(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-23
(45)【発行日】2023-03-31
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20230324BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20230324BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20230324BHJP
A24F 40/57 20200101ALI20230324BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/46
A24F40/40
A24F40/57
(21)【出願番号】P 2021518168
(86)(22)【出願日】2020-11-09
(86)【国際出願番号】 KR2020015625
(87)【国際公開番号】W WO2021096182
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0144531
(32)【優先日】2019-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン キョ
(72)【発明者】
【氏名】イ、チェ ミン
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/135888(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/105879(WO,A1)
【文献】特表2019-531049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
第1導電性トラック、及び前記第1導電性トラックの抵抗温度係数よりも少なくとも600ppm/℃を超える高い抵抗温度係数(temperature coefficient of resistance)を有する第2導電性トラックを含むヒータと、
第1温度変化区間では、前記第1導電性トラックのみを
用いて前記エアロゾル生成装置に収容されたシガレットを加熱し、第2温度変化区間では、前記第2導電性トラックのみを
用いて前記エアロゾル生成装置に収容された前記シガレットを加熱する制御部と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記第1温度変化区間は、前記ヒータの温度を動作温度まで増加させる予熱区間に対応し、前記第2温度変化区間は、前記ヒータの温度を前記動作温度に保持する喫煙区間に対応する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記第1温度変化区間で前記ヒータの経時的な温度変化率は、8℃/s以上であり、前記第2温度変化区間で前記ヒータの経時的な温度変化率は、8℃/s未満である、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記エアロゾル生成装置は、
前記ヒータに電力を供給するバッテリをさらに含み、
前記制御部は、
前記第1温度変化区間では、前記バッテリが前記第1導電性トラックに電力を供給するように制御し、前記第2温度変化区間では、前記バッテリが前記第2導電性トラックに電力を供給するように制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記エアロゾル生成装置は、
前記バッテリと前記第1導電性トラックとの電気的な連結、及び前記バッテリと前記第2導電性トラックとの電気的な連結の間で選択するための少なくとも1つのスイッチをさらに含み、
前記制御部は、前記バッテリが前記第1温度変化区間では、前記第1導電性トラックに電力を供給し、前記第2温度変化区間では、前記第2導電性トラックに電力を供給するように前記少なくとも1つのスイッチを制御する、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第2導電性トラックの抵抗値を検出し、前記検出された抵抗値及び前記第2導電性トラックの抵抗温度係数に基づいて、前記ヒータの温度を決定し、前記決定された温度に基づいて、前記第1温度変化区間及び前記第2温度変化区間を識別する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記第1導電性トラックの抵抗温度係数は、前記第1温度変化区間で1,800ppm/℃未満であり、前記第2導電性トラックの抵抗温度係数は、前記第2温度変化区間で2,500ppm/℃以上である、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
第1温度変化区間で第1導電性トラックのみを
用いて前記エアロゾル生成装置に収容されたシガレットを加熱する段階と、
第2温度変化区間で前記第1導電性トラックの抵抗温度係数よりも少なくとも600ppm/℃を超える高い抵抗温度係数を有する第2導電性トラックのみを
用いて前記エアロゾル生成装置に収容された前記シガレットを加熱する段階と、を含む、方法。
【請求項9】
請求項8の方法を行う命令語を含む1つ以上のプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的なシガレットの代替方法に係わる需要が増加している。例えば、伝統的なシガレットを燃焼させるものではなく、エアロゾル生成物質またはエアロゾル生成物品(例えば、エアロゾル生成物質を含むシガレット)を加熱することで、エアロゾルを生成するエアロゾル生成装置に係わる需要が増加している。
【0003】
