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特許7249958野菜における真菌制御のための相乗的な混合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-23
(45)【発行日】2023-03-31
(54)【発明の名称】野菜における真菌制御のための相乗的な混合物
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/40 20060101AFI20230324BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20230324BHJP
   A01N 43/653 20060101ALI20230324BHJP
   A01N 43/54 20060101ALI20230324BHJP
   A01N 47/24 20060101ALI20230324BHJP
   A01N 43/56 20060101ALI20230324BHJP
   A01N 37/34 20060101ALI20230324BHJP
   A01N 47/14 20060101ALI20230324BHJP
   A01N 59/16 20060101ALI20230324BHJP
【FI】
A01N43/40 101E
A01P3/00
A01N43/653 G
A01N43/653 Q
A01N43/54 A
A01N47/24 G
A01N43/56 C
A01N37/34 104
A01N47/14 C
A01N59/16 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019560387
(86)(22)【出願日】2018-05-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-25
(86)【国際出願番号】 US2018030560
(87)【国際公開番号】W WO2018204437
(87)【国際公開日】2018-11-08
【審査請求日】2021-03-10
(31)【優先権主張番号】62/500,186
(32)【優先日】2017-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501035309
【氏名又は名称】コルテバ アグリサイエンス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126354
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,チェングリン
(72)【発明者】
【氏名】マシソン,ジョン,ティー.
【審査官】水島 英一郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/109257(WO,A1)
【文献】米国特許第08883811(US,B1)
【文献】特表2016-501912(JP,A)
【文献】特表2013-507372(JP,A)
【文献】国際公開第2017/061483(WO,A1)
【文献】特表2020-518609(JP,A)
【文献】特表2020-518612(JP,A)
【文献】Journal of Pesticide Science,2020年04月24日,Volume 45, Issue 2,pp. 54-74,https://doi.org/10.1584/jpestics.D20-201
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N
A01P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
野菜用の相乗的な殺真菌性組成物であって、
前記組成物は、殺真菌有効量の式Iの化合物、(S)-1,1-ビス(4-フルオロフェニル)プロパン-2-イル(3-アセトキシ-4-メトキシピコリノイル)-L-アラニネート:
【化1】

と、ステロール生合成阻害剤、呼吸阻害剤、および多部位作用阻害剤からなる群から選択される、少なくとも1つの追加の殺真菌剤と、
を含む、混合物を含み、
前記ステロール生合成阻害剤が、エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、およびジフェノコナゾールからなる群から選択され、
前記呼吸阻害剤が、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、フルキサピロキサド、ベンゾビンジフルピル、ペンチオピラド、およびビキサフェンからなる群から選択され、
前記多部位阻害剤が、クロロタロニルおよびマンコゼブからなる群から選択される、
組成物
【請求項2】
式Iの前記化合物対エポキシコナゾールの濃度比が、10:1~1:1.6である、請求項に記載の組成物
【請求項3】
式Iの前記化合物対プロチオコナゾールの濃度比が、10:1~1.3:1である、請求項に記載の組成物
【請求項4】
式Iの前記化合物対ジフェノコナゾールの濃度比が、5:1~1:1.6である、請求項に記載の組成物
【請求項5】
式Iの前記化合物対アゾキシストロビンの濃度比が、50:1~3.1:1である、請求項に記載の組成物
【請求項6】
式Iの前記化合物対ピラクロストロビンの濃度比が、50:1~3.1:1である、請求項に記載の組成物
【請求項7】
式Iの前記化合物対ピコキシストロビンの濃度比が、10:1~1:1.6である、請求項に記載の組成物
【請求項8】
式Iの前記化合物対フルキサピロキサドの濃度比が、50:1~3.1:1である、請求項に記載の組成物
【請求項9】
式Iの前記化合物対ベンゾビンジフルピルの濃度比が、10:1~1:1.6である、請求項に記載の組成物
【請求項10】
式Iの前記化合物対ペンチオピラドの濃度比が、10:1~1.3:1である、請求項に記載の組成物
【請求項11】
式Iの前記化合物対ビキサフェンの濃度比が、10:1~1:1.6である、請求項に記載の組成物
【請求項12】
式Iの前記化合物対クロロタロニルの濃度比が、1:1.3~1:20である、請求項に記載の組成物
【請求項13】
式Iの前記化合物対マンコゼブの濃度比が、1:1.3~1:20である、請求項に記載の組成物
【請求項14】
前記混合物が、真菌病原体の制御を提供し、前記病原体が、トマト夏疫病(Alternaria solani)の病因である、請求項1~13のいずれか1項に記載の組成物
【請求項15】
業的に許容される担体をさらに含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年5月2日出願の米国仮特許出願第62/500186号の利益を主張するものであり、この仮特許出願は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
本開示は、(a)式Iの化合物と、(b)ステロール生合成阻害剤(例えば、プロチオコナゾール、エポキシコナゾール、シプロコナゾール、ミクロブタニル、メトコナゾール、ジフェノコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、フェンブコナゾール、プロピコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、およびフルトリアホル)、ストロビルリン(例えば、ピラクロストロビン、フルオキサストロビン、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、およびクレソキシムメチル)、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤(例えば、フルキサピロキサド、ベンゾビンジフルピル、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、ペンフルフェン、およびフルオピラム)、ならびに多部位阻害剤(例えば、マンコゼブおよびクロロタロニル)からなる群から選択される、少なくとも1つの殺真菌剤、または他の市販の殺真菌剤とを含有することで、任意の植物真菌病原体の制御を提供する、相乗的な殺真菌性混合物に関する。
