5】
【0078】
図4は、本発明の実施例5により提供される皮下組織の厚さ測定デバイスの構成図である。図4に示すように、該皮下組織の厚さ測定デバイス40は、プロセッサ401、メモリ402及びメモリ402に記憶され、プロセッサ401で実行可能なコンピュータプログラムを含む。
【0079】
プロセッサ401は、メモリ402に記憶されたコンピュータプログラムを実行する時に、上記任意の方法の実施例により提供される皮下組織の厚さ測定方法を実現する。
【0080】
本発明の実施例は、超音波検出装置を用いて皮膚表面から内部へ超音波検出波を送信することによって、超音波検出波の超音波エコー信号を受信し、超音波エコー信号の超音波パラメータ値及び皮下組織の特性パラメータ閾値に基づいて、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻を決定し、皮下組織境界の超音波エコー信号の受信時刻に基づいて、前記皮下組織の厚さを計算し、皮下組織の厚さを正確に測定することができる。
【0081】
また、本発明の実施例は、コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に、上記任意の方法の実施例のいずれかにより提供される皮下組織の厚さ測定方法を実施する。
【0082】
理解すべきであることは、本発明により提供される幾つかの実施例において、開示された装置と方法は、他の方式により実現されてもよい。例えば、上記に説明された装置の実施例は単に例示的なものである。例えば、前記ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際に実現する時に他の分割方法がある。例えば、複数のユニット又はコンポーネントを組み合わせるか、又は、別のシステムに集積するか、又は、一部の特徴を無視するか、又は、実装しなかったりすることができる。一方では、表示又は検討されている相互結合又は直接結合又は通信接続は、幾つかのインタフェース、装置又はユニットを介した間接結合又は通信接続であってもよく、電気的、機械的又は他の形態であってもい。
【0083】
前述の個別のコンポーネントとして記述されているユニットは、物理的に分離されている場合と分離されていない場合がある。ユニットとして表示されているコンポーネントは、物理ユニットである場合とそうでない場合がある。1つの場所に配置されてもよく、又は、複数のネットワークに分散されてもよい。実際の必要に応じて、一部又は全てのユニットを使用して本実施例の方法の目的を実現することができる。
【0084】
また、本発明の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットが単独で物理的に存在されてもよく、2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されてもよい。上記の集積ユニットは、ハードウェアの形で実現されてもよく、ハードウェアにソフトウェアを加えた機能ユニットの形で実現されてもよい。
【0085】
上記のソフトウェア機能ユニットの形で実現された集積ユニットは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。上記ソフトウェア機能ユニットは記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバー又はネットワークデバイス等)又はプロセッサ(processor)に本発明の各実施例に記載の方法のステップの一部を実行させる幾つかの命令を含む。前述の記憶媒体には、Uディスク、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等、プログラムコートを格納可能な様々な媒体が含まれる。
【0086】
当業者は、説明の便宜及び簡潔さのために、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明するが、実際の用途では、必要に応じて上記機能が様々な機能モジュールにより実行され、即ち上記に説明された全て又は一部の機能を完了させるために装置の内部構造を様々な機能モジュールに分割することを明確に理解することができる。上記装置の具体的な動作プロセスは、前述の方法の実施例に対応するプロセスを参照することができ、ここではその説明を省略する。
【0087】
当業者は、明細書を考えてここで開示される発明を実践した後、本発明の他の実施態様を容易に想到することができる。本発明は、本発明の任意の変形、用途又は適応変化をカバーすることを意図している。これらの変形、用途又は適応変化は本発明の一般原則に従い、本発明により開示されていない当該技術分野における公知常識又は従来の技術的手段を含む。明細書及び実施例は単に例示的なものと見なされ、本発明の真の範囲と精神は、下記の特許請求の範囲によって示される。
【0088】
理解すべきであることは、本発明は、上記に説明され、図面に示されている正確な構造に限定されず、その範囲を逸脱することなく、様々な修正や変更を行うことができる。本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲のみによって制限される。
図1
図2
図3
図4