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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-23
(45)【発行日】2023-03-31
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/47 20060101AFI20230324BHJP
【FI】
A61F13/47
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018142169
(22)【出願日】2018-07-30
(65)【公開番号】P2020018355
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104927
【弁理士】
【氏名又は名称】和泉 久志
(72)【発明者】
【氏名】葭葉 恵
【審査官】住永 知毅
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-104436(JP,A)
【文献】特開2009-011685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15-13/64
A61L15/16-15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、肌当接面側の両側部に全長に亘って左右一対のサイドシートが備えられた吸収性物品において、
前記サイドシートの幅方向内側が、幅方向に折り返されて複数に積層されるとともに、このサイドシートの積層部分に、最下層のサイドシートと前記表面シートとを接合する下層側エンボス部が形成され、前記下層側エンボス部の肌当接面側に、サイドシートの積層部分のうち前記下層側エンボス部が施されていないシート部分が積層されることにより前記下層側エンボス部が装着時に直接肌に接触しないようになっているとともに、前記積層部分のサイドシートを肌当接面側から一体的に窪ませた肌側エンボス部が形成されており、前記肌側エンボス部の接合強度(単位面積当たり)は、前記下層側エンボス部の接合強度(単位面積当たり)より小さくなっていることを特徴とする吸収性物品。
【請求項2】
前記下層側エンボス部と前記肌側エンボス部とは、異なる平面パターンで形成されている請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記肌側エンボス部は、前記下層側エンボス部より、単位面積当たりのエンボス部の面積が小さく形成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記下層側エンボス部は、吸収性物品の長手方向に沿って圧搾部と非圧搾部とが交互に配置された間欠的な平面パターンで形成されている請求項1~3いずれかに記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記下層側エンボス部と前記肌側エンボス部とは、厚み方向に重なる領域に形成されている請求項1~4いずれかに記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記下層側エンボス部が幅方向内側の領域に形成され、前記肌側エンボス部が幅方向外側の領域に形成されることにより、前記下層側エンボス部と前記肌側エンボス部とが厚み方向に重ならない領域に形成されている請求項1~4いずれかに記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記サイドシートは、一方側の側部が前記表面シートの側部と一致した状態で、幅方向内側に延在して配置されるとともに、前記下層側エンボス部を基端として肌当接面側に折り返され、他方側の側部が吸収性物品の側部まで延在するように配置されている請求項1~6いずれかに記載の吸収性物品。
【請求項8】
複数に積層されたサイドシートの層間に、吸収性物品の長手方向に沿って弾性伸縮部材が配置され、前記弾性伸縮部材が、前記下層側エンボス部及び肌側エンボス部より幅方向内側に配置されている請求項1~7いずれかに記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記下層側エンボス部は、肌当接面側に向けて膨出する断面形状で形成されている請求項1~8いずれかに記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、失禁パッド、パンティライナー、生理用ナプキンなどに使用される吸収性物品に係り、特に肌当接面側の両側部に左右一対のサイドシートが備えられた吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、前記吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、表面シートとの間に粉砕パルプ等の紙綿からなる吸収体が介在されるとともに、肌当接面側の両側部に全長に亘って左右一対のサイドシートが備えられたものが知られている。