【0003】
背景技術および発明の概要
殺真菌剤は、真菌によって引き起こされる損害に対して植物を保護するように作用する、天然または合成起源の化合物である。現在の農業法は、殺真菌剤の使用に大きく依存している。実際、一部の作物は、殺真菌剤の使用なしでは栽培することができない。殺真菌剤の使用により、栽培者は作物の収率および品質を増加させ、結果として、作物の価値を増加させることができる。ほとんどの場合、作物の価値の増加は、殺真菌剤の使用の費用の少なくとも3倍に相当する。
【0004】
しかしながら、1つの殺真菌剤が全ての状況で有用であるということはなく、単一の殺真菌剤の反復使用は頻繁に、その殺真菌剤および関連する殺真菌剤に対する耐性の発生につながる。結果として、より安全であり、より良好な性能を有し、より低い用量を必要とし、使用がより容易であり、かつ費用がより低い、殺真菌剤および殺真菌剤の組み合わせを製造するための研究が、実行されている。
【0005】
相乗作用は、2つ以上の化合物の活性が、単独で使用した時の化合物の活性を超える時に生じる。
【0006】
本開示の目的は、殺真菌化合物を含む相乗的な組成物を提供することである。本開示のさらなる目的は、これらの相乗的な組成物を使用するプロセスを提供することである。相乗的な組成物は、AscomycetesおよびBasidiomycetesのクラスの真菌によって引き起こされる病害の予防もしくは治療、またはその両方が可能である。加えて、相乗的な組成物は、トマト夏疫病を含む、AscomyceteおよびBasidiomyceteの病原体に対して改善された有効性を有する。本開示によると、相乗的な組成物が、それらの使用方法とともに提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、殺真菌有効量の(a)式Iの化合物と、(b)以下の群A.1、B.1、およびC.1の化合物、
A.1 以下の群a)、b)、およびc)から選択される、ステロール生合成阻害剤(SBI殺真菌剤)、
a)C14デメチラーゼ阻害剤(DMI殺真菌剤)、例えば、プロチオコナゾール、エポキシコナゾール、シプロコナゾール、ミクロブタニル、メトコナゾール、ジフェノコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、フェンブコナゾール、プロピコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホル、およびプロクロラズ、
b)デルタ14-レダクターゼ阻害剤、例えば、フェンプロピモルフおよびアルジモルフ、
c)フェンヘキサミドなどの3-ケトレダクターゼの阻害剤、
B.1 以下の群a)およびb)から選択される、呼吸阻害剤、
a)複合体IIの阻害剤(SDHI殺真菌剤、例えば、カルボキサミド)、例えば、フルキサピロキサド、ベンゾビンジフルピル、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、ペンフルフェン、およびフルオピラム、
b)Q部位における複合体IIIの阻害剤(例えば、ストロビルリン)、例えば、ピラクロストロビン、フルオキサストロビン、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、およびクレソキシムメチル、
C.1 以下の群a)およびb)から選択される、多部位作用を有する阻害剤、
a)マンコゼブなどのチオカルバメートおよびジチオカルバメート、
b)クロロタロニルなどの有機塩素化合物(例えば、フタルイミド、スルファミド、クロロニトリル)、
から選択される、少なくとも1つの殺真菌剤、または他の市販の殺真菌剤とを含むことで、任意の植物真菌病原体の制御を提供する、相乗的な殺真菌性混合物に関する。
【化1】
【0008】
本明細書で使用される場合、式Iの化合物は、(S)-1,1-ビス(4-フルオロフェニル)プロパン-2-イル(3-アセトキシ-4-メトキシピコリノイル)-L-アラニネートである。式Iの化合物は、トマト夏疫病の病因であるAlternaria solani(ALTESO)を含むがこれに限定されない、経済的に重要な作物における様々な病原体の制御を提供する。
【0009】
本明細書で使用される場合、エポキシコナゾールは、(2RS,3SR)-1-[3-(2-クロロフェニル)-2,3-エポキシ-2-(4-フルオロフェニル)プロピル]-1H-1,2,4-トリアゾールの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化2】
【0010】
その殺真菌活性は、The Pesticide Manual,Fifteenth Edition,2009に記載されている。エポキシコナゾールは、予防的および治療的作用をもって、バナナ、穀類、コーヒー、イネ、およびサトウダイコンにおいてAscomycete、Basidiomycete、およびDeuteromyceteによって引き起こされる病害の広範囲の制御を提供する。
【0011】
本明細書で使用される場合、プロチオコナゾールは、2-[(2)RS)-2-(1-クロロシクロプロピル)-3-(2-クロロフェニル)-2-ヒドロキシプロピル]-2H-1,2,4-トリアゾール-3(4H)-チオンの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化3】
【0012】
その殺真菌活性は、The Pesticide Manual,Fifteenth Edition,2009に記載されている。プロチオコナゾールは、葉面散布によって、コムギ、オオムギ、および他の作物における眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、赤かび病(Fusarium spp.、Microdochium nivale)、葉枯病(Zymoseptoria tritici、Parastagonospora nodorum、Pyrenophora spp.、Rhynchosporium secalisなど)、さび病(Puccinia spp.)、およびうどんこ病(Blumeria graminis)などの病害の制御を提供する。
【0013】
本明細書で使用される場合、ジフェノコナゾールは、3-クロロ-4-[(2)RS,4RS,2RS,4RS)-4-メチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-ジオキソラン-2-イル]フェニル4-クロロフェニルエーテルの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化4】
【0014】
その殺真菌活性は、BCPC Online Pesticide Manual(最新版)に記載されている。ジフェノコナゾールは、予防的および治療的作用をもって、ブドウ、仁果類、核果類、ジャガイモ、サトウダイコン、アブラナ、バナナ、穀類、イネ、ダイズ、装飾花、および様々な野菜作物においてAscomycete、Basidiomycete、およびDeuteromyceteによって引き起こされる病害の広範囲の制御を提供する。
【0015】
本明細書で使用される場合、アゾキシストロビンは、(E)-2-{2-[6-(2-シアノフェノキシ)ピリミジン-4-イルオキシ]フェニル}-3-メトキシアクリレートの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化5】
【0016】
