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特許7250176NPRS測定方法、端末及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-23
(45)【発行日】2023-03-31
(54)【発明の名称】NPRS測定方法、端末及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20230324BHJP
   H04W 72/20 20230101ALI20230324BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20230324BHJP
【FI】
H04W64/00 140
H04W72/20
H04W72/0453
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021568928
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(86)【国際出願番号】 CN2020112442
(87)【国際公開番号】W WO2021043098
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】201910824812.0
(32)【優先日】2019-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516010548
【氏名又は名称】セインチップス テクノロジー カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 屹
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/064537(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0191403(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0149307(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末によって実行される狭帯域測位参照信号NPRS測定方法であって、
異なるセルに対応する少なくとも1つのキャリアの情報と、各キャリアに対応するキャリア周期情報とを含む端末のNPRS設定情報を取得するステップと、
キャリア周期の長さに基づいて、前記NPRS設定情報中の前記少なくとも1つのキャリアの情報をグループ分けするステップと、
グループ分け結果において、キャリア周期が最も短いグループからキャリアのNPRSを測定し、測定により得たNPRSに基づいて、既定誤差要求を満たすNPRSに対応するキャリアが存在するセルの全キャリアの情報を前記グループ分け結果から削除するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記のキャリア周期の長さに基づいて、前記NPRS設定情報中の前記少なくとも1つのキャリアの情報をグループ分けするステップは、
既定の少なくとも1つのキャリア周期閾値に基づいて、キャリア周期の長さに応じて、前記NPRS設定情報中の前記少なくとも1つのキャリアの情報を複数グループに分けるステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記NPRS設定情報にはさらに、各セルの予想サブフレーム境界情報と、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とが含まれ、
前記のキャリア周期の長さに基づいて、前記NPRS設定情報中の前記少なくとも1つのキャリアの情報をグループ分けするステップの後に、さらに、
得られた各グループ内のキャリアを二次グループ分けするステップを含み、各二次グループ内の複数キャリアのキャリア周波数が同じであり、かつ、前記複数キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記のグループ分け結果において、キャリア周期が最も短いグループからキャリアのNPRSを測定するステップは、
先にキャリア周期の最も短いグループを測定する第一原則に従って、前記グループ分け結果に対する測定順序を決定するステップと、各グループにおいて、先にキャリア数の最も多い二次グループを測定する第二原則に従って、キャリア数の最も多い二次グループからキャリアのNPRSを測定するステップと、を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記二次グループ内のキャリアのNPRSを測定する場合、前記方法はさらに、
前記二次グループ内に複数キャリアのNPRSが同じサブフレームに分布し、かつ前記複数キャリアに対応するリソース要素の位置が異なる場合、前記複数キャリアのNPRSを前記同じサブフレームで同時に測定するステップを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
端末によって実行される狭帯域測位参照信号NPRS測定方法であって、
異なるセルに対応する予想サブフレーム境界情報及び少なくとも1つのキャリアの情報と、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とを含む端末のNPRS設定情報を取得するステップと、
前記NPRS設定情報中の前記少なくとも1つのキャリアの情報をグループ分けするステップであって、各グループ内の複数キャリアのキャリア周波数が同じであり、かつ、前記複数キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下であるステップと、