【0003】
前記サイドシートは、吸収性物品の肌当接面側において、幅方向内側に前記表面シートと厚み方向に重なる重なり代を有するように配置され、この重なり部分に種々の形態で形成された接合部によって前記表面シートと接合されている。これらの接合として、例えば、下記特許文献1では、サイドシートに沿って形成される複数の圧縮部を有するエンボス部が備えられ、前記エンボス部は、吸収性物品の長手方向における端部である前縁側及び後縁側に形成される第1エンボス部と、長手方向における中央部に形成される第2エンボス部とを有し、前記第1エンボス部は、第2エンボス部よりも長手方向に直交する幅方向に広いとともに、第2エンボス部を構成する圧縮部それぞれは、互いに離間して形成されることが開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2では、サイドシートによって構成される防漏部が、中央領域と、中央領域よりも長手方向の外側に位置する一対の端部領域とを有し、前記端部領域において、サイドシートが互いに対面する部分を接合する接合処理が施される接合処理部と、接合処理が施されていない非接合処理部とを有することが開示されている。
【0005】
更に、下記特許文献3では、サイドシートの幅方向内側端部を、吸収体の幅方向の側域と重なる位置で、表面シートの肌面側において表面シートに圧縮して接合する圧縮部が形成され、前記圧縮部を肌面側から覆い、前記圧縮部を表面シートの肌面側から見えにくくするカバーシートが配置されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2008-289535号公報
【文献】特開2010-264161号公報
【文献】特開2017-104436号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1、2に記載のものでは、サイドシートと表面シートとを接合する接合部が、サイドシートの肌当接面側から圧搾したエンボス部によって構成されているため、接合強度を高めるためエンボス部の面積を大きくすると、肌触りが悪化する一方で、肌触りの悪化を防止するため、エンボス部の面積を小さくすると、接合強度が低下して剥離しやすくなることが指摘されていた。
【0008】
一方、上記特許文献3に記載のものでは、サイドシートの幅方向の内側端部に表面シートに圧縮して接合する圧縮部が設けられ、この圧縮部を覆うカバーシートがサイドシートに接着剤層のみを介して接続されている。ところが、前記接着剤層は、冬期などの低温条件下では接着性が低下するため剥離しやすくなるという問題があった。この接着剤層が剥離すると、サイドシートの積層部分にヨレやシワが生じやすく、装着感が悪化するおそれがある。また、肌面に当接するシート材の接合手段として接着剤層を用いた場合には、接合強度を高めるため接着剤の目付を高くすると、接着剤がシートを浸透して肌面側に浮いて、べたつき感が生じ、装着感が悪化する問題があった。
【0009】
そこで本発明の主たる課題は、サイドシートの接合部について、充分な接合強度を確保しながら肌触りの悪化を抑制するとともに、良好な装着感が得られるようにした吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、肌当接面側の両側部に全長に亘って左右一対のサイドシートが備えられた吸収性物品において、
前記サイドシートの幅方向内側が、幅方向に折り返されて複数に積層されるとともに、このサイドシートの積層部分に、最下層のサイドシートと前記表面シートとを接合する下層側エンボス部が形成され、前記下層側エンボス部の肌当接面側に、サイドシートの積層部分のうち前記下層側エンボス部が施されていないシート部分が積層されることにより前記下層側エンボス部が装着時に直接肌に接触しないようになっているとともに、前記積層部分のサイドシートを肌当接面側から一体的に窪ませた肌側エンボス部が形成されており、前記肌側エンボス部の接合強度(単位面積当たり)は、前記下層側エンボス部の接合強度(単位面積当たり)より小さくなっていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
【0011】