その殺真菌活性は、The e-Pesticide Manual,Version5.2,2011に記載されている。アゾキシストロビンの例示的な用途には、以下の病原体、 温帯穀類のErysiphe graminis、Puccinia spp.、Parastagonospora nodorum、Zymoseptoria tritici、およびPyrenophora teres;イネのPyricularia oryzaeおよびRhizoctonia solani;つる植物のPlasmopara viticolaおよびUncinula necator;ウリ科のSphaerotheca fuligineaおよびPseudoperonospora cubensis;ジャガイモおよびトマトのPhytophthora infestansおよびAlternaria solani;ピーナッツのMycosphaerella arachidis、Rhizoctonia solani、およびSclerotium rolfsii;モモのMonilinia spp.およびCladosporium carpophilum;芝生のPythium spp.およびRhizoctonia solani;バナナのMycosphaerella spp.;ペカンのCladosporium caryigenum;柑橘類のElsinoe fawcettii、Colletotrichum spp.、およびGuignardia citricarpa;コーヒーのColletotrichum spp.およびHemileia vastatrixの制御が含まれるが、これらに限定されない。
【0017】
本明細書で使用される場合、ピラクロストロビンは、メチルN-[2-[[[1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ]メチル]フェニル]-N-メトキシカルバマメートの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化6】
【0018】
その殺真菌活性は、BCPC Online Pesticide Manual(最新版)に記載されている。ピラクロストロビンの例示的な用途には、穀類のZymoseptoria tritici、Puccinia spp.、Drechslera tritici-repentis、Pyrenophora teres、Rhynchosporium secalis、およびSeptoria nodorum;ピーナッツのMycosphaerella spp.;ダイズのSeptoria glycines、Cercospora kikuchii、およびPhakopsora pachyrhizi;ブドウのPlasmopara viticolaおよびErysiphe necator;ジャガイモおよびトマトのPhytophthora infestansおよびAlternaria solani;キュウリのSphaerotheca fuligineaおよびPseudoperonospora cubensis;バナナのMycosphaerella fijiensis;柑橘類のElsinoe fawcettiiおよびGuignardia citricarpa;ならびに芝生のRhizoctonia solaniおよびPythium aphanidermatumを含む、主要な植物病原体の広範囲の病害制御が含まれるが、これらに限定されない。
【0019】
本明細書で使用される場合、ピコキシストロビンは、メチル(E)-3-メトキシ-2-[2-(6-トリフルオロメチル-2-ピリジロキシメチル)フェニル]アクリレートの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化7】
【0020】
その殺真菌活性は、The e-Pesticide Manual,Version5.2,2011に記載されている。ピコキシストロビンの例示的な用途には、コムギのMycosphaerella graminicola、Phaeosphaeria nodorum、Puccinia recondita(赤さび病)、Helminthosporium tritici-repentis(黄斑病)、およびBlumeria graminis f.sp.tritici(ストロビルリン感受性うどんこ病);オオムギのHelminthosporium teres(網斑病)、Rhynchosporium secalis、Puccinia hordei(赤さび病)、およびErysiphe graminis f.sp.hordei(ストロビルリン感受性うどんこ病);エンバクのPuccinia coronataおよびHelminthosporium avenae;ならびにライムギのPuccinia reconditaおよびRhynchosporium secalisを含む、穀類における広範囲の病害制御が含まれるが、これらに限定されない。
【0021】
本明細書で使用される場合、フルキサピロキサドは、3-(ジフルオロメチル)-1-メチルN-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化8】
【0022】
その殺真菌活性は、Agrow Intelligence(https://www.agra-net.net/agra/agrow/databases/agrow-intelligence/)において例証されている。フルキサピロキサドの例示的な用途には、オオムギ、トウモロコシ、およびダイズなどの様々な作物のHelminthosporium teres(網斑病)、Rhynchosporium secalis(褐色葉枯病)、Puccinia hordei(赤さび病)、およびErysiphe graminis f.sp.hordei(うどんこ病)などの植物病原体の制御が含まれるが、これらに限定されない。
【0023】
本明細書で使用される場合、ベンゾビンジフルピルは、N-[(1RS,4SR)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチルピラゾール-4-カルボキサミドの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化9】
【0024】
その殺真菌活性は、Agrow Intelligence(https://www.agra-net.net/agra/agrow/databases/agrow-intelligence/)において例証されている。ベンゾビンジフルピルの例示的な用途には、つる植物、穀類、ダイズ、ワタ、ならびに果実および植物作物を含む様々な作物における、Botrytis spp.、Erysiphe spp.、Rhizoctonia spp.、Septoria spp.、Phytophthora spp.、Pythium spp.、Phakopsora pachyrhizi、およびPuccinia reconditaなどの様々な病原体の制御が含まれるが、これらに限定されない。
【0025】
本明細書で使用される場合、ペンチオピラドは、N-[2-(1,3-ジメチルブチル)-3-チエニル]-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化10】
【0026】
その殺真菌活性は、The Pesticide Manual,Fourteenth Edition,2006に記載されている。ペンチオピラドは、さび病およびRhizoctonia病、ならびに灰色かび病、うどんこ病、およびリンゴ黒星病の制御を提供する。
【0027】
本明細書で使用される場合、ビキサフェンは、N-(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロ[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化11】
【0028】