グループ分け結果において、キャリア数によって、キャリア数の最も多いグループからキャリアのNPRSを測定し、既定誤差要求を満たすNPRSに対応するキャリアが存在するセルのすべてのキャリアの情報を前記グループ分け結果から削除するステップと、
を含む方法。
【請求項7】
少なくとも1つのプロセッサによって実行され、請求項1~6の何れか一項に記載の狭帯域測位参照信号NPRS測定方法を実現できる少なくとも1つのプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項8】
プロセッサ及びメモリを含む端末であって、前記プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行することで、請求項1~6の何れか一項に記載の狭帯域測位参照信号NPRS測定方法を実現するように構成される端末。
【請求項9】
設定取得モジュールと、グループ分けモジュールと、測定モジュールとを含む端末であって、
前記設定取得モジュールは、異なるセルに対応する少なくとも1つのキャリアの情報と、各キャリアに対応するキャリア周期情報とを含む端末の狭帯域測位参照信号NPRS設定情報を取得するように構成され、
前記グループ分けモジュールは、キャリア周期の長さに基づいて、前記NPRS設定情報中の前記少なくとも1つのキャリアの情報をグループ分けするように構成され、
前記測定モジュールは、グループ分け結果において、キャリア周期が最も短いグループからキャリアのNPRSを測定し、測定により得たNPRSに基づいて、既定誤差要求を満たすNPRSに対応するキャリアが存在するセルの全キャリアの情報を前記グループ分け結果から削除するように構成される端末。
【請求項10】
前記NPRS設定情報にはさらに、各セルの予想サブフレーム境界情報と、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とが含まれ、
前記グループ分けモジュールはさらに、得られた各グループ内のキャリアを二次グループ分けし、各二次グループ内の複数キャリアのキャリア周波数が同じであり、かつ、前記複数キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下であるように構成される請求項9に記載の端末。
【請求項11】
設定取得モジュールと、グループ分けモジュールと、測定モジュールとを含む端末であって、
前記設定取得モジュールは、異なるセルに対応する予想サブフレーム境界情報及び少なくとも1つのキャリアの情報と、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とを含む端末の狭帯域測位参照信号NPRS設定情報を取得するように構成され、
前記グループ分けモジュールは、前記NPRS設定情報中の前記少なくとも1つのキャリアの情報をグループ分けするように構成され、各グループ中の複数キャリアのキャリア周波数が同じであり、かつ、前記複数キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下であり、
前記測定モジュールは、グループ分け結果において、キャリア数に基づいて、キャリア数が最も多いグループからキャリアのNPRSを測定し、測定により得たNPRSに基づいて、既定誤差要求を満たすNPRSに対応するキャリアが存在するセルの全キャリアの情報を前記グループ分け結果から削除するように構成される端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は中国特許庁に2019年09月02日に提出された、出願番号が201910824812.0である中国特許出願の優先権を主張し、その出願の全ての内容を引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、狭帯域モノのインターネット(NBIoT:Narrow Band Internet of Things)の技術分野に関し、例えば、狭帯域測位参照信号(Narrowband Positioning Reference Signal、NPRS)測定方法、端末、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
NBIoTはモノのインターネットの重要な一技術分野で、低消費電力、広いカバレッジ、低コスト、大容量などのメリットを備える。物流追跡、シェアサイクルなどのいくつかの場面では、NBIoTネットワークにより端末の位置を測定する必要がある。そのため、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)リリース14(Release 14、R14)のプロトコルでは、NBIoT端末の測位のために使用されるNPRSという参照信号が特別に定義されている。
【0004】
NPRSは到来時間差測位法(OTDOA:Observed Time Difference of Arrival)の原理に基づいて測位する。NBIot端末は、NPRSにより、複数の隣接セルと1つの参照セルとの信号到来時間差の値を測定し、基地局測位サーバに報告し、基地局測位サーバはさらに、複数のセルが位置する基地局の位置及び報告された差の値に基づいて、このNBIot端末の位置座標を推定する。基地局が端末に設定するNPRSセルは、1つの参照セルと、最大で72個のセルを含むことができる隣接セルリストとを含む。1つのNPRSセルには、最大で5つのキャリアを設定することができ、各キャリアは異なるNPRS設定周期を含み、NPRS周期は最短で10ms、最長で1280msとすることができる。各セルのNPRS設定にはセルの予想境界が含まれており、端末は、セルの予想境界に基づいてNPRS実際の境界を測定により得て、実際の境界と予想境界との間の時間差の値を推定して、基地局に報告して測位することができる。