上記請求項1記載の発明では、表面シートと重なる前記サイドシートの幅方向内側が、幅方向に折り返されて複数に積層されることにより、サイドシートの積層部分を形成している。そして、このサイドシート積層部分には、最下層のサイドシートと表面シートとを接合する下層側エンボス部と、前記積層部分のサイドシートを肌当接面側から一体的に窪ませた肌側エンボス部とが形成されている。このように、前記下層側エンボス部は、肌当接面側にサイドシートの積層部分が積層されることにより、直接肌面に接触しないため、充分な接合強度を備えた大きな面積で形成しても肌触りの悪化が抑制できる。一方、サイドシートの積層部分の肌当接面側に形成される肌側エンボス部は、前記積層部分においてサイドシート同士の剥離を防止できる程度の接合強度で形成すればよく、肌面に直接接触しても違和感が生じない。したがって、良好な装着感が得られるようになる。
【0012】
請求項2に係る本発明として、前記下層側エンボス部と前記肌側エンボス部とは、異なる平面パターンで形成されている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
【0013】
上記請求項2記載の発明では、前記下層側エンボス部は、表面シートとの接合強度を重視した平面パターンで形成し、前記肌側エンボス部は、吸収性物品の肌当接面側からの外観を重視して装飾性を向上させた平面パターンで形成するというように、前記下層側エンボス部と肌側エンボス部とを異なる平面パターンで形成している。
【0014】
請求項3に係る本発明として、前記肌側エンボス部は、前記下層側エンボス部より、単位面積当たりのエンボス部の面積が小さく形成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
【0015】
上記請求項3記載の発明では、肌側エンボス部が肌面に接触した際の肌当たりの悪さを軽減するとともに、下層側エンボス部による表面シートとの接合強度を高めるため、肌側エンボス部を下層側エンボス部より小さな面積で形成している。
【0016】
請求項4に係る本発明として、前記下層側エンボス部は、吸収性物品の長手方向に沿って圧搾部と非圧搾部とが交互に配置された間欠的な平面パターンで形成されている請求項1~3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
【0017】
上記請求項4記載の発明では、前記下層側エンボス部の平面パターンとして、吸収性物品の長手方向に沿って圧搾部と非圧搾部とが交互に配置された間欠的なパターンとすることによって、圧搾時の圧力を分散し、サイドシートと表面シートとの接合強度を高めている。
【0018】
請求項5に係る本発明として、前記下層側エンボス部と前記肌側エンボス部とは、厚み方向に重なる領域に形成されている請求項1~4いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
【0019】
上記請求項5記載の発明は、前記下層側エンボス部と肌側エンボス部との相対的位置関係を示す第1の形態例であり、下層側エンボス部と肌側エンボス部とを厚み方向に重なる領域に形成している。これによって、下層側エンボス部がサイドシートの積層部分の広い範囲に形成でき、サイドシートと表面シートとの接合強度をより確実に高めることができるようになる。
【0020】
請求項6に係る本発明として、前記下層側エンボス部が幅方向内側の領域に形成され、前記肌側エンボス部が幅方向外側の領域に形成されることにより、前記下層側エンボス部と前記肌側エンボス部とが厚み方向に重ならない領域に形成されている請求項1~4いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
【0021】
上記請求項6記載の発明は、前記下層側エンボス部と肌側エンボス部との相対的位置関係を示す第2の形態例であり、下層側エンボス部と肌側エンボス部とを厚み方向に重ならない領域に形成している。前記下層側エンボス部を幅方向内側の領域に形成することにより、下層側エンボス部をサイドシートを折り返す際の折り返し基端とすることができ、サイドシートが折り返しやすくなるとともに、肌側エンボス部を幅方向外側の領域に形成することにより、肌面に接触しやすい幅方向内側に肌側エンボス部が形成されないため、肌側エンボス部をより肌面と接触しにくくすることができ、より一層肌当たりを柔らかくすることができる。
【0022】
請求項7に係る本発明として、前記サイドシートは、一方側の側部が前記表面シートの側部と一致した状態で、幅方向内側に延在して配置されるとともに、前記下層側エンボス部を基端として肌当接面側に折り返され、他方側の側部が吸収性物品の側部まで延在するように配置されている請求項1~6いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
【0023】
上記請求項7記載の発明は、前記サイドシートの積層部分の好ましい積層状態であり、幅方向内側で折り返した2層構造としたものである。このように、幅方向内側で肌当接面側に折り返し、この折り返した側部を吸収性物品の側部まで延在させることにより、サイドシートの側部が肌面に接触することなく、より一層肌触りを良好にすることができる。
