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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-24
(45)【発行日】2023-04-03
(54)【発明の名称】過酷な環境のためのフィードスルー部品
(51)【国際特許分類】
   C03C 8/02 20060101AFI20230327BHJP
   C03C 8/24 20060101ALI20230327BHJP
【FI】
C03C8/02
C03C8/24
【請求項の数】 26
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017156832
(22)【出願日】2017-08-15
(62)【分割の表示】P 2014191481の分割
【原出願日】2014-09-19
(65)【公開番号】P2018027886
(43)【公開日】2018-02-22
【審査請求日】2017-09-19
【審判番号】
【審判請求日】2020-11-16
(31)【優先権主張番号】14/032,475
(32)【優先日】2013-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504299782
【氏名又は名称】ショット アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】SCHOTT AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr. 10, 55122 Mainz, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】チャールズ リーデック
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド フィルキンズ
(72)【発明者】
【氏名】イェンス ズフナー
(72)【発明者】
【氏名】エレン ケイ リトル
(72)【発明者】
【氏名】フリオ カスティーヨ
(72)【発明者】
【氏名】ザビーネ ピヒラー-ヴィルヘルム
【合議体】
【審判長】宮澤 尚之
【審判官】日比野 隆治
【審判官】後藤 政博
(56)【参考文献】
【文献】特開平3-129663(JP,A)
【文献】特表2014-510995(JP,A)
【文献】特開2011-168480(JP,A)
【文献】特表2012-519149(JP,A)
【文献】特開2013-220990(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C8/00-8/24
C03C3/062-3/068
C03C3/076-3/097
H01B1/02
H01M2/06
H01M8/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィードスルー部品であって、
アクセス開口を備える支持体を備え、少なくとも1つの機能部品が前記アクセス開口に配置されており、電気的に絶縁性の固定材料が、前記アクセス開口において、前記少なくとも1つの機能部品を固定し、
前記電気的に絶縁性の固定材料は、前記少なくとも1つの機能部品を前記支持体から電気的に絶縁しており、
前記電気的に絶縁性の固定材料は、サンドイッチ構造を有する多層ボディであり、かつ、350℃の温度において1.0×1010Ω・cmよりも高い体積抵抗を有するガラスセラミックを含み、前記ガラスセラミックは、酸化物ベースにおけるモル%で
SiO2 35~50
23 5~15
Al23 0~<2
MO 30~50
2O 0~<1
を含み、MOは、MgO、CaO、SrO、BaOおよびこれらの組み合わせから成るグループから選択されており、M2Oは、Li2O、Na2O、K2Oおよびこれらの組み合わせから成るグループから選択され、
記サンドイッチ構造が、前記組成の範囲内で様々なガラスセラミック材料からなるか、又は、前記組成の範囲内で様々なガラスセラミック材料および、さらなる、その他の組成からなり、
前記電気的に絶縁性の固定材料は、前記支持体のCTEよりも小さな値を有するCTEを有しており、少なくとも室温において、前記支持体は、前記電気的に絶縁性の固定材料に向かって付加的な保持圧力を加えることを特徴とする、前記フィードスルー部品。
【請求項2】
前記サンドイッチ構造が、少なくとも1つのポリマー層及び請求項1に記載の少なくとも1つのガラスセラミックを含む、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項3】
前記電気的に絶縁性の固定材料は、260℃の作動温度において少なくとも500MΩの電気絶縁抵抗を有する、請求項1又は2に記載のフィードスルー部品。
【請求項4】
前記サンドイッチ構造の材料が、ガラスセラミック材料である、請求項1~3のいずれかに記載のフィードスルー部品。
【請求項5】
前記機能部品は、導電体、導波管、冷却流体ライン、熱電素子のハウジングおよび別の機能部品を支持する中空の部品から成るグループから選択される、請求項1~4のいずれかに記載のフィードスルー部品。
【請求項6】
前記電気的に絶縁性の固定材料は、前記少なくとも1つの機能部品を前記アクセス開口内で固定し、260℃の作動温度において42000psiを超える圧力に耐える、請求項1から5までのいずれか1項記載のフィードスルー部品。
【請求項7】
前記電気的に絶縁性の固定材料は、前記アクセス開口を密閉して封止する、請求項1~6のいずれかに記載のフィードスルー部品。
【請求項8】
前記支持体は、Al23セラミック、安定化ZrO2セラミック、マイカおよびこれらの組み合わせからなるグループから選択されたセラミックから形成されている、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項9】
前記支持体は、ステンレス鋼SAE304SS、ステンレス鋼SAE316SS、インコネルおよびこれらの合金又は組み合わせから成るグループから選択された金属材料から形成されている、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項10】
前記機能部品が、ベリリウム銅、ニッケル-鉄合金、コバール、インコネルおよびこれらの合金又は組み合わせから成るグループから選択された金属材料を含む、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項11】
前記機能部品が、ほぼベリリウム銅からなり、前記支持体が、ほぼステンレス鋼SAE304SSまたはステンレス鋼SAE316SSからなる、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項12】
前記機能部品が、ほぼニッケル-鉄合金からなり、前記支持体が、ほぼ304SSまたはインコネルからなる、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項13】
さらに、ほぼコバールからなるコネクタ部品を有し、前記支持体が、ほぼインコネルからなる、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項14】
さらに、ほぼインコネルからなるコネクタ部品を有し、前記支持体が、ほぼインコネルからなる、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項15】
ガラスセラミックが、M2O、PbO、フッ素およびこれらの組み合わせから成るグループから選ばれる材料をほとんど有さない、請求項1から14までのいずれか1項記載のフィードスルー部品。
【請求項16】