その殺真菌活性は、BCPC Online Pesticide Manual(最新版)に記載されている。ビキサフェンの例示的な用途には、コムギのZymoseptoria tritici、Puccinia triticina、Puccinia striiformis、Oculimacula spp.、およびPyrenophora tritici-repentis、ならびにオオムギのPyrenophora teres、Ramularia collo-cygni、Rhynchosporium secalis、およびPuccinia hordeiに対するものを含む、穀類における広範囲の病害制御が含まれるが、これらに限定されない。
【0029】
本明細書で使用される場合、クロロタロニルは、テトラクロロイソフタル-オニトリルの一般名であり、以下の構造を持つ。
【化12】
【0030】
その殺真菌活性は、The Pesticide Manual,Fifteenth Edition,2009に記載されている。クロロタロニルは、仁果類、核果類、アーモンド、柑橘類果実、灌木および木質茎になる果実、クランベリー、イチゴ、ポポー、バナナ、マンゴー、ココヤシ、アブラヤシ、ゴム、コショウ、つる植物、ホップ、野菜、ウリ科植物、タバコ、コーヒー、茶、イネ、ダイズ、ピーナッツ、ジャガイモ、サトウダイコン、ワタ、トウモロコシ、装飾花、キノコ、ならびに芝生を含む多様な作物において、多くの真菌病害の制御を提供する。
【0031】
本明細書で使用される場合、マンコゼブは、[[2-[(ジチオカルボキシ)アミノ]エチル]カルバモジチオアト(2-)-κS,κS’]亜鉛との[[2-[(ジチオカルボキシ)アミノ]エチル]カルバモジチオアト(2-)-κS,κS’]マンガン混合物の一般名であり、以下の構造を持つ。
【化13】
【0032】
その殺真菌活性は、The Pesticide Manual,Fifteenth Edition,2009に記載されている。マンコゼブは、様々な果実、野菜、および農作物に対する多様な真菌病原体の制御を提供する。
【0033】
本明細書に記載の組成物中では、保護的用途において、殺真菌効果がAlternaria solani(ALTESO)によって引き起こされるトマト夏疫病に対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対他の殺真菌剤の濃度比は、約50:1~約1:20の範囲内である。
【0034】
本明細書に記載の組成物中では、式Iの化合物の濃縮比は、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対ステロール生合成阻害剤の濃度比は、約10:1~約1:1.6の範囲内である。一実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対エポキシコナゾールの濃度比は、約10:1~約1:1.6である。別の実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対プロチオコナゾールの濃度比は、約10:1~約1.25:1である。さらに別の実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対ジフェノコナゾールの濃度比は、約5:1~約1:1.6である。
【0035】
本明細書に記載の組成物中では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対ストロビルリン殺真菌剤の濃度比は、約50:1~約1:1.6の範囲内である。一実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対アゾキシストロビンの濃度比は、約50:1~約3:1の範囲内である。別の実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対ピラクロストロビンの濃度比は、約50:1~約3:1の範囲内である。別の実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対ピコキシストロビンの濃度比は、約10:1~約1:1.6の範囲内である。
【0036】
本明細書に記載の組成物中では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤(SDHI)の濃度比は、約50:1~約1:1.6の範囲内である。一実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対フルキサピロキサドの濃度比は、約50:1~約3:1の範囲内である。別の実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対ベンゾビンジフルピルの濃度比は、約10:1~約1:1.6である。他の実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対ペンチオピラドの濃度比は、約10:1~約1.3:1である。さらに別の実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対ビキサフェンの濃度比は、約10:1~約1:1.6である。
【0037】
本明細書に記載の組成物中では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対多部位阻害剤殺真菌剤の濃度比は、約1:1.3~約1:20の範囲内である。一実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対クロロタロニルの濃度比は、約1:1.3~約1:20の範囲内である。別の実施形態では、保護的用途において、殺真菌効果がALTESOに対して相乗的である、式Iの化合物の混合物対マンコゼブの濃度比は、約1:1.3~約1:20の範囲内である。
【0038】
相乗的な組成物が散布される量は、制御される特定の種類の真菌、必要とされる制御の程度、ならびに散布のタイミングおよび方法に依存するだろう。一般に、本明細書に記載の組成物は、組成物中の活性成分の総量に基づいて、1ヘクタールあたり約40グラム(g/ha)~約2650g/haの散布量で散布され得る。
【0039】
式Iの化合物と、ステロール生合成阻害剤とを含む組成物は、組成物中の活性成分の総量に基づいて、約40g/ha~約400g/haの散布量で散布され得る。エポキシコナゾールは、約50g/ha~約250g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。プロチオコナゾールは、約50g/ha~約250g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。ジフェノコナゾールは、約30g/ha~約125g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。
【0040】
式Iの化合物と、ストロビルリン殺真菌剤とを含む組成物は、組成物中の活性成分の総量に基づいて、約40g/ha~約350g/haの散布量で散布され得る。アゾキシストロビンは、約30g/ha~約200g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。ピラクロストロビンは、約30g/ha~約200g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。ピコキシストロビンは、約30g/ha~約200g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。
【0041】