【0024】
請求項8に係る本発明として、複数に積層されたサイドシートの層間に、吸収性物品の長手方向に沿って弾性伸縮部材が配置され、前記弾性伸縮部材が、前記下層側エンボス部及び肌側エンボス部より幅方向内側に配置されている請求項1~7いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
【0025】
上記請求項8記載の発明では、サイドシートの層間に弾性伸縮部材を配置したものであり、弾性伸縮部材を前記下層側エンボス部及び肌側エンボス部より幅方向内側に配置することにより、これらのエンボス部によって収縮力の制約を受けることなく、弾性伸縮部材の機能を発揮させることができるようになる。
【0026】
請求項9に係る本発明として、前記下層側エンボス部は、肌当接面側に向けて膨出する断面形状で形成されている請求項1~8いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
【0027】
上記請求項9記載の発明では、前記下層側エンボス部を、肌当接面側に向けて膨出する断面形状で形成することにより、サイドシートの積層部分のクッション性が向上し、この部分の肌当たりをより一層柔らかくすることができる。
【発明の効果】
【0028】
以上詳説のとおり本発明によれば、サイドシートの接合部について、充分な接合強度を確保しながら肌触りの悪化が抑制できるとともに、良好な装着感が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。
図2図1のII-II線矢視図である。
図3】サイドシート7の積層部分8を拡大した平面図である。
図4図3のIV-IV線矢視図である。
図5】下層側エンボス部9を示す平面図である。
図6】下層側エンボス部9の変形例を示す平面図である。
図7】肌側エンボス部10の変形例を示す平面図である。
図8】変形例に係るサイドシート7の積層部分8を示す拡大平面図である。
図9図8のIX-IX線矢視図である。
図10】変形例に係る生理用ナプキン1の展開図である。
図11図10のXI-XI線矢視図である。
図12】エンボス部の加工工程を示す斜視図である。
図13】他の形態例に係る表面シート3とサイドシート7の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
【0031】
〔生理用ナプキンの基本構造の一例〕
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1及び図2に示されるように、ポリエチレンシートなどからなる不透液性の裏面シート2と、肌当接面をなし、体液を速やかに透過させる表面シート3と、これら両シート2、3間に介装された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、この吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4の少なくとも肌側面及び非肌側面を覆うクレープ紙又は不織布などからなる被包シート5と、肌当接面側の両側部に生理用ナプキン1のほぼ全長に亘って設けられた左右一対のサイドシート7とから主に構成されている。前記吸収体4の周囲においては、その上下端縁部では前記裏面シート2と表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接合手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出している前記裏面シート2とサイドシート7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接合手段によって接合されている。図示例においては、吸収体4は1層構造となっているが、中高部を形成する多層構造としてもよく、また、同一の大きさ、形状の吸収体を重ねた多層構造としてもよい。また、必要に応じて、前記表面シート3と吸収体4との間に親水性のセカンドシートを介在させてもよい。
【0032】
前記裏面シート2は、ポリエチレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、近年ではムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。裏面シート2の非肌当接面側(外面)には1または複数条の粘着剤層(図示せず)が形成され、身体への装着時に生理用ナプキン1を下着に固定するようになっている。前記裏面シート2としては、プラスチックフィルムと不織布とを積層させたポリラミ不織布を用いてもよい。
【0033】