【0005】
基地局が端末に設定するNPRSセルは通常、最大で70個以上と多いため、比較的多いセルを設定する場合、設定リストに従って順次測定を行うと、時間がかかり、端末の測位の時効性に影響し、端末の消費電力を増やしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示によれば、測定効率を向上させ、測定時間及び消費電力を低減することができるNPRS測定方法、端末及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
異なるセルに対応する1つ以上のキャリアと、各キャリアに対応するキャリア周期とを含む端末のNPRS設定情報を取得するステップと、
キャリア周期の長さに基づいて、NPRS設定情報中の前記1つ以上のキャリアをグループ分けするステップと、
グループ分け結果において、キャリア周期が最も短いグループからキャリアのNPRSを測定し、測定により得たNPRSに基づいて、既定誤差要求を満たすNPRSに対応するキャリアが存在するセルの全キャリアをグループ分け結果から削除するステップと、
を含む、狭帯域測位参照信号NPRS測定方法が提供される。
【0008】
異なるセルに対応する予想サブフレーム境界情報及び1つ以上のキャリアと、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とを含む端末のNPRS設定情報を取得するステップと、
NPRS設定情報中の前記1つ以上のキャリアをグループ分けするステップであって、各グループ内の複数キャリアのキャリア周波数が同じであり、かつ、前記複数キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下であるステップと、
グループ分け結果において、キャリア数によって、キャリア数の最も多いグループからキャリアのNPRSを測定し、既定誤差要求を満たすNPRSに対応するキャリアが存在するセルのすべてのキャリアをグループ分け結果から削除するステップと、
を含む、NPRS測定方法がさらに提供される。
【0009】
1つ以上のプロセッサによって実行でき、上記NPRS測定方法を実現する1つ以上のプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体がさらに提供される。
【0010】
メモリに記憶されたプログラムを実行することで、以上のNPRS測定方法を実現するように構成されるプロセッサ、及びメモリを含む端末がさらに提供される。
【0011】
異なるセルに対応する1つ以上のキャリアと、各キャリアに対応するキャリア周期とを含む端末のNPRS設定情報を取得するように構成される設定取得モジュールと、
キャリア周期の長さに基づいて、NPRS設定情報中の前記1つ以上のキャリアをグループ分けするように構成されるグループ分けモジュールと、
グループ分け結果において、キャリア周期が最も短いグループからキャリアのNPRSを測定し、測定により得たNPRSに基づいて、既定誤差要求を満たすNPRSに対応するキャリアが存在するセルの全キャリアをグループ分け結果から削除するように構成される測定モジュールと、
を含む端末がさらに提供される。
【0012】
異なるセルに対応する予想サブフレーム境界情報及び1つ以上のキャリアと、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とを含む端末のNPRS設定情報を取得するように構成される設定取得モジュールと、
NPRS設定情報中の前記1つ以上のキャリアをグループ分けし、各グループ内の複数キャリアのキャリア周波数が同じであり、かつ、前記複数キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下であるように構成されるグループ分けモジュールと、
グループ分け結果において、キャリア数に基づいて、キャリア数の最も多いグループからキャリアのNPRSを測定し、測定により得たNPRSに基づいて、既定誤差要求を満たすNPRSに対応するキャリアが存在するセルの全キャリアをグループ分け結果から削除するように構成される測定モジュールと、
を含む端末がさらに提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例によるNPRS測定方法の模式フローチャートである。
図2】本発明の実施例による、マルチセルの予想サブフレーム境界の模式図である。
図3】本発明の実施例による、同じリソースブロック(RB:Resource Block)上の異なるセル識別子(ID:Identifier)のNPRSの分布を示す図である。
図4】本発明の実施例による、もう一つのNPRS測定方法の模式フローチャートである。
図5】本発明の実施例による端末の構成模式図である。
図6】本発明の実施例によるもう一つの端末の構成模式図である。
図7】本発明の実施例による、4つのセルを含むNPRS測定プロセスの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を合わせて本発明の実施例を説明する。
添付図面のフローチャートに示されたステップは、一組のコンピュータ実行可能な命令のようなコンピュータシステム内で実行することができる。また、フローチャートには論理的順序が示されているが、場合によっては、こことは異なる順序で図示又は説明されたステップを実行してもよい。
【0015】