式Iの化合物と、カルボキサミドSDHI殺真菌剤とを含む組成物は、組成物中の活性成分の総量に基づいて、約40g/ha~約350g/haの散布量で散布され得る。フルキサピロキサドは、約45g/ha~約200g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。ベンゾビンジフルピルは、約45g/ha~約200g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。ペンチオピラドは、約45g/ha~約200g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。ビキサフェンは、約30g/ha~約200g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。
【0042】
式Iの化合物と、多部位阻害剤とを含む組成物は、組成物中の活性成分の総量に基づいて、約1010g/ha~約2650g/haの散布量で散布され得る。クロロタロニルは、約1000g/ha~約2500g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。マンコゼブは、約1000g/ha~約2500g/haの量で散布され、式Iの化合物は、約10g/ha~約150g/haの量で散布される。
【0043】
本明細書に記載の相乗的な混合物の構成成分は、別個に散布されても、多成分殺真菌系の一部として散布されてもよい。
【0044】
本開示の相乗的な混合物は、1つ以上の他の殺真菌剤と組み合わせて散布して、より多様な望ましくない病害を制御することができる。他の殺真菌剤(複数可)と組み合わせて使用される場合、現在主張されている化合物は、他の殺真菌剤(複数可)とともに配合されても、他の殺真菌剤(複数可)とタンク混合されても、他の殺真菌剤(複数可)と連続して散布されてもよい。そのような他の殺真菌剤には、2-(チオシアノメチルチオ)-ベンゾチアゾール、2-フェニルフェノール、8-ヒドロキシキノリンスルフェート、アメトクトラジン、アミスルブロム、アンチマイシン、Ampelomyces quisqualis、アザコナゾール、Bacillus subtilis、Bacillus subtilis株QST713、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ-イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン-スルホン酸(BABS)塩、炭酸水素塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ブラストサイジン-S、ホウ砂、ボルドー混合物、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、多硫化カルシウム、カプタホール、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クラザフェノン、クロロネブ、クロゾリネート、Coniothyrium minitans、水酸化銅、オクタン酸銅、塩基性塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基性)、酸化第一銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、二アンモニウムエチレンビス-(ジチオカルバメート)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェンゾクワットイオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジピメティトロン、ジチアノン、ドデモルフ、ドデモルフアセテート、ドジン、ドジン遊離塩基、エデフェノホス、エネストロビン、エネストロブリン、エタボキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェンアミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、フェンチン、フェンチンアセテート、フェンチンヒドロキシド、ファーバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルインダピル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアホル、フォルペット、ホルムアルデヒド、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、グアザチンアセテート、GY-81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イマザリルスルフェート、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジントリアセテート、イミノクタジントリス(アルベシレート)、ヨードカルブ、イプコナゾール、イプフェンピラゾロン、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソフェタミド(isofetamide)、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、クレソキシム-メチル、ラミナリン、マンカッパー、マンジプロパミド、マネブ、メフェノキサム、メパニピリム、メプロニル、メプチル-ジノカップ、塩化第二水銀、酸化水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メタラキシル-M、メタム、メタム-アンモニウム、メタム-カリウム、メタム-ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、イソチオシアン酸メチル、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミリジオマイシン、ミクロブタニル、ナーバム、ニトロタール-イソプロピル、ヌアリモル、オクチリノン、オフレース、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキサチアピプロリン、オキシン-銅、オキスポコナゾールフマレート、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンタクロルフェノール、ペンタクロロフェニルラウレート、酢酸フェニル水銀、ホスホン酸、フタリド、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオキソリム、炭酸水素カリウム、カリウムヒドロキシキノリンスルフェート、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、ピジフルメトフェン、ピラメトストリビン、ピラオキシストロビン、ピラジフルミド、ピラゾホス、ピリベンカルプ、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピリオフェノン、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、Reynoutria sachalinensis抽出物、セダキサン、フェナミノスルフ、シメコナゾール、ナトリウム2-フェニルフェノキシド、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP-Z048、タール油、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート-メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス-メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナレート、バリフェナール、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、Candida oleophila、Fusarium oxysporum、Gliocladium spp.、Phlebiopsis gigantea、Streptomyces griseoviridis、Trichoderma spp.、(RS)-N-(3,5-ジクロロフェニル)-2-(メトキシメチル)-スクシンイミド、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトラフルオロアセトン水和物、1-クロロ-2,4-ジニトロナフタレン、1-クロロ-2-ニトロプロパン、2-(2-ヘプタデシル-2-イミダゾリン-1-イル)エタノール、2,3-ジヒドロ-5-フェニル-1,4-ジチ-イン1,1,4,4-テトラオキシド、