次いで、前記表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高で圧縮復元性が高い点で優れている。前記表面シート3に多数の透孔を形成した場合には、体液が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。不織布の繊維は、長繊維または短繊維のいずれでもよいが、好ましくはタオル地の風合いを出すため短繊維を使用するのがよい。また、エンボス処理を容易とするために、比較的低融点のポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系繊維のものを用いるのがよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド-バイ-サイド型繊維、分割型繊維の複合繊維を好適に用いることもできる。
【0034】
前記吸収体4は、体液を吸収・保持し得るものであり、フラッフ状のパルプ繊維中に粉粒状の高吸水性ポリマーを分散混入したもの、又は、肌当接面側の上層シートと非肌当接面側の下層シートとの間に高吸水性ポリマーが介在されたポリマーシートを用いることができる。
【0035】
前記パルプ繊維としては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。前記パルプ繊維の目付は、150~700g/m、好ましくは250~400g/mとするのがよく、前記高吸水性ポリマーの目付は、15~470g/m、好ましくは15~100g/mとするのがよい。
【0036】
前記高吸水性ポリマーとしては、たとえばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル-酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの内、吸水量、吸水速度に優れるアクリル酸またはアクリル酸塩系のものが好適である。前記吸水性能を有する高吸水性ポリマーは製造プロセスにおいて、架橋密度および架橋密度勾配を調整することにより吸収倍率(吸水力)と吸収速度の調整が可能である。
【0037】
〔サイドシート〕
図示例では、前記表面シート3は吸収体4の幅よりも若干幅が広い程度とされ、吸収体4を覆うだけに止まり、表面シート3の幅方向外側は、表面シート3の両側部の肌当接面から延在するサイドシート7(表面シート3とは別の部材)により覆われている。前記サイドシート7としては、体液が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、適宜の撥水処理または親水処理を施した不織布素材を用いることができる。かかるサイドシート7としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくはゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。具体的には、坪量を8~23g/mとして作製された不織布を用いるのが望ましい。
【0038】
前記サイドシート7は、図2に示されるように、生理用ナプキン1の幅方向中間部より外側部分を、吸収体4と厚み方向に重なる所定の内側位置から吸収体側縁を越えて裏面シート2の外縁までの範囲に亘って配置されている。これら前記サイドシート7と裏面シート2との積層シート部分により吸収体4の両側部に吸収体4が介在しないフラップ部が形成されている。このフラップ部は、図1に示されるように、ほぼ着用者の体液排出部Hに相当する領域の側部位置に、左右一対のウイング状フラップW、Wを形成している。前記ウイング状フラップW、Wの外面側には粘着剤層(図示せず)が備えられ、ショーツに対する装着時に、前記ウイング状フラップW、Wを基端部の折返し線RL位置にて非肌当接面側に折り返し、ショーツのクロッチ部分に巻き付けて止着するようになっている。
【0039】
一方、前記サイドシート7の幅方向内側は、幅方向に折り返されて複数に積層された積層部分8を形成している。このサイドシート7の積層部分8は、生理用ナプキン1の長手方向に沿ってほぼ等幅にサイドシート7の全長に亘って形成されるとともに、表面シート3と厚み方向に重なる領域を含む範囲に形成されている。すなわち、前記積層部分8の幅方向内側の少なくとも一部が前記表面シート3と厚み方向に重なり代を有しており、好ましくは前記積層部分8の全部が表面シート3と厚み方向に重なるのがよく、より好ましくは前記積層部分8の幅方向外側縁部が表面シート3の側縁部とほぼ一致しているのがよい。
【0040】