図1に示すように、本発明の実施例は、以下のステップを含むNPRS測定方法を提供する:
ステップ101:異なるセル(Cell)に対応する1つ以上のキャリア(Carrier)と、各キャリアに対応するキャリア周期情報とを含む端末のNPRS設定情報を取得する。
【0016】
一つの例示的な実施例では、前記NPRS設定情報にはさらに、セルの予想サブフレーム境界情報と、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とが含まれる。
【0017】
ステップ102:キャリア周期情報に基づいて、NPRS設定情報中の前記キャリアをグループ分けする。
【0018】
一つの例示的な実施例では、前記のキャリア周期情報に基づいて、NPRS設定情報中の前記キャリアをグループ分けするステップは、以下のステップを含む:
既定の1つ以上のキャリア周期閾値に基づいて、キャリア周期の長さに応じて、前記NPRS設定情報中のキャリアを2つ以上のグループに分ける。
【0019】
一つの例示的な実施形態では、前記のキャリア周期情報に基づいて、NPRS設定情報中の前記キャリアをグループ分けするステップの後に、前記方法はさらに:前記グループ分けで得られた複数グループのキャリアをそれぞれ二次グループ分けすることを含み、各二次グループ内の前記キャリアのキャリア周波数が同じであり、かつ前記キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界が近い。
【0020】
図2に示すように、セル0、1、2の予想サブフレーム境界は同じであり、セル3の予想サブフレーム境界は他の数個のセルの予想サブフレーム境界とは異なる。
【0021】
一つの例示的な実施例では、前記キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界が近いことは、前記キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下であることを含む。
【0022】
ステップ103:キャリア周期の長さに基づいて、キャリア周期の短いグループからキャリアのNPRSを測定し、測定されて得たNPRSに基づいて、既定誤差要求を満たすNPRSのキャリアに対応するセルの全キャリアをグループから削除する。
【0023】
一つの例示的な実施例では、前記のキャリア周期の長さに基づいて、キャリア周期の短いグループからキャリアのNPRSを測定することは:先にキャリア周期の短いグループを測定する第一原則に従って、前記グループの測定順序を決定するステップと、各グループにおいて、先にキャリア数の多い二次グループを測定する第二原則に従って、キャリア数の多い二次グループからキャリアのNPRSを測定するステップと、を含む。
【0024】
本発明の実施形態では、キャリア周期の短いグループは、比較的短い時間内で十分なNPRSサンプルを測定することができ、キャリア周期の長いグループは、十分なNPRSサンプルを測定するために比較的長い時間が必要であるため、キャリア周期の短いグループの優先順位が高く、キャリア周期の長いグループの優先順位が低い。先にキャリア周期の短いグループを測定し、それからキャリア周期の長いグループを測定する順に、複数グループのキャリアのNPRSを順次測定することにより、測定効率を向上させ、測定時間を短縮して、消費電力を低減する。
【0025】
同じキャリア周期グループにおいて、さらに基地局が設定した予想サブフレーム境界及びキャリア周波数に基づいて、予想サブフレーム境界が近く、キャリア周波数が同じなNPRSキャリアを一つのグループに分けて、グループ分けが完了した後に、各グループに含まれるキャリア数に基づいて順序付けを行い、キャリア数の比較的多いグループを優先的に測定する。
【0026】
一つの例示的な実施例では、前記二次グループ内のキャリアのNPRSを測定するときに、前記方法はさらに、次のステップを含む:
前記二次グループ内の2つ以上のキャリアのNPRSが同じサブフレームに分布し、かつ対応するリソース要素(RE:Resource Element)の位置が異なる場合、前記2つ以上のキャリアのNPRSを同じサブフレームで同時に測定する。
【0027】
端末が境界調整を行う場合、調整過程に比較的多くの時間がかかるため、予想サブフレーム境界の近いキャリアを1つのグループに分けて測定することで、端末の境界切替え過程における消費時間を削減することができる。無線周波数キャリアの切替えに時間がかかり(NPRS受信中のキャリア切替えは最終的な測定結果に影響するため、キャリア切替えのための時間を確保しておく必要がある)、また、NPRSの物理層RB特性(同じRB上での異なるセルIDのNPRSの分布の模式図を図3に示す)によって、セルID mod6の結果が等しくない同一周波数、同一境界セルのNPRSは、同じサブフレームで受信、測定することができる。例えば、二次グループに2つのキャリアが存在し、2つのキャリアはそれぞれN個のNPRSデータをフルに測定する必要があり、2つのキャリアのNPRSサブフレーム分布が異なり、一部のサブフレームは2つのキャリアのNPRSを含み、一部のサブフレームは1つのキャリアのNPRSだけを含み、一部のサブフレームはNPRSを含まないので、測定中に2つのキャリアのNPRSを含むサブフレームにあった場合、そのサブフレームで2つのキャリアのNPRSを同時に測定することができ、この場合、1つのサブフレームで同時に2つのキャリアのNPRSのデータを得て、更に総測定時間を省く。以上のように、キャリア周波数が同じなキャリアを1つのグループに分けることで全体の測定時間を削減することができる。含むキャリア数の比較的多い二次グループを優先的に測定することにより、端末は比較的多くのセルを比較的少ない時間で測定することができ、全体の測定時間を省くことができる。