2-メトキシエチル水銀アセテート、2-メトキシエチル水銀クロライド、2-メトキシエチル水銀シリケート、3-(4-クロロフェニル)-5-メチルロダニン、4-(2-ニトロプロパ-1-エニル)フェニルチオシアナテメ、アミノピリフェン、アンプロピルホス、アニラジン、アジチラム、多硫化バリウム、Bayer32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル;ベンザマクリル-イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、ビス(メチル水銀)スルフェート、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、カドミウムカルシウム銅亜鉛クロメートスルフェート、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリンバゾール、銅ビス(3-フェニルサリチレート)、銅亜鉛クロメート、クフラネブ、第二銅ヒドラジニウムスルフェート、クプロバム、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロベンチアゾクス、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、フルインダピル、フルオピモミド、フルオトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール-シス、フルメシクロックス、フロファネート、グリオジン、グリセオフルビン、ハラクリネート、Hercules3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、インピルフルキサム、イプフェントリフルコナゾール、イプフルフェノキン、イソフルシプラム、イソパムホス、イソバレジオン、マンデストロビン、メベニル、メカルビンジド、メフェントリフルコナゾール、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルフォバックス、メチルテトラプロール、ミルネブ、ムコクロリン酸無水物、ミクロゾリン、N-3,5-ジクロロフェニル-スクシンイミド、N-3-ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N-エチルメルクリオ-4-トルエンスルホンアニリド、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、OCH、フェニル水銀ジメチルジチオカルバメート、フェニル水銀ナイトレート、ホスジフェン、プロチオカルブ;プロチオカルブ塩酸塩、ピジフルメトフェン、ピラカルボリド、ピラプロポイン、ピリダクロメチル、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセトール;キナセトールスルフェート、キナザミド、キンコナゾール、キノフメリン、ラベンザゾール、サリチルアニリド、SSF-109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオル、チシオフェン、チオクロルフェンフィム、チオファネート、チノキノックス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモル、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシド、ザリラミド、およびそれらの任意の組み合わせが含まれ得る。
【0045】
本開示の組成物は、好ましくは、(a)式Iの化合物と、(b)エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、ジフェノコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、フルキサピロキサド、ベンゾビンジフルピル、ピコキシストロビン、ビキサフェン、マンコゼブ、およびクロロタロニルからなる群から選択される、少なくとも1つの殺真菌剤との組成物を、植物学的に(phytologically)許容される担体とともに含む配合物の形態で散布される。
【0046】
濃縮配合物は、散布のために水または別の液体に分散させてもよく、配合物は、さらなる処理なしで散布され得る粉塵様または顆粒であってもよい。配合物は、農業化学の当該技術分野において従来的であるが、その中に相乗的な組成物が存在するために新規かつ重要である手順に従って調製される。
【0047】
最も頻繁に散布される配合物は、水性懸濁液または乳化液である。そのような水溶性、水懸濁性、または乳化性の配合物は、水和剤として一般に知られる固体、または乳化性濃縮物、水性懸濁液、もしくは水性濃縮物として一般に知られる液体である。本開示は、殺真菌剤としての送達および使用のために相乗的な組成物が配合され得る、全てのビヒクルを企図する。
【0048】
容易に理解されるように、これらの相乗的な組成物が添加され得る任意の材料を使用することができるが、但し、それらが、抗真菌剤としてのこれらの相乗的な組成物の活性と有意に干渉することなく、所望の有用性をもたらすことを条件とする。
【0049】
水和剤は、水分散性顆粒を形成するために圧縮されてもよく、相乗的な組成物と、担体と、農業的に許容される界面活性剤との均質混合物を含む。水和剤中の相乗的な組成物の濃度は、通常、配合物の総重量に基づいて、約10重量%~約90重量%、より好ましくは約25重量%~約75重量%である。水和剤配合物の調製において、相乗的な組成物は、プロフィライト(prophyllite)、タルク、チョーク、石膏、フラー土、ベントナイト、アタパルジャイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モンモリロナイト粘土、珪藻土、または精製シリケートなどの微粉化固体のいずれかと化合され得る。そのような操作では、微粉化担体は、粉砕されるか、または揮発性有機溶媒中で相乗的な組成物と混合される。水和剤の約0.5重量%~約10重量%を構成する有効な界面活性剤には、スルホン化リグニン、ナフタレンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルフェート、および非イオン性界面活性剤(アルキルフェノールのエチレンオキシド付加物など)が含まれる。
【0050】
相乗的な組成物の乳化性濃縮物は、乳化性濃縮物配合物の総重量に基づいて、好適な液体中、約10重量%~約50重量%などの簡便な濃度を含む。相乗的な組成物の構成成分は一緒にまたは別個に、担体中に溶解され、この担体は、水混和性溶媒、または水不混和性有機溶媒と乳化剤との混合物のいずれかである。濃縮物を水および油で希釈して、水中油型乳化液の形態の噴霧混合物を形成してもよい。有用な有機溶媒には、芳香族、特に石油の高沸点ナフタレン部分およびオレフィン部分(重質芳香族ナフサなど)が含まれる。例えば、テルペン溶媒(ロジン誘導体を含む)、脂肪族ケトン(シクロヘキサノンなど)、および複合アルコール(2-エトキシエタノールなど)などの、他の有機溶媒もまた使用することができる。
【0051】
