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特許7249997バイオマスストリームから凝集体を生成する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-23
(45)【発行日】2023-03-31
(54)【発明の名称】バイオマスストリームから凝集体を生成する方法
(51)【国際特許分類】
   C10L 5/44 20060101AFI20230324BHJP
【FI】
C10L5/44
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020502741
(86)(22)【出願日】2018-03-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-30
(86)【国際出願番号】 AU2018050303
(87)【国際公開番号】W WO2018176107
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2021-02-09
(31)【優先権主張番号】2017901119
(32)【優先日】2017-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】519350269
【氏名又は名称】ペレトン グローバル リニューアブルズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ウェブスター,ジョン
【審査官】岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-506000(JP,A)
【文献】特表平09-508160(JP,A)
【文献】特開平02-110192(JP,A)
【文献】特開昭59-008792(JP,A)
【文献】国際公開第2011/092503(WO,A1)
【文献】米国特許第05752993(US,A)
【文献】英国特許出願公開第02343678(GB,A)
【文献】特開2003-073748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10L 5/44
C10L 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのバイオマスストリームを含む供給原料から凝集体を生成する方法であって、
前記供給原料を1つ又は複数の結合試薬と組み合わせるステップであり、前記1つ又は複数の結合試薬はモノマー系化合物を含む、ステップと、
重合活性化物質の存在下で凝集装置に前記供給原料を導入して前記凝集体を生成するステップであり、前記重合活性化物質は、前記1つ又は複数の結合試薬のモノマー系化合物の重合又は架橋を開始させる物質である、ステップと、
を含み、
前記凝集体は、可燃性燃料源としての使用に適しており、
前記モノマー系化合物は、前記重合活性化物質と接触するまで重合又は架橋しない化合物であり、それによって、前記モノマー系化合物の重合又は架橋が開始される前に、前記供給原料と前記1つ又は複数の結合試薬とが適切に組み合わされる、方法。
【請求項2】
前記方法が、
前記供給原料を1つ又は複数の結合試薬と組み合わせて凝集混合物を生成するステップ、次に
重合活性化物質の存在下で凝集装置に前記凝集混合物を導入して前記凝集体を生成するステップ、
を含むように、
前記供給原料を1つ又は複数の結合試薬と組み合わせるステップは、前記凝集装置に供給原料を導入して凝集体を生成するステップに先立ち発生する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記重合活性化物質は、前記凝集装置に供給原料を導入して凝集体を生成するステップに先立ち、前記供給原料及び前記1つ又は複数の結合試薬と接触させられる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記重合活性化物質は、前記供給原料が前記凝集装置に導入されると同時に、又は、前記供給原料が前記凝集装置に導入された後に、前記供給原料及び前記1つ又は複数の結合試薬と接触させられる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
重合活性化物質の存在下で凝集装置に凝集混合物を導入して凝集体を生成するステップに先立ち、1つ又は複数のさらなるバイオマスストリーム及び/又は結合試薬が凝集混合物と組み合わされる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ又は複数の結合試薬は、スチレンモノマー化合物又はシリコンモノマー化合物である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ又は複数の結合試薬は、界面活性物質をさらに含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記重合活性化物質は、モノマー架橋化合物である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記凝集体は、前記凝集体の外層を固める又は封じるために、さらなる処理を経ることができる、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記さらなる処理は、前記凝集体の表面への表面改質剤の適用を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