図3及び図4に示されるように、前記サイドシート7の積層部分8には、最下層のサイドシート7と表面シート3とを接合する下層側エンボス部9と、前記積層部分8のサイドシート7を肌当接面側から一体的に窪ませた肌側エンボス部10とが形成されている。前記下層側エンボス部9は、サイドシート7と表面シート3とを強固に接合するための構造用エンボス部であり、前記肌側エンボス部10は、積層されたサイドシート7を一体化し、積層部分8におけるサイドシート7のヨレやシワを防止し、かつ生理用ナプキン1の肌当接面側からの外観を良好にする装飾的な意味合いを含むエンボス部である。
【0041】
前記下層側エンボス部9及び肌側エンボス部10は、圧搾時に熱又は超音波を加えることによって繊維を熱融着した部分である。肌当たりを柔らかなものとする観点から、少なくとも前記肌側エンボス部10は、熱融着手段として超音波を使用するのが好ましい。
【0042】
前記サイドシート7は、図4に示される形態例では、一方側の側部が表面シート3の側部とほぼ一致した状態で、幅方向内側に延在して配置されるとともに、前記下層側エンボス部9の幅方向内側の縁部を基端として肌当接面側に折り返され、他方側の側部が生理用ナプキン1の側部まで延在するように配置されている。これによって、図4に示される形態例では、前記積層部分8が2層構造で形成されている。
【0043】
このように、本生理用ナプキン1では、下層側エンボス部9の肌当接面側に、サイドシート7の積層部分8のうち前記下層側エンボス部9が施されていないシート部分が積層されることにより、前記下層側エンボス部9が装着時に直接肌に接触しないため、前記下層側エンボス部9として充分な接合強度を備えた大きな面積で形成したエンボス部としても、肌触りの悪化が抑制できるようになる。一方、前記積層部分8の肌当接面側に形成される肌側エンボス部10は、前記積層部分8におけるサイドシート7同士の剥離を防止できる程度の接合強度で形成すればよく、肌面に直接接触しても違和感が生じない。したがって、良好な装着感が得られるようになる。
【0044】
また、前記肌側エンボス部10によって、積層部分8のサイドシート7、7同士の剥離が防止できるため、この積層部分8のサイドシート7にヨレやシワが発生しにくくなるとともに、前記肌側エンボス部10を波状の平面パターンで形成したり、花柄などの模様のパターンを付加することにより、吸収性物品の肌当接面側からの外観が良好となり、装飾性が向上できる。
【0045】
図3に示されるように、前記下層側エンボス部9と肌側エンボス部10とは、異なる平面パターンで形成するのが好ましい。すなわち、前記下層側エンボス部9は、サイドシート7と表面シート3とを強固に接合できる平面パターンで形成するのがよく、前記肌側エンボス部10は、肌触りが悪化しにくく、装飾性に優れた平面パターンで形成するのがよい。
【0046】
装着時の肌触りを悪化しにくくするため、前記肌側エンボス部10は、下層側エンボス部9より、単位面積当たりのエンボス部の面積を小さく形成するのが好ましい。この単位面積当たりのエンボス部の面積とは、前記下層側エンボス部9の総面積又は肌側エンボス部10の総面積を積層部分8の面積で除した値である。肌側エンボス部10を下層側エンボス部9より小さな面積で形成することにより、サイドシート7と表面シート3との充分な接合強度を前記下層側エンボス部9によって確保しながら、肌触りの悪化を抑制することができるようになる。面積の割合としては、肌側エンボス部10の面積は、下層側エンボス部9の面積に対して1/2~1/50、好ましくは1/5~1/20とするのがよい。
【0047】
前記下層側エンボス部9は、図5に示されるように、生理用ナプキン1の長手方向に沿って圧搾部9aと非圧搾部9bとが交互に配置された間欠的な平面パターンで形成するのが好ましい。下層側エンボス部9を間欠的なパターンで形成することにより、前記下層側エンボス部9の圧搾時の圧力が分散するため、サイドシート7と表面シート3との接合強度をより高めることができるようになる。また、サイドシート7と表面シート3とを下層側エンボス部9で強固に接合しても、前記非圧搾部9bで折れ曲がりやすくなっているため、生理用ナプキン1が柔軟に変形でき、肌面にフィットしやすくなる。
【0048】
前記下層側エンボス部9は、図5に示されるように、生理用ナプキン1の幅方向に対しては、前記圧搾部9aを1又は複数配置することができる。図示例では、幅方向に対して2つの圧搾部9a、9aが配置されている。図示例のように、幅方向に複数配置することにより、サイドシート7と表面シート3との接合強度を更に高めることができる。前記圧搾部9aを幅方向に複数配置する際、同図5(A)に示されるように、隣り合う圧搾部9aを長手方向及び幅方向に整列させた正格子状、又は、同図5(B)に示されるように、幅方向に隣り合う圧搾部9aを長手方向に半ピッチずつずらした菱格子状に配置することができる。前記正格子状に配置した場合には、積層部分8を身体の前後の丸みに沿って湾曲させやすくなり、前記菱格子状に配置した場合には、積層部分8を斜め方向に変形させやすくなる。
【0049】