本明細書で有利に用いられ得る乳化剤は、当業者であれば容易に決定することができ、それらには、様々な非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、および両性の乳化剤、または2つ以上の乳化剤のブレンドが含まれる。乳化性濃縮物を調製する上で有用な非イオン性乳化剤の例には、ポリアルキレングリコールエーテル、ならびにアルキルおよびアリールフェノール、脂肪族アルコール、脂肪族アミン、または脂肪酸と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド(エトキシ化アルキルフェノールなど)、およびポリオールまたはポリオキシアルキレンで可溶化されたカルボン酸エステルとの縮合生成物が含まれる。陽イオン性乳化剤には、四級アンモニウム化合物および脂肪族アミン塩が含まれる。陰イオン性乳化剤には、アルキルアリールスルホン酸の油溶性塩(例えば、カルシウム)、リン酸化ポリグリコールエーテルの油溶性塩または硫酸化ポリグリコールエーテルおよび適切な塩が含まれる。
【0052】
本開示の乳化性濃縮物を調製する上で用いられ得る代表的な有機液体は、芳香族液体(キシレン、プロピルベンゼン画分、または混合ナフタレン画分など)、鉱物油、置換芳香族有機液体(フタル酸ジオクチルなど)、灯油、様々な脂肪酸のジアルキルアミド、特に脂肪族グリコールおよびグリコール誘導体のジメチルアミド(ジエチレングリコールのn-ブチルエーテル、エチルエーテル、またはメチルエーテル、およびトリエチレングリコールのメチルエーテルなど)である。2つ以上の有機液体の混合物もまた、多くの場合、乳化性濃縮物を調製する上で好適に用いられる。好ましい有機液体はキシレンおよびプロピルベンゼン画分であり、キシレンが最も好ましい。表面活性分散剤は、通常、液体配合物中で、分散剤と相乗的な組成物との合計重量の0.1~20重量パーセントの量で用いられる。配合物はまた、他の適合性がある添加剤、例えば、植物成長調節剤および農業で使用される他の生物学的活性化合物を含有してもよい。
【0053】
水性懸濁液は、水性懸濁液配合物の総重量に基づいて、約5重量%~約70重量%の範囲内の濃度で水性ビヒクル中に分散された、1つ以上の非水溶性化合物の懸濁液を含む。懸濁液は、相乗的な組み合わせの構成成分をともにまたは別個にのいずれかで細かく粉砕し、水および上記に考察される同じ種類のものから選択される界面活性剤で構成されるビヒクルに、粉砕した材料を勢いよく混合することによって調製される。無機塩および合成または天然ガムなどの他の成分を添加して、水性ビヒクルの密度および粘度を増加させてもよい。多くの場合、水性混合物を調製し、それをサンドミル、ボールミル、またはピストン型ホモジナイザーなどの装置内でホモジナイズすることによって同時に粉砕および混合することが、最も有効である。
【0054】
相乗的な組成物はまた、顆粒配合物として散布することもでき、これは、土壌への散布に特に有用である。顆粒配合物は、通常、全体または大部分が粗粉化アタパルジャイト、ベントナイト、珪藻土、粘土、または類似の安価な物質からなる担体中に分散された、顆粒配合物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約10重量%の化合物を含有する。そのような配合物は、通常、好適な溶媒中に相乗的な組成物を溶解させ、それを約0.5~約3ミリメートル(mm)の範囲内の好適な粒径に事前形成された顆粒担体に散布することによって調製される。そのような配合物はまた、担体および相乗的な組成物の生地またはペーストを作製し、所望の顆粒粒径を得るために粉砕し、乾燥させることによっても調製することができる。
【0055】
相乗的な組成物を含有する粉塵は、粉末形態の相乗的な組成物を、好適な粉塵状農業用担体(例えば、カオリン粘土および粉砕火山岩など)と均質に混合することによって調製される。粉塵は、約1重量%~約10重量%の相乗的な組成物/担体の組み合わせを好適に含有することができる。
【0056】
配合物は、標的作物および生物への相乗的な組成物の堆積、湿潤、および浸透を増強するための農業的に許容されるアジュバント界面活性剤を含有してもよい。これらのアジュバント界面活性剤は、任意で、配合物の構成成分として用いても、タンク混合物として用いてもよい。アジュバント界面活性剤の量は、水の噴霧体積に基づいて、0.01パーセント~1.0パーセント体積/体積(v/v)、好ましくは0.05~0.5パーセントで変動する。好適なアジュバント界面活性剤には、エトキシ化ノニルフェノール、エトキシ化合成アルコールまたはエトキシ化天然アルコール、エステルまたはスルホコハク酸の塩、エトキシ化有機ケイ素、エトキシ化脂肪族アミン、および界面活性剤と鉱物油または植物油とのブレンドが含まれるが、これらに限定されない。
【0057】
配合物は、任意で、少なくとも1重量%の相乗的な組成物のうちの1つ以上を、別の殺虫化合物とともに含み得る組み合わせを含むことができる。そのような追加の殺虫化合物は、散布のために選択される培地中の本開示の相乗的な組成物と適合性があり、かつ本化合物の活性に拮抗しない、殺真菌剤、殺虫剤、抗線虫剤、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺菌剤、またはそれらの組み合わせであり得る。したがって、そのような実施形態では、他の殺虫化合物は、そのような実施形態のための、または異なる殺虫用途のための補助的な毒物として用いられる。殺虫化合物および相乗的な組成物は一般に、1:100~100:1の重量比でともに混合され得る。
【0058】
本開示は、その範囲内に、真菌の攻撃を制御または予防するための方法を含む。これらの方法は、真菌の部位、または寄生を予防するべき部位(例えば、トマト植物への散布)に、殺真菌有効量の相乗的な組成物を散布することを含む。相乗的な組成物は、低い植物毒性を呈しながら、殺真菌レベルで様々な植物を処理するのに好適である。相乗的な組成物は、保護または除虫様式で有用である。相乗的な組成物は、相乗的な組成物として、または相乗的な組成物を含む配合物として、様々な既知の技術のいずれかによって散布される。例えば、相乗的な組成物を植物の根、種子、または葉に散布して、その植物の商業的価値を損害することなく、様々な真菌を制御することができる。相乗的な組成物は、一般に使用される配合物の種類のいずれかの形態で、例えば、溶液、粉塵、水和剤、流動性濃縮物、または乳化性濃縮物として散布される。これらの材料は、様々な既知の様式で簡便に散布される。
【0059】
相乗的な組成物は、特に農業用途のために有意な殺真菌効果を有することが見出されている。相乗的な組成物は、農業作物および園芸植物とともに、または木材、塗料、皮革、もしくはカーペット裏地とともに使用するのに特に有効である。
【0060】
具体的には、相乗的な組成物は、有用な植物作物に感染する様々な望ましくない真菌を制御するのに有効である。相乗的な組成物は、例えば、以下の代表的な真菌種、オオムギ褐色葉枯病(Rhynchosporium secalis);オオムギRamularia斑点病(Ramularia collo-cygni);オオムギ網斑病(Pyrenophora teres);オオムギうどんこ病(Blumeria graminis f.sp.hordei);コムギうどんこ病(Blumeria graminis f.sp.tritici);コムギ赤さび病(Puccinia triticina);コムギ黄さび病(Puccinia striiformis);コムギ葉枯病(Zymoseptoria tritici);コムギふ枯病(Parastagonospora nodorum);サトウダイコン斑点病(Cercospora beticola);ピーナッツ斑点病(Mycosphaerella arachidis);キュウリ炭疸病(Colletotrichum lagenarium);キュウリうどんこ病(Podosphaera xanthii);スイカつる枯病(Didymella bryoniae);リンゴ黒星病(Venturia inaequalis);リンゴうどんこ病(Podosphaera leucotricha);灰色かび病(Botrytis cinerea);菌核病(Sclerotinia sclerotiorum);ブドウうどんこ病(Erysiphe necator);イネイモチ病(Pyricularia oryzae);核果類褐色腐朽病(Monilinia fructicola)およびバナナ黒シガトカ病(Mycosphaerella fijiensis)を含む、様々なAscomyceteおよびBasidiomycete真菌に対して使用することができる。前述の真菌のうちの1つ以上に対する相乗的な組成物の有効性が、殺真菌剤としての相乗的な組成物の一般的な有用性を確立することが、当業者によって理解されるだろう。