1つ又は複数の結合試薬と開始剤試薬との接触をさらに含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記供給原料を前処理するステップをさらに含む、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記供給原料を前処理するステップは、前記供給原料を1つ又は複数の結合試薬と組み合わせるステップに先立ち発生する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記供給原料を前処理するステップは、より具体的には、前記供給原料の選別、断片化、粉砕、又はサイズ縮小のうち1つ又は複数を含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記供給原料は、前記前処理するステップの後に5%から80%の水分の含水量範囲を有する、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記供給原料は、前記前処理するステップの後の特性に続いて15%から98%の炭素含有量範囲を有する、請求項12乃至15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記凝集体を硬化させるステップを含む、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記凝集体を硬化させるステップは、研磨期間の間、前記凝集体を研磨するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記凝集体を硬化させるステップは、乾燥材料で前記凝集体を被覆するステップを含む、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記凝集体は、ペレット又は顆粒である、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明によると、バイオマスストリームから凝集体を生成する方法が提供される。より具体的には、本発明の形態は、可燃性燃料源として適した凝集体を生成する方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
以下の背景技術の考察は、本発明の理解を容易にすることのみを意図している。この考察は、言及された事項のいずれも、本願の優先日における技術常識の一部であるか又はその一部であったことの承認又は認定ではない。
【0003】
近代産業は、限界価値を有し且つ埋め立てごみとしての処分を必要とすることが多くあるバイオマス廃棄物ストリームをかなり生成している。これらの廃棄物ストリームは、典型的には、液体/スラッジの形態の炭素系材料を含む。そのような廃棄物ストリームを取り扱う際に直面する主な問題は含水量である。これらのストリームは、85%以上の水を有することができ、典型的には、この水のかなりの割合を除去するために脱水プロセスを受けることを必要とすることになる。そのようなプロセスは、加熱又は遠心分離下での乾燥を含み、経済的利益よりも多くのエネルギー消費量を必要とする。有用な製品を作製するためには、これらの廃棄物を処分するのではなくリサイクルすることができる必要がある。これは達成可能であるけれども、典型的には商業的に実現可能な手段ではないので、そうする経済的インセンティブはほとんどない。加えて、既知のリサイクル方法は、特定の廃棄物ストリームに適応し、複数の発生源からの廃棄物ストリームが同時に処理されることを可能にしない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】IUPAC Compendium of Chemical Terminology,2nd ed.(“Gold Book”)
【発明の概要】
【0005】
本発明によると、少なくとも1つのバイオマスストリームを含む供給原料から凝集体を生成する方法が提供され、当該方法は:
供給原料を1つ又は複数の結合試薬と組み合わせるステップ;及び、
重合活性化物質の存在下で凝集装置に供給原料を導入して凝集体を生成するステップ;
を含む。
【0006】
非特許文献1は、凝集を、分散した分子又は粒子が、単離された単一の分子又は粒子として残るのではなく集合するプロセスとして定義している。本明細書を通して、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、「凝集体」という用語又はそのような用語の異形は、単一の大きな粒子として振る舞うように共に付着した分離した粒子の集合体を指すと理解されることになる。
【0007】
重合活性化物質が1つ又は複数の結合試薬の重合又は架橋を開始させることになるということが本発明者等によって理解される。この重合又は架橋は、凝集体を形成するために、バイオマスストリームの固体含有量を保持する密なマトリックスを生成する。かなりの割合のバイオマスストリームの含水量も凝集体中に保持される。有利には、本発明者等は、含水量の多いバイオマスストリームでさえも、凝集体を生成するために凝集され得るということを見出した。
【0008】