【0028】
本願では、同じ二次グループのキャリアは、予想サブフレーム境界が近ければよく、予想サブフレーム境界が近いが、サブフレーム番号又は無線フレーム番号が異なるシーンであれば、NPRSローカルシーケンスを生成する際に実際のサブフレーム番号又は無線フレーム番号を採用する方法で区別して処理することができる。
【0029】
1つのセルには最大5つのキャリアが存在する可能性があり、これら5つのキャリアのサブフレーム境界は同じであり、その中の1つのキャリアで測定されたNPRS結果が既定の誤差要求を満たすことができる場合、そのセルの境界差が既に測定されており、他のキャリアはもはや測定する必要がなく、そのセルに対応するすべてのキャリアを測定待ちのグループから除去する必要があることを示す。
【0030】
図4に示すように、本発明の実施例は、以下のステップを含むNPRS測定方法をさらに提供する:
ステップ401:異なるセルに対応する予想サブフレーム境界情報及び1つ以上のキャリアと、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とを含む端末のNPRS設定情報を取得する。
【0031】
ステップ402:NPRS設定情報中のキャリアをグループ分けし、各グループ内のキャリアのキャリア周波数が同じであり、かつキャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界が近い。
【0032】
一つの例示的な実施例では、前記キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界が近いことは、前記キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下であることを含む。
【0033】
ステップ403:キャリア数によって、キャリア数の多いグループからキャリアのNPRSを測定し、既定誤差要求を満たすNPRSのキャリアに対応するセルの全キャリアをグループから削除する。
【0034】
本願の実施例において、基地局が設定した予想サブフレーム境界及びキャリア周波数に基づいて、予想サブフレーム境界が近く、キャリア周波数が同じなNPRSキャリアを一つのグループに分けて、グループ分けが完了した後に、各グループに含まれるキャリア数に基づいて順序付けを行い、キャリア数の比較的多いグループを優先的に測定する。
【0035】
一つの例示的な実施例では、前記キャリアのNPRSを測定するときに、前記方法はさらに、以下のステップを含む:
このグループ内の2つ以上のキャリアのNPRSが同じサブフレームに分布し、かつ対応するリソース要素の位置が異なる場合、前記2つ以上のキャリアのNPRSを同じサブフレームで同時に測定する。
【0036】
端末が境界調整を行う場合、調整過程に比較的多くの時間がかかるため、予想サブフレーム境界の近いキャリアを1つのグループに分けて測定することで、端末の境界切替え過程における消費時間を削減することができる。無線周波数キャリアの切替えに時間がかかり(NPRS受信中のキャリア切替えは最終的な測定結果に影響するため、キャリア切替えのための時間を確保しておく必要がある)、また、NPRSの物理層RB特性によって、セルID mod6の結果が等しくない同一周波数、同一境界セルのNPRSは、同じサブフレームで受信、測定することができる。例えば、一つのグループに2つのキャリアが存在し、2つのキャリアはそれぞれN個のNPRSデータをフルに測定する必要があり、2つのキャリアのNPRSサブフレーム分布が異なり、一部のサブフレームは2つのキャリアのNPRSを含み、一部のサブフレームは1つのキャリアのNPRSだけを含み、一部のサブフレームはNPRSを含まないので、測定中に2つのキャリアのNPRSを含むサブフレームにあった場合、そのサブフレームで2つのキャリアのNPRSを同時に測定することができ、この場合、1つのサブフレームで同時に2つのキャリアのNPRSのデータを得て、更に総測定時間を省く。以上のように、キャリア周波数が同じなキャリアを1つのグループに分けることで全体の測定時間を削減することができる。含むキャリア数の比較的多いグループを優先的に測定することにより、端末は比較的多くのセルを比較的少ない時間で測定することができ、全体の測定時間を省くことができる。
【0037】
本願の同じグループのキャリアは、予想サブフレーム境界が近ければよく、予想サブフレーム境界が近いが、サブフレーム番号又は無線フレーム番号が異なるシーンであれば、NPRSローカルシーケンスを生成する際に実際のサブフレーム番号又は無線フレーム番号を採用する方法で区別して処理することができる。
【0038】
1つのセルには最大5つのキャリアが存在する可能性があり、これら5つのキャリアのサブフレーム境界は同じであり、その中の1つのキャリアで測定されたNPRS結果が既定の誤差要求を満たすことができる場合、そのセルの境界差が既に測定されており、他のキャリアはもはや測定する必要がなく、そのセルに対応するすべてのキャリアを測定待ちのグループから除去する必要があることを示す。
【0039】
本願の実施例はさらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、1つ以上のプロセッサによって実行でき、何れか一つの実施例に記載のNPRS測定方法を実現する1つ以上のプログラムが記憶されている。
【0040】
本願の実施例はさらにプロセッサ及びメモリを含む端末を提供し、前記プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行することで、何れか一つの実施例に記載のNPRS測定方法を実現するように構成される。
【0041】
図5に示すように、本願の実施例はさらに、第1の設定取得モジュール501と、第1のグループ分けモジュール502と、第1の測定モジュール503とを含む端末を提供する。
【0042】
前記第1の設定取得モジュール501は、異なるセルに対応する1つ以上のキャリアと、各キャリアに対応するキャリア周期情報とを含む端末のNPRS設定情報を取得するように構成され、前記第1のグループ分けモジュール502は、キャリア周期情報に基づいて、NPRS設定情報中のキャリアをグループ分けするように構成され、前記第1の測定モジュール503は、キャリア周期の長さに基づいて、キャリア周期の短いグループからキャリアのNPRSを測定し、測定されて得たNPRSに基づいて、既定誤差要求を満たすNPRSのキャリアに対応するセルの全キャリアをグループから削除するように構成される。
【0043】
一つの例示的な実施例では、前記第1のグループ分けモジュール502がキャリア周期情報に基づいて、NPRS設定情報中のキャリアをグループ分けすることは、以下のステップを含む:
既定の1つ以上のキャリア周期閾値に基づいて、キャリア周期の長さに応じて、前記NPRS設定情報中のキャリアを2つ以上のグループに分ける。
【0044】
一つの例示的な実施例では、前記NPRS設定情報にはさらに、セルの予想サブフレーム境界情報と、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とが含まれ、
前記第1のグループ分けモジュール502はさらに、前記グループ分けで得られた複数グループのキャリアをそれぞれ二次グループ分けするように構成され、各二次グループ内のキャリアのキャリア周波数が同じであり、かつ前記キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界が近い。
【0045】
図2に示すように、セル0、1、2の予想サブフレーム境界は同じであり、セル3の予想サブフレーム境界は他の数個のセルの予想サブフレーム境界とは異なる。
【0046】
一つの例示的な実施例では、前記各二次グループ内の複数キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界が近いことは、前記各二次グループ内の複数キャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下であることを含む。
【0047】
本発明の実施形態では、キャリア周期の短いグループは、比較的短い時間内で十分なNPRSサンプルを測定することができ、キャリア周期の長いグループは、十分なNPRSサンプルを測定するために比較的長い時間が必要であるため、キャリア周期の短いグループの優先順位が高く、キャリア周期の長いグループの優先順位が低い。先にキャリア周期の短いグループを測定し、それからキャリア周期の長いグループを測定する順に、複数グループのキャリアのNPRSを順次測定することにより、測定効率を向上させ、測定時間を短縮して、消費電力を低減する。
【0048】
一つの実施例では、前記第1の測定モジュール503が前記のキャリア周期の長さに基づいて、キャリア周期の短いグループからキャリアのNPRSを測定することは:先にキャリア周期の短いグループを測定する第一原則に従って、前記グループの測定順序を決定するステップと、各グループにおいて、先にキャリア数の多い二次グループを測定する第二原則に従って、キャリア数の多い二次グループからキャリアのNPRSを測定するステップと、を含む。
【0049】
同じキャリア周期グループにおいて、さらに基地局が設定した予想サブフレーム境界及びキャリア周波数に基づいて、予想サブフレーム境界が近く、キャリア周波数が同じなNPRSキャリアを一つのグループに分けて、グループ分けが完了した後に、各グループに含まれるキャリア数に基づいて順序付けを行い、キャリア数の比較的多いグループを優先的に測定する。
【0050】
一つの例示的な実施例において、前記第1の測定モジュール503によって前記二次グループ内のキャリアのNPRSを測定する際に、前記二次グループ内の2つ以上のキャリアのNPRSが同じサブフレームに分布し、かつ対応するリソース要素の位置が異なる場合、前記2つ以上のキャリアのNPRSを同じサブフレームで同時に測定する。
【0051】
端末が境界調整を行う場合、調整過程に比較的多くの時間がかかるため、予想サブフレーム境界の近いキャリアを1つのグループに分けて測定することで、端末の境界切替え過程における消費時間を削減することができる。無線周波数キャリアの切替えに時間がかかり(NPRS受信中のキャリア切替えは最終的な測定結果に影響するため、キャリア切替えのための時間を確保しておく必要がある)、また、NPRSの物理層RB特性(同じRB上での異なるセルIDのNPRSの分布の模式図を図3に示す)によって、セルID mod6の結果が等しくない同一周波数、同一境界セルのNPRSは、同じサブフレームで受信、測定することができる。例えば、二次グループに2つのキャリアが存在し、2つのキャリアはそれぞれN個のNPRSデータをフルに測定する必要があり、2つのキャリアのNPRSサブフレーム分布が異なり、一部のサブフレームは2つのキャリアのNPRSを含み、一部のサブフレームは1つのキャリアのNPRSだけを含み、一部のサブフレームはNPRSを含まないので、測定中に2つのキャリアのNPRSを含むサブフレームにあった場合、そのサブフレームで2つのキャリアのNPRSを同時に測定することができ、この場合、1つのサブフレームで同時に2つのキャリアのNPRSのデータを得て、更に総測定時間を省く。以上のように、キャリア周波数が同じなキャリアを1つのグループに分けることで全体の測定時間を削減することができる。含むキャリア数の比較的多い二次グループを優先的に測定することにより、端末は比較的多くのセルを比較的少ない時間で測定することができ、全体の測定時間を省くことができる。
【0052】
本願の同じ二次グループのキャリアは、予想サブフレーム境界が近ければよく、予想サブフレーム境界が近いが、サブフレーム番号又は無線フレーム番号が異なるシーンであれば、NPRSローカルシーケンスを生成する際に実際のサブフレーム番号又は無線フレーム番号を採用する方法で区別して処理することができる。
【0053】
1つのセルには最大5つのキャリアが存在する可能性があり、これら5つのキャリアのサブフレーム境界は同じであり、その中の1つのキャリアで測定されたNPRS結果が既定の誤差要求を満たすことができる場合、そのセルの境界差が既に測定されており、他のキャリアはもはや測定する必要がなく、そのセルに対応するすべてのキャリアを測定待ちのグループから除去する必要があることを示す。
【0054】
図6に示すように、本願の実施例はさらに、第2の設定取得モジュール601と、第2のグループ分けモジュール602と、第2の測定モジュール603とを含む端末を提供する。
【0055】
前記第2の設定取得モジュール601は、異なるセルに対応する予想サブフレーム境界情報及び1つ以上のキャリアと、各キャリアに対応するキャリア周波数情報とを含む端末のNPRS設定情報を取得するように構成され、前記第2のグループ分けモジュール602は、NPRS設定情報中のキャリアをグループ分けするように構成され、各グループ内のキャリアのキャリア周波数が同じであり、かつキャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界が近く、前記第2の測定モジュール603は、キャリア数に基づいて、キャリア数の多いグループからキャリアのNPRSを測定し、測定されて得たNPRSに基づいて、既定誤差要求を満たすNPRSのキャリアに対応するセルの全キャリアをグループから削除するように構成される。
【0056】
一つの例示的な実施例では、前記各グループ内のキャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界が近いことは、各グループ内のキャリアに対応するセルの予想サブフレーム境界間の差の値が、既定の最大境界差値閾値以下であることを含む。
【0057】
本願の実施例において、基地局が設定した予想サブフレーム境界及びキャリア周波数に基づいて、予想サブフレーム境界が近く、キャリア周波数が同じなNPRSキャリアを一つのグループに分けて、グループ分けが完了した後に、各グループに含まれるキャリア数に基づいて順序付けを行い、キャリア数の比較的多いグループを優先的に測定する。
【0058】
一つの例示的な実施例において、前記第2の測定モジュール603によって前記キャリアのNPRSを測定する際に、このグループ内の2つ以上のキャリアのNPRSが同じサブフレームに分布し、かつ対応するリソース要素の位置が異なる場合、前記2つ以上のキャリアのNPRSを同じサブフレームで同時に測定する。
【0059】
端末が境界調整を行う場合、調整過程に比較的多くの時間がかかるため、予想サブフレーム境界の近いキャリアを1つのグループに分けて測定することで、端末の境界切替え過程における消費時間を削減することができる。無線周波数キャリアの切替えに時間がかかり(NPRS受信中のキャリア切替えは最終的な測定結果に影響するため、キャリア切替えのための時間を確保しておく必要がある)、また、NPRSの物理層RB特性によって、セルID mod6の結果が等しくない同一周波数、同一境界セルのNPRSは、同じサブフレームで受信、測定することができる。例えば、一つのグループに2つのキャリアが存在し、2つのキャリアはそれぞれN個のNPRSデータをフルに測定する必要があり、2つのキャリアのNPRSサブフレーム分布が異なり、一部のサブフレームは2つのキャリアのNPRSを含み、一部のサブフレームは1つのキャリアのNPRSだけを含み、一部のサブフレームはNPRSを含まないので、測定中に2つのキャリアのNPRSを含むサブフレームにあった場合、そのサブフレームで2つのキャリアのNPRSを同時に測定することができ、この場合、1つのサブフレームで同時に2つのキャリアのNPRSデータを得て、更に総測定時間を省く。以上のように、キャリア周波数が同じなキャリアを1つのグループに分けることで全体の測定時間を削減することができる。含むキャリア数の比較的多いグループを優先的に測定することにより、端末は比較的多くのセルを比較的少ない時間で測定することができ、全体の測定時間を省くことができる。
【0060】
本願の同じグループのキャリアは、予想サブフレーム境界が近ければよく、予想サブフレーム境界が近いが、サブフレーム番号又は無線フレーム番号が異なるシーンであれば、NPRSローカルシーケンスを生成する際に実際のサブフレーム番号又は無線フレーム番号を採用する方法で区別して処理することができる。
【0061】
1つのセルには最大5つのキャリアが存在する可能性があり、これら5つのキャリアのサブフレーム境界は同じであり、その中の1つのキャリアで測定されたNPRS結果が既定の誤差要求を満たすことができる場合、そのセルの境界差が既に測定されており、他のキャリアはもはや測定する必要がなく、そのセルに対応するすべてのキャリアを測定待ちのグループから除去する必要があることを示す。
【0062】
一つの例示的な実施例において、本願の実施例に基づくNPRS測定案は、マルチレベルグループ分け計画法に基づいており、測定計画プロセスは以下のステップを含む。
【0063】
(1)まず、キャリアをキャリア周期の長さに応じてグループ分けし、短周期グループと長周期グループに分ける。短周期グループは、比較的短い時間で十分なNPRSサンプルを測定することができるので、優先度が高く、長周期グループは、十分なNPRSサンプルを測定するのに比較的長い時間がかかり、優先度が低い。
【0064】
(2)同じ周期グループにおいて、基地局が設定した予想サブフレーム境界及びキャリア周波数に基づいて、予想サブフレーム境界が近く、キャリア周波数が同じなNPRSキャリアを一つのグループに分ける必要があり;グループ分けが完了した後に、さらに各グループに含まれるキャリア数に基づいて順序付けを行い、キャリア数の比較的多いグループを優先的に測定する必要がある。
【0065】
予想サブフレーム境界について、通常、端末が境界調整を行う場合、調整過程に比較的多くの時間がかかるため、予想境界の近いキャリアを1つのグループに分けて測定することで、端末の境界切替え過程における消費時間を削減することができる。なお、予想サブフレームの判断では、予想サブフレーム境界が近ければよく、予想サブフレーム境界が近いが、サブフレーム番号又は無線フレーム番号が異なるシーンであれば、NPRSローカルシーケンスの生成時に実際のサブフレーム番号又は無線フレーム番号を採用する方法で区別して処理することができる。
【0066】
周波数について、一方では、無線周波数キャリアの切替えに時間がかかり(NPRS受信中のキャリア切替えは最終的な測定結果に影響するため、キャリア切替えのための時間を確保しておく必要がある)、他方では、NPRSのRB特性によって、セルID mod6の結果が等しくない同一周波数、同一境界セルのNPRSは、同じサブフレームで受信、測定することができるので、キャリア周波数が同じなキャリアを1つのグループに分けることで全体の測定時間を削減することができる。
【0067】
1つのセルには最大5つのキャリアが存在する可能性があり、これら5つのキャリアの境界は同じであり、その中の1つのキャリアで測定されたNPRS結果が既定の誤差要求を満たすことができる場合、そのセルの境界差が既に測定されており、他のキャリアはもはや測定する必要がなく、そのセルに対応するすべてのキャリアをグループから除去する必要があることを示す。
【0068】
含むキャリア数の比較的多い、近い予想サブフレーム境界と同一キャリア周波数を有するキャリアグループを優先的に測定することにより、端末は比較的多くのセルを比較的少ない時間で測定することができ、全体の測定時間を省くことができる。
【0069】
本願はNPRSキャリア周期、予想サブフレーム境界及びキャリア周波数を統一的に考慮し、比較的少ない時間で比較的多くのセルのNPRSを測定することができ、マルチセル下のNPRSの測定効率を大幅に高め、それによって測定時効の向上、電力消費の低減等の目的を達成した。
【0070】
図7に示すように、以下の4つのセルを例とする。
セル0は、周波数がそれぞれcarrier0、carrier1、carrier2で、周期がそれぞれ10ms、40ms、320msである3つのキャリアを含む。
【0071】
セル1は、周波数がそれぞれcarrier1、carrier2で、周期がそれぞれ10ms、640msである2つのキャリアを含む。
【0072】
セル2は、周波数がそれぞれcarrier0、carrier2で、周期がそれぞれ10ms、640msである2つのキャリアを含む。
【0073】
セル3は、周波数がそれぞれcarrier1、carrier2で、周期がそれぞれ40ms、640msである2つのキャリアを含む。
【0074】
説明を簡略化するために、4つのセルの予想サブフレーム境界はすべて同じであるとする。
【0075】
測定ステップは以下のステップを含む。
(1)10ms、40ms周期のNPRS設定のキャリアを短周期グループに分け、40msより長い周期のNPRS設定のキャリアを長周期グループに分ける。
【0076】
(2)短周期グループと長周期グループのキャリアをそれぞれ境界-周波数でグループ分けし、以下となる。
【0077】
第1グループの短周期グループ:Cell0-carrier0、Cell2-carrier0。
【0078】
第2グループの短周期グループ:Cell0-carrier1、Cell1-carrier1、Cell3-carrier1。
【0079】
第1グループの長周期グループ:Cell0-carrier2、Cell1-carrier2、Cell2-carrier2、Cell3-carrier2。
【0080】
(3)短周期グループと長周期グループ内の境界-周波数グループをキャリア数でソートすると、次のようになる。
【0081】
第1グループの短周期グループ:Cell0-carrier1、Cell1-carrier1、Cell3-carrier1。
【0082】
第2グループの短周期グループ:Cell0-carrier0、Cell2-carrier0。
【0083】
第1グループの長周期グループ:Cell0-carrier2、Cell1-carrier2、Cell2-carrier2、Cell3-carrier2。
【0084】
(4)第1グループの短周期グループのNPRSを測定する。
(5)(4)でNPRS測定済みの該当セルをグループから除去した後、(1)、(2)、(3)のステップを再実行する。
【0085】
本例では、(4)でNPRS測定済みの該当セルを除去した後、Cell2のみが測定されていない。
【0086】
第1グループの短周期グループ:Cell2-carrier0。
第1グループの長周期グループ:Cell2-carrier2。
【0087】
短周期グループを優先的にテストし、試験が完了すると、NPRS全体の測定プロセスを終了する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7