また、図5に示されるように、前記下層側エンボス9の付与幅Aは、前記積層部分8の幅内であれば任意であるが、好ましくは3~15mm、より好ましくは5~10mmとするのがよい。
【0050】
前記下層側エンボス部9の圧搾部9aの平面形状は、図5に示される例では、生理用ナプキン1の長手方向に長い楕円形としているが、図6に示されるように、(A)円形、(B)長方形、(C)菱形などで形成してもよい。
【0051】
前記下層側エンボス部9は、表面シート3とサイドシート7とを積層した状態で、表面シート3の外面側又はサイドシート7の外面側からの圧搾により形成することができる。すなわち、圧搾の方向はいずれの方向からでもよく、更に圧搾した反対側面に膨出するようにしてもよいし、膨出していなくてもよい。好ましい形態としては、図4に示されるように、肌当接面側に向けて膨出するドーム状の断面形状で形成したものである。肌当接面側に向けて膨出する断面形状で形成することにより、積層部分8のクッション性が増し、この部分の肌当たりをより一層柔らかくすることができる。
【0052】
次いで前記肌側エンボス部10について説明すると、この肌側エンボス部10は、図1及び図3に示されるように、生理用ナプキン1の略長手方向に沿って連続して形成してもよいし、図7(A)、(C)に示されるように、圧搾部と非圧搾部とが交互に配置された間欠的に形成してもよい。
【0053】
前記肌側エンボス部10は、図1図3及び図7(A)~(C)に示されるように、生理用ナプキン1の略長手方向に沿って幅方向に往復する波線を含むのが好ましい。肌側エンボス部10が波線を含むことにより、装着時に積層部分8が身体に沿って変形するのを阻害しにくいとともに、外観上の装飾性に優れるようになる。また、装飾性を更に向上させるため、図3及び図7(A)に示されるように、波線上又は波線の近傍位置に花柄、星形、ハート形などの具象形状又は円形、多角形などの幾何形状からなる圧搾部を離散的に配置してもよい。一方、前記肌側エンボス部10は、図7(D)に示されるように、生理用ナプキン1の長手方向に沿う連続線又は間欠線からなる直線で形成してもよい。
【0054】
更に、前記肌側エンボス部10は、前記下層側エンボス部9と同様に、生理用ナプキン1の長手方向に沿って間欠的に配置した間欠パターンを、生理用ナプキン1の幅方向に1又は複数配置してもよい。この場合、肌側エンボス部10の接合強度は、下層側エンボス部9の接合強度より小さくするのが好ましい。これにより、肌側エンボス部10の肌当たりを柔らかくすることができる。接合強度を小さくするには、圧搾時の圧搾深さを小さくする手段、及び、加熱温度を小さくする手段のいずれか又は両方により行うことができる。
【0055】
また、図3に示されるように、前記肌側エンボス部10の付与幅Bは、前記下層側エンボス部9の付与幅Aより小さくするのが好ましく、具体的には、1~10mm、好ましくは1~5mmとするのがよい。
【0056】
図3に示されるように、前記下層側エンボス部9と前記肌側エンボス部10とは、厚み方向に重なる領域に形成することができる。すなわち、下層側エンボス部9が積層部分8のほぼ全体に亘って形成されるとともに、肌側エンボス部10が前記下層側エンボス部9と厚み方向に重なる領域に形成されている。これによって、下層側エンボス部9を積層部分8の広い範囲に形成できるため、サイドシート7と表面シート3との接合強度をより高めることができるようになる。図3では、肌側エンボス部10が積層部分8のほぼ全幅に亘って形成されているが、積層部分8の幅方向内側が肌面と接触しやすい領域であることを考慮して、肌当たりをより一層柔らかくするため、肌側エンボス部10を積層部分8の幅方向外側域のみに配置してもよい。
【0057】
また変形例として、図8及び図9に示されるように、前記下層側エンボス部9が幅方向内側の領域に形成され、前記肌側エンボス部10が幅方向外側の領域に形成されることにより、下層側エンボス部9と肌側エンボス部10とが厚み方向に重ならない領域に形成することができる。前記下層側エンボス部9を幅方向内側の領域に形成することにより、下層側エンボス部9が製造工程においてサイドシート7を折り返す際の折り返し基端となり、サイドシート7が折り返しやすくなるとともに、肌側エンボス部10を幅方向外側の領域に形成することにより、肌面に接触しやすい幅方向内側の領域に肌側エンボス部10が施されないため、肌側エンボス部10がより肌面と接触しにくくなり、より一層肌当たりを柔らかくすることができる。
【0058】
前記肌側エンボス部10を幅方向外側の領域に形成した場合において、前記肌側エンボス部10は吸収体4より外側に配置するのが好ましい。これにより、肌側エンボス部10が吸収体4の配置領域より吸収体4の厚み分だけ非肌側に窪んだ位置に配置されるため、肌側エンボス部10が肌面に接触する機会がより一層低下し、肌当たりを更に柔らかくすることができるようになる。