本発明者等は、本発明によって生成される凝集体は急速に乾燥するということを見出した。理論に束縛されるものではないが、本発明者等は、凝集体の含水量は重合結合剤によって吸収されるのではなく、正しくは(ファンデルワールス力によって)ポリマーマトリックス内に保持されるということを理解する。凝集体が形成されると、表面張力の低下が水をマトリックスから押し出す。これは、凝集体からの水の蒸発に必要なエネルギーを低下させる。有利には、本発明者等は、これが凝集体からの水の急速な蒸発を導き、これらの材料の乾燥を増強し、適度な条件下での乾燥を可能にするということを見出した。
【0009】
本発明の一形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも30%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも35%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも40%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも45%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は、少なくとも50%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも55%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも60%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも65%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも70%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも75%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも80%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの含水量は少なくとも85%である。
【0010】
本発明の一形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも30%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも35%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも40%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも45%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも50%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも55%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも60%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも65%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも70%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも75%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも80%である。本発明の別の形態では、バイオマスストリームの炭素含有量は少なくとも85%である。
【0011】
本発明の好ましい形態において、当該方法が、
供給原料を1つ又は複数の結合試薬と組み合わせて凝集混合物を生成するステップ、次に
重合活性化物質の存在下で凝集装置に凝集混合物を導入して凝集体を生成するステップ、
を含むように、
供給原料を1つ又は複数の結合試薬と組み合わせるステップは、凝集装置に供給原料を導入して凝集体を生成するステップに先立ち発生する。
【0012】
本発明の一形態では、重合活性化物質は、凝集装置に供給原料を導入して凝集体を生成するステップに先立ち、供給原料及び1つ又は複数の結合試薬と接触させられる。
【0013】
本発明の好ましい形態において、重合活性化物質は、供給原料が凝集装置に導入されると同時に、又は、供給原料が凝集装置に導入された後に、供給原料及び1つ又は複数の結合試薬と接触させられる。
【0014】
本発明の一形態では、重合活性化物質の存在下で凝集装置に凝集混合物を導入して凝集体を生成するステップに先立ち、1つ又は複数のバイオマスストリーム及び結合試薬が凝集混合物と組み合わされる。
【0015】
供給原料を1つ又は複数の結合試薬と組み合わせて凝集混合物を生成するステップは、適した混合装置において実行される。好ましくは、凝集混合物は実質的に均質である。
【0016】
本発明の一形態では、凝集装置に供給原料を導入して凝集体を生成するステップの後で、当該方法は:
凝集体を硬化させるステップ
を含む。
【0017】