一方、エアロゾル生成装置には、シガレット、またはエアロゾル生成物質を加熱するためのヒータが備えられるところ、ユーザに最適の喫煙経験を提供しながらも、エアロゾル生成装置の意図せぬ部分の加熱を防止し、不要な電力損失を最小化するための技術が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、エアロゾル生成装置及びその動作方法を提供することである。例えば、エアロゾル生成装置は、第1導電性トラック及び第1導電性トラックよりも高い抵抗温度係数(temperature coefficient of resistance)を有する第2導電性トラックを含むヒータを含み、第1温度変化区間では、第1導電性トラックを用いてエアロゾル生成装置に収容されたシガレットを加熱し、第2温度変化区間では、第2導電性トラックを用いてシガレットを加熱することができる。本発明が解決しようとする技術的課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によるエアロゾル生成装置は、第1導電性トラック、及び前記第1導電性トラックよりも高い抵抗温度係数(temperature coefficient of resistance)を有する第2導電性トラックを含むヒータ;及び第1温度変化区間では、前記第1導電性トラックを用いて前記エアロゾル生成装置に収容されたシガレットを加熱し、第2温度変化区間では、前記第2導電性トラックを用いて前記シガレットを加熱する制御部;を含んでもよい。
【0006】
前記第1温度変化区間は、前記ヒータの温度を動作温度まで増加させる予熱区間に対応し、前記第2温度変化区間は、前記ヒータの温度を実質的に前記動作温度に保持する喫煙区間に対応することができる。
【0007】
一例において、前記第1温度変化区間で前記ヒータの経時的な温度変化率は、8℃/s以上であり、前記第2温度変化区間で前記ヒータの経時的な温度変化率は、8℃/s未満でもある。
【0008】
前記エアロゾル生成装置は、前記ヒータに電力を供給するバッテリをさらに含み、前記制御部は、前記第1温度変化区間では、前記バッテリが前記第1導電性トラックに電力を供給するように制御し、前記第2温度変化区間では、前記バッテリが前記第2導電性トラックに電力を供給するように制御することができる。
【0009】
一例において、前記エアロゾル生成装置は、前記バッテリと前記第1導電性トラックとの電気的な連結及び前記バッテリと前記第2導電性トラックとの電気的な連結の間で選択するための少なくとも1つのスイッチをさらに含み、前記制御部は、前記バッテリが前記第1温度変化区間では、前記第1導電性トラックに電力を供給するように制御し、前記第2温度変化区間では、前記第2導電性トラックに電力を供給するように前記少なくとも1つのスイッチを制御することができる。
【0010】
また、前記制御部は、前記第2導電性トラックの抵抗値を検出し、前記検出された抵抗値及び前記第2導電性トラックの抵抗温度係数に基づいて、前記ヒータの温度を決定し、前記決定された温度に基づいて、前記第1温度変化区間及び前記第2温度変化区間を識別することができる。
【0011】
一例において、前記第1導電性トラックの抵抗温度係数は、前記第1温度変化区間で1,200ppm/℃以上1,800ppm/℃未満であり、前記第2導電性トラックの抵抗温度係数は、前記第1温度変化区間で2,500ppm/℃以上4,500ppm/℃未満でもある。
【0012】
また、本発明によるエアロゾル生成装置の動作方法は、第1温度変化区間で第1導電性トラックを用いて前記エアロゾル生成装置に収容されたシガレットを加熱する段階;及び第2温度変化区間で前記第1導電性トラックよりも高い抵抗温度係数を有する第2導電性トラックを用いて前記シガレットを加熱する段階;を含んでもよい。
【0013】
また、本発明によるコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、上述した方法を行う命令語を含む1つ以上のプログラムが記録された記録媒体を含んでもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によるエアロゾル生成装置は、予熱区間では低い抵抗温度係数を有する第1導電性トラックを用いてエアロゾル生成装置に収容されたシガレットを加熱することで、ヒータを通じて流れる電流を迅速に増加させうる。これにより、予熱にかかる時間が最小化される。一方、本発明によるエアロゾル生成装置は、喫煙区間では、高い抵抗温度係数を有する第2導電性トラックを用いてシガレットを加熱することで、ヒータを含む全体的な回路を通じて流れる電流を減少させうる。これにより、エアロゾル生成装置の意図せぬ部分の加熱が防止され、不要な電力損失が最小化されうる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一実施例によるエアロゾル生成装置を示す図面である。
【
図2】エアロゾル生成物品の例示としてエアロゾル生成物質を含むシガレットを示す図面である。
【
図3】一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】一実施例によるエアロゾル生成装置の温度プロファイルの一例を示す図面である。
【
図5】一実施例によるエアロゾル生成装置の構成要素を説明するための図面である。
【
図6】一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0017】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載の「・・・部」、「・・・モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたは、ソフトウェアとして具現されるか、ハードウェアとソフトウェアの結合によっても具現される。