【0061】
相乗的な組成物は、殺真菌剤として広範な有効性を有する。散布される相乗的な組成物の正確な量は、構成成分の相対量だけでなく、所望される特定の作用、制御される真菌種、およびそれらの成長段階、ならびに相乗的な組成物と接触させられる植物または他の製品の部分にも依存する。したがって、相乗的な組成物を含有する配合物は、同様の濃度でも、または同じ真菌種に対してでも、等しく有効ではない場合がある。
【0062】
相乗的な組成物は、病害を阻害し、植物学的に許容される量で、植物とともに使用するのに有効である。「病害を阻害し、植物学的に許容される量」という用語は、制御が所望される植物の病害を殺滅または阻害するが、その植物に対しては有意な毒性がない、相乗的な組成物の量を指す。必要とされる相乗的な組成物の正確な濃度は、制御される真菌病害、用いられる配合物の種類、散布方法、特定の植物種、および気候条件などとともに変動する。
【0063】
本組成物は、従来の地表噴霧機、散粒機を使用することによって、および当業者に既知である他の従来の手段によって、真菌またはそれらの部位に散布することができる。
【0064】
本願発明の例として以下のものが挙げられる。
[1] 相乗的な殺真菌性混合物であって、
殺真菌有効量の上記式Iの化合物、(S)-1,1-ビス(4-フルオロフェニル)プロパン-2-イル(3-アセトキシ-4-メトキシピコリノイル)-L-アラニネートと、ステロール生合成阻害剤、呼吸阻害剤、および多部位作用阻害剤からなる群から選択される、少なくとも1つの追加の殺真菌剤と、含む、混合物。
[2] 前記ステロール生合成阻害剤が、エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される、[1]に記載の混合物。
[3] 式Iの前記化合物対エポキシコナゾールの濃度比が、約10:1~約1:1.6である、[2]に記載の混合物。
[4] 式Iの前記化合物対プロチオコナゾールの濃度比が、約10:1~約1.3:1である、[2]に記載の混合物。
[5] 式Iの前記化合物対ジフェノコナゾールの濃度比が、約5:1~約1:1.6である、[2]に記載の混合物。
[6] 前記呼吸阻害剤が、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、およびピコキシストロビンからなる群から選択される、[1]に記載の混合物。
[7] 式Iの前記化合物対アゾキシストロビンの濃度比が、約50:1~約3.1:1である、[6]に記載の混合物。
[8] 式Iの前記化合物対ピラクロストロビンの濃度比が、約50:1~約3.1:1である、[6]に記載の混合物。
[9] 式Iの前記化合物対ピコキシストロビンの濃度比が、約10:1~約1:1.6である、[6]に記載の混合物。
[10] 前記呼吸阻害剤が、フルキサピロキサド、ベンゾビンジフルピル、ペンチオピラド、およびビキサフェンからなる群から選択される、[1]に記載の混合物。
[11] 式Iの前記化合物対フルキサピロキサドの濃度比が、約50:1~約3.1:1である、[10]に記載の混合物。
[12] 式Iの前記化合物対ベンゾビンジフルピルの濃度比が、約10:1~約1:1.6である、[10]に記載の混合物。
[13] 式Iの前記化合物対ペンチオピラドの濃度比が、約10:1~約1.3:1である、[10]に記載の混合物。
[14] 式Iの前記化合物対ビキサフェンの濃度比が、約10:1~約1:1.6である、[10]に記載の混合物。
[15] 前記多部位阻害剤が、クロロタロニルおよびマンコゼブからなる群から選択される、[1]に記載の混合物。
[16] 式Iの前記化合物対クロロタロニルの濃度比が、約1:1.3~約1:20である、[15]に記載の混合物。
[17] 式Iの前記化合物対マンコゼブの濃度比が、約1:1.3~約1:20である、[15]に記載の混合物。
[18] 前記混合物が、真菌病原体の制御を提供し、前記病原体が、トマト夏疫病(Alternaria solani)の病因である、[1]~[17]に記載の混合物。
[19] 殺真菌有効量の、[1]~[17]に記載の前記混合物と、農業的に許容される担体と、を含む、相乗的な殺真菌性組成物。

以下の実施例は、例示のために提供されており、本開示に対する制限と解釈されるべき
ではない。
【実施例
【0065】
殺真菌剤混合物対トマト夏疫病(Alternaria solani;Bayerコード:ALTESO)の保護活性の評価:
【0066】
トマトの実生(Outdoor Girl品種)を、土壌を用いない培地(Metro mix(商標))中で繁殖させ、各ポットには1個の植物を入れ、葉の最初のセットが完全に広がった時に試験に使用した。処理は、殺真菌化合物である、エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、ジフェノコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、フルキサピロキサド、ベンゾビンジフルピル、ペンチオピラド、ビキサフェン、クロロタロニル、およびマンコゼブを、個々に、または式Iの化合物との二元混合物として使用することからなった。
【0067】
化合物は、アセトン中で配合した技術等級の材料として試験し、噴霧溶液は、10%のアセトンおよび100ppmのTriton X-100を含有した。殺真菌剤溶液を、自動化ブース噴霧機を使用して植物に散布し、この噴霧機は、葉表面の両方を網羅するように対向角度に設定した、1平方インチあたり20ポンド(psi)で作動する6218-1/4JAUPM噴霧ノズルを2台利用した。噴霧した全ての植物を、さらなる取り扱い前に空気乾燥させた。対照植物を、ブランク溶媒を用いて、同じ様式で噴霧した。
【0068】
殺真菌処理の1日後(1日間の保護試験)、試験植物に、Alternaria solaniの水性胞子懸濁液を接種した。接種後、植物を100%の相対湿度に2日間維持して、胞子を発芽させ、葉に感染させた。その後、植物を成長チャンバに移動させて、病害を発生させた。未処理の植物に病害が完全に発生した時、実生の病害重症度を評価し、未処理の植物と比較した、ALTESO感染がない葉の面積のパーセントによって活性を表した。病害制御パーセントは、方程式(1-(治療された植物の病害重症度/未処理の植物の病害重症度))*100を使用して計算した。
【0069】
Colby方程式を使用して、混合物から予測される殺真菌効果を決定した。(Colby,S.R.Calculation of the synergistic and antagonistic response of herbicide combinations.Weeds1967,15,20-22を参照されたい。)
【0070】
以下の方程式を使用して、2つの活性成分のAおよびBを含有する混合物の予測活性を算出した。

予測値=A+B-(A×B/100)
A=混合物中で使用したものと同じ濃度での活性成分Aの有効性の観察値であり、
B=混合物中で使用したものと同じ濃度での活性成分Bの有効性の観察値である。
【0071】
化合物Iと他の殺真菌剤との相乗的な相互作用が、ALTESO(表1)に対する保護アッセイにおいて検出された。
【表1】