本発明の一形態では、凝集体を硬化させるステップは、硬化期間の間、凝集体を備蓄することを含む。当業者によって理解されるように、備蓄は運搬の間に発生し得る。好ましくは、凝集体を硬化させるステップは、凝集体の上を通る気流を増加させることによって強化することができる。より好ましくは、凝集体を硬化させるステップは、追加的又は代替的に、周囲温度を超える温度での低い水分含量の環境において凝集体を備蓄することによって強化することができる。
【0018】
上述のように、凝集体内からの水の蒸発に必要とされるエネルギーは引き下げられる。従って、凝集体を硬化させるステップは、従来の乾燥技術よりもはるかに低い温度で行うことができるということを本発明者等は見出した。これによって、硬化プロセスの操業費が下げられる。本発明の一形態では、硬化させるステップは、100℃未満の温度にて行われる。本発明の別の形態では、硬化させるステップは、90℃未満の温度にて行われる。本発明の別の形態では、硬化させるステップは、80℃未満の温度にて行われる。本発明の別の形態では、硬化させるステップは、70℃未満の温度にて行われる。本発明の別の形態では、硬化させるステップは、60℃未満の温度にて行われる。本発明の別の形態では、硬化させるステップは、50℃未満の温度にて行われる。本発明の別の形態では、硬化させるステップは、40℃未満の温度にて行われる。本発明の別の形態では、硬化させるステップは、30℃未満の温度にて行われる。本発明の別の形態では、硬化させるステップは、周囲温度にて行われる。
【0019】
本発明の一形態では、凝集体を硬化させるステップは:
凝集体を研磨するステップ
をさらに含む
好ましくは、凝集体の研磨は回転ドラム内で発生する。
【0020】
追加的又は代替的に、凝集体を硬化させるステップは:
乾燥材料で凝集体を被覆するステップ
をさらに含む。
【0021】
好ましくは、乾燥被覆材料は、刻んだ乾燥藁、おがくず、バイオマスボイラー灰、粉末リグニン、バガス、ソルガム、竹、及び他の木質及び非木質のバイオマスタイプ等のトリファイド加工を施され(torrified)微粉砕されたバイオマス等、前処理され予備乾燥されたベースの供給原料から選択される。
【0022】
本発明の好ましい形態において、硬化期間は2から20日である。さらに好ましくは、硬化期間は7から14日である。本発明者は、水分損失がもはや測定不可能になるまで硬化期間を進めるべきであるということを発見した。これを決定するために、凝集体の試料は定期的に重量測定され、凝集体が蒸発による水分損失を止めたときが決定される。当業者によって理解されるように、硬化期間の長さは、以下の基準:
任意の凝集体の処理(備蓄、運搬等)が製造後に行われたかどうか;
備蓄技術、及び、備蓄の「裏返し(turning over)」が実行されるかどうか;
硬化させるステップの周囲湿度及び風速;
アルコール、洗剤、又は他の乾燥試薬等、水の表面張力を下げる高等な乾燥剤が急速な硬化のために添加されるかどうか;
硬化させるステップの温度;
硬化させるステップが、カバー下で又は保護環境の内部で行われるかどうか;
凝集体の直径(直径が大きいほど、硬化/乾燥は遅くなる);及び
研磨プロセスが行われたか、又は、乾燥被覆材料が塗布されたかどうか;
のうち1つ又は複数に大きく依存する。
【0023】
本発明の一形態では、本発明の凝集体は、ペレット又は顆粒であってもよい。好ましくは、生成された凝集体の直径は4mmから100mmである。当業者によって理解されるように、生成される凝集体のサイズ要件は、最終プロダクトの特定用途に依存する。当業者によって理解されるように、ペレットは、大部分が微細粒子で構成される凝集された回転楕円体である。当業者によって理解されるように、顆粒は、微細粒子及び粗大粒子の両方で構成される凝集された回転楕円体である。
【0024】
好ましくは、凝集体の含水量は20%未満である。より好ましくは、凝集体の含水量は19%未満である。さらに好ましくは、凝集体の含水量は18%未満である。さらに好ましくは、凝集体の含水量は17%未満である。さらに好ましくは、凝集体の含水量は16%未満である。さらに好ましくは、凝集体の含水量は15%未満である。さらに好ましくは、凝集体の含水量は14%未満である。さらに好ましくは、凝集体の含水量は13%未満である。さらに好ましくは、凝集体の含水量は12%未満である。さらに好ましくは、凝集体の含水量は11%未満である。さらに好ましくは、凝集体の含水量は10%未満である。
【0025】
好ましくは、凝集体の炭素含有量は少なくとも50%である。より好ましくは、凝集体の炭素含有量は少なくとも55%である。さらに好ましくは、凝集体の炭素含有量は少なくとも60%である。さらに好ましくは、凝集体の炭素含有量は少なくとも65%である。さらに好ましくは、凝集体の炭素含有量は少なくとも70%である。さらに好ましくは、凝集体の炭素含有量は少なくとも75%である。さらに好ましくは、凝集体の炭素含有量は少なくとも80%である。さらに好ましくは、凝集体の炭素含有量は少なくとも85%である。
【0026】
本発明の一形態では、凝集体は、可燃性燃料源としての使用に適している。本発明者等は、本発明の凝集方法によって、可燃性燃料源として適し得る1つ又は複数のバイオマスストリームの凝集体の生成が可能になるということを発見した。このようにして、廃棄物ストリームを、市販用製品の生成のための供給原料として使用することができる。
【0027】