【0018】
本明細書で使用されたように、「少なくとも1つ」のような表現は、構成要素のリストに先行する時、構成要素の全体リストを修飾し、リストの個別的な構成要素を修飾しない。例えば、「a、b及びcのうち少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「a及びb」、「a及びc」、「b及びc」、または「a、b及びc」を含むとも理解される。
【0019】
1つのエレメントまたはレイヤが他のエレメントまたはレイヤの「上部に(over)」、「上に(above)」、「連結された(connected to)」または「結合された(coupled to)」と指称されたとき、これは、他のエレメントまたはレイヤの直上に、上に、連結されるか、結合されるものでもあり、または中間のエレメントまたはレイヤが存在してもよい。対照的に、あるエレメントが他のエレメントまたはレイヤの「直ぐ上に」、「直上に」、「直接連結された」または「直接結合された」と言及されたときには、中間に別途のエレメントまたはレイヤが存在していないと理解されねばならない。同じ参照番号は、全体として同じ要素を指称する。
【0020】
以下、添付した図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態として具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0022】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成装置を示す図面である。
【0023】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000及びヒータ13000を含む。また、エアロゾル生成装置10000の内部空間には、エアロゾル生成物品20000(例えば、シガレット)が挿入されてもよい。
【0024】
図1に示されたエアロゾル生成装置10000には、本実施例と係わる構成要素が示されている。したがって、
図1に示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置10000にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0025】
図1には、バッテリ11000、制御部12000及びヒータ13000が一列に配置されたように示されているが、それに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置10000の設計によって、バッテリ11000、制御部12000、及びヒータ13000の配置は、変更されてもよい。
【0026】
シガレット20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、エアロゾル生成装置10000は、ヒータ13000を加熱する。シガレット20000内のエアロゾル生成物質は、加熱されたヒータ13000によって温度が上昇し、これにより、エアロゾルが生成されうる。生成されたエアロゾルは、シガレット20000の第2部分22000を通じてユーザに伝達される。
【0027】
必要に応じて、シガレット20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されない場合にも、エアロゾル生成装置10000は、ヒータ13000を加熱することができる。
【0028】
バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11000は、ヒータ13000が加熱されるように電力を供給し、制御部12000の動作に必要な電力を供給する。また、バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給する。
【0029】
制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12000は、バッテリ11000及びヒータ13000だけではなく、エアロゾル生成装置10000に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10000が動作可能な状態であるか否かを判断しうる。
【0030】
制御部12000は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0031】
ヒータ13000は、バッテリ11000から供給された電力によって加熱される。例えば、シガレット20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、ヒータ13000は、シガレット20000の内部に位置することができる。したがって、加熱されたヒータ13000は、シガレット20000内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0032】
ヒータ13000は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13000には、1つ以上の導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることによりヒータ13000が加熱されうる。しかし、ヒータ13000は、上述した例に限定されず、動作温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、動作温度は、エアロゾル生成装置10000に既に設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0033】