【0059】
ところで、図10及び図11に示されるように、複数に積層されたサイドシート7の層間に、生理用ナプキン1の長手方向に沿って弾性伸縮部材11を伸張状態で配置することにより、生理用ナプキン1を長手方向に湾曲しやすくしてもよい。この場合、前記弾性伸縮部材11が、下層側エンボス部9及び肌側エンボス部10より幅方向内側に配置されるようにするのが好ましい。これによって、弾性伸縮部材11の収縮力が作用しやすくなり、生理用ナプキン1が長手方向に湾曲しやすくなるとともに、前記弾性伸縮部材11が配置されたサイドシート7の幅方向内側部分が肌側に向けて起立して、表面シート3の表面を側方に流れる体液の障壁として作用しやすくなり、体液の横漏れ防止の効果を高めることができるようになる。前記弾性伸縮部材11としては、糸ゴムを用いるのが好ましい。
【0060】
次に、前記生理用ナプキン1の製造方法のうち、表面シート3とサイドシート7の接合方法について説明する。図12に示されるように、表面シート3の肌当接面側に側縁をほぼ一致させてサイドシート7を積層した状態で、周面に前記下層側エンボス部9に対応する多数の凸部が形成された凸ロール20と、周面に前記凸部に対応する多数の凹部が形成された凹ロール21との間に導入し、前記下層側エンボス部9を付加する。次いで、前記下層側エンボス部9より幅方向内側に延在するサイドシート7を、前記下層側エンボス部9の幅方向内側の端縁を基端として幅方向外側に折り返すことにより、下層側エンボス部9の肌当接面側を、この折り返したサイドシート7で覆うとともに、サイドシート7の積層部分8を形成する。この状態の表面シート3とサイドシート7との積層体を、周面に前記肌側エンボス部10に対応する凸部が形成された凸ロール22と、周面が平坦なフラットロール23との間に導入し、サイドシート7の積層部分8の肌当接面側からの圧搾により、サイドシート7及び表面シート3を一体的に圧搾した肌側エンボス部10を形成する。以上によって表面シート3とサイドシート7の接合が完了する。
【0061】
なお、上記形態例では、下層側エンボス部9は凸ロール20と凹ロール21との間を通過させることにより、表面シート3及びサイドシート7を一体的に肌当接面側又は非肌当接面側に膨出させた形状で形成していたが、凸ロールとフラットロールとの間を通過させることにより、表面シート3の非肌当接面側又はサイドシート7の肌当接面側からの圧搾により表面シート3及びサイドシート7を積層した厚みの範囲内で窪ませた形状で形成してもよい。また、上記形態例では、前記肌側エンボス部10は凸ロール22とフラットロール23との間を通過させることにより、表面シート3の肌当接面側からの圧搾により表面シート3及び折り畳んだサイドシート7を積層した厚みの範囲内で窪ませた形状で形成していたが、凸ロールと凹ロールとの間を通過させることにより、表面シート3及び折り畳んだサイドシート7を一体的に非肌当接面側に膨出させた形状で形成してもよい。
【0062】
〔他の形態例〕
上記形態例では、サイドシート7の積層部分8は、2層で形成していたが、3層以上で形成してもよい。3層以上とする場合、前記下層側エンボス部9は、少なくとも最下層のサイドシート7と表面シート3を接合していればよく、最下層及びその上層のサイドシート7と表面シート3を一体的に接合してもよい。すなわち、最上層のサイドシート7に前記下層側エンボス部9が施されないようにしてあればよい。前記積層部分8を3層以上で形成することにより、前記積層部分8の厚みが増し、表面シート3の両側部における障壁としての効果が向上するようになる。
【0063】
また、例えば前記積層部分8を3層で形成する場合、図13に示されるように、サイドシート7の側端縁が幅方向内側に露出しない折り畳み方とすることにより、この側端縁が肌面に接触して装着感が悪化するのを防止するのが好ましい。図13に示される形態例では、サイドシート7の幅方向中間部に前記下層側エンボス部9を形成した後、下層側エンボス部9の肌当接面側に、前記下層側エンボス部9より幅方向外側に延在したサイドシート7を折り返すとともに、更にこの折り返したサイドシート7の側端縁を巻き込むようにして、前記下層側エンボス部9より幅方向内側に延在したサイドシート7を肌当接面側に折り返すことにより、3層構造の積層部分8を形成している。
【符号の説明】
【0064】
1…生理用ナプキン、2…裏面シート、3…表面シート、4…吸収体、5…被包シート、7…サイドシート、8…積層部分、9…下層側エンボス部、10…肌側エンボス部、11…弾性伸縮部材
図1
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図10
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