ガラスセラミックが、さらに、酸化物ベースにおけるモル%において、
ZrO2 0~10
23 0~10
La23 0~10
を含む、請求項1から15までのいずれか1項記載のフィードスルー部品。
【請求項17】
前記ガラスセラミックが、30%までの体積のフィラーを含む、請求項1~16のいずれかに記載のフィードスルー部品。
【請求項18】
前記フィラーが、ZrO2、Al23、MgOおよびこれらの組み合わせから成るグループから選択される、請求項17に記載のフィードスルー部品。
【請求項19】
前記アクセス開口が、支持体に対する電気的に絶縁性の固定材料の移動を防止する手段を有するアクセス開口内壁を有する、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項20】
前記アクセス開口が、円筒形または円錐台形の輪郭を備える少なくとも1つの領域を有する、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項21】
さらに、フィードスルー部品に圧力が加えられたときに電気的に絶縁性の固定材料および支持体に対するコネクタ部品の移動を防止する手段を有するコネクタ部品を含む、請求項1に記載のフィードスルー部品。
【請求項22】
請求項1から21までのいずれか1項記載のフィードスルー部品を有するダウンホール油および/またはガスドリリングまたは探鉱装置。
【請求項23】
請求項1から21までのいずれか1項記載のフィードスルー部品を有する、エネルギ発生装置またはエネルギ貯蔵装置の、格納容器。
【請求項24】
請求項1から21までのいずれか1項記載のフィードスルー部品を有する、有毒および/または有害物質の、反応器または貯蔵装置の、格納容器。
【請求項25】
請求項1から21までのいずれか1項記載のフィードスルー部品を有する宇宙船または宇宙空間ローバビークル。
【請求項26】
請求項1から21までのいずれか1項記載のフィードスルー部品を有するハウジング内に封入されたセンサまたはアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してフィードスルー部品、特に260℃よりも高い作動温度または非常温度を有する過酷な環境において使用することができる改良されたフィードスルー部品に関する。特に、本開示のフィードスルー部品は、42000psiよりも高い作動圧力および/または非常圧力に耐えることができる。したがって、フィードスルー部品は、様々な用途、特にダウンホールドリリング装具、および有毒物質の安全な格納容器および宇宙船において使用することができる。
【背景技術】
【0002】
フィードスルー部品は概して従来公知であり、多くの装置に組み込まれている。一般的に、このようなフィードスルー部品は、通常、電気的に絶縁性の材料によってフィードスルー開口に固定された導電体を有する。このようなフィードスルー装置の性能を特徴付けるパラメータは、主に、絶縁材料の電気抵抗と、絶縁材料および/または導体をフィードスルーアクセス開口から脱落させる傾向がある熱および圧力に耐える能力とである。
【0003】
このようなフィードスルー部品は、例えば、装置のハウジングに電流を案内するための極めて適切な技術であるが、前記パラメータは、しばしば、このようなフィードスルー部品を有する装置を使用することができる可能な適用分野を制限する。米国特許第5203723号明細書には、電気的に絶縁性の材料としてのポリマ材料によって包囲された金属ピンから形成されたフィードスルー部品が記載されている。導電体を包囲するポリマ材料の形状は、肩部などの凹部および突出部によってより高い圧力に耐えるように適応されている。記載されたフィードスルー部品は、ダウンホール油井測定またはロギングツールのゾンデ内の接続を行うために使用されており、260℃よりも高い作動温度および最大で28000psiの圧力において使用することができる。使用されるポリマの体積抵抗は、約8.0×1014Ω・cmであり、したがって、かなり優れている。しかしながら、このようなポリマの長期安定性は、より高い作動温度に曝される時間、UVまたはガンマ放射などの電磁放射に曝される時間、および物理的摩耗による機械的劣化とともに、低下する。
【0004】
電気的に絶縁性の材料としてガラスなどの無機材料を含むフィードスルー部品も公知である。米国特許第8397638号明細書には、例えばエアバッグイグナイタのフィードスルー装置が記載されており、金属支持体のアクセス孔はガラス材料によって封止されており、このガラス材料は、導電体としてのピンも保持している。このようなフィードスルー部品は、イグナイタが点火されたときに火薬の圧力に耐えるように設計されている一方で、14500psiに相当する約1000barの圧力が観察されることがある。絶縁材料の電気的特性は説明されていないが、ガラス材料の電気的体積抵抗は重要な役割を果たさないと仮定することができる。なぜならば、イグナイタは、短い電気的パルスによって一度だけしか点火されず、その後装置は破壊されてしまうからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第5203723号明細書
【文献】米国特許第8397638号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
記載されたフィードスルー部品は、過酷な環境、例えばダウンホールドリリング装置における適用には十分ではない。ダウンホールドリリング装置は、増大する深さにおける天然の油および/またはガス源の探鉱および/または採鉱を容易にし、したがって、より長期間にわたってより高い作動温度に曝される。この背景に鑑みて、本開示の課題は、260℃よりも高い温度における使用に適しており、周囲環境に対する導体の高い電気絶縁特性を保証するフィードスルー部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、本開示によるフィードスルー部品によって達成される。
【0008】
本開示によるフィードスルー部品は、少なくとも1つのアクセス開口を備えた支持体を有し、前記アクセス開口には、少なくとも1つの機能部品が、電気的に絶縁性の固定材料において配置されている。電気的に絶縁性の固定材料は、機能部品を支持体から電気的に絶縁し、これにより、機能部品を支持体から物理的および電気的に分離する。また、換言すれば、電気的に絶縁性の材料は、支持体のアクセス開口を封止する。
【0009】
機能部品は、有利には、電流のための導体であってよい。本開示によるフィードスルー部品は、通常、装置のハウジング内に一体化されている。これにより、ハウジングを封止することができる。機能部品は、通常、信号などの情報および/または電流などのエネルギを、ハウジングを通じて伝達する。
【0010】
本開示によれば、電気的に絶縁性の固定材料は、350℃の温度で1.0・1010Ω・cmよりも高い体積抵抗を有するガラスまたはガラスセラミックを含む。「含む」という言葉は、主に、電気的に絶縁性の固定材料がガラスまたはガラスセラミックのみから形成されている実施の形態、および多層ボディから形成された実施の形態を含む。多層ボディは、記載された組成範囲の様々なガラスおよび/またはガラスセラミック材料のサンドイッチ構造を含むか、またはポリマなどのその他の組成またはその他の材料をも含む。
【0011】
本開示によるガラスまたはガラスセラミックは、酸化物ベースにおけるモル%において、25%~55%SiO2、0.1%~15%B23、0%~15%Al23、20%~50%MOを含み、MOは、個別にまたは組み合わせて、MgOおよび/またはCaOおよび/またはSrOおよび/またはBaOから成るグループから選択されており、さらに、0%~2%未満のM2Oを含み、M2Oは、個別にまたは組み合わせて、Li2Oおよび/またはNa2Oおよび/またはK2Oから成るグループから選択されている。
【0012】
この時点で、ガラス材料の性質および組成に関して幾つかコメントしなければならない。電気的に絶縁性の固定材料は、記載によれば、ガラスであってよい。ガラスは非晶質材料であり、非晶質材料においてクリスタリットは望ましくない。対照的に、ガラスセラミックは、ガラスマトリックスに、結晶化したゾーンが埋め込まれた材料である。結晶化したゾーンは、材料全体の99%以上になり得る。ガラスセラミックは、しばしば、ガラス材料から製造され、このガラス材料は、次いで、熱処理に曝され、熱処理において少なくとも部分的な結晶化が生ぜしめられる。ガラスセラミックの結晶化したゾーンは、通常、非晶質ガラスマトリックスとは異なるCTE(熱膨張係数)を有しているので、結晶化したゾーンの濃度およびその特定のCTEを用いて、ガラスセラミック材料の全体のCTEを適応させることができる。この開示では、非晶質ガラス材料は、ガラスセラミック材料と同様に適切である。両者は、アクセス開口に存在する電気的に絶縁性の固定材料として、上記の組成を有する。
【0013】
有利な実施の形態では、前記ガラスまたはガラスセラミックは、ほとんどBaOおよび/またはSrOおよび/またはLi2Oおよび/またはNa2Oおよび/またはK2Oを含まない。この推奨は、個々の成分およびその組合せを含む。
【0014】
別の有利な実施の形態において、前記ガラスまたはガラスセラミックは、酸化物ベースにおけるモル%において、38.8%~55%のSiO2を含む。SiO2のその他の適切な下限は、39%および/または40%である(全て酸化物ベースにおけるモル%)。全てのこれらの下限は、51%および/または50%の有利な上限と組み合わせることができる。
【0015】
前記ガラスまたはガラスセラミック内のB23の有利な範囲は、0.1%~13%(酸化物ベースにおけるモル%)でもある。この範囲は、もちろん、上述の範囲のいずれと組み合わせることもできる。
【0016】
記載の組成を有する電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック材料は、材料のこのグループのための優れた体積抵抗を提供する。体積抵抗は、体積抵抗の値が測定される温度の関数であるので、350℃の温度における体積抵抗は、上記に明示されている。体積抵抗は、温度上昇とともに減少する。これは、記載のフィードスルー部品の最大作動温度を制限する。なぜならば、電気的に絶縁性の固定材料は、ある温度においてその絶縁特性を失うからである。350℃の温度における体積抵抗のためのこのような高い最大値を提供することによって、本開示によるフィードスルー部品は、最も有利には、前記で排除された高い温度における適用に適している。250℃における体積抵抗の値は、ほぼ、350℃における値の10倍である。
【0017】
機能部品と支持体との間で測定される電気抵抗は、電気的に絶縁性の固定材料の体積抵抗、およびフィードスルー部品が曝される温度の他に、フィードスルー装置の形状、例えば、絶縁材料に埋め込まれた機能部品表面と、絶縁材料と接触したアクセス開口の内壁との間の最小距離に依存する。絶縁材料の体積抵抗の高い値により、比較的コンパクトなサイズを有するフィードスルー部品を設計することができる。このような好適な実施の形態は、電気的に絶縁性の固定材料が、260℃の作動温度において少なくとも500MΩの電気絶縁抵抗を有する支持体から機能部品を電気的に絶縁するようなフィードスルー部品である。
【0018】
機能部品は、この記載によるフィードスルー部品内の様々な機能を満たすことができる。最も一般的な場合は、機能部品が導電体であるときである。この場合、機能部品は、中実または中空のピンまたは管であってよい。このようなピンは、金属またはその他の適切な導体から形成されていてよい。しかしながら、機能部品は、この記載の内容において、他の機能を満たすこともでき、例えば、例えばマイクロ波または音波がフィードスルーを通じて案内されるための導波管であることができる。この場合、機能部品はたいてい、好適には金属またはセラミックから形成された管であってよい。機能部品は、冷却水または冷却ガスなどの冷却流体を、フィードスルー部品を通じて案内するために使用されてもよい。機能部品の別の可能な実施の形態は、単に、別の機能部品、例えば熱電素子または光導波路としてのファイバを支持する保持部品である。換言すれば、この実施の形態において、機能部品は、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック材料に直接に固定することができない機能部品のためのアダプタとして機能してよい。これらの場合、機能部品は、最も適切には、中空の部品または管であってよい。
【0019】
本発明によるフィードスルー部品が曝される恐れがある最大圧力を規定するのは、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料の厚さおよびアクセス開口などの幾何学的設計のみならず、アクセス開口内のガラスまたはガラスセラミックの結合強度でもある。アクセス開口を封止するためにこのような材料が使用されると、ガラスまたはガラスセラミック材料と、アクセス開口の内壁または機能部品の外面との接触領域において化学的および物理的結合現象が存在する。これらの結合現象は、一方ではアクセス開口の内壁の材料、ひいては支持体および/または機能部品の材料と、他方の側ではガラスまたはガラスセラミック固定材料の構成部材との間の化学反応または物理的相互作用であってよい。ガラスまたはガラスセラミック固定材料の組成が最もよく選択されていると、これらの結合現象は、固定材料と、固定される部品との間の結合強度に著しく寄与する。この記載に関して、記載された組成の利点は、この記載によるフィードスルー部品が耐えることができる260℃の作動温度において42000psiを超える最大圧力によって実証することができる。この最大圧力は、より長期間にわたってフィードスルー部品を曝すことができる作動圧力を示している。最大圧力は、作動温度にも依存し、室温では、65000psiを超える最大圧力を、記載されたフィードスルー部品によって構成することができる。短時間ピーク圧力は、これらの最大圧力を著しく超えることができる。
【0020】
記載されたフィードスルー部品が圧力過負荷を受けると、通常、固定材料が機能部品とともにまたは機能部品のみがアクセス開口から飛び出る。次いで、周囲物質がアクセス開口を通過することができ、近くの機器を破壊し得る。したがって、最大圧力のための最大可能な値が望まれる。
【0021】
記載された電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料は、少なくとも1つのアクセス開口を密閉して封止することができる。密閉して封止するという言い方は、封止の質を明示するために知られており、この場合、密閉とは、封止が、全ての可能な媒体の漏れに対して実質的に完全に緊密であることを意味する。通常、密閉性は、ヘリウム漏れ試験によって測定される。その手順は当該工業分野において公知である。室温において1.0×10-8cc/sec(立方センチメートル毎秒)未満または室温で1.69×10-10mbar l/s未満のヘリウム漏れ率は、アクセス開口の封止が密閉されていることを示している。
【0022】
電気的に絶縁性の固定材料の記載された組成範囲は、電気的に絶縁性の固定材料のCTEを支持体のCTEに実質的に一致させる可能性を提供する。これは、電気的に絶縁性の固定材料および支持体のCTEの値がほぼ同じであるまたは少なくとも同じであることを意味する。この場合、いわゆる一致した封止が存在する。電気的に絶縁性の固定材料をアクセス開口内に保持する力は、主に、アクセス開口内壁におけるガラスまたはガラスセラミック材料の境界面における、ガラスまたはガラスセラミック構成部材と支持体の材料との記載された相互作用によって生ぜしめられる化学的および/または物理的な力である。
【0023】
代替的に、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料の組成は、記載された範囲にあることができるおよび/または支持体の材料は、いわゆる圧縮シールがその結果となるように選択される。この場合、支持体の材料のCTEは、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料よりも大きい。フィードスルー装置の製造中に、ガラスまたはガラスセラミック固定材料(および機能部品)とともに少なくとも1つのアクセス開口に挿入される支持体が加熱される場合、ガラスまたはガラスセラミック固定材料は溶融し、対応するアクセス開口の内壁と結合する。このアセンブリが冷却されると、支持体は、アクセス開口内のガラスまたはガラスセラミックスラグ上にほぼ収縮し、ガラスまたはガラスセラミックスラグに物理的な圧力を提供し、これは、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料を少なくとも1つのアクセス開口内に保持する力に寄与する。これにより、支持体は、電気的に絶縁性の固定材料に向かって付加的な保持圧力を加える。この付加的な保持圧力は、少なくとも室温において存在し、好適には、フィードスルー部品が製造された温度まで少なくとも1つのアクセス開口の確実な封止に寄与する。もちろん、一致した封止に関連して言及された上述の化学的または物理的分子力がさらに存在してもよい。
【0024】
基本的に、支持体は、全ての適切な材料および/または材料組合せから製造することができる。しかしながら、支持体用の有利な材料は、セラミック、好適にはAl23セラミックおよび/または安定化ZrO2セラミックおよび/またはマイカである。
【0025】
これに代えて、支持体は、有利には金属および/または合金から製造することができる。このグループの好適な材料は、ステンレス鋼SAE304SSおよび/またはステンレス鋼SAE316SSおよび/またはインコネルである。
【0026】
機能部品は、好適には基本的に、有利にはベリリウム銅および/またはニッケル-鉄合金および/またはコバールおよび/またはインコネルから成るグループから選択された、金属材料および/または合金から形成されている。
【0027】
セラミックおよび金属ベース材料は、当業者に知られており、したがって、さらに詳細に説明しない。支持体および機能部品は両方とも、もちろん、例えば、アクセス開口の近く以外の他の領域において、記載したもの以外の他の材料を含むことができる、および/または異なる材料のサンドイッチ構造を含んでよい。
【0028】
支持体および機能部品のためにある材料組合せが使用されるならば、記載されたフィードスルー部品の性能を調整することができる。特に好ましいのは、ステンレス鋼SAE304SSまたはステンレス鋼SAE316SSから形成された支持体と組み合わされたベリリウム銅から形成された機能部品の組合せである。ステンレス鋼SAE304SSまたはインコネルから形成された支持体と組み合わされたニッケル-鉄合金から形成された機能部品の組合せも好ましい。別の好適な組合せは、ほぼインコネルから形成された支持体と組み合わされたコバールから形成された機能部品である。インコネルから形成された支持体と組み合わされた、インコネルから形成された機能部品の組合せも特に好ましい。好適な組合せは以下の表にまとめられる。
【0029】
【表1】
【0030】
電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料の記載された組成範囲において、もちろん、その成分の含有量の好適な範囲がある。これらの好適な範囲は、ガラスまたはガラスセラミック固定材料に好適な特性を提供することができるが、特に、必ずしも支持体および/または機能部品のための前記材料を有さない。
【0031】
好適には、電気的に絶縁性の固定材料は、酸化物ベースにおけるモル%において、35%~50%SiO2、5%~15%B23、0%~5%Al23、30%~50%MOおよび0%~1%未満M2Oを含むガラスまたはガラスセラミックを含む。
【0032】
電気的に絶縁性の固定材料が、酸化物ベースにおけるモル%において、35%~50%SiO2、5%~15%B23、0%~<2%Al23、30%~50%MOおよび0%~1%未満M2Oを含む実施の形態が最も好ましい。
【0033】
上述のように、別の有利な実施の形態において、電気的に絶縁性の固定材料は、酸化物ベースにけるモル%において、39%~55%SiO2、5%~15%B23、0%~<2%Al23、30%~50%MOを含むガラスまたはガラスセラミックを含み、ほとんどBaOおよび/またはSrOおよび/またはLi2Oおよび/またはNa2Oおよび/またはK2Oを含まない。
【0034】
略語MOおよびM2Oの意味は既に詳細に説明されており、前記の好適な組成範囲のためにも適用されなければならない。
【0035】
記載された組成範囲におけるガラスまたはガラスセラミックがほとんどM2Oおよび/またはPbOおよび/またはフッ素を含まない実施の形態は特に好ましい。ほとんど含まないとは、当該成分の意図的な含有量がないことを意味する。しかしながら、その作動中のガラス溶解装置の浸食、および/またはガラス製造プロセスにおいて使用される原料の人工的なおよび/または自然の汚染によって生ぜしめられる不可避の不純物が存在し得る。通常、このような不純物は、2ppmの量を超えない。ガラス組成からM2Oが排除されているならば、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料の体積抵抗は、最も高い値に達することができる。しかしながら、さらに要求の高いガラス溶解特性により、アクセス開口の封止はより困難になり得る。PbOおよびフッ素は、環境へのその否定的な影響により、望ましくない成分である。
【0036】
電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料のガラス溶解および加工特性を高めるために、付加的な成分が好ましいことがある。このような好適な付加的な成分は、それぞれ酸化物ベースにおけるモル%において0%~10%の、個別にまたは全ての可能な組合せで、ガラスまたはガラスセラミック組成の初期または好適な実施の形態において存在し得る、ZrO2および/またはY23および/またはLa23である。
【0037】
電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料は、フィラーの全体積の30%までを含むことも好ましい。このようなフィラーは、通常、無機フィラーである。最も有利には、個別にまたは全ての可能な組合せで、ZrO2および/またはAl23および/またはMgOが選択される。
【0038】
開示された組成範囲において電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料の組成を選択すること以外に、支持体の製造中に適用することができる機械的な手段によってフィードスルー部品の圧力抵抗を高めることもできる。したがって、圧力負荷に対する抵抗をさらに一層提供するために、少なくとも1つのアクセス開口を適応させることができる。このような手段は、有利には、アクセス開口内壁に提供される、支持体に関する電気的に絶縁性の固定材料の移動を防止するための手段である。移動を防止するためのこのような手段は、アクセス開口内の電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料とインターロックする構造であってよい。このようなインターロック機能を提供する全ての幾何学的構造、例えばアクセス開口内壁の凹部および/または突出領域が適している。突出領域は、アクセス開口の直径を局所的に減じる、アクセス開口内の肩部であってよい。このような肩部は、しばしば、圧力負荷が想定される側とは反対の、支持体の表面の近くに配置されている。
【0039】
ほとんどの場合、少なくとも1つのアクセス開口は、円筒状輪郭を有する少なくとも1つの領域を有する。支持体に対する電気的に絶縁性の固定材料の移動を防止するためのこのような手段を備えたアクセス開口の有利な実施の形態は、円錐台形の輪郭を有する少なくとも1つの領域を有するアクセス開口を含む。円錐台形の輪郭はアクセス開口の直径を減じ、より大きな直径はしばしば、想定される圧力負荷に面した支持体の面の近くに配置され、より小さな直径はしばしば、想定される圧力負荷とは反対側の支持体の面の近くに配置されている。
【0040】
最大圧力負荷を高めかつ電気的に絶縁性の固定材料からの機能部品の押出しを防止するための別の手段は、少なくとも1つの機能部品の周壁に、電気的に絶縁性の固定材料および支持体に対する機能部品の移動を防止するための手段を提供することである。この場合も、移動を防止するためのこれらの手段は、機能部品の直径の局所的な変化、例えば肩部、凹部、円錐台形領域などであってよい。これらの構造は、電気的に絶縁性の固定材料内に固定された機能部品の領域に配置されており、したがって、移動を防止するためのこれらの手段は、電気的に絶縁性の固定材料とのインターロックを提供する。
【0041】
本開示によるフィードスルー部品は、最も有利には、特に油および/または天然ガス源の探鉱および/または採鉱のために、ダウンホールドリリングおよび/またはダウンホール探鉱装置において使用することができる。この適用分野は、もちろん、地上用途および水中用途を含む。これらの用途は、特に、フィードスルー部品が提供する圧力抵抗および電気的隔離能力からの利益を得ることができる。
【0042】
本開示によるフィードスルー部品の別の有利な適用分野は、発電プラントおよび/またはガス圧力タンクおよび/または電気化学的電池および/または溶融塩タンクなどのエネルギ発生またはエネルギ貯蔵装置の格納容器である。この場合、特に高温での電気的隔離は、安全かつ信頼できる格納容器のために関係する。
【0043】
本開示によるフィードスルー部品は、あらゆる種類の物質、特に環境および/または健康に対して有毒および/または少なくとも有害である物質の安全な格納容器のための適用をも許容する。例えば、本開示によるフィードスルー部品は、格納容器内の非常装置および/またはセンサおよび/またはアクチュエータを格納容器の外側の作動装置および/または人員に接続するために使用することができる。このような格納容器は、通常、例えば少なくとも核廃棄物の中間貯蔵のために使用される化学的および/または物理的な反応器または貯蔵装置に存在している。
【0044】
宇宙空間における適用も、本開示によるフィードスルー部品の温度および圧力抵抗からの利益を得る。惑星軌道における衛星または惑星間ミッションなどの宇宙空間ミッション、および宇宙空間ローバビークルは、特に高いおよび低い温度および温度変化を考えると、極端な環境に曝される。これらの装置において使用されるフィードスルー部品の信頼性はしばしば、ミッションの成功のために関係する。
【0045】
本開示によるフィードスルー部品は、特にセンサおよび/またはアクチュエータを封入したハウジングのフィードスルーを提供するために適している。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1a】本開示によるフィードスルー部品の原理の輪郭を示している。
図1b】フィードスルー部品に向かって上方から見た図を示している。
図2】支持体に対する電気的に絶縁性の固定材料の移動を防止するための手段である円錐台形輪郭を有するアクセス開口を備えた、本開示によるフィードスルー部品の原理の輪郭を示している
図3】支持体に対する電気的に絶縁性の固定材料の移動を防止するための手段である円筒状輪郭における肩部を有するアクセス開口を備えた、本開示によるフィードスルー部品の原理の輪郭を示している。さらに、機能部品には、電気的に絶縁性の固定材料および支持体に対する機能部品の移動を防止するための手段である肩部が設けられている。
図4図1aによるフィードスルー部品の輪郭を示しており、電気的に絶縁性の固定材料の表面は保護層によって保護されている。
図5a】この記載によるフィードスルー部品の輪郭を示しており、支持体には複数のアクセス開口が設けられている。
図5b図5aによるフィードスルー部品の平面図を示している。
図6a】通常、エネルギ発生装置またはエネルギ貯蔵装置の格納容器において使用される、この記載によるフィードスルー部品の斜視図を示している。
図6b図6aによるフィードスルー部品の輪郭を示している。
図7】この記載によるフィードスルー部品を備えたダウンホールドリリング設備を示している。
図8】この記載によるフィードスルー部品を備えたエネルギ発生装置の格納容器を示している。
図9】ハウジングおよび格納容器を備えたエネルギ発生装置を示しており、ハウジングおよび格納容器は、この記載によるフィードスルー部品を有する。
図10】温度に対する、本発明によるガラスまたはガラスセラミック固定材料と、比較例との体積抵抗を示している。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1aおよび図1bは、本開示によるフィードスルー部品1の原理を示している。支持体2は、この例では、円筒の外側輪郭を有する。もちろん、全ての構造が可能であり、例えばディスク状部品も本発明によって含まれる。支持体2にはアクセス開口が設けられており、アクセス開口は、電気的に絶縁性の固定材料3によって封止されている。アクセス開口は、支持体2を通る通路を規定しており、当然に、電気的に絶縁性の固定材料3に面したアクセス開口内壁を有している。機能部品4は、アクセス開口内の電気的に絶縁性の固定材料3内に配置されており、この電気的に絶縁性の固定材料3によって保持されている。この実施の形態では、機能部品4は、電流のための導体として機能するピンである。この例では、支持体2、アクセス開口および機能部品4は、同軸の構成に配置されている。この例において、アクセス開口は、円筒状プロフィルをも有する。アクセス開口は、支持体内のボアであってよく、このボアは、中実の材料から形成された概して円筒状の支持体2にアクセス開口を形成するための適切な方法である。鋳造材料からこのような支持体2を製造することもでき、アクセス開口は鋳造プロセス中に既に形成されていてよい。
【0048】
図2によって示された実施の形態は、概して図1aおよび図1bによる実施の形態に対応するが、アクセス開口は、円錐台形の輪郭を有する。この円錐台形の輪郭は、フィードスルー部品1の底側においてアクセス開口の直径を狭めている。実施例のこの原理図では、円錐台形の輪郭がアクセス開口の全長にわたっている。もちろん、円錐台形の輪郭がアクセス開口の第1の領域のみに設けられ、第2のまたは別の領域が異なる輪郭、例えば円筒形の輪郭を有してもよい。アクセス開口の直径を局所的に減じることにより、アクセス開口から電気的に絶縁性の固定材料3を押し出すために必要とされる圧力が増大される。なぜならば、円錐台形の輪郭は、固定材料3とインターロックしており、アクセス開口の直径が比較的大きくなっているフィードスルー部品1の上側において圧力が加えられたときに、ほぼくさびのように作用するからである。これにより、フィードスルー部品1が耐えることができる最大圧力を、アクセス開口の輪郭の設計によって増大させることができる。このような円錐台形の輪郭は、この場合にも、例えば中実材料の穿孔および研磨によって、例えばテーパリーマを使用することによって、または適切な成形ツールを使用する鋳造によって製造することができる。
【0049】
アクセス開口の直径を局所的に小さくするという有利な一般的原理は、図3に示した実施の形態においても適用されている。この場合、アクセス開口は、円筒形の輪郭を有する第1の領域21と、円筒形の輪郭を有する第2の領域22とを有しており、第2の領域22における円筒形輪郭の直径は、第1の領域21における円筒形の輪郭の直径よりも小さい。これにより、アクセス開口壁部に肩部が形成されており、この肩部は、この場合も、支持体2に対する電気的に絶縁性の固定材料3の相対移動を防止するための手段として機能する。
【0050】
図3にも示したように、機能部品4は、電気的に絶縁性の固定材料3および支持体2に対する機能部品4の移動を防止するための手段41を有している。この例では、これらの手段は、機能部品の突出領域41であり、この突出領域41は、この実施の形態では、機能部品の表面に肩部を形成している。図3による実施の形態の平面図は示されていないが、機能部品の突出領域41がディスク構造を有さなくてもよいことは当業者に容易に予見可能である。突出領域41の上面および下面は、例えば、正方形、十字形、星形などの形式のエッジを有しており、機能部品4のねじれに対するインターロック機能を提供することもできる。
【0051】
支持体に対する電気的に絶縁性の固定材料3および/または機能部品4の移動を防止するための手段を備えたフィードスルー部品1を設計するとき、アクセス開口の直径の局所的減少により、特に機能部品4と支持体2との間において、電気的短絡に対するフィードスルー部品の電気的に絶縁性の固定材料3の全体的な電気抵抗が、減じられるということに留意すべきである。したがって、移動を防止するための手段として突出部の代わりに凹部を使用することが有利であり得る。
【0052】
本開示に記載された電気的に絶縁性の固定材料3として使用されるガラスまたはガラスセラミック材料は、優れた体積抵抗を提供する。しかしながら、フィードスルー部品1の全体的な絶縁性能およびフラッシュオーバ電圧を、別の保護部品31,32、特に別の絶縁体の導入によってさらに高めることができる。したがって、図4に示した実施の形態は、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料3の表面にまたはその表面の少なくとも近くに保護部品31,32をも有する。保護部品31,32をほとんどその他のガラス、例えばはんだガラス、および/または有機化合物またはポリマ、例えばシリコーン接着剤または高温エポキシシステムから形成することができる。保護部品31,32を有さないフィードスルー部品1は、1.0kVの典型的なフラッシュオーバ電圧を有する。絶縁体31,32を有するフィードスルー部品1の場合、2.0kV以上のフラッシュオーバ電圧を達成することができる。
【0053】
図4からも分かるように、保護部品31,32は、他の媒体との、電気的に絶縁性の固定材料のガラスまたはガラスセラミック表面のあらゆる接触を防止する。本開示によるガラスまたはガラスセラミック固定材料は、空気およびほとんどの気体媒体に対して化学的に安定している。しかしながら、過酷な環境において、より攻撃的な媒体が、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料3の表面と接触し得る。これらの媒体の浸食能力はしばしば、温度の上昇と共に高まる。したがって、図4による実施の形態は、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料3の表面にまたはその表面の少なくとも近くに保護部品31,32をも有する。これらの保護部品31,32は、その他の媒体とのガラスまたはガラスセラミック面のあらゆる接触を防止する。例として、保護部品31,32は、上に記載の絶縁体用の材料と同じ材料から形成されていてよい。全てのその他の適切な材料を使用することもできる。もちろん、保護部品31,32は、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料3の一方の側のみに存在することも可能である。少なくとも1つの保護部品31,32を含む実施の形態は、最も有利には、ダウンホール探鉱および/または採鉱用途において使用される。
【0054】
図4からも分かるように、この例において、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料3の表面は、支持体2の上面および/または底面と一列になっていない。この実施の形態は、保護部品31,32の提供のために有利である。しかしながら、これらの凹んだ表面レベルが、保護部品31,32を有さない実施の形態において存在することもでき、保護部品31,32を有する実施の形態が、支持体2の上面および/または底面と一列になった電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック固定材料3の面を有してもよいこともまた、本発明によって予見されかつ含まれる。
【0055】
図5aは、支持体2に複数のアクセス開口を有する、本開示によるフィードスルー部品1の輪郭を示している。このいわゆる平坦部品は、高さよりも幅のほうが大きな寸法を有している。フィードスルー部品1の平面図を示す図5bから分かるように、アクセス開口を縦横の列に配置することができる。縦横の列自体は可変であり、これは、アクセス開口の位置を所望の用途に従って選択することができることを意味する。この実施の形態を例えば、複数の電気および/または電子構成部材に電流を提供するために、例えば、電気および/または電気構成部材に電力を供給するためにおよび/またはこれらの構成部材によって生成された信号を、支持体2を通じて伝送するために、使用することができる。支持体は、当該装置のハウジングを封止しても、封止していなくてもよい。支持体2は、金属および/または合金、またはセラミック材料から製造されていてよい。
【0056】
図6aには、いわゆる大型のフィードスルー部品1の斜視図が示されている。このようなフィードスルー部品1は、通常、発電プラントの格納容器のフィードスルーまたはガスコンテナの格納容器のフィードスルーとして使用される。支持体2は、この例では、好適にはステンレス鋼から形成されたディスク状部品である。支持体2は、フィードスルー部品1を他の構成部材、例えばハウジングおよび格納容器に固定するために使用することができるボア25を有する。したがって、支持体2は、この例においてはフランジである。この実施の形態では、電気的に絶縁性の固定材料3によって封止された3つのアクセス開口が設けられており、電気的に絶縁性の固定材料3には機能部品4が固定されている。この例における機能部品4は、特に高電力および高電圧に適応された、電流のための導体である。機能部品4は、コネクタ能力を提供するために、特に電力ラインおよび/またはプラグを接続するために使用することができる領域45もその端部に有している。
【0057】
図6bは、切断線Aに沿った、図6aによるフィードスルー部品1の輪郭を示している。ボア25は支持体2を貫通している。しかしながら、フィードスルー部品1を別の部品または装置に固定する全ての他の手段も可能である。さらに見られるように、機能部品4は、2つの主要な部品を有する。1つは、管44であり、この管44は、電気的に絶縁性の固定材料3と接触しており、アクセス開口内で電気的に絶縁性の固定材料3によって保持されている。機能部品4の第2の部品43は、電流のための導体43である。導体43と管44とは、通常、例えばろう付けまたははんだ付け結合によって互いに固定されている。管44と導体43とは、この例では、様々な材料、例えば金属から成る。この構成は、導体43が、その材料組成のために、電気的に絶縁性の固定材料3と気密な結合を形成することができない場合に有利である。したがって、電気的に絶縁性の固定材料3に密閉して封止されることができる、金属から成る管44が使用される。例えば、導体43のために、特に電流のための導体としてのその優れた能力により、銅が使用されてよい。しかしながら、銅は、ガラスまたはガラスセラミックベースの電気的に絶縁性の固定材料3にほとんど固定することはできない。したがって、例えばほぼステンレス鋼から成る管44が、電気的に絶縁性の固定材料3内に封止されてよく、導体43が管44にはんだ付けされる。
【0058】
図6bに示した例において、フィードスルー部品1の一方の側においてアクセス開口を被覆する保護部品33も設けられている。この保護部品は、図4において使用された、説明された保護部品31,32と同じものであってよい。もちろん、その他の種類の保護部品33を使用することもできる。この例では、保護部品33は、アクセス開口内の電気的に絶縁性の固定材料3を機械的に保護し、フラッシュオーバ電圧を高めるために使用される。保護部品33は、この例では、電気的に絶縁性の固定材料3の表面と接触していない。その結果、電気的に絶縁性の固定材料3の表面と、保護部品33の底側との間にキャビティ35が設けられている。このキャビティは、特定の媒体、例えば保護流体またはガスが充填されていても、充填されていなくてもよい。図4によれば、機能部品4はさらにキャップ46によって保護されており、このキャップ46は、機能部品4、特に支持体の高さよりも上方へ突出した導体43および管44への機械的損傷を防止することに寄与する。もちろん、本開示によるフィードスルー部品1のその他の実施の形態においては、キャビティ35および/またはキャップ46が設けられていなくてもよい。
【0059】
図7は、ダウンホール探鉱および/または採鉱設備における、開示されたフィードスルー部品の有利な使用の原理を示している。この例では、例えば油または天然ガスの貯留部に達するためにドリリング装置が使用される。ドリリング装置を様々な方向に操縦することができることは公知であり周知技術である。このような操縦能力がないと、関連する貯留部へ達することはできない。このような操縦能力を可能にするために、ドリリング装置は、本開示によるフィードスルー部品10を介して接触されなければならない構成部材を有する。
【0060】
図8において、エネルギ発生装置の格納容器20が示されている。発電機は、非常時および故障時にも安全に格納容器内に封入されなければならない。格納容器内の発電機および/または装置との接触を提供するために、本開示によるフィードスルー部品1が有利には使用される。このような装置は例えば、発電機の運転条件を監視するためのおよび/または発電機またはその他の装置を操縦するための装置である。
【0061】
図9には、反応器などのエネルギ発生装置21が示されている。エネルギ発生装置21は、本開示によるフィードスルー部品1を備えたハウジングを有する。エネルギ発生装置において発生されたエネルギを、フィードスルー部品1を介して外部へ伝送することができるおよび/またはエネルギ発生装置21のハウジング内の操縦および/またはセンサおよび/またはアクチュエータ機器をフィードスルー部品1を介して接続することができる。エネルギ発生装置21は、この例によれば、格納容器20内に配置されている。図8に関して説明したように、格納容器にフィードスルー部品1を設けることもできる。
【実施例
【0062】
上記説明から分かるように、本発明によるフィードスルー部品は、電気的に絶縁性のガラスまたはガラスセラミック材料の組成により、改良された性能を提供する。ガラスまたはガラスセラミック材料の多数の例は、記載のフィードスルー部品に溶融されかつ適用されている。6つの好適なガラス材料の組成と、それらのそれぞれの体積抵抗の値が、表1にまとめられている。
【0063】
【表2】
【0064】
全ての固定材料の組成は、酸化物ベースにおけるモル%で列挙されている。Ex.1からEx.6までの全ての固定材料は、非晶質ガラス材料であった。本発明による、Ex.1からEx.6までの利点は、本開示によるフィードスルー部品のために使用された場合に、公知のガラス材料の特性と比較した場合に明らかである。このような比較例は、表2にまとめられており、CE1~CE3として示されている。
【0065】
【表3】
【0066】
比較例から分かるように、これらの材料の最良の体積抵抗は、本発明による固定材料の最も低い体積抵抗よりも、一桁低い。
【0067】
温度に対する、対数目盛における固定材料の例Ex.1~Ex.6の体積抵抗が、図10によるグラフに示されている。グラフに示された比較例のための対応するグラフも示されている。図10によるグラフから分かるように、最良の比較例はCE1である。しかしながら、対数目盛が使用されていることが強調されなければならないので、CE1であっても、本発明による電気的に絶縁性の固定材料の体積抵抗特性に近づくことさえできない。350℃の作動温度において1.0×1010Ω・cmより低い体積抵抗を有する固定材料を使用して、260℃の作動温度において少なくとも500MΩの全体的な電気抵抗を有するフィードスルー部品を製造することは可能ではなかった。これらの特性は、本明細書に開示された固定材料のみによって実現される。
【0068】
Ex.1~Ex.6によるガラスシステムは、フィードスルー部品において使用された場合に優れた機械的安定性を示した。(260℃における)42000psiよりも高い作動最大圧力値と、(室温における)65000psiよりも高い値とが達成された。より高い最大圧力が可能であることも明らかになったが、前記値は、利用可能な測定機器の上限である。
【0069】
本発明および前記記載は、以下のセンテンスによって特徴付けることもできる。
【0070】
センテンス1:過酷な環境のためのフィードスルー部品であって、
少なくとも1つのアクセス開口を備える支持体であって、前記アクセス開口において、少なくとも1つの機能部品が電気的に絶縁性の固定材料に配置されている、支持体を備え、
電気的に絶縁性の固定材料は、機能部品を支持体から電気的に絶縁しており、
電気的に絶縁性の固定材料は、350℃の温度において1.0×1010Ω・cmよりも高い体積抵抗を有するガラスまたはガラスセラミックを含み、前記ガラスまたはガラスセラミックは、酸化物ベースにおけるモル%で
SiO2 25~55、有利には38.8~55、さらに有利には39~55または39~51または39~50、さらに有利には40~55または40~51または40~50
23 0.1~15、有利には0.1~13
Al23 0~15
MO 20~50
2O 0~<2
を含み、MOは、個別にまたは組み合わせて、MgOおよび/またはCaOおよび/またはSrOおよび/またはBaOから成るグループから選択されており、M2Oは、個別にまたは組み合わせて、Li2Oおよび/またはNa2Oおよび/またはK2Oから成るグループから選択されている。
【0071】
センテンス2:電気的に絶縁性の固定材料は、260℃の作動温度において少なくとも500MΩの電気絶縁抵抗を有する支持体から機能部品を電気的に絶縁する、センテンス1によるフィードスルー部品。
【0072】
センテンス3:機能部品は、導電体または導波管または冷却流体ラインまたは熱電素子のハウジングまたは別の機能部品を支持する中空の部品である、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0073】
センテンス4:少なくとも1つのアクセス開口内での電気的に絶縁性の固定材料内における少なくとも1つの機能部品の配置は、260℃の作動温度において42000psiを超える圧力に耐えることができる、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0074】
センテンス5:電気的に絶縁性の固定材料は、少なくとも1つのアクセス開口を密閉して封止する、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0075】
センテンス6:電気的に絶縁性の固定材料は、支持体のCTEとほぼ一致するCTEを有する、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0076】
センテンス7:電気的に絶縁性の固定材料は、支持体のCTEよりも小さな値を有するCTEを有しており、少なくとも室温において、支持体は、電気的に絶縁性の固定材料に向かって付加的な保持圧力を加える、センテンス1から5までの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0077】
センテンス8:支持体は、Al23セラミックおよび/または安定化ZrO2セラミックおよび/またはマイカから成るグループから選択されたセラミックから形成されている、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0078】
センテンス9:支持体が、金属材料および/またはステンレス鋼SAE304SSおよび/またはステンレス鋼SAE316SSおよび/またはインコネルから成るグループから選択された合金から形成されている、センテンス1から7までの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0079】
センテンス10:機能部品がほぼ、金属材料および/またはベリリウム銅および/またはニッケル-鉄合金および/またはコバールおよび/またはインコネルから成るグループから選択された合金から形成されている、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0080】
センテンス11:機能部品および支持体のための以下の材料組合せが存在する:
ほぼステンレス鋼SAE304SSおよび/またはステンレス鋼SAE316SSから形成された支持体と組み合わされたほぼベリリウム銅から形成された機能部品、および/または
ほぼ304SSまたはインコネルから形成された支持体と組み合わされた、ほぼニッケル-鉄合金から形成された機能部品、および/または
ほぼインコネルから形成された支持体と組み合わされた、ほぼコバールから形成されたコネクタ部品、および/または
ほぼインコネルから形成された支持体と組み合わされた、ほぼインコネルから形成されたコネクタ部品、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0081】
センテンス12:ガラスまたはガラスセラミックが、酸化物ベースにおけるモル%において、
SiO2 35~50
23 5~15
Al23 0~5
MO 30~50
2O 0~<1を含む、
前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0082】
センテンス13:ガラスまたはガラスセラミックが、酸化物ベースにおけるモル%において、
SiO2 35~50
23 5~15
Al23 0~<2
MO 30~50
2O 0~<1を含む、
前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0083】
センテンス14:ガラスまたはガラスセラミックが、酸化物ベースにおけるモル%において、
SiO2 38.8~55、有利には39~55または39~51または39~50、さらに有利には40~55または40~51または40~50
23 5~15
Al23 0~5
MO 30~50
2O 0~<1を含む
前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0084】
センテンス15:ガラスまたはガラスセラミックが、個別におよび/またはそれらのあらゆる組合せで、M2Oおよび/またはPbOおよび/またはフッ素をほとんど有さない、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0085】
センテンス16:ガラスまたはガラスセラミックが、付加的に、酸化物ベースにおけるモル%において、
ZrO2 0~10
23 0~10
La23 0~10
を含む、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0086】
センテンス17:ガラスまたはガラスセラミックは、フィラーの体積の30%までを含み、フィラーは、好適には、個別にまたは組合せで、ZrO2および/またはAl23および/またはMgOから成るグループから選択されている、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0087】
センテンス18:少なくとも1つのアクセス開口が、支持体に対する電気的に絶縁性の固定材料の移動を防止する手段を有するアクセス開口内壁を有する、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0088】
センテンス19:少なくとも1つのアクセス開口が、円筒形または円錐台形の輪郭を備える少なくとも1つの領域を有する、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0089】
センテンス20:少なくとも1つのコネクタ部品が、フィードスルー部品に圧力が加えられたときに電気的に絶縁性の固定材料および支持体に対する少なくとも1つのコネクタ部品の移動を防止する手段を有する、前のセンテンスのうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品。
【0090】
センテンス21:センテンス1から20のうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品を有するダウンホール油および/またはガスドリリングまたは探鉱装置。
【0091】
センテンス22:センテンス1から20のうちの少なくとも1つによるフィードスルー部品を備えるハウジングを有するエネルギ発生またはエネルギ貯蔵装置。
【0092】
センテンス23:センテンス1から20までの少なくとも1つによるフィードスルー部品を有するエネルギ発生またはエネルギ貯蔵装置の格納容器。
【0093】
センテンス24:センテンス1から20までの少なくとも1つによるフィードスルー部品を有する、反応器または有毒および/または有害物質の貯蔵装置の格納容器。
【0094】
センテンス25:センテンス1から20までの少なくとも1つによるフィードスルー部品を有する宇宙船または宇宙空間ローバビークル。
【0095】
センテンス26:センテンス1から20までの少なくとも1つによるフィードスルー部品を有するハウジング内に封入されたセンサまたはアクチュエータ。
【符号の説明】
【0096】
1 フィードスルー部品、 2 支持体、 3 固定材料、 4 機能部品、 10 フィードスルー部品、 20 格納容器、 21 第1の領域、 22 第2の領域、 25 ボア、 31,32 保護部品、 33 保護部品、 35 キャビティ、 41 突出領域、 43 導体、 44 管、 45 領域、 46 キャップ
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10