図1には、ヒータ13000がシガレット20000の内部に挿入されるように配置されると示されているが、それに限定されない。例えば、ヒータ13000は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素、または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット20000の内部または外部を加熱することができる。
【0034】
また、エアロゾル生成装置10000には、ヒータ13000が複数個配置されてもよい。この際、複数個のヒータ13000は、シガレット20000の内部に挿入されるように配置されてもよく、シガレット20000の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータ13000らのうち、一部は、シガレット20000の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット20000の外部に配置されてもよい。また、ヒータ13000の形状は、
図1に示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0035】
一方、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000及びヒータ13000以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10000は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10000は、少なくとも1つのセンサ(例えば、パフ(puff)感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含んでもよい。
【0036】
また、エアロゾル生成装置10000は、シガレット20000が挿入された状態でも、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造によっても作製される。
【0037】
図1には、示されていないが、エアロゾル生成装置10000は、別途のクレードルと共に、システムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10000のバッテリ11000の充電に用いられる。または、クレードルとエアロゾル生成装置10000が結合された状態でヒータ13000が加熱されてもよい。
【0038】
シガレット20000は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット20000は、エアロゾル生成物質を含む第1部分21000とフィルタなどを含む第2部分22000に区分されうる。または、シガレット20000の第2部分22000にもエアロゾル生成物質が含まれる。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分22000に挿入されうる。
【0039】
エアロゾル生成装置10000の内部には、第1部分21000全体が挿入され、第2部分22000は、外部に露出されうる。または、エアロゾル生成装置10000の内部に第1部分21000の一部だけ挿入されてもよく、第1部分21000及び第2部分22000の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分22000を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分21000を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分22000を通過してユーザの口に伝達される。
【0040】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置10000に形成された少なくとも1つの空気通路を通じても流入される。例えば、エアロゾル生成装置10000に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、シガレット20000の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてシガレット20000の内部に流入されてもよい。
【0041】
以下、
図2を参照して、シガレット20000の一例について説明する。
【0042】
図2は、エアロゾル生成物品の例示としてエアロゾル生成物質を含むシガレットを示す図面である。
【0043】
図2を参照すれば、シガレット20000は、タバコロッド21000及びフィルタロッド22000を含む。
図1を参照して上述した第1部分21000は、タバコロッド21000を含み、第2部分22000は、フィルタロッド22000を含む。
【0044】
図2には、フィルタロッド22000が単一セグメントとして示されているが、それに限定されない。すなわち、フィルタロッド22000は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22000は、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含んでもよい。また、必要に応じて、フィルタロッド22000には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0045】
シガレット20000は、少なくとも1枚のラッパ24000によっても包装される。ラッパ24000には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されてもよい。一例として、シガレット20000は、1枚のラッパ24000によっても包装される。他の例として、シガレット20000は、2以上のラッパ24000によって重畳的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパによってタバコロッド21000が包装され、第2ラッパによってフィルタロッド22000が包装されてもよい。そして、個別ラッパによって包装されたタバコロッド21000及びフィルタロッド22000が結合され、第3ラッパによってシガレット20000全体が再包装されてもよい。もし、タバコロッド21000またはフィルタロッド22000それぞれが複数のセグメントで構成されているならば、それぞれのセグメントが個別ラッパによっても包装される。そして、個別ラッパによって包装されたセグメントが結合されたシガレット20000全体が他のラッパによって再包装されうる。
【0046】
タバコロッド21000は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。また、タバコロッド21000は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21000には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21000に噴射されることによって添加される。
【0047】
タバコロッド21000は、多様に作製されてもよい。例えば、タバコロッド21000は、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド21000は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21000は、熱伝導物質によっても覆い包まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21000を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21000に伝達される熱を押し並べて分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ風味を向上させうる。
【0048】
フィルタロッド22000は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22000の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22000は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22000は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22000が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0049】
フィルタロッド22000は、香味が発生するようにも作製される。一例として、フィルタロッド22000に加香液が噴射されてもよく、加香液が塗布された別途の繊維がフィルタロッド22000の内部に挿入されてもよい。
【0050】
また、フィルタロッド22000には、少なくとも1つのカプセル23000が含まれてもよい。ここで、カプセル23000は、香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル23000は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル23000は、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0051】
もし、フィルタロッド22000にエアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によっても製造される。例えば、冷却セグメントは、純粋なポリ乳酸(polylactic acid)だけでも作製されるが、それに限定されない。または、冷却セグメントは、複数の孔が形成された酢酸セルロースフィルタによっても作製される。しかし、冷却セグメントは、上述した例に限定されず、エアロゾルが冷却される機能が行えるならば、制限なしに該当しうる。
【0052】
図3は、一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【0053】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置10000は、制御部12000及びヒータ13000を含んでもよい。
図3の制御部12000及びヒータ13000それぞれは、
図1の制御部12000及びヒータ13000それぞれに対応するので、重複説明は、省略する。一方、
図3に示されたエアロゾル生成装置10000には、本実施例と係わる構成要素が示されている。したがって、
図3に示された構成要素以外に他の構成要素がエアロゾル生成装置10000にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0054】
エアロゾル生成装置10000に含まれるヒータ13000は、第1導電性トラック310及び第2導電性トラック320を含んでもよい。第2導電性トラック320は、第1導電性トラック310よりも高い抵抗温度係数(temperature coefficient of resistance)を有することができる。抵抗温度係数は、抵抗値が温度によって変化する比率を示す。抵抗温度係数が増加するほど温度変化による抵抗値の変化がさらに大きくなり、抵抗温度係数が減少するほど温度変化による抵抗値の変化が小さくなる。一般的に、金属は、正の抵抗温度係数を有するので、温度が増加することにより、抵抗値が増加する。