燃料凝集体は、熱及び電力が必要とされる多くの用途で利用することができる。これには、石炭及び褐炭を用いた大規模の共燃焼が、又は、セメント生成における代替燃料(replacement fuel)として含まれる。当業者によって理解されるように、結合試薬の選択及び組み合わせステップの反復の数は、凝集体の所望の最終用途と供給原料の物理的及び化学的特性の両方に依存する。結合剤の選択及び用量は、必要とされる凝集体の直径、凝集体の強度、凝集体の耐水性、並びに、燃焼及び放出の要件に依存するということが構想される。
【0028】
当業者によって理解されるように、燃料源としての凝集体の適合性は、その凝集体の物理的特性に依存する。燃料として使用される場合、低水分の凝集体は、急速な中心温度(core temperature)上昇を示し、ダイオキシン類及びフラン類等の低温の汚染物質の形成を防いでいる。
【0029】
本発明の一形態では、1つ又は複数の結合試薬は、重合、架橋、又は硬いゲルを形成することができる試薬を含む。好ましくは、1つ又は複数の結合試薬は、重合活性化物質と接触すると、重合し、架橋することができる試薬を含む。より好ましくは、1つ又は複数の結合試薬は、触媒又は外部熱の非存在下で、重合、架橋、又は硬いゲルを形成することができる試薬を含む。
【0030】
本発明の一形態では、1つ又は複数の結合試薬は、モノマー化合物を含む。当業者によって理解されるように、モノマー化合物は、重合を経て、その結果、高分子の本質的構造に構成単位をささげることができる化合物である。好ましくは、1つ又は複数の結合剤は、任意的に非イオン性モノマーと共に、アニオン性又はカチオン性モノマーであり、任意的に非イオン性モノマーと共に、両性であってもよく、カチオン性及びアニオン性モノマーの混合物から形成される。適したアニオン性モノマーは、エチレン性不飽和のカルボン酸又はスルホン酸であり、水溶性アンモニウム又は好ましくはアルカリ金属塩の形態であることが多い。適したカルボン酸は、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、又は好ましくはアクリル酸である。適したスルホン酸には、アリル、メタリル、ビニル、及び2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸が含まれ、アンモニウム、又はより通常にはアルカリ金属塩として含まれることが多い。適したカチオン性モノマーとしては、通常には酸付加又は第四級アンモニウム塩としてのジアルキルアミノアルキル(メタ)-アクリルアミド及びアクリレート、並びに、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド等のモノマーが含まれる。適した非イオン性モノマーには、(メタ)アクリル酸エステル、メタクリルアミド及びアクリルアミドが含まれる。
【0031】
好ましくは、1つ又は複数の結合試薬は、スチレンモノマー化合物又はシリコンモノマー化合物を含む。本発明の一形態では、結合試薬はスチレンモノマーを含む。本発明の一形態では、結合試薬はシリコンモノマーを含む。
【0032】
バイオマスストリームに添加される1つ又は複数の結合剤の量は、バイオマスストリームの乾燥重量に依存する。好ましくは、1つ又は複数の結合剤の含量は、供給原料の乾燥重量で0.05%から0.5%の塩基性化学結合剤である。
【0033】
本発明の一形態では、1つ又は複数の結合試薬は、界面活性物質をさらに含む。より好ましくは、界面活性物質は、アルコール、カルボン酸、シラン、シロキサン、又はシラノールを含む群から選択される。界面活性物質の選択は、凝集体の最終用途及び供給原料の化学物質含有量、特に、バイオマスのシリカレベル、及び灰の特徴に依存するということが本発明者等によって理解される。界面活性物質の添加は、供給原料内への1つ又は複数の結合試薬の迅速な浸透を可能にするということが本発明者等によって理解される。好ましくは、添加される界面活性物質の量は、供給原料の乾燥重量で0.025%から0.5%である。本発明の一形態では、重合活性化物質は、1つ又は複数の結合試薬の少なくとも1つの重合、架橋、又はゲル形成を開始させる物質である。理論に束縛されるものではないが、凝集体が凝集装置において形成されているときの少なくとも1つの結合剤のin situでの重合、架橋、又はゲル形成が、そのマトリックス内にバイオマス供給原料ストリームを適切に保持することができる最終凝集体生成物を生成すると本発明者等は信じている。
【0034】
凝集混合物に添加される重合活性化物質の量は、バイオマスストリームの乾燥重量に依存する。おそらく、重合活性化物質の含量は、バイオマス供給原料の乾燥重量で0.005%から0.01%である。
【0035】
好ましくは、1つ又は複数の結合試薬は、重合活性化物質の添加に先立ち、供給原料と組み合わされる。好ましくは、1つ又は複数の結合試薬と重合活性化物質との組み合わせは、実質的に均質な凝集混合物として生成する。
【0036】
本発明の一形態では、重合活性化物質は、モノマー架橋化合物を含む。好ましくは、重合活性化物質は、ビニル、ステアリン、又はアクリルのモノマー架橋化合物である。重合活性化物質は、1つ又は複数の結合試薬と重合又は架橋して硬い混合物を形成するように作用し、湿った供給原料を一緒に保持するのに寄与し、同時にマトリックス中の含有水の表面張力を下げ、蒸発及び乾燥を増強するということが理解される。
【0037】
本発明の一形態では、1つ又は複数の結合試薬は、重合を可能にする又は重合に寄与する開始剤試薬の添加を必要とし得る。開始剤試薬は、結合剤試薬モノマーと反応して、多数の他のモノマーと連続的に連結して高分子化合物になる能力を持つ中間化合物を形成するいかなる化学種であってもよいということが出願人によって理解される。当業者によって理解されるように、ほとんどの開始剤試薬はフリーラジカルを含有する。本発明の非常に好ましい形態においては、開始剤試薬は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム(NH)S又はペルオキソ二硫酸カリウムKのいずれか、又は、その組合せである。開始剤試薬は、フリーラジカルを供給して、選択された試薬群の重合を開始させるということが当業者によって理解される。
【0038】
本発明の一形態では、凝集体は、さらなる処理ステップを経てもよい。好ましくは、さらなる処理ステップは、凝集体の外層を固める又は封じる。より好ましくは、さらなる処理ステップは、セメンテーション添加剤との凝集体の接触を含む。
【0039】
本発明の一形態では、さらなる処理ステップは、表面改質剤との凝集体の接触を含む。生成された凝集体は、外表面上で完全には固められなくてもよく、従って、後の運搬の間、互いに固着してもよいということが本発明者等によって理解される。凝集体の外表面を表面改質剤で処理することによって、この固着を軽減することができるということを本発明者等は決定した。好ましくは、表面改質剤は、凝集体を少なくとも部分的に包む薄膜として凝集体の表面に塗布される。
【0040】
本発明の一形態では、表面改質剤は、好ましくは脂肪族又は芳香族のアルコールである。理論に束縛されるものではないが、表面改質剤は、重合活性化物質と重合するということが本発明者等によって理解される。より好ましくは、表面改質剤は、メタノール、エタノール、及びプロパノール、又は、例えばエチルグリコール及びジ-エチルグリコール等、グリコール類等の他のものから選択される。
【0041】
本発明の別の形態では、表面改質剤は、凝集体の形成に先立ち、凝集混合物と組み合わせてもよい。
【0042】
本発明の一形態では、表面改質剤及び開始剤試薬のうち1つ又は複数は殺菌剤である。本発明の別の形態では、1つ又は複数の殺菌剤は、供給原料及び/又は凝集混合物に添加される。有利には、殺菌剤を利用することによって、供給原料内の任意の細菌及び/又はウイルス化合物の少なくとも一部が破壊され得るということを本発明者等は見出した。
【0043】
適したバイオマスストリームは、以下の:木くず;おがくず;樹皮&森林の廃棄物;農業廃棄物;肥料;下水汚泥;下水ごみ;嫌気性消化汚泥;食肉処理場の廃棄物;堆肥&リサイクルできないもの;ワイン/醸造所の廃棄物;果実の廃棄物;オリーブの廃棄物;植物油の廃棄物;魚の廃棄物;食品の廃棄物;汚染土壌;短輪作物のバイオマス(short rotation crop biomass);セルロース系リグニン;バガス;サトウキビの絞りかす;トウモロコシのまぐさ;植物性の廃棄物;食品廃棄物及び他の廃棄物ストリームの有機分画;から選択することができるが、これらに限定されない。
【0044】
本発明の一形態では、バイオマスストリームは、好ましくは有機廃棄物ストリームである。
【0045】
本発明の一形態では、当該方法は:
供給原料を前処理するステップ
をさらに含む。
【0046】
本発明の一形態では、供給原料を前処理するステップは、供給原料を1つ又は複数の結合試薬と組み合わせるステップに先立ち発生する。
【0047】
当業者によって理解されるように、本発明が処理するのに適したバイオマスストリームは、様々なサイズの固体粒子を含有し得る。大きな粒子は、適した凝集体の生成を妨害することになるため、それらは、バイオマス供給原料から除去されなければならないか、又は、サイズ縮小プロセスを経なければならない。好ましくは、供給原料を前処理するステップは、より具体的には:選別;断片化;粉砕;又はサイズ縮小;のうちの1つ又は複数を含む。
【0048】
本発明の一形態では、選別するステップを使用して、バイオマスストリームから大きな粒子を除去することができる。或いは、バイオマスストリームが大きな粒子を含む場合、選別するステップを使用して、供給原料から自由水を除去することができる。
【0049】
本発明の一形態では、サイズを縮小するステップは、より具体的には、以下の:機械的なサイズ縮小;化学繊維の軟化;コンポスト化;細菌の前処理;酵素の前処理;樹脂の溶解;触媒の含浸;セルロースの抽出;細胞の乾燥前処理;焙焼(torrification);炭化;のうち1つ又は複数を含み得る。
【0050】
当業者によって理解されるように、様々な処理を利用して、木質のバイオマスを軟化することができ、一部は、特に大きなトン数の用途を有する。前処理の大部分は、高可塑性リグニン繊維に浸透して結合を切断する、樹脂を溶解する、又は繊維を潤滑して、それらをより離し易く及び分離し易くすることができる様々な試薬において木材チップを浸漬することに頼っている。
【0051】
コンポスト化は、繊維や樹脂を素早く分解してはるかに柔らかい製品にするシンプルな方法である。1つの主要な利点は、著しい細胞水の損失を伴う塊の凝縮であり、大量の細胞水の量を減らすことによって繊維をはるかに柔らかくすることである。
【0052】
当業者によって理解されるように、細菌又は酵素を利用したバイオマスの処理は、セルロースの酵素加水分解を介したセルロースバイオマスの生物学的変換を含む。当業者によって理解されるように、触媒剤を用いた前処理は、酵素加水分解を著しく増強することができ、選択された触媒を含む顆粒化前処理は、酵素変換性能の著しい増加を可能にし得る。
【0053】
当業者によって理解されるように、乾燥は、バイオマスストリーム中の含水量を減らすために、バイオマスストリームへの乾燥剤の添加を含む乾燥プロセスである。有利には、シンプルな原材料の乾燥は、フィード(feed)の密度を高くも調子を整えもし、それを、凝集に先立つ低コストの断片化及び粉砕のために、はるかに乾燥させ且つはるかに脆くする。断片化及び粉砕に先立つ積極的な乾燥を用いた低レベルの前処理を利用して、乾燥を自然に又はより実用的に実行することができ、ここで、バイオマス粒子はかなり脆く、密度は高く、天然の供給原料/1トンよりも、粉砕するのに有意に低いエネルギーを必要とする。
【0054】
当業者によって理解されるように、焙焼は、余分な水が除去され、バイオマス繊維が部分的に破壊される温度までの空気の非存在下での燃料の熱処理として定義することができる。藁又はススキ等の微細なバイオマス源に対して主に利用され、焙焼は、特定の市場に対する燃料を設計する場合に高レベルの可撓性を可能にする。この処理は高速であり、バイオマス燃料、ボイラ排気、マイクロ波を使用してこのプロセスを達成する特別あつらえではない技術がある。粉砕エネルギーの削減は、天然木材製品の粉砕に必要なエネルギーの約10%まで減らすことができ、エネルギー含有量は30~50%増やすことができる。
【0055】
本発明の一形態では、供給原料は、前処理の後に以下の:
含水量は、~5%から~80%の水分に及ぶ;及び
炭素含有量は、15%から98%に及ぶ;
という特性を有する。
【0056】
本発明の一形態では、セルロース系リグニンから作られた典型的な硬化された凝集体は、以下の:
・ペレット直径:10mmから25mm
・耐衝撃性指数(1.85mの落下):350から500
・バルクペレット強度-25kPa荷重:350kPa及び50kPa荷重=500kPa:での3軸“Bulk modulus”
・耐水性(全浸漬後の残りのペレット):100%
・自然発火の特徴はなし
という特性を有する
本発明の一形態では、凝集体は、1つ又は複数のバイオマスストリーム及び結合試薬と組み合わされて、第三の凝集混合物が生成される。好ましくは、当該方法は:
重合活性化物質の存在下で凝集装置に第三の凝集混合物を導入して、層状凝集体を生成するステップ
をさらに含む。
【0057】
凝集体は、第二の被覆を有する凝集体の生成のためのシード粒子として使用することができるということが本発明者等によって理解される。このプロセスを繰り返して、異なる特性の多数の層を有する層状凝集体を生成することができるということがさらに構想される。
【0058】
本発明の一形態では、方法は、凝集混合物にシード粒子を添加するステップをさらに含む。好ましくは、シード粒子は、凝集核(agglomerate nuclei)として作用し、重合された結合剤及び1つ又は複数のバイオマスストリームが、シード粒子の周囲に被覆を形成する。シード粒子は、合成又は天然の有機物質であってもよいということが構想される。本発明の一形態では、シード粒子はゴム顆粒である。シード粒子としてのゴムの使用は、タイヤ等のゴムの廃棄物が、重合された結合剤及び1つ又は複数のバイオマスストリームの層によって包まれることを可能にするということが本発明者等によって理解される。有利には、そのような粒子の燃焼、気化、又は熱分解が、高い顆粒中心温度をもたらし、in situでのゴムの熱分解及び優れた顆粒の気体輸送特徴を引き起こす。これによって、汚染物質の生成が最小限に抑えられる。シード粒子はまた、プラスチック、発泡体、及び絶縁体等の他の有機廃棄物から選択されてもよいということが構想される。
【0059】
本発明のさらなる態様によると、上記のプロセスのいずれかによって生成される凝集体が提供される。
【0060】
本発明のさらなる特徴が、以下のその2つの非限定的な実施形態の説明においてより完全に記載される。この記載は、本発明を例証する目的のためだけに含まれ、上記の本発明の広い要約、開示、又は説明に対する制限として理解されるべきではない。説明は、付随の図面を参照して行われることになる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】本発明の一実施形態による可燃性燃料源の調製に対する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本明細書を通して、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、「含む」という用語又は「含み」又は「含んでいる」等の異形は、記載された完全体又は完全体の群を含むが、いかなる他の完全体又は完全体の群も除外しないことを意味するとして理解されることになる。
【0063】
図1には、本発明の第1の実施形態によるバイオ燃料としての使用に適した凝集体14を生成する方法10が示されている。方法10は、さらなる有機廃棄物の供給原料16のうちの1つを利用した凝集体14の生成を可能にする。有機廃棄物の供給原料16は、前処理ステップ18を経る。前処理ステップ18は、さらなる処理に対する有機供給原料を調製し、処理された有機供給原料20を生成するために、以下の;選別、断片化、粉砕、及び脱水の前処理ステップのうち1つ又は複数を有してもよい。必要とされる前処理ステップは、有機供給原料16の物理的特性に依存し、上述の前処理ステップのうち1つ又は複数は必要とされない場合がある。
【0064】
処理された有機供給原料20は、混合ステップ22に与えられ、そこで1つ又は複数の結合試薬24と混合されて凝集混合物26が生成される。必要に応じて、追加の水28を凝集混合物26に添加することができる。凝集混合物26は、重合活性化物質31の存在下で第1の凝集ステップ30に与えられ、凝集体32が生成される。次に、凝集体32は第2の凝集ステップ34に送られ、そこで表面改質剤36が凝集体32に噴霧されて、第二の凝集体38が生成される。第二の凝集体38は、正確な物理的仕様を確実にするために選別ステップ40を経る。不満足な凝集体41は、さらなる処理のために混合ステップ32に戻される。次に、満足な凝集体はグリーンプロダクト硬化ステップ42に送られ、最終プロダクト硬化ステップ44が続き、硬化された凝集体14が生成される。
【実施例1】
【0065】
燃料源としての使用に適した凝集体を、有機供給原料としてCresentino Cellulosic Ethanol plant,Italyから供給されたセルロース系リグニン廃棄物を使用して調製した。
【0066】
使用した結合剤試薬はスチレンアクリルエマルジョンであった。
【0067】
重合活性化物質は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム開始剤試薬の存在下でジエチレングリコールであった。
【0068】
【表1】
【実施例2】
【0069】
燃料源としての使用に適した凝集体を、有機供給原料としてKorean R&D laboratory in Seoul, Koreaから供給されたセルロース系リグニン廃棄物を使用して調製した。
【0070】
使用した結合剤試薬はスチレンアクリルエマルジョンであった。
【0071】
重合活性化物質は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム開始剤試薬の存在下でジエチレングリコールであった。
【0072】
【表2】
【実施例3】
【0073】
燃料源としての使用に適した凝集体を、有機供給原料としてthe University of Queensland及びthe University of Southern Queenslandから供給された鶏のリター(chicken litter)を使用して調製した。
【0074】
使用した結合剤試薬はメトキシシラン溶液であった。
【0075】
重合活性化物質は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム開始剤試薬の存在下でジエチレングリコールであった。
【0076】
【表3】
【実施例4】
【0077】
燃料源としての使用に適した凝集体を、有機供給原料としてLombardia,Italyから供給された鶏のリターを使用して調製した。
【0078】
使用した結合剤試薬はメトキシシラン溶液であった。
【0079】
重合活性化物質は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム開始剤試薬の存在下でジエチレングリコールであった。
【0080】
【表4】
【実施例5】
【0081】
燃料源としての使用に適した凝集体を、有機供給原料としてMontenegroから供給された細かく刻まれた松のおがくずを使用して調製した。
【0082】
使用した結合剤試薬はメトキシシラン溶液であった。
【0083】
重合活性化物質は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液の開始剤試薬の存在下でシリルアセテートであった。
【0084】
【表5】
【実施例6】
【0085】
燃料源としての使用に適した凝集体を、有機供給原料としてScotlandから供給された細かく刻まれた松のおがくずを使用して調製した。
【0086】
使用した結合剤試薬はメトキシシラン溶液であった。
【0087】
重合活性化物質は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液の開始剤試薬の存在下でシリルアセテートであった。
【0088】
【表6】
【実施例7】
【0089】
燃料源としての使用に適した凝集体を、有機供給原料としてthe University of Queenslandから供給された下水ジゲステートと、Queenslandにおいて供給されたバガスコンポストとの混合物を使用して調製した。有機供給原料の混合物は、乾燥重量で50:50であった。
【0090】
使用した結合剤試薬はスチレンアクリルエマルジョンであった。
【0091】
重合活性化物質は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム開始剤試薬の存在下でジエチレングリコールであった。
【0092】
【表7】
【実施例8】
【0093】
燃料源としての使用に適した凝集体を、有機供給原料としてLombardia,Italyからそれぞれ供給された下水ジゲステートと細かく刻まれた松のおがくずとの混合物を使用して調製した。有機供給原料の混合物は、乾燥重量で50:50であった。
【0094】
使用した結合剤試薬はメトキシシラン溶液であった。
【0095】
重合活性化物質は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液の開始剤試薬の存在下でシリルアセテートであった。
【0096】
【表8】
図1