【0055】
一例において、第1導電性トラック310及び第2導電性トラック320は、タングステン、白金及びモリブデンのうち少なくとも1つを含む素材によっても製造される。但し、それらに必ずしも制限されるものではない。第2導電性トラック320が第1導電性トラック310よりも高い抵抗温度係数を有しさえするならば、第1導電性トラック310及び第2導電性トラック320それぞれは、任意の適切な素材によっても製造される。一方、第1導電性トラック310の抵抗温度係数は、温度が約25℃~約360℃である場合、1,800ppm/℃未満であり、第2導電性トラック320の抵抗温度係数は、温度が約25℃~約360℃である場合、2,500ppm/℃以上でもある。
【0056】
制御部12000は、第1温度変化区間では、第1導電性トラック310を用いてエアロゾル生成装置10000に収容されたシガレットを加熱し、第2温度変化区間では、第2導電性トラック320を用いてシガレットを加熱することができる。第1温度変化区間は、ヒータ13000の温度を動作温度まで増加させる予熱区間に対応して、第2温度変化区間は、ヒータ13000の温度を実質的に動作温度に保持する喫煙区間に対応することができる。ここで、動作温度は、シガレット20000に含まれるエアロゾル生成物質からエアロゾルが生成されるのに十分に高い温度を意味することができる。例えば、動作温度は、約200℃~約400℃でもあり、望ましくは、約250℃~330℃以下でもある。但し、それに必ずしも制限されるものではない。以下、
図4を参照して、第1温度変化区間及び第2温度変化区間をさらに詳細に説明する。
【0057】
図4は、一実施例によるエアロゾル生成装置の温度プロファイルの一例を示す図面である。
【0058】
図4を参照すれば、エアロゾル生成装置がシガレットを加熱してエアロゾルを生成するための温度プロファイルの一例が示されている。エアロゾル生成装置は、ユーザがエアロゾル生成装置を用いた喫煙以前にシガレットから十分なエアロゾルが発生するように予熱を遂行する。例えば、
図4に示されたように、エアロゾル生成装置は、ユーザがいつパフしても、エアロゾルを吸い込むことができるように約30秒内にヒータの温度を常温(すなわち、約25℃)で約330℃まで増加させうる。このように、比較的短時間内に温度が急上昇する予熱区間が第1温度変化区間に対応しうる。一例において、第1温度変化区間でヒータの温度の変化率は、8℃/s以上でもある。
【0059】
エアロゾル生成装置は、予熱終了後に、ユーザがエアロゾル生成装置を用いて吸煙することができるようにヒータの温度を実質的に動作温度に保持することができる。例えば、エアロゾル生成装置は、喫煙区間の間、ヒータの温度を約330℃に保持する。このように、温度変化の比較的小さい喫煙区間が第2温度変化区間に対応する。一例において、第2温度変化区間でヒータの温度の変化率は、8℃/s未満である。
【0060】
一方、
図4に示された温度プロファイルは、例示に過ぎず、エアロゾル生成装置は、他の温度プロファイルによってシガレットを加熱してもよい。例えば、エアロゾル生成装置の予熱が完了する時点でのヒータの温度は、330℃よりも高く、さらに低くもなる。
【0061】
実施例によれば、エアロゾル生成装置は、喫煙区間でヒータの温度を必ずしも一定に保持せず、ユーザのパフ回数に基づいてヒータの温度を適切に変更することができる。但し、このような場合にも、喫煙区間での経時的なヒータの温度変化率が相対的に小さければ(例えば、8℃/s未満であれば)、喫煙区間は、第2温度変化区間に対応する。
【0062】
また、
図3に戻り、第1導電性トラック310の抵抗温度係数は、第1温度変化区間で1,800ppm/℃未満であり、第2導電性トラック320の抵抗温度係数は、第1温度変化区間で2,500ppm/℃以上でもある。また、第1導電性トラック310の初期抵抗値(例えば、常温での抵抗値)は、第2導電性トラック320の初期抵抗値より小さくもなる。
【0063】
このように制御部12000は、予熱区間では低い抵抗温度係数を有する第1導電性トラック310を用いてエアロゾル生成装置10000に収容されたシガレットを加熱することで、ヒータ13000を通じて流れる電流を増加させうる。低い抵抗温度係数を有する第1導電性トラック310は、第2導電性トラック320よりも低い抵抗値を有するところ、第2導電性トラック320を用いてシガレットを加熱する場合よりも第1導電性トラック310を用いてシガレットを加熱する場合にヒータ13000を通じて流れる電流がさらに大きくもなる。一方、ヒータ13000を通じて流れる電流が増加されることにより、ヒータ13000から発生する発熱量が増加し、予熱にかかる時間が減少する。
【0064】
制御部12000は、温度保持区間(例えば、第2温度変化区間)では、高い抵抗温度係数を有する第2導電性トラック320を用いてシガレットを加熱することで、ヒータ13000を含む全体的な回路を通じて流れる電流を減少させうる。第2導電性トラック320は、高い抵抗温度係数を有するところ、予熱区間の間、その抵抗値が大きく増加し、その結果、温度保持区間で第1導電性トラック310よりも高い抵抗値を有する。したがって、温度保持区間で第2導電性トラック320を用いてシガレットを加熱すれば、ヒータ13000を含む全体的な回路を通じて流れる電流が減少する。これにより、エアロゾル生成装置の意図せぬ部分の加熱が防止され、不要な電力損失が最小化されてもよい。以下、
図5を参照して、第2温度変化区間で第2導電性トラック320を用いてシガレットを加熱することによる利点をさらに詳細に説明する。
【0065】
図5は、一実施例によるエアロゾル生成装置の構成要素を説明するための図面である。
【0066】
図5を参照すれば、バッテリ11000がヒータに含まれる第1導電性トラック310、または第2導電性トラック320に電力を供給する例示が示されている。
【0067】
制御部(例えば、
図1及び
図3の制御部12000)は、第1温度変化区間では、バッテリ11000が第1導電性トラック310に電力を供給するように制御し、第2温度変化区間では、バッテリ11000が第2導電性トラック320に電力を供給するように制御することができる。エアロゾル生成装置は、バッテリ11000と第1導電性トラック310との電気的な連結、及びバッテリ11000と第2導電性トラック320との電気的な連結の間で選択するための少なくとも1つのスイッチをさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置は、
図5に示されたように、ON/OFFスイッチ510を含んでもよい。
【0068】
制御部は、ON/OFFスイッチ510を用いて第1温度変化区間では、バッテリ11000が第1導電性トラック310に電力を供給するように制御し、第2温度変化区間では、バッテリ11000が第2導電性トラック320に電力を供給するように制御することができる。
【0069】
一方、制御部は、第2導電性トラック320の抵抗値を検出し、検出された抵抗値及び第2導電性トラック320の抵抗温度係数に基づいてヒータの温度を決定することができる。第2導電性トラック320は、高い抵抗温度係数を有するところ、温度変化による抵抗値の変化が大きくもなる。したがって、第2導電性トラック320の抵抗値には、ヒータの温度変化が細密に反映され、第2導電性トラック320を利用すれば、ヒータの温度が正確に検出される。
【0070】
一例において、制御部は、第2導電性トラック320に電気的に連結された温度センシング回路520を用いて第2導電性トラック320の抵抗値を検出し、検出された抵抗値及び第2導電性トラック320の抵抗温度係数に基づいてヒータの温度を決定することができる。
図5には、温度センシング回路520が第2導電性トラック320に直列に連結されたように示されているが、それに必ずしも制限されるものではない。温度センシング回路520は、第2導電性トラック320に並列に連結されてもよい。
【0071】
一方、制御部は、決定された温度に基づいて第1温度変化区間及び第2温度変化区間を識別することができる。一例において、制御部は、決定された温度が既設定の臨界値未満であれば、ヒータが第1温度変化区間で動作していると判断し、決定された温度が既設定の臨界値以上であれば、ヒータが第2温度変化区間で動作していると判断する。但し、それに必ずしも制限されるものではなく、制御部は、決定された温度に基づいて経時的な温度変化率を計算し、計算された経時的な温度変化率に基づいてヒータが第1温度変化区間または第2温度変化区間で動作しているか否かを決定することもできる。
【0072】
一例において、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置内部に形成される回路に沿って流れる電流が既設定の限界を超過しないように制御する電流制御スイッチ530をさらに含んでもよい。このようにエアロゾル生成装置内部に形成される回路には、バッテリ11000、第1導電性トラック310及び第2導電性トラック320だけではなく、ON/OFFスイッチ510、温度センシング回路520、電流制御スイッチ530のような付随的な回路構成がさらに含まれてもよい。また、回路構成を連結するラインには、寄生抵抗が存在する。したがって、エアロゾル生成装置内部に形成される回路に沿って流れる電流が過度に増加すれば、エアロゾル生成装置の意図せぬ部分の加熱が発生し、不要な電力損失が発生しうる。
【0073】
本開示によるエアロゾル生成装置10000は、意図せぬ部分の加熱を防止し、不要な電力損失を最小化するために、第2温度変化区間の間、高い抵抗温度係数を有する第2導電性トラック320でシガレットを加熱することで、ヒータを含む全体的な回路を通じて流れる電流を減少させうる。
【0074】
図6は、一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0075】
図6を参照すれば、エアロゾル生成装置の動作方法は、
図1及び
図3に示されたエアロゾル生成装置10000で処理される段階によって構成される。したがって、以下で省略された内容であっても、
図1及び
図3のエアロゾル生成装置10000について前述した内容から、
図6のエアロゾル生成装置の動作方法にも適用されることが分かる。
【0076】
段階610において、エアロゾル生成装置は、第1温度変化区間で第1導電性トラックを用いてエアロゾル生成装置に収容されたシガレットを加熱することができる。エアロゾル生成装置は、ユーザがエアロゾル生成装置を用いた喫煙以前にシガレットから十分なエアロゾルが発生するように予熱を遂行可能であるが、第1温度変化区間は、ヒータの温度を動作温度まで増加させる予熱区間に対応することができる。前述したように、第1温度変化区間の間、温度が比較的短時間内に急激に変更されうる。例えば、第1温度変化区間でヒータの経時的な温度変化率は、8℃/s以上でもある。一方、第1導電性トラックの抵抗温度係数は、第1温度変化区間で1,800ppm/℃未満でもあるが、必ずしもその限りではない。
【0077】
エアロゾル生成装置は、第1温度変化区間では、バッテリが第1導電性トラックに電力を供給するように制御することができる。例えば、エアロゾル生成装置は、バッテリと第1導電性トラックとの電気的な連結、及びバッテリと第2導電性トラックとの電気的な連結の間で選択するための少なくとも1つのスイッチを用いて、第1温度変化区間では、バッテリが第1導電性トラックに電力を供給するように制御することができる。
【0078】
段階620において、エアロゾル生成装置は、第2温度変化区間で第1導電性トラックよりも高い抵抗温度係数を有する第2導電性トラックを用いてシガレットを加熱することができる。エアロゾル生成装置は、予熱終了後にユーザがエアロゾル生成装置を用いて吸煙するように、ヒータの温度を実質的に動作温度に保持することができるが、第2温度変化区間は、ヒータの温度を実質的に動作温度に保持する喫煙区間に対応することができる。前述したように、第2温度変化区間で温度変化は、比較的小さい。例えば、第2温度変化区間でヒータの経時的な温度変化率は、8℃/s未満でもある。一方、第2導電性トラックの抵抗温度係数は、第1温度変化区間で2,500ppm/℃以上でもあるが、必ずしもその限りではない。
【0079】
エアロゾル生成装置は、第2温度変化区間では、バッテリが第2導電性トラックに電力を供給するように制御することができる。例えば、エアロゾル生成装置は、バッテリと第1導電性トラックとの電気的な連結、及びバッテリと第2導電性トラックとの電気的な連結の間で選択するための少なくとも1つのスイッチを用いて、第2温度変化区間では、バッテリが第2導電性トラックに電力を供給するように制御することができる。
【0080】
一方、エアロゾル生成装置は、第2導電性トラックの抵抗値を検出し、検出された抵抗値及び第2導電性トラックの抵抗温度係数に基づいてヒータの温度を決定し、決定された温度に基づいて第1温度変化区間及び第2温度変化区間を識別することができる。一例において、エアロゾル生成装置は、決定された温度が既設定の臨界値未満であれば、ヒータが第1温度変化区間で動作していると判断し、決定された温度が既設定の臨界値以上であれば、ヒータが第2温度変化区間で動作していると判断することができる。但し、それに必ずしも制限されるものではない。例えば、エアロゾル生成装置は、決定された温度に基づいて経時的な温度変化率を計算し、計算された経時的な温度変化率に基づいて第1温度変化区間及び第2温度変化区間を識別することもできる。
【0081】
図6に示された方法は、その方法を行う命令語を含む1つ以上のプログラムの形態としてコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録される。コンピュータで読み取り可能な可能記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピィーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気光媒体(magneto-optical media)、及びROM(Read Only Memory)、RAM、フラッシュメモリのようなプログラム命令を保存し、遂行するように、特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例には、コンパイラによって作われるような機械語コードだけではなく、インタープリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0082】
図1及び
図3の制御部12000のように、図面においてブロックで表現される構成要素、エレメント、モジュールまたはユニット(この段落では、総じて「構成要素」と指称する)のうち、少なくとも1つは、一実施例によって、前述した個別的な機能を行う多様な数のハードウェア、ソフトウェア及び/またはファームウェア構造としても具現される。例えば、そのような構成要素のうち、少なくとも1つは、1つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御装置の制御を通じて個別的な機能を行うメモリ、プロセッサ、論理回路、ルックアップテーブルのような直接回路構造を利用することができる。また、そのような構成要素のうち、少なくとも1つは、特定論理機能を遂行するための1つ以上の実行可能な命令語を含むモジュール、プログラム、またはコードの一部によって具体的に具現され、1つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御装置によって実行されてもよい。また、このような構成要素のうち少なくとも1つは、個別的な機能を処理する中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサのようなプロセッサを含むか、プロセッサによっても具現される。そのような構成要素の2つ以上は、全動作または結合された2つ以上の構成要素の機能を遂行する1つの単一構成要素に結合されてもよい。また、そのような構成要素のうち少なくとも1つの機能の少なくとも一部は、そのような構成要素のうち、他の1つによっても行われる。また、前述したブロック図にバスが示されていないにしても、構成要素間の連結は、バスを通じても遂行される。前述した例示的な実施例の機能的側面は、1つ以上のプロセッサを行うアルゴリズムによっても具現される。これに付け加えて、ブロックまたは処理段階によって表現される構成要素は、電子構成、信号処理及び/または制御、データ処理などのための任意数の関連技術を利用することができる。
【0083】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に開示されており、それと同等な範囲内にあるすべての